JP7488747B2 - 制振装置 - Google Patents

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本発明は、構造物の振動を減衰させる制振装置に関する。
構造物の振動を減衰させる制振装置が知られている(例えば、特許文献1、2参照)。
特開平6-300081号公報 特開平10-220526号公報
特許文献1に開示されている制振支持構造では、一方の構造体に凸部が設けられ、凸部と他方の構造体との間には、種類の異なる2つのダンパー、即ち、粘性系ダンパーであるオイルダンパーと履歴系ダンパーである履歴型ダンパーとが同時に一緒に動作可能に設けられている。
また、特許文献2に開示されている構造物の制振装置では、粘性系ダンパーである油圧ダンパーと履歴系ダンパーである塑性変形部材とが設けられており、油圧ダンパーが所定ストローク分作動してから塑性変形部材が塑性変形するように構成されている。
従来、振動を減衰させる粘性系ダンパーと履歴系タンパーとを備える制振装置においては、構造物が過大に変形したときにのみ履歴系ダンパーが構造物に作用する。また、このような制振装置では、粘性系ダンパーが構造物に作用する部位と、履歴系ダンパーが構造物に作用する部位とが鉛直方向に異なっていた。このため、構造物の水平方向の制振に対する制御が複雑になっていた。
本発明は上記事実を考慮し、粘性系ダンパーが構造物に作用する部位と、履歴系ダンパーが構造物に作用する部位とが鉛直方向に異なる構成と比して、構造物の水平方向の制振に対する制御を容易にすることができる制振装置の提供を目的とする。
請求項1に記載の制振装置は、構造物の規定部材に水平方向から作用して前記構造物の水平方向の振動を減衰させる粘性系ダンパーと、前記構造物の水平方向の揺れ幅が閾値以上となると、前記構造物の水平方向の振動を減衰させる履歴系ダンパーと、を備え、前記粘性系ダンパーの作用軸と、前記履歴系ダンパーの作用軸とが同一線上にあり、前記履歴系ダンパーは、ルーズ部材でガタを設けて対象部品に取付けられ、前記揺れ幅が閾値以上となると前記履歴系ダンパーが前記ガタの分だけ移動することで、前記ルーズ部材が、前記構造物の振動を前記履歴系ダンパーへ伝達する。
請求項1に記載の制振装置では、振動を減衰させる特性の異なる粘性系ダンパーと履歴系ダンパーとを用いて構造物の水平方向の振動を減衰させることができる。
構造物の水平方向の振動の揺れ幅が閾値未満では、粘性系ダンパーで構造物の水平方向の振動を減衰させることができる。
一方、構造物の水平方向の振動の揺れ幅が閾値以上になると、履歴系ダンパーで構造物の水平方向の振動を減衰させることができる。
ここで、規定部材において、履歴系ダンパーからの力が、粘性系ダンパーが作用する部位に対して鉛直方向で異なる他の部位に対して水平方向から作用する場合と、履歴系ダンパーからの力が、粘性系ダンパーが作用する部位に対して鉛直方向で同様の他の部位に対して水平方向から作用する場合とを比較すると、後者の場合の方が、制振装置の設計が容易となり、構造物の水平方向の制振に対する制御を容易にすることができる。
また、請求項1に記載の制振装置では、履歴系ダンパーは、ルーズ部材でガタを設けて対象部品に取付けられており、揺れ幅が閾値以上となるとルーズ部材がガタの分だけ移動し、ルーズ部材が、構造物からの力を履歴系ダンパーへ伝達する。言い換えれば、履歴系ダンパーを機能させる力が履歴系ダンパーに入力される。これにより、閾値以上の振れ幅を有する振動を履歴系ダンパーで減衰させることができる。
なお、揺れ幅が閾値未満では、構造物からの力は履歴系ダンパーへは伝達されず、粘性系ダンパーに伝達される。したがって、閾値未満の振れ幅を有する振動を粘性系ダンパーで減衰させることができる。
また、請求項1に記載の制振装置では、粘性系ダンパーの作用軸と、履歴系ダンパーの作用軸とが同一線上にあるため、粘性系ダンパーの作用軸と、履歴系ダンパーの作用軸とが同一線上に無い場合に比較して、規定部材に無用なモーメントを発生させることがない。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の制振装置において、柱梁架構の内部に設けられたV字ブレースと、前記V字ブレースの連結部に、梁と隙間を開けて取り付けられた前記規定部材としての取付台と、を備え、前記粘性系ダンパーと前記履歴系ダンパーは、前記取付台と柱との間に設けられている。
