JP6135047B2 - 印刷制御装置、及び、プログラム - Google Patents

印刷制御装置、及び、プログラム Download PDF

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Description

本発明は、印刷制御装置、及び、プログラムに関する。
ノズルから液体を吐出して媒体上に液滴(ドット)を着弾させることで記録を行う印刷装置が知られている。このような印刷装置を用いて印刷が行われる際に、印刷された画像に濃度ムラ(例えば、白スジや黒スジ)が生じ、印刷画像の画質が劣化することがある。
濃度ムラが生じた場合は、ドット列(ラスターライン)毎に濃度補正値を取得し、取得された該濃度補正値に基づいてドット列毎の印刷濃度を補正することにより、濃度ムラによる画像劣化の問題を解消することができる(BRS補正)。また、かかる濃度補正値を取得する方法として、媒体(テストシート等)に形成されたテストパターンをスキャナーにより読み取ってテストパターンの画像データを取得し、取得されたテストパターンの画像データにおいて、各ドット列に対応する画素列の濃度に基づいて、ドット列毎に濃度補正値を取得する方法が知られている。(例えば特許文献1)。
特開2005−205691号公報
印刷装置として例えばインクジェットプリンターでは、1度に印刷できる領域を増やすため、複数のノズル列の端部同士が重複するようにノズル列方向に並べて配置することが行われている。このようなインクジェットプリンターでは、ノズル列取り付け時のアライメント誤差や、各ノズルにおけるインク吐出特性の違いによって、当該ノズル列の重複部分において、隣り合うノズル同士でインクの吐出位置にずれが生じる場合がある。この場合、ドット列がずれて形成されるため、印刷される画像の画質が悪化しやすい。そこで、所定のドット列の位置を基準として、隣り合う2つのノズルに割り当てられる印刷データをノズル列方向に適宜移動させる(シフトさせる)ことにより、ドット列の形成位置がずれるのを抑制して印刷を行う方法がある。
しかし、ノズル列の重複部分において、或るドット列(ラスターライン)を担当するノズルの位置がシフトされると、当該ドット列の位置について取得された濃度補正値も同様にシフトされてしまう。そのため、隣り合う2つのノズルに適正な濃度補正値が適用されなくなり、濃度ムラを十分に抑制することができなくなる。
本発明では、複数のノズル列の一部が重複して配置される印刷装置を用いて、濃度ムラを抑制しつつ、ドット列の位置ずれが目立ちにくい画像の印刷を行うことを目的としている。
上記目的を達成するための主たる発明は、インクを吐出する複数のノズルが所定の方向に並ぶ第1のノズル列と、前記インクを吐出する複数のノズルが前記所定の方向に並び、一部のノズルが前記第1のノズル列中の一部のノズルと前記所定の方向の重複する位置に配置された第2のノズル列と、を備える印刷装置を制御する印刷制御装置であって、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向と交差する交差方向に沿って形成されたドット列が前記所定の方向に複数並ぶテストパターンを印刷させ、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルのうち、前記第1のノズル列中の或るノズルを用いて、前記交差方向において前記テストパターンと隣り合うように前記交差方向に沿って第1罫線を印刷させ、前記第2のノズル列中の或るノズルを用いて、前記第1罫線との前記所定の方向における間隔が、前記第1のノズル列若しくは前記第2のノズル列中の隣り合う2つのノズル間の間隔の半分以下である第2罫線を前記交差方向において前記テストパターンと隣り合うように印刷させ、前記テストパターンを読み取った画像データから検出される前記所定の方向に並ぶラスターライン毎の濃度に応じて、前記ラスターライン毎の濃度補正値を算出し、前記第1罫線及び前記第2罫線の位置に基づいて特定される前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付け、前記第1罫線及び前記前記第2罫線の位置に基づいて特定される前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付ける、ことを特徴とする印刷制御装置である。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
用語の意味を説明する図である。 プリンター1の全体構成を表すブロック図である。 プリンター1の概略側面図である。 ヘッドユニット40の下面における複数のヘッドの配列の説明図である。 各ヘッドのノズルの配置の説明図である。 ドットの形成の様子の説明図である。 異なる2色のインクのノズル列間で、ドットの形成位置にずれが生じる場合について説明する図である。 インクドットが着弾する位置(列)を基準として重複ノズルの処理を行なった場合のドット形成の様子の説明図である。 濃度補正処理のフロー図である。 拡張画像データの生成について説明する図である。 拡張画像データについて列領域と各ノズルとの対応関係について説明する図である。 拡張画像データの列領域の番号と各ヘッドのノズル番号との対応関係を表したテーブルの例である。 画像のラスターライン毎に求められる濃度補正値を各ノズルに対応付ける際のフロー図である。 テストパターンの一例を表す図である。 罫線が1つのヘッド(1つのノズル)によって印刷される場合の、濃度補正値のラスター番号とノズル番号との対応付けについて説明する図である。 罫線が2つのヘッド(重複ノズル)によって印刷される場合の、濃度補正値のラスター番号とノズル番号との対応付けについて説明する図である。 濃度補正値及びそのラスター番号と各ヘッドのノズル番号との対応関係を表したテーブルの例である。 変形例1におけるテストパターンを表す図である。 変形例1で罫線が重複ノズルによって印刷される場合の、濃度補正値のラスター番号とノズル番号との対応付けについて説明する図である。 変形例2におけるテストパターンを表す図である。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
インクを吐出する複数のノズルが所定の方向に並ぶ第1のノズル列と、前記インクを吐出する複数のノズルが前記所定の方向に並び、一部のノズルが前記第1のノズル列中の一部のノズルと前記所定の方向の重複する位置に配置された第2のノズル列と、を備える印刷装置を制御する印刷制御装置であって、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向と交差する交差方向に沿って形成されたドット列が前記所定の方向に複数並ぶテストパターンを印刷させ、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向に複数並ぶ罫線を前記テストパタンーンと隣り合うように印刷させ、前記テストパターンを読み取った画像データから検出される前記所定の方向に並ぶラスターライン毎の濃度に応じて、前記ラスターライン毎の濃度補正値を算出し、前記罫線の位置から特定される前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付け、前記罫線の位置から特定される前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付ける、ことを特徴とする印刷制御装置。
このような印刷制御装置によれば、複数のノズル列の一部が重複して配置される印刷装置を用いて、濃度ムラを抑制しつつ、ドット列の位置ずれが目立ちにくい画像の印刷を行うことができる。
