JP5327101B2 - 過電流保護回路 - Google Patents

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Description

本発明は、過電流保護回路に関するものであり、特に、車両の負荷に接続されたワイヤを過電流から保護するものである。
従来より、電線に接続された半導体スイッチに流れる電流値に比例した検出値の2乗電流値を演算し、その2乗電流値から得られた電線の温度上昇相当値と異常判定値とを比較して温度上昇相当値が異常判定値を超えると半導体スイッチを遮断する電源供給装置が、例えば特許文献1で提案されている。
この特許文献1では、半導体スイッチでの熱変動に相当する熱流の時間による過渡的な熱変動は所定の論理式により表され、この論理式をデジタル演算にて計算を進めることが提案されている。
特開2009−142146号公報
しかしながら、上記従来の技術では、熱変動を所定の論理式に従ってデジタル回路で実現するためには、当該デジタル回路および周辺回路が必要となるため、半導体スイッチを保護する回路が複雑および煩雑になってしまう。
本発明は上記点に鑑み、簡単な構成の回路により過電流保護回路を実現することを目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1、9に記載の発明では、負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)と、入力条件に従って負荷駆動手段(10〜15)をオン/オフ制御する制御手段(60、70)と、負荷(6a〜6f)に流れる電流を検出する電流検出手段(30)と、電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を減算する加減算手段(40、50〜55)と、を備え、加減算手段(40、50〜55)は、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を今回取得した検出電流値が所定電流値よりも大きい場合は加算し、逆に今回取得した検出電流値が所定電流値よりも小さい場合は減算するようになっており、制御手段(60、70)は、加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第1所定判定値を超えた場合に負荷駆動手段(10〜15)をオフすることを特徴とする。
これによると、加減算手段(40、50〜55)で前回の計算結果に対して所定数値を加算または減算した結果と第1所定判定値とを比較する構成であるので、論理式を忠実に再現する回路は不要であり、負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)を保護する回路を簡単な回路で実現することができる。
請求項2、10に記載の発明のように、所定電流値を、ワイヤ許容電流値またはワイヤ発煙電流値とすることができる。
請求項3、11に記載の発明では、負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)と、入力条件に従って負荷駆動手段(10〜15)をオン/オフ制御する制御手段(60、70)と、負荷(6a〜6f)に流れる電流を検出する電流検出手段(30)と、電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を減算する加減算手段(40、50〜55)と、を備えている。
そして、加減算手段(40、50〜55)は、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を減算するようになっており、制御手段(60、70)は、加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第1所定判定値を超えた場合に負荷駆動手段(10〜15)をオフすることを特徴とする。
これによると、加減算手段(40、50〜55)で前回の計算結果に対して所定数値を加算かつ減算または減算した結果と第1所定判定値とを比較する構成であるので、論理式を忠実に再現する回路は不要であり、負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)を保護する回路を簡単な回路で実現することができる。
請求項1、3に記載の発明では、加減算手段(40、50〜55)は、制御手段(60、70)により負荷駆動手段(10〜15)がオフされた後も所定数値の減算を継続し、制御手段(60、70)は、第1所定判定値よりも小さい第2所定判定値を有し、加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第2所定判定値に達したときに負荷駆動手段(10〜15)をオンすることを特徴とする。
これによると、負荷駆動手段(10〜15)がオフされたとしても、その後に負荷駆動手段(10〜15)を再びオンして負荷(6a〜6f)の駆動を可能にすることができる。
請求項15に記載の発明では、加減算手段(40、50〜55)において加算される所定数値は、検出電流値の2乗に比例する予め算出された数値であることを特徴とする。
これによると、検出電流値の2乗に比例する数値を予め所定数値として定めているので、アナログ的に検出電流値を2乗したり、デジタル的に検出電流値を2乗したりする変換回路を不要とすることができる。
請求項16に記載の発明では、負荷(6a〜6f)は、ワイヤ(8a〜8f)を介して通電されるようになっており、加減算手段(40、50〜55)において減算される所定数値は、ワイヤ(8a〜8f)に応じた放熱値であり、当該放熱値は予め算出された変数であることを特徴とする。
これによると、ワイヤ(8a〜8f)の放熱値である変数を予め所定数値として定めているので、ワイヤ(8a〜8f)に電流が流れる際のワイヤ(8a〜8f)の放熱値を算出する複雑な回路を不要とすることができる。
請求項17に記載の発明では、加減算手段(40、50〜55)は、一定のサンプリング周期に従って計算を行うことを特徴とする。
これによると、積分回路をデジタル的に実現することができ、他用途で使用のマイクロコンピュータやASIC等と共通使用することができる。
また、請求項18に記載の発明のように、加減算手段(40、50〜55)における計算をマイクロコンピュータによるソフトウェアで行ったり、請求項19に記載の発明のように、加減算手段(40、50〜55)における計算をハードウェアのデジタル回路で行うことができる。
請求項4、9、11に記載の発明のように、電流検出手段(30)は複数のコンパレータ(32a〜32h)を備え、複数のコンパレータ(32a〜32h)毎に電流しきい値を設定することができる。
そして、請求項5、12に記載の発明のように、電流しきい値は、値が順に大きくなるように複数のコンパレータ(32a〜32h)毎に設定され、複数のコンパレータ(32a〜32h)それぞれに設定された電流しきい値は、一つのコンパレータに設定された電流しきい値よりも一段低い電流しきい値が設定されたコンパレータの電流しきい値の等倍としても良い。
請求項6、9、11に記載の発明では、複数のコンパレータ(32a〜32h)のうちの少なくとも1つのコンパレータに設定された電流しきい値は、一定の範囲の可変値であることを特徴とする。
これによると、ワイヤ(8a〜8f)の径や材質によって検出される検出電流値は異なるので、それに合致した電流しきい値に変更することができる。すなわち、検出精度が必要な検出電流値に対して精度良く電流検出を行うことができる。
一方、請求項7、13に記載の発明のように、電流しきい値が可変値とされたコンパレータ(32a〜32h)に設定された電流しきい値は、負荷(6a〜6f)に対する連続通電可能値とすることもできる。
また、請求項8、14に記載の発明のように、電流しきい値が可変値とされたコンパレータ(32a〜32h)に設定された電流しきい値は、可変値のうちの負荷(6a〜6f)に対する連続通電可能値に対して一段小さい値としても良い。
