JP6846313B2 - 上部構造物支承構造 - Google Patents

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Description

本発明は、下部構造物に対して上部構造物を免震支持するべく下部構造物と上部構造物との間に配される支承を具備した上部構造物支承構造に関する。
橋桁等の上部構造物の熱伸縮に基づく橋脚又は橋台等の下部構造物に対しての上部構造物の変位及び上部構造物への荷重変動に基づく下部構造物に対しての上部構造物の撓み変位を許容する支承を具備した上部構造物支承構造は、知られている。
特開平3−202525号公報
ところで、斯かる上部構造物支承構造では、例えば地震等で下部構造物に対して上部構造物の大きな変位で上部構造物が下部構造物から脱落する虞を回避するべく、上部構造物の大きな変位を制限する移動量制限部材が上部構造物の周りに設置されるが、単なる移動量制限部材の設置では、上部構造物の大きな変位で上部構造物が大きな運動エネルギをもって移動量制限部材に衝突し、衝突により移動量制限部材、上部構造物及び下部構造物が損壊され、損壊に至らないにしても、大きな衝突音が生じる虞が有る。
移動量制限部材に加えて、ばね部材を用いた衝撃吸収装置を具備した上部構造物支承構造では、斯かる問題を解決することができるが、橋桁等の上部構造物の熱伸縮に基づく橋脚又は橋台等の下部構造物に対しての上部構造物の緩慢な変位をも衝撃と見做してばね部材を伸縮させて、ばね部材の伸縮量に応じた抵抗力を熱伸縮に基づく橋脚又は橋台等の下部構造物に対しての上部構造物の変位に与え、上部構造物の熱伸縮に基づく当該上部構造物の変位に悪影響を与える虞が有り、また、上部構造物に対しての下部構造物の急速な変位では、上部構造物を下部構造物に剛に連結(剛構造連結)することが要求される場合には、本要求を満足し得ない。
斯かる不都合は、滑り支承を具備した上部構造物支承構造に限らず、ローラ支承を具備した上部構造物支承構造においても生じ得る。
本発明は、前記諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、熱伸縮に基づく上部構造物の変位に悪影響を与える虞がなく、移動量制限部材への激突及び大きな衝突音の発生を回避でき、しかも、上部構造物に対しての下部構造物の急速な変位では、上部構造物を下部構造物に剛に連結(剛構造連結)することができる上部構造物支承構造を提供することにある。
本発明の上部構造物支承構造は、鉛直方向の一端で上部構造物に連結されている一方、鉛直方向の他端で下部構造物に連結されていると共に当該他端に対する当該一端の水平面内の相対的な移動を許容するように下部構造物に対して上部構造物を支持する支承と、支承の一端の水平面内の一の方向の一定量を超える下部構造物に対する相対的な移動を規制すると共に当該一の方向に交差する水平面内の他の一の方向の一定量以下の下部構造物に対する移動を許容するようになっている移動量制限部材と、支承の一端の水平面内の他の一の方向の一定量以下の下部構造物に対する移動において当該移動を減衰させるべく、移動量制限部材に設けられた減衰装置とを具備しており、減衰装置は、支承の一端の水平面内の他の一の方向の下部構造物に対する移動速度に依存した減衰力を生じさせるようになっていると共に他の一の方向に可動な一端では支承の一端の他の一の方向の一方の部位に、他の一の方向に可動な他端では支承の一端の他の一の方向の他方の部位に夫々接触して配されている。
斯かる本発明の上部構造物支承構造によれば、減衰装置が、支承の一端の水平面内の他の一の方向の下部構造物に対する移動速度に依存した減衰力(抵抗力)を生じさせるようになっていると共に他の一の方向に可動な一端では支承の一端の他の一の方向の一方の部位に、他の一の方向に可動な他端では支承の一端の他の一の方向の他方の部位に夫々接触して配されているために、上部構造物の熱伸縮に基づく当該上部構造物の緩慢な変位には減衰力が生じない結果、斯かる熱伸縮に基づく上部構造物の緩慢な変位には悪影響を与える虞がなく、しかも、減衰装置の他の一の方向に可動な一端と支承の一端の他の一の方向の一方の部位との衝突及び減衰装置の他の一の方向に可動な他端と支承の一端の他の一の方向の他方の部位との衝突を回避でき、而して、移動量制限部材への激突及び大きな衝突音の発生を回避できる上に、上部構造物に対しての下部構造物の急速な変位では、減衰装置が剛体のようになる結果、上部構造物を下部構造物に剛に連結(剛構造連結)することができる。
