JP5324019B2 - 建物 - Google Patents
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Description
このようなパネル工法などを採用した工業化住宅を構築する場合、構築すべき敷地の形状に対応できるように、所定の種類、大きさの住宅プランを予め複数用意し、構築される敷地に対応したプランで設計して、構築することが考えられる。
本願発明は、それぞれの四面に外壁を有する第1建物躯体及び第2建物躯体と、前記第
1建物躯体及び第2建物躯体の間に設けられ、これら第1建物躯体及び第2建物躯体を接
続して該第1建物躯体及び第2建物躯体間を往き来自在にする接続部を備え、前記第1建
物躯体は平面視矩形状に形成されるとともに、寝室、リビング、ダイニング等の居住スペ
ースのうち少なくとも一つを備え、前記第2建物躯体は、平面視において短辺が、前記第
1建物躯体の短辺より短く、かつ長辺が前記第1建物躯体の長辺と対向して配置される平
面視矩形状に形成されるとともに、台所、洗面所、浴室等の水廻スペースのうち少なくと
も一つを備え、前記第1及び第2建物躯体は、敷地の形状,方位に対応して配置され、前
記敷地は平面視において平行でない離間した二つの側辺部を有し、当該側辺部の長手方向
の一端部側から他端部側に向かって狭窄した略台形状となっており、前記第1建物躯体は
前記敷地の一方の側辺部に沿って当該側辺部と長辺を平行にして配置され、前記第2建物
躯体は前記敷地の他方の側辺部に沿って当該側辺部と長辺を平行にして配置され、前記第
1建物躯体と前記第2建物躯体とが正面側に向かって開くように配置され、更に前記接続
部は、前記第1建物躯体と前記第2建物躯体との間に形成される部分を正面側の外壁パネ
ル、背面側の外壁パネル及び上面側の屋根パネルとで囲むように覆うことで形成され、前
記第1、第2建物躯体の少なくとも1階部分と接続されていることを特徴とする建物であ
る。
図1〜図3に示す住宅1は、所定形状、ここでは、対向する両辺部が平行でなく変形した平面視角形状の敷地2内に構築され、平面視略正方形状の第1建物躯体3と、第1建物躯体3と左右に並ぶように構築された平面視略長方形状の第2建物躯体4と、第1建物躯体3と第2建物躯体4との間に設けられ、これら第1建物躯体3と第2建物躯体4と接続する接続部5とを備える。
この第1建物躯体3の1階部分31には、図2に示すように、正面側の外壁3bに開閉自在の窓31aが設けられている。
また、寝室36の正面側、且つ1階部分31のリビング32の上方部分は、吹き抜け37となっており、正面側の外壁3bに設けられた窓35aから入射した外光が寝室36やリビング32、さらにダイニング33に入るようになっている。このように第1実施の形態の第1建物躯体3はリビング32、ダイニング33、寝室36等の居住スペース専用の躯体となっており、住宅1が構築される敷地2において所定の位置、ここでは、矩形状ではない変形した形状の一側辺部21に沿った位置に固定的に構築されている。
なお、クローゼット46、2階のトイレ47はそれぞれ1階部分41の台所42、トイレ43の真上に配置されており、洗面所48の一部及び浴室49は1階部分41の収納室44の真上に配置されている。そして、西側の外壁4bのクローゼット46の西側部分には、2階廊下54へ往き来自在とする開口部45aが設けられている。
このように、第2建物躯体4は、台所42、トイレ43、2階のトイレ47、洗面所48及び浴室49といった水廻系の部屋を備えているものである。これにより水廻設備のための配管作業を第2建物躯体4のみ行うだけでよく、その作業が容易となる。
接続部5は、図2に示すように一階部分50に、玄関ドア51a、玄関土間51b及び玄関ホール51c等を備える玄関51と、2階部分に接続され、該2階部分への往き来自在とする階段52と、階段52裏に設けられた階段下スペース53等とを備える。玄関51は平面視して正面倒が底面部分となる台形状をなし、玄関ホール51cにより、第1建物躯体3及び第2建物躯体4とを連通する通路を形成し、これら第1建物躯体3及び第2建物躯体4とを接続している。
また、2階部分55には、階段52に接続され、接続部5の背面側の外壁に当接して配置された2階廊下54と、玄関ホール51cの真上に配置されたウッドデッキ部56とを備える。