請求項20に記載の発明では、負荷(6a〜6f)は複数設けられ、電流検出手段(30)は複数の負荷(6a〜6f)それぞれの電流を検出し、加減算手段(40、50〜55)は複数の負荷(6a〜6f)それぞれについて検出された検出電流値に応じた計算を行うようになっており、電流検出手段(30)と加減算手段(40、50〜55)とを複数の負荷(6a〜6f)毎に時分割制御するスケジューリング回路(20)を備えていることを特徴とする。
このように、電流検出手段(30)と加減算手段(40、50〜55)とを複数の負荷(6a〜6f)で共通使用すると共に、電流検出手段(30)と加減算手段(40、50〜55)とを複数の負荷(6a〜6f)毎に時分割制御するスケジューリング回路(20)を備えているので、デジタル回路を安価に実現することができる。
請求項21に記載の発明では、加減算手段(40、50〜55)は、複数の負荷(6a〜6f)毎の加減算手段(40、50〜55)の計算結果を、複数の負荷(6a〜6f)毎に設けられた記憶領域に格納する記憶手段を備えていることを特徴とする。
これによると、一つの負荷(6a〜6f)における計算結果を記憶領域に残した状態で別の負荷(6a〜6f)の計算を行うことができる。このため、加減算手段(40、50〜55)を複数の負荷(6a〜6f)で共通使用する場合に特に有利である。
なお、この欄および特許請求の範囲で記載した各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態に係る過電流保護回路の全体構成図である。 図1の一部詳細回路図である。 各所定数値選択回路にそれぞれ設定された加算数値と減算数値との一覧表を示した図である。 本実施形態に係る過電流遮断特性を示した図である。 負荷がヘッドランプの場合にヘッドランプに定常負荷電流が流れるときの負荷電流と加減算合計値とを示した図である。 負荷に断続的に負荷ショート(過電流)が流れたときの負荷電流と加減算合計値とを示した図である。 本発明の第2実施形態に係る過電流保護回路の一部詳細回路図である。 銅線ワイヤハーネスの電流しきい値の一例を示した図である。 検出電流値(I)に対する加算値または減算値の一例を示した図である。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
以下、本発明の第1実施形態について図を参照して説明する。本実施形態で示される過電流保護回路は、例えば車両に搭載されるものであり、ワイヤ(ワイヤハーネス)に接続された負荷に電源を供給する電源供給装置としての役割を果たすものである。また、過電流保護回路はワイヤに流れる過電流を検出し、負荷を保護する機能を備えている。
図1は、本実施形態に係る過電流保護回路の全体構成図である。図2は、図1の一部詳細回路図である。図1に示されるように、過電流保護回路1は、複数の半導体スイッチ10〜15、スケジューリング回路20、EEPROM21、過電流検出回路30、加減算回路40、複数のレジスタ50〜55、比較回路60、および制御回路70を備えて構成されている。
まず、過電流保護回路1は、電源端子2、複数の入力端子3a〜3f、および複数の出力端子4a〜4fを備えている。電源端子2は電源5に接続され、電源5から過電流保護回路1に電源が供給される。この電源は、各出力端子4a〜4fを介して複数の負荷6a〜6fに供給される。
複数の入力端子3a〜3fは、各負荷6a〜6fのいずれかを駆動するための指令を制御回路70に入力するための端子であり、図1に示されるようにスイッチ7a〜7fが接続されている。各スイッチ7a〜7fがオンされると、例えば入力端子3a〜3cは電源電位とされ、例えば入力端子3d〜3fはグランド電位とされる。
複数の出力端子4a〜4fには、ワイヤ8a〜8fを介して負荷6a〜6fがそれぞれ接続されている。したがって、各負荷6a〜6fは、ワイヤ8a〜8fを介してそれぞれ通電されるようになっている。各負荷6a〜6fとして、例えば、ランプ、モータ、LED、ホーン等が採用される。また、ワイヤ8a〜8fは、接続される負荷6a〜6fに応じてその径や材質が異なる。
なお、本実施形態では、過電流保護回路1の出力端子4a〜4fをそれぞれチャンネル(ch)と呼ぶ。図1に示されるように、出力端子4a〜4fは6個あるので、過電流保護回路1は6個のチャンネルを持っている。
複数の半導体スイッチ10〜15は、電源端子2と各出力端子4a〜4fとの間にそれぞれ接続されたスイッチング素子であり、各負荷6a〜6fをそれぞれ駆動する駆動手段である。半導体スイッチ10〜15としては、パワーMOSFET、IGBT、バイポーラトランジスタ等が採用される。半導体スイッチ10〜15として例えばn型のMOSFETを用いると、半導体スイッチ10〜15のドレインが電源端子2にそれぞれ接続され、ソースが各出力端子4a〜4fにそれぞれ接続される。また、半導体スイッチ10〜15のゲートは制御回路70に接続される。
スケジューリング回路20は、過電流検出回路30と加減算回路40と比較回路60とを複数の負荷6a〜6f毎に時分割制御することで、複数のch1〜ch6で過電流検出回路30と加減算回路40と比較回路60とを共通使用できるようにするための回路である。
図2に示されるように、スケジューリング回路20は、一定のサンプリング周期(例えば0.16ms)で信号を出力するように、フリップフロップ20aを備えて構成されている。これによると、フリップフロップ20aの出力に1を足して0.16ms毎に信号が出力されるように構成されている。上述のように、本実施形態ではチャンネルは6個(ch1〜ch6)あるので、0.16ms毎に0、1、…、5に対応した信号が出力され、5に対応した信号が出力されるとフリップフロップ20aがリセットされ、再び0に対応した信号が出力される。
したがって1msでch1からch6までを切り替える信号がスケジューリング回路20から出力されることとなる。例えば、0に対応した信号がch1を示し、1に対応した信号がch2を示している。以下では、フリップフロップ20a(つまりスケジューリング回路20)から一定のサンプリング周期で出力される信号を選択信号という。
図1に示されるEEPROM21は、過電流を判定するための所定判定値、各出力端子4a〜4fに接続されたワイヤ8a〜8fの径や材質、負荷6a〜6fの種類、後述する所定数値等のデータが記憶されたいわゆるメモリである。EEPROM21は、自己が記憶したデータを過電流検出回路30、加減算回路40、および比較回路60にそれぞれ出力する。
過電流検出回路30は、複数の負荷6a〜6fそれぞれに流れる電流を検出する回路である。具体的には、各半導体スイッチ10〜15に流れる電流がそれぞれ過電流検出回路30に流れるように各半導体スイッチ10〜15と過電流検出回路30とが接続されている。
このような過電流検出回路30は、図2に示されるように、複数のセレクタ31a〜31hと、複数のコンパレータ32a〜32hと、複数のAND回路33a〜33gと、インバータ34と、を備えて構成されている。
複数のセレクタ31a〜31hは、各半導体スイッチ10〜15に流れる各電流すべてを入力し、スケジューリング回路20から入力した選択信号に従って各電流のうちのいずれかを通過させる選択回路である。上述のように、スケジューリング回路20は一定のサンプリング周期で選択信号を出力するので、各セレクタ31a〜31hは選択信号を入力するごとに選択信号に対応したチャンネルの電流を通過させる。各セレクタ31a〜31hの出力は、当該各セレクタ31a〜31hに対応した各コンパレータ32a〜32hにそれぞれ入力される。
例えば、各セレクタ31a〜31hは、スケジューリング回路20からch1を選択する選択信号を入力したタイミングで、ch1に流れる電流すなわち半導体スイッチ10に流れる電流を通過させて各コンパレータ32a〜32hにそれぞれ入力する。この後、各セレクタ31a〜31hは、スケジューリング回路20からch2を選択する選択信号を入力したタイミングで、ch2に流れる電流を通過させて各コンパレータ32a〜32hにそれぞれ入力する。各セレクタ31a〜31hは、このように、一定のサンプリング周期でch1〜ch6の電流を順に通過させる。
各コンパレータ32a〜32hは、各コンパレータ32a〜32hに対応したセレクタ31a〜31hから入力した電流と、各コンパレータ32a〜32h毎に設定された電流しきい値とをそれぞれ比較する比較手段である。例えば、コンパレータ32a〜32hに設定された電流しきい値をそれぞれID1〜ID8とする。また、各コンパレータ32a〜32hに設定された電流しきい値は、当該電流しきい値の値が順に大きくなるように複数のコンパレータ32a〜32h毎に設定されている。
