JP2013169113A - 車両用電線保護装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】低コストで電線の温度を高速に算出して電線を保護することが可能な車両用電線保護装置を提供する。
【解決手段】車両用電線保護装置100では、演算処理の負荷をできるだけ低減するために、ドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)及びケース温度Tc(n−1)をパラメータとして加算温度上昇値ΔT1(n)の算出を事前に行っておき、これを発熱データ配列としてメモリ部140に保存させている。また、残留温度上昇値ΔT2(n)についても、前回周期の温度上昇値ΔTw(n−1)をパラメータとして事前に算出しておき、その結果を放熱データ配列としてメモリ部140に格納している。電線温度演算部130は、発熱データ配列及び放熱データ配列から加算温度上昇値ΔT1(n)及び残留温度上昇値ΔT2(n)を読み込んで電線30の温度Twを推定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両に搭載された電源から負荷に電力を供給するのに用いられる電線を保護する車両用電線保護装置に関する。
自動車には、ヘッドライト等の電装品(負荷)が多数装荷されており、これらの負荷に電力を供給するための電源(バッテリ)が搭載されている。各負荷への電力供給をオン/オフするためのスイッチが電源と負荷との間に設けられており、該スイッチを挟んで各負荷と電源との間が電線(車両用ワイヤーハーネス)で接続されている。スイッチとして、近年は半導体スイッチ素子(FET)が用いられている。
車両内に配索された電線は、経年劣化や自動車の振動による磨耗などにより内部の芯線が露出すると、車体などと接触してショートするおそれがある。このようなショートが発生すると、電線に大電流が流れて加熱され、被覆が発煙するおそれがある。そこで、このような電線の過熱を防止するために、電線保護手段が設けられている。従来の電線保護手段には、過熱すると溶断して通電を遮断する熱ヒューズが用いられていた。
しかしながら、自動車に搭載される電装品の増加に伴って熱ヒューズを設置するためのスペースの確保が困難になってきている。また、溶断後の復帰には新しい熱ヒューズへの取替えが必要となり、メンテナンスが煩雑であった。また、ヘッドランプ等の突入電流の大きな負荷に繰り返し通電すると、熱ヒューズの劣化が進んで溶断時間が短くなるといった課題がある。さらに、熱ヒューズに対し正常動作時は溶断してはならないといった制約がある。熱ヒューズは、初期バラツキや温度依存性等により溶断時間が異なることから、上記の制約を遵守するためにある程度電流容量の大きな熱ヒューズを使用する必要があった。それに伴い、電線も発煙電流の大きな太めのものを使用しなければならないといった課題があった。
そこで、熱ヒューズを用いずに電線の過熱を検知してこれを保護する技術として、例えば、特許文献1、2に記載の技術が開示されている。特許文献1には、各負荷の電気特性データ、稼動状況履歴データをメモリ回路に登録しておき、各負荷に駆動電流を供給するとき、メモリ回路に登録されている上記データを使用するとともに、車両が存在するエリアの外気温度、車両の速度、負荷可動状況などを加味して電線の短絡判定を行なう保護装置の技術が開示されている。短絡判定は、CPU回路を用いた演算処理で行っている。
また特許文献2には、電線の発熱及び放熱に基づく上昇温度を所定の関係式を用いて算出し、これを用いて推定した電線の温度が所定の上限温度以上になると通電を遮断させるようにした電線保護方法及び保護装置が開示されている。上記の関係式は指数関数等を含む複雑な関係式であり、CPUを用いて上記の関係式を所定時間ごとに周期的に計算するように構成されている。
特開平11−240395号公報 特許第4624400号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、負荷の電気特性データや稼動状況履歴データを用いて短絡判定を行うようにしているが、これらのデータを用いて電線の温度を精度良く推定するのは難しく、比較的大きなマージンを見込んで短絡判定を行わせる必要がある。とくに、稼働状況履歴データは、自動車の車種、用途、運転者の特性等によって大きく変化することから、これを網羅させてメモリ回路にあらかじめ記憶させておくことは極めて困難である。さらに、CPUを用いて短絡判定を行っていることから、多数搭載されている負荷に対する短絡判定を逐次処理していく必要がある。そのため、すべての負荷に対する短絡判定を終了するまでに時間がかかり、CPUに大きな処理負荷がかかる。過電流発生時に電線及び半導体スイッチ素子を保護するためには、短時間のうちに電流を遮断させる必要があることから、短絡判定に用いるCPUとして高性能なものが要求され、コスト高となってしまう。
