JP2010099893A - 流体噴射装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】第1ノズル列の位置と、第2ノズル列の位置とのずれ量を求める。ずれ量がノズルピッチの半分よりも小さい場合には、所定方向に重複する第1ノズル列のノズルと第2ノズル列のノズルを所定のノズルに設定する。ずれ量がノズルピッチの半分よりも大きい場合には、前記所定方向に重複する前記第1ノズル列のノズルと前記第2ノズル列のノズルを、前記所定のノズルとは異なるノズルに設定する。
【選択図】図9
Description
また、このような課題は、インクジェットプリンタに限られるものではない。他の液体噴射装置においても、ノズル列とノズル列との繋ぎ目において、流体の塗布ムラが生じるおそれがある。
本発明は、このような流体の塗布ムラを抑制できる装置を製造することを目的とする。
本発明の他の特徴については、本明細書及び添付図面の記載により明らかにする。
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも、以下の事項が明らかとなる。
まず、本実施形態を説明する際に用いられる用語の意味を説明する。
図1は、用語の説明図である。
「印刷画像」とは、媒体(例えば紙)の上に印刷された画像である。インクジェットプリンタの印刷画像は、紙上に形成された無数のドットから構成されている。
「画素列」とは、画像データ上において所定方向に並ぶ画素の列である。図に示すように、n番目の画素列のことを「第n画素列」と呼ぶ。
<全体構成>
図2は、全体構成のブロック図である。図3は、プリンタ1の搬送処理とドット形成処理を説明するための斜視図である。
なお、ヘッドユニット40を構成するヘッドの配置については、後で説明する。
図4は、ヘッドユニット40の下面における複数のヘッドの配列の説明図である。図に示すように、ヘッドユニット40は、上流側ヘッド群41Aと、この上流側ヘッド群41Aよりも搬送方向下流側に設けられた下流側ヘッド群41Bとを有する。上流側ヘッド群41A及び下流側ヘッド群41Bは、それぞれ、紙幅方向に所定間隔で並ぶ複数のヘッド42を有する。紙幅方向に関して、上流側ヘッド群41Aのヘッド42とヘッド42との間に、下流側ヘッド群41Bのヘッド42が位置するように、各ヘッド群のヘッド42が設けられている。また同様に、紙幅方向に関して、下流側ヘッド群41Bのヘッド42とヘッド42との間に、上流側ヘッド群41Aのヘッド42が位置するように、各ヘッド群のヘッド42が設けられている。このため、ヘッドユニット40は、全体として、紙幅方向に沿って複数のヘッド42を千鳥列状に配置して構成されている。
以下、説明の簡略化のため、図中の上の3個のヘッド(第1ヘッド42A、第2ヘッド42B及び第3ヘッド42C)のみによってヘッドユニット40が構成されているものとする。
次に、ドットの形成について説明する。ここでは、各ヘッドが設計通りに取り付けられており、理想的な状態でドットが形成されるものとして説明を行う。なお、ブラックノズル列によるドットの形成ついて説明するが、他の色のノズル列によるドットの形成も同様である。
なお、第177列領域、第178列領域、第181列領域〜第183列領域へのドットの形成においても、第176列領域と同様に、コントローラ60は、それぞれ対応する1個のノズルによってラスタラインを形成する。
なお、第180列領域へのドットの形成においても、第179列領域と同様に、コントローラ60は、対応する2個のノズルによって第180ラスタラインを形成する。
図7は、ヘッドの取付誤差の説明図である。理想的な状態でドットが形成された場合について上記で説明したが、実際には、図に示すように、回転方向や並進方向(紙幅方向に平行な方向)に取付誤差が生じるため、理想的な状態でドットが形成されないことがある。また、紙が斜行や蛇行しながら搬送されたり、インクがノズルから曲がって吐出されたりすることによっても、理想的な状態でドットが形成されないことがある。ここでは、図に示すように、第2ヘッド42Bの取付位置に回転方向の取付誤差がある場合について説明する。
