JP5327346B2 - 樹脂組成物および樹脂成形体 - Google Patents

樹脂組成物および樹脂成形体 Download PDF

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Description

本発明は、樹脂組成物および樹脂成形体に関する。
従来、樹脂成形体の成形に用いられる熱可塑性樹脂としては、

また、樹脂成型体の形成に用いられる熱可塑性樹脂組成物としては、種々のものが提供されている。
例えば、耐衝撃強度と面衝撃強度を向上させるために、ポリカーボネート樹脂にポリ乳酸や酸化チタンを加える方法が提案されている(例えば特許文献1参照)
また、種々の性質を向上させるために樹脂以外にフィラー等の添加が提案されている。例えば、機械特性、耐熱性、難燃性を向上させるために縮合リン酸、ステアリン酸金属塩、ポリ乳酸やタルクを(例えば特許文献2参照)、難燃性を向上させるために二酸化ケイ素や酸化アルミを添加する例が提案されている(例えば特許文献3参照)。
さらには色調、耐熱性を向上させる目的でアンチモンやゲルマニウムを添加する例が提案されている(例えば特許文献4参照)。
特開2009−144075号公報 特開2009−126870号公報 特開2008−001903号公報 特開2010−031175号公報
本発明の課題は、得られる樹脂成形体の耐衝撃性と隠蔽性に優れた樹脂組成物を提供することである。
上記課題は、以下の本発明によって達成される。
即ち、請求項1に係る発明は、
ポリカーボネート樹脂と、チタン化合物である酸化チタンと、亜鉛化合物である酸の亜鉛塩と、を含み、
前記ポリカーボネート樹脂の含有量が、樹脂組成物全体に対して50質量%以上であり、
前記チタン化合物に由来するチタン元素の含有量Ctが、樹脂組成物全体に対して0.1質量%以上5質量%以下であり、
前記亜鉛化合物に由来する亜鉛元素の含有量Czが、樹脂組成物全体に対して0.2ppm以上10ppm以下である樹脂組成物。
請求項2に係る発明は、
水銀の含有量が、樹脂組成物全体に対して100ppm以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
請求項に係る発明は、
請求項1又は2に記載の樹脂組成物を含んで構成された樹脂成形体。
請求項に係る発明によれば、ポリカーボネート樹脂とチタン化合物と亜鉛化合物とを含む樹脂組成物において、チタン化合物に由来するチタン元素の含有量Ct又は亜鉛化合物に由来する亜鉛元素の含有量Czが上記範囲外の場合に比べ、得られる樹脂成形体の耐衝撃性と隠蔽性に優れた樹脂組成物を提供できる。
請求項2に係る発明によれば、水銀が樹脂組成物全体に対して100ppmを超えて含む場合に比べ、得られる樹脂成形体の経時による色変化が抑制された樹脂組成物を提供できる。
請求項5に係る発明によれば、ポリカーボネート樹脂とチタン化合物と亜鉛化合物とを含む樹脂組成物において、チタン化合物に由来するチタン元素の含有量Ct又は亜鉛化合物に由来する亜鉛元素の含有量Czが上記範囲外の樹脂組成物で構成された場合に比べ、耐衝撃性と隠蔽性に優れた樹脂成形体を提供できる。
本実施形態に係る樹脂成形体を備える電子・電気機器の部品の一例を示す模式図である。
以下、本発明の一例である実施形態について説明する。
[樹脂組成物]
本実施形態に係る樹脂組成物は、ポリカーボネートと、チタン化合物と、亜鉛化合物と、を含む。
そして、チタン化合物に由来するチタン元素の含有量Ctが、樹脂組成物全体に対して0.1質量%以上5質量%以下である。
また、亜鉛化合物に由来する亜鉛元素の含有量Czが、樹脂組成物全体に対して0.2ppm以上10ppm以下である。
但し、本実施形態に係る樹脂組成物では、ポリカーボネート樹脂の含有量が樹脂組成物全体に対して50質量%以上であり、チタン化合物として酸化チタン、亜鉛化合物として酸の亜鉛塩を含む樹脂組成物が適用される。
従来、ポリカーボネート樹脂は、耐衝撃性が高い材料として知られている。そして、ポリカーボネート樹脂は、着色性も悪くないため、樹脂成形体を得る材料として広く用いられている。