また特許文献2に記載の従来技術では、電線の温度を精度よく算出するために、指数関数や乗算等が多数含まれた関係式を用いている。そのため、その演算処理に時間がかかることから、多数搭載されている負荷に接続された電線の温度を短時間に算出するには、高速演算処理が可能なCPUの使用が要求される。とくに、過電流発生時に電線及び半導体スイッチ素子を保護するためには、短時間のうちに電流を遮断させる必要があることから、CPUとして高性能なものが要求され、コスト高となってしまう。
本発明は上記問題を解決するためになされたものであり、低コストで電線の温度を高速に算出して電線を保護することが可能な車両用電線保護装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の車両用電線保護装置の第1の態様は、車両に搭載された電源から負荷に電力を供給するための電線を保護する電線保護ユニットが前記電線ごとに設けられた車両用電線保護装置であって、前記電線保護ユニットは、前記電線の途中に設けられて前記負荷への電力供給をオン/オフする半導体スイッチ素子と、前記半導体スイッチ素子のドレイン−ソース間電圧及びケース温度、または前記半導体スイッチ素子から出力されるセンス電流を検出するセンサー部と、前記センサー部から前記ドレイン−ソース間電圧及び前記ケース温度、または前記センス電流を入力して前記電線の所定時間における温度上昇値を算出して前記電線の温度を推定する電線温度演算部と、前記電線温度演算部から前記電線の温度を入力して所定の上限温度と比較し、前記電線の温度が前記上限温度以上のときは遮断要求信号を出力する比較器と、前記比較器から前記遮断要求信号を入力すると、前記半導体スイッチ素子をオフに制御する駆動回路と、を備え、前記電線保護ユニットは、前記所定時間を周期として前記電線温度演算部及び前記比較器の処理を行うことを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記電線温度演算部は、前記所定時間における発熱により前記電線の温度が加算される加算温度上昇値を算出する加算温度算出部と、前回の周期までの発熱による温度上昇が前記所定時間に放熱することにより低下した後の残留温度上昇値を算出する残留温度算出部と、前記加算温度上昇値と前記残留温度上昇値とを加算して温度上昇値を算出する温度上昇算出部と、前記温度上昇値を所定の基準温度に加算して前記電線の温度を算出する電線温度算出部と、を備えることを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記ドレイン−ソース間電圧と前記ケース温度、または前記センス電流をパラメータとして事前に算出された前記加算温度上昇値を保存する発熱データ配列と、前回の周期で前記温度上昇算出部により算出された前記温度上昇値をパラメータとして事前に算出された前記残留温度上昇値を保存する放熱データ配列と、を格納するメモリ部をさらに備え、前記加算温度算出部は、前記センサー部から入力した前記ドレイン−ソース間電圧と前記ケース温度、または前記センス電流をもとに前記発熱データ配列から前記加算温度上昇値を読み込み、前記残留温度算出部は、前回の周期で算出された前記温度上昇値をもとに前記放熱データ配列から前記残留温度上昇値を読み込むことを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記発熱データ配列は、前記電線が所定の温度のときの前記加算温度上昇値を保存しており、前記加算温度算出部は、前記発熱データ配列から読み込んだ値に事前に決定された温度補正値βを乗じて前記加算温度上昇値を算出することを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記発熱データ配列のパラメータである前記ドレイン−ソース間電圧、前記ケース温度、前記センス電流の少なくともいずれか1つがアドレスエンコード処理されていることを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記放熱データ配列のパラメータである前記温度上昇値がアドレスエンコード処理されていることを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記発熱データ配列及び前記放熱データ配列は、それぞれ前記電線の種類ごとに作成されて前記メモリ部に保存されており、前記加算温度算出部は、事前に設定された前記電線の種類に対応する前記発熱データ配列から前記加算温度上昇値を読み込み、前記残留温度算出部は、前記電線の種類に対応する前記放熱データ配列から前記残留温度上昇値を読み込むことを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記電線保護ユニットは、マイクロコンピュータ、カスタムIC(ASIC)、プログラム可能なハードウェアロジック回路 (FPGA) のいずれか1つを用いて演算処理されることを特徴とする。
