JPH11140322A - 難燃性シリコーンゲル組成物 - Google Patents
難燃性シリコーンゲル組成物Info
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- JPH11140322A JPH11140322A JP9311974A JP31197497A JPH11140322A JP H11140322 A JPH11140322 A JP H11140322A JP 9311974 A JP9311974 A JP 9311974A JP 31197497 A JP31197497 A JP 31197497A JP H11140322 A JPH11140322 A JP H11140322A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 従来のシリコーンゲルの特性を損なわずに、
難燃性および保存安定性に優れたシリコーンゲル組成物
を低コスト、かつ製造面においても危険性少なく提供す
る。 【解決手段】 (A)25℃における粘度が50〜100000cP
であり、一分子中にビニル基を2個含有する特定のポリ
オルガノシロキサン; 100重量部、(B)ケイ素原子に
結合しうるジフェニル基が1分子中に平均して平均2〜
10個存在し、ケイ素原子に結合しうる残余の有機基が置
換、非置換の一価の炭化水素基である特定のポリオルガ
ノシロキサン;0.01〜0.20重量部、(C)特定のポリメ
チルハイドロジェンシロキサン;所定量、(D)トリフ
ェニルホスファイト等の一成分タイプにした場合、系中
の(C)成分からなる架橋剤の分解を促進する極性溶剤
で希釈されていない難燃性添加剤;所定量、(E)一成
分タイプにした場合、系中の(C)成分からなる架橋剤
の分解を促進する極性溶剤で希釈されていない白金系化
合物;所定量、を含有する難燃性シリコーンゲル組成
物。
難燃性および保存安定性に優れたシリコーンゲル組成物
を低コスト、かつ製造面においても危険性少なく提供す
る。 【解決手段】 (A)25℃における粘度が50〜100000cP
であり、一分子中にビニル基を2個含有する特定のポリ
オルガノシロキサン; 100重量部、(B)ケイ素原子に
結合しうるジフェニル基が1分子中に平均して平均2〜
10個存在し、ケイ素原子に結合しうる残余の有機基が置
換、非置換の一価の炭化水素基である特定のポリオルガ
ノシロキサン;0.01〜0.20重量部、(C)特定のポリメ
チルハイドロジェンシロキサン;所定量、(D)トリフ
ェニルホスファイト等の一成分タイプにした場合、系中
の(C)成分からなる架橋剤の分解を促進する極性溶剤
で希釈されていない難燃性添加剤;所定量、(E)一成
分タイプにした場合、系中の(C)成分からなる架橋剤
の分解を促進する極性溶剤で希釈されていない白金系化
合物;所定量、を含有する難燃性シリコーンゲル組成
物。
Description
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、難燃性及び保存安定性に
優れたシリコーンゲル組成物に関する。
優れたシリコーンゲル組成物に関する。
【0002】
【発明の技術的背景とその問題点】シリコーンゲルは、
電気絶縁性、耐熱性、防湿性、電気特性、安定性、柔軟
性など優れた性質を有するため、電気・電子分野、光学
・オプトエレクトロニクス、センサーなどの分野でコー
ティング剤やポッティング剤などの用途に広く使用され
ている。さらには建築の分野ではフィルターのシール材
などにも利用されてきた。中でも付加反応によって硬化
するシリコーンゲル組成物は、常温または適切な加熱に
より速やかに硬化する、硬化反応時に腐蝕性物質の放出
がないなどの特性から特にこの分野における用途が大い
に広がっている。より具体的に述べればシリコーンゲル
は、電気・電子分野では、部品のポッティング、封止用
として、特にパワートランジスター、IC、コンデンサ
ー等の制御用回路素子を被覆し、熱的及び機械的障害か
ら保護するための被覆材料として使用されている。とこ
