JP2015045348A - 構造物用3面スライド支承装置 - Google Patents

構造物用3面スライド支承装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015045348A
JP2015045348A JP2013175469A JP2013175469A JP2015045348A JP 2015045348 A JP2015045348 A JP 2015045348A JP 2013175469 A JP2013175469 A JP 2013175469A JP 2013175469 A JP2013175469 A JP 2013175469A JP 2015045348 A JP2015045348 A JP 2015045348A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
displacement
sliding plate
slide
elastic member
section
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013175469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6267457B2 (ja
Inventor
惠二郎 合田
Keijiro Aida
惠二郎 合田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BBM Co Ltd
Original Assignee
BBM Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BBM Co Ltd filed Critical BBM Co Ltd
Priority to JP2013175469A priority Critical patent/JP6267457B2/ja
Publication of JP2015045348A publication Critical patent/JP2015045348A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6267457B2 publication Critical patent/JP6267457B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Bridges Or Land Bridges (AREA)
  • Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Abstract

【課題】構造が簡単で、地震時に作用する水平方向の変位に対して3面のスライド面のスライドにより大幅に減衰することが可能で、鉛直方向及び回転方向の変位にたいしても対応可能な構造物用3面スライド支承装置を提供することを目的とする。【解決手段】下部構造2側に固定される下部滑りプレート6と、上部構造3側に固定される上部滑りプレート7と、下部滑りプレート6と上部滑りプレート7の間に、上下面に滑り面を形成した中間滑りプレート11及び上下面に滑る面を形成した弾性部材12を、その上下滑り面を上部滑りプレート7、下部滑りプレート6及び前記中間滑りプレート11と前記弾性部材12の滑り面が密着するように配置し、前記中間滑りプレート11と前記弾性部材12の内の上部に位置する部材に下部構造2からの変位が伝達され、下部に位置する部材に上部構造3からの変位が伝達される【選択図】図1

