JP5336688B2 - リゾリン脂質の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、リゾリン脂質の製造方法に関する。より詳細には、ホスホリパーゼを含まないリゾリン脂質を製造する方法に関する。
リン脂質は、生体細胞の構成成分として、自然界に広く分布しており、動物の脳、神経、内臓、血液、卵、植物の種子などの種々の部位に多く含まれている。また、生体内の様々な場所において、細胞組織の保護、情報の伝達、物質移動の制御など、生命維持のための多くの機能を果たしている重要な物質である。リン脂質の一種であるリゾリン脂質は、一般的に強い溶血性を示す。そのため、リン脂質やリゾリン脂質は、天然の乳化剤や界面活性化剤として、食品、化粧品、塗料などの工業用途だけでなく、医薬、健康食品用途にも使用されている。
このように産業用途で使用されるリン脂質は、主にホスホリパーゼで処理することにより生産されており、工業化のための種々の生産方法が検討されている。例えば、リン脂質の酵素処理を2相系で行うことにより、酵素処理したリン脂質をより高収率で回収できることが報告されている(特許文献1)。
しかし、例えば、リン脂質をホスホリパーゼA2で処理した場合、通常行われている方法で得られたリゾリン脂質には、ホスホリパーゼA2や生成した遊離脂肪酸が残存している。そのため、工業用途の製品中に残存しているホスホリパーゼ活性が、品質の劣化や異臭の発生の原因となる恐れがあり、大きな課題となっていた。これまでに、加熱やプロテアーゼ処理によってホスホリパーゼを失活させること(特許文献2)、および煩雑な溶媒抽出操作によってホスホリパーゼを除去すること(特許文献3)が報告されている。
特開平3−4795号公報 特公平6−77506号公報 特公平2−11234号公報
本発明は、ホスホリパーゼ処理によりリゾリン脂質を製造する方法において、より簡便かつ工業化可能な手段でリゾリン脂質中のホスホリパーゼおよび遊離脂肪酸を除去し得る、リゾリン脂質の製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、リゾリン脂質の製造方法を提供し、該方法は、
リン脂質、水、炭素数1〜6の低級アルコールと炭素数1〜5の低級脂肪酸とのエステル、およびリン脂質を溶解し得る水不混和性の有機溶媒を含有する混合物を、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、およびホスホリパーゼBからなる群より選択される少なくとも1つのホスホリパーゼの存在下で反応させる工程;
該反応混合物に、炭素数1〜6の低級アルコールを添加する工程;
該アルコール添加後の該反応混合物から沈殿物を除去して、上清を得る工程;および
該上清からリゾリン脂質を回収する工程;
を含む。
本発明はまた、リゾリン脂質の別の製造方法を提供し、該方法は、
リン脂質、水、水混和性の極性有機溶媒、およびリン脂質を溶解し得る水不混和性の有機溶媒を含有する混合物を、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、およびホスホリパーゼBからなる群より選択される少なくとも1つのホスホリパーゼの存在下で反応させる工程;
該反応混合物から、水混和性の極性有機溶媒を除去する工程;
該極性有機溶媒を除去した反応混合物に、炭素数1〜6の低級アルコールを添加する工程;
該アルコール添加後の該反応混合物から沈殿物を除去して、上清を得る工程;および
該上清からリゾリン脂質を回収する工程;
を含む。
上記のいずれの方法においても、1つの実施態様では、上記ホスホリパーゼはホスホリパーゼA2である。
上記のいずれの方法においても、さらなる実施態様では、上記リゾリン脂質はリゾホスファチジン酸である。
本発明の方法によれば、得られたリゾリン脂質に残存するホスホリパーゼおよび遊離脂肪酸を、簡便、安価、かつ工業化可能な手段で除去することができ、ホスホリパーゼおよび遊離脂肪酸をほとんどまたは全く含まないリゾリン脂質を得ることができる。そのため、本発明の方法によって得られたリゾリン脂質を含有している製品においては、従来品よりも品質の劣化や異臭の発生などが抑制されている。
(定義)
本発明に用いられるリン脂質は、その起源は特に限定されず、天然物由来(例えば、抽出物、濃縮物)であってもよく、または化学的に合成されたものでもよい。このようなリン脂質としては、ホスファチジルエタノールアミン(PE)、ホスファチジルコリン(PC)、ホスファチジルセリン(PS)、ホスファチジルイノシトール(PI)、ホスファチジルグリセロール(PG)、ホスファチジン酸(PA)などが挙げられ、これらの混合物であってもよい。あるいは、予めホスホリパーゼDなどで酵素処理(例えば、加水分解)されていてもよい。本発明においては、PAを多く含有するリン脂質が好ましい。
