JP5338547B2 - 流体噴射装置、及び、流体噴射方法 - Google Patents

流体噴射装置、及び、流体噴射方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5338547B2
JP5338547B2 JP2009178779A JP2009178779A JP5338547B2 JP 5338547 B2 JP5338547 B2 JP 5338547B2 JP 2009178779 A JP2009178779 A JP 2009178779A JP 2009178779 A JP2009178779 A JP 2009178779A JP 5338547 B2 JP5338547 B2 JP 5338547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
nozzle
image
nozzles
printing
color
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009178779A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011031445A (ja
Inventor
文治 石本
ゆみこ 武田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2009178779A priority Critical patent/JP5338547B2/ja
Priority to US12/833,725 priority patent/US8662637B2/en
Priority to CN201310012263.XA priority patent/CN103057269B/zh
Priority to CN2010102431884A priority patent/CN101987531B/zh
Publication of JP2011031445A publication Critical patent/JP2011031445A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5338547B2 publication Critical patent/JP5338547B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B41PRINTING; LINING MACHINES; TYPEWRITERS; STAMPS
    • B41JTYPEWRITERS; SELECTIVE PRINTING MECHANISMS, i.e. MECHANISMS PRINTING OTHERWISE THAN FROM A FORME; CORRECTION OF TYPOGRAPHICAL ERRORS
    • B41J2/00Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed
    • B41J2/005Typewriters or selective printing mechanisms characterised by the printing or marking process for which they are designed characterised by bringing liquid or particles selectively into contact with a printing material
    • B41J2/01Ink jet
    • B41J2/21Ink jet for multi-colour printing
    • B41J2/2107Ink jet for multi-colour printing characterised by the ink properties
    • B41J2/2114Ejecting specialized liquids, e.g. transparent or processing liquids
    • B41J2/2117Ejecting white liquids

Landscapes

  • Ink Jet (AREA)
  • Coating Apparatus (AREA)