図中の左側に、第1ヘッド42Aと第2ヘッド42Bのそれぞれのブラックノズル列の位置関係が示されている。図6(取付誤差が無い場合)の2個のノズル列の位置関係と比較すると、第2ヘッド42Bのブラックノズル列が、第1ヘッド42Aのブラックノズル列に対して、図中の上側に位置している。この結果、2個のノズル列の紙幅方向の重複範囲が広くなる。
そして、回転方向の取付誤差が大きい場合、図に示すように、第2ヘッド42Bの各ノズルが、本来ドットを形成する列領域よりも上の列領域にドットを形成するようになってしまう。例えば、第2ヘッド42Bのノズル♯1が、第179列領域ではなく、第178列領域にドットを形成してしまう。
図中の左側に、第1ヘッド42Aと第2ヘッド42Bのそれぞれのイエローノズル列の位置関係が示されている。取付誤差が無い場合と比較すると、第2ヘッド42Bのイエローノズル列は、第1ヘッド42Aのイエローノズル列に対して、図中の下側に位置している。つまり、図8Bでは、図8Aとは反対に、2個のノズル列の紙幅方向の重複範囲が狭くなる。
そして、回転方向の取付誤差が大きい場合、図に示すように、第2ヘッド42Bの各ノズルが、本来ドットを形成する列領域よりも下の列領域にドットを形成するようになってしまう。例えば、第2ヘッド42Bのノズル♯1が、第179列領域ではなく、第180列領域にドットを形成してしまう。
本実施形態の理解を容易にするために、本実施形態の処理の詳細な説明の前に、本実施形態の処理結果を説明する。
同様に、2個のイエローノズル列の相対的な位置関係が図8Bのような場合、図9Bに示すように第1ヘッド42Aのノズル♯179及び第2ヘッド42Bのノズル♯2を重複ノズルから外すように、設定が変更される。この結果、図9Bに示すように、第179列領域及び第181列領域(図8Bではドットが少なく形成された列領域)のドットの数が少なくならずに済み、印刷画像の中に淡い縞模様が発生することを抑制できる。
図10は、本実施形態の処理の流れのフロー図である。ここでは、プリンタドライバが、図中の各処理を、コンピュータ110に実行させたり、印刷データ等の制御データをプリンタ1に送信することによってプリンタ1に実行させたりする。但し、プリンタ1がプリンタドライバの機能を備え、スキャナ120の機能も備えていれば(プリンタ1が複合機であれば)、プリンタ1だけで図中の各処理を実行することも可能である。
なお、この処理は、プリンタ1の製造後、出荷前の検査段階に行われる。
まず、コントローラ60は、紙にテストパターンを印刷する(S101)。コントローラ60は、搬送ユニット20に紙を搬送方向に搬送させつつ、ヘッドユニット40にノズルからインクを吐出させることによって、紙にテストパターンを印刷する。
図11は、テストパターンの説明図である。テストパターンは、基準パターンP0と、第1パターンP1と、第2パターンP2と、第3パターンP3とを有する。
また、コントローラ60は、第1パターンP1〜第3パターンP3の印刷開始から印刷終了までの間、ブラックノズル列のノズル♯1から断続的にインク滴を吐出させて、基準パターンP0を形成する。これにより、第1パターンP1〜第3パターンP3のどのパターンに対しても、搬送方向に関して同じ位置に、基準パターンP0を構成するドットが存在する。
次に、コンピュータ110は、テストパターンの画像をスキャナ120に読み取らせる。スキャナ120は、コンピュータ110のスキャナドライバからの指示に従って、テストパターンの画像を読み取り、読取結果である画像データをコンピュータ110に送信する。スキャナ120の読取解像度は、ノズルピッチの4倍以上に設定され、ここでは2880dpi(ノズルピッチの16倍)に設定されている。
次に、コンピュータ110は、画像データを解析して各ノズルの形成したドットの位置を測定する。このとき、コンピュータ110は、画像データの中の各ドットの画像の重心位置を求める。各ノズルは5個ずつドットを形成しているので、コンピュータ110は、5個の重心位置の平均値を、そのノズルが形成したドットの位置とする。
例えば、コンピュータ110は、画像データ上において、図11の第1パターンP1のパターンP1_Kの一番下の5個のドットに相当する画像のそれぞれの重心位置の平均値を算出し、その値を第1ヘッド42Aのブラックノズル列のノズル♯180のドット形成位置とする。ここでは、第1ヘッド42Aのブラックノズル列のノズル♯180のドット形成位置は、「2879」として記録されている(言い換えると、第1ヘッド42Aのブラックノズル列のノズル♯180の形成したドットの画像は、画像データ(2880dpiの解像度の画像データ)の第2879画素列のあたりにある。)。