ウッドデッキ部56は、背面側で階段上の吹き抜け57と仕切られているとともに外方と連通して設けられ、第2建物躯体4の外壁4bに形成された開口部45bにより洗面所48から往き来自在に形成されている。
まず、所定形状の第1建物躯体3と第2建物躯体4のプランを用意しておき、住宅が構築されるべき敷地2における第1建物躯体3の所定の配置位置、ここでは、敷地2の一側辺部21に沿うようにして、敷地2の北側付近の配置位置を決定する。
ついで、第2建物躯体4を第1建物躯体3の配置位置と、敷地2の形状,方位とに対応させた位置、ここでは、敷地内において第1建物躯体3の東側の位置、つまり、敷地における北東の位置の、敷地2の他辺部22に沿った配置位置を決定する。
そして、第1建物躯体3及び第2建物躯体4との間の接続部5の配置位置を決定した後、前記第1建物躯体3、第2建物躯体4を構築し、次いで、これら第1建物躯体3と第2建物躯体4との間を、木質パネルなどで囲むことで接続部5を構築し、第1建物躯体3及び第2建物躯体4とを接続する。
また、形状の異なる敷地毎に該敷地に対応した住宅のプランを用意しておく必要がない。
図4に示す住宅1Aは、平面視矩形状の敷地2Aに構築されており、平面視略長方形状の第1建物躯体3Aと、第1建物躯体3Aと左右に並ぶように構築された平面視略長方形状の第2建物躯体4Aと、第1建物躯体3Aと第2建物躯体4Aとの間に設けられ、これら第1建物躯体3Aと第2建物躯体4Aとを接続する接続部5Aとを備え、第1建物躯体3A及び第2建物躯体4Aは、敷地2A内において敷地2Aの互いに略平行で且つ対向する2側辺部のそれぞれに沿うように構築されている。なお、敷地2Aは、長辺部が北西から東南に沿って配置されたものとなっている。
台所302はいわゆるオープンキッチンであり、リビングダイニング303と同一の部屋に設けられている。
そして、この第1建物躯体3Aの2階部分35Aには、図4(b)に示すように、一階部分31Aの部屋の上部に、寝室306、居間307等の部屋が設けられ、テラス304の上部には、寝室306から出入り可能なバルコニー308が設けられている。また、2階部分35Aの右側、つまり東南側の外壁には、居間307と接続部5内とを連通する開口部31jが設けられている。
このように第1建物躯体3Aは、リビングダイニング303、寝室306、居間307等のように主に居住空間を有する躯体となっている。
そして、このカーポート402の西南側に洗面台403aを狭んで廊下403、洗面所404が配置され、廊下403に隣接してトイレ405、サウナ室406が配置されている。廊下403は、左右に延在し、開口部41dを介して接続部5に連通したものとなっている。
また、洗面所404の西南側に隣接して浴室407がサウナ室406の東南側で並ぶように配置されている。
また、カーポート401に隣接して住宅1Aの西南側に気泡風呂408が配置され、洗面所404から往き来可能なものとなっている。なお、この気泡風呂408の上方には、オーニング414が設けられている。
部屋409及び寝室411は同一の空間内に連通して設けられ、この空間の左側つまり北西側の外壁である第2建物躯体4Aの外壁には、開口部41fが設けられている。
このように第2建物躯体4Aには、カーポート402とともに、トイレ405,410、洗面所404、浴室407、気泡風呂408等の水廻設備を有する部屋を主に備えた躯体となっている。
接続部5Aは平面視して北東側から南西側に延在する長方形状をなし、一階部分50Aに、玄関ドア501a、玄関土間501b及び玄関ホール501c等を備える玄関501と、2階部分55Aに接続され、該2階部分への往き来自在とする階段502と、玄関ホール501cと階段502とを接続する一階廊下503等とを備える。
玄関501の玄関ホール501cは、開口部31fを介して、第1建物躯体3A内と連通し、該第1建物躯体3Aに往き来自在となっている。
一階廊下503は、住宅1Aの北東側から南西側に延在し、南西側端部で階段502の登り口と、開口部41dを介して廊下403と接続されている。
また、階段502は直階段であり、住宅1Aの正面側から北東側に向かって上がるように構成されている。なお、接続部に設けられている階段502を、上下階を接続する昇降手段として、エレベータやエスカレータ(R)などとしてもよい。