ろで、これらの部品は、近年、小型化、大容量化の一途
をたどっている。これに伴い、これら電気・電子部品に
かかる負荷も増大しており、過大な負荷がかかった場合
に、大容量の通電により部品の発火、燃焼が起こりやす
いという問題が生じてきた。また、建築の分野に用いら
れる場合にあっても、耐火・難燃の材料が望まれてい
る。しかしながら、現状ではこのような問題に対応し得
るゲル状シリコーン組成物は殆ど提供されていなかっ
た。即ち、一般に、樹脂の難燃化を図るには、有機ハロ
ゲン系の難燃剤を配合することが知られているが、これ
らは高温下においてハロゲンの有毒ガスを発生するとい
う問題があるため、ゲル状シリコーン組成物の場合は適
用し得なかった。そこで、本出願人は、石英等の特定の
充填剤を必須成分とする、難燃性に優れたシリコーンゲ
ル組成物を提案した(特開平6−16937 号公報)。かか
るシリコーンゲル組成物は難燃性に優れたものである
が、その後の検討によれば、シリコーンゲルは一般的に
低粘度が要求されるため、充填剤の添加による高粘度化
および充填剤の沈降等の支障が考えられ、また、白金添
加量が少ない領域でのみ実施例が検討され、白金量が増
加した場合における保存安定性にやや難があることが判
明した。さらに石英等の充填剤を必須成分とするため、
シリコーンゲルの透明性を重要視する用途には適用でき
ないという問題もあった。
電気絶縁性、耐熱性、防湿性、電気特性、安定性、柔軟
性など優れた性質を有するため、電気・電子分野、光学
・オプトエレクトロニクス、センサーなどの分野でコー
ティング剤やポッティング剤などの用途に広く使用され
ている。さらには建築の分野ではフィルターのシール材
などにも利用されてきた。中でも付加反応によって硬化
するシリコーンゲル組成物は、常温または適切な加熱に
より速やかに硬化する、硬化反応時に腐蝕性物質の放出
がないなどの特性から特にこの分野における用途が大い
に広がっている。より具体的に述べればシリコーンゲル
は、電気・電子分野では、部品のポッティング、封止用
として、特にパワートランジスター、IC、コンデンサ
ー等の制御用回路素子を被覆し、熱的及び機械的障害か
ら保護するための被覆材料として使用されている。とこ
ろで、これらの部品は、近年、小型化、大容量化の一途
をたどっている。これに伴い、これら電気・電子部品に
かかる負荷も増大しており、過大な負荷がかかった場合
に、大容量の通電により部品の発火、燃焼が起こりやす
いという問題が生じてきた。また、建築の分野に用いら
れる場合にあっても、耐火・難燃の材料が望まれてい
る。しかしながら、現状ではこのような問題に対応し得
るゲル状シリコーン組成物は殆ど提供されていなかっ
た。即ち、一般に、樹脂の難燃化を図るには、有機ハロ
ゲン系の難燃剤を配合することが知られているが、これ
らは高温下においてハロゲンの有毒ガスを発生するとい
う問題があるため、ゲル状シリコーン組成物の場合は適
用し得なかった。そこで、本出願人は、石英等の特定の
充填剤を必須成分とする、難燃性に優れたシリコーンゲ
ル組成物を提案した(特開平6−16937 号公報)。かか
るシリコーンゲル組成物は難燃性に優れたものである
が、その後の検討によれば、シリコーンゲルは一般的に
低粘度が要求されるため、充填剤の添加による高粘度化
および充填剤の沈降等の支障が考えられ、また、白金添
加量が少ない領域でのみ実施例が検討され、白金量が増
加した場合における保存安定性にやや難があることが判
明した。さらに石英等の充填剤を必須成分とするため、
シリコーンゲルの透明性を重要視する用途には適用でき
ないという問題もあった。
【0003】これらの問題点を解決するため、本出願人
らはシリコーン組成物において、ある種特定シリコーン
ポリマーに特定量の白金とリン系化合物との錯体を入れ
ると従来のシリコーンゲルの特徴に加え、難燃性に優れ
ることを見出した。しかし、通常、アルコールなどの極
性溶剤で調製されている白金とリン系化合物を一成分タ
イプに添加した場合、架橋成分の分解に伴う硬化性の著
しい低下が観察された。そこで更に検討の結果、これを
解決するために架橋の一部をエージングした後、更に架