一方、酸化チタンを代表とするチタン化合物は、高い隠蔽性を持つ白色の樹脂成形体を得る材料として知られている。
しかしながら、ポリカーボネート樹脂に対するチタン化合物の分散性は必ずしも良くないため、樹脂内部でチタン化合物の凝集体が生じ、該凝集体が多い部分については、耐衝撃性が低下する傾向がある。また、樹脂内部でチタン化合物の凝集体が生じると、得られる樹脂成形体の隠蔽性が低下してしまうこともある。
そのため、チタン化合物の配合量を増加させると隠蔽性は向上するものの、チタン化合物の分散性はさらに悪化し、耐衝撃性はさらに悪化してしまう傾向がある。また、チタン化合物の分散性を向上させるために機械的な分散力を増加すると、分散性は向上するものの、ポリカーボネート樹脂の分子鎖が切断される傾向があるために、得られる樹脂成形体の耐衝撃性は低下してしまうことがある。
特に、ポリカーボネート樹脂とポリカーボネート樹脂以外の樹脂とを混合する場合、チタン化合物はこれらの樹脂の界面に存在しやすくなり、その結果、チタン化合物の分散性はさらに悪化し、耐衝撃性は悪化してしまうことがある。
そこで、本実施形態に係る樹脂組成物では、ポリカーボネート樹脂を含む系に対して、チタン化合物をそれに由来するチタン元素の含有量Ctが上記範囲となるように配合すると共に、亜鉛化合物をそれに由来する亜鉛元素の含有量が上記範囲となるように配合する。
そして、上記組成により、本実施形態に係る樹脂組成物では、得られる樹脂成形体の耐衝撃性と隠蔽性に優れたものとなる。この理由は、定かではないが、以下に示す理由によるものと考えられる。
まず、チタン化合物は、一般に帯電は生じにくい性質を持っている。これに対し、亜鉛化合物は強い正帯電性を示すことから、上記範囲にある微量の亜鉛化合物の存在により、チタン化合物はより負に帯電し、チタン化合物同士の電気的な反発により、凝集性が低下すると考えられる。これと同時に、微量の亜鉛化合物に対して、分散したチタン化合物が電気的に引かれるため、亜鉛化合物の存在により、チタン化合物の分散性が向上するものと考えられる。
なお、亜鉛化合物の量がチタン化合物に対して微量であるのは、前述のように亜鉛化合物は正帯電になりやすいため、チタン化合物を負帯電にするためには微量で済むためと考えられる。
したがって、ポリカーボネート樹脂を含む系に対して、得られる樹脂成形体が隠蔽性を獲得する量のチタン化合物を配合し、同時に亜鉛化合物を微量配合すると、チタン化合物の凝集性が低下し、得られる樹脂成形体の耐衝撃性を維持しつつ、隠蔽性が高くなると考えられる。
以上から、本実施形態に係る樹脂組成物では、得られる樹脂成形体の耐衝撃性と隠蔽性に優れたものとなると考えられる。
以下、本実施形態に係る樹脂組成物の各成分の詳細について説明する。
(樹脂)
−ポリカーボネート樹脂−
ポリカーボネート樹脂は、特に限定されるものではなく、例えば、繰り返し単位として、(−O−R−OCO−)を有するものが挙げられる。なお、Rは、ジフェニルプロパン、P−キシレンなどが挙げられる。−O−R−Oは、ジオキシ化合物であれば特に限定されるものではない。
ポリカーボネート樹脂として具体的には、例えば、ビスフェノールA型ポリカーボネート、ビスフェノールS型ポリカーボネート、ビフェニル型ポリカーボネート等の芳香族ポリカーボネートが挙げられる。
ポリカーボネート樹脂は、シリコーンや、ウンデカ酸アミドとの共重合体であってもよい。
ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量は、特に制限されないが、例えば、好ましくは5000以上300000以下、より好ましくは10000以上200000以下である。ポリカーボネート樹脂の重量平均分子量が上記範囲未満であると、樹脂成形体の耐熱性が低下する傾向にあり、また、上記範囲を越えると、樹脂成形体の耐衝撃性が低下する傾向にある。
ポリカーボネート樹脂の含有量は、樹脂組成物全体に対して、好ましくは50質量%以上90質量%以下、より好ましくは60質量%以上90質量%以下である。ポリカーボネート樹脂の含有量を上記範囲とすると、樹脂製成形体の目的とする耐衝撃性が実現される傾向にある。
−その他樹脂−
