JP2005178000A - インクジェット記録装置およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 記録媒体の端部領域での記録速度低下を抑え、記録媒体の全面記録を高速に行うことができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供すること。
【解決手段】 プラテン7上に副走査方向にずれて位置する溝部7d,7eを形成し、記録媒体1の先端部1Aおよび後端部1Bの領域の記録画像は、記録ヘッド6における複数のノズルの内、溝部7d,7eと対向する複数の対向ノズルを用い、かつ少なくとも1回の記録走査時に複数の対向ノズルを同時に用いて記録する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、記録媒体の端部に余白を設けずに当該記録媒体の全面に画像を記録可能なインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法に関するものである。
一般的なシリアルスキャンタイプのインクジェット記録装置は、インク滴を吐出可能な複数のノズルを備えたインクジェット記録ヘッドと、記録媒体をインクジェット記録ヘッドと向き合うように支持するプラテンと、インクジェット記録ヘッドを主走査方向に移動させる移動手段と、記録媒体を主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送手段と、を備えた構成となっている。
本出願人は、先に、このようなインクジェット記録装置として、記録媒体の先端部や後端部を含み全面に画像を記録するために、プラテンの上面に溝を設けたものを提案した(特許文献1参照)。この記録装置においては、記録媒体の全面に記録を行う場合に、プラテンの上面に設けられた溝部と対向する記録ヘッドのノズルのみを使用して記録を行うことにより、記録媒体の端部から外れた位置に吐出されたインクを溝部にて受容して、そのインクがプラテンに付着することを防止したり、さらには、そのインクが記録媒体に付着して記録媒体を汚してしまうことを防止する構成となっている。しかし、プラテンの上面は、記録時に記録ヘッドのノズルと記録媒体との間の距離を一定に保つ役割を果たしているため、そのプラテンの上面に大きな溝部を形成した場合には、次のような問題が生じるおそれがある。すなわち、記録媒体の先端部および後端部に対する記録の際に、その記録媒体の端部がプラテンの溝部内に落ち込んで記録ヘッドと記録媒体との間の距離が変わってしまい、画像品質が劣化するおそれがある。また、プラテンの溝部内に端部が落ち込んだ記録媒体をさらに副走査方向に搬送した際に、その記録媒体の端部がプラテンの溝部の壁面に当たって折れ曲がったり、その記録媒体が搬送できなくなってジャム状態に陥るおそれがある。そのため、プラテンの上面に形成する溝部の幅は小さく制限する必要があった。
また、プラテンの溝部の幅が小さくても記録媒体の全面記録を効果的に行うために、例えば、特許文献2には、プラテンにおける記録媒体の搬送方向(副走査方向)の上流側と下流側の位置に計2つの溝を設けた構成が提案されている。この構成においては、記録媒体の先端部に対する記録の際に下流側の溝部と対向するノズルのみを使用して記録を行い、また記録媒体の後端部に対する記録の際には、上流側の溝部と対向するノズルのみを使用して記録を行う。
特開2001−030481号公報 特開2000−351205号広報
しかしながら、上記従来のインクジェット記録装置は、いずれも、記録媒体の全面記録において記録媒体の先端部および後端部に記録を行う場合に、プラテンの溝部の幅に応じて使用ノズル数が制約されることになり、そのため、記録媒体の先端部および後端部の記録の速度が上げることができないという問題があった。近年においては、インクジェット記録ヘッドの製造技術や制御技術の向上により、記録ヘッドのノズル数を増加させることが可能となり、1回の主走査によって記録できる幅が飛躍的に増大してきている。しかし、記録媒体の中央部分での記録速度は向上しているにも拘わらず、記録媒体の先端部および後端部の記録速度は、プラテンの上面に形成した溝部の幅がボトルネックとなり、記録ヘッドの多ノズル化を充分に活かすことができないために、充分に向上させることができなかった。
本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、記録媒体の端部領域での記録速度低下を抑え、記録媒体の全面記録を高速に行うことができるインクジェット記録装置およびインクジェット記録方法を提供することを目的とする。
