JP5072565B2 - インクジェット記録装置およびそのインク吸収体の回復方法 - Google Patents

インクジェット記録装置およびそのインク吸収体の回復方法 Download PDF

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Description

本発明は、記録媒体の搬送方向と交差する方向に記録ヘッドを走査させて記録を行うインクジェット記録装置に関する。特に、記録媒体の端部に余白を設けず記録を行う、いわゆる「余白なし記録」を行う際に、記録媒体の端部からはみ出した領域に吐出されたインクを吸収するインク吸収体の吸収能力を維持するための回復方法に関する。
近年、コンピュータの出力装置として、記録ヘッドのノズルからインクを吐出するインクジェット記録装置が広く普及している。インクジェット記録装置の中には、記録媒体の端部まで画像を記録し、余白のない記録物を出力可能なものも多く提供されている。「余白なし記録」を行うインクジェット記録装置では、記録媒体の最端部よりもはみ出した領域までインクを吐出して画像を記録する。このとき、このはみ出した領域に吐出されたインクが装置内を汚染しないように、これを吸収するためのインク吸収体が記録ヘッドの移動(走査)する経路の対向する位置に配備されている。
但し、使用されるインクの中には、例えば顔料インクのようにインク吸収体に吸収され難いものもあり、このようなインクはインク吸収体の表面に徐々に堆積していく傾向がある。そして、堆積が進行すると、記録媒体の搬送不良が起こったり、記録媒体の裏面が汚染されたり、記録ヘッドの吐出口面と堆積物が接触して吐出口面を損傷してしまったり、と様々な弊害が招致される。
特許文献1には、このような問題を解決するために、吸収され難いインクが付与されたインク吸収体の領域に向けて、吸収され易いインクを吐出することにより、インク吸収体の吸収能力を促進し、インク吸収体上のインクの堆積を抑制する技術が開示されている。
以下、本明細書において、インク吸収体に吸収され難く吸収体上に堆積しやすいインクを堆積インク、吸収体に吸収されやすく吸収体上の堆積を抑制するインクを抑制インクと称することとする。
特開2004−25557号公報
ところで、一般のインクジェット記録装置において「余白なし記録」を行う場合、装置内に配置されたインク吸収体の単位面積あたりに付与されるインクの量は、一様ではない。
図8は、インク吸収体とインク付与量の分布を説明するための模式図である。「余白なし記録」開始前、図の位置に配置していた記録媒体Pは、記録動作開始と共に搬送方向に搬送され、その先端部fが不図示の記録ヘッドによる記録が可能でかつインク吸収体208Aの上部に配置するように位置決めされる。その後、記録ヘッドが図の主走査方向に移動しながら、先端部f近傍に対する記録を開始する。ここで、記録媒体の大きさをA4サイズとすると、記録媒体をはみ出したインクは、吸収体208Aの右端部領域、左端部領域および先後端部領域のほぼ全領域に渡って吸収される。なお、一般に、記録ヘッドは搬送方向に複数のノズルを備えているが、「余白なし記録」において先端部あるいは後端部を記録する際には、一部のノズルのみを用いて記録することが多い。
インクジェット記録装置では、記録ヘッドによる主走査方向への記録走査と、この主走査方向と交差する方向への記録媒体の搬送動作とを間欠的に行っていくことにより、徐々に画像を記録していく。よって、記録媒体の先端部fがインク吸収体208Aを超えた程度まで記録が進行すると、先端部fに対する記録は完了し、インク吸収体208Aの先後端部領域にはインクが吐出されなくなる。つまり、記録媒体よりはみ出した領域にインクが吐出される領域は、左端部領域と右端部領域のみになる。この段階になると、記録ヘッドの全てのノズルを用いて記録を行うことが多いので、一般に、インク吸収体208Aの左右端部における搬送方向の長さは、先後端部よりも長く設計されている。但し、記録媒体のサイズはA4サイズばかりでなく、左端部側を基準にすると、右端部の位置は記録媒体のサイズによって様々である。よって、図のように、記録媒体の種類によって吸収体を広くした右端部の位置が幾つか用意されているのが一般である。
このような記録走査と搬送動作とが行われ、記録媒体の後端部Rが吸収体208A近傍まで進んでくると、再び使用するノズル数を低減した状態で、後端部Rに対する記録が行われる。この後端部記録で、はみ出した領域に吐出されるインクは、先端部記録の場合と同様、吸収体208Aの右端部領域、左端部領域および先後端部領域のほぼ全領域に渡って吸収される。後端部領域への記録が完了すると、記録媒体は装置外へ排出される。