これらのリン脂質の構成脂肪酸は、同一または異種の炭素数8〜24の飽和または不飽和脂肪酸である。このような脂肪酸としては、カプリル酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、アラキジン酸、パルミトオレイン酸、オレイン酸、リノール酸、α−およびγ−リノレイン酸、エルシン酸、アラキドン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸、テトラコサテトラエン酸などが挙げられる。
本発明に用いられる酵素(ホスホリパーゼ)としては、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、およびホスホリパーゼBが挙げられる。本発明においては、特にホスホリパーゼA2(PLA2)が好ましい。PLA2の起源は、特に限定されないが、一般的には微生物起源の酵素が用いられる。このような微生物は、特に限定されず、例えば、ストレプトマイセス属、エスケリチア属、またはマイコバクテリウム属に属する微生物が挙げられる。また、微生物は、天然に存在する野生型あるいは形質転換体のいずれであってもよい。酵素は、一般的には、微生物から単離または抽出された精製酵素または粗精製酵素として用いられる。酵素を固定化して用いてもよく、あるいは微生物菌体自体をそのまま用いてもよい。
本発明において用いられる水としては、蒸留水、精製水、イオン交換水などが挙げられる。あるいは、必要に応じて、塩類(例えば、塩化カルシウム、塩化マグネシウム、塩化ナトリウム、塩化カリウムなど)が加えられていてもよい。あるいは、酢酸緩衝液(pH4〜7)、リン酸緩衝液(pH6〜8)、トリス塩酸緩衝液(pH7〜9.5)などであってもよい。
本発明において、炭素数1〜6の低級アルコールとしては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、sec−ブタノール、t−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノールなどが挙げられる。
本発明において、炭素数1〜5の低級脂肪酸としては、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸などが挙げられる。
本発明においては、炭素数1〜6の低級アルコールと炭素数1〜5の低級脂肪酸とのエステルが用いられる。このようなエステルとしては、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピオン酸エチル、酪酸エチルなどが挙げられる。なお、本発明においては、このようなエステルの代わりに、水混和性の極性有機溶媒(例えば、アセトン)を用いてもよい。
本発明に用いるリン脂質を溶解し得る水不混和性の有機溶媒は、通常、融点が40℃以下であり、本発明の方法において使用する温度で液体であり、そして水に対する溶解度が5%以下である炭化水素が好ましい。このような有機溶媒としては、ペンタン、ヘキサン、オクタンなどの脂肪族飽和炭化水素;ヘキセン、デセンなどの脂肪族不飽和炭化水素;シクロヘキサン、シクロヘプタンなどの脂環式炭化水素;炭素数1〜8の直鎖または分岐アルカンのハロゲン化物などが挙げられる。これらの有機溶媒は、単独でまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
(本発明のリゾリン脂質の製造方法)
本発明のリゾリン脂質の製造方法は、リン脂質、水、炭素数1〜6の低級アルコールと炭素数1〜5の低級脂肪酸とのエステル、およびリン脂質を溶解し得る水不混和性の有機溶媒を含有する混合物を、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、およびホスホリパーゼBからなる群より選択される少なくとも1つのホスホリパーゼの存在下で反応させる工程;該反応混合物に、炭素数1〜6の低級アルコールを添加する工程;該アルコール添加後の該反応混合物から沈殿物を除去して、上清を得る工程;および、該上清からリゾリン脂質を回収する工程を含む。