かかる印刷制御装置であって、前記第1のノズル列及び前記第2のノズル列中に含まれる各ノズルが理想的な位置に配置されている場合に、前記各ノズルに割り当てられる画像データ上の画素列と、前記第1のノズル列及び前記第2のノズル列中に含まれる各ノズルに実際に割り当てられる前記画像データ上の画素列と、の前記所定方向のずれ量が、前記第1のノズル列若しくは前記第2のノズル列中の隣り合う2つのノズル間の間隔の半分以下となるように、前記各ノズルに実際に割り当てられる前記画像データ上の画素列を調整して、前記テストパターンを印刷させる、ことが望ましい。
このような印刷制御装置によれば、複数色のインクを用いて印刷を行う際に、色ずれや混色が生じにくくなるように各ノズルのインク吐出を調整することができる。そして、その状態で、適正な濃度補正値を各ノズルに適用しやすくなる。
かかる印刷制御装置であって、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分では、前記第1のノズル列によって印刷される罫線の位置と、前記第2のノズル列によって印刷される罫線の位置との中間の位置を基準として、前記ラスターラインの位置と前記ノズルの位置とが対応付けられることが望ましい。
このような印刷制御装置によれば、罫線の位置と当該罫線を印刷した各ヘッドのノズルの位置との関係を正確に検出しやすくなる。したがって、ラスターラインの位置とノズルの位置との関係を、罫線を基準として正確に検出することができる。
かかる印刷制御装置であって、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分では、前記第1のノズル列によって印刷される罫線の位置を基準として、前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記ラスターラインの位置とが対応付けられ、前記第2のノズル列によって印刷される罫線の位置を基準として、前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記ラスターラインの位置とが対応付けられることが望ましい。
このような印刷制御装置によれば、罫線の位置と当該罫線を印刷した各ヘッドのノズルの位置との関係を正確に検出しやすくなる。したがって、ラスターラインの位置とノズルの位置との関係を、罫線を基準として正確に検出することができる。また、各ヘッドがそれぞれ別個に罫線を印刷することにより、ヘッドの重複領域において罫線の位置と各ノズルの位置との対応関係が明確になりやすい。
かかる印刷制御装置であって、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分では、前記第1のノズル列若しくは前記第2のノズル列のうち、一方のノズル列中に含まれるノズルによって、前記罫線が印刷されることが望ましい。
このような印刷制御装置によれば、罫線の位置と当該罫線を印刷した各ヘッドのノズルの位置との関係を正確に検出しやすくなる。したがって、ラスターラインの位置とノズルの位置との関係を、罫線を基準として正確に検出することができる。また、ヘッドの重複領域において片側のヘッドのみによって罫線を印刷することにより、該重複領域に印刷される罫線の数が少なくなり、罫線とノズルとの対応付けが容易になる。
また、インクを吐出する複数のノズルが所定の方向に並ぶ第1のノズル列と、前記インクを吐出する複数のノズルが前記所定の方向に並び、一部のノズルが前記第1のノズル列中の一部のノズルと前記所定の方向の重複する位置に配置された第2のノズル列と、を備える印刷装置を制御する印刷制御装置に濃度補正処理を実行させるためのプログラムであって、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向と交差する交差方向に沿って形成されたドット列が前記所定の方向に複数並ぶテストパターンを印刷させる機能と、前記第1のノズル列と前記第2のノズル列に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向に複数並ぶ罫線を前記テストパタンーンと隣り合うように印刷させる機能と、前記テストパターンを読み取った画像データから検出される前記所定の方向に並ぶラスターライン毎の濃度に応じて、前記ラスターライン毎の濃度補正値を算出する機能と、前記罫線の位置から特定される前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付け、前記罫線の位置から特定される前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付ける機能と、を前記印刷制御装置に実行させるプログラムが明らかとなる。
===用語の説明===
まず、本実施形態を説明する際に用いられる用語の意味を説明する。図1は、用語の説明図である。
「画像データ」とは、2次元画像を示すデータである。後述する実施形態では、256階調の画像データや、4階調の画像データなどがある。プリンターが4階調でドットの形成(大ドット・中ドット・小ドット・ドット無し)を制御する場合、4階調の画像データは、印刷画像を構成するドットの形成状態を示すことになる。
「印刷画像」とは、媒体(例えば紙)の上に印刷された画像である。インクジェットプリンターの印刷画像は、紙上に形成された無数のドットから構成されている。
「画素」とは、画像を構成する最小単位である。この画素が2次元的に配置されることによって画像が構成される。主に、画像データ上の画素を意味する。
「画素列」とは、画像データ上において所定方向に並ぶ画素の列である。図に示すように、n番目の画素列のことを「第n画素列」と呼ぶ。
「ラスターライン」とは、ヘッドと紙とが相対移動する方向(移動方向)に並ぶドットの列である。後述の実施形態のようなラインプリンターの場合、「ラスターライン」は、紙の搬送方向に並ぶドットの列を意味する。一方、キャリッジに搭載されたヘッドによって印刷するシリアルプリンターの場合、「ラスターライン」は、キャリッジの移動方向に並ぶドットの列を意味する。移動方向と垂直な方向に多数のラスターラインが並ぶことによって、印刷画像が構成されることになる。図に示すように、n番目の位置にあるラスターラインのことを「第nラスターライン」と呼ぶ。
「画素データ」とは、画素の階調値を示すデータである。画像データは多数の画素データから構成されていることになる。「画素データ」のことを「画素の階調値」と言うこともある。4階調の画像データの場合、各画素データは、2ビットデータになり、ある画素のドット形成状態(大ドット・中ドット・小ドット・ドット無し)を示すことになる。
「画素領域」とは、画像データ上の画素に対応した紙上の領域である。例えば、画像データの解像度が180×180dpiの場合、「画素領域」は、1辺が1/180インチの正方形状の領域になる。
「列領域」とは、画素列に対応した紙上の領域である。例えば、画像データの解像度が180×180dpiの場合、列領域は、1/180インチ幅の細長い領域になる。図中の右下には、列領域が示されている。「列領域」は、ラスターラインの形成目標位置でもある。図に示すように、n番目の位置にある列領域のことを「第n列領域」と呼ぶ。第n列領域は第nラスターラインの形成目標位置になる。
ところで、図1の右下では、画素領域とドットとの位置関係が示されている。この図では、各ドットは、それぞれ対応する画素領域に形成されている。但し、ヘッドの取り付け誤差やインクの飛行曲がりの影響などによって、ドットが対応する画素領域に形成されないことがある。このような状況を説明する必要があるため、本明細書では、「ラスターライン」、「画素領域」等の意味や関係を上記の内容に沿って説明している。但し、「画像データ」や「画素」等の一般的な用語の意味は、上記の説明だけでなく、通常の技術常識に沿って適宜解釈して良い。