例えば、第1パターンP1のイエローのパターンP1_Yと搬送方向に同じ位置にある基準パターンP0の5個のドットに相当する画像の重心位置の平均値として、ここでは「3」が記録されている。
紙にテストパターンが印刷されるとき、紙が斜行や蛇行しながら搬送されることがある。このような場合、テストパターンを構成するドットの位置は、紙の斜行や蛇行などの搬送誤差の影響を受けている。つまり、この場合、ドットの位置は、そのドットを形成したノズルの位置を正確には反映していないと考えられる。このため、ドットの位置の測定結果からノズルの位置を推定するためには、ドットの位置の測定結果から搬送誤差の成分を除去する必要がある。
もし理想的にドットが形成されていれば、第1ヘッド42Aのブラックノズル列のノズル♯179が形成したドットの位置と、第2ヘッド42Bのブラックノズル列のノズル♯1が形成したドットの位置は、同じはずである。しかし、図13の表からすると、これらのドットの位置は、7画素分(2880dpiの画像データでの7画素分)だけ紙幅方向にずれている。言い換えると、第1ヘッド42Aのブラックノズル列のノズル♯179と、第2ヘッド42Bのブラックノズル列のノズル♯1とが、搬送方向に正確に並んで配置されておらず、7画素分だけ紙幅方向にずれていると考えられる。
図15は、第1ヘッドのノズル列に対する第2ヘッドのノズル列の相対位置の説明図である。ノズルピッチは180dpiなので、ノズルピッチは、2880dpiの画像データ上では16画素分に相当する。また、列領域の幅もノズルピットと同じ180dpiになるので、列領域の幅も、2880dpiの画像データ上では16画素分に相当する。
図に示すとおり、本実施形態では、色ごとに、重複ノズルの設定データが決定される。
プリンタを購入したユーザは、コンピュータ110にプリンタ1を接続するとともに、プリンタドライバ(プログラム)を記憶したCD−ROM(記憶媒体)をコンピュータ110のCD−ROMドライブにセットし、プリンタドライバをコンピュータ110にインストールする。なお、ユーザの下では、図2のようにスキャナ120はコンピュータ110に接続されていなくても良い。
これらの処理を経て生成された印刷データは、プリンタドライバによりプリンタに送信される。
プリンタ1のメモリ63には、重複ノズルの設定データ(図16参照)が記憶されている。コントローラ60は、重複ノズルの設定データをメモリ63から読み出す。
次に、コントローラ60は、色ごとに重複ノズルを決定する。
例えば、シアン(C)について、第2ヘッド42Bと第3ヘッド42Cとの間の重複ノズルの設定データはゼロなので、コントローラ60は、第2ヘッド42Bのシアンノズル列の重複ノズルをノズル♯179及びノズル♯180に決定し、第3ヘッド42Cのシアンノズル列の重複ノズルをノズル♯1及びノズル♯2に決定する。また、例えばイエロー(Y)について、第1ヘッド42Aと第2ヘッド42Bとの間の重複ノズルの設定データはゼロなので、コントローラ60は、第1ヘッド42Aのイエローノズル列の重複ノズルをノズル♯179及びノズル♯180に決定し、第2ヘッド42Bのイエローノズル列の重複ノズルをノズル♯1及びノズル♯2に決定する。
例えば、マゼンタ(M)について、第2ヘッド42Bと第3ヘッド42Cとの間の重複ノズルの設定データが「1」なので、コントローラ60は、第2ヘッド42Bのマゼンタノズル列の重複ノズルをノズル♯178〜ノズル♯180に決定し、第3ヘッド42Cのマゼンタノズル列の重複ノズルをノズル♯1〜ノズル♯3に決定する。
例えば、マゼンタ(M)の第1ヘッド42Aと第2ヘッド42Bとの間の重複ノズルの設定データが「−1」なので、コントローラ60は、第1ヘッド42Aのマゼンタノズル列の重複ノズルをノズルノズル♯180に決定し、第2ヘッド42Bのマゼンタノズル列の重複ノズルをノズル♯1に決定する。
次に、コントローラ60は、色ごとの重複ノズルの設定に基づいて、色ごとに、画像データの各画素列とノズルとを対応付ける。