以上説明した1枚の記録媒体に対する一連の記録動作において、インク吸収体208Aの領域の中で、最もインクの付与量が多いのは左右端部領域であることが分かる。なぜなら、右端部および左端部については一連の記録動作においてインクが付与され続けているが、先後端部については記録媒体の中央部に対する記録を行っている間はインクが付与されないからである。結果、インク吸収体に吸収されにくいインク(堆積インク)を用いて記録を行うインクジェット記録装置においては、左右端部領域はその他の領域に比べてインクが堆積しやすいことになる。すなわち、特許文献1のように、抑制インクを付与して吸収体上のインクの堆積を抑制しようとする場合には、インク吸収体の領域によって必要とされる抑制インクの付与量が異なっているのである。
しかしながら、特許文献1に記載の方法では、記録ヘッドが搭載されたキャリッジを等速で走査させながら、一定の駆動周波数で複数のノズルから抑制インクを吐出させているため、吸収体のどの領域においても略一定の量で抑制インクが付与されている。よって、左右端部に付与された堆積インクの量によっては、必要な付与量が得られないという不具合が招致されていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものである。よって、その目的とするところは、インク吸収体の各領域に必要な量の抑制インクを、なるべく短時間にかつ効率的に付与することが可能なインクジェット記録装置およびそのインク吸収体の回復方法を提供することである。
そのために本発明においては、吐出された後にインク吸収体に堆積する第1インクと、堆積した前記第1インクが前記インク吸収体に吸収されるのを促進する第2インクを吐出する記録ヘッドを用いて、記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行うことが可能なインクジェット記録装置において、前記記録ヘッドから吐出されたインクを吸収するための前記インク吸収体と、該インク吸収体の位置に応じて前記第1インクが吐出された量と前記第2インクが吐出された量をカウントするカウント手段と、該カウント手段でカウントされた量に基づいて、前記インク吸収体の位置に応じて前記第1インクの堆積量に関する情報を取得する取得手段と、該取得手段で取得した前記第1インクの堆積量に関する情報に基づいて、前記記録ヘッドに前記インク吸収体の位置に応じて前記インク吸収体に向けて前記第2インクを吐出させる制御部と、を備えることを特徴とする
また、吐出された後にインク吸収体に堆積する第1インクと、堆積した前記第1インクが前記インク吸収体に吸収されるのを促進する第2インクを吐出する記録ヘッドを用いて、記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行うことが可能なインクジェット記録装置におけるインク吸収体の回復方法であって、前記インク吸収体の位置に応じて前記第1インクが吐出された量と前記第2インクが吐出された量をカウントするカウント工程と、該カウント工程でカウントされた量に基づいて、前記インク吸収体の位置に応じて前記第1インクの堆積量に関する情報を取得する取得工程と、該取得工程で取得した前記第1インクの堆積量に関する情報に基づいて、前記記録ヘッドに前記インク吸収体の位置に応じて前記インク吸収体に向けて前記第2インクを吐出させる制御工程と、を有することを特徴とする
本発明によれば、「余白なし記録」によって付与されるインク吸収体の主走査方向の各領域における堆積インク量に応じて、記録ヘッドから抑制インクを吐出する条件を変更することが出来る。これにより、短時間で必要な抑制インク量を付与することが可能となるため、抑制インクの付与に要する時間を短縮することが出来る。
(第1の実施形態)
以下、図面を参照して本発明の実施形態を詳細に説明する。
図1は、本実施形態で適用するインクジェット記録装置を、その外装部を取り外して内部機構を露出させた状態で示す斜視図である。本実施形態における記録装置本体は、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、クリーニング部、プラテン部および外装部などを有している。
給紙部は、圧板M2010上に積載された記録媒体を1枚ずつ分離して記録部へと送給する。用紙搬送部は、送給された記録媒体を記録ヘッドによる記録領域に向けて挟持搬送する搬送ローラM3060とこれに対向して設けられたピンチローラM3070とからなるローラ対、搬送ローラM3060の駆動源となる搬送モータE0002などを有する。
排紙部は、記録媒体を記録領域から排紙させるための排紙ローラM3100およびこれと協働する複数の拍車ローラM3120等を有する。
キャリッジ部は、ヘッドカートリッジH1000およびインクタンクH1900を取り付けるためのキャリッジM4000を有している。キャリッジM4000は、ガイドシャフトM4020およびガイドレールM1011によって支持され、ガイドシャフトM4020は、記録媒体の搬送方向(Y方向)に対して直角な方向(X方向)にキャリッジM4000を案内支持している。キャリッジM4000は、シャーシM1010に取り付けられたキャリッジモータE0001の駆動力により、2つのプーリM4042によって張架されたタイミングベルトM4041を介してX方向に往復移動する。
