JP6133019B2 - 過電流保護回路 - Google Patents

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Description

本発明は、負荷に接続されたワイヤなどの保護対象を過電流から保護する過電流保護回路に関するものである。
従来、特許文献1において、負荷に流れる電流の電流値(負荷電流値)を電流検出手段によって検出し、検出された負荷電流値に基づいて過電流検出を行う回路保護装置が提案されている。この回路保護装置では、検出された負荷電流値を複数の比較器によってパラレルに比較し、各比較器によって閾値を超えていると判定した最も大きな閾値に対応した加算値を加算していくと共に、加算結果が所定の判定値を超えた時点で過電流検出を行い、負荷への通電を遮断するようにしている。
特開2010−279158号公報
一般的にワイヤの線径を可能な限り小さくするために、電流遮断特性は出来るだけワイヤの劣化特性に近づけたいという要求があるが、上記従来の回路保護装置では、電流の閾値の数に応じた複数の比較器を持つ必要があるため、電流遮断特性をワイヤ劣化特性に近づけるには比較器の数が多くなり回路が複雑になるという問題がある。また、負荷に対する電流供給のオンオフを半導体スイッチによって制御しているが、半導体スイッチの温度によって供給される電流特性が変わる。この電流特性の変化に応じた温度補正を行うことが好ましいが、上記従来の回路保護装置では、そのような温度補正を行うことができないことから、過電流検出の精度も高くなく、より高精度に過電流検出が行えるようにすることが望まれる。
本発明は上記点に鑑みて、簡素な回路構成で高精度な過電流検出を行うことが可能な過電流保護回路を提供することを第1の目的とする。さらに、より高精度に過電流検出を行うことが可能となる過電流保護回路を提供することを第2の目的とする。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明では、電流値検出部(6)により、負荷(3)に流れる電流の値である負荷電流値(I)を検出し、加減算部(7)により、電流値検出部(6)で検出された負荷電流値(I)に基づいて加減算値を決定すると共に、前回値に対して加減算値を用いて加減算を行った積算結果を今回値として記憶して該積算結果を出力し、比較回路(8)により、加減算部(7)から出力される積算結果を判定閾値と比較することで過電流検出結果を示す出力を発生させ、制御回路(5)により、比較回路(8)の過電流検出結果に基いて負荷駆動手段(2)を制御して負荷(3)およびワイヤ(4)に流れる電流を制限することで、保護対象を過電流から保護する。このような構成において、電流値検出部(6)は、負荷電流値(I)に対応する検出信号を入力し、当該検出信号をAD変換するAD変換器(6d)と、該AD変換器(6d)によってデジタル変換された検出信号から負荷電流値(I)を演算する電流値演算回路(6e)とを有し、加減算部(7)は、電流値演算回路(6e)で演算された負荷電流値(I)と、負荷電流値(I)と加減算値における加算数値との関係を示した関数式を用いて加算数値を決定する加算値決定回路(7a)とを有し、加減算値は、負荷電流値(I)の二乗に比例する加算の項を含むと共に積算結果に比例する減算の項を含み、加減算値における加算の項は、保護対象が劣化せずに定常的に流すことが可能な最大電流値の二乗に反比例し、加減算値における減算の項は、積算結果として許容できる値であるか否かの判定を行う判定値に反比例することを特徴としている。
このように、負荷(3)に供給される負荷電流値(I)の検出信号を検出すると共に、それをAD変換器(6d)によってAD変換し、AD変換器(6d)によってデジタル化された値から負荷電流値(I)を取得している。そして、関数式を用いた演算加算数値を決定し、この加算数値を加算していって、積算値が所定の判定閾値に達したら負荷(3)に流れる電流を制限している。
このような過電流保護回路では、1つの加算値決定回路(7a)を用い、得られた負荷電流値(I)に応じて加算数値を設定し、積算結果に対して加算するようにしている。したがって、従来のように複数の比較器を用いなくても、負荷電流値(I)に対応する加算数値を精度良く設定することが可能となり、簡素な回路構成で高精度な過電流保護を行うことが可能となる。
請求項2に記載の発明では、負荷駆動手段は半導体スイッチ(2)であり、半導体スイッチ(2)の温度に対応する温度検出信号を検出する温度検出回路(6b)を有し、負荷電流値(I)に対応する検出信号と温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号をAD変換器(6d)に入力すると共に、該AD変換器(6d)にて入力された信号をデジタル変換し、電流値演算回路(6e)にて、デジタル変換された温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号に基づいて、負荷電流値(I)を温度補正することを特徴としている。
このように、負荷電流値(I)に対応する検出信号と温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号をAD変換器(6d)に入力するようにしている。そして、デジタル変換された温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号に基づいて、負荷電流値(I)を温度補正する。このように、デジタル化した負荷電流値(I)や温度検出信号を用いることにより、負荷電流値(I)の温度補正をより容易に行うことが可能となる。したがって、的確に温度補正を行うことが可能となり、より高精度に過電流検出を行うことが可能となる。
請求項3に記載の発明では、負荷電流値(I)に対応する検出信号と温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号のいずれを選択して出力するかの切替えを行うマルチプレクサ(6c)を有し、マルチプレクサ(6c)にて負荷電流値(I)に対応する検出信号と温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号を切替えてAD変換器(6d)に入力することを特徴としている。
