JP5333756B2 - インバータ装置 - Google Patents
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Description
例えば、表1のカテゴリー「3」は、カテゴリー「1」の要件に加えて、単一故障によって安全機能を損なわないように冗長性を持たせた設計がなされていることを規定している。
まず、図4に示す第1の従来技術において、100Aはインバータ装置、200は負荷としてのモータである。インバータ装置100Aは、制御基板110A及びドライブ基板(電源基板)120Aを備えている。
この遮断信号により第1,第2の遮断回路112,121が動作してゲート信号と駆動用フォトカプラ122の一次側電源とが遮断されるので、モータ200は確実に停止することとなる。
このように二重の遮断回路112,121を用いてゲート信号の遮断機能を冗長化することにより、システムの安全が確保されている。
制御基板110Bには、IGBTのゲート信号を作成するCPU111と第1,第2の遮断回路112,113とが配置され、ドライブ基板120Bには、駆動用フォトカプラ122とIGBTブリッジ回路123とが配置されている。
この従来技術でも、制御基板110B上の二重の遮断回路112,113を用いて冗長化することにより、システムの安全が確保されている。
図6において、100Cはインバータ装置であり、120Cはドライブ基板、122は駆動用フォトカプラ、122Xは上アーム用フォトカプラ、122Yは下アーム用フォトカプラ、123はIGBTブリッジ回路である。
なお、CPU131に遮断指令a’,b’が入力されると、IGBTのゲート信号自体も遮断するように構成されている。
この従来技術によれば、駆動用フォトカプラ122の電源及びIGBTのゲート信号が遮断されるので、モータ200は確実に停止することとなる。
しかし、例えばIGBTブリッジ回路123が三相の場合、CPU111により作成されるゲート信号は6つであり、これらのゲート信号を遮断回路112,113が入出力する必要があるため配線が複雑になる。また、制御基板110B上の遮断回路の実装面積が増加し、基板全体が大型化するという問題がある。
ここで、ドライブ基板は、上アーム用スイッチング素子及び下アーム用スイッチング素子をオンオフするための駆動信号(ゲート信号)をそれぞれ出力する上アーム用フォトカプラ及び下アーム用フォトカプラと、を有する。また、制御基板は、前記駆動信号を生成して上アーム用フォトカプラ及び下アーム用フォトカプラに供給するCPU等の駆動信号発生回路を備えている。
制御基板は、外部から入力される遮断信号により、上アーム用スイッチング素子の駆動信号と下アーム用スイッチング素子の駆動信号とを個別に遮断する上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路を備えている。ここで、上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路は、論理が互いに反転した遮断信号によって遮断動作するように構成されている。
なお、故障検出回路は、上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路の出力側と直流電源との間にそれぞれ接続された例えばダイオードからなるワイヤードオア回路を備え、このワイヤードオア回路の出力信号を駆動信号発生回路にフィードバックすると良い。
更に、遮断するべき駆動信号の数を減少させて回路構成の簡略化、配線数の減少を図ることができる。
また、論理が互いに反転した遮断信号を用いて上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路を動作させることにより、上下アーム別の遮断信号同士に短絡故障があったとしても、モータを確実に停止させるSTO(Safety Torque Off)機能を満足させて安全性を一層高めることができる。
図1において、300は負荷としてのモータ200を駆動するインバータ装置である。このインバータ装置300は、端子台基板400、制御基板500及びドライブ基板600を備えている。
制御基板500には、一方の遮断信号S1の論理を反転させる反転回路501が設けられ、反転回路501の出力信号S2は、駆動信号発生回路としてのCPU510及び上アーム用遮断回路520に入力されている。また、他方の遮断信号S1は、そのままの論理で信号S3として、CPU510及び下アーム用遮断回路530に入力されている。
ここでは、信号S2,S3も信号S1と同様に遮断信号と呼ぶことにする。
この実施形態では半導体スイッチング素子としてIGBTを用いた場合を示してあるが、FETあるいはその他の半導体スイッチング素子を用いても良い。また、この実施形態ではIGBTブリッジ回路630を上下アーム用フォトカプラ610,620と共にドライブ基板630上に搭載するようにしているが、IGBTブリッジ回路630はドライブ基板630とは別個の基板に搭載するようにしても良い。
図2において、701は遮断信号S1を発生させるスイッチであり、例えば、前述したように製造ラインに人が近付いたことを検出するライトカーテンのスイッチである。スイッチ701の一端は、制御基板500内の直流電源503に接続されており、通常時はオンであるスイッチ701がオフすることにより、遮断信号S1が端子台基板400を介して制御基板500に入力される。
端子台基板400内の401a,402aは、前記信号入力素子401,402に相当する信号線である。