本発明の上部構造物支承構造においては、好ましい例では、支承は、一端として上沓を具備しており、この上沓は、本体部と、本体部の一方の縁に当該縁から一の方向に張り出して一体的に形成されている一対の横張り出し部と、本体部の一方の縁及び一対の横張り出し部の他の一の方向において互いに対向する縁により規定された矩形の空間とを具備しており、減衰装置は、この矩形の空間において、他の一の方向に可動な一端では一対の横張り出し部の互いに対向する縁の一方の縁に、他の一の方向に可動な他端では一対の横張り出し部の互いに対向する縁の他方の縁に夫々接触して配されている減衰器を具備しており、この場合、上沓は、本体部の他方の縁に当該縁から一の方向に張り出して一体的に形成されている他の一対の横張り出し部と、本体部の他方の縁及び他の一対の横張り出し部の他の一の方向において互いに対向する縁により規定された他の矩形の空間とを更に具備しており、減衰装置は、この他の矩形の空間において、他の一の方向に可動な一端では他の一対の横張り出し部の互いに対向する縁の一方の縁に、他の一の方向に可動な他端では他の一対の横張り出し部の互いに対向する縁の他方の縁に夫々接触して配されている他の減衰器を更に具備していてもよい。
本発明による上部構造物支承構造において、支承は、上滑り板と、この上滑り板に水平面内で滑り自在に接触する下滑り板とを具備した滑り支承又は転がりローラを具備したローラ支承であり、好ましい例では、滑り支承である。
本発明の上部構造物支承構造において、好ましい例では、上部構造物は、橋桁からなり、下部構造物は、橋脚又は橋台からなり、水平面内の一の方向は、橋軸に直交する方向であり、水平面内の他の一の方向は、橋軸方向である。
本発明によれば、熱伸縮に基づく上部構造物の変位に悪影響を与える虞がなく、移動量制限部材への激突及び大きな衝突音の発生を回避できる上に、上部構造物に対しての下部構造物の急速な変位では、上部構造物を下部構造物に剛に連結することができる上部構造物支承構造を提供することができる。
図1は、本発明の実施の形態の好ましい具体例の正面説明図である。 図2は、図1に示す具体例の側面説明図である。 図3は、図1に示す具体例の平面説明図である。 図4は、図1に示す具体例において図3に示すIV−IV線矢視断面説明図である。 図5は、図1に示す具体例において図3に示すV−V線矢視断面説明図である。 図6は、図1に示す具体例の下沓並びにこの下沓の凹所に嵌装された圧縮リング及びゴム板の平面説明図である。 図7は、図1に示す具体例の中間板及びこの中間板の凹所に嵌装された下滑り板の平面説明図である。 図8は、図1に示す具体例の上沓の平面説明図である。 図9は、図1に示す具体例の減衰装置の断面説明図である。 図10は、本発明の実施の形態の好ましい他の具体例の平面説明図である。 図11は、図10に示す具体例の金具の斜視説明図である。 図12は、本発明の実施の形態の好ましい更に他の具体例の説明図である。
次に、本発明の実施の形態の好ましい具体例を図面を参照して詳細に説明する。本発明は、これら具体例に何等限定されないのである。
図1から図9において、本例の上部構造物支承構造1は、鉛直方向Vの一端2で上部構造物としての橋桁の一端部3に複数の螺子4を介して連結されている一方、鉛直方向Vの他端5で下部構造物としての橋脚6に基盤7を介して連結されていると共に当該他端5に対する当該一端2の水平面H内の相対的な移動を許容するように橋脚6に対して一端部3を支持する支承としての滑り支承8と、滑り支承8の一端2の水平面H内の一の方向である橋軸Oに交差する方向、本例では直交する方向Xの一定量を超える橋脚6に対する相対的な移動を規制すると共に当該方向Xに交差する、本例では直交する水平面H内の他の一の方向である方向(橋軸方向)Yの一定量以下の橋脚6に対する移動を許容するようになっている移動量制限部材9と、滑り支承8の一端2の水平面H内の方向Yの一定量以下の橋脚6に対する移動において当該移動を減衰させるべく、移動量制限部材9に設けられた減衰装置10とを具備しており、基盤7は、アンカーボルト15を介して橋脚6の上面16に下面17で固定されている。
