JP5323380B2 - 含フッ素化合物及び該化合物から導かれる構成単位を有する重合体 - Google Patents

含フッ素化合物及び該化合物から導かれる構成単位を有する重合体 Download PDF

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Description

本発明は、含フッ素化合物及び該化合物から導かれる構成単位を有する重合体に関する。
一般に、フッ素含有重合体は屈折率が低く、透明性が高いことから、各種光学材料として使用されている。このようなフッ素含有重合体の一種として、特許文献1では、式(a−1)及び(a−2)で表されるフッ素原子を含有するメタクリル酸エステルやアクリル酸エステルから導かれる構成単位を有する重合体が記載されている。これらの(メタ)アクリル酸エステルは(メタ)アクリル酸とエポキシ化合物とを反応させて製造され、エステル部分のβ位に水酸基を持つ化合物である。
Figure 0005323380
特公昭44−26286号公報
ところが、本発明者は、特許文献1に開示されたフッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステルから導かれる構成単位を有する重合体は、その耐熱性に問題があることを見出した。
そこで、本発明は、高い耐熱性を有する重合体、及び該重合体を形成するために用いることができる新規なフッ素原子を含有する化合物を提供することを目的とする。
本発明者は、前記の課題を解決しうる新たな手段について鋭意検討の結果、本発明に至った。すなわち本発明は、下記の発明を提供する。
1.式(I)で表される含フッ素化合物。
Figure 0005323380
〔式(I)中、R1〜R3は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素原子若しくは水酸基で置換されてもよいC1-13脂肪族炭化水素基を表す。
4は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-10アルキレン基を表す。
5は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-15脂肪族炭化水素基を示す。R6は、フッ素原子で置換されてもよい直鎖状C1-10アルキレン基を表す。
7は、炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基又は水素原子を表す。
ただし、R1〜R7の少なくとも1つは、フッ素原子またはフッ素原子で置換された基である。〕
2.式(I)で表される含フッ素化合物から導かれる構成単位を有する重合体。
Figure 0005323380
〔式(I)中、R1〜R3は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素原子若しくは水酸基で置換されてもよいC1-13脂肪族炭化水素基を表す。
4は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-10アルキレン基を表す。
5は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-15脂肪族炭化水素基を示す。
6は、フッ素原子で置換されてもよい直鎖状C1-10アルキレン基を表す。
7は、炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基又は水素原子を表す。
ただし、R1〜R7の少なくとも1つは、フッ素原子またはフッ素原子で置換された基である。〕
3.式(I)で表される含フッ素化合物において、R7が水素原子である前2項記載の重合体。
4.式(I)で表される含フッ素化合物と共重合可能な化合物との共重合体である前2項又は3項記載の重合体。
5.式(I)で表される含フッ素化合物と共重合可能な化合物が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはそれらの混合物である前4項記載の重合体。
6.前2〜5項いずれか記載の重合体を含んでなる膜。
本発明のフッ素原子を含有する化合物から導かれる構成単位を含んでなるポリマーは、高い耐熱性を有し、さらに低屈折率でかつ透明性に優れている。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明で使用できるフッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステルは、式(I)で表される。
Figure 0005323380
〔式(I)中、R1〜R3は、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素原子若しくは水酸基で置換されてもよいC1-13脂肪族炭化水素基を表す。
4は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-10アルキレン基を表す。
5は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-15脂肪族炭化水素基を示す。
6は、フッ素原子で置換されてもよい直鎖状C1-10アルキレン基を表す。
7は、炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基又は水素原子を表す。
ただし、R1〜R7の少なくとも1つは、フッ素原子またはフッ素原子で置換された基である。〕
本明細書中、Ca-bの表記は、炭素数がa以上b以下であることを意味する。
1〜R3におけるフッ素原子又は水酸基で置換されてもよいC1-13脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、ヘキシル、ヘキシルメチル基などのアルキル基;
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、(トリフルオロメチル)メチル基、2−(トリフルオロメチル)エチル基、パーフルオロエチル基、(パーフルオロエチル)メチル基、2−(パーフルオロエチル)エチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、(パーフルオロ−n−プロピル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−プロピル)エチル基、パーフルオロ−n−ブチル基、(パーフルオロ−n−ブチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ブチル)エチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、(パーフルオロ−n−ペンチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ペンチル)エチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、(パーフルオロ−n−ヘキシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、(パーフルオロ−n−ヘプチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘプチル)エチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、(パーフルオロ−n−オクチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル基、パーフルオロ−n−ノニル基、(パーフルオロ−n−ノニル