===第1実施形態===
<全体構成>
本実施形態では、印刷装置としてインクジェットプリンター(プリンター1)を用いて画像の印刷を行う。図2は、プリンター1の全体構成を表すブロック図である。図3は、プリンター1の概略側面図である。
コンピューター110はプリンター1及び必要に応じて画像読取装置であるスキャナーが接続される。コンピューター110にはプリンタードライバーがインストールされている。プリンタードライバーは、コンピューター110に印刷データを生成させ、この印刷データをプリンター1へ送信してプリンター1に画像を印刷させる処理を行う。すなわち、本実施形態において、プリンタードライバーがインストールされたコンピューター110は印刷制御装置である。
また、コンピューター110にはスキャナードライバーがインストールされている。スキャナードライバーは、スキャナー120にセットされた原稿をスキャナー120に読み取らせ、スキャナー120から画像データを取得することができる。
プリンター1は、搬送ユニット20、ヘッドユニット40、検出器群50、及びコントローラー60を有する。外部装置であるコンピューター110から印刷データを受信したプリンター1は、コントローラー60によって各ユニット(搬送ユニット20、ヘッドユニット40)を制御する。コントローラー60は、コンピューター110から受信した印刷データに基づいて、各ユニットを制御し、紙等の媒体に画像を印刷する。プリンター1内の状況は検出器群50によって監視されており、検出器群50は、検出結果をコントローラー60に出力する。コントローラー60は、検出器群50から出力された検出結果に基づいて、各ユニットを制御する。
搬送ユニット20は、媒体(例えば、紙Sなど)を所定の方向(以下、搬送方向という)に搬送させるためのものである。この搬送ユニット20は、上流側ローラー22A及び下流側ローラー22Bと、ベルト24とを有する。不図示の搬送モータが回転すると、上流側ローラー22A及び下流側ローラー22Bが回転し、ベルト24が回転する。給紙された媒体(例えば紙S)は、ベルト24によって、印刷可能な領域(ヘッドユニット40と対向する領域)まで搬送され、その領域を通過する際に画像が印刷される。印刷可能な領域を通過した紙Sは、ベルト24によって外部へ排紙される。なお、搬送中の紙Sは、ベルト24に静電吸着又はバキューム吸着されている。
ヘッドユニット40は、紙Sにインクを吐出するためのものであり、搬送中の紙Sに対してノズルからインクを吐出することによって、紙S上にインクの液滴(ドット)を形成し、画像を印刷する。ヘッドユニット40は、搬送方向に沿ってヘッド41〜44からなる4つのヘッドを有する。ヘッド41にはマゼンタのインクを吐出するマゼンタノズル列(M)が設けられる。ヘッド42にはシアンのインクを吐出するシアンノズル列(C)が設けられる。ヘッド43にはイエローのインクを吐出するイエローノズル列(Y)が設けられる。ヘッド44にはブラックのインクを吐出するブラックノズル列(K)が設けられる。本実施形態のプリンター1はラインプリンターであり、ヘッドユニット40は媒体(紙S)幅分のドットを一度に形成することができる。
ヘッドユニット40の具体的な構成については、後で説明する。
検出器群50には、上流側ローラー22A(若しくは下流側ローラー22B)の回転量を検出するロータリー式エンコーダ(不図示)などが含まれる。このロータリー式エンコーダの検出結果に基づいて、紙Sの搬送量を検出することができる。
コントローラー60は、プリンター1の制御を行うための制御ユニット(制御部)である。コントローラー60は、インターフェース部61と、CPU62と、メモリー63と、ユニット制御回路64とを有する。CPU62は、プリンター全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー63は、CPU62のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM、EEPROM等の記憶素子を有する。CPU62は、メモリー63に格納されているプログラムに従って、ユニット制御回路64を介して各ユニットを制御する。
<ヘッドユニット40の構成>
図4は、ヘッドユニット40の下面における複数のヘッドの配列の説明図である。ヘッドユニット40はヘッド41〜44を有する。ヘッド41〜44はそれぞれ複数の端尺ヘッドを有する。例えば、ヘッド41は搬送方向上流側に短尺ヘッド41A及び41Cを、搬送方向下流側に短尺ヘッド41Bを有する。短尺ヘッド41Bは、紙幅方向に関して短尺ヘッド41Aと41Cとの間に位置するように配置されている。つまり、ヘッド41は、紙幅方向に沿って複数の短尺ヘッドを千鳥列状に配置して構成されている。以下、「短尺ヘッド41A、41B、41C」を、単に「ヘッド41A、41B、41C」と呼ぶ。なお、図3では、一つのヘッドが3つの短尺ヘッドによって構成されているが、短尺ヘッドの個数は任意であり、一つのヘッドに4つ以上の短尺ヘッドが設けられる構成であってもよい。
ヘッド42〜44の構成はヘッド41の構成とほぼ同様である(図4参照)。
図5は、各ヘッドのノズルの配置の説明図である。各ヘッド(短尺ヘッド)には、複数のノズルによって構成されるノズル列が紙幅方向に沿って並んでいる。説明の便宜のため、図5では各ヘッド(短尺ヘッド)についてノズル列が1列ずつ設けられる場合の例を示しているが、各ヘッドに設けられるノズル列の数は2列以上であってもよい。また、図5ではヘッド41及びヘッド42を例に挙げて説明するが、ヘッド43及びヘッド44についてもほぼ同様の構成である。
ヘッド41の短尺ヘッド41A〜41Cは、マゼンタのインクを吐出するマゼンタ(M)ノズル列をそれぞれ有し、ヘッド42の短尺ヘッド42A〜42Cは、シアンのインクを吐出するシアン(C)ノズル列をそれぞれ有する。各ノズル列は、インクを吐出するノズルを360個ずつ備えている。各ノズル列の360個のノズルは、紙幅方向に沿って、一定のノズルピッチ(例えば1/360インチ)で並んでいる。以下の説明では、各ノズル列の360個のノズルについて、図中の上から順に、ノズル♯1、ノズル♯2、・・・、ノズル♯360と呼ぶことにする。なお、各ノズル列に設けられるノズルの個数は360個に限定されるものではない。
各ノズルにはそれぞれピエゾ素子(不図示)等の圧電素子(駆動素子)が設けられる。画素データ(4階調)に応じた大きさを有する電圧波形信号がこの圧電素子に印加されると、当該圧電素子が電圧の大きさに応じて伸縮駆動され、ノズル部から所定量のインクが吐出される。
ヘッド41Aのノズル♯359及びノズル♯360は、ヘッド41Bのノズル♯1及びノズル♯2とそれぞれ搬送方向に並ぶように配置される。同様に、ヘッド41Bのノズル♯359及びノズル♯360は、ヘッド41Cのノズル♯1及びノズル♯2と搬送方向に並ぶように配置される。言い換えると、紙幅方向に隣接する2個の短尺ヘッド(例えばヘッド41Aとヘッド41B)の2個のノズルは、それぞれ紙幅方向の重複する位置に配置される。このように重複してノズルを配置することによって、印刷画像上でヘッドの繋ぎ目が目立たないようにすることができる。
また、ヘッド41とヘッド42とは搬送方向の対応する位置に配置されている。例えば、ヘッド41Aのマゼンタ(M)ノズル#1とヘッド42Aのシアン(C)ノズル#1とは紙幅方向に関して重複する位置であり、搬送方向に関してずれた位置に配置される。また、ヘッド41Bのマゼンタ(M)ノズル#1とヘッド42Bのシアン(C)ノズル#1とは紙幅方向に関して重複する位置であり、搬送方向に関してずれた位置に配置される。
