JP2009240708A - マルチピースゴルフボール - Google Patents
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Abstract
【課題】耐久性に優れ、高い反発性と優れた打球感を有するマルチピースゴルフボールを提供する。
【解決手段】コア5、1層以上の中間層及びカバーを備えるマルチピースゴルフボールであって、少なくとも1層の中間層が、有機短繊維を含む強化中間層である。またコアは球体の本体部51と、本体部表面に形成される複数のリブ52を備え、中間層はリブによって囲まれる凹陥部53に充填される。
【選択図】図1
【解決手段】コア5、1層以上の中間層及びカバーを備えるマルチピースゴルフボールであって、少なくとも1層の中間層が、有機短繊維を含む強化中間層である。またコアは球体の本体部51と、本体部表面に形成される複数のリブ52を備え、中間層はリブによって囲まれる凹陥部53に充填される。
【選択図】図1
Description
本発明は、マルチピースゴルフボールに関する。
近年、ツーピ―スゴルフボール、スリーピースゴルフボール、フォーピースゴルフボール等のマルチピースゴルフボールが知られている。このような多層構造のゴルフボールにおいて、各層に種々の添加剤を配合することにより、ゴルフボールに所望の性能を付与することが検討されており、その一つとして、高い反発性と耐久性を兼ね備えたものが種々開発されている。
そのようなゴルフボールとしては、例えば、ポリブタジエンゴムを主成分とする高分子成分及び有機短繊維を含む組成物からなるカバーと、コアからなるゴルフボールが知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1においては、カバー材に有機短繊維を配合することで、反発性能を維持しながら、耐擦過傷性さらに耐磨耗性に優れることが開示されている。しかしながら、有機短繊維をカバー材に含むことにより、カバーの耐擦過傷性、耐磨耗性は優れるものの、カバー材が硬くなるために打感が低下し、さらには、反発性が低下するものである。またボール自体の耐久性が向上するものではなく、添加材の繊維長が大きいほど、添加量が多いほどカバー表面の平滑性は低下し、外観も損ね飛行性にも影響をあたえる。
また、繊維長1〜300μm、アスペクト比10以上の微細繊維を基材ゴム100重量部に対して1〜10重量部含有されているソリッドゴルフボールが知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2においては、特定の微細繊維、特定の条件を満たす基材ゴムの2種以上の混合物を含有することで、反発性や耐久性に優れることが開示されている。このように、特許文献2においては、基材ゴムとして高反発性が期待できる分子量の高いもの(重量平均分子量50×104〜70×104)を2種以上使用するものであるが、これは、基材ゴムを混練する際に発生する熱や機械的剪断力による分子切断によって反発力が低下することを抑制するためである。つまり、特許文献2においては、特別な基材ゴムの組み合わせを使用しなければ充分な反発性は期待できないものである。また、微細繊維の添加する層について特に言及されたものではなく、実施例においては、ツーピースボールの芯材部分に添加されているのみであり、このような構成では、良好な打感も期待できないものである。
さらに、繊維状ホウ酸アルミニウムウィスカーを配合してなる、熱可塑性樹脂又は熱可塑性エラストマーを含有してなるコア材から形成されたソリッドコアを有するゴルフボールが知られている(例えば、特許文献3参照)。熱可塑性エラストマーからなるワンピースボールやソリッドコアは、打撃による変形が大きく耐久性に改善の余地があるものであった。特に、ワンピースゴルフボールとした場合には、打撃痕がついたり、表面に毛羽立ちやささくれなどの擦過傷がつくことがある上、亀裂が生じたり、ディンプルが削り取られるなどボール性能も損なう場合もあり、耐擦過傷性、耐カット性などの耐久性の改善が必要であった。特許文献3は、その点を改善するためのものであり、ワンピースソリッドゴルフボール適用した場合、アイアンショットによる耐カット性、耐擦過傷性等の耐久性に優れている上、打撃前と後においてボールの変形が少ないゴルフボールが得られることが開示されている。しかしながら、ゴム組成物を加熱硬化して形成されたコアやワンピースボールについて検討されたものではない。中間層を有するスリーピースゴルフボールとする場合は、繊維状ホウ酸アルミニウムウィスカーを含む層をソリッドコアとするものであり、中間層に前記ウィスカーを添加することは検討がなされていないものであり、充分な反発性も良好な打感も期待できないものである。
特開2003−2109615号公報
特許第2559318号公報
特開平10−179799号公報
本発明は、耐久性に優れ、高い反発性と優れた打感を有するマルチピースゴルフボールを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明者は研究を重ね、以下の知見を得た。
コア、1層以上の中間層及びカバーを備えるマルチピースゴルフボールにおいて、少なくとも1層の中間層を、有機短繊維を含む中間層とすることで、耐久性に優れ、高い反発性と優れた打感を有するものである。
本発明は、上記知見に基づき完成されたものであり、以下のマルチピースゴルフボールを提供する。
項1.コア、1層以上の中間層及びカバーを備えるマルチピースゴルフボールであって、