本発明のインクジェット記録装置は、インクを吐出可能な複数のノズルを備えた記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドをプラテン上の記録媒体と対向する位置にて主走査方向に移動させつつ前記ノズルからインクを吐出させる記録走査と、記録媒体を前記主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、前記プラテン上に前記副走査方向にずれて位置する複数の溝部と、前記記録媒体の端部領域に対して画像を記録するに際し、少なくとも1回の記録走査において、前記記録ヘッドにおける複数のノズルの内、前記複数の溝部と対向する複数の対向ノズルを共に用いて前記端部領域に対する記録を行う端部領域用記録制御手段と、を備えることを特徴とする。
本発明のインクジェット記録方法は、インクを吐出可能な複数のノズルを備えた記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドをプラテン上の記録媒体と対向する位置にて主走査方向に移動させつつ前記ノズルからインクを吐出させる記録走査と、記録媒体を前記主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、前記プラテン上には、前記副走査方向にずれて位置する複数の溝部が形成されており、前記記録媒体の端部領域に対して画像を記録する際には、少なくとも1回の記録走査において、前記複数の溝部と対向する複数の対向ノズルを共に用いて記録することを特徴とする。
本発明によれば、プラテン上に副走査方向にずれて位置する複数の溝部を形成し、記録媒体の端部領域の記録画像は、記録ヘッドにおける複数のノズルの内、複数の溝部と対向する複数の対向ノズルを用い、かつ少なくとも1回の記録走査時に複数の対向ノズルを同時に用いて記録することにより、プラテン上の溝部の幅を大きくすることなく、記録媒体の端部領域に対する記録時に用いるノズル数を極力増加させることができる。この結果、記録媒体の先端部や後端部などの端部領域の記録速度の低下を抑えつつ、記録媒体の全面記録を高速に行うことができる。
本発明を実施するための最良の形態について、以下に図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の記録部の構成を示す模式的断面図である。
シート状の記録媒体1は、不図示の搬送モータにより駆動される搬送ローラ2、3によって、矢印Aの副走査方向へ搬送される。搬送ローラ2、3と平行にガイドシャフト4が設けられており、このガイドシャフト4に沿って、キャリッジ5が副走査方向と交差する主走査方向に往復移動する。本例の場合、キャリッジ5は、図1中の紙面と直交するB、Cの主走査方向に往復移動する。キャリッジ5上には、複数のノズルを有するインクジェット記録ヘッド6が着脱可能に搭載されている。ノズルは吐出口からインクを吐出可能であり、記録ヘッド6のノズル形成面には、複数のノズルの吐出口が主走査方向と交差する方向(本例の場合は副走査方向)に沿って列状を成すように等間隔に形成されている。吐出口からのインクの吐出方式としては、電気熱変換体(ヒータ)やピエゾ素子などを用いた方式を採用することができる。電気熱変換を用いた場合には、その熱エネルギーを利用してインクを発泡させ、インク中の気泡の生成に伴って、吐出口からインクを吐出させることができる。記録時には、不図示のキャリッジモータによりキャリッジ5を主走査方向に移動させながら、インクジェット記録ヘッド6に記録データに応じた駆動パルスを与えて、その駆動パルスに対応するノズルからインクを吐出させることにより、主走査方向における1スキャン分の記録動作を行う。
搬送ローラ2、3の間において、インクジェット記録ヘッド6と対面する位置にはプラテン7が設けられている。記録媒体1は、プラテン7上のリブ7a、7b、7cにより、インクジェット記録ヘッド6のノズル形成面と所定の間隔をもって対向するように支持される。プラテン7上には、記録媒体1の搬送方向における上流側と下流側の2箇所の位置に溝部7d、7eが設けられている。これらの溝部7d、7eに対しては、後述するように、インクジェット記録ヘッド6のノズル部分m、nが対向する。インクジェット記録ヘッド6とプラテン7との間に記録媒体1が位置していない場合、これらのノズル部分m、nから吐出されたインクは、対向する溝部7d、7e内に導かれ、そしてプラテンリブ7a、7b、7cに付着することなく、プラテン7内に設けられたインク吸収体8に吸収されて回収される。