このように、マルチプレクサ(6c)を用いることで、負荷電流値(I)に対応する検出信号と温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号を切替えてAD変換器(6d)に入力することができる。これにより、1つのAD変換器(6d)のみを用いて、マルチプレクサ(6c)にて切替えられた負荷電流値(I)に対応する検出信号と温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号のデジタル変換を行うことが可能となる。
例えば、請求項4に記載したように、電流値検出部(6)に対して、半導体スイッチ(2)の温度に対する電流補正情報を記憶した電流補正情報記憶部(6f)を備え、電流値演算回路(6e)にて、電流補正情報記憶部(6f)に記憶された電流補正情報を用いて、デジタル変換された温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号から得られる半導体スイッチ(2)の温度に対応して負荷電流値(I)の温度補正を行うことができる。
具体的には、請求項5に記載したように、電流値検出部(6)に対して、負荷電流値(I)に対応する検出信号として半導体スイッチ(2)のドレイン−ソース間電圧(VDS)を検出する電圧検出回路(6a)を備え、電流値演算回路(6e)では、ドレイン−ソース間電圧(VDS)と半導体スイッチ(2)のオン抵抗(Ron)とから負荷電流値(I)を演算する。また、電流補正情報記憶部(6f)では、電流補正情報として、半導体スイッチ(2)の温度に対するオン抵抗(Ron)の関係を記憶する。そして、電流値演算回路(6e)にて、半導体スイッチ(2)の温度に対応してオン抵抗(Ron)を補正することにより、ドレイン−ソース間電圧(VDS)とオン抵抗(Ron)とから演算される負荷電流値(I)の温度補正を行うことができる。
具体的には、請求項1に記載の発明では、加減算値を負荷電流値(I)の二乗に比例する加算の項や、積算結果に比例する減算の項を含む関数式に基づいて演算している。これらの場合、加減算値における加算の項を、保護対象が劣化せずに定常的に流すことが可能な最大電流値の二乗に反比例するものとすることができ、加減算値における減算の項を、積算結果として許容できる値であるか否かの判定を行う判定値に反比例するものとすることができる。このような場合にも、請求項に記載したように、負荷電流値(I)が、保護対象が劣化せずに定常的に流すことが可能な最大電流値以下であるときに加減算値における減算数値の減算を行うようにすることができる。
請求項に記載の発明では、加減算部(7)は、制御回路(5)により負荷駆動手段(2)がオフされた後も加減算値における減算の項を用いた減算を継続し、制御回路(5)は、判定閾値を第1判定閾値として、加減算部(7)の積算結果が第1判定閾値よりも小さい第2判定閾値まで低下したときに負荷駆動手段(2)をオンすることを特徴としている。
このように、制御回路(5)により負荷駆動手段(2)がオフされた後も減算数値の減算を継続することで、その後に負荷駆動手段(2)を再びオンして負荷(3)の駆動を可能にすることができる。
また、請求項に示すように、負荷駆動手段(2)によって複数の負荷(3)への電流供給を制御している形態においては、電流検出部(6)に、複数の負荷(3)それぞれに電流を供給するワイヤ(4)の1つ1つをチャネルとして、各チャネルの負荷電流値(I)に対応する検出信号を入力すると共に、入力された検出信号のいずれを選択して出力するかの切替えを行うマルチプレクサ(9a)を備え、該マルチプレクサ(9a)の切替えにより、チャネル毎に負荷電流値(I)を検出し、該検出されたチャネル毎の負荷電流値(I)に基づいて、チャネル毎の過電流検出を行うことができる。このように、マルチチャネルに対応した過電流保護回路とすることもできる。
なお、上記各手段の括弧内の符号は、後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものである。
本発明の第1実施形態にかかる過電流保護回路1のブロック構成を示した図である。 図1に示す過電流保護回路1の一部の回路構成の一例を示した図である。 半導体スイッチ2の温度に対するオン抵抗Ronの補正係数の関係を示すマップの一例を示した図である。 負荷電流値Iと加算数値との関係の一例を示した図表である。 本発明の第2実施形態にかかる過電流保護回路1のブロック構成を示した図である。 線種毎の負荷電流値Iと加算数値との関係の一例を示した図表である。 本発明の第3実施形態にかかる過電流保護回路1の回路構成の一例を示した図である。 本発明の第4実施形態にかかる過電流保護回路1の加減算回路7や比較回路8および制御回路5で実行される加減算処理の詳細を示したフローチャートである。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。なお、以下の各実施形態相互において、互いに同一もしくは均等である部分には、図中、同一符号を付してある。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態について説明する。本実施形態では、ワイヤ(ワイヤハーネス)を保護対象として過電流が流れることによるワイヤの焼損を防止する場合を例に挙げて説明する。図1に、本実施形態にかかる過電流保護回路1のブロック構成を示すと共に、図2に、図1に示す過電流保護回路1の一部の回路構成の一例を示し、これらの図を参照して本実施形態にかかる過電流保護回路1について説明する。
本実施形態で示される過電流保護回路1は、例えば車両に搭載されるものであり、ワイヤに接続された負荷に電源を供給する電源供給装置としての役割を果たすものである。この過電流保護回路1はワイヤに流れる過電流を検出し、負荷を保護する機能を備えている。以下、この図を参照して、本実施形態にかかる過電流保護回路1について説明する。
図1に示すように、過電流保護回路1は、半導体スイッチ2を制御することによって電源Battから負荷3への電流供給を制御し、負荷3を駆動する。また、過電流保護回路1は、負荷3に供給される電流が過電流となったことを検出し、半導体スイッチ2を制御して負荷3に供給される電流をオフもしくは減少させることによって制限することで、負荷3に対して電流供給を行っているワイヤ4を過電流から保護する。過電流保護回路1は、具体的には、制御回路5、電流値検出部6、加減算部7および比較回路8を有した構成とされている。
