JP2988882B2 - 構造物の制振装置 - Google Patents

構造物の制振装置

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JP2988882B2 JP9033239A JP3323997A JP2988882B2 JP 2988882 B2 JP2988882 B2 JP 2988882B2 JP 9033239 A JP9033239 A JP 9033239A JP 3323997 A JP3323997 A JP 3323997A JP 2988882 B2 JP2988882 B2 JP 2988882B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、基礎構造部に対す
る構造物の水平方向の振動を制振する構造物の制振装置
に関し、特に、振動を減衰させる油圧ダンパとダンパ受
け部材と塑性変形部材を備え、油圧ダンパが所定ストロ
ーク分作動してから塑性変形部材が塑性変形するように
構成したものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、基礎構造部に対する構造物の水平
方向の振動を制振する制振装置として、免震ゴム支承、
塑性変形部材、油圧ダンパ等が実用に供されている。免
震ゴム支承は、複数の鋼板とゴム板とを上下に交互に積
層した積層ゴム体を有し、基礎構造部の水平面部と構造
物の水平面部間に配設して、基礎構造部に対して構造物
の死荷重や積載荷重等の鉛直荷重を支持するとともに、
構造物の水平方向の振動を剪断方向(水平方向)への弾
性変形を介して抑制する。
【0003】塑性変形部材は、前記免震ゴム支承と同様
に、基礎構造部と構造物間に配設され、基礎構造部に対
する構造物の水平方向の振動を、剪断方向(水平方向)
への塑性変形を介して減衰させる。従来、塑性変形部材
としては、低降伏点鋼で構成したものや、複数の孔を形
成した蜂の巣状のプレート部材(ハニカムダンパ)等が
知られているが、構造物の強度等を考慮して、塑性変形
部材の変形荷重を適切な値に設定する必要がある。
【0004】油圧ダンパは、一般に、内部に油圧が充填
された本体部、本体部内に摺動自在に内嵌されたピスト
ン、ピストンに連結され本体部から突出するロッド部、
本体部内においてピストンにより仕切られた1対の油
室、1対の油室を接続する油路、油路に設けられたオリ
フィス等で構成され、基礎構造部と構造物の、一方に本
体部を連結するとともに他方にロッド部を連結し、基礎
構造部に対する構造物の水平方向の振動を減衰させる。
この油圧ダンパにおいては、小振幅の振動から中振幅の
振動に亙って水平方向の振動を減衰させることができ
る。
【0005】また、構造物に作用する水平方向の加速度
を検出して振動振幅を求め、その振動振幅に基づいて油
圧ダンパの減衰係数を変化させるアクティブ制御手段を
備え、基礎構造部に対する構造物の水平方向の振動を効
果的に減衰させ得る制振装置も実用化されている。
【0006】また、従来、前記免震ゴム支承と塑性変形
部材を備えた制振装置や、免震ゴム支承と油圧ダンパを
備えた制振装置は実用に供されている。免震ゴム支承と
塑性変形部材を備えた制振装置においては、塑性変形部
材に小さな荷重で塑性変形し易いものを適用し、免震ゴ
ム支承の弾性変形とともに塑性変形部材を塑性変形さ
せ、基礎構造部に対する構造物の振動を抑制するととも
に減衰させることができる(例えば、鉛プラグ入りの免
震ゴム支承)。免震ゴム支承と油圧ダンパを備えた制振
装置においては、基礎構造部に対する構造物の水平方向
の振動を抑制するとともに減衰させる作用が得られ、ま
た、免震ゴム支承により、構造物と油圧ダンパを初期位
置へ復元させることができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかし、免震ゴム支承
においては、振動の抑制作用はあるが減衰作用が低いた
め、大型の地震が発生して、構造物の水平方向の変位が
大きくなると、免震ゴム支承が破断する虞がある。ま
た、免震性能を高める為には、免震ゴム支承の水平方向
の剛性を低く設定する必要があるが、それにともなって
風荷重等の水平荷重による振動が発生し易くなり、構造
物の使用性を劣化させることがある。
【0008】塑性変形部材において、塑性変形による減
衰作用を大きくするには、塑性変形部材の剛性を大きく
する必要があるが、それに伴って構造物と基礎構造部と
の結合も剛となるため、基礎構造部から構造物に伝わる