重複ノズルの設定がデフォルトの場合には、コントローラ60は、第1画素列〜第178画素列に第1ヘッド42Aのノズル♯1〜ノズル♯178を対応づける。また、この場合、第1ヘッド42Aのノズル♯179は第2ヘッド42Bのノズル♯1とともに重複ノズルに設定されているので、コントローラ60は、第179画素列にこれらの2個のノズルを対応づける。同様に、第1ヘッド42Aのノズル♯180は第2ヘッド42Bのノズル♯2とともに重複ノズルに設定されているので、コントローラ60は、第180画素列にこれらの2個のノズルを対応づける。そして、コントローラ60は、第181画素列〜第356画素列に第2ヘッド42Bのノズル♯3〜ノズル♯178を対応付け、第357画素列に第2ヘッド42Bのノズル♯179及び第3ヘッド42Cのノズル♯1を対応付け、第358画素列に第2ヘッド42Bのノズル♯180及び第3ヘッド42Cのノズル♯2を対応付け、第359画素列以降の画素列には第3ヘッド42Cのノズル♯3以降のノズルを対応づける。
その後、コントローラ60は、第357画素列に第2ヘッド42Bのノズル♯178及び第3ヘッド42Cのノズル♯1を対応付け、第358画素列に第2ヘッド42Bのノズル♯179及び第3ヘッド42Cのノズル♯2を対応付け、第359画素列に第2ヘッド42Bのノズル♯180及び第3ヘッド42Cのノズル♯3を対応付け、第360画素列以降の画素列には第3ヘッド42Cのノズル♯4以降のノズルを対応付ける。
このようにして、コントローラ60は、各画素列とノズルとを対応づける。
次に、コントローラ60は、重複ノズルに対応する画素列のコピーを行う。例えば、第179画素列が重複ノズルに対応付けられていれば、コントローラ60は、第179画素列のコピーを作成する。この結果、第179画素列が2個できる。
なお、本実施形態では、色ごとに、コピーされる画素列が異なることになる。
次に、コントローラ60は、コピーされた画素列(2個になった画素列)に、マスク処理を施す。
本実施形態では、コントローラ60は、2個になった画素列の一方の画素列に対し、偶数番目の画素データが無効になるように(偶数番目の画素データが「ドット無し」を示す画素データに変換されるように)、マスク処理を施す。また、コントローラ60は、他方の画素列に対し、奇数番目の画素データが無効になるように(奇数番目の画素データが「ドット無し」を示す画素データに変換されるように)、マスク処理を施す。
図20は、各ノズルからインクを吐出する際に用いられる画素列の説明図である。ここでは、重複ノズルの設定はデフォルトの通りであるとする。このため、この段階では、既に説明したように、重複ノズルに対応付けられた第179画素列及び第180画素列がコピーされ(S204)、コピーされた画素列に対してマスク処理が施されている(S205)。
このとき、図に示すように、コントローラ60は、第1画素列〜第178画素列の画素データに基づいて第1ヘッド42Aのノズル♯1〜178のそれぞれのピエゾ素子を制御して、各ノズルからインクを吐出させる。これにより、第1ラスタライン〜第178ラスタラインが形成される。
前述の実施形態では、S204でコピーされた画素列がどの画素列であっても、2個になった画素列の一方に対しては偶数番目の画素が無効になるようにマスク処理が施され、他方に対しては奇数番目の画素が無効になるようにマスク処理が施されている。しかし、これに限られるものではない。
第178列領域に形成された第178ラスタラインに注目すると、前述の実施形態よりも、第1ヘッド42Aのノズルによって形成されたドットが増えて、第2ヘッド42Bのノズルによって形成されたドットが減っている。逆に、第180列領域に形成された第180ラスタラインに注目すると、前述の実施形態よりも、第1ヘッド42Aのノズルによって形成されたドットが減って、第2ヘッド42Bのノズルによって形成されたドットが増えている。この結果、図中の列領域の上から下に向かって、第1ヘッドの寄与率が徐々に減るように変化し、第2ヘッドの寄与率が徐々に増えるように変化している。
前述の実施形態ではノズルピッチと印刷解像度は同じであったが、これに限られるものではない。この第2実施形態では、ノズルピッチと印刷解像度が異なっている。
図22は、第2実施形態の理想状態でのドットの形成の様子の説明図である。
第2実施形態では、各ノズル列は360個のノズルを備え(第1実施形態では180個)、ノズルピッチが1/360インチであり(第1実施形態では1/180インチ)である。