滑り支承8は、基盤7の上面21に螺子22を介して下面23で固定されている矩形状の下沓24と、下沓24の上面25に形成された円柱状の凹所26に嵌装されていると共に外周面の円環状の切欠きに圧縮リング27が装着された円盤状のゴム板28と、凹所26においてゴム板28に重ね合わされていると共に下沓24の上面25から部分的に上方に外部に突出した円盤状の中間板29と、中間板29の上面30に形成された円柱状の凹所31に嵌装されている円盤状の下滑り板32と、下滑り板32の上面33に下面34で水平面H内での方向X及び方向Yを含む全方向において滑り移動自在に接触した矩形状の上滑り板35と、上滑り板35がその上面36で下面37に固着された上沓38と、上面25から部分的に上方に外部に突出した円盤状の中間板29の部位を囲繞して鉛直方向V
において下沓24及び上滑り板35間に、当該部位、下沓24及び上滑り板35の夫々に接触して配されたシールリング39とを具備しており、上沓38は、一端部3の下面45にその上面46で螺子4を介して固定されており、而して、鉛直方向Vの一端2としての上沓38と鉛直方向Vの他端5としての下沓24とを具備した滑り支承8は、橋脚6及び基盤7に対する、即ち、下沓24に対する上沓38、即ち、一端部3の方向X及び方向Yを含む全方向の相対的な移動を下滑り板32に対する上滑り板35の同方向の滑りで許容するようになっている。
上沓38は、一端部3がその下面45で上面46に螺子4を介して固定された矩形板からなる本体部51と、本体部51の方向Xに関して一方の縁52に当該縁52から方向Xに張り出して一体的に形成されていると共に矩形板からなる一対の横張り出し部53及び54と、縁52並びに一対の横張り出し部53及び54の方向Yに関して互いに対向する縁55及び56により規定された矩形の空間57と、本体部51の方向Xに関して他方の縁62に当該縁62から方向Xに張り出して一体的に形成されていると共に矩形板からなる他の一対の横張り出し部63及び64と、縁62並びに一対の横張り出し部63及び64の方向Yに関して互いに対向する縁65及び66により規定された他の矩形の空間67とを具備している。
移動量制限部材9は、空間57側において螺子22を介して下沓24の上面25に下面71で固定された一方のサイドブロック72と、空間67側において螺子22を介して下沓24の上面25に下面73で固定された他方のサイドブロック74とを具備している。
サイドブロック72は、下面71に加えて、上面81、方向Xにおいて対向した一対の側面82及び83並びに方向Yに関して対向した一対の側面84及び85を有して直方体の形状をもったブロック本体86と、ブロック本体86の側面82に一体的に形成されていると共に側面82から方向Xであってサイドブロック74に向かって突出した突条部87とを具備しており、サイドブロック74は、下面73に加えて、上面91、方向Xにおいて対向した側面92及び93並びに方向Yに関して対向した一対の側面94及び95を有して直方体の形状をもったブロック本体96と、ブロック本体96の側面92に一体的に形成されていると共に側面92から方向Xであってサイドブロック72に向かって突出した突条部97とを具備している。