本発明の車両用電線保護装置の他の態様は、前記電線保護ユニットを2以上備え、前記2以上の電線保護ユニットが前記ハードウェアロジック回路を用いて並列に演算処理されることを特徴とする。
本発明によれば、低コストで電線の温度を高速に算出して電線を保護することが可能な車両用電線保護装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る車両用電線保護装置の概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態の電線温度演算部の詳細な構成を示すブロック図である。 ドレイン−ソース間電圧に対する温度上昇値の変化の一例を示すグラフである。 電線温度に対する電線の抵抗の変化の一例を示すグラフである。 第1実施形態における発熱データ配列のデータ構造の一例を示す図である。 第1実施形態における放熱データ配列の一例を示す図である。 第1実施形態におけるアドレスエンコード処理の一例を説明するための図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用電線保護装置で用いられる発熱データ配列のデータ構造の一例を示す図である。 ドレイン−ソース間電圧に対する加算温度上昇値の変化率を示すグラフである。 本発明の第3実施形態に係る車両用電線保護装置の概略構成を示すブロック図である。 第3実施形態におけるアドレスエンコード処理を説明するための図である。 本発明のさらに別の実施形態に係る車両用電線保護装置の概略構成を示すブロック図である。 さらに別の実施形態におけるアドレスエンコード処理を説明するための図である。
本発明の好ましい実施の形態における車両用電線保護装置について、図面を参照して詳細に説明する。なお、同一機能を有する各構成部については、図示及び説明簡略化のため、同一符号を付して示す。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態に係る車両用電線保護装置を、図1を用いて以下に説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る車両用電線保護装置の概略構成を示すブロック図である。車両には電源のバッテリ10と複数の負荷20が搭載されており、各負荷20が電線(車両用ワイヤーハーネス)30を用いてバッテリ10に接続されている。
本実施形態の車両用電線保護装置100では、バッテリ10から各負荷20に接続される電線30ごとに電線保護ユニット101が設けられている。電線保護ユニット101は、バッテリ10と負荷20との間で電線30に接続された半導体スイッチ素子(FET)110と、センサー部120と、電線温度演算部130と、メモリ部140と、比較器150と、駆動回路160と、A/D変換部170と、を備えている。
半導体スイッチ素子110は、バッテリ10から各負荷20への通電をオン/オフするのに用いられる。車両用電線保護装置100では、各電線30の温度を各電線保護ユニット101で推定し、推定された電線温度が所定の上限温度(Tthとする)以上に達すると判定されたときに、半導体スイッチ素子110をオフに制御するように構成されている。これにより、過電流を防止して電線30の損傷を防止することが可能となっている。
センサー部120は、半導体スイッチ素子110のドレイン−ソース間電圧(Vdsとする)及びケース温度(Tcとする)を検出する。センサー部120で検出されたドレイン−ソース間電圧Vds及びケース温度TcはA/D変換部170に出力され、ここでそれぞれのアナログ信号がデジタル信号に変換される(A/D変換)。A/D変換されたデジタル信号のドレイン−ソース間電圧Vds及びケース温度Tcは、電線温度演算部130に出力される。
なお、本実施形態ではセンサー部120で半導体スイッチ素子110のドレイン−ソース間電圧及びケース温度を検出するとしたが、これに限定されず、たとえば半導体スイッチ素子110を通電する負荷電流、あるいはそれに対応するセンス電流を検出するようにしてもよい。車両用電線保護装置100では、ドレイン−ソース間電圧及びケース温度に代えて、負荷電流あるいはセンス電流を用いて電線30を保護させるようにすることもできる。
電線温度演算部130は、A/D変換部170から入力したドレイン−ソース間電圧Vds及びケース温度Tcをもとに、半導体スイッチ素子110が接続されている電線30の温度(Twとする)を推定する。電線温度演算部130で推定された電線30の温度Twは比較器150に出力され、電線温度Twと電線30で許容される上限温度Tthとの比較が行われる。その結果、電線30の温度Twが上限温度Tth以上であると判定されると、比較器150から駆動回路160に遮断要求信号が出力される。駆動回路160は、比較器150から遮断要求信号が入力されると、電線30を流れる電流を遮断するために半導体スイッチ素子110をオフに制御する。