ここで、反転回路501及び信号伝達回路502は、例えばフォトカプラを用いて構成することができる。
上アーム用遮断回路520から出力されるゲート信号S6はドライブ基板600内の上アーム用フォトカプラ610に入力され、下アーム用遮断回路530から出力されるゲート信号S7は下アーム用フォトカプラ620に入力されている。
故障検出回路540は、ワイヤードオア回路を構成する例えばダイオード541,542を備えている。ダイオード541,542のアノード同士は共通接続され、プルアップ用の抵抗545を介して直流電源に接続されている。また、ダイオード541のカソードは上アーム用遮断回路520の出力端子に接続され、ダイオード542のカソードは下アーム用遮断回路530の出力端子に接続されている。
CPU510は、フィードバック信号S8に基づいて故障検出信号S9を作成し、この故障検出信号S9は端子台基板400の出力端子403から外部に出力されるようになっている。
例えば、インバータ装置300によるモータ200の運転中に、ライトカーテンによって製造ラインに人が近付いたことが検出されると、スイッチ701がオフする。これに伴い、遮断信号S1が反転回路501及び信号伝達回路502に入力される。
このとき、反転回路501及び信号伝達回路502からは、論理が互いに反転した遮断信号S2,S3がそれぞれ発生し、遮断信号S2は上アーム用遮断回路520のイネーブルゲートに、遮断信号S3は下アーム用遮断回路530のイネーブルゲートに入力される。
従って、反転回路501、信号伝達回路502、各遮断回路520,530等に故障がなく、何れも正常に動作している場合には、IGBTブリッジ回路630内のすべてのIGBT U,V,W,X,Y,Zがオフし、IGBTブリッジ回路630の運転、ひいてはモータ200の運転が停止される。
なお、図3Aは、上述した遮断動作を示すタイムチャートであり、ゲート信号S4〜S7はPWM信号として表示してある。
図3Aに示したように、正常時は遮断信号S1の入力により、遮断信号S2はLowレベルからHighレベルに反転するはずである。しかし、例えば、遮断信号S2,S3同士に短絡故障が起きて遮断信号S2のレベルが遮断信号S3のレベルに引っ張られると、図3Bに示すごとく、遮断信号S2はLowレベルのままで固定される。
図3Aに示したように、正常時は遮断信号S1の入力により、遮断信号S3はHighレベルからLowレベルに反転するはずである。しかし、図3Cに示すごとく、遮断信号S3はHighレベルのままで固定される。
300:インバータ装置
400:端子台基板
401,402:信号入力素子
401a,402a:信号線
403:出力端子
500:制御基板
501:反転回路
502:信号伝達回路
503:直流電源
510:CPU
520:上アーム用遮断回路
530:下アーム用遮断回路
540:故障検出回路
541,542:ダイオード
543:3ステートバッファ
544:バッファ
545,546:抵抗
551:コネクタ
600:ドライブ基板
610:上アーム用フォトカプラ
620:下アーム用フォトカプラ
630:IGBTブリッジ回路
701:スイッチ
U,V,W,X,Y,Z IGBT(半導体スイッチング素子)
Claims (5)
- 複数の半導体スイッチング素子をブリッジ接続してなるブリッジ回路と、
前記ブリッジ回路の上アーム用半導体スイッチング素子及び下アーム用半導体スイッチング素子をオンオフするための駆動信号をそれぞれ出力する上アーム用フォトカプラ及び下アーム用フォトカプラを有するドライブ基板と、
前記駆動信号を生成して前記上アーム用フォトカプラ及び下アーム用フォトカプラに供給する駆動信号発生回路を備えた制御基板と、
を有し、
前記制御基板は、外部から入力される遮断信号により、前記上アーム用半導体スイッチング素子の駆動信号と前記下アーム用半導体スイッチング素子の駆動信号とを個別に遮断する上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路を備え、
前記上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路は、論理が互いに反転した前記遮断信号によって遮断動作することを特徴とするインバータ装置。 - 請求項1に記載したインバータ装置において、
前記上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路を、前記駆動信号発生回路と前記上アーム用フォトカプラ及び下アーム用フォトカプラとの間に接続したことを特徴とするインバータ装置。 - 請求項2に記載したインバータ装置において、
前記上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路の出力側に、故障検出回路を接続し、この故障検出回路の出力信号を前記駆動信号発生回路にフィードバックすることを特徴とするインバータ装置。 - 請求項3に記載したインバータ装置において、
前記駆動信号発生回路は、前記故障検出回路の出力信号に基づいて生成した故障検出信号を外部に出力することを特徴とするインバータ装置。 - 請求項3または4に記載したインバータ装置において、
前記故障検出回路は、前記上アーム用遮断回路及び下アーム用遮断回路の出力側と直流電源との間に接続されたワイヤードオア回路を備え、このワイヤードオア回路の出力信号を前記駆動信号発生回路にフィードバックすることを特徴とするインバータ装置。
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