地震力は大きくなり免震性能は低下する。つまり、減衰
作用と免震性能はトレードオフの関係にある。
【0009】油圧ダンパは、小振幅の振動から中振幅の
振動に亙って減衰させることができる。しかし、既存の
油圧ダンパでは、作動ストローク(約40〜50mm)が
短いため、大型地震により発生する大振幅の振動に対し
てはストロークオーバーとなり破損するため制振効果を
期待できない。大ストロークの大型の油圧ダンパを適用
することも不可能ではないが、制振装置のコストが非常
に高価になる。
【0010】本発明の目的は、小振幅の振動から大振幅
の振動に亙って基礎構造部に対する構造物の水平方向の
振動を制振可能な制振装置を提供すること、油圧ダンパ
の減衰作用を有効活用した制振装置を提供すること、製
作コスト的に有利な制振装置を提供すること、等であ
る。
【0011】
【課題を解決するための手段】請求項1の構造物の制振
装置は、基礎構造部に対する構造物の水平方向の振動を
制振する構造物の制振装置において、構造物の水平方向
の振動を減衰させる油圧ダンパと、構造物の水平方向の
振動を塑性変形を介して減衰させる塑性変形部材と、油
圧ダンパの本体部を固定して支持するダンパ受け部材と
を備え、前記ダンパ受け部材を塑性変形部材に連結する
と共に、基礎構造部と構造物の一方に塑性変形部材を固
し且つ他方に油圧ダンパのロッド部を連結し、前記油
圧ダンパが所定ストローク分作動するまでは、構造物の
振動を油圧ダンパにより制振し、前記油圧ダンパが前記
所定ストローク分作動後は、構造物の振動を構造物から
ダンパ受け部材を介して塑性変形部材に伝達し塑性変形
部材塑性変形させて制振するように構成したものであ
る。
【0012】油圧ダンパの本体部を固定して支持するダ
ンパ受け部材を塑性変形部材に連結し、基礎構造部と構
造物の一方に塑性変形部材を固定するとともに他方に油
圧ダンパのロッド部を連結することで、構造物と基礎構
造部とは油圧ダンパとダンパ受け部材と塑性変形部材を
介して連結されている。構造物が基礎構造部に対して水
平方向へ振動した場合、先ず、油圧ダンパが作動して構
造物の水平方向の振動を減衰させる。即ち、油圧ダンパ
が所定ストローク以上作動しない振動においては、塑性
変形部材を塑性変形させないで、油圧ダンパにより、振
動エネルギーを吸収して減衰させることができる。油圧
ダンパが所定ストローク分作動すると、構造物の振動が
構造物からダンパ受け部材を介して塑性変形部材に伝わ
り、塑性変形部材が塑性変形して、振動エネルギーを吸
収し構造物の水平方向の振動を減衰させる。
【0013】即ち、小振幅の振動から所定ストロークの
振幅まで、構造物と基礎構造部の間の剛性を高めること
なく、油圧ダンパにより効果的に減衰させ、所定ストロ
ーク以上の振動に対しては塑性変形部材の塑性変形を介
して減衰させる。塑性変形部材により連結部の剛性は高
まるが、それは所定ストローク以上の振幅におけるもの
である。振幅により剛性が変わることにより、構造物と
地震力との共振は効果的に防止され構造物に作用する地
震力は小さくなる。従って、この構造物の制振装置にお
いては、小振幅の振動から大振幅の振動に亙って、基礎
構造部に対する構造物の水平方向の振動を制振すること
が可能になる。また、作動ストロークが余り大きくない
既存の油圧ダンパを有効活用できるため、油圧ダンパの
減衰性能を生かした制振装置が得られ、また、製作コス
ト的に非常に有利なものになる。
【0014】請求項2の構造物の制振装置は、請求項1
の発明において、基礎構造部と構造物の間に、構造物を
鉛直方向に支持するとともに構造物の水平方向の振動を
抑制する免震ゴム支承及び/又はすべり支承を設けたも
のである。即ち、基礎構造部に対する構造物の水平方向
の振動を一層減衰させることが可能になる。また、構造
物の熱膨張や熱収縮に対応できる他、構造物の鉛直方向
の振動も抑制することができる。しかも、免震ゴム支承
を設ける場合には、構造物と油圧ダンパを初期位置へ復
元させる復元作用が得られる。その他請求項1と同様の
作用を奏する。
【0015】請求項3の構造物の制振装置は、請求項1
又は2の発明において、構造物に作用する水平方向の変
位に関連する物理量を検出する物理量検出手段と、この
物理量検出手段で検出された信号から求めた振動振幅に
基づいて油圧ダンパの減衰係数を変化させるアクティブ
制御手段とを備えたものである。即ち、構造物の振動振
幅に基づいて、油圧ダンパの減衰係数を変化させること
で、油圧ダンパにより構造物の水平方向の振動を効果的