つぎに、電線温度演算部130において、電線温度Twを推定するための構成及び方法を、図2を用いて以下に説明する。図2は、電線温度演算部130の詳細な構成を示すブロック図である。電線温度演算部130は、所定時間(dtとする)ごとにドレイン−ソース間電圧Vds及びケース温度Tcを入力し、これをもとに電線温度Twを推定するように構成されている。すなわち、所定時間dtを演算周期としてその間の電線30の温度変化を推定し、これをもとに電線温度Twを順次更新している。
電線温度演算部130は、所定時間dtにおける発熱により電線30の温度が加算される加算温度上昇値(ΔT1とする)を算出する加算温度算出部131と、それ以前の発熱による温度上昇が所定時間dtにおける放熱により低下したのちの残留温度上昇値(ΔT2とする)を算出する残留温度算出部132と、所定の基準温度(Taとする)からの温度上昇値(ΔTwとする)を算出する温度上昇算出部133と、温度上昇値ΔTwを基準温度Taに加算して電線温度Twを算出する電線温度算出部134と、を備えている。なお、基準温度Taには、電線30が通電されずに安定しているときの温度、すなわち周囲温度を設定するのがよい。
演算周期がn回目のときの電線30の加算温度上昇値ΔT1(n)は、前回の演算周期における負荷電流Iin(n−1)、ドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)、及び電線30の抵抗r(n−1)から、次式を用いて算出することができる。
ΔT1(n)=Iin(n−1)×r(n−1)×Rth
×[1−exp(−dt/τw)] (1)
Iin(n−1)=Vds(n−1)
/[ron×{1+α’(Tc(n−1)−Ton)}] (2)
ここで、
Iin(n−1):前回の演算周期(n−1)における負荷電流(A)
Vds(n−1):前回の演算周期(n−1)で測定された半導体スイッチ素子のドレイン−ソース間電圧(V)
r(n−1):前回の演算周期(n−1)における電線の抵抗(Ω)
Rth:電線の熱抵抗(℃/W)
τw:電線放熱時定数(s)
on:基準温度(20℃)における半導体スイッチ素子の抵抗(Ω)
Tc(n−1):前回の演算周期(n−1)で測定されたケース温度
on:基準温度(20℃)
α’:一定値
式(1)より算出される加算温度上昇値ΔT1(n)は、負荷電流Iin(n−1)あるいはドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)に対し2次関数的に変化し、電線30の抵抗r(n−1)に対しては線形に変化する。また、半導体スイッチ素子110のオン抵抗がケース温度Tc(n−1)の影響を受けることから、負荷電流Iin(n−1)がケース温度Tc(n−1)によって変化する。これにより、加算温度上昇値ΔT1(n)もケース温度Tc(n−1)によって異なる。ケース温度Tcをパラメータとして、ドレイン−ソース間電圧Vdsを変化させたときの加算温度上昇値ΔT1の変化の一例を図3に示す。ここでは、電線30としてAVSS 0.5sqを用い、ケース温度TcをそれぞれTc1〜Tc6としたときの加算温度上昇値ΔT1の変化が示されており、Tc1からTc6へとケース温度を順次高くしている。
上記式(1)に用いられている前回の演算周期における電線30の抵抗r(n−1)は、前回の演算周期で算出された電線温度Tw(n−1)における電線30の抵抗値を表す。抵抗r(n−1)は、電線温度Tw(n−1)に対しほぼ線形に変化する。そこで、基準温度Taにおける電線30の抵抗をraとするとき、抵抗r(n−1)を電線温度Twの関数r(Tw)として次式のように表すことができる。
r(Tw)=ra[1+α(Tw−Ta)] (3)
ここで、係数αは一定値である。
抵抗r(Tw)の電線温度Twに対する変化(温度特性)の一例を図4に示す。ここでは、電線30としてAVSS 0.5sqを用い、基準温度Taを20℃としたときの抵抗r(Tw)の温度特性の一例を示している。図4に示す温度特性より、式(3)は下記のように表すことができる。
r(n−1)=0.00013×Tw+0.03013 (4)
上記式(1)は、指数関数や乗算、除算を多く含んでおり、演算処理の負荷が高い算出式となっている。そこで、本実施形態の車両用電線保護装置100では、演算処理の負荷をできるだけ低減するために、式(1)の算出を事前に行っておき、これを発熱データ配列141としてメモリ部140に保存させている。式(1)で算出される加算温度上昇値ΔT1(n)は、ドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)及びケース温度Tc(n−1)によって変化するのに加えて、電線温度Twによっても変化する。そのため、ドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)とケース温度Tc(n−1)に加えて電線温度Twも変化させて加算温度上昇値ΔT1を式(1)から算出し、その結果を発熱データ配列141としてメモリ部140に格納させると、メモリ部140の必要容量が大幅に増加する。