Description

本発明は、流体噴射装置、及び、流体噴射方法に関する。
流体噴射装置の一つとして、媒体に対してインク(流体)を噴射するノズルが所定方向に並んだノズル列を備えるインクジェットプリンターが挙げられる。インクジェットプリンターの中には、ノズル列を所定方向と交差する移動方向に移動させながらノズルからインクを噴射させる動作と、ノズル列に対して媒体を所定方向である搬送方向に搬送する動作と、を繰り返すプリンターが知られている。
このようなプリンターにおいて、例えば、ノズルが並ぶ間隔(ノズルピッチ)よりも狭い間隔でドット列を形成する場合には、媒体の上端部分を印刷する時に、使用するノズル数や媒体の搬送距離を変動させる印刷方法が提案されている。
特開2008−221645号公報
ところで、画像の発色性を高めるために、例えば、白インクにより背景画像を印刷した後に、その背景画像上にカラーインクで画像を印刷する場合がある。また、同じ白インクと呼ばれるインクであっても色が相違することがあるため、白インクとカラーインクを用いて所望の色の白色画像を印刷する場合がある。この場合、例えば、背景画像を印刷するためのノズルを、ホワイトノズル列及びカラーインクノズル列における搬送方向上流側の半分のノズルに固定し、カラー画像を印刷するためのノズルを、カラーインクノズル列における搬送方向下流側の半分のノズルに固定したとする。そうすると、まず、搬送方向上流側の白インクノズル及びカラーインクノズルによって背景画像を印刷することになるため、印刷開始位置がヘッドに対して搬送方向の上流側となる。即ち、媒体の位置制御範囲が長くなってしまう。
そこで、本発明は媒体の位置制御範囲を出来る限り短くすることを目的とする。
前記課題を解決する為の主たる発明は、(1)第1の流体を噴射する第1ノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、(2)第2の流体を噴射する第2ノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、(3)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を媒体に対して前記所定方向と交差する移動方向に移動する移動機構と、(4)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して媒体を前記所定方向に搬送する搬送機構と、(5)前記移動機構によって前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を前記移動方向に移動させながら前記第1ノズル及び前記第2ノズルから流体を噴射させる画像形成動作と、前記搬送機構によって媒体を前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記所定方向に搬送させる搬送動作と、を繰り返す制御部であって、或る前記画像形成動作において、前記第1の流体及び前記第2の流体により第1画像を形成した後に、別の前記画像形成動作において、前記第1画像上に前記第2の流体により第2画像を形成する場合に、通常の画像形成時には、前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、前記第2画像を形成するための前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置するノズルに設定し、媒体の上端部の画像形成時には、前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、通常の画像形成時に前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置するノズルに設定する制御部と、(6)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
本発明の他の特徴は、本明細書、及び添付図面の記載により、明らかにする。
プリンターの全体構成ブロック図である。 図2Aはプリンターの斜視図であり、図2Bはプリンターの断面図である。 ヘッドの下面のノズル配列を示す図である。 搬送ユニットによる給紙位置と排紙位置を示す図である。 4色印刷モードにおけるバンド印刷を説明する図である。 図6A及び図6Bは比較例の5色印刷モードにおけるバンド印刷によって媒体の上端部分を印刷する様子を示す図である。 図7A及び図7Bは比較例の5色印刷モードにおけるバンド印刷によって媒体の下端部分を印刷する様子を示す図である。 図8Aおよび図8Bは搬送ユニットの異なるプリンターにおける媒体の給紙位置と排紙位置を示す図である。 本実施形態の5色印刷モードにおけるバンド印刷において媒体の上端部分を印刷する様子を示す図である。 本実施形態の5色印刷モードにおけるバンド印刷において媒体の下端部分を印刷する様子を示す図である。 比較例の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷によって媒体の上端部分を印刷する様子を示す図であり、 比較例の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷によって媒体の下端部分を印刷する様子を示す図である。 本実施形態の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷において媒体の上端部分を印刷する様子を示す図である。 本実施形態の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷において媒体の下端部分を印刷する様子を示す図である。 調色白指定用のウィンドウの一例を示す説明図である。 ラスターバッファーおよびヘッドバッファーの詳細構成を示す説明図である。
===開示の概要===
本明細書の記載、及び添付図面の記載により、少なくとも次のことが明らかとなる。
即ち、(1)第1の流体を噴射する第1ノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、(2)第2の流体を噴射する第2ノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、(3)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を媒体に対して前記所定方向と交差する移動方向に移動する移動機構と、(4)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して媒体を前記所定方向に搬送する搬送機構と、(5)前記移動機構によって前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を前記移動方向に移動させながら前記第1ノズル及び前記第2ノズルから流体を噴射させる画像形成動作と、前記搬送機構によって媒体を前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記所定方向に搬送させる搬送動作と、を繰り返す制御部であって、或る前記画像形成動作において、前記第1の流体及び前記第2の流体により第1画像を形成した後に、別の前記画像形成動作において、前記第1画像上に前記第2の流体により第2画像を形成する場合に、通常の画像形成時には、前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、前記第2画像を形成するための前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置するノズルに設定し、媒体の上端部の画像形成時には、前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、通常の画像形成時に前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置するノズルに設定する制御部と、(6)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
このような流体噴射装置によれば、媒体の位置制御範囲を短くすることができ、例えば、媒体上端部の余白量を小さくすることができる。
かかる流体噴射装置であって、前記制御部は、媒体の下端部の画像形成時には、前記第2画像を形成するための前記第2ノズルを、通常の画像形成時に前記第2画像を形成するための前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置するノズルに設定すること。
このような流体噴射装置によれば、更に媒体の位置制御範囲を短くすることができ、例えば、媒体下端部の余白量を小さくすることができる。
かかる流体噴射装置であって、前記制御部は、前記第2画像を前記第2の流体及び前記第1の流体により形成する場合、通常の画像形成時には、前記第2画像を形成するための前記第1ノズルを、前記第1画像を形成するための前記第1ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置するノズルに設定し、媒体の下端部の画像形成時には、前記第2画像を形成するための前記第1ノズルを、通常の画像形成時に前記第2画像を形成するための前記第1ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置するノズルに設定すること。
このような流体噴射装置によれば、画像の色再現性を高めることができる。
また、(1)第1の流体を噴射する第1ノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、(2)第2の流体を噴射する第2ノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、(3)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を媒体に対して前記所定方向と交差する移動方向に移動する移動機構と、(4)前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して媒体を前記所定方向に搬送する搬送機構と、(5)前記移動機構によって前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を前記移動方向に移動させながら前記第1ノズル及び前記第2ノズルから流体を噴射させる画像形成動作と、前記搬送機構によって媒体を前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記所定方向に搬送させる搬送動作と、を繰り返す制御部であって、或る前記画像形成動作において、前記第1の流体により第1画像を形成した後に、別の前記画像形成動作において、前記第1画像上に前記第1の流体及び前記第2の流体により第2画像を形成する場合に、通常の画像形成時には、前記第2画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、前記第1画像を形成するための前記第1ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置するノズルに設定し、媒体の下端部の画像形成時には、前記第2画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、通常の画像形成時に前記第2画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置するノズルに設定する制御部と、(6)を有することを特徴とする流体噴射装置である。
このような流体噴射装置によれば、媒体の位置制御範囲を短くすることができ、例えば、媒体下端部の余白量を小さくすることができる。
かかる流体噴射装置であって、前記制御部は、媒体の上端部の画像形成時には、前記第1画像を形成するための前記第1ノズルを、通常の画像形成時に前記第1画像を形成するための前記第1ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置するノズルに設定すること。
このような流体噴射装置によれば、更に媒体の位置制御範囲を短くすることができ、例えば、媒体上端部の余白量を小さくすることができる。
また、(1)第1の流体を噴射する第1ノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列及び第2の流体を噴射する第2ノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列を、前記所定方向と交差する移動方向に移動させながら、前記第1ノズル及び前記第2ノズルから流体を噴射させる画像形成動作と、媒体を前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記所定方向に搬送させる搬送動作と、を繰り返す流体噴射装置によって、或る前記画像形成動作において、前記第1の流体及び第2の流体により第1画像を形成した後に、別の前記画像形成動作において、前記第1画像上に前記第2の流体により第2画像を形成する流体噴射方法であって、(2)通常の画像形成時には、前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、前記第2画像を形成するための前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置するノズルに設定し、流体を噴射させることと、(3)媒体の上端部の画像形成時には、前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルを、通常の画像形成時に前記第1画像を形成するための前記第1ノズル及び前記第2ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置するノズルに設定し、流体を噴射させることと、(4)を有することを特徴とする流体噴射方法である。
このような流体噴射方法によれば、媒体の位置制御範囲を短くすることができ、例えば、媒体上端部の余白量を小さくすることができる。
===印刷システムについて===
以下、流体噴射装置をインクジェットプリンターとし、また、インクジェットプリンターの中のシリアル式プリンター(以下、プリンター1)を例に挙げて実施形態を説明する。
図1は、プリンター1の全体構成ブロック図である。図2Aは、プリンター1の斜視図であり、図2Bは、プリンター1の断面図である。外部装置であるコンピューター60から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー10により、各ユニット(搬送ユニット20、キャリッジユニット30、ヘッドユニット40)を制御し、媒体S(用紙やフィルムなど)に画像を形成する。また、プリンター1内の状況を検出器群50が監視し、その検出結果に基づいて、コントローラー10は各ユニットを制御する。
コントローラー10(制御部)は、プリンター1の制御を行うための制御ユニットである。インターフェース部11は、外部装置であるコンピューター60とプリンター1との間でデータの送受信を行うためのものである。CPU12は、プリンター1全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー13は、CPU12のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものである。CPU12は、メモリー13に格納されているプログラムに従ったユニット制御回路14により各ユニットを制御する。
搬送ユニット20(搬送機構)は、媒体Sを印刷可能な位置に送り込み、印刷時には搬送方向(所定方向)に所定の搬送量で媒体Sを搬送させるものであり、給紙ローラー21と、搬送ローラー22と、排紙ローラー23とを有する。給紙ローラー21を回転させ、印刷すべき媒体Sを搬送ローラー22まで送る。コントローラー10は搬送ローラー22を回転させて媒体Sを印刷開始位置に位置決めする。
キャリッジユニット30(移動機構)は、ヘッド41を搬送方向と交差する方向(以下、移動方向という)に移動させるためのものであり、キャリッジ31を有する。
ヘッドユニット40は、媒体Sにインクを噴射するためのものであり、ヘッド41を有する。ヘッド41はキャリッジ31によって移動方向に移動する。ヘッド41の下面には、インク噴射部であるノズルが複数設けられ、各ノズルには、インクが入ったインク室(不図示)が設けられている。
図3は、ヘッド41の下面のノズル配列を示す図である。ヘッド41の下面には、180個のノズルが搬送方向に所定の間隔(ノズルピッチd)で並んだノズル列が5列形成されている。図示するように、ブラックインクを噴射するブラックノズル列K・シアンインクを噴射するシアンノズル列C・マゼンタインクを噴射するマゼンタノズル列M・イエローインクを噴射するイエローノズル列Y・白インクを噴射するホワイトノズル列Wが、移動方向に順に並んでいる。なお、各ノズル列が有する180個のノズルに対して、搬送方向の下流側のノズルから順に小さい番号を付す(#1〜#180)。
このようなプリンター1では、移動方向に沿って移動するヘッド41からインク滴を断続的に噴射させて媒体上にドットを形成するドット形成処理と、媒体をヘッド41に対して搬送方向に搬送する搬送処理(搬送動作に相当)とを繰り返す。そうすることで、先のドット形成処理により形成されたドットの位置とは異なる媒体上の位置にドットを形成することができ、媒体上に2次元の画像を印刷することができる。なお、ヘッド41がインク滴を噴射しながら移動方向に1回移動する動作(1回のドット形成処理・画像形成動作に相当)を「パス」と呼ぶ。
===印刷モードについて===
本実施形態のプリンター1では、「4色印刷モード」と「5色印刷モード」を選択可能とする。「4色印刷モード」とは、ブラックノズル列Kとシアンノズル列Cとマゼンタノズル列Mとイエローノズル列Yによって、媒体上に直接にカラー画像を印刷するモードである。即ち、4色印刷モードでは、媒体に向けて4色のノズル列YMCK(以下、合わせて「カラーノズル列Co」と呼ぶ)からインク滴が噴射される。なお、モノクロ印刷は4色印刷モードにて実施されるとする。
一方、「5色印刷モード」とは、白色の背景画像上に4色のインク(YMCK)によるカラー画像を印刷するモードである。即ち、カラー画像は常に白色の背景画像上に形成される。そうすることで、透明フィルム上に画像を印刷する場合であっても、印刷物の反対側が透けてしまうことを防止できる。また、発色性の良い画像を印刷することができる。
ところで、白色の背景画像を白インクのみで形成しようとすると、その白インクの色によって背景画像の色が決まってしまう。しかし、同じ白インクと呼ばれるインクであっても色が相違することがあり、白インクのみでは所望の白色の画像を印刷できない場合がある。
そこで、本実施形態では、白色の背景画像のうちのカラー画像と重なる領域(以下、重複白領域と呼ぶ)は白インクのみにより背景画像を印刷し、白色の背景画像のうちのカラー画像と重ならない領域(以下、非重複白領域と呼ぶ)は、白インクの他に4色のカラーインクYMCKを適宜使用して、所望の白色の背景画像を印刷する。そうすることで、白色の背景画像が見える部分、即ち、非重複白領域、を所望の白色にすることができる。なお、重複白領域は印刷面側から見えないため、白インクのみによって印刷する。そうすることで、インク消費量を削減できる。ただし、これに限らず、重複白領域に相当する背景画像も、白インクとカラーインクを混ぜて印刷を行ってもよい。
なお、本明細書において「白色」とは、可視光線のすべての波長を100%反射する物体の表面色である厳密な意味での白色に限らず、いわゆる「白っぽい色」のように、社会通念上、白色と呼ばれる色を含むものとする。以下の説明では、白インクに他色のインクを混ぜて白色を調整することを「白調色」と呼び、白調色により生成された白色(調整された白色)を「調色白」と呼ぶ。
そして、調色白の背景画像上にカラー画像を印刷するために、5色印刷モードでは、まず、媒体上に白インク(第1の流体に相当)及び4色のインク(YMCK、第2の流体に相当)によって調色白の背景画像(第1画像に相当)を印刷し、その後、調色白の背景画像上に4色のインク(YMCK)によってカラー画像(第2画像に相当)を印刷する。なお、白インクを噴射するノズルが第1ノズルに相当し、ホワイトノズル列Wが第1ノズル列に相当し、4色のインク(YMCK)をそれぞれ噴射するノズルが第2ノズルに相当し、カラーノズル列Coが第2ノズル列に相当する。
