JP5323221B2 - イオン性液体並びにこれを含む帯電防止剤、防曇剤、分散剤または乳化剤、潤滑剤、電解液、およびセルロース溶解剤 - Google Patents

イオン性液体並びにこれを含む帯電防止剤、防曇剤、分散剤または乳化剤、潤滑剤、電解液、およびセルロース溶解剤 Download PDF

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Description

本発明は、イオン液体およびこれを含む処理剤に関する。より詳細には、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体およびこれを含む処理剤に関する。
近年、特定の有機陽イオンおよび陰イオンの組み合わせにより得られるイオン液体が見出された。イオン液体は、陽イオンおよび陰イオンの自由な組み合わせで、融点や水または有機溶媒への溶解度などの各種物性の調整が可能であり、通常100℃以下で液体である第3の液体とも言われている。当該イオン液体に的確な定義はないが、一般的にイオン液体は100℃以下で液体となる安定な塩であり、難燃性または不燃性、不揮発性、高い熱安定性、高いイオン伝導性、もしくは広い電位窓を有する。具体的には、約−100℃〜約300℃の幅広い温度領域で液体状態であり、約10−3〜10−1S/cmと高いイオン伝導度を有し、平均4〜6Vの広い電位窓を有する。例えば、特許文献1には、イオン液体を含有する帯電防止性樹脂組成物が開示されている。
特開2005−15573号公報
しかしながら、上記の特許文献1に記載のイオン液体を含む帯電防止性樹脂組成物は、帯電防止性能の面で不十分であった。
また、イオン液体の多様な特徴を生かした、イオン液体を含む処理剤の開発が望まれているという現状もある。
そこで、本発明は、多様な用途に用いられるイオン液体およびこれを含む処理剤を提供することを目的とする。
本発明は、下記化学式(1)で表わされるイオン液体およびこれを含む処理剤を提供する。
前記化学式(1)中、Rは、置換されているかもしくは非置換の炭素数1〜30の飽和もしくは不飽和の直鎖状、分枝状、もしくは環状のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素数7〜31のアリールアルキル基であり、Aは、炭素数2〜4の直鎖状または分枝状のアルキレン基であり、nは、0〜50の整数であり、Qはアンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピロリニウムイオン、ピペリジニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピリミジニウムイオン、トリアゾリウムイオン、トリアジニウムイオン、キノリニウムイオン、イソキノリニウムイオン、インドリニウムイオン、キノキサリニウムイオン、ピペラジニウムイオン、オキサゾリニウムイオン、チアゾリニウムイオン、およびモルホリニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種である。
本発明によれば、多様な用途に用いられるイオン液体およびこれを含む処理剤が提供されうる。
イオン液体からなる処理剤を用いた電解質についてCV測定を行った結果を示すグラフである。
本発明は、下記化学式(1)で表わされるイオン液体およびこれを含む処理剤である。
前記化学式(1)中、Rは、置換されているかもしくは非置換の炭素数1〜30の飽和もしくは不飽和の直鎖状、分枝状、もしくは環状のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素数7〜31のアリールアルキル基であり、Aは、炭素数2〜4の直鎖状または分枝状のアルキレン基であり、nは、0〜50の整数であり、Qはアンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピロリニウムイオン、ピペリジニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピリミジニウムイオン、トリアゾリウムイオン、トリアジニウムイオン、キノリニウムイオン、イソキノリニウムイオン、インドリニウムイオン、キノキサリニウムイオン、ピペラジニウムイオン、オキサゾリニウムイオン、チアゾリニウムイオン、およびモルホリニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種である。
上記化学式(1)で表わされるイオン液体は、スルホン酸アニオンを含み、帯電防止性能、防曇性能、分散・乳化性能、潤滑性能、イオン伝導性、およびセルロース溶解性を有する。
以下、本発明に係るイオン液体を説明する。
[スルホン酸アニオンを含むイオン液体]
前記化学式(1)で表わされるイオン液体は、スルホン酸アニオンを含む。
前記化学式(1)中のRとして用いられる置換されているかもしくは非置換の炭素数1〜30の飽和もしくは不飽和の直鎖状、分枝状、もしくは環状のアルキル基の例としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソアミル基、tert−ペンチル基、ネオペンチル基、n−へキシル基、3−メチルペンタン−2−イル基、3−メチルペンタン−3−イル基、4−メチルペンチル基、4−メチルペンタン−2−イル基、1,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブタン−2−イル基、n−ヘプチル基、1−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メチルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1−(n−プロピル)ブチル基、1,1−ジメチルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,3,3−トリメチルブチル基、1−エチル−2,2−ジメチルプロピル基、n−オクチル基、2−メチルヘキサン−2−イル基、2,4−ジメチルペンタン−3−イル基、1,1−ジメチルペンタン−1−イル基、2,2−ジメチルヘキサン−3−イル基、2,3−ジメチルヘキサン−2−イル基、2,5−ジメチルヘキサン−2−イル基、2,5−ジメチルヘキサン−3−イル基、3,4−ジメチルヘキサン−3−イル基、3,5−ジメチルヘキサン−3−イル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基、2−メチルヘプタン−2−イル基、3−メチルヘプタン−3−イル基、4−メチルヘプタン−3−イル基、4−メチルヘプタン−4−イル基、1−エチルヘキシル基、2−エチルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基、1,1−ジメチルヘキシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−1−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、1,1,4−トリメチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、1−イソプロピル−1,2−ジメチルプロピル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、n−ノニル基、1−メチルオクチル基、6−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1−(n−ブチル)ペンチル基、4−メチル−1−(n−プロピル)ペンチル基、1,5,5−トリメチルヘキシル基、1,1,5−トリメチルヘキシル基、2−メチルオクタン−3−イル基、n−デシル基、1−メチルノニル基、1−エチルオクチル基、1−(n−ブチル)ヘキシル基、1,1−ジメチルオクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、1−エチルノニル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、1−メチルトリデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基、n−エイコシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。入手容易性の観点から、置換されているかもしくは非置換の炭素数1〜8の飽和もしくは不飽和の直鎖状または分岐状のアルキル基が好ましく、メチル基、1,2−ビス(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)エチル基が特に好ましい。
前記化学式(1)中のRとして用いられる置換されているかもしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基の例としては、例えば、フェニル基、ビフェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、メシチル基、ペンタレニル基、ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、クオーターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、クオーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリレニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基などが挙げられる。入手容易性の観点から、置換されているかもしくは非置換の炭素数8〜18のアリール基が好ましく、ジメチルフェニル基(2,3−ジメチルフェニル基、2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基等)、イソプロピルフェニル基(2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェニル基)、ドデシルフェニル基(2−ドデシルフェニル基、3−ドデシルフェニル基、4−ドデシルフェニル基)が特に好ましい。
前記化学式(1)中のRとして用いられる置換されているかもしくは非置換の炭素数7〜31のアリールアルキル基の例としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、3−(1−ナフチル)プロピル基、または3−(2−ナフチル)プロピル基などが挙げられる。
前記化学式(1)中のAとして用いられる炭素数2〜4の直鎖状または分枝状のアルキレン基の例としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられる。入手容易性の観点から、エチレン基、プロピレン基が特に好ましい。
前述した置換されているかもしくは非置換の炭素数1〜30の飽和もしくは不飽和の直鎖状、分枝状、もしくは環状のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素数7〜31のアリールアルキル基、および炭素数2〜4の直鎖状または分枝状のアルキレン基中の水素原子は、さらに他の置換基で置換されていてもよい。
そのような置換基としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン、メチル基、エチル基、tert−ブチル基、ドデシル基などのアルキル基、フェニル基、p−トリル基、キシリル基、クメニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナントリル基などのアリール基、メトキシ基、エトキシ基、tert−ブトキシ基などのアルコキシ基、フェノキシ基、p−トリルオキシ基などのアリールオキシ基、メトキシカルボニル基、ブトキシカルボニル基、2−エチルヘキシルオキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基などのアルコキシカルボニル基、アセトキシ基、プロピオニルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などのアシルオキシ基、アセチル基、ベンゾイル基、イソブチリル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、メトキサリル基などのアシル基、メチルスルファニル基、tert−ブチルスルファニル基などのアルキルスルファニル基、フェニルスルファニル基、p−トリルスルファニル基などのアリールスルファニル基、メチルアミノ基、シクロヘキシルアミノ基などのアルキルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、モルホリノ基、ピペリジノ基などのジアルキルアミノ基、フェニルアミノ基、p−トリルアミノ基等のアリールアミノ基などの他、ヒドロキシ基、カルボキシ基、ホルミル基、メルカプト基、スルホ基、メシル基、p−トルエンスルホニル基、アミノ基、ニトロ基、シアノ基、トリフルオロメチル基、トリクロロメチル基、トリメチルシリル基、ホスフィニコ基、ホスホノ基などが挙げられる。