Description

本発明は、建築物、橋梁等の構造物の上部構造と下部構造との間に設置される構造物用3面スライド支承装置に関し、特に、地震時に上下構造部に作用する水平方向の変位にを介した3面のスライド面を介して相対変位して吸収する構造物用3面スライド支承装置に関する。
兵庫県南部地震以降、高減衰ゴム系の免震支承や鉛プラグ入り積層ゴム支承等を用いて長周期化と高減衰化により地震力の低減と耐震性の向上を図る免震構造が一般的に採用されるようになってきている。機能分離型の支承構造として、鉛直荷重を受け持つ鉛直荷重支持支承と水平力を受け持つ水平力分散支承を組み合わせた支承構造が採用される事例が増えつつある。
また、構造物の免震又は制震支承装置として、上部構造と下部構造の間に上下両面をスライド面とした弾性支承を配置し、上下両面のスライド面の摩擦力により地震時下部構造に作用する水平変位を低減して上部構造に伝達する構造物用両面スライド支承装置が提案されている。
特開2001−140976号公報 特開2002−39266号公報
従来の構造物用両面スライド支承は、水平方向の変位に対して上下構造が相対変位するものであり、変位制限のためのストッパー等を配置する必要があり、複雑な構成となるという問題を有していた。
本発明は、前記従来技術の持つ問題点を解決する、構造が簡単で、地震時に作用する水平方向の変位に対して3面のスライド面のスライドにより大幅に減衰することが可能で、鉛直方向及び回転方向の変位にたいしても対応可能な構造物用3面スライド支承装置を提供することを目的とする。
本発明の構造物3面スライド支承装置は、前記課題を解決するために、建築物、橋梁等の構造物の上部構造と下部構造の間に配置される構造物用3面スライド支承装置であって、下部構造側に固定される下部滑りプレートと、上部構造側に固定される上部滑りプレートと、下部滑りプレートと上部滑りプレートの間に、上下面に滑り面を形成した中間滑りプレート及び上下面に滑る面を形成した弾性部材を、その上下滑り面を上部滑りプレート、下部滑りプレート及び前記中間滑りプレートと前記弾性部材の滑り面が密着するように配置し、前記中間滑りプレートと前記弾性部材の内の上部に位置する部材に下部構造からの変位が伝達され、下部に位置する部材に上部構造からの変位が伝達され、地震時に作用する水平方向の変位に対し、3面をスライド面として相対変位して吸収し、鉛直支持、回転支持に対しては弾性部材若しくは剛性部材が追随して吸収することを特徴とする。
また、本発明の構造物用3面スライド支承装置は、前記3面のスライド面の摩擦係数を同一又は異なるように設定することを特徴とする。
また、本発明の構造物用3面スライド支承装置は、前記3面のスライド面の摩擦係数を0.01〜0.5とすることを特徴とする。
また、本発明の構造物用3面スライド支承装置は、前記3面のスライド面を水平全方向または一方向にスライド可能にすることを特徴とする。
また、本発明の構造物用3面スライド支承装置は、前記弾性部材をゴムの上下に上下連結鋼板を一体として形成し、上下連結鋼板間にせん断変形を拘束するせん断拘束部材を配置することを特徴とする。
また、本発明の構造物用3面スライド支承装置は、下部構造側に平行に固定される1対の下部変位伝達部材と、上部構造側に前記下部変位伝達部材と直交する方向に平行に固定される1対の上部変位伝達部材と、前記中間滑りプレートと前記弾性部材の内の上部に位置する部材の両端に前記下部変位伝達部材と水平方向の変位が伝達可能で、且つ鉛直方向の変位が伝達可能に係合する係合部を形成し、下部に位置する部材の両端に前記上部変位伝達部材と水平方向の変位が伝達可能で、且つ鉛直方向の変位が伝達可能に係合する係合部を形成することを特徴とする。
また、本発明の構造物用3面スライド支承装置は、前記中間滑りプレートと前記弾性部材のそれぞれの両端に断面コ字形の係合部を形成し、前記上部変位伝達部材と前記下部変位伝達部材を断面矩形に形成し、前記断面コ字形の係合部に断面矩形の上下部変位伝達部材が係合して水平方向の変位伝達可能とし、前記断面矩形の上下部変位伝達部材の先端両側壁に水平フランジ部を形成して鉛直方向の変位伝達可能とすることを特徴とする。
また、本発明の構造物用3面スライド支承装置は、前記上下部変位伝達部材に先端が閉じた断面コ字形の係合溝を形成し、前記中間滑りプレートと前記弾性部材のそれぞれの両端に断面矩形の係合部を形成し、前記断面コ字形の係合溝に断面矩形の前記中間滑りプレートと前記弾性部材の両端係合部を係合して水平方向の変位伝達可能とし、閉じた係合溝先端と係合して鉛直方向の変位伝達可能にすることを特徴とする。