具体的には、5色印刷モードでは、先のパスにてホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coにより媒体上の或る領域に背景画像を印刷し、後のパスにて媒体上の或る領域に印刷されている背景画像上にカラーノズル列Coによりカラー画像を印刷する。即ち、カラーノズル列Coのうちの背景画像を印刷するノズルはホワイトノズルと同じパスにて媒体上の或る領域に対してインク滴を噴射し、カラーノズル列Coのうちのカラー画像を印刷するノズルはホワイトノズルとは異なる後のパスにて媒体上の或る領域に対してインク滴を噴射する。その結果、背景画像を乾燥させた後にカラー画像を印刷することができ、画像の滲みを防止することが出来る。
===搬送ユニット20について===
図4は、プリンター1の搬送ユニット20による媒体Sの給紙位置と排紙位置を示す図である。本実施形態のプリンター1では、媒体Sが搬送ローラー22と排紙ローラー23の両方に挟持された状態で、印刷が行われるとする。そうすることで、安定して媒体Sを搬送することが出来る。なお、以下の説明では、媒体Sの移動方向に沿う2つの端部のうち、搬送方向の上流側の端部を「上端部」と呼び、搬送方向の下流側の端部を「下端部」と呼ぶ。
図4の左図は、印刷開始時のヘッド41に対する媒体Sの位置(媒体Sの給紙位置)を示す図である。ここでは、ヘッド41の搬送方向の下流側端部よりも媒体Sの上端部が長さDだけ搬送方向の下流側に位置する状態を「給紙位置(印刷開始位置)」とする。図示する給紙位置であれば、媒体Sが搬送ローラー22及び排紙ローラー23に挟持された状態で印刷を開始することができる。
一方、図4の右図は、印刷終了時のヘッド41に対する媒体Sの位置(媒体Sの排紙位置)を示す図である。ここでは、ヘッド41の搬送方向の上流側端部よりも媒体Sの下端部が長さDだけ搬送方向の上流側に位置する状態を「排紙位置(印刷終了位置)」とする。図示する排紙位置であれば、媒体Sが搬送ローラー22及び排紙ローラー23に挟持された状態で印刷を終了することができる。
===バンド印刷について===
<4色印刷モード>
図5は、4色印刷モードにおけるバンド印刷を説明する図である。説明の簡略のためヘッド41が有するノズル数を減らして描いている(#1〜#24)。また、ホワイトノズル列W以外の4色のノズル列(YMCK)をまとめて「カラーノズル列Co」として描いている。実際のプリンター1ではヘッド41に対して媒体Sが搬送方向に搬送されるが、図中では媒体Sに対してヘッド41を搬送方向に移動して描いている。
図4に示すように、印刷開始時の媒体Sは、ヘッド41の搬送方向の下流側端部よりも長さDだけ下流側に位置する。そのため、図5においても、パス1のヘッド41の搬送方向の下流側端部よりも長さDだけ媒体Sが下流側に位置するように描いている。
前述のように4色印刷モードでは、4色のノズル列(YMCK=カラーノズル列Co)によって媒体S上に直接にカラー画像を印刷する。そのため、4色印刷モードではホワイトノズル列Wから白インクが噴射されることはない。また、4色印刷モードでは、カラーノズル列Coに属する全てのノズルが印刷に使用可能なノズル(以下、噴射可能ノズルと呼ぶ)となる。ただし、これに限らず、4色印刷モードであってもカラーノズル列Coに属する全ノズルを噴射可能ノズルにしなくともよい。例えば、後述の5色印刷モード時と同様に、カラーノズル列Coの半分のノズルを噴射可能ノズルにしてもよい。
バンド印刷とは、ヘッド41の移動方向への1回の移動(パス)により形成される幅のある画像(バンド画像)を搬送方向に並べて画像を形成する印刷方法である。ここでは、カラーノズル列Coに属する全ノズル数を24個としているため、1つのバンド画像は、24個のラスターライン(移動方向に沿うドット列)により構成される。なお、図5では、最初のパス1によって形成されるバンド画像を灰色のドットにて示し、次のパス2によって形成されるバンド画像を黒色のドットにて示す。
つまり、バンド印刷では、ヘッド41の移動中にカラーノズル列Coからインク滴を噴射させることでバンド画像を形成する動作と、バンド画像の幅分Fだけ媒体Sを搬送する動作と、を交互に繰り返す。そのため、バンド印刷では、あるパスで形成されたラスターラインの間に、他のパスでラスターラインが形成されることはない。即ち、バンド印刷では、ラスターラインの間隔がノズルピッチdとなる。
<比較例の5色印刷モード>
図6A及び図6Bは、比較例の5色印刷モードにおけるバンド印刷によって媒体Sの上端部分を印刷する様子を示す図であり、図7A及び図7Bは、比較例の5色印刷モードにおけるバンド印刷によって媒体Sの下端部分を印刷する様子を示す図である。なお、媒体Sの搬送方向における上流側部分(最初に印刷される部分)が媒体Sの上端部分であり、媒体Sの搬送方向における下流側部分(最後に印刷される部分)が媒体Sの下端部分である。また、説明の簡略のため、各ノズル列Co,Wが有するノズル数を減らして描いている(#1〜#24)。図中では各ノズルが四角いマス内に描かれており、この1マスの搬送方向の長さがノズルピッチdに相当する。
前述のように5色印刷モードでは、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coによって調色白の背景画像を印刷した後に、異なるパスにおいてその背景画像上にカラーノズル列Co(=YMCK)によってカラー画像を印刷する。そこで、比較例の5色印刷モードでは、白インクノズル列Wのうちの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24、図中の白丸)を、背景画像を印刷するためのノズルに設定し、同じくカラーノズル列Coのうちの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24、図中の黒三角)を、背景画像を印刷するためのノズルに設定する。そして、カラーノズル列Co(=YMCK)のうちの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12、図中の黒丸)を、カラー画像を印刷するためのノズルに設定する。なお、ここでは、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)からは白インクが噴射されないとする。
次に具体的な印刷方法について説明する。まず、図6Aに示すように、印刷開始時(給紙位置)は、(パス1の)ヘッド41の搬送方向下流側端部よりも媒体Sの上端部が長さDだけ搬送方向の下流側に位置した状態となる。そして、パス1において、ホワイトノズル列W(白丸)及びカラーノズル列Co(黒三角)の搬送方向上流側のノズル#13〜#24によって背景画像を印刷する。ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各12個のノズル(#13〜#24)によって形成する背景画像(太線)は、12個のラスターラインから構成される。
次に、パス1にて印刷された背景画像の幅分(12個のノズルピッチ=12d)だけ媒体Sを搬送する。そして、パス2において、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側のノズル#13〜#24によって背景画像(太線)を印刷する。その結果、パス1にて印刷された背景画像とパス2にて印刷された背景画像が搬送方向に並ぶ。また、パス2において、カラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズル#1〜#12によってカラー画像(斜線部)を印刷する。その結果、パス1にて形成された背景画像上に、パス2にてカラー画像が印刷される。
その後は、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側のノズル#13〜#24によって背景画像を形成し、カラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズル#1〜#12によって前のパスで形成された背景画像上にカラー画像を形成する動作と、媒体Sを搬送方向に12ノズル分(12d,12マス)だけ搬送する動作と、を交互に繰り返す。そうすることで、調色白の背景画像上にカラー画像が印刷された印刷物を完成することができる。
つまり、背景画像を印刷するノズル(#13〜#24)を、カラー画像を印刷するノズル(#1〜#12)よりも、搬送方向上流側のノズルに設定する。そうすることで、媒体S上の或る領域に対して、先のパスにて背景画像を印刷し、その背景画像上に後のパスにてカラー画像を印刷することができる。
このような比較例の印刷方法では、図6Aに示すように、ヘッド41の搬送方向下流側端部に対して媒体Sの上端部が長さDだけ下流側に位置した状態において、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの中央部のノズル#13によって形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置となる。言い換えれば、印刷開始時にヘッド41に対して媒体Sの上端部がはみ出る長さDと、12ノズル分の長さ(背景画像を印刷しないノズル分の長さ)とを合計した長さが、媒体Sの上端部分における余白となる。
これに対して、図5に示す4色印刷モードでは、ヘッド41の搬送方向下流側端部に対して媒体Sの上端部が長さDだけ下流側に位置した状態において、最下流側のノズル#1によって形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置となる。そのため、比較例の5色印刷モードでは、図5に示す4色印刷モードに比べて、媒体Sの上端部分における余白量が多くなる。これは、比較例の5色印刷モードでは、媒体上に先に背景画像を印刷するノズルを搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)に固定しているからである。そのため、印刷開始位置がヘッド41に対して搬送方向上流側の位置となる。
図7は媒体Sの下端部分を印刷する様子を示す図である。図7Aに示すように、最後の1つ前のパスX−1において、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)によって背景画像上にカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)によって調色白の背景画像を印刷する。その後、媒体Sを12ノズル分の長さ(12d)だけ搬送する。
そして、最後のパスXでは(図7B)、前のパスX−1にて印刷された背景画像上に、カラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズル(#1〜#12)からインクを噴射し、背景画像を印刷するための搬送方向上流側のノズル(#13〜#24)からはインクを噴射しない。そうすることで、全ての背景画像上にカラー画像を印刷することができ、印刷が終了する。
本実施形態のプリンター1では、最後のパスXのヘッド41の搬送方向上流側の端部よりも媒体Sの下端部が長さDだけ上流側に位置した状態において、印刷が終了する。そのため、ヘッド41の搬送方向上流側の端部よりも媒体Sの下端部が長さDだけ上流側にはみ出た状態において、カラーノズル列Coの中央部のノズル#12によって形成されるラスターラインの位置が、印刷終了位置となる。言い換えれば、印刷終了時にヘッド41に対して媒体Sの下端部がはみ出る長さDと、12ノズル分の長さ(カラー画像を印刷しないノズル分の長さ)とを合計した長さが、媒体Sの下端部分における余白となる。
これに対して、4色印刷モードでは(不図示)、ヘッド41の搬送方向上流側端部に対して媒体Sの下端部が長さDだけ上流側に位置した状態において、最上流側のノズル#24によって形成されるラスターラインの位置が印刷終了位置となる。そのため、比較例の5色印刷モードでは、4色印刷モードに比べて、媒体Sの下端部分における余白量が多くなる。これは、比較例の5色印刷モードでは、カラー画像を印刷するためのノズルを、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)に固定しているからである。そのため、印刷終了位置がヘッド41に対して搬送方向の下流側の位置となる。
このように比較例の5色印刷モードでは、印刷開始位置がヘッド41に対して搬送方向の上流側の位置となり、印刷終了位置がヘッド41に対して搬送方向の下流側の位置となる。そのため、印刷中に媒体Sの位置を制御する範囲(媒体Sの位置制御を行う搬送方向の長さ)が長くなってしまう。
そのため、本実施形態で使用するプリンター1のように、媒体Sが搬送ローラー22と排紙ローラー23の両方に挟持された状態で印刷を行う場合(図4)、印刷開始時には、図6Aに示すように、媒体Sの上端部における余白量が大きくなってしまう。一方、印刷終了時には、図7Bに示すように、媒体Sの下端部における余白量が大きくなってしまう。その結果、媒体Sに印刷可能な画像の大きさが小さくなってしまったり、媒体Sのサイズを大きくしなければならなかったりする。
図8Aおよび図8Bは、搬送ユニット20の異なる別のプリンターにおける媒体Sの給紙位置と排紙位置を示す図である。媒体Sが搬送ローラー22及び排紙ローラー23の両方に挟持された状態で印刷されるプリンターに限らず、片方のローラーだけに媒体Sが挟持された状態で印刷可能なプリンターもある。即ち、給紙位置(頭出し位置)および排紙位置が可変であるプリンターもある。
このようなプリンターにおいて、例えば4色印刷モードを行う場合(媒体にカラー画像のみを印刷する場合)には、媒体Sの給紙位置及び排紙位置は図8Aに示す位置となる。4色印刷モードでは、カラーノズル列Coに属する全ノズルを使用するため、印刷開始時には媒体Sの上端部をヘッド41に対して搬送方向の下流側に位置させることができ、印刷終了時には媒体Sの下端部をヘッド41に対して搬送方向の上流側に位置させることができる。
これに対して、比較例の5色印刷モード(バンド印刷)を行う場合には、媒体Sの給紙位置及び排紙位置は図8Bに示す位置となる。比較例の5色印刷モードでは、図6Aに示すようにホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズルを使用するため、印刷開始時に媒体Sの上端部をヘッド41に対して搬送方向の上流側に位置させることになる。一方、印刷終了時には、図7Bに示すようにカラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズルを使用するため、媒体Sの下端部をヘッド41に対して搬送方向の下流側に位置させることになる。
搬送ローラー22及び排紙ローラー23のうちの片方のローラーで媒体Sを挟持した状態で印刷可能なプリンターの場合、比較例の5色印刷モードにおいても、媒体Sの余白量を少なくすることができる。ただし、図8Aに示すように媒体Sを給紙および排紙できる場合(例:4色印刷モード)に比べて、図8Bに示すように媒体Sを給紙および排紙する場合(比較例の5色印刷モード)、媒体Sの位置制御範囲が長くなってしまう。そうすると、搬送誤差が生じ易くなってしまう。例えば、搬送方向の上流側にあるセンサーが媒体Sの上端部を検知した後に、搬送ローラー22による回転量(搬送量)によって媒体Sの搬送方向の位置を制御する場合に、搬送制御の範囲が長いほど、搬送誤差が発生し易くなってしまう。
また、図8Bに示すように、給紙位置がヘッド41に対して搬送方向の上流側に位置する場合、ヘッド41に対して搬送方向上流側への媒体Sのはみ出し量が多くなる。同様に、排紙位置がヘッド41に対して搬送方向の下流側に位置する場合、ヘッド41に対して搬送方向下流側への媒体Sのはみ出し量が多くなる。そのため、搬送ユニット20が大型化してしまったり、媒体Sの紙詰まりが発生し易くなってしまったりする。
このように、比較例の5色印刷モードでは、印刷開始位置がヘッド41に対して搬送方向の上流側の位置となり、印刷終了位置がヘッド41に対して搬送方向の下流側の位置となる。即ち、媒体Sの位置制御範囲が長くなる。その結果、搬送誤差が生じ易くなったり、媒体Sの余白が大きくなったり、ヘッド41からの媒体Sのはみ出し量が大きく搬送ユニット20が大型化してしまったりする。
そこで、本実施形態では、背景画像上にカラー画像を印刷する場合において(5色印刷モードにおいて)、媒体Sの位置制御範囲を出来る限り短くすることを目的とする。言い換えれば、本実施形態では、印刷開始位置を出来る限り搬送方向の下流側にし、印刷終了位置を出来る限り搬送方向の上流側にすることを目的とする。
<本実施形態の5色印刷モード>
図9は、本実施形態の5色印刷モードにおけるバンド印刷において媒体Sの上端部分を印刷する様子を示す図であり、図10は、本実施形態の5色印刷モードにおけるバンド印刷において媒体Sの下端部分を印刷する様子を示す図である。説明の簡略のため、各ノズル列Co,Wが有するノズル数を24個に減らして描いている。カラーノズル列Coにおいて、カラー画像を印刷するためにインク噴射可能なノズルを黒丸で示し、調色白の背景画像を印刷するためにインク噴射可能なノズルを白丸で示し、ホワイトノズル列Wにおいて調色白の背景画像を印刷するためにインク噴射可能なノズルを白丸で示す。
前述の比較例の5色印刷モードでは(図6,7)、調色白の背景画像を印刷するノズルを、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)に固定し、カラー画像を印刷するノズルを、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)に固定していた。
これに対して、本実施形態の5色印刷モードでは、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズルも使用して調色白の背景画像を印刷する。同様に、カラーノズル列Coの搬送方向上流側のノズルも使用してカラー画像を印刷する。
まず、媒体Sの上端部分の印刷について具体的に説明する。図9に示すように、印刷開始時の給紙位置は、パス1のヘッド41の搬送方向下流側端部よりも媒体Sの上端部が長さDだけ搬送方向の下流側にずれた位置となる。そして、本実施形態では、パス1においてホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの下流側の8個のノズル(#1〜#8)を噴射可能ノズル(印刷に使用可能なノズル)とする。ただし、パス1の後に媒体Sを4ノズル分(4d,4マス)搬送するため、パス1では噴射可能ノズル(#1〜#8)のうちの搬送方向上流側の4個のノズル(#5〜#8)からインク滴を噴射させて、背景画像を印刷する。
次のパス2では、カラー画像を印刷するためにカラーノズル列Coの搬送方向下流側の4個のノズル#1〜#4からインク滴を噴射させる。パス2のカラーノズル列Coのノズル#1〜#4に対向する媒体位置と、前のパス1のホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#5〜#8に対向する媒体位置は等しい。そのため、パス1にて印刷された背景画像上に、パス2にてカラー画像を印刷することが出来る。また、パス2では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの12個のノズル#5〜#16によって背景画像を印刷する。その後、媒体Sを4ノズル分だけ搬送する。
パス3では、カラー画像を印刷するためにカラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)からインク滴を噴射させ、背景画像を印刷するためにホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)からインク滴を噴射させる。パス3のカラーノズル列Coのノズル#1〜#12に対向する媒体位置と、パス2のホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#5〜#16に対向する媒体位置とが等しいため、パス2にて印刷された背景画像上にパス3にてカラー画像を印刷することができる。その後、媒体Sを12ノズル分だけ搬送方向の下流側に搬送する。
その後(パス4以降)は、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)によって背景画像を印刷する動作と、媒体Sを12ノズル分だけ搬送する動作と、を交互に繰り返す。そうすることで、前のパスで形成された背景画像上に、次のパスにてカラー画像を印刷することができる。
このように媒体Sの上端部分(搬送方向の下流側部分)も、媒体Sの通常部分(中央部)と同様にドットを形成するために、使用するノズル数やノズル位置、媒体搬送量を変動させて印刷を行うことを「上端印刷」と呼ぶ。これに対して、使用するノズル数やノズル位置、媒体搬送量を一定にした状態で印刷を行うことを「通常印刷」と呼ぶ。ここでは、使用するノズル数やノズル位置が通常印刷と異なるパスを上端印刷とし、また、或るパスの後の媒体搬送量が通常印刷と異なる場合には、そのパスを上端印刷とする。そのため、図9では、パス1からパス2の後の搬送動作までが上端印刷(媒体の上端部の画像形成時)に相当し、パス3以降が通常印刷(通常の画像形成時)に相当する。
