JP6793229B2 - イオン結合性塩、イオン結合性塩組成物およびこれを含む樹脂組成物 - Google Patents
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Description
る。
ム、家電製品の筐体、製紙用途(表面コート剤など)、土木用途(コンクリート混和剤な
ど)等の分野では、樹脂表面に撥水性、撥油性を付与するため、樹脂にシリコーン化合物
やフッ素系化合物を添加する技術が知られている。当該技術では、シリコーン化合物やフ
ッ素系化合物を樹脂表面に配列させ、これら化合物自体の撥水性や撥油性を利用すること
で、防汚性に優れた樹脂を得ることができる。
面に配置された樹脂組成物では、撥水性または撥油性だけでなく、帯電防止性もまた重要
な要素の一つである。
や樹脂の重合時において樹脂内部に界面活性剤を分散させる方法が一般的に用いられる。
このとき、界面活性剤は、その一部が樹脂表面に留まる(または露出する)ことで導電パ
スを形成し、帯電防止性を発現させることができる。かような界面活性剤としては、イオ
ン性によってカチオン性、アニオン性、両性、非イオン性に一般的に分類されており、帯
電防止効果はカチオン性が最も高いといわれている。
物が樹脂組成物表面に配列されるが、これら化合物と界面活性剤との親和性が極めて低い
ため、樹脂組成物表面上に界面活性剤をほとんど配列する(分散させる)ことができない
。すなわち、シリコーン化合物やフッ素系化合物を含む樹脂組成物に界面活性剤を添加し
ても、樹脂組成物表面に界面活性剤が配列されず、十分な帯電防止性が得られないことが
知られている。したがって、このようなシリコーン化合物やフッ素系化合物を含む樹脂組
成物に帯電防止性を付与するため、導電性ポリマーや金属材料をさらに添加する技術が検
討されてきた。しかしながら、導電性ポリマーや金属材料を添加すると、費用がかさみ、
特に、金属材料を添加した場合、樹脂の軽量性や色調が損なわれるという問題点がある。
に配合する技術が提案されている(例えば、特許文献1)。
して、帯電防止性を付与することができる。しかしながら、特許文献1の技術では、高分
子固体電解質および導電性材料としての金属酸化物を用いていることから、上記問題点を
実質的に解決するものではない。すなわち、特許文献1の技術では、金属酸化物を用いて
いることから、樹脂の軽量性や色調が損なわれるという問題点を完全に解消しておらず、
また、高分子固体電解質は一般に高価であることから、依然として、より安価な方法が求
められている。
ることなく、シリコーン化合物やフッ素系化合物を含む樹脂組成物の帯電防止性を向上さ
せることができる新規な技術を提供することを目的とする。
に、アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化合物に由来するカチオンと、オキシアル
キレン鎖を有する硫酸エステルアニオン、リン酸エステルアニオンまたはスルホン酸アニ
オンと、からなるイオン結合性塩を添加することにより、シリコーン化合物やフッ素系化
合物を含む樹脂組成物の帯電防止性が向上することを見出し、本発明を完成させるに至っ
た。
Q+は、アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化合物に由来するカチオンであり;
上記式(1)中、T−は、下記式(t−1):
R1は、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換さ
れているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、置換されているか
もしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非
置換の炭素原子数7〜31のアリールアルキル基であり、
A1は、直鎖状または分枝状の炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、
sは、0〜50の整数である、
で示される硫酸エステルアニオン、
下記式(t−2):
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素原子、置換されているかもしくは非置換の
炭素原子数1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜2
0のシクロアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリー
ル基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数7〜31のアリールアルキル
基であり、この際、R2およびR3は、同時に水素原子ではなく、
A2およびA3は、それぞれ独立して、直鎖状または分枝状の炭素原子数2〜4のアル
キレン基であり、
tおよびuは、それぞれ独立して、0〜50の整数である、
で示されるリン酸エステルアニオン、または、
下記式(t−3):
R4は、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換さ
れているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、置換されているか
もしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非
置換の炭素原子数7〜31のアリールアルキル基であり、
A4は、直鎖状または分枝状の炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、
vは、0〜50の整数である、
で示されるスルホン酸アニオンである。
、およびオキシアルキレン鎖を有する特定のアニオンからなるイオン結合性塩を添加する
ことにより、シリコーン化合物やフッ素系化合物を含む樹脂組成物の帯電防止性を向上さ
せることができる。よって、高価な導電性ポリマーや、樹脂の軽量性や色調を損なう金属
を用いることなく、シリコーン化合物やフッ素系化合物を含む樹脂組成物の帯電防止性を
向上させることができる新規な技術が提供されうる。
「イオン結合性塩(1)」とも称することがある)が提供される。このように、本発明の
イオン結合性塩(1)は、アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化合物に由来するカ
チオンと、オキシアルキレン鎖を有する特定のアニオンと、からなる。
表面にシリコーン化合物やフッ素系化合物が配列されるため、これら化合物との親和性の
低い界面活性剤は、樹脂組成物の表面を被覆する(あるいは表面に露出する)ことができ
ず、帯電防止性を向上させることが難しい。したがって、このような樹脂組成物について
は、従来、導電性ポリマーや金属材料、またはこれらに準ずるものを用いることによって
帯電防止性を向上させていた。
これらシリコーン化合物やフッ素系化合物を含む樹脂組成物の帯電防止性を向上させるこ
とができる。そのメカニズムは明確ではないが、以下のように推測している。
シリコーン化合物やフッ素系化合物を含む樹脂組成物の帯電防止性を向上させるための特
徴的な構造をそれぞれ有している。
ノ基を含有するシラン化合物に由来するカチオンである。ここで、アミノ基またはイミノ
基を含有するシラン化合物は、アミノ基またはイミノ基が正に帯電することによってカチ
オンとなることができる。そして、ケイ素原子(Si)をさらに含むことにより、このケ
イ素部分と、樹脂組成物に含まれるシリコーン化合物やフッ素系化合物との親和性が向上
する。その結果、樹脂組成物とイオン結合性塩(1)との親和性が向上し、上記アミノ基
またはイミノ基由来のカチオン部分(および対となるアニオン部分)が、樹脂組成物表面
に配列される(表面に露出する)ようになると考えられる。
けでなく、さらに、内部に包含されている形態とすることで、より帯電防止性を向上させ
ることができる状態となると推測される。イオン結合性塩(1)は、樹脂組成物内部に取
り込まれることにより、樹脂組成物の表面のみならず、その内部においても導電パスが形
成されるため、より帯電防止性が向上する。換言すると、樹脂組成物の表面にイオン結合
性塩(1)のカチオン部分(および対となるアニオン部分)が配列される(樹脂組成物の
表面にイオン結合性塩(1)のカチオン部分等が露出する)ようにすることで、樹脂組成
物内部に包含されたイオン結合性塩(1)により形成された導電パスをより有効に使うこ
とができるようになる結果、帯電防止性を向上させることができるのである。
ンとして、ハロゲンを含まない構造のカウンターアニオンを提供するため、ハロゲンを嫌
う用途においてもまた使用可能であるという利点を有する。
イオン結合性塩(1)は、上記式(1)で表されるように、アミノ基またはイミノ基を
含有するシラン化合物に由来するカチオン(Q+)と、上記式(t−1)で示される硫酸
エステルアニオン、式(t−2)で示されるリン酸エステルアニオンまたは式(t−3)
で示されるスルホン酸アニオン(T−)と、からなる。
上記式(1)において、「アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化合物に由来する
カチオン」とは、アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化合物に対してプロトンやカ
ルボカチオン等が付加して正に帯電したものであればよい。したがって、Q+は、アミノ
基またはイミノ基を含有するシラン化合物中のアミノ基またはイミノ基にプロトン等が付
加して正に帯電している必要はなく、他のカチオン性基にプロトン等が付加することで正
に帯電していてもよいが、入手容易性の観点から、好ましくはアミノ基またはイミノ基に
プロトン等が付加して正に帯電していると好ましい。
のケイ素原子(Si)と、少なくとも1以上のアミノ基またはイミノ基を有しているもの
であれば、いかなるものでも用いることができる。なお、上記において、アミノ基は、「
−N(R’)2」で表される置換基であり、ここで、R’によって示される置換基は特に
制限されないが、例えば、それぞれ独立して、水素原子、アルキル基、アリール基などが
挙げられる。また、イミノ基は、「−N=C(R’)2」で表される置換基であり、ここ
で、R’は上記と同様である。また、上記「アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化
合物」は、アミノ基およびイミノ基の両方を含んでいてもよい。
(アミノ変性シリコーン化合物)、アミノ基を含有する置換基を有するシラン化合物(ア
ミノ変性シリコーン化合物以外のシラン化合物)およびイミノ基を含有する置換基を有す
るシラン化合物が挙げられる。
機基を導入したもの(側鎖型)、ポリシロキサンの両末端にアミノ基を含む有機基を導入
したもの(両末端型)、ポリシロキサンの片末端にアミノ基を含む有機基を導入したもの
(片末端型)、ポリシロキサンの側鎖と両末端にアミノ基を含む有機基を導入したもの(
側鎖両末端型)、ポリシロキサンの側鎖と片末端にアミノ基を含む有機基を導入したもの
(側鎖片末端型)を含む。
モルを含有するシリコーン化合物の質量(g))として15000g/mol以下のもの
を用いると好ましく、300〜13000g/molの範囲であるものを用いるとより好
ましい。また、動粘度(25℃)は、1〜20000mm2/sであるものを用いると好
ましく、10〜5000mm2/sであるものを用いるとより好ましい。
