JP5323451B2 - 電源供給装置及び電源供給方法 - Google Patents

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Description

本発明は、過電流保護機能を有する電源供給装置に関し、例えば自動車等の車両において、負荷への電源の供給、遮断をおこなうスイッチを備えた電源供給装置及び電源供給方法に関する。
従来、自動車等の車両には、ヘッドライトスイッチ、オーディオスイッチ等の操作スイッチの操作に応じてヘッドライト等の電気部品(負荷)へのバッテリ電源の供給、遮断を行う電源供給装置が収容されたジャンクションボックス(電気接続箱)が搭載されている。このジャンクションボックスは、バッテリ、各種の操作スイッチ及び各種負荷にそれぞれ電線(ハーネス)を介して接続されている。
また、ジャンクションボックス内の電源供給回路には、操作スイッチの操作に応じて、バッテリから供給される電源を負荷に供給・遮断するための複数の半導体スイッチが設けられている。従来、負荷や半導体スイッチ及び電線を過電流から保護するために、ヒューズ等の過電流保護素子が設けられている。近年、過電流保護素子の電子化が進められており、従来のヒューズに代えて半導体スイッチの過電流保護や過熱保護機能を用いて電線を保護する電源供給装置が種々提案されている(例えば、特許文献1,特許文献2参照)。
特許文献1に開示された技術では、負荷へ電力を供給する負荷駆動用のパワー素子近傍の温度を検出し、検出温度が所定温度以上のとき、制御手段により、パワー素子への制御信号の入力を遮断し、その遮断状態を保持することで、パワー素子自身を保護する技術が開示されている。
特許文献2に開示された技術では、半導体素子からワイヤを介して負荷に流れる負荷電流を検出し、負荷電流が過電流制限闘値を超えると、電流制限回路により、半導体素子の駆動電流を低下させて負荷電流を過電流制限闘値以下に制限する。この過電流制限闘値は、負荷電流によってワイヤが焼損する電流値以下の値に設定される。また、この過電流制限闘値は、起動時から所定時間の間は、突入電流で誤作動しないように第1の闘値に設定され、所定時間経過後は、第1の闘値より小さい第2の闘値に設定される。これにより、電線の保護を図っている。
特開平10−145205号公報 特開2003−111264号公報
ところで、上記特許文献1の従来技術では、負荷駆動用の半導体スイッチを破壊から保護することはできても、半導体スイッチの温度が所定の温度まで上昇し続ける間、過電流が電線を介して負荷に流れ続けることになり、電線を保護することができないという問題がある。従って、特許文献1の技術を、従来のヒューズの代替品として用いることはできない。
また、半導体スイッチ近傍の温度に基づいて電流遮断を行わせる場合に、半導体スイッチと電線が周囲環境温度の異なった位置に搭載されると、半導体スイッチを保護することはできても、電線を保護することができない場合がある。このように半導体スイッチと電線の周囲環境温度の差を考慮すると、電流遮断閾値に対して大きなマージンを取らなければならなくなる。
パワー素子の近傍の温度を検出し、その検出温度に基づき、半導体スイッチを遮断する特許文献1の技術では、半導体スイッチの保護を充分に図ることができない。すなわち、その検出温度は、センサ自身の検出精度やチップ内における温度分布によりばらつきが大きいため、これを基準にすると、実際の遮断温度もばらつくという問題がある。また、温度センサの精度が一般的に良くないため(±25℃程度)、温度検出による半導体スイッチ遮断方法を用いると遮断電流値が安定せず、バラツキが大きくなるといった問題もある。そのため、温度検出による保護機能では、パワー素子等を十分に保護することはできない。
さらに、短絡時の突入電流に対し、素子の発熱を検知する方法では熱が伝導するまでに時間がかかるため、パワー素子の定格電流をオーバーして、パワー素子にダメージを与えてしまうといった問題がある。
上記特許文献2の従来技術では、起動時から所定時間の間と所定時間経過後とで異なる閾値を設定した過電流検出方法を用いている。このような過電流検出方法を用いた保護機能では、遮断閾値数を多く設定して細かく制御しないと、電線の過渡許容電流値に対して、かなり狭い許容電流範囲となる。すなわち、時間によって異なる閾値を設定した過電流検出方法を用いるためには、時間に対し複数の閾値を設定し、これを所定のタイミングをトリガーとして閾値を切り替える、といった複雑な処理が必要となる。
本発明は、このような従来の問題点に鑑みて為されたもので、その目的は、半導体スイッチまたは電線を過電流及びそれに伴う過熱から保護しつつ過渡時での許容電流領域を広く使うことが可能な電源供給装置及び電源供給方法を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明に係る電源供給装置は、電源と負荷との間に接続される半導体スイッチと、前記半導体スイッチと前記負荷との間の電線に流れる電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段で検出した電流値から、大きさが前記電流値の2乗に相当する2乗電流値を演算して出力する電流変換手段と、前記2乗電流値を入力して前記半導体スイッチまたは前記電線の温度上昇の大きさに相当する温度上昇相当値もしくは温度に相当する温度相当値を出力する熱等価手段と、前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値が、前記半導体スイッチの限界温度に基づき設定される第1異常判定値または前記電線の限界温度に基づき設定される第2異常判定値を超えたときに異常と判定する異常判定手段と、前記異常判定手段により異常と判定されたときに前記半導体スイッチをオフ状態にする半導体スイッチ駆動手段と、を備え、前記熱等価手段は、前記半導体スイッチの半導体限界過電流特性と前記電線の電線限界過電流特性のうち、限界過電流値がより低い方の限界過電流特性を超えずかつこれに近い前記半導体スイッチの過渡的な熱変動特性を表現するように構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、電流検出手段によりパワー素子に流れる電流値に比例した検出値を出力し、電流変換手段によりその検出値を演算して2乗電流値を出力し、熱等価手段によりその2乗電流値から電線の温度上昇相当値もしくは温度相当値を出力する。この温度上昇相当値もしくは温度相当値は、半導体スイッチをオン状態にした後(負荷の起動後)、半導体スイッチ及び電線に流れる電流に応じて変化する。例えば、電線に流れる電流が増えると、電線の消費電力(発熱量)が増えることから、それによる温度上昇相当値もしくは温度相当値が熱等価手段から出力される。また、半導体スイッチに流れる電流が増えると、半導体スイッチの消費電力(発熱量)が増えることから、それによる温度上昇相当値もしくは温度相当値が熱等価手段から出力される。
熱等価手段から出力された半導体スイッチの温度上昇相当値もしくは温度相当値を第1異常判定値と比較するとともに、電線の温度上昇相当値もしくは温度相当値を第2異常判定値と比較し、少なくともいずれか一方の温度上昇相当値もしくは温度相当値が異常判定値を超えた場合に半導体スイッチをオフ状態にすることで、電線限界過電流特性及び半導体限界過電流特性とマッチングのとれた電流遮断特性(過電流保護特性)が得られる。ここでは、熱等価手段で半導体スイッチ及び電線の温度上昇相当値もしくは温度相当値を出力させるようにしていることから、半導体スイッチ及び電線のそれぞれの過渡時の許容電流領域を広くとることができる。
このように、半導体限界温度及び電線限界温度とマッチングのとれた電流遮断特性が得られるので、環境温度が変動する中でも電線及び半導体スイッチを過電流及びそれに伴う過熱から保護しながら、電線及び半導体スイッチを効率良く使うことが可能になる。これに対し、半導体スイッチ近傍の温度を測定して半導体スイッチ及び電線を過電流及び過熱から保護するシステムを構築しようとすると、温度センサの精度,応答性や電線の温度が計れない等、求める電流遮断特性を得ることができない。
請求項2に記載の発明に係る電源供給装置は、前記熱等価手段が前記半導体スイッチ及び前記電線の少なくともいずれか一方における熱容量及び熱伝導に対応させてコンデンサ(C)と抵抗(R)とを組合せたCR時定数回路で構成され、前記2乗電流値を入力して前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値を出力することを特徴とする。
電流変換手段から2乗電流値が与えられることから、熱等価手段ではチップコンデンサや抵抗を組み合わせるだけで、半導体スイッチまたは/及び電線の過渡的な熱変動を電気的に容易に表現することが可能となる。