に減衰させることが可能になる。その他請求項1又は2
と同様の作用を奏する。
【0016】請求項4の構造物の制振装置は、請求項3
の発明において、アクティブ制御手段は、地震以外の振
動で発生するような小さな振動振幅の状態では油圧ダン
パの減衰係数を大きくし、地震時の振動で発生するよう
な振動振幅のうち所定値以下の振動振幅の状態では油圧
ダンパの減衰係数を減衰機能を発揮する適切な値に設定
し、前記所定値以上の振動振幅の状態では油圧ダンパの
減衰係数を大きくするように油圧ダンパの減衰係数を制
御することを特徴とするものである。
【0017】即ち、地震以外の振動で発生するような小
さな振幅の振動では、油圧ダンパの減衰係数を大きくす
ることで、油圧ダンパをストッパ的に機能させて、構造
物を基礎構造部に対して振動させないようにし、地震時
の振動で発生するような振動振幅のうち所定値以下の振
動振幅の状態では、油圧ダンパの減衰係数を適正な値に
設定することで、油圧ダンパにより構造物の振動を効果
的に減衰させ、地震時の振動で発生するような振動振幅
のうち所定値以上の振動振幅の状態では、油圧ダンパの
減衰係数を大きくすることで、油圧ダンパをストッパ的
に機能させて、塑性変形部材の塑性変形を促進すること
が可能になる。油圧ダンパが所定ストローク作動後に
は、塑性変形部材の塑性変形を介して構造物の振動が減
衰される。その他請求項3と同様の作用を奏する。
【0018】請求項5の構造物の制振装置は、請求項1
〜4の何れか1項に記載の発明において、構造物が橋桁
であることを特徴とするものである。故に、小振幅の振
動から非常に大振幅の振動に亙って橋桁の水平方向の振
動を制振することができ、特に、大型地震が発生した場
合でも、橋桁が橋脚(又は橋台)から落下するという最
悪の事態を確実に回避することが可能になる。その他請
求項1〜4の何れか1項と同様の作用を奏する。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。本実施形態は、高速道路
等の橋梁構造物において、橋桁(構造物に相当する)と
橋桁を支持する橋脚(基礎構造部に相当する)間に設け
られる制振装置に、本発明を適用した場合の例である。
但し、橋軸方向をY方向、橋軸方向と直交する水平方向
をX方向として説明する。図1、図2に示すように、橋
梁構造物1の制振装置10は、1対の橋桁2の端部とそ
れら橋桁2の端部を支持する橋脚8において、各橋桁2
の端部と橋脚8との間に設けられている。
【0020】各橋桁2は、複数の鋼材を連結した基礎フ
レームの上面部に、コンクリートを敷きつめてなるY方
向に細長いベース構造体3と、ベース構造体3の下面部
に連結されY方向に細長い1対の梁部材4と、ベース構
造体3の上面両端部に立設された1対の側壁5等を主体
として構成され、各橋桁2には、X方向の加速度を検知
する加速度センサ61(物理量検出手段)と、Y方向の
加速度を検知する加速度センサ62(物理量検出手段)
が取付けられている(図7参照)。1対の橋桁2の端部
は、橋桁2の熱伸縮に対応可能なフォークジョイント2
aで連結されている。一方、1対の橋桁2の端部を支持
する橋脚8においては、その上面部に1対の橋桁2の端
部を支持するのに十分な面積を有する支持面9が形成さ
れ、この支持面9と各橋桁2の梁部材4との間に制振装
置10が設けられている。
【0021】制振装置10について説明する。図1、図
2に示すように、制振装置10は、橋桁2の死荷重や車
両荷重等の鉛直荷重を支持するとともに、水平方向の振
動を抑制する1対の免震ゴム支承12と、各橋桁2の端
部と橋脚8との間のX方向中央部に設けられ、塑性変形
部材21と油圧ダンパ30を有し橋脚8に対する橋桁2
のX方向の振動を減衰させる減衰機構20と、各橋桁2
の端部と橋脚8との間のX方向両端部に設けられ、塑性
変形部材41と油圧ダンパ50を夫々有し橋脚8に対す
る橋桁2のY方向の振動を減衰させる2組の減衰機構4
0を有している。
【0022】1対の免震ゴム支承12は、橋桁2の1対
の梁部材4の下端面と、橋脚8の支持面9間に夫々介装
され、これら免震ゴム支承12を介して、橋桁2の端部
が橋脚8に支持されている。図3に示すように、各免震
ゴム支承12は、上下1対の鋼製基板13と、1対の鋼
製基板13間に設けられた複数の鋼板15と硬質ゴム板
16とを交互に積層した積層ゴム体14と、鋼製基板1
3と積層ゴム体14の中央部に上下方向向きに挿入され
た鉛プラグ17とで構成され、上側の鋼製基板13が橋
桁2の梁部材4にボルトで固定され、下側の鋼製基板1