<ドット列の形成について>
プリンター1を用いたドット列の形成について説明する。ここでは、各ヘッドが設計通りの位置に取り付けられており、理想的な状態でドットが形成されるものとして説明を行う。なお、ヘッド41のマゼンタ(M)ノズル列によるドットの形成ついて説明するが、他の色のノズル列によるドットの形成についても同様である。
図6は、ドットの形成の様子の説明図である。図では、ヘッド41Aのノズルを丸印で示し、ヘッド41Bのノズルを四角印で示している。なお、紙幅方向に重複するノズル(ヘッド41Aのノズル♯359及びノズル♯360と、ヘッド41Bのノズル♯1及びノズル♯2)にはハッチングを施している。図の右側では、ヘッド41Aのノズルによって形成されるドットを黒丸印で示し、ヘッド41Bのノズルで形成されるドットを黒四角印で示している。
図6に示されるように、第356〜358画素列にはヘッド41Aの♯356〜#358ノズルがそれぞれ対応付けられ、それぞれの画素データにしたがって、黒丸印で示されるラスターラインが形成される。同様に、第361〜363画素列にはヘッド41Bの♯3〜#5ノズルがそれぞれ対応付けられ、黒四角印で示されるラスターラインが形成される。
一方、第359画素列では、ヘッド41Aのノズル♯359及びヘッド41Bのノズル♯1の2つのノズルが対応付けられる。ここでは、第359画素列の奇数番目の画素データ(図の黒丸印)をヘッド41Aのノズル♯359に対応付け、偶数番目の画素データ(図の黒四角印)をヘッド41Bのノズル♯1に対応付ける。そして、画素データに応じて各ノズルからインクが吐出される。理想的な状態でドットが形成される場合、ヘッド41Aのノズル♯359によって1ドットおきにドットが形成され、これらのドットの間を補完するように、ヘッド41Bのノズル♯1によって1ドットおきにドットが形成される。これにより、第359列領域に2個のノズルによって第359ラスターラインが形成される。なお、第360列領域におけるドットの形成も同様である。
以下、ドット列の重複領域におけるノズル(例えばヘッド41Aのノズル♯359やヘッド41Bのノズル♯1)のことを、「重複ノズル」と呼ぶ。図6において、「重複ノズル」は、ハッチングの施されたノズルである。
<ヘッド取り付け誤差のある状態でのドットの形成>
理想的な状態でドットが形成された場合について説明したが、実際には回転方向や並進方向(紙幅方向に平行な方向)にヘッドの取り付け誤差が生じるため、理想的な状態でドット列が形成されないことがある。また、紙が斜行や蛇行しながら搬送されたり、インクがノズルから曲がって吐出されたりすることによっても、理想的な状態でドット列が形成されないことがある。ここでは、ヘッドに取り付け誤差がある場合について説明する。
図7は、異なる2色のインクのノズル列間で、ドットの形成位置にずれが生じる場合について説明する図である。各ノズルに付される#はノズル番号を示し、#の後の( )内の数字はそのノズルが担当する列領域の番号を示している。図7の左側に示されるヘッド(ノズル列)は、ヘッド41Aを基準ヘッドとした場合に、ヘッドの取り付け誤差のない理想的な状態における各ノズル列の位置を表す(以下、理想アライメントと呼ぶ)。そして、理想アライメントの右側に示されるヘッド(ノズル列)は、実際のノズル列の配置の例、すなわち理想アライメントに対して各ノズル列の紙幅方向の位置がずれている場合の例を表している。
ある列領域に搬送方向に沿ったブルーの罫線を印刷する場合、紙幅方向の同じ位置にあるノズルからマゼンタ(M)及びシアン(C)のインクを吐出することによって印刷を行う。例えば図7において、第358列領域にブルーの罫線を印刷したい場合、ヘッド41Aのノズル#358からマゼンタ(M)インクを吐出し、ヘッド42Aのノズル#358からシアン(C)インクを吐出する。ここで、ヘッド41Aのノズル#358及びヘッド42Aのノズル#358は紙幅方向の重複した位置にあるので(紙幅方向のずれが無いので)、当該2つのノズルからそれぞれインクを吐出することにより、印刷データで指示されたとおりのブルーの罫線が第358列領域に印刷される。
次に、第715列領域に同じくブルーの罫線を印刷する場合、ヘッド41Bのノズル#357及びヘッド42Bのノズル#357からそれぞれインクが吐出される。しかし、図7のように、ヘッド41Bに紙幅方向に+0.5ノズル分の取り付け誤差が生じ、ヘッド42Bに紙幅方向に−0.5ノズル分の取り付け誤差が生じている場合、2つのノズル間には、紙幅方向に1ノズル分のずれが生じる。その結果、図7のように、第715列領域に約1ノズル分のずれ量(このずれ量をGap1と表現する)が生じる。この場合、ヘッド41Bから吐出されるマゼンタインクドットと、ヘッド42Bから吐出されるシアンインクドットとの着弾位置がずれることにより、印刷される線は印刷データで指示されたブルーとは色味の異なる色になる。つまり、色ずれ等が発生する。
なお、「1ノズル分のずれ量」とは、各ノズル列において隣り合う二つのノズル(例えば、ヘッド41Aにおいてノズル#1及びノズル#2)間の紙幅方向の間隔分のずれ量のことを言う。
次に、第1073列領域に同じくブルーの罫線を印刷する場合、ヘッド41Cのノズル#357及びヘッド42Cのノズル#357からそれぞれインクが吐出される。しかし、
ヘッド41Cに紙幅方向に+0.5ノズル分の取り付け誤差が生じ、ヘッド42Cに紙幅方向に−0.5ノズル分の取り付け誤差が生じている場合、ヘッド41B及びヘッド42Bのずれ量が累積することにより、ヘッド41Cとヘッド42Cとの紙幅方向のずれ量はさらに大きくなる。図7では、ヘッド41Cのノズル#357とヘッド42Cのノズル#357との紙幅方向のずれ量(このずれ量をGap2と表現する)は約2ノズル分である。Gap2>Gap1であることからずれ量がより大きくなり、ブルーの罫線を1本印刷しようとしても、実際にはマゼンタ(M)の罫線とシアン(C)の罫線とが2本印刷されたように見えてしまう。また、他の色のインクドットと混ざることにより混色等が発生するおそれがある。
このように、ヘッド間の紙幅方向取り付け位置の誤差等の影響によってカラーインクノズル列同士の紙幅方向の位置がずれる場合、ドットが形成される位置(列領域)がずれることにより、当該ずれ量の大きさに応じて色ずれや混色等の問題が発生する。
<色ずれ補正処理>
上述のようなカラーインクドットの列領域毎の着弾位置のずれに着目し、色ずれや混色を抑制するための補正処理(以下、「列基準」の処理とも呼ぶ)について説明する。図8は、本実施形態でインクドットが着弾する位置(列)を基準として重複ノズルの処理を行なった場合のドット形成の様子の説明図である。
列基準の処理では、基準ヘッド(図8においてヘッド41)を設定して、該基準ヘッドから求めた理想アライメント(図8において左端のヘッド位置)を算出する。そして、該理想アライメントで各ノズルに割り当てられる画素列に対して、実際に取り付けられているヘッドのノズルに割り当てられる画素列の誤差量が、0.5ノズル以下となるように各ヘッドに割り当てられる画素列を移動(シフト)させる。
図8において、ヘッド41Bのマゼンタ(M)ノズル列は理想アライメントに対して紙幅方向に+0.5ノズル程度(ここでは、0.5ノズル以下とする)のずれ量を有する。ずれ量が0.5ノズル以下である場合、ヘッド41Bの各ノズルに割り当てられる画素列の位置はシフトされず、シフト量=0となる。また、ヘッド41Bに対してヘッド41Cのマゼンタ(M)ノズル列は紙幅方向に+0.5ノズル程度のずれ量を有する。ずれ量が累積するため、ヘッド41Cのマゼンタ(M)ノズル列は理想アライメントに対して紙幅方向に+0.5ノズル以上、+1.5ノズル以下のずれ量を有する。この場合、ずれ量が0.5ノズル以下となるように、各ノズルに割り当てられる画素列がシフトされる。例えば図8では、ヘッド41Cに割り当てられる画素列は1列分プラス側にシフトされ、シフト量=+1となる。その結果、ヘッド41Cのノズル#1が担当する画素列は第717画素列から第718画素列に変更される。