ポリカーボネート樹脂以外のその他樹脂も、樹脂組成物の性質を低下させない程度に含有させてもよい。
その他樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート及びそれらの共重合体等の芳香族ポリエステル系高分子化合物類、ビスフェノールA/テレフタル酸型ポリアリレート、ビスフェノールS/テレフタル酸型ポリアリレート、ビフェニル/テレフタル酸型ポリアリレート、ビスフェノールA/ナフタレンジカルボン酸型ポリアリレート及びそれらの共重合体等のポリアリレート系高分子化合物類、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリメチルアクリレート、ポリブチルアクリレート及びそれらの共重合体等のアクリル系高分子化合物類、アクリロニトリル(A),ブタジエン(B),スチレン(S)の各成分比が様々なABS系高分子化合物、6−ナイロン、6,6−ナイロン及びそれらの共重合体等のポリアミド系高分子化合物が挙げられる。
(チタン化合物)
チタン化合物としては、屈折率が高く、樹脂成形体の隠蔽性、そして白色度が高くなる観点から、酸化チタンがよい。
酸化チタンとしては、例えば、ルチル型、アナターゼ型、ブルッカイト型等の酸化チタンが挙げられる。これらの中でも、酸化チタンとしては、屈折率が高く、樹脂成形体の隠蔽性、そして白色度が高くなる観点から、ルチル型の酸化チタンがよい。
酸化チタンは、塩素法で製造されたアルミニウムやケイ素の含水酸化物で表面処理されていてもよい。この場合、特に、ポリカーボネート樹脂とポリカーボネート樹脂以外の樹脂を併用したとき、樹脂の相溶性が高まる点で有利である。
酸化チタンの製造方法は、例えば、イルメナイトを硫酸に溶解させて不純物を分離し、硫酸チタニルを加水分解して酸化チタンを生成させる硫酸法を利用した方法が挙げられる。具体例としては、まず、イルメナイト鉱石を粉砕した後、硫酸と反応させ水溶性の硫酸塩に変える。硫酸チタニルを含むその水溶液を、静置、ろ過することにより鉄分などの不純物を取り除く。その後、硫酸チタニルを加熱し加水分解することにより不溶性の白色の水酸化チタンとして沈殿させ中和洗浄した後、乾燥、焼成後、粉砕する。これら工程を経て、酸化チタン粒子は得られる。なお、この沈殿、中和洗浄の回数を多くすることにより、酸化チタンに含まれる水銀の量が低減される。
チタン化合物の体積平均粒径は、好ましくは0.1μm以上0.5μm以下、より好ましくは0.2μm以上0.3μm以下である。
チタン化合物の体積平均粒径が上記範囲未満であると、チタン化合物同士の凝集が起こりやすくなり、樹脂成形体の隠蔽性が低下する傾向にある。また、チタン化合物の体積平均粒径が上記範囲を越えると、耐衝撃強度が低下する傾向にある。
なお、チタン化合物の体積平均粒径は、レーザ回析式粒度分布測定装置(堀場製作所製、LA−920)で測定される。
チタン化合物に由来するチタン元素の含有量Ctは、樹脂組成物全体に対して、0.1質量%以上5質量%以下であり、好ましく0.1質量%以上2質量%以下、さらに好ましくは0.1質量%以上1質量%以下である。
チタン元素の含有量Ctが上記範囲未満であると、樹脂成形体の隠蔽性が低下する。一方、チタン元素の含有量Ctが上記範囲を越えると、樹脂成形体の耐衝撃性が低くなる。
なお、チタン元素の含有量Ctを上記範囲とするためには、例えば、チタン化合物としての酸化チタンの含有量に換算すると、樹脂組成物全体に対して、0.18質量%以上8.8質量%以下、好ましくは0.18質量%以上3.5質量%以下、さらに好ましくは0.18質量%以上1.8質量%以下である。
(亜鉛化合物)
亜鉛化合物としては、例えば、酸の亜鉛塩、酸化亜鉛等が挙げられる。
これらの中でも、亜鉛化合物としては、樹脂成形体の耐衝撃性及び隠蔽性を向上させる観点から、酸の亜鉛塩がよい。
酸の亜鉛塩としては、例えば、硫酸亜鉛、硝酸亜鉛、リン酸亜鉛等の無機酸亜鉛類;、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸亜鉛、オクタン酸亜鉛、パルミチン酸亜鉛等の脂肪族カルボン酸亜鉛類;、安息香酸亜鉛、サリチル酸亜鉛、4-ヒドロキシ安息香酸亜鉛、4-ヒドロキシメチル安息香酸亜鉛、t-ブチル安息香酸亜鉛等の芳香族カルボン酸亜鉛類等が挙げられる。