また、第2実施形態のようなノズル構成の場合、第1実施形態よりもノズルピッチが狭い。第1実施形態及び第2実施形態によれば、ドットのずれをノズルピッチの半分以下に抑えることができるため、ノズルピッチの狭い第2実施形態の方が第1実施形態よりもドットのずれを抑えることが可能である。
また、第2実施形態の場合、ずれ量がノズルピッチの半分以上の場合には、デフォルトの設定ではインクを吐出しないノズルからインクが吐出されるようになる。これにより、第1実施形態よりもドットのずれを抑えることが可能になる。
一実施形態としてのプリンタ及びプリンタの製造方法等を説明したが、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは言うまでもない。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
前述の実施形態では、液体噴射装置の一例としてインクジェットプリンタが説明されている。但し、液体噴射装置はインクジェットプリンタに限られるものではなく、インク以外の液体(液体以外にも、機能材料の粒子が分散されている液状体、ジェルのような液状体も含む)や液体以外の流体(流体として噴射できる固体、例えば粉体)を噴射する流体噴射装置にも適用可能である。例えば、液晶ディスプレイ、ELディスプレイ及び面発光ディスプレイの製造などに用いられる液状の色剤や電極材などを噴射する噴射装置や、バイオチップ製造に用いられる液状の生体有機物を噴射する噴射装置に、前述の実施形態を適用しても良い。
前述の実施形態は、プリンタの実施形態だったので、インクをノズルから吐出しているが、このインクは水性でも良いし、油性でも良い。また、ノズルから吐出する流体は、インクに限られるものではない。例えば、金属材料、有機材料(特に高分子材料)、磁性材料、導電性材料、配線材料、成膜材料、電子インク、加工液、遺伝子溶液などを含む液体(水も含む)をノズルから吐出しても良い。
前述の実施形態では、ノズルから流体が噴射される媒体は、紙であった。しかし、媒体は紙に限られるものではない。例えば、布や、OHPシートや、液晶基板、半導体ウェハなどでも良い。
前述の実施形態では、圧電素子を用いてインクを吐出していた。しかし、液体を吐出する方式は、これに限られるものではない。例えば、熱によりノズル内に泡を発生させる方式など、他の方式を用いてもよい。
前述の実施形態では、ヘッドユニット40が固定されており、搬送ユニット20によって紙を搬送することによって、ノズル列と紙(媒体に相当)とを相対的に移動させているが、これに限られるものではない。
例えば、主走査方向に移動するキャリッジを設け、このキャリッジにヘッドユニットを設けて、キャリッジを移動させることによってノズル列と紙とを相対的に移動させても良い。この場合、キャリッジを移動させてノズルからインクを吐出する動作と、搬送ユニットによって紙を搬送する動作とが交互に繰り返されることによって、紙に印刷画像が形成されることになる。
前述のテストパターンによれば、基準パターンP0が形成されている(図11参照)。しかし、搬送誤差の影響を考慮しないのであれば、基準パターンP0は無くても良い。
前述の実施形態によれば、色ごとに、重複ノズルの設定データが用意されている。但し、これに限られるものではない。
例えば、インクの飛行曲がりの影響は考慮せず、図7の並進方向及び回転方向の取付誤差だけを考慮するのであれば、ブラックとイエローの設定データだけを用意し、シアンとマゼンタの設定データを省略することも可能である。この場合、シアンやマゼンタの重複ノズルの設定は、ブラックとイエローの設定データの平均値を利用すると良い。
また、例えば、図7の並進方向の取付誤差だけを考慮するのであれば、重複ノズルの設定データは1個でも良い。
前述の実施形態では、プリンタ側のコントローラが、図17のS201〜S206の各処理を行っている。しかし、これらの処理は、必ずしもプリンタ側で行わなくても良い。
22A 上流側ローラ、22B 下流側ローラ、24 ベルト、
40 ヘッドユニット、41A 上流側ヘッド群、41B 下流側ヘッド群、
42 ヘッド、42A 第1ヘッド、42B 第2ヘッド、42C 第3ヘッド、
50 検出器群、60 コントローラ、61 インターフェース部、
