JP2006045387A - ピラゾール誘導体、連鎖移動剤、酸解離性基含有重合体および感放射線性樹脂組成物 - Google Patents

ピラゾール誘導体、連鎖移動剤、酸解離性基含有重合体および感放射線性樹脂組成物 Download PDF

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Abstract

【課題】微細加工に有用な化学増幅型レジストとして好適に使用できる感放射線性樹脂組成物および酸解離性基含有重合体、この共重合体の製造に連鎖移動剤として好適に用いることができるピラゾール誘導体を提供する。
【解決手段】式(1)で示されるピラゾール誘導体およびこの誘導体を連鎖移動剤として用いた重合により得られる酸解離性基含有重合体およびこの誘導体を含む感放射線性樹脂組成物を提供する。
【化1】
Figure 2006045387

〔式(1)において、R、R3は置換若しくは非置換の、アルキル基、脂環族基、アルケニル基、アリール基、又はヘテロアリール基を示し、nは0〜3の整数である。R1、R2は水素原子、若しくは置換若しくは非置換の、アルキル基又は脂環族基を示す。また、R1とR2はそれぞれ互いに結合して1つ以上の環を形成してもよい。〕
【選択図】なし

Description

本発明はピラゾール誘導体、連鎖移動剤、酸解離性基含有重合体および感放射線性樹脂組成物に関し、特にKrFエキシマレーザーあるいはArFエキシマレーザー等の遠紫外線、シンクロトロン放射線等のX線、電子線等の荷電粒子線の如き各種の放射線を使用する微細加工に有用な化学増幅型レジストとして好適に使用できる感放射線性樹脂組成物およびその組成物に利用できる酸解離性基含有重合体、さらにこのような共重合体の製造に好適に用いることができる連鎖移動剤および連鎖移動剤として使用することができるピラゾール誘導体に関する。
集積回路素子の製造に代表される微細加工の分野においては、より高い集積度を得るために、最近ではArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)等を用いた200nm程度以下のレベルでの微細加工が可能なリソグラフィー技術が必要とされている。このようなエキシマレーザーによる照射に適した感放射線性樹脂組成物として、酸解離性官能基を有する成分と放射線の照射により酸を発生する成分である酸発生剤とによる化学増幅効果を利用した化学増幅型感放射線性組成物が数多く提案されている。例えば、樹脂成分として、ノルボルナン環誘導体を有する単量体ユニットを含む特定の構造を有する重合体を樹脂成分とするフォトレジスト用高分子化合物が知られている(特許文献1、特許文献2参照)。
一方、特殊な連鎖移動剤を用いてラジカル重合を制御するリビングラジカル重合が知られており、その連鎖移動剤も提案されている(特許文献3〜特許文献6、非特許文献1参照)。
しかしながら、半導体分野において、より高い集積度が求められるようになると、レジストである感放射線性樹脂組成物はより優れた解像度が必要とされるようになってきた。また、同時により微細化が進むにつれて、パターンのラインエッジラフネスを低減する要求もますます強まってきた。また微細化に伴い、プロセス条件に対するマージン、例えばパターンの粗密依存性(dense/iso bias)の低減も要求されている。半導体産業の微細化の進歩につれ、このような解像度の優れる、パターンのラインエッジラフネスの小さい、並びにパターンの粗密依存性の小さいような条件を満たす感放射線性樹脂組成物の開発が急務になっている。
特開2002−201232号公報 特開2002−145955号公報 国際公開公報WO98/01478号 国際公開公報WO99/05099号 米国特許公報6,395,850号 米国特許公報6,380,335号 Macromolecules 1999, 32, 6977−6980
本発明は、放射線に対する透明性が高く、しかも感度、解像度、ドライエッチング耐性、パターン形状等のレジストとしての基本物性に優れ、解像性能が高く、パターンのラインエッジラフネスが小さく、並びにパターンの粗密依存性が小さい感放射線性樹脂組成物およびこの感放射線性樹脂組成物に用いることができる酸解離性基含有重合体、さらにこのような共重合体の製造に好適に用いることができる連鎖移動剤および連鎖移動剤として使用することができるピラゾール誘導体を提供するものである。
本発明は、式(1)で示されるピラゾール誘導体およびこのピラゾール誘導体からなるリビングラジカル重合用連鎖移動剤を提供するものである。
Figure 2006045387
〔式(1)において、Rは相互に独立に、炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基、炭素数2〜20の置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基を示し、nは0〜3の整数である。R1、R2は、相互に独立に水素原子若しくは炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基を示す。また、R1とR2はそれぞれ互いに結合して1つ以上の環を形成してもよい。R3は炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基、炭素数2〜20の置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基を示す。〕
本発明はまた、式(2)で示される繰り返し単位と、酸解離性基を有する繰り返し単位とを含有する酸解離性基含有重合体であって、該重合体が上記連鎖移動剤を用いるリビングラジカル重合により重合されてなる酸解離性基含有重合体、およびこの酸解離性基含有重合体と感放射線性酸発生剤とを含有する感放射線性樹脂組成物を提供するものである。
Figure 2006045387
〔式(2)において、R4は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、Xは炭素数4〜20の炭素原子および水素原子のみからなる多環型脂環式炭化水素基を表す。〕
本発明において、酸解離性基含有重合体が式(3)で表される繰り返し単位をさらに含むことが好ましい。
Figure 2006045387
〔式(3)において、R5は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、R6は相互に独立に、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のアルコキシ基、または、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のフッ素化アルキル基を表す。nは0〜3の整数である。〕
さらに、酸解離性基を有する繰り返し単位が、式(4)で表される繰り返し単位および式(5)で表される繰り返し単位から選ばれた少なくとも1つの繰り返し単位であることが好ましい。
Figure 2006045387
〔式(4)および式(5)において、R7およびR11は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基をそれぞれ表し、R8およびR9は相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を、R10は炭素数4〜20の脂環式炭化水素基をそれぞれ表し、R12は炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を、R13およびR14は相互に独立に水素原子、または炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基をそれぞれ表し、nは3〜7の整数を表す。〕
また、酸解離性基含有重合体が、分子鎖末端の全てまたはその一部に前記連鎖移動剤由来の残基を有することも好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物は活性放射線、特に、ArFエキシマレーザー(波長193nm)に代表される遠紫外線に感応する化学増幅型レジストとして、放射線に対する透明性が高く、ドライエッチング耐性、パターン形状も良好であるレジストとしての基本的性能を有しているだけでなく、第一に、解像性能を高めることが可能で、第二に、現像後のパターンのラインエッジラフネスを低減することができる。本発明の酸解離性基含有重合体は、このような感放射線樹脂組成物に好適に用いることができる。本発明の連鎖移動剤はこのような酸解離性基含有重合体をリビングラジカル重合にて製造する際に好適に用いることができる。さらに本発明のピラゾール誘導体はこのようなリビングラジカル重合用連鎖移動剤として好適に用いることができる。
以下、本発明の実施形態を具体的に説明するが、本発明は以下の実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
本発明は、特殊な連鎖移動剤を用いて特定の繰り返し単位構造を有する酸解離性基含有重合体が得られ、この重合体を用いることにより、レジストとしての基本物性に優れ、解像性能が高く、パターンのラインエッジラフネスが小さく、並びにパターンの粗密依存性が小さい感放射線性樹脂組成物が得られるとの知見に基づくものである。
この連鎖移動剤は、式(1)で示される新規なピラゾール誘導体からなる。
Figure 2006045387
〔式(1)において、Rは相互に独立に、炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基、炭素数2〜20の置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基を示し、nは0〜3の整数である。R1、R2は、相互に独立に水素原子若しくは炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基を示す。また、R1とR2はそれぞれ互いに結合して1つ以上の環を形成してもよい。R3は炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基、炭素数2〜20の置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基を示す。〕