各コンパレータ32a〜32hに設定された電流しきい値のうち、コンパレータ32a〜32d、32g、32hに設定された電流しきい値は固定値になっている。本実施形態では、コンパレータ32aの電流しきい値は60A、コンパレータ32bの電流しきい値は45A、コンパレータ32cの電流しきい値は30A、コンパレータ32dの電流しきい値は15A、コンパレータ32gの電流しきい値は5A、コンパレータ32hの電流しきい値は2Aにそれぞれ設定されている。
一方、コンパレータ32eおよびコンパレータ32fについては、電流しきい値は固定値ではなく、一定の範囲の可変値が設定されている。具体的には、図2に示されるように、コンパレータ32eの反転入力端子にセレクタ35が接続され、スケジューリング回路20から入力される選択信号に従って各チャンネルに応じて予め設定された電流しきい値が出力されるようになっている。
例えば、ch1用検出値、ch2用検出値というように、ch1〜ch6に対応した電流しきい値が選択される。これにより、どのチャンネルの電流が過電流検出回路30に入力されるかによって、コンパレータ32eの電流しきい値(ID5)が変化する。このように電流しきい値を可変値とすることで、ワイヤ8a〜8fの径や材質によって検出される検出電流値は異なったとしても、それに合致した電流しきい値に変更することができ、精度良く電流検出を行うことができる。
コンパレータ32fについても同様に、反転入力端子にセレクタ36が接続されており、スケジューリング回路20から入力される選択信号に従ってch1〜ch6に応じて予め設定されたch1用検出値やch2用検出値等の電流しきい値(ID6)が出力される。
そして、コンパレータ32aの出力は加減算回路40に入力されると共に、AND回路33aに反転入力される。また、コンパレータ32bの出力はAND回路33aに入力されると共に、AND回路33bに反転入力される。以下、同様に、コンパレータ32c〜32gの各出力はAND回路33b〜33fに入力されると共に、AND回路33c〜33gに反転入力される。さらに、コンパレータ32hの出力はAND回路33gに入力されると共に、インバータ34に入力される。
複数のAND回路33a〜33gは、2つのコンパレータのうちの上段のコンパレータの出力を反転入力し、下段のコンパレータの出力を入力して論理積を出力する論理回路である。また、インバータ34は、入力した信号を反転出力する論理回路である。
例えば、コンパレータ32dが15A以上の電流を検出すると、コンパレータ32dの出力はハイ信号となり、コンパレータ32dの上段のコンパレータ32cに設定された電流しきい値は超えないので、コンパレータ32cの出力はロー信号となる。これにより、AND回路33bはロー信号を出力し、AND回路33cはハイ信号を出力し、AND回路33dはロー信号を出力する。つまり、電流が電流しきい値を超えたコンパレータの出力のみを出力するように、AND回路33a〜33gおよびインバータ34が接続されている。
したがって、コンパレータ32aの出力は検出された電流がID1以上を示し、AND回路33aの出力がハイ信号の場合は検出された電流がID2〜ID1の間の値を示している。そして、各AND回路33b〜33gの出力がハイ信号の場合も同様に、各AND回路33b〜33gが入力した各コンパレータに設定された各IDの間の値を示している。また、インバータ34の出力がハイ信号の場合はコンパレータ32hで検出された電流がID8未満の値を示している。
加減算回路40は、過電流検出回路30が検出した電流値に対応した所定数値を加算かつ減算する回路である。加減算回路40は複数の負荷6a〜6fそれぞれについて(つまりch1〜ch6について)検出された検出電流値に応じた計算を行う。
このような加減算回路40は、複数のフリップフロップ41a〜41iと、複数の所定数値選択回路42a〜42iと、加減算器43と、複数の読み出し回路44a〜44fと、複数の書き込み回路45a〜45fと、を備えて構成されている。
複数のフリップフロップ41a〜41iは、入力したハイ信号またはロー信号を一定のサンプリング周期(例えば0.16ms)毎に出力する手段である。フリップフロップ41aはコンパレータ32aの出力を保持し、フリップフロップ41b〜41hはAND回路33a〜33gの出力をそれぞれ保持し、フリップフロップ41iはインバータ34の出力を保持するようになっている。
複数の所定数値選択回路42a〜42iは、対応するフリップフロップ41a〜41iからハイ信号が入力された場合、各検出電流範囲に応じた所定数値を加減算器43に出力する回路である。
図3は、各所定数値選択回路42a〜42iにそれぞれ設定された加算数値と減算数値との一覧表を示した図である。この図の「X」は「ID5」を示し、ID5(X)の値はワイヤ8a〜8fの連続通電可能値、つまり負荷6a〜6fに対する連続通電可能値(連続通電許容電流値)を示している。また、「Y」は「ID6」を示している。上述のように、電流しきい値であるID5およびID6は可変値であるが、ID5は例えば8A、ID6はID5の95%で7.6Aとすることができる。
図3に示されるように、所定数値として、検出電流範囲に応じて加算数値と減算数値とが予め設定されており、各所定数値選択回路42a〜42iにそれぞれ設定されている。したがって、例えば、過電流検出回路30からID3〜ID2の電流を検出した場合、フリップフロップ41cから所定のタイミングでハイ信号が出力され、所定数値選択回路42cから加算値(9000)および減算値(ID5×10)の各数値が加減算器43に出力される。
ここで、加算数値は検出電流値の2乗に比例した値である。すなわち、電流値の2乗であるから、ジュール熱における発熱量に比例する値となる。また、減算数値はワイヤ8a〜8fの連続通電可能値の2乗に比例する値(ワイヤ8a〜8fに応じた放熱値)である。これら加算数値および減算数値は、予め算出された変数であり、EEPROM21に記憶されている。なお、減算数値で「×10」としているのは、ID5の2乗値の小数点第1位を固定小数点化してデジタル処理を簡単にできるようにするためである。
図2に示される加減算器43は、過電流検出回路30で前回取得された検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得された検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算する回路である。過電流検出回路30で前回取得された検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果は、チャンネル毎にレジスタ50〜55にそれぞれ格納されている。したがって、加減算器43は、チャンネル毎に設けられた読み出し回路44a〜44fにより各レジスタ50〜55に格納された前回計算値を読み出し、この前回計算値に今回計算した結果を加算かつ減算して今回計算値とし、この今回計算値をチャンネル毎に設けられた書き込み回路45a〜45fにより各レジスタ50〜55に格納する。
上述のように、加算数値と減算数値とが予め設定されているので、加減算器43は、前回計算値+(検出電流値の2乗に比例した値;加算数値)−(ワイヤ8a〜8fの連続通電可能値の2乗に比例した値;減算数値)という演算を行う。ID8未満の電流を検出した場合、加減算器43は0を加算してID5×10を減算することとなる。
ここで、各読み出し回路44a〜44fおよび各書き込み回路45a〜45fは、スケジューリング回路20から入力される選択信号が各読み出し回路44a〜44fおよび各書き込み回路45a〜45fにそれぞれ設定されたチャンネルに対応している場合、当該チャンネルに対応したレジスタ50〜55からのデータの読み出しやレジスタ50〜55へのデータの書き込みを行う。したがって、加減算回路40は、一定のサンプリング周期に従ってch1からch6まで順番に計算を行うこととなる。