請求項2に記載の制振装置では、構造物が振動すると、該振動は、V字ブレースの連結部に取り付けられた規定部材としての取付台に伝達され、振動に応じて取付台と柱との間隔が変化する。これにより、粘性系ダンパー、及び履歴系ダンパーは、振れ幅に応じて構造物の振動を減衰させることができる。
以上説明したように本発明の制振装置によれば、構造物の水平方向の制振に対する制御を容易にすることができる。
(A)は本発明の制振装置が適用された平常時における架構を示す正面図であり、(B)は地震時における変形した架構を示す正面図である。 (A)は、平常時における制振装置の要部を示す正面図であり、(B)及び(C)は、大地震時における制振装置の要部を示す正面図である。 (A)は連結部材の近傍を示す平面図であり、(B)は図2(A)に示す連結部材を示す側面図である。
図1~図3を用いて、本発明の一実施形態に係る制振装置8について説明する。
(制振構造)
図1(A)には、本実施形態に係る制振装置8が適用された制振構造10が示されている。本実施形態の制振装置8は、例えば、建物の架構12に適用されている。
なお、以後説明する図面において、矢印U方向は鉛直方向上側を示し、矢印R、L方向は、後述する上側梁16及び下側梁18の長手方向、即ち、水平方向を示している。
(架構)
架構12は、鉛直方向に沿って延びる一対の柱14と、一対の柱14に架設される上側梁16及び下側梁18とを有するラーメン架構とされている。一対の柱14は、例えば、角形鋼管等によって形成された鉄骨柱とされている。また、上側梁16及び下側梁18は、例えば、H形鋼によって形成された鉄骨梁とされている。これらの上側梁16及び下側梁18の上には、図示しないスラブがそれぞれ設けられている。
架構12を構成する上側梁16の下面には、各々の柱14の近傍に、架構12の正面視でV字状に形成されたV字ブレース20の両端部が連結されている。V字ブレース20は、鋼材等で形成されている。V字ブレース20の連結部としての下端には、鋼材で形成された規定部位としての取付台22が連結されている。取付台22は、矩形状とされ、下側梁18に近接して配置されている。なお、取付台22と下側梁18とが接触しないように、取付台22と下側梁18との間には隙間S1が設けられている。
取付台22と取付台22の図面左側の柱14との間には粘性系ダンパー24が配置されており、取付台22と取付台22の図面右側の柱14との間には、履歴系ダンパー26、及び、ルーズ部材としての連結部材42が配置されている。
(粘性系ダンパー)
図2(A)に示すように、粘性系ダンパー24は、例えば、シリンダ24A、ピストン24B、ピストンロッド24Cで構成され、シリンダ内部に粘性体(図示せず)が密閉封入されている。粘性系ダンパー24は、ピストン24Bがシリンダ24A内部を移動する際に、速度に応じた抵抗力(減衰力)により効果を発生させる仕組みの一般的に公知の構造のダンパーである。粘性系ダンパー24としては、市販のオイルダンパ―を用いることができる。
粘性系ダンパー24のシリンダ24Aは、クレビス27を介して取付台22の一方の側面に連結されている。シリンダ24Aは、クレビス27のピン28を中心に揺動可能となっている。また、ピストンロッド24Cは、クレビス30を介して柱14の側面に連結されている。ピストンロッド24Cは、クレビス30のピン32を中心に揺動可能となっている。なお、粘性系ダンパー24は、下側梁18に沿って水平に配置されている。
平時(静止時)において、図2(A)に示すように、粘性系ダンパー24のピストン24Bは、シリンダ24Aの長手方向中央部に位置しており、ピストン24Bの両側には、各々、長さL1の隙間S2(ピストン24Bの側部とシリンダ24Aの内側の長手方向端部との間隔寸法)が設けられている。
この粘性系ダンパー24は、平時(静止時)から想定内の地震の振動(変位量は、シリンダ24A内のピストン24Bの可動寸法(2×L1)よりも小さい)を減衰させるものである。レベル2の振動の振れ幅(架構12の変位量)は、本発明の閾値に相当する。