橋成分を加えることにより保存安定性を改良できること
を見出した(特開平8−231858号公報)。しかしなが
ら、エージング工程にかかるコストが大きく、かつ、エ
ージング時に発生する水素ガスに伴う危険性から、現状
では実現は非常に困難であった。
らはシリコーン組成物において、ある種特定シリコーン
ポリマーに特定量の白金とリン系化合物との錯体を入れ
ると従来のシリコーンゲルの特徴に加え、難燃性に優れ
ることを見出した。しかし、通常、アルコールなどの極
性溶剤で調製されている白金とリン系化合物を一成分タ
イプに添加した場合、架橋成分の分解に伴う硬化性の著
しい低下が観察された。そこで更に検討の結果、これを
解決するために架橋の一部をエージングした後、更に架
橋成分を加えることにより保存安定性を改良できること
を見出した(特開平8−231858号公報)。しかしなが
ら、エージング工程にかかるコストが大きく、かつ、エ
ージング時に発生する水素ガスに伴う危険性から、現状
では実現は非常に困難であった。
【0004】
【発明の目的】本発明は上記従来技術の問題点に鑑み案
出されたものであり、本発明の目的は従来のシリコーン
ゲルの特性を損なわずに、難燃性および保存安定性に優
れたシリコーンゲル組成物を低コスト、かつ製造面にお
いても危険性少なく提供することにある。
出されたものであり、本発明の目的は従来のシリコーン
ゲルの特性を損なわずに、難燃性および保存安定性に優
れたシリコーンゲル組成物を低コスト、かつ製造面にお
いても危険性少なく提供することにある。
【0005】
【発明の構成】本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意
検討を重ねた結果、シリコーン組成物においてビニル基
などの不飽和基を含まず、硬化後も全くのフリーなオイ
ルとして存在し、その影響で難燃性を低下させてしまう
成分の含有率を10%未満に抑えたビニル基含有ポリメチ
ルシロキサンに、ポリジフェニルシロキサン、系中の架
橋剤の分解を促進するアルコール、ケトン、アミン、ス
ルホシキド、ハロゲン系類などの極性溶剤で希釈されて
いないリン系化合物、同じく、アルコール、ケトン、ア
ミン、スルホキシド、ハロゲン系類などの極性溶剤で希
釈されていない白金系化合物を入れると、従来のシリコ
ーンゲルの特性を損なわずに難燃性および保存安定性に
優れたシリコーンゲル組成物を低コストかつ製造面にお
いても危険性を少なく提供できることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち本発明は、 (A)下記式で示され、25℃における粘度が50〜100000
cPであり、一分子中にビニル基を2個含有するポリオル
ガノシロキサン; 100重量部
検討を重ねた結果、シリコーン組成物においてビニル基
などの不飽和基を含まず、硬化後も全くのフリーなオイ
ルとして存在し、その影響で難燃性を低下させてしまう
成分の含有率を10%未満に抑えたビニル基含有ポリメチ
ルシロキサンに、ポリジフェニルシロキサン、系中の架
橋剤の分解を促進するアルコール、ケトン、アミン、ス
ルホシキド、ハロゲン系類などの極性溶剤で希釈されて
いないリン系化合物、同じく、アルコール、ケトン、ア
ミン、スルホキシド、ハロゲン系類などの極性溶剤で希
釈されていない白金系化合物を入れると、従来のシリコ
ーンゲルの特性を損なわずに難燃性および保存安定性に
優れたシリコーンゲル組成物を低コストかつ製造面にお
いても危険性を少なく提供できることを見出し、本発明
を完成するに至った。即ち本発明は、 (A)下記式で示され、25℃における粘度が50〜100000
cPであり、一分子中にビニル基を2個含有するポリオル
ガノシロキサン; 100重量部
【0006】
【化4】
【0007】〔R1:置換、非置換の飽和炭化水素基 n:50〜1100〕 (B)下記式で示され、ケイ素原子に結合しうるジフェ
ニル基が1分子中に平均して平均2〜10個存在し、ケイ
素原子に結合しうる残余の有機基が置換、非置換の一価
の炭化水素基であるポリオルガノシロキサン;0.01〜0.