請求項3に記載の発明に係る電源供給装置は、前記CR時定数回路が、CとRを多段に組合せて構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、CとRを多段に組合せて多段CR時定数回路とすることで、半導体スイッチまたは/及び電線の過渡的な熱変動(昇温及び降温)の電気的なモデルを詳細化することができ、電流遮断特性を詳細に設定することが可能となる。一例として、半導体スイッチがチップ(半導体素子)とこれを収容し封止するケースと基板とから構成されるとしたとき、半導体スイッチの過渡的な熱変動のモデルは、各構成部品の熱容量を表すコンデンサ及び各構成部品間での熱抵抗を表す抵抗を多段に接続した多段CR時定数回路で詳細に表すことができ、熱発生源であるチップから雰囲気までの熱経路を電気等価回路でモデル化することができる。
請求項4に記載の発明に係る電源供給装置は、前記CR時定数回路の定数及び前記異常判定値を調整することで、前記半導体スイッチをオフにして電流を遮断する電流遮断特性が任意に設定されることを特徴とする。
この構成によれば、CR時定数回路の定数及び前記異常判定値を調整することで、例えば電流遮断特性を実際のデバイスのものよりも保守的に設定することができ、安全性をより高めることが可能となる。例えば、デッドショートに対する保護も可能となるように電流遮断特性を設定することができる。
請求項5に記載の発明に係る電源供給装置は、前記第1異常判定値または前記第2異常判定値のデータを格納する記憶手段を備え、前記熱等価手段は、デジタル演算回路により構成され、前記異常判定手段は、前記記憶手段から前記第1異常判定値または前記第2異常判定値を読み込んで前記熱等価手段のデジタル演算値と比較することで異常を判定することを特徴とする。
コンデンサ及び抵抗を用いたアナログ回路で構成する場合、コンデンサ容量や抵抗値が大きくなり、大型化や高級化(コストアップ)する場合がある。これに対して、この構成によれば、熱等価手段をデジタル演算回路により構成しているため、小型化やコストの低減を図れる。
請求項6に記載の発明に係る電源供給装置は、前記電流変換手段が、デジタル演算回路により構成されていることを特徴とする。
この構成によれば、電流変換手段としてデジタル演算回路を用いることにより、電流検出手段で検出した電流値から2乗電流値をデジタル演算して出力することができる。
請求項7に記載の発明に係る電源供給装置は、前記デジタル演算回路の定数及び異常判定値を調整することで、前記半導体スイッチの電流遮断特性を任意に設定可能であることを特徴とする。
この構成によれば、任意の電流遮断特性を設定することができ、例えば電流遮断特性を実際のデバイスのものよりも保守的に設定することができ、安全性をより高めることが可能となる。
請求項8に記載の発明に係る電源供給装置は、前記半導体スイッチは、半導体パッケージ及び基板の構成条件を調整することによって、過渡的な熱変動特性に基づく限界電流特性が前記電線の限界電流特性に略相似するように構成されており、前記熱等価手段は、前記熱変動特性に基づいて前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値を出力することを特徴とする。
断続的な過電流等が発生した場合に、電線と半導体スイッチの熱容量が異なる場合には、例えば熱容量が大きい電線に蓄熱されていくことになる。この場合、電線の温度は下がらないで、半導体スイッチの温度だけが低下することになる。その結果、半導体スイッチは保護されるが、電線は保護できない。これに対し、本発明の構成によれば、半導体スイッチの過渡的な熱変動特性が電線の熱変動特性に略相似するように半導体スイッチを構成することで、断続的な過電流等が発生した場合でも、半導体スイッチと電線の両方を保護することができる。
請求項9に記載の発明に係る電源供給装置は、前記半導体スイッチは、半導体パッケージ及び基板の構成条件により該半導体スイッチの熱容量を調整することによって、負荷電流の過渡的な変動を許容する電流遮断特性を有していることを特徴とする。
ここで、「過渡的な負荷電流」とは、負荷への通電開始直後の短期間に発生するモータ突入電流、ランプのラッシュ電流等の過渡領域での負荷電流を意味する。過渡領域での負荷電流は、その過渡領域が終わった後の安定動作領域(長期通電領域)における定常電流の数倍から10倍程度の電流が発生する。この構成によれば、安定動作領域で負荷電流を許容すると共に、過渡電流領域においても負荷電流を許容できるように設定することができる。
上記課題を解決するために、請求項10に記載の発明に係る電源供給方法は、電源と負荷との間に接続される半導体スイッチと前記負荷との間の電線に流れる電流を検出する工程と、前記工程で検出した電流値から大きさが前記電流値の2乗に相当する2乗電流値を演算して出力する工程と、前記2乗電流値を入力して前記半導体スイッチまたは前記電線の温度上昇の大きさに相当する温度上昇相当値もしくは温度に相当する温度相当値を出力する工程と、前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値が、前記半導体スイッチの限界温度に基づき設定される第1異常判定値または前記電線の限界温度に基づき設定される第2異常判定値を超えたときに異常と判定する工程と、異常と判定されたときに前記半導体スイッチをオフ状態にする工程と、を備え、前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値を出力する工程では、前記半導体スイッチの半導体限界過電流特性と前記電線の電線限界過電流特性のうち、限界過電流値がより低い方の限界過電流特性を超えずかつこれに近い前記半導体スイッチの過渡的な熱変動特性を表現するように構成された手段を用いていることを特徴とする。

この構成によれば、電線限界過電流特性及び半導体限界過電流特性とマッチングのとれた電流遮断特性が得られるので、電線及び半導体スイッチを過電流及び過熱から保護しながら、電線及び半導体スイッチを効率良く使うことが可能になる。
次に、本発明に係る電源供給装置を自動車等の車両に搭載される電気接続箱(ジャンクションボックス)に適用した各実施形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る電源供給装置の概略構成を示すブロック図、図2はその電源供給装置のより詳細な構成を示す回路である。
図1に示す第1実施形態に係る電源供給装置1は、自動車等の車両において、操作スイッチの操作に応じてオン、オフし、バッテリ2(バッテリ2の電源電圧+B)から負荷10にバッテリ電源を供給、遮断する半導体スイッチ12を備えており、電気接続箱100内に設けられている。
図1に示す電源供給装置1では、負荷へのバッテリ電源の供給をオン、オフする複数の半導体スイッチのうち、一つの半導体スイッチ12のみを示してある。電気接続箱100には、バッテリ電源を半導体スイッチ12に供給するための電源入力端子3と、負荷10を駆動するための電流を半導体スイッチ12から負荷10へ出力するための出力端子4と、図示を省略した操作スイッチから出力され、半導体スイッチ12をオン、オフさせる制御信号が入力される制御信号入力端子5とが設けられている。負荷10は、例えばヘッドライトである。
図1に示す電源供給装置1は、バッテリ2と負荷10との間に接続される半導体スイッチ12と、半導体スイッチ12と負荷10との間の電線11に流れる負荷電流(Iload)を検出する電流検出回路13と、電流検出回路13で検出された電流値から2乗電流値を演算して出力する電流変換回路14と、を備える。ここで、2乗電流値は、大きさが入力した電流値の2乗となる電流値である。
また、電源供給装置1は、電流変換回路14で演算した2乗電流値を入力し、半導体スイッチ12の温度上昇もしくは温度に相当する温度上昇相当値もしくは温度相当値(Tj(t))を出力する熱等価回路15を備える。また、電源供給装置1は、熱等価回路15から半導体スイッチ12の温度上昇相当値もしくは温度相当値を入力し、半導体スイッチ12の限界温度上昇もしくは限界温度(Tjlimit〔℃〕)に基づき設定される第1異常判定値を超えた場合に異常と判定する異常判定回路16と、異常判定回路16により異常と判定された場合に半導体スイッチ12をオフにするFET駆動回路17と、を備える。半導体スイッチ12の限界温度は、例えば、150℃或いは175℃である。
半導体スイッチ12はnチャネル形パワーMOSFETであり、そのゲート端子にFET駆動回路17からHレベルの駆動電圧が入力されると、半導体スイッチ12がオンになり、半導体スイッチ12から負荷10に電線11を介して負荷電流(Iload)が流れる。一方、そのゲート端子に入力されている駆動電圧がHレベルからLレベルになると、半導体スイッチ12がオン状態からオフ状態になり、負荷10への電源供給が停止される。
電源供給装置1のより詳しい回路構成を、図2に基づいて説明する。
電線11に流れる負荷電流(Iload)を検出する電流検出手段としての電流検出回路13は、差動増幅器23と、抵抗Rsと、Pチャネル形MOSFET24とを備える。差動増幅器23の非反転入力端子に電線11が、その反転入力端子に抵抗Rsを介してバッテリ2が、その出力端子にMOSFET24のゲート端子がそれぞれ接続されている。MOSFET24のドレイン端子は差動増幅器23の反転入力端子と抵抗Rsの接続点に、そのソース端子は電流変換回路14の入力端子にそれぞれ接続されている。なお、符号24aは、MOSFET24の寄生のダイオードである。また、符号12aは、MOSFET12の寄生のダイオードである。