二階廊下506は、開口部31j,41fを介して、それぞれ第1建物躯体3Aの居間307と、第2建物躯体4Aの部屋409、トイレ410及び寝室411とを接続しており、これら第1建物躯体3Aと第2建物躯体4A間の往き来が自在となっている。
ついで、第2建物躯体4Aを第1建物躯体3Aの配置位置と、敷地2Aの形状,方位とに対応させた配置位置、ここでは、敷地2Aの他辺部22に沿った敷地2Aの東南側の配置位置を決定する。
そして、第1建物躯体3A及び第2建物躯体4Aとの間の接続部5Aの配置位置を決定した後、前記第1建物躯体3A、第2建物躯体4Aを構築し、次いで、これら第1建物躯体3Aと第2建物躯体4Aとの間を、木質パネルなどで囲むことで接続部5Aを構築し、第1建物躯体3A及び第2建物躯体4Aとを接続する。
図5に示す住宅1Bは、平面視六角形状の敷地2Bに構築されたものであり、敷地2B内に構築された平面視略長方形状の第1建物躯体3Bと、第1建物躯体3Bに対して東南側に並ぶように構築された平面視略長方形状の第2建物躯体4Bと、第1建物躯体3Bと第2建物躯体4Bとの間に設けられ、これら第1建物躯体3Bと第2建物躯体4Bとを接続する接続部5Bとを備える。そして、この住宅1Bは、第2建物躯体4Bを敷地2Bの形状,方位に対応させて配置することで構築されたものである。なお、この第3実施の形態においては、住宅1Bの玄関側を背面側として説明する。
また、この第1建物躯体3Bは、一階部分31Bにカーポート315の他に、カーポート315に隣接して浴室316、洗面所317、トイレ318が設けられ、これら浴室316、洗面所317、トイレ318のそれぞれに隣接してウォークインクローゼット319が設けられ、このウォークインクローゼット319へは、該ウォークインクローゼット319に隣接して設けられた寝室320から出入り可能となっている。
この2階部分35Bの接続部5側の外壁3fに、バルコニー324の右側部分(右側の手摺壁部分)及び台所321とダイニング322との間の部分にそれぞれ、切欠部31m,開口部31nが形成されている。
また、第2建物躯体4Bの2階部分45Bには、図5(b)に示すようにリビング422が設けられている。
外壁4gの2階部分には、リビング422の側方で、且つ第1建物躯体の切欠部31m,開口部31nにそれぞれ対向する位置に開口部4m,4nが形成されている。これら開口部4m,4nには、それぞれ他端部が切欠部31m,開口部31nが接続された外廊下部520、二階廊下部521の一端部が接続されている。
接続部5Bは、一階部分50Bに、玄関ドァ510a、玄関土間510b及び玄関ホール510c等を備える玄関510と、2階部分55Bに接続され、該2階部分55Bへの往き来自在とする階段511と、玄関ホール510cと階段511とを接続する一階廊下513と、一階廊下513の南西側に隣接して配置されたウッドデッキ部515等とを備える。
玄関510の玄関ホール510cは、開口部4iを介して、第2建物躯体4B内と連通し、該第2建物躯体4B内の寝室420に往き来自在となっている。
一階廊下513は、住宅1Bの背面側から正面側、つまり北東側から南西側に延在し、階段511の登り口と、正面側端部で開口部31l,4kを介して第1建物躯体3Bと第2建物躯体4Bとに接続され、往き来自在となっている。
また、階段511は直階段であり、住宅1Aの背面側から正面側に向かって上がるように構成されている。階段511の上方は吹き抜けになっており、階段511の上端部は開口部31n,4nとに架け渡された二階廊下部521に接続されている。なお、接続部に設けられている階段511を、上下階を接続する昇降手段として、エレベータやエスカレータ(R)などとしてもよい。また、玄関ホール510及び一階廊下513の上方は図5(b)に示すように吹き抜け527になっている。
ついで、第2建物躯体4Bを第1建物躯体3Bの配置位置と、敷地2Bの形状,方位とに対応させた位置、ここでは敷地2Bの東南側付近で且つ敷地2Bの他辺部22Bに沿った配置位置を決定する。
そして、第1建物躯体3B及び第2建物躯体4Bとの間の接続部5Bの配置位置を決定した後、前記第1建物躯体3B、第2建物躯体4Bを構築し、次いで、これら第1建物躯体3Bと第2建物躯体4Bとの間を、木質パネルなどで囲むことで接続部5Bを構築し、第1建物躯体3B及び第2建物躯体4Bとを接続する。
