JP5341022B2 - キャニスタ - Google Patents
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Description
すなわち、本発明の第1の発明に係るキャニスタは、蒸発燃料の吸着・脱離を行う吸着材が充填される主室及び副室を画定するケーシングと、主室を燃料タンクに連通するケーシングに形成されたタンクポートと、主室を自動車内燃機関の吸気通路などのパージ供給箇所に連通するケーシングに形成されたパージポートと、副室内の蒸発燃料を脱離した空気を大気に放出することのできるケーシングに形成された大気ポートとを備え、主室及び副室はケーシングにより画定される空気室を介して連通されており、主室は主室内を蒸発燃料が空気室方向へ移動する場合に水平方向に移動する状態として設置されるキャニスタであって、空気室は重力作用方向で見て主室の上の位置にあり、主室の蒸発燃料の移動方向全長にわたって配設されていることを特徴とする。
第4及び第5の発明に係るキャニスタによれば、空気室内における通路長が長くなるため、蒸発燃料の拡散を抑制することができ、副室に到達する蒸発燃料の量を更に低減することができる。
また、本明細書における「上」及び「下」の用語は、特に限定がない場合には、重力作用方向における上下方向を意味する。
まず、キャニスタ10について図1A〜Dを参照しながら説明する。図1Aはキャニスタ10の平断面図であり、図1B〜Dは、図1Aに示されるそれぞれの矢視断面図である。
図1に示すキャニスタ10は、図示していない燃料タンク内にて発生した蒸発燃料(ガソリンベーパ)を処理するものである。キャニスタ10は、吸着材11を充填するためのケーシング20を有する。
すなわち、ケーシング20には、燃料タンク内にて発生した蒸発燃料をキャニスタ10内に導入するためのタンクポート21が設けられている。このタンクポート21は、図示しないホースを介して燃料タンクと連通している。
また、ケーシング20には、キャニスタ10内から蒸発燃料を外部に排出するためのパージポート22がタンクポート21と同一平面上に並列して設けられている。このパージポート22は、図示しないホースを介してエンジンの吸気通路などのパージ供給箇所と連通している。
また、ケーシング20には、蒸発燃料を脱離した空気を大気に放出し、キャニスタ10内に大気としての外気を導入するための大気ポート23が設けられている。この大気ポート23は、図示しないホースを介して外気吸気口に接続されている。
例えば、蓄熱材としては、温度変化に応じて潜熱の吸収及び放出を生じる相変化物質をマイクロカプセル中に封入してなる微細な蓄熱材を、適宜のバインダと共に粒状に成形したものであっても良い。
また、主室24及び副室25にそれぞれ配置されたフィルタ26及び27は、吸着材11を主室24及び副室25内に保持するために、吸着材11の粒径より小さな孔を有している。
内蓋30は通気性を有する多孔板からなり、フィルタ29と共に吸着材11を主室24内に保持する働きをする。内蓋30は、主室24の開口を塞いだ状態で、主室24を画定するケーシング20の内壁面に沿って摺動可能に構成されている。そして内蓋30の背面にコイルスプリング31の一端が装着されており、コイルスプリング31の他端は、ケーシング20によって支持されている。このため、フィルタ29及び内蓋30はコイルスプリング31によって主室24内に押し込まれる方向の力を受ける。この結果、吸着材11の粒子間に不必要な空間が形成されることが無く、主室24内の通気抵抗をほぼ一定にできる。
また、キャニスタ10は車両の床下に配置されるため、蒸発燃料がタンクポート21から大気ポート23へと移動する場合には、蒸発燃料は主室24及び副室25内を略水平方向に移動することになる。
また、第1空気室40及び第2空気室41には、それぞれ仕切り板42、43が設けられており、主室24と副室25との間の通路長が長くなっている。これにより、主室24内の蒸発燃料が拡散により副室25に到達するために必要な時間を更に長くすることができるため、車両を停止している一定時間内に副室25に到達する蒸発燃料の量を低減することができる。