このピラゾール誘導体を連鎖移動剤として用いてラジカル重合を行うことにより、この重合が、重合時間とともに分子量が増大して行く、いわゆるリビング性を示し、分子量のコントロールが容易となる。式(1)において、R3がOR’であるピラゾール誘導体(R’は炭化水素基を表す)、即ちエステル基を有するピラゾール誘導体は、例えば特許文献6に開示されている。この誘導体は、例えばアクリル酸エステル系単量体のラジカル重合に用いた場合には、重合時間と分子量との関係が、概念図として示す図1のAの線のような関係となり、重合反応が高いリビング性を示す。しかし、例えばメタクリル酸エステル系単量体のラジカル重合に用いた場合には、重合時間と分子量との関係が、図1のBの線のような関係となり、重合反応のリビング性が低くなる。
一方、式(1)で示すピラゾール誘導体を用いた場合は、単量体がアクリル酸エステル系であってもメタクリル酸エステル系であっても重合時間と分子量との関係が、図1のAの線で示すような関係となり高いリビング性を示す重合反応となりうる。さらに式(1)で示すピラゾール誘導体を用いたラジカル重合により得られる(メタ)アクリル酸エステル系重合体は良好なレジスト特性を示しうる。
本発明の連鎖移動剤は可逆的付加開裂連鎖移動剤である場合もある。ここでいう可逆的付加開裂連鎖移動剤は文献に一般にRAFT(Reversible Addition−Fragmentation Chain Transfer)Agentと呼ばれているものを指す(非特許文献1参照)。
式(1)において、上記R、R3の具体例としては、以下の基を挙げることができる。即ち、上記炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、およびt−ドデシル基等が挙げられる。
また、上記炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、および炭素数6〜20の有橋脂環式炭化水素基(ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アダマンチル基、メチルアダマンチル基、エチルアダマンチル基、およびブチルアダマンチル基等)等が挙げられる。さらに、上記炭素数2〜20の置換若しくは非置換のアルケニル基としては、ビニル基およびプロペニル基等が挙げられる。
また、上記置換若しくは非置換のアリール基としては、フェニル基、トルイル基、ベンジル基、メチルベンジル基、キシリル基、メシチル基、ナフチル基、およびアントリル基等の炭素数6〜20のアリール基が挙げられる。一方、上記置換若しくは非置換のヘテロアリール基としては、置換若しくは非置換のアリール基中に、硫黄原子、酸素原子、窒素原子等のヘテロ原子を1以上含む基が挙げられ、例えば、ピリジル基、イミダゾリル基、モルホリニル基、ピペリジニル基、ピロリジニル基が挙げられる。
また、上記R、R3の各炭化水素基は、置換基によって置換されていてもよい。このような置換基としては、ヒドロキシル基、カルボキシル基、炭素数1〜4のヒドロキシアルキル基(ヒドロキシメチル基、1−ヒドロキシエチル基、2−ヒドロキシエチル基、1−ヒドロキシプロピル基、2−ヒドロキシプロピル基、3−ヒドロキシプロピル基、1−ヒドロキシブチル基、2−ヒドロキシブチル基、3−ヒドロキシブチル基、4−ヒドロキシブチル基等)、炭素数1〜4のアルコキシ基(メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等)、シアノ基、炭素数2〜5のシアノアルキル基(シアノメチル基、2−シアノエチル基、3−シアノプロピル基、4−シアノブチル基等)、アルコキシカルボニル基(メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、t−ブトキシカルボニル基等)、アルコキシカルボニルアルコキシ基(メトキシカルボニルメトキシ基、エトキシカルボニルメトキシ基、t−ブトキシカルボニルメトキシ基等)、ハロゲン原子(フッ素、塩素等)、およびフルオロアルキル基(フルオロメチル基、トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエチル基等)等が挙げられる。
上記R、R3の好ましい具体例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ドデシル基、t−ドデシル基、n−ヘキサドデシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、カンフォロイル基、ノルボルニル基、p−トルイル基、ベンジル基、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、トリフルオロメチル基、ノナフルオロブチル基、パーフルオロオクチル基、メトキシカルボニルジフルオロメチル基が挙げられる。なお、Rの数、即ちnの値は0〜3であるが、0〜1であることが好ましい。
1、R2は、相互に独立に水素原子、炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基または炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基を示す。また、R1とR2はそれぞれ互いに結合して1つ以上の環を形成してもよい。
ここで、「R1とR2はそれぞれ互いに結合して1つ以上の環を形成してもよい。」とは、上記各R1およびR2から各1個の原子または基が解離して残基を形成し、該残基同士が結合するか、または該残基が硫黄原子、酸素原子、および窒素原子等のヘテロ原子等で例示される別の原子若しくはメチレン基、エチレン基等の2価のアルキル基等で例示される2価の有機基を介して結合することにより、環状構造を形成していてもよいという意味である。なお、上記記載からも明らかなように、該環状構造中には硫黄原子、酸素原子、および窒素原子等のヘテロ原子を含んでいてもよい。
上記R1、R2の具体例としては、以下の基を挙げることができる。即ち、上記炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、i−プロピル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、およびt−ドデシル基等が挙げられる。
また、上記炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基としては、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、および炭素数6〜20の有橋脂環式炭化水素基(ノルボルニル基、トリシクロデカニル基、テトラシクロドデシル基、アダマンチル基、メチルアダマンチル基、エチルアダマンチル基、およびブチルアダマンチル基等)等が挙げられる。
式(1)で示されるピラゾール誘導体の具体例、特に連鎖移動剤として好適に使用し得る具体例を式(CTA−1)〜式(CTA−8)として、以下に表す。
Figure 2006045387
式(1)で表される化合物は、例えば、式(6)で示されるピラゾール誘導体(前駆化合物)と二硫化炭素とを無機塩基の存在下で反応させ、式(7)で示されるジチオ酢酸中間体を生成させ、このジチオ酢酸中間体と式(8)で示される化合物とを反応させることにより得ることができる。
Figure 2006045387
〔上記反応式において、Dは脱離性の1価の基、Yは1価の無機カチオンとなる基を示し、R、R1、R2およびR3は上記式(1)におけるR、R1、R2およびR3と各々同じである。〕
式(6)で示される前駆化合物と二硫化炭素の反応において、二硫化炭素の前駆化合物に対するモル比は、通常、1〜100、好ましくは3〜10である。
反応時に使用される無機塩基としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸リチウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素リチウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を挙げることができ、好ましくは水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等である。
無機塩基の前駆化合物に対するモル比は、通常、1.0〜10.0、好ましくは2.0〜4.0である。
前駆化合物と二硫化炭素との反応は、好ましくは有機溶媒媒中で行われる。有機溶媒としては、例えば、ジメチルホムアミド(DMF)、ジメチルスルホキシド(DMSO)、ヘキサメチルリン酸トリアミド(HMPA)が好ましく、さらに好ましくはDMF等である。
前駆化合物と二硫化炭素との反応温度は、通常、−40〜50℃、好ましくは−20〜10℃であり、反応時間は、通常、0.1〜72時間、好ましくは0.5〜3時間である。反応温度が有機溶媒あるいは水の沸点より高い場合は、オートクレーブなどの耐圧容器を使用する。
式(7)で示される中間体中のYの1価の無機カチオンとなる基としては、例えば、カリウム原子、ナトリウム原子、リチウム原子等を挙げることができ、好ましくはカリウム原子、ナトリウム原子である。
式(7)で示される中間体中のDの脱離性の1価の基としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子のほか、メタンスルホネート基、p−トルエンスルホネート基等を挙げることができ、好ましくはヨウ素原子、塩素原子および臭素原子である。
式(8)で示される化合物の好ましい具体例としては下記式(8−1)〜(8−8)で示される化合物などが挙げられる。
Figure 2006045387
また、式(8)で示される化合物の式(7)で示される中間体に対するモル比は、通常、1.0〜20.0、好ましくは1.0〜5.0である。
中間体と式(8)で示される化合物との反応温度は、通常、−40〜30℃、好ましくは−20〜20℃、さらに好ましくは−5〜0℃であり、反応時間は、通常、0.1〜72時間、好ましくは0.5〜24時間である。
次に、酸解離性基含有重合体の好ましい実施の形態について説明する。本発明の酸解離性基含有重合体は、式(2)で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位[i−1]ともいう)および任意的に式(3)で示される繰り返し単位(以下、繰り返し単位[i−2]ともいい、繰り返し単位[i−1]および[i−2]を総称して繰り返し単位[i]ともいう)と酸解離性基を有する繰り返し単位(以下、繰り返し単位[ii]という)とを含有する。
Figure 2006045387