建築物、橋梁等の構造物の上部構造と下部構造の間に配置される構造物用3面スライド支承装置であって、下部構造側に固定される下部滑りプレートと、上部構造側に固定される上部滑りプレートと、下部滑りプレートと上部滑りプレートの間に、上下面に滑り面を形成した中間滑りプレート及び上下面に滑る面を形成した弾性部材を、その上下滑り面を上部滑りプレート、下部滑りプレート及び前記中間滑りプレートと前記弾性部材の滑り面が密着するように配置し、前記中間滑りプレートと前記弾性部材の内の上部に位置する部材に下部構造からの変位が伝達され、下部に位置する部材に上部構造からの変位が伝達され、地震時に作用する水平方向の変位に対し、3面をスライド面として相対変位して吸収し、鉛直支持、回転支持に対しては弾性部材若しくは剛性部材が追随して吸収することで、構造が簡単で、組立て設置が容易な3面スライド支承を提供することを可能とし、地震時の水平方向の変位に対して3面のスライド面のスライドによる摩擦により効率良く地震エネルギーを減衰することが可能で、鉛直支持、回転支持に対しても弾性部材若しくは剛性部材が追随して吸収することが可能となる。
3面のスライド面の摩擦係数を同一又は異なるように設定することで、3面のスライド面の摩擦係数を自由に設定して各スライド面の摩擦力による地震エネルギーの減衰性能を制御することが可能となる。
3面のスライド面の摩擦係数を0.01〜0.5とすることで、3面のスライド面の水平方向のスライドをスムーズに実施することが可能となる。
3面のスライド面を水平全方向または一方向にスライド可能にすることで、適用する構造物に応じて簡単に水平全方向または一方向スライドに変更することが可能となる。
弾性部材をゴムの上下に上下連結鋼板を一体として形成し、上下連結鋼板間にせん断変形を拘束するせん断拘束部材を配置することで、せん断拘束部材が3面スライドによる上下連結鋼板の位置ずれに伴う弾性部材のせん断変形を阻止してゴムの損傷を防止することが可能となる
下部構造側に平行に固定される1対の下部変位伝達部材と、上部構造側に前記下部変位伝達部材と直交する方向に平行に固定される1対の上部変位伝達部材と、前記中間滑りプレートと前記弾性部材の内の上部に位置する部材の両端に前記下部変位伝達部材と水平方向の変位が伝達可能で、且つ鉛直方向の変位が伝達可能に係合する係合部を形成し、下部に位置する部材の両端に前記上部変位伝達部材と水平方向の変位が伝達可能で、且つ鉛直方向の変位が伝達可能に係合する係合部を形成することで、簡単な構成で地震時の水平方向、鉛直方向及び回転方向の変位を伝達することが可能となる。
中間滑りプレートと前記弾性部材のそれぞれの両端に断面コ字形の係合部を形成し、前記上部変位伝達部材と前記下部変位伝達部材を断面矩形に形成し、前記断面コ字形の係合部に断面矩形の上下部変位伝達部材が係合して水平方向の変位伝達可能とし、前記断面矩形の上下部変位伝達部材の先端両側壁に水平フランジ部を形成して鉛直方向の変位伝達可能とすることで、簡単な構成で地震時の水平方向、鉛直方向及び回転方向の変位を伝達することが可能となる。
上下部変位伝達部材に先端が閉じた断面コ字形の係合溝を形成し、前記中間滑りプレートと前記弾性部材のそれぞれの両端に断面矩形の係合部を形成し、前記断面コ字形の係合溝に断面矩形の前記中間滑りプレートと前記弾性部材の両端係合部を係合して水平方向の変位伝達可能とし、閉じた係合溝先端と係合して鉛直方向の変位伝達可能にすることで、簡単な構成で地震時の水平方向、鉛直方向及び回転方向の変位を伝達することが可能となる。
本発明の実施形態を示す図である。 本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)(c)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。 (a)(b)本発明の実施形態を示す図である。
本発明の構造物用3面スライド支承装置1の実施の形態を図により説明する。図1は、本発明の構造物用3面スライド支承装置1の一方向から見た側面図であり、図2は、一方向の直角方向から見た側面図である。
構造物用3面スライド支承装置1は、下部構造2と上部構造3の間に配置される。下部構造2にベースプレート4が固定ボルト5により固定される。ベースプレート4上に上面を滑り面とした下部滑りプレート6が固定される。下部滑りプレート6の滑り面には4フッ化エチレンや磨いたステンレススチール等の低摩擦材を配置する。下部滑りプレート6を直接下部構造2に固定しても良い。