前記化学式(1)中のnは、0〜50の整数であり、粘度の低下などによる取扱い易さの観点から、0〜20の整数が好ましく、0〜1の整数がより好ましく、0が最も好ましい。
前記化学式(1)中のQで表わされるカチオンとしては、例えばアンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピロリニウムイオン、ピペリジニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピリミジニウムイオン、トリアゾリウムイオン、トリアジニウムイオン、キノリニウムイオン、イソキノリニウムイオン、インドリニウムイオン、キノキサリニウムイオン、ピペラジニウムイオン、オキサゾリニウムイオン、チアゾリニウムイオン、およびモルホリニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種が例示できる。
アンモニウムイオンの具体的な例としては、以下のようなイオンが例示できる。例えば、ジメチルアンモニウムイオン、トリメチルアンモニウムイオン、テトラメチルアンモニウムイオン、ジエチルアンモニウムイオン、トリエチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、モノプロピルアンモニウムイオン、ジプロピルアンモニウムイオン、トリプロピルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、モノブチルアンモニウムイオン、ジブチルアンモニウムイオン、トリブチルアンモニウムイオン、テトラブチルアンモニウムイオン、モノペンチルアンモニウムイオン、ジペンチルアンモニウムイオン、トリペンチルアンモニウムイオン、テトラペンチルアンモニウムイオン、モノヘキシルアンモニウムイオン、ジヘキシルアンモニウムイオン、モノヘプチルアンモニウムイオン、ジヘプチルアンモニウムイオン、モノオクチルアンモニウムイオン、ジオクチルアンモニウムイオン、モノノニルアンモニウムイオン、モノデシルアンモニウムイオン、モノウンデシルアンモニウムイオン、モノドデシルアンモニウムイオン、モノトリデシルアンモニウムイオン、モノテトラデシルアンモニウムイオン、モノペンタデシルアンモニウムイオン、モノヘキサデシルアンモニウムイオン、モノヘプタデシルアンモニウムイオン、モノオクタデシルアンモニウムイオン、モノノナデシルアンモニウムイオン、モノイコシルアンモニウムイオン、モノヘンイコシルアンモニウムイオン、モノドコシルアンモニウムイオン、モノトリコシルアンモニウムイオン、メチル(エチル)アンモニウムイオン、メチル(プロピル)アンモニウムイオン、メチル(ブチル)アンモニウムイオン、メチル(ペンチル)アンモニウムイオン、メチル(ヘキシル)アンモニウムイオン、メチル(ヘプチル)アンモニウムイオン、メチル(オクチル)アンモニウムイオン、メチル(ノニル)アンモニウムイオン、メチル(デシル)アンモニウムイオン、メチル(ウンデシル)アンモニウムイオン、メチル(ドデシル)アンモニウムイオン、メチル(トリデシル)アンモニウムイオン、メチル(テトラデシル)アンモニウムイオン、メチル(ペンタデシル)アンモニウムイオン、メチル(ヘキサデシル)アンモニウムイオン、メチル(ヘプタデシル)アンモニウムイオン、メチル(オクタデシル)アンモニウムイオン、メチル(ノナデシル)アンモニウムイオン、メチル(イコシル)アンモニウムイオン、メチル(ヘンイコシル)アンモニウムイオン、メチル(トリコシル)アンモニウムイオン、エチル(プロピル)アンモニウムイオン、エチル(ブチル)アンモニウムイオン、エチル(ペンチル)アンモニウムイオン、エチル(ヘキシル)アンモニウムイオン、エチル(ヘプチル)アンモニウムイオン、エチル(オクチル)アンモニウムイオン、エチル(ノニル)アンモニウムイオン、エチル(デシル)アンモニウムイオン、エチル(ウンデシル)アンモニウムイオン、エチル(ドデシル)アンモニウムイオン、エチル(トリデシル)アンモニウムイオン、エチル(テトラデシル)アンモニウムイオン、エチル(ペンタデシル)アンモニウムイオン、エチル(ヘキサデシル)アンモニウムイオン、エチル(ヘプタデシル)アンモニウムイオン、エチル(オクタデシル)アンモニウムイオン、エチル(ノナデシル)アンモニウムイオン、エチル(イコシル)アンモニウムイオン、エチル(ヘンイコシル)アンモニウムイオン、エチル(トリコシル)アンモニウムイオン、ジメチル(エチル)アンモニウムイオン、ジメチル(プロピル)アンモニウムイオン、ジメチル(ブチル)アンモニウムイオン、ジメチル(ペンチル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘキシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘプチル)アンモニウムイオン、ジメチル(オクチル)アンモニウムイオン、ジメチル(ノニル)アンモニウムイオン、ジメチル(デシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ウンデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ドデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(トリデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(テトラデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ペンタデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘキサデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘプタデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(オクタデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ノナデシル)アンモニウムイオン、ジメチル(イコシル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘンイコシル)アンモニウムイオン、ジメチル(トリコシル)アンモニウムイオン、トリメチル(エチル)アンモニウムイオン、トリメチル(プロピル)アンモニウムイオン、トリメチル(ブチル)アンモニウムイオン、トリメチル(ペンチル)アンモニウムイオン、トリメチル(ヘキシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ヘプチル)アンモニウムイオン、トリメチル(オクチル)アンモニウムイオン、トリメチル(ノニル)アンモニウムイオン、トリメチル(デシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ウンデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ドデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(トリデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(テトラデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ペンタデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ヘキサデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ヘプタデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(オクタデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ノナデシル)アンモニウムイオン、トリメチル(イコシル)アンモニウムイオン、トリメチル(ヘンイコシル)アンモニウムイオン、トリメチル(トリコシル)アンモニウムイオンなどのアルキルアンモニウムイオン。
モノビニルアンモニウムイオン、ジビニルアンモニウムイオン、トリビニルアンモニウムイオン、モノプロペニルアンモニウムイオン、ジプロペニルアンモニウムイオン、トリプロペニルアンモニウムイオン、モノブテニルアンモニウムイオン、ジブテニルアンモニウムイオン、トリブテニルアンモニウムイオン、モノペンテニルアンモニウムイオン、ジペンテニルアンモニウムイオン、トリペンテニルアンモニウムイオン、モノヘキセニルアンモニウムイオン、ジヘキセニルアンモニウムイオン、モノヘプテニルアンモニウムイオン、ジヘプテニルアンモニウムイオン、モノオクテニルアンモニウムイオン、ジオクテニルアンモニウムイオン、モノノネニルアンモニウムイオン、モノデセニルアンモニウムイオン、モノウンデセニルアンモニウムイオン、モノドデセニルアンモニウムイオン、モノトリデセニルアンモニウムイオン、モノテトラデセニルアンモニウムイオン、モノペンタデセニルアンモニウムイオン、モノヘキサデセニルアンモニウムイオン、モノヘプタデセニルアンモニウムイオン、モノオクタデセニルアンモニウムイオン、モノノナデセニルアンモニウムイオン、モノイコセニルアンモニウムイオン、モノヘンイコセニルアンモニウムイオン、モノドコセニルアンモニウムイオン、モノトリコセニルアンモニウムイオンなどのアルケニルアンモニウムイオン。
ジメチル(ビニル)アンモニウムイオン、ジメチル(プロペニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ブテニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ペンテニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘキセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘプテニル)アンモニウムイオン、ジメチル(オクテニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ノネニル)アンモニウムイオン、ジメチル(デセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ウンデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ドデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(トリデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(テトラデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ペンタデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘキサデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘプタデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(オクタデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ノナデセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(イコセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(ヘンイコセニル)アンモニウムイオン、ジメチル(トリコセニル)アンモニウムイオン、ビス(2−メトキシエチル)モノエチルアンモニウムイオン、トリメチル(ビニル)アンモニウムイオン、ビス(2−メトキシエチル)モノメチルアンモニウムイオンなどのアルキル基およびアルケニル基を有するモノアンモニウムイオン。