後述するように、記録媒体1の全面に記録を行う場合には、記録媒体1の先端部1Aおよび後端部1Bに対しては、インクジェット記録ヘッド6のノズル部分m、nを使用して記録動作を行い、また記録媒体1の中央部分に対しては、インクジェット記録ヘッド6の全ノズル(図中Lの範囲のノズル)を使用して記録動作を行う。
図2は、図1の記録装置における制御系の概略ブロック構成図である。図2において、CPU100は、本記録装置の動作の制御処理やデータ処理等を実行する。ROM101は、それらの処理手順等のプログラムを格納し、またRAM102は、それらの処理を実行するためのワークエリアなどとして用いられる。本例の場合、記録ヘッド6からのインクの吐出は、CPU100が電気熱変換体の駆動データ(画像データ)および駆動制御信号(ヒートパルス信号)をヘッドドライバ6Aに供給することにより行われる。CPU100は、キャリッジ5を主走査方向に駆動するためのキャリッジモータ103をモータドライバ103Aを介して制御し、また記録媒体1を副走査方向に搬送するためのP.Fモータ104をモータドライバ104Aを介して制御する。
図3は、本実施形態のインクジェット記録装置によって、記録媒体の端部に余白を設けずに当該記録媒体1の全面に画像を記録(以下、「全面記録」ともいう)する場合の処理内容を示すフローチャートである。
インクジェット記録装置は、全面記録動作に際して、まず、記録媒体1の先端が搬送方向上流側の溝部(以下、「上流側溝部」ともいう)7dの手前位置(搬送方向上流側に位置)に達するまでは、記録媒体1の搬送動作を行う(ステップS101)。次に、インクジェット記録装置は、ステップS102〜S104において先端領域の記録を行う。先端領域の記録動作では、後述するように、インクジェット記録ヘッド6のノズル部分mおよびnを用いて1スキャンの記録動作を行い(ステップS102)、その後に、記録媒体1を所定量搬送する搬送動作を行う(ステップS103)。このような動作は、記録媒体1の先端領域が下流側溝部7eを完全に超える位置に搬送されるまで繰り返す(ステップS104)。
記録媒体1の先端領域が搬送方向下流側の溝部(以下、「下流側端部」ともいう)7eを超える位置まで搬送されたときに、インクジェット記録装置は、ステップS105〜S107において通常領域の記録を行う。通常領域の記録動作では、後述するように、インクジェット記録ヘッド6の全ノズル領域Lのノズルを用いて1スキャンの記録動作を行い(ステップS105)、その後に、記録媒体1を所定量搬送する搬送動作を行う(ステップS106)。このような動作は、記録媒体1の後端が上流側溝部7dの上流側端部の手前位置に達するまで繰り返す(ステップS107)。
記録媒体1の後端が上流側溝部7dにおける上流側端部の手前位置まで達したときに、インクジェット記録装置はステップS108〜S110において後端領域の記録を行う。後端領域の記録動作では、後述するように、インクジェット記録ヘッド6のノズル部分mおよびnを用いて1スキャンの記録動作を行い(ステップS108)、その後に、記録媒体1を所定量搬送する搬送動作を行う(ステップS109)。このような動作は、記録媒体1の後端が下流側溝部7eを完全に超える位置に搬送されるまで繰り返す(ステップS110)。
そして、記録媒体1の後端が下流側溝部7eを超えることにより、インクジェット記録装置は1ページ分の全面記録動作を終了する。
図4および図5は、本実施形態におけるインクジェット記録装置の全面記録動作を行う様子を説明するための図である。本例の場合、記録媒体1の同一記録領域に対して、2回の主走査方向の記録動作によって画像を完成させる、いわゆる2パス記録を行う。その2回の記録走査の間においては、記録媒体1の搬送動作を行う。説明の便宜上、図4および図5中の升目はインクジェット記録ヘッド6の全ノズル領域Lを16等分するブロックを示している。ノズルの図中上側の4ブロックは下流側溝部7eに対向するノズルm部分であり、ノズルの図中下側の4ブロックは上流側溝部7dに対向するノズルn部分である。以下においては、ノズルm部分を下流側ノズルNa、ノズルn部分を上流側ノズルNc、他のノズル部分を中間ノズルNbともいう。また図4および図5において、矢印A方向が記録媒体1を搬送する副走査方向である。これらの図においては、説明の便宜上、記録媒体1に対して記録ヘッド6が相対的に矢印A方向と逆の方向に移動するものとして表している。