〔式(2)において、R4は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、Xは炭素数4〜20の極性基を含まない炭素原子および水素原子のみからなる多環型脂環式炭化水素基を表す。〕
Figure 2006045387
〔式(3)において、R5は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、R6は相互に独立に、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のアルコキシ基、または、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のフッ素化アルキル基を表す。nは0〜3の整数である。〕
式(2)で表される繰り返し単位において、好ましいXとして、炭素数7〜20の極性基を含まない炭素および水素のみからなる多環型脂環式炭化水素基が挙げられる。即ち、このような多環型脂環式炭化水素基を側鎖の一部に有する酸解離性基含有重合体が好ましい。このような多環型脂環式炭化水素基としては、例えば、下記式(2a)〜(2e)に示すように、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン(2a)、ビシクロ[2.2.2]オクタン(2b)、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン(2c)、テトラシクロ[4.4.0.12,6.17,10]ドデカン(2d)、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]デカン(2e)等のシクロアルカン類に由来する脂環族環からなる炭化水素基が挙げられる。
Figure 2006045387
これらのシクロアルカン由来の脂環族基は、置換基を有していてもよい。好ましい置換基としては例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等の炭素数1〜4の直鎖状、分岐状または環状のアルキル基等が挙げられ、これらの1種以上あるいは1個以上を置換基として有する脂環族環も好ましい。これらは例えば、以下の式(2f)〜(2l)に示す具体例で表されるが、これらだけに限定されるものではない。またこれらは単独でも、2種以上を混合して用いることもできる。
Figure 2006045387
本発明の酸解離性基含有重合体は式(3)で表されるラクトンユニット含有繰り返し単位を含むこともできる。好ましいラクトン骨格として5−オキソ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナンが挙げられ、このラクトン骨格を有する脂環式炭化水素基を側鎖の一部に有する酸解離性基含有重合体も好ましい。またこのラクトン骨格は炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基、アルコキシ基、またはフッ素化アルキル基で置換されていてもよい。炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられ、炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、n−プロポキシ基、i−プロポキシ基、n−ブトキシ基、2−メチルプロポキシ基、1−メチルプロポキシ基、t−ブトキシ基等が挙げられる。炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のフッ素化アルキル基としては、上記アルキル基の水素の一部または全部をフッ素原子で置換した基が挙げられる。そして、ラクトン骨格がこれらの1種以上あるいは1個以上を置換基として有することも好ましい。
繰り返し単位[ii]は、式(4)で示される繰り返し単位および/または式(5)で示される繰り返し単位であることが好ましい。即ち、本発明の酸解離性基含有重合体が、式(4)で示される繰り返し単位、または式(5)で示される繰り返し単位を含むこと、あるいは式(4)で示される繰り返し単位および式(5)で示される繰り返し単位の両方を含むことが好ましい。
Figure 2006045387
〔式(4)および式(5)において、R7およびR11は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基をそれぞれ表し、R8およびR9は相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を、R10は炭素数4〜20の脂環式炭化水素基をそれぞれ表し、R12は炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を、R13およびR14は相互に独立に水素原子、または炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基をそれぞれ表し、nは3〜7の整数を表す。〕
式(4)におけるR8およびR9としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。R10としては、例えば、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、テトラシクロ[4.4.0.12,6.17,10]ドデカン、テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカン、またはこれらの誘導体に由来する炭化水素基が挙げられる。R7としては例えば、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基が挙げられる。
式(5)におけるR12としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。R13およびR14しては、例えば、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、2−メチルプロピル基、1−メチルプロピル基、t−ブチル基等が挙げられる。R11としては例えば、水素原子、メチル基、トリフルオロメチル基が挙げられる。
式(5)において、R12がメチル基またはエチル基、R13およびR14が水素原子、およびnが4または5であることが特に好ましい。特に好ましい繰り返し単位[ii]の例を式(5−1)〜式(5−4)に挙げる。
Figure 2006045387
〔式(5−1)〜(5−4)において、Rは水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基をそれぞれ表す。〕
式(5−1)〜式(5−4)で示される繰り返し単位の中でも、本発明の繰り返し単位の組み合わせを考慮すると式(5−1)および式(5−2)で示される繰り返し単位が好ましい。
本発明の酸解離性基含有重合体は、上記繰り返し単位[i]および[ii]で構成することが好ましい。この繰り返し単位[i]および[ii]で表される繰り返し単位を各々生じさせる好ましい単量体として、それぞれ式(2−m)、式(3−m)、式(4−m)、式(5−m)で表されるアクリル酸誘導体エステルが挙げられる。
Figure 2006045387
〔式(2−m)〜(5−m)において、R4〜R14、X、nは、各々式(2)〜(5)におけるR4〜R14、X、nと同一である。〕
本発明の酸解離性基含有重合体は、さらに他の単量体を共重合できる。共重合させる好ましい単量体として例えば、(メタ)アクリル酸2−メチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−n−プロビルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−イソプロビルアダマンタン−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸2−メチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸2−エチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イルエステル、(メタ)アクリル酸8−メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸8−エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−イルエステル、(メタ)アクリル酸4−メチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸4−エチルテトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イルエステル、(メタ)アクリル酸1−(テトラシクロ[6.2.1.13,6.02,7]ドデカ−4−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1−(アダマンタン−1−イル)−1−メチルエチルエステル、(メタ)アクリル酸1,1−ジシクロヘキシルエチルエステル等の酸解離性基を有する単量体が挙げられる。
本発明の酸解離性基含有重合体は、上記繰り返し単位[i−1]、繰り返し単位[i−2]および繰り返し単位[ii]で構成することが好ましく、その配合割合は、繰り返し単位[i−1]が1〜40モル%、好ましくは3〜20モル%;繰り返し単位[i−2]が15〜80モル%、好ましくは20〜60モル%;繰り返し単位(ii)が15〜80モル%、好ましくは20〜60モル%である。繰り返し単位[i−2]の含有率が、15モル%未満では、レジストとしての現像性が低下する傾向にあり、80モル%をこえると解像度の劣化およびレジスト溶剤への溶解性が低下する傾向にある。繰り返し単位[i−1]の含有率が、1モル%未満では、解像性が低下する傾向にあり、40モル%をこえると、解像性が劣化する傾向にある。また繰り返し単位(ii)の含有率が15モル%未満では、解像性が劣化する傾向にあり、80モル%をこえると現像性が低下する傾向にある。繰り返し単位[i−1]、繰り返し単位[i−2]および繰り返し単位[ii]と、他の繰り返し単位とで構成する場合、その配合割合は、繰り返し単位[ii]および他の繰り返し単位の合計が20〜80モル%であり、その内、繰り返し単位[ii]が10モル%以上となる配合が好ましい。