記録ヘッドが記録を行う領域には、搬送されてきた記録媒体を下部から支え、記録媒体表面と記録ヘッドの吐出口面との距離が一定に保たれるように、プラテンM3040が配備されている。プラテンM3040の構造については、後に詳しく説明する。
上記構成において記録媒体に画像を記録する場合、その画像の行方向への記録位置は、搬送ローラM3060およびピンチローラM3070からなるローラ対が、記録媒体を搬送することによって位置決めする。また、画像の列方向への位置に対しては、キャリッジモータE0001によりキャリッジM4000を上記搬送方向と交差する方向に移動させて、記録ヘッドを目的の画像位置に配置させる。位置決めされた記録ヘッドは、電気制御基板E0014からの信号に従って、記録媒体に対してインクを吐出する。本実施形態の記録配置においては、記録ヘッドにより記録を行いながらキャリッジM4000が列方向に移動する記録走査と、搬送ローラM3060により記録媒体が行方向に搬送される搬送動作とを間欠的に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を記録していく。なお、記録ヘッドについての詳細な構成は後述する。
図2は、本実施形態の記録装置における記録部の構成を詳細に説明するための断面図である。記録部まで搬送されてきた記録媒体Pは、その上流側を搬送ローラM3060とピンチローラM3070に、下流側を排紙ローラM3100と拍車ローラM3120に挟持され、平滑な面が保たれている。記録ヘッドH1001に構成されている複数のノズル列202は、ヘッドカートリッジH1000が図面の垂直方向に移動するのに伴ってインクを吐出し、記録媒体Pに1記録走査分の画像を記録する。
プラテンM3040は、その上部を通過する記録媒体を支持するために、記録ヘッドが移動する経路に渡って図面垂直方向に延在する。プラテンM3040には、記録媒体を直接支えるためのリブ209と、「余白なし記録」を実行する際に記録媒体の外側にはみ出して吐出されたインクを収容するための溝208が形成されており、溝208にはインク吸収体208Aが充填されている。さらに、インク吸収体208Aに吸収されたインクは、その後、記録装置本体の下部に設けられている不図示の廃インク吸収体に回収される構成になっている。なお、本実施形態において「余白なし記録」を行う際には、記録媒体の大きさよりも3mm程外側にはみ出した領域まで、記録ヘッドH1001からインクを付与するものとする。
図3は、本実施形態のヘッドカートリッジH1000の構成を説明するための斜視図である。本実施形態におけるヘッドカートリッジH1000は、記録ヘッドH1001、インクタンクH1900を搭載する手段、およびインクタンクH1900から記録ヘッドにインクを供給するための手段を有しており、キャリッジM4000に着脱可能に搭載される。図では、ヘッドカートリッジH1000に対し、9種類のインクタンクH1900を装着する様子を示している。本実施形態の記録装置は、9種類のインクによって画像を記録するものであり、各々独立した9個のインクタンクH1900が用意されている。これらインクタンクは、ヘッドカートリッジH1000に対してそれぞれ着脱自在となっている。インクタンクH1900の着脱は、キャリッジM4000にヘッドカートリッジH1000が搭載された状態で行えるようになっている。
図4は、記録ヘッドH1001に構成されるノズル列を説明するための模式図である。本実施形態の記録ヘッドH1001には、それぞれ5列ずつのノズル列が形成された2枚の記録素子基板1302および1303が図のように並列している。
第1の記録素子基板1302には、フルカラー画像を減法混色で高速に記録する際に用いる顔料インクを吐出するノズル列が配備されている。図において、1312は顔料ブラックインクを吐出するノズル列、1304は顔料イエローインクを吐出するノズル列、1305は顔料マゼンタインクを吐出するノズル列、1306は顔料シアンインクを吐出するノズル列をそれぞれ示している。個々のノズル列は、Y方向に1200dpi(dot/inch;参考値)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、各ノズルは約2ピコリットルのインク滴を吐出させる。なお、図において吐出部1312の左側に示されているノズル列は、本実施形態では非使用のノズル列となっている。