20重量部
ニル基が1分子中に平均して平均2〜10個存在し、ケイ
素原子に結合しうる残余の有機基が置換、非置換の一価
の炭化水素基であるポリオルガノシロキサン;0.01〜0.
20重量部
【0008】
【化5】
【0009】〔R2:置換、非置換の飽和炭化水素基 l+m:5〜20〕 (C)下記式で示され、ケイ素原子に結合せる水素原子
が1分子中に平均2個を超える数存在し、ケイ素原子に
結合せる残余の有機基が置換又は非置換の1価の炭化水
素基であるポリメチルハイドロジェンシロキサン;ケイ
素原子に結合せる水素原子の数の和が(A)のケイ素原
子に結合せるビニル基1個に対して0.1〜 3.0個となる
量
が1分子中に平均2個を超える数存在し、ケイ素原子に
結合せる残余の有機基が置換又は非置換の1価の炭化水
素基であるポリメチルハイドロジェンシロキサン;ケイ
素原子に結合せる水素原子の数の和が(A)のケイ素原
子に結合せるビニル基1個に対して0.1〜 3.0個となる
量
【0010】
【化6】
【0011】〔R3:置換、非置換の飽和炭化水素基 a+b:2〜100 〕 (D)トリフェニルホスファイト、トリラウリルホスフ
ァイト、トリラウリルトリチオホスファイト、トリスノ
ニルフェニルホスファイト、ジブチルホスファイト、ト
リメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ
ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリ
クロロエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート
より選ばれ、かつ一成分タイプにした場合、系中の
(C)成分からなる架橋剤の分解を促進する極性溶剤で
希釈されていない難燃性添加剤;(A)、(B)および
(C)の合計量に対して10〜100ppmとなる量 (E)一成分タイプにした場合、系中の(C)成分から
なる架橋剤の分解を促進する極性溶剤で希釈されていな
い白金系化合物;(A)、(B)、(C)及び(D)の
合計量に対して、白金原子として10〜100ppmとなる量を
含有する難燃性シリコーンゲル組成物である。
ァイト、トリラウリルトリチオホスファイト、トリスノ
ニルフェニルホスファイト、ジブチルホスファイト、ト
リメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ
ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリ
クロロエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート
より選ばれ、かつ一成分タイプにした場合、系中の
(C)成分からなる架橋剤の分解を促進する極性溶剤で
希釈されていない難燃性添加剤;(A)、(B)および
(C)の合計量に対して10〜100ppmとなる量 (E)一成分タイプにした場合、系中の(C)成分から
なる架橋剤の分解を促進する極性溶剤で希釈されていな
い白金系化合物;(A)、(B)、(C)及び(D)の
合計量に対して、白金原子として10〜100ppmとなる量を
含有する難燃性シリコーンゲル組成物である。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、先ず本発明を構成する各
成分を説明する。(A)成分のポリオルガノシロキサン
は、前記式で示され、ケイ素原子に結合せるビニル基を
1分子中に2個含有するものである。耐寒性を要求され
るときは全有機基中の8モル%まで、特に高い耐熱性、
耐放射線性又は高い屈折率を要求されるときは全有機基
中の50モル%までのフェニル基を導入することが推奨さ
れる。また、透明性および脱泡性が必要なときは、フェ
ニル基は全有機基中の0.06モル%以下が好ましい。粘度
は25℃において50〜100,000cP 、好ましくは 100〜5,00
