JP5334440B2 - ゴルフボール用ゴム組成物及び該組成物から形成されるコアを含むマルチピースゴルフボール - Google Patents
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Y−R1−Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでいてもよい炭素数1〜3のアルキレン基であり、R2はそれぞれ同じかまたは異なり炭素数1〜3のアルキル基であり、Yは、アミノ基、ビニル基、グリシジル基、メタクリロキシ基、メルカプト基、エポキシ基又はトリアルコキシシリル基である)
で示されるシランカップリング剤である上記項1又は2に記載のゴルフボール用ゴム組成物。
第1の中間層はコア上に形成されるリブであり、
第2の中間層は前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、
カバーは最外層を形成している
上記項7に記載のマルチピースゴルフボール。
(1)通常静電気が発生しやすいためにゴム基材中に練り込みにくいとされている酸化亜鉛を効率良く練り込むことができ、その結果、ゴム基材中への練り込み時の酸化亜鉛の飛散を防ぐことができる。
(2)ゴム組成物に顔料を添加する場合に、顔料の分散性も向上できるため、該組成物から得られるコアの発色性を向上することができ、店頭展示などの際に、見栄えが良くなる。
(3)熱伝導性の高い酸化亜鉛を用いることで、ゴムの架橋効率が向上し、ゴルフボールの内部まで充分な架橋が可能となる。
(4)ゴムの損失正接tanδを低下させ、反発性能を向上することができる。
(5)ゴムへの酸化亜鉛及び他フィラーの濡れ性、分散性を向上させる事ができ、ゴム練り作業の容易化及びゴム物性の向上が可能となる。
本発明のゴルフボール形成用組成物は、ゴム基材及びシランカップリング剤でコーティングされた酸化亜鉛を含むゴルフボール用ゴム組成物である。
本発明において酸化亜鉛は、重量調整剤として用いられているものである。酸化亜鉛は、一般的に重量調整剤として用いられている硫酸バリウム(4.3〜4.6)等と比較して、その比重が5.5〜5.6と大きいため、添加量を低減させることができる。その結果、優れたゴム物性が得られるものである。
シランカップリング剤としては、特に限定されるものではなく、市販のシランカップリング剤を用いることができるが、一般式(1):
Y−R1−Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は、酸素原子、硫黄原子を含んでいてもよい炭素数1〜3のアルキレン基であり、R2はそれぞれ同じかまたは異なり炭素数1〜3のアルキル基であり、Yは、アミノ基、ビニル基、グリシジル基、メタクリロキシ基、メルカプト基、エポキシ基又はトリアルコキシシリル基である)
で示されるシランカップリング剤であることが好ましい。
本発明のゴルフボール用ゴム組成物に用いるゴム基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IP)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を挙げることができ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、反発弾性、動的弾性率に優れる点から、ブタジエンゴム(BR)が好ましく、特に高シスポリブタジエンゴム(BR)が好ましい。
本発明のマルチピースゴルフボールは、ツーピース、スリーピース、フォーピース、又はそれ以上の層構成のいずれのボールであってもよい。
コアは、前記ゴルフボール用ゴム組成物を用いて、圧縮成型などの公知の方法で成型することができる。
カバーを形成する材料としては特に限定されるものではなく、通常用いられている材料を用いることができ、例えば、アイオノマー、ウレタン樹脂を使用することにより、表面の耐傷付性に優れたボールとなる。
中間層は、マルチピースゴルフボールの中間層材料として従来公知のアイオノマー樹脂、熱可塑性エラストマー等またはそれらの混合物を主成分とする樹脂組成物で構成することができる。また、中間層はゴム組成物からなるものであってもよく、前記本発明のゴルフボール用ゴム組成物を用いて形成することもできる。
本発明のマルチピースゴルフボールは、いずれの材料で構成されている場合も、またツーピースボール、スリーピースボール及びフォーピースボールのいずれの場合も、球状のコア表面上に層状の中間層やカバーが同心状に形成されたボールに限定されず、コア、中間層、及びカバーはゴルフボールとして実用できる限り種々の形状を制限無く採ることができる。