上部構造3に下面を滑り面とした上部滑りプレート7がセットボルト8により固定される。上部滑りプレート7の滑り面には4フッ化エチレンや磨いたステンレススチール等の低摩擦材を配置する。
図3(a)(b)(c)に示されるように、ベースプレート4の下部滑りプレート6上に、互いに平行に所定の間隔を開けて一対の下部変位伝達部材9がボルト又は溶接等の固定手段により固定される。下部変位伝達部材9をベースプレート4に直接固定しても良い。この実施形態では、下部変位伝達部材9は、幅方向の長さL1の断面矩形の部材とする。断面矩形の下部変位伝達部材9の先端両側壁部から水平に伸びるフランジ部9aが形成される。
図4(a)(b)(c)に示される実施形態では、下部変位伝達部材9は、幅L2の先端が閉じた係合溝9bを形成した断面コ字形の部材とする。
図5(a)(b)(c)に示されるように、上部構造3にセットボルト8により固定される上部滑りプレート7に、下部変位伝達部材9と直交する方向に互いに平行に所定間隔を開けて一対の上部変位伝達部材10がボルト又は溶接等の固定手段により固定される。上部変位伝達部材10を上部構造3に直接固定しても良い。この実施形態では、上部変位伝達部材10は、幅方向の長さL3の断面矩形の部材とする。矩形断面の上部変位伝達部材10の先端両側壁部から水平に伸びるフランジ部10aが形成される。
図6(a)(b)(c)で示される実施形態では、上部変位伝達部材10は、幅L4の先端が閉じた係合溝10bを形成した断面コ字形の部材とする。
図7(a)(b)は、上部滑りプレート7と下部滑りプレート6の間に配置さる中間滑りプレート11を示す図である。中間滑りプレート11の上下面は滑り面とし、4フッ化エチレンや磨いたステンレススチール等の低摩擦材を配置する。図7(a)に示される実施形態では、中間滑りプレート11の両端に幅L5の断面コ字形の係合部11aが形成される。断面コ字形の係合部11aの作用については後述する。図7(b)に示される実施形態では、中間滑りプレート11の両端に幅L6の断面矩形の突設した係合部11bが形成される。断面矩形の突設した係合部11bの作用につては後述する。
図8(a)(b)(c)は、上部滑りプレート7と下部滑りプレート6の間に配置さる弾性部材12を示す図である。弾性部材12は、ゴム12aの上下に上連結鋼板12bと下部連結鋼板12cが、加硫一体成形により一体化されている。ゴム12aは補強鋼板とゴムを鉛直方向に複数積層した積層ゴムとする。上下連結鋼板12b、12cを滑り面とし、その表面に4フッ化エチレンや磨いたステンレススチール等の低摩擦材を配置する。上下連結鋼板12b、12c間にゴム12aを貫通してせん断拘束部材12dが固定される。せん断拘束部材12dは、地震時の相対変位に伴いそれぞれスライド面を構成する上下連結鋼板12b、12cの変位を拘束し、ゴム12aに負荷されるせん断力によるゴム12aの損傷を防止する。せん断拘束部材12dとしては、ゴム12aを貫通するのではなく、ゴム12aの外側に配置しても良い。ゴム12aの側方に凹部を形成し、荷重によりゴム12aが側方に膨張可能とする。ゴム12aを側方に膨張可能にすることで、回転方向の変位に対してもゴム12aが弾性変形して追随することが可能となる。
図8(b)に示される実施形態では、上下連結鋼板12b、12cの両端に幅L7の断面コ字形の係合部12eが形成される。断面コ字形の係合部11aの作用については後述する。図8(c)に示される実施形態では、上下連結鋼板12b、12cの両端に幅L8の断面矩形の突設した係合部12fが形成される。断面矩形の突設した係合部11fの作用につては後述する。
図9(a)(b)により、下部滑りプレート6と上部滑りプレート7との間に中間滑りプレート11と弾性部材12を配置した状態を説明する。中間滑りプレート11と弾性部材12の配置の上下位置はどちらでも良いが、その上下滑り面が上部滑りプレート7、下部滑りプレート6及び互いの滑り面が密着するように配置され、中間滑りプレート11と弾性部材12の内、下に位置する部材は上部変位伝達部材10と係合し、上に位置する部材は下部変位伝達部材9と係合する。この実施形態では、中間滑りプレート11が下に配置される。下に位置する中間滑りプレート11は、その両端の係合部11a、11bが上部変位伝達部材10に係合する。
中間滑りプレート11の幅L5の断面コ字形の係合部11aの場合、図9(a)に示されるように断面コ字形の係合部11aの幅L5とほぼ同じ幅L3の断面矩形の上部変位伝達部材10と係合し、水平全方向の変位が伝達されると共に、フランジ部10aと当接し鉛直方向の力が伝達される。図9(b)に示されるように、中間滑りプレート11の幅L6の突設した矩形の係合部11bの場合、幅L6とほぼ同じ幅L4の先端が閉じた上部変位伝達10の係合溝10bと係合し、水平方向の変位が伝達されると共に、閉じた先端部と当接し鉛直方向の変位が伝達される。