また、図4および図5中の升目内の記号は、マルチパス記録において用いられる間引きパターンを示しており、間引きパターンA1とB1が補完関係にあり、同様に、間引きパターンA2とB2、A3とB3、A4とB4、A5とB5、A6とB6、A7とB7、A8とB8がそれぞれ補完関係にある。例えば、補完関係にある間引きパターンA1とB1は、間引きパターンA1によって間引いた記録データに基づいて形成したインクドットと、間引きパターンB2によって間引いた記録データに基づいて形成したインクドットと、を重ね合わせることによって、記録画像が完成されることになる。また、図中斜線が引かれた升目は、そのブロックに対応するノズルが使用されないことを表す。
(先端領域の記録動作)
図4は、記録媒体1の先端領域(A1)に対して記録を開始する走査S1から、通常領域(A2)に至るまでの記録動作の様子の説明図である。先端領域(A1)の記録動作では、溝部7d、7eと対向する下流側ノズルNaと上流側ノズルNcを用いて2パス記録を行う。また、通常領域(A2)の記録動作においては、記録ヘッド6の全ノズルを用いて2パス記録を行う。Nbは中間ノズル、Nb−1は中間ノズルNbにおける下流側半分のノズル、Nb−2は中間ノズルNbにおける上流側半分のノズルである。また、Ndは全ノズルの内の下流側半分のノズル、Neは全ノズルの内の上流側半分のノズルである。
先端領域(S1)の記録画像を完成させるまでの走査S1〜S9の相互間において、記録媒体1の搬送量は、全ノズル領域Lの長さの1/4(=L/4)である。その後の通常領域(S2)における記録媒体1の搬送量は、全ノズル領域Lの長さの1/2(=L/2)である。
まず、先端領域(A1)の記録動作の走査S1〜S3では、ノズルNcを用いて、間引きパターンA1〜A4によって間引かれたデータを記録する。次の走査S4,S5では、ノズルNa、Ncを用いて、間引きパターンB1〜B4,A1〜A4によって間引かれたデータを記録する。
次の走査S6,S7では、ノズルNaを用いて、間引きパターンB1〜B4によって間引かれたデータを記録する。次の走査S8では、ノズルNa,Nbを用いて、間引きパターンB1〜B4,A1〜A8によって間引かれたデータを記録する。
以上の走査S1〜S8によって、記録媒体1の先端領域(A1)に対しての記録画像が完成する。
次の走査S9以降では、全ノズルを用いて記録する。すなわち、ノズルNdが間引きパターンB1〜B8による間引きデータを記録し、ノズルNeが間引きパターンA1〜A8による間引きデータを記録する。このように、記録媒体1のL/2分の搬送と、走査S9,S10と同様の走査と、を交互に繰り返すことにより、記録媒体1の通常領域(A2)に対して順次画像を記録する。
(後端領域の記録動作)
図5は、記録媒体1の通常領域(A2)に対しての記録から後端領域(A3)に対しての記録に移行して、最後の走査Snに至るまでの記録動作の様子の説明図である。前述したように、通常領域(A2)の記録動作においては、記録ヘッド6の全ノズル領域Lを用いて2パス記録を行う。後端領域(A3)の記録動作では、溝部7d、7eと対向する下流側ノズルNaと上流側ノズルNcを用いて2パス記録を行う。
本例の場合、走査S(n−8)までは、前述したように、記録媒体1のL/2の搬送と、走査S9,S10と同様の走査と、を交互に繰り返すことにより、記録媒体1の通常領域(A2)に対して順次画像を記録する。その走査S(n−8)の後、記録媒体1の搬送量はL/4となる。
まず、走査S(n−7)では、ノズルNb,ノズルNcを用いて、間引きパターンB1〜B8,A1〜A4によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−6),S(n−5)では、ノズルNcを用いて、間引きパターンA1〜A4によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−4),S(n−3)では、ノズルNa,Ncを用いて、間引きパターンB1〜B4,A1〜A4によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−2),S(n−1),Snでは、ノズルNaを用いて、間引きパターンB1〜B4によって間引かれたデータを記録する。
記録媒体1の後端領域(A3)に対しての記録画像は、走査S(n−6)〜Snによって完成する。
(第2の実施形態)
図6および図7は、本発明の第2の実施形態におけるインクジェット記録装置の全面記録動作を行う様子を説明するための図である。本例の場合、記録媒体1の同一記録領域に対して、4回の主走査方向の記録動作によって画像を完成させる、いわゆる4パス記録を行う。プラテン7の溝部7d、7eの構成等については、前述した第1の実施形態と同様である。また、インクジェット記録装置が全面記録動作を行う場合の処理内容も第1の実施形態と同様であるため、その説明は省略する。