62 CPU、63 メモリ、64 ユニット制御回路、
110 コンピュータ、120 スキャナ
Claims (6)
- (A)流体を噴射する複数のノズルが所定方向に所定のノズルピッチで並ぶ第1ノズル列と、前記流体を噴射する複数のノズルが前記所定方向に前記ノズルピッチで並び、前記第1ノズル列に対して前記所定方向に一部が重複するように配置された第2ノズル列とを備えた流体噴射装置であって、
媒体と前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列とを前記所定方向と交差する方向に相対的に移動させながら、前記第1ノズル列と前記第2ノズル列の各ノズルから前記流体を噴射させることによって、前記所定方向と交差する方向に複数のドットが並ぶドット列を前記所定方向に複数形成する際に、前記所定方向に重複する前記第1ノズル列のノズルと前記第2ノズル列のノズルとによって、所定の前記ドット列を、前記第1ノズル列のノズルによって形成したドットと、前記第2ノズル列のノズルによって形成したドットとから構成する流体噴射装置の製造方法であって、
(B)前記第1ノズル列の位置と、前記第2ノズル列の位置とのずれ量を求めること、
(C)前記ずれ量が前記ノズルピッチの半分よりも小さい場合には、前記所定方向に重複する前記第1ノズル列のノズルと前記第2ノズル列のノズルを所定のノズルに設定し、
前記ずれ量が前記ノズルピッチの半分よりも大きい場合には、前記所定方向に重複する前記第1ノズル列のノズルと前記第2ノズル列のノズルを、前記所定のノズルとは異なるノズルに設定すること
(D)を有する流体噴射装置の製造方法。 - 請求項1に記載の製造方法であって、
前記ずれ量を求める際に、
前記第1ノズル列によって第1パターンを媒体に形成し、第2ノズル列によって第2パターンを前記媒体に形成し、
前記第1パターン及び前記第2パターンの前記媒体上の位置を測定することによって、前記ずれ量を求める
ことを特徴とする製造方法。 - 請求項2に記載の製造方法であって、
前記ずれ量を求める際に、
前記第1パターン及び前記第2パターンの形成開始から形成終了まで特定のノズルによってドットを形成することによって、基準パターンを前記媒体に形成し、
前記第1パターンの形成時に形成された前記基準パターンの前記ドットの位置に基づいて、前記第1パターンの測定位置を補正し、
前記第2パターンの形成時に形成された前記基準パターンの前記ドットの位置に基づいて、前記第2パターンの測定位置を補正し、
補正後の前記第1パターン及び前記第2パターンの測定位置に基づいて、前記ずれ量を求める
ことを特徴とする製造方法。 - 請求項1〜3のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第1ノズル列の噴射する流体とは異なる種類の流体を噴射する第3ノズル列が、前記第1ノズル列と同じヘッドに設けられており、
前記第3ノズル列と同じ流体を噴射する第4ノズル列が、前記第2ノズル列と同じヘッドに設けられており、
前記所定方向に重複する前記第1ノズル列のノズルと前記第2ノズル列のノズルの組と、前記所定方向に重複する前記第3ノズル列と前記第4ノズル列のノズルの組とを独立して設定する
ことを特徴とする製造方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法であって、
前記ずれ量が前記ノズルピッチの半分よりも小さい場合には、前記所定方向に重複する前記第1ノズル列のノズルと前記第2ノズル列のノズルとの組を所定数に設定し、
前記ずれ量が前記ノズルピッチの半分よりも大きい場合には、前記組の数を所定数とは異なる数に設定する
ことを特徴とする製造方法。 - 請求項1〜4のいずれかに記載の製造方法であって、
前記第1ノズル列及び前記第2ノズル列の所定のノズルから前記流体を噴射しないことによって、前記ノズルピッチよりも広い間隔で前記ドット列を前記所定方向に複数形成する場合において、
前記ずれ量が前記ノズルピッチの半分よりも大きい場合には、前記ずれ量が前記ノズルピッチの半分よりも小さい場合に前記流体を噴射しないノズルから前記流体を噴射する
ことを特徴とする製造方法。
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