3が橋脚8にボルトで固定されている。尚、鉄筋コンク
リート製の橋脚8の上面には、免震ゴム支承12と後述
する減衰機構20,40の載置台24,42を固定する
為の鋼板が設けられている。
【0023】橋桁2のX方向の振動を減衰させる減衰機
構20について説明する。図1、図4〜図6に示すよう
に、塑性変形部材21は、孔23をX方向に複数形成し
たプレート部材22(ハニカムダンパ)を、Y方向へ所
定間隔をあけて複数枚連結したもので、橋脚8の支持面
9に固定された載置台24の上端部に固定されている。
【0024】塑性変形部材21の上端部分には、油圧ダ
ンパ30を固定する為のダンパ受け部材25が、Y方向
に移動自在に連結されている。ダンパ受け部材25のX
方向両側には、橋桁2の1対の梁部材4(図1参照)か
ら相対向側へ延びる1対の補助部材6が夫々臨み、図4
の初期位置から橋桁2が橋脚8に対してX方向へ所定ス
トロークA3(例えば、A3=30〜40mm)移動する
と、図5に示すように、補助部材6の端面6aに固着さ
れた緩衝ゴム27に、ダンパ受け部材25の端部26が
当接し、更に橋脚2がX方向へ移動すると、塑性変形部
材21にX方向向きの荷重が作用し、図6に示すよう
に、塑性変形部材21が塑性変形する。
【0025】油圧ダンパ30においては、本体部31
と、本体部31の両端部外へ延びる1対のロッド部33
を有し、その作動ストロークが前記所定ストロークA3
よりやや長い既存の油圧ダンパが適用され、本体部31
がブラケット29によりダンパ受け部材25に固定さ
れ、1対のロッド部33の先端部が、前記1対の補助部
材6の端面6aに連結部材34を介して固定的に連結さ
れている。油圧ダンパ30の減衰係数αは、油圧ダンパ
30が所定ストロークA3作動する間、塑性変形部材2
1を塑性変形させずに、橋桁2のX方向の振動を効果的
に減衰できるように、後述するアクティブ制御手段によ
り制御されている。
【0026】図7に示すように、本体部31の内部に
は、ピストン32が摺動自在に内嵌され、前記1対のロ
ッド部33は、このピストン32から延び本体部31の
外部へ突出している。本体部31内部のピストン32で
仕切られた部分には、油路36により接続された油室3
1a,31bが形成されている。油路36には制御ユニ
ット60により駆動制御される電磁制御式の可変絞り弁
35が設けられ、制御ユニット60により、加速度セン
サ61で検出された橋桁2に作用するX方向の加速度に
基づいて、橋桁2のX方向の振動振幅Aを求め、この振
動振幅Aに基づいて、電磁制御式の可変絞り弁35の絞
り量を制御して油圧ダンパ30の減衰係数αを変化させ
るように構成してある。尚、制御ユニット60と電磁制
御式の可変絞り弁35がアクティブ制御手段に相当す
る。
【0027】橋桁2のX方向の振動振幅Aをパラメータ
として油圧ダンパ30の減衰係数αは、図8の曲線aと
なるように、制御ユニット60によりアクティブ制御さ
れている。橋桁2の振動振幅Aが0のとき減衰係数αは
大きなα1に設定され、振動振幅Aが0〜A1のとき減
衰係数αは振動振幅Aの増加に対して略比例的に減少
し、振動振幅AがA1〜A2のとき減衰係数αは減衰性
能を発揮する適切な略一定値に保持され、振動振幅Aが
A2以上(A3を含む)のとき減衰係数αは振動振幅A
の増加に対して略比例的に増加する。ここで、例えば、
A1=5mm,A2=20〜30mm,A3=30〜40mm
である。
【0028】即ち、前記アクティブ制御手段は、地震以
外の振動で発生するような小さな振動振幅A(A=0〜
A1)の状態では、油圧ダンパ30の減衰係数αを大き
くすることで、油圧ダンパ30をストッパ的に機能さ
せ、地震時の振動で発生するような振動振幅Aのうち所
定値A2以下の振動振幅A(A=A1〜A2)の状態で
は、油圧ダンパ30の減衰係数αを減衰機能を発揮する
適切な値に設定することで、橋桁2の振動を効果的に減
衰させ、所定値A2以上の振動振幅Aの状態では油圧ダ
ンパ30の減衰係数αを大きくすることで、油圧ダンパ
30をストッパ的に機能させて、塑性変形部材21に振
動荷重が効果的に伝達されるように構成してある。
【0029】図1、図2に示すように、橋桁2のY方向
の振動を減衰させる1対の減衰機構40の各々は、塑性
変形部材41と油圧ダンパ50を有している。図7に示
すように、油圧ダンパ50は、本体部51、ピストン5
2、1対のロッド部53、油室51a,51b、油路5
6、電磁制御式の可変絞り弁55を有し、加速度センサ
62により橋桁2に作用するY方向の加速度を検出し、