これらの中でも、酸の亜鉛塩としては、チタン化合物の分散性の低下を抑制し、樹脂成形体の耐衝撃性及び隠蔽性を向上させる観点から、リン酸亜鉛、ステアリン酸亜鉛がよい。
亜鉛化合物に由来する亜鉛元素の含有量Czは、樹脂組成物全体に対して、0.2ppm以上10ppm以下、好ましく0.2ppm以上5ppm以下、さらに好ましくは0.2ppm以上2ppm以下である。
亜鉛元素の含有量Czが上記範囲未満、及び上記範囲を越えると、チタン化合物の凝集が生じ易くなり、樹脂成形体の隠蔽性が低くなる。
なお、亜鉛元素の含有量Czを上記範囲とするためには、例えば、亜鉛化合物としてのリン酸亜鉛の含有量に換算すると、樹脂組成物全体に対して、0.39ppm以上20ppm以下(好ましくは0.39ppm以上9.8ppm以下)であり、亜鉛化合物としてのステアリン酸亜鉛の含有量に換算すると、1.9ppm以上95ppm以下(好ましくは1.9ppm以上48ppm以下)である。
(その他成分)
本実施形態に係る樹脂組成物は、その他成分を含んでいてもよい。
その他成分としては、例えば、相溶化剤、可塑剤、酸化防止剤、離型剤、耐光剤、耐候剤、着色剤、顔料、改質剤、帯電防止剤、耐加水分解防止剤、充填剤、補強剤(ガラス繊維、炭素繊維、タルク、クレー、マイカ、ガラスフレーク、ミルドガラス、ガラスビーズ、結晶性シリカ、アルミナ、窒化ケイ素、窒化アルミナ、ボロンナイトライド等)等が挙げられる。
その他成分の含有量は、樹脂組成物全体に対して、0質量%以上10質量%以下であることがよく、望ましくは0質量%以上5質量%以下である。ここで、「0質量%」とはその他成分が検出限界以下であることを意味する。
(樹脂組成物の特性)
本実施形態に係る樹脂組成物は、水銀の含有量が樹脂組成物全体に対して100ppm以下であることがよい。つまり、水銀の含有量を樹脂組成物全体に対して100ppm以下と低減することがよい。
ここで、水銀は、例えば樹脂の重合時の触媒の不純物、酸化チタン生成時の酸化チタンの不純物として存在しやすい。そして、これらの不純物として、水銀は樹脂組成物に含まれる。水銀は酸化物、炭酸塩、金属とのアマルガムのような形で存在し得るものの、これらの色は必ずしも同じではなく、しかも経時により変化する場合があり、その結果、経時で目的とする色(例えば酸化チタンによる白色)から変化を生じさせる場合がある。特に、樹脂成形体をリサイクルした場合に、その色変化による差を認識しやすくなる場合がある。
このため、水銀の含有量を上記範囲とすると、得られる樹脂成形体の経時による色変化が抑制される。その結果、樹脂成形体をリサイクルした場合でも、色変化が抑制されたリサイクル樹脂成形体が得られ易くなる。
なお、水銀の含有量は、低ければ低いほどよく、例えば、好ましくは50ppm以下、より好ましくは20ppm以下である。
水銀の含有量を上記範囲にするためには、例えば、チタン化合物の酸化チタンの製造方法において、沈殿、中和洗浄の回数を多くすることにより、酸化チタンの水銀量が低減させ、この酸化チタンを樹脂組成物に配合する方法が挙げられる。また、樹脂の重合時の触媒量を低減する方法も挙げられる。
(樹脂組成物の製造方法)
本実施形態に係る樹脂組成物は、上記各成分を溶融混練することにより製造される。
ここで、溶融混練の手段としては公知の手段を用いることができ、例えば、二軸押出し機、ヘンシェルミキサー、バンバリーミキサー、単軸スクリュー押出機、多軸スクリュー押出機、コニーダ等が挙げられる。
[樹脂成形体]
本実施形態に係る樹脂成形体は、上記本実施形態に係る樹脂組成物を含んで構成される。具体的には、本実施形態に係る樹脂成形体は、上記本実施形態に係る樹脂組成物を成形することにより得られる。
なお、例えば射出成形、押し出し成形、ブロー成形、熱プレス成形、カレンダ成形、コーテイング成形、キャスト成形、ディッピング成形、真空成形、トランスファ成形などの成形方法により本実施形態に係る樹脂組成物を成形し、本実施形態に係る樹脂成形体が得られる。