この電流検出回路13は、半導体スイッチ12のドレイン・ソース間電圧Vdsと抵抗Rsの端子間電圧Vsとが等しくなるように、差動増幅器23の出力でMOSFET24のゲート電位を制御することで、電線11に流れる負荷電流(Iload)に比例した電流(検出電流)Isが抵抗Rsに流れるようになっている。検出電流Isは、(負荷電流Iload)×Kの値の電流である。ここで、Kは係数で、K=(半導体スイッチ12のオン抵抗Ron/Rs)である。この検出電流Isが、電線11に流れる負荷電流に相当する電流として、電流検出回路13から電流変換回路14へ出力される。
電流変換回路14は、電流検出回路13から出力される検出電流Isを乗算部25で2乗することで、大きさが検出電流Isの2乗に相当する2乗電流値を出力する。電流変換回路14の乗算部25は、例えばトランスリニア原理を使った2乗回路で構成され、2乗電流値Iout(=Is)を熱等価回路15へ出力する。
熱等価手段としての熱等価回路15は、オン状態で半導体スイッチ12に流れる電流Iloadによる消費電力に相当する発熱の時間的な変化を模擬した電気的等価回路であり、半導体スイッチ12における過渡的な熱変動を忠実に表現する多段CR時定数回路により構成されている。符号26は、半導体スイッチ12の熱源に相当する電流源であり、電流変換回路14から出力される2乗電流値Ioutを多段CR時定数回路へ流す。このように、本実施形態の電源供給装置1では、電流変換回路14から熱等価回路15への入力は、負荷電流に相当する検出電流Isの2乗の大きさの2乗電流値である。
半導体スイッチ12は、例えば図4に示すように、チップ(半導体素子)12aと、これを収容し封止するケース12bと、プリント基板等の基板12cとを構成部品としている。図4(a)では抵抗とコンデンサを並列接続したものを多段に接続しているが、図4(b)(図2、図5に示す熱等価回路15に対応)ではそれと等価なはしご段状に多段接続したものとしている。熱等価回路15の多段CR時定数回路は、半導体スイッチ12の各構成部品の熱容量に等価なコンデンサと、各構成部品間での熱抵抗(℃/W)に等価な抵抗(Ω)とからなる回路を多段に接続した回路であり、熱源であるチップ12aのチャネルから外部(雰囲気)までの熱経路を表す電気等価回路となっている。
具体的には、図2及び図5に示す熱等価回路15の多段CR時定数回路において、1段目のCR時定数回路は、チップ12aの熱容量に等価なコンデンサC1と、チップ12aとケース12b間での熱抵抗に等価な抵抗R1(Rth1(chip-case))とからなる。2段目のCR時定数回路は、ケース12bの熱容量に等価なコンデンサC2と、ケース12bと基板12c間での熱抵抗を表す抵抗R2(Rth2(case-board))とからなる。そして、3段目のCR時定数回路は、基板12cの熱容量に等価なコンデンサC3と、基板12cと外部間での熱抵抗に等価な抵抗R3(Rth3(board-air))とからなる。
図5に示す熱等価回路15の多段CR時定数回路において、チップ12aの温度に相当する温度相当値(Tchip:a1点の温度相当値)、ケース12bの温度に相当する温度相当値(Tcase:a2点の温度相当値)、及び基板12cの温度に相当する温度相当値(Tboard:a3点の温度相当値)は、各抵抗に流れる熱流に等価な電流をそれぞれ時間の関数として、Ichip(t)、Icase(t)、Iboard(t)とすると、下記の式で表される。
Tchip=Ichip(t)×R1+Tcase ・・・(1式)
Tcase=Icase(t)×R2+Tboard ・・・(2式)
Tboard=Iboard(t)×R3+Tair ・・・(3式)
ここで、Tairは外気温度に相当する温度相当値である。上記の各温度相当値は、熱等価回路15では各位置の電位として与えられる。なお、ここでは、熱等価回路15から温度相当値が与えられるものとしたが、所定の温度からの温度上昇相当値が与えられるようにしてもよい。
また、半導体スイッチ12での熱変動に相当する熱流の時間Δtによる過渡的な熱変動は、その前後の温度より下記(4式)〜(6式)により表される。
Ichip(t+Δt)=Iout(t+Δt)・{1−exp(-a1・Δt)}+Ichip(t)・exp(-a1・Δt) …(4式)
Icase(t+Δt)=Ichip(t+Δt)・{1−exp(-a2・Δt)}+Icase(t)・exp(-a2・Δt) …(5式)
Iboard(t+Δt)=Icase(t+Δt)・{1−exp(-a3・Δt)}+Iboard (t)・exp(-a3・Δt) …(6式)
ここで、a1、a2、a3はそれぞれの熱時定数の逆数であり、それぞれa1=1/(C1・R1)、a2=1/(C2・R2)、 a3=1/(C3・R3)となる。また、上記(4式) 〜(6式)で第2項は熱流増大過程を、第3項は熱流縮小過程をそれぞれ表現している。
更にデジタル演算にて計算を進める場合に、このように時間Δtによる変動で計算を進めていくことにより、指数項が定数で表現でき、また連続性をもった簡単な演算となり計算速度の向上が見込める。
この(1式)〜(6式)から、図5に示す熱等価回路15の出力端子であるa1点には、半導体スイッチ12の温度相当値Tchipとして電位が発生する。
このように、熱等価回路15は、電線11に流れる負荷電流の検出値(Is)から演算された2乗電流値を入力し、これから半導体スイッチ12の温度相当値Tchipである電圧値を出力する。
図6は、図5に示す多段CR時定数回路における、a1点の電位(チップ12aの温度に相当する電圧Vchip)、a2点の電位(ケース12bの温度に相当する電圧Vcase)、及び、a3点の電位(基板12cの温度に相当する電圧Vboad)が、半導体スイッチ12の熱変動に応じて変動する様子を示す。図6の横軸は時間〔t〕を、縦軸は電圧〔V〕をそれぞれ示す。図6において、符号33はVchipの変動を、符号34はVcaseの変動を、符号35はVboardの変動をそれぞれ示している。そして、図6において、t0と、t2と、t4は、それぞれ半導体スイッチ12がオン状態にされた時点を示し、t1とt3は、それぞれ半導体スイッチ12がオフ状態にされた時点を示している。
図6に示すように、半導体スイッチ12がオン状態になると、チップ12aの温度上昇に伴いVchipが符号33で示すように上昇し、ケース12bの温度がチップ12aより低いレベルで上昇するのに伴いVcaseが符号34で示すように上昇し、Vboardが符号35
で示すように上昇する。また、図6から分かるように、半導体スイッチ12のオン、オフが繰り返されることで、半導体スイッチ12の熱変動は昇温過程と降温過程を繰り返しながら、チップ12a、ケース12b及び基板12cの各温度が、起動時から次第に高くなる。このような半導体スイッチ12の熱変動(昇温過程、降温過程)に応じてVchip、Vcase及びVboardが変動する。
その結果、電流変換回路14の乗算部25から出力される2乗電流値Iout(=Is)が熱等価回路15の電流源26に入力されると、熱等価回路15は、半導体スイッチ12における消費電力に対応する温度相当値(Tj(t))(電圧)を異常判定回路16に出力する。即ち、熱等価回路15は、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動(昇温及び降温)、つまり、半導体スイッチ12に電流が流れたときの半導体スイッチ温度の時間的変化(ΔT)を、アナログ電気信号(電圧信号)で忠実に表現できることになる。
図7(a)における曲線39の39a部は、図7(b)に示す制御信号36により半導体スイッチ12がオン状態にされて電流(負荷電流Iload)が半導体スイッチ12に流れたときの半導体スイッチの温度相当値(Tj(t))の変化を示す。ここで、曲線39の39aは、突入電流が流れたときの状態を示す。また、曲線39の39b部は、図7(b)に示すパルス幅変調による制御信号37により、或いは断続ショート(レアショート)により半導体スイッチ12に過電流が流れたときの半導体スイッチの温度相当値(Tj(t))の変化を示す。そして、図7(a)における曲線39の39c部は、図7(b)に示すパルス幅変調による制御信号38により半導体スイッチ12がオン状態にされて電流が半導体スイッチ12に流れたときの半導体スイッチの温度相当値(Tj(t))の変化を示す。
図2に示す異常判定手段としての異常判定回路16は、コンパレータ27を備えている。このコンパレータ27の一方の入力端子には、熱等価回路15の出力端子(a1点)から出力される半導体スイッチ12の温度相当値(Tj(t))(電圧)が入力されると共に、その他方の入力端子には、半導体スイッチの限界温度に基づき設定される第1異常判定値(Tjlimit〔℃〕)としての基準電圧Vrefが印可されている。ここで、基準電圧Vrefを設定する基準となっている半導体スイッチの限界温度に対応する限界過電流値は、電線11の限界過電流値より低く設定されており、図3に示すように、半導体限界過電流特性30が電線限界過電流特性31より低く設定されている。