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ノニル)エチル基、パーフルオロ−n−デシル基、(パーフルオロ−n−デシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−デシル)エチル基、パーフルオロ−1−メチルエチル基、(パーフルオロ−1−メチルエチル)メチル基、2−(パーフルオロ−1−メチルエチル)エチル基、パーフルオロ−2−メチルプロピル基、(パーフルオロ−2−メチルプロピル)メチル基、2−(パーフルオロ−2−メチルプロピル)エチル基、パーフルオロ−3−メチルブチル基、(パーフルオロ−3−メチルブチル)メチル基、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチル基、パーフルオロ−4−メチルペンチル基、(パーフルオロ−4−メチルペンチル)メチル基、2−(パーフルオロ−4−メチルペンチル)エチル基、パーフルオロ−5−メチルヘキシル基、(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)メチル基、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル基、パーフルオロ−6−メチルヘプチル基、(パーフルオロ−6−メチルヘプチル)メチル基、2−(パーフルオロ−6−メチルヘプチル)エチル基、パーフルオロ−7−メチルオクチル基、(パーフルオロ−7−メチルオクチル)メチル基、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル基、パーフルオロ−8−メチルノニル基、(パーフルオロ−8−メチルノニル)メチル基、2−(パーフルオロ−8−メチルノニル)エチル基、パーフルオロ−9−メチルデシル基、(パーフルオロ−9−メチルデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−9−メチルデシル)エチル基、1−パーフルオロアダマンチル基、(1−パーフルオロアダマンチル)メチル基、2−(1−パーフルオロアダマンチル)エチル基、2−パーフルオロアダマンチル基、(2−パーフルオロアダマンチル)メチル基、2−(2−パーフルオロアダマンチル)エチル基、パーフルオロシクロヘキシル基、(パーフルオロシクロヘキシル)メチル基、2−(パーフルオロシクロヘキシル)エチル基などのフッ素含有アルキル基;
ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシ−n−プロピル基、2−ヒドロキシ−n−プロピル基、3−ヒドロキシ−n−プロピル基、1−ヒドロキシ−イソプロピル基、2−ヒドロキシ−イソプロピル基、1−ヒドロキシ−n−ブチル基、2−ヒドロキシ−n−ブチル基、3−ヒドロキシ−n−ブチル基、4−ヒドロキシ−n−ブチル基などの水酸基含有アルキル基が挙げられ、好ましくはメチル基、トリフルオロメチル基が挙げられる。
4におけるフッ素原子で置換されてもよいC1-10アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−へキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、ジフルオロメチレン基、パーフルオロエチレン基、パーフルオロ−n−プロピレン基、パーフルオロ−n−ブチレン基、パーフルオロ−n−ペンチレン基、パーフルオロ−n−へキシレン基、パーフルオロ−n−ヘプチレン基、パーフルオロ−n−オクチレン基、パーフルオロ−n−ノニレン基、パーフルオロ−n−デシレン基、2,2−ジフルオロ−1,3−プロピレン基、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブチレン基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−へキシレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロ−1,9−ノニレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ−1,10−デシレン基などが挙げられ、好ましくはメチレン基、エチレン基、プロピレン基が挙げられる。
5におけるフッ素原子で置換されてもよいC1-15脂肪族炭化水素基としては、例えば、下記(1)〜(5)の基が挙げられる。
(1)鎖状炭化水素基
例えばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−へキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、1,1−ジメチルエチレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、メチリデンエチレン基などのアルキレン基;及び
エテニレン基、プロペニレン基などのアルケニレン基。
(2)単環状炭化水素基
例えば1,2−シクロヘキシレン基などのシクロアルキレン基;及び
1,2−シクロヘキセニレン基などのシクロアルケニレン基。
(3)2価の橋かけ環状炭化水素基
2価の橋かけ環状炭化水素基として、例えば、ノルボルナン、ノルボルネン、アダマンタン及びテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エンなどの橋かけ環状炭化水素の2つの水素原子を結合手に置き換えた基が挙げられる。
(4)パーフルオロアルキレン基
例えばジフルオロメチレン基、パーフルオロエチレン基、パーフルオロ−n−プロピレン基、パーフルオロ−n−ブチレン基、パーフルオロ−n−ペンチレン基、パーフルオロ−n−へキシレン基、パーフルオロ−n−ヘプチレン基、パーフルオロ−n−オクチレン基、パーフルオロ−n−ノニレン基、パーフルオロ−n−デシレン基。
(5)部分フッ素置換アルキレン基
例えば2,2−ジフルオロ−1,3−プロピレン基、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブチレン基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−へキシレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロ−1,9−ノニレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ−1,10−デシレン基。
好ましいR5は、メチレン基及びエチレン基である。
6におけるフッ素原子で置換されてもよい直鎖状C1-10アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−へキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、ジフルオロメチレン基、パーフルオロエチレン基、パーフルオロ−n−プロピレン基、パーフルオロ−n−ブチレン基、パーフルオロ−n−ペンチレン基、パーフルオロ−n−へキシレン基、パーフルオロ−n−ヘプチレン基、パーフルオロ−n−オクチレン基、パーフルオロ−n−ノニレン基、パーフルオロ−n−デシレン基、2,2−ジフルオロ−1,3−プロピレン基、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブチレン基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−へキシレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロ−1,9−ノニレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ−1,10−デシレン基などが挙げられ、好ましくは、1個以上のフッ素原子で置換された直鎖状C1-10アルキレン基であり、より好ましくは、1個以上のフッ素原子で置換された直鎖状C3-8アルキレン基である。特に好ましくは、2,2−ジフルオロ−1,3−プロピレン基、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブチレン基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−へキシレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクチレン基が挙げられる。
