JP2014148129A - 記録装置及びインク堆積抑制方法 - Google Patents

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Yuji Konno
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Abstract

【課題】抑制インクの消費を抑えつつ、縁なし記録時に記録媒体からはみ出し、インク吸収体のどの部分に吐出したインクでもその堆積を抑制することである。
【解決手段】接続されたホスト装置から画像データを受信し、受信された画像データに基づいて、縁なし記録のために、記録媒体の外のはみ出し領域にインクを吐出することになるインクのドット数を算出する。次に、算出されたドット数に基づいて、はみ出し領域に隣接する領域に対応するインク吸収体の領域に記録ヘッドを走査しながら、インク吸収体でのインクの堆積を抑制するインクを吐出する。さらに、縁なし記録が終了し記録媒体が排紙された後に、記録媒体の搬送方向に関して隣接する領域に対応するインク吸収体の領域から離れた領域にも、記録ヘッドを走査しながら、インク吸収体でのインクの堆積を抑制するインクを吐出する。
【選択図】 図9

Description

本発明に記録装置及び記録方法に関し、特に、例えば、記録用紙にインクジェット記録ヘッドを用いて記録を行う記録装置及びインク堆積抑制方法に関する。
近年、コンピュータの出力装置として、記録ヘッドのノズルからインクを吐出するインクジェット記録装置(以下、記録装置)が広く普及している。その記録装置の中には、記録媒体の端部まで画像を記録し、余白のない記録物を出力可能なものもある。所謂、「縁なし記録」を行う記録装置では、記録媒体の最端部よりもはみ出した領域(以下、はみ出し領域)までインクを吐出して画像を記録する。このとき、はみ出し領域に吐出されたインクが装置内を汚染しないように、これを吸収するためのインク吸収体が記録ヘッドの移動(走査)する経路に対向する位置に備えられている。
但し、使用されるインクの中には、例えば、顔料インクのようにインク吸収体に吸収され難いものもあり。このようなインクは、インク吸収体の表面に徐々に堆積していく傾向がある。そして、その堆積が進行すると、その堆積物が記録媒体の搬送路にまではみだすようになり、搬送不良の原因となったり、記録媒体の裏面が汚染されたり、記録ヘッドの吐出口面と堆積物が接触して吐出口面を損傷してしまうなど様々な弊害が生じる。
このため、「縁なし記録」を行った記録媒体を排紙終了後に、吸収されにくいインク(以下、堆積インク)が吐出されたインク吸収体の領域に向けて吸収されやすいインク(以下、抑制インク)を吐出している(以下、「後がけ」または「後がけ処理」)。これにより、インク吸収体の吸収能力を促進し、インク吸収体のインク堆積を抑制するのである。
しかしながら、堆積インクは、インク吸収体に着弾してから時間が経つにつれて増粘・固着が進む性質があり、時間経過した堆積インクは、抑制インクを吐出しても堆積抑制が難しくなる。このため、特に高品位モードなど、インクが吸収体に着弾してから排紙まで時間が長い記録モードで「縁なし記録」を行い、後がけ処理を行う場合、吸収体に着弾した堆積インクは排紙までに増粘するため、後がけに必要な抑制インクの量が増加する。
特許文献1は、「縁なし記録」を行う直前または同時に、はみ出し領域の外側に隣接して抑制インクを吐出することにより、インクの堆積を防止する技術を開示している。特許文献1によれば、「縁なし記録」の直前に抑制インクを隣接して吸収体に吐出するため、特に「縁なし記録」で記録媒体先端からはみ出して記録する際の、はみ出し領域に吐出した堆積インクの増粘は考慮しなくても良い。そのため、記録媒体の排紙後に抑制インクを後がけするよりも、抑制インクの消費を抑えつつインク堆積を防止することができる。
特開2006−103310号公報
特許文献1によれば、はみ出し領域に隣接して抑制インクを着弾させる場合、その隣接領域に近い範囲に関しては堆積を抑制する効果がある。しかしながら、その隣接領域から離れた部分にまではその効果が十分に及ばず、溶け残ったインクが堆積してしまうという課題があった。このため、はみ出し領域から離れた領域にまで堆積抑制の効果を及ぼすためには、多量の抑制インクが必要となり、結局、後がけ処理に必要となる抑制インク量と同程度またはそれ以上のインク量が必要となる。