また、加減算回路40は、制御回路70により半導体スイッチ10〜15がオフされた後も所定数値の減算を継続して行う。具体的には、半導体スイッチ10〜15がオフされた後、過電流検出回路30でID8未満の電流が検出されるため、図3に示されるように、加算数値が0および減算数値がID5×10の所定数値が選択される。したがって、加減算回路40は0を加算し、かつ、ID5×10を減算する演算を行うことになるが、実質的にはID5×10を減算する演算を行うため、半導体スイッチ10〜15がオフされた後は、加減算回路40は減算を継続することになる。
図4は、加減算回路40により得られる過電流遮断特性を示したものである。横軸は時間を示し、縦軸は電流値を示している。ここで、一例として、ワイヤ8a〜8fは最大周囲温度を60℃と想定しており、線種としてはAVS線またはAVSS線の使用を想定している。AVS線、AVSS線はその許容温度が80℃で、発煙温度が150℃であり(JASO)、したがって周囲温度60℃においては、ワイヤ許容通電電流特性は温度上昇ΔT=20℃となるように、またワイヤ発煙電流特性は温度上昇ΔT=90℃となるようにすることができる。具体的に、ワイヤ許容通電電流特性は、本例での加減算値合計が300000〜600000(ワイヤ線径により異なる)に相当し、その加算合計値を後述する判定しきい値とすることで、過電流遮断特性をワイヤ許容通電電流特性に沿うようにしている。
本実施形態では、過電流検出回路30に設けられたコンパレータ32a〜32hは8個であるので、過電流遮断特性は図4に示されるように階段状となる。したがって、過電流検出回路30にコンパレータの数を増やしたり、あるいはAD変換器を使用することにより、電流の分解能が向上して階段状の特性が滑らかになり、階段状の過電流遮断特性を曲線状のワイヤ許容通電電流特性に近づけることが可能である。このワイヤ許容通電電流特性は遮断したい熱容量特性に相当し、ワイヤ径や材質により異なる。
なお、本実施形態では、負荷定常領域(過電流遮断特性がワイヤ許容通電電流特性に沿っている)での使用としているが、発煙領域に適用することや、負荷定常領域と発煙領域との中間領域に適用することも当然可能である。
図2に示される複数のレジスタ50〜55は、複数の負荷6a〜6f毎の加減算回路40の計算結果を、複数の負荷6a〜6f毎に設けられた記憶領域に格納する記憶手段である。このように、チャンネル毎にレジスタ50〜55を設けることで、一つの負荷6a〜6fにおける計算結果を対応するレジスタ50〜55に残した状態で別の負荷6a〜6fの計算を行うことができる。このため、加減算回路40を複数の負荷6a〜6fで共通使用することが可能となる。
比較回路60は、過電流か否かを判定するための判定しきい値と加減算回路40の計算結果とをチャンネル毎に比較する回路である。このため、比較回路60は、2つのセレクタ61、62とコンパレータ63とを備えて構成されている。
セレクタ61は、スケジューリング回路20から入力される選択信号に従って、チャンネル毎に設定された過電流を示す判定しきい値を出力する回路である。チャンネル毎の判定しきい値は、EEPROM21に格納されている。また、セレクタ62は、スケジューリング回路20から入力される選択信号に従って、各レジスタ50〜55に格納された計算結果をコンパレータ63に入力する回路である。
コンパレータ63は、セレクタ62から入力される加減算回路40の計算結果がセレクタ61から入力される判定しきい値を超える場合、過電流が流れているとしてハイ信号を出力する。上述のように、セレクタ61、62はスケジューリング回路20から入力された選択信号に従って選択信号が示すチャンネルに対応した第1判定しきい値や計算結果を出力している。したがって、コンパレータ63は、ch1からch6まで順にチャンネル毎に設定された第1判定しきい値と計算結果とを比較していく。
図1に示されるように、制御回路70は、入力条件に従って半導体スイッチ10〜15をオン/オフ制御する回路である。入力条件とは、スイッチ7a〜7fのいずれかがオンされたことや、比較回路60から過電流を検出したという比較結果が入力されたことを指す。すなわち、制御回路70は、加減算回路40の計算結果が第1判定しきい値を超えた場合に比較回路60からハイ信号を入力すると半導体スイッチ10〜15をオフする。これにより、過電流からワイヤ8a〜8fを保護する。
また、制御回路70は、第1判定しきい値よりも小さい第2判定しきい値を有しており、加減算回路40の計算結果が第2判定しきい値に達したときに半導体スイッチ10〜15を再びオンする。これにより、ワイヤ8a〜8fに過電流が流れなくなったら、再び負荷6a〜6fが作動する。これにより、半導体スイッチ10〜15がオフされたとしても、一定時間後に半導体スイッチ10〜15が再びオンされるので、一旦遮断された負荷6a〜6fの駆動が可能になる。
なお、図2では、第1判定しきい値と加減算合計値との比較をコンパレータ63で行っているが、第2判定しきい値と加減算合計値との比較についても図示しないコンパレータにより行っている。以上が、本実施形態に係る過電流保護回路の全体構成である。
次に、上記の過電流保護回路の作動について、図5および図6を参照して説明する。図5は、負荷6a〜6fのうちの一つがヘッドランプの場合にヘッドランプに定常負荷電流が流れるときの負荷電流と加減算合計値とを示した図である。一方、図6は、負荷6a〜6fに負荷ショート電流(過電流)が流れたときの負荷電流と加減算合計値とを示した図である。
なお、図5および図6では、横軸は時間を示し、縦軸は加減算合計値または負荷電流を示している。また、図5および図6は、各チャンネルのうちの1つのチャンネルについての負荷電流を示している。
上述のように、チャンネルは6個あるが、以下では1つのチャンネル(ヘッドランプ)について負荷電流に対する過電流保護回路1の作動を述べる。スケジューリング回路20により、一定のサンプリング周期でch1〜ch6が切り替えられるので、過電流保護回路1のch1〜ch6に対する作動は同じである。
まず、スイッチ7a〜7fが操作されて制御回路70により所望の半導体スイッチ10〜15がオンされると、図5に示されるように、ラッシュ電流が流れる。これにより、過電流検出回路30は、ラッシュ電流の値に応じた検出結果を加減算回路40に出力し、加減算回路40は検出された電流に応じた加算数値および減算数値を前回計算した結果に加減算する。
各レジスタ50〜55の計算結果には0が格納されているとすると、スイッチ7a〜7fがオンされたことによりラッシュ電流が流れ始めたので、0に対して加減算を行い、その結果をレジスタ50〜55に格納する。
勿論、スイッチ7a〜7fがオンする前の状況によっては、前回計算結果が0ではない場合もあるが、その場合でもその値に対して加減算するだけのことである。
図5に示されるように、ラッシュ電流は瞬間的に大電流が流れるが、急激に減少する。このため、過電流検出回路30で検出される電流の値は時間の経過と共に、急激に小さくなる。このため、加算数値および減算数値も小さくなるので、図5に示されるように、加減算合計値は、ラッシュ電流が流れた後に上昇するが、ラッシュ電流が流れ終わって電流が安定すると、少しずつ減少していく。そして、ある一定時間を過ぎると、加算数値よりも減算数値が大きくなるので、今回計算した結果は前回計算した結果より小さい値となり、加減算合計値はやがて0になる。
このような定常負荷電流が流れる場合、図5に示されるように、加減算合計値は第1判定しきい値を超えないので、比較回路60では過電流が流れていると判定されず、制御回路70により半導体スイッチ10〜15がオフされることもない。
一方、図6に示されるように、ワイヤ8a〜8fに過電流が流れた場合、ラッシュ電流のように大きな電流が流れてもすぐに電流値が小さくなる場合とは異なり、大きな電流が流れ続ける。このため、加減算合計値は過電流が流れ続ける間は上昇し続け、加減算合計値は第1判定しきい値を超える。このため、制御回路70は半導体スイッチ10〜15をオフする。
これにより、ワイヤ8a〜8fに電流が流れなくなるので、負荷電流は0になる。ここで、過電流検出回路30はこの0の電流を検出し続け、加減算回路40は検出した0の電流に応じた加算数値および減算数値を加減算することとなる。この場合、加算数値よりも減算数値のほうが大きいので、実質的には前回計算した結果を一定の減算数値で減算していくこととなる。