半導体スイッチ2は、負荷駆動手段に相当するものであり、図1に示すように負荷3のハイサイド側に接続された半導体スイッチング素子によって構成される。半導体スイッチング素子としては、パワーMOSFET、IGBTもしくはバイポーラトランジスタなどを適用することができるが、例えば半導体スイッチ2として、図2に示すようにn型のMOSFETが適用される場合、半導体スイッチ2のドレインが電源Battに接続されると共にソースが負荷3に接続され、半導体スイッチ2のゲートが例えば入力用バッファ5aを介して制御回路5に接続される。また、半導体スイッチ2を通じて負荷3に流される電流と対応する信号(以下、検出信号という)が電流値検出部6に入力される。例えば、パワーMOSFETのドレイン−ソース間電流IDS、もしくは図2に示すようにその電流IDSと対応するドレイン−ソース間電圧VDSが検出信号となる。また、半導体スイッチ2にセンス素子を備えたり、半導体スイッチ2にシャント抵抗を接続することで、電流値検出部6に検出信号が入力される構造としても良い。半導体スイッチ2にセンス素子を備えた構造とする場合、センス素子から流されるセンス電流、つまり負荷3に流れる電流を所定比率で減衰した電流が検出信号となり、半導体スイッチ2のローサイド側にシャント抵抗が接続される構造とする場合、シャント抵抗の両端電圧(またはハイサイド電圧)が検出信号となる。
制御回路5は、半導体スイッチ2を制御し、電源Battから負荷3への電流供給を制御する。例えば、上記したように、半導体スイッチ2にn型のパワーMOSFETが適用されている場合、制御回路5は、n型のパワーMOSFETのゲート電圧を制御することにより半導体スイッチ2を制御する。また、制御回路5は、比較回路8の比較結果に基づいて過電流検出を行い、過電流検出時には、ゲート電圧を制御することで半導体スイッチ2を制御し、負荷3に供給される電流をオフもしくは減少させることによって制限する。これにより、負荷3に対して電流供給を行っているワイヤ4を過電流から保護し、ワイヤ4の焼損を防止している。
電流値検出部6は、半導体スイッチ2から伝えられる検出信号に基づいて、負荷3に接続されたワイヤ4に流れる電流の電流値(負荷電流値)を演算している。本実施形態では、負荷電流値そのものを演算しているだけでなく、半導体スイッチ2の温度情報に基づいて、負荷電流値に温度補正を掛け、半導体スイッチ2の温度を加味した補正後の負荷電流値を演算するようにしている。具体的には、電流値検出部6は、検出信号入力回路6a、温度検出回路6b、マルチプレクサ6c、AD変換器6d、電流値演算回路6eおよび電流補正情報記憶部6fを有した構成とされている。
検出信号入力回路6aは、半導体スイッチ2から検出信号を入力するものであり、本実施形態の場合には、ドレイン−ソース間電圧VDSを検出する電圧検出回路を構成するVDS検出回路によって構成している。ここでは、半導体スイッチ2にn型のパワーMOSFETが適用されている場合を想定しており、例えば図2に示すようにアンプ6aaによって構成される。具体的には、検出信号としてドレイン−ソース間電流IDSと対応するドレイン−ソース間電圧VDSを入力し、それを例えばGND基準で増幅してマルチプレクサ6cに対して出力している。
温度検出回路6bは、半導体スイッチ2の温度に応じた信号となる温度検出信号を検出している。例えば、半導体スイッチ2には、図2に示すようなダイオード20(実際には複数段のダイオード)によって構成された温特回路が備えられており、ダイオード20の温特により温特回路のハイサイド電位が半導体スイッチ2の温度に応じて変化することから、温度検出回路6bは、そのハイサイド電位を温度検出信号として検出し、それをマルチプレクサ6cに対して出力している。
マルチプレクサ6cは、信号選択を行う部分であり、検出信号入力回路6aと温度検出回路6bのいずれの出力をAD変換器6dに伝えるかを選択する。例えば、マルチプレクサ6cは、制御回路5からの切替信号に基づいて選択する信号の切替えを行っており、例えば時分割によって所定のサンプリング周期毎に検出信号入力回路6aの出力と温度検出回路6bの出力が交互に繰り返しAD変換器6dに入力されるようにしている。
AD変換器6dは、入力されたドレイン−ソース間電圧VDSと温度検出信号のアナログ値をデジタル変換し、デジタル信号として電流値演算回路6eに出力している。
電流値演算回路6eは、半導体スイッチ2を介して負荷3に流される負荷電流値を演算する。具体的には、電流値演算回路6eは、半導体スイッチ2のオン抵抗Ronと検出信号入力回路6aが出力するドレイン−ソース間電圧VDSをデジタル変換した値から負荷電流値Iを演算し、その結果を加減算部7に出力している。このときの負荷電流値Iの演算式は、基本的には次の数式1を用いている。
(数1) I=VDS/Ron
また、本実施形態の場合、電流値演算回路6eは、電流補正情報記憶部6fの記憶内容に基づいてオン抵抗Ronを温度補正し、補正後のオン抵抗Ronを上記数式1に対して代入することにより補正後の負荷電流値Iを演算している。
電流補正情報記憶部6fは、半導体スイッチ2の温度に対する電流補正情報、具体的には上記電流値演算回路6eによるオン抵抗Ronの温度補正用データを記憶している。例えば、半導体スイッチ2の温度に対するオン抵抗Ronの補正係数の関係を示すマップを記憶している。図3は、この半導体スイッチ2の温度に対するオン抵抗Ronの補正係数の関係を示すマップの一例を示した図である。この図に示すように、半導体スイッチ2の温度が高くなるほど補正係数が大きくなるようにされ、例えば補正係数α1に半導体スイッチ2の温度Tを掛けると共に定数Aを足すことによって、その温度Tでのオン抵抗Ronを演算するようにしている。すなわち、数式2を用いてオン抵抗Ronを演算している。この数式で表されるように、抵抗Ronを温度に対してほぼ線形近似することが可能となる。補正係数α1や定数Aについては、温度に応じて可変としても良く、例えば25℃以上と25℃未満で補正係数α1や定数Aを変えても良い。このように計算式を温度に応じて変更すれば、オン抵抗Ronが温度に対して完全に線形ではないことから、より高精度にオン抵抗Ronを演算することが可能となる。
(数2) Ron=α1×T+A