ここで、上記本実施形態に係る樹脂組成物の成形温度(例えば押出温度、射出温度)としては、例えば、180℃以上230℃以下であることがよい。
射出成形は、例えば、日精樹脂工業製NEX500、NEX150、日精樹脂工業製NEX70000、東芝機械製SE50D等の市販の装置を用いて行ってもよい。この際、シリンダ温度としては、樹脂の分解抑制の観点から、170℃以上230℃以下の範囲とすることが望ましく、180℃以上230℃以下の範囲とすることがより望ましい。また、金型温度としては、生産性の観点から、30℃以上100℃以下の範囲とすることが望ましく、30℃以上60℃以下の範囲とすることがより望ましい。
本実施形態に係る樹脂成形体は、電子・電気機器、家電製品、容器、自動車内装材などの用途に好適に用いられる。より具体的には、家電製品や電子・電気機器などの筐体、各種部品など、ラッピングフィルム、CD−ROMやDVDなどの収納ケース、食器類、食品トレイ、飲料ボトル、薬品ラップ材などであり、中でも、電子・電気機器の部品に好適である。
図1は、本実施形態に係る成形体を備える電子・電気機器の部品の一例である画像形成装置を、前側から見た外観斜視図である。
図1の画像形成装置100は、本体装置110の前面にフロントカバー120a,120bを備えている。これらのフロントカバー120a,120bは、操作者が装置内を操作するよう開閉自在となっている。これにより、操作者は、トナーが消耗したときにトナーを補充したり、消耗したプロセスカートリッジを交換したり、装置内で紙詰まりが発生したときに詰まった用紙を取り除いたりする。図1には、フロントカバー120a,120bが開かれた状態の装置が示されている。
本体装置110の上面には、用紙サイズや部数等の画像形成に関わる諸条件が操作者からの操作によって入力される操作パネル130、および、読み取られる原稿が配置されるコピーガラス132が設けられている。また、本体装置110は、その上部に、コピーガラス132上に原稿を搬送する自動原稿搬送装置134を備えている。更に、本体装置110は、コピーガラス132上に配置された原稿画像を走査して、その原稿画像を表わす画像データを得る画像読取装置を備えている。この画像読取装置によって得られた画像データは、制御部を介して画像形成ユニットに送られる。なお、画像読取装置および制御部は、本体装置110の一部を構成する筐体150の内部に収容されている。また、画像形成ユニットは、着脱自在なプロセスカートリッジ142として筐体150に備えられている。プロセスカートリッジ142の着脱は、操作レバー144を回すことによって行われる。
本体装置110の筐体150には、トナー収容部146が取り付けられており、トナー供給口148からトナーが補充される。トナー収容部146に収容されたトナーは現像装置に供給されるようになっている。
一方、本体装置110の下部には、用紙収納カセット140a,140b,140cが備えられている。また、本体装置110には、一対のローラで構成される搬送ローラが装置内に複数個配列されることによって、用紙収納カセットの用紙が上部にある画像形成ユニットまで搬送される搬送経路が形成されている。なお、各用紙収納カセットの用紙は、搬送経路の端部近傍に配置された用紙取出し機構によって1枚ずつ取り出されて、搬送経路へと送り出される。また、本体装置110の側面には、手差しの用紙供給部136が備えられており、ここからも用紙が供給される。
画像形成ユニットによって画像が形成された用紙は、本体装置110の一部を構成する筐体152によって支持された相互に接触する2個の定着ロールの間に順次移送された後、本体装置110の外部に排紙される。本体装置110には、用紙供給部136が設けられている側と反対側に用紙排出部138が複数備えられており、これらの用紙排出部に画像形成後の用紙が排出される。
画像形成装置100において、例えば、フロントカバー120a,120b、プロセスカートリッジ142の外装、筐体150、および筐体152に、本実施形態に係る樹脂成形体が用いられている。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に制限されるものではない。なお、また特に断りがない限り、「部」は「質量部」を示す。