7における炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、n−へキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロヘキシル、(シクロヘキシル)メチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル−2−アダマンチル基などのアルキル基;
フルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、(トリフルオロメチル)メチル基、2−(トリフルオロメチル)エチル基、パーフルオロエチル基、(パーフルオロエチル)メチル基、2−(パーフルオロエチル)エチル基、パーフルオロ−n−プロピル基、(パーフルオロ−n−プロピル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−プロピル)エチル基、パーフルオロ−n−ブチル基、(パーフルオロ−n−ブチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ブチル)エチル基、パーフルオロ−n−ペンチル基、(パーフルオロ−n−ペンチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ペンチル)エチル基、パーフルオロ−n−ヘキシル基、(パーフルオロ−n−ヘキシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘキシル)エチル基、パーフルオロ−n−ヘプチル基、(パーフルオロ−n−ヘプチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘプチル)エチル基、パーフルオロ−n−オクチル基、(パーフルオロ−n−オクチル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−オクチル)エチル基、パーフルオロ−n−ノニル基、(パーフルオロ−n−ノニル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ノニル)エチル基、パーフルオロ−n−デシル基、(パーフルオロ−n−デシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−デシル)エチル基、パーフルオロ−n−ウンデシル基、(パーフルオロ−n−ウンデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ウンデシル)エチル基、パーフルオロ−n−ドデシル基、(パーフルオロ−n−ドデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ドデシル)エチル基、パーフルオロ−n−トリデシル基、(パーフルオロ−n−トリデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−トリデシル)エチル基、パーフルオロ−n−テトラデシル基、(パーフルオロ−n−テトラデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−テトラデシル)エチル基、パーフルオロ−n−ペンタデシル基、(パーフルオロ−n−ペンタデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ペンタデシル)エチル基、パーフルオロ−n−ヘキサデシル基、(パーフルオロ−n−ヘキサデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘキサデシル)エチル基、パーフルオロ−n−ヘプタデシル基、(パーフルオロ−n−ヘプタデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘプタデシル)エチル基、パーフルオロ−n−オクタデシル基、(パーフルオロ−n−オクタデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−オクタデシル)エチル基、パーフルオロ−n−ノナデシル基、(パーフルオロ−n−ノナデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ノナデシル)エチル基、パーフルオロ−n−エイコシル基、(パーフルオロ−n−エイコシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−エイコシル)エチル基、パーフルオロ−n−ヘネイコシル基、(パーフルオロ−n−ヘネイコシル)メチル基、2−(パーフルオロ−n−ヘネイコシル)エチル基、パーフルオロ−1−メチルエチル基、(パーフルオロ−1−メチルエチル)メチル基、2−(パーフルオロ−1−メチルエチル)エチル基、パーフルオロ−2−メチルプロピル基、(パーフルオロ−2−メチルプロピル)メチル基、2−(パーフルオロ−2−メチルプロピル)エチル基、パーフルオロ−3−メチルブチル基、(パーフルオロ−3−メチルブチル)メチル基、2−(パーフルオロ−3−メチルブチル)エチル基、パーフルオロ−4−メチルペンチル基、(パーフルオロ−4−メチルペンチル)メチル基、2−(パーフルオロ−4−メチルペンチル)エチル基、パーフルオロ−5−メチルヘキシル基、(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)メチル基、2−(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)エチル基、パーフルオロ−6−メチルヘプチル基、(パーフルオロ−6−メチルヘプチル)メチル基、2−(パーフルオロ−6−メチルヘプチル)エチル基、パーフルオロ−7−メチルオクチル基、(パーフルオロ−7−メチルオクチル)メチル基、2−(パーフルオロ−7−メチルオクチル)エチル基、パーフルオロ−8−メチルノニル基、(パーフルオロ−8−メチルノニル)メチル基、2−(パーフルオロ−8−メチルノニル)エチル基、パーフルオロ−9−メチルデシル基、(パーフルオロ−9−メチルデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−9−メチルデシル)エチル基、パーフルオロ−10−メチルウンデシル基、(パーフルオロ−10−メチルウンデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−10−メチルウンデシル)エチル基、パーフルオロ−11−メチルドデシル基、(パーフルオロ−11−メチルドデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−11−メチルドデシル)エチル基、パーフルオロ−12−メチルトリデシル基、(パーフルオロ−12−メチルトリデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−12−メチルトリデシル)エチル基、パーフルオロ−13−メチルテトラデシル基、(パーフルオロ−13−メチルテトラデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−13−メチルテトラデシル)エチル基、パーフルオロ−14−メチルペンタデシル基、(パーフルオロ−14−メチルペンタデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−14−メチルペンタデシル)エチル基、パーフルオロ−15−メチルヘキサデシル基、(パーフルオロ−15−メチルヘキサデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−15−メチルヘキサデシル)エチル基、パーフルオロ−16−メチルヘプタデシル基、(パーフルオロ−16−メチルヘプタデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−16−メチルヘプタデシル)エチル基、パーフルオロ−17−メチルオクタデシル基、(パーフルオロ−17−メチルオクタデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−17−メチルオクタデシル)エチル基、パーフルオロ−18−メチルノナデシル基、(パーフルオロ−18−メチルノナデシル)メチル基、2−(パーフルオロ−18−メチルノナデシル)エチル基、パーフルオロ−19−メチルエイコシル基、(パーフルオロ−19−メチルエイコシル)メチル基、2−(パーフルオロ−19−メチルエイコシル)エチル基、パーフルオロ−20−メチルヘネコシル基、(パーフルオロ−20−メチルヘネイコシル)メチル基、2−(パーフルオロ−20−メチルヘネイコシル)エチル基、1−パーフルオロアダマンチル基、(1−パーフルオロアダマンチル)メチル基、2−(1−パーフルオロアダマンチル)エチル基、2−パーフルオロアダマンチル基、(2−パーフルオロアダマンチル)メチル基、2−(2−パーフルオロアダマンチル)エチル基、パーフルオロシクロヘキシル基、(パーフルオロシクロヘキシル)メチル基、2−(パーフルオロシクロヘキシル)エチル基などのフッ素含有アルキル基;
メトキシメチル基、2−ヒドロキシ−1−エチル基、2−ヒドロキシ−1−プロピル基、2−(2−メトキシエトキシ)−1−エチル基などの炭素原子が酸素原子に置換したアルキル基などが挙げられ、好ましくはメチル基、tert−ブチル基、1−メチル−1−シクロヘキシル基、1−アダマンチル基、2−メチル−2−アダマンチル基、2−エチル2−アダマンチル基、(トリフルオロメチル)メチル基、(パーフルオロエチル)メチル基、(パーフルオロプロピル)メチル基、(パーフルオロブチル)メチル基、(パーフルオロペンチル)メチル基、(パーフルオロヘキシル)メチル基、(パーフルオロヘプチル)メチル基、(パーフルオロオクチル)メチル基、(パーフルオロノニル)メチル基、(パーフルオロデシル)メチル基、(パーフルオロ−1−メチルエチル)メチル基、(パーフルオロ−2−メチルプロピル)メチル基、(パーフルオロ−3−メチルブチル)メチル基、(パーフルオロ−4−メチルペンチル)メチル基、(パーフルオロ−5−メチルヘキシル)メチル基、パーフルオロ−6−メチルヘプチル)メチル基、(パーフルオロ−7−メチルオクチル)メチル基、(パーフルオロ−8−メチルノニル)メチル基、(パーフルオロ−9−メチルデシル)メチル基、メトキシメチル基が挙げられる。
本発明の化合物のうち特に好ましい化合物は式(I)で表されるフッ素原子を含有する(メタ)アクリル酸エステルである。この場合、式(I)においてR1及びR2は水素原子を表し、R3は水素原子(アクリル酸エステル)又はメチル基(メタクリル酸エステル)を表し、R4は単結合を表す。このうちメタクリル酸エステルとしては、具体的には、次の化合物が例示される。
Figure 0005323380
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本発明におけるアクリル酸エステルとしては、具体的には、上で例示したメタクリル酸エステルのメタクリロイル基をアクリロイル基に変更した化合物が例示される。なお、本明細書中、(メタ)アクリル酸の表記は、アクリル酸およびメタクリル酸からなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。また、(メタ)アクリル酸エステルの表記は、アクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルからなる群から選ばれる少なくとも1種を表す。
次に本発明の含フッ素化合物を製造する方法について説明する。式(I)においてR7が水素原子である化合物は、式(Aa)で表される化合物と、式(Bb)又は式(Cc)で表される化合物とを反応させて得られる化合物と、式(Dd)で表される化合物とを反応させることによって得られる。
また、式(I)においてR7が炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基である化合物は、式(I)においてR7が水素原子である化合物と、炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基を有するアルコールとをエステル化反応させることによって得られる。
Figure 0005323380
〔式(Aa)中、R6は、式(I)におけるものと同じものを表す。〕
Figure 0005323380
〔式(Bb)及び式(Cc)中、R5は、それぞれ独立に、式(I)におけるものと同じものを表す。〕
Figure 0005323380
〔式(Dd)中、R1〜R4は、式(I)におけるものと同じものを表す。
8は、ハロゲン原子、アシルオキシ基、スルホニルオキシ基、アルコキシ基又は水酸基を表す。〕
式(Aa)におけるR6のフッ素原子で置換されてもよい直鎖状C1-10アルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−へキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、ジフルオロメチレン基、パーフルオロエチレン基、パーフルオロ−n−プロピレン基、パーフルオロ−n−ブチレン基、パーフルオロ−n−ペンチレン基、パーフルオロ−n−へキシレン基、パーフルオロ−n−ヘプチレン基、パーフルオロ−n−オクチレン基、パーフルオロ−n−ノニレン基、パーフルオロ−n−デシレン基、2,2−ジフルオロ−1,3−プロピレン基、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブチレン基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−へキシレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロ−1,9−ノニレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ−1,10−デシレン基などが挙げられ、好ましくは、1個以上のフッ素原子で置換された直鎖状C1-10アルキレン基であり、より好ましくは、1個以上のフッ素原子で置換された直鎖状C3-8アルキレン基である。特に好ましくは、2,2−ジフルオロ−1,3−プロピレン基、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブチレン基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−へキシレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクチレン基が挙げられる。