以上をまとめると、本実施形態の通常印刷時には、調色白の背景画像を印刷するためのノズルを、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)に設定し、カラー画像を印刷するためのノズルを、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)に設定する。なお、通常印刷時に背景画像およびカラー画像をそれぞれ印刷するノズル数を、ノズル列の半分のノズル数(図中では12個)に設定するに限らない。少なくとも、背景画像を印刷するためのノズルを、カラー画像を印刷するためのノズルよりも搬送方向の上流側に位置させることで、背景画像を印刷したパスの後のパスにて背景画像上にカラー画像を印刷することができる。
そして、本実施形態の上端印刷時には、通常印刷時に背景画像を印刷するノズル(#13〜#24)とは異なるノズルを用いて、背景画像を印刷する。更に言えば、本実施形態の上端印刷時に背景画像を印刷するノズルを、通常印刷時に背景画像を印刷するノズルよりも、搬送方向下流側に位置するノズルに設定する。
その結果、比較例では(図6A)、パス1のヘッド41のノズル#13によって形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置になるのに対して、本実施形態では、図9に示すように、パス1のヘッド41のノズル#5によって形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置(太線)となる。そのため、本実施形態では比較例よりも、印刷開始位置を搬送方向の下流側にすることができ、媒体Sの位置制御範囲を短くすることができる。その結果、媒体Sの余白量を少なくすることが出来る。具体的には、比較例では印刷開始時のヘッド41からの媒体上端部のはみ出し量Dと12ノズル分の長さの合計量が余白となるのに対して、本実施形態では印刷開始時のヘッド41からの媒体上端部のはみ出し量Dと4ノズル分の長さの合計量が余白となる。
また、媒体Sの給紙位置(頭出し位置)が可変であるプリンターであれば、本実施形態の上端印刷では、ヘッド41に対する印刷開始位置を搬送方向の下流側にすることが出来るため、図8Aに示す給紙位置で印刷を開始することが出来る。このことからも、本実施形態では、比較例(図8B)に比べて、媒体Sの位置制御範囲が短くなることが分かる。
また、比較例では(図6)、背景画像を印刷するためのノズルをホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)に固定している。そのため、比較例ではホワイトノズル列Wの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)からはインク滴が噴射されない。ゆえに、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側のノズル(#1〜#12)において、インクの増粘が進み、噴射不良を発生させる虞がある。これに対して、本実施形態では、背景画像を印刷するために、ホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズルに限らず、搬送方向下流側のノズルも使用する。そのため、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側のノズルにおけるインクの増粘を防止できる。つまり、本実施形態では、比較例に比べて、ホワイトノズル列Wの上流側のノズルだけでなく、下流側のノズルも使用するため、インクの増粘を防止できる。
また、比較例のようにホワイトノズル列Wの上流側のノズルだけを使用する場合には、もし、上流側のノズルの中に噴射不良を発生させるノズルがあるとすると、その噴射不良のノズルの影響を大きく受けてしまう。これに対して、本実施形態のように、上流側のノズルに限らず、下流側のノズルも使用し、多くの種類のノズルを使用することで、ノズルの特性差を緩和することができる。
次に、図10を用いて、媒体Sの下端部分の印刷について具体的に説明する。なお、図10ではパス10にて印刷が完了するとした。パス7までを通常印刷(通常の画像形成時)とし、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#12)によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#13〜#24)によって調色白の背景画像を印刷する動作と、媒体Sを12ノズル分だけ搬送する動作と、を繰り返す。
パス8では、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズルにてカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズルにて背景画像を印刷した後に、媒体Sを4ノズル分だけ搬送する。そして、パス9では、カラーノズル列Coの12個のノズル#9〜#20によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの上流側の各4個のノズル#21〜#24によって背景画像を印刷する。パス9のカラーノズル列Coのノズル#9〜#20に対向する媒体位置と、前のパス8のホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#13〜#24に対向する媒体位置は等しい。そのため、パス8にて印刷された背景画像上にパス9にてカラー画像を印刷することができる。その後、媒体Sを4ノズル分だけ搬送する。
パス10では、カラー画像を印刷するために、カラーノズル列Coの搬送方向上流側の8個のノズル(#17〜#24)を噴射可能ノズルとする。ただし、その前のパス9ではホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各4個のノズル(#21〜#24)によって背景画像を印刷している。そのため、パス10にてカラー画像を印刷するために、カラーノズル列Coの8個の噴射可能ノズルのうち(#17〜#24)、搬送方向下流側の4個のノズル(#17〜#20)からインクを噴射させる。その結果、パス9にて形成された背景画像上に、パス10にてカラー画像を印刷することができる。また、パス10では、ホワイトノズル列Wからはインク滴を噴射させない。
このように媒体Sの下端部分も、媒体の上端部分や通常部分と同じ様にドットを形成するために、使用するノズル数やノズル位置、媒体搬送量を変動させて印刷を行う。このことを「下端印刷」と呼ぶ。ここでは、使用するノズル数やノズル位置が通常印刷と異なるパスを下端印刷とし、また、或るパスの後の媒体搬送量が通常印刷と異なる場合には、そのパスを下端印刷とする。そのため、図10では、パス7までが通常印刷に相当し、パス8からパス10が下端印刷(媒体の下端部の画像形成時)に相当する。
以上をまとめると、本実施形態の下端印刷時には、通常印刷時にカラー画像を印刷するカラーノズル列Coのノズル(#1〜#12)とは異なるノズルを用いて、カラー画像を印刷する。更に言えば、本実施形態の下端印刷時にカラー画像を印刷するノズルを、通常印刷時にカラー画像を印刷するノズルよりも、搬送方向上流側に位置するノズルに設定する。
その結果、比較例では(図7B)、最後のパスXのヘッド41のノズル#12によって形成されるラスターラインの位置が印刷終了位置になるのに対して、本実施形態では、図10に示すように、最後のパス10のヘッド41のノズル#20によって形成されるラスターラインの位置が印刷終了位置(太線)となる。そのため、本実施形態では比較例よりも、印刷終了位置を搬送方向の上流側にすることができ、媒体Sの位置制御範囲を短くすることができる。その結果、媒体Sの余白量を少なくすることが出来る。具体的には、比較例では、印刷終了時のヘッド41からの媒体下端部のはみ出し量Dと12ノズル分の長さの合計量が余白となるのに対して、本実施形態では印刷終了時のヘッド41からの媒体上端部のはみ出し量Dと4ノズル分の長さの合計量が余白となる。
また、媒体Sの排紙位置が可変であるプリンターであれば、本実施形態の下端印刷では、ヘッド41に対する印刷終了位置を搬送方向の上流側にすることが出来るため、図8Aに示す排紙位置で印刷を終了することができる。このことからも、本実施形態では、比較例(図8B)に比べて、媒体の位置制御範囲が短くなることが分かる。
つまり、本実施形態の5色印刷モードでは、通常印刷時には、背景画像を印刷するノズルを搬送方向上流側のノズルに設定し、カラー画像を印刷するノズルを搬送方向の下流側のノズルに設定するが、上端印刷時および下端印刷時には、背景画像およびカラー画像を印刷するノズルを異ならせる。上端印刷時には通常印刷時に比べて背景画像を印刷するためのノズルを搬送方向下流側のノズルに設定することで、印刷開始位置を搬送方向の下流側にする。また、下端印刷時には通常印刷時に比べてカラー画像を印刷するためのノズルを搬送方向上流側のノズルに設定することで、印刷終了位置を搬送方向の上流側にすることができる。その結果、媒体の位置制御範囲を短くすることができ、搬送誤差を発生させ難くしたり、余白量を小さくしたりすることができる。また、一部のノズルだけでなく、より多くの種類のノズルを使用するため、インクの増粘やノズルの特性差を緩和することができる。
なお、プリンター1内のコントローラー10が、媒体の上端部を印刷するためのデータを、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズルに割り当てる場合、コントローラー10が制御部に相当し、プリンター1単体が流体噴射装置に相当する。ただし、これに限らず、プリンター1に接続されたコンピューター60内のプリンタードライバーが、媒体の上端部を印刷するためのデータを、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズルに割り当てる場合、コンピューター60とプリンター1のコントローラー10が制御部に相当し、コンピューター60とプリンター1が接続された印刷システムが流体噴射装置に相当する。
また、図9に示すように、上端印刷時において、調色白の背景画像を印刷するためのホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの噴射可能ノズル(白丸)は、印刷が進むにつれて、搬送方向の上流側にずれている。具体的には、パス1ではホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#1〜#8が噴射可能ノズルであり、パス2ではホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#5〜#16が噴射可能ノズルであり、最終的に(パス3以降)は、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル#13〜#24が噴射可能ノズルとなる。また、上端印刷時において、背景画像を印刷するためのノズルを搬送方向上流側へ移行するに伴って、カラー画像を印刷するためのカラーノズル列Coの噴射可能ノズル(黒丸)も搬送方向上流側へ増やしていく。こうすることで、上端印刷から通常印刷に移行することができ、先のパスで印刷した背景画像上に後のパスでカラー画像を印刷することができる。
また、本実施形態では、上端印刷時に、背景画像を印刷するための噴射可能ノズル(白丸)を徐々に搬送方向の上流側にずらすことによって、背景画像を印刷してからその上にカラー画像を印刷するまでの時間を、通常印刷時と同じにしている。通常印刷時には、前のパスで背景画像を印刷し、次のパスでその背景画像上にカラー画像を印刷する。
例えば、パス1では背景画像を印刷するためにノズル#8までを噴射可能ノズルとしているが、それよりも下流側のノズル(#9〜#24)によってパス1にて背景画像を印刷することも可能である。しかし、パス1にてノズル#9以降の下流側ノズルでも背景画像を印刷したとすると、パス2でノズル#5〜#16にて背景画像を印刷する必要がなくなるため、パス1でノズル#9以降の下流側ノズルにて形成された背景画像上には、通常印刷であるパス3においてカラー画像が印刷されることになる。この場合、背景画像を印刷し、間に1パス空いて、カラー画像が印刷されることになってしまうので、上端印刷時と通常印刷時において、背景画像が印刷されてからカラー画像が印刷されるまでの時間が異なってしまう。このように、背景画像が印刷されてからカラー画像が印刷されるまでの時間にばらつきがあると、背景画像の乾燥時間が異なり、カラー画像を印刷する際の背景画像の乾燥具合(カラー画像の滲み具合)が異なってしまう。その結果、画像に濃度むらが発生してしまう。そこで、本実施形態では、背景画像を印刷してからカラー画像を印刷するまでの時間を一定にする。
そのために、通常印刷時に出来る限り近い印刷方法にて上端印刷を行うことが好ましい。通常印刷時には、背景画像を印刷するための搬送方向上流側の固定された12個のノズル(#13〜#24)からインク滴を噴射する動作と、媒体Sを12ノズル分だけ搬送する動作を繰り返す。即ち、背景画像用の噴射可能ノズル(#13〜#24)と媒体との位置関係が、パスごとに12ノズル分だけ搬送方向にずれる。そこで、上端印刷時には、パス1の後の媒体Sの搬送量を4ノズル分とし、パス1の背景画像用の噴射可能ノズル(例えば#8)からパス2の背景画像用の噴射可能ノズル(例えば#16)を8ノズル分ずらす。同様に、パス2の後の媒体Sの搬送量を4ノズル分とし、パス2の背景画像用の噴射可能ノズル(例えば#16)からパス3の背景画像用の噴射可能ノズル(例えば#24)を8ノズル分ずらす。そうすることで、上端印刷時にも、通常印刷時と同様に、背景画像用の噴射可能ノズルと媒体との位置関係が、パスごとに12ノズル分だけ搬送方向にずれる。つまり、上端印刷時の噴射可能ノズル(第1画像を形成するための第1ノズル)の搬送方向上流側へのパスごとのずれ量と、上端印刷時の媒体Sの搬送量と、の合計量を、通常印刷時の媒体Sの搬送量に等しくしている。更に、本実施形態では、上端印刷時の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量を一定にすることで、カラー画像の印刷には使用されないホワイトノズル列Wの搬送方向下流側のノズルを平均的に使用することができる。また、上端印刷時の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量を一定にすることで、媒体Sの搬送量が一定となる。その結果、搬送動作を安定させることができ、印刷制御を容易にできる。
同様に、下端印刷時においても、図10に示すように、カラー画像を印刷するためのカラーノズル列Coの噴射可能ノズル(黒丸)を、印刷が進むにつれて、搬送方向の上流側にずらしている。具体的には、パス8ではカラーノズル列のノズル#1〜#12がカラー画像用の噴射可能ノズルであり、パス9ではカラーノズル列Coのノズル#9〜#20カラー画像用の噴射可能ノズルであり、パス10ではカラーノズル列Coのノズル#17〜#24がカラー画像用の噴射可能ノズルとなる。また、下端印刷時において、カラー画像を印刷するためのカラーノズル列Coの噴射可能ノズル(黒丸)を搬送方向上流側へ移行するに伴って、背景画像を印刷するためのホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの噴射可能ノズル(白丸)は搬送方向上流側へ減らしていく。こうすることで、通常印刷から下端印刷に移行することができ、先のパスで印刷した背景画像上に後のパスでカラー画像を印刷することができる。
また、下端印刷においても、カラー画像用の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量と媒体Sの搬送量との合計量を、通常印刷時の媒体Sの搬送量に等しくしている。例えば、パス8の後の媒体Sの搬送量を4ノズル分とし、パス8のカラー画像用の噴射可能ノズル(例えば#12)からパス9のカラー画像用の噴射可能ノズル(例えば#20)を8ノズル分ずらす。そうすることで、下端印刷時にも、カラー画像用の噴射可能ノズルと媒体との位置関係が、パスごとに12ノズル分だけ搬送方向にずれる。そうすることで、下端印刷時にも通常印刷時と同様に、背景画像が印刷されたパスの次のパスにて、カラー画像を印刷することができる。その結果、通常印刷時と下端印刷時において、背景画像を印刷してからカラー画像を印刷するまでの時間を一定にすることができ、画像の濃度むらを抑制できる。また、下端印刷時にカラー画像用の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量を一定にすることで、媒体Sの搬送量が一定となる。その結果、搬送動作を安定させることができ、印刷制御を容易にできる。
ただし、上端印刷時(又は下端印刷時)の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量と媒体Sの搬送量との合計量を、通常印刷時の媒体Sの搬送量に等しくするに限らず、背景画像を印刷してからカラー画像を印刷するまでの時間を上端印刷時(又は下端印刷時)と通常印刷時とで等しくすることによって、画像の濃度むらを防止できる。
===オーバーラップ印刷について===
次に、5色印刷モード(調色白の背景画像上にカラー画像を印刷するモード)において「オーバーラップ印刷」を行う場合の上端印刷と下端印刷について説明する。オーバーラップ印刷とは、1つのラスターライン(移動方向に沿うドット列)を複数のノズルによって形成する印刷方法である。オーバーラップ印刷によれば、噴射不良を発生するノズルや製造誤差などにより噴射したインクが飛行曲がりするノズルがあったとしても、1つのラスターラインを複数のノズルによって形成するため、ノズルの特性差を緩和することができる。その結果、画質劣化を抑制することができる。以下の説明では、1つのラスターラインを2つのノズルで形成するオーバーラップ印刷を例に挙げて説明する。また、ノズルピッチdよりも狭い間隔でラスターラインを搬送方向に並べて印刷する。なお、4色印刷モード(媒体上に直接にカラー画像を印刷するモード)については詳しく説明しないが、カラーノズル列Co全体を使用してオーバーラップ印刷が行われる。
<比較例の5色印刷モード>
図11は、比較例の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷によって媒体Sの上端部分を印刷する様子を示す図であり、図12は、比較例の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷によって媒体Sの下端部分を印刷する様子を示す図である。説明の簡略のため、ノズル数を12個に減らして描いている(#1〜#12)。カラー画像を印刷するためのカラーノズル列Coのノズルとカラー画像を構成するドットは三角で示し、調色白の背景画像を印刷するためのホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズルと背景画像を構成するドットは丸で示す。また、ノズルやドットを示す丸及び三角の中に付す数字はパスの番号である。
比較例の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷では、調色白の背景画像を印刷するためのノズルをホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#7〜#12)に設定し、カラー画像を印刷するためのノズルをカラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#6)に設定する。
次に、具体的な印刷方法(媒体Sの上端部の印刷方法)について説明する。比較例では、媒体Sの搬送量がノズルピッチd(=2マス)の1.5倍の「1.5d(=3マス)」とする。図11に示すように、印刷開始時(の給紙位置)は、(パス1の)ヘッド41の搬送方向下流側端部よりも媒体Sの上端部が長さDだけ搬送方向の下流側に位置した状態となる。そして、図11の太線が印刷開始位置であるため、パス1において、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の各2つのノズル#11#12によって調色白の背景画像を印刷する。その後、媒体Sを1.5d(3マス)だけ搬送する。