第2の記録素子基板1303には、フルカラー画像を減法混色で高画質に記録する際、階調性を高めるために用いる染料インクを吐出するノズル列が配備されている。図において、1307は染料ライトシアンインクを吐出するノズル列、1308は染料ブラックインクを吐出するノズル列、1309は染料ライトマゼンタインクを吐出するノズル列とする。また、1310は染料グレーインクを吐出するノズル列、1311は染料特色インクを吐出するノズル列をそれぞれ示している。ライトシアンおよびライトマゼンタインクは、記録素子基板1302から吐出されるシアンおよびマゼンタインクと共に併用することによって、シアンおよびマゼンタを用いる色域の階調性を高めることが出来る。染料ブラックインクおよびグレーインクは、記録素子基板1302から吐出される顔料ブラックインクと共に併用することによって、画像のコントラストと階調性を高めることが出来る。更に、特色インクは、例えばレッドインクを用いることによって、本実施形態で使用するマゼンタ、ライトマゼンタおよびイエローインクによって表現可能な色域を更に拡大することが出来る。本実施形態では、ここで用いる9種類のインクのうち、色材の粒子が大きく水に溶解し難い顔料インクは、インク吸収体にも吸収され難いことから堆積インク(第1インク)と分類する。一方、色材の粒子が小さく水に溶解し易い染料インクは、インク吸収体にも吸収され易く、堆積した顔料インクが吸収されるのを促進できることから抑制インク(第2インク)と分類する。
図5は、本実施形態のインクジェット記録装置における制御の構成を説明するためのブロック図である。200は、装置内の各機構からの情報を取得したりコマンドを送信したりすることによって、装置全体の制御を司るコントローラ(制御部)である。コントローラ200にはCPU201のほか、各種プログラムを格納するROM203や、CPU201の作業用の領域として使用されるRAM205が備えられている。ROM203には、上記プログラムのほか、記録制御や固定データ、後述する抑制インク付与走査に必要なテーブルなどが格納されている。
記録装置の外部に接続されたホスト装置210は、画像データの供給源であるが、記録に係る画像等のデータの作成、処理等を行うコンピュータとする他、画像読み取り用のリーダ部等の形態であってもよい。画像データ、その他のコマンド、ステータス信号等は、インターフェイス(I/F)212を介してコントローラ200との間で送受信される。本実施形態の記録装置において、ホスト装置210からコントローラ200へ送信される画像データは600ppi(ピクセル/インチ;参考値)の多値信号であり、記録ヘッドH1001が記録媒体に記録する記録データは、1200dpiの2値信号である。すなわち、コントローラ200は、記録を実行する際、600ppiの多値信号を9色分の1200dpiの2値信号に変換する。
ヘッドドライバ240は、2値の記録データに応じて記録ヘッドH1001の電気熱変換体(吐出ヒータ)25を駆動するためのドライバである。キャリッジモータドライバ250は、キャリッジM4000を移動するキャリッジモータE0001を駆動するためのドライバであり、搬送モータドライバ270は、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送モータE0002を駆動するためのドライバである。
以上説明した構成のインクジェット記録装置を用い、以下に本実施形態に特徴的なインク吸収体の回復方法を説明する。
図6は、本実施形態のインクジェット記録装置が「余白無し記録」を行う際に、コントローラ200が実行する各工程を説明するためのフローチャートである。
ホスト装置から「余白無し記録」のコマンドを受信すると、まずコントローラ200はステップS1において、はみ出し領域における堆積ドット数を算出する。
図7は、堆積ドット数のカウント方法を説明するためのイメージ図である。既に説明したように、本実施形態で「余白なし記録」を行う際には、記録媒体の領域Pよりも先端部、後端部、右端部および左端部に3mmずつはみ出した領域に画像を記録する。図では、このようにはみ出した領域を斜線で示している。更に、このはみ出し領域を、図のように先端部、後端部、右端部および左端部に分類して考えると、右端部および左端部に吐出されるインクは、図8で示したインク吸収体208Aの右端部および左端部にそれぞれ吸収されることになる。また、先端部および後端部に吐出されるインクは、共に、図8で示したインク吸収体208Aの先後端部に吸収されることになる。
本実施形態のコントローラ200は、ステップS1において、吸収体208Aの右端部に吸収されるインクのドット数、左端部のドット数、更に先後端部のドット数をインク種類ごとにカウントする。そして、堆積インクとなる顔料インクのカウント結果から、抑制インクとなる染料インクのドット数を差し引くことによって、以下のように堆積ドット数を算出する。すなわち、
堆積ドット数=シアンドット数+マゼンタドット数+イエロードット数+顔料ブラックドット数−(ライトシアンドット数+染料ブラックドット数+ライトマゼンタドット数+グレイドット数+特色ドット数)となる。
ステップS2において、コントローラ200は、ROM203に予め格納されているテーブルを参照することによって、ステップS1で求めた各領域の堆積ドット数から、それぞれの領域に対する、それぞれの抑制インクのドット数(吐出数)を決定する。その後、ステップS3において、1ページ分の記録動作を行う。なお、以上の説明においては、コントローラ200が顔料インクのドット数と染料インクのドット数との差である堆積ドット数を算出することにより、インク吸収体208Aの各領域における堆積インクの堆積状況を取得する例を説明した。しかし、例えば、堆積インクの堆積状況を取得するための情報としては、単に顔料インクのドット数のみを算出する構成であっても良い。