本発明の方法においては、上記のように、まず、リン脂質、水、炭素数1〜6の低級アルコールと炭素数1〜5の低級脂肪酸とのエステル、およびリン脂質を溶解し得る水不混和性の有機溶媒を含有する混合物を、ホスホリパーゼの存在下で反応させる。
この酵素反応工程において、上記エステルと上記水不混和性有機溶媒との混合物(以下、有機混合溶媒という場合がある)の混合比率は、エステル1容量部に対して、水不混和性有機溶媒が、通常0.1〜100容量部、あるいは0.2〜20容量部、あるいは0.5〜5容量部、最も一般的には約1容量部であることが適切である。
リン脂質は、上記有機混合溶媒に、一般的には0.1〜50w/v%、あるいは1〜30w/v%の濃度で溶解する。
この工程において、有機混合溶媒と水との混合比率は、水1容量部に対して、有機混合溶媒が、通常1〜20容量部、あるいは1.2〜5容量部である。
酵素の使用量は、リン脂質1gに対して、0.1〜10000ユニットであり、あるいは1〜3000ユニットである。ここで、酵素活性の1ユニットとは、1分間に1μmolのリン脂質を加水分解する酵素量を表す。
この工程において、反応温度は、酵素が失活しない温度であればよく、例えば、5〜70℃、通常には約20〜50℃である。反応時間は、リン脂質の量および酵素の使用量によって異なるが、通常は、2〜72時間である。
酵素反応終了後、この反応混合物に、炭素数1〜6の低級アルコールを添加する。低級アルコールの添加量は、反応混合物に対して、約1/10〜約10/10容量が適切である。なお、上記の酵素反応工程において、エステルの代わりに、例えば、アセトンを用いた場合は、酵素反応終了後、一旦アセトンを減圧下で除去し、除去したアセトンの1/5〜2/1容量のエステルを新たに添加した後、低級アルコールを添加する。低級アルコールの添加後、一般的には、室温にて10分〜3時間撹拌する。この低級アルコールの添加により、反応混合物中に沈殿物が生成する。
次いで、上記の生成した沈殿物を、吸引濾過、遠心分離などによって除去し、上清を得る。この除去された沈殿物には、上記の反応に使用した酵素および遊離した脂肪酸が含まれている。したがって、この工程において、反応生成物から酵素が除去され得る。
次いで、得られた上清からリゾリン脂質を回収する。リゾリン脂質の回収は、当業者が通常用いる方法で行われ得る。例えば、上清を、塩類水溶液で洗浄した後、水層をアセトン中に滴下して、沈殿として回収する方法が挙げられる。塩類水溶液としては、塩化ナトリウム水溶液、塩化カリウム水溶液などが挙げられ、そしてその濃度は約2〜30w/v%、あるいは約10w/v%が適切である。塩類水溶液は、上清に対して、約1/20〜1/2容量、あるいは1/10〜1/3容量を用いることが適切である。アセトンは、洗浄後の水層の約3〜10倍容量、あるいは約5倍容量が用いられる。アセトン中で生じた沈殿物を、吸引濾過、遠心分離などによって回収し、真空乾燥などによって乾燥させる。
得られた沈殿物中には、主としてリゾリン脂質が含まれ得る。リン脂質としてPAを用い、酵素としてPLA2を用いた場合には、主としてリゾホスファチジン酸(LPA)が含まれ得る。
上記の方法によって得られたリゾリン脂質中には、ホスホリパーゼはほとんどまたは全く含まれていない。また、酵素反応によって遊離した脂肪酸もほとんど含まれていない。したがって、本発明の方法によれば、ホスホリパーゼおよび遊離脂肪酸のないリゾリン脂質が、容易に得られ得る。
(実施例1)
レシチン(ADM社ウルトラレックP)を10w/v%となるように、ヘプタン/酢酸エチルを1/1(容量比)の割合で混合した有機混合溶媒に溶解した。この有機混合溶媒に対して、1/2容量のホスホリパーゼD(200U/gレシチン)および0.2M塩化カルシウムを含むトリス塩酸緩衝液(pH8.5)を添加して、30℃にて20時間撹拌して反応させた。酵素反応終了後、反応混合物に対して1/5容量のエタノールを添加して、室温にて30分間撹拌した後、吸引濾過によって沈殿物を除去した。得られた上清に、1/5容量の10%塩化ナトリウム水溶液を添加して、30分間撹拌した後、分液操作によって上層を回収した。得られた上層を、上層に対して5倍容量のアセトン中に滴下した。生成した沈殿物を吸引濾過によって回収し、真空乾燥させて、PA含有レシチンを得た。