制御ユニット60により前記加速度から求めた振動振幅
に基づいて、電磁制御式の可変絞り弁55の絞り量を制
御し、油圧ダンパ50の減衰係数αを前記と同様に図8
に示す特性で変化させるように構成してある。尚、制御
ユニット60と電磁制御式の可変絞り弁55がアクティ
ブ制御手段に相当する。
【0030】各減衰機構40において、塑性変形部材4
1は載置台42の上面に固定され、塑性変形部材41の
上端部分には、ダンパ受け部材45がX方向に移動自在
に連結され、このダンパ受け部材45に油圧ダンパ50
の本体部51が固定されている。橋桁2の梁部材4の側
面部下端から1対の補助部材7がX方向へ延び、これら
1対の補助部材7に、油圧ダンパ50のロッド部53の
先端部が夫々固定的に連結されている。尚、前記減衰機
構20と同じ構造であるのでその他の説明を省略する。
【0031】前記制振装置10の作用・効果について説
明する。車両走行時等の日常的な振動等、地震以外の振
動で発生するような小さな振動振幅A(A=0〜A1)
の状態では、アクティブ制御手段により制御された油圧
ダンパ30の減衰係数αが大きいため、橋桁2の両端部
に対応する2組の油圧ダンパ30をストッパ的に機能さ
せることができ、免震ゴム支承12の水平方向の剛性が
弱いことにより、橋桁2のX方向の小さな振動を抑制す
ることができる。
【0032】また、地震時の振動で発生するような振動
振幅Aのうち所定値A2以下の振動振幅A(A=A1〜
A2)の状態では、アクティブ制御手段により制御され
た油圧ダンパ30の減衰係数αが、減衰機能を発揮する
適切な値になり、塑性変形部材21を塑性変形させず
に、油圧ダンパ30及び免震ゴム支承12により、橋桁
2のX方向の振動を効果的に減衰させることができる。
【0033】地震時の振動で発生するような振動振幅A
のうち所定値A2以上の振動振幅Aの状態では、アクテ
ィブ制御手段により制御された油圧ダンパ30の減衰係
数αが再び大きくなり、油圧ダンパ30をストッパ的に
機能させて、塑性変形部材21の塑性変形を促進するこ
とが可能になり、塑性変形部材21の塑性変形を介して
橋桁2のX方向の振動を減衰させることができる。
【0034】即ち、小振幅の振動から所定ストロークA
2までの振動を油圧ダンパ30により減衰させ、所定ス
トロークA2以上の大振幅の振動を塑性変形部材21の
塑性変形を介して減衰させることができるため、小振幅
の振動から大振幅の振動に亙って、橋脚8に対する橋桁
2のX方向の振動を制振することが可能になる。それ
故、作動ストロークが余り大きくない既存の油圧ダンパ
30を有効活用できるため、油圧ダンパ30の減衰性能
を生かし、また、製作コスト的にも非常に有利なものに
なる。
【0035】また、橋脚8と橋桁2の間に、橋桁2の水
平方向の振動を抑制する免震ゴム支承12を設けたの
で、油圧ダンパ30及び塑性変形部材21と協働して、
橋脚8に対する橋桁2のX方向の振動を一層減衰させる
ことができる。しかも、免震ゴム支承12を設けること
で、所定値A2以下の振動振幅Aの振動後に、橋桁2と
油圧ダンパ30を初期位置へ復元させる復元作用が得ら
れ、また、橋桁2の熱膨張や熱収縮に対応できる他、橋
桁2の鉛直方向の振動も抑制できる。
【0036】更に、橋桁2に作用するX方向の加速度を
検出する加速度センサ61と、この加速度センサ61で
検出された加速度から求めた橋桁2のX方向の振動振幅
Aに基づいて油圧ダンパ30の減衰係数αを変化させる
アクティブ制御手段とを設け、アクティブ制御手段によ
り、X方向の振動振幅Aに対する油圧ダンパ30の減衰
係数αを、図8の曲線aとなるように制御するので、橋
桁2のX方向の振動を効果的に減衰させることが可能に
なる。
【0037】具体的には、地震以外の振動で発生するよ
うな小さな振動振幅A(A=0〜A1)の状態では、油
圧ダンパ30の減衰係数αを大きくすることで、橋桁2
を橋脚8に対して振動させないようにし、地震時の振動
で発生するような振動振幅Aのうち所定値A2以下の振
動振幅A(A=A1〜A2)の状態では、油圧ダンパ3
0の減衰係数αを減衰機能を発揮する適切な値に設定す
ることで、橋桁2の振動を効果的に減衰させ、地震時の
振動で発生するような振動振幅Aのうち所定値A2以上
の振動振幅Aの状態では、油圧ダンパ30の減衰係数α
を大きくすることで、塑性変形部材21の塑性変形を促
進し、ダンパ受け部材25と緩衝ゴム27の衝突によっ
ても緩衝を図り、塑性変形部材21の塑性変形を介して
橋桁2振動を効果的に減衰させることができる。