本発明の酸解離性基含有重合体は式(1)で示される連鎖移動剤を用いるリビングラジカル重合により重合されるが、一般にこの際ラジカル重合開始剤を用いる。十分な重合速度を実現するために、十分高い濃度のラジカル重合開始剤を添加することが好ましい。ただしラジカル重合開始剤量の連鎖移動剤量に対する比率が高すぎると、ラジカル−ラジカルカップリング反応が発生し、望ましくない非リビングラジカル重合体が生成するので、得られる重合体は分子量および分子量分布などの高分子特性においてコントロールされていない特性を有する部分が含まれてしまう。ラジカル重合開始剤量と連鎖移動剤量とのモル比率は、(1:1)〜(0.005:1)であることが好ましい。
本発明で使用できるラジカル重合開始剤としては、熱重合開始剤、レドックス重合開始剤、光重合開始剤が挙げられる。具体的には例えばパーオキシドやアゾ化合物等の重合開始剤が挙げられる。特に限定しないが、さらに具体的なラジカル重合開始剤としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(MAIB)等が挙げられる。
重合操作については通常のバッチ重合、滴下重合などの方法で合成できる。例えば、必要な種類および量の単量体を有機溶媒に溶解させ、ラジカル重合開始剤および連鎖移動剤の存在下で重合することにより酸解離性基含有重合体が得られる。重合溶媒は一般に単量体、ラジカル重合開始剤、連鎖移動剤を溶解できる有機溶剤が用いられる。有機溶剤としてケトン系溶剤、エーテル系溶剤、非プロトン系極性溶剤、エステル系溶剤、芳香族系溶剤、線状または環状脂肪族系溶剤が挙げられる。ケトン系溶剤としては、メチルエチルケトン、アセトンなどが挙げられる。エーテル系溶剤としてはアルコキシアルキルエーテル、例えば、メトキシメチルエーテル、エチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサンなどが挙げられる。非プロトン系極性溶剤としては、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホオキサイドなどが挙げられる。エステル系溶剤としては、酢酸アルキル、例えば酢酸エチル、酢酸メチルなどが挙げられる。芳香族系溶剤としては、アルキルアリール溶剤、例えばトルエン、キシレン、およびハロゲン化芳香族溶剤、例えばクロロベンゼンなどが挙げられる。脂肪族系溶剤としては、ヘキサン、シクロヘキサンなどが挙げられる。
重合温度は、一般に20〜120℃、好ましくは50〜110℃、さらに好ましくは60〜100℃である。通常の大気雰囲気でも重合できる場合もあるが、窒素やアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下での重合が好ましい。重合体の分子量は単量体量と連鎖移動剤量との比率を制御することで調整できる。重合時間は一般に0.5〜144時間、好ましくは1〜72時間、より好ましくは2〜24時間である。
上記のリビングラジカル重合法で得られる酸解離性基含有重合体は、下記反応式(9)で示すように、その分子鎖末端に連鎖移動剤由来の残基を有する。本発明においては、この残基であるチオカルボニルチオ誘導体基を有する重合体を酸解離性基含有重合体として利用できる。
Figure 2006045387
また、上記チオカルボニルチオ誘導体基を除去して使用することもできる。連鎖移動剤由来の残基は、例えば下記反応式(10)に示すように、過剰なラジカル重合開始剤を利用して除去できる。
Figure 2006045387
以下その処理方法について説明する。末端処理は重合体を溶媒に溶かした溶液の状態で行なうことが好ましい。使用できる好ましい溶媒としては上記重合操作の説明において挙げられたものと同様のものが挙げられる。ラジカル重合開始剤は、重合体の末端基処理の条件でラジカルが発生できるものであれば使用できる。ラジカル発生条件としては、熱、光、ガンマ線または電子ビームなどのような高エネルギー放射線が挙げられる。ラジカル重合開始剤の具体例としてはパーオキシドやアゾ化合物などの開始剤が挙げられる。特に限定しないが、具体的なラジカル重合開始剤としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、t−ブチルパーベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(MAIB)、ベンゾインエーテル、ベンゾフェノン等が挙げられる。
重合体末端処理はリビングラジカル重合反応終了後、その重合反応終了物に対して行なうか、またはいったん生成した重合体を精製した後で精製物に対して行なうことができる。末端処理反応において、ラジカル重合開始剤は反応容器に一度に添加することも、また徐々に添加することもできる。徐々に添加する場合、複数回に分割して添加しても、また連続的に添加してもよい。
熱ラジカル重合開始剤が用いられる場合は、重合体の末端基処理反応の温度は、一般に約20〜200℃、好ましくは40〜150℃、さらに好ましくは50〜100℃である。反応の雰囲気は、窒素やアルゴンなどの不活性雰囲気、または大気雰囲気であることが好ましい。反応は常圧下または加圧下で行なうことができる。ラジカル重合開始剤は、ラジカル重合開始剤が発生するラジカル量として、末端処理される重合体に存在する残基の総モル数の1〜800モル%、好ましくは50〜400モル%、より好ましくは100〜300モル%、さらにより好ましくは200〜300モル%になるように導入できる。連鎖移動剤由来の残基のより完全な除去を望む場合は過剰量のラジカル重合開始剤が用いられる。
末端処理の反応時間は一般に0.5〜72時間、好ましくは1〜24時間、より好ましくは2〜12時間である。重合体末端からチオグループなどの残基の除去は一般に少なくとも50%、好ましくは少なくとも75%、より好ましくは少なくとも85%、さらにより好ましくは少なくとも95%の除去率で行われることが好ましい。末端処理された重合体は末端に新しいラジカル種、例えば末端処理反応で使用されたラジカル開始剤の断片に置換される。得られる重合体は末端に新しいグループがあり、用途に応じて使用できる。なお、国際公開公報WO02/090397に記載の方法によっても連鎖移動剤由来の残基を除去できる。
本発明においては、分子鎖末端に連鎖移動剤由来の残基を有する酸解離性基含有重合体、分子鎖末端に連鎖移動剤由来の残基を有さない酸解離性基含有重合体、分子鎖末端に連鎖移動剤由来の残基が一部残存する酸解離性基含有重合体のいずれも利用できる。
本発明の酸解離性基含有重合体は、ハロゲン、金属等の不純物が少ないのは当然のことながら、残留単量体やオリゴマー成分が既定値以下、例えばHPLCによる分析で0.1重量%以下であることが好ましく、それにより、レジストとしての感度、解像度、プロセス安定性、パターン形状等をさらに改善できるだけでなく、液中異物や感度等の経時変化が少ないレジストとして使用できる感放射線性組成物が得られる。
酸解離性基含有重合体の精製法としては、例えば以下の方法が挙げられる。金属等の不純物を除去する方法としては、ゼータ電位フィルターを用いて樹脂溶液中の金属を吸着させる方法や蓚酸やスルホン酸等の酸性水溶液で樹脂溶液を洗浄することで金属をキレート状態にして除去する方法等が挙げられる。また、残留単量体やオリゴマー成分を規定値以下に除去する方法としては、水洗や適切な溶剤を組み合わせることにより残留単量体やオリゴマー成分を除去する液々抽出法、特定の分子量以下のもののみを抽出除去する限外ろ過等の溶液状態での精製方法や、酸解離性基含有重合体溶液を貧溶媒へ滴下することで重合体を貧溶媒中に凝固させることにより残留単量体等を除去する再沈澱法やろ別した重合体スラリーを貧溶媒で洗浄する等の固体状態での精製方法がある。また、これらの方法を組み合わせることもできる。上記再沈澱法に用いられる貧溶媒としては、精製する酸解離性基含有重合体の物性等に左右され一概には例示することはできないが、当業者であれば重合体の物性等に合わせて適宜選定することができる。
酸解離性基含有重合体のゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算重量平均分子量(以下、「Mw」と略称する)は、通常、1,000〜300,000、好ましくは2,000〜300,000、さらに好ましくは2,000〜12,000である。酸解離性基含有重合体のMwが1,000未満では、レジストとしての耐熱性が低下する傾向があり、一方300,000をこえると、レジストとしての現像性が低下する傾向がある。
また、酸解離性基含有重合体のMwとゲルパーミエーションクロマトグラフィ(GPC)によるポリスチレン換算数平均分子量(以下、「Mn」と略称する)との比(Mw/Mn)は、通常、1〜5、好ましくは1〜3、特に好ましくは1.6以下である。
本発明において、酸解離性基含有重合体は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。また、この酸解離性基含有重合体はアルカリ不溶性またはアルカリ難溶性であるが、酸の作用によりアルカリ易溶性となる。そのため、感放射線性樹脂組成物に用いられる酸解離性基含有樹脂として好適である。
上記酸解離性基含有重合体と、放射線の照射により酸を発生する成分である酸発生剤と組み合わせることにより感放射線性樹脂組成物が得られる。酸発生剤としては、スルホニウム塩やヨードニウム塩等のオニウム塩、有機ハロゲン化合物、ジスルホン類やジアゾメタンスルホン類等のスルホン化合物を挙げることができる。
酸発生剤の具体的な好ましいものとしては以下のものを挙げることができる。トリフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、トリフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、トリフェニルスルホニウムカンファースルホネート等のトリフェニルスルホニウム塩化合物;
4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート等の4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム塩化合物;
4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムトリフルオロメタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、4−メタンスルホニルフェニルジフェニルスルホニウムカンファースルホネート等の4−シクロヘキシルフェニルジフェニルスルホニウム塩化合物;
ジフェニルヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ジフェニルヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ジフェニルヨードニウムカンファースルホネート等のジフェニルヨードニウム塩化合物;
ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムトリフルオロメタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、ビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウムカンファースルホネート等のビス(4−t−ブチルフェニル)ヨードニウム塩化合物;
1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等の1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩化合物;
1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(6−n−ブトキシナフタレン−2−イル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等の1−(4−n−ブトキシナフタレン−1−イル)テトラヒドロチオフェニウム塩化合物;
1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムトリフルオロメタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムノナフルオロ−n−ブタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムパーフルオロ−n−オクタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホネート、1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウムカンファースルホネート等の1−(3,5−ジメチル−4−ヒドロキシフェニル)テトラヒドロチオフェニウム塩化合物;
N−(トリフルオロメタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(ノナフルオロ−n−ブタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(パーフルオロ−n−オクタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−イル−1,1,2,2−テトラフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(2−(3−テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカニル)−1,1−ジフルオロエタンスルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド、N−(カンファースルホニルオキシ)ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド等のビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド類化合物等。
本発明において、酸発生剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。酸発生剤の使用量は、レジストとしての感度および現像性を確保する観点から、酸解離性基含有重合体100重量部に対して、通常、0.1〜30重量部、好ましくは0.1〜20重量部である。この場合、酸発生剤の使用量が0.1重量部未満では、感度および現像性が低下する傾向があり、一方30重量部をこえると、放射線に対する透明性が低下して、矩形のレジストパターンが得られ難くなる傾向がある。
本発明の感放射線性樹脂組成物には、必要に応じて、酸拡散制御剤、酸解離性基を有する脂環族添加剤、酸解離性基を有しない脂環族添加剤、界面活性剤、増感剤等の各種の添加剤を配合できる。
上記酸拡散制御剤は、照射により酸発生剤から生じる酸のレジスト被膜中における拡散現象を制御し、非照射領域における好ましくない化学反応を抑制する作用を有する成分である。このような酸拡散制御剤を配合することにより、得られる感放射線性樹脂組成物の貯蔵安定性が向上し、またレジストとしての解像度がさらに向上するとともに、照射から現像処理までの引き置き時間(PED)の変動によるレジストパターンの線幅変化を抑えることができ、プロセス安定性に極めて優れた組成物が得られる。上記酸拡散制御剤としては、レジストパターンの形成工程中の照射や加熱処理により塩基性が変化しない含窒素有機化合物が好ましい。
このような含窒素有機化合物としては、「3級アミン化合物」、「アミド基含有化合物」、「4級アンモニウムヒドロキシド化合物」、「含窒素複素環化合物」等が挙げられる。
「3級アミン化合物」としては、例えば、トリエチルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリ−n−ブチルアミン、トリ−n−ペンチルアミン、トリ−n−ヘキシルアミン、トリ−n−ヘプチルアミン、トリ−n−オクチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、トリシクロヘキシルアミン等のトリ(シクロ)アルキルアミン類;トリエタノールアミン、ジエタノールアニリンなどのアルカノールアミン類;N,N,N’,N’−テトラメチルエチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジアミン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼンテトラメチレンジアミン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(3−ヒドロキシフェニル)プロパン、2−(4−アミノフェニル)−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、1,4−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、1,3−ビス[1−(4−アミノフェニル)−1−メチルエチル]ベンゼン、ビス(2−ジメチルアミノエチル)エーテル、ビス(2−ジエチルアミノエチル)エーテル等が挙げられる。
「アミド基含有化合物」としては、例えば、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−オクチルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−ノニルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジ−n−デシルアミン、N−t−ブトキシカルボニルジシクロヘキシルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−1−アダマンチルアミン、N,N−ジ−t−ブトキシカルボニル−N−メチル−1−アダマンチルアミン、N−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラ−t−ブトキシカルボニルヘキサメチレンジアミン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,7−ジアミノヘプタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,8−ジアミノオクタン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,9−ジアミノノナン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,10−ジアミノデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−1,12−ジアミノドデカン、N,N’−ジ−t−ブトキシカルボニル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N−t−ブトキシカルボニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−メチルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−2−フェニルベンズイミダゾール、N−t−ブトキシカルボニル−ピロリジン、N−t−ブトキシカルボニル−ピペリジン、N−t−ブトキシカルボニル−4−ヒドロキシ−ピペリジン、N−t−ブトキシカルボニル−モルホリン等のN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物のほか、ホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、アセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、プロピオンアミド、ベンズアミド、ピロリドン、N−メチルピロリドン等が挙げられる。
「4級アンモニウムヒドロキシド化合物」としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−プロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラ−n−ブチルアンモニウムヒドロキシド等が挙げられる。
「含窒素複素環化合物」としては、例えば、イミダゾール、4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、4−メチル−2−フェニルイミダゾール、ベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール等のイミダゾール類;ピペラジン、1−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジン等のピペラジン類のほか、ピラジン、ピラゾール、ピリダジン、キノザリン、プリン、ピロリジン、ピペリジン、3−ピペリジノ−1,2−プロパンジオール、モルホリン、4−メチルモルホリン、1,4−ジメチルピペラジン、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン等が挙げられる。