サイドブロック72は、側面84で縁55に対して間隔Dを、側面85で縁56に対して間隔Dを、側面82で縁52に対して隙間G1、そして、突条部87で上面46に隙間G2をもって上面25に固定されており、サイドブロック74は、側面94で縁65に対して間隔Dを、側面95で縁66に対して間隔Dを、側面92で縁62に対して隙間G1、そして、突条部97で上面46に隙間G2をもって上面25に固定されており、而して、減衰装置10が設けられない場合には、サイドブロック72及び74は、下沓24に対する上沓38の方向Xにおける一方の方向X1の水平面H内での移動に関しては、隙間G1だけその移動を許容する一方、隙間G1以上に対しては縁52の側面82への接触でその移動を規制し、下沓24に対する上沓38の方向Xにおける他方の方向X2の水平面H内での移動に関しては、隙間G1だけその移動を許容する一方、隙間G1以上に対しては縁62の側面92への接触でその移動を規制し、下沓24に対する上沓38の方向Yにおける一方の方向Y1の水平面H内での移動に関しては、間隔Dだけその移動を許容する一方、隙間D以上に対しては縁56及び66の側面85及び95への接触でその移動を規制し、下沓24に対する上沓38の方向Yにおける他方の方向Y2の水平面H内での移動に関しては、間隔Dだけその移動を許容する一方、隙間D以上に対しては縁55及び65の側面84及び94への接触でその移動を規制し、下沓24に対する上沓38の鉛直方向Vの移動に関しては、隙間G2だけその移動を許容する一方、隙間G2以上に対しては、上面46の突条部87及び97への接触でその移動を規制するようになっている。
減衰装置10は、矩形の空間57において、方向Yに可動な一端101では一対の横張り出し部53及び54の互いに対向する縁55及び56の一方の縁55に、方向Yに可動な他端102では一対の横張り出し部53及び54の互いに対向する縁55及び56の他方の縁56に夫々接触して配されていると共にブロック本体86に設けられた減衰器103と、矩形の空間67において、方向Yに可動な一端104では他の一対の横張り出し部63及び64の互いに対向する縁65及び66の一方の縁65に、方向Yに可動な他端105では他の一対の横張り出し部63及び64の互いに対向する縁65及び66の他方の縁66に夫々接触して配されていると共にブロック本体96に設けられた他の減衰器106とを具備している。
本例では、減衰器103と減衰器106とは、互いに同様に形成されているので、減衰器106の説明を省略して、減衰器103について説明すると、減衰器103は、ブロック本体86に形成された貫通孔に嵌装された円筒体110と、円筒体110内の中空部111を閉塞すべく、円筒体110の円筒状の内周面112の方向Yの両端の夫々に固着された円環状の蓋部材113及び114と、内周面112に対して円環状隙間をもって当該内周面112に対面した円筒状の外周面115を有していると共に中空部111を二つの室116及び117に区画して方向Yに関して円筒体110に対して移動自在であって当該中空部111の方向Yに関しての中央部に配されたピストン118と、ピストン118に固着されていると共に蓋部材113及び114を方向Yに関して移動自在に貫通したピストンロッド119と、中空部111に充填されたシリコーン油等の粘性流体120とを具備しており、斯かる減衰器103は、円筒体110に対するピストンロッド119の方向Yに関しての移動における内周面112及び外周面115間の円環状隙間を介する粘性流体120の室116から室117への又は室117から室116への粘性流動でピストン118及びピストンロッド119の方向Yに関しての移動速度に依存した減衰力を生じさせるようになっており、減衰器106も同様であって、而して、ピストンロッド119において蓋部材113から方向Yに関して中空部111外に突出した一端が一端101(又は104)となっている一方、ピストンロッド119において蓋部材114から方向Yに関して中空部111外に突出した一端が他端102(又は105)となっている。
斯かる減衰装置10の減衰器103は、滑り支承8の一端2である上沓38の水平面H内の方向Yの橋脚6に対する移動に対してその移動速度に依存した減衰力を生じさせるようになっていると共に方向Yに可動な一端101では滑り支承8の一端2である上沓38の方向Yの一方の部位である縁55に、方向Yに可動な他端102では滑り支承8の一端2である上沓38の方向Yの他方の部位である縁56に夫々接触して配されており、減衰装置10の減衰器106もまた、滑り支承8の一端2である上沓38の水平面H内の方向Yの橋脚6に対する移動に対してその移動速度に依存した減衰力を生じさせるようになっていると共に方向Yに可動な一端104では滑り支承8の一端2である上沓38の方向Yの一方の部位である縁65に、方向Yに可動な他端105では滑り支承8の一端2である上沓38の方向Yの他方の部位である縁66に夫々接触して配されている。