【0038】尚、橋桁2が橋脚8に対してY方向へ振動
する際には、橋桁2の両端部に対応する4組の減衰機構
40が前記減衰機構20と同様に機能して、前記と同様
に橋桁2のY方向の振動を抑制する作用・効果を奏す
る。そして、本実施形態のように、橋脚8に対する橋桁
2の水平方向の振動を制振する制振装置として、減衰機
構20,40を有する制振装置10を適用すると、大型
地震が発生した場合でも、橋桁2が橋脚8(又は橋台)
から落下するという最悪の事態を確実に回避することが
可能になる。
【0039】次に、別実施形態の制振装置について説明
する。 第1別実施形態・・・図9参照 第1別実施形態の制振装置10Aは、前記制振装置10
において橋脚8に対する橋桁2のY方向の振動を減衰さ
せる減衰機構40の代わりに、減衰機構40Aを設けた
ものである。減衰機構40Aにおいて、塑性変形部材7
0は橋桁2の梁部材4の下面に固定され、塑性変形部材
70の下端部分にダンパ受け部材71がX方向へのみ移
動可能に連結され、ダンパ受け部材71の下面部に、油
圧ダンパ72の本体部75がブラケット76で固定され
ている。
【0040】油圧ダンパ72は、本体部75と橋脚8側
へ延びるロッド部73を有し、ロッド部73の先端部
は、連結部材74を介して橋脚8の側面8aに固定的に
連結されている。また、橋脚8の側面8aには、ダンパ
受け部材71の端部が当接する緩衝ゴム27Aが取付け
られている。この制振装置10Aの減衰機構40Aは、
前記実施形態の減衰機構40と同様の作用・効果を奏す
る。
【0041】第2別実施形態・・・図10〜図12参照 第2別実施形態は、基礎構造部82に対するビルディン
グ等の構造物84の水平方向の振動を制振する制振装置
に本発明を適用した場合の例である。この制振装置10
Bにおいては、構造物84と基礎構造部82の間に、複
数の免震ゴム支承12Bと、基礎構造部82に対する構
造物84のX方向の振動を減衰する2組の減衰機構80
と、基礎構造部82に対する構造物84のY方向の振動
を減衰する2組の減衰機構81が設けられている。
【0042】減衰機構80,81は、構造物84の振動
を減衰する方向が異なるだけで同じ構造であるので減衰
機構80について説明し、また、前記実施形態の減衰機
構20と略同様の構造であるので、減衰機構20と同じ
ものには同一符号を付して説明を省略する。図12に示
すように、各減衰機構80において、構造物84の基部
部材83の下端部には、1対の補助部材85が下方へ突
出しており、これら1対の補助部材85に、油圧ダンパ
30の1対のロッド部33の先端部が夫々固定的に連結
されている。塑性変形部材21は基礎構造部82に固定
されている。
【0043】制振装置10Bによれば、小振幅の振動か
ら大振幅の振動に亙って、基礎構造部82に対する構造
物84の水平方向の振動を制振することが可能になり、
また、作動ストロークが余り大きくない既存の油圧ダン
パ30を有効活用できるため、油圧ダンパ30の減衰性
能を生かし、また、製作コスト的にも非常に有利なもの
になる。その他前記メイン実施形態と同様の作用・効果
を奏する。
【0044】第3別実施形態・・・図13、図14参照 第3別実施形態の制振装置10Cは、ビルディング8
7,88間に配設された複数の減衰機構90を有し、ビ
ルディング87,88の水平方向の振動を制振するもの
である。各減衰機構90において、塑性変形部材91は
一方のビルディング87に固定された取付け部材89の
上端部に固定され、塑性変形部材91の上端部分に、ダ
ンパ受け部材92がビルディング87,88の対向する
方向と直交する水平方向へ移動自在に連結されている。
【0045】ダンパ受け部材92には、油圧ダンパ99
の本体部94がブラケット95で固定され、油圧ダンパ
99のロッド部96の先端部は、他方のビルディング8
8の側面に連結部材97を介して固定的に連結されてい
る。また、前記他方のビルディング88の側面には、ダ
ンパ受け部材92の端部が当接する緩衝ゴム93が取付
けられている。この制振装置10Cにおいては、ビルデ
ィング87,88に生じる異なる振動振幅を利用して、
ビルディング87,88の水平方向の振動を制振するも
のであり、前記実施形態と同様の作用・効果を奏する。
【0046】尚、前記実施形態及び第1〜第3別実施形
態において、塑性変形部材に、前記実施形態で開示した
ものに限らず、例えば、低降伏点鋼で構成したもの等、
種々のものを適用可能である。また、アクティブ制御手
段においては、油圧ダンパ30の減衰係数αを図8の鎖
線の曲線bとなるように制御する等、その他種々の特性