本発明は上記従来例に鑑みてなされたもので、抑制インクの消費を抑えつつ、縁なし記録時に記録媒体からはみ出し、インク吸収体のどの部分に吐出したインクでもその堆積を抑制することが可能な記録装置及びインク堆積抑制方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の記録装置は、次のような構成からなる。
即ち、本発明を1つの側面から見れば、記録媒体に対して記録ヘッドを走査しながら複数の種類のインクを吐出して縁なし記録を行う記録装置であって、前記記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された記録媒体に対して前記記録ヘッドにより記録を行う記録位置に前記記録ヘッドに対向して設けられたプラテンと、前記プラテンに設けられた溝に、前記搬送された記録媒体に対向して充填され、前記記録ヘッドの走査方向に関して前記記録媒体よりも長く、前記記録媒体の搬送方向に関して所定の幅をもつインク吸収体と、接続されたホスト装置から画像データを受信する受信手段と、前記受信手段により受信された画像データに基づいて、前記縁なし記録のために、前記記録媒体の外のはみ出し領域にインクを吐出することになるインクのドット数を算出する算出手段と、前記算出手段により算出されたドット数に基づいて、前記はみ出し領域に隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域と、前記縁なし記録が終了し前記記録媒体が排紙された後に、前記記録媒体の搬送方向に関して前記隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域から離れた領域とに、前記記録ヘッドを走査しながら、前記複数の種類のインクの内、前記インク吸収体でのインクの堆積を抑制するインクを吐出する抑制インク吐出手段とを有することを特徴とする。
また、本発明を別の側面から見れば、予め定められた方向に走査しながらインクを吐出する記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された記録媒体に対して前記記録ヘッドにより記録を行う記録位置に前記記録ヘッドに対向して設けられたプラテンに設けられた溝に、前記搬送された記録媒体に対向して充填され、前記記録ヘッドの走査方向に関して前記記録媒体よりも長く、前記記録媒体の搬送方向に関して所定の幅をもつインク吸収体とを備え、前記記録媒体に対して前記記録ヘッドより複数の種類のインクを吐出して縁なし記録を行う記録装置におけるインク堆積抑制方法であって、接続されたホスト装置から画像データを受信する受信工程と、前記受信工程において受信された画像データに基づいて、前記縁なし記録のために、前記記録媒体の外のはみ出し領域にインクを吐出することになるインクのドット数を算出する算出工程と、前記算出工程において算出されたドット数に基づいて、前記はみ出し領域に隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域と、前記縁なし記録が終了し前記記録媒体が排紙された後に、前記記録媒体の搬送方向に関して前記隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域から離れた領域とに、前記記録ヘッドを走査しながら、前記複数の種類のインクの内、前記インク吸収体でのインクの堆積を抑制するインクを吐出する抑制インク吐出工程とを有することを特徴とするインク堆積抑制方法を備える。
従って本発明によれば、抑制インクの消費を抑えつつ、縁なし記録において記録媒体からはみ出し、インク吸収体のどの部分に吐出したインクでもその堆積を抑制することができるという効果がある。
本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録装置の外観斜視図である。 図1の記録装置における記録部の構成を詳細に説明するための断面図である。 ヘッドカートリッジの構成を説明するための斜視図である。 記録ヘッドに構成されるノズル列を説明するための模式図である。 記録装置の制御構成を説明するためのブロック図である。 図1の記録装置が「縁なし記録」を行う際に、コントローラが実行する処理を説明するためのフローチャートである。 堆積ドット数のカウント方法を説明するための模式図である。 給紙搬送される記録媒体とプラテンとの位置関係を示す図である。 インク吸収体の先端部はみ出し領域、隣接吐出領域、後がけ領域の各インク付与領域を示す模式図である。 実施例1の効果を説明するための図である。 実施例2の効果を説明するための図である。
以下添付図面を参照して本発明の好適な実施例について、さらに具体的かつ詳細に説明する。なお、既に説明した部分には同一符号を付し重複説明を省略する。
なお、この明細書において、「記録」(「プリント」という場合もある)とは、文字、図形等有意の情報を形成する場合のみならず、有意無意を問わない。また人間が視覚で知覚し得るように顕在化したものであるか否かを問わず、広く記録媒体上に画像、模様、パターン等を形成する、または媒体の加工を行う場合も表すものとする。
また、「記録媒体」とは、一般的な記録装置で用いられる紙のみならず、広く、布、プラスチック・フィルム、金属板、ガラス、セラミックス、木材、皮革等、インクを受容可能なものも表すものとする。
さらに、「インク」(「液体」と言う場合もある)とは、上記「記録(プリント)」の定義と同様広く解釈されるべきものである。従って、記録媒体上に付与されることによって、画像、模様、パターン等の形成または記録媒体の加工、或いはインクの処理(例えば記録媒体に付与されるインク中の色剤の凝固または不溶化)に供され得る液体を表すものとする。
またさらに、「ノズル」とは、特にことわらない限り吐出口ないしこれに連通する液路およびインク吐出に利用されるエネルギーを発生する素子を総括して言うものとする。
以下に用いる記録ヘッド用基板(ヘッド基板)とは、シリコン半導体からなる単なる基体を指し示すものではなく、各素子や配線等が設けられた構成を差し示すものである。
さらに、基板上とは、単に素子基板の上を指し示すだけでなく、素子基板の表面、表面近傍の素子基板内部側をも示すものである。また、本発明でいう「作り込み(built-in)」とは、別体の各素子を単に基体表面上に別体として配置することを指し示している言葉ではなく、各素子を半導体回路の製造工程等によって素子板上に一体的に形成、製造することを示すものである。
図1は本発明の代表的な実施例であるインクジェット記録ヘッド(以下、記録ヘッド)を用いて記録を行う記録装置の外観斜視図である。この図では、その外装部を取り外して内部機構を露出させた状態で示している。この記録装置本体は、給紙部、用紙搬送部、排紙部、キャリッジ部、クリーニング部、プラテン部および外装部などを有している。
また、図2は、図1の記録装置における記録部の構成を詳細に説明するための断面図である。
給紙部は、圧板2010上に積載された、例えば、カット紙のような記録媒体を1枚ずつ分離して記録部へと給紙する。用紙搬送部は、給紙された記録媒体を記録ヘッドによる記録領域に向けて挟持搬送する搬送ローラ3060とこれに対向して設けられたピンチローラ3070とからなるローラ対、搬送ローラ3060の駆動源となる搬送モータ1102などを有する。排紙部は、記録媒体を記録領域から排紙させるための排紙ローラ3100およびこれと協働する複数の拍車ローラ3120などを有する。
キャリッジ部は、ヘッドカートリッジ1000およびインクタンク1900を取り付けるためのキャリッジ4000を有している。キャリッジ4000は、キャリッジモータ1101の駆動力により、タイミングベルト4041を介してX方向に往復移動する。
記録ヘッド1001が記録を行う領域には、搬送されてきた記録媒体を下部から支え、記録媒体表面と記録ヘッドの吐出口面との距離が一定に保たれるように、プラテン3040が設けられている。プラテン3040の構造については、後で詳しく説明する。
さて、記録部まで搬送されてきた記録媒体Pは、その上流側を搬送ローラ3060とピンチローラ3070に、下流側を排紙ローラ3100と拍車ローラ3120に挟持され、平滑な面が保たれている。記録ヘッド1001に構成されている複数のノズル列202は、ヘッドカートリッジ1000が図面に垂直方向に移動するのに伴ってインクを吐出し、記録媒体Pに1記録走査分の画像を記録する。
図3はヘッドカートリッジ1000の構成を説明するための斜視図である。