1A、X−22−161B、KF−8010、KF−8012(以上、信越化学工業株式
会社製)、Dynasylan(登録商標)1122、1124、1146、1161、
1189、1411、1505、1506、2627、2909;Dynasylan(
登録商標)SIVO210、SIVO214、DAMO−M、AMEO−T、AMMO;
HYDROSIL(登録商標)1151、2627、2776、2909(以上、EVO
NIK INDUSTRIAL社製)、BY16−871、16−853U、16−84
9、16−872、16−878、16−890、16−891、16−893、16−
208、;FZ−3705、3785、3789;SF8147、(以上、東レ・ダウコ
ーニング株式会社製)などのアミノ変性シリコーン化合物が挙げられる。
合物以外のシラン化合物)としては、上記の通り1以上のケイ素原子およびアミノ基を有
するものであればいかなるものでもよいが、例えば、アミノシラン、ジアミノシラン、ト
リアミノシラン、アルキルアミノシラン(N−(トリメチルシリル)ジエチルアミン、N
−(トリメチルシリル)ジメチルアミン、N−(トリエチルシリル)ジエチルアミン、N
−(トリエチルシリル)ジメチルアミンなど)、アルキル(アルキルアミノ)シラン、(
アルキルアミノ)アルコキシシラン、アルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、シ
クロアルキル(アルキルアミノ)アルコキシシラン、テトラキス(アルキルアミノ)シラ
ン、アルキルトリス(アルキルアミノ)シラン、ジアルキルビス(アルキルアミノ)シラ
ン、トリアルキル(アルキルアミノ)シラン、トリス(アルキルアミノ)アルコキシシラ
ン、ビス(アルキルアミノ)ジアルコキシシラン、(アルキルアミノ)トリアルコキシシ
ランが挙げられる。
ケイ素原子およびイミノ基を有するものであればいかなるものでもよいが、例えば、N−
アルキル(トリアルキルシリル)アルカンイミン、N−アルキル(アルコキシジアルキル
シリル)アルカンイミン、N−アルキル(ジアルコキシアルキルシリル)アルカンイミン
、N−アルキル(トリアルコキシシリル)アルカンイミンが挙げられる。
化合物(シリコーン化合物以外のシラン化合物)は、当該化合物中に含まれるアミノ基が
1級、2級または3級であるものが好ましく、1級または2級であるものがより好ましく
、1級であるものが特に好ましい。1〜3級アミンであると、反応工程の簡略化の観点か
ら好ましい。そして、かような観点からは、アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化
合物は、1級アミンを含んでいると特に好ましい。
リコーン化合物、アミノ基を含有する置換基を有するシラン化合物(アミノ変性シリコー
ン化合物以外のシラン化合物)およびイミノ基を含有する置換基を有するシラン化合物等
を用いることができる。これら化合物は、樹脂組成物に含有されるシリコーン化合物との
相溶性の観点から、用いられるシリコーン化合物によって適宜選択し得る。
外のシラン化合物)またはイミノ基を含有する置換基を有するシラン化合物において、ア
ミノ基またはイミノ基およびケイ素原子の位置(分子内における位置)は特に制限されな
いが、分子主鎖の一方の末端にケイ素原子、他方の末端にアミノ基またはイミノ基を有し
ていると好ましい。アミノ基またはイミノ基とケイ素原子との距離が近すぎると、樹脂組
成物とケイ素との親和性がアミノ基またはイミノ基に由来するカチオンによって阻害され
る可能性があるが、上記の形態とすることで、ケイ素原子とアミノ基またはイミノ基との
間に一定の距離を保持することができる。その結果、ケイ素末端を樹脂組成物の表面側に
配列させ、樹脂組成物の表面から一定の距離で離間してアミノ基(アミノカチオン)また
はイミノ基(イミノカチオン)を配列させられるため、本発明に係るイオン結合性塩(1
)が安定して樹脂組成物の表面を被覆することができる。ここで、「被覆」とは、イオン
結合性塩(1)が表面に吸着する形態や表面から突出する形態を含む。
、その分子量は、100以上であると好ましく、150以上であるとより好ましい。一方
、その上限は特に制限されないが、実質的に入手可能なシラン化合物を考慮すると、20
00以下であると好ましい(ただし、アミノ変性シリコーン化合物を除く)。
外のシラン化合物)は、より具体的には、下記の構造を有するものであると好ましい。
Q+が、下記式(q−1):
Xは、−CH2−または酸素原子(−O−)であり、
Yは、−NH−であり、
Zは、−N(R6)2または−N=C(R6)2であり、
R5は、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基、置換されているかもしくは非置
換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1
〜20個のアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシク
ロアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキ
シ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換
されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基(−OR7、この
際、R7は、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基を表わ
す)であり、
R6は、それぞれ独立して、水素原子、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数
1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアル
コキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、
置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、置換され
ているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかも
しくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基(−OR8、この際、R8は、置
換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基を表わす)であり、
mは0〜5の整数であり、
nは、0〜5の整数であり、
qは、0または1であり、
rは、0または1である、
で示される化合物に由来するカチオンであるイオン結合性塩であると好ましい。
他の基で置換されていても、置換されていなくてもよいことを意味する。ここで、置換し
うる置換基としては、特に限定されない。例えば、炭素原子数1〜20の直鎖もしくは分
岐状のアルキル基、炭素原子数3〜20のシクロアルキル基(例えば、シクロペンチル基
、シクロヘキシル基)、炭素原子数1〜20のヒドロキシアルキル基(例えば、ヒドロキ
シメチル基、ヒドロキシエチル基)、炭素原子数2〜20のアルコキシアルキル基(例え
ば、メトキシエチル基等)、炭素原子数1〜20のアルコキシ基(例えば、メトキシ基、
エトキシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシ
ルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基、ドデシルオキシ基等)、
炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基(例えば、シクロペンチルオキシ基、シクロヘ
キシルオキシ基)アルケニル基、アルキニル基、アミノ基、アリール基、炭素原子数6〜
30のアリールオキシ基(例えば、フェノキシ基、ナフチルオキシ基)、炭素原子数1〜
20のアルキルチオ基(例えば、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、ペンチ
ルチオ基、ヘキシルチオ基、オクチルチオ基、ドデシルチオ基)、炭素原子数3〜20の
シクロアルキルチオ基(例えば、シクロペンチルチオ基、シクロヘキシルチオ基)、炭素
原子数6〜30のアリールチオ基(例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基)、炭素原
子数1〜20のアルコキシカルボニル基(例えば、メチルオキシカルボニル基、エチルオ
キシカルボニル基、ブチルオキシカルボニル基、オクチルオキシカルボニル基、ドデシル
オキシカルボニル基)、炭素原子数7〜20のアリールオキシカルボニル基(例えば、フ
ェニルオキシカルボニル基、ナフチルオキシカルボニル基)、水酸基(−OH)、カルボ
キシル基(−COOH)、チオール基(−SH)、シアノ基(−CN)等が挙げられる。
また、一つの置換基に対して、さらに置換される置換基の数は特に制限はなく、所望の効
果(帯電防止性の向上)を考慮して適宜選択されうる。なお、上記において、同一の置換
基で置換されることはない。例えば、置換のアルキル基は、アルキル基で置換されること
はない。
または酸素原子(−O−)を示す。ここで、qは、Xの数を表し、0または1である。よ
って、Xで示される置換基は、必ずしも含まれていなくともよい。帯電防止性の向上とい
う観点からは、好ましくはq=1であり、この際、Xは−CH2−であると好ましい。
の数を示し、0または1である。よって、Yで示される置換基(−NH−)は、必ずしも
含まれていなくともよい。帯電防止性の向上、イオン結合性塩(1)の安定性、樹脂組成
物表面に対するイオン結合性塩(1)の配列のしやすさ等の観点から、r=0、すなわち
、Yは存在しない方が好ましい。一方で、Yが存在する場合、当該置換基は2級アミノカ
チオンとなりうるため、アミノカチオン自体の安定性の観点からは、Yが存在していると
好ましい。
6)2である。なお、R6は、以下で詳述するため、ここでは詳細な説明を省略する。こ
のように、式(q−1)で示される化合物は、Zとしてアミノ基またはイミノ基を含むた
め、アミノ基またはイミノ基中の窒素原子にプロトン等が付加し、式(q−1)で示され
る化合物はカチオンとなりやすい。その結果、イオン結合性塩(1)が、樹脂組成物の帯
電防止性を向上させることができる。
(R6)2であると好ましい。このとき、Zは、プロトン等が付加して安定なアンモニウ
ムイオン([−N(R6)3]+)を構成しやすい。
て、水素原子または以下で詳述する炭素原子を含む他の置換基(アルキル基等)であるが
、帯電防止性の向上の観点からは、R6は、少なくとも一つが水素原子(すなわち、Zは
1〜3級アミノカチオン)であると好ましく、二つ以上が水素原子(すなわち、Zは1級
および2級アミノカチオン)であるとより好ましく、三つすべてが水素原子(すなわち、
Zは1級アミノカチオン)であると特に好ましい。
くは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基の例としては、例えば、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基
、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソアミル基、tert−ペンチル基、ネオペ