なお、本実施形態において、レベル2未満の大きさの地震を想定内の地震と呼び、レベル2以上の大きさの地震を想定外の地震と呼ぶ。
(履歴系ダンパー)
履歴系ダンパー26は、変形(伸縮)により、例えば、鋼材や鉛などの材料が弾性領域を超えての塑性化や、摩擦材の負担力がすべり摩擦力を超えての非線形化などから、荷重/変形関係で弾塑性のエネルギー負担を実現するタイプの一般的に公知のダンパーである。履歴系ダンパーは、変位依存型ダンパーとも呼ばれるものである。履歴系ダンパー26としては、市販品を用いることができる。
図2(A)に示すように、本実施形態の履歴系ダンパー26は、長尺の棒状とされ、長手方向の一端部がクレビス34を介して取付台22の他方側の側部に連結されている。粘性系ダンパー24は、クレビス34のピン36を中心に揺動可能となっている。
履歴系ダンパー26は、粘性系ダンパー24が作用している部位である取付台22に対して、鉛直方向で同様の他の部位に対して水平方向から作用するように配置されている。 ここで、本発明において、履歴系ダンパーは、構造物の水平方向の揺れ幅が閾値以上となると、規定部材において粘性系ダンパーが作用する部位に対して鉛直方向で同様の他の部位に対して水平方向から作用して構造物の振動を減衰させるものである。
「粘性系ダンパーが作用する部位に対して鉛直方向で同様の他の部位に対して水平方向から作用」とは、「粘性系ダンパーが作用する部位」と「履歴系ダンパーが作用する部位」の高さが、ある許容範囲内であれば鉛直方向にずれていてもよいことを意味する。
より具体的には、粘性系ダンパーの軸線と履歴系ダンパーの軸線とは必ずしも同じ高さでなくてもよく、履歴系ダンパーの軸線の鉛直方向の位置が、例えば、粘性系ダンパ-の下端と上端との間に入っていればよいことを意味している。
本実施形態では、履歴系ダンパー26は、粘性系ダンパー24と同様に下側梁18に沿って水平に配置されており、下側梁18の上面から計測する履歴系ダンパー26の軸線26CLの高さと、粘性系ダンパー24の軸線24CLの高さとが同一である。さらに、履歴系ダンパー26の作用軸としての軸線26CLは、粘性系ダンパー24の作用軸としての軸線24CLの延長線上に配置されている。
図2(A)、及び図3に示すように、履歴系ダンパー26には、長手方向の他端部にピン固定部材38が設けられている。ピン固定部材38には、履歴系ダンパー26の長手方向に直交し、かつ水平方向に延びる連結棒40が固定されている。
図面右側の柱14の側面には、履歴系ダンパー26の軸線26CLの延長線上に、連結部材42が取り付けられている。
連結部材42は、例えば、梁長手方向に長い鋼材で形成されており、履歴系ダンパー26側に、梁長手方向を深さ方向とした縦溝44が形成されている。連結部材42には、縦溝44の両側の壁部42Aに、梁長手方向を長手方向とした長孔48が形成されており、この長孔48に、摺動自在に連結棒40が挿入されている。
平時(架構12が変形していない状態)において、図3(A),(B)に示すように、連結棒40は、長孔48の長手方向中央部に位置している。連結棒40の両側には、各々、長さL2の隙間S3(連結棒40の側部と長孔48の長手方向端部との間隔寸法)が設けられている。
この連結部材42の長さL2の隙間S3は、粘性系ダンパー24の長さL1の隙間S2よりも短く設定されている。したがって、取付台22が水平方向に変位して連結棒40が長孔48の長手方向端部に突き当たった場合であっても、ピストン24Bは、シリンダ24Aの長手方向内側の端部に当接することはない。
履歴系ダンパー26は、例えば、供用期間中に発生する確率は低いが大きな強度をもつ想定外の大地震(レベル2以上)による振動を減衰させることが可能なものである。
(作用、効果)
次に、本実施形態の作用、効果について説明する。
地震時には、架構12のせん断変形により、取付台22と、柱14(取付台22と同じ高さの部位)との水平方向(矢印R、L方向)の間隔が変化する。想定内の大きさの地震時(レベル2未満)では、粘性系ダンパー24が伸縮して減衰力を発生し、架構12の振動を減衰させることができる。