そして、前回計算した結果を減算した結果、加減算合計値が第2判定しきい値に達すると、制御回路70は半導体スイッチ10〜15を再びオンする。これにより、ワイヤ8a〜8fに再び電流が流れるが、この電流が過電流であると、加減算合計値は再び第1判定しきい値を超えて半導体スイッチ10〜15がオフされる。
この後、上記と同様に、加減算合計値が第2判定しきい値に達するので半導体スイッチ10〜15がオンされるが、ワイヤ8a〜8fには過電流が流れるので加減算合計値は第1判定しきい値を超えて半導体スイッチ10〜15がオフされるという動作が繰り返される。
なお、本例においては、第2判定しきい値に達した場合に、上述のように再び半導体スイッチ10〜15をオンする動作(リトライ動作)と、半導体スイッチ10〜15をオフのままとする動作(ラッチ動作)とをEEPROM21により選択可能としている。
このようにして過電流を検出してワイヤ8a〜8fおよび負荷6a〜6fを保護する。なお、上記の動作は、一定のサンプリング周期でチャンネル毎に行われる。
以上説明したように、本実施形態では、検出した電流に応じた加算数値および減算数値を前回計算した結果に加算かつ減算するという動作を繰り返し、加減算合計値と判定しきい値とを比較することにより、過電流を検出することが特徴となっている。このように、加減算回路40で前回の計算結果に対して所定数値を加算かつ減算または減算した結果と第1判定しきい値とを比較する構成であるので、過電流保護回路1を簡単な回路で実現することができる。
特に、本実施形態では、検出電流値の2乗に比例する数値を予め加算数値として定め、ワイヤ8a〜8fの放熱値である変数を予め減算数値として定めているので、アナログ的に検出電流値を2乗したり、デジタル的に検出電流値を2乗したりする変換回路やワイヤ8a〜8fに電流が流れる際のワイヤ8a〜8fの放熱値を算出する複雑な回路を不要とすることができる。したがって、過電流保護回路1を簡単な回路で実現することができる。
また、本実施形態では、スケジューリング回路20を用いて、複数のチャンネルについて一定のサンプリング周期で過電流検出を行っているので、複数のチャンネルについて過電流検出を実現することができる。すなわち、過電流検出回路30と加減算回路40とを複数の負荷6a〜6fで共通使用でき、デジタル回路を安価に実現することができる。
また、本実施形態では、各チャンネル毎にリトライ動作とラッチ動作とを選択可能としており、例えば凍結時のワイパモータのロック等、ショート以外でも定常を超えた電流が流れ続けることのある負荷はリトライ動作を選択するといったことができる。これにより、各チャンネルでの負荷を車両都合によって変更しても半導体スイッチ10〜15側は共通で使用できる。
なお、本実施形態の記載と特許請求の範囲の記載との対応関係については、半導体スイッチ10〜15が特許請求の範囲の「負荷駆動手段」に対応し、過電流検出回路30が特許請求の範囲の「電流検出手段」に対応する。また、第1判定しきい値が特許請求の範囲の「第1所定判定値」に対応し、第2判定しきい値が特許請求の範囲の「第2所定判定値」に対応する。
さらに、比較回路60および制御回路70が特許請求の範囲の「制御手段」に対応し、加減算回路40および複数のレジスタ50〜55が特許請求の範囲の「加減算手段」に対応する。
(第2実施形態)
本実施形態では、主に第1実施形態と異なる部分について説明する。上記第1実施形態では、検出した電流に応じた加算数値および減算数値を前回計算した結果に加算かつ減算していたが、本実施形態では、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を今回取得した検出電流値が所定電流値よりも大きい場合は加算し、逆に今回取得した検出電流値が所定電流値よりも小さい場合は減算することが特徴となっている。
図7は、本実施形態に係る過電流保護回路の一部詳細回路図である。まず、この図を参照して、第1実施形態において図2で示された構成と異なる部分について説明する。
過電流検出回路30は、複数のセレクタ31b〜31h、複数のコンパレータ32b〜32h、複数のAND回路33a〜33g、およびインバータ34の他に、複数のコンパレータ32i〜32n、ID1検出時動作回路37a、ID1検出時フラグ回路37b、およびアナログスイッチ38を備えている。
複数のコンパレータ32i〜32nのうち、コンパレータ32iの非反転入力端子にはch1の電流が入力される。同様に、コンパレータ32jの非反転入力端子にはch2の電流が入力され、コンパレータ32kの非反転入力端子にはch3の電流が入力され、コンパレータ32lの非反転入力端子にはch4の電流が入力され、コンパレータ32mの非反転入力端子にはch5の電流が入力され、コンパレータ32nの非反転入力端子にはch6の電流が入力される。また、各コンパレータ32i〜32nの反転入力端子には、一定(例えば80A)の電流しきい値(ID1)が入力され、各コンパレータ32i〜32nで各chの電流とID1とが比較される。各コンパレータ32i〜32nの比較結果はID1検出時動作回路37aにそれぞれ出力される。
なお、この電流しきい値(ID1)は半導体スイッチ10〜15に係る半導体スイッチ許容電流値である(後述の図8参照)。
ID1検出時動作回路37aは、各コンパレータ32i〜32nの比較結果を制御回路70に出力する。また、ID1検出時フラグ回路37bは、制御回路70の指令に従ってフラグをセットする回路である。例えば、フラグが立っているときはID1検出時フラグ回路37bからハイ信号が出力され、フラグが立っていないときはID1検出時フラグ回路37bからロー信号が出力される。ID1検出時フラグ回路37bの出力は、スケジューリング回路20から入力される選択信号に従ってセレクタ31iを介して加減算回路40のフリップフロップ41aに出力される。
さらに、アナログスイッチ38とグランドとの間に抵抗39b〜39hが直列に接続されている。そして、アナログスイッチ38と抵抗39bとの接続点がコンパレータ32bの反転入力端子に接続され、各抵抗の接続点がコンパレータ32c〜32hの各反転入力端子にそれぞれ接続されている。
アナログスイッチ38にはセレクタ31jが接続され、スケジューリング回路20から入力される選択信号に従って各チャンネルに接続されたワイヤ8a〜8fの線種に応じた信号が入力されるようになっている。これにより、抵抗39b〜39hの直列回路に流れる電流値が可変するので、各コンパレータ32b〜32hに設定される電流しきい値がワイヤ8a〜8fの線種に応じて変更されるようになっている。
ここで、ワイヤ8a〜8fは、例えばAVSS線やAVSSF線であり、太さは0.5sq、0.75sq、0.85sq、1.25sq等である。このように、各ワイヤ8a〜8bの特徴はそれぞれ異なるので、ワイヤ8a〜8fの線種に応じて各コンパレータ32b〜32hの電流しきい値を変更している。
図8は、銅線ワイヤハーネスの電流しきい値の一例を示した図である。この図に示されるように、ワイヤ8a〜8fの線種に関わらず、ID1が半導体スイッチ10〜15の許容通電電流値(80A)に設定されている。また、図8の右欄の検出電流値の算出式に基づいて、設定1〜設定4に示されるように、ワイヤ8a〜8fの太さに応じた電流しきい値が各レベルに応じて設定されている。例えば、ワイヤ許容電流値をZとすると、ID2〜ID6についてはZに対して所定の重みが付けられた数値が電流しきい値とされ、ID7についてはZが電流しきい値とされ、ID8についてはZ×0.95が電流しきい値とされている。このように、ワイヤ8a〜8fに応じた電流しきい値がそれぞれ設定されている。
また、本実施形態では、加減算回路40における各所定数値選択回路42a〜42hには加算値がそれぞれ設定され、対応するフリップフロップ41a〜41hからハイ信号が入力された場合、所定の加算値を加減算器43に出力するようになっている。一方、所定数値選択回路42iは、セレクタ45を介してチャンネル毎に設定された減算値を出力するようになっている。