ンチル基、n−へキシル基、3−メチルペンタン−2−イル基、3−メチルペンタン−3
−イル基、4−メチルペンチル基、4−メチルペンタン−2−イル基、1,3−ジメチル
ブチル基、3,3−ジメチルブチル基、3,3−ジメチルブタン−2−イル基、n−ヘプ
チル基、1−メチルヘキシル基、3−メチルヘキシル基、4−メチルヘキシル基、5−メ
チルヘキシル基、1−エチルペンチル基、1−(n−プロピル)ブチル基、1,1−ジメ
チルペンチル基、1,4−ジメチルペンチル基、1,1−ジエチルプロピル基、1,3,
3−トリメチルブチル基、1−エチル−2,2−ジメチルプロピル基、n−オクチル基、
2−メチルヘキサン−2−イル基、2,4−ジメチルペンタン−3−イル基、1,1−ジ
メチルペンタン−1−イル基、2,2−ジメチルヘキサン−3−イル基、2,3−ジメチ
ルヘキサン−2−イル基、2,5−ジメチルヘキサン−2−イル基、2,5−ジメチルヘ
キサン−3−イル基、3,4−ジメチルヘキサン−3−イル基、3,5−ジメチルヘキサ
ン−3−イル基、1−メチルヘプチル基、2−メチルヘプチル基、5−メチルヘプチル基
、2−メチルヘプタン−2−イル基、3−メチルヘプタン−3−イル基、4−メチルヘプ
タン−3−イル基、4−メチルヘプタン−4−イル基、1−エチルヘキシル基、2−エチ
ルヘキシル基、1−プロピルペンチル基、2−プロピルペンチル基、1,1−ジメチルヘ
キシル基、1,4−ジメチルヘキシル基、1,5−ジメチルヘキシル基、1−エチル−1
−メチルペンチル基、1−エチル−4−メチルペンチル基、1,1,4−トリメチルペン
チル基、2,4,4−トリメチルペンチル基、1−イソプロピル−1,2−ジメチルプロ
ピル基、1,1,3,3−テトラメチルブチル基、n−ノニル基、1−メチルオクチル基
、6−メチルオクチル基、1−エチルヘプチル基、1−(n−ブチル)ペンチル基、4−
メチル−1−(n−プロピル)ペンチル基、1,5,5−トリメチルヘキシル基、1,1
,5−トリメチルヘキシル基、2−メチルオクタン−3−イル基、n−デシル基、1−メ
チルノニル基、1−エチルオクチル基、1−(n−ブチル)ヘキシル基、1,1−ジメチ
ルオクチル基、3,7−ジメチルオクチル基、n−ウンデシル基、1−メチルデシル基、
1−エチルノニル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、1−メ
チルトリデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n
−オクタデシル基、n−ノナデシル基などの直鎖、分岐状のアルキル基が挙げられる。入
手容易性や帯電防止性能の観点から、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜
10のアルキル基が好ましく、メチル基、エチル基、2−エチルヘキシル基、トリデシル
基、1,2−ビス(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)エチル基がより好ましく、メ
チル基、エチル基、2−エチルヘキシル基が特に好ましい。
くは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エト
キシ基、プロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ
キシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基などの直鎖、分岐状のアルコキ
シ基が挙げられる。入手容易性や帯電防止性能の観点から、置換されているかもしくは非
置換の炭素原子数1〜10のアルコキシ基がより好ましく、メトキシ基、エトキシ基、プ
ロポキシ基、イソプロポキシ基、ブトキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基がより好まし
い。
くは非置換の炭素原子数1〜20個のシクロアルキル基としては、例えば、シクロプロピ
ル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基、アダマンチル基が挙げら
れる。入手容易性や帯電防止性能の観点から、置換されているかもしくは非置換の炭素原
子数1〜10のシクロアルキル基がより好ましく、シクロプロピル基、シクロペンチル基
、シクロヘキシル基がより好ましい。
くは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基としては、例えば、シクロプロピ
ルオキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基が挙げられる。入手容易
性や帯電防止性能の観点から、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜10の
シクロアルコキシ基がより好ましく、シクロプロピルオキシ基、シクロペンチルオキシ基
、シクロヘキシルオキシ基がより好ましい。
くは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基の例としては、例えば、フェニル基、ビフ
ェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、9−アンスリル基、9−フェナントリル基
、1−ピレニル基、5−ナフタセニル基、1−インデニル基、2−アズレニル基、9−フ
ルオレニル基、ターフェニル基、クオーターフェニル基、メシチル基、ペンタレニル基、
ビナフタレニル基、ターナフタレニル基、ヘプタレニル基、ビフェニレニル基、インダセ
ニル基、フルオランテニル基、アセナフチレニル基、アセアントリレニル基、フェナレニ
ル基、フルオレニル基、アントリル基、ビアントラセニル基、ターアントラセニル基、ク
オーターアントラセニル基、アントラキノリル基、フェナントリル基、トリフェニレニル
基、ピレニル基、クリセニル基、ナフタセニル基、プレイアデニル基、ピセニル基、ペリ
レニル基、ペンタフェニル基、ペンタセニル基、テトラフェニレニル基、ヘキサフェニル
基、ヘキサセニル基、ルビセニル基、コロネニル基、トリナフチレニル基、ヘプタフェニ
ル基、ヘプタセニル基、ピラントレニル基、オバレニル基などが挙げられる。入手容易性
や帯電防止性能の観点から、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜18のア
リール基が好ましく、フェニル基、ジメチルフェニル基(2,3−ジメチルフェニル基、
2,4−ジメチルフェニル基、3,4−ジメチルフェニル基等)、イソプロピルフェニル
基(2−イソプロピルフェニル基、3−イソプロピルフェニル基、4−イソプロピルフェ
ニル基)、ドデシルフェニル基(2−ドデシルフェニル基、3−ドデシルフェニル基、4
−ドデシルフェニル基)が特に好ましい。
くは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基は、化学式「−OR7」または「−
OR8」で示されるものであり、この際、R7は、置換されているかもしくは非置換の炭
素原子数6〜30のアリール基を表わす。ここで、R7の説明としては上述のアリール基
と同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。入手容易性や帯電防止性能の観点か
ら、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜18のアリールオキシ基が好まし
く、フェノキシ基、ナフチルオキシ基が特に好ましい。
数を表し、mは0〜5の整数であり、nは0〜5の整数である。ここで、m+nは0〜1
0の整数である。なお、Yが存在しない(r=0)場合において、上記メチレン基の数は
、m+nの値が同じであるとき、これらは同義である。例えば、m=1かつn=2(m+
n=3)である場合は、m=3かつn=0の場合、m=0かつn=3の場合、m=2かつ
n=1の場合と実質的に同義である。
あるとより好ましい。
とより好ましい。ここで、m=1〜3かつn=1〜3であると特に好ましい。
って、さらに隣接するメチレン基(−CH2−:mによってその数が規定されるもの)も
存在する(m=1〜5)場合、q+mの値が同じであるとき、これらは同義である。さら
に、Xが存在し(q=1)かつXが−CH2−である場合であって、Yが存在しない(r
=0)場合、q+m+nの値が同じであるとき、これらは同義である。
ロキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置
換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、または置換
されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基であることが好ま
しい。ケイ素上の置換基R5がヒドロキシ基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アリ
ールオキシ基であると、樹脂組成物の帯電防止性の向上効果を長期にわたって維持するこ
とができる。これは、上記置換基(ヒドロキシ基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、
アリールオキシ基)が加水分解により近傍のケイ素原子と縮合し、−(Si−O−Si)
−のネットワークを形成するためであると考えられる。
を長期にわたって維持する(すなわち、耐久性を向上させる)効果が特に高いという観点
から、下記のような化合物が好ましい。すなわち、イオン結合性塩(1)は、前記式(q
−1)中、Xは、−CH2−であり、Zは、−N(R6)2であり、R5は、それぞれ独
立して、水素原子、ヒドロキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜2
0個のアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロア
ルコキシ基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオ
キシ基であって、この際、R5の少なくとも一つがヒドロキシ基、置換されているかもし
くは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の
炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、または置換されているかもしくは非置換の炭
素原子数6〜30のアリールオキシ基であり、R6は、水素原子であり、mは0〜3の整
数であり、nは、0であり、qは、1であり、rは、0である;で示される化合物に由来
するカチオンQ+を含んでいると好ましい。
たは置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基であると好
ましく、さらに、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜10個のアルコキシ
基であるとより好ましい。かような化合物に由来するカチオンQ+を含むイオン結合性塩
(1)は、特に帯電防止性能を向上させる効果を長期にわたって保持することができる。
れる具体的な化合物としては、以下の化合物が挙げられる。
ルアミン、N−(トリエチルシリル)ジエチルアミン、N−(トリエチルシリル)ジメチ
ルアミン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシ
ラン、3−アミノプロピルトリイソプロポキシシラン、3−アミノプロピルジメトキシメ
チルシラン、3−アミノプロピルジエトキシメチルシラン、N−フェニル−3−アミノプ
ロピルトリメトキシシラン、N−メチルアミノプロピルトリメトキシシラン、N−2(−
アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−
3−アミノプロピルジメトキシメチルシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−
ジメチル−ブチリデン)プロピルアミン、3−トリメトキシシリル−N−(1,3−ジメ
チル−ブチリデン)プロピルアミン等が挙げられる。
上記式(1)において、アニオン(T−)は、上記式(t−1)で示される硫酸エステ
ルアニオン、式(t−2)で示されるリン酸エステルアニオンまたは式(t−3)で示さ
れるスルホン酸アニオンである。上述したように、これらアニオンは、オキシアルキレン
鎖を有する特定のアニオンであるため、導電性に優れ、結果として樹脂組成物の帯電防止
性の向上に大きく寄与することができる。また、これらアニオンは、上記カチオンのカウ
ンターアニオンとして、ハロゲンを含まない構造のカウンターアニオンを提供するため、
ハロゲンを嫌う用途における使用に適している。以下、これらアニオンの構造について具
体的に説明する。
のA4としてそれぞれ示される、直鎖状または分枝状の炭素原子数2〜4のアルキレン基
としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基などが挙げられる。入手容易
性の観点から、エチレン基、プロピレン基が特に好ましい。
のR4としてそれぞれ示される、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20
のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル
基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基は、それぞれ、
上述した式(q−1)で示される化合物中のそれぞれの置換基と同様のものが例示される
ため、ここでは詳細な説明は省略する。
の例としては、例えば、ベンジル基、フェニルエチル基、3−フェニルプロピル基、1−
ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−
ナフチル)エチル基、3−(1−ナフチル)プロピル基、または3−(2−ナフチル)プ
ロピル基などが挙げられる。
置換の炭素原子数1〜20のアルキル基または置換されているかもしくは非置換の炭素原
子数6〜30のアリール基であるとより好ましく、さらに、置換されているかもしくは非
置換の炭素原子数1〜10のアルキル基または置換されているかもしくは非置換の炭素原
子数6〜20のアリール基であると特に好ましい。さらに、入手容易性や粘度等の取り扱
いの容易性等を考慮すると、好ましくは、n−ブチル基、n−ヘキシル基、2−エチルヘ
キシル基、ジメチルフェニル基、イソプロピルフェニル基、ドデシルフェニル基である。
、二価の置換基−(OA1〜4)−の数を表し、0〜50の整数である。粘度の低下など
による取扱い易さ、あるいは界面特性の観点から、上記s、t、uおよびvは、それぞれ
独立して、1〜40の整数が好ましく、2〜30の整数がより好ましい。ここで、上記s
、t、uおよびvが、1以上であるとき、イオン結合性塩(1)は、オキシアルキレン鎖
を有する。そして、当該オキシアルキレン鎖は、導電性に優れるため、かようなアニオン
を含むイオン結合性塩(1)は、上記樹脂組成物の帯電防止性の向上効果がさらに高めら
れる。よって、上記s、t、uおよびvは1以上であるとさらに好ましく、2以上である
と特に好ましい。一方、オキシアルキレン鎖が長すぎる場合、高粘度となるため、ハンド
リング性を考慮すると、上記s、t、uおよびvの上限は、50であると好ましく、40
であるとより好ましく、30であると特に好ましい。
t−2)で示されるリン酸エステルアニオンまたは式(t−3)で示されるスルホン酸ア
ニオンは、その用途によって適宜選択される。例えば、その使用工程において加熱を要す
る場合は、スルホン酸アニオンであると好ましく、加熱を要さない場合はこれ以外のアニ
オンが好ましい。
前記式(1)で表されるイオン結合性塩(1)のより好ましい化合物としては、下記化
学式(101)〜(116)で表されるイオン結合性塩が挙げられる。
上記イオン結合性塩(1)の製造方法は、式(1)の構造を有するイオン結合性を製造
することができるものであれば、特に制限されず、如何なるものであっても採用すること
ができる。例えば、アニオン交換法、中和法、酸エステル法などが挙げられる。また、下
記のような脱アンモニア法なども好適に用いられる。
−1]−[NH4]+)、式(t−2)で示されるリン酸エステルアニオンのアンモニウ
ム塩([t−2]−[NH4]+)または式(t−3)で示されるスルホン酸アニオンの
アンモニウム塩([t−3]−[NH4]+)と、上記アミノ基またはイミノ基を含有す
るシラン化合物とを反応させることにより、イオン結合性塩(1)を得ることができる。
ここで、上記硫酸エステルのアンモニウム塩、リン酸エステルのアンモニウム塩またはス
ルホン酸のアンモニウム塩は、市販品を用いてもよいし、予め合成したものを用いてもよ
い。合成方法は特に制限されず、例えば、硫酸エステルのアンモニウム塩は、アルコール
類、フェノール類または(ポリ)オキシアルキレンアルキルエーテル類と、スルファミン
酸とを反応させる方法など、従来公知の方法で製造することができる。
あることが好ましい。
酸のアンモニウム塩と、アミノ基またはイミノ基を含有するシラン化合物とのモル比(仕
込み比)は、1:1〜1:2であることが好ましく、1:1.2〜1:1.6であること
がより好ましい。かような範囲であれば、効率良く反応が進行する。
ールなどが挙げられる。
不活性ガス雰囲気下などを適宜採用することができるが、着色防止という観点から、窒素
またはアルゴンなどの不活性ガス雰囲気下であることが好ましい。かかる条件下では、副
生物のアンモニアは反応と同時に留去される。
ることが好ましく、50〜130℃であることがより好ましい。また、反応時間は、1〜
6時間であることが好ましく、2〜5時間であることがより好ましい。
するシラン化合物、および反応溶媒を含む溶液が得られ、アミノ基またはイミノ基を含有
するシラン化合物および反応溶媒を減圧留去することにより、目的とするイオン結合性塩
(1)が得られる。この減圧留去の際の温度範囲は、好ましくは40〜170℃であり、
より好ましくは50〜160℃である。また、減圧留去の時間は、好ましくは0.5〜5
時間の範囲であり、より好ましくは1〜2時間の範囲である。さらに、減圧留去の際の減
圧度は、好ましくは0.66〜6.67kPa(5〜50mmHg)の範囲であり、より
好ましくは1.07〜2.00kPa(8〜15mmHg)の範囲である。
樹脂組成物に対する、上記イオン結合性塩(1)の帯電防止性の向上効果をより向上さ
せるために、さらに他のイオン結合性塩を添加してもよい。当該他のイオン結合性塩のカ
チオンは、イオン結合性塩(1)のカチオンとは異なる構造を有する、窒素含有化合物に
由来するカチオンであると好ましい。他方、上記他のイオン結合性塩のアニオンは、特に
制限されないが、例えば、ハロゲン化物イオン(F−、Cl−、Br−、I−)、オキソ
酸アニオン(ホウ酸アニオン、炭酸アニオン、酢酸アニオン、硫酸アニオン、硫酸エステ
ルアニオン、リン酸アニオン、リン酸エステルアニオン、スルホン酸アニオンなど)、ホ
ウ素系アニオン(BF4 −;テトラメチルボレート、テトラエチルボレート等のテトラア
ルキルボレート;テトラフェニルボレート、テトラキス(ペンタフルオロフェニル)ボレ
ート等のテトラアリールボレート)、リン系アニオン(PF6 −など)、イミド系アニオ
ン(ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニオン等のビス(パーフルオロアル
カンスルホニル)イミドアニオン)が挙げられる。
l−、Br−、硫酸エステルアニオン、リン酸エステルアニオン、スルホン酸アニオン、
テトラフェニルボレート、PF6 −、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドアニ
オン等が好ましい。さらに、帯電防止性を向上させるという観点から、上記他のイオン結
合性塩のアニオンは、上記イオン結合性塩(1)の式(t−1)で示される硫酸エステル
アニオン、式(t−2)で示されるリン酸エステルアニオンまたは式(t−3)で示され
るスルホン酸アニオンであるとより好ましい。
)で示されるイオン結合性塩(以下、単に「イオン結合性塩(2)」とも称することがあ
る)とを含む、イオン結合性塩組成物もまた提供される:
(Q’)+はアンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロ
リジニウムイオン、ピロリニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピリミジニウムイオン、
トリアゾリウムイオン、トリアジニウムイオン、キノリニウムイオン、イソキノリニウム
イオン、インドリニウムイオン、キノキサリニウムイオン、ピペラジニウムイオン、オキ
サゾリニウムイオン、チアゾリニウムイオン、およびモルホリニウムイオンからなる群よ
り選択される少なくとも1種であり、かつ、上記式(1)中のQ+とは異なる構造であり
、
(T’)−は、上記式(t−1)で示される硫酸エステルアニオン、上記式(t−2)
で示されるリン酸エステルアニオン、または上記式(t−3)で示されるスルホン酸アニ
オンである。
有するシラン化合物に由来するカチオンの硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、またはス
ルホン酸塩であるイオン結合性塩(1)と、当該イオン結合性塩(1)のカチオンとは異
なる構造のカチオンの硫酸エステル塩、リン酸エステル塩、またはスルホン酸塩である、
イオン結合性塩(2)とを含む。イオン結合性塩組成物は以下で詳述するため、まず、イ
オン結合性塩(2)を構成するカチオンおよびアニオンについて説明する。
上記(Q’)+は、アミン化合物(NH3を含む)、イミダゾール化合物、ピリジン化
合物、ピロリジン化合物、ピロール化合物、ピラジン化合物、ピリミジン化合物、トリア
ゾール化合物、トリアジン化合物、キノリン化合物、イソキノリン化合物、インドール化
合物、キノキサリン化合物、ピペラジン化合物、オキサゾリン化合物、チアゾリン化合物
、およびモルホリン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の化合物(窒素含有
化合物)に由来するカチオンである。
71]〜[0091]に記載されたものと同様のものを挙げることができるが、帯電防止
性の向上や入手容易性等の観点からは、上記化合物の中でも、アミン化合物が特に好まし
い。
アミン、モノプロピルアミン、ジプロピルアミン、モノブチルアミン、ジブチルアミン、
メチル(エチル)アミン、メチル(プロピル)アミン、メチル(ブチル)アミン、メチル
(ペンチル)アミン、メチル(ヘキシル)アミン、エチル(プロピル)アミン、エチル(
ブチル)アミン、エチル(ペンチル)アミン、エチル(ヘキシル)アミンなどのアルキル