そこで、本実施形態の車両用電線保護装置100では、電線温度Twが基準温度Taと等しい状態にあるとし、ドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)とケース温度Tc(n−1)とを変化させて式(1)から加算温度上昇値ΔT1(n)を算出し、これを発熱データ配列141としてメモリ部140に格納している。電線温度Twが基準温度Taに等しいとしたとき、式(1)は次式のようになる。
ΔT1(n)=Iin(n−1)×ra×Rth
×[1−exp(−dt/τw)] (5)
ここで、raは基準温度Taにおける電線30の抵抗を表している。
発熱データ配列141のデータ構造の一例を、図5を用いて説明する。発熱データ配列141は、電線温度Twを基準温度Taに固定し、ドレイン−ソース間電圧Vdsとケース温度Tcとをパラメータとして加算温度上昇値ΔT1を算出した結果を設定したものであり、2次元配列となっている。なお、半導体スイッチ素子110の温度補正を併せて行った加算温度上昇値ΔT1を発熱データ配列141に設定することも可能である。
加算温度上昇算出部131は、まずメモリ部140に保存されている発熱データ配列141からドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)及びケース温度Tc(n−1)に対応する加算温度上昇値ΔT1を読み出す。発熱データ配列141から読み出された加算温度上昇値ΔT1は、電線温度Twが基準温度Taのときの加算温度上昇値である。そこで、これを基準温度Taにおける加算温度上昇値ΔT1’とし、加算温度上昇値ΔT1’を電線温度がTw(n−1)のときの加算温度上昇値ΔT1(n)に変換する。
式(1)において、加算温度上昇値ΔT1は、電線30の抵抗r(n−1)が電線温度Twによって変化することで変化する。抵抗r(n−1)は電線温度Twに対し、図4に例示するように線形性があると言える。
そこで、加算温度上昇算出部131は、電線温度がTw(n−1)のときの加算温度上昇値ΔT1(n−1)を、次式を用いて算出することができる。
ΔT1(n)=ΔT1’×β (6)
ここで、βはTwにより変化する。式(6)を用いて温度補正された加算温度上昇値ΔT1(n)は、温度補正算出部133に出力される。
一方、前回(n−1回目)の演算周期までの発熱による基準温度Taからの温度上昇値であるΔTw(n−1)は、今回の演算周期までの所定時間dtにおける放熱により、次式で算出される残留温度上昇値ΔT2まで低下する。
ΔT2(n)=ΔTw(n−1)×exp(−dt/τw) (7)
上記式(7)は、指数関数及び乗算を含んでおり、演算処理の負荷が高い算出式となっている。そこで、残留温度上昇値ΔT2についても、演算処理の負荷をできるだけ低減するために式(7)の演算を事前に行っておき、その結果を放熱データ配列142としてメモリ部140に格納しておく。放熱データ配列142は、温度上昇値ΔTw(n−1)をパラメータとして、残留温度上昇値ΔT2(n)の算出結果を保存している。
温度上昇値ΔTw(n−1)は、前回(n−1回目)の演算周期において温度上昇算出部133によりレジスタ143に保存されている。残留温度算出部132は、まず前回の演算周期で算出された温度上昇値ΔTw(n−1)をレジスタ143から読み込み、これに対応する残留温度上昇値ΔT2(n)をメモリ部140の放熱データ配列142から読み出す。放熱データ配列142から読み出した残留温度上昇値ΔT2(n)は、温度変動算出部133に出力される。
残留温度算出部132において、温度上昇値ΔTw(n−1)に対応する残留温度上昇値ΔT2(n)を放熱データ配列142から高速に読み出せるようにするために、放熱データ配列142の温度上昇値ΔTwを例えば8ビットのアドレスパス長に変換(符号化)し、変換された各アドレスに残留温度上昇値ΔT2(n)を格納している。放熱データ配列142の一例を図6に示す。放熱データ配列142をこのようなデータ構造とすることにより、温度上昇値ΔTw(n−1)をアドレスエンコード処理して残留温度上昇値ΔT2(n)を高速に読み出すことが可能となる。
アドレスエンコード処理の一例を、図7を用いて説明する。ここでは、メモリ部140がROMで構成されているとし、ROM制御部145が残留温度算出部132に設けられているものとする。レジスタ143から例えば11ビットの温度上昇値ΔTwを入力すると、ROM制御部145で温度上昇値ΔTwを例えば8ビットのアドレスにエンコード処理する。これにより、温度上昇値ΔTwに対応する残留温度上昇値ΔT2(n)が格納されているアドレス(ADDRとする)が得られる。得られたアドレスADDRに格納されている残留温度上昇値ΔT2(n)を、REB(Read Enable)がアウトとなるタイミングで読み込む。これにより、残留温度上昇値ΔT2(n)を高速に読み出すことができる。