図6および図7においては、第1の実施形態と同様に、升目内の記号はマルチパス記録において用いられる間引きパターンを示しており、例えば、間引きパターンA1、B1、C1、D1が補完関係にあって、それぞれのパターンを用いて間引いた記録データに基づいてインクドットを形成して、それらの4スキャン分のインクドットを重ね合わせることによって、記録画像が完成される。同様に、間引きパターンA2、B2、C2、D2が補完関係、間引きパターンA3、B3、C3、D3が補完関係、間引きパターンA4、B4、C4、D4が補完関係にある。
(先端領域の記録動作)
図6は、記録媒体の先端領域(A1)に対して記録を開始する走査S1から、通常領域(A2)に至るまでの記録動作の様子の説明図である。先端領域(S1)の記録動作では、溝部7d、7eと対向する下流側ノズルNaと上流側ノズルNcを用いて4パス記録を行う。また、通常領域(S2)においては、記録ヘッド6の全ノズルを用いて4パス記録を行う。Na−1は下流側ノズルNaにおける下流側半分のノズル、Na−2は下流側ノズルNaにおける上流側半分のノズルである。Nbは中間ノズル、Nb−1は中間ノズルNbにおける下流側半分のノズル、Nb−2は中間ノズルNbにおける上流側半分のノズルである。Nb−11は中間ノズルNbにおける下流側2ブロックのノズル、Nb−12は中間ノズルNbの中央4ブロックのノズル、Nb−13は中間ノズルNbにおける上流側2ブロックのノズルである。Nc−1は上流側ノズルNcにおける下流側半分のノズル、Nc−2は上流側ノズルNcにおける上流側半分のノズルである。
走査S1〜S16の相互間において、記録媒体1の搬送量は、全ノズル領域Lの長さの1/8(=L/8)である。その後の走査間における記録媒体1の搬送量は、全ノズル領域Lの長さの1/4(=L/4)である。
最初の走査S1では、ノズルNcのノズルNc−2を用いて、間引きパターンA1,A2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S2,S3,S4,S5では、ノズルNcを用いて、間引きパターンB1,B2,A1,A2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S6では、ノズルNa−2,Ncを用いて、間引きパターンC1,C2,B1,B2,A1,A2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S7、S8では、ノズルNa,Ncを用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2,B1,B2,A1,A2によって間引かれたデータを記録する。
次の走査S9では、Na,Nc−1を用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2,B1,B2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S10,S11,S12では、ノズルNaを用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S13では、下流側ノズルNa,Nb−12を用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2,A1〜A4によって間引かれたデータを記録する。次の走査S14では、ノズルNa,Nbを用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2,B1〜B4,A1〜A4によって間引かれたデータを記録する。次の走査S15では、ノズルNa,Nb,Nc−1を用いて、間引きパターンD1,D2,C1〜C4,B1〜B4,A1〜A4C2によって間引かれたデータを記録する。
次の走査16以降では、全ノズルを用いて記録を行う。すなわち、ノズルNaが間引きパターンD1〜D4による間引きデータを記録し、ノズルNb−1が間引きパターンC1〜C4による間引きデータを記録し、ノズルNb−2が間引きパターンB1〜B4による間引きデータを記録し、ノズルNcが間引きパターンA1〜A4による間引きデータを記録する。
(後端領域の記録動作)