パス2では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各3個のノズル#10〜#12にて背景画像を印刷し、パス3では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各5個のノズル#8〜#12にて背景画像を印刷し、パス4では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各6個のノズル#7〜#12にて背景画像を印刷する。その後、パス5では、カラーノズル列Coの2個のノズル#5#6によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各6個のノズル#7〜#12にて画像を印刷し、パス6では、カラーノズル列Coの3個のノズル#4〜#6によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各6個のノズル#7〜#12にて画像を印刷し、パス7では、カラーノズル列Coの5個のノズル#2〜#6によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各6個のノズル#7〜#12にて画像を印刷する。
その後のパスでは、カラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#1〜#6)によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#7〜#12)によって背景画像を印刷する動作と、媒体Sを1.5dだけ搬送する動作と、を交互に繰り返す。
その結果、背景画像上に、異なる後のパスにてカラー画像を印刷することができる。また、図11の右側の図に示すように、背景画像を構成する1つのラスターラインが、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各2種類のノズルによるドット(丸)によって形成され、カラー画像を構成する1つのラスターラインが、カラーノズル列Coの2種類のノズルによるドット(三角)によって形成される。例えば、搬送方向の最下流側(上端側)のラスターラインL1は、パス1とパス3におけるホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズルによって背景画像が印刷され、その後のパス5とパス7によってカラーノズル列Coのノズルによってカラー画像が印刷される。
図11に示すように、比較例の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷では、印刷開始時のヘッド41から媒体Sの上端部が長さDをはみ出た状態で、搬送方向上流側のノズル#11によって形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置となる。即ち、ヘッド41に対して印刷開始位置が搬送方向の上流側となり、媒体Sの位置制御範囲が長く、媒体Sの余白量が多い。また、比較例では、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側のノズル(#1〜#6)からインク滴が噴射されないため、インクが増粘し、噴射不良を発生させる虞がある。
次に、図12に示すように媒体Sの下端部分の印刷方法について説明する。ここではパス20を最後のパスとする。パス13までは、カラーノズル列Coの下流側の半分のノズル(#1〜#6)によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの上流側の半分のノズル(#7〜#12)によって背景画像を印刷する動作と、媒体Sを1.5dだけ搬送する動作とを交互に繰り返す。そして、パス14以降では、インク滴を噴射するノズル数が徐々に少なくなる。
パス14では、カラーノズル列Coの6個のノズル#1〜#6にてカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各5個のノズル#7〜#11にて背景画像を印刷し、パス15では、カラーノズル列Coの6個のノズル#1〜#6にてカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各3個のノズル#7〜#9にて背景画像を印刷し、パス16では、カラーノズル列Coの6個のノズル#1〜#6にてカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各2個のノズル#7#8にて画像を印刷する。その後、パス17ではカラーノズル列Coの6個のノズル#1〜#6にてカラー画像を印刷し、パス18ではカラーノズル列Coの5個のノズル#1〜#5にてカラー画像を印刷し、パス19ではカラーノズル列Coの3個のノズル#1〜#3にてカラー画像を印刷し、パス20ではカラーノズル列Coの2個のノズル#1#2にてカラー画像を印刷し、印刷が終了する。
図12に示すように、比較例の下端印刷時には、印刷終了時のヘッド41から媒体Sの下端部が長さDをはみ出た状態でカラーノズル列Coのノズル#2によって形成されるラスターラインの位置が印刷終了位置となる。即ち、ヘッド41に対する印刷終了位置が搬送方向の下流側となり、媒体Sの位置制御範囲が長く、媒体Sの余白量が多い。
比較例の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷においても、媒体Sの位置制御範囲を出来る限り短くすることが目的となる。
<本実施形態の5色印刷モード>
図13は、本実施形態の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷において媒体Sの上端部分を印刷する様子を示す図であり、図14は、本実施形態の5色印刷モードにおけるオーバーラップ印刷において媒体Sの下端部分を印刷する様子を示す図である。本実施形態では、前述のバンド印刷と同様に、媒体Sの位置制御範囲を出来る限り短くするために、調色白の背景画像を印刷するためのホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズルを搬送方向上流側の半分のノズルに固定することなく、搬送方向下流側のノズルも用いて背景画像を印刷する。また、カラー画像を印刷するためのカラーノズル列Coのノズルを搬送方向下流側のノズルに固定することなく、搬送方向上流側のノズルも用いてカラー画像を印刷する。
まず、媒体Sの上端部分の印刷について図13を用いて具体的に説明する。印刷開始時の給紙位置は、パス1のヘッド41の搬送方向下流側端部よりも媒体Sの上端部が長さDだけ搬送方向の下流側にずれた位置となる。パス1において、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向の最下流側から6個のノズル(#1〜#6)を背景画像用の噴射可能ノズルとする。ただし、図13に示すように、パス1のヘッド41のノズル#5にて形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置(太線)となるため、パス1ではホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各2個のノズル#5,#6によって背景画像を印刷する。その後、媒体Sをノズルピッチdの半分の長さ0.5d(=1マス)だけ搬送する。
次のパス2では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#2〜#7を背景画像用の噴射可能ノズルとし、カラーノズル列Coのノズル#1をカラー画像用の噴射可能ノズルとするが、ホワイトノズル列及びカラーノズル列Coの各3個のノズル#5〜#7からインク滴を噴射する。その後、媒体Sを半ノズルピッチ0.5dだけ搬送する。このように本実施形態のオーバーラップ印刷では、背景画像用の噴射可能ノズル(丸)とカラー画像用の噴射可能ノズル(三角)を、パスごとに、搬送方向の上流側に1つずつずらす。ただし、噴射可能なノズルのうち、図中の印刷開始位置(太線)よりも搬送方向の上流側に位置するノズルから、インク滴を噴射させる。
パス3では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#3〜#8を背景画像用の噴射可能ノズルとし、カラーノズル列Coのノズル#1#2をカラー画像用の噴射可能ノズルとするが、ノズル#4〜#8からインク滴を噴射する。パス4では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#4〜#9を背景画像用の噴射可能ノズルとし、カラーノズル列Coのノズル#1〜#3をカラー画像用の噴射可能ノズルとするが、ノズル#4〜#9からインク滴を噴射する。パス5では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#5〜#10を背景画像用の噴射可能ノズルとし、カラーノズル列Coのノズル#1〜#4をカラー画像用の噴射可能ノズルとするが、ノズル#3〜#10からインク滴を噴射する。パス6では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#6〜#11を背景画像用の噴射可能ノズルとし、カラーノズル列Coのノズル#1〜#5をカラー画像用の噴射可能ノズルとするが、ノズル#3〜#11からインク滴を噴射する。パス7では、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#7〜#12を背景画像用の噴射可能ノズルとし、カラーノズル列Coのノズル#1〜#6をカラー画像用の噴射可能ノズルとするが、ノズル#2〜#12からインク滴を噴射する。そして、パス1〜パス7の前までは、媒体Sの搬送量を半ノズルピッチ0.5dとする。
その結果、背景画像上に、異なる後のパスにてカラー画像を印刷することができる。そして、図13の右図に示すように、背景画像を構成する1つのラスターラインがホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの各2種類のノズルによるドットに形成され、カラー画像を構成する1つのラスターラインがカラーノズル列Coの2種類のノズルによるドットによって形成される。
その後(パス8以降)は、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#6)によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#7〜#12)によって背景画像を印刷する動作と、媒体Sをノズルピッチの1.5倍の長さである1.5d(=3マス)だけ搬送する動作と、を交互に繰り返す。
前述のように、ここでは、使用するノズル数(インクを噴射するノズル数)やノズル位置が通常印刷と異なるパスを上端印刷とし、また、或るパスの後の媒体搬送量が通常印刷と異なる場合には、そのパスを上端印刷とする。そのため、図13ではパス1からパス7(の後の搬送動作)までが上端印刷(媒体の上端部の画像形成時)に相当し、パス8以降が通常印刷(通常の画像形成時)に相当する。
このようにオーバーラップ印刷においても、上端印刷時には、通常印刷時に背景画像を印刷するノズル(#7〜#12)とは異なるノズルを用いて、背景画像を印刷する。更に言えば、上端印刷時に背景画像を印刷するノズルを、通常印刷時に背景画像を印刷するノズルよりも、搬送方向下流側に位置するノズルに設定する。
その結果、比較例では(図11)、パス1のヘッド41のノズル#11によって形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置になるのに対して、本実施形態では、図13に示すように、パス1のヘッド41のノズル#5によって形成されるラスターラインの位置が印刷開始位置(太線)となる。そのため、本実施形態では比較例よりも、印刷開始位置を搬送方向の下流側にすることができ、媒体Sの位置制御範囲を短くすることができ、媒体Sの余白量を小さくすることが出来る。
なお、上端印刷時において、背景画像用の噴射可能ノズル(丸)は、印刷が進むにつれて、搬送方向の上流側にずれている。また、上端印刷時において、背景画像用の噴射可能ノズルの搬送方向上流側への移行に伴って、カラー画像用の噴射可能ノズル(三角)も搬送方向上流側へ増やしていく。こうすることで、上端印刷から通常印刷に移行することができ、先のパスで印刷した背景画像上に後のパスでカラー画像を印刷することができる。
また、比較例では、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#6)を印刷に使用しないため、下流側のノズルのインクが増粘し、噴射不良を発生させる虞がある。これに対して、本実施形態では、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側のノズルも印刷に使用するため、噴射不良を防止できる。また、本実施形態では、ホワイトノズル列Wの上流側のノズルに限らず、下流側のノズルも使用し、多くの種類のノズルを使用するため、ノズルの特性差を緩和することができる。
また、通常印刷時と上端印刷時においてドットの形成の仕方を同じにするために、上端印刷時の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのパスごとのずれ量と媒体Sの搬送量との合計量を、通常印刷時の媒体Sの搬送量に等しくする。通常印刷時には、背景画像用の噴射可能ノズル(#7〜#12)と媒体Sとの位置関係が、パスごとに、1.5ノズル分(3マス)だけ搬送方向にずれる。一方、上端印刷時には、背景画像用の噴射可能ノズルが、印刷が進むにつれて搬送方向の上流側に1つずつずれている。即ち、上端印刷時は、媒体Sの搬送量が0.5ノズル分(1マス)であり、パスごとに噴射可能ノズルの位置が搬送方向上流側に1ノズル分(2マス)ずつずれる。その結果、上端印刷時にも、通常印刷時と同様に、噴射可能ノズルと媒体Sとの位置関係が、パスごとに、1.5ノズル分(3マス)だけずれる。
これは、図13に示すように、背景画像用の噴射可能ノズル(丸)のうちの最上流側のノズルの媒体Sに対する相対位置が、上端印刷時(パス1〜パス7)にも通常印刷時(パス8以降)にも、パスごとに3マスずつ(1.5ノズル分ずつ)ずれていることからも分かる。例えば、図13において、上端印刷時のパス1における背景画像用の噴射可能ノズルのうちの最上流側ノズル#6と、パス2における背景画像用の噴射可能ノズルのうちの最上流側のノズル#7は、3マス(1.5ノズル分)ずれている。同様に、通常印刷時のパス8における背景画像用の噴射可能ノズルのうちの最上流側ノズル#12とパス9における背景画像用の噴射可能ノズルのうちの最上流側のノズル#12も、3マス(1.5ノズル分)ずれている。
その結果、背景画像を印刷してから、その上にカラー画像を印刷するまでの時間を、上端印刷時と通常印刷時とで同じにすることができる。例えば、図13の右図に示すように、搬送方向の最下流側のラスターラインL1では、パス3によって背景画像が印刷された後にパス5によってカラー画像が印刷されているため、背景画像が印刷されてから1回のパスを空けてカラー画像が印刷されている。同様に、10番目のラスターラインL10ではパス6にて背景画像が印刷された後にパス8によってカラー画像が印刷され、14番目のラスターラインL14ではパス8によって背景画像が印刷された後にパス10によってカラー画像が印刷されており、背景画像が印刷されてから1パス空いた後にカラー画像が印刷される。このように、上端印刷時と通常印刷時において、背景画像が印刷されてからカラー画像が印刷されるまでの間隔を一定にすることで、画像の濃度むらを防止できる。
また、上端印刷においても通常印刷においても、1つのラスターラインにて、背景画像を2種類のノズル(2種類のホワイトノズル又は2種類のカラーノズル)で形成する間隔、及び、カラー画像を2種類のノズルで形成する間隔も一定にできている。例えば、ラスターラインL1では、背景画像をパス1とパス3で形成し(間隔は1パス)、カラー画像をパス5とパス7で形成する(間隔は1パス)。同様に、ラスターライン10では、背景画像をパス4とパス6で形成し(間隔は1パス)、カラー画像をパス8とパス10で形成する(間隔は1パス)。このように、上端印刷と通常印刷の印刷方法(ドットの形成の仕方)を同じにすることで、画像の濃度むらを防止できる。なお、1つのラスターラインにおいて、背景画像を2種類のノズルで形成する間隔、及び、背景画像を印刷してからカラー画像を印刷するまでの間隔、及び、カラー画像を2種類のノズルで形成する間隔が、全て一定である(間隔が全て1パス)である。
更に、本実施形態では、上端印刷時の背景画像用の噴射可能ノズル(丸)の搬送方向上流側へのずれ量を一定にすることで、ホワイトノズル列Wの搬送方向下流側のノズルを平均的に使用することができる。また、上端印刷時の背景画像用の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量を一定にすることで、媒体Sの搬送量が一定となる。その結果、搬送動作を安定させることができ、印刷制御を容易にできる。
次に、媒体Sの下端部分の印刷について図14を用いて説明する。ここではパス20にて印刷が完了するとした。パス13(の後の搬送動作)までを通常印刷(通常の画像形成時)とし、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#6)によってカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#7〜#12)によって背景画像を印刷する動作と、媒体Sを1.5dだけ搬送する動作と、を交互に繰り返す。そして、パス14からパス20までが媒体の下端部の画像形成時に相当する。
パス14では、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#6)をカラー画像用の噴射可能ノズルとし、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#7〜#12)を背景画像用の噴射可能ノズルとする。ただし、図14に示すように、パス14のヘッド41のノズル#11にて形成されるラスターラインの位置が印刷終了位置(太線)となる。そのため、パス14ではノズル#12からはインク滴を噴射させない。そして、パス14以降では、媒体Sをノズルピッチdの半分の長さ0.5d(1マス)に減らして搬送する。
次のパス15では、カラーノズル列Coのノズル#2〜#7をカラー画像用の噴射可能ノズルとし、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#8〜#12を背景画像用の噴射可能ノズルとするが、ノズル#11#12からはインク滴を噴射させない。このように下端印刷では、ホワイトノズル列Wおよびカラーノズル列Coにおいて、パスごとに、噴射可能ノズルを搬送方向の上流側に1つずつずらす。ただし、噴射可能なノズルのうち、図中の印刷終了位置(太線)よりも搬送方向の上流側に位置するノズルからはインク滴を噴射させない。
パス16では、カラーノズル列Wのノズル#3〜#8をカラー画像用の噴射可能ノズルとし、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coのノズル#9〜#12を背景画像用の噴射可能ノズルとするが、ノズル#11#12からはインク滴を噴射させない。パス17では、カラーノズル列Wのノズル#4〜#9からインク滴を噴射してカラー画像を印刷し、パス18では、カラーノズル列Wのノズル#5〜#9からインク滴を噴射してカラー画像を印刷し、パス19では、カラーノズル列Wのノズル#6〜#8からインク滴を噴射してカラー画像を印刷し、パス20では、カラーノズル列Wのノズル#7#8からインク滴を噴射してカラー画像を印刷する。
このように、下端印刷時には、通常印刷時にカラー画像を印刷するノズル(#1〜#6)とは異なるノズルを用いて、カラー画像を印刷する。更に言えば、下端印刷時にカラー画像を印刷するノズルを、通常印刷時にカラー画像を印刷するノズルよりも、搬送方向上流側に位置するノズルに設定する。
その結果、比較例では(図12)、パス20のヘッド41のノズル#2によって形成されるラスターラインの位置が印刷終了位置になるのに対して、本実施形態では、図14に示すように、パス20のヘッド41のノズル#8によって形成されるラスターラインの位置が印刷終了位置(太線)となる。即ち、本実施形態では比較例よりも、印刷終了位置を搬送方向の上流側にすることができ、媒体Sの位置制御範囲を短くすることができ、媒体Sの余白量を小さくすることが出来る。
なお、下端印刷時において、カラー画像を印刷するためのカラーノズル列Coの噴射可能ノズル(三角)は、印刷が進むにつれて搬送方向の上流側にずれている。また、下端印刷時において、カラー画像を印刷するためのカラーノズル列Coの噴射可能ノズルを搬送方向上流側へ移行するに伴って、背景画像を印刷するためのホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの噴射可能ノズル(丸)を搬送方向上流側へ減らしていく。こうすることで、通常印刷から下端印刷に移行することができ、先のパスで印刷した背景画像上に後のパスでカラー画像を印刷することができる。