アミン;モノベンジルアミン、(1−フェネチル)アミン、(2−フェネチル)アミン(
別名:モノフェネチルアミン)、ジベンジルアミン、ビス(1−フェネチル)アミン、ビ
ス(2−フェネチル)アミン(別名:ジフェネチルアミン)などの芳香族置換アルキルア
ミン;モノシクロペンチルアミン、ジシクロペンチルアミン、モノシクロヘキシルアミン
、ジシクロヘキシルアミン、モノシクロヘプチルアミン、ジシクロヘプチルアミンなどの
シクロアルキルアミン;モノメタノールアミン、ジメタノールアミン、モノエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モノ(n−プロパノール)アミン、
ジ(n−プロパノール)アミン、モノイソプロパノールアミン、ジイソプロパノールアミ
ン、モノブタノールアミン、ジブタノールアミン、モノペンタノールアミン、ジペンタノ
ールアミン、トリペンタノールアミン、モノヘキサノールアミン、ジヘキサノールアミン
、モノメチルモノエタノールアミン、モノエチルモノエタノールアミン(別名:N−エチ
ルエタノールアミン)、モノエチルモノプロパノールアミン、モノエチルモノブタノール
アミン、モノエチルモノペンタノールアミン、モノプロピルモノエタノールアミン、モノ
プロピルモノプロパノールアミン、モノプロピルモノブタノールアミン、モノプロピルモ
ノペンタノールアミン、モノブチルモノエタノールアミン、モノブチルモノプロパノール
アミン、モノブチルモノブタノールアミン、モノブチルモノペンタノールアミンなどのア
ルカノールアミンが好ましい。これらアミン化合物は、入手容易性や、樹脂組成物の帯電
防止性を向上させる効果に優れる。
ルアミンを用いると好ましい。
上記式(2)において、アニオン((T’)−)は、上記イオン結合性塩(1)に係る
式(t−1)で示される硫酸エステルアニオン、式(t−2)で示されるリン酸エステル
アニオンまたは式(t−3)で示されるスルホン酸アニオンと同様であるため、ここでは
詳細な説明を省略する。
構成する場合は、樹脂組成物の帯電防止性を向上させるという観点から、イオン結合性塩
(1)のアニオン(T−)とイオン結合性塩(2)のアニオン((T’)−)とは、同じ
ものであると好ましい。これらのアニオンが同じであると、相互のイオン結合性塩の相溶
性が向上するため、樹脂組成物中の導電性が均一になりやすく、帯電防止性を向上させや
すくなる。
上記イオン結合性塩(2)の製造方法は、式(2)の構造を有するイオン結合性を製造
することができるものであれば、特に制限されず、如何なるものであっても採用すること
ができる。例えば、上記イオン結合性塩(1)の製造方法を適宜修飾・改変して用いるこ
とが可能である。より具体的には、上記イオン結合性塩(1)の製造に用いたアミノ基ま
たはイミノ基を含有するシラン化合物を、上記カチオン(Q’)+を構成する窒素含有化
合物に変更すればよい。なお、イオン結合性塩(2)製造時の反応条件は、特に制限され
ず、上記イオン結合性塩(1)とほぼ同様であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
前記化学式(2)で表されるイオン結合性塩(2)のより好ましい化合物としては、下
記化学式(201)〜(211)で表されるイオン結合性塩が挙げられる。
本発明に係るイオン結合性塩組成物に含まれる、上記のイオン結合性塩(1)と、イオ
ン結合性塩(2)との組成比は、特に制限されないが、イオン結合性塩(1)とイオン結
合性塩(2)とを、質量比で1:0.1〜1:80の割合で含んでいると好ましい。さら
に、イオン結合性塩(1)と、イオン結合性塩(2)とが1:1〜1:75の比率である
とより好ましく、1:2〜1:70であるとより好ましく、1:2〜1:30であると特
に好ましい。
シラン化合物に由来するカチオンを含むイオン結合性塩(1)に対して、イオン結合性塩
(2)の含有比を多くすると好ましい。かような態様によると、イオン結合性塩(2)が
樹脂組成物の内部に取り込まれ、かつ、イオン結合性塩(1)が樹脂組成物表面に分散さ
れた形態をとりやすくなる。その結果、イオン結合性塩(2)によって樹脂組成物内部に
構築された導電パスを利用して、樹脂組成物表面に分散されたイオン結合性塩(1)の導
電性をより向上させることができる。換言すると、単にイオン結合性塩(2)のみを添加
しただけでは、当該イオン結合性塩(2)が樹脂組成物の内部に取り込まれるだけで、帯
電防止性の向上に寄与することができないが、イオン結合性塩(1)を添加して、樹脂組
成物の表面に分散させることにより、イオン結合性塩(1)を起点として、イオン結合性
塩(2)が帯電防止性の向上に大きく寄与することが可能になる。
よいし、2種以上を混合して用いてもよい。
本発明に係るイオン結合性塩(1)またはこれを含む上記イオン結合性塩組成物は、樹
脂組成物などの帯電防止剤として極めて優れた効果を発揮する。すなわち、本発明の第三
の形態によれば、上記イオン結合性塩(1)、または上記イオン結合性塩組成物を含む、
帯電防止剤が提供される。
、樹脂組成物の帯電防止性を向上させる効果が高く、樹脂組成物用帯電防止剤として、優
れた効果を発揮する。
、シリコーン化合物やフッ素系化合物が添加された樹脂組成物(特に、シリコーン化合物
やフッ素系化合物が樹脂表面に配列された樹脂組成物)との親和性が高い。よって、かよ
うな樹脂組成物の表面に配列可能であることから、本発明に係るイオン結合性塩(1)お
よびこれを含むイオン結合性塩組成物は、上記樹脂組成物の帯電防止性を向上させる効果
を有する。
物またはフッ素系化合物を含有する樹脂組成物の帯電防止性を向上させる効果が高い。し
たがって、本発明の第四の形態によれば、シリコーン化合物またはフッ素系化合物を含有
する樹脂組成物用の帯電防止剤もまた提供される。
ーン化合物との親和性が高い。よって、シリコーン化合物含有樹脂組成物の表面に分散さ
れた場合、容易に脱離することがない。したがって、シリコーン化合物含有樹脂組成物の
帯電防止性を向上させることができる。
成物中に帯電防止剤を分散させた形態で用いられてもよいし、樹脂組成物中に帯電防止剤
が混練された形態で用いられてもよいし、樹脂組成物表面に帯電防止剤が塗布された形態
で用いられてもよいし、これらを適宜組み合わせた形態であっても構わない。帯電防止剤
の少なくとも一部を、樹脂組成物の表面に露出させることができる形態であれば、いかな
る形態でも用いることができるが、好ましくは、樹脂組成物中に帯電防止剤が分散された
形態が採用される。かような形態であれば、樹脂組成物の製造工程が簡素化されるため、
好ましい。
上述のように、本発明のイオン結合性塩(1)を含む帯電防止剤は、シリコーン化合物
またはフッ素系化合物を含む樹脂組成物の帯電防止性を向上させることができる。したが
って、本発明の第五の形態によれば、上記帯電防止剤と、樹脂と、シリコーン化合物また
はフッ素系化合物と、を含む、樹脂組成物もまた提供される。なお、上記の形態において
、「樹脂組成物が帯電防止剤を含む」とは、帯電防止剤が樹脂等と反応し、添加時の形態
で残存していない場合もまた含むものとする。すなわち、「樹脂組成物が帯電防止剤を含
む」とは、樹脂組成物が、帯電防止剤を構成する化合物に由来する分子構造を有している
ことを意味する。
本発明に係る樹脂組成物は、主成分としての樹脂を含む。本発明に係る帯電防止剤は、
帯電防止性能を向上させることができる樹脂の種類を問わない。したがって、本発明に係
る樹脂組成物で用いられる樹脂としては、熱硬化性樹脂および熱可塑性樹脂のいずれであ
っても用いることができる。
エポキシ樹脂、メラミン樹脂、尿素樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アルキド樹脂、ウレ
タン樹脂、熱硬化性ポリイミド樹脂などが挙げられる。上記熱硬化性樹脂は、単独でもま
たは2種以上組み合わせても使用することができる。
樹脂、スチレン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂、オレフィン樹脂(ポリ
エチレン、ポリプロピレンなど;また、環状オレフィン樹脂もまた含む)、ポリアミド樹
脂、ハロゲン含有樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチ
レンなど)、ポリ酢酸ビニルなどのポリビニルエステル樹脂、アクリロニトリル−ブタジ
エン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹
脂)、ポリアセタール樹脂などが挙げられる。上記熱可塑性樹脂は、単独でもまたは2種
以上組み合わせても使用することができる。
ロック共重合体、ランダム共重合体、グラフト共重合体、交互共重合体のいずれでもよい
。
塑性樹脂を合成するための重合方法は特に制限されず、公知の方法を用いることができる
。例えば、高圧ラジカル重合法、中低圧重合法、UV重合法、溶液重合法、スラリー重合
法、塊状重合法、乳化重合法、気相重合法等を挙げることができる。また、重合に使用す
る触媒も特に制限はなく、例えば、過酸化物触媒、チーグラー−ナッタ触媒、メタロセン
触媒、錫触媒等が挙げられる。
びポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいると好ましい。
本発明に係る帯電防止剤は、これら樹脂と共に添加された際に、特に優れた帯電防止性を
発揮する。
される化合物に由来するカチオンを含み、かつ、R5の少なくとも一つがヒドロキシ基、
置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されてい
るかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、または置換されている
かもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基であるとき、上記樹脂は、そ
の原料となる単量体化合物が、ヒドロキシ基を有するものであると好ましい。上記式(q
−1)におけるケイ素原子上の置換基(R5)の少なくとも一つがヒドロキシ基、アルコ
キシ基、シクロアルコキシ基またはアリールオキシ基を有する場合には、これら置換基と
、樹脂を構成する単量体化合物のヒドロキシ基とが反応し、架橋することで、イオン結合
性塩(1)がより強固に樹脂組成物に組み込まれ、より帯電防止性の向上効果が維持され
やすくなる。
るために、樹脂(シリコーン化合物およびフッ素系化合物を除く)100質量部に対して
、0.01〜100質量部であると好ましく、0.05〜70質量部であるとより好まし
く、0.1〜50質量部であるとさらにより好ましく、0.1〜30質量部であると特に
好ましい。0.01質量部以上であれば、イオン結合性塩(1)による帯電防止性の向上
効果を十分に得ることができる。一方、100質量部以下であれば、帯電防止剤を大量に
添加しすぎることがないため、樹脂組成物の本来の特性を損なうことなく、十分に発揮す
ることができる。なお、帯電防止剤は、単独でもまたは2種以上組み合わせても用いるこ
とができる。
樹脂(シリコーン化合物およびフッ素系化合物を除く)100質量部に対して、0.01
〜100質量部であると好ましく、0.05〜70質量部であるとより好ましく、0.1
〜50質量部であるとさらにより好ましく、0.1〜10質量部であると特に好ましい。
上記範囲であれば、樹脂組成物の帯電防止性を十分に向上させることができると共に、樹
脂組成物の本来の特性を十分に発揮することができる。
本発明に係る樹脂組成物は、上記樹脂の撥水性等を向上させる目的で、シリコーン化合