コンパレータ27は、半導体スイッチ12の温度相当値(Tj(t))が半導体スイッチ12の限界温度に基づき設定された第1異常判定値(Tjlimit)を超えた場合、つまり、熱等価回路15からの出力電圧(Vout)が基準電圧Vrefを超えた場合、Hレベルの信号を出力し、その出力電圧(Vout)が基準電圧Vrefより低い間はLレベルの信号を出力する。ここで、半導体スイッチ12の限界温度は、例えば、150℃或いは175℃である。
コンパレータ27からの出力信号は、ラッチ回路28に入力されるようになっている。このラッチ回路28は、コンパレータ27からLレベルの信号が出力されている間は、Lレベルの信号を出力し、コンパレータ27からHレベルの信号が出力されると、その出力をHレベルにラッチするようになっている。
図2に示す半導体スイッチ駆動手段としてのFET駆動回路17は、NAND回路20と、pnp形トランジスタ21と、npn形トランジスタ22と、インバータ29とを備えている。
NAND回路20の一方の入力端子には、制御信号入力端子5から、半導体スイッチ12をオン、オフさせる制御信号が入力される。この制御信号として、図示を省略した操作スイッチがオン操作されると、Hレベル(例えば、5V)の制御信号が、操作スイッチがオフ操作されると、Lレベルの制御信号がそれぞれNAND回路20の一方の入力端子に入力される。NAND回路20の他方の入力端子には、ラッチ回路28の出力信号がインバータ29を介して入力されるようになっている。
トランジスタ21とトランジスタ22のコレクタ同士が接続され、トランジスタ21とトランジスタ22のゲート同士が接続されている。トランジスタ21のエミッタには、チャージポンプ6から、電源電圧を昇圧した電圧(駆動電圧)が供給され、トランジスタ22のエミッタは接地されている。
このような構成を有するFET駆動回路17は、次のように動作する。
(1)不図示の操作スイッチがオフになっていて制御信号入力端子5からLレベルの制御信号がNAND回路20の一方の入力端子に入力され、かつ、ラッチ回路28の出力信号がLレベルの信号で、その信号がインバータ29で反転されてHレベルの信号がNAND回路20の他方の入力端子に入力されている場合、NAND回路20からHレベルの電圧信号が出力される。これにより、トランジスタ21がオフになってトランジスタ22がオンになるので、チャージポンプ6からの駆動電圧が半導体スイッチ12のゲート端子に印加されず、半導体スイッチ12がオフ状態に維持される。
(2)負荷10を駆動するために操作スイッチがオン操作されると、NAND回路20の他方の入力端子にHレベルの信号が入力されている状態で、NAND回路20の一方の入力端子にHレベルの制御信号が入力されるので、NAND回路20からLレベルの信号が出力される。これにより、トランジスタ22がオフになってトランジスタ21がオンになるので、チャージポンプ6からの駆動電圧が半導体スイッチ12のゲート端子に印加され、半導体スイッチ12がオン状態にされ、負荷10へ電線11を介してバッテリ電源が供給され、負荷10が駆動される。
(3)半導体スイッチ12がオン状態にあるとき、ラッチ回路28の出力信号がLレベルからHレベルに変化すると、NAND回路20の一方の入力端子にHレベルの制御信号が入力されている状態で、その他方の入力端子にLレベルの信号が入力されるので、NAND回路20からHレベルの信号が出力される。これにより、チャージポンプ6からの駆動電圧が半導体スイッチ12のゲート端子に印加されなくなり、半導体スイッチ12がオン状態からオフ状態になり、負荷10へのバッテリ電源の供給が遮断され、負荷10の駆動が停止する。
また、図2に示す電源供給回路では、インバータ29の出力側とラッチ回路28の入力側は、DIAG端子7に接続されている。このDIAG端子7は、ラッチ回路28を、Hレベル信号を出力している状態からLレベルの信号を出力する状態にリセットするためのリセット信号入力用の端子として、或いは、ラッチ回路28の出力信号から半導体スイッチ12のオン、オフ状態を外部でモニタするために、ラッチ回路28の出力信号を外部回路へ出力するための端子として用いられる。
次に、以上のような構成を有する電源供給装置1の動作を説明する。
負荷(例えばヘッドライト)10を駆動するために操作スイッチ(例えばヘッドライトスイッチ)をオン操作すると、NAND回路20の出力がLレベルになり、トランジスタ21がオンになってトランジスタ22がオフになる。これにより、チャージポンプ6から駆動電圧がトランジスタ21を介して半導体スイッチ12のゲート端子に印加され、半導体スイッチ12がオン状態になり、バッテリ電源が電線11を介して負荷10に供給され、負荷10が駆動される。
このようにして負荷10が起動された後、電線11に流れる負荷電流(Iload)に比例した電流(検出電流Is)が電流検出回路13により検出される。この検出電流Isが、電流検出回路13から電流変換回路14へ出力される。
電流変換回路14は、その検出電流Isを乗算部25で2乗して2乗電流値Iout(=Is)を求め、これを熱等価回路15に出力する。
熱等価回路15は、電流変換回路14から2乗電流値Iout(=Is2)を入力し、半導体スイッチ12の温度相当値(Tj(t))(電圧値)に変換して出力する。
コンパレータ27は、半導体スイッチ12の温度相当値(Tj(t))が半導体スイッチ12の限界温度に基づき設定された第1異常判定値(Tjlimit)を超えたか否か、つまり、熱等価回路15からの出力電圧(Vout)が基準電圧Vrefを超えたか否かを判定する。
コンパレータ27による判定の結果、(1)出力電圧(Vout)が基準電圧Vrefより低い間は、コンパレータ27はLレベルの信号を出力する。これにより、NAND回路20の出力信号がLレベルに維持され、半導体スイッチ12がオン状態に維持され、負荷10の駆動が継続される。
一方、(2)負荷10の起動後における過渡状態或いは、その後の定常状態において、過電流が半導体スイッチ12に流れることで、半導体スイッチ12の温度相当値(Tj(t))が半導体スイッチ12の限界温度に基づき設定された第1異常判定値(Tjlimit)を超えた場合、つまり、熱等価回路15からの出力電圧(Vout)が基準電圧Vrefを超えた場合には、コンパレータ27はHレベルの信号を出力し、ラッチ28はコンパレータ27の出力をHレベルにラッチする。これにより、NAND回路20の出力信号がLレベルからHレベルになり、トランジスタ21がオフになってトランジスタ22がオンになるので、チャージポンプ6からの駆動電圧が半導体スイッチ12のゲート端子に印加されなくなり、半導体スイッチ12が強制的にオフ状態にされ、負荷10へのバッテリ電源の供給が遮断され、負荷10の駆動が停止する。
なお、過電流が半導体スイッチ12に流れる場合として、デッドショートにより非常に短い時間(例えば、数100μs以下)に過電流が発生する場合、パルス幅変調による制御信号37(図7(b)参照)により或いは断続ショート(レアショート)により断続的な過電流が発生する場合がある。
以上のように構成された第1実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
熱等価回路15は、電線11に流れる電流の検出値(検出電流Is)から演算された2乗電流値を入力し、半導体スイッチ12の温度相当値(Tj(t))として出力電圧(Vout))を出力する。
この熱等価回路15の出力値(出力電圧(Vout))は、半導体スイッチ12をオン状態にした後(負荷10の起動後)、半導体スイッチ12に流れる電流(Ids)に応じて変化する。例えば、半導体スイッチ12に流れる電流が増えると、その2乗に相当する大きさの2乗電流値が増加し、熱等価回路15では2乗電流値から求まる消費電力の増加に対応して温度相当値を示す出力値(出力電圧(Vout))が増加する。このように変化する熱等価回路15の出力値を基準電圧Vrefと比較し、その出力値が基準電圧Vrefを超えた場合に、半導体スイッチ12をオフ状態にすることで、半導体限界過電流特性及び電線限界過電流特性とマッチングのとれた、つまり、それらの特性を近似する曲線で表される電流遮断特性(過電流保護特性)が得られる。
具体的には、図3の符号30で示す半導体限界過電流特性は、半導体スイッチ12の限界温度(例えば、半導体の接合温度で150℃或いは175℃)になる限界過電流値が、時間の経過に伴って変化する特性であり、その限界過電流値は、半導体スイッチ12の起動時は大きく、その後、時間の経過に伴い次第に小さくなる。また、図3の符号31で示す電線限界過電流特性は、電線の限界温度(例えば、電線の発煙又は、被覆溶解温度で150℃〜160℃)になる限界過電流値が、時間の経過に伴って変化する特性であり、その限界過電流値は、半導体スイッチ12の起動時は大きく、その後、時間の経過に伴い次第に小さくなる。そして、これらの特性とマッチングのとれた図3の符号32で示す電流遮断特性(過電流保護特性)の遮断電流値も、起動時は大きく、その後、時間の経過に伴い次第に小さくなる。
このように、半導体限界過電流特性30及び電線限界過電流特性31とマッチングのとれた電流遮断特性(過電流保護特性)32が得られるので、半導体スイッチ12を過電流及び過熱から保護しながら効率良く使うことが可能になる。このような領域での使用は、上記従来技術では出来ない。