少なくとも1層の中間層が、有機短繊維を含む中間層であるマルチピースゴルフボール。
少なくとも1層の中間層が、有機短繊維を含む中間層であるマルチピースゴルフボール。
項2.有機短繊維を含む中間層が、ゴム基材及び有機短繊維を含むゴム組成物から形成された層である上記項1記載のマルチピースゴルフボール。
項3.中間層が2層以上の複数層からなり、
有機短繊維を含む中間層が、該複数の中間層の最外層である上記項1又は2に記載のマルチピースゴルフボール。
有機短繊維を含む中間層が、該複数の中間層の最外層である上記項1又は2に記載のマルチピースゴルフボール。
項4.有機短繊維の繊維長が、0.1〜4mmである上記項1〜3のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
項5.有機短繊維を含む中間層中の有機短繊維の含有量が、該中間層中のゴム基材100重量部に対して0.01〜8重量部である上記項2〜4のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
項6.有機短繊維が、ポリケトンからなる繊維である上記項1〜5のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
項7.コアは球状の本体部と、この本体部の表面に形成される複数のリブとを備え、中間層はリブによって囲まれる凹陥部に充填されている上記項1〜6のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
項8.中間層が、第1の中間層、第2の中間層からなり、
第1の中間層はコア上に形成されるリブであり、
第2の中間層が有機短繊維を含む中間層であり、前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、
カバーは最外層を形成している
上記項1〜6のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
第1の中間層はコア上に形成されるリブであり、
第2の中間層が有機短繊維を含む中間層であり、前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、
カバーは最外層を形成している
上記項1〜6のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
項9.リブは隣接する凹陥部間を連通する少なくとも1つの切欠部を備えている上記項7又は8に記載のマルチピースゴルフボール。
本発明は、コア、1層以上の中間層及びカバーを備えるマルチピースゴルフボールにおいて、少なくとも1層の中間層を、有機短繊維を含む中間層とすることで、耐久性に優れ、高い反発性と優れた打感を有するマルチピースゴルフボールを提供できるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明のマルチピースゴルフボールは、コア、1層以上の中間層及びカバーを備えるものであり、少なくとも1層の中間層が、有機短繊維を含む中間層であることを特徴とするものである。ここで、有機短繊維を含む中間層は、有機短繊維を含む組成物により形成された層のことであり、ボール性能として不可欠である反発性を保持し、コアとして使用されるブタジエンゴムとも密着(接着)が強固でどのような形態にも容易に加工できる点から、有機短繊維及びゴム基材を含むゴム組成物から形成された層であることが好ましい。有機短繊維を含有することで該中間層の強度が強化され、該層を含むマルチピースゴルフボールとすることで、高い耐久性を得ることができるものである。
形状としては特に限定されないが、例えば、スリーピース、フォーピース、又はそれ以上の層構成のいずれのボールであってもよい。
スリーピースゴルフボールは、ツーピースゴルフボールのコア及びカバーの間に、さらに1層の中間層を備え、フォーピースゴルフボールの場合は、第1中間層及び第2中間層を備えるものである。
以下に、本発明のマルチピースゴルフボールを構成する各層について説明する。
1 有機短繊維を含む中間層
1.1 有機短繊維
本発明で用いる有機短繊維としては、例えば、ポリケトン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、炭素繊維等を挙げることができ、これらの中でも高い耐久性及び高い反発性を得ることができ、マトリックスに対する高い接着性を有し、加工が容易であり、さらに、完全燃焼すると二酸化炭素と水に分解する環境にやさしい繊維である点からポリケトン繊維が好ましい。
1.1 有機短繊維
本発明で用いる有機短繊維としては、例えば、ポリケトン繊維、ナイロン繊維、アクリル繊維、ポリエステル繊維、アラミド繊維、炭素繊維等を挙げることができ、これらの中でも高い耐久性及び高い反発性を得ることができ、マトリックスに対する高い接着性を有し、加工が容易であり、さらに、完全燃焼すると二酸化炭素と水に分解する環境にやさしい繊維である点からポリケトン繊維が好ましい。
ポリケトン繊維としては、
(nは1以上の整数)で示される繰り返し単位を有するもの(ポリ(1−オキソトリメチレン))が挙げられ、例えば、サイバロン(登録商標)(旭化成せんい(株)製)を好適に用いることができる。
有機短繊維の繊維長は、特に限定されるものではないが、0.1〜4mmであることが好ましく、0.5〜3mmであることがより好ましく、0.5〜2mmであることがさらに好ましい。有機短繊維の長さが、0.1mm未満であると、微細な粒子となり、飛散しやすく加工が困難で充分な耐久性が得られない傾向があり、添加量が増えると練り材料の粘度を高め加工性が劣る傾向がある。4mmを超えると少量の添加でも弾性率が高くなり過ぎ、打感も悪く、もろくなり、耐久性も低下する傾向がある。