上記では、放熱データ配列142から残留温度上昇値ΔT2(n)を高速に読み込むためにアドレスエンコード処理を行うものとしたが、発熱データ配列141から加算温度上昇値ΔT1を高速に読み込むためにアドレスエンコード処理を行うようにしてもよい。この場合には、ドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)とケース温度Tc(n−1)の両方をエンコード処理する。これにより、ドレイン−ソース間電圧Vds(n−1)に対応するアドレスとケース温度Tc(n−1)に対応するアドレスとを用いて、2次元配列の発熱データ配列141から加算温度上昇値ΔT1を高速に読み出すことができる。
温度上昇算出部133は、加算温度算出部131から加算温度上昇値ΔT1(n)が入力され、残留温度算出部132から残留温度上昇値ΔT2(n)が入力されると、入力された加算温度上昇値ΔT1(n)と残留温度上昇値ΔT2(n)とを加算する。これにより、今周期(n回目の演算周期)における温度上昇値ΔTw(n)が得られる。温度上昇値ΔTw(n)は、電線温度算出部134に出力されるとともに、レジスタ143に保存される。
電線温度算出部134は、温度上昇算出部133から温度上昇値ΔTw(n)が入力されると、これを電線の基準温度Taに加算する。これにより、今周期の電線温度Tw(n)が得られる。電線温度Tw(n)は、比較器150に出力される。
比較器150は、電線温度演算部130から電線温度Tw(n)を入力すると、これを上限温度Tthと比較する。そして、電線温度Tw(n)が上限温度Tth以上であると判断されたときは、遮断要求信号を駆動回路160に出力する。駆動回路160は、比較器150から遮断要求信号が入力されると、半導体スイッチ110をオフに制御する。これにより、当該の電線30を通電する電流が遮断されて電線30が保護される。一方、比較器150で電線温度Tw(n)が上限温度Tthより低いと判断されたときは、今周期(n回目の演算周期)の処理を終了して所定時間dt後の次の演算周期まで待機する。
上記説明のように、本実施形態の車両用電線保護装置100では、発熱データ配列141及び放熱データ配列142を用いることで、指数関数や乗算、除算の演算を極力なくして演算処理の負荷を大幅に低減している。その結果、CPUなどの高性能な演算装置を必要とせず、たとえばFPGA(Field-Programmable Gate Array)などのロジック回路を用いることが可能となる。また、このようなロジック回路を用いることで、複数の電線保護ユニット101を並列処理させることができる。たとえば、N個の電線保護ユニット101の処理をロジック回路を用いて並列処理させた場合、1つのCPUで逐次処理させる場合に比べて処理時間を略1/Nに短縮化できる。これにより、低コストで電線の温度を高速に算出して電線を保護することが可能な車両用電線保護装置を提供することができる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態に係る車両用電線保護装置を、図8を用いて以下に説明する。図8は、本発明の第2実施形態に係る車両用電線保護装置で用いられる発熱データ配列241のデータ構造の一例を示す図である。第1実施形態の車両用電線保護装置100で用いられている発熱データ配列141は、パラメータのドレイン−ソース間電圧Vds及びケース温度Tcをそれぞれ一定幅で変化させて算出した加算温度上昇値ΔT1を保存していた。
これに対し本実施形態で用いる発熱データ配列241は、各パラメータの変化が加算温度上昇値ΔT1に与える影響の大きさによってパラメータの変化幅を変えている。一例として、ドレイン−ソース間電圧Vdsに対する加算温度上昇値ΔT1の変化の大きさ(変化率)を、ドレイン−ソース間電圧Vdsを横軸にして表示したグラフを図9に示す。同図に示す例では、ドレイン−ソース間電圧Vdsが高くなるにつれて加算温度上昇値ΔT1の変化率(d(ΔT1)/d(Vds))も大きくなっている。そこで、加算温度上昇値ΔT1の変化率の大きさに応じて、ドレイン−ソース間電圧Vdsの大きさを第1領域、第2領域、及び第3領域の3つの領域に分けている。
本実施形態で用いる発熱データ配列241は、図9に示す3つの領域ごとにドレイン−ソース間電圧Vdsを変化させる幅を変え、それぞれで算出された加算温度上昇値ΔT1を保存している。すなわち、加算温度上昇値ΔT1の変化率の小さい第1領域ではドレイン−ソース間電圧Vdsの変化幅を大きくし、より変化率の大きい第2領域ではドレイン−ソース間電圧Vdsの変化幅を第1領域よりも小さくし、さらに変化率の大きい第3領域ではドレイン−ソース間電圧Vdsの変化幅を最も小さくしている。発熱データ配列241は、ドレイン−ソース間電圧Vdsの3つの領域ごとに、ドレイン−ソース間電圧Vdsのパラメータ数が異なる配列となる。