図7は、記録媒体の通常領域(A2)に対しての記録から後端領域(A3)に対しての記録に移行して、最後の走査Snに至るまでの記録動作の様子の説明図である。図7において、通常領域(A2)の走査S(n−16)までの間における記録媒体の搬送量はL/4であり、それ以降の走査間における記録媒体の搬送量はL/8である。後端領域(A3)の記録動作では、溝部7d、7eと対向する下流側ノズルNaと上流側ノズルNcを用いて4パス記録を行う。
走査S(n−16)では、前述したように全ノズルを用いて記録を行う。すなわち、ノズルNaが間引きパターンD1〜D4による間引きデータを記録し、ノズルNb−1が間引きパターンC1〜C4による間引きデータを記録し、ノズルNb−2が間引きパターンB1〜B4による間引きデータを記録し、ノズルNcが間引きパターンA1〜A4による間引きデータを記録する。
次の走査S(n−15)では、ノズルNa−2,Nb,Ncを用いて、間引きパターンD1〜D4,C1〜C4,B1〜B4,A1,A2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−14)では、ノズルNb,Ncを用いて、間引きパターンD1〜D4,C1〜C4,B1,B2,A1、A2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−13)では、ノズルNb−12,Ncを用いて、間引きパターンD1〜D4,B1,B2,A1、A2によって間引かれたデータを記録する。
次の走査S(n−12)〜S(n−10)では、ノズルNcを用いて、間引きパターンB1,B2,A1、A2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−9)では、ノズルNa−2,Ncを用いて、間引きパターンC1,C2,B1,B2,A1,A2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−8),S(n−7)では、ノズルNa,Ncを用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2,B1,B2,A1,A2によって間引かれたデータを記録する。
次の走査S(n−6)では、ノズルNa,Nc−1を用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2,B1,B2によって間引かれたデータを記録する。次の走査S(n−5)〜S(n−1)では、ノズルNaを用いて、間引きパターンD1,D2,C1,C2によって間引かれたデータを記録する。最後の走査Snでは、ノズルNa−1を用いて、間引きパターンD1,D2によって間引かれたデータを記録する。
(他の実施形態)
上述した実施形態におけるプラテン7上の溝部7d,7eは、インクジェット記録ヘッド6のノズルと対向位置において、記録媒体の搬送方向の最上流側および最下流側の2箇所に設けられている。しかし、これらの溝部7d,7eの位置は、必ずしも、このような最上流側および最下流側でなくてもよい。また、溝部7d,7eを形成する個所は2箇所のみに限定されず、より多くの個所に形成してもよい。さらに、それらの溝部の幅および形状は、各溝部毎に異なってもよい。
また、上述した実施形態の場合、記録媒体1の先端領域(A1)および後端領域(A3)の記録動作においては、2箇所の溝部7d,7eの上方にて同じスキャン数のマルチパス記録を行っている。しかし、各溝部の上方にて異なるスキャン数でマルチパス記録を行ってもよい。さらに、各溝部の幅が異なっている場合には、溝部の幅に合わせて実行するスキャン数を変えることにより、記録媒体の先端領域および後端領域の記録に使用するノズル数をさらに効果的に増加させることが可能となる。
本発明の第1の実施形態におけるインクジェット記録装置の記録部分の構成を示す模式的断面図である。 図1のインクジェット記録装置の制御系の概略ブロック構成図である。 図1のインクジェット記録装置によって全面記録を行う場合の処理内容を示すフローチャートである。 図1のインクジェット記録装置による先端領域の記録動作を説明するための図である。 図1のインクジェット記録装置による後端領域の記録動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態におけるインクジェット記録装置による先端領域の記録動作を説明するための図である。 本発明の第2の実施形態におけるインクジェット記録装置による後端領域の記録動作を説明するための図である。
符号の説明
1 記録媒体
1A 先端部
1B 後端部
2,3 搬送ローラ
4 ガイドシャフト
5 キャリッジ
6 インクジェット記録ヘッド