ヘッド42についても同様に考える。ヘッド42Bのシアン(C)ノズル列が理想アライメントに対して紙幅方向に−0.5ノズル以下のずれ量を有する場合、ずれ量は0.5ノズル以下であるため、ヘッド42Bの各ノズルに割り当てられる画素列はシフトされず、シフト量=0となる。また、ヘッド42Bに対してヘッド42Cのシアン(C)ノズル列は紙幅方向に−0.5ノズルのずれ量を有する。ずれ量が累積するため、ヘッド42Cのシアン(C)ノズル列は理想アライメントに対して紙幅方向に−0.5ノズルから−1.5ノズルの範囲のずれ量を有する。したがって、ヘッド42Cに割り当てられる画素列は1列分マイナス側にシフトされ、シフト量=−1となる。その結果、ヘッド42Cのノズル#1が担当する画素列は第717画素列から第716画素列に変更される。
各ノズルに割り当てられる画素列を列基準によってシフトすることにより、任意の2色間での色間誤差を最大1ラスターとし、ヘッドのつなぎ目で同一の列領域が割り当てられるノズル間のずれ量を1ラスター以内に抑えることができる。
例えば、第1073列領域について、図7ではGap2として約2ノズル分のずれ量が生じていた。しかし、図8では、ヘッド41Cのマゼンタ(M)ノズル列に割り当てられる画素列が+1シフトしてノズル#356に第1073列領域が割り当てられ、ヘッド42Cのシアン(C)ノズル列に割り当てられる画素列が−1シフトしてノズル#358に第1073列領域が割り当てられる。これにより、第1073列領域において、マゼンタ(M)ノズル列とシアン(C)ノズル列とのずれ量(Gap2)は約0ノズル分となる。また、第715列領域についても、マゼンタ(M)ノズル列とシアン(C)ノズル列とのずれ量(Gap1)は約1ノズル分であり、いずれの場合も各ノズル間のずれ量は1ラスター以内となる。
このように各ノズルに割り当てられる画素列の設定を変更(調整)することで、カラーインクドット同士の紙幅方向における着弾位置のずれが小さくなり、色ずれや混色の発生を抑制することができる。なお、色ずれや混色を解消する為の画素列の割り当てのアルゴリズムはこのような方法のみに限定されるものではなく、他の方法で行ってもよい。また、上述の例ではヘッド41Aの位置を基準として理想アライメントを設定する例について説明したが、他のヘッド(ノズル列)の位置を基準としてもよい。
<濃度補正時の問題点>
上述のように列基準で各ノズルに割り当てられる画素列をシフトさせた場合、色ずれ等を効果的に解消することができる一方で、列領域毎の濃度補正(BRS)を行う際に問題が生じる。なお、濃度補正(BRS)の詳細については特開2005−205691号公報等に記載されているため、ここでは説明を省略する。
従来の濃度補正(BRS)では、列領域ごとに濃度補正値(BRS補正値)を算出し、当該列領域を担当するノズルに対して算出されたBRS補正値をそれぞれ適用することにより、該ノズルから吐出されるインクの量を調整して、ラスターライン毎に濃度の補正が行われていた。その際、BRS補正値を適用する列領域では上述のような画素列のシフトは考慮されない。ノズル位置にずれがない場合、例えば図5において、第718列領域のシアン(C)についてのBRS補正値は、ヘッド42Bのノズル#360及びヘッド42Cのノズル#2に割り当てられるはずである。
これに対して、図8のように列基準でノズルがシフトされている場合でも、第718列領域のシアン(C)についてのBRS補正値は、ヘッド42Bのノズル#360及びヘッド42Cのノズル#2に割り当てられる。すなわち、紙幅方向(ノズル列方向)のずれた位置にある2つのノズルに同じBRS補正値が割り当てられる。
例えば、第718列領域のシアン(C)についてのBRS補正値が濃度を10%高くする補正値(+10%と表現する)であり、第717、第719列領域のシアン(C)についてのBRS補正値が濃度を変更しない補正値(±0%と表現する)であるとする。このとき、ヘッド42Bのノズル#360及びヘッド42Cのノズル#2に割り当てられる補正値は+10%である。また、ヘッド42Bのノズル#360に対応する重複ノズルであるヘッド42Cのノズル#3には±0%の補正値が割り当てられ、ヘッド42Cのノズル#2に対応する重複ノズルであるヘッド42Bのノズル#359には±0%の補正値が割り当てられる。この場合、列基準シフト後の第717列領域(図8でヘッド42Bのノズル#359及びヘッド42Cのノズル#2)では、ヘッド42Cのノズル#2により+10%の濃度でインクが吐出されるため、本来濃度補正が必要ない第717列領域が濃く印刷されてしまう。また、列基準シフト後の第718列領域(ヘッド41Bのノズル#360及びヘッド42Bのノズル#3)では、42Bのノズル#3の濃度が±0%であるため、本来+10%の濃度補正が必要な第718列領域が薄く印刷されてしまう。
このように、重複ノズルにおいて濃度補正が適正に行われなくなり、印刷画像の画質が悪化する。
<本実施形態の概要>
そこで、本実施形態では、ノズル列の重複する部分(重複領域)において色ズレ等が生じないように印刷データのシフトを行いつつ、各ノズルに適正な濃度補正値を適用する。例えば、上述の図8の場合において、第718列領域に適用されるべき濃度補正値(BRS補正値)が、対応する重複ノズル(この場合、ヘッド42Bのノズル#360及びヘッド42Cのノズル#3)に割り当てられるようにプリンタードライバーによって調整が行われる。
まず、印刷対象となる画像の画像データにおける列領域の番号(x)と、各ヘッドに設けられるノズルの番号(#i)とを対応付けておく。その後、BRS補正パターンを印刷し、該補正パターンから、ラスターライン毎の補正値を算出し、補正値が算出されたラスターラインの番号(k)と各ヘッドのノズル番号(#i)とを対応付ける。そして、共通するノズル番号(#i)に対応付けられたラスターラインの番号(k)及び補正値を用いて、列領域(x)毎に濃度を補正した画像データを生成する。この補正後の画像データを用いて印刷を行うことにより、濃度ムラを抑制しつつ、ドット列の位置ずれが目立ちにくい良好な画質の画像を印刷することができる。
===濃度補正処理===
図9に、本実施形態で行なわれる濃度補正処理のフロー図を示す。本実施形態では、プリンタードライバーによってS101〜S104の工程が順次実行されることにより、画像データの濃度補正が行われる。
(S101:拡張画像データを生成)
はじめに、印刷対象となる画像のデータ(画像データ)をコピーして拡張し、拡張画像データを生成する。図10は拡張画像データの生成について説明する図である。図ではヘッド42A及びヘッド42Bによって形成される範囲の画像データを表している。図のような画像データについて、プリンタードライバーは、ヘッド42Aによって形成される領域(図のAの部分)と、ヘッド42Bによって形成される領域(図のBの部分)とについて、元の画像データを拡張コピーして拡張画像データを生成する。
(S102:画像データの列領域番号(x)とノズル番号(#i)との対応付け)
S101で生成された拡張画像データに基づいて、該拡張画像データの第x番目の列領域を各ヘッドの#i番目のノズルに対応付ける。図11は拡張画像データについて列領域と各ノズルとの対応関係について説明する図である。なお、図11では説明の便宜のため、シアン(C)のノズル列のみを表示している。