有機短繊維の繊維径は、特に限定されるものではないが、例えば、5〜20μmであることが好ましく、10〜15μmであることがより好ましい。繊維径が5μmより小さいと、さらに微細な粒子の繊維との凝集が発生しやすく、マトリックスとなるゴム基材に分散させることが困難となる。
有機短繊維の有効な含有量は、繊維長に影響を受けるが、繊維長が上記範囲において、有機短繊維を含む中間層中のゴム基材100重量部に対して0.01〜8重量部であることが好ましく、0.1〜7重量部であることがより好ましく、0.1〜5重量部であることがさらに好ましく、0.1〜3重量部であることが特に好ましい。添加量が、0.01重量部未満であると、充分な耐久性が得られない傾向があり、8重量部を超えるとどのような繊維を選択しても弾性率が高くなり過ぎ、打感も悪く、もろくなり、耐久性も低下する傾向がある。
また、前記有機短繊維は、表面処理されたものであってもよい。表面処理剤としては、特に限定されるものではなく、この分野で通常用いられている表面処理剤を用いることができるが、例えば、レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物/ゴムラテックス水系混合液(RFL)等を挙げることができる。このような表面処理により、短繊維とゴムとの親和性を高めることができる。
レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物は、レゾルシンとホルマリン水溶液を水に溶解し、これに水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物を触媒として加えてレゾルシンとホルムアルデヒドとを反応させたレゾール型、あるいはシュウ酸、塩酸等の酸性触媒下でレゾルシンとホルムアルデヒドとを反応させたノボラック型があるが、いずれのものを用いてもよい。
レゾルシン・ホルムアルデヒド縮合物に混合するゴムラテックスは、有機短繊維を含む中間層を構成するゴムの種類に応じて適宜選択することができるが、例えば、ビニルピリジン・スチレン・ブタジエンターポリマーラテックス、SBRラテックス、天然ゴムラテックス等を挙げることができる。
表面処理方法としては、従来公知の方法により行うことができるが、例えば、有機短繊維に、水系混合液(RFL)を含浸塗布又は含浸付着させ、その繊維を熱処理することにより行なうことができる。また、表面処理量としても、特に限定されるものではなく、目的に応じて適宜決定することができる。
1.2 ゴム基材
ゴム基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IP)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を挙げることができ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、安価で加工性に優れ、高い反発性能が得られるの点から、ブタジエンゴム(BR)が好ましい。また、ブタジエンゴムの中でも、シス1,4結合を少なくとも40%以上、好ましくは80%以上有するハイシスポリブタジエンを使用することが高い反発性能が得られる点から特に好ましい。
ゴム基材としては、特に限定されるものではないが、例えば、天然ゴム(NR)、ニトリルゴム(NBR)、イソプレンゴム(IP)、スチレンブタジエンゴム(SBR)、ブタジエンゴム(BR)、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)等を挙げることができ、これらを単独でまたは2種以上を組み合わせて用いることができる。これらの中でも、安価で加工性に優れ、高い反発性能が得られるの点から、ブタジエンゴム(BR)が好ましい。また、ブタジエンゴムの中でも、シス1,4結合を少なくとも40%以上、好ましくは80%以上有するハイシスポリブタジエンを使用することが高い反発性能が得られる点から特に好ましい。
また、有機短繊維を含む中間層を形成する組成物は、前記基材ゴム、有機短繊維のほかに、架橋剤、共架橋剤、充填剤を含むことが好ましい。
架橋剤としては、ゴムの架橋剤として公知の化合物を使用できる。このような架橋剤としては、例えば、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキサイド、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサノン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサノン、t−ブチルクミルパーオキサイドのような有機過酸化物などを挙げることができ、これらの中でも、ジクミルパーオキサイドが好ましい。
架橋剤の配合量は、特に限定されるものではなく、広い範囲から適宜選択できるが、基材ゴム100重量部に対して、0.5〜3重量部程度であることが好ましく、0.7〜2.2重量部程度であることがより好ましい。この範囲内であれば、得られるゴルフボールについて、充分な反発性能ひいては充分な飛距離が得られる。