以上の上部構造物支承構造1では、橋桁の方向Yの熱伸縮等による橋脚6に対する一端部3の方向Yの緩慢な移動は、下滑り板32に対する上滑り板35の方向Yの滑りで許容され、しかも、斯かる緩慢な一端部3の方向Yの移動による下沓24に対する上沓38の方向Yの移動に起因するピストン118の移動では、減衰装置10は、大きな減衰力を発生させることがなく、これ対して、橋脚6に対する橋桁の一端部3の方向Yの地震等による急速な移動は、下滑り板32に対する上滑り板35の方向Yの滑りで許容される一方、斯かる急速な移動による下沓24に対する上沓38の方向Yの移動に起因するピストン118の移動では、減衰装置10は、大きな減衰力を発生させる結果、橋桁の方向Yの地震等による振動を可及的に減衰させることができる。
そして、上部構造物支承構造1では、減衰装置10が、下滑り板32に対する上滑り板35の方向Yの移動速度に依存した減衰力を生じさせるようになっていると共に方向Yに可動な一端101及び104では滑り支承8の一端2の方向Yの一方の部位である縁55及び65に、方向Yに可動な他端102及び105では滑り支承8の一端2の方向Yの他方の部位である縁56及び66に夫々接触して配されているために、橋桁の熱伸縮に基づく当該橋桁の一端部3の方向Yの緩慢な変位には減衰力が生じない結果、斯かる熱伸縮に基づく橋桁の一端部3の緩慢な方向Yの変位には悪影響を与える虞がなく、しかも、減衰装置10の方向Yに可動な一端101及び104と滑り支承8の一端2の方向Yの一方の部位である縁55及び65との衝突及び減衰装置10の方向Yに可動な他端102及び105と滑り支承8の一端2の方向Yの他方の部位である縁56及び66との衝突を回避でき、而して、移動量制限部材9への激突及び大きな衝突音の発生を回避できる上に、橋桁の一端部3に対しての橋脚6の急速な方向Yの振動を含む変位では、減衰器103及び16からなる減衰装置10が剛体のようになる結果、橋桁の一端部3を橋脚6に剛に連結(剛構造連結)することができる。
ところで、上記の上沓38は、本体部51と、一対の横張り出し部53及び54と、縁52並びに縁55及び56により規定された矩形の空間57と、他の一対の横張り出し部63及び64と、縁62並びに縁65及び66により規定された他の矩形の空間67とを具備しているが、これらに加えて、上沓38は、図10及び図11に示すように、横張り出し部53及び54並びに63及び64の夫々にボルト121により取付けらたL型の金具122を更に具備していてもよく、夫々の金具122は、方向Yにおいて対面する面123を有しており、この場合、空間57に配された減衰器103は、方向Yに可動な一端101及び他端102では、横張り出し部53及び54の夫々に取付けられた金具122の方向Yにおいて対面すると共に当該横張り出し部53及び54の互いに対向する縁としての面123に夫々接触して配されており、空間67に配された減衰器106は、方向Yに可動な一端104及び他端105では、横張り出し部63及び64の夫々に取付けらた金具122の方向Yにおいて対面すると共に当該横張り出し部63及び64の互いに対向する縁としての面123に夫々接触して配されており、図10に示す斯かる上沓38を用いることにより、間隔Dの大きさに対してピストンロッド119の方向Yの長さが対応できない場合も、これを補償することができる。なお、上沓38は、横張り出し部53及び54並びに63及び64の全てに金具122を具備する必要はなく、間隔Dの大きさとピストンロッド119の方向Yの長さとの関連で、横張り出し部53及び54並びに63及び64のうちの必要な横張り出し部に金具122を具備していればよい。