図の拡張画像データ(A)の部分について第x列領域にはヘッド42Aの#i番目のノズルからインクが吐出される。したがって、ヘッド42Aの#i番目のノズルには第x列領域が対応付けられる。同様に、ヘッド42Aの#i−1番目のノズルには第x−1列領域が対応付けられ、ヘッド42Aの#i+1番目のノズルには第x+1列領域が対応付けられる。このように、ヘッド42Aの各ノズルと拡張画像データ(A)の各列領域とが対応付けられる。
また、拡張画像データ(B)の各列領域とヘッド42Bの各ノズルとが同様にして対応付けられる。
図12は、S102で対応付けられた拡張画像データの列領域の番号と各ヘッドのノズル番号との対応関係を表したテーブルの例である。このように、画像データの列領域番号に対してヘッドの番号とノズルの番号とが対応付けられる。例えば、上述のように第x列領域に対応付けられるのは、ヘッドは42Aの#i番目のノズルである。プリンタードライバーは図12に相当するテーブルをMCYKのインク毎(すなわち、各色インクを吐出するノズル列毎)に生成し、メモリー63等の記憶媒体に記憶させる。印刷される画像の濃度補正の対象となるラスターラインと、そのラスターラインを担当するノズルとの対応付けが容易になる。
(S103:濃度補正値のラスター番号(k)とノズル番号(#i)との対応付け)
次に、印刷画像のラスターライン毎に濃度補正値を求め、第kラスターラインについて求められた濃度補正値を各ヘッドの#i番目のノズルに対応付ける。
図13は、画像のラスターライン毎に求められる濃度補正値を各ノズルに対応付ける際のフロー図である。なお、以下ではヘッド42A及びヘッド42Bのシアン(C)ノズル列を用いて、シアンについてラスターライン毎の濃度補正値(BRS補正値)を求め、シアン(C)ノズル列の各ノズルに対応付ける場合の例について説明する。シアン(C)以外の各ノズル列(MYK)についても基本的な動作は同様である。
まず、テストパターン及び罫線の印刷を行う(S131)。図14に、本実施形態で用いられるテストパターンの一例を示す。本実施形態では、図の斜線部で示される帯状のテストパターンと、当該帯状のテストパターンの左側(右側でもよい)に隣り合って複数の罫線が印刷される。
テストパターンは、ヘッド42A及びヘッド42Bによって印刷され、例えば濃度30%、50%、70%の3つの領域からなる。該テストパターンは搬送方向に沿ったドット列が紙幅方向に複数並ぶことによって形成されており、ある列領域において濃度ムラが生じると、テストパターンの搬送方向に沿ってその列領域に該当するラスターラインにスジが生じる。したがって、そのようなスジが生じたラスターライン(すなわち、スジが生じた紙幅方向の位置)についての濃度を補正する補正値を求めることで、印刷画像に濃度ムラが生じることを抑制できる。本実施形態において、帯状パターンは上述の「列基準」によって印刷され、色ズレ等が生じにくいようになっている。
また、帯状パターンに隣り合って印刷される罫線は、ヘッド42A及びヘッド42Bの所定のノズルを用いて紙幅方向に複数並ぶように印刷される。例えば、ヘッド42Aのノズル#1、ノズル#10、ノズル#20…等、罫線の間隔がほぼ等間隔となるようにノズルを選択して印刷する。つまり、本実施形態では罫線を印刷するノズルの番号が明らになっている。
ここで、罫線を印刷する際には、ヘッド42Aの#i番目のノズルと、#i番目のノズルと搬送方向の対応する位置にあるヘッド42Bのノズルとの紙幅方向(ノズル列方向)の距離が0.5ノズル以下となるように、印刷データが調整される。すなわち、ヘッド42Aとヘッド42Bとの重複範囲にあるノズル(重複ノズル)のノズル列方向のずれ量は、0.5ラスター以下となる。このように重複ノズルにずれが生じている場合、ヘッド42Aの#i番目のノズルによって印刷される罫線、及び、#i番目のノズルに対応するヘッド42Bのノズルによって印刷される罫線は、互いにずれた位置に印刷される。
印刷されたテストパターン及び罫線はスキャナー等の画像読取装置を用いて読み取られ、画像データとして取得される(S132)。スキャナーとしては、一般的なイメージスキャナーを用いることができる。そして、取得された画像データに基づいてラスターライン毎の階調値(濃度)が計測され(S133)、当該階調値(濃度)に基づいて、ラスターライン毎に濃度補正値(BRS補正値)が算出される(S134)。なお、S132〜S134の濃度補正値(BRS補正値)算出手段については公知であるため、詳細な説明は省略する。
続いて、ラスターライン毎に算出された補正値が、各ヘッドのノズルにそれぞれ対応付けられる(S135)。図14に示されるように、本実施形態では、テストパターンに隣り合わせて罫線が印刷されている。この罫線を基準として、濃度補正値が算出されたラスターラインの位置と各ノズルの位置とが対応付けられる。
図15は、罫線が1つのヘッド(1つのノズル)によって印刷される場合の、濃度補正値のラスター番号とノズル番号との対応付けについて説明する図である。本実施形態で、1つのノズルによって罫線が印刷される場合とは、ヘッドの重複領域以外のノズルを用いて罫線が印刷される場合のことを意味する。S134でテストパターンの第kラスターライン(ラスター番号=k)について濃度補正値Ckが算出されたとする。まず、プリンタードライバーは、第kラスターラインについて紙幅方向上下に位置する2本の罫線(図で罫線r1及びr2)を選択する。上述のように罫線r1を印刷したノズル及び、罫線r2を印刷したノズルは明らかであるため、当該罫線の位置に対応するノズル番号は特定されている。図15では罫線r1がヘッド42Aの#100番目のノズルで形成され、罫線r2がヘッド42Aの#110番目のノズルで形成されているものとする。
プリンタードライバーは、S132で取得された画像データを用いて第kラスターラインと罫線r1との紙幅方向(ノズル列方向)の間隔d1、及び、第kラスターラインと罫線r2との紙幅方向(ノズル列方向)の間隔d2を算出する。罫線1と罫線2との間のノズル数をNとする場合、第kラスターラインに対応するノズル番号は、罫線r1の位置のノズル番号+N×d1/(d1+d2)で表わされる。例えば、図15で第kラスターラインが罫線r1と罫線r2との中間に位置する場合(d1=d2の場合)、第kラスターラインに対応するノズル番号は、#110+10×(1/2)=#105となる。このようにして、ラスターラインの番号(k)及びその濃度補正値(Ck)がノズル番号(#i)と対応付けられる。
図16は、罫線が2つのヘッド(重複ノズル)によって印刷される場合の、濃度補正値のラスター番号とノズル番号との対応付けについて説明する図である。この場合、ヘッド42Aとヘッド42Bとの重複ノズルによって、2本の罫線が近接して印刷される。例えば、ヘッド42Aの#i番目のノズルと、#iに対応するヘッド42Bの#j番目のノズルとによって図16に示されるような2本の罫線が形成される。この2本の罫線の中間の位置を#i(#j)によって形成された罫線r1の位置とみなす。なお、罫線を印刷する際の対応する2つのノズル(例えば、図16において#i番目のノズルと#j番目のノズル)の紙幅方向(ノズル列方向)の間隔は上述のように0.5ラスター以下となるように設定されているため、重複ノズルによって印刷される2本の罫線の間隔は十分狭くなる。そのため、当該2本の罫線の中間の位置を罫線位置とみなしても各ヘッドのノズルの位置を正確に特定することが可能である。
罫線の位置が確定したら、補正値Ckが算出された第kラスターラインについて上下の罫線が選択される(図16で罫線r1及びr2)。後の処理は上述の図15で説明した方法と同様にして行われる。これにより、第kラスターライン及びその濃度補正値Ckが、各ヘッドの#i番目のノズルと対応付けられる。