共架橋剤としては、特に限定されず、ゴムの共架橋剤として公知の化合物を広い範囲から選択して使用できる。このような共架橋剤としては、例えば、不飽和カルボン酸の金属塩を挙げることができる。具体的には、例えば、アクリル酸またはメタクリル酸のような炭素数3〜8程度の1価または2価の不飽和カルボン酸の金属塩を例示でき、高い反発性能を得ることができる点から、アクリル酸の亜鉛塩が好ましい。
共架橋剤の配合量は、特に限定されず、広い範囲から適宜選択できるが、基材ゴム100重量部に対して、5〜40重量部程度であることが好ましく、10〜35重量部程度がより好ましい。この範囲内であれば、得られるゴルフボールについて、充分な反発性能ひいては充分な飛距離が得られる。
充填剤は、ゴルフボール用ゴム組成物に通常配合されるものを使用することができ、例えば酸化亜鉛、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等を使用することができる。配合量は、基材ゴム100重量部に対して2〜50重量部にするのが好ましい。
さらに、有機短繊維を含む中間層を形成する組成物には、この分野で用いられている染料や顔料等の着色剤、安定剤、酸化防止剤、しゃく解剤、等の各種添加剤を、本発明の効果を損なわない範囲で添加することができる。
前記組成物の製造方法は、特に限定されるものではなく、従来公知の方法により製造することができ、例えば、前記材料をニーダー、バンバリーミキサー、ロール等の公知の混練機を用いて混合してゴム組成物を得、これを150℃〜175℃で5〜10分架橋することにより製造することができる。
本発明においては、ゴム組成物で形成された中間層が2層以上の複数層である場合には、有機短繊維を含む中間層が中間層の最外層を形成する層であることが好ましい。これは、よりボール表面に近く、打撃による変形の影響を受けやすい最外層の中間層を補強すべきであり、また、高い反発性と良好な飛行性を実現するには、カバーを剥いだ表面は硬くコア内部は柔らかくすべきであり、補強された中間層は若干硬度、比重が高まるため、慣性モーメントを高めることができるためである。
また、本発明においては、コア、カバーに有機短繊維を使用しないことが好ましい。これらの層に有機短繊維を配合することで、補強効果が得られるものの、硬度が高まり打感が低下する上、コア内部が硬くなりすぎると良好な飛行性が実現せず飛距離を落としてしまう。また、ゴルフボール自体の反発性も低下する傾向があり、飛距離を落としてしまうことになる。
また、有機短繊維を含む中間層のJIS−D硬度は、40〜70程度が好ましく、45〜70程度がより好ましい。有機短繊維を含む中間層のJIS−D硬度は、中間層成型後成形品の表面を測定する。試験機としてJIS K7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いて測定した硬度、又は試験機としてJIS K6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いて測定した硬度である。
2 中間層
本発明のマルチピースゴルフボールは、上記有機短繊維を含む中間層を必須とするものであるが、該中間層以外の中間層を備えることもできる。
本発明のマルチピースゴルフボールは、上記有機短繊維を含む中間層を必須とするものであるが、該中間層以外の中間層を備えることもできる。
有機短繊維を含む中間層以外の中間層は、マルチピースゴルフボールの中間層材料として従来公知のアイオノマー樹脂、熱可塑性エラストマー等またはそれらの混合物を主成分とする樹脂組成物で構成することができる。また、中間層はゴム組成物からなるものであってもよい。
アイオノマー樹脂としては、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体においてカルボン酸の少なくとも一部が金属イオンで中和されたもの、オレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル三元共重合体においてカルボン酸の少なくとも一部が金属イオンで中和されたもの等が挙げられる。
オレフィンとしては、例えば、炭素数2〜8程度のオレフィンを用いることができる。具体的には、エチレン、プロピレン、ブテン、ペンテン、ヘキセン、ヘプテン、オクテン等が挙げられる。特にエチレンが好ましい。
不飽和カルボン酸としては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸等が挙げられる。特に、アクリル酸やメタクリル酸が好ましい。
また不飽和カルボン酸エステルとしては、例えばアクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、マレイン酸、クロトン酸等のメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル等の炭素数1〜4の低級アルキルエステル等が挙げられる。
これらをランダム共重合させることにより、オレフィン−不飽和カルボン酸共重合体又はオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体が得られる。これらは、市販品を用いることができ、例えば、三井デュポンポリケミカル(株)製、ニュクレルN1560、ニュクレルN1214、ニュクレルN1035等のオレフィン−不飽和カルボン酸共重合体;及び三井デュポンポリケミカル(株)製、ニュクレルAN4311、ニュクレルAN4318等のオレフィン−不飽和カルボン酸−不飽和カルボン酸エステル共重合体が挙げられる。
また金属イオンとしては、例えば、ナトリウム、カリウム、リチウム、マグネシウム、カルシウム、亜鉛、バリウム、アルミニウム、錫、ジルコニウム、カドミウム等のイオンが挙げられる。特にナトリウム、亜鉛、マグネシウムイオンが反発性、耐久性等の点で好ましい。