物またはフッ素系化合物を含む。以下では、まず、シリコーン化合物について説明する。
れば、特に制限されず、公知のものを使用できる。
粘度(25℃)は、10〜1000mm2/sであるものを用いると好ましく、50〜5
00mm2/sであるものを用いるとより好ましい。
メチルハイドロジェンシリコーン、メチルフェニルシリコーン、環状ジメチルシリコーン
、アミノ変性シリコーン、ジメチルシリコーンの側鎖もしくは末端のメチル基の一部がヒ
ドロキシ基になっているオルガノポリシロキサン(本明細書中、「ヒドロキシシリコーン
」とも称する)等の有機ケイ素ポリマーが挙げられる。また、シリコーンマクロモノマー
とアクリル系モノマーとの共重合により合成されたグラフトポリマーの形態である、いわ
ゆる「シリコーン−アクリル樹脂」がシリコーン化合物として用いられてもよい。これら
シリコーン化合物は、合成してもよいし、市販品を入手して用いてもよい。
撥油性を向上させやすいという観点から、ジメチルシリコーン、ヒドロキシシリコーンお
よびシリコーン−アクリル樹脂を用いると好ましい。ここで、ヒドロキシシリコーンは、
水酸基価が、1〜500mgKOH/gの範囲であると好ましく、10〜300mgKO
H/gの範囲であるとより好ましい。なお、ここで、水酸基価とは、JIS−K−007
0:1992に準拠して測定した値をいう。
785、KM−797、KM−9705、KM−860A、KM−862T、KS−70
2、KS−725、KS−707(以上、信越化学工業株式会社製)などを使用すること
ができる。また、SR2462、SR2306、SR2316、ドライシールS、804
RESIN、840RESIN、SR2400、220FLAKE、233FLAKE、
249FLAKE、52ADDITIVE(以上、東レ・ダウコーニング株式会社製)な
どを使用することができる。
1、X−22−160AS、KF−6001、KF−6002、およびKF−6003(
以上、信越化学工業株式会社製)、PRX413(以上、東レ・ダウコーニング株式会社
製)などを使用することができる。
ズ(東亞合成株式会社製)などを使用することができる。
ができる。
ることができれば、特に制限されないが、目安としては、樹脂(シリコーン化合物および
フッ素系化合物を除く)100質量部に対して、0.1〜10質量部であると好ましく、
0.5〜8質量部であるとより好ましく、1〜5質量部であると特に好ましい。0.1質
量部以上であれば、十分な撥水性や撥油性を有する樹脂組成物を得ることができる。一方
、10質量部以下であれば、本発明の帯電防止剤による帯電防止性の向上効果をさらに高
めることができる。
ることができれば、特に制限されないが、目安としては、樹脂(シリコーン−アクリル樹
脂およびフッ素系化合物を除く)100質量部に対して、5〜100質量部であると好ま
しく、5〜80質量部であるとより好ましく、10〜60質量部であると特に好ましい。
5質量部以上であれば、十分な撥水性や撥油性を有する樹脂組成物を得ることができる。
一方、100質量部以下であれば、本発明の帯電防止剤による帯電防止性の向上効果をさ
らに高めることができる。
限されないが、目安としては、シリコーン化合物100質量部に対して100〜500質
量部であると好ましく、250〜400質量部であるとより好ましい。上記範囲であれば
、特に優れた帯電防止性を有する樹脂組成物を得ることができる。なお、樹脂組成物がシ
リコーン化合物と共に以下で詳述するフッ素系化合物を含む場合は、これら化合物の合計
量を100質量部として、帯電防止剤が上記と同様の質量比で含まれると好ましい。
本発明に係る樹脂組成物は、上記樹脂の撥水性等を向上させる目的で、フッ素系化合物
を含んでいてもよい。なお、フッ素系化合物は、上記シリコーン化合物と共に用いてもよ
い。
ば、特に制限されず、公知のものを使用できる。例えば、ポリテトラフルオロエチレン、
ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、テトラフ
ルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体、クロロフルオロエチレン・フッ化
ビニリデン共重合体などが挙げられる。これらフッ素系化合物は、合成してもよいし、市
販品を入手して用いてもよい。
できる。
ことができれば、特に制限されないが、目安としては、樹脂(シリコーン化合物およびフ
ッ素系化合物を除く)100質量部に対して、0.01〜10質量部であると好ましく、
0.1〜8質量部であるとより好ましく、1〜5質量部であると特に好ましい。0.01
質量部以上であれば、十分な撥水性や撥油性を有する樹脂組成物を得ることができる。一
方、10質量部以下であれば、本発明の帯電防止剤による帯電防止性の向上効果をさらに
高めることができる。
されないが、目安としては、フッ素系化合物100質量部に対して100〜500質量部
であると好ましく、250〜400質量部であるとより好ましい。上記範囲であれば、特
に優れた帯電防止性を有する樹脂組成物を得ることができる。
本発明の樹脂組成物は、本発明の目的を損なわない範囲で、その他の添加剤を添加して
もよい。添加されうるその他の添加剤としては、酸化防止剤、充填剤、滑剤、染料、有機
顔料、無機顔料、可塑剤、加工助剤、紫外線吸収剤、光安定剤、発泡剤、ワックス、結晶
核剤、離型剤、加水分解防止剤、アンチブロッキング剤、ラジカル捕捉剤、防曇剤、防徽
剤、イオントラップ剤、難燃剤、難燃助剤、界面活性剤等が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の製造方法は、特に制限されず、例えば、(I)分散法、(II)
混練法、(III)塗布法等の方法が挙げられる。
本発明のイオン結合性塩(1)、樹脂の原料となる単量体化合物、シリコーン化合物お
よび必要に応じて添加される触媒や他の添加剤を系中に添加して分散させ、溶液重合や紫
外線重合によって前記単量体化合物を重合させ、樹脂組成物を得る方法が挙げられる。こ
のとき、必要に応じてイオン結合性塩(2)もまた添加してもよい(この場合、上記イオ
ン結合性塩組成物を系中に添加することと同義である)。かような方法を採用することに
より、生産性良く樹脂組成物を得ることができる。なお、上記重合条件(各単量体の濃度
、重合時間、重合温度等)は、樹脂の種類によって適宜改変可能である。
また、他の方法として、上記イオン結合性塩(1)、樹脂、シリコーン化合物および必
要に応じて添加される他の添加剤を溶融混練する方法が挙げられる。このとき、必要に応
じてイオン結合性塩(2)もまた添加してもよい(この場合、上記イオン結合性塩組成物
を系中に添加することと同義である)。ここで、溶融混練の方法は特に制限がなく、例え
ば、単軸押出機、二軸押出機、熱ロール、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、タ
ンブラーミキサー、または各種ニーダー等の装置を使用する方法を採用することができる
。
さらに他の方法として、上記イオン結合性塩(1)の溶液(塗布液)を作製し、樹脂お
よびシリコーン化合物を混練したものの表面に当該塗布液を塗布してもよい。このとき、
上記塗布液は、必要に応じてイオン結合性塩(2)もまた含んでいてもよい(この場合、
上記イオン結合性塩組成物を塗布することと同義である)。
本発明に係るイオン結合性塩(1)およびイオン結合性塩組成物は、上述のように、帯
電防止剤として作用する。一方で、これら以外にも、プラスチック、金属、CO2等のガ
スなどに対して、物理的な作用または化学的な作用を及ぼす処理剤としても使用可能であ
る。より具体的には、本発明に係るイオン結合性塩(1)およびイオン結合性塩組成物は
、例えば、電解質、潤滑剤、防曇剤、分散剤、乳化剤、酸性ガス吸収剤、廃水処理剤、合
成触媒、ドラッグデリバリーシステム(DDS)、金属加工、ポリマー加工、耐候剤とし
てもまた作用しうる。上記の中でも、イオン結合性塩(1)およびイオン結合性塩組成物
の代表的なその他の用途としては、特に、分散剤・乳化剤としての用途が挙げられる。
本発明の樹脂組成物の用途としては、例えば、塗料、接着剤、粘着剤、繊維助剤、建材
フィルム、ハードコート等の保護フィルム、家電製品の筐体、製紙用途(表面コート剤な
ど)、土木用途(コンクリート混和剤など)等が挙げられる。
何ら制限されるものではない。なお、以下において「部」あるいは「%」の表示を用いる
場合があるが、特に断りがない限り「質量部」または「質量%」を表す。
)
ジエチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル(日本乳化剤株式会社製、商品
名:2−エチルヘキシルジグリコール、略称:EHDG)150.0質量部にトルエン1
50.0質量部を加え、110℃に昇温した。これにスルファミン酸80.2質量部を加
え3時間反応させた。反応後、過剰のスルファミン酸を濾別して、ジエチレングリコール
モノ2−エチルヘキシルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(略称:EHDG−SF;
アンモニウムイオンはNH4 +)のトルエン溶液を得た。
プロピルトリメトキシシラン(信越化学工業株式会社製、商品名KBM−903、略称:
APM−Si)を42.7質量部加え、120℃で3時間反応させた。(EHDG−SF
とAPM−Siモル比は1:1.5)
反応終了後、トルエンおよび未反応のAPM−Siを減圧留去し(温度:150℃、減
圧度:1.33kPa(10mmHg))、目的とするイオン結合性塩(1)(略称:[
APM−Si][EHDG−S];前記化学式(101)で表される化合物)を72.3
質量部得た。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ0.65−0.75(t、2H)、0.83−0.90(m、6H)、1.27−1.42(m、8H)、
1.47−1.53(m、1H)、1.77−1.86(m、2H)、2.96−3.05(m、2H)、3.30−3.36(m、2H)、3.56
(s、11H)、3.62−3.65(t、2H)、3.73−3.75(t、2H)、4.25−4.28(t、2H)。
APM−Siの代わりにN−エチルエタノールアミン(日本乳化剤株式会社製、商品名
:アミノアルコールMEM、略称:MEM)を用いたことを除いては上記合成例1と同様
にして目的とするイオン結合性塩(2)(略称:[MEM][EHDG−S];前記化学
式(201)で表される化合物)を得た。なお、このとき、EHDG−SFとMEMモル
比は1:1.5とした。
)
APM−Siの代わりに3−アミノプロピルトリエトキシシラン(信越化学工業株式会
社製、商品名KBE−903、略称:APE−Si)52.7質量部を用いたことを除い
ては合成例1と同様にして目的とするイオン結合性塩(略称:[APE−Si][EHD
G−S];前記化学式(102)で表される化合物)を得た。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ0.65−0.75(t、2H)、0.83−0.90(m、6H)、1.20−1.42(m、8H)、
1.47−1.56(m、1H)、1.77−1.88(m、2H)、2.98−3.07(m、2H)、3.30−3.36(m、2H)、3.55
−3.59(t、2H)、3.62−3.65(t、2H)、3.72−3.75(t、2H)、3.78−3.85(m、6H)、4.15−4.