ヘッドカートリッジ1000は、記録ヘッド1001、インクタンク1900を搭載する機構、およびインクタンク1900から記録ヘッド1001にインクを供給するための機構を有しており、キャリッジ4000に着脱可能に搭載される。図3では、ヘッドカートリッジ1000に対し、9種類のインクタンク1900を装着する様子を示している。この記録装置は、9種類のインクによって画像を記録するものであり、各々独立した9個のインクタンク1900が用意されている。これらインクタンクは、ヘッドカートリッジ1000に対してそれぞれ着脱自在となっている。インクタンク1900の着脱は、キャリッジ4000にヘッドカートリッジ1000が搭載された状態で行えるようになっている。
図4は記録ヘッド1001に構成されるノズル列を説明するための模式図である。
記録ヘッド1001には、それぞれ5列ずつのノズル列が形成された2枚の記録素子基板1302、1303が図のように並列して設けられている。記録素子基板1302には、フルカラー画像を減法混色で高速に記録する際に用いる顔料インクを吐出するノズル列が備えられている。図4において、1312は顔料ブラックインクを吐出するノズル列、1304は顔料イエロインクを吐出するノズル列、1305は顔料マゼンタインクを吐出するノズル列、1306は顔料シアンインクを吐出するノズル列をそれぞれ示している。個々のノズル列は、Y方向に1200dpi(dot/inch)の間隔で並ぶ768個のノズルによって構成され、各ノズルは約2ピコリットルのインク滴を吐出する。なお、図において吐出部1312の左側に示されているノズル列は、この実施例では非使用のノズル列となっている。
一方、記録素子基板1303には、フルカラー画像を減法混色で高画質に記録する際、階調性を高めるために用いる顔料インクを吐出するノズル列が配備されている。図4において、1307は顔料ライトシアンインクを吐出するノズル列、1308は顔料ブラックインクを吐出するノズル列、1309は顔料ライトマゼンタインクを吐出するノズル列とする。また、1310は顔料グレーインクを吐出するノズル列、1311は顔料レッドインクを吐出するノズル列をそれぞれ示している。
上記構成において記録媒体に画像を記録する場合、その画像の行方向への記録位置は、搬送ローラ3060およびピンチローラ3070からなるローラ対が、記録媒体を搬送することによって位置決めする。また、画像の列方向への位置に対しては、キャリッジモータ1101によりキャリッジ4000をその搬送方向と交差する方向に移動させて、記録ヘッドを目的の記録位置に位置決めする。
位置決めされた記録ヘッドは、後述するコントローラからの信号に従って、記録媒体に対してインクを吐出する。この記録配置で、記録ヘッド1001により記録を行いながらキャリッジ4000が列方向に移動する記録走査と、搬送ローラ3060により記録媒体が行方向に搬送される搬送動作とを間欠的に繰り返すことにより、記録媒体上に画像を記録する。
図2に示すプラテン3040は、その上部を通過する記録媒体を支持するために、記録ヘッドが移動する経路に渡って図2の紙面に垂直方向に延在する。そして、プラテン3040には、記録媒体を直接支えるためのリブ209と、「縁なし記録」を実行する際に記録媒体の外側にはみ出して吐出されたインクを収容するための溝208が形成されている。溝208にはインク吸収体208Aが充填されている。さらに、インク吸収体208Aに吸収されたインクは、その後、記録装置本体の下部に設けられている不図示の廃インク吸収体に回収される構成になっている。なお、この実施例において「縁なし記録」を行う際には、記録媒体の大きさよりも3mm程外側にはみ出した領域まで、記録ヘッド1001からインクを付与するものとする。インク吸収体208Aはキャリッジの走査方向(主走査方向)に関し、記録媒体の長さよりもやや長いサイズを持ち、図2から分かるように、記録媒体の搬送方向(副走査方向)に所定の幅をもつ。
この実施例では、用いる9種類の顔料インクの内、マゼンタ、シアン、イエロなどの濃インクなど、固形成分が多い顔料インクを、インク吸収体208Aに吸収され難いことから堆積インクと分類する。一方、ライトシアンやライトマゼンタなど固形成分が少ないインクは、インク吸収体208Aに吸収され易く、堆積した顔料インクが吸収されるのを促進できることから抑制インクと分類する。
図5は記録装置の制御構成を説明するためのブロック図である。