なお、半導体スイッチ2の温度に対するオン抵抗Ronの補正係数の関係は、ドレイン−ソース間電流IDSの大きさによって若干異なるが、図3中に示したようにほぼ同様の特性となる。このため、異なる値の電流IDS毎にマップを記憶していても良いが、代表的な1つのマップのみを記憶しておいても良い。このオン抵抗Ronについては、半導体スイッチ2を構成している素子の温度とオン抵抗Ronとの関係について予め調べておくことで、温度検出回路6bの検出結果に基づいて容易に演算することができる。勿論、電流依存性を加味して、ドレイン−ソース間電流IDSに応じて計算式を変更しても良く、そのようにすることでより高精度化も可能となる。例えば、電流IDSが10Aの場合を想定してオン抵抗Ronを演算しておき、計算結果が電流IDS=10Aのときと合致せず、電流ID=50Aのときと合致する場合には、オン抵抗Ronを補正して再計算するなどの方法を採用することもできる。
このように、電流値演算回路6eにより、温度補正を行ったオン抵抗Ronを用いると共に、上記した数式1に対して温度検出回路6bが検出した温度検出信号をデジタル変換した値と補正を行ったオン抵抗Ronを代入することで負荷電流値Iを演算すれば、温度変化を加味したより高精度に過電流検出を行うことが可能となる。
加減算部7は、電流値検出部6での演算結果に基づいて、所定数値を加減算する部分である。加減算部7は負荷3について、電流値検出部6で検出される負荷電流値I、つまり過電流レベルに応じた計算を行う。この加減算部7は、マイクロコンピュータによるソフトウェアによって加減算を行う構成であっても良いし、ハードウェアのデジタル回路によって加減算を行う構成であっても良い。具体的には、加減算部7は、加算値決定回路7a、電流判定表記憶部7b、加算回路7c、減算回路7dおよび積算レジスタ7eを有した構成とされている。
なお、図2では、図1における加算値決定回路7a、電流判定表記憶部7b、加算回路7cおよび減算回路7dをまとめて加減算回路と簡略化してあるが、同じ構成ものである。ただし、これらをまとめた1つの回路として把握することもできる。また、これらに加えて積算レジスタ7eまでまとめた1つの回路として把握することもできる。
加算値決定回路7aは、デジタル化された負荷電流値Iに対応した所定数値として、加算に用いられる加算数値を決定し、それを加算回路7cに送る。加算値決定回路7aは、基本的には単純に負荷電流値Iの2乗に比例した値、すなわちジュール熱における発熱量に比例する値を加算数値としているが、さらに精度を出すために積算値が大きくなるに従い比例係数を小さくすることもできる。ただし、そのままでは積算値を格納するメモリの容量が大きくなるため、必要に応じて例えば2乗後に上位10bitのみを採用し加算回路に送るようにすることもできる。
また、加算値決定回路7aは、上記のような負荷電流値Iの2乗に比例した数値ではなく、検出された負荷電流値Iに対応する加算数値を記憶データに基づいて決定することもできる。この場合、電流判定表記憶部7bが用いられる。
電流判定表記憶部7bは、負荷電流値Iと加算数値の関係を示したテーブルなどを記憶させたものであり、加算値決定回路7aは、この電流判定表記憶部7bに記憶されたテーブルを用いて、検出された負荷電流値Iと対応する加算数値を読み出すことによっても、加算数値を決定することができる。
図4は、負荷電流値Iと加算数値との関係の一例を示した図表である。この図に示すように、例えば、負荷電流値IをI1、I2、I3、I4、I5・・・(I1>I2>I3>I4>I5・・・)という複数の検出電流範囲を設定し、各検出電流範囲における検出電流値下限の2乗(検出電流値>I1ならI1の2乗、I1>検出電流値>I2ならI2の2乗)を10倍した値などを加算数値A1、A2、A3、A4、A5・・・としている。また、図4には記載していないが、負荷電流値Iが所定電流値以下の場合には加算数値を0に設定している。このように、電流判定表記憶部7bに負荷電流値Iと加算数値との関係を示したテーブルなどを記憶しておくことで、そのテーブルを用いて負荷電流値Iに対応する加算数値を演算することもできる。このようにテーブルを用いて負荷電流値Iに対応する加算数値を演算する場合であっても、デジタル化された負荷電流値Iに基づいて演算できることから、より精度のよい加算数値を設定することが可能となる。
ただし、このような電流判定表記憶部7bは、テーブルなどのデータを記憶しておく必要があり、本実施形態の場合には1つの負荷3に接続されるワイヤ4に流れる電流のみを検出していることからそのテーブルは1つで良いが、検出するワイヤ4の数が増加するほど、そのワイヤ特性に応じて記憶しなければならないデータ数が増加する。このため、メモリ容量低減の観点からは、加算値決定回路7aが単に負荷電流値Iの2乗に比例する値を演算することで加算数値を決定する手法の方が好ましい。
加算回路7cは、加算値決定回路7aで決定された加算数値を前回のサンプリング周期の際の積算結果に対して加算することで、今回のサンプリング周期での積算結果を演算する。例えば、上記した加算数値の設定の場合、負荷電流値Iが所定電流値以下のときに加算数値が0に設定されるため、負荷電流値Iが所定電流値よりも大きいときに加算数値が加算されていくことになる。加算回路7cには、制御回路5から加減算タイミング信号が入力されるようになっており、この加減算タイミング信号に基づいて、サンプリング周期毎に加算数値を前回のサンプリング周期の際の積算結果に対して加算できるようにしてある。
減算回路7dは、前回のサンプリング周期の際の積算結果に対して予め決められた減算数値を所定のサンプリング周期毎に減算することで、今回のサンプリング周期での積算結果を演算する。減算回路7dには、制御回路5から加減算タイミング信号が入力されるようになっており、この加減算タイミング信号に基づいて、サンプリング周期毎に減算数値を前回のサンプリング周期の際の積算結果に対して減算できるようにしてある。
減算回路7dでの減算数値は、負荷電流値Iが所定電流値以下の場合に一定値となるように設定されていても良いが、精度を出すために積算値が小さくなるに従い減算値も小さくすると好ましい。また、負荷電流値Iの大きさに応じて予め決められた値となるように、もしくは、負荷電流値Iにかかわらず一定値となるように設定されていても良い。また、減算数値を一定値にするのではなく、ワイヤ4と環境温度との関係に基づいて、半導体スイッチ2の温度と環境温度との差が大きくなるほど減算数値を大きくなるような設定としても良い。減算数値を負荷電流値Iが所定電流値以下のときに一定値とする設定の場合には、負過電流値Iが所定電流値以下の場合に減算数値が減算されていくことになる。