上記では、ドレイン−ソース間電圧Vdsの変化幅を加算温度上昇値ΔT1の変化率に応じて変える場合について説明したが、ケース温度Tcについても同様に変化幅を変えてもよい。すなわち、加算温度上昇値ΔT1のケース温度Tcに対する変化率がケース温度Tcによって異なるときは、加算温度上昇値ΔT1のケース温度Tcに対する変化率の大きさによってケース温度Tcを複数の領域に分け、それぞれの領域でケース温度Tcの変化幅を変えて加算温度上昇値ΔT1を算出してもよい。
上記のように、ドレイン−ソース間電圧Vds等のパラメータの変化幅を加算温度上昇値ΔT1の変化率の大きさによって領域分けして設定することにより、加算温度上昇値ΔT1の変化率の小さい領域でのパラメータ数を減らすことができ、発熱データ配列241を格納するのに必要なメモリ部140のメモリ容量を減らすことが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態に係る車両用電線保護装置を、図10を用いて以下に説明する。図10は、本発明の第3実施形態に係る車両用電線保護装置の概略構成を示すブロック図である。第1実施形態の車両用電線保護装置100では、電線30ごとに設けられている電線保護ユニット101のそれぞれが発熱データ配列141及び放熱データ配列142を備えていた。すなわち、車両用電線保護装置100では、電線30ごとに異なる発熱データ配列141及び放熱データ配列142を用いていた。
これに対し本実施形態の車両用電線保護装置300では、発熱データ配列341及び放熱データ配列342を電線30(30−1、2、3、4、・・・)の種類ごとに作成して共通のメモリ部340に格納している。そして、各電線保護ユニット301(301−1、2、3、4、・・・)の電線温度演算部330は、対象の電線30の種類に応じて発熱データ配列341及び放熱データ配列342のどれを用いるかがあらかじめ決定されている。対象の電線30の種類は、例えば電線温度演算部330が事前に保存している。
発熱データ配列341あるいは放熱データ配列342のデータをアドレスエンコード処理により読み込む一例を図11に示す。ここでは、ドレイン−ソース間電圧Vdsをエンコード処理して発熱データ配列341のデータを読み込むときのアドレスエンコード処理の一例を示している。また、電線30−1〜3は同種類の電線とし、電線30−4は別種類の電線としている。このとき、電線保護ユニット301−1〜3のそれぞれの電線温度演算部330は発熱データ配列341−1及び放熱データ配列342−1のデータを読み込み、電線保護ユニット301−4の電線温度演算部330は発熱データ配列341−2及び放熱データ配列342−2のデータを読み込む。
電線保護ユニット301−1〜3のそれぞれの電線温度演算部330は、共通の発熱データ配列341−1及び放熱データ配列342−1のデータを読み込むが、それぞれの読み込みタイミングを以下のように調整するのがよい。すなわち、それぞれの電線温度演算部330に設けられたROM制御部345から出力されるREBがアウトになるタイミングをシフトさせることにより調整する。
本実施形態の車両用電線保護装置300では、各電線保護ユニット301の電線温度演算部330がどの発熱データ配列341及び放熱データ配列342を用いるかをあらかじめ決定していたが、発熱データ配列341及び放熱データ配列342の選択を自動的に行わせるようにすることも可能である。発熱データ配列341及び放熱データ配列342の自動選択を可能にした別の実施形態の車両用電線保護装置を、図12を用いて以下に説明する。図12は、本発明のさらに別の実施形態に係る車両用電線保護装置の概略構成を示すブロック図である。
図12に示す車両用電線保護装置300’では、メモリ部340の直前に配列選択部346を設けている。車両用電線保護装置300’において、発熱データ配列341あるいは放熱データ配列342のデータをアドレスエンコード処理により読み込む一例を図13に示す。配列選択部346は、各電線保護ユニット301の電線温度演算部330から電線30の種類情報を入力すると、発熱データ配列341及び放熱データ配列342のどれを用いるかを自動的に選択してデータを読み込ませる。
上記説明の車両用電線保護装置300及び300’によれば、発熱データ配列341及び放熱データ配列342を電線30の種類ごとに作成して共通のメモリ部340に格納するようにしていることから、メモリ部340に必要なメモリ容量を大幅に低減することが可能となる。
なお、本実施の形態における記述は、本発明に係る車両用電線保護装置の一例を示すものであり、これに限定されるものではない。本実施の形態における車両用電線保護装置の細部構成及び詳細な動作等に関しては、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
10 バッテリ
20 負荷
30 電線
100、300、300’ 車両用電線保護装置
101、301 電線保護ユニット
110 半導体スイッチ素子
120 センサー部
130、330 電線温度演算部
131 加算温度算出部
132 残留温度算出部
133 温度上昇算出部
134 電線温度算出部
140、340 メモリ部