7 プラテン
7d,7e 溝部
100 CPU
101 ROM
102 RAM
103 キャリッジモータ
104 P.Fモータ

Claims (11)

  1. インクを吐出可能な複数のノズルを備えた記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドをプラテン上の記録媒体と対向する位置にて主走査方向に移動させつつ前記ノズルからインクを吐出させる記録走査と、記録媒体を前記主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録装置において、
    前記プラテン上に前記副走査方向にずれて位置する複数の溝部と、
    前記記録媒体の端部領域に対して画像を記録するに際し、少なくとも1回の記録走査において、前記記録ヘッドにおける複数のノズルの内、前記複数の溝部と対向する複数の対向ノズルを共に用いて前記端部領域に対する記録を行う端部領域用記録制御手段と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記記録ヘッドは、前記副走査方向に沿って並ぶ複数のノズルを備え、
    前記複数の対向ノズルは、前記副走査方向において非連続的に位置する
    ことを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記記録媒体の端部領域は、前記記録媒体の搬送方向の下流側の先端領域および/または上流側の後端領域であることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記溝部の上に前記記録媒体が位置していないときは、前記対向ノズルから吐出されたインクを前記溝部内に導くことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記端部領域用記録制御手段は、前記記録媒体の端部領域内における同一記録領域の記録画像を複数回の記録走査によって完成させることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記端部領域用記録制御手段は、前記複数の対向ノズルを前記溝部毎の複数の対向ノズル群に分けて用い、前記記録媒体の端部領域内における同一記録領域に対して、前記複数の対向ノズル群毎の複数回の記録走査を重ねることによって記録画像を完成させることを特徴とする請求項5に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記端部領域用記録制御手段は、前記複数の対向ノズル群をさらに複数の対向ノズル部分に分けて用い、前記記録媒体の端部領域内における同一記録領域に対して、前記複数の対向ノズル部分毎の複数回の記録走査を重ねることによって記録画像を完成させることを特徴とする請求項6に記載のインクジェット記録装置。
  8. 使用ノズルを前記複数の対向ノズルに制限せずに、前記記録媒体の端部領域以外の領域に記録画像を記録する通常記録制御手段を備えることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載のインクジェット記録装置。
  9. 前記通常記録制御手段は、前記複数のノズルを前記副走査方向に沿って分割したノズル群に分けて用い、前記記録媒体の端部領域以外の領域内における同一記録領域に対して、前記ノズル群毎の複数回の記録走査を重ねることによって記録画像を完成させることを特徴とする請求項8に記載のインクジェット記録装置。
  10. 前記通常記録制御手段は、前記記録走査の回数によって前記複数のノズルを前記ノズル群に等分することを特徴とする請求項9に記載のインクジェット記録装置。
  11. インクを吐出可能な複数のノズルを備えた記録ヘッドを用い、前記記録ヘッドをプラテン上の記録媒体と対向する位置にて主走査方向に移動させつつ前記ノズルからインクを吐出させる記録走査と、記録媒体を前記主走査方向と交差する副走査方向に搬送する搬送動作と、を繰り返すことによって、前記記録媒体に画像を記録するインクジェット記録方法において、
    前記プラテン上には、前記副走査方向にずれて位置する複数の溝部が形成されており、
    前記記録媒体の端部領域に対して画像を記録する際には、少なくとも1回の記録走査において、前記複数の溝部と対向する複数の対向ノズルを共に用いて記録する
    ことを特徴とするインクジェット記録方法。
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