モノベンジルアンモニウムイオン、(1−フェネチル)アンモニウムイオン、(2−フェネチル)アンモニウムイオン(別名:モノフェネチルアンモニウムイオン)、ジベンジルアンモニウムイオン、ビス(1−フェネチル)アンモニウムイオン、ビス(2−フェネチル)アンモニウムイオン(別名:ジフェネチルアンモニウムイオン)などの芳香族置換アルキルアンモニウムイオン;モノシクロペンチルアンモニウムイオン、ジシクロペンチルアンモニウムイオン、トリシクロペンチルアンモニウムイオン、モノシクロヘキシルアンモニウムイオン、ジシクロヘキシルアンモニウムイオン、モノシクロヘプチルアンモニウムイオン、ジシクロヘプチルアンモニウムイオンなどの炭素数5〜16のシクロアルキルアンモニウムイオン;ジメチル(シクロペンチル)アンモニウムイオン、ジメチル(シクロヘキシル)アンモニウムイオン、ジメチル(シクロヘプチル)アンモニウムイオン等のアルキル基およびシクロアルキル基を有するモノアンモニウムイオン;(メチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、ビス(メチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、(ジメチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、ビス(ジメチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、(エチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、ビス(エチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、(メチルエチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、ビス(メチルエチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、(ジエチルシクロペンチル)アンモニウムイオン、(メチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、ビス(メチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、(ジメチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、ビス(ジメチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、(エチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、ビス(エチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、(メチルエチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、(ジエチルシクロヘキシル)アンモニウムイオン、(メチルシクロヘプチル)アンモニウムイオン、ビス(メチルシクロヘプチル)アンモニウムイオン、(ジメチルシクロヘプチル)アンモニウムイオン、(エチルシクロヘプチル)アンモニウムイオン、(メチルエチルシクロヘプチル)アンモニウムイオン、(ジエチルシクロヘプチル)アンモニウムイオンなどのアルキルシクロアルキルアンモニウムイオン。
モノメタノールアンモニウムイオン、ジメタノールアンモニウムイオン、トリメタノールアンモニウムイオン、モノエタノールアンモニウムイオン、ジエタノールアンモニウムイオン、トリエタノールアンモニウムイオン、モノ(n−プロパノール)アンモニウムイオン、ジ(n−プロパノール)アンモニウムイオン、トリ(n−プロパノール)アンモニウムイオン、モノイソプロパノールアンモニウムイオン、ジイソプロパノールアンモニウムイオン、トリイソプロパノールアンモニウムイオン、モノブタノールアンモニウムイオン、ジブタノールアンモニウムイオン、トリブタノールアンモニウムイオン、モノペンタノールアンモニウムイオン、ジペンタノールアンモニウムイオン、トリペンタノールアンモニウムイオン、モノヘキサノールアンモニウムイオン、ジヘキサノールアンモニウムイオン、モノヘプタノールアンモニウムイオン、ジヘプタノールアンモニウムイオン、モノオクタノールアンモニウムイオン、モノノナノールアンモニウムイオン、モノデカノールアンモニウムイオン、モノウンデカノールアンモニウムイオン、モノドデカノールアンモニウムイオン、モノトリデカノールアンモニウムイオン、モノテトラデカノールアンモニウムイオン、モノペンタデカノールアンモニウムイオン、モノヘキサデカノールアンモニウムイオン、モノメチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノエチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノエチルモノプロパノールアンモニウムイオン、モノエチルモノブタノールアンモニウムイオン、モノエチルモノペンタノールアンモニウムイオン、モノプロピルモノエタノールアンモニウムイオン、モノプロピルモノプロパノールアンモニウムイオン、モノプロピルモノブタノールアンモニウムイオン、モノプロピルモノペンタノールアンモニウムイオン、モノブチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノブチルモノプロパノールアンモニウムイオン、モノブチルモノブタノールアンモニウムイオン、モノブチルモノペンタノールアンモニウムイオン、ジメチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノプロパノールアンモニウムイオン、ジエチルモノブタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノペンタノールアンモニウムイオン、ジプロピルモノエタノールアンモニウムイオン、ジプロピルモノプロパノールアンモニウムイオン、ジプロピルモノブタノールアンモニウムイオン、ジプロピルモノペンタノールアンモニウムイオン、ジブチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジブチルモノプロパノールアンモニウムイオン、ジブチルモノブタノールアンモニウムイオン、ジブチルモノペンタノールアンモニウムイオン、モノメチルジエタノールアンモニウムイオン、モノメチルジプロパノールアンモニウムイオン、モノメチルジブタノールアンモニウムイオン、モノメチルジペンタノールアンモニウムイオン、モノエチルジエタノールアンモニウムイオン、モノエチルジプロパノールアンモニウムイオン、モノエチルジブタノールアンモニウムイオン、モノエチルジペンタノールアンモニウムイオン、モノプロピルジエタノールアンモニウムイオン、モノプロピルジプロパノールアンモニウムイオン、モノプロピルジブタノールアンモニウムイオン、モノプロピルジペンタノールアンモニウムイオン、モノブチルジエタノールアンモニウムイオン、モノブチルジプロパノールアンモニウムイオン、モノブチルジブタノールアンモニウムイオン、モノブチルジペンタノールアンモニウムイオン、モノシクロヘキシルモノエタノールアンモニウムイオン、モノシクロヘキシルジエタノールアンモニウムイオン、モノシクロヘキシルモノプロパノールアンモニウムイオン、モノシクロヘキシルジプロパノールアンモニウムイオン、モノ(β−アミノエチル)モノエタノールアンモニウムイオン、モノtert−ブチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノtert−ブチルジエタノールアンモニウムイオン、モノ(β−アミノエチル)イソプロパノールアンモニウムイオンジエチルモノイソプロパノールアンモニウムイオン、トリメチルモノエタノールアンモニウムイオン、トリエチルモノエタノールアンモニウムイオン、トリエチルモノプロパノールアンモニウムイオン、トリエチルモノブタノールアンモニウムイオン、トリエチルモノペンタノールアンモニウムイオン、トリプロピルモノエタノールアンモニウムイオン、トリプロピルモノプロパノールアンモニウムイオン、トリプロピルモノブタノールアンモニウムイオン、トリプロピルモノペンタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノメチルエタノールアンモニウムイオン、ビス(2−メトキシエチル)モノエチルモノメチルアンモニウムイオン、モノエチルモノメチルジエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノメチルモノエタノールアンモニウムイオンなどのアルカノールアンモニウムイオン。入手容易性の観点から、モノエチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノメチルエタノールアンモニウムイオン、ビス(2−メトキシエチル)モノエチルアンモニウムイオン、ビス(2−メトキシエチル)モノエチルモノメチルアンモニウムイオン、モノエチルジエタノールアンモニウムイオン、モノエチルモノメチルジエタノールアンモニウムイオンが好ましく、モノエチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノメチルモノエタノールアンモニウムイオンが特に好ましい。
ジメチルモノアクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジメチルモノメタクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジエチルモノアクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジエチルモノメタクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジエチルモノ(2−イソシアノエチル)アンモニウムイオン、ジエチルモノ(2−シアノプロピル)アンモニウムイオン、ジエチルモノ(1,2−エポキシプロパン)アンモニウムイオン。なお、上記のアンモニウムイオンにおいて、N上の置換基であることを示す「N−」や「N,N−」などの記載は省略する。
イミダゾリウムイオンの具体的な例としては、例えば、イミダゾリウムイオン、N−イソブチルイミダゾリウムイオン、2−メチルイミダゾリウムイオン、2−エチルイミダゾリウムイオン、2−n−プロピルイミダゾリウムイオン、2−イソプロピルイミダゾリウムイオン、2−n−ブチルイミダゾリウムイオン、2−フェニルイミダゾリウムイオン、4−メチルイミダゾリウムイオン、4−エチルイミダゾリウムイオン、4−ニトロイミダゾリウムイオン、4−フェニルイミダゾリウムイオン、2−メチル−4−フェニルイミダゾリウムイオン、4,5−ジメチルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−2−メチルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−2,3−メチルイミダゾリウムイオン、2,4,5−トリメチルイミダゾリウムイオン、2,4,5−トリフェニルイミダゾリウムイオン、ベンズイミダゾリウムイオン、2−メチルベンズイミダゾリウムイオン、2−フェニルベンズイミダゾリウムイオンなどが挙げられる。入手容易性の観点から、1−イソブチル−2−メチルイミダゾリウムイオン、1−イソブチル−2,3−メチルイミダゾリウムイオンが特に好ましい。