また、デッドショート等の瞬時的に遮断が必要な場合にも容易に対応することができる。
上記特許文献1に記載された従来技術のように、負荷駆動用のパワー素子近傍の温度を検出し、検出温度が所定温度以上の時、パワー素子への制御信号の入力を遮断する方法では、検出温度とパワー素子の真の温度との間に差が生じたり、あるいは温度の検出に時間的な遅れが生じたりすることがある。これに対して、本実施形態によれば、電線11に流れる電流の検出値から演算された2乗電流値を入力し、半導体スイッチ12の温度相当値(Tj(t))を示す出力電圧(Vout)を出力する熱等価回路15を用いているので、半導体スイッチ12の熱変動を、時間遅れを生じることなく検出することができる。このため、半導体スイッチ12の劣化及び故障を抑制することができると共に、デッドショートのように非常に短い時間(例えば、数100μs以下)に発生する過電流に対しても、電線を保護することができる。
熱等価回路15は、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を忠実に表現する多段CR時定数回路により構成されているので、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動(昇温及び降温)、つまり、過電流が半導体スイッチ12に流れたときの半導体スイッチ温度の時間的変化(ΔT)を、アナログ電気信号(本例では出力電圧(Vout))で忠実に表現できる。
電流変換回路14から熱等価回路15への出力を電流出力としているため、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動(昇温過程、降温過程)を、電源変動の影響をほとんどうけずに表現できる。
熱等価回路15は、多段CR時定数回路の定数(各段のCR時定数回路のコンデンサの容量及び抵抗の抵抗値)を調整することで半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を調整することができ、これと第1異常判定値(半導体スイッチの限界温度に基づき設定された異常判定値(Tjlimit)としての基準電圧Vref)を調整することで、過渡電流領域及び定常動作領域(定常状態)での電流遮断特性を任意に設定可能である。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る電源供給装置1Aを図8に基づいて説明する。
この電源供給装置1Aは、図2に示す上記第1実施形態に係る電源供給装置1において、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を忠実に表現する多段CR時定数回路により構成した熱等価回路15に代えて、熱等価手段として、デジタル演算部(デジタル演算回路)40により構成した熱等価回路15Aを用いている。
また、この電源供給装置1Aは、第1異常判定値のデータを格納する記憶手段としての記憶部41と、記憶部41に格納された第1異常判定値のデータと、デジタル演算部40のデジタル演算値とを比較することで異常を判定する異常判定回路16Aと、を備えている。
具体的には、電源供給装置1Aの熱等価回路15Aは、電流変換回路14の乗算部25(図2参照)から2乗電流値Iout(=Is)を入力する電流源26と、一端が接地された抵抗R10と、電流源26と抵抗R10との接続点に接続されてその電位をデジタル値に変換するA/D変換部42と、デジタル演算部40と、ROM43とを備えている。デジタル演算部40は、ROM43に格納された演算式に基づき、A/D変換部42から入力したデジタル値から半導体スイッチ12の温度相当値を演算し、そのデジタル演算値を出力する。
異常判定回路16Aは、記憶部41と、この記憶部41に格納された第1異常判定値のデータとデジタル演算部40から出力されるデジタル演算値とを比較することで異常を判定する比較判定部44と、制御部45とを備えている。比較判定部44は、デジタル演算値が第1異常判定値を超える場合に異常と判定し、異常信号として例えばHレベルの信号を出力するようになっている。また、制御部45は、比較判定部44からHレベルの信号が出力されると、そのHレベルの信号をラッチして、図2に示すFET駆動回路17のインバータ29へ出力するようになっている。
このように、異常判定回路16Aの比較判定部44及び記憶部41は、上記第1実施形態に係る電源供給装置1における異常判定回路16に相当し、制御部45はラッチ回路28に相当する。なお、デジタル演算部40、比較判定部44、及び制御部45はCPUにより構成されている。その他の構成は、図2に示す上記第1実施形態に係る電源供給装置1と同様である。
以上の構成を有する第2実施形態によれば、上記第1実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
半導体スイッチ12の過渡的な熱変動(昇温及び降温)、つまり、電流が半導体スイッチ12に流れたときの半導体スイッチ12の熱変動を、デジタル信号で忠実に表現できる。
熱等価回路15Aは、デジタル演算部の定数(ROM43に格納された演算式)及び記憶部41に格納された第1異常判定値のデータを調整することで、過渡電流領域及び定常動作領域での電流遮断特性を任意に設定可能である。
また、半導体スイッチ12のパッケージや基板の構成条件を調整することによって、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動が電線の熱変動と相似するようにするのが好ましい。これにより、熱等価回路15Aでは、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動特性を、図3の曲線31で示す電線11の電線限界過電流特性と相似するように表現することができる。この構成によれば、電線の電線限界過電流特性31と相似する熱変動特性を有する半導体限界過電流特性が得られるので、電線11を過電流及び過熱から保護しながら電線11を更に効率良く使うことが可能になる。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係る電源供給装置1Bを図9に基づいて説明する。
この電源供給装置1Bは、図2に示す上記第1実施形態に係る電源供給装置1において、乗算部25を有する電流変換回路14に代えて、電流検出回路13で検出した電流値から2乗電流値を演算するデジタル演算部(デジタル演算回路)70を有する電流変換回路14Aを用いている。
この電流変換回路14Aは、電流検出回路13のPチャネル形MOSFET24のソース端子と一端が接地された抵抗R11との接続点の電位(電圧信号:Vin)が入力され、その電位をデジタル値に変換するA/D変換部71と、デジタル演算部70と、ROM72と、デジタル演算部70で演算されたデジタル演算値(電流検出回路13で検出した電流値の2乗に相当するデジタル値)をアナログ信号(Vinの電圧信号)に変換するD/A変換部73とを備えている。デジタル演算部70は、CPUで構成されている。
また、電源供給装置1Bは、図2に示す熱等価回路15に代えて、電流変換回路14Aから出力されるアナログ信号(Vinの電圧信号)を入力する熱等価回路15Bを用いている。この熱等価回路15Bは、電流変換回路14Aから出力されるアナログ信号(Vinの電圧信号)を電流信号(Iout=Is)に変換して多段CR時定数回路へ出力する電圧/電流変換回路74を備えている。この電圧/電流変換回路74は、差動増幅器23と、抵抗R12と、Pチャネル形MOSFET75とを備えている。その他の構成は、図2に示す上記第1実施形態に係る電源供給装置1と同様である。
以上の構成を有する第3実施形態によれば、上記第1実施形態及び第2実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
電流変換回路14Aのデジタル演算部70により、電流検出回路13で検出した電流値から、それを2乗した2乗電流値をデジタル演算して出力することができる。
(第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係る電源供給装置1を図2に基づいて説明する。この電源供給装置1の特徴は、以下の構成にある。
電源供給装置1において、熱等価回路15が、電流変換回路14で演算した2乗電流値を入力し、電線11の温度相当値に変換して出力するように構成されている。
電源供給装置1において、異常判定回路16が、熱等価回路15から出力された温度相当値が、電線11の限界温度に基づき設定される第2異常判定値を超えた場合に異常と判定するように構成されている。
そして、異常判定回路16により異常と判定された場合に、FET駆動回路17により半導体スイッチ12をオフにするように構成されている。
以上のように構成された第5実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
熱等価回路15の出力値は、半導体スイッチ12をオン状態にした後、電線11に流れる電流(負荷電流)に応じて変化する。例えば、電線11に流れる電流が増えると、電線11の消費電力(発熱量)が増え、熱等価回路15の出力値が増加する。