このため、本実施形態では、加減算回路40は、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を、今回取得した検出電流値が所定電流値よりも大きい場合は加算し、逆に今回取得した検出電流値が所定電流値よりも小さい場合は減算する。ここで、所定電流値は、ワイヤ許容電流値またはワイヤ発煙電流値とされる。
具体的には、図9に示されるように、過電流検出回路30で検出される検出電流値(I)がID1以上の場合には加算値として「128」が設定され、過電流検出回路30で検出される検出電流値がID2≦I<ID1の場合には加算値として「64」が設定されている。
以下、同様に、過電流検出回路30で検出される検出電流値がID3≦I<ID2の場合には加算値として「32」が設定され、ID4≦I<ID3の場合には加算値として「16」が設定され、ID5≦I<ID4の場合には加算値として「8」が設定され、ID6≦I<ID5の場合には加算値として「4」が設定され、ID7≦I<ID6の場合には加算値として「2」が設定されている。
さらに、過電流検出回路30で検出される検出電流値がID8≦I<ID7の場合には、加算値として「0」が設定されているので、加減算回路40は加算値として「0」を加算することとなる。
このような加算の場合については、各チャンネル(ch1〜ch6)で共通の加算値が採用されている。
このように、過電流検出回路30で検出される検出電流値がID6以上に対応した各所定数値選択回路42a〜42hにはそれぞれ加算数値のみが設定されている。したがって、加減算回路40は、今回取得した検出電流値が所定電流値(ワイヤ許容電流値Z)よりも大きい場合は予め設定された加算値を加算する。すなわち、加減算器43は加算のみを行うこととなる。
なお、本実施形態では、検出電流値がID1以上の場合の加算値を「128」としているが、これは加算値の一例であり、「128」でなくても良い。例えば、半導体スイッチ10〜15の保護のために検出電流値がID1以上つまり80A以上のときには100μsで半導体スイッチ10〜15を遮断すると仮定すると、1msで6チャンネル分の電流検出を行うので、128×(100μs/1ms)という演算から得られる「13」を加算数値としても良い。
一方、過電流検出回路30で検出される検出電流値IがI<ID8の場合、所定数値選択回路42iにはワイヤ8a〜8fの線種に応じた減算値が設定されている。このため、加減算回路40は、今回取得した検出電流値が所定電流値(ワイヤ許容電流値Z)よりも小さい場合は減算する。すなわち、加減算器43は減算のみを行うこととなる。
この場合、図9に示されるように、各チャンネル(ch1〜ch6)には減算値として「−1」または「−2」が設定され、用途に応じていずれか一方が選択される。その選択はEEPROM21に予め記憶されており、過電流保護回路の作動の際に読み出される。
その他の構成(例えば、図7に示されるスケジューリング回路20や比較回路60)については、上記第1実施形態で示された構成と同じである。
本実施形態に係る過電流保護回路の作動は基本的には第1実施形態と同様であり、上述のように、過電流検出回路30で検出される検出電流値の大きさに応じて、前回取得された検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して所定の加算値の加算のみを行うか、または、所定の減算値の減算のみを行う点が異なるだけである。
また、本実施形態では、過電流検出回路30のID1検出時フラグ回路37bでフラグが立てられたりすることが第1実施形態と異なる。
通常、ID1検出時フラグ回路37bにフラグがセットされていなければ、第1実施形態と同様に、チャンネル毎に順に加減算回路40の計算結果と判定しきい値とが比較回路60で比較される。
このような通常の動作において、本実施形態では、比較回路60で過電流が検出された際に、制御回路70によってID1検出時フラグ回路37bにフラグが立てられる。これと共に、フラグが立てられたチャンネルの半導体スイッチがオフされる。
以上のような構成によると、特に、以下の効果を得ることができる。まず、本実施形態では、半導体スイッチ10〜15を確実に保護できる構成となっていることが特徴となっている。上述のように、ワイヤ8a〜8fに所定以上の過電流が流れるとワイヤ8a〜8fが燃えてしまうが、半導体スイッチ10〜15に所定以上(例えば80A)の過電流が流れると半導体スイッチ10〜15が破壊されてしまう。半導体スイッチ10〜15が壊れてしまうと、ワイヤ8a〜8fを保護できたとしても、各チャンネルに電流を流すことができなくなる。
そこで、半導体スイッチ10〜15を破壊する過電流を常時検出できるようにするため、図7に示されるように、各チャンネルに対して半導体スイッチ10〜15の許容通電電流値を超える過電流を検出するためのコンパレータ32i〜32nをそれぞれ設けている。これらのコンパレータ32i〜32nにはセレクタ31b〜31hが接続されておらず、コンパレータ32i〜32nには各チャンネルの電流が直接流れるようになっている。これにより、スケジューリング回路20によるチャンネル毎の過電流検出に関わらず、常に各ワイヤ8a〜8fに流れる過電流を検出できるようになっている。
そして、各コンパレータ32i〜32nにて80A以上の過電流が検出された場合、制御回路70により過電流が流れた半導体スイッチ10〜15は即遮断される。ここで、過電流が流れてから遮断されるまでは例えば100μs程度である。こうして、半導体スイッチ10〜15を確実に保護できる。
また、半導体スイッチ10〜15を破壊させるような過電流は80Aを超える大きさであるが、上記のように該当する半導体スイッチ10〜15が100μs程度で遮断される。スケジューリング回路20による電流検出は1ms周期毎に1回であるから、その電流検出する瞬間以外に過電流が流れた場合には検出できない。そこで、本実施形態では電流検出タイミング以外で過電流が流れた場合はID1検出時フラグ回路37bでデッドショートフラグを立てることにより、過電流が流れた後の電流検出タイミングで電流加算値として「128」を加算する。これにより、積算値に過電流の加算値を足し込むことができる。
このように、各チャンネルに半導体スイッチ10〜15を破壊させる過電流が流れたときには、該当する半導体スイッチ10〜15を即遮断できるので、半導体スイッチ10〜15を確実に保護することができる。
続いて、本実施形態では、アナログスイッチ38を用いてコンパレータ32b〜32hの電流しきい値を変更していることが特徴となっている。上述のように、ワイヤ8a〜8fの線種が異なるため、各ワイヤ8a〜8fに応じた電流しきい値を設定することが必要である。第1実施形態では、各ワイヤ8a〜8fに対して同じ電流しきい値を設定し、過電流が流れると思われる電流しきい値については図2に示されるセレクタ35、36によりワイヤ8a〜8f毎の電流しきい値(ID5、ID6)を選択して使用していた。このため、ワイヤ8a〜8f毎の各電流しきい値の各データをEEPROM21に格納する必要がある。
しかしながら、本実施形態では、ID2〜ID8の各電流しきい値については、各抵抗39b〜39hの分圧つまり抵抗比によって、図8に示される各電流しきい値を設定している。特に、ID2〜ID7の各電流しきい値については、ID7として設定したワイヤ許容電流値Zに対してルート2倍ずつ順に電流しきい値を大きくしている。つまり、各電流しきい値が順にルート2倍ずつ大きくなるように各抵抗39b〜39hの抵抗値を設定している。このため、各チャンネルのワイヤ8a〜8fの線種が異なっていたとしても、アナログスイッチ38により各抵抗39b〜39hに流す電流値を変更することにより、ID2〜ID7の各電流しきい値についてはそれぞれルート2倍の比となる。
例えば、線径が0.5sqの設定1では、ワイヤ許容電流値Z(ID7)が7Aであるので、ID6は7Aがルート2倍されて9.9Aとなり、ID5はこの9.9Aがルート2倍されて14Aとなる。一方、線径が1.25sqの設定4では、ワイヤ許容電流値Z(ID7)が13Aであるので、ID6は13Aがルート2倍された18.4Aとなり、ID5はこの18.4Aがルート2倍された26Aとなる。