また、本実施の形態のように工業化住宅の場合、敷地毎に、該敷地の形状,方位に対応させた複数種の住宅プランを設計する必要がなく、また形状の異なる敷地毎に該敷地に対応した住宅のプランを用意しておく必要がない。
図6に示す住宅1Cは、対向する辺どうしがそれぞれ平行でなく1組の隣り合う2つの辺部のみが直交した平面視変形四角形状をなす敷地2C内に構築されており、平面視略長方形状の第1建物躯体3Cと、第1建物躯体3Cと左右に並ぶように構築された平面視略長方形状の第2建物躯体4Cと、第1建物躯体3Cと第2建物躯体4Cとの間に設けられ、これら第1建物躯体3Cと第2建物躯体4Cと接続する接続部5Cとを備える。
敷地2Cは、東西南北に位置する4隅を備え、南西側の辺部と北西側の辺部21Cとが略直交して接合され北西側の辺部の北側の端部に、前記南西側の辺部り短い辺部(北東側の辺部)が東に向かって、南西側の辺部に対して離間するように傾斜して接続され、この北東側の辺部の東側端部と、前記南西側の辺部の南側端部とを東側の辺部22Cで接続することでなる。
また、寝室330の略南側には、間仕切り壁334aで仕切られた第2寝室334が設けられ、第2寝室334の正面側には、外壁3lに仕切られたテラス335が設けられている。さらに、第2寝室334の西側に隣接してバーカウンター336aを備えたリビング336が設けられている。
また、第2建物躯体4Cの2階部分には、階段431に接続された部屋(パーティルーム)432が設けられ、この部屋432の正面側には2階正面外壁4rにより仕切られたウッドデッキ部434が設けられている。なお、このウッドデッキ部434は、2階正面外壁4rに取り付けられた開閉自在の窓41kを介して部屋432に往き来可能となっている。また、このウッドデッキ部434は、接続部5Cの有する外廊下535と面一に形成されているとともに、外廊下535によりインナーバルコニー341に接続されている。
接続部5Cは、一階部分50Cの正面側の外壁に沿って設けられ、玄関ドア531a、玄関土間531b及び玄関ホール531c等を備える玄関531と、2階部分に接続され、該2階部分への往き来自在とする階段532等とを備える。
なお、接続部5Cに設けられている階段532を、上下階を接続する昇降手段として、エレベータやエスカレータ(R)などとしてもよい。
玄関531は、平面視して正面側が底面部分となる台形状をなし、玄関ホール531cにより、第1建物躯体3C及び第2建物躯体4Cとを開口部を介して連通させ、これら第1建物躯体3C及び第2建物躯体4Cとを接続している。
また、階段532の上方は吹き抜けとなっている。
また、2階部分55には、接続部5Cの背面側の外壁に当接して配置されるとともに階段532に接続された2階廊下534を備え、この2階廊下534は左右で第2建物躯体4Cの部屋432と、第1建物躯体3Cのリビング339とを接続し、第1建物躯体3C及び第2建物躯体4Cを連通させた状態としている。
図7及び図8に示す住宅1Dは、北側から南側に延在する2つの側辺部21D,22Dが南側に向かって開くように配置されるとともに、南側の側辺部23Dが円弧状をなす平面視略扇状の敷地2D内に構築されており、平面視略長方形状の第1建物躯体3Dと、第1建物躯体3Dと左右に並ぶように構築された平面視略長方形状の第2建物躯体4Dと、第1建物躯体3Dと第2建物躯体4Dとの間に設けられ、これら第1建物躯体3Dと第2建物躯体4Dと接続する接続部5Dとを備える。
また、第1建物躯体3Dの2階部分35Dには、正面側、つまり南側の外壁に隣接して寝室(メインベッドルーム)355が設けられ、この寝室355の背面側つまり北側に向かって順に第2寝室356、小部屋357が設けられている。
また、第2寝室356の左側つまり西側には書斎358が隣接して設けられ、書斎358の背面側にはトイレ359が設けられている。
また、この第2建物躯体4Dは、2階部分に、図8に示すように、広縁444を有し、背面側の外壁に当接して設けられた和室445と、正面側の外壁に当接して設けられた茶室446と、飛び石447aを有し広縁444と茶室446間に設けられた庭447等が設けられている。