このように変化する熱等価回路15の出力値を基準電圧Vrefと比較し、その出力値が基準電圧Vrefを超えた場合に、半導体スイッチ12をオフ状態にすることで、図3の曲線31で示す電線限界過電流特性とマッチングのとれた、つまり、その特性に相似した熱変動特性を有する電流遮断特性(過電流保護特性)が得られる。
このように、電線限界過電流特性31とマッチングのとれた電流遮断特性が得られるので、電線11を過電流及び過熱から保護しながら、電線11を効率良く使うことが可能になる。このような領域での使用は、上記従来技術では出来ない。
電線限界過電流特性31とマッチングのとれた電流遮断特性32(図3参照)が得られるので、負荷10と電線11の間に配置される電線保護用ヒューズを無くした構成でも、上記特許文献1の従来技術のように、電線保護のために電線径を太くせずに電線を過熱から保護することができ、電線の細径化を図れる。また、電気接続箱100内に電線保護用ヒューズを設けるためのスペースが不要になり、電気接続箱100の小型化を図れる。
熱等価回路15は、多段CR時定数回路の定数(各段のCR時定数回路のコンデンサの容量及び抵抗の抵抗値)を調整することで電線11の過渡的な熱変動を調整することができ、これと第2異常判定値(電線11の限界温度に基づき設定される異常判定値としての基準電圧Vref)を調整することで、過渡電流領域及び定常動作領域での電流遮断特性を任意に設定可能である。
(第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係る電源供給装置1Aを図2及び図8に基づいて説明する。
この電源供給装置1Aは、図2を用いて説明した上記第4実施形態に係る電源供給装置1において、電線11の過渡的な熱変動を忠実に表現する多段CR時定数回路により構成した熱等価回路15に代えて、熱等価手段として、デジタル演算部(デジタル演算回路)40により構成した熱等価回路15Aを用いている。
また、この電源供給装置1Aは、第2異常判定値のデータを格納する記憶手段としての記憶部41と、記憶部41に格納された第2異常判定値のデータと、デジタル演算部40のデジタル演算値とを比較することで異常を判定する異常判定回路16Aと、を備えている。
具体的には、電源供給装置1Aの熱等価回路15Aは、電流変換回路14の乗算部25(図2参照)から出力される2乗電流値を入力する電流源26と、この電流源26と一端が接地された抵抗R10との接続点の電位が入力され、その電位をデジタル値に変換するA/D変換部42と、デジタル演算部40と、ROM43とを備えている。デジタル演算部40は、ROM43に格納された演算式に基づき、A/D変換部42からのデジタル値から電線11の過渡的な熱変動を演算し、そのデジタル演算値を出力する。
異常判定回路16Aは、記憶部41と、この記憶部41に格納された第2異常判定値のデータとデジタル演算部40から出力されるデジタル演算値とを比較することで異常を判定する比較判定部44と、制御部45とを備えている。比較判定部44は、デジタル演算値が第2異常判定値を超える場合、異常と判定し、異常信号として例えばHレベルの信号を出力するようになっている。また、制御部45は、比較判定部44からHレベルの信号が出力されると、そのHレベルの信号をラッチして、図2に示すFET駆動回路17のインバータ29へ出力するようになっている。
以上の構成を有する第5実施形態によれば、上記第4実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
電線11の過渡的な熱変動(昇温及び降温)、つまり、電流が電線11に流れたときの電線11の熱変動を、デジタル信号で忠実に表現できる。
熱等価回路15Aは、デジタル演算部の定数(ROM43に格納された演算式)を調整することで電線11の過渡的な熱変動を調整することができ、これと記憶部41に格納された第2異常判定値のデータを調整することで、過渡電流領域及び定常動作領域での電流遮断特性を任意に設定可能である。
(第6実施形態)
次に、本発明の第6実施形態に係る電源供給装置1を図2に基づいて説明する。この電源供給装置1の特徴は、以下の構成にある。
電源供給装置1において、熱等価回路15が、電流変換回路14で演算した2乗電流値を入力し、電線11及び半導体スイッチ12の温度相当値に変換して出力するように構成されている。
電源供給装置1において、異常判定回路16が、熱等価回路15から出力された温度相当値が、半導体スイッチ12の限界温度に基づき設定される第1異常判定値(第1の基準電圧Vref)または電線11の限界温度に基づき設定される第2異常判定値(第2の基準電圧Vref)を超えた場合に異常と判定するように構成されている。
そして、異常判定回路16により異常と判定された場合に、FET駆動回路17により半導体スイッチ12をオフにするように構成されている。
以上のように構成された第6実施形態によれば、以下の作用効果を奏する。
熱等価回路15は、電線11に流れる電流の検出値(検出電流Is)から演算された2乗電流値を入力し、電線11及び半導体スイッチ12のそれぞれの温度相当値を演算して出力する。
熱等価回路15の2つの出力をそれぞれに対応する第1異常判定値及び第2異常判定値とそれぞれ比較し、一方の出力値が第1異常判定値を超えた場合または他方の出力値が第2異常判定値を超えた場合に、半導体スイッチをオフ状態にすることで、図3の曲線31で示す電線限界過電流特性及び図3の曲線30で示す半導体限界過電流特性とマッチングのとれた電流遮断特性(過電流保護特性)が得られる。
従って、電線11及び半導体スイッチ12を過電流及び過熱から保護しながら、電線11及び半導体スイッチ12を効率良く使うことが可能になる。このような領域での使用は、上記従来技術では出来ない。
熱等価回路15は、電線11及び半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を忠実に表現する多段CR時定数回路により構成されている。このため、電線11及び半導体スイッチ12の過渡的な熱変動(昇温及び降温)、つまり、電流が電線11及び半導体スイッチ12にそれぞれ流れたときの電線温度及び半導体スイッチ温度の時間的変化(ΔT)を、アナログ電気信号(本例では出力電圧(Vout))でそれぞれ忠実に表現できる。
熱等価回路15は、多段CR時定数回路の定数を調整することで電線11及び半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を調整することができ、これと第1、第2異常判定値を調整することで、過渡電流領域及び定常動作領域での電流遮断特性を任意に設定可能である。これにより、任意の電流遮断特性を熱等価回路15により表現可能である。
(第7実施形態)
次に、本発明の第7実施形態に係る電源供給装置1Aを図2及び図8に基づいて説明する。
この電源供給装置1Aは、図2を用いて説明した上記第7実施形態に係る電源供給装置1において、電線11の過渡的な熱変動を忠実に表現する多段CR時定数回路により構成した熱等価回路15に代えて、熱等価手段として、電線11及び半導体スイッチ12の過渡的な熱変動をそれぞれ演算するデジタル演算部(デジタル演算回路)40により構成した熱等価回路15Aを用いている。
また、この電源供給装置1Aは、第1及び第2異常判定値のデータを格納する記憶手段としての記憶部41と、記憶部41に格納された第1及び第2異常判定値のデータと、デジタル演算部40のデジタル演算値とを比較することで異常を判定する異常判定回路16Aと、を備えている。
デジタル演算部40は、ROM43に格納された演算式に基づき、A/D変換部42からのデジタル値から電線11及び半導体スイッチ12の過渡的な熱変動をそれぞれ演算し、そのデジタル演算値を出力する。
異常判定回路16Aは、記憶部41と、この記憶部41に格納された第1及び第2異常判定値のデータとデジタル演算部40から出力されるデジタル演算値とを比較することで異常を判定する比較判定部44と、制御部45とを備えている。比較判定部44は、デジタル演算値が第1異常判定値または第2異常判定値を超える場合、異常と判定し、異常信号として例えばHレベルの信号を出力するようになっている。また、制御部45は、比較判定部44からHレベルの信号が出力されると、そのHレベルの信号をラッチして、図2に示すFET駆動回路17のインバータ29へ出力するようになっている。
以上の構成を有する第7実施形態によれば、上記第6実施形態の奏する作用効果に加えて、以下の作用効果を奏する。
熱等価回路15Aは、デジタル演算部の定数(ROM43に格納された演算式)を調整することで電線11及び半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を調整することができ、これと記憶部41に格納された異常判定値のデータを調整することで、過渡電流領域及び定常動作領域での電流遮断特性を任意に設定可能である。
また、電流変換回路14による出力を電流出力としているため、半導体スイッチ12及び電線11の過渡的な熱変動(昇温過程、降温過程)を電源変動の影響をほとんど受けずに表現できる。
