JP5339521B2 - 免震建物 - Google Patents

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本発明は、上部構造体にすべり材を設け下部構造体にすべり板を設けたすべり支承型の免震装置を備えた免震建物に関する。
免震建物に備えられたすべり支承型の免震装置は、地震等による水平力が、すべり材とすべり板との間に作用する摩擦力に等しい大きさになるまでは作動せず、水平力が所定の大きさになった時点で突然作動を始める。つまり、免震装置のすべり出し開始の際の加速度が大きくなる傾向がある。また、水平力が収束する際においても、水平力が所定の大きさを下回った時点で突然免震装置が作動を停止し、その際のマイナスの加速度も大きくなる傾向にある。従って、免震装置の作動の開始や停止の際の免震建物の挙動に滑らかさを欠くという問題がある。
特許文献1には、すべり材がすべり出すまでに水平力に応じて変形可能な材料(以下「変形材料」とする)を、すべり材の摺接面(平滑板)の対面(上部躯体側)に配置することで、すべり出しの加速度を小さく保ったまま免震装置の長周期化が可能なすべり免震装置の記載がある。この技術によれば、免震装置がすべり出しを開始する前の小さな水平力が作用する時点において上記変形材料がその水平力の大きさに応じて変形することで衝撃力を緩和することが可能である。
特開2000−170829号公報
ところで、中低層の鉄骨造住宅などの上部構造体が軽量な建物である場合、柱は大きな断面積を必要とせず、柱の断面積が小さくなる。このため、前述の変形材料を、上部構造体側の柱の下端部に設置する場合、当該変形材料の面積も制約を受け、面積が小さいものとなる。この結果、上記変形材料を含む免震建物の支承部分において、上部構造体の鉛直荷重(柱からの軸力)を支持しきれないという問題が生じる虞がある。上記変形材料に、上部構造体を支持しうる強度を持たせると、変形材料が剛体に近くなり、変形が抑制されてしまう。
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、水平力が作用した際に滑らかに挙動しつつ、しかも、上部構造体が軽量で、断面積が小さな柱の下端部にすべり材が設置されても、上部構造体と下部構造体の支承部分が鉛直荷重に充分に耐え得る免震建物を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、上部構造体にすべり材を設け下部構造体にすべり板を設けたすべり支承型の免震装置を備えた免震建物であって、前記下部構造体は、剛体からなる耐圧盤と、該耐圧盤の上面に設けられた弾性体からなる変形層と、該変形層の上面に設けられた剛体からなる台座部と、を有し、前記すべり材は、上部構造体の柱の下端部に設置され、前記すべり板は、前記台座部上に設置されており、前記上部構造体には、当該上部構造体が前記下部構造体に対し水平方向に所定距離動いたときに前記台座部に衝突するストッパー部材が設けられており、前記すべり材と前記すべり板との摩擦力よりも小さい水平力に対して前記変形層が水平方向にせん断変形し、前記すべり材と前記すべり板との摩擦力よりも大きい水平力に対して前記すべり材が前記すべり板の上で滑り出すよう構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、下部構造体の耐圧盤の上面に変形層が設けられ、当該変形層の上面に剛体からなる台座部が設けられ、その台座部上にすべり板が設けられているので、水平力が作用した際に、変形層が変形し、免震建物が滑らかに挙動する。また、すべり材よりも面積が大きいすべり板のある下部構造体側に変形層が設けられるので、変形層が面積の制約を受け難くなり、この結果、上部構造体が軽量で、断面積が小さな柱の下端部にすべり材が設置された場合でも、免震建物の支承部分が上部構造体の鉛直荷重に充分に耐え得る。
前記上部構造体には、当該上部構造体が前記下部構造体に対し水平方向に所定距離動いたときに前記台座部に衝突するストッパー部材が設けられているので、上部構造体の最大変位を制限することができる。これに加え、下部構造体は弾性体からなる変形層を有しているので、ストッパー部材が台座部に衝突した際の衝撃を緩和することができる。
本発明によれば、水平力が作用した際に滑らかに挙動しつつ、しかも、上部構造体が軽量で、断面積が小さな柱の下端部にすべり材が設置されても、上部構造体と下部構造体の支承部分が鉛直荷重に充分に耐え得る免震建物を実現できる。
本実施の形態にかかる免震建物の支承部分付近の構成の概略を示す説明図である。 上部構造体が移動しストッパー部材と台座部が衝突した様子を示す説明図である。
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態に係る免震建物1の支承部分付近の構成の概略を示す説明図である。
免震建物1は、例えば鉄骨造の軸組と、ALCパネルからなる外壁、床を有する低層(2乃至3層)の工業化住宅であり、上部構造体2と、下部構造体3と、すべり支承型の免震装置4を有している。
上部構造体2は、例えば柱10と、基礎梁11(1階床を支持する梁)を含む各階の大梁とが剛接合した鉄骨造ラーメン構造である。
柱10は、例えば角形鋼管からなり、適宜中間部で接合されて通し柱として構成されている。
基礎梁11を含む各階の大梁は、例えばH形鋼からなり、その途中に柱10との接合部となるエンドプレートが溶接されている。柱10と基礎梁11とは、例えば夫々のボルト孔の位置を一致させた状態で高力ボルトにて剛接合される。柱10の下端部は、基礎梁11の下フランジの下面から若干突出しており、その下端面に後述のすべり材12が固定されている。
上部構造体2の外周部には、軽量気泡コンクリート(ALC)からなる外壁パネルが連設されて外壁が構成されている。各階の床は、例えば各階の大梁或いは小梁の上フランジの上面にALCからなる床パネルを載置して構成されている。