また、下端印刷時と通常印刷時のドットの形成の仕方を同じにするために、下端印刷時におけるカラー画像用の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量と媒体Sの搬送量との合計量を、通常印刷時の媒体Sの搬送量に等しくしている。通常印刷時にはカラーノズル列Coのカラー画像用噴射可能ノズル(#1〜#6)と媒体Sとの位置関係が、パスごとに1.5ノズル分(3マス)だけ搬送方向にずれる。そこで、下端印刷時には、媒体Sの搬送量を0.5ノズル分(1マス)とし、カラー画像用の噴射可能ノズルの位置をパスごとに搬送方向上流側に1ノズル分(2マス)ずつずらす。そうすることで、背景画像が印刷されてからカラー画像が印刷されるまでの間隔を、通常印刷時と下端印刷時とで一定にすることができ、画像の濃度むらを抑制できる。更に、本実施形態では、下端印刷時におけるカラー画像用の噴射可能ノズルの搬送方向上流側へのずれ量を一定にすることで、媒体Sの搬送量が一定となる。その結果、搬送動作を安定させることができ、印刷制御を容易にできる。
===調色白の背景画像について===
ここまで、白インクとカラーインク(YMCK)による調色白の背景画像上にカラーインクによるカラー画像を印刷する際に使用するノズルについて説明した。次に、白インクにカラーインクを混ぜて、所望の白色を印刷するための調色白の指定処理、及び、調色白の背景画像を印刷するための印刷データの作成処理について説明する。以下の処理は、プリンター1に外部接続されたコンピューター60にインストールされたプリンタードライバーによって実施される。
<調色白の指定処理について>
図15は、調色白指定用のウィンドウの一例を示す説明図である。プリンタードライバーは、各種アプリケーションプログラムから調色白の(背景)画像を含む画像データを受信すると、図15に示す調色白指定用のウィンドウW1をユーザーに対して表示する。調色白指定用のウィンドウW1は、サンプル画像表示エリアSaと、2つのスライダーバーSl1,Sl2と、ab平面表示エリアPlと、印刷順指定欄Se1と、値入力ボックスBo1と、測定ボタン(Measurement)B1と、OKボタンB2と、が含まれている。
図15に示した調色白指定用のウィンドウW1において、サンプル画像表示エリアSaは、指定された調色白のサンプル画像を表示するための領域である。サンプル画像表示エリアSaは、左右に2分割されており、左側が白色背景(White Backing)における調色白を示す領域(白色背景エリア)であり、右側が黒色背景(Black Backing)における調色白を示す領域(黒色背景エリア)である。なお、サンプル画像表示エリアSaの最外周領域は、背景色(白色または黒色)を示す領域(背景色領域)であり、背景色領域の内側の領域が調色白を示す「白画像領域」である(即ち、調色白の背景画像を印刷した時の色を示す)。また、サンプル画像表示エリアSaの中央付近にはカラー画像(図中の「A」の画像)が表示されている。
ウィンドウW1において値入力ボックスBo1は、L***表色系における表色値(L*値(以下、単に「L値」とも表す)、a*値(以下、単に「a値」とも表す)、b*値(以下、単に「b値」とも表す))およびT値を入力することによって「調色白」を指定するための部分である。L値は、調色白の明るさを示す値であり、調色白の画像を印刷する際の黒(K)インクの量に相関する。a値およびb値は、調色白の赤−緑軸および黄−青軸に沿った色度を表す値であり、調色白の画像を印刷する際のカラーインクの量に相関する。T値は、濃度を示す値であり、調色白の画像を印刷する際の単位面積あたりのインク量に相関する。すなわち、T値は、背景色の透過度に相関する。なお、スライダーバーSl1,Sl2およびab平面表示エリアPlによっても、Lab値およびT値に対応した調色白を指定できる。
ウィンドウW1の印刷順指定欄Se1は、各種アプリケーションプログラムにより設定された印刷順の指定を示す部分である。ここまで、白インク及びカラーインク(YMCK)によって調色白の背景画像を印刷し、その上にカラーインクによってカラー画像を印刷する印刷物(所謂、表刷り印刷、図中の「W−C Print」)を例に挙げているがこれに限らない。例えば、透明フィルムなどの媒体上に、カラー画像を印刷し、その上に背景画像を印刷する印刷物(所謂、裏刷り印刷、図中の「C−W Print」)であって、媒体の印刷面とは反対側から画像を見る印刷物であってもよい。すなわち、印刷順指定欄Se1では、調色白の画像を先に印刷するのか、それともカラー画像を先に印刷するのか、が示される。
ユーザーが値入力ボックスBo1に値を入力すると、サンプル画像表示エリアSaの色が入力値により特定される色(調色白)に変更される。例えば、ユーザーが、a値やb値を変更するとサンプル画像表示エリアSaの白画像領域の色(調色白)の色味が変更され、L値を変更すると白画像領域の色の明るさが変更される。なお、T値を変更した場合には背景色の透過度が変更されるため、サンプル画像表示エリアSaの黒色背景エリアにおける白画像領域の色の明るさが変更されるが、白色背景エリアにおける白画像領域の色は変更されない。そのため、T値(濃度値)の変化に応じた色の変化を、サンプル画像表示エリアSaの黒色背景エリアと白色背景エリアとを対比することで容易に確認することができ、ユーザーは調色白をより正確にかつより容易に指定することができる。そして、サンプル画像表示エリアSaの白画像領域がユーザーの所望の白色と一致した時に、ユーザーによってOKボタンが操作される。
こうして、プリンタードライバーは、ユーザーが所望する調色白画像の色に関する値(Lab値およびT値)を取得することができる。なお、ユーザーが指定した値(Lab値やT値)に基づき、実際に調色白の画像を印刷し、印刷画像を測色(Measurement)してもよい。この測色結果に基づいて、ユーザーは、調色白画像の色に関する値(Lab値およびT値)をより正確にかつより容易に指定することができる。
<印刷データの作成処理について>
次に、プリンタードライバーは、調色白画像の色変換処理と、インク色分版処理と、ハーフトーン処理を実行する。まず、プリンタードライバーは、調色白指定処理により設定された「Lab値」を「YMCK値」に色変換する。色変換は、調色白画像用ルックアップテーブルLUTw1(不図示)を参照して実行される。調色白画像用ルックアップテーブルLUTw1には、予め設定されたLab値とYMCK値との対応関係が規定されている。なお、調色白画像用ルックアップテーブルLUTw1において、YMCKの各階調値は0以上100以下の範囲の値(比較的に淡い値)として規定されている。
次にプリンタードライバーは、調色白画像のLab値から色変換した「YMCK値」と調色白指定処理により設定された「T値」との組み合わせを、インク色別階調値に変換するインク色分版処理を行う。本実施形態のプリンター1は、シアンC、マゼンタM、イエローYと、ブラックKと、ホワイトW、の合計5色のインクが印刷に使用可能である。従って、インク色分版処理では、YMCK値およびT値の組み合わせが、5つのインク色(YMCKW)のそれぞれの階調値に変換される。
インク色分版処理も、別の調色白画像用ルックアップテーブルLUTw2(不図示)を参照して実行される。調色白画像用ルックアップテーブルLUTw2には、予め設定されたYMCK値およびT値の組み合わせとインク色(YMCKW)のそれぞれの階調値との対応関係が規定されている。なお、調色白画像用ルックアップテーブルLUTw2において、インク色の階調値は、0以上255以下の範囲の値として(256階調値で)規定されている。
次にプリンタードライバーは、高階調のデータ(256階調データ)をプリンターが表現可能なドットのON・OFFデータ(以下、ドットデータ)に変換するハーフトーン処理を実行する。例えば、プリンタードライバーは、1画素のインク色別階調値(高階調データ)を取り出し、インク色毎にディザパターンを参照して、低階調のデータ(ドットデータ)に変換する。
同様にして、プリンタードライバーは、カラー画像(YMCK画像)に対しても、インク色分版処理と、ハーフトーン処理を実行する。プリンタードライバーは、カラー画像用ルックアップテーブル(不図示)を参照し、カラー画像データを、プリンター1で使用可能なインク色(YMCK)のそれぞれの階調値に変換する。プリンタードライバーがアプリケーションプログラムから受信したカラー画像データが例えばRGBデータであれば、プリンタードライバーは、インク色分版処理によりYMCKデータに変換する。そして、プリンタードライバーは、カラー画像用のYMCKデータに対してハーフトーン処理を実行し、高階調データをドットデータに変換する。
以上の処理により、プリンタードライバーは、調色白の(背景)画像を印刷するためのドットデータ(YMCKW)と、カラー画像を印刷するためのドットデータ(YMCK)を取得する。こうして取得したドットデータを、プリンタードライバーは、他のコマンドデータ(インク種別や印刷順など)と共に、プリンター1に送信する。
<プリンター1の処理について>
図16は、ラスターバッファーおよびヘッドバッファーの詳細構成を示す説明図である。本実施形態のプリンター1はラスターバッファーを有している。コントローラー10は、プリンター1がプリンタードライバーから受信したドットデータの一部(例えば1パス分のデータ)を、ラスターバッファーに格納する。また、ラスターバッファーは、カラー画像用ラスターバッファー132cと、白画像用(調色白画像用)ラスターバッファー132wの2つの領域を含んでいる。なお、図16の上段にはカラー画像用のラスターバッファー132cを示しており、中段には白画像用(調色白画像用)のラスターバッファー132wを示している。また、ヘッドユニット40は、ヘッドバッファーを有している。ヘッドバッファーは上流用ヘッドバッファー142uと下流用ヘッドバッファー142lを含んでいる。
コントローラー10は、カラー画像に関するドットデータは、カラー画像用のラスターバッファー132cに格納し、白画像(調色白画像・背景画像)に関するドットデータは、白画像用のラスターバッファー132wに格納する。また、図16に示すように、ラスターバッファーは、インク別(YMCKW)に領域が割り当てられている。そのため、コントローラー10は、受信したドットデータの一部を、インク別に、対応するラスターバッファーへ格納する。なお、ここでは、ラスターバッファーの各領域のX方向(ヘッド41の移動方向に相当)のサイズは画像幅(ヘッド41の移動距離)のサイズとなっており、各領域のY方向(搬送方向に相当)のサイズはノズル列長さの2分の1以上のサイズとなっている。
図16の下段にはヘッドバッファーを示している。図16に示すように、ヘッドバッファーは、ヘッド41が有するノズル列ごと(YMCKW)に領域が割り当てられている。即ち、ヘッドバッファーは、シアン用の領域と、マゼンタ用の領域と、イエロー用の領域と、ブラック用の領域と、ホワイト用の領域との集合として構成されている。ヘッドバッファーの各領域のX方向(移動方向)のサイズはヘッド41の移動距離のサイズであり、各領域のY方向(搬送方向)のサイズはノズル列を構成するノズル数に対応するサイズである。
また、ヘッドバッファーの各領域は、上流用142uと下流用142lとに2分されている。図3に示すように、本実施形態のプリンター1のヘッド41に設けられたノズル列は180個のノズルから構成される。ここで、搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#90)を「下流ノズル群」と呼び、搬送方向上流側の半分のノズル(#91〜#180)を「上流ノズル群」と呼ぶ。図16に示す上流用ヘッドバッファー142uは、上流ノズル群(#91〜#180)に対応するヘッドバッファーであり、下流用ヘッドバッファー142lは、下流ノズル群(#1〜#90)に対応するヘッドバッファーである。
コントローラー10は、画像データのうちの或る領域(例えば1パス分の領域)を印刷するために、まず、或る領域に対応するドットデータをインクの色ごとにラスターバッファーに格納する。その後、コントローラー10は、ラスターバッファーに格納したドットデータを印刷のタイミングに合わせてヘッドバッファーに転送する。そうして、ヘッドバッファーに格納されたドットデータに基づいて、ヘッド41の各ノズル列(YMCKW)からインク滴を噴射し、画像を印刷する。なお、ヘッドバッファーにドットデータを送信した後、コントローラー10は、全てのドットデータによる印刷が終了するまで、ラスターバッファーに新たなドットデータを格納する。
ところで、本実施形態のプリンター1において5色印刷モードが設定された場合には、白インク(W)とカラーインク(YMCK)を混ぜた調色白の背景画像上に、カラーインク(YMCK)によってカラー画像を印刷する。通常印刷時(例えば、図9のパス4やパス5)には、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の半分のノズル(#91〜#180)によって調色白の背景画像を印刷し、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズル(#1〜#90)によってカラー画像を印刷する。そのため、通常印刷時には、コントローラー10は、カラー画像用ラスターバッファー132cに格納されたドットデータを下流用ヘッドバッファー142lに転送し、白画像用ラスターバッファー132wに格納されたドットデータを上流用ヘッドバッファー142uに転送する。これにより、カラーノズル列Coの搬送方向下流側の半分のノズルによってカラー画像を印刷することができ、カラーノズル列Co及びホワイトノズル列Wの搬送方向上流側の半分のノズルによって背景画像を印刷することができる。
更に、本実施形態では、上端印刷時と下端印刷時には、通常印刷時とは異なるノズルを使用して印刷を行う。上端印刷時(例えば、図9のパス1やパス2)には、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズル(#1〜#90)を使用して背景画像を印刷する。そのため、コントローラー10は、上端印刷時には、白画像用ラスターバッファー132wに格納されたドットデータを下流用ヘッドバッファー142lに転送する。
一方、下端印刷時(例えば、図10のパス9やパス10)には、カラーノズル列Wの搬送方向上流側のノズル(#91〜#180)を使用してカラー画像を印刷する。そのため、コントローラー10は、下端印刷時には、カラー画像用ラスターバッファー132cに格納されたドットデータを上流用ヘッドバッファー142uに転送する。
また、媒体(透明フィルム)の上に、先にカラー画像を印刷し、その上に調色白の背景画像を印刷する場合もある。この場合、通常印刷時において、カラーノズル列Coの搬送方向上流側のノズルによって先にカラー画像を印刷し、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向下流側のノズルによってカラー画像上に背景画像が印刷される。そのため、コントローラー10は、カラー画像用ラスターバッファー132cに格納されたドットデータを上流用ヘッドバッファー142uに転送し、白画像用ラスターバッファー132wに格納されたドットデータを下流用ヘッドバッファー142lに転送する。
===その他の実施の形態===
上記の各実施形態は、主としてインクジェットプリンターを有する印刷システムについて記載されているが、上端印刷方法等の開示が含まれている。また、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることはいうまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<上端・下端印刷処理について>
前述の実施形態では、上端印刷時に背景画像を印刷するノズルを、通常印刷時に背景画像を印刷するノズルよりも搬送方向下流側のノズルに設定し、下端印刷時にカラー画像を印刷するノズルを、通常印刷時にカラー画像を印刷するノズルよりも搬送方向上流側のノズルに設定しているが、これに限らない。上端印刷時にのみ通常印刷時と異なるノズルにて背景画像を印刷し、通常印刷時と下端印刷時には背景画像を印刷するノズルとカラー画像を印刷するノズルを固定してもよい。逆に、下端印刷時にのみ通常印刷時と異なるノズルにてカラー画像を印刷し、通常印刷時と上端印刷時には背景画像を印刷するノズルとカラー画像を印刷するノズルを固定してもよい。
<調色白の背景画像について>
また、前述の実施形態では、白インクとカラーインクによって調色白の背景画像を印刷し、その上にカラーインク(YMCK)のみによりカラー画像を印刷する場合を例に挙げているがこれに限らない。例えば、白インクのみによって背景画像を印刷し、その上に、色再現性を高めるために白インクとカラーインク(YMCK)によってカラー画像を印刷してもよい。この場合、例えば、通常印刷時には、ホワイトノズル列Wの搬送方向上流側のノズル(例えば図9のノズル#13〜#24)にて背景画像を印刷し、カラーノズル列Co及びホワイトノズル列Wの搬送方向下流側のノズル(図9のノズル#1〜#12)にてカラー画像を印刷することになる。そして、下端印刷時にカラー画像を印刷するためのノズル(カラーノズル及びホワイトノズル)を、通常印刷時にカラー画像を印刷するためのノズル(カラーノズル及びホワイトノズル)よりも搬送方向上流側のノズルに設定するとよい。また、調色白の背景画像上に、白インクとカラーインクによってカラー画像を印刷してもよい。また、背景画像を印刷するインクは白インクに限らず、その他のインク(例えば、メタリックカラーインクなど)を使用してもよい。この場合にも、背景画像を印刷するインクに、背景画像の上に画像を形成するインク(例えば、カラーインクYMCなど)を混ぜて、背景画像の色味を調整してもよい。
<印刷物について>
前述の実施形態では、白インク及びカラーインク(YMCK)によって調色白の背景画像を印刷し、その上にカラーインクによってカラー画像を印刷する印刷物を例に挙げているがこれに限らない。例えば、媒体上に、白インク及びカラーインクによって調色白の背景画像を印刷し、その上にカラー画像を印刷し、最後に、クリアインクによってコーティングする印刷物であってもよい。この場合、例えば、通常印刷時には、ホワイトノズル列W及びカラーノズル列Coの搬送方向上流側の1/3のノズルによって背景画像を印刷し、カラーノズル列Coの中央部の1/3のノズルによってカラー画像を印刷し、クリアインクノズル列の搬送方向下流側の1/3のノズルによってコーティングするとよい。そして、上端印刷時や下端印刷時には、通常印刷時と異なるノズルを使用するとよい。
<印刷方法について>
前述の実施形態では、バンド印刷とオーバーラップ印刷を例に挙げているがこれに限らない。他の印刷方法(例えばインターレース印刷のようにノズルピッチ間隔で並ぶラスターラインの間に異なるパスにて複数のラスターラインを形成する印刷方法)であってもよい。他の印刷方法においても背景画像を印刷するノズルとカラー画像を印刷するノズルを固定せずに、例えば上端印刷時には搬送方向下流側のノズルを使用して背景画像を印刷するとよい。
<流体噴射装置について>
前述の実施形態では、流体噴射装置としてインクジェットプリンターを例示していたが、これに限らない。流体噴射装置であれば、プリンターではなく、様々な工業用装置に適用可能である。例えば、布地に模様をつけるための捺染装置、カラーフィルター製造装置や有機ELディスプレイ等のディスプレイ製造装置、チップへDNAを溶かした溶液を塗布してDNAチップを製造するDNAチップ製造装置等であっても、本件発明を適用することができる。
また、流体の噴射方式は、駆動素子(ピエゾ素子)に電圧をかけて、インク室を膨張・収縮させることにより流体を噴射するピエゾ方式でもよいし、発熱素子を用いてノズル内に気泡を発生させ、その気泡によって液体を噴射させるサーマル方式でもよい。
また、ヘッド41から噴射するインクは、紫外線を照射すると硬化する紫外線硬化型インクであってもよい。この場合、紫外線硬化型インクを噴射するヘッドと紫外線硬化型インクに紫外線を照射する照射器をキャリッジ31に搭載するとよい。また、ヘッドから粉体を噴射してもよい。
1 プリンター、10 コントローラー、
11 インターフェース部、12 CPU、
13 メモリー、14 ユニット制御回路、
20 搬送ユニット、21 給紙ローラー、
22 搬送ローラー、23 排出ローラー、
30 キャリッジユニット、31 キャリッジ、
40 ヘッドユニット、41 ヘッド、
50 検出器群、60 コンピューター、
132c カラー画像用ラスターバッファー、
132w 白画像量ラスターバッファー、
142u 上流用ヘッドバッファー、
142l 下流用ヘッドバッファー