式(Bb)及び式(Cc)におけるR5のフッ素原子で置換されてもよいC1-15の脂肪像炭化水素基としては、例えば、下記(1)〜(5)の基が挙げられる。
(1)鎖状炭化水素基 例えばメチレン基、エチレン基、n−プロピレン基、n−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−へキシレン基、n−ヘプチレン基、n−オクチレン基、n−ノニレン基、n−デシレン基、1,1−ジメチルエチレン基、2−メチル−1,3−プロピレン基、メチリデンエチレン基などのアルキレン基;及び
エテニレン基、プロペニレン基などのアルケニレン基。
(2)単環状炭化水素基
例えば1,2−シクロヘキシレン基などのシクロアルキレン基;及び
1,2−シクロヘキセニレン基などのシクロアルケニレン基。
(3)2価の橋かけ環状炭化水素基
2価の橋かけ環状炭化水素基として、例えば、ノルボルナン、ノルボルネン、アダマンタン及びテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−エンなどの橋かけ環状炭化水素の2つの水素原子を結合手に置き換えた基が挙げられる。
(4)パーフルオロアルキレン基
例えばジフルオロメチレン基、パーフルオロエチレン基、パーフルオロ−n−プロピレン基、パーフルオロ−n−ブチレン基、パーフルオロ−n−ペンチレン基、パーフルオロ−n−へキシレン基、パーフルオロ−n−ヘプチレン基、パーフルオロ−n−オクチレン基、パーフルオロ−n−ノニレン基、パーフルオロ−n−デシレン基。
(5)部分フッ素置換アルキレン基
例えば2,2−ジフルオロ−1,3−プロピレン基、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブチレン基、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−へキシレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクチレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロ−1,9−ノニレン基、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ−1,10−デシレン基。
好ましいR5は、メチレン基及びエチレン基である。
式(Dd)におけるR1〜R3として、好ましくは水素原子、フッ素原子、トリフルオロメチル基、メチル基が挙げられる。
式(Dd)におけるR4として、好ましくは、単結合、メチレン基、エチレン基、プロピレン基が挙げられる。
式(Dd)におけるR8として、好ましくは、塩素原子、アクリロイルオキシ基、メタクリロイルオキシ基、アセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、メチルスルホニルオキシ基、p−トリルスルホニルオキシ基、水酸基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基が挙げられる。
式(Aa)で表される化合物としては、例えば、含フッ素ジオールが挙げられ、具体的には、2,2,3,3,4,4,5,5−オクタフルオロ−1,6−ヘキサンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7−ドデカフルオロ−1,8−オクタンジオール(いずれも、ダイキン化成品販売(株)製)、2,2,3,3−テトラフルオロ−1,4−ブタンジオール、2,2,3,3,4,4−ヘキサフルオロ−1,5−ペンタンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ−1,10−デカンジオール(いずれも、アルドリッチ ケミカル カンパニー製)、ジフルオロメタンジオール、1,2−パーフルオロエタンジオール、1,3−パーフルオロ−n−プロパンジオール、1,4−パーフルオロ−n−ブタンジオール、1,5−パーフルオロ−n−ペンタンジオール、1,6−パーフルオロ−n−ヘキサンジオール、1,7−パーフルオロ−n−ヘプタンジオール、1,8−パーフルオロ−n−オクタンジオール、1,9−パーフルオロ−n−ノナンジオール、1,10−パーフルオロ−n−デカンジオール、2,2−ジフルオロ−1,3−プロパンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−デカフルオロ−1,7−ヘプタンジオール、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8−テトラデカフルオロ−1,9−ノナンジオールなどが挙げられる。
式(Bb)で表される化合物としては、例えば、無水コハク酸、無水グルタル酸、パーフルオロ無水グルタル酸、無水2,3−ノルボルナンジカルボン酸、無水2−ノルボルネン−5,6−ジカルボン酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、無水1,2,5,6−テトラヒドロフタル酸、無水3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、無水イタコン酸、無水マレイン酸、無水2,2−ジメチルコハク酸、無水3−メチルグルタル酸などが挙げられる。
式(Cc)で表される化合物としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカジオニック アシッド、ドデカンジオニック アシッド、パーフルオロコハク酸(ダイキン化成品販売(株)製)、パーフルオログルタル酸(ダイキン化成品販売(株)製)、パーフルオロアジピン酸(ダイキン化成品販売(株)製)、パーフルオロスベリン酸(ダイキン化成品販売(株)製)、パーフルオロアゼライン酸(ダイキン化成品販売(株)製)、2,3−ノルボルナンジカルボン酸、2−ノルボルネン−5,6−ジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2,5,6−テトラヒドロフタル酸、3,4,5,6−テトラヒドロフタル酸、イタコン酸、マレイン酸、2,2−ジメチルコハク酸、3−メチルグルタル酸などが挙げられる。
式(Dd)で表される化合物としては、例えば、メタクリロイル クロライド、アクリロイル クロライド、メタクリル酸無水物、アクリル酸無水物、酢酸メタクリロイル、酢酸アクリロイル、トリフルオロ酢酸メタクリロイル、トリフルオロ酢酸アクリロイル、メタンスルホン酸メタクリロイル、メタンスルホン酸アクリロイル、p−トルエンスルホン酸メタクリロイル、p−トルエンスルホン酸アクリロイル、メタクリル酸、アクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸ブチル、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸ブチルなどが挙げられる。
前記の(Aa)と(Bb)との反応は、例えば、4−ジメチルアミノピリジンおよびピリジン共存下、還流させながら攪拌することにより行われる。また、得られた反応混合物は、例えば、トルエンと塩酸を用いた分液操作により精製される。
前記の(Aa)と(Cc)との反応は、例えば、濃硫酸、硫酸マグネシウムおよびクロロホルム共存下、還流させながら攪拌することにより行われる。また得られた反応混合物は、例えば、クロロホルムと飽和炭酸ナトリウム水溶液を用いた分液操作により精製される。
前記の(Aa)と(Bb)又は(Cc)とを反応させて得られる化合物と、(Dd)との反応は、例えば、THF共存下室温で攪拌させること、4−ジメチルアミノピリジンおよびピリジン共存下還流させながら攪拌すること、又は、濃硫酸、硫酸マグネシウムおよびクロロホルム共存下還流させながら攪拌することにより行われる。また、得られた反応混合物は、例えば、トルエンと塩酸を用いた分液操作により精製される。