前記例示したアイオノマー樹脂の中では、ナトリウムイオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、亜鉛イオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、ナトリウムイオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル三元共重合体及び亜鉛イオンで中和されたエチレン−(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル三元共重合体等が好ましい。これらのうちでは、ナトリウムイオンで中和された重合体と亜鉛イオンで中和された重合体との混合物がより好ましい。
また、中間層をゴム組成物からなるものとする場合は、基材ゴム及びその他の配合物の種類は本明細書中に記載したものであればいかなるもの採用することができる。
中間層は、樹脂組成物からなる場合は、例えば、射出成型等の公知の方法で形成することができ、ゴム組成物からなる場合は、例えば、圧縮成形のような公知の方法により形成することができる。
有機短繊維を含む中間層以外の中間層が、2層以上の中間層を備える場合は、上記樹脂組成物又はゴム組成物の範囲で互いに組成が異なるものとすればよい。
また、中間層のJIS−D硬度は、40〜70程度が好ましく、45〜70程度がより好ましい。中間層のJIS−D硬度は、中間層成型後成形品の表面を測定する。試験機としてJIS K7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いて測定した硬度、又は試験機としてJIS K6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いて測定した硬度である。
3 コア
コア材料は特に限定されず、コア材料として公知のゴム組成物からなるものが挙げられる。基材ゴムとしては、天然ゴムおよび合成ゴムの双方を用いることができ、具体的には、本明細書中に記載された、いかなるゴムも用いることができる。なかでも、シス−1,4−結合を40%以上、特に80%以上含むハイシスポリブタジエンゴムが好ましい。必要であれば、ハイシスポリブタジエンゴムに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などを配合してもよい。基材ゴムは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
コア材料は特に限定されず、コア材料として公知のゴム組成物からなるものが挙げられる。基材ゴムとしては、天然ゴムおよび合成ゴムの双方を用いることができ、具体的には、本明細書中に記載された、いかなるゴムも用いることができる。なかでも、シス−1,4−結合を40%以上、特に80%以上含むハイシスポリブタジエンゴムが好ましい。必要であれば、ハイシスポリブタジエンゴムに天然ゴム、ポリイソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)などを配合してもよい。基材ゴムは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
ゴム組成物には、このほか、架橋剤、共架橋剤、充填剤等を含むことが好ましく、着色剤、酸化防止剤、しゃく解剤などが含まれていてよく、これらの具体例及び添加量については、前記同様である。
コアは、前記材料を配合して、組成物とし、該組成物を圧縮成型などの公知の方法で成型することができる。
コアの硬度は、コア成型後成形品の表面を測定する。JIS−D硬度(試験機としてJIS K6253(加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いた硬度)で、35〜60程度が好ましく、40〜56程度がより好ましい。
4 カバー
カバーを形成する材料としては特に限定されるものではなく、通常用いられている材料を用いることができ、例えば、アイオノマー、ウレタン樹脂を使用することにより、表面の耐傷付性に優れたボールとなる。アイオノマー樹脂にポリウレタンゲル複合微粒子を混合した混合物も使用することができポリウレタンゲル複合微粒子の配合割合が多く微粒子の分散が不充分な場合には、予めアイオノマー樹脂とポリウレタンゲル複合微粒子とを混練機で混練した混練物を用いて、マスターバッチを作製し、例えば射出成形などの公知の方法でカバーを成形する際に混入して成形することができる。混練機としては単軸押出機、2軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の公知の混練機を使用できる。
カバーを形成する材料としては特に限定されるものではなく、通常用いられている材料を用いることができ、例えば、アイオノマー、ウレタン樹脂を使用することにより、表面の耐傷付性に優れたボールとなる。アイオノマー樹脂にポリウレタンゲル複合微粒子を混合した混合物も使用することができポリウレタンゲル複合微粒子の配合割合が多く微粒子の分散が不充分な場合には、予めアイオノマー樹脂とポリウレタンゲル複合微粒子とを混練機で混練した混練物を用いて、マスターバッチを作製し、例えば射出成形などの公知の方法でカバーを成形する際に混入して成形することができる。混練機としては単軸押出機、2軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の公知の混練機を使用できる。