なお、想定内の大きさの地震時においては、履歴系ダンパー26に連結されている連結棒40が、連結部材42の長孔48の内部を往復移動するが、連結部材42が長孔48の端部に突き当たることはないので、履歴系ダンパー26に履歴系ダンパー26を機能させある力は入らず、履歴系ダンパー26は作用しない。
ここで、大地震、言い換えれば、想定外の地震時(レベル2以上)では、例えば、図1(B)に示すように、架構12は、想定内の大きさの地震時よりも大きくせん断変形する。振動の速度が速く、かつ粘性系ダンパー24が連結されている取付台22と柱14の下部との間隔寸法の変化が大となる大地震になると、粘性系ダンパー24は殆ど機能しなくなる。
しかし、大地震時には架構12が大きくせん断変形することで、図2(B)、(C)に示すように、履歴系ダンパー26に連結された連結棒40が、連結部材42の長孔48の端部に突き当たり、該せん断変形が制限さるので、建物の想定外の変形を抑制することができる。また、連結棒40が長孔48の端部に突き当たることで、履歴系ダンパー26に力が伝達され、履歴系ダンパー26が機能して大地震による架構12の振動を減衰させることができる。
このように設けられた履歴系ダンパー26は、例えば、パルス地震(瞬間的に大きな力、及び大きな変位が生じる地震)に対して有効に機能させることができる。例えば、瞬間的に振幅の大きな想定外の地震力が建物に作用すると、建物が倒壊する懸念がある。しかし、パルス地震時に履歴系ダンパー26の剛性が付与されることで、建物が倒壊するような大きな変形が制限されるため、建物の倒壊が抑制される。
なお、連結部材42の長さL2の隙間S3は、粘性系ダンパー24の長さL1の隙間S1よりも短く設定されている。このため、連結棒40が長孔48の端部に突き当たった場合でも、ピストン24Bとシリンダ24Aの内側の長手方向端部と間には、L1-L2の長さの隙間S4が残る(図2(B)、(C)参照)。したがって、想定外の大地震時においてもピストン24Bがシリンダ24Aに接触することはなく、粘性系ダンパー24の破損を抑制することができる。
また、本実施形態の制振装置8では、粘性系ダンパー24の軸線24CLと、履歴系ダンパー26の軸線26CLとが一直線上に配置されて粘性系ダンパー24と履歴系ダンパー26とが、一つの取付台22に連結されている。そのため、粘性系ダンパー24から作用する力と履歴系ダンパー26から作用する力を考えると、取付台22に対しては、圧縮力または引っ張り力しか作用せず、例えば、モーメントなどの他の力は作用しない。
したがって、粘性系ダンパー24からの力が取付台22に作用する部位と、履歴系ダンパー26からの力が取付台22に作用する部位とが鉛直方向に異なる構成と比して、構造物の水平方向の制振に対する制御を容易にすることができる。
さらに、粘性系ダンパー24、及び履歴系ダンパー26から、取付台22に対して圧縮力または引っ張り力が同一高さの位置に作用すること考慮して制振装置8を設計すればよく、履歴系ダンパー26からの力が取付台22に作用する部位とが鉛直方向に異なる構成、即ち、モーメントが発生する構成と比して、制振装置8の設計が容易になる。
さらに、本実施形態の制振装置8では、粘性系ダンパー24と履歴系ダンパー26とは、減衰対象の振動の速度や振れ幅が異なるので、建物の固有周期が複雑になり、建物が共振し難くなる。
なお、制振装置8の設けられた架構12は、建物の1階に設けられていてもよく、2階以上の階に設けられていてもよく、制振装置8の減衰効果が発揮できる必要な階、言い換えれば架構12が大きく動く層に設けることが好ましい。
本実施形態では、粘性系ダンパー24の軸線24CLと履歴系ダンパー26の軸線26CLとが一直線上に配置され、粘性系ダンパー24と履歴系ダンパー26とが取付台22の同一高さ位置に作用する構成であったが、位置は鉛直方向に多少ずれていてもよい。
即ち、履歴系ダンパー26は、架構12の水平方向の揺れ幅が閾値以上となった際、取付台22において粘性系ダンパー24が作用する部位に対して鉛直方向で同様の他の部位に対して水平方向から作用すればよい。本実施形態で言えば、履歴系ダンパー26の軸線26CLの鉛直方向の位置が、粘性系ダンパー24の下端と上端との間に入っていればよく、これにより、架構12の水平方向の制振に対する制御を容易にすることができる。