ここで、酸化チタンの体積平均粒径は、レーザー回析式粒度分布測定装置(LA−700:堀場製作所製)を用いて測定した。測定法としては分散液となっている状態の試料を固形分で約2gになるように調整し、これにイオン交換水を添加して、約40mlにした。さらにこれをセルに適当な濃度になるまで投入し、約2分待って、セル内の濃度がほぼ安定になったところで測定する。得られたチャンネルごとの体積平均粒径を、体積平均粒径の小さい方から累積し、累積50%になったところを体積平均粒径とした。
なお、疎水化された酸化チタンを測定する場合は、界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸ナトリウムの5%水溶液50ml中に測定試料を2g加え、超音波分散機(1000Hz)にて2分分散して、試料を作製し、前述の分散液と同様の方法で測定した。
<酸化チタンの作製>
(酸化チタン1の作製)
イルメナイト鉱石100部を硫酸900部に溶解させ、硫酸チタニルを発生させた。これを水で抽出し、冷却して鉄分を分離した。これを加熱して加水分解し、水酸化チタンの硫酸分散液を発生させた。次にこれをろ過し、A工程として、水300部に分散させ、硫酸を加えてpHを3に調整した。B工程として、その後ろ過し、水酸化ナトリウムを用いてpHを7に調整した。C工程として、その後ろ過を行った。このA〜Cの工程を5回繰り返した。その後450℃にて焼成し、冷却後に粉砕し体積平均粒径0.1μmの酸化チタン1を作製した。
(酸化チタン2の作製)
酸化チタン1を10部と、イソブチルトリメトキシシラン2部をエタノール中に添加し、加熱し、溶媒を留去の後、さらに120℃に1時間加熱、冷却後ジェットミルにて粉砕して体積平均粒径0.1μmの酸化チタン2を作製した。
(酸化チタン3の作製)
酸化チタン2の作製の作製においてA〜Cの工程を4回にした以外は酸化チタン2と同様の方法で酸化チタン3を作製した。
(酸化チタン4の作製)
酸化チタン2の作製の作製においてA〜Cの工程を2回にした以外は酸化チタン2と同様の方法で酸化チタン4を作製した。
(酸化チタン5の作製)
酸化チタン2の作製の作製においてA〜Cの工程を1回にした以外は酸化チタン2と同様の方法で酸化チタン5を作製した。
<樹脂組成物の作製>
(樹脂組成物1の作製)
ポリカーボネート樹脂(PC樹脂):「ユーピロンH−3000」(出光石油化学工業社製)を100部、酸化チタン2を8.8部、ステアリン酸亜鉛(和光純薬社製)を0.0052部、これらの先混錬分を二軸混練装置(東芝機械製、製品名「TEM−H」)を用いて混錬した後、冷却し混練物を得た。この混練物を破砕し、さらに、後添加分として、前記ポリカーボネート樹脂(PC樹脂)810部、アクリロニトリル/ブタジエン/スチレン樹脂(ABS樹脂):「ABS150」(テクノポリマー社製)81.2部を加え、再び混錬した後、冷却し樹脂組成物1を得た。なお、混錬は、シリンダ温度230℃で行った。
(樹脂組成物2の作製)
樹脂組成物1の作製において、後から加えるPC樹脂を790部、ABS樹脂を101.2部に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物2を得た。
(樹脂組成物3の作製)
樹脂組成物1の作製において、後から加えるPC樹脂を510部、ABS樹脂を381.2部に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物3を得た。
(樹脂組成物4の作製)
樹脂組成物1の作製において、後から加えるPC樹脂を490部、ABS樹脂を401.2部に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物4を得た。
(樹脂組成物5の作製)
樹脂組成物1の作製において、後から加えるPC樹脂を415部、ABS樹脂を476.2部に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物5を得た。