中間滑りプレート11の上に位置する弾性部材12は、その両端の係合部12e、12fが下部変位伝達部材9に係合する。図9(a)に示されるように、弾性部材12の幅L7の断面コ字形の係合部12eの場合、幅L7とほぼ同じ幅L1の断面矩形の下部変位伝達9と係合し、水平方向の変位が伝達されると共に、フランジ部9aと当接し鉛直方向の変位が伝達される。図9(b)に示されるように、弾性部材12の幅L8の突設した矩形の係合部12fの場合、幅L8と同じ幅L2の先端部が閉じた下部変位部材9の係合溝9bと係合し、水平方向の変位が伝達されると共に、閉じた先端部と当接し鉛直方向の変位が伝達される。
本発明の構造物用3面スライド支承装置1の作用について説明する。地震時の水平方向の変位に対して、上部滑りプレート7と弾性部材12の上連結鋼板12bの滑り面とのスライド、弾性部材12の下連結鋼板12cの滑り面と中間滑りプレート11の上面の滑り面とのスライド、及び中間滑りプレート11の下面の滑り面と下部滑りプレート6との3面がスライドして吸収する。図9(a)(b)に示されるように、交差する中間滑りプレート11の幅を下部変位伝達部材9、9間の間隔より小さくし、弾性部材12の幅を上部変位伝達部材10、10間の間隔より小さくすると、3面のスライド面は水平全方向にスライド可能になる。
図10(a)に示されるように、中間滑りプレート11の幅を下部変位伝達部材9、9間の間隔と同じくし、弾性部材12の幅を上部変位伝達部材10、10間の間隔より小さくすると、Y−Y方向の移動が阻止され、X−X方向の一方向だけスライド可能となる。図10(b)に示されるように、中間滑りプレート11の幅を下部変位伝達部材9、9間の間隔より小さく、弾性部材12の幅を上部変位伝達部材10、10間の間隔と同じくすると、X−X方向の移動が阻止され、Y−Y方向の一方向だけスライド可能となる。一方向スライドとする場合、中間滑りプレート11または弾性体12の側方にサイドブロックを配置してX方向またはY方向の移動を拘束する構成としても良い。
鉛直方向の下向きまたは上向きの変位に対しては、フランジ9a、10aと断面コ字形の係合部11a、12eとの当接部、または、矩形突部の係合部11b、12fと先端が閉じた断面コ字形の係合溝9b、10bとの当接部を介して上部構造3、下部構造2に伝達される。
回転方向の変位に対しては、フランジ9a、10aと断面コ字形の係合部11a、12eとの当接部、または、矩形突部の係合部11b、12fと先端が閉じた断面コ字形の係合溝9b、10bとの当接部を介して弾性部材12のゴム12aに伝達され、ゴム12aが追随して吸収する。回転方向の変位に対しては剛性部材が追随して吸収しても良い。
3面のスライド面を構成するスライド面の摩擦係数を出来る限り小さくする。そのため、スライド面を構成する滑り面を摩擦係数の小さい磨いたステンレススチールや4フッ化エチレン等の低摩擦材は表面に設置したりして、3面のスライド面の摩擦係数を0.01〜0.5とする。3面のスライド面の摩擦係数を小さくすることで、3面のスライド面の地震時の水平方向の変位に対してスムーズにスライドさせ地震エネルギーを吸収することが可能となる。
3面のスライド面のそれぞれの摩擦係数は、0.01〜0.5の範囲内で同一であっても、それぞれのスライド面の摩擦係数を異なるように設定しても良い。各スライド面の摩擦係数を自由に設定することで、各スライド面の摩擦力による地震エネルギーの減衰性能を制御することが可能となる。
以上のように本発明の構造物用3面スライド支承装置によれば、構造が簡単で、組立て設置が容易な3面スライド支承を提供することを可能とし、地震時の水平方向の変位に対して3面のスライド面のスライドによる摩擦により効率良く地震エネルギーを減衰することが可能で、鉛直支持、回転支持に対しても弾性部材若しくは剛性部材が追随して吸収することが可能となる。
1:構造物用3面スライド支承装置、2:下部構造、3:上部構造、4:ベースプレート、5:固定ボルト、6:下部滑りプレート、7:上部滑りプレート、8:セットボルト、9:下部変位伝達部材、9a:フランジ部、9b:係合溝、10:上部変位伝達部材、10a:フランジ部、10b:係合溝、11:中間滑りプレート、11a:係合部、11b:係合部、12:弾性部材、12a:ゴム、12b:上連結鋼板、12c:下連結鋼板、12d:せん断拘束部材、12e:係合部、12f:係合部、13:弾性材