更に、減衰器103及び106の夫々は、図12に示すようなピストンロッド119を具備していてもよく、図12に示すピストンロッド119は、ピストン118に固着されていると共に蓋部材113及び114を方向Yに関して移動自在に貫通したピストンロッド本体131と、ピストンロッド本体131の方向Yの一端132及び他端133の夫々に螺着された端部材134及び135と、一端132及び他端133の夫々に螺着されていると共に端部材134及び135の一端132及び他端133への螺着の緩みを阻止するロックナット136及び137とを具備しており、図12に示す斯かるピストンロッド119を具備した減衰器103及び106の夫々は、方向Yに可動な一端101及び104である端部材134の夫々では縁55及び65の夫々に、方向Yに可動な他端102及び105の夫々である端部材135の夫々では縁56及び66の夫々に接触して配され、図12に示す斯かる減衰器103及び106を用いることにより、間隔Dの大きさに対してピストンロッド119の方向Yの長さが対応できない場合も、これを補償することができる上に、一端132及び他端133への端部材134及び135の方向Yに関する螺着位置を間隔Dの大きさに応じて適宜設定することができる。
1 上部構造物支承構造
2 一端
3 一端部
4 螺子
5 他端
6 橋脚
7 基盤
8 滑り支承
9 移動量制限部材
10 減衰装置

Claims (5)

  1. 鉛直方向の一端で上部構造物に連結されている一方、鉛直方向の他端で下部構造物に連結されていると共に当該他端に対する当該一端の水平面内の相対的な移動を許容するように下部構造物に対して上部構造物を支持する支承と、支承の一端の水平面内の一の方向の一定量を超える下部構造物に対する相対的な移動を規制すると共に当該一の方向に交差する水平面内の他の一の方向の一定量以下の下部構造物に対する移動を許容するようになっている移動量制限部材と、支承の一端の水平面内の他の一の方向の一定量以下の下部構造物に対する移動において当該移動を減衰させるべく、移動量制限部材に設けられた減衰装置とを具備しており、減衰装置は、支承の一端の水平面内の他の一の方向の下部構造物に対する移動速度に依存した減衰力を生じさせるようになっていると共に他の一の方向に可動な一端では支承の一端の他の一の方向の一方の部位に、他の一の方向に可動な他端では支承の一端の他の一の方向の他方の部位に夫々接触して配されている上部構造物支承構造。
  2. 支承は、一端として上沓を具備しており、この上沓は、本体部と、本体部の一方の縁に当該縁から一の方向に張り出して一体的に形成されている一対の横張り出し部と、本体部の一方の縁及び一対の横張り出し部の他の一の方向において互いに対向する縁により規定された矩形の空間とを具備しており、減衰装置は、この矩形の空間において、他の一の方向に可動な一端では一対の横張り出し部の互いに対向する縁の一方の縁に、他の一の方向に可動な他端では一対の横張り出し部の互いに対向する縁の他方の縁に夫々接触して配されている減衰器を具備している請求項1に記載の上部構造物支承構造。
  3. 上沓は、本体部の他方の縁に当該縁から一の方向に張り出して一体的に形成されている他の一対の横張り出し部と、本体部の他方の縁及び他の一対の横張り出し部の他の一の方向において互いに対向する縁により規定された他の矩形の空間とを更に具備しており、減衰装置は、この他の矩形の空間において、他の一の方向に可動な一端では他の一対の横張り出し部の互いに対向する縁の一方の縁に、他の一の方向に可動な他端では他の一対の横張り出し部の互いに対向する縁の他方の縁に夫々接触して配されている他の減衰器を更に具備している請求項2に記載の上部構造物支承構造。
  4. 支承は、上滑り板と、この上滑り板に水平面内で滑り自在に接触する下滑り板とを具備した滑り支承からなる請求項1から3のいずれか一項に記載の上部構造物支承構造。
  5. 上部構造物は、橋桁からなり、下部構造物は、橋脚又は橋台からなり、水平面内の一の方向は、橋軸に直交する方向であり、水平面内の他の一の方向は、橋軸方向である請求項1から4のいずれか一項に記載の上部構造物支承構造。

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