積算レジスタ7eは、前回のサンプリング周期の際の積算結果を記憶(格納)している。また、積算レジスタ7eは、加算回路7cもしくは減算回路7dによる前回のサンプリング周期の際の積算結果に対して加算数値もしくは減算数値を加減算して演算された今回のサンプリング周期の際の積算結果を演算すると、それを比較回路8に出力したのち、前回のサンプリング周期の際の積算結果を今回のサンプリング周期の際の積算結果に書き換えて記憶する。つまり、上記した加算回路7cや減算回路7dは、積算レジスタ7eに記憶されている前回のサンプリング周期の際の積算結果を用いて上記加算数値や減算数値の加減算を行っており、加減算後に再び積算レジスタ7eにその結果を記憶している。
なお、ここでは、負荷電流値Iが一定値、つまり所定電流値よりも大きいときには加算回路7cにて加算数値を加算し、負荷電流値Iが所定電流値以下のときに減算回路8dにて減算数値を減算する場合を例に挙げている。このため、各サンプリング周期毎に加算数値の加算と減算数値の減算のいずれか一方のみが行われる形態について説明しているが、負荷電流値Iに応じて加算数値と減算数値の両方を設定し、同じサンプリング周期中に加減算の両方が行われるようにする場合には、加算回路7cと減算回路7dによる加減算後の積算結果が積算レジスタ7eに記憶されることになる。また、ここでいう所定電流値とは、例えばワイヤ許容電流値、つまり保護対象となるワイヤ4が劣化せず定常的に流すことが許容される最大電流値またはワイヤ発煙電流値とすることができる。
比較回路8は、例えばデジタル比較器にて構成され、第1判定閾値と積算レジスタ7eから出力される積算結果とを大小比較し、積算結果が第1判定閾値を超えた場合に、過電流が発生しているとして、その旨を制御回路5に伝える。比較回路8には、ワイヤ4の線種毎に予め決められた比較値が記憶されており、その比較値を第1判定閾値として用いて積算レジスタ7eか出力される積算結果と比較している。この比較回路8での比較結果に基づいて、制御回路5は過電流検出を行っており、過電流検出時には、ゲート電圧を制御することで半導体スイッチ2を制御し、負荷3に供給される電流をオフもしくは減少させることによって制限する。このようにして、負荷3に対して電流供給を行っているワイヤ4を過電流から保護でき、ワイヤ4の焼損を防止することが可能となる。
また、比較回路8は、第1判定閾値よりも小さい第2判定閾値と積算レジスタ7eから出力される積算結果とを大小比較しており、負荷3に供給される電流が制限された後で、積算結果が第2判定閾値まで低下すると、その旨を制御回路5に伝え、再び半導体スイッチ2がオンされるようにする。これにより、ワイヤ4に過電流が流れなくなって焼損の虞が低下したときに、再び負荷3を作動させるようにしている。このため、例えば半導体スイッチ2がオフされたとしても、一定時間後に半導体スイッチ2が再びオンされるので、一旦遮断された負荷3を再駆動することが可能となる。
以上説明したように、本実施形態の過電流保護回路1では、負荷3に供給される負荷電流値Iの検出信号、本実施形態の場合には負荷電流値Iに対応する値であるドレイン−ソース間電圧VDSを検出すると共に、それをAD変換器6dによってAD変換している。そして、AD変換器6dによってデジタル化された値から負荷電流値Iを取得すると共に、関数式を用いた演算もしくは負荷電流値Iと加算数値との関係を示したテーブルとを用いて負荷電流値Iと対応する加算数値を演算し、この加算数値を加算していって、積算値が所定の判定閾値に達したら負荷3に流れる電流を制限している。また、負荷電流値Iが一定値以下のときには積算値から減算数値を減算するようにしている。そして、積算値が第1判定閾値に達したときに、過電流検出を行うようにしている。
このような過電流保護回路1では、1つの加算値決定回路7aを用い、得られた負荷電流値Iに応じて加算数値を設定し、積算結果に対して加算するようにしている。また、負荷電流値Iが一定値以下の場合には積算結果から所定の減算数値が減算されるようにしている。したがって、従来のように複数の比較器を用いなくても、負荷電流値Iに対応する加算数値を精度良く設定することが可能となり、より高精度に過電流保護を行うことが可能となる。また、デジタル化した負荷電流値Iや温度検出信号を用いることにより、負荷電流値Iの温度補正をより容易に行うことが可能となる。したがって、的確に温度補正を行うことが可能となり、より高精度に過電流検出を行うことが可能となる。
(第2実施形態)
本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態の過電流保護回路をマルチチャネルに対応できるように変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図5は、本実施形態にかかる過電流保護回路1のブロック構成を示した図である。この図に示すように、本実施形態の過電流保護回路1は、複数の負荷3を駆動するための複数の半導体スイッチ2を駆動する構成とされ、制御回路5によって各半導体スイッチ2が駆動できるようにしてある。過電流保護回路1に備えられた各構成は、複数の負荷3に対して電流供給を行っている各ワイヤ4の過電流保護用として共用できるようにしてある。
具体的には、各半導体スイッチ2からの検出信号がマルチプレクサ9aに入力されると共に、各半導体スイッチ2の温度検出信号がマルチプレクサ9bに入力されるようにしてある。そして、各負荷3に電流を供給するワイヤ4の1つ1つをチャネルとして、各マルチプレクサ9a、9bで過電流検出対象となるチャネルの入力信号を選択し、選択された入力信号がマルチプレクサ9a、9bから検出信号入力回路6aおよび温度検出回路6bに入力されるようにしてある。マルチプレクサ9a、9bを含め、電流値演算回路6eや加算値決定回路7aおよび加算回路7cなどには、制御回路5から選択チャネル信号が入力されるようになっており、選択チャネル信号に基づいて、各部がどのチャネルを過電流検出対象とするか把握できるようにしてある。
この場合にも、基本的には加算値決定回路7aにより、単純に負荷電流値Iの2乗に比例した値を演算することで加算数値を求めている。さらに、精度を出すために積算値が大きくなるに従い比例係数を小さくして加算数値を演算すると好ましい。このように、負荷電流値Iに基づいて加算数値を演算により求めるようにしている。ただし、負過電流値Iと加算数値との関係を記憶しておき、それに基づいて加算数値を求めることできる。例えば、電流判定表記憶部7bに、ワイヤ4の線種毎に、負荷電流値Iと加算数値の関係を記憶する。図6は、線種毎の負荷電流値Iと加算数値との関係の一例を示した図表である。この図に示すように、例えば、線種毎に負荷電流値IをI1、I2、I3、I4、I5・・・(I1>I2>I3>I4>I5・・・)という複数の検出電流範囲を設定し、各検出電流範囲における検出電流値下限の2乗(検出電流値>I1ならI1の2乗、I1>検出電流値>I2ならI2の2乗)を10倍した値などを加算数値A1、A2、A3、A4、A5・・・としている。このように、線種毎に負荷電流値Iに対応する加算数値を記憶しておくこともできる。