Claims (8)

  1. 建築物、橋梁等の構造物の上部構造と下部構造の間に配置される構造物用3面スライド支承装置であって、
    下部構造側に固定される下部滑りプレートと、
    上部構造側に固定される上部滑りプレートと、
    下部滑りプレートと上部滑りプレートの間に、上下面に滑り面を形成した中間滑りプレート及び上下面に滑る面を形成した弾性部材を、その上下滑り面を上部滑りプレート、下部滑りプレート及び前記中間滑りプレートと前記弾性部材の滑り面が密着するように配置し、
    前記中間滑りプレートと前記弾性部材の内の上部に位置する部材に下部構造からの変位が伝達され、下部に位置する部材に上部構造からの変位が伝達され、
    地震時に作用する水平方向の変位に対し、3面をスライド面として相対変位して吸収し、鉛直支持、回転支持に対しては弾性部材若しくは剛性部材が追随して吸収することを特徴とする構造物用3面スライド支承装置。
  2. 前記3面のスライド面の摩擦係数を同一又は異なるように設定することを特徴とする請求項1に記載の構造物用3面スライド支承装置。
  3. 前記3面のスライド面の摩擦係数を0.01〜0.5とすることを特徴とする請求項1または2に記載の構造物用3面スライド支承装置。
  4. 前記3面のスライド面を水平全方向または一方向にスライド可能にすることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載の構造物用3面スライド支承装置。
  5. 前記弾性部材をゴムの上下に上下連結鋼板を一体として形成し、上下連結鋼板間にせん断拘束部材を配置することを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載の構造物用3面スライド支承装置。
  6. 下部構造側に平行に固定される1対の下部変位伝達部材と、上部構造側に前記下部変位伝達部材と直交する方向に平行に固定される1対の上部変位伝達部材と、前記中間滑りプレートと前記弾性部材の内の上部に位置する部材の両端に前記下部変位伝達部材と水平方向の変位が伝達可能で、且つ鉛直方向の変位が伝達可能に係合する係合部を形成し、下部に位置する部材の両端に前記上部変位伝達部材と水平方向の変位が伝達可能で、且つ鉛直方向の変位が伝達可能に係合する係合部を形成することを特徴とする請求項1ないし5のいずれか1項に記載の構造物用3面スライド支承装置。
  7. 前記中間滑りプレートと前記弾性部材のそれぞれの両端に断面コ字形の係合部を形成し、前記上部変位伝達部材と前記下部変位伝達部材を断面矩形に形成し、前記断面コ字形の係合部に断面矩形の上下部変位伝達部材が係合して水平方向の変位伝達可能とし、前記断面矩形の上下部変位伝達部材の先端両側壁に水平フランジ部を形成して鉛直方向の変位伝達可能とすることを特徴とする請求項6に記載の構造物用3面スライド支承装置。
  8. 前記上下部変位伝達部材に先端が閉じた断面コ字形の係合溝を形成し、前記中間滑りプレートと前記弾性部材のそれぞれの両端に断面矩形の係合部を形成し、前記断面コ字形の係合溝に断面矩形の前記中間滑りプレートと前記弾性部材の両端係合部を係合して水平方向の変位伝達可能とし、閉じた係合溝先端と係合して鉛直方向の変位伝達可能にすることを特徴とする請求項6に記載の構造物用3面スライド支承装置。
JP2013175469A 2013-08-27 2013-08-27 構造物用3面スライド支承装置 Active JP6267457B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013175469A JP6267457B2 (ja) 2013-08-27 2013-08-27 構造物用3面スライド支承装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013175469A JP6267457B2 (ja) 2013-08-27 2013-08-27 構造物用3面スライド支承装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015045348A true JP2015045348A (ja) 2015-03-12
JP6267457B2 JP6267457B2 (ja) 2018-01-24