このように、アナログスイッチ38によって各抵抗39b〜39hに流れる電流の大きさを調節するだけで各コンパレータ32b〜32hにワイヤ8a〜8fの線種に応じた電流しきい値を設定することができる。言い換えると、第1実施形態のように、ワイヤ8a〜8f毎の電流しきい値のデータをEEPROM21に記憶させる必要がなく、各チャンネルに接続されたワイヤ8a〜8fの線種の情報をEEPROM21に記憶させておくだけで良い。この線種の情報があれば、セレクタ31jおよびアナログスイッチ38によって複数の線種に応じた電流しきい値を各コンパレータ32b〜32hに設定することができる。したがって、各電流しきい値をEEPROM21に記憶する第1実施形態に対して本実施形態では取り扱うデータ量を削減することができる。
以上のようにアナログスイッチ38によってワイヤ8a〜8fの線種に応じた電流しきい値を各コンパレータ32b〜32hにそれぞれ設定できるので、第1実施形態のように加算数値や減算数値を電流しきい値に応じて設定する必要も無くなる。
すなわち、第1実施形態では、図3に示されるように、各電流しきい値に応じた加算数値や減算数値が設定され、これらのデータがEEPROM21に記憶されていた。例えば図3に示される「36000」という加算数値を2進数で表現すると16桁の数値で表される。このような大きな桁の数値がそれぞれ2進数で表現され、EEPROM21に記憶されるので、取り扱うデータ量が多くなる。
一方、本実施形態では、図8に示されるように、加算数値は検出電流値の2乗に比例した値であるので、図8に示される検出電流値を二乗すると、図9に示される加算数値が得られる。ID2〜ID7では、検出電流値は電流しきい値が大きくなる毎にルート2倍されていったので、検出電流値を二乗すると加算数値を2倍していくこととなる。したがって、図9に示されるように、2、4、8、…、128というように、電流しきい値の範囲に応じて加算数値が2倍されていく。
検出電流値を得る算出式は各ワイヤ8a〜8fで共通しているので、加算数値も各ワイヤ8a〜8fで共通している。しかもその加算数値は大きくても3桁の数値であり、この数値が2進数で表現されることとなる。本実施形態に係る加算数値と第1実施形態の図3で示された加算数値を比較すると、明らかに本実施形態に係る加算数値が小さくなっている。このため、加算数値を2進数で表現したとしても、桁数が大きくならずに済み、第1実施形態に対して取り扱うデータ量を小さくすることができ、ひいては回路規模を小さくすることができる。
以上説明したように、本実施形態では、電流しきい値や加減算数値の大きさを小さくでき、また、数を少なくできるので、取り扱うデータ量を少なくでき、ひいては回路規模を小さくできるという利点がある。
(他の実施形態)
上記実施形態に示された過電流保護回路1の回路構成は単なる一例であり、適宜変更することができる。例えば、過電流保護回路1に設けられるチャンネル数は6個に限られない。また、加減算回路40における計算は、マイクロコンピュータによるソフトウェアで行っても良いし、加減算回路40における計算は、ハードウェアのデジタル回路で行っても良い。
更に、上記実施形態では、過電流遮断特性をワイヤ許容通電電流特性に沿うように設定している。しかし、判定しきい値、加減算数値、および検出電流値をパラメータとして変更あるいはEEPROM21によって可変可能とすることで、過電流遮断特性をワイヤ発煙電流特性に沿わせても良い。
上記各実施形態では、検出した電流に応じた加算数値および減算数値を前回計算した結果に加算かつ減算するという動作を繰り返すことについて説明したが、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を減算のみ行うようにしても良いし、あるいは、今回検出した電流に応じた値から予め減算した上で前回計算した結果に加算あるいは減算しても良い。
また、複数のコンパレータ32a〜32hのうちの一つのコンパレータに設定された電流しきい値は、一つのコンパレータに設定された電流しきい値よりも一段低い電流しきい値が設定されたコンパレータの電流しきい値の等倍とすることもできる。一方、電流しきい値が可変値とされたコンパレータ32a〜32h(上記実施形態ではコンパレータ32e、32f)に設定された電流しきい値は、可変値のうちの負荷6a〜6fに対する連続通電可能値に対して一段小さい値としても良い。
6a〜6f 負荷
8a〜8f ワイヤ
10〜15 半導体スイッチ
20 スケジューリング回路
30 過電流検出回路
32a〜32h コンパレータ
40 加減算回路
50〜55 レジスタ
60 比較回路
70 制御回路

Claims (21)

  1. 負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)と、
    入力条件に従って前記負荷駆動手段(10〜15)をオン/オフ制御する制御手段(60、70)と、
    前記負荷(6a〜6f)に流れる電流を検出する電流検出手段(30)と、
    前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を減算する加減算手段(40、50〜55)と、を備え、
    前記加減算手段(40、50〜55)は、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を前記今回取得した検出電流値が所定電流値よりも大きい場合は加算し、逆に前記今回取得した検出電流値が前記所定電流値よりも小さい場合は減算するようになっており、
    前記制御手段(60、70)は、前記加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第1所定判定値を超えた場合に前記負荷駆動手段(10〜15)をオフするようになっており、
    前記加減算手段(40、50〜55)は、前記制御手段(60、70)により前記負荷駆動手段(10〜15)がオフされた後も前記所定数値の減算を継続し、
    前記制御手段(60、70)は、前記第1所定判定値よりも小さい第2所定判定値を有し、前記加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第2所定判定値に達したときに前記負荷駆動手段(10〜15)をオンすることを特徴とする過電流保護回路。
  2. 前記所定電流値は、ワイヤ許容電流値またはワイヤ発煙電流値であることを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
  3. 負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)と、
    入力条件に従って前記負荷駆動手段(10〜15)をオン/オフ制御する制御手段(60、70)と、
    前記負荷(6a〜6f)に流れる電流を検出する電流検出手段(30)と、
    前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を減算する加減算手段(40、50〜55)と、を備え、
    前記加減算手段(40、50〜55)は、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を減算するようになっており、
    前記制御手段(60、70)は、前記加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第1所定判定値を超えた場合に前記負荷駆動手段(10〜15)をオフするようになっており、
    前記加減算手段(40、50〜55)は、前記制御手段(60、70)により前記負荷駆動手段(10〜15)がオフされた後も前記所定数値の減算を継続し、
    前記制御手段(60、70)は、前記第1所定判定値よりも小さい第2所定判定値を有し、前記加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第2所定判定値に達したときに前記負荷駆動手段(10〜15)をオンすることを特徴とする過電流保護回路。
  4. 前記電流検出手段(30)は、複数のコンパレータ(32a〜32h)を備え、
    前記複数のコンパレータ(32a〜32h)毎に電流しきい値が設定されていることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  5. 前記電流しきい値は、値が順に大きくなるように前記複数のコンパレータ(32a〜32h)毎に設定されており、