このような構成の過電流保護回路1では、チャネル毎に順番に切替えて過電流検出を行うことにより各チャネルのワイヤ4を過電流から保護する。
例えば、時分割により所定の制御周期毎に過電流検出対象となるチャネルを切替えると共に、その制御周期よりも短いサンプリング周期毎にマルチプレクサ6cで選択される信号を切替えることで、各チャネルの電圧VDSと温度検出信号がAD変換器6dに順番に入力されるようにする。そして、電流値演算回路6eは、制御回路5から入力される選択チャネル信号より過電流検出対象となっているチャネルを把握しているため、そのチャネルに対応する負荷電流値Iを演算する。例えば、オン抵抗Ronの温度補正を行う場合には、電流補正情報記憶部6fからそのチャネルに対応する情報を読み出し、それに基づいてオン抵抗Ronを温度補正するようにしている。
このようにして、過電流検出対象となっているチャネルの負荷電流値Iを演算すると、加算値決定回路7aにて加算数値を決定する。このときにも、デジタル化された負荷電流値Iに基づいて加算数値を決定している。加算数値を演算によって求める場合には、基本的には単純に負荷電流値Iの2乗に比例した値を加算数値としているが、さらに精度を出すために積算値が大きくなるに従い比例係数を小さくすることもできる。また、電流判定表を用いる場合には、電流判定表記憶部7bから過電流検出対象となっているチャネルと対応する電流判定表を読み出し、それを利用して加算数値を決定するようにしている。
さらに、加算回路7cでは、加算値決定回路7aで決定した加算数値を積算レジスタ7eに記憶されている積算結果に加算する。同様に、減算回路7dも所定の減算数値を積算レジスタ7eに記憶されている積算結果に減算する。積算レジスタ7eでは、チャネル毎に積算結果を記憶するようにしてあり、加算回路7cおよび減算回路7dは、過電流検出対象となっているチャネルの積算結果に対して加算数値や減算数値の加減算を行うようにしている。また、その積算結果が比較回路8に出力され、比較回路8で第1、第2判定閾値と比較されることで、過電流検出が行われる。そして、過電流検出が為されると、制御回路5は、自分自身でどのチャネルが過電流検出対象となっているかを把握しているため、過電流検出が為されたチャネルの半導体スイッチ2を制御し、負荷3への電流供給を制限する。
このように、マルチプレクサ9a、9bを備えたり、各部にどのチャネルが過電流検出対象となっているかを示す選択チャネル信号を伝えるという構成以外は、第1実施形態と共通の構成を用いて、複数チャネルのワイヤ4の過電流保護を行うことが可能となる。
(第3実施形態)
本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して検出信号入力回路を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図7は、本実施形態にかかる過電流保護回路1の回路構成の一例を示した図である。この図に示すように、本実施形態では、第1実施形態のような検出信号入力回路に代えて、センス素子を用いて検出信号入力回路を構成している。例えば、図7に示すように半導体スイッチ2として、n型のパワーMOSFETが適用される場合、パワーMOSFETをメインMOSFET2aとセンスMOSFET2bとによって構成する。センスMOSFET2bは、メインMOSFET2aのドレイン−ソース間電流IDSに対して所定比率で減衰したセンス電流を流すセンス素子である。
また、検出信号入力回路6aを例えばアンプ6aaとNPNトランジスタ6abおよび抵抗6acによって構成している。そして、メインMOSFET2aとセンスMOSFET2bのソース電位をアンプ6aaに入力すると共に、抵抗6acのハイサイド電位をマルチプレクサ6cに入力する。このような構成によれば、アンプ6aaにてメインMOSFET2aとセンスMOSFET2bのソース電位の電位差を増幅することでNPNトランジスタ6abのベース電圧を変化させる。これに基づいて、NPNトランジスタ6abのコレクタ電流が変化して抵抗6acのハイサイド側電位が変化する。したがって、このハイサイド側電位をマルチプレクサ6cに入力することで、パワーMOSFETのドレイン−ソース間電流IDSを用いて加算数値や減算数値を設定することができる。
このように、検出信号入力回路6aの構成については第1実施形態の構成に限るものではなく、本実施形態のようにセンス素子を用いて検出信号を入力する構成とすることもできる。
(第4実施形態)
本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して加減算回路7での加減算の方法を変更したものであり、その他に関しては第1実施形態と同様であるため、第1実施形態と異なる部分についてのみ説明する。
図8は、本実施形態にかかる過電流保護回路1の加減算回路7や比較回路8および制御回路5で実行される加減算処理の詳細を示したフローチャートである。なお、ここでは加減算回路7を1つの回路としてまとめて把握した場合を想定して加減算処理を実行しており、所定の制御周期毎に本処理を実行している。
まず、ステップ100では、検出信号入力回路6aを介してドレイン−ソース間電圧VDSを検出する。また、ステップ110では温度検出回路6bを介して半導体スイッチ2に備えられたダイオード20の順方向電圧Vfを検出し、ステップ120では、予め決められた関数式に順方向電圧Vfを代入することで、オン抵抗Ronを演算する。ここでは、次式を用いてオン抵抗Ronを演算している。なお、Cは係数、Dは定数であり、共に予め決められた値である。
(数3) Ron=C×Vf+D
つまり、オン抵抗Ronは、ほぼ順方向電圧Vfに比例していることから、数式3のような一次関数に近似することでオン抵抗Ronを求めることができる。なお、オン抵抗Ronは、実際には順方向電圧Vfの二乗式になることから、順方向電圧Vfの二乗に比例する値を演算する関数式を用いてオン抵抗Ronを演算しても良い。
これらステップ100やステップ110、120の処理は、マルチプレクサ6cによる信号の切替えに基づいて順に行われる。