カバーの硬度は、ボール表面(ディンプル凹みがない部分)を測定する。通常JIS−D硬度(試験機としてJIS K7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いた硬度)で、50〜75程度が好ましく、55〜70程度がより好ましい。
5 各層の形状
本発明のマルチピースゴルフボールは、いずれの材料で構成されている場合も、またスリーピースボール及びフォーピースボールのいずれの場合も、球状のコア表面上に層状の中間層やカバーが同心状に形成されたボールに限定されず、コア、中間層、及びカバーはゴルフボールとして実用できる限り種々の形状を制限無く採ることができる。
本発明のマルチピースゴルフボールは、いずれの材料で構成されている場合も、またスリーピースボール及びフォーピースボールのいずれの場合も、球状のコア表面上に層状の中間層やカバーが同心状に形成されたボールに限定されず、コア、中間層、及びカバーはゴルフボールとして実用できる限り種々の形状を制限無く採ることができる。
同心状に各層が形成されているボールのサイズについて説明すれば、スリーピース又はフォーピースゴルフボールの場合は、コアの直径は、通常29〜39mm程度、好ましくは33〜37mm程度とすればよい。中間層の厚さは、全体として、通常0.5〜4mm程度、好ましくは1〜2.5mm程度とすればよい。カバーの厚さは、通常1〜3mm程度とすればよく、好ましくは1.5〜2.5mm程度とすればよい。カバーが上記厚さを有することにより、充分な耐久性を示すとともに、ソフトフィーリング及び反発性を減じることがない。
特殊形状のボールとしては、以下の形状のボールを例示できる。
<特殊な3ピースゴルフボール>
またスリーピースゴルフボールとしては、コアが球状の本体部とこの本体部の表面に形成される複数のリブとを備え、中間層がリブによって囲まれる凹陥部に充填されているボールが挙げられる。リブは、代表的には、本体部において互いに直交する3つの大円に沿って形成されていればよい。
またスリーピースゴルフボールとしては、コアが球状の本体部とこの本体部の表面に形成される複数のリブとを備え、中間層がリブによって囲まれる凹陥部に充填されているボールが挙げられる。リブは、代表的には、本体部において互いに直交する3つの大円に沿って形成されていればよい。
リブの形状は種々のものにすることができるが、リブの幅がカバー側からコア側にいくにしたがって増大するように延ばすとともに、凹陥部をリブの側面によって錐体状に形成することが好ましい。このようにすると、リブの基端部の幅が先端部に比べて大きいため、成型時の圧力でリブが倒れるのを防止することができる。
ここでいう「錐体状」とは、凹陥部がリブの側面によって囲まれて錐体状の領域を形成し、この領域がコアと同心の球面によって切り取られる面分の面積が、カバーからコアにいくにしたがって小さくなるような形状を意味している。この場合、上記面分の形状は特には限定されず、多角形状であっても円形状であってもよい。また、凹陥部はリブのみによって囲まれて錐体状に形成されている場合もあるし、その奥端部から本体部が露出しリブの側面と本体部とによって錐体状に形成される場合もある。但し、本体部が露出している場合であっても、その露出する部分は少なく、全体としては錐体状に形成される。
また、各リブが、隣接する凹陥部間を連通する少なくとも1つの切欠部を備えるようにすることができる。このように、リブに切欠部を形成すると、例えばプレス成形時に、中間層用の材料が切欠部を介して各凹陥部に行き渡るため、各凹陥部にそれぞれ中間層用の材料を直接充填する必要がなく、製造設備の簡素化及び製造時間の短縮が可能となるというメリットがある。また、射出成形により中間層を形成する場合にも、1つまたは少数のゲートで中間層を形成することができる。
ここで、各リブが、本体部上に描かれ相互に直交する3つの大円に沿ってそれぞれ延び、各大円の交点で区切られたリブの各円弧セクションに切欠部が形成され、この切欠部が、大円の交点を通るコアの法線上の一点から円弧セクションに沿って延びる面を有し、この面が、法線に対し90°以上の角度をなしていることが好ましい。こうすることで、大円の交点を中心に配置される4つの凹陥部が互いに連通し、中間層用の材料が行き渡りやすくなる。また、前記面が法線に対して90°以上の角度をなしているため、この角度が抜き勾配を形成し、例えば上型及び下型の2つの成形型でコアを成形するときに、コアを成形型から抜き出しやすくなる。
また、隣接する凹陥部を連通させるという観点からは、切欠部を、円弧セクションにおける円弧方向の中間部に形成することもできる。このとき、切欠部が、各円弧セクションにおける円弧方向の中心点を通る本体部の法線上の一点から前記交点側へそれぞれ延びる2つの面を有しており、これら各面と前記法線とのなす角が45〜48度程度であることが好ましい。このようにすると、前記各面と法線とのなす角が抜き勾配となり、成形型からコアを抜き出しやすくなる。
本体部表面からのリブの高さは、通常0.5〜11.2mm程度が好ましく、1.8〜10.5mm程度がより好ましい。カバーの厚さは、同心状に各層を形成したボールと同様である。
<特殊な4ピースゴルフボール>
またフォーピースゴルフボールとしては、コア、第1の中間層、第2の中間層、及びカバーを備え、第1の中間層はリブであり、第2の中間層は前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、カバーが最外層を形成しているマルチピースゴルフボールが挙げられる。