本実施形態では、ステップS3の記録動作が終了した後に、ステップS2で求めたドット数分の抑制インクをインク吸収体に付与するため、記録動作とは無関係なキャリッジの走査(抑制インク付与走査)を1回(1走査)行う(ステップS4)。その際、本発明は、インク吸収体の各領域でそれぞれ付与量の異なる抑制インクの付与を1回の走査で完成させるために、記録ヘッドから抑制インクを吐出する条件(抑制インク吐出条件)を各領域で変更可能なことを特徴としている。以下、本実施形態では、抑制インク吐出条件をキャリッジの走査速度とし、1回の走査で抑制インクの付与を完成させるために、キャリッジの走査速度をインク吸収体の位置に応じて変更する。
図9は、1回の抑制インク付与走査における走査速度の変化を説明するための図である。ここでは、基準位置と称される吸収体左端部の更に左側にある位置から出発し、非基準位置と称される吸収体右端部の更に右側にある位置まで走査する際の、キャリッジの速度変化を示している。図において、横軸はキャリッジが基準位置を出発してからの経過時間、縦軸はキャリッジの移動距離をそれぞれ示している。なお、本実施形態では、キャリッジが移動中、記録ヘッドに搭載されている各抑制インクのノズル列からは、一定の周波数でインクが吐出されているものとする。
基準位置から出発したキャリッジは、速度vで左端部吐出位置まで移動し、ここで時間tだけ停止する。但し、この停止時間内も、各ノズル列からは上記一定の周波数で抑制インクが吐出されている。時間tが経過すると、キャリッジは再び速度vで右端部吐出位置まで移動し、ここで更に時間tだけ停止する。その後、再び速度vで移動し、非基準位置に到着した時点で抑制インクの吐出を終了し、抑制インク付与走査を完了する。このような抑制インク付与走査を行うことによって、インク吸収体の左端部と右端部(堆積インクの堆積量が大きい第2位置)は先後端部(堆積インクの堆積量が少ない第1位置)に比べてより多くの抑制インクが付与される。すなわち、従来の様に左右端部のために複数回の走査が要されることがなく、インク吸収体のインク吸収能力が1回の走査で短時間に回復することが可能となる。
1回分の走査が終了すると、再度図6のフローチャートを参照するに、ステップS5へ進み、コントローラ200は本ジョブにおいて全てのページの記録が終了したか否かを判断する。終了したと判断した場合は、本処理を終了する。まだ記録すべきページが残っている場合にはステップS1へ戻り、次のページの処理を開始する。
なお、ステップS4での抑制インク付与走査を実行するためには、ステップS2で参照するテーブルに、抑制インク吐出条件として、抑制インクを吐出する際に使用するノズル数、個々のノズルの吐出周波数、あるいはキャリッジの走査速度が記憶されていればよい。使用ノズル数の場合には、ステップS2で得られた堆積ドット数が多い領域ほど使用ノズル数が多く設定され、堆積ドット数が少ない領域ほど少なく設定されるようなテーブルであれば良い。吐出周波数の場合には、ステップS2で得られた堆積ドット数が多い領域ほど吐出周波数が高く設定され、堆積ドット数が少ない領域ほど低く設定されるようなテーブルであれば良い。また、キャリッジ走査速度の場合には、ステップS2で得られた堆積ドット数が多い領域ほどキャリッジ速度が遅く設定され、堆積ドット数が少ない領域ほど速く設定されるようなテーブルであれば良い。
以上の説明では、抑制インク吐出条件のうちいずれか1つを、堆積ドット数に応じて各領域で変更するように設定したが、これら条件の複数の組み合わせを変更するように設定しても良い。その場合には、例えば、ステップS2で得られた堆積ドット数が多い領域ほど使用ノズル数を多く、かつ吐出周波数を高く設定し、堆積ドット数が少ない領域ほど使用ノズル数を少なく、かつ吐出周波数を低く設定するようなテーブルを用意すれば良い。
但し、テーブルには更に多くの項目を記憶させておくことも出来る。抑制インク吐出条件に関しては、例えば、上記ノズル数や吐出周波数あるいはキャリッジ速度のほか、右端部あるいは左端部での停止時間t、抑制インクとして使用するノズル列の種類、などもステップS2で得られた堆積ドット数に応じて変更させることも出来る。また、ステップS1でカウントする堆積ドット数も、右端部、先後端部および左端部で独立にカウントし、それぞれ得られたカウント値の組み合わせによって、上記抑制インク吐出条件が定められる形態であってもよい。この場合、例えば右端部および左端部においてのみ、先後端部よりも吐出周波数を大きく変更すれば、右端部および左端部における待機時間tをより短くすることが出来る。また、先後端部へ付与する抑制ドット数が少ない場合には、吐出周波数はそのままにキャリッジ速度を速めることによって、抑制インク付与走査をより短時間で終了させることが出来る。