なお、この発明は以下のように変更して具体化することもできる。
・上記第1実施形態において、熱等価回路15は、半導体スイッチ12の半導体限界過電流特性と電線11の電線限界過電流特性のうち、限界過電流値がより低い方に近い半導体スイッチ12の過渡的な熱変動特性を多段CR時定数回路により忠実に表現する構成にしても良い。この構成によれば、半導体限界過電流特性と電線限界過電流特性が異なる場合、例えば、図10に示すように断続ショートやパルス過電流発生時に半導体限界過電流特性41と電線限界過電流特性42が過渡状態から定常状態に移行する過程で交差する場合でも、電流遮断特性は、図10の曲線43で示すように、過渡状態では半導体限界過電流特性41に近い領域を通り、定常状態では電線限界過電流特性42に近い領域を通る。このため、過渡状態及び定常状態のいずれの状態でも、半導体スイッチ12と電線11のいずれ一方が限界温度に達する前に、半導体スイッチ12をオフ状態にして回路を遮断することができる。
・上記各実施形態では、電流変換回路14の乗算部25から2乗電流値Iout(=Is)が熱等価回路15の電流源26に入力されるようにしているが、本発明はこれに限定されない。電流変換回路14から熱等価回路15への出力を、電圧出力(電圧源、I-V変換)としてもよい。つまり、電流変換回路14から検出電流の2乗値に相当する値として出力される電圧出力が熱等価回路15に入力されるようにした構成にも本発明は適用可能である。
・上記第4実施形態を除く上記各実施形態において、半導体スイッチ12の熱容量を、過渡的な熱変動が電線11と近似されるように、半導体パッケージ、基板実装条件を設定することによって、上記熱等価回路15,15Aは、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を、電線11の電線限界過電流特性と相似した熱変動特性で表現することが可能である。これを実現するには、例えば、(1)半導体スイッチ12に、熱容量の大きな半導体パッケージを使う、(2)半導体スイッチ12の基板搭載時の熱容量が大きくなるように、基板放熱パターンのサイズを大きくする。(3)メタルコア基板のような熱容量の大きいパワー基板を使う。このような構成により、熱等価回路15,15Aは、半導体スイッチ12の過渡的な熱変動を、図11の曲線50で示す電線の電線限界過電流特性と相似な或いは近似された熱変動特性を有する半導体限界過電流特性51で表現することができる。このような構成の電源供給装置にも本発明は適用可能である。
・上記第4実施形態を除く上記各実施形態において、半導体スイッチ12の熱容量を、過渡的な負荷電流が許容できるように、半導体スイッチ12のパッケージや基板搭載条件を調整することによって、過渡的な負荷電流を許容する半導体スイッチ12の電流遮断特性を得るように構成するのが好ましい。この構成によれば、過渡的な負荷電流を許容する半導体スイッチの電流遮断特性を得ることができる。
具体的には、図12において、曲線81は図2に示す負荷10がランプ負荷の場合のラッシュ電流を、曲線82は負荷10がモータの場合の過渡電流をそれぞれ示す。ランプに電源を供給する場合、ランプのフィラメントが暖まるまで、曲線81で示すラッシュ電流のように過渡的に過大な電流が流れる。上記構成によれば、このような過渡的な負荷電流を許容する半導体スイッチの電流遮断特性(図12の曲線83で示す電流遮断特性)を得ることができる。
また、モータに電源を供給する場合(モータ駆動開始時)、モータが発生するトルク(始動トルク)に比例して、曲線82で示すような過渡的に過大な電流が流れる。同様に、モータがロックされた場合も、負荷トルクが大きくなり、過大な電流が流れる。上記構成によれば、このような過渡的な負荷電流を許容する半導体スイッチの電流遮断特性(図12の曲線84で示す電流遮断特性)を得ることができる。
図1に示す電気接続箱100内にn個の半導体スイッチが設けられており、各半導体スイッチに対して、上述した電流検出回路13、電流変換回路14、熱等価回路15、異常判定回路16及びFET駆動回路17から成る異常検出部をそれぞれ設けた構成の電源供給装置にも本発明は適用可能である。この場合、図5に示す熱等価回路15も各半導体スイッチに対して一つずつ、合計でn個の熱等価回路151〜15nが設けられることになる。この場合、各熱等価回路151〜15nにおける基板12cの熱容量に等価なコンデンサC3は容量が大きいため、図13に示すように、熱等価回路151のa3点に、他の152〜15nのa3点を配線60で接続することで、一つのコンデンサC3をn個の熱等価回路151〜15nで共用することができる。このような構成により、部品点数が削減されて、コストの低減を図れる。
・上記各実施形態で説明した多段CR時定数回路は、図4及び図5に示す回路に限らず、他の回路構成を有する多段CR時定数回路を備えた電源供給装置にも本発明は適用可能である。
上記実施形態では、熱等価回路15で用いるCR時定数回路として図5に示した多段構成のものを用いていた。図5に示した多段CR時定数回路は、図4に示した半導体スイッチ12に対応させて構成されたものであり、半導体スイッチ12の構成部品であるチップ12a、ケース12b、および基板12cに対応させて多段CR時定数回路の段数を3段としている。本発明の電源供給装置は、これに限らず図5に示した構成以外のCR時定数回路を用いることも可能である。異なる構成のCR時定数回路を用いたときの電流遮断特性の一例を以下に説明する。
異なる構成のCR時定数回路として、以下では図14に示すものについて検討する。図14では、(a)〜(e)の右側に構成の異なる5種類のCR時定数回路を示しており、それぞれの左側には各CR時定数回路への入力電流が示されている。このうち、図14(a)〜(d)の入力電流は負荷電流に比例する検出電流(Is)を2乗した2乗電流値であり、横軸の負荷電流に対しその2乗で変化している。また、図14(e)には、CR時定数回路の構成を図14(a)に示したものと同じとし、入力する電流値を2乗電流値でなく検出電流Isとしている。
図14(a)に示すCR時定数回路15aは、図5に示した多段CR時定数回路と同じ構造のものである。コンデンサC1,C2,C3の静電容量を、それぞれ0.22μF、80μF、200μFとし、合計が概ね300μFとなるようにしている。また、抵抗R1,R2,R3の抵抗値を、それぞれ200Ω、4.7kΩ、20kΩとし、合計が概ね25kΩとなるようにしている。以下では、CR時定数回路15aを基準として他の構造のものとの比較を行う。
図14(b)に示すCR時定数回路15bは、半導体スイッチ12を一体にして1つのコンデンサ51と1つの抵抗R51で表現するようにしたものであり、最もシンプルな構成となっている。CR時定数回路15bは、半導体スイッチ12全体の熱容量に等価なコンデンサC51と、半導体スイッチ12と外部間での熱抵抗に等価な抵抗R51とで構成されており、コンデンサC51の静電容量を300μFとし、抵抗R51の抵抗値を25kΩとしている。また、図14(c)に示すCR時定数回路15cは、CR時定数回路15bと同様に1つのコンデンサC52と1つの抵抗R52で構成しているが、ここではコンデンサC52の静電容量を300nFとし、抵抗R52の抵抗値を25kΩとしている。
さらに、図14(d)に示すCR時定数回路15dは、2つのコンデンサC53、C54と、3つの抵抗R53、R54,R55とで構成されている。CR時定数回路15dは、図14(a)に示したCR時定数回路15aと比較して、ケース12bの熱容量に対応するコンデンサC2を省略した構成となっている。すなわち、熱容量の比較的小さいケース12bを熱容量の大きい基板12cに含めて構成したものであり、これによりコンデンサを1つ省略してCR時定数回路15dの構成を簡素化している。ここでは、C53、C54の静電容量をそれぞれ0.22μF、300μFとし、抵抗R53、R54,R55の抵抗値をそれぞれ200Ω、4.7kΩ、20kΩとしている。
図14に示したCR時定数回路15a〜15eを用いた時のそれぞれの電流遮断特性を図15に示す。同図では、横軸を時間[s]、縦軸を半導体スイッチ12の通電電流[A]とし、図14に示した各CR時定数回路で実現される半導体スイッチ12の電流遮断特性を示している。ここで、符号60a、60bは、半導体スイッチ12が定格温度(上限温度)に達するときの通電電流及びその上限値(これらを合わせたものが半導体限界過電流特性)をそれぞれ示している。また、符号60cは、電線11の発煙特性(電線限界過電流特性)を比較のために示している。ここでは、電線限界過電流特性に相当する通電電流が、半導体限界過電流特性に相当する通電電流より常に高いものとしていることから、半導体限界過電流特性以下の電流遮断特性であれば、電線限界過電流特性も同時に満たしている。
図15では、図14に示したCR時定数回路15a〜15eで実現される電流遮断特性を、それぞれ符号61〜65で示している。同図に示す電流遮断特性より、上記実施形態の熱等価回路15で用いた多段CR時定数回路と同じ構造のCR時定数回路15aの電流遮断特性61が、半導体限界過電流特性に最も近い通電電流値を示しかつそれより低くなっている。特に、電流遮断特性61の時間変化が、半導体限界過電流特性に相似していることから、半導体スイッチ12の過渡時の許容電流領域を広くすることが可能となる。