18(t、2H)
(合成例4:[MSi−N(Et)2][EHDG−S]の合成;イオン結合性塩(1
)の合成)
APM−Siの代わりにN−(トリメチルシリル)ジエチルアミン(東京化成工業株式
会社製、略称:MSi−N(Et)2)34.6質量部を用いたことを除いては合成例1
と同様にして目的とするイオン結合性塩(略称:[MSi−N(Et)2][EHDG−
S];前記化学式(113)で表される化合物)を得た。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ0.08(s、9H)、0.83−0.92(m、6H)、1.20−1.42(m、14H)、
1.47−1.56(m、1H)、3.03−3.12(m、4H)、3.25−3.35(m、2H)、3.45−3.52(t、2H)、3.55
−3.59(t、2H)、3.67−3.70(t、2H)、4.09−4.14(t、2H)
(合成例5:[APM−Si][Cum−SO3]の合成;イオン結合性塩(1)の合
成)
クメンスルホン酸(o−、m−、p−クメンスルホン酸異性体混合物)(テイカ株式会
社製、商品名:テイカトックス500、略称:Cum−SO3H)200.3質量部にA
PM−Si 179.3質量部を添加した後に1時間反応させて、目的とするイオン液体
(略称:[APM−Si][Cum−SO3];前記化学式(107)で表される化合物
)379.6質量部を得た。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ0.52−0.58(t、2H)、1.20−1.29(m、6H)、1.64−1.71(m、2H)、
2.73−2.78(t、2H)、2.87−2.94(m、1H)、3.46(s、9H)、7.19−7.22(d、2H)、7.78−7.81
(d、2H)
(合成例6:[APM−Si][1305−S]の合成;イオン結合性塩(1)の合成
)
合成例1のEHDG−SFの50%トルエン溶液の代わりに従来公知の方法により合成
したポリオキシエチレントリデシルエーテル硫酸エステルアンモニウム(略称:1305
−SF;アンモニウムイオンはNH4 +)の80%メタノール溶液102.7質量部を用
いたことを除いては合成例1と同様にして目的とするイオン結合性塩(略称:[APM−
Si][1305−S];前記化学式(111)で表される化合物)を得た。
1H-NMR(CDCl3、400MHz)δ0.68−0.90(m、15H)、1.00−1.45(m、21H)、1.50−1.65(m、2H)
、1.76−1.88(m、2H)、2.99−3.05(t、2H)、3.42−3.50(m、2H)、3.53−3.75(t、33H)、3
.88−3.96(t、1H)、4.13−4.21(t、2H)
(合成例7:[MEM][DOSS]の合成;イオン結合性塩(2)の合成)
ジオクチルフマレート200.0質量部、50%亜硫酸水素アンモニウム水溶液116
.4質量部、メタノール37.0質量部、水15.6質量部をオートクレーブに仕込み、
120℃に昇温して24時間反応させた。この時の最大圧力は0.25MPaであった。
4)140.0質量部に、MEMを30.4質量部加えた(DOSS−NH4とMEMと
のモル比は1:1.5)。
EMを減圧留去し(温度:125℃、減圧度:1.33kPa(10mmHg))、目的
とするイオン液体(略称:[MEM][DOSS];前記化学式(211)で表される化
合物)を115.0質量部得た。
20mlガラス瓶に回転子を入れ、アクリディックBU−955(アクリルポリオール
、DIC株式会社製、固形分59.9%)83.47質量部、ジブチル錫ジラウレート0
.06質量部(樹脂固形分に対して0.1質量%)、トルエン30.0質量部および上記
合成例2で得た[MEM][EHDG−S]3.97質量部(樹脂固形分に対して7質量
%)を加えた。10分混合後、デュラネートTPA−100(イソシアネート、旭化成ケ
ミカルズ株式会社製)6.67質量部をさらに加え、混合液を得た。得られた混合液をガ
ラス板上に膜厚75μmで塗布し、110℃の乾燥機にて30分乾燥し、試験片を得た。
上記参考例1において、デュラネートTPA−100(イソシアネート)を添加する前
の混合溶液に、KM−860A(鎖状ジメチルシリコーン化合物、信越化学工業株式会社
製)の脱水物1.13質量部(樹脂固形分に対して2質量%)をさらに添加したこと以外
は、参考例1と同様にして試験片を得た。
上記比較例1において、[MEM][EHDG−S]3.97質量部の代わりに、上記
合成例1で得た[APM−Si][EHDG−S]0.57質量部(樹脂固形分に対して
1質量%)および上記合成例2で得た[MEM][EHDG−S]3.40質量部(樹脂
固形分に対して6質量%)を添加したこと以外は、比較例1と同様にして試験片を得た。
上記実施例1において、[APM−Si][EHDG−S]および[MEM][EHD
G−S]の添加量を変更し、それぞれ1.14質量部(樹脂固形分に対して2質量%)お
よび2.83質量部(樹脂固形分に対して5質量%)に変更したこと以外は、実施例1と
同様にして試験片を得た。
上記実施例1において、[APM−Si][EHDG−S]および[MEM][EHD
G−S]の添加量を変更し、それぞれ0.285質量部(樹脂固形分に対して0.5質量
%)および3.68質量部(樹脂固形分に対して6.5質量%)に変更したこと以外は、
実施例1と同様にして試験片を得た。
上記実施例1において、[APM−Si][EHDG−S]および[MEM][EHD
G−S]の添加量を変更し、それぞれ0.057質量部(樹脂固形分に対して0.1質量
%)および3.90質量部(樹脂固形分に対して6.9質量%)に変更したこと以外は、
実施例1と同様にして試験片を得た。
上記参考例1において、デュラネートTPA−100(イソシアネート)を添加する前
の混合溶液に、KF−6003(ヒドロキシシリコーン化合物、信越化学工業株式会社製
)1.13質量部(樹脂固形分に対して2質量%)をさらに添加し、デュラネートTPA
−100(イソシアネート、旭化成ケミカルズ株式会社製)の添加量を6.75質量部に
変更したこと以外は、参考例1と同様にして試験片を得た。なお、上記において、シリコ
ーン化合物としてのKF−6003は、両末端にヒドロキシ基を含み、ポリオールと同様
の作用を示す。よって、シリコーン化合物のモル数分だけ、イソシアネートの添加量を比
較例1よりも多くしている。
上記比較例2において、[MEM][EHDG−S]3.97質量部の代わりに、上記
合成例1で得た[APM−Si][EHDG−S]1.14質量部(樹脂固形分に対して
2質量%)および上記合成例2で得た[MEM][EHDG−S]2.83質量部(樹脂
固形分に対して5質量%)を添加したこと以外は、比較例2と同様にして試験片を得た。
20mlガラス瓶に回転子を入れ、ダイヤナールLR−186(アクリル樹脂、三菱レ
イヨン株式会社製、固形分46.3%)64.73質量部、サイマックUS−350(シ
リコーン−アクリル樹脂、東亞合成株式会社製、固形分32.3%)65.02質量部、
2−ブタノン25.2質量部を加え、10分混合した。得られた混合液をガラス板上に膜
厚75μmで塗布し110℃の乾燥機にて10分乾燥し、試験片を得た。
上記合成例2で得た[MEM][EHDG−S]2.10質量部(樹脂固形分に対して
4.1質量%)をさらに添加したこと以外は、参考例2と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例1で得た[APM−
Si][EHDG−S]0.42質量部(樹脂固形分に対して0.8質量%)および上記
合成例2で得た[MEM][EHDG−S]2.10質量部(樹脂固形分に対して4.1
質量%)を添加したこと以外は、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例5で得た[APM−
Si][Cum−SO3]0.42質量部(樹脂固形分に対して0.8質量%)および上
記合成例2で得た[MEM][EHDG−S]2.10質量部(樹脂固形分に対して4.