下部構造体3は、剛体からなる耐圧盤20と、耐圧盤20の上面に形成された弾性体からなる変形層21と、変形層21の上面に設けられた剛体からなる台座部22を有している。
耐圧盤20は、上部構造体2の荷重を支持し地盤面に伝達する機能を有するものであり、例えば鉄筋コンクリート造のスラブ状である。
変形層21は、作用する水平力に応じて台座部22を変位させる機能と、水平力が除かれた際に台座部22を当初の位置に復元させる機能を有するものであり、例えば板状の(積層)ゴムからなる。変形層21の上面、下面は、すべりが生じないように夫々耐圧盤20の上面と台座部22の下面に固定されている。その固定方法は、接着、凹凸の噛み合わせ、ボルト止め等であってもよい。変形層21は、台座部22と同程度の面積を有している。
台座部22は、すべり板23を載置・固定する部位であり、例えば厚みのある方形板状の鉄筋コンクリートにより構成されている。台座部22は、耐圧盤20が構築されたのちに、変形層21を所定の位置に設置し、周囲に型枠を立設し、生コンクリートを打設して構築される。台座部22は、PC板、金属板等であってもよい。
免震装置4は、すべり支承型であり、例えばすべり材12とすべり板23からなる支承部材、ストッパー部材30、図示しない復元部材、図示しない減衰部材等を有している。
すべり材12は、上述のように上部構造体2の柱10の下端部に取り付けられ、上部構造体2の変位に追従してすべり板23の上面に当接した状態で当該上面を滑動する部位である。すべり材12は、例えばポリアミド、PTFE(フッ素樹脂)等からなる。
すべり板23は、すべり材12が滑動する面であり、下部構造体3の台座部22の上面に載置・固定されている。すべり板23は、すべり材12が滑動できるようにすべり材12に対して十分な面積を有している。すべり板23は、その上面(すべり面)が所定の水平力によって滑動が開始されるように摩擦抵抗が調整されている。
ストッパー部材30は、水平力作用時の上部構造体2の変位に制限を加えるものであり、基準位置の台座部22から水平方向に所定距離D離れた位置に、台座部22の上面より下方に突出するように、基礎梁11の下フランジ下面にボルトにて固定されている。これにより、下部構造体3に対して上部構造体2が水平方向の所定距離Dだけ相対的に変位すると、台座部22がストッパー部材30に衝突し、上部構造体2の動きが規制される。
なお、図示しない復元部材は、水平力作用時に相対的に変位した上部構造体2を当初の位置に復元する機能を有し、例えば積層ゴム等からなる。また、図示しない減衰部材は、水平力作用時の上部構造体2の相対的な揺れを減衰させる機能を有し、例えばオイルダンパー等からなる。
以上のように構成された免震建物1では、まず、免震建物1に対しすべり材12とすべり板23との摩擦力より小さい水平力が作用した場合、先に下部構造体3の変形層21がせん断変形(水平方向に変形)する。その後、水平力がすべり材12とすべり板23との摩擦力より大きくなると、すべり材12がすべり板23上で滑り出す。こうして、地震などにより水平力が作用した場合に、上部構造体2が下部構造体3に対し滑らかに挙動する。
上部構造体2が下部構造体3に対し水平方向に所定距離Dだけ相対的に変位した場合には、ストッパー部材30が台座部22の側面に衝突し、上部構造体2の変位が規制される。
以上の実施の形態によれば、下部構造体3の耐圧盤20の上面に変形層21が設けられ、当該変形層21の上面に剛体からなる台座部22が設けられ、その台座部22上にすべり板23が設けられているので、水平力が作用した際に、変形層21が変形し、免震建物1が滑らかに挙動する。また、すべり材12より面積が大きいすべり板23のある下部構造体3側に変形層21が設けられるので、変形層21が面積の制約を受け難くなる。この結果、上部構造体2が軽量で、断面積が小さな柱10の下端部にすべり材12が設置された場合でも、免震建物1の支承部分が上部構造体2の鉛直荷重に充分に耐え得る。また、変形層21のチューニングによっては交通振動等の環境振動にも効果を発揮することが可能となる。
また、上部構造体2には、当該上部構造体2が下部構造体3に対し水平方向に所定距離Dだけ相対的に移動したときに台座部22に衝突するストッパー部材30が設けられているので、上部構造体2の最大変位を制限することができる。これに加え、下部構造体3は弾性体からなる変形層21を有しているので、ストッパー部材30が台座部22に衝突したの際の衝撃を緩和することができる。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
1 免震建物
2 上部構造体
3 下部構造体
4 免震装置
12 すべり材
20 耐圧盤
21 変形層
22 台座部
23 すべり板
30 ストッパー部材

Claims (1)

  1. 上部構造体にすべり材を設け下部構造体にすべり板を設けたすべり支承型の免震装置を備えた免震建物であって、
    前記下部構造体は、剛体からなる耐圧盤と、該耐圧盤の上面に設けられた弾性体からなる変形層と、該変形層の上面に設けられた剛体からなる台座部と、を有し、
    前記すべり材は、上部構造体の柱の下端部に設置され、
    前記すべり板は、前記台座部上に設置されており、
    前記上部構造体には、当該上部構造体が前記下部構造体に対し水平方向に所定距離動いたときに前記台座部に衝突するストッパー部材が設けられており、
    前記すべり材と前記すべり板との摩擦力よりも小さい水平力に対して前記変形層が水平方向にせん断変形し、前記すべり材と前記すべり板との摩擦力よりも大きい水平力に対して前記すべり材が前記すべり板の上で滑り出すよう構成されていることを特徴とする、免震建物。
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