    前記複数のコンパレータ(32a〜32h)それぞれに設定された電流しきい値は、当該一つのコンパレータに設定された電流しきい値よりも一段低い電流しきい値が設定されたコンパレータの電流しきい値の等倍になるようにそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項に記載の過電流保護回路。
  6. 前記複数のコンパレータ(32a〜32h)のうちの少なくとも1つのコンパレータに設定された電流しきい値は、一定の範囲の可変値であることを特徴とする請求項またはに記載の過電流保護回路。
  7. 前記電流しきい値が前記可変値とされたコンパレータ(32a〜32h)に設定された電流しきい値は、前記負荷(6a〜6f)に対する連続通電可能値であることを特徴とする請求項に記載の過電流保護回路。
  8. 前記電流しきい値が前記可変値とされたコンパレータ(32a〜32h)に設定された電流しきい値は、前記可変値のうちの前記負荷(6a〜6f)に対する連続通電可能値に対して一段小さい値であることを特徴とする請求項に記載の過電流保護回路。
  9. 負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)と、
    入力条件に従って前記負荷駆動手段(10〜15)をオン/オフ制御する制御手段(60、70)と、
    前記負荷(6a〜6f)に流れる電流を検出する電流検出手段(30)と、
    前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を減算する加減算手段(40、50〜55)と、を備え、
    前記加減算手段(40、50〜55)は、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を前記今回取得した検出電流値が所定電流値よりも大きい場合は加算し、逆に前記今回取得した検出電流値が前記所定電流値よりも小さい場合は減算するようになっており、
    前記制御手段(60、70)は、前記加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第1所定判定値を超えた場合に前記負荷駆動手段(10〜15)をオフするようになっており、
    前記電流検出手段(30)は、複数のコンパレータ(32a〜32h)を備え、
    前記複数のコンパレータ(32a〜32h)毎に電流しきい値が設定されており、
    前記複数のコンパレータ(32a〜32h)のうちの少なくとも1つのコンパレータに設定された電流しきい値は、一定の範囲の可変値であることを特徴とする過電流保護回路。
  10. 前記所定電流値は、ワイヤ許容電流値またはワイヤ発煙電流値であることを特徴とする請求項9に記載の過電流保護回路。
  11. 負荷(6a〜6f)を駆動する負荷駆動手段(10〜15)と、
    入力条件に従って前記負荷駆動手段(10〜15)をオン/オフ制御する制御手段(60、70)と、
    前記負荷(6a〜6f)に流れる電流を検出する電流検出手段(30)と、
    前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、前記電流検出手段(30)で検出された検出電流値に応じた所定数値を減算する加減算手段(40、50〜55)と、を備え、
    前記加減算手段(40、50〜55)は、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を加算かつ減算するか、または、前回取得した検出電流値に応じた所定数値を用いた計算結果に対して今回取得した検出電流値に応じた所定数値を減算するようになっており、
    前記制御手段(60、70)は、前記加減算手段(40、50〜55)の計算結果が第1所定判定値を超えた場合に前記負荷駆動手段(10〜15)をオフするようになっており、
    前記電流検出手段(30)は、複数のコンパレータ(32a〜32h)を備え、
    前記複数のコンパレータ(32a〜32h)毎に電流しきい値が設定されており、
    前記複数のコンパレータ(32a〜32h)のうちの少なくとも1つのコンパレータに設定された電流しきい値は、一定の範囲の可変値であることを特徴とする過電流保護回路。
  12. 前記電流しきい値は、値が順に大きくなるように前記複数のコンパレータ(32a〜32h)毎に設定されており、
    前記複数のコンパレータ(32a〜32h)それぞれに設定された電流しきい値は、当該一つのコンパレータに設定された電流しきい値よりも一段低い電流しきい値が設定されたコンパレータの電流しきい値の等倍になるようにそれぞれ設定されていることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  13. 前記電流しきい値が前記可変値とされたコンパレータ(32a〜32h)に設定された電流しきい値は、前記負荷(6a〜6f)に対する連続通電可能値であることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  14. 前記電流しきい値が前記可変値とされたコンパレータ(32a〜32h)に設定された電流しきい値は、前記可変値のうちの前記負荷(6a〜6f)に対する連続通電可能値に対して一段小さい値であることを特徴とする請求項9ないし12のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  15. 前記加減算手段(40、50〜55)において加算される所定数値は、前記検出電流値の2乗に比例する予め算出された数値であることを特徴とする請求項1ないし14のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  16. 前記負荷(6a〜6f)は、ワイヤ(8a〜8f)を介して通電されるようになっており、
    前記加減算手段(40、50〜55)において減算される所定数値は、前記ワイヤ(8a〜8f)に応じた放熱値であり、当該放熱値は予め算出された変数であることを特徴とする請求項1ないし15のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  17. 前記加減算手段(40、50〜55)は、一定のサンプリング周期に従って計算を行うことを特徴とする請求項1ないし16のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  18. 前記加減算手段(40、50〜55)における計算は、マイクロコンピュータによるソフトウェアで行われることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  19. 前記加減算手段(40、50〜55)における計算は、ハードウェアのデジタル回路で行われることを特徴とする請求項1ないし17のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  20. 前記負荷(6a〜6f)は複数設けられ、前記電流検出手段(30)は前記複数の負荷(6a〜6f)それぞれの電流を検出し、前記加減算手段(40、50〜55)は前記複数の負荷(6a〜6f)それぞれについて検出された検出電流値に応じた計算を行うようになっており、
    前記電流検出手段(30)と前記加減算手段(40、50〜55)とを前記複数の負荷(6a〜6f)毎に時分割制御するスケジューリング回路(20)を備えていることを特徴とする請求項1ないし19のいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  21. 前記加減算手段(40、50〜55)は、前記複数の負荷(6a〜6f)毎の前記加減算手段(40、50〜55)の計算結果を、前記複数の負荷(6a〜6f)毎に設けられた記憶領域に格納する記憶手段を備えていることを特徴とする請求項20に記載の過電流保護回路。
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