になるように、油圧ダンパ30の減衰係数αを制御する
ことも可能である。
【0047】加速度センサ61,62の代わりに、水平
方向の速度を検出可能な速度センサ、又は、水平方向の
変位を検出可能な変位センサ等の物理量検出センサを設
け、この物理量検出センサで検出された信号から求めた
振動振幅に基づいて、油圧ダンパの減衰係数を変化させ
るように構成してもよい。また、図示していないが、前
記実施形態及び第1、第2別実施形態においては、免震
ゴム支承12,12Bの代わりに、基礎構造部又は構造
物との摩擦を介して振動を減衰させるすべり支承を設け
てもよいし、このすべり支承を免震ゴム支承12,12
Bとともに設けてもよい。
【0047】
【発明の効果】請求項1の構造物の制振装置によれば、
構造物が基礎構造部に対して水平方向へ振動した場合、
先ず、油圧ダンパが作動して構造物の水平方向の振動を
減衰させる。即ち、油圧ダンパが所定ストローク以上作
動しない振動においては、塑性変形部材を塑性変形させ
ないで、油圧ダンパにより振動エネルギーを吸収し減衰
させ、また油圧ダンパが所定ストローク分作動すると、
次に、塑性変形部材が塑性変形して、振動エネルギーを
吸収し構造物の水平方向の振動を減衰させる。即ち、小
振幅の振動から大振幅の振動に亙って、基礎構造部に対
する構造物の水平方向の振動を制振することが可能にな
る。それ故、作動ストロークが余り大きくない既存の油
圧ダンパを有効活用できるため、油圧ダンパの減衰性能
を生かした制振装置が得られ、製作コスト的にも非常に
有利なものになる。
【0048】
【発明の効果】請求項1の構造物の制振装置によれば、
構造物が基礎構造部に対して水平方向へ振動した場合、
先ず、油圧ダンパが作動して構造物の水平方向の振動を
減衰させる。即ち、油圧ダンパが所定ストローク以上作
動しない振動においては、塑性変形部材を塑性変形させ
ないで、油圧ダンパにより振動エネルギーを吸収し減衰
させ、また油圧ダンパが所定ストローク分作動すると、
構造物の振動が構造物からダンパ受け部材を介して塑性
変形部材に伝わり、塑性変形部材が塑性変形して、振動
エネルギーを吸収し構造物の水平方向の振動を減衰させ
る。即ち、小振幅の振動から大振幅の振動に亙って、基
礎構造部に対する構造物の水平方向の振動を制振するこ
とが可能になる。それ故、作動ストロークが余り大きく
ない既存の油圧ダンパを有効活用できるため、油圧ダン
パの減衰性能を生かした制振装置が得られ、製作コスト
的にも非常に有利なものになる。
【0049】請求項3の構造物の制振装置によれば、請
求項1又は2と同様の効果を奏するが、構造物に作用す
る水平方向の変位に関連する物理量を検出する物理量検
出手段と、この物理量検出手段で検出された信号から求
めた振動振幅に基づいて油圧ダンパの減衰係数を変化さ
せるアクティブ制御手段とを備えたので、構造物の振動
振幅に基づいて、油圧ダンパの減衰係数を変化させるこ
とで、油圧ダンパにより、構造物の水平方向の振動を効
果的に減衰させることが可能になる。
【0050】請求項4の構造物の制振装置によれば、請
求項3と同様の効果を奏するが、地震以外の振動で発生
するような小さな振幅の振動では、油圧ダンパの減衰係
数を大きくすることで、油圧ダンパをストッパ的に機能
させ、構造物を基礎構造部に対して振動させないように
し、地震時の振動で発生するような振動振幅のうち所定
値以下の振動振幅の状態では、油圧ダンパの減衰係数を
適正な値に設定することで、油圧ダンパにより構造物の
振動を効果的に減衰させ、地震時の振動で発生するよう
な振動振幅のうち所定値以上の振動振幅の状態では、油
圧ダンパの減衰係数を大きくすることで、油圧ダンパを
ストッパ的に機能させて、塑性変形部材の塑性変形を促
進することが可能になる。油圧ダンパが所定ストローク
作動後には、塑性変形部材の塑性変形を介して構造物の
振動を減衰させることができる。
【0051】請求項5の構造物の制振装置によれば、請
求項1〜4の何れか1項と同様の効果を奏するが、構造
物が橋桁であるので、小振幅の振動から非常に大振幅の
振動に亙って橋桁の水平方向の振動を制振することがで
き、特に、大型地震が発生した場合でも、橋桁が橋脚
(又は橋台)から落下するという最悪の事態を確実に回
避することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る制振装置を有する橋梁
構造物のY方向から視た側面図である。
【図2】図1の橋梁構造物のX方向から視た側面図であ
る。