図5において、200は、装置内の各機構からの情報を取得したりコマンドを送信したりすることによって、装置全体の制御を司るコントローラ(制御部)である。コントローラ200にはCPU201の他、各種プログラムを格納するROM203や、CPU201の作業領域として使用されるRAM205が備えられている。ROM203には、上記プログラムのほか、記録制御や固定データ、後述する抑制インク付与に必要なテーブルなどが格納されている。
記録装置の外部に接続された、画像データの供給源としての役割を果たすホスト装置210は、記録に係る画像データの生成、画像処理等を行うコンピュータの他、画像読取用のリーダや、デジタルカメラなどの形態であってもよい。画像データ、コマンド、ステータス信号等は、インタフェース(I/F)212を介してコントローラ200との間で送受信される。この実施例の記録装置において、ホスト装置210からコントローラ200へ送信される画像データは600ppi(ピクセル/インチ)の多値信号であり、記録ヘッド1001が記録媒体に記録する記録データは、1200dpiの2値信号である。即ち、コントローラ200は、記録を実行する際、解像度600ppiの多値信号を8色分の解像度1200dpiの2値信号に変換する。
ヘッドドライバ240は、2値の記録信号に応じて記録ヘッド1001の電気熱変換体(ヒータ)25を駆動するためのドライバである。キャリッジモータドライバ250は、キャリッジ4000を移動させるキャリッジモータ1101を駆動するためのドライバであり、搬送モータドライバ270は、記録媒体を搬送方向に搬送する搬送モータ1102を駆動するためのドライバである。
次に、以上説明した構成の記録装置を用い、インク吸収体にインク堆積物が発生することを抑制する方法を説明する。
図6は上述の記録装置が「縁なし記録」を行う際に、コントローラ200が実行する処理を説明するためのフローチャートである。
ホスト装置210から「縁なし記録」コマンドを受信すると、まずコントローラ200はステップS1で、記録媒体より外の領域(はみ出し領域)に、実際には溝208に吐出され、インク吸収体208Aに吸収される堆積ドット数を算出する。堆積ドット数の定義については後述する。
図7は堆積ドット数のカウント方法を説明するための模式図である。
図8は給紙搬送される記録媒体とプラテンとの位置関係を示す図である。
既に説明したように、「縁なし記録」を行う際には、記録媒体の領域Pよりも先端部、後端部、右端部および左端部に3mmずつはみ出した領域にもインクを吐出して画像を記録する。図7では、このはみ出し領域を網がけ領域として示している。更に、このはみ出し領域を、図7のように先端部、後端部、右端部および左端部に分類して考えると、右端部および左端部に吐出されるインクは、図8で示したインク吸収体208Aの右端部領域と左端部領域でそれぞれ吸収される。また、先端部と後端部に吐出されるインクは、共に、図8で示したインク吸収体208Aの先後端部領域に吸収される。
従って、ステップS1では、コントローラ200は、インク吸収体208Aの右端部領域、左端部領域、先後端部領域にそれぞれ吸収されるインクのドット数をインク種類ごとにカウントする。そして、堆積インクとなる顔料インクのカウント結果から、抑制インクとなる顔料インクのドット数を差し引くことによって、堆積ドット数(SDN)を算出する。シアンドット数をCD、マゼンタドット数をMD、イエロドット数をYD、ブラックドット数をKD、レッドドット数をRD、ライトシアンドット数をLCD、ライトマゼンタドット数をLMD、グレイドット数をGD、クリアインクドット数をCLDとする。そうすると、堆積ドット数は以下の式のようになる。即ち、
SDN=CD+MD+YD+KD+RD−(LCD+LMD+GD+CLD)となる。
なお、以上の説明においては、コントローラ200が堆積インクのドット数と抑制インクのドット数との差である堆積ドット数を算出することにより、インク吸収体208Aの各領域における堆積インクの堆積状況を取得する例を説明した。しかしながら、例えば、堆積インクの堆積状況を取得するための情報としては、単に顔料インクのドット数のみを算出する構成であっても良い。
コントローラ200は、ROM203に予め格納されているテーブルを参照することによって、ステップS1で求めた各領域の堆積ドット数から、それぞれの領域に対して必要となる、それぞれの抑制インクのドット数(吐出数)を決定する。