Claims (6)

  1. 1の流体を噴射する第1ノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、
    2の流体を噴射する第2ノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、
    記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を媒体に対して前記所定方向と交差する移動方向に移動させる移動機構と、
    記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記媒体を前記所定方向に搬送する搬送機構と、
    記移動機構によって前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を前記移動方向に移動させながら、前記第1の流体及び前記第2の流体により第1画像を形成し、前記第1画像上に前記第2の流体により第2画像を形成させる画像形成動作と、前記搬送機構によって前記媒体を前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記所定方向に搬送させる搬送動作と、を繰り返す制御部であって、
    前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作では、前記第2画像の形成に用いる前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルから前記第1の流体及び前記第2の流体を噴射させることにより、前記第1画像を形成させ、
    前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作では、前記第2画像の形成に用いる前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルであって、前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作において前記第1画像の形成に用いられる前記第1ノズル及び前記第2ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルから前記第1の流体及び前記第2の流体を噴射させることにより、前記第1画像を形成させる制御部と、
    を有することを特徴とする流体噴射装置。
  2. 請求項1に記載の流体噴射装置であって、
    前記制御部は、前記媒体の印刷終了位置における前記画像形成動作では、前記媒体の印刷終了位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作において前記第2画像の形成に用いられる前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置する前記第2ノズルから前記第2の流体を噴射させることにより、前記第2画像を形成させる
    流体噴射装置。
  3. 請求項1または2に記載の流体噴射装置であって、
    前記制御部は、
    前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作において前記第1画像の形成に用いる前記第1ノズル及び前記第2ノズルに対して、次の前記画像形成動作において前記第1画像の形成に用いる前記第1ノズル及び前記第2ノズルを前記所定方向の上流側にずらす量と、前記搬送動作によって前記媒体を前記所定方向に搬送する量との合計量が、通常の画像形成動作において、前記搬送動作によって媒体を前記所定方向に搬送する量と等しい、
    流体噴射装置。
  4. 1の流体を噴射する第1ノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、
    2の流体を噴射する第2ノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列と、
    記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を媒体に対して前記所定方向と交差する移動方向に移動させる移動機構と、
    記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記媒体を前記所定方向に搬送する搬送機構と、
    記移動機構によって前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列を前記移動方向に移動させながら、前記第1の流体により第1画像を形成し、前記第1画像上に前記第1の流体及び前記第2の流体により第2画像を形成させる画像形成動作と、前記搬送機構によって媒体を前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記所定方向に搬送させる搬送動作と、を繰り返す制御部であって、
    前記媒体の印刷終了位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作では、前記第1画像の形成に用いる前記第1ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルから、前記第1の流体及び前記第2の流体を噴射させることにより、前記第2画像を形成させ、
    前記媒体の印刷終了位置における前記画像形成動作では、前記第1画像の形成に用いる前記第1ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルであって、前記媒体の印刷終了位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作において前記第2画像の形成に用いられる前記第1ノズル及び前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルから、前記第1の流体及び前記第2の流体を噴射させることにより、前記第2画像を形成させる制御部と、
    を有することを特徴とする流体噴射装置。
  5. 請求項4に記載の流体噴射装置であって、
    前記制御部は、前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作では、前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作において前記第1画像の形成に用いられる前記第1ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置する前記第2ノズルから前記第1の流体を噴射させることにより、前記第1画像を形成させる、
    流体噴射装置。
  6. 第1の流体を噴射する第1ノズルが所定方向に並んだ第1ノズル列と、第2の流体を噴射する第2ノズルが前記所定方向に並んだ第2ノズル列とを媒体に対して前記所定方向と交差する移動方向に移動させながら、前記第1の流体及び前記第2流体により第1画像を形成し、前記第1画像上に前記第2の流体により第2画像を形成する画像形成動作と、前記媒体を前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列に対して前記所定方向に搬送させる搬送動作と、を実行可能な流体噴射装置における流体噴射方法であって、
    前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作において、前記第2画像の形成に用いる前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルから前記第1の流体及び前記第2の流体を噴射させることにより、前記第1画像を形成させることと、
    前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作において、前記第2画像の形成に用いる前記第2ノズルよりも前記所定方向の上流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルであって、前記媒体の印刷開始位置における前記画像形成動作とは異なる前記画像形成動作において前記第1画像の形成に用いられる前記第1ノズル及び前記第2ノズルよりも前記所定方向の下流側に位置する前記第1ノズル及び前記第2ノズルから前記第1の流体及び前記第2の流体を噴射させることにより、前記第1画像を形成させることと、
    を有することを特徴とする流体噴射方法。
JP2009178779A 2009-07-31 2009-07-31 流体噴射装置、及び、流体噴射方法 Active JP5338547B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009178779A JP5338547B2 (ja) 2009-07-31 2009-07-31 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
US12/833,725 US8662637B2 (en) 2009-07-31 2010-07-09 Fluid ejecting apparatus and fluid ejecting method
CN201310012263.XA CN103057269B (zh) 2009-07-31 2010-07-30 流体喷射装置和流体喷射方法
CN2010102431884A CN101987531B (zh) 2009-07-31 2010-07-30 流体喷射装置和流体喷射方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009178779A JP5338547B2 (ja) 2009-07-31 2009-07-31 流体噴射装置、及び、流体噴射方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011031445A JP2011031445A (ja) 2011-02-17
JP5338547B2 true JP5338547B2 (ja) 2013-11-13