接続部5Dは、一階部分50Dの正面側の外壁に設けられた玄関ドア541a、玄関土間541b等とを備える玄関541と、2階部分に接続され、該2階部分への往き来自在とする階段542と、階段542の降り口と玄関土間541bとを接続する1階ホール543等とを備える。なお、接続部5Dに設けられている階段542を、上下階を接続する昇降手段として、エレベータやエスカレータ(R)などとしてもよい。
玄関土間541bは、左側で当接する第2建物躯体4Dの外壁に形成された開口部41pを介してカーポート440と連通し往き来自在となっている。
階段542は折り返し階段であり、登り口は背面側に設けられ背面側から正面側に向かって昇降できるように構成されている。
また、正面側の外壁に当接し、且つ玄関土間541bの上部にインナーバルコニー546が東西に延在するように設けられ、このインナーバルコニー546は第1建物躯体3Dの寝室355と第2建物躯体4Dの広縁444とを接続している。
図9に示す住宅1Eは、略正方形状の敷地において西側の隅部が切り欠かれて形成された平面視五角形状の敷地2Eに構築されたものであり、敷地2E内に構築された平面視略長方形状の第1建物躯体3Eと、第1建物躯体3Eと前後で並ぶように所定間隔空けて構築された平面視略長方形状の第2建物躯体4Eと、第1建物躯体3Eと第2建物躯体4Eとの間に設けられ、これら第1建物躯体3Eと第2建物躯体4Eとを接続する接続部5Eとを備える。
そして、この住宅1Eは、第2建物躯体4Eを敷地2Eの形状,方位に対応させて配置することで構築されたものである。なお、この実施の形態においては、住宅1Eの玄関側を正面側、つまり、北西側として説明する。
つまり、正面側辺部21Eは背面側辺部22Eより短く、右側辺部22Eは左側辺部21Eより短いものとなっている。
この第1建物躯体3Eの一階部分31Eには、正面壁に当接して第2寝室363が設けられ、この第2寝室363に隣接して背面側に寝室(メインベッドルーム)364が設けられている。また、この寝室364の背面側には洗面所365、トイレ366、サウナ室367、気泡風呂368等が設けられている。
また、この第1建物躯体3Eの二階部分35Eには、図9(b)に示すように、正面側の外壁に沿って屋外用リビング369が設けられ、屋外用リビング369の背面側には、背面側の外壁に沿った屋内用リビング370が設けられている。
これにより、第2建物躯体4Eの右側、つまり南西側の壁4vは、第1建物躯体3Eの北東側の外壁に対して平行となっており、第1建物躯体3Eと第2建物躯体4Eとが敷地2E内に左右に並んで配置された状態となっている。
また、この第2建物躯体4Eは、一階部分41Eにカーポート461の背面側に該カーポート461に出入り可能な部屋462が設けられている。
さらに第2建物躯体4Eの2階部分には、図9(b)に示すように、屋外用ダイニング463と、屋内に設けられたダイニング464及びキッチン465とを備える。
接続部5Eは、一階部分50Eに、玄関ドア551a、玄関土間551b及び玄関ホール551c等を備える玄関551と、玄関ホール551c及び2階部分55Eとに接続され、玄関ホール551cから2階部分55Eへの往き来自在とする階段552と、背面側の壁に沿って設けられた小部屋553と、小部屋553と玄関ホール551cとを接続する一階廊下555等とを備える。
一階廊下555及び小部屋553の上方は吹き抜けになっており、小部屋553は寝室364と連通している。
また、階段552は、住宅1Eの正面側から背面側に向かって上がるように構成されている。さらに階段552の途中に設けられた踊り場552aから第2建物躯体4Eにおいてカーポート461とキッチン465との間に形成された図示しない収納空間に往き来可能となっている。また、階段552の上方は吹き抜けになっており、階段552の上端部は第1建物躯体3E及び第2建物躯体4Eとに往き来自在に接続された二階廊下部557に接続されている。
接続部5Eの2階部分には、図9(b)に示すように二階廊下部557の他に、屋外用ダイニング463と屋外用リビング369との間に架設され、これら屋外用ダイニング463と屋外用リビング369とを接続する外廊下部558が設けられている。