上記含窒素複素環化合物のうち、3級アミン化合物、アミド基含有化合物、含窒素複素環化合物が好ましく、また、アミド基含有化合物の中ではN−t−ブトキシカルボニル基含有アミノ化合物が好ましく、含窒素複素環化合物の中ではイミダゾール類が好ましい。
上記酸拡散制御剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。酸拡散制御剤の配合量は、酸解離性基含重合体100重量部に対して、通常、15重量部以下、好ましくは10重量部以下、さらに好ましくは5重量部以下である。この場合、酸拡散制御剤の配合量が15重量部をこえると、レジストとしての感度および放射線照射部の現像性が低下する傾向がある。なお、酸拡散制御剤の配合量が0.001重量部未満であると、プロセス条件によってはレジストとしてのパターン形状や寸法忠実度が低下するおそれがある。
また、酸解離性基を有する脂環族添加剤、または酸解離性基を有しない脂環族添加剤は、ドライエッチング耐性、パターン形状、基板との接着性等をさらに改善する作用を示す成分である。
このような脂環族添加剤としては、例えば、1−アダマンタンカルボン酸t−ブチル、1−アダマンタンカルボン酸t−ブトキシカルボニルメチル、1−アダマンタンカルボン酸α−ブチロラクトンエステル、1,3−アダマンタンジカルボン酸ジ−t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブチル、1−アダマンタン酢酸t−ブトキシカルボニルメチル、1,3−アダマンタンジ酢酸ジ−t−ブチル、2,5−ジメチル−2,5−ジ(アダマンチルカルボニルオキシ)ヘキサン等のアダマンタン誘導体類;デオキシコール酸t−ブチル、デオキシコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、デオキシコール酸2−エトキシエチル、デオキシコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、デオキシコール酸3−オキソシクロヘキシル、デオキシコール酸テトラヒドロピラニル、デオキシコール酸メバロノラクトンエステル等のデオキシコール酸エステル類;リトコール酸t−ブチル、リトコール酸t−ブトキシカルボニルメチル、リトコール酸2−エトキシエチル、リトコール酸2−シクロヘキシルオキシエチル、リトコール酸3−オキソシクロヘキシル、リトコール酸テトラヒドロピラニル、リトコール酸メバロノラクトンエステル等のリトコール酸エステル類;アジピン酸ジメチル、アジピン酸ジエチル、アジピン酸ジプロピル、アジピン酸ジn−ブチル、アジピン酸ジt−ブチル等のアルキルカルボン酸エステル類等が挙げられる。
これらの脂環族添加剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。脂環族添加剤の配合量は、酸解離性基含有重合体100重量部に対して、通常、50重量部以下、好ましくは30重量部以下である。この場合、脂環族添加剤の配合量が50重量部をこえると、レジストとしての耐熱性が低下する傾向がある。
また、添加剤としての界面活性剤は、塗布性、ストリエーション、現像性等を改良する作用を示す成分である。このような界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンn−オクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンn−ノニルフェニルエーテル、ポリエチレングリコールジラウレート、ポリエチレングリコールジステアレート等のノニオン系界面活性剤のほか、以下商品名で、KP341(信越化学工業(株)製)、ポリフローNo.75,同No.95(共栄社化学(株)製)、エフトップEF301,同EF303,同EF352(トーケムプロダクツ(株)製)、メガファックスF171,同F173(大日本インキ化学工業(株)製)、フロラードFC430,同FC431(住友スリーエム(株)製)、アサヒガードAG710,サーフロンS−382,同SC−101,同SC−102,同SC−103,同SC−104,同SC−105,同SC−106(旭硝子(株)製)等が挙げられる。これらの界面活性剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。界面活性剤の配合量は、酸解離性基含有重合体100重量部に対して、通常、2重量部以下である。
また、添加剤としての増感剤は、放射線のエネルギーを吸収して、そのエネルギーを酸発生剤に伝達し、それにより酸の生成量を増加させる作用を示すもので、感放射線性樹脂組成物のみかけの感度を向上させる効果を有する。このような増感剤としては、例えば、カルバゾール類、ベンゾフェノン類、ローズベンガル類、アントラセン類、フェノール類等が挙げられる。これらの増感剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できる。増感剤の配合量は、酸解離性基含有重合体100重量部に対して、好ましくは50重量部以下である。
さらに、上記以外の添加剤としては、ハレーション防止剤、接着助剤、保存安定化剤、消泡剤等が挙げられる。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、普通、その使用に際して、全固形分濃度が、通常、3〜50重量%、好ましくは5〜25重量%となるように、溶剤に溶解したのち、例えば孔径0.2μm程度のフィルターでろ過し組成物溶液として調製される。上記組成物溶液の調製に使用される溶剤としては、例えば、2−ペンタノン、2−ヘキサノン、2−ヘプタノン、2−オクタノン等の直鎖状若しくは分岐状のケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状のケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;2−ヒドロキシプロピオン酸メチル、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル等の2−ヒドロキシプロピオン酸アルキル類;3−メトキシプロピオン酸メチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等の3−アルコキシプロピオン酸アルキル類のほか、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、酢酸n−ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、N−メチルピロリドン、γ−ブチロラクトン等が挙げられる。
これらの溶剤は、単独でまたは2種以上を混合して使用できるが、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテル、2−ヘプタノン、シクロヘキサノン、γ−ブチロラクトン、2−ヒドロキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチルから選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。ただし、シクロヘキサノンは溶解性の点からは、有効な溶剤であるが、その毒性からは使用はできるだけ避けることが好ましい。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、特に化学増幅型レジストとして有用である。特に現像後のパターンのラインエッジラフネスを低減できるポジ型レジストとして有用である。化学増幅型レジストにおいては、放射線照射により酸発生剤から発生した酸の作用によって、樹脂中の酸解離性基が解離して、カルボキシル基を生じ、その結果、レジストの照射部のアルカリ現像液に対する溶解性が高くなり、該照射部がアルカリ現像液によって溶解、除去され、ポジ型のレジストパターンが得られる。
本発明の感放射線性樹脂組成物からレジストパターンを形成する際には、組成物溶液を、回転塗布、流延塗布、ロール塗布等の適宜の塗布手段によって、例えば、シリコンウエハー、アルミニウムで被覆されたウエハー等の基板上に塗布することにより、レジスト被膜を形成し、場合により予め加熱処理(以下、「PB」という。)を行なったのち、所定のレジストパターンを形成するように該レジスト被膜に放射線を照射する。その際に使用される放射線としては、例えば、紫外線、KrFエキシマレーザー(波長248nm)、ArFエキシマレーザー(波長193nm)、F2エキシマレーザー(波長157nm)、EUV(極紫外線、波長13nm等)等の遠紫外線、電子線等の荷電粒子線、シンクロトロン放射線等のX線等を適宜選択して使用できるが、これらのうち遠紫外線、電子線が好ましい。また、照射量等の照射条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成、各添加剤の種類等に応じて、適宜選定される。
レジストパターンを形成する際には、高精度の微細パターンを安定して形成するために、露光後の加熱処理(以下、PEBという)を行なうことが好ましい。このPEBにより、酸解離性基含有重合体中の酸解離性有機基の解離反応が円滑に進行する。PEBの加熱条件は、感放射線性樹脂組成物の配合組成によって変わるが、通常、30〜200℃、好ましくは50〜170℃である。
レジストパターンを形成する際には、感放射線性樹脂組成物の潜在能力を最大限に引き出すため、例えば特公平6−12452号公報等に開示されているように、使用される基板上に有機系あるいは無機系の反射防止膜を形成しておくこともでき、また環境雰囲気中に含まれる塩基性不純物等の影響を防止するため、例えば特開平5−188598号公報等に開示されているように、レジスト被膜上に保護膜を設けることもでき、あるいはこれらの技術を併用することもできる。
次いで、照射されたレジスト被膜をアルカリ現像液を用いて現像することにより、所定のレジストパターンを形成する。上記アルカリ現像液としては、例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシドを溶解したアルカリ性水溶液が好ましい。上記アルカリ性水溶液の濃度は、通常、10重量%以下である。この場合、アルカリ性水溶液の濃度が10重量%をこえると、非照射部も現像液に溶解するおそれがあり好ましくない。また、上記アルカリ性水溶液には、界面活性剤等を適量添加することもできる。なお、アルカリ現像液で現像したのちは、一般に、水で洗浄して乾燥する。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