0cP の範囲から選ばれる。ポッティングに用いられると
きは、 100〜1,500cP の範囲が最も好ましい。50cPより
も低いと流れやすく、また反応後の物理的性質が悪い。
また100,000cP を越えると作業性が悪くなる。(A)の
ビニル基含有ポリメチルシロキサンのシロキサン骨格
は、直鎖状でも分岐状でもよく、また両者の混合物でも
よいが、合成の容易さと、ゲル状物に適度の柔らかさを
与えることから、実質的に直鎖状であることが好まし
い。少量の環状ポリオルガノシロキサンが共存しても差
し支えないが、ケイ素原子に結合せるビニル基を有して
いたとしても反応性が低く、粘着性をもったゲル状物の
形成には寄与しない。ポリオルガノシロキサン中のビニ
ル基は、分子の途中のケイ素原子、末端のケイ素原子の
いずれに結合していてもよいが、反応速度や反応による
ゲル状物形成効果から、末端のケイ素原子に結合するこ
とが好ましい。またビニル基を含まず、硬化後全くフリ
ーなオイルとして存在してしまうポリメチルシロキサン
は難燃性を低下させる成分であるため、その含有率は10
%未満となるよう合成される。このような(A)は硫
酸、塩酸、活性白土などの酸触媒、又は水酸化カリウ
ム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどのアルカリ触
媒の存在下に、常法によりシロキサンの切断、平衡化を
行うことによって合成される。この場合、原料の一部と
して環状ポリシロキサン、特にビニル基を含まぬ環状ポ
リシロキサンを併用してもよい。平衡化の後、常法によ
り触媒を除去し、減圧で加熱することにより、副生し
た、ないし未反応の低分子ポリオルガノシロキサンを除
去して精製される。
成分を説明する。(A)成分のポリオルガノシロキサン
は、前記式で示され、ケイ素原子に結合せるビニル基を
1分子中に2個含有するものである。耐寒性を要求され
るときは全有機基中の8モル%まで、特に高い耐熱性、
耐放射線性又は高い屈折率を要求されるときは全有機基
中の50モル%までのフェニル基を導入することが推奨さ
れる。また、透明性および脱泡性が必要なときは、フェ
ニル基は全有機基中の0.06モル%以下が好ましい。粘度
は25℃において50〜100,000cP 、好ましくは 100〜5,00
0cP の範囲から選ばれる。ポッティングに用いられると
きは、 100〜1,500cP の範囲が最も好ましい。50cPより
も低いと流れやすく、また反応後の物理的性質が悪い。
また100,000cP を越えると作業性が悪くなる。(A)の
ビニル基含有ポリメチルシロキサンのシロキサン骨格
は、直鎖状でも分岐状でもよく、また両者の混合物でも
よいが、合成の容易さと、ゲル状物に適度の柔らかさを
与えることから、実質的に直鎖状であることが好まし
い。少量の環状ポリオルガノシロキサンが共存しても差
し支えないが、ケイ素原子に結合せるビニル基を有して
いたとしても反応性が低く、粘着性をもったゲル状物の
形成には寄与しない。ポリオルガノシロキサン中のビニ
ル基は、分子の途中のケイ素原子、末端のケイ素原子の
いずれに結合していてもよいが、反応速度や反応による
ゲル状物形成効果から、末端のケイ素原子に結合するこ
とが好ましい。またビニル基を含まず、硬化後全くフリ
ーなオイルとして存在してしまうポリメチルシロキサン
は難燃性を低下させる成分であるため、その含有率は10
%未満となるよう合成される。このような(A)は硫
酸、塩酸、活性白土などの酸触媒、又は水酸化カリウ
ム、水酸化テトラメチルアンモニウムなどのアルカリ触
媒の存在下に、常法によりシロキサンの切断、平衡化を
行うことによって合成される。この場合、原料の一部と
して環状ポリシロキサン、特にビニル基を含まぬ環状ポ
リシロキサンを併用してもよい。平衡化の後、常法によ
り触媒を除去し、減圧で加熱することにより、副生し
た、ないし未反応の低分子ポリオルガノシロキサンを除
去して精製される。
【0013】本発明における成分(B)のポリジフェニ