(樹脂組成物6の作製)
樹脂組成物1の作製において、後から加えるPC樹脂を390部、ABS樹脂を501.2部に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物6を得た。
(樹脂組成物7の作製)
樹脂組成物1の作製において、酸化チタン2を酸化チタン3に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物7を得た。
(樹脂組成物8の作製)
樹脂組成物1の作製において、酸化チタン2を酸化チタン4に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物8を得た。
(樹脂組成物9の作製)
樹脂組成物1の作製において、酸化チタン2を酸化チタン5に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物9を得た。
(樹脂組成物10の作製)
樹脂組成物7の作製において、酸化チタン3を16.8部に、また後から加えるABS樹脂を73.2部に変更する以外は樹脂組成物7の作製と同様にして樹脂組成物10を得た。
(樹脂組成物11の作製)
樹脂組成物8の作製において、酸化チタン4を16.8部に、また後から加えるABS樹脂を73.2部に変更する以外は樹脂組成物8の作製と同様にして樹脂組成物11を得た。
(樹脂組成物12の作製)
樹脂組成物9の作製において、酸化チタン5を16.8部に、また後から加えるABS樹脂を73.2部に変更する以外は樹脂組成物9の作製と同様にして樹脂組成物12を得た。
(樹脂組成物13の作製)
樹脂組成物1の作製において、後から加えるABS樹脂を芳香族ポリエステル樹脂:「パイロペットEMC405A」(東洋紡社製)に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物13を得た。
(樹脂組成物14の作製)
樹脂組成物1の作製において、後から加えるABS樹脂をポリプロピレン樹脂:「ノバテックPP」(日本ポリプロピレン社製)に変更する以外は樹脂組成物1の作製と同様にして樹脂組成物14を得た。
(樹脂組成物15〜40の作製)
樹脂組成物1の作製において、PC樹脂、ABS樹脂、酸化チタン、ステアリン酸亜鉛を表1の様な組成にした以外は樹脂組成物1と同様に樹脂組成物15〜40を作製した。
(樹脂組成物41〜67の作製)
樹脂組成物1の作製において、PC樹脂、ABS樹脂、酸化チタン、リン酸亜鉛(和光純薬社製)を表2の様な組成にした以外は樹脂組成物1と同様に樹脂組成物41〜67を作製した。
(樹脂組成物68〜94の作製)
樹脂組成物1の作製において、PC樹脂、ABS樹脂、酸化チタン、硫酸亜鉛(和光純薬社製)を表3の様な組成にした以外は樹脂組成物1と同様に樹脂組成物68〜94を作製した。
(樹脂組成物95の作製)
PC樹脂:「ユーピロンH−3000」(出光石油化学工業社製)910部、ABS樹脂:「ABS150」(テクノポリマー社製)81.2部、酸化チタン2を8.8部、ステアリン酸亜鉛(和光純薬社製)を0.0052部、これらを二軸混練装置(東芝機械製、製品名「TEM−H」)を用いて混錬した後、冷却し混練物を得た。なお、混錬は、シリンダ温度230℃で行った。
<実施例1〜71、比較例1〜24>
各樹脂組成物1から94に対して、以下の測定、及び評価を行った。その結果を表4〜表6に示す。
(各樹脂組成物における各元素の含有量測定)
各樹脂組成物における、チタン元素含有量Ct、亜鉛元素含有量Cz、水銀含有量を測定した。
各樹脂組成物の目的とする元素の含有量は、蛍光X線分析を用いて定量して測定した。 以下、蛍光X線分析を用いた元素含有量の定量方法を説明する。
まず、測定用試料の調製は、以下のように行った。
樹脂組成物の試料は、蛍光X線装置のコリメーターサイズにより決定され、X線照射面積よりも大きく、試料台よりも小さくした。樹脂組成物の試料の厚みとしては、X線に対する飽和厚みから5mm以上、10mm以下とした。なお、試料の概形、厚み、表面形状が不均一な場合には、粉砕処理(振動ミル、乳鉢等)による粉砕後に加圧成型によりディスク状に成形処理して行った。