なお、上記各実施の形態に示す住宅1、1A〜1Eは、それぞれ、形状が矩形状ではない変形した形状の敷地に対応して構築されるものとして説明したが、これに限らず、平面視略正方形状の敷地に構築されてよいことは勿論である。
このような平面視略正方形状の敷地に対しても、該敷地に対応させ且つ有効利用して構築することができる。以下でその一例を示す。
図10に示す住宅1Fは、略正方形状の敷地2Fに構築されたものであり、敷地2F内に構築された平直視略長方形状の第1建物躯体3Fと、第1建物躯体3Fと左側で並ぶように所定間隔空けて構築された平面視略長方形状の第2建物躯体4Fと、第1建物躯体3Fと第2建物躯体4Fとの間に設けられ、これら第1建物躯体3Fと第2建物躯体4Fとを接続する接続部5Fとを備える。
そして、この住宅1Fは、第2建物躯体4Fを敷地2Fの形状,方位に対応させて配置することで構築されたものである。なお、ここでは住宅1Fの正面側を南西側とする。
この第1建物躯体3Fの一階部分31Fには、図10(a)に示すように、正面壁に当接してリビング381が設けられ、このリビング381の背面側に隣接して和室382、ダイニング384が並んで右左に並んで設けられている。また、ダイニング384はリビング381と連通した状態で配置され、このダイニング384の背面側には該ダイニング384と連通した台所(オープンキッチン)385が設けられている。台所385は第1建物躯体3Fの左奥隅の入り隅部に沿って配置され、左右で接続部5Fと和室382に行き来自在に接続されている。
また、第1建物躯体3Fの正面側には、正面側の外壁を挟み且つ背面側辺部でリビング381に隣接して、且つ左側端部で玄関ポーチに接続されたウッドデッキ部383が設けられている。なお、このウッドデッキ部383の上方には、オーニング390が設けられている。
寝室386の背面側には、右奥側の隅部に沿って配置され且つ仕切壁389aで2つに仕切られた第2寝室389と、第2寝室389の左側つまり北西側に隣接して配置されたリビング(ファミリールーム)387とが設けられている。また左奥の隅部にはトイレが設けられている。リビング387は左側で接続された2階廊下576を介して第2建物躯体4Fから行き来自在となっている。
この第2建物躯体4Fの1階部分41Fには、図10(a)に示すように、正面側つまり北西側の壁にカーポート481の出入口となる開口部41oが形成されている。
また、この第2建物躯体4Fは、カーポート481の背面側に収納室482とトイレ483とが配置され、さらに2階部分には、図10(b)に示すように、屋外用ダイニング485、屋内に設けられたSOHO486、浴室487等が設けられている。さらに、この第2建物躯体4Fには、1階部分と2階部分との間に収納室(蔵)484が設けられている。
接続部5Fは、一階部分に、玄関ドア571a、玄関土間571b及び玄関ホール571c等を備える玄関571と、玄関ホール571c及び2階部分55Fに接続され、玄関ホール571cから2階部分55Fへの往き来自在とする階段572と、背面側の壁に沿い且つ階段572の下に設けられた小部屋574と、小部屋574と玄関ホール571cとを接続する一階廊下573等とを備える。
また、階段572は、住宅1Fの正面側から背面側に向かって上がるように構成され、上方は吹き抜けになっており、階段572の上端部は第1建物躯体3F及び第2建物躯体4Fとに往き来自在に接続された二階廊下576に接続されている。
そして、第1建物躯体及び第2建物躯体との間の接続部の配置位置を決定した後、前記第1建物躯体、第2建物躯体を構築し、次いで、これら第1建物躯体と第2建物躯体との間を、木質パネルなどで囲むことで接続部を構築し、第1建物躯体及び第2建物躯体とを接続する。
また、予め住宅のプランを用意しておく場合でも、敷地の形状毎に対応させた住宅全体のプランを用意する必要がなく、第2建物躯体を敷地の形状,方位に対応させて配置するだけで、所定の敷地を十分活用して住宅を構築することができる。また、第4〜7の実施形態において接続部に設けられている階段を、それぞれ上下階を接続する昇降手段として、エレベータやエスカレータ(R)などとしてもよい。
例えば、図11に示すように、矩形状でない変形した形状の敷地2Gに構築された平面視略長方形状の第1建物躯体3Gと、敷地2Gの形状,方位に対応して構築された第2建物躯体4Gと、これら第1建物躯体3Gと第2建物躯体4Gとの間に設けられ、第1建物躯体3Gと第2建物躯体4Gとを接続する接続部5Gの他に、第1建物躯体3Gに接続された第3建物躯体6を構築してもよい。