なお、車両を再稼働したときに第1空気室40及び第2空気室41に滞留している蒸発燃料は、キャニスタ10をパージすることによって主室24に流入し、主室24内の吸着材11に吸着するか、主室24及びパージポート22を通過してパージ供給箇所へと運ばれる。
なお、第2の実施形態のその他の構成は、第1の実施形態と同一であるため、対応する部材には同一の符号を付して、その説明は省略する。
なお、第3の実施形態のその他の構成は、第1の実施形態と同一であるため、対応する部材には同一の符号を付して、その説明は省略する。
例えば、上記の実施形態においては、第1空気室40及び第2空気室41が水平な二層になるよう仕切り板42、43を配置したが、更に多くの層を形成するよう仕切り板を配置しても良い。また、仕切り板を水平ではなく、垂直等の他の向きに配置することも可能である。
また、空気室40、41の容積は、主室24及び副室25に充填される吸着材11の量、及びケーシング20全体の容積等に基づいて適宜変更可能である。
11 吸着材
20 ケーシング
21 タンクポート
22 パージポート
23 大気ポート
24 主室
25 副室
40 第1空気室
41 第2空気室
42、43 仕切り板
Claims (5)
- 蒸発燃料の吸着・脱離を行う吸着材が充填される主室及び副室を画定するケーシングと、
前記主室を燃料タンクに連通する前記ケーシングに形成されたタンクポートと、
前記主室を自動車内燃機関の吸気通路などのパージ供給箇所に連通する前記ケーシングに形成されたパージポートと、
前記副室内の蒸発燃料を脱離した空気を大気に放出することのできる前記ケーシングに形成された大気ポートと、を備え、
前記主室及び副室は前記ケーシングにより画定される空気室を介して連通されており、
前記主室は該主室内を蒸発燃料が空気室方向へ移動する場合に水平方向に移動する状態として設置されるキャニスタであって、
前記空気室は重力作用方向で見て主室の上の位置にあり、前記主室の蒸発燃料の移動方向全長にわたって配設されていることを特徴とするキャニスタ。 - 蒸発燃料の吸着・脱離を行う吸着材が充填される主室及び副室を画定するケーシングと、
前記主室を燃料タンクに連通する前記ケーシングに形成されたタンクポートと、
前記主室を自動車内燃機関の吸気通路などのパージ供給箇所に連通する前記ケーシングに形成されたパージポートと、
前記副室内の蒸発燃料を脱離した空気を大気に放出することのできる前記ケーシングに形成された大気ポートと、を備え、
前記主室及び副室は前記ケーシングにより画定される空気室を介して連通されており、
前記副室は該副室内を蒸発燃料が大気ポート方向へ移動する場合に水平方向に移動する状態として設置されるキャニスタであって、
前記空気室は重力作用方向で見て副室の下の位置にあり、前記副室の蒸発燃料の移動方向全長にわたって配設されていることを特徴とするキャニスタ。 - 蒸発燃料の吸着・脱離を行う吸着材が充填される主室及び副室を画定するケーシングと、
前記主室を燃料タンクに連通する前記ケーシングに形成されたタンクポートと、
前記主室を自動車内燃機関の吸気通路などのパージ供給箇所に連通する前記ケーシングに形成されたパージポートと、
前記副室内の蒸発燃料を脱離した空気を大気に放出することのできる前記ケーシングに形成された大気ポートと、を備え、
前記主室及び副室は前記ケーシングにより画定される空気室を介して連通されており、
前記主室は該主室内を蒸発燃料が空気室方向へ移動する場合に水平方向に移動する状態として設置され、前記副室は該副室内を蒸発燃料が大気ポート方向へ移動する場合に水平方向に移動する状態として設置されるキャニスタであって、
前記空気室は、重力作用方向で見て主室の上にあり、前記主室の蒸発燃料の移動方向全長にわたって配設される第1空気室と、重力作用方向で見て副室の下にあり、前記副室の蒸発燃料の移動方向全長にわたって配設される第2空気室とを有することを特徴とするキャニスタ。 - 前記空気室には仕切り板を備え、該仕切り板は空気室における蒸発燃料の流れを折り返すように配設されていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のキャニスタ。
- 前記仕切り板は水平方向に設置されることを特徴とする請求項4に記載のキャニスタ。
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