Family

ID=52671001

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013175469A Active JP6267457B2 (ja) 2013-08-27 2013-08-27 構造物用3面スライド支承装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6267457B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6212228B1 (ja) * 2017-02-14 2017-10-11 株式会社ビービーエム 構造物用支承装置
CN107700342A (zh) * 2017-10-26 2018-02-16 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种用于桥梁的活动支座
CN109441987A (zh) * 2018-12-25 2019-03-08 中南大学 车辆内旋式吸能缓冲减震装置
JP2020002529A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 株式会社ビービーエム 構造物用多面スライド支承装置

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11336201A (ja) * 1998-05-25 1999-12-07 Nippon Pillar Packing Co Ltd 支承装置
JP2000027121A (ja) * 1998-07-07 2000-01-25 Kaimon:Kk 免震ゴム支承装置
JP2008261490A (ja) * 2007-03-16 2008-10-30 Nippon Steel Engineering Co Ltd 滑り式積層板支承、構造物及び滑り式積層板支承の調整方法
JP2009121101A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Yokohama Rubber Co Ltd:The 滑りゴム支承装置

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11336201A (ja) * 1998-05-25 1999-12-07 Nippon Pillar Packing Co Ltd 支承装置
JP2000027121A (ja) * 1998-07-07 2000-01-25 Kaimon:Kk 免震ゴム支承装置
JP2008261490A (ja) * 2007-03-16 2008-10-30 Nippon Steel Engineering Co Ltd 滑り式積層板支承、構造物及び滑り式積層板支承の調整方法
JP2009121101A (ja) * 2007-11-13 2009-06-04 Yokohama Rubber Co Ltd:The 滑りゴム支承装置

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6212228B1 (ja) * 2017-02-14 2017-10-11 株式会社ビービーエム 構造物用支承装置
JP2018131757A (ja) * 2017-02-14 2018-08-23 株式会社ビービーエム 構造物用支承装置
CN107700342A (zh) * 2017-10-26 2018-02-16 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种用于桥梁的活动支座
CN107700342B (zh) * 2017-10-26 2023-11-10 中铁第四勘察设计院集团有限公司 一种用于桥梁的活动支座
JP2020002529A (ja) * 2018-06-25 2020-01-09 株式会社ビービーエム 構造物用多面スライド支承装置
JP7102249B2 (ja) 2018-06-25 2022-07-19 株式会社ビー・ビー・エム 構造物用多面スライド支承装置
CN109441987A (zh) * 2018-12-25 2019-03-08 中南大学 车辆内旋式吸能缓冲减震装置
CN109441987B (zh) * 2018-12-25 2020-06-05 中南大学 车辆内旋式吸能缓冲减震装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6267457B2 (ja) 2018-01-24

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6267457B2 (ja) 構造物用3面スライド支承装置
KR100731210B1 (ko) 형상기억합금을 이용한 교량용 면진교좌장치
JP6192961B2 (ja) 制震装置
KR200473182Y1 (ko) 구조물의 마찰 진자받침
KR101575743B1 (ko) 쐐기를 이용한 진동 저감장치
KR101467458B1 (ko) 수평강성이 보강된 마찰형 교좌장치
JP5918643B2 (ja) 構造物用両面スライド支承装置
JP5695787B1 (ja) 構造物用強制両面スライド支承装置
JP6172959B2 (ja) 粘性壁の構造
JP6148045B2 (ja) 構造物用両面スライド支承装置
KR101607531B1 (ko) 전단볼트를 구비한 교량용 신축이음장치
ITMI940422A1 (it) Dispositivo dissipatore e limitatore di carico, particolarmente studiato per la realizzazione di opere civili o industriali ad elevata resistenza contro gli effetti sismici
KR102602629B1 (ko) 제진장치
JP6531479B2 (ja) 免震構造
JP6678006B2 (ja) 構造物用スライド支承装置
JP6827770B2 (ja) 構造物用両面スライド支承装置
JP6726381B2 (ja) 回転マスダンパの設置構造
JP2016094989A (ja) 振動吸収装置及び建物
JP2014084970A (ja) 免震部材
JP6846313B2 (ja) 上部構造物支承構造
JP2006291670A (ja) 免震装置
JP5309269B1 (ja) 構造物用免震及び制震装置と構造物用免震及び制震方法。
JP5119383B1 (ja) 不陸調整機能を有する構造物用滑り支承装置。
JP5252227B2 (ja) 免震システム
KR101604740B1 (ko) 변위제어판 및 마찰판을 이용한 지진에너지 소산장치 및 이를 이용한 구조물 내진보강방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20160804

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170525

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20170607

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20170628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171108

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171122

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20171213

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6267457

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250