Family

ID=43527292

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009178779A Active JP5338547B2 (ja) 2009-07-31 2009-07-31 流体噴射装置、及び、流体噴射方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US8662637B2 (ja)
JP (1) JP5338547B2 (ja)
CN (2) CN101987531B (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9650031B2 (en) 2011-06-30 2017-05-16 Ford Global Technologies, Llc Method for supplying power to an electrically assisted steering system

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8960856B2 (en) * 2012-03-15 2015-02-24 Redwood Technologies Llc Backlit printing
JP6384126B2 (ja) * 2014-05-30 2018-09-05 ブラザー工業株式会社 制御装置
JP6563436B2 (ja) * 2017-04-18 2019-08-21 ローランドディー.ジー.株式会社 インクジェットプリンタ

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
ATE470576T1 (de) * 2000-09-27 2010-06-15 Seiko Epson Corp Druckvorgang mit sensorenbasierter positionierung des druckpapiers
JP4343481B2 (ja) * 2001-02-06 2009-10-14 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
JP2003285427A (ja) * 2002-01-25 2003-10-07 Konica Corp インクジェットプリンタ
US6655797B2 (en) * 2002-04-30 2003-12-02 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Deposition of fixer and overcoat by an inkjet printing system
JP3987759B2 (ja) * 2002-05-13 2007-10-10 キヤノン株式会社 画像形成装置および用紙先端部の印字処理方法
TWI232177B (en) * 2003-06-24 2005-05-11 Benq Corp Method of printing color images with ink jet printer
JP2005178000A (ja) * 2003-12-15 2005-07-07 Canon Inc インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法
JP4770734B2 (ja) * 2004-04-27 2011-09-14 コニカミノルタエムジー株式会社 インクジェット記録装置
US20060158481A1 (en) * 2005-01-19 2006-07-20 Vutek, Incorporated Method and system for multi-channel ink-jet printing
JP2007038503A (ja) * 2005-08-02 2007-02-15 Canon Inc 画像形成装置及びその制御方法
JP5425357B2 (ja) * 2005-08-16 2014-02-26 株式会社ミマキエンジニアリング インクジェットプリンタとそれを用いたプリント方法
JP2007216641A (ja) * 2006-02-20 2007-08-30 Seiko Epson Corp 印刷方法
JP4840206B2 (ja) * 2006-03-20 2011-12-21 ブラザー工業株式会社 印刷データ作成装置及び印刷データ作成プログラム
JP2007290142A (ja) * 2006-04-21 2007-11-08 Seiko Epson Corp インクジェット記録装置及びインクジェット記録方法
ATE540817T1 (de) * 2006-08-11 2012-01-15 Seiko Epson Corp Flüssigkeitsfüllverfahren und flüssigkeitsaufnahmebehälter
JP5034575B2 (ja) 2007-03-13 2012-09-26 セイコーエプソン株式会社 印刷制御装置、印刷制御方法及び印刷制御プログラムを記録したコンピューター読取り可能な媒体
JP4983420B2 (ja) * 2007-06-14 2012-07-25 セイコーエプソン株式会社 液体吐出装置及び液体吐出方法
JP5483834B2 (ja) * 2007-06-28 2014-05-07 キヤノン株式会社 画像処理装置及び画像処理方法
JP2008100521A (ja) * 2007-11-09 2008-05-01 Seiko Epson Corp カラープリンタ及びその制御方法
JP5092734B2 (ja) * 2007-12-25 2012-12-05 セイコーエプソン株式会社 液体吐出方法、液体吐出装置及びプログラム

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US9650031B2 (en) 2011-06-30 2017-05-16 Ford Global Technologies, Llc Method for supplying power to an electrically assisted steering system

Also Published As

Publication number Publication date
US20110027490A1 (en) 2011-02-03
CN103057269A (zh) 2013-04-24
US8662637B2 (en) 2014-03-04
CN101987531A (zh) 2011-03-23
JP2011031445A (ja) 2011-02-17
CN103057269B (zh) 2014-12-24
CN101987531B (zh) 2013-06-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5326924B2 (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
JP5304517B2 (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
US9259920B2 (en) Printing device and printing method
JP4992788B2 (ja) 補正値算出方法、及び、液体吐出方法
US7901028B2 (en) Method of calculating correction value and method of discharging liquid
US8128200B2 (en) Fluid ejecting apparatus and method of ejecting fluid
US20100231644A1 (en) Liquid ejection apparatus
JP5338547B2 (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
US8529008B2 (en) Fluid ejecting apparatus and fluid ejecting method
JP5304516B2 (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
JP2011143667A (ja) 印刷装置における印刷条件設定方法
JP6135047B2 (ja) 印刷制御装置、及び、プログラム
JP2016147421A (ja) 印刷制御装置および印刷制御方法
JP7027805B2 (ja) 印刷装置、印刷方法および印刷制御装置
JP5679011B2 (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
JP2011056705A (ja) 画像形成装置
JP2008307759A (ja) 液体吐出装置
JP2008302624A (ja) 液体吐出装置の製造方法、液体吐出装置の調整方法、液体吐出装置、液体吐出装置の液体吐出方法
JP2011143706A (ja) 流体噴射装置、及び、流体噴射方法
JP2007196393A (ja) 印刷方法、印刷システム及びプログラム
JP2023072440A (ja) 処理装置、画像形成装置、画像形成動作設定方法及びプログラム
JP2020121487A (ja) 記録装置および記録方法
JP2009278370A (ja) 補正値算出方法、及び、液体噴射方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120406

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130322

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130402

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130530

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130709

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130722

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5338547

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350