次に、ステップS2では、記録媒体の給紙を行う。記録媒体Pは給紙部から記録ヘッドが記録を行う領域に向けて搬送される。
ステップS3では、ステップS1で求めた先端領域に対して必要となる抑制インクのドット数分、抑制インクをインク吸収体208Aの先端部のはみ出した領域に隣接した領域に付与する。このような隣接した領域へのインクの吐出動作は、先端部のはみ出し領域への画像の印字動作と同じ走査中に行われる。
図8では、このように先端部はみ出し領域に隣接して吐出する領域(隣接吐出領域)を黒く塗りつぶした領域で示している。
コントローラ200は、ROM203に予め格納されているテーブルを参照することによって、ステップS1で求めた先端部の堆積ドット数から、各抑制インクのドット数(吐出数)を決定する。そして、プラテンの吸収体上における先端部はみ出し領域の排紙側に隣接する外側の領域に抑制インクの吐出を行う。
なお、この実施例では抑制インクの付与を「縁なし記録」の先端部のみに限っているが本発明はこれによって限定されるものではない。例えば、左右端部に隣接した外側の領域に対しても抑制インクを吐出することは、堆積インクの粘度増加を防止するために効果があるので、左右端のはみ出し領域に隣接する領域に抑制インクを吐出しても良い。
なお、この実施例では、キャリッジが移動中、記録ヘッドに搭載されている各抑制インクのノズル列からは、一定の周波数でインクが吐出されているものとする。そして、コントローラ200はステップS1で求めた堆積ドット数に応じて、ROM203に予め格納されているテーブルを参照し、各領域堆積ドット数に対応した回数の走査を行う。
ステップS3では、「縁なし記録」時に用紙先端が記録される際、先端部はみ出し領域の隣接領域に、計算した先端部の堆積ドット数に相当する抑制インクをインク吸収体に吐出する。このとき、先端部のはみ出し領域及び記録媒体の先端部を記録する際には、記録ヘッドのノズルは記録媒体の搬送方向に対して上流側の部分および中央部を用い、隣接吐出領域に吐出には記録ヘッドのノズルの記録媒体の搬送方向に対して下流側の部分を用いる。つまり、用紙先端が記録される際にはインク吸収体には堆積インクと抑制インクとが同時に吐出される。その後、ステップS4において、残りの1ページ分の記録動作を行う。
なお、隣接領域と先端部はみ出し領域とを同時に吐出する走査を行う前に、予め抑制インクのみを吸収体上に吐出する走査を行っておいてもよい。
記録動作が終了すると、ステップS5に進み、排紙動作を行い、記録媒体Pは排紙される。この実施例では、排紙動作終了後、ステップS6において、ステップS1で求めたドット数分の抑制インクをインク吸収体に付与するため、記録動作とは無関係なキャリッジ走査(抑制インク付与走査)を所定回数行う。なお、先端部を印字する際に、先端部はみ出し領域への吐出動作と同じ走査中に隣接領域に対する吐出動作を行っている。このため、先端はみ出し領域3mmのうち隣接領域に近い下流側の半分1.5mmの幅に対しては、先端部はみ出し領域への印字動作によるインクの堆積は抑制されているといえる。そのため後がけ動作においては、先端部でのはみ出し領域への吐出動作における抑制インクの吐出量を加味して、下流側の領域への抑制インクの吐出量を減らすことができる。
図9はインク吸収体の「縁なし記録」のはみ出し記録が行われる先端部はみ出し領域、隣接吐出領域、先端部はみ出し領域への吐出動作に対する後がけ動作が行われる後がけ領域の各インク付与領域を示す模式図である。
図9に示すように、先端部でのはみ出し領域への吐出動作に対応する後がけ領域へのインク吐出は、先端部はみ出し領域の内、隣接吐出領域から離れた領域に関して吐出を行う。即ち、先端部でのはみ出し領域への吐出動作に対応する後がけ動作は、上流側の領域に対してのみ行うようにすることができる。ステップS6における付与走査を各はみ出し領域の吐出動作に対応するように所定回数の走査を行い、抑制インクの付与が終了すると、一連の処理を終了する。このようにすることで抑制インクの消費を抑止しつつも、インク吸収体のインク堆積物の発生を抑止することができる。
図10は実施例1の効果を説明する図である。
図10によると、後がけのみ、隣接吐出領域のみにインクを吐出する場合と比較して、この実施例のように、後がけ領域と隣接吐出領域の両方にインクを吐出した方が、抑制インクの消費を抑えられる。