以上の説明では、はみ出し領域を先端部、後端部、右端部および左端部に分類して堆積ドット数をカウントした。そして、抑制インク吐出条件を変更して抑制インクを付与するインク吸収体の各領域としては、先後端部、右端部および左端部に分類した例で説明を行ってきた。しかし、本発明は、領域の分類はこのような3領域に限定されるものではなく、より細かく分類された領域に応じて、抑制インク吐出条件を設定しても良い。例えば、インク吸収体の先後端部を主走査方向にさらに細かく分割し、各領域において堆積ドット数をカウントし、領域ごとに抑制インク吐出条件を独立に定め、抑制インク付与走査を実行するようにしても良い。このようにすれば、記録媒体の先後端部に対して主走査方向に記録デューティの偏りのある画像を記録し、インク吸収体の先後端部において堆積インク量にばらつきがある場合であっても、効率的な抑制インク付与走査が可能となる。
なお、以上説明した実施形態においては、右端部および左端部でキャリッジを一時停止し、吸収体の同位置に抑制インクを集中して付与している。これは、抑制インクが、それ自身が吸収体に吸収されやすい性質を有しているので、ある程度周囲に浸透していくことが期待出来るからである。但し、このような構成は本発明を限定するものではない。右端部あるいは左端部領域内でも、先行端部とは異なる速度でキャリッジを走査してもよいし、また、先後端部の領域でも堆積ドット数が高い領域が部分的に存在する場合には、キャリッジを一時停止させるような構成を有していてもよい。いずれにしても、吸収体における堆積インクの堆積傾向と抑制インクの吸収傾向を加味した上で、インク吸収体の各領域において抑制インクがまんべんなく浸透していくように、各種パラメータが調整されたテーブルが作成されていればよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、一時的にキャリッジを停止させることにより、左端部および右端部に対する抑制インクの付与量を増大させていた。これに対し、本実施形態では、キャリッジを停止させることなく、左端部および右端部とされる領域内でキャリッジを往復走査させることにより、左端部および右端部に対する抑制インクの付与量を増大させる。左端部および右端部とされる領域にもある程度の幅があるので、本実施形態のようにすることにより、その領域内に一様に抑制インクを付与することが出来る。
本実施形態においても、第1の実施形態と同様、図6に示したフローチャートを採用することが出来る。
まず、ステップS1において、はみ出し領域における堆積ドット数を、右端部領域、左端部領域および先後端部領域のそれぞれについて算出する。ドット数の算出方法は、第1の実施形態と同様である。続くステップS2では、ステップS1で求めた先後端部、左端部、および右端部の堆積ドット数から、それぞれの領域に対する抑制インクのドット数(吐出数)を決定する。その後、ステップS3において、1ページ分の記録動作を行う。
本実施形態では、各領域で変更可能な抑制インク吐出条件を、各領域(左端部、右端部および先後端部)に対する、キャリッジの走査速度v、キャリッジの走査回数N、および吐出周波数fとする。そして、v、NおよびfをステップS1で求めたドット数に応じて調整することにより、吸収体208Aの各領域に対する適量な抑制インクの付与を実現する。
図10は、本実施形態における抑制インク付与走査の走査速度の変化を、第1の実施携帯と同様に説明するための図である。ここでは、左右端部領域におけるキャリッジの速度をv1、キャリッジの走査回数を3、吐出周波数をf1とし、先行端領域におけるキャリッジの速度をv2(<v1)、キャリッジの走査回数を1、吐出周波数をf2(>f1)とした例を示している。
基準位置から出発したキャリッジは、速度v1で左端部領域の右端部まで移動するが、左端部領域の左端部を通過する時点から、記録ヘッドは周波数f1による抑制インクの吐出を開始する。左端部領域の右端部に到達すると、キャリッジは進行方向を逆転し、一度左端部領域の左端部まで戻り、更に逆転して再び左端部領域の右端部まで進む。この間、記録ヘッドは吐出周波数f1で抑制インクの吐出を継続している。以上の動作によって左端部領域に対する吐出周波数f1での3回の走査が行われたことになる。
左端部領域の左端部を通過した時点から、キャリッジの走査速度はv2に、記録ヘッドの吐出周波数はf2に切り替えられ、この状態のままキャリッジは右端部領域の左端部まで進行する。この動作によって先行端部領域に対する吐出周波数f2での1回の走査が行われる。
更に、右端部領域の左端部を通過した時点から、キャリッジの走査速度はv1に、記録ヘッドの吐出周波数はf1に切り替えられる。右端部領域の右端部に到達すると、左端部領域と同様、キャリッジは進行方向を逆転し、一度右端部領域の左端部まで戻り、更に逆転して再び右端部領域の右端部まで進む。この間、記録ヘッドは吐出周波数f1で抑制インクの吐出を継続しており、この動作によって右端部領域に対する吐出周波数f1での3回の走査が行われる。
右端部領域の右端部を通過した時点で、記録ヘッドは抑制インクの吐出動作を停止し、キャリッジはそのまま非基準位置まで進行する。以上で、本実施形態における抑制インク付与走査は完了する。