【図3】免震ゴム支承の部分断面斜視図である。
【図4】制振装置の減衰機構(初期状態)の作動説明図
である。
【図5】前記減衰機構(油圧ダンパ作動後)の作動説明
図である。
【図6】前記減衰機構(塑性変形部材の塑性変形後)の
作動説明図である。
【図7】油圧ダンパの断面図である。
【図8】振動振幅に対する油圧ダンパの減衰係数の特性
を示す図である。
【図9】第1別実施形態に係る制振装置の要部拡大図で
ある。
【図10】第2別実施形態に係る制振装置の平面図であ
る。
【図11】図10の制振装置の側面図である。
【図12】図11の制振装置の要部拡大図である。
【図13】第3別実施形態に係る制振装置を配設したビ
ルディングの側面図である。
【図14】図13の制振装置の要部拡大図である。
【符号の説明】
2 橋桁 8 橋脚 10,10A,10B,10C 制振装置 12,12B 免震ゴム支承 21,41,70,91 塑性変形部材 30,50,72,99 油圧ダンパ 31,51,75,94 本体部 33,53,73,96 ロッド部 35,55 電磁制御式可変絞り弁 60 制御ユニット 61,62 加速度センサ(物理量検出手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小林 秀和 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石技術研究所内 (72)発明者 斎藤 敏雄 兵庫県明石市川崎町1番1号 川崎重工 業株式会社 明石技術研究所内 (72)発明者 玉木 利裕 東京都江東区南砂2丁目11番1号 川崎 重工業株式会社 東京設計事務所内 (56)参考文献 特開 昭62−121279(JP,A) 特開 平8−199850(JP,A) 特開 平8−303050(JP,A) 特開 平6−300081(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) F16F 15/00 - 15/32 E04H 9/02 331

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基礎構造部に対する構造物の水平方向の
    振動を制振する構造物の制振装置において、 前記構造物の水平方向の振動を減衰させる油圧ダンパ
    、構造物の水平方向の振動を塑性変形を介して減衰さ
    せる塑性変形部材と、油圧ダンパの本体部を固定して支
    持するダンパ受け部材とを備え、 前記ダンパ受け部材を塑性変形部材に連結すると共に、
    基礎構造部と構造物の一方に塑性変形部材を固定し且つ
    他方に油圧ダンパのロッド部を連結し、前記油圧ダンパが所定ストローク分作動するまでは、構
    造物の振動を油圧ダンパにより制振し、前記 油圧ダンパ
    前記所定ストローク分作動後は、構造物の振動を構造
    物からダンパ受け部材を介して塑性変形部材に伝達し
    性変形部材塑性変形させて制振するように構成したこ
    とを特徴とする構造物の制振装置。
  2. 【請求項2】 前記基礎構造部と構造物の間に、構造物
    を鉛直方向に支持するとともに構造物の水平方向の振動
    を抑制する免震ゴム支承及び/又はすべり支承を設けた
    ことを特徴とする請求項1に記載の構造物の制振装置。
  3. 【請求項3】 前記構造物に作用する水平方向の変位に
    関連する物理量を検出する物理量検出手段と、この物理
    量検出手段で検出された信号から求めた振動振幅に基づ
    いて油圧ダンパの減衰係数を変化させるアクティブ制御
    手段とを備えたことを特徴とする請求項1又は2に記載
    の構造物の制振装置。
  4. 【請求項4】 前記アクティブ制御手段は、地震以外の
    振動で発生するような小さな振動振幅の状態では油圧ダ
    ンパの減衰係数を大きくし、地震時の振動で発生するよ
    うな振動振幅のうち所定値以下の振動振幅の状態では油
    圧ダンパの減衰係数を減衰機能を発揮する適切な値に設
    定し、前記所定値以上の振動振幅の状態では油圧ダンパ
    の減衰係数を大きくするように油圧ダンパの減衰係数を
    制御することを特徴とする請求項3に記載の構造物の制
    振装置。
  5. 【請求項5】 前記構造物が橋桁であることを特徴とす
    る請求項1〜4の何れか1項に記載の構造物の制振装
    置。
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