そして、蛍光X線分析装置としては、エネルギー分散型、波長分散型のいずれの装置でもよいが、本実施例では、エネルギー分散型蛍光X線分析装置EDX720(島津製作所製)を用いた。
測定条件としては、管電球として陽極をロジウム、電圧を50kvに設定し、定量化手法として検量線法を選択した。
なお、検量線に登録した標準試料は、対象とする構成材料における基質樹脂の比重に近い認証標準物質から選択した。
検量線作成においては、標準物質の認証値(重量比)に対して、対象元素分析線におけるX線強度又はそのX線強度をバックグランド強度や特性X線強度で補正したX線強度比との関係式を検量線式として登録した。
[シャルピー耐衝撃強度]
各樹脂組成物をそれぞれ、射出成形機(日精樹脂工業社製、製品名「NEX5000」)を用いてシリンダ温度220℃、金型温度50℃で射出成形し、ISO多目的ダンベル試験片(ISO527引張試験、ISO178曲げ試験に対応した試験片、試験部厚さ4mm、幅10mm)を作製した。
そして、得られたISO多目的ダンベル試験片をノッチ加工したものを用い、ISO−179に規定の方法に従って耐衝撃試験装置(東洋精機社製、DG−C)によりシャルピー耐衝撃強度(kJ/m)を測定した。
評価基準は以下の通りである。
G4:10kJ/cm以上
G3:5kJ/cm以上10kJ/cm未満
G2:2kJ/cm以上5kJ/cm未満
G1:2kJ/cm未満
[隠蔽性]
各樹脂組成物をそれぞれ、射出成形機(日精樹脂工業社製、製品名「NEX5000」)を用いてシリンダ温度220℃、金型温度50℃で射出成形し、樹脂シートを作製した。
一方で、縦横3mmの「A」の文字が1行に30文字、30列になるように画像を形成した透明フィルムを作製した。
作製された透明フィルム上の画像の上から、樹脂シートを乗せ、透写台にセットし、透明フィルムの背後から蛍光灯により照射して透明フィルム上の「A」の文字が、樹脂シートを介して読めるかを確認した。
評価基準は以下の通りである。
G4:全く文字が確認できない。
G3:一部に文字らしきものが確認できる。
G2:全体に文字らしきものが認識できるが読めない。
G1:1でも文字が「A」であると認識できる。
[リサイクル性]
隠蔽性の評価で作製した樹脂シートを加工し、紫外線の照射下で変色の度合いを確認した。紫外線を照射する光源としては、耐光性試験用サンシャインウェザーメーター(スガ試験機社製WEL−SUN−HC)を用い、照射強度:1000W、照射時間:120時間、温度:60℃、湿度:50%RH、光源との距離:100mmで行った。照射試験後、照射前の樹脂シートと色を比較した。
評価基準は以下の通りである。
G4:色の差を確認できない。
G3:部分的に僅かの色の差を認める。
G2:全体に僅かに色の差を認める。
G1:明らかな色の差を認める。
上記結果から、本実施例では、比較例に比べ、耐衝撃性、及び隠蔽性の評価について共に良好な結果が得られていることがわかる。
また、本実施例のうち、水銀量が低減されている例では、リサイクル性の評価について良好な結果が得られていることがわかる。
100 画像形成装置
110 本体装置
120a、120b フロントカバー
136 用紙供給部
138 用紙排出部
142 プロセスカートリッジ
150、152 筐体

Claims (3)

  1. ポリカーボネート樹脂と、チタン化合物である酸化チタンと、亜鉛化合物である酸の亜鉛塩と、を含み、
    前記ポリカーボネート樹脂の含有量が、樹脂組成物全体に対して50質量%以上であり、
    前記チタン化合物に由来するチタン元素の含有量Ctが、樹脂組成物全体に対して0.1質量%以上5質量%以下であり、
    前記亜鉛化合物に由来する亜鉛元素の含有量Czが、樹脂組成物全体に対して0.2ppm以上10ppm以下である樹脂組成物。
  2. 水銀の含有量が、樹脂組成物全体に対して100ppm以下である請求項1に記載の樹脂組成物。
  3. 請求項1又は2に記載の樹脂組成物を含んで構成された樹脂成形体。
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