ピリジニウムイオンの具体的な例としては、例えば、ピリジニウムイオン、2−イソブチルピリジニウムイオン、3−イソブチルピリジニウムイオン、3−メチルピリジニウムイオン、4−メチルピリジニウムイオン、2−エチルピリジニウムイオン、3−エチルピリジニウムイオン、4−エチルピリジニウムイオン、4−プロピルピリジニウムイオン、2−n−ヘキシルピリジニウムイオン、3−n−ヘキシルピリジニウムイオン、3,5−ジメチルピリジニウムイオン、3,5−ジエチルピリジニウムイオン、2,6−ジ−tert−ブチルピリジニウムイオン、2−ベンジルピリジニウムイオン、4−ベンジルピリジニウムイオン、2−フェニルピリジニウムイオン、3−フェニルピリジニウムイオン、4−フェニルピリジニウムイオン、2,6−ジフェニルピリジニウムイオン、2−(3−フェニルプロピル)ピリジニウムイオン、4−(3−フェニルプロピル)ピリジニウムイオン、2−ベンゾイルピリジニウムイオン、3−ベンゾイルピリジニウムイオン、4−ベンゾイルピリジニウムイオン、2−メトキシピリジニウムイオン、2−n−ブトキシピリジニウムイオン、2,6−ジメトキシピリジニウムイオン、2−メトキシ−6−メチルピリジニウムイオン、4−メトキシ−3−ニトロピリジニウムイオン、3−エトキシ−2−ニトロピリジニウムイオン、2−メトキシ−3−ニトロピリジニウムイオン、4−(4−ニトロベンジル)ピリジニウムイオン、2−ビニルピリジニウムイオン、4−ビニルピリジニウムイオン、2−ヒドロキシピリジニウムイオン、3−ヒドロキシピリジニウムイオン、4−ヒドロキシピリジニウムイオン、2,4−ジヒドロキシピリジニウムイオン、2,6−ジヒドロキシピリジニウムイオン、3−ヒドロキシメチルピリジニウムイオン、4−ヒドロキシメチルピリジニウムイオン、2−(2−ヒドロキシエチル)ピリジニウムイオン、2−ヒドロキシ−6−メチルピリジニウムイオン、3−ヒドロキシ−2−メチルピリジニウムイオン、5−ヒドロキシ−2−メチルピリジニウムイオン、2−ヒドロキシ−3−ニトロピリジニウムイオン、2−ヒドロキシ−5−ニトロピリジニウムイオン、4−ヒドロキシ−3−ニトロピリジニウムイオン、3−ヒドロキシ−2−ニトロピリジニウムイオン、2−ヒドロキシ−6−メチル−5−ニトロピリジニウムイオン、2−エテニルピリジニウムイオン、2−エチニルピリジニウムイオン、2−メチル−5−エチルピリジニウムイオン、4−エチル−2−メチルピリジニウムイオン、5−ブチル−2−メチルピリジニウムイオン、2−エチル−6−イソプロピルピリジニウムイオン、3−エチル−4−メチルピリジニウムイオン、2−メチル−5−ビニルピリジニウムイオン、4−(フェニルプロピル)ピリジニウムイオン、4−(1−ピペリジル)ピリジニウムイオン、4−ピロリジノピリジニウムイオン、2−ピロリジン−2−イルピリジニウムイオン、4−フェノキシピリジニウムイオン、2−メチル−3−エチルピリジニウムイオン、2−メチル−5−(イソ)プロピルピリジニウムイオン、2−アセチルピリジニウムイオン、3−アセチルピリジニウムイオン、4−アセチルピリジニウムイオン、2−メチル−5−アセチルピリジニウムイオン、2,6−ジアセチルピリジニウムイオン、2−フェノキシ−5−アセチルピリジニウムイオン、2,6−ビス(ヒドロキシメチル)ピリジニウムイオン、2,2’−ビピリジニウムイオン、2,6−ビス(p−トリル)ピリジニウムイオン、N−Boc−3−ヒドロキシ−1,2,3,6−テトラヒドロピリジニウムイオン、N−Boc−1,2,3,6−テトラヒドロピリジニウムイオンなどが挙げられる。
ピロリジニウムイオンの具体的な例としては、例えば、ピロリジニウムイオン、N−メチルピロリジニウムイオン、N−エチルピロリジニウムイオン、N−プロピルピロリジニウムイオン、N−ブチルピロリジニウムイオン、N−フェニルピロリジニウムイオン、N−ニトロソピロリジニウムイオン、2−メチルピロリジニウムイオン、2−フェニルピロリジニウムイオン、3−フェニルピロリジニウムイオン、3−ヒドロキシ−1−メチルピロリジニウムイオン、3−(4−メチルフェニル)ピロリジニウムイオン、3−(ピロリジニウム−1−イルメチル)ピペリジン、2−ピロリジニウム−2−イルピリジンなどが挙げられる。
ピロリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、ピロリニウムイオン、N−メチルピロリニウムイオン、2−アセチル−5−メチルピロリニウムイオン、ピロリニウム−1−カルボン酸メチル、2−アセチルピロリニウムイオン、3−アセチルピロリニウムイオン、2,5−ジメチル−1−(4−ニトロフェニル)−1H−ピロリニウムイオン、1−フルフリルピロリニウムイオン、1−(2−ニトロフェニル)ピロリニウムイオン、1,2,5−トリメチルピロリニウムイオン、2,4−ジメチルピロリニウム−3,5−ジカルボン酸ジエチル、4−メチルピロリニウム−3−カルボン酸エチル、4−フェニルピロリニウム−3−カルボン酸エチル、3,4,5−トリメチルピロリニウム−2−カルボン酸エチル、2,5−ジメチルピロリニウム−3−カルボン酸メチル、1,2,5−トリメチル−1H−ピロリニウム−3−カルボン酸メチル、N−トリメトキシシリルピロリニウムイオン、N−トリエトキシシリルピロリニウムイオン、N−(3−トリメトキシシリルプロピル)ピロリニウムイオン、N−(3−トリエトキシシリルプロピル)ピロリニウムイオンなどが挙げられる。
ピペリジニウムイオンの具体的な例としては、例えば、2,6−ジメチルピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−ピペリドニイウムイオン、2,2,6,6−テトラメチルピペリジニウムイオン、2,2,6,6−テトラメチル−4−ヒドロキシピペリジニウムイオン、2,2−6−6−テトラメチル−4−アセトキシピペリジニウムイオン、2,2,6,6−テトラメチル−4−アセトアミドピペリジニウムイオン、2,2,6,6−テトラメチル−4−オキソピペリジニウムイオン、2,2,6,6−テトラメチル−4−メトキシピペリジニウムイオン、2,2,6,6−テトラメチル−4−プロポキシピペリジニウムイオン、2,2,6,6−テトラメチル−4−(2−ヒドロキシ−4−オキサペントキシ)ピペリジニウムイオン、2,2,6,6−テトラメチル−4−メタクリレートピペリジニウムイオン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−メタクリレートピペリジニウムイオン、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−オキシカルボニル−2−プロペンピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−シクロペンチル−2−フェニルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−(2−シクロプロピル−2−フェニルプロパノイル)オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−(2−シクロペンチル−2−ピリジン−3−イルプロパノイル)オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−シクロペンチル−2−(4−ヒドロキシフェニル)プロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−(2−シクロブチル−2−フェニルプロパノイル)オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−シクロペンチル−2−(4−メトキシフェニル)プロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−シクロペンチル−2−(2−チエニル)プロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−シクロペンチル−2−(5−メチル−2−チエニル)プロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(3−ブロモフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(4−ブロモフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(4−シアノフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(3−シアノフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(3−メチルチオフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(4−メチルチオフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(4−メチルスルホニルフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(3−メチルスルホニルフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(4−フルオロフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(4−クロロフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、1,3−ジメチル−4−[2−(3−フルオロフェニル)−2−シクロペンチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオン、および1,3−ジメチル−4−[2−(5−クロロ−2−チエニル)−2−シクロブチルプロパノイル]オキシピペリジニウムイオンなどが挙げられる。
ピラジニウムイオンの具体的な例としては、例えば、ピラジニウムイオン、ピラジニウムカルボン酸メチル、ピラジニウム−2−カルボニトリル、ピラジニウムカルボキサミド、2−アセチル−3−エチルピラジニウムイオン、2−アセチル−3−メチルピラジニウムイオン、2−アセチルピラジニウムイオン、2−(アミノメチル)−5−メチルピラジニウムイオン、2−アミノ−3−(フェニルメチル)ピラジニウムイオン、2,3−ビス(2’−ピリジル)−5,6−ジヒドロピラジニウムイオン、2−シアノピラジニウムイオン、2,3−ジエチル−5−メチルピラジニウムイオン、2,3−ジエチルピラジニウムイオン、6,7−ジヒドロ−5−メチル−5H−シクロペンタピラジニウムイオン、3,5−ジメチル−2−エチルピラジニウムイオン、2,3−ジメチル−5−イソプロピルピラジニウムイオン、2,3−ジメチルピラジニウムイオン、2,5−ジメチルピラジニウムイオン、2,6−ジメチルピラジニウムイオン、2,3−ジフェニルピラジニウムイオン、2−エトキシ−3−エチルピラジニウムイオン、2−エトキシ−3−メチルピラジニウムイオン、2−エトキシピラジニウムイオン、5−エチル−2,3−ジメチルピラジニウムイオン、2−エチル−3−メトキシピラジニウムイオン、2−エチル−3−メチルピラジニウムイオン、エチルピラジニウムイオン、2−フルフリルチオピラジニウムイオン、5−イソブチル−2,3−ジメチルピラジニウムイオン、2−イソブチル−3−メトキシピラジニウムイオン、2−イソプロピルピラジニウムイオン、2−(2−メルカプトエチル)ピラジニウムイオン、2−メトキシ−3−エチルピラジニウムイオン、2−メトキシ−3−(1−メチルプロピル)ピラジニウムイオン、2−メトキシピラジニウムイオン、5−メチル−6,7−ジヒドロシクロペンタピラジニウムイオン、2−メチルメルカプト−3−メチルピラジニウムイオン、2−メチル−3−(メチルチオ)ピラジニウムイオン、2−メチル−3−n−プロピルピラジニウムイオン、2−メチルピラジニウムイオン、2−(メチルチオ)−3−エチルピラジニウムイオン、2−(メチルチオ)ピラジニウムイオン、2−プロピルピラジニウムイオン、2−(1H−ピラゾール−4−イル)ピラジニウムイオン、2,3,5,6−テトラメチルピラジニウムイオン、2,3,5−トリメチルピラジニウムイオン、2−ビニルピラジニウムイオンなどが挙げられる。
ピリミジニウムイオンの具体的な例としては、例えば、ピリミジニウムイオン、4−メチルピリミジニウムイオン、4−ヒドロキシピリミジニウムイオン、4,6−ジメチルピリミジニウムイオン、4,6−ジヒドロキシピリミジニウムイオン、2,4,5−トリヒドロキシピリミジニウムイオン、4,6−ジヒドロキシ−2−メチルピリミジニウムイオン、4,6−ジヒドロキシ−5−ニトロピリミジニウムイオン、2,4−ジメチル−6−ヒドロキシピリミジニウムイオン、4,6−ジメチル−2−ヒドロキシピリミジニウムイオン、2−[4−n−(ヘキシルオキシ)フェニル]−5−n−オクチルピリミジニウムイオン、4−ヒドロキシピラゾロ[3,4−d]−ピリミジニウムイオン、4,6−ジヒドロキシピラゾロ[3,4−d]ピリミジニウムイオンなどが挙げられる。
トリアゾリウムイオンの具体的な例としては、例えば、1,2,3−トリアゾリウムイオン、1,2,4−トリアゾリウムイオン、3−メルカプト−1,2,4−トリアゾリウムイオン、3−ヒドロキシ−1,2,4−トリアゾリウムイオン、3−メチル−1,2,4−トリアゾリウムイオン、1−メチル−1,2,4−トリアゾリウムイオン、1−メチル−3−メルカプト−1,2,4−トリアゾリウムイオン、4−メチル−1,2,3−トリアゾリウムイオン、ベンゾトリアゾリウムイオン、トリルトリアゾリウムイオン、1−ヒドロキシベンゾトリアゾリウムイオン、4,5,6,7−テトラヒドロトリアゾリウムイオン、3−アミノ−1,2,4−トリアゾリウムイオン、3−アミノ−5−メチル−1,2,4−トリアゾリウムイオン、カルボキシベンゾトリアゾリウムイオン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾリウムイオン、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾリウムイオン、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾリウムイオン、2−(2’−ヒドロキシ−4−オクトキシフェニル)ベンゾトリアゾリウムイオンなどが挙げられる。