本発明の重合体は、式(I)で表される化合物から導かれる構成単位、すなわち式(II)で表される構成単位を有する。
Figure 0005323380
〔式(II)中、R1〜R7は、式(I)におけるものと同じものを表す。〕
すなわち、本発明による式(II)の繰り返し単位を与える化合物としてのフッ素原子を含有するメタクリル酸エステルは、特にその置換基構造には限定されないが、具体的に例示すると、次の化合物が例示される。
Figure 0005323380
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本発明による式(II)の繰り返し単位を与える化合物としてのフッ素原子を含有するアクリル酸エステルは、具体的には、上で例示したメタクリル酸エステルのメタクリロイル基をアクリロイル基に変更した化合物が例示される。
本発明の重合体は、式(I)で表される化合物をモノマーとして製造することができる。中でも、式(I)において、R7が水素原子である化合物と、R7が水素原子以外の化合物との共重合体や、式(I)においてR7が水素原子である化合物と、式(I)で表される化合物とは異なるアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルとの共重合体などが好ましい。
本発明にかかる重合体を製造するための重合方法としては、例えば、ラジカル重合が採用され、ラジカル重合開始剤あるいはラジカル開始源の存在下で、塊状重合、溶液重合、懸濁重合または乳化重合などの公知の重合方法により、回分式、半連続式または連続式などの操作で行われる。ラジカル重合開始剤としては特に限定されるものではないが、例えば、アゾ系化合物、過酸化物系化合物、レドックス系化合物などが挙げられ、その際の重合はそれぞれの開始剤に最適な温度範囲で行われる。
本発明の重合物を得るための反応に用いられる反応容器は、特に限定されないが、ガラス製の反応容器などが挙げられる。また、重合溶媒としては、例えば、酢酸エチル、酢酸n−ブチルなどのエステル系;
アセトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン系;
トルエン、シクロヘキサンなどの炭化水素系:
イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール系溶剤などがある。また水、エーテル系、環状エーテル系、フロン系、芳香族系、フルオロカーボン類、パーフルオロエーテル類などの種々の溶媒を使用することも可能である。これらの溶剤は単独でもあるいは2種類以上を混合しても使用できる。
このようにして得られる重合体の数平均分子量は、通常、2,000〜100,000、好ましくは4,000〜15,000、より好ましくは12,000〜14,000である。
本発明によれば重合後、有機溶剤に溶解させ、コーティング材料とすることができ、該コーティング材料を支持体上に塗布し、有機溶剤成分を除去することで膜を形成することができる。
次に本発明の重合体による応用分野について記述する。本発明の重合体は主にコーティング用途に用いることができ、通常は本発明の重合体を有機溶媒に溶解させて成膜することで応用に供する。したがって、使用する有機溶媒としては重合体が可溶であれば特に制限されないが、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノンなどのケトン類や、エチレングリコール、エチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノアセテート、ジプロピレングリコール、又はジプロピレングリコールモノアセテートのモノメチルエーテル、モノエチルエーテル、モノプロピルエーテル、モノブチルエーテル又はモノフェニルエーテルなどの多価アルコール類及びその誘導体や、ジオキサンのような環式エーテル類や、乳酸メチル、乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチルなどのエステル類、キシレン、トルエンなどの芳香族系溶媒、フロン、代替フロン、パーフルオロ化合物、ヘキサフルオロイソプロピルアルコールなどのフッ素系溶剤、塗布性を高める目的で高沸点弱溶剤であるターペン系の石油ナフサ溶媒やパラフィン系溶媒などが使用可能である。これらは単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
本発明の重合体をガラス、プラスチック、液晶オパネル、プラズマディスプレーパネル、エレクトロルミネッセンスパネルなどの表面に極薄膜でコーティングすることによって反射防止膜とすることができ、これを、単層または他の屈折率を有する薄膜と組合せて使用することもできる。
本発明の重合体はレジスト用途に用いることができ、なかでも、酸の作用によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が変化する高分子化合物および酸発生剤を基本組成に含有するポジ型レジスト組成物における使用が最も好ましい。特に最近の半導体の微細化に対応した193nmのArFエキシマレーザーや157nmに代表される真空紫外領域のF2レーザー用ポジ型レジストとして好適である。すなわち、酸の作用によりアルカリ性水溶液に対する溶解性が変化する高分子化合物として応用される。使用できる酸不安定基としては式(II)で表される構成単位のR7に導入することで、その目的が達成される。
前記のレジスト用途の組成物に用いられる光酸発生剤については特に制限はなく、化学増幅型レジストの酸発生剤として用いられるものの中から、任意のものを選択して使用することができる。このような酸発生剤の例としては、ビススルホニルジアゾメタン類、ニトロベンジル誘導体類、オニウム塩類、ハロゲン含有トリアジン化合物類、シアノ基含有オキシムスルホネート化合物類、その他のオキシムスルホネート化合物などが挙げられる。これらの酸発生剤は単独で用いてもよいし、2種以上を組合せて用いてもよい。
前記のレジスト用途の組成物の使用方法としては、従来のフォトレジスト技術のレジストパターン形成方法が用いられるが、まずシリコンウエハのような支持体上に、レジスト組成物の溶液をスピンナーなどで塗布し、乾燥して感光層を形成させ、これに露光装置などにより、エキシマレーザー光を所望のマスクパターンを介して照射し、加熱する。次いでこれを現像液、例えば0.1〜10重量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液のようなアルカリ性水溶液などを用いて現像処理する。この形成方法でマスクパターンに忠実なパターンを得ることができる。
前記のレジスト用途の組成物には、さらに所望により、混和性のある添加物、例えば付加的樹脂、クエンチャー、溶解性抑止剤、可塑剤、安定剤、着色剤、界面活性剤、増粘剤、レベリング剤、消泡剤、相溶化剤、密着剤、酸化防止剤などの種々添加剤を含有させることができる。
以下、実施例によって本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
式(DIOL−1)で表される含フッ素ジオール(10.0g;38mmol)(CASNo.355−74−8、ダイキン化成品販売(株)製)に、無水コハク酸(3.8g;38mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.47g;3.8mmol)、ピリジン(50g)を加えた後、還流させながら2.5時間攪拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、トルエン(100mL)を加え、有機層を塩酸(50mL)で2回、水(50mL)で2回、洗浄した。有機層を取り出し、硫酸マグネシウムを加え乾燥させ、ろ過した。ろ液にカルボラフィンを加え、60℃で1時間攪拌し、セライトを通してろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、式(AA−1)で表される含フッ素化合物12.4gを得た。