日本電子株式会社製「JMS−AX505W型質量分析計」を用いて、下記に示す方法により得られた化合物(α−1)の質量分析を行った。分析条件は下記の通りである。
エミッター電流 :5mA(使用ガス:Xe)
加速電圧 :3.0kV
10N MULTI:1.3
イオン化法 :高速原子衝撃法(FAB)
検出イオン :カチオン(+)
測定質量範囲 :20〜1500m/z
スキャン :30sec
分解能 :1500
マトリックス :3−ニトロベンジルアルコール
また、日本電子株式会社製「JNM−EX270」を用いて、測定溶媒としてクロロホルム−d(CDCl3)を使用して、得られた化合物(α−1)の1H−NMR分析を行った。重合体(A−1)〜(A−10)の13C−NMR分析は、日本電子株式会社製「JNM−EX270」を用い、測定溶媒としてCDCl3を使用して実施した。また、Mwは東ソー(株)製GPCカラム(G2000HXL 2本、G3000HXL 1本、G4000HXL 1本)を用い、流量1.0ミリリットル/分、溶出溶媒テトラヒドロフラン、カラム温度40℃の分析条件で、単分散ポリスチレンを標準とするゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)により測定した。
以下の方法により、下記反応式(11)に示す反応を行ない、(A)電荷連鎖移動剤である化合物(α−1)の合成を行った。
Figure 2006045387
化合物(α−1)の合成
反応フラスコ内で、ピラゾール20gをDMSO100mlに溶解し、窒素置換を行った。そして、水酸化ナトリウム25gを加え、20℃で溶けるまで攪拌した。窒素雰囲気下、0℃まで冷却し、二硫化炭素50mlをゆっくり滴下し、1時間攪拌した。その後、0℃のまま、3−ブロモ−3−メチル−2−ブタノン33gを滴下し、滴下後6時間攪拌した。反応後、反応液に水を加え、この反応溶液を分液漏斗に移して、ジクロロメタンを加え振とうさせ、静置した後、水層を除去した。さらに蒸留水300mlを加えて振とうさせ、静置した後、水層を除去した。そして、残ったジクロロメタン溶液を無水硫酸マグネシウムで乾燥させてろ過した。その後、エバポレーターを用いて乾燥後の上記ジクロロメタン溶液からジクロロメタンを留去し、得られた液体を減圧乾燥し、残査をヘキサンで再結晶することにより、化合物(α−1)を得た(収量19.2g、収率42%)。化合物(α−1)のNMR、Massデータは以下の通りである。
1HNMR σppm(CD3Cl):1.96(6H、s、CH3×2)、2.38(3H、s、CH3)、6.47〜6.49(1H、m、CH)、7.79(1H、s、CH)、8.56(1H、d、J=3.0Hz、CH)
MS(FAB)m/z 228(M+)
実施例1
化合物(12−1)53.92g(50モル%)、化合物(12−2)10.69g(10モル%)、化合物(12−3)35.38g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに上記準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.17gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(85g、収率85%)。この重合体はMwが7600であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(12−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が53.1:8.5:38.4(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−1)とする。
Figure 2006045387
実施例2
化合物(12−1)54.99g(50モル%)、化合物(13−2)8.92g(10モル%)、化合物(12−3)36.08g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.39gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(82g、収率82%)。この重合体はMwが7500であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(13−2)、化合物(12−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が52.5:8.3:39.2(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−2)とする。
Figure 2006045387
実施例3
化合物(12−1)53.25g(50モル%)、化合物(14−2)11.80g(10モル%)、化合物(12−3)34.93g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.03gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(84g、収率84%)。この重合体はMwが7400であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(14−2)、化合物(12−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が54.1:7.5:38.4(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−3)とする。
Figure 2006045387
実施例4
化合物(12−1)52.52g(50モル%)、化合物(12−2)10.40g(10モル%)、化合物(15−3)37.09g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)10.87gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(85g、収率85%)。この重合体はMwが7600であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(15−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が55.2:8.3:36.5(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−4)とする。
Figure 2006045387
実施例5
化合物(12−1)55.44g(50モル%)、化合物(12−2)10.98g(10モル%)、化合物(16−3)33.57g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.48gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別する。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(87g、収率87%)。この重合体はMwが7300であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(16−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が55.5:8.5:36.0(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−5)とする。
Figure 2006045387
実施例6
化合物(12−1)53.93g(50モル%)、化合物(12−2)10.68g(10モル%)、化合物(17−3)35.38g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.17gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(82g、収率82%)。この重合体はMwが7700であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(17−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が54.2:8.2:37.6(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−6)とする。
Figure 2006045387
実施例7
化合物(12−1)47.79g(50モル%)、化合物(12−2)9.47g(10モル%)、化合物(18−3)42.73g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)9.90gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(83g、収率83%)。この重合体はMwが7700であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(18−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が55.1:8.5:36.4(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−7)とする。
Figure 2006045387
実施例8
化合物(12−1)53.92g(50モル%)、化合物(12−2)10.69g(10モル%)、化合物(12−3)35.38g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)8.44gを2−ブタノン160gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を7.04g、2−ブタノンを38g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)10.58gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)61.06gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却した。その後ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)11.17gを重合溶液に加え、80℃に加熱し3時間攪拌した。反応終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(70g、収率70%)。この重合体はMwが4100であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(12−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が54.1:8.1:37.8(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−8)とする。