またスリーピースゴルフボールとしては、コアが球状の本体部とこの本体部の表面に形成される複数のリブとを備え、中間層がリブによって囲まれる凹陥部に充填されているボールが挙げられる。リブは、代表的には、本体部において互いに直交する3つの大円に沿って形成されていればよい。
またフォーピースゴルフボールとしては、コア、第1の中間層、第2の中間層、及びカバーを備え、第1の中間層はコア上に形成されるリブであり、第2の中間層は前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、カバーは最外層を形成しているマルチピースゴルフボールが挙げられる。
以下、本発明を、実施例および比較例を示してより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
下記表1に示すゴルフボール用ゴム組成物を混練し、金型内での加熱成形(加熱温度:170℃、加熱時間6分)することにより直径39mmの球状コアを作製した。得られた球状コアの表面D硬度、圧縮度、反発係数、中心D硬度(コア中心点の架橋度を表す)について下記方法により測定した。その結果を表1に示す。
<性能評価方法>
(D硬度)
JIS K6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法)に準じて、タイプDデュロメーターを用い、表面D硬度は球状のコアの状態で、中心D硬度は球状コアを半分に切断し、その中心を手測りにて測定した。
(圧縮度)
装置名オートグラフAG−5000D((株)島津製作所製)を用い、圧縮板により、剛体平面上に置いて得られたコアを10mm/分の速度でコアの高さの2.54mmを圧縮した後、直ぐに10mm/分の速度で開放する。この際の2.54mm圧縮時の荷重(kgf)を測定した。
(反発係数)
得られたコアを23℃の条件下で24時間放置した後、固定した鋼板に向って衝突させ、衝突前の速度(125fps、143fps)に対する衝突後の速度の速度比により算術した。なお、各例につき5個ずつ測定し、その平均値を求めた。
下記表2に示すゴルフボール用ゴム組成物を混練し、シート状に成形し、架橋(架橋条件:170℃にて6分加熱)することにより、厚さ2mmのシートとし、下記物性値を測定した。その結果を表2に示す。
<性能評価方法>
作製したシートを用いて、JIS K6251に準じて、試験片を500mm/分で伸張させつつ、10%モジュラス(引張耐力)、破断引張強度、破断引張伸度を測定した。
51 本体部
52 リブ(突条)
53 凹陥部
54 切欠部
6 コア
7 中間層
71 リブ(突条)
72 凹陥部
73 切欠部
Claims (8)
- コア及びカバーを備えたマルチピースゴルフボールであって、コアがゴム基材及びシランカップリング剤でコーティングされた酸化亜鉛を含むゴルフボール用ゴム組成物から形成されるマルチピースゴルフボールであって、
前記酸化亜鉛の平均粒径が、8〜12μmである、マルチピースゴルフボール。 - シランカップリング剤が、一般式(1):
Y−R1−Si(OR2)3 (1)
(式中、R1は、酸素原子、硫黄原子、窒素原子を含んでいてもよい炭素数1〜3のアルキレン基であり、R2はそれぞれ同じかまたは異なり炭素数1〜3のアルキル基であり、Yは、アミノ基、ビニル基、グリシジル基、メタクリロキシ基、メルカプト基、エポキシ基又はトリアルコキシシリル基である)
で示されるシランカップリング剤である請求項1に記載のマルチピースゴルフボール。 - 一般式(1)のYが、アミノ基である請求項2記載のマルチピースゴルフボール。
- シランカップリング剤でコーティングされた酸化亜鉛を、ゴム基材100重量部に対して1〜50重量部配合する請求項1〜3のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
- さらに、少なくとも1層の中間層を備えた請求項1〜4のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
- コアは球状の本体部と、この本体部の表面に形成される複数のリブとを備え、中間層はリブによって囲まれる凹陥部に充填されている請求項5に記載のマルチピースゴルフボール。
- 中間層が、第1の中間層、第2の中間層からなり、
第1の中間層はコア上に形成されるリブであり、
第2の中間層は前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、
カバーは最外層を形成している
請求項5に記載のマルチピースゴルフボール。 - リブは隣接する凹陥部間を連通する少なくとも1つの切欠部を備えている請求項6又は7に記載のマルチピースゴルフボール。
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