以上説明したような抑制インク付与走査によれば、インク吸収体の左端部、右端部および先後端部は、それぞれ適量の抑制インクが付与され、かつ第1の実施形態に比べ、各領域内でより均一に抑制インクを浸透させることが出来る。すなわち、従来の様に左右端部のために複数回の走査が要されることもなく、インク吸収体のインク吸収能力を全領域にわたって短時間に一様に回復させることが可能となる。
なお、図10においては、キャリッジの走査速度vと吐出周波数fの両方が左端部および右端部で等しく、かつ先後端部とは異なる例で説明した。しかし、本実施形態においては、キャリッジの走査速度v、吐出周波数fおよび走査回数Nを、左端部、右端部および先行端部の各領域でそれぞれ独立に設定することが可能である。よって、先後端部に対し、左端部と右端部でキャリッジ速度や吐出周波数を異ならせたり、先行端部に対しキャリッジを複数回走査させたりすることも可能である。
なお、以上説明した実施形態では、はみ出し領域を先端部、後端部、右端部および左端部に分類して堆積ドット数をカウントした。そして、抑制インク吐出条件を変更して抑制インクを付与するインク吸収体の各領域としては、先後端部、右端部および左端部に分類した例で説明を行ってきた。しかし、本発明は、領域の分類はこのような3領域に限定されるものではなく、より細かく分類された領域に応じて、抑制インク吐出条件を設定しても良い。例えば、インク吸収体の先後端部を主走査方向にさらに細かく分割し、各領域において堆積ドット数をカウントし、領域ごとに抑制インク吐出条件を独立に定め、抑制インク付与走査を実行するようにしても良い。
また、先後端部の領域でも堆積ドット数が高い領域が部分的に存在する場合には、キャリッジを一時停止させるような構成にしてもよい。いずれにしても、吸収体における堆積インクの堆積傾向と抑制インクの吸収傾向を加味した上で、インク吸収体の各領域において抑制インクの適当量が付与されるように、各種パラメータが調整されたテーブルが作成されていれば本発明の範疇である。
また、上記説明では、インク吸収体に抑制インクを付与する走査を、1ページごとの記録動作終了後に行う工程で説明したが、本発明はこれに限るものではない。例えば、抑制インクを1ページ分の記録動作を行う前に付与するようにしても、吸収体上の堆積インクを抑制することは出来る。また、1ページ単位でなく、数ページ単位やその他適切なタイミングで抑制インクを付与する走査を行っても、本発明の効果を得ることは出来る。
更に、以上説明した実施形態では、顔料インクを堆積インク、染料インクを抑制インクとして説明したが、実際の堆積インクおよび抑制インクは、含有する色材によってのみ決まるものではない。堆積インクと抑制インクとに分類される1つの要素として、インク吸収体に対する浸透のしやすさ(浸透性)が挙げられる。つまり、水系溶媒に顔料を分散させた顔料インクはインク吸収体に対する浸透性が低く、吸収体上に残りやすいため堆積インクとして分類される。一方、水溶性染料を色材として用い水系溶媒に溶解させた染料インクや浸透剤を添加したインクは、インク吸収体に堆積しにくく、かつ堆積インクの浸透性を高めて堆積インクの堆積を抑制することができるので、抑制インクとして分類される。また、別の要素として、インクに含まれる溶剤量によっても堆積インクと抑制インクとに分類され得る。これは、抑制インクが溶剤を多く含む場合、堆積インクの粘性の上昇を抑えて、堆積インクを吸収されやすくすることができるためである。したがって、顔料インクにおいても溶剤を多く含むものはインク吸収体に吸収されやすく抑制インクとして分類できる。そのため、上述の実施形態では、顔料インクを堆積インク、染料インクを抑制インクとして説明したが、堆積インクおよび抑制インクが共に顔料インクであってもよい。また、上記実施形態で説明した記録素子基板1302上の未使用であったノズル列を、無色透明な抑制インク(クリアインク)に割り当て、抑制インク付与走査では、クリアインクのみ或いはこれを優先して、インク吸収体に付与するようにしてもよい。
本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置を、その外装部を取り外して内部機構を露出させた状態で示す斜視図である。 インクジェット記録装置における記録部の様子を詳細に説明するための断面図である。 ヘッドカートリッジの構成を説明するための斜視図である。 記録ヘッドに構成されるノズル列を説明するための模式図である。 本発明の実施形態で適用するインクジェット記録装置における制御の構成を説明するためのブロック図である。 本発明に適用可能なインクジェット記録装置が「余白なし記録」を行う際に、コントローラが実行する各工程を説明するためのフローチャートである。 堆積ドット数のカウント方法を説明するためのイメージ図である。 インク吸収体とインク付与量の分布を説明するための模式図である。 1回の抑制インク付与走査における走査速度の変化を説明するための図である。 第2の実施形態における抑制インク付与走査の走査速度の変化を、第1の実施形態と同様に説明するための図である。