Figure 0005323380
式(AA−1)で表される含フッ素化合物の構造は、1H−NMR(EX−270;日本電子(株)製)によって同定した。
1H−NMR(270MHz、δ値(ppm、TMS基準)、DMSO−d6、室温);2.4−2.7(4H、m)、3.77(2H、t、J=15Hz)、4.04(2H、t、J=15Hz)、6.02(1H、bs)、9.14(1H、bs)
式(AA−1)で表される含フッ素化合物(12.4g;34mmol)に、メタクリル酸無水物(5.3g;34mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.42g;3.4mmol)、ピリジン(50g)を加えた後、還流させながら2.5時間攪拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、トルエン(100mL)を加え、有機層を塩酸(50mL)で2回、水(50mL)で2回、洗浄した。有機層を取り出し、硫酸マグネシウムを加え乾燥させ、ろ過した。ろ液にカルボラフィンを加え、60℃で1時間攪拌し、セライトを通してろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、式(I−1−1)で表される含フッ素メタクリル酸エステル13.4gを得た。
Figure 0005323380
式(I−1−1)で表される含フッ素化合物の構造は、1H−NMR(EX−270;日本電子(株)製)によって同定した。
1H−NMR(270MHz、δ値(ppm、TMS基準)、DMSO−d6、室温);1.95(3H、s)、2.3−2.7(4H、m)、3.75(2H、t、J=15Hz)、4.05(2H、t、J=15Hz)、5.56(1H、d、J=1.0Hz)、6.10(1H、d、J=1.0Hz)、9.29(1H、bs)
実施例2
滴下ロート及びジムロート冷却菅、温度計、メカニカルスターラーを備えた500mLの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(15.0g)を仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま90℃まで昇温した。200mLビーカーに、式(I−1−1)で表される含フッ素メタクリル酸(13.4g;31mmol)及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(0.154g;0.94mmol)、メチルイソブチルケトン(53g)を加え、室温で攪拌して均一溶液にした。この溶液を滴下ロートに加え、90℃に保温した4つ口フラスコ内に1時間かけて滴下した。滴下終了後、4つ口フラスコ内を90℃に保温して4時間攪拌したところ、無色溶液が得られた。4つ口フラスコ内を室温まで冷却し、得られた無色溶液を1Lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、13.4gの樹脂Aを得た。樹脂Aの数平均分子量(Mn)は13,000、重量平均分子量(Mw)は23,000、分散度は1.74であった。
前記の樹脂Aの重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)の測定については、GPC法を用いて、以下の条件で行った。
装置;K2479((株)島津製作所製)
カラム;SHIMADZU Shim−pack GPC−80M
カラム温度;40℃
溶媒;THF(テトラヒドロフラン)
流速;1.0mL/min
検出器;RI
被検液溶媒;
被検液濃度;溶媒、濃度2重量%THF溶液
上記で得られたポリスチレン換算の重量平均分子量および数平均分子量の比を分散度(Mw/Mn)とした。
樹脂Aを固形分で100質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート400質量部を混合した後、孔径0.2μmのメンブランフィルタでろ過して樹脂液1を得た。
[屈折率測定]
シリコンウエハ上にスピンコート法で膜厚が1.0μmとなるように、樹脂液1を塗布し、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して膜を形成し、550nmにおける屈折率を分光エリプソメータ(M−220;日本分光(株)製)にて測定した。結果を表1に示す。
[透明性]
石英ウエハ上にスピンコート法で膜厚が1.0μmとなるように、樹脂液1を塗布し、ホットプレート上で、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。次いで該被膜に300〜450nmの紫外光200mJ/cm2を照射後し、180℃で3分間加熱し、400〜700nmの波長−透過率スペクトルを分光光度計(DU−640;BECKMAN社製)により測定し、平均透過率を算出した。結果を表1に示す。該平均透過率が高いほど、透明性が高く好ましい。
[耐熱性]
石英ウエハ上にスピンコート法で膜厚が1.0μmとなるように、樹脂液1を塗布し、ホットプレート上で、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して被膜を形成した。次いで該被膜に300〜450nmの紫外光200mJ/cm2を照射後し、180℃で3分間加熱して、被膜を得た。該被膜の400〜700nmの波長−透過率スペクトルを分光光度計(DU−640;BECKMAN社製)により測定し、平均透過率(T0)を算出した。得られた被膜を、240℃で60分間加熱して、膜を目視で観察し、膜のはじきを確認したところ、膜は残っており、はじきはなかった。
次いで、加熱後の被膜について400〜700nmの波長−透過率スペクトルを測定し、平均透過率(Ta)を算出した。TaからT0を差し引いた値を求め、これを耐熱安定性とした。結果を表1に示す。耐熱安定性は、加熱前後の変化が少ないほど好ましい。
[現像性測定]
シリコンウエハ上にスピンコート法で膜厚が1μmとなるように、樹脂液1を塗布し、90℃で1分間加熱して揮発成分を除去して塗布膜を形成し、膜厚を光学干渉式膜厚計(VM1200;大日本スクリーン製造(株)製)で測定し膜厚Aとした。
次いで得られた塗布膜を、110℃で60秒間加熱し、室温まで放冷後に、現像液〔23℃に保温された2.38質量%のテトラメチルアンモニウムハイドロオキサイド水溶液〕に60秒間浸漬して現像した。
現像後、水洗し、乾燥後、膜厚を測定し膜厚Bとした。以下の式で、現像残膜率を求めた。
現像残膜率(%);A/B×100
リソグラフィー特性を必要とする用途に使用する際は、現像残膜率は、0%に近い方が好ましい。
実施例3
式(DIOL−2)で表される含フッ素ジオール(15.0g;41mmol)(CASNo.90177−96−1、ダイキン化成品販売(株)製)に、無水コハク酸(4.1g;41mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.51g;4.1mmol)、ピリジン(55g)を加えた後、還流させながら2.5時間攪拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、トルエン(100mL)を加え、有機層を塩酸(50mL)で2回、水(50mL)で2回、洗浄した。有機層を取り出し、硫酸マグネシウムを加え乾燥させ、ろ過した。ろ液にカルボラフィンを加え、60℃で1時間攪拌し、セライトを通してろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、式(AA−2)で表される含フッ素化合物16.8gを得た。