従って以上説明した実施例に従えば、抑制インクの消費を抑えつつ、「縁なし記録」を行った際、記録媒体からはみ出し、インク吸収体に付着したインクの堆積をプラテンの全領域にわたって抑制することが可能となる。
なお、以上説明した実施例では、固形成分の多い顔料インクを堆積インク、固形成分の少ないインクを抑制インクとして説明したが、別の要素として、インクに含まれる溶剤量・保湿剤量によっても堆積インクと抑制インクとを分類することができる。これは、抑制インクが溶剤を多く含む場合、堆積インクの粘性の上昇を抑えて、堆積インクを吸収体に吸収されやすくすることができるためである。従って、顔料インクでも溶剤・保湿剤を多く含むものはインク吸収体に吸収されやすく抑制インクとして分類できる。
また、上記の記録素子基板1302の未使用であったノズル列を、無色透明な抑制インク(クリアインク)に割り当て、抑制インク付与走査では、クリアインクのみ或いはこれを優先して、インク吸収体に付与するようにしてもよい。
また、先端部でのはみ出し領域への吐出動作に対応する抑制インクを吐出するノズル列において、後がけで使用するノズル領域は、隣接領域への吐出に使用するノズル領域以外のノズル領域を使用する。これにより、記録ヘッドのノズルの使用の偏りをなくすことができ、記録ヘッドの寿命を延ばすことができる。
また、以上の説明では、はみ出し領域を先端部、後端部、右端部、左端部に分類し、それぞれの堆積ドット数をカウントした。そして、抑制インク吐出条件を変更して抑制インクを付与するインク吸収体の各領域として、先後端部、右端部および左端部に分類した例で説明を行ってきた。しかし、本発明は、領域の分類はこのような4領域に限定されるものではなく、より細かく分類された領域に応じて抑制インク吐出条件を設定しても良い。
例えば、インク吸収体の先後端部を主走査方向にさらに細かく分割し、各領域において堆積ドット数をカウントし、領域ごとに抑制インク吐出条件を独立に定め、抑制インク付与走査を実行するようにしても良い。このようにすれば、記録媒体の先後端部に対して主走査方向に記録デューティの偏りのある画像を記録し、インク吸収体の先後端部において堆積インク量にばらつきがある場合であっても、効率的な抑制インク付与走査が可能となる。
実施例1で説明した抑制インクのうち、グレイインクとクリアインクは、溶剤が他の抑制インクよりも少なく、インク堆積抑制効果の低いインクである。一方、溶剤が他の抑制インクよりも多く、ライトシアンインクとライトマゼンタインクとは、インク堆積抑制効果が高いインクである。インク堆積抑制性能が少ないインクについては、インク粘度の増大が進むとインク堆積抑制に必要なインク量が大幅に増えてしまう。
そこで、この実施例では、図6のステップS2で、隣接吐出領域に吐出する抑制インクとして、グレイインクとクリアインクとを用いる。また、図6のステップS6では、インク堆積抑制効果の高い、ライトシアンインクとライトマゼンタインクとを用いる。
図11はインク堆積抑制に必要なインク量を示した図である。
図11に示されるように、実施例1と実施例2とを比較すると、全種類の抑制インクを等量、隣接吐出領域と後がけ領域とに吐出するよりも、実施例2の方がより少ない抑制インク消費量で堆積抑制が可能であることが分かる。
従って以上説明した実施例に従えば、堆積抑制効果の低い抑制インクを隣接吐出領域に用い、堆積抑制効果の高い抑制インクを後がけ領域に使用することにより、実施例1よりも総抑制インク量を抑えた抑制インク付与走査が可能となる。

Claims (9)

  1. 記録媒体に対して記録ヘッドを走査しながら複数の種類のインクを吐出して縁なし記録を行う記録装置であって、
    前記記録媒体を搬送する搬送手段と、
    前記搬送手段によって搬送された記録媒体に対して前記記録ヘッドにより記録を行う記録位置に前記記録ヘッドに対向して設けられたプラテンと、
    前記プラテンに設けられた溝に、前記搬送された記録媒体に対向して充填され、前記記録ヘッドの走査方向に関して前記記録媒体よりも長く、前記記録媒体の搬送方向に関して所定の幅をもつインク吸収体と、
    接続されたホスト装置から画像データを受信する受信手段と、