ルシロキサンは、前記式で示される難燃性を付与するた
めの成分である。式中のl+mは5〜20であり、好まし
くは7〜12である。l+mが5未満であると難燃性に乏
しく、20を越えると合成がしにくくなり、また、成分
(A)との相溶性が悪く、組成物としたときに分離しや
すくなり、好ましくない。また、成分(B)は、ケイ素
原子に結合しうるフェニル基が1分子中に平均して平均
2〜10個存在し、ケイ素原子に結合しうる残余の有機基
が置換、非置換の一価の炭化水素基であり、両末端がト
リアルキルシリル基ないしはビニルジアルキルシリル基
で封鎖されたポリオルガノシロキサンであることが好ま
しい。(B)成分の粘度は特に制限されるものではない
が、作業性及び合成の容易さから 300〜700cP が好まし
い。(B)成分の配合量は、(A)成分 100重量部に対
して0.01〜0.20重量部である。未配合では難燃性に乏し
く、0.20重量部を超えるとゲル組成物の透明性を低下さ
せる結果となり、透明性が要求される用途には使用でき
なくなる。
ルシロキサンは、前記式で示される難燃性を付与するた
めの成分である。式中のl+mは5〜20であり、好まし
くは7〜12である。l+mが5未満であると難燃性に乏
しく、20を越えると合成がしにくくなり、また、成分
(A)との相溶性が悪く、組成物としたときに分離しや
すくなり、好ましくない。また、成分(B)は、ケイ素
原子に結合しうるフェニル基が1分子中に平均して平均
2〜10個存在し、ケイ素原子に結合しうる残余の有機基
が置換、非置換の一価の炭化水素基であり、両末端がト
リアルキルシリル基ないしはビニルジアルキルシリル基
で封鎖されたポリオルガノシロキサンであることが好ま
しい。(B)成分の粘度は特に制限されるものではない
が、作業性及び合成の容易さから 300〜700cP が好まし
い。(B)成分の配合量は、(A)成分 100重量部に対
して0.01〜0.20重量部である。未配合では難燃性に乏し
く、0.20重量部を超えるとゲル組成物の透明性を低下さ
せる結果となり、透明性が要求される用途には使用でき
なくなる。
【0014】本発明における(C)成分は、前記式で示
され、ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均
2個を超える数存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有
機基が置換又は非置換の1価の炭化水素基であるポリメ
チルハイドロジェンシロキサンであって、架橋剤として
作用する。すなわち、(C)成分のケイ素原子に結合せ
る水素原子が(E)成分の触媒の存在下、(A)成分の
ビニル基に付加反応し、ゲル状物を形成する。(C)成
分のポリメチルハイドロジェンシロキサンは、網状構造
を形成するため、ケイ素原子に結合せる水素原子が1分
子中に平均2個を越える数存在しなければならない。
(C)成分におけるこのような水素原子は分子末端、分
子の途中のいずれのケイ素原子に結合しても差し支えな
いが、分子の途中が好ましい。シロキサン骨格は直鎖状
でも分岐状、環状、網目状でもよいが、組成物が流動性
を有するためには直鎖状が好ましい。(C)成分の粘度
は特に制限されるものではないが、作業性及び合成の容
易さから1000cp以下が好ましい。(C)成分の配合量
は、(A)、(B)成分のケイ素原子に結合せるビニル
基1個に対して(C)成分中のケイ素原子に結合せる水
素原子の数の和(水素原子/ビニル基)が0.1〜3.0
個、好ましくは 0.1〜2.0 個となる量である。
され、ケイ素原子に結合せる水素原子が1分子中に平均
2個を超える数存在し、ケイ素原子に結合せる残余の有
機基が置換又は非置換の1価の炭化水素基であるポリメ
チルハイドロジェンシロキサンであって、架橋剤として
作用する。すなわち、(C)成分のケイ素原子に結合せ
る水素原子が(E)成分の触媒の存在下、(A)成分の