[その他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上記に限定されるものでなく、上記以外にも、その主旨を逸脱しない範囲内において種々変形して実施可能であることは勿論である。
上記実施形態では、取付台22の図面左側に粘性系ダンパー24を設け、取付台22の図面右側に履歴系ダンパー26を設けていたが、取付台22の図面右側に粘性系ダンパー24を設け、取付台22の図面左側に履歴系ダンパー26を設ける構成としてもよい。
上記実施形態では、V字ブレース20の上側の端部を上側梁16に連結したが、V字ブレース20の上側の端部を柱14の上側の側部に連結してもよい。
上記実施形態では、粘性系ダンパー24の片側を柱14に連結し、履歴系ダンパー26の片側を連結部材42を介して柱14に連結したが、粘性系ダンパー24、及び連結部材42を連結する対象部品は柱14に限らず、下側梁18その他であってもよい。
本実施形態の制振装置8は、図1に示す配置に限らず、図1とは上下を逆に配置してもよい。図1に示すV字ブレース20の上下が逆になるので、V字ブレース20は、正面から見ると逆V字状(ラムダ(Λ)型)に配置され、取付台22は、上側梁16に接近して配置されることになる。このように、制振装置8を図1に示す配置とは逆に配置しても、
制振装置8を機能させることができる。なお、取付台22を取り付ける部材は、V字ブレース20に限らず、間柱状の支持材、平板など、変形し難い部材であれば他の形状の部材であってもよい。
上記実施形態では、履歴系ダンパー26側に連結棒40が設けられ、柱14側に長孔48が形成された連結部材42が設けられていたが、これとは逆に、履歴系ダンパー26側に連結部材42を設け、柱14側に連結棒40を設ける構成としてもよい。
上記実施形態では、粘性系ダンパー24としてオイルダンパーを用いたが、オイルダンパー以外の公知の他の種類の粘性系ダンパーを用いてもよい。
また、上記実施形態では、制振装置8を建物の架構12に設けた例を説明したが、制振装置8は架構12に設けることに限らず、例えば、建物以外の構造物において相対変位する2つの部材の間に設けることができる。
なお、従来の建物において、例えば、図1(A)に示すような架構12にV字ブレース20を設け、V字ブレース20の連結部に設けた取付台22と一方の柱14との間に、粘性系ダンパー24のみを配置した制震装置がある。このような従来の建物において、取付台22と他方の柱14との間にスペースが開いている場合には、上記実施形態のように取付台22と他方の柱14との間に履歴系ダンパー26を追加して設けることが容易であり、粘性系ダンパー24のみを備えた既存の建物を制振改修できる。
8 制振装置
12 架構(構造物)
14 柱(対象部品)
16 上側梁(梁)
18 下側梁(梁)
20 V字ブレース
22 取付台(規定部材)
24 粘性系ダンパー
24CL 軸線(作用軸)
26 履歴系ダンパー
26CL 軸線(作用軸)
40 連結棒(ルーズ部材)
42 連結部材(ルーズ部材)

Claims (2)

  1. 構造物の規定部材に水平方向から作用して前記構造物の水平方向の振動を減衰させる粘性系ダンパーと、
    前記構造物の水平方向の揺れ幅が閾値以上となると、前記構造物の水平方向の振動を減衰させる履歴系ダンパーと、
    備え、
    前記粘性系ダンパーの作用軸と、前記履歴系ダンパーの作用軸とが同一線上にあり、
    前記履歴系ダンパーは、ルーズ部材でガタを設けて対象部品に取付けられ、
    前記揺れ幅が閾値以上となると前記履歴系ダンパーが前記ガタの分だけ移動することで、前記ルーズ部材が、前記構造物の振動を前記履歴系ダンパーへ伝達する、
    制振装置。
  2. 柱梁架構の内部に設けられたV字ブレースと、
    前記V字ブレースの連結部に、梁と隙間を開けて取り付けられた前記規定部材としての取付台と、を備え、
    前記粘性系ダンパーと前記履歴系ダンパーは、前記取付台と柱との間に設けられている、
    請求項1に記載の制振装置。
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