Figure 0005323380
式(AA−2)で表される含フッ素化合物の構造は、1H−NMR(EX−270;日本電子(株)製)によって同定した。
1H−NMR(270MHz、δ値(ppm、TMS基準)、DMSO−d6、室温);2.3−2.7(4H、m)、3.72(2H、t、J=15Hz)、4.07(2H、t、J=15Hz)、6.05(1H、bs)、9.19(1H、bs)
式(AA−2)で表される含フッ素化合物(16.8g;36mmol)に、メタクリル酸無水物(5.6g;36mmol)、4−ジメチルアミノピリジン(0.45g;3.6mmol)、ピリジン(50g)を加えた後、還流させながら2.5時間攪拌した。その後、反応液を室温まで冷却し、トルエン(100mL)を加え、有機層を塩酸(50mL)で2回、水(50mL)で2回、洗浄した。有機層を取り出し、硫酸マグネシウムを加え乾燥させ、ろ過した。ろ液にカルボラフィンを加え、60℃で1時間攪拌し、セライトを通してろ過した。ろ液をロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、式(I−1−2)で表される含フッ素メタクリル酸エステル17.4gを得た。
Figure 0005323380
式(I−1−2)で表される含フッ素メタクリル酸エステルの構造は、1H−NMR(EX−270;日本電子(株)製)によって同定した。
1H−NMR(270MHz、δ値(ppm、TMS基準)、DMSO−d6、室温);1.96(3H、s)、2.3−2.7(4H、m)、3.72(2H、t、J=15Hz)、4.02(2H、t、J=15Hz)、5.51(1H、d、J=1.0Hz)、6.16(1H、d、J=1.0Hz)、9.24(1H、bs)
実施例4
滴下ロート及びジムロート冷却菅、温度計、メカニカルスターラーを備えた500mLの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(16.0g)を仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま90℃まで昇温した。200mLビーカーに、式(I−1−2)で表される含フッ素メタクリル酸エステル(17.4g;33mmol)及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(0.162g;0.98mmol)、メチルイソブチルケトン(56g)を加え、室温で攪拌して均一溶液にした。この溶液を滴下ロートに加え、90℃に保温した4つ口フラスコ内に1時間かけて滴下した。滴下終了後、4つ口フラスコ内を90℃に保温して4時間攪拌したところ、無色溶液が得られた。4つ口フラスコ内を室温まで冷却し、得られた無色溶液を1Lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、17.3gの樹脂Bを得た。樹脂Bの数平均分子量(Mn)は12,400、重量平均分子量(Mw)は24,000、分散度は1.90であった。
樹脂Bについて、実施例2と同様にして、評価を行なった。結果を表1に示す。
比較例1
滴下ロート及びジムロート冷却菅、温度計、メカニカルスターラーを備えた500mLの4つ口フラスコに、メチルイソブチルケトン(20g)を仕込み、攪拌しながら15分間窒素ガスをフラスコ内に流した後、そのまま90℃まで昇温した。200mLビーカーに、式(I−2)で表される含フッ素メタクリル酸エステル(10.1g;24mmol)及び2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)(0.40g;2.4mmol)、メチルイソブチルケトン(10.0g)を加え、室温で攪拌して均一溶液にした。この溶液を滴下ロートに加え、90℃に保温した4つ口フラスコ内に1時間かけて滴下した。滴下終了後、4つ口フラスコ内を90℃に保温して4時間攪拌したところ、無色溶液が得られた。4つ口フラスコ内を室温まで冷却し、得られた無色溶液を1Lナス型フラスコに移し、ロータリーエバポレーターで溶媒留去した後、60℃で減圧乾燥して、9.9gの樹脂Cを得た。樹脂Cの数平均分子量(Mn)は3,800、重量平均分子量(Mw)は6,300、分散度は1.65であった。
Figure 0005323380
比較例2
樹脂Cを固形分で100質量部、溶剤としてプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート200質量部を混合した後、孔径0.2μmのメンブランフィルタでろ過して樹脂液3を得た。実施例2と同様にして、評価を行った。結果を表1に示す。
Figure 0005323380
本発明の重合体は、耐熱性が良好であり、さらに屈折率が低く、透明性が高いことから、固体撮像素子、液晶ディスプレイ、カラーフィルター保護膜等のクリアーコーティング剤、レジスト下層膜、マイクロレンズ用材料、マイクロレンズ上層ないしは下層膜などに適したクリアーコーティング剤として有用である。

Claims (6)

  1. 式(I)で表される含フッ素化合物。
    Figure 0005323380
    〔式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素原子若しくは水酸基で置換されてもよいC1-13脂肪族炭化水素基を表す。
    は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-10アルキレン基を表す。
    は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-15脂肪族炭化水素基を示す。
    は、フッ素原子で置換された直鎖状C1-10アルキレン基を表す。
    は、炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基又は水素原子を表す。〕
  2. 式(I)で表される含フッ素化合物から導かれる構成単位を有する重合体。
    Figure 0005323380
    〔式(I)中、R〜Rは、それぞれ独立して、水素原子、フッ素原子又はフッ素原子若しくは水酸基で置換されてもよいC1-13脂肪族炭化水素基を表す。
    は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-10アルキレン基を表す。
    は、単結合又はフッ素原子で置換されてもよいC1-15脂肪族炭化水素基を示す。
    は、フッ素原子で置換された直鎖状C1-10アルキレン基を表す。
    は、炭素原子上の水素原子がフッ素原子で置換されてもよいか若しくは炭素原子が酸素原子で置換されてもよいC1-24脂肪族炭化水素基又は水素原子を表す。〕
  3. 式(I)で表される含フッ素化合物において、Rが水素原子である請求項2記載の重合体。
  4. 式(I)で表される含フッ素化合物と共重合可能な化合物との共重合体である請求項2又は3記載の重合体。
  5. 式(I)で表される含フッ素化合物と共重合可能な化合物が、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステルまたはそれらの混合物である請求項4記載の重合体。
  6. 請求項2〜5のいずれか記載の重合体を含んでなる膜。
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