図17は、S135で対応付けられた濃度補正値及びそのラスター番号と各ヘッドのノズル番号との対応関係を表したテーブルの例である。このように、濃度補正値及びそのラスター番号に対してヘッドの番号とノズルの番号とが対応付けられる。例えば、上述のように第kラスターに対応付けられるのは、ヘッドは42Aの#i番目のノズルである。プリンタードライバーは図17に相当するテーブルをMCYKのインク毎(すなわち、各色インクを吐出するノズル列毎)に生成し、メモリー63等の記憶媒体に記憶させる。データをテーブルとして記憶させておくことにより、印刷される画像の濃度補正の対象となるラスターラインと、そのラスターラインを担当するノズルとの対応付けが容易になる。
(S104:第kラスターの濃度補正値を画像データの第x列領域に適用)
プリンタードライバーはS102で求められた図12のテーブルと、S103で求められた図17のテーブルとを参照し、#i番目のノズルに対応する濃度補正値のラスター番号(k)と、画像データの列領域(x)とを対応付ける。これにより、画像データの第x列領域に対する濃度補正値(第kラスターにおけるBRS補正値)が決定される。テーブルを利用することで、画像データの列領域毎に適正な濃度補正値を効率よく割り当てることができる。そして、該濃度補正値に応じて画像データの濃度が適正に補正される。
画像データの濃度補正が完了した後、プリンタードライバーによって補正後の画像データがプリンター1に送信され、画像の印刷が行われる。
<実施形態の効果>
本実施形態では、濃度補正値のラスター番号とノズル番号とを対応付ける際に、2つのノズル列の重複部分を含むノズルを用いて列基準で印刷されたテストパターンと、該テストパターンに隣接して印刷された罫線とを用いる。このテストパターンのラスターライン毎の濃度から、ラスターライン毎の濃度補正値が算出される。そして、罫線の位置から各ヘッドに含まれるノズルの位置をそれぞれ特定し、濃度補正値が算出されたラスターラインの位置との対応付けが行なわれる。これにより、罫線の位置を基準として、ラスターライン毎の濃度補正値と、各ヘッドのノズル位置とを正確に対応付けることができるので、ノズルからインクを吐出するときの濃度ムラ等を効果的に抑制することができる。また、列基準で印刷されたテストパターンに基づいて濃度補正がおこなわれるため、ドット列の位置ずれや混色が目立ちにくい良好な画質の画像を印刷することができる。
<変形例1>
列領域毎の濃度補正値と各ノズルとの対応付けの工程(S103)において印刷されるテストパターン及び罫線の変形例(変形例1)について説明する。
図18は、変形例1におけるテストパターンを表す図である。テストパターン自体は図14で説明されたパターンと同様であるが、罫線の部分が異なる。変形例1では、ヘッド42Aによって罫線Aが印刷され、ヘッド42Bによって罫線Bが印刷される。そして、2つのヘッドの重複領域以外の部分では、上述のS135の工程と同様の方法によって、濃度補正値及びそのラスター番号(k)と各ヘッドのノズル番号(#i)とが対応付けられる。一方、重複領域では、各ヘッドについて別個にラスター番号とノズル番号との対応付けが行なわれる。
図19は、変形例1で罫線が重複ノズルによって印刷される場合の、濃度補正値のラスター番号とノズル番号との対応付けについて説明する図である。図では、ヘッド42Aの#iノズルによって罫線ra1が印刷され、#i+Nノズルによって罫線ra2が印刷される。また、ヘッド42Bの#jノズルによって罫線rb1が印刷され、#j+Nノズルによって罫線rb2が印刷される。そして、罫線ra1及びra2から、第kラスターラインとヘッド42Aに含まれるノズルのノズル番号とが対応付けられる。対応付けの方法は上述の図15で説明された方法と同様であり、第kラスターラインと罫線ra1との距離da1と、第kラスターラインと罫線ra2との距離da2との関係からノズル番号が第kラスターラインに対応するノズル番号が決定される。また、同様にして、罫線rb1及びrb2から、第kラスターラインとヘッド42Aに含まれるノズルのノズル番号とが対応付けられる。
各ヘッドがそれぞれ別個に罫線を印刷することにより、ヘッドの重複領域において罫線の位置と各ノズルの位置との対応関係が明確になりやすい。
<変形例2>
列領域毎の濃度補正値と各ノズルとの対応付けの工程(S103)において印刷されるテストパターン及び罫線の他の変形例(変形例2)について説明する。
図20は、変形例2におけるテストパターンを表す図である。テストパターン自体は図14において説明されたパターンと同様であるが、罫線の部分が異なる。変形例2では、重複領域において、片方のヘッドのみを用いて罫線が印刷される。図では、42Bヘッドに含まれるノズルによって重複領域における罫線が印刷されているが、42Aヘッドに含まれるノズルによって重複領域における罫線が印刷されるのであってもよい。
重複領域以外の部分では、上述のS135の工程で説明したようにして、濃度補正値及びそのラスター番号(k)と各ヘッドのノズル番号(#i)とが対応付けられる。また、重複領域では、ヘッド42Bの各ノズルについてラスター番号(k)とヘッド42Bのノズル番号(#i)とが対応付けられる。そして、重複領域におけるヘッド42Aの各ノズルについては、重複領域の上側の領域に形成されている罫線の間隔(例えば10ノズル間隔)を参照することにより、ノズル位置(紙幅方向の位置)が特定され、ラスター番号(k)とノズル番号(#i)とが対応付けられる。
ヘッドの重複領域において片側のヘッドのみによって罫線を印刷することにより、該重複領域に印刷される罫線の数が少なくなり、罫線とノズルとの対応付けが容易になる。
===その他の実施形態===
一実施形態としてのプリンター、及びその制御装置について説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
<印刷装置について>
前述の実施形態では印刷制御装置によって制御されるプリンターの例として、搬送方向に搬送される媒体に対して、固定されたヘッド部からインクを吐出することによって画像を印刷する、所謂ラインプリンターについて説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、媒体を搬送する動作とヘッドを移動させながらインクを吐出する動作とを交互に繰り返すことで印刷を行なう、シリアルタイプの印刷装置や、搬送ドラムを回転させることによって媒体を搬送しながらインクを吐出する印刷装置であってもよい。
<使用するインクについて>
前述の実施形態では、MCYKの4色のインクを使用して印刷する例が説明されていたが、これに限られるものではない。例えば、ライトシアン、ライトマゼンタ、ホワイト、クリア等、MCYK以外の色のインクを用いて印刷を行ってもよい。
<ノズルについて>
前述の実施形態では、圧電素子(ピエゾ素子)を駆動させることによってノズルからインクを吐出する例について説明されていた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
<ノズル列の配置について>
ヘッド部のノズル列は搬送方向に沿ってMCYKの順で並んでいたが、これに限られるものではない。例えば、Kノズル列とYノズル列との順番が入れ替わっていてもよいし、Kノズル列が2列分配置される等、特定のノズル列の配置数が他のノズル列と異なる構成としてもよい。
<媒体について>
前述の実施形態では、ノズルから流体が吐出される媒体は、紙であった。しかし、媒体は紙に限られるものではない。例えば、布や、OHPシートや、液晶基板、半導体ウェハーなどでも良い。
<プリンタードライバーについて>