またフォーピースゴルフボールとしては、コア、第1の中間層、第2の中間層、及びカバーを備え、第1の中間層はリブであり、第2の中間層は前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、カバーが最外層を形成しているマルチピースゴルフボールが挙げられる。
リブは、その幅がコアに近づくに従って大きくなるように延びており、それによって凹陥部が錐体状に形成されていることが好ましい。ここでいう「錐体状」は、凹陥部がリブの側面によって囲まれて錐体状の領域を形成し、この領域がコアと同心の球面によって切り取られる面分の面積が、カバーからコアにいくに従って小さくなるような形状を意味している。この場合、上記面分の形状は特には限定されず、多角形状であっても円形状であってもよい。また、凹陥部はリブのみによって囲まれて錐体状に形成されている場合もあるし、その奥端部からコアが露出しリブの側面とコアとによって錐体状に形成される場合もある。但し、コアが露出している場合であっても、通常、その露出する部分は少なく、全体としては錐体状に形成される。
また、3ピースゴルフボールの場合と同様に、4ピースゴルフボールにおいても、各リブは隣接する凹陥部を連通する少なくと1つの切欠部を備えることが好ましい。この場合、各リブがコア上に描かれ相互に直交する3つの大円に沿ってそれぞれ延び、各大円の交点で区切られたリブの各円弧セクションに切欠部が形成され、切欠部が大円の交点を通るコアの法線上の1点から円弧セクションに沿って延びる面を有し、該面が前記法線に対し90°以上の角度をなしていることが好ましい。
凹陥部及びリブの形状及びサイズについては前述した3ピースゴルフボールの場合と同様である。
実施例
以下、本発明を、実施例および比較例を示してより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
以下、本発明を、実施例および比較例を示してより詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
参考例1〜21
表1に示すゴム組成物(コンパウンドA)を作製し、参考例1は、有機繊維を添加せず、参考例2〜21は、コンパウンドAに表2に示す有機繊維を表2に示す添加量で添加して、φ39mmの球を作製し、下記に示す耐久試験を実施した。その結果を表2に示す。
表1に示すゴム組成物(コンパウンドA)を作製し、参考例1は、有機繊維を添加せず、参考例2〜21は、コンパウンドAに表2に示す有機繊維を表2に示す添加量で添加して、φ39mmの球を作製し、下記に示す耐久試験を実施した。その結果を表2に示す。
<耐久試験>
作製したφ39mm球、3球を40m/sの速度で鉄板に衝突させ、球が破壊した回数の平均値を耐久性とした。なお、表2中「>100」は、100回以上鉄板に衝突させても破壊しなかったことを示す。
作製したφ39mm球、3球を40m/sの速度で鉄板に衝突させ、球が破壊した回数の平均値を耐久性とした。なお、表2中「>100」は、100回以上鉄板に衝突させても破壊しなかったことを示す。
表2の結果より、カバーがない状態(参考例1)では衝撃に弱いが、カバーが無い状態であっても、繊維長が0.5〜3mm(参考例5〜18)、特に0.5〜2mm(参考例5〜17)のポリケトン繊維を添加したゴム球では、衝撃強度、耐久性が向上していることがわかる。
実施例1〜5、比較例1〜6
上記表1に示すゴム組成物(コンパウンドA、B、C)を作製し、表3に示す2ピース、3ピース、特殊な3P(リブ付3ピース)、4ピースの構成のボール(実施例1〜5、比較例1〜6)を作製した。コア、中間層の成形は金型を用いての加熱成形(コア:170℃×5〜6分、中間層170℃×5分)し、カバーは射出成形にて成形した。なお、カバーに用いる組成物は、アイオノマー樹脂100重量部に、熱硬化性ポリウレタンを2.5重量部添加した組成物を用いた(アイオノマー組成物)。
上記表1に示すゴム組成物(コンパウンドA、B、C)を作製し、表3に示す2ピース、3ピース、特殊な3P(リブ付3ピース)、4ピースの構成のボール(実施例1〜5、比較例1〜6)を作製した。コア、中間層の成形は金型を用いての加熱成形(コア:170℃×5〜6分、中間層170℃×5分)し、カバーは射出成形にて成形した。なお、カバーに用いる組成物は、アイオノマー樹脂100重量部に、熱硬化性ポリウレタンを2.5重量部添加した組成物を用いた(アイオノマー組成物)。
得られたボールの反発性、耐久性、打感について、下記評価方法により評価した結果を表4、5に示す。なお、耐久性については、カバー自身の耐久力を除外して評価するために、カバー無しの状態での耐久性試験も行った。
なお、表3中の寸法は、コア及びボールについては、それぞれの直径を、中間層、カバーについては、それぞれの厚みを示す。
特殊な3Pについては、コアはφ35mm球体に2mmの突起(リブ)がついたものを示し、中間層はその突起(リブ)で囲まれた厚さ2mmの凹部を示す。
特殊な4Pは、コアがφ23.7mmの球体であり、8.35mmの突起(リブ)層を第一の中間、第二の中間層はその突起(リブ)で囲まれた凹部を示す。
<性能評価方法>
(中間層のD硬度)
試験機としてJIS K7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いて中間層成型後、成形品中間層表面を測定した。
(中間層のD硬度)