得られたPA含有レシチンを10w/v%となるように、ヘプタン/酢酸エチルを2/1(容量比)の割合で混合した有機混合溶媒に溶解した。この有機混合溶媒に対して、1/10容量のホスホリパーゼA2(1500U/gレシチン)および0.2M塩化カルシウムを含むトリス塩酸緩衝液(pH8.5)を添加して、40℃にて20時間撹拌して反応させた。酵素反応終了後、反応混合物に対して3/5容量のエタノールを添加して、30分間撹拌した後、吸引濾過によって沈殿物を除去した。得られた上清に、1/5容量の10%塩化ナトリウム水溶液を添加して、30分間撹拌した後、分液操作によって下層を回収した。得られた下層を、下層に対して5倍容量のアセトン中に滴下した。生成した沈殿物を吸引濾過によって回収し、真空乾燥させて、LPA含有レシチンを得た。
得られたLPA含有レシチンについて、ホスファチジルコリン(シグマ社)を基質として、NEFA−Cテストワコー(和光純薬社)を用いて、ホスホリパーゼA2活性を測定した。その結果、ホスホリパーゼA2活性は検出限界(0.2U/gレシチン)未満であった。さらに、同キットを用いて遊離脂肪酸も測定した。その結果、遊離脂肪酸量も検出限界(0.5μmol/gレシチン)未満であった。したがって、残存酵素および遊離脂肪酸の両方とも除去されたことを確認した。
(実施例2)
酵素反応終了後にエタノールの代わりにイソプロピルアルコールを用いたこと以外は、上記実施例1と同様に操作を行って、LPA含有レシチンを得た。得られたLPA含有レシチン中のホスホリパーゼA2活性は、検出限界未満であった。
(実施例3)
上記実施例1に記載のPA含有レシチンを10w/v%となるように、ヘプタン/アセトンを9/1(容量比)の割合で混合した有機混合溶媒に溶解した。この有機混合溶媒に対して、1/10容量のホスホリパーゼA2(1500U/gレシチン)および0.2M塩化カルシウムを含むトリス塩酸緩衝液(pH8.5)を添加して、40℃にて20時間撹拌して反応させた。反応液をエバポレーターで2倍濃縮してアセトンを除去した後、酢酸エチルをヘプタンの1/2容量添加した。この反応混合物に対して3/5容量のエタノールを添加して、30分間撹拌した後、吸引濾過によって沈殿物を除去した。得られた上清に、1/5容量の10%塩化ナトリウム水溶液を添加して、30分間撹拌した後、分液操作によって下層を回収した。得られた下層を、下層に対して5倍容量のアセトン中に滴下した。生成した沈殿物を吸引濾過によって回収し、真空乾燥させて、LPA含有レシチンを得た。
得られたLPA含有レシチンについて、ホスファチジルコリン(シグマ社)を基質として、NEFA−Cテストワコー(和光純薬社)を用いて、ホスホリパーゼA2活性を測定した。その結果、ホスホリパーゼA2活性は検出限界(0.2U/gレシチン)未満であった。さらに、同キットを用いて遊離脂肪酸も測定した。その結果、遊離脂肪酸量も検出限界(0.5μmol/gレシチン)未満であった。したがって、残存酵素および遊離脂肪酸の両方とも除去されたことを確認した。
(実施例4)
酵素反応終了後にエタノールの代わりにイソプロピルアルコールを用いたこと以外は、上記実施例3と同様に操作を行って、LPA含有レシチンを得た。得られたLPA含有レシチン中のホスホリパーゼA2活性および遊離脂肪酸量は、検出限界未満であった。
本発明の方法によれば、得られたリゾリン脂質に残存するホスホリパーゼや遊離脂肪酸を、簡便、安価、かつ工業化可能な手段で除去することができ、ホスホリパーゼおよび遊離脂肪酸をほとんどまたは全く含まないリゾリン脂質を得ることができる。そのため、本発明の方法によって得られたリゾリン脂質を含有している製品においては、従来品よりも品質の劣化や異臭の発生などが抑制されている。したがって、食品、化粧品、医薬、健康食品用途での使用に適切である。また、本発明の方法は、機能性リゾリン脂質の有用な製法であり得る。

Claims (3)

  1. リン脂質、水、炭素数1〜6の低級アルコールと炭素数1〜5の低級脂肪酸とのエステル、およびリン脂質を溶解し得る水不混和性の有機溶媒を含有する混合物を、ホスホリパーゼA1、ホスホリパーゼA2、およびホスホリパーゼBからなる群より選択される少なくとも1つのホスホリパーゼの存在下で反応させる工程;
    該反応混合物に、炭素数1〜6の低級アルコールを添加する工程;
    該アルコール添加後の該反応混合物から沈殿物を除去して、上清を得る工程;および
    該上清からリゾリン脂質を回収する工程;
    を含む、リゾリン脂質の製造方法。
  2. 前記ホスホリパーゼがホスホリパーゼA2である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記リゾリン脂質がリゾホスファチジン酸である、請求項1または2に記載の方法。
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