これに対し、構造を簡素化したCR時定数回路15bでは、その電流遮断特性62が電線限界過電流特性よりは低くなっているものの、半導体限界過電流特性よりも高くなってしまう。また、CR時定数回路の構成をCR時定数回路15aと同じにしたCR時定数回路15eでも、入力する電流値を2乗電流値でなく負荷電流に比例する検出電流Isとしたために、電流遮断特性65が電線限界過電流特性よりは低いものの、半導体限界過電流特性よりも高くなってしまう。従って、CR時定数回路15bを用いた場合、あるいはCR時定数回路15eを用いて負荷電流に比例する検出電流Isを入力するようにした場合には、電線11を保護することはできるものの半導体スイッチ12を保護することはできなくなる。
一方、構造がCR時定数回路15bと同じでコンデンサC52の静電容量と抵抗R52の抵抗値を調整したCR時定数回路15cでは、電流遮断特性63が半導体限界過電流特性よりも必要以上に低く抑えられてしまう。そのため、半導体スイッチ12を効率よく使用することができなくなってしまう。同様に、CR時定数回路15dを用いた場合も、電流遮断特性64が半導体限界過電流特性よりも必要以上に低く抑えられ、半導体スイッチ12の過渡時の許容電流領域を広くすることができなくなっている。
図14、15に一例を示したように、熱等価回路15に用いるCR時定数回路を好適に構成することにより、半導体限界過電流特性及び電線限界過電流特性を満たすとともに、いずれか低いほうに相似する時間変化を示す電流遮断特性を得ることが可能となる。これは、熱等価回路への入力信号として2乗電流値を用い、さらに、熱等価回路に対応した多段CR時定数回路を実現させることにより、半導体スイッチ12の過渡時の許容電流領域を広くすることが可能となる。
特に、半導体スイッチ12を模擬するには、チップ12a、ケース12b、および基板12cに対応させた多段CR時定数回路が必要となり、その段数を3段以上とすることによって、半導体スイッチ12の過渡時の許容電流領域を広くすることが可能となる。
本発明の第1実施形態に係る電源供給装置の概略構成を示すブロック図。 電源供給装置のより詳細な構成を示す回路。 電線限界過電流特性、半導体限界過電流特性、及び第1実施形態により得られる電流遮断特性を示すグラフ。 半導体スイッチの構成例を示す模式図。 図4に示す半導体スイッチの熱等価回路を示す回路図。 図4に示す熱等価回路における、チップの温度に相当する電圧Vchip、ケースの温度に相当するVcase、及び、基板の温度に相当するVboadが、半導体スイッチの熱変動に応じて変動する様子を示すグラフ。 図7(a)は、図7(b)に示す制御信号により過電流が流れたときの半導体スイッチ温度Tj(t)の変化を示すグラフである。 本発明の第2実施形態に係る電源供給装置の主要部を示すブロック図。 本発明の第3実施形態に係る電源供給装置の主要部を示すブロック図。 断続ショートやパルス過電流発生時に半導体限界過電流特性と電線限界過電流特性が過渡状態から定常状態に移行する過程で交差する場合を示す説明図。 半導体スイッチが熱容量の大きい基板に実装される場合に、半導体スイッチの過渡的な熱変動を、電線限界過電流特性と相似な熱変動特性で表現する場合の説明図。 過渡的な負荷電流を許容する半導体スイッチの電流遮断特性を示すグラフ。 第1実施形態に係る電源供給装置の変形例におけるn個の熱等価回路を示す回路図。 CR時定数回路の構造例を示すブロック図。 図14に示す各構造のCR時定数回路で得られる電流遮断特性を示すグラフ。
符号の説明
1,1A,1B:電源供給装置
2:バッテリ
3:電源入力端子
4:出力端子
5:制御信号入力端子
10:負荷
11:電線
12:半導体スイッチ
13:電流検出回路
14:電流変換回路
15,15A:熱等価回路
16,16A:異常判定回路
17:FET駆動回路
40:デジタル演算部(デジタル演算回路)
41:記憶手段としての記憶部
70:デジタル演算部(デジタル演算回路)
100:電気接続箱

Claims (10)

  1. 電源と負荷との間に接続される半導体スイッチと、
    前記半導体スイッチと前記負荷との間の電線に流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記電流検出手段で検出した電流値から、大きさが前記電流値の2乗に相当する2乗電流値を演算して出力する電流変換手段と、
    前記2乗電流値を入力して前記半導体スイッチまたは前記電線の温度上昇の大きさに相当する温度上昇相当値もしくは温度に相当する温度相当値を出力する熱等価手段と、
    前記温度上昇相当値もしくは前記度相当値が、前記半導体スイッチの限界温度に基づき設定される第1異常判定値または前記電線の限界温度に基づき設定される第2異常判定値を超えたときに異常と判定する異常判定手段と、
    前記異常判定手段により異常と判定されたときに前記半導体スイッチをオフ状態にする半導体スイッチ駆動手段と、を備え、
    前記熱等価手段は、前記半導体スイッチの半導体限界過電流特性と前記電線の電線限界過電流特性のうち、限界過電流値がより低い方の限界過電流特性を超えずかつこれに近い前記半導体スイッチの過渡的な熱変動特性を表現するように構成されている
    ことを特徴とする電源供給装置。
  2. 前記熱等価手段は、前記半導体スイッチ及び前記電線の少なくともいずれか一方における熱容量及び熱伝導に対応させてコンデンサ(C)と抵抗(R)とを組合わせたCR時定数回路で構成され、前記2乗電流値を入力して前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値を出力することを特徴とする請求項1に記載の電源供給装置。
  3. 前記CR時定数回路は、CとRを多段に組合わせて構成されていることを特徴とする請求項2に記載の電源供給装置。
  4. 前記CR時定数回路の定数及び前記異常判定値を調整することで、前記半導体スイッチをオフにして電流を遮断する電流遮断特性が任意に設定されることを特徴とする請求項3に記載の電源供給装置。
  5. 前記第1異常判定値または前記第2異常判定値のデータを格納する記憶手段を備え、
    前記熱等価手段は、デジタル演算回路により構成され、前記異常判定手段は、前記記憶手段から前記第1異常判定値または前記第2異常判定値を読み込んで前記熱等価手段のデジタル演算値と比較することで異常を判定することを特徴とする請求項1に記載の電源供給装置。
  6. 前記電流変換手段は、デジタル演算回路により構成されていることを特徴とする請求項1または5に記載の電源供給装置。
  7. 前記熱等価手段は、前記デジタル演算回路の定数及び異常判定値を調整することで、前記半導体スイッチの電流遮断特性を任意に設定可能であることを特徴とする請求項5に記載の電源供給装置。
  8. 前記半導体スイッチは、半導体パッケージ及び基板の構成条件を調整することによって、過渡的な熱変動特性に基づく限界電流特性が前記電線の限界電流特性に略相似するように構成されており、
    前記熱等価手段は、前記熱変動特性に基づいて前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値を出力することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電源供給装置。
  9. 前記半導体スイッチは、半導体パッケージ及び基板の構成条件により該半導体スイッチの熱容量を調整することによって、負荷電流の過渡的な変動を許容する電流遮断特性を有していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれか1項に記載の電源供給装置。
  10. 電源と負荷との間に接続される半導体スイッチと前記負荷との間の電線に流れる電流を検出する工程と、
    前記工程で検出した電流値から大きさが前記電流値の2乗に相当する2乗電流値を演算して出力する工程と、
    前記2乗電流値を入力して前記半導体スイッチまたは前記電線の温度上昇の大きさに相当する温度上昇相当値もしくは温度に相当する温度相当値を出力する工程と、
    前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値が、前記半導体スイッチの限界温度に基づき設定される第1異常判定値または前記電線の限界温度に基づき設定される第2異常判定値を超えたときに異常と判定する工程と、
    異常と判定されたときに前記半導体スイッチをオフ状態にする工程と、を備え、
    前記温度上昇相当値もしくは前記温度相当値を出力する工程では、前記半導体スイッチの半導体限界過電流特性と前記電線の電線限界過電流特性のうち、限界過電流値がより低い方の限界過電流特性を超えずかつこれに近い前記半導体スイッチの過渡的な熱変動特性を表現するように構成された手段を用いている
    ことを特徴とする電源供給方法
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