図11では、北東側から南西側に延在する略長方形状の敷地の西側の角部を取り、かつ東側の角部分を東南側に突出させた形状の敷地2Gに、第1〜第3建物躯体3G,4G、6とで平面視コ字状に配置されたものとなっており、これら第1〜第3建物躯体3G,4G、6の内側に中庭7が形成されるようになっている。なお、図11に示す住宅1Gにおいて、第1建物躯体3Gでは一階部分に、リビング392兼ダイニング393が設けられ、2階部分には、リビング392の上部に寝室396が設けられ、ダイニング393の上部には吹き抜け395が設けられている。また、寝室396及び吹き抜け395の東南側には寝室396に接続された2階廊下397が東南から北西に延在するように設けられている。
また、住宅を構成する第1建物躯体、第2建物躯体、接続部等の間取りは、接続部が第1建物躯体及び第2建物躯体とを接続するものであれば、任意に構成されていてもよく、その他、具体的な細部構造等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
以上のように、本願発明の建物によれば、第1建物躯体と、第2建物躯体と接続部とを備え、第2建物躯体を敷地の形状,方位に対応させることで、前記敷地に構築されるので、敷地の形状,方位に合わせて敷地を最大限利用して、どのような形状の敷地,方位にも対応して容易に構築できる。また、工業化住宅の場合、敷地毎に、該敷地の形状,方位に対応させた複数種の住宅プランを設計する必要がない。
また、前記第1建物躯体は、寝室、リビング、ダイニング等のうち少なくとも一つの居住スペースを備えるので、構築される敷地の形状が独特なものであっても居住スペースを第1建物躯体で確実に確保した住宅となる。
更に、前記第2建物躯体は、台所、洗面所、トイレ、浴室等のうち少なくとも一つの水廻スペースを備えているので、第1建物躯体や接続部に水廻スペースを設ける必要を無くすことができる。また、第2建物躯体に、台所、洗面所、トイレ、浴室等の居住するために必要な水廻スペースを全て設けた構成とすれば、第1建物躯体や接続部において水廻スペースを設けるための配管作業を行う必要がなく、第2建物躯体においてのみその作業を行いその作業を容易にすることができる。
2,2A,2B,2C,2D,2E,2F,2G 敷地
3,3A,3B,3C,3D,3E,3F,3G 第1建物躯体
4,4A,4B,4C,4D,4E,4F,4G 第2建物躯体
5,5A,5B,5C,5D,5E,5F,5G 接続部
Claims (1)
- それぞれの四面に外壁を有する第1建物躯体及び第2建物躯体と、前記第1建物躯体及 び第2建物躯体の間に設けられ、これら第1建物躯体及び第2建物躯体を接続して該第1 建物躯体及び第2建物躯体間を往き来自在にする接続部を備え、前記第1建物躯体は平面 視矩形状に形成されるとともに、寝室、リビング、ダイニング等の居住スペースのうち少 なくとも一つを備え、前記第2建物躯体は、平面視において短辺が、前記第1建物躯体の 短辺より短く、かつ長辺が前記第1建物躯体の長辺と対向して配置される平面視矩形状に 形成されるとともに、台所、洗面所、浴室等の水廻スペースのうち少なくとも一つを備え 、前記第1及び第2建物躯体は、敷地の形状,方位に対応して配置され、前記敷地は平面 視において平行でない離間した二つの側辺部を有し、当該側辺部の長手方向の一端部側か ら他端部側に向かって狭窄した略台形状となっており、前記第1建物躯体は前記敷地の一 方の側辺部に沿って当該側辺部と長辺を平行にして配置され、前記第2建物躯体は前記敷 地の他方の側辺部に沿って当該側辺部と長辺を平行にして配置され、前記第1建物躯体と 前記第2建物躯体とが正面側に向かって開くように配置され、更に前記接続部は、前記第 1建物躯体と前記第2建物躯体との間に形成される部分を正面側の外壁パネル、背面側の 外壁パネル及び上面側の屋根パネルとで囲むように覆うことで形成され、前記第1、第2 建物躯体の少なくとも1階部分と接続されていることを特徴とする建物。
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