前述の各実施形態では、プリンタードライバーの処理はコンピューター110によって行われていたが、プリンター1のコントローラー60にプリンタードライバーをインストールして、プリンター自体でプリンタードライバーの処理を行ってもよい。この場合、プリンター1が印刷制御装置を内蔵している構成となる。
1 プリンター
20 搬送ユニット、22A 上流側ローラー、22B 下流側ローラー、
24 ベルト、
40 ヘッドユニット、41〜44 ヘッド、
50 検出器群、
60 コントローラー、61 インターフェース部、62 CPU、63 メモリー、
64 ユニット制御回路、
110 コンピューター

Claims (5)

  1. インクを吐出する複数のノズルが所定の方向に並ぶ第1のノズル列と、
    前記インクを吐出する複数のノズルが前記所定の方向に並び、一部のノズルが前記第1のノズル列中の一部のノズルと前記所定の方向の重複する位置に配置された第2のノズル列と、を備える印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向と交差する交差方向に沿って形成されたドット列が前記所定の方向に複数並ぶテストパターンを印刷させ、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルのうち、
    前記第1のノズル列中の或るノズルを用いて、前記交差方向において前記テストパターンと隣り合うように前記交差方向に沿って第1罫線を印刷させ、
    前記第2のノズル列中の或るノズルを用いて、前記第1罫線との前記所定の方向における間隔が、前記第1のノズル列若しくは前記第2のノズル列中の隣り合う2つのノズル間の間隔の半分以下である第2罫線を前記交差方向において前記テストパターンと隣り合うように印刷させ、
    前記テストパターンを読み取った画像データから検出される前記所定の方向に並ぶラスターライン毎の濃度に応じて、前記ラスターライン毎の濃度補正値を算出し、
    前記第1罫線及び前記第2罫線の位置に基づいて特定される前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付け、
    前記第1罫線及び前記前記第2罫線の位置に基づいて特定される前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付ける、
    ことを特徴とする印刷制御装置。
  2. 請求項1に記載の印刷制御装置であって、
    前記第1のノズル列及び前記第2のノズル列中に含まれる各ノズルが理想的な位置に配置されている場合に、前記各ノズルに割り当てられる画像データ上の画素列と、
    前記第1のノズル列及び前記第2のノズル列中に含まれる各ノズルに実際に割り当てられる前記画像データ上の画素列と、の前記所定の方向のずれ量が、
    前記第1のノズル列若しくは前記第2のノズル列中の隣り合う2つのノズル間の間隔の半分以下となるように、
    前記各ノズルに実際に割り当てられる前記画像データ上の画素列を調整して、前記テストパターンを印刷させる、ことを特徴とする印刷制御装置。
  3. 請求項1または2に記載の印刷制御装置であって、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分では、
    前記第1のノズル列によって印刷される罫線の位置を基準として、前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記ラスターラインの位置とが対応付けられ、
    前記第2のノズル列によって印刷される罫線の位置を基準として、前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記ラスターラインの位置とが対応付けられる、ことを特徴とする印刷制御装置。
  4. インクを吐出する複数のノズルが所定の方向に並ぶ第1のノズル列と、
    前記インクを吐出する複数のノズルが前記所定の方向に並び、一部のノズルが前記第1のノズル列中の一部のノズルと前記所定の方向の重複する位置に配置された第2のノズル列と、を備える印刷装置を制御する印刷制御装置であって、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向と交差する交差方向に沿って形成されたドット列が前記所定の方向に複数並ぶテストパターンを印刷させ、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列に含まれるノズルを用いて、前記交差方向において前記テストパターンと隣り合うように前記所定の方向に複数並ぶ罫線を印刷させ、
    前記テストパターンを読み取った画像データから検出される前記所定の方向に並ぶラスターライン毎の濃度に応じて、前記ラスターライン毎の濃度補正値を算出し、
    前記罫線の位置から特定される前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付け、前記罫線の位置から特定される前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付ける、印刷制御装置であって、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分では、
    前記第1のノズル列によって印刷される罫線の位置と、前記第2のノズル列によって印刷される罫線の位置との中間の位置を基準として、
    前記ラスターラインの位置と前記ノズルの位置とが対応付けられる、ことを特徴とする印刷制御装置。
  5. インクを吐出する複数のノズルが所定の方向に並ぶ第1のノズル列と、
    前記インクを吐出する複数のノズルが前記所定の方向に並び、一部のノズルが前記第1のノズル列中の一部のノズルと前記所定の方向の重複する位置に配置された第2のノズル列と、を備える印刷装置を制御する印刷制御装置に濃度補正処理を実行させるためのプログラムであって、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルを用いて、前記所定の方向と交差する交差方向に沿って形成されたドット列が前記所定の方向に複数並ぶテストパターンを印刷させる機能と、
    前記第1のノズル列と前記第2のノズル列との重複部分に含まれるノズルのうち、
    前記第1のノズル列中の或るノズルを用いて、前記交差方向において前記テストパターンと隣り合うように前記交差方向に沿って第1罫線を印刷させる機能と、
    前記第2のノズル列中の或るノズルを用いて、前記第1罫線との前記所定の方向における間隔が、前記第1のノズル列若しくは前記第2のノズル列中の隣り合う2つのノズル間の間隔の半分以下である第2罫線を前記交差方向において前記テストパターンと隣り合うように印刷させる機能と、
    前記テストパターンを読み取った画像データから検出される前記所定の方向に並ぶラスターライン毎の濃度に応じて、前記ラスターライン毎の濃度補正値を算出する機能と、
    前記第1罫線及び前記第2罫線の位置に基づいて特定される前記第1のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付け、前記第1罫線及び前記第2罫線の位置に基づいて前記罫線の位置から特定される前記第2のノズル列中に含まれる各々のノズルの位置と前記濃度補正値が算出されたそれぞれのラスターラインの位置とを対応付ける機能と、
    を前記印刷制御装置に実行させるプログラム。
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