Figure 2006045387
実施例9
化合物(12−1)53.92g(50モル%)、化合物(12−2)10.69g(10モル%)、化合物(12−3)35.38g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、溶液は放冷し30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状として洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(87g、収率87%)。この重合体はMwが7300であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(12−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が54.5:8.3:37.2(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−9)とする。
Figure 2006045387
実施例10
化合物(12−1)52.52g(50モル%)、化合物(12−2)10.40g(10モル%)、化合物(15−3)37.09g(40モル%)を2−ブタノン187gに溶解した単量体溶液(1)、ジメチル2,2’−アゾビス(2−メチルプロピオネート)3.37gを2−ブタノン64gに溶解した溶液(2)を準備し、さらに前述したα−1で表される化合物を2.81g、2−ブタノンを15g投入した1000mlの三口フラスコに前に準備した単量体溶液(1)28.77g、溶液(2)4.23gを投入し、その後減圧置換法にて窒素パージした。窒素パージの後、三口フラスコ内を攪拌しながら80℃に加熱し、15分後、単量体溶液(1)258.98g、溶液(2)24.64gを送液ポンプを用いて3時間かけて滴下した。滴下終了後さらに4時間攪拌した。重合終了後、重合溶液は放冷することにより30℃以下に冷却し、4000gのイソプロピルアルコールへ投入し、析出した白色粉末をろ別した。
ろ別された白色粉末を2度2000gのイソプロピルアルコールにてスラリー状としてで洗浄した後、ろ別し、60℃にて17時間乾燥し、白色粉末の重合体を得た(85g、収率85%)。この重合体はMwが7600であり、13C−NMR分析の結果、化合物(12−1)、化合物(12−2)、化合物(15−3)に由来する各繰り返し単位の含有率が54.3:8.1:37.6(モル%)の共重合体であった。この重合体を重合体(A−10)とする。
Figure 2006045387
実施例11〜実施例22
実施例1〜実施例10で得られた各重合体と、以下に示す酸発生剤と、他の成分とを表1に示す割合で配合して各感放射線性樹脂組成物溶液を得た。得られた感放射線性樹脂組成物溶液を表2に示す条件にて露光して各種評価を行なった。評価結果を表3に示す。ここで、部は、特記しない限り重量基準である。
酸発生剤(B)
(B−1):トリフェニルスルホニウム・ノナフルオロ−n−ブタンスルホネート
酸拡散制御剤(C)
(C−1):2−フェニルベンズイミダゾール
溶剤(D)
(D−1):プロピレングリコールメチルエーテルアセテート
(D−2):シクロヘキサノン
評価方法
(1)感度:
ArF光源にて露光を行なう場合、ウエハー表面に膜厚770オングストロームのARC29(Brewer Science社製)膜を形成したシリコンウエハー(ARC29)を用い、各組成物溶液を、基板上にスピンコートにより塗布し、ホットプレート上にて、表2に示す条件でPBを行なって形成した膜厚0.25μmのレジスト被膜に、ニコン製ArFエキシマレーザー露光装置(開口数0.75)を用い、マスクパターンを介して露光した。その後、表2に示す条件でPEBを行なった後、2.38重量%のテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液により、25℃で60秒間現像し、水洗し、乾燥して、ポジ型のレジストパターンを形成した。このとき、線幅0.11μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)を1対1の線幅に形成する露光量を最適露光量とし、この最適露光量を感度とした。
(2)解像度:
最適露光量で解像される最小のライン・アンド・スペースパターンの寸法を解像度とした。
(3)パターンプロファイル:
線幅0.16μmのライン・アンド・スペースパターン(1L1S)の方形状断面の下辺寸法L1と上辺寸法L2とを走査型電子顕微鏡により測定し、0.85≦L2/L1≦1を満足し、かつパターンプロファイルが裾を引いていない場合を、パターンプロファイルが”良好”であるとした。
(4)ラインエッジラフネス(LER):
最適露光量にて解像した110nm1L/1Sパターンの観測において、日立製測長SEM:S9220にてパターン上部から観察した際、線幅を任意のポイントで観測し、その測定ばらつきを3シグマで評価した。
Figure 2006045387
Figure 2006045387
Figure 2006045387
表3に示すように、レジスト基本性能である解像度、パターンプロファイル、ラインエッジラフネス(LER)特性に優れた感放射線性樹脂組成物が得られた。
本発明の感放射線性樹脂組成物は、ラインエッジラフネス(LER)特性に優れているので、これからさらに微細化が進行すると予想される半導体デバイス製造用の化学増幅型レジストとして極めて有用である。本発明の酸解離性基含有重合体はこのような樹脂組成物に好適に用いることができ有用である。本発明の連鎖移動剤は、このような樹脂組成物の製造に好適に用いることができ有用である。本発明のピラゾール誘導体は、このような連鎖移動剤として好適に用いることができ有用である。
重合時間と分子量との関係を示す概念図である。

Claims (7)

  1. 式(1)で示されるピラゾール誘導体。
    Figure 2006045387
    〔式(1)において、Rは相互に独立に、炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基、炭素数2〜20の置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基を示し、nは0〜3の整数である。R1、R2は、相互に独立に水素原子若しくは炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基を示す。また、R1とR2はそれぞれ互いに結合して1つ以上の環を形成してもよい。R3は炭素数1〜20の置換若しくは非置換のアルキル基、炭素数3〜20の置換若しくは非置換の脂環族基、炭素数2〜20の置換若しくは非置換のアルケニル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のヘテロアリール基を示す。〕
  2. 請求項1記載のピラゾール誘導体からなるリビングラジカル重合用連鎖移動剤。
  3. 式(2)で示される繰り返し単位と、酸解離性基を有する繰り返し単位とを含有する酸解離性基含有重合体であって、該重合体が請求項2記載の連鎖移動剤を用いるリビングラジカル重合により重合されてなる酸解離性基含有重合体。
    Figure 2006045387
    〔式(2)において、R4は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、Xは炭素数4〜20の極性基を含まない炭素原子および水素原子のみからなる多環型脂環式炭化水素基を表す。〕
  4. 前記酸解離性基含有重合体が式(3)で表される繰り返し単位をさらに含む請求項3記載の酸解離性基含有重合体。
    Figure 2006045387
    〔式(3)において、R5は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基を表し、R6は相互に独立に、水素原子、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のアルキル基、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のアルコキシ基、または、炭素数1〜4の直鎖状あるいは分岐状のフッ素化アルキル基を表す。nは0〜3の整数である。〕
  5. 前記酸解離性基を有する繰り返し単位が、式(4)で表される繰り返し単位および式(5)で表される繰り返し単位から選ばれた少なくとも1つの繰り返し単位である請求項3または4記載の酸解離性基含有重合体。
    Figure 2006045387
    〔式(4)および式(5)において、R7およびR11は水素原子、メチル基、またはトリフルオロメチル基をそれぞれ表し、R8およびR9は相互に独立に炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を、R10は炭素数4〜20の脂環式炭化水素基をそれぞれ表し、R12は炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基を、R13およびR14は相互に独立に水素原子、または炭素数1〜4の直鎖状または分岐状のアルキル基をそれぞれ表し、nは3〜7の整数を表す。〕
  6. 前記酸解離性基含有重合体が、分子鎖末端の全てまたはその一部に前記連鎖移動剤由来の残基を有する請求項3〜5のいずれか1項記載の酸解離性基含有重合体。
  7. 請求項3〜6のいずれか1項記載の酸解離性基含有重合体と、感放射線性酸発生剤とを含有する感放射線性樹脂組成物。
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