符号の説明
25 吐出ヒータ
200 コントローラ
201 CPU
202 ノズル列
203 ROM
205 RAM
208 溝
208A インク吸収体
209 リブ
210 ホスト装置
212 インターフェイス(I/F)
240 ヘッドドライバ
250 キャリッジモータドライバ
270 搬送モータドライバ
E0001 キャリッジモータ
E0002 搬送モータ
E0014 電気制御基板
H1000 ヘッドカートリッジ
H1001 記録ヘッド
H1900 インクタンク
M1010 シャーシ
M1011 ガイドレール
M2010 圧板
M3060 搬送ローラ
M3070 ピンチローラ
M3100 排紙ローラ
M3120 拍車ローラ
M3040 プラテン
M4000 キャリッジ
M4041 タイミングベルト
M4042 プーリ
M4020 ガイドシャフト

Claims (9)

  1. 吐出された後にインク吸収体に堆積する第1インクと、堆積した前記第1インクが前記インク吸収体に吸収されるのを促進する第2インクを吐出する記録ヘッドを用いて、記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行うことが可能なインクジェット記録装置において、
    前記記録ヘッドから吐出されたインクを吸収するための前記インク吸収体と、
    該インク吸収体の位置に応じて前記第1インクが吐出された量と前記第2インクが吐出された量をカウントするカウント手段と、
    該カウント手段でカウントされた量に基づいて、前記インク吸収体の位置に応じて前記第1インクの堆積量に関する情報を取得する取得手段と、
    該取得手段で取得した前記第1インクの堆積量に関する情報に基づいて、前記記録ヘッドに前記インク吸収体の位置に応じて前記インク吸収体に向けて前記第2インクを吐出させる制御部と、
    を備えることを特徴とするインクジェット記録装置。
  2. 前記取得手段は、前記第1インクが吐出された量から前記第2インクが吐出された量を差し引くことによって前記第1インクの堆積量に関する情報を取得することを特徴とする請求項1に記載のインクジェット記録装置。
  3. 前記制御部は、前記記録ヘッドの走査速度、前記記録ヘッドの前記第2インクを吐出するノズル数、前記記録ヘッドの吐出周波数、および前記記録ヘッドの走査回数の少なくとも1つを、前記第1インクの堆積量に関する情報に基づいて変更することによって、前記インク吸収体の位置に応じて前記インク吸収体に向けて前記第2インクを吐出させることを特徴とする請求項1または2に記載のインクジェット記録装置。
  4. 前記制御部は、前記インク吸収体の位置が同じ場合、前記取得手段によって取得された前記第1インクの堆積量が大きいときほど前記第2インクの量が多くなるように前記インク吸収体に向けて前記第2インクを吐出させることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  5. 前記第1インクは色材として顔料を含有するインクであり、前記第2インクは色材として染料を含有するインクであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  6. 前記第1インクおよび前記第2インクは色材として顔料を含有するインクであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  7. 前記第2インクは色材を含有しないクリアインクであることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項に記載のインクジェット記録装置。
  8. 吐出された後にインク吸収体に堆積する第1インクと、堆積した前記第1インクが前記インク吸収体に吸収されるのを促進する第2インクを吐出する記録ヘッドを用いて、記録媒体の端部に余白を設けることなく記録を行うことが可能なインクジェット記録装置におけるインク吸収体の回復方法であって、
    前記インク吸収体の位置に応じて前記第1インクが吐出された量と前記第2インクが吐出された量をカウントするカウント工程と、
    該カウント工程でカウントされた量に基づいて、前記インク吸収体の位置に応じて前記第1インクの堆積量に関する情報を取得する取得工程と、
    該取得工程で取得した前記第1インクの堆積量に関する情報に基づいて、前記記録ヘッドに前記インク吸収体の位置に応じて前記インク吸収体に向けて前記第2インクを吐出させる制御工程と、
    を有することを特徴とするインク吸収体の回復方法。
  9. 前記取得工程は、前記第1インクが吐出された量から前記第2インクが吐出された量を差し引くことによって前記第1インクの堆積量に関する情報を取得することを特徴とする請求項8に記載のインク吸収体の回復方法。
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