トリアジニウムイオンの具体的な例としては、例えば、1,2,3−トリアジニウムイオン、1,2,4−トリアジニウムイオン、1,3,5−トリアジニウムイオン、3,4−ジヒドロ−3−ヒドロキシ−4−オキソ−1,2,3−ベンゾトリアジニウムイオン、3−(2−ピリジル)−5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジニウムイオン、5,6−ジフェニル−1,2,4−トリアジニウムイオン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリエチル−s−トリアジニウムイオン、ヘキサヒドロ−1,3,5−トリフェニル−1,3,5−トリアジニウムイオン、2−(4−ピリジニル)−1,3,5−トリアジニウムイオン、1,3,5−トリアクリロイルヘキサヒドロ−1,3,5−トリアジニウムイオン、2,4,6−トリフェニル−s−トリアジニウムイオン、2,4,6−トリ(2−ピリジル)−s−トリアジニウムイオン、2,4,6−トリス(アリルオキシ)−1,3,5−トリアジニウムイオン、1,3,5−トリス(4−ピリジル)−2,4,6−トリアジニウムイオン、2,4,6−トリス(2−ピリジル)−1,3,5−トリアジニウムイオン、1−(1,3,5−トリアジニウム−2−イル)ピペラジン、2,4,6−トリピリジル−s−トリアジニウムイオン、2,4,6−トリス(アリルオキシ)−1,3,5−トリアジニウムイオンなどが挙げられる。
キノリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、キノリニウムイオン、2−メチルキノリニウムイオン、3−メチルキノリニウムイオン、4−メチルキノリニウムイオン、8−メチルキノリニウムイオン、2,8−ジメチルキノリニウムイオン、3,8−ジメチルキノリニウムイオン、4,8−ジメチルキノリニウムイオン、7−メチルキノリニウムイオン、2,7−ジメチルキノリニウムイオン、3,7−ジメチルキノリニウムイオン、4,7−ジメチルキノリニウムイオン、6−メチルキノリニウムイオン、2,6−ジメチルキノリニウムイオン、3,6−ジメチルキノリニウムイオン、4,6−ジメチルキノリニウムイオン、8−エチルキノリニウムイオン、2−メチル−8−エチルキノリニウムイオン、4−メチル−8−エチルキノリニウムイオン、7−イソプロピル−2−メチルキノリニウムイオン、6−tert−ブチル−4−メチルキノリニウムイオンなどが挙げられる。
イソキノリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、イソキノリニウムイオン、3−メチルイソキノリニウムイオン、4−メチルイソキノリニウムイオン、5−メチルイソキノリニウムイオン、6−メチルイソキノリニウムイオン、7−メチルイソキノリニウムイオン、8−メチルイソキノリニウムイオン、1,3−ジメチルイソキノリニウムイオン、5,8−ジメチルイソキノリニウムイオン、5,6,7,8−テトラメチルイソキノリニウムイオン、3−tert−ブチルイソキノリニウムイオン、4−tert−ブチルイソキノリニウムイオン、6−tert−ブチルイソキノリニウムイオン、7−tert−ブチルイソキノリニウムイオンなどが挙げられる。
インドリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、インドリニウムイオン、3−メチルインドリニウムイオン、2−メチルインドリニウムイオン、1−メチル−3−メチルインドリニウムイオン、2,3−ジメチルインドリニウムイオン、3−エチルインドリニウムイオン、2−フェニルインドリニウムイオン、3−フェニルインドリニウムイオン、2,3−フェニルインドリニウムイオン、2,3−ジメチル−7−ニトロインドリニウムイオン、2,3−ジメチル−7−クロロインドリニウムイオン、3−エチル−7−メチルインドリニウムイオン、2,3−ジメチル−7−メトキシメチルインドリニウムイオン、7−メトキシメチル−3−メチルインドリニウムイオン、3−(ピリジン−2−イル)インドリウニムイオン、3−(ピリジン−2−イル)−2−メチルインドリニウムイオン、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−2−メチルインドリニウムイオン、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−7−エチル−2−メチルインドリニウムイオン、3−(4,6−ジメトキシピリミジン−2−イル)−7−メトキシメチル−2−メチルインドリニウムイオン、3−(4,6―ジメトキシピリミジン−2−イル)−2−ブトキシメチルインドリニウムイオン、3−(4,6―ジエトキシピリミジン−2−イル)−7−メトキシメチルインドリニウムイオンなどが挙げられる。
キノキサリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、キノキサリニウムイオン、2−メチルキノキサリニウムイオン、2,3−ジメチルキノキサリニウムイオンなどが挙げられる。
ピペラジニウムイオンの具体的な例としては、例えば、ピペラジニウムイオン、N−メチルピペラジニウムイオン、N−エチルピペラジニウムイオン、N−(イソ)プロピルピペラジニウムイオン、N−ブチルピペラジニウムイオン、N−フェニルピペラジニウムイオン、2−メチルピペラジニウムイオン、2,5−ジメチルピペラジニウムイオン、2,6−ジメチルピペラジニウムイオン、1,4−ジフェニルピペラジニウムイオン、1−アセチルピペラジニウムイオン、1−アリルピペラジニウムイオン、1−(2−メチルアリル)ピペラジニウムイオン、1−(1−メチルブチル)ピペラジニウムイオン、1−ベンゾイルピペラジニウムイオン、1−シクロペンチルピペラジニウムイオン、1−ホルミルピペラジニウムイオン、1−フェネチルピペラジニウムイオン、1−(4−ピリジル)ピペラジニウムイオン、1−(2−ピロリジノエチル)ピペラジニウムイオン、1−(o−トリル)ピペラジニウムイオン、1,4−ジエチルピペラジニウムイオン、1,4−ジホルミルピペラジニウムイオン、1−(1,3−ジメチルブチル)ピペラジニウムイオン、1−(2,3−ジメチルフェニル)ピペラジニウムイオン、1−(2,6−ジメチルフェニル)ピペラジニウムイオン、1−(3,4−ジメチルフェニル)ピペラジニウムイオン、N,N’−ジメチルピペラジニウムイオン、1−(2−エトキシエチル)ピペラジニウムイオン、1−(2−エトキシフェニル)ピペラジニウムイオン、1−(2−メトキシエチル)ピペラジニウムイオン、1−(2−メトキシフェニル)ピペラジニウムイオン、1−(3−メトキシフェニル)ピペラジニウムイオン、1−(4−メトキシベンジル)ピペラジニウムイオン、1−(4−メトキシベンゾイル)ピペラジニウムイオン、1−[2−(フェノキシ)エチル]ピペラジニウムイオン、N−(2−ヒドロキシエチル)ピペラジニウムイオン、N−(4−ヒドロキシフェニル)ピペラジニウムイオン、1−(2−ヒドロキシエチル)−4−イソプロピルピペラジニウムイオン、N−4−ベンジル−2−フェニルピペラジニウムイオン、1−ベンジル−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(3−ビフェニリル)ピペラジニウムイオン、1−(4−ビフェニリル)ピペラジニウムイオン、1−シクロヘキシル−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(2,3−ジメチルフェニル)−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(2,4−ジメチルフェニル)−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(2,5−ジメチルフェニル)−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−エチル−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(1−エチルプロピル)ピペラジニウムイオン、1−(2−メトキシフェニル)−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(2−メトキシフェニル)−4−(ピペリジン−4−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(3−メトキシフェニル)−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(3−メトキシフェニル)−4−(ピペリジン−4−イルメチル)ピペラジニウムイオン、2−メチル−1−(3−メチルフェニル)−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、2−メチル−1−(3−メチルフェニル)−4−(ピペリジン−4−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−[(1−メチルピペリジン−3−イル)メチル]ピペラジニウムイオン、1−メチル−4−(ピペリジン−3−イルメチル)ピペラジニウムイオン、1−(3−メチルピリジン−2−イル)ピペラジニウムイオン、1−(ピペリジン−3−イルメチル)−4−プロピルピペラジニウムイオン、1−(ピペリジン−4−イルメチル)−4−プロピルピペラジニウムイオン、1−アセチル−4−(4−ヒドロキシフェニル)ピペラジニウムイオンなどが挙げられる。
オキサゾリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、オキサゾリニウムイオン、4−メチルオキサゾリニウムイオン、5−メチルオキサゾリニウムイオン、4−フェニルオキサゾリニウムイオン、4,5−ジフェニルオキサゾリニウムイオン、4−エチルオキサゾリニウムイオン、4,5−ジメチルオキサゾリニウムイオン、5−フェニルオキサゾリニウムイオン、ベンゾオキサゾリニウムイオン、5−クロロベンゾオキサゾリニウムイオン、5−メチルベンゾオキサゾリニウムイオン、5−フェニルベンゾオキサゾリニウムイオン、6−メチルベンゾオキサゾリニウムイオン、5,6−ジメチルベンゾオキサゾリニウムイオン、4,6−ジメチルベンゾオキサゾリニウムイオン、6−メトキシベンゾオキサゾリニウムイオン、5−メトキシベンゾオキサゾリニウムイオン、4−エトキシベンゾオキサゾリニウムイオン、5−クロロベンゾオキサゾリニウムイオン、6−メトキシベンゾオキサゾリニウムイオン、5−ヒドロキシベンゾオキサゾリニウムイオン、6−ヒドロキシベンゾオキサゾリニウムイオン、ナフト[1,2]オキサゾリニウムイオン、ナフト[2,1]オキサゾリニウムイオンなどが挙げられる。
チアゾリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、チアゾリニウムイオン、2−アミノチアゾリニウムイオン、2−メチルチアゾリニウムイオン、2−メトキシチアゾリニウムイオン、2−エトキシチアゾリニウムイオン、2−イソブチルチアゾリニウムイオン、2−トリメチルシリルチアゾリニウムイオン、5−トリメチルシリルチアゾリニウムイオン、4−メチルチアゾリニウムイオン、4,5−ジメチルチアゾリニウムイオン、2−エチルチアゾリニウムイオン、2,4−ジメチルチアゾリニウムイオン、2−アミノ−5−メチルチアゾリニウムイオン、2−アミノ−4−メチルチアゾリニウムイオン、2,4,5−トリメチルチアゾリニウムイオン、ベンゾチアゾリニウムイオン、2−メチルベンゾチアゾリニウムイオン、2,5−ジメチルベンゾチアゾリニウムイオンなどが挙げられる。
モルホリニウムイオンの具体的な例としては、例えば、モルホリニウムイオン、N−メチルモルホリニウムイオン、N−エチルモルホリニウムイオン、N−(イソ)プロピルモルホリニウムイオン、N−(イソ)ブチルモルホリニウムイオン、N−アセチルモルホリニウムイオン、N−(2−ニトロブチル)モルホリニウムイオン、N−フェニルモルホリニウムイオン、4−モルホリノアセトフェノン、N−(メタ)アクリルモルホリニウムイオン、N−(メタ)アクリロイルモルホリニウムイオン、ビス(2−モルホリニウムエチル)エーテル、4−モルホリニウムニトロベンゼン、ジモルホリニウムメタン、アセトアセトモルホリド、4−tert−ブチル−2−(フェノキシメチル)モルホリニウムイオン、2,6−ジメチルモルホリニウムイオン、4−(2,3−エポキシプロピル)モルホリニウムイオン、N−ホルミルモルホリニウムイオン、N−(2−ヒドロキシエチル)モルホリニウムイオン、N−(4−ニトロフェニル)モルホリニウムイオン、N−ノナノイルモルホリニウムイオンなどが挙げられる。入手容易性の観点から、N−メチルモルホリニウムイオン、N−エチルモルホリニウムイオンが特に好ましい。