続いて、ステップ130では、ドレイン−ソース間電流IDSを演算する。ドレイン−ソース間電流IDSは、次式のようにドレイン−ソース間電圧VDSをオン抵抗Ronで割った値として演算される。
(数4) IDS=VDS/Ron
そして、ステップ140において、今回の積算値COUNT(n)を演算する。具体的には、今回の積算値COUNT(n)は、前回の積算値(n−1)に対して加減算値を加減算することより求められる。加減算値は、加算数値を決める加算の項と減算数値を決める減算の項を合わせた値とされ、例えば次式とされる。
Figure 0006133019
数式5に示されるように、本実施形態では、加算の項は、負荷電流値Iに相当するドレイン−ソース間電流IDSの二乗に比例しつつ、保護対象となるワイヤ4が劣化せずに定常的に流すことができる最大電流値I_limitの二乗に反比例する項としてある。ドレイン−ソース間電流IDSの二乗はワイヤ4での発熱量に相当するため、加算の項を発熱量に比例する項とすることでこの発熱量が大きいほど加算数値が大きくなるようにしている。また、定常的に流すことができる最大電流値I_limitは、ワイヤ4の抵抗値に相当する値であり、許容値が大きいほど大きな抵抗値と考えることができる。このため、加算の項を定常的に流すことができる最大電流値I_limitの二乗に反比例する項とすることで、定常的に流すことができる最大電流値I_limitが大きいほど加算値が小さくなるようにしている。
また、減算の項は、前回の積算値COUNT(n−1)に比例しつつ、積算結果の判定値、つまり積算値として許容できる最大値COUNT_LIMに反比例する項としてある。積算値は、温度に応じた値になる。このため、前回の積算値COUNT(n−1)が大きいほど、そこからの温度低下が大きいことから、減算の項を前回の積算値COUNT(n−1)に比例する項としている。また、最大値COUNT_LIMは、積算値がこの値を超えると半導体スイッチ2を遮断するという値であり、前回の積算値COUNT(n−1)の最大値COUNT_LIMに対する割合として減算数値を求めるようにしている。
その後、ステップ150において、既に半導体スイッチ2を遮断中であるか否かを判定する。この判定は、後述するステップ170において半導体スイッチ2を遮断していれば肯定判定され、遮断していなければ否定判定されることになる。
ここで否定判定された場合には、ステップ160に進んで今回の積算値COUNT(n)が最大値COUNT_LIMを超えたか否かを判定する。そして、超えていなければ半導体スイッチ2を遮断することなく上記処理を繰り返し、超えていればステップ170に進んで半導体スイッチ2を遮断する。それに加えて、半導体スイッチ2を遮断した時には、遮断中であることを示すフラグなどをセットしておく。
また、ステップ150で肯定判定された場合には、ステップ180に進んで今回の積算値COUNT(n)が復帰用の最大値COUNT_LIM(復帰)未満になったか否かを判定する。最大値COUNT_LIM(復帰)は、遮断時の判定値として用いられる最大値COUNT_LIMよりも小さな値に設定され、ある程度ワイヤ4の温度が低下したと考えられる値に設定される。ここで否定判定されれば、まだワイヤ4への通電を開始すると焼損する可能性があることから半導体スイッチ2の遮断状態を継続し、肯定判定されるとステップ190に進んで半導体スイッチ2を復帰させる。
このように、加減算回路7による加減算値を演算すると共に今回の積算値COUNT(n)を演算し、これを最大値COUNT_LIMや最大値COUNT_LIM(復帰)と比較する。そして、その比較結果に基づいて、半導体スイッチ2のオンオフを制御することができる。そして、このときの加減算回路7での加減算方法について、数式5のような演算方法を用いることができ、その場合でも上記各実施形態と同様の効果を得ることができる。
なお、本実施形態でも、所定電流値、例えば保護対象となるワイヤ4が劣化せず定常的に流すことが許容される最大電流値以下のときに減算数値を一定値として、加減算を行うようにしても良い。
(他の実施形態)
上記実施形態に示された過電流保護回路1の回路構成は単なる一例であり、適宜変更することができる。例えば、第2実施形態で示したように、過電流保護回路1に設けられるチャンネル数は2個に限られない。更に、上記実施形態では、加算値決定回路7aで決定される加算数値の演算方法の一例について説明したが、他の演算方法を採用しても良い。また、上記実施形態では、マルチプレクサ6cを用いて、負荷電流値Iに対応する検出信号と温度検出回路6bが検出する温度検出信号を切替えてAD変換器6dに入力するようにしている。しかしながら、これも単なる一例を示したに過ぎず、AD変換器6dを2つ備えて、各信号それぞれが別々のAD変換器6dに入力される構成としても良い。ただし、上記実施形態のようにマルチプレクサ6cを用いることで、1つのAD変換器6dのみを用いて、マルチプレクサ6cにて切替えられた負荷電流値Iに対応する検出信号と温度検出回路6bが検出する温度検出信号のデジタル変換を行うことが可能となる。
また、上記第1実施形態において、加算値決定回路7aによる加算数値の決定方法や減算回路7dでの減算数値の決定方法の一例について説明したが、加算数値と減算数値を同一の式で演算するようにしても良い。そして、例えば負荷電流値Iが所定電流値より大きければ加算数値を加算、負荷電流値Iが所定電流値以下であれば減算数値を減算すれば良い。
また、上記実施形態では、半導体スイッチ2の温度に対する負荷電流値Iの補正を行うようにしているが、この補正は加算数値の演算の前後いずれで行っても構わない。
さらに、上記各実施形態では、過電流からの保護対象としてワイヤ4を例に挙げて説明したが、ワイヤ4以外にも保護対象となり得る。例えば、パワーMOSFETなどで構成される半導体スイッチ2や、ランプなどで構成される負荷3を保護対象として、これらに過電流が流れることを防止し、これらに流れる電流が保護対象許容電流以内に抑えられるようにする場合もある。このような場合に対しても、本発明を適用することができる。
1 過電保護出回路
2 半導体スイッチ
3 負荷
4 ワイヤ
5 制御回路
6 電流値検出部
6a 検出信号入力回路
6b 温度検出回路
6c マルチプレクサ
6d AD変換器
6e 電流値演算回路
6f 電流補正情報記憶部
7 加減算部
7a 加算値決定回路
7b 電流判定表記憶部
7c 加算回路
7d 減算回路
7e 積算レジスタ