1質量%)を添加したこと以外は、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例6で得た[APM−
Si][1305−S]0.42質量部(樹脂固形分に対して0.8質量%)および上記
合成例2で得た[MEM][EHDG−S]2.10質量部(樹脂固形分に対して4.1
質量%)を添加したこと以外は、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例3で得た[APE−
Si][EHDG−S]0.42質量部(樹脂固形分に対して0.8質量%)および上記
合成例2で得た[MEM][EHDG−S]2.10質量部(樹脂固形分に対して4.1
質量%)を添加したこと以外は、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例4で得た[MSi−
N(Et)2][EHDG−S]0.42質量部(樹脂固形分に対して0.8質量%)お
よび上記合成例2で得た[MEM][EHDG−S]2.10質量部(樹脂固形分に対し
て4.1質量%)を添加したこと以外は、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例1で得た[APM−
Si][EHDG−S]0.42質量部(樹脂固形分に対して0.8質量%)および上記
合成例7で得た[MEM][DOSS]2.10質量部(樹脂固形分に対して4.1質量
%)を添加したこと以外は、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例7で得た[MEM]
[DOSS]2.10質量部(樹脂固形分に対して4.1質量%)を添加したこと以外は
、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりに上記合成例5で得た[APM−
Si][Cum−SO3]0.42質量部(樹脂固形分に対して0.8質量%)および上
記合成例2で得た[MEM][EHDG−S]1.68質量部(樹脂固形分に対して3.
3質量%)を添加したこと以外は、比較例3と同様にして試験片を得た。
[MEM][EHDG−S]2.10質量部の代わりにコータミン24P(ラウリルト
リメチルアンモニウムクロライド、花王株式会社製、固形分24.0%)の脱溶媒物2.
10質量部(樹脂固形分に対して4.1質量%)を添加したこと以外は、比較例3と同様
にして試験片を得た。
20mlガラス瓶に回転子を入れ、バイロン20SS(ポリエステル樹脂、東洋紡績株
式会社製、固形分35.6%)117.98質量部、サイマックUS−350(シリコー
ン−アクリル樹脂、東亞合成株式会社製、固形分32.3%)65.02質量部、2−ブ
タノン25.2質量部、上記合成例2で得た[MEM][EHDG−S]1.26質量部
(樹脂固形分に対して4.1質量%)を加え、10分混合した。得られた混合液をガラス
板上に膜厚75μmで塗布し110℃の乾燥機にて10分乾燥し、試験片を得た。
上記合成例1で得た[APM−Si][EHDG−S]0.42質量部(樹脂固形分に
対して0.8質量%)をさらに添加したこと以外は、比較例6と同様にして試験片を得た
。
〜表3に示す。なお、表中の「−」は、当該成分が含まれていないことを示す。
上記参考例、実施例および比較例で得られた樹脂組成物の帯電防止性、耐久性および接
触角を下記の方法によって評価した。測定結果を表1〜表3に示す。なお、表中の「−」
は、当該評価項目について評価を行っていないことを示す。
作製後の試験片の表面抵抗率を、室温23℃、室湿50%RHの環境下において、株式
会社三菱化学アナリテック製高抵抗率計ハイレスターUPおよびURSプローブを用い、
印加電圧250Vにて測定した。
水1Lに中性洗剤5滴を加えた洗浄水をスポンジに湿らせ、このスポンジで試験片(実
施例1の試験片のみ)を10回擦り、水道水に次いでイオン交換水の順にすすぎ、水滴を
拭き取った後に110℃で10分間乾燥させた。この工程を3回繰り返した後の試験片の
表面固有抵抗率を測定した。なお、測定は、上記[表面抵抗率の測定]と同様にして行っ
た。
作製後の試験片における水滴の接触角を、接触角測定器CA−XP型(協和界面科学株
式会社製)を用い、マイクロシリンジから水滴を滴下して30秒後の水との接触角を測定
することにより評価した。なお、接触角の測定値が90°以上であれば、樹脂に対して十
分に撥水性が付与されていることを意味する。
物は、帯電防止性が極めて低下することが分かる。これに対し、比較例1と実施例1〜4
との対比により、イオン結合性塩(1)を添加することにより、帯電防止性が極めて向上
するという結果が得られた。特に、実施例3として、イオン結合性塩(1)を、樹脂(ポ
リオールとイソシアネートとの重合反応により生成したウレタン樹脂)に対して6.5質
量%(樹脂100質量部に対してイオン結合性塩(1)を6.5質量部)添加したとき、
樹脂組成物の帯電防止性は最も向上した。
洗後も帯電防止性がほぼ低下せず、良好な耐久性を有していることが示された。この結果
は、本発明に係るイオン結合性塩(1)が、シリコーン化合物を含む樹脂組成物と良好な
親和性を保持しつつ、帯電防止性を向上させていることを示している。特に、上記実施例
1において用いたイオン結合性塩(1)は、ケイ素上にアルコキシ基を持つため、当該基
が、ウレタン樹脂の重合時や乾燥時に反応してネットワークを形成し、上記のような良好
な帯電防止性を維持する効果(耐久性)が高いと推測される。
ン化合物を含む樹脂組成物であり、ヒドロキシシリコーン化合物を含む。そして、実施例
5の結果より、樹脂組成物に含まれるシリコーン化合物としてヒドロキシシリコーン化合
物を用いた場合であっても、本発明のイオン結合性塩(1)によって、帯電防止性を向上
させられることが確認された。
クリル樹脂とシリコーン−アクリル樹脂との混合物、表3ではポリエステル樹脂とシリコ
ーン−アクリル樹脂との混合物)を用いた場合や、イオン結合性塩(1)として種々の構
造を有するものを用いた場合であっても、表1と同様に帯電防止性の向上効果が奏される
ことが確認された。なお、表2および表3に示すように、本発明に係るイオン結合性塩を
配合したとしても、接触角は十分に大きい値に維持されていることから、本発明に係るイ
オン結合性塩の添加によって、シリコーン化合物またはフッ素系化合物を添加する際の本
来の目的である撥水性に悪影響を及ぼす虞はないことも確認された。
塩(2)を含む、イオン結合性塩組成物)を用いることにより、高価な導電性ポリマーや
、樹脂の軽量性や色調を損なう金属を用いることなく、シリコーン化合物を含む樹脂組成
物の帯電防止性を向上させることができ、さらにその帯電防止性は、耐久性にも優れるこ
とが示された。
Claims (8)
- 下記式(1)で示されるイオン結合性塩を含む、帯電防止剤:
上記式(1)中、
Q+は、下記式(q−1):
上記式(q−1)中、
Xは、−CH 2 −または酸素原子(−O−)であり、
Yは、−NH−であり、
Zは、−N(R 6 ) 2 または−N=C(R 6 ) 2 であり、
R 5 は、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基(−OR 7 、この際、R 7 は、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基を表わす)であり、
R 6 は、それぞれ独立して、水素原子、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基(−OR 8 、この際、R 8 は、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基を表わす)であり、
mは0〜5の整数であり、
nは、0〜5の整数であり、
qは、0または1であり、
rは、0または1である、
で示される化合物に対してプロトンまたはカルボカチオンが付加して正に帯電したカチオンであり;
上記式(1)中、T−は、下記式(t−1):
上記式(t−1)中、
R1は、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数7〜31のアリールアルキル基であり、
A1は、直鎖状または分枝状の炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、
sは、0〜50の整数である、
で示される硫酸エステルアニオン、
下記式(t−2):
上記式(t−2)中、
R2およびR3は、それぞれ独立して、水素原子、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数7〜31のアリールアルキル基であり、この際、R2およびR3は、同時に水素原子ではなく、
A2およびA3は、それぞれ独立して、直鎖状または分枝状の炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、
tおよびuは、それぞれ独立して、0〜50の整数である、
で示されるリン酸エステルアニオン、または、
下記式(t−3):
上記式(t−3)中、
R4は、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20のアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルキル基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリール基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数7〜31のアリールアルキル基であり、
A4は、直鎖状または分枝状の炭素原子数2〜4のアルキレン基であり、
vは、0〜50の整数である、
で示されるスルホン酸アニオンである。 - R5の少なくとも一つがヒドロキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基である、請求項1に記載の帯電防止剤。
- 前記式(q−1)中、
Xは、−CH2−であり、
Zは、−N(R6)2であり、
R5は、それぞれ独立して、水素原子、ヒドロキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数1〜20個のアルコキシ基、置換されているかもしくは非置換の炭素原子数3〜20のシクロアルコキシ基、または置換されているかもしくは非置換の炭素原子数6〜30のアリールオキシ基であり、
R6は、水素原子であり、
mは0〜3の整数であり、
nは、0であり、
qは、0または1であり、
rは、0である、請求項1または2に記載の帯電防止剤。 - 下記式(2)で示されるイオン結合性塩をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯電防止剤:
上記式(2)中、
(Q’)+はアンモニウムイオン、イミダゾリウムイオン、ピリジニウムイオン、ピロリジニウムイオン、ピロリニウムイオン、ピラジニウムイオン、ピリミジニウムイオン、トリアゾリウムイオン、トリアジニウムイオン、キノリニウムイオン、イソキノリニウムイオン、インドリニウムイオン、キノキサリニウムイオン、ピペラジニウムイオン、オキサゾリニウムイオン、チアゾリニウムイオン、およびモルホリニウムイオンからなる群より選択される少なくとも1種であり、かつ、上記式(1)中のQ+とは異なる構造であり、
(T’)−は、上記式(t−1)で示される硫酸エステルアニオン、上記式(t−2)で示されるリン酸エステルアニオン、または上記式(t−3)で示されるスルホン酸アニオンである。 - シリコーン化合物またはフッ素系化合物を含有する樹脂組成物用の帯電防止剤である、請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電防止剤。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電防止剤と、
樹脂と、
シリコーン化合物またはフッ素系化合物と、を含む、樹脂組成物。 - 前記帯電防止剤の含有量は、前記樹脂100質量部に対して0.1〜70質量部である、請求項6に記載の樹脂組成物。
- 前記樹脂が、ウレタン樹脂、(メタ)アクリル樹脂、スチレン樹脂およびポリエステル樹脂からなる群より選択される少なくとも1種を含む、請求項6または7に記載の樹脂組成物。
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