前記化学式(1)中のQで表わされるカチオンとしては、アンモニウムイオン、またはピペリジニウムイオンであることが好ましく、モノエチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノエチルジエタノールアンモニウムイオン、ジメチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジブチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノアクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジエチルモノメタクリル酸エチルアンモニウムイオン、または2,2,6,6−テトラメチル−4−メタクリレートピペリジニウムイオンであることがより好ましい。
前記化学式(1)で表わされるイオン液体のより好ましい化合物としては、下記化学式(2)〜(17)で表わされるイオン液体が挙げられる。
本発明で用いられる前記化学式(2)〜(17)で表わされるイオン液体は、合成品を用いてもよいし市販品を用いてもよい。合成する場合の合成方法は特に制限されず、例えば、アニオン交換法、中和法、酸エステル法などが挙げられる。またスルホン酸エステルのアンモニウム塩と、窒素含有化合物とを反応させアンモニアを留去してイオン液体を得る脱アンモニア法なども好適に用いられる。なお、前記化学式(3)、(5)、(8)、および(11)〜(13)に記載の−C、−C17、およびC1225は、それぞれ、直鎖状であっても分岐状であってもよい。例えば、−C17は、2−エチルヘキシルでありうる。
[処理剤]
本発明に係る処理剤は、プラスチック、金属、CO等のガスなどに対して、物理的な作用または化学的な作用を及ぼす処理剤である。より具体的には、例えば、二次電池用電解液、液体電解質またはゲル電解質、電気メッキ浴、環境低負荷型溶媒(リサイクル可能な反応溶媒)、潤滑剤、帯電防止剤、防曇剤、分散剤、酸性ガス吸収剤、廃水処理剤、合成触媒、難溶性物質の可溶化溶媒、分離抽出溶媒、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用溶媒、ドラッグデリバリーシステム(DDS)、金属加工、ポリマー加工、セルロース溶解剤などの用途が挙げられる。
以下、代表的な処理剤である帯電防止剤、防曇剤、分散・乳化剤、潤滑剤、電解液、およびセルロース溶解剤について詳述する。
(帯電防止剤)
前記イオン液体を含む処理剤の一実施形態として、帯電防止剤を提供する。
帯電防止剤としての前記イオン液体を含む処理剤の使用方法は、特に制限されないが、例えば、帯電防止性を持たせる成形品の製造原料に混合する、帯電防止性を持たせる成形品に塗布するなどの方法が挙げられる。ここで前記イオン液体を含む処理剤を用いて帯電防止性を調整できる成形品としては、特に制限されないが、例えば、プラスチック、ガラス、繊維、シートまたはテープなどが挙げられ、好ましくはプラスチックまたはガラスであり、特に好ましくはプラスチックである。プラスチックとしては、例えば、ポリアクリレート系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリアミド系樹脂、これらの共重合体であるポリアクリレート−スチレン系樹脂などが挙げられ、好ましくはポリアクリレート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアクリレート−スチレン系樹脂が挙げられ、より好ましくはポリエステル系樹脂が挙げられる。
帯電防止剤として使用される場合の、処理剤中のイオン液体の含有量は、経済的および/または美感的な観点から、処理剤全体を100質量部として、好ましくは0.01〜20質量部、より好ましくは1〜10質量部である。
帯電防止剤としての処理剤を用いる場合の処理剤に含まれるイオン液体以外の成分としては、例えば、無機系または有機系充填剤、各種界面活性剤、多価イソシアネート化合物、エポキシ化合物、有機金属化合物などの反応性化合物および酸化防止剤、シリコーンオイル、加工助剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、スリップ防止剤、ブロッキング防止剤、防曇剤、光安定剤、滑剤、軟化剤、有色染料、その他の安定剤などが挙げられる。
処理剤を、前記帯電防止性を持たせる成形品の製造原料に混合して使用する場合、処理剤中のイオン液体単体は、成形品の製造原料に含有される樹脂100質量部に対して、0.5〜20質量部で含有されることが好ましく、1〜10質量部で含有されることが特に好ましい。
また、処理剤を、帯電防止性を持たせる成形品に塗布して使用する場合、処理剤の塗布方法としては、公知の塗布方法を適宜使用することができ、例えば、スピン塗布、ロール塗布、グラビア塗布、リバース塗布、スプレー塗布、エアーナイフ塗布、カーテン塗布、ロールブラッシュ、含浸などの方法を用いることができる。
本発明の処理剤により得られる帯電防止効果は、一因として、帯電防止剤に含まれるイオン液体が有するイオン伝導度あるいは電気伝導度が高いことにより得られるものであると考えられる。
(防曇剤)
前記イオン液体を含む処理剤の一実施形態として、防曇剤を提供する。
防曇剤としての前記イオン液体を含む処理剤の使用方法は、特に制限されないが、例えば、防曇性を持たせる成形品の製造原料に混合する、防曇性を持たせる成形品に塗布するなどの方法が挙げられる。ここで前記イオン液体を含む処理剤を用いて防曇性を調整できる成形品としては、特に制限されないが、例えば、プラスチック、ガラス、繊維、シートまたはテープなどが挙げられ、好ましくはプラスチック、ガラスである。
防曇剤として使用される場合の、処理剤中のイオン液体の含有量は、処理剤全体を100質量部として、経済的および/または美感的な観点から、0.5〜20質量部が好ましく、1〜10質量部が特に好ましい。
防曇剤としての処理剤を用いる場合の処理剤に含まれるイオン液体以外の成分としては、例えば、無機系または有機系充填剤、各種界面活性剤、多価イソシアネート化合物、エポキシ化合物、有機金属化合物などの反応性化合物、酸化防止剤、シリコーンオイル、加工助剤、紫外線吸収剤、蛍光増白剤、スリップ防止剤、ブロッキング防止剤、帯電防止剤、光安定剤、滑剤、軟化剤、有色染料、その他の安定剤などが挙げられる。
処理剤を、前記防曇性を持たせる成形品の製造原料に混合して使用する場合、処理剤中のイオン液体単体は、成形品の製造原料に含有される樹脂100質量部に対して、0.5〜20質量部で含有されることが好ましく、1〜10質量部で含有されることが特に好ましい。
また、処理剤を、防曇性を持たせる成形品に塗布して使用する場合、処理剤の塗布方法としては、公知の塗布方法を適宜使用することができ、例えば、スピン塗布、ロール塗布、グラビア塗布、リバース塗布、スプレー塗布、エアーナイフ塗布、カーテン塗布、ロールブラッシュ、含浸などの方法を用いることができる。
本発明の処理剤により得られる防曇効果は、一因として、処理剤に含まれるイオン液体が成形品表面に付着した水滴の接触角を低下させることにより、曇の原因であるまばらな水滴の形成が抑制されることにより得られるものであると考えられる。
(分散剤・乳化剤)
前記イオン液体を含む処理剤の一実施形態として、分散剤・乳化剤を提供する。
分散剤としての前記イオン液体を含む処理剤の使用方法は、特に制限されないが、例えば、洗浄剤、染色助剤、柔軟剤、飛散防止剤、アスファルト乳剤、セメントスラリー粘度低下剤、コンクリート空気連行剤、濡れ剤、パラフィン乳化剤、フェルト洗浄剤、水和剤、防腐剤、帯電防止剤、親水性付与剤、殺菌剤などとして使用するなどの方法が挙げられる。
乳化剤としての前記イオン液体を含む処理剤の使用方法は、特に制限されないが、例えば、乳化重合用モノマーに滴下する、または分割もしくは一括で混合するなどの方法が挙げられる。
乳化重合に用いられる好ましいモノマーとしては、特に制限されないが、例えば、アクリレート系モノマー、スチレン系モノマー、アリル系モノマー、ビニル系モノマーなどが挙げられ、混合して用いてもよい。好ましくはアクリレート系モノマー、アクリレートモノマーとスチレン系モノマーの混合物である。
前記処理剤中のイオン液体の含有量は、処理剤全体を100質量部として、前記イオン液体を0.1〜20質量部が好ましく、0.5〜5質量部がより好ましい。
前記イオン液体を含む処理剤を分散剤・乳化剤として使用し、懸濁重合や乳化重合等により得られる樹脂を用いて成形品を製造する場合、製造された成形品は耐候性・耐水性を有しうる。当該成形品の耐候性・耐水性の向上効果は、一因として、イオン液体が有機カチオンを有することにより得られるものであると考えらえる。具体的には、ナトリウムイオンのようなイオン間で反発力が強いカチオンを有する通常の分散剤・乳化剤と比較すると、本発明に係るイオン液体が有する有機カチオンにおいては、有機カチオンどうしの反発力が相対的に小さい。そうすると、懸濁重合や乳化重合等により得られる樹脂の粒径は小さくなりうる。このような粒径の小さい樹脂を、例えばプラスチックに塗布して成形品を製造すると、塗膜は高い密着性等を発現するため、成形品は耐候性・耐水性を有しうると考えられる。
(潤滑剤)
前記イオン液体を含む処理剤の一実施形態として、潤滑剤を提供する。
潤滑剤としての前記イオン液体を含む処理剤の使用方法は、特に制限されないが、例えば、機械装置、動力伝達装置などの軸受け、ベアリング、精密小型モーターなどに用いられる潤滑油として使用する方法が挙げられる。
潤滑剤としての処理剤を用いる場合の処理剤に含まれるイオン液体以外の成分としては、特に制限されないが、例えば、洗浄分散剤、酸化防止剤、耐荷重防止剤、さび止め剤、腐食防止剤、金属不活性化剤、粘土指数向上剤、流動点降下剤、消泡剤、乳化剤、抗乳化剤、カビ防止剤、固体潤滑剤、その他の潤滑剤などが挙げられる。
前記処理剤に含まれるイオン液体は、処理剤全体を100質量部として、10〜100質量部であるのが好ましい。
本発明の処理剤により得られる潤滑剤の効果は、一因として、本発明の処理剤としての潤滑剤に含まれるイオン液体が有する耐熱性、不揮発性により得られるものであると考えられる。
(電解液)
前記イオン液体を含む処理剤の一実施形態として、電解液を提供する。
電解液として前記イオン液体を含む処理剤の使用方法は、特に制限されないが、例えば、リチウムイオン二次電池、リチウム金属二次電池などに用いられる二次電池用電解液、色素増感型太陽電池、燃料電池、キャパシタなどに用いられる液体電解質などとして使用する方法が挙げられる。
電解液としての処理剤を用いる場合の処理剤に含まれるイオン液体以外の成分としては、特に制限されないが、例えば、酸化防止剤またはその他の電解液などが上げられる。
前記処理剤に含まれるイオン液体は、処理剤全体を100質量部として、10〜100質量部であるのが好ましい。
本発明の処理剤により得られる電解液としての効果は、一因として、本発明の処理剤としての電解液に含まれるイオン液体が有する高いイオン伝導度、広い電位窓により得られるものであると考えられる。
(セルロース溶解剤)
前記イオン液体を含む処理剤の一実施形態として、セルロース溶解剤を提供する。
一般に、セルロースは、β−グルコース分子がグリコシド結合により直鎖状に重合した高分子であり、水や有機溶媒等に不溶である。セルロース溶解剤として前記イオン液体を含む処理剤は、セルロースを溶解するために使用される。セルロース溶解剤によって溶解されたセルロースは、精製セルロースの製造、セルロースの化学修飾(エステル化、エーテル化、糖化等)等に用いられうる。上記得られたセルロースおよびその誘導体は、例えば、補強剤、コーティング剤、繊維原料(例えば、不織布などの原料)、薬物送達システム(DDS)におけるマトリックス基材の原料等に適用されうる。
前記処理剤に含まれるイオン液体は処理剤全体を100質量部として、10〜100質量部であるのが好ましい。
本発明により得られるセルロース溶解剤としての効果は、一因として、本発明の処理剤としてのセルロース溶解剤に含まれるイオン液体が、セルロースの水酸基による水素結合(分子内および分子間相互作用)を切断することにより得られるものであると考えられる。
本発明の効果を、以下の実施例および比較例を用いて説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1:[MEM][Xyl−SO]の合成)