試験機としてJIS K7215(プラスチックのデュロメータ硬さ試験方法)に規定するタイプDデュロメーターを用いて中間層成型後、成形品中間層表面を測定した。
(耐久性(カバー無))
実施例及び比較例で得られた、コアからなる球、又は、コア及び中間層からなる球を、それぞれ3球ずつ100回、40m/sの速度で鉄板にぶつけ、壊れた回数の平均値(回)を示した。
実施例及び比較例で得られた、コアからなる球、又は、コア及び中間層からなる球を、それぞれ3球ずつ100回、40m/sの速度で鉄板にぶつけ、壊れた回数の平均値(回)を示した。
(耐久性(カバー有))
2Pボールの場合は比較例3を、3Pボールの場合は比較例1を、特殊な3P、特殊な4P(リブ付3P、4P)ボールは比較例2の値を基準(100)として、ボール3個を40m/sの速度で鉄板にぶつけ、壊れた回数の平均値をもとめ、前記基準値に対する相対値として示した。
2Pボールの場合は比較例3を、3Pボールの場合は比較例1を、特殊な3P、特殊な4P(リブ付3P、4P)ボールは比較例2の値を基準(100)として、ボール3個を40m/sの速度で鉄板にぶつけ、壊れた回数の平均値をもとめ、前記基準値に対する相対値として示した。
(反発性)
43.7m/sの速度でボールを鉄板にぶつけた時の速度比、反発係数を示した。
43.7m/sの速度でボールを鉄板にぶつけた時の速度比、反発係数を示した。
(打感)
被験者(上級者)につき、実施例及び比較例で得られたボールを実打した際の打感を評価した。なお、2Pボールの場合は比較例3(有機短繊維の添加無し)と、3Pボールの場合は比較例1(有機短繊維の添加無し)と、特殊な3P、4P(リブ付3P、4P)ボールは比較例2(有機短繊維の添加無し)と比較して、下記基準により評価した。なお、本発明においては、「○」が合格レベルである。
○:硬さなど打感に変化がない。
△:硬くなるなど打感が低下している。
×:打感がかなり低下している。
被験者(上級者)につき、実施例及び比較例で得られたボールを実打した際の打感を評価した。なお、2Pボールの場合は比較例3(有機短繊維の添加無し)と、3Pボールの場合は比較例1(有機短繊維の添加無し)と、特殊な3P、4P(リブ付3P、4P)ボールは比較例2(有機短繊維の添加無し)と比較して、下記基準により評価した。なお、本発明においては、「○」が合格レベルである。
○:硬さなど打感に変化がない。
△:硬くなるなど打感が低下している。
×:打感がかなり低下している。
5 コア
51 本体部
52 リブ(突条)
53 凹陥部
54 切欠部
6 コア
7 中間層
71 リブ(突条)
72 凹陥部
73 切欠部
51 本体部
52 リブ(突条)
53 凹陥部
54 切欠部
6 コア
7 中間層
71 リブ(突条)
72 凹陥部
73 切欠部
Claims (9)
- コア、1層以上の中間層及びカバーを備えるマルチピースゴルフボールであって、
少なくとも1層の中間層が、有機短繊維を含む中間層であるマルチピースゴルフボール。 - 有機短繊維を含む中間層が、ゴム基材及び有機短繊維を含むゴム組成物から形成された層である請求項1記載のマルチピースゴルフボール。
- 中間層が2層以上の複数層からなり、
有機短繊維を含む中間層が、該複数の中間層の最外層である請求項1又は2に記載のマルチピースゴルフボール。 - 有機短繊維の繊維長が、0.1〜4mmである請求項1〜3のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
- 有機短繊維を含む中間層中の有機短繊維の含有量が、該中間層中のゴム基材100重量部に対して0.01〜8重量部である請求項2〜4のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
- 有機短繊維が、ポリケトンからなる繊維である請求項1〜5のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
- コアは球状の本体部と、この本体部の表面に形成される複数のリブとを備え、中間層はリブによって囲まれる凹陥部に充填されている請求項1〜6のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。
- 中間層が、第1の中間層、第2の中間層からなり、
第1の中間層はコア上に形成されるリブであり、
第2の中間層が有機短繊維を含む中間層であり、前記リブによって囲まれる凹陥部に充填され、
カバーは最外層を形成している
請求項1〜6のいずれかに記載のマルチピースゴルフボール。 - リブは隣接する凹陥部間を連通する少なくとも1つの切欠部を備えている請求項7又は8に記載のマルチピースゴルフボール。
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---|---|---|---|
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JP2008093986A JP2009240708A (ja) | 2008-03-31 | 2008-03-31 | マルチピースゴルフボール |
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-
2008
- 2008-03-31 JP JP2008093986A patent/JP2009240708A/ja active Pending
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