ビニル基に付加反応し、ゲル状物を形成する。(C)成
分のポリメチルハイドロジェンシロキサンは、網状構造
を形成するため、ケイ素原子に結合せる水素原子が1分
子中に平均2個を越える数存在しなければならない。
(C)成分におけるこのような水素原子は分子末端、分
子の途中のいずれのケイ素原子に結合しても差し支えな
いが、分子の途中が好ましい。シロキサン骨格は直鎖状
でも分岐状、環状、網目状でもよいが、組成物が流動性
を有するためには直鎖状が好ましい。(C)成分の粘度
は特に制限されるものではないが、作業性及び合成の容
易さから1000cp以下が好ましい。(C)成分の配合量
は、(A)、(B)成分のケイ素原子に結合せるビニル
基1個に対して(C)成分中のケイ素原子に結合せる水
素原子の数の和(水素原子/ビニル基)が0.1〜3.0
個、好ましくは 0.1〜2.0 個となる量である。
【0015】本発明で用いられる(D)成分は難燃性添
加剤であり、トリフェニルホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ト
リスノニルフェニルホスファイト、ジブチルホスファイ
ト、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリクロロエチルホスフェート、トリフェニルホス
フェートなどから例示されるリン系化合物であり、かつ
一成分タイプにした場合、系中の(C)成分からなる架
橋剤の分解を促進するアルコール、ケトン、アミン、ス
ルホキシド、ハロゲン系類などの極性溶剤で希釈してい
ないものを用いる。添加量は(A)、(B)および
(C)成分に対し10〜100ppmである。 10ppm未満では難
燃性に乏しく100ppmを超える量では系内の白金への配位
が支配的となり組成物がある条件では反応しなくなる、
あるいは針入度が著しく大きくなる現象が確認される。
加剤であり、トリフェニルホスファイト、トリラウリル
ホスファイト、トリラウリルトリチオホスファイト、ト
リスノニルフェニルホスファイト、ジブチルホスファイ
ト、トリメチルホスフェート、トリエチルホスフェー
ト、トリブチルホスフェート、トリオクチルホスフェー
ト、トリクロロエチルホスフェート、トリフェニルホス
フェートなどから例示されるリン系化合物であり、かつ
一成分タイプにした場合、系中の(C)成分からなる架
橋剤の分解を促進するアルコール、ケトン、アミン、ス
ルホキシド、ハロゲン系類などの極性溶剤で希釈してい
ないものを用いる。添加量は(A)、(B)および
(C)成分に対し10〜100ppmである。 10ppm未満では難
燃性に乏しく100ppmを超える量では系内の白金への配位
が支配的となり組成物がある条件では反応しなくなる、
あるいは針入度が著しく大きくなる現象が確認される。
【0016】本発明で用いられる(E)成分は、(A)
成分のビニル基と(C)成分のヒドロシリル基との間の
付加反応を促進するための成分であり、白金とオレフィ
ン、白金とビニルシロキサンとの錯体類などから例示さ
れ、かつ一成分タイプにした場合、系中の(C)成分か
らなる架橋剤の分解を促進するアルコール、ケトン、ア
ミン、スルホキシド、ハロゲン系類など極性溶剤で希釈
していないものを用いる。添加量は(A)、(B)およ
び(C)成分に対して、白金原子として10ppm以上100pp
m以下である。 10ppm未満では硬化性、難燃性に乏し
く、100ppmを超える量では経時的に組成物の増粘作用が
著しくなり、保存安定性が悪くなることが確認される。
成分のビニル基と(C)成分のヒドロシリル基との間の
付加反応を促進するための成分であり、白金とオレフィ
ン、白金とビニルシロキサンとの錯体類などから例示さ
れ、かつ一成分タイプにした場合、系中の(C)成分か
らなる架橋剤の分解を促進するアルコール、ケトン、ア
ミン、スルホキシド、ハロゲン系類など極性溶剤で希釈
していないものを用いる。添加量は(A)、(B)およ