キシレンスルホン酸(o−,m−,p−キシレン異性体混合物のスルホン酸)(テイカ株式会社製、商品名:テイカトックス110、略称:Xyl−SOH)186.2質量部にN−モノエチルエタノールアミン(日本乳化剤株式会社製、商品名:アミノアルコールMEM、略称:MEM)89.1質量部を滴下した後に1時間反応させて、目的とするイオン液体(略称:[MEM][Xyl−SO])を275.3質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(実施例2:[2A][Xyl−SO]の合成)
MEMの代わりにN,N−ジエチルエタノールアミン(日本乳化剤株式会社製、商品名:アミノアルコール2A、略称:2A)117.2質量部を用いたことを除いては実施例1と同様にして目的とするイオン液体(略称:[2A][Xyl−SO])を303.4質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(実施例3:[MEM][Cum−SO]の合成)
Xyl−SOHの代わりにクメンスルホン酸(o−,m−,p−クメンスルホン酸異性体混合物)(テイカ株式会社製、商品名:テイカトックス500、略称:Cum−SOH)199.3質量部を用いたことを除いては実施例1と同様にして目的とするイオン液体(略称:[MEM][Cum−SO])を288.4質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(実施例4:[2A][Cum−SO]の合成)
MEMの代わりに2A117.2質量部を用いたことを除いては実施例3と同様にして目的とするイオン液体(略称:[2A][Cum−SO])を316.5質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(実施例5:[2Mabs][Cum−SO]の合成)
MEMの代わりにN,N−ジメチルエタノールアミン(日本乳化剤株式会社製、商品名:アミノアルコール2Mabs、略称:2Mabs)89.1質量部を用いたことを除いては実施例3と同様にして目的とするイオン液体(略称:[2Mabs][Cum−SO])を288.4質量部得た。
(実施例6:[MED][Cum−SO]の合成)
MEMの代わりにN−モノエチルジエタノールアミン(日本乳化剤株式会社製、商品名:アミノアルコールMED、略称:MED)133.2質量部を用いたことを除いては実施例3と同様にして目的とするイオン液体(略称:[MED][Cum−SO])を332.5質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(実施例7:[MBM][Cum−SO]の合成)
MEMの代わりにN−モノブチルエタノールアミン(日本乳化剤株式会社製、商品名:アミノアルコールMBM、略称:MBM)117.2質量部を用いたことを除いては実施例3と同様にして目的とするイオン液体(略称:[MBM][Cum−SO])を316.5質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(実施例8:[2B][Cum−SO]の合成)
MEMの代わりにN、N−ジブチルエタノールアミン(日本乳化剤株式会社製、商品名:アミノアルコール2B、略称:2B)173.3質量部を用いたことを除いては実施例3と同様にして目的とするイオン液体([2B][Cum−SO])を372.6質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(実施例9:[MEM][DOSS]の合成)
ジオクチルフマレート200.0質量部、50%亜硫酸水素アンモニウム水溶液116.4質量部、メタノール37.0質量部、水15.6質量部をオートクレーブに仕込み、120℃に昇温して24時間反応させた。この時の最大圧力は0.25MPaであった。
上記で得られたアンモニウムジオクチルスルフォサクシネート(略称:DOSS−NH)140.0質量部に、MEMを30.4質量部加えた(DOSS−NHとMEMとのモル比は1:1.5)。
仕込み後、80℃で3時間反応させた。反応終了後、メタノール、水および未反応のMEMを減圧留去し(温度:125℃、減圧度:1.33kPa(10mmHg))、目的とするイオン液体(略称:[MEM][DOSS])を115.0質量部得た。また、得られたイオン液体は、常温(25℃)で液体であった。
(実施例10:[2A−A][Xyl−SO]の合成)
MEMの代わりにN,N−ジエチルアミノエチルアクリレート(略称:2A−A)171.2質量部を用いたことを除いては実施例1と同様にして目的とするイオン液体(略称:[2A−A][Xyl−SO])を357.5質量部得た。
(実施例11:[2A−A][Cum−SO]の合成)
Xyl−SOHの代わりにCum−SOH199.3質量部を用いたことを除いては実施例10と同様にして目的とするイオン液体(略称:[2A−A][Cum−SO])を370.5質量部得た。
(実施例12:[2A−MA][DB−SO]の合成)
MEMの代わりにN,N−ジエチルアミノエチルメタクリレート(略称:2A−MA)185.3質量部、Xyl−SOHの代わりにドデシルベンゼンスルホン酸(o−,m−,p−ドデシルベンゼンスルホン酸異性体混合物)(テイカ株式会社製、商品名:テイカトックス120、略称:DB−SOH)326.5質量部を用いたことを除いては実施例1と同様にして目的とするイオン液体(略称:[2A−MA][DB−SO])を511.8質量部得た。
(実施例13:[MEM][DB−SO]の合成)
2A−MAの代わりにMEM89.1質量部を用いたことを除いては実施例12と同様にして目的とするイオン液体(略称:[MEM][DB−SO])を415.6質量部得た。
(実施例14:[LS−3410][DB−SO]の合成)
2A−MAの代わりにN−メチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジニルメタクリレート(日本乳化剤株式会社製、商品名:ニューコールLS−3410、略称:LS−3410)240.4質量部を用いたことを除いては実施例12と同様にして目的とするイオン液体(略称:[LS−3410][DB−SO])を566.9質量部得た。
(実施例15:[MEM][Met−SO])
Xyl−SOHの代わりにメタンスルホン酸(東京化成工業株式会社製、略称:Met−SOH)96.1質量部を用いたことを除いては実施例1と同様にして目的とするイオン液体(略称:[MEM][Met−SO])を185.2質量部得た。また、得られたイオン液体は常温(25℃)で液体であった。
(比較例1:[MEM][EHDG−S]の合成)
ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(日本乳化剤株式会社製、商品名:2エチルヘキシルジグリコール、略称:EHDG)150.0質量部にトルエン150.0質量部を加え、110℃に昇温した。これにスルファミン酸80.2質量部を加え3時間反応させた。反応後、過剰のスルファミン酸を濾別して、ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(略称:EHDG−SF)のトルエン溶液を得た。
上記で得られたEHDG−SFの50%トルエン溶液100.0質量部に、MEMを20.1質量部加え、120℃で3時間反応させた(EHDG−SFとMEMとのモル比は1:1.5)。
反応終了後、トルエンおよび未反応のMEMを減圧留去し(温度:150℃、減圧度:1.33kPa(10mmHg))、目的とするイオン液体(略称:[MEM][EHDG−S])を57.5質量部得た。
(比較例2:[2A][EHDG−S]の合成)
比較例1で得られたEHDG−SFの50%トルエン溶液100.0質量部に、2Aを27.9質量部(EHDG−SFと2Aとのモル比は1:1.5)を用いたことを除いては比較例1と同様にして目的とするイオン液体(略称:[2A][EHDG−S])を65.3質量部得た。
(比較例3:[Na][DOSS]の合成)
ジオクチルスルフォサクシネートナトリウム塩のメタノール水溶液(日本乳化剤株式会社製、商品名:ニューコール291−M、略称:N−291−M)100.0質量部を減圧留去し(温度:150℃、減圧度:1.33kPa(10mmHg))、目的物(略称:[Na][DOSS])を65.0質量部得た。
(比較例4:DB−SOH)
DB−SOHを精製せずにそのまま使用した。
(比較例5:[MEM][EHDG−P])
ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(日本乳化剤株式会社製、商品名:2−エチルヘキシルジグリコール、略称:EHDG)586.9質量部に無水リン酸127.2質量部を加え、70℃で5時間反応させてジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテルリン酸エステル(略称:EHDG−P)を含む反応液を得た。
EHDG−SFの50%トルエン溶液の代わりに、上記で得られたEHDG−Pを含む反応液411.5質量部を用いたことを除いては、比較例1と同様にして目的とするイオン液体(略称:[MEM][EHDG−P])を500.7質量部得た。
[耐熱性評価]
一部の実施例および比較例に係るイオン液体の10%重量減少温度を、示差熱熱重量同時測定装置(TG−DTA)(マックサイエンス社製 TG−DTA2000S)を用いて測定し、耐熱性を評価した。測定結果を表1に示す。ここで、10%重量減少温度とは、室温から400℃まで10℃/分で昇温した際に、イオン液体の重量が初期重量から10%減少した時点の温度である。
アニオン部位にスルホン酸基を有する実施例1〜9に係るイオン液体は、アニオン部位に硫酸エステル基を有する比較例1および2に比べ、10%重量減少温度が高かった。
以上より、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体は、耐熱性に優れていることがわかった。
[帯電防止剤としての評価]
以下のように作製した一部の実施例および比較例に係るイオン液体を含む処理剤を用いて得られる試験片の表面固有抵抗率を測定し、帯電防止性を評価した。測定結果を表2に示す。
1)試験用樹脂について
1−1)アクリレート系樹脂(P1)の作製
冷却管、窒素導入管、温度計、テフロン半月攪拌翼を備えたフラスコに、トルエン300.0質量部、n−ブチルアクリレート105.0質量部、メチルメタクリレート195.0質量部を仕込み、重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを3.0質量部添加し、90℃で3時間重合を行い固形分50%トルエン溶液の樹脂(P1)を得た。
1−2)アクリレート・スチレン系樹脂(P2)の作製
メチルメタクリレートの代わりにスチレン195.0質量部を用いたことを除いては樹脂(P1)の作製と同様にして樹脂(P2)を得た。
1−3)ポリエステル系樹脂(P3)について
東洋紡績(株)製バイロン(登録商標)(バイロン20SS)(P3)を用いた。
2)エマルジョンの作製
2−1)
冷却管、窒素導入管、温度計、テフロン半月攪拌翼を備えたフラスコに、水100.0質量部を仕込み、80℃まで昇温した。三角フラスコにn−ブチルアクリレート100.0質量部、メチルメタクリレート70.0質量部、スチレン30.0質量部、アクリル酸4.0質量部、乳化剤としてDB−SOH4.08質量部、水86.3質量部、10%ペルオキソ二硫酸アンモニウム水溶液10.2質量部を仕込み、混合した。これをフラスコに15.7質量部仕込み、80℃に昇温して30分間の初期重合を行った。その後3時間かけて三角フラスコ中のモノマーを80℃で滴下した。さらに80℃で1時間熟成を行い、28%アンモニア水2.0質量部を使用して中和し、エマルジョン(E1)を得た。
2−2)
DB−SOHの代わりに実施例13で得られた[MEM][DB−SO]4.08質量部を混合したことを除いては2−1)と同様にしてエマルジョン(E2)を得た。
2−3)
DB−SOHの代わりに実施例14で得られた[LS−3410][DB−SO]3.06質量部ならびにポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(略称:707−SF)1.02質量部を混合したことを除いては2−1)と同様にしてエマルジョン(E3)を得た。なお、前記707−SFは、ポリオキシエチレン多環フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩の30%水溶液(日本乳化剤株式会社製、商品名:ニューコール707−SF、略称:N−707−SF)を減圧留去して調製した。
3)試験片の作製
3−1)溶液重合型試験片
樹脂(樹脂(P1)、樹脂(P2)または樹脂(P3))20.0質量部にイオン液体0.4質量部(樹脂固形分に対し2%)を混合した。得られた混合液をガラス板上に膜厚75μmで塗布し110℃の乾燥機にて10分間乾燥し、膜厚約15μmである試験片を得た。