    前記受信手段により受信された画像データに基づいて、前記縁なし記録のために、前記記録媒体の外のはみ出し領域にインクを吐出することになるインクのドット数を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出されたドット数に基づいて、前記はみ出し領域に隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域と、前記縁なし記録が終了し前記記録媒体が排紙された後に、前記記録媒体の搬送方向に関して前記隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域から離れた領域とに、前記記録ヘッドを走査しながら、前記複数の種類のインクの内、前記インク吸収体でのインクの堆積を抑制するインクを吐出する抑制インク吐出手段とを有することを特徴とする記録装置。
  2. 前記はみ出し領域は、前記記録媒体が給紙される場合の先端部からはみ出した領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記はみ出し領域はさらに、前記記録ヘッドが走査する方向に関し、前記記録媒体の端部からはみ出した領域を含むことを特徴とする請求項2に記載の記録装置。
  4. 前記複数の種類のインクは顔料インクであり、
    前記インクの堆積を抑制するインクは、前記顔料インクの内、固形成分が少なく、前記インク吸収体に吸収され易いインクであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の記録装置。
  5. 前記インク吸収体に吸収され易いインクは、ライトシアンインクとライトマゼンタインクとグレイインクとクリアインクを含むことを特徴とする請求項4に記載の記録装置。
  6. 前記インク吸収体に吸収され易いインクはさらに、溶剤・保湿剤を多く含み、堆積抑制効果の高いインクであることを特徴とする請求項5に記載の記録装置。
  7. 前記堆積抑制効果の高いインクは、ライトシアンインクとライトマゼンタインクを含むことを特徴とする請求項6に記載の記録装置。
  8. 前記抑制インク吐出手段は、前記はみ出し領域に隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域に対して、前記グレイインクと前記クリアインクとを吐出し、前記縁なし記録が終了し前記記録媒体が排紙された後に、前記記録媒体の搬送方向に関して前記隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域から離れた領域に前記ライトシアンインクと前記ライトマゼンタインクを吐出することを特徴とする請求項7に記載の記録装置。
  9. 予め定められた方向に走査しながらインクを吐出する記録ヘッドと、記録媒体を搬送する搬送手段と、前記搬送手段によって搬送された記録媒体に対して前記記録ヘッドにより記録を行う記録位置に前記記録ヘッドに対向して設けられたプラテンに設けられた溝に、前記搬送された記録媒体に対向して充填され、前記記録ヘッドの走査方向に関して前記記録媒体よりも長く、前記記録媒体の搬送方向に関して所定の幅をもつインク吸収体とを備え、前記記録媒体に対して前記記録ヘッドより複数の種類のインクを吐出して縁なし記録を行う記録装置におけるインク堆積抑制方法であって、
    接続されたホスト装置から画像データを受信する受信工程と、
    前記受信工程において受信された画像データに基づいて、前記縁なし記録のために、前記記録媒体の外のはみ出し領域にインクを吐出することになるインクのドット数を算出する算出工程と、
    前記算出工程において算出されたドット数に基づいて、前記はみ出し領域に隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域と、前記縁なし記録が終了し前記記録媒体が排紙された後に、前記記録媒体の搬送方向に関して前記隣接する領域に対応する前記インク吸収体の領域から離れた領域とに、前記記録ヘッドを走査しながら、前記複数の種類のインクの内、前記インク吸収体でのインクの堆積を抑制するインクを吐出する抑制インク吐出工程とを有することを特徴とするインク堆積抑制方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019048440A (ja) * 2017-09-12 2019-03-28 キヤノン株式会社 インクジェット記録装置

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