141、241、341 発熱データ配列
142、342 放熱データ配列
143 レジスタ
145 ROM制御部
150 比較器
160 駆動回路
170 A/D変換部
346 配列選択部

Claims (9)

  1. 車両に搭載された電源から負荷に電力を供給するための電線を保護する電線保護ユニットが前記電線ごとに設けられた車両用電線保護装置であって、
    前記電線保護ユニットは、
    前記電線の途中に設けられて前記負荷への電力供給をオン/オフする半導体スイッチ素子と、
    前記半導体スイッチ素子のドレイン−ソース間電圧及びケース温度、または前記半導体スイッチ素子から出力されるセンス電流を検出するセンサー部と、
    前記センサー部から前記ドレイン−ソース間電圧及び前記ケース温度、または前記センス電流を入力して前記電線の所定時間における温度上昇値を算出して前記電線の温度を推定する電線温度演算部と、
    前記電線温度演算部から前記電線の温度を入力して所定の上限温度と比較し、前記電線の温度が前記上限温度以上のときは遮断要求信号を出力する比較器と、
    前記比較器から前記遮断要求信号を入力すると、前記半導体スイッチ素子をオフに制御する駆動回路と、を備え、
    前記電線保護ユニットは、前記所定時間を周期として前記電線温度演算部及び前記比較器の処理を行う
    ことを特徴とする車両用電線保護装置。
  2. 前記電線温度演算部は、
    前記所定時間における発熱により前記電線の温度が加算される加算温度上昇値を算出する加算温度算出部と、
    前回の周期までの発熱による温度上昇が前記所定時間に放熱することにより低下した後の残留温度上昇値を算出する残留温度算出部と、
    前記加算温度上昇値と前記残留温度上昇値とを加算して温度上昇値を算出する温度上昇算出部と、
    前記温度上昇値を所定の基準温度に加算して前記電線の温度を算出する電線温度算出部と、を備える
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両用電線保護装置。
  3. 前記ドレイン−ソース間電圧と前記ケース温度、または前記センス電流をパラメータとして事前に算出された前記加算温度上昇値を保存する発熱データ配列と、
    前回の周期で前記温度上昇算出部により算出された前記温度上昇値をパラメータとして事前に算出された前記残留温度上昇値を保存する放熱データ配列と、を格納するメモリ部をさらに備え、
    前記加算温度算出部は、前記センサー部から入力した前記ドレイン−ソース間電圧と前記ケース温度、または前記センス電流をもとに前記発熱データ配列から前記加算温度上昇値を読み込み、
    前記残留温度算出部は、前回の周期で算出された前記温度上昇値をもとに前記放熱データ配列から前記残留温度上昇値を読み込む
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両用電線保護装置。
  4. 前記発熱データ配列は、前記電線が所定の温度のときの前記加算温度上昇値を保存しており、
    前記加算温度算出部は、前記発熱データ配列から読み込んだ値に事前に決定された温度補正値βを乗じて前記加算温度上昇値を算出する
    ことを特徴とする請求項3に記載の車両用電線保護装置。
  5. 前記発熱データ配列のパラメータである前記ドレイン−ソース間電圧、前記ケース温度、前記センス電流の少なくともいずれか1つがアドレスエンコード処理されている
    ことを特徴とする請求項3または4に記載の車両用電線保護装置。
  6. 前記放熱データ配列のパラメータである前記温度上昇値がアドレスエンコード処理されている
    ことを特徴とする請求項3乃至5のいずれか1項に記載の車両用電線保護装置。
  7. 前記発熱データ配列及び前記放熱データ配列は、それぞれ前記電線の種類ごとに作成されて前記メモリ部に保存されており、
    前記加算温度算出部は、事前に設定された前記電線の種類に対応する前記発熱データ配列から前記加算温度上昇値を読み込み、
    前記残留温度算出部は、前記電線の種類に対応する前記放熱データ配列から前記残留温度上昇値を読み込む
    ことを特徴とする請求項3乃至6のいずれか1項に記載の車両用電線保護装置。
  8. 前記電線保護ユニットは、マイクロコンピュータ、カスタムIC(ASIC)、プログラム可能なハードウェアロジック回路 (FPGA) のいずれか1つを用いて演算処理される
    ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の車両用電線保護装置。
  9. 前記電線保護ユニットを2以上備え、
    前記2以上の電線保護ユニットが前記ハードウェアロジック回路を用いて並列に演算処理される
    ことを特徴とする請求項8に記載の車両用電線保護装置。
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