3−2)乳化重合型試験片(イオン液体を乳化重合用乳化剤として使用)
エマルジョン(E1〜E3)をガラス板上に膜厚75μmで塗布し110℃の乾燥機にて3分間乾燥し、膜厚約15μmである試験片を得た。
4)帯電防止性試験(表面固有抵抗率)
4−1)試験片作製後の表面固有抵抗率(R1)
作製後の試験片の表面固有抵抗率(Ω/□(square))を(株)三菱化学アナリテック製高抵抗率計ハイレスターUPおよびURSプローブを用い、印加電圧250Vにて測定した。
4−2)水洗後の溶液重合型試験片の表面固有抵抗率(R2)
水1Lに中性洗剤5滴を加えた洗浄水をスポンジに湿らせ、このスポンジで試験片を10回擦り、水道水に次いでイオン交換水の順にすすぎ、水滴を拭き取った後に110℃で5分間乾燥させた。この工程を5回繰り返した後の試験片の表面固有抵抗率を測定したことを除いては、前記4−1)試験片作製後の表面固有抵抗率の測定と同様にして表面固有抵抗率を測定した。
4−3)水洗後の乳化重合型試験片の表面固有抵抗率(R3)
試験片に水道水を30秒間流水(約1L)させ、次いでイオン交換水ですすぎ、水滴を拭き取った後に110℃で5分間乾燥させた。この工程を1回行った後の試験片の表面固有抵抗率を測定したことを除いては、前記4−1)試験片作製後の表面固有抵抗率の測定と同様にして表面固有抵抗率を測定した。
実施例1〜13、および15に係るイオン液体を用いて作製した試験片は、比較例1および2に係るポリオキシアルキレンアルキルエーテル鎖を有するイオン液体を用いて作製した試験片と同等の表面固有抵抗率を有し、また、比較例3に係るアニオン部位にスルホン酸基を有する無機塩を用いて作製した試験片よりも表面固有抵抗率が小さかった。
また、特に、実施例1〜13に係るイオン液体を用いて作製した試験片は、中性洗剤による水洗を5回行っても帯電防止性能が維持されており、前記実施例1〜13に係るイオン液体は耐候性が高いことがわかった。
以上より、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体を含む処理剤を用いて得られる試験片は、帯電防止性に優れていることがわかった。
[防曇剤としての評価]
一部の実施例および比較例に係るイオン液体を用いて作製した試験片について、試験片の表面の曇りの有無より、防曇性を以下のようにして評価した。評価結果を表3に示す。
ウォーターバスに水を入れ80℃に加熱した後、その水面から5cmの高さで10秒間試験片に湯気を当てた。その時の状態を目視にて確認し3段階で評価した。
○:まったく曇らない
△:斑点状に曇る
×:曇りまたは液滴が確認される
アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体を含む試験片の表面は、防曇性に優れていた。特に、ポリエステル系樹脂に前記イオン液体を含む試験片の表面は、5回水洗した後であっても、その防曇性は維持されることがわかった。
以上より、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体を含む処理剤を用いて得られる試験片は、防曇性に優れていることがわかった。
[分散剤・乳化剤としての評価]
一部の実施例および比較例に係るイオン液体を含む処理剤について、乳化重合用乳化剤として用い、重合安定性、エマルジョンの平均粒子径および110℃の乾燥機にて10分間乾燥した代わりに3分間乾燥したことを除いては3−2)と同様にして作製した試験片の耐水性を評価した。測定結果を表4に示す。
前記重合安定性は、乳化重合後の濾過残渣質量/エマルジョン中の固形分質量の百分率であり、平均粒子径は、HORIBA社製 散乱式粒子径分布測定装置 LA−950により測定したものである。
また、耐水性は、作製した試験片を水に24時間浸漬させた後の塗膜の状態を確認し、以下のように評価した。
白濁の状態(耐水性)
◎:全体が透明
〇:部分的に青白濁
△:全体が青白濁
×:全体が白濁
剥離の有無(密着性)
◎:剥離なし(指で擦っても剥離せず)
○:剥離なし(指で擦ると剥離する)
△:部分的に剥離
×:全体が剥離
実施例13と比較例4との比較から、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体を用いて重合した樹脂の平均粒子径は小さくなり、塗膜の白濁および剥離は起こりにくくなることが分かった。ここで、白濁しにくくなったのは、一因として、前記平均粒子径が小さく、粒子が高密度に集合していることに伴い前記粒子間に水が浸透しにくくなったことによるものと考えられる。また、剥離しにくくなったのは、多様な要因が複合していると思われるが、一因として、水が浸透しにくいことにより前記樹脂のガラス板上への密着性が向上したことによるものと考えられる。
また、実施例14に示す結果から、カチオン部位にさらに反応性基を有するイオン液体を用いて重合した樹脂は、前記反応性基が反応することで強固な膜が形成され、物理的な衝撃を加えても剥離しにくくなったと考えられる。
また、一部の実施例に係るイオン液体を用いて作製した試験片を自然曝露(1月間、試験片を南面30°傾斜で屋外曝露)させた後、HORIBA製 GLOSS CHECKER IG−331を使用して光沢度を測定した。これを各試験片の自然曝露後の光沢度/初期光沢度の百分率を光沢保持率とした。測定結果を表5に示す。
アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体を含む試験片は、光沢保持率の低下を抑制することがわかった。
以上より、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体を含む処理剤を用いて得られる試験片は、耐候性に優れていることがわかった。
以上より、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体は、分散剤・乳化剤として優れていることがわかった。
[潤滑性能評価]
一部の実施例に係るイオン液体の動摩擦係数fを以下のように測定し、潤滑性能を評価した。測定結果を表6に示す。
一部の実施例および比較例に係るイオン液体の動摩擦係数を神鋼造機(株)製の曽田式振子型油性摩擦試験機を用いて測定した。
測定条件
ボール:SUJ2(3/16インチ)
ローラピン:SUJ2
温度:25℃
荷重:左右各80g、中央40g。
なお、一部の実施例とともに、潤滑剤として一般的に使用される流動パラフィンを比較例6として用いた。
実施例のイオン液体の動摩擦係数fは、いずれも流動パラフィンよりも低い値を示し、潤滑剤として優れていることがわかった。
[電解液としての評価]
一部の実施例に係るイオン液体のイオン伝導率およびサイクリックボルタンメトリー(CV)を測定し、電解液としての評価を行った。測定結果をそれぞれ表7および図1に示す。
(イオン伝導率の測定)
イオン液体15mlを25mlビーカーセルに入れ、ポテンショ/ガルバノスタットVSP(バイオロジック社製)を用いてイオン液体の抵抗を測定した。
また、イオン伝導率が既知であるKCl水溶液を測定してセル定数Kcellを算出し、前記イオン液体のイオン伝導率を交流インピーダンス法により算出した。
測定条件
作用極、対極:Pt
周波数:500kHz〜10MHz
印加電圧:10mV
アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体の処理剤は、イオン伝導率が最も高いもので1.4×10−3S/cmであり、室温(25℃)でも電解質として使用可能であることがわかった。
(CV測定)
イオン液体15mlを25mlビーカーセルに入れ、ポテンショ/ガルバノスタットVSP(バイオロジック社製)を用いてイオン液体のサイクリックボルタンメトリー(CV)を測定した。
測定条件
作用極:GC、対極:Pt
参照極:Ag/Ag
電位の掃引速度:10mV/秒。
上記実施例で得られたイオン液体からなる処理剤を用いて得られたCV測定の結果を図1に示す。
アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体の処理剤は、電位窓が広かった。
表7および図1に示す結果から、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体からなる処理剤は電解液として性能に優れていることがわかった。
[セルロース溶解剤としての評価]
一部の実施例および比較例に係るイオン液体のセルロース溶解性を測定し、セルロース溶解剤としての評価を行った。測定結果を表8に示す。
(セルロース溶解性の測定)
容量20mLのスクリューバイアル瓶にイオン液体10gを量りとり、イオン液体の重量に対して約0.06重量%のセルロース製の濾紙(3mm×3mm)をスクリューバイアル瓶中に投入した。マグネチックスターラー付きのホットプレートを用いて、100℃で15時間撹拌した。濾紙およびイオン液体の外観を目視で観察し、下記評価基準に従って、セルロース溶解性の評価を行った。
◎:濾紙の原形がなく、イオン液体も透明である
〇:濾紙の原形はないが、イオン液体にセルロースが分散している
△:濾紙の原形があり、イオン液体中にセルロースが分散している
×:濾紙の原形があり、イオン液体は透明である。
アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体は、セルロースを溶解することがわかった。
以上より、アニオン部位にスルホン酸基を有するイオン液体は、セルロース溶解剤として優れていることがわかった。

Claims (10)

  1. 下記化学式で表わされるイオン液体
    前記化学式中、Rは、置換されているかもしくは非置換の炭素数6〜30のアリール基であり、Q、モノメチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノエチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノブチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジメチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジエチルモノエタノールアンモニウムイオン、ジブチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノメチルジエタノールアンモニウムイオン、モノエチルジエタノールアンモニウムイオン、モノブチルジエタノールアンモニウムイオン、モノtert−ブチルモノエタノールアンモニウムイオン、モノtert−ブチルジエタノールアンモニウムイオン、ジメチルモノアクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジメチルモノメタクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジエチルモノアクリル酸エチルアンモニウムイオン、ジエチルモノメタクリル酸エチルアンモニウムイオン、および1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−メタクリレートピペリジニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種である。
  2. 前記Rが、置換されているかもしくは非置換のフェニル基である、請求項1に記載のイオン液体。
  3. 前記Rが、置換のフェニル基であり、かつ、前記フェニル基が、メチル基、イソプロピル基、または直鎖もしくは分岐鎖ドデシル基で置換されている、請求項2に記載のイオン液体。
  4. 下記化学式(4)〜(16):


    のいずれかである、請求項3に記載のイオン液体。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン液体を含む、帯電防止剤。
  6. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン液体を含む、防曇剤。
  7. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン液体を含む、分散剤または乳化剤。
  8. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン液体を含む、潤滑剤。
  9. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン液体を含む、電解液。
  10. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のイオン液体を含む、セルロース溶解剤。
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