8 比較回路
9a、9b マルチプレクサ

Claims (8)

  1. 負荷(3)を駆動する負荷駆動手段(2)と、
    前記負荷(3)および前記負荷駆動手段(2)に接続されるワイヤ(4)と、
    前記負荷(3)に流れる電流の値である負荷電流値(I)を検出する電流値検出部(6)と、
    前記電流値検出部(6)で検出された負荷電流値(I)に基づいて加減算値を決定すると共に、前回値に対して前記加減算値を用いて加減算を行った積算結果を今回値として記憶し、該積算結果を出力する加減算部(7)と、
    前記加減算部(7)から出力される積算結果を判定閾値と比較し、過電流検出結果を示す出力を発生させる比較回路(8)と、
    入力条件に従って前記負荷駆動手段(2)を制御すると共に、前記比較回路(8)の出力する過電流検出結果に基づいて前記負荷駆動手段(2)を制御して前記負荷(3)および前記ワイヤ(4)に流れる電流を制限することで、保護対象を過電流から保護する制御回路(5)とを有し、
    前記電流値検出部(6)は、前記負荷電流値(I)に対応する検出信号を入力し、当該検出信号をAD変換するAD変換器(6d)と、該AD変換器(6d)によってデジタル変換された前記検出信号から前記負荷電流値(I)を演算する電流値演算回路(6e)とを有し、
    前記加減算部(7)は、前記電流値演算回路(6e)で演算された前記負荷電流値(I)と、前記負荷電流値(I)と前記加減算値における加算数値の関係を示した関数式を用いて前記加算数値を決定する加算値決定回路(7a)とを有し、
    前記加減算値は、前記負荷電流値(I)の二乗に比例する加算の項を含むと共に前記積算結果に比例する減算の項を含み、
    前記加減算値における前記加算の項は、前記保護対象が劣化せずに定常的に流すことが可能な最大電流値の二乗に反比例し、
    前記加減算値における前記減算の項は、前記積算結果として許容できる値であるか否かの判定を行う判定値に反比例することを特徴とする過電流保護回路。
  2. 前記負荷駆動手段は半導体スイッチ(2)であり、
    前記半導体スイッチ(2)の温度に対応する温度検出信号を検出する温度検出回路(6b)とを有し、
    前記負荷電流値(I)に対応する検出信号と前記温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号を前記AD変換器(6d)に入力すると共に、該AD変換器(6d)にて入力された信号をデジタル変換し、前記電流値演算回路(6e)にて、前記デジタル変換された前記温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号に基づいて、前記負荷電流値(I)を温度補正することを特徴とする請求項1に記載の過電流保護回路。
  3. 前記負荷電流値(I)に対応する検出信号と前記温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号のいずれを選択して出力するかの切替えを行うマルチプレクサ(6c)を有し、
    前記マルチプレクサ(6c)にて、前記負荷電流値(I)に対応する検出信号と前記温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号を切替えて前記AD変換器(6d)に入力することを特徴とする請求項2に記載の過電流保護回路。
  4. 前記電流値検出部(6)には、前記半導体スイッチ(2)の温度に対する電流補正情報を記憶した電流補正情報記憶部(6f)が備えられており、
    前記電流値演算回路(6e)は、前記電流補正情報記憶部(6f)に記憶された電流補正情報を用いて、前記デジタル変換された前記温度検出回路(6b)が検出する温度検出信号から得られる前記半導体スイッチ(2)の温度に対応して前記負荷電流値(I)の温度補正を行うことを特徴とする請求項2または3に記載の過電流保護回路。
  5. 前記電流値検出部(6)は、前記負荷電流値(I)に対応する検出信号として前記半導体スイッチ(2)のドレイン−ソース間電圧(VDS)を検出する電圧検出回路(6a)を有し、
    前記電流値演算回路(6e)は、前記ドレイン−ソース間電圧(VDS)と前記半導体スイッチ(2)のオン抵抗(Ron)とから前記負荷電流値(I)を演算していると共に、前記電流補正情報記憶部(6f)は、前記電流補正情報として、前記半導体スイッチ(2)の温度に対する前記オン抵抗(Ron)の関係を記憶しており、
    前記電流値演算回路(6e)は、前記半導体スイッチ(2)の温度に対応して前記オン抵抗(Ron)を補正することにより、前記ドレイン−ソース間電圧(VDS)と前記オン抵抗(Ron)とから演算される前記負荷電流値(I)の温度補正を行うことを特徴とする請求項4に記載の過電流保護回路。
  6. 前記負荷電流値(I)が、前記保護対象が劣化せずに定常的に流すことが可能な最大電流値以下であるときに前記加減算値における減算数値の減算を行うことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  7. 前記加減算部(7)は、前記制御回路(5)により前記負荷駆動手段(2)がオフされた後も前記加減算値における前記減算の項を用いた減算を継続し、
    前記制御回路(5)は、前記判定閾値を第1判定閾値として、前記加減算部(7)の積算結果が前記第1判定閾値よりも小さい第2判定閾値まで低下したときに前記負荷駆動手段(2)をオンすることを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の過電流保護回路。
  8. 前記負荷駆動手段(2)は、前記負荷(3)として複数の負荷(3)への電流供給を制御しており、
    前記電流検出部(6)は、前記複数の負荷(3)それぞれに電流を供給する前記ワイヤ(4)の1つ1つをチャネルとして、各チャネルの前記負荷電流値(I)に対応する前記検出信号を入力すると共に、入力された前記検出信号のいずれを選択して出力するかの切替えを行うマルチプレクサ(9a)を有し、該マルチプレクサ(9a)の切替えにより、チャネル毎に前記負荷電流値(I)を検出し、
    該検出されたチャネル毎の前記負荷電流値(I)に基づいて、チャネル毎の過電流検出を行うことを特徴とする請求項1ないしのいずれか1つに記載の過電流保護回路。
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