び(C)成分に対して、白金原子として10ppm以上100pp
m以下である。 10ppm未満では硬化性、難燃性に乏し
く、100ppmを超える量では経時的に組成物の増粘作用が
著しくなり、保存安定性が悪くなることが確認される。
【0017】また、上記組成物に反応を抑制させるた
め、アセチレン系抑制剤、アミン系抑制剤、カルボン酸
エステル系抑制剤などを添加することも可能である。さ
らに、本発明の特性を損なわない限りにおいて、シリカ
粉、カーボン、金属酸化物等を加えてもよい。但し、ア
ミン系化合物やカルボン酸エステル系化合物は、経時的
に組成物の硬化性を低下させる可能性が高いため、アセ
チレン系抑制剤が特に好ましい。
め、アセチレン系抑制剤、アミン系抑制剤、カルボン酸
エステル系抑制剤などを添加することも可能である。さ
らに、本発明の特性を損なわない限りにおいて、シリカ
粉、カーボン、金属酸化物等を加えてもよい。但し、ア
ミン系化合物やカルボン酸エステル系化合物は、経時的
に組成物の硬化性を低下させる可能性が高いため、アセ
チレン系抑制剤が特に好ましい。
【0018】上述した如く、本発明の難燃性シリコーン
組成物によれば、従来のシリコーンゲルの特性を損なわ
ずに難燃性および保存安定性を低コストかつ製造面にお
いても危険性を少なくし、提供することが可能である。
従って、本発明の難燃ゲル硬化物を電気・電子部品や半
導体素子等の表面に形成することにより、またフィルタ
ー等のシール剤等に形成することにより万一発火したと
きにも燃焼しずらい部品が得られる。
組成物によれば、従来のシリコーンゲルの特性を損なわ
ずに難燃性および保存安定性を低コストかつ製造面にお
いても危険性を少なくし、提供することが可能である。
従って、本発明の難燃ゲル硬化物を電気・電子部品や半
導体素子等の表面に形成することにより、またフィルタ
ー等のシール剤等に形成することにより万一発火したと
きにも燃焼しずらい部品が得られる。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を示す。尚、実施例
中、部とあるのは全て重量部を表わし、また、粘度とあ
るのは25℃における粘度を表わす。また、Me、Vi、Ph
は、それぞれメチル基、ビニル基、フェニル基を表わ
す。以下に記すような材料を表1の配合により均一に混
合して実施例および比較例の各組成物を調製し、針入度
及び難燃性を評価した。針入度の測定は、ASTM D1403 1
/4コーン、5秒値に準拠して行った。難燃性の測定はシ
リコーンゲル組成物を加熱硬化させて得られたシリコー
ンゲル成形品(厚さ3mm)を試験片とし、これを無風下
に垂直に固定し、その試験片の下端がブンゼンバーナー
の青色の炎(内炎9.5mm 、高さ19mm)の内炎上部にわず
かに接する位置で10秒間炎をあてて着火し、次いでブン
ゼンバーナーを遠ざけ、消炎するまでの時間(秒)を測
定した。ここで試験片5枚について各2回の接炎試験を
行い、合計10回の総和(秒)をもって難燃性のデータと
した。 (A)成分としてビニル基含有ポリメチルシロキサンI 平均式
中、部とあるのは全て重量部を表わし、また、粘度とあ
るのは25℃における粘度を表わす。また、Me、Vi、Ph
は、それぞれメチル基、ビニル基、フェニル基を表わ
す。以下に記すような材料を表1の配合により均一に混
合して実施例および比較例の各組成物を調製し、針入度
及び難燃性を評価した。針入度の測定は、ASTM D1403 1
/4コーン、5秒値に準拠して行った。難燃性の測定はシ
リコーンゲル組成物を加熱硬化させて得られたシリコー
ンゲル成形品(厚さ3mm)を試験片とし、これを無風下
に垂直に固定し、その試験片の下端がブンゼンバーナー
の青色の炎(内炎9.5mm 、高さ19mm)の内炎上部にわず
かに接する位置で10秒間炎をあてて着火し、次いでブン
ゼンバーナーを遠ざけ、消炎するまでの時間(秒)を測
定した。ここで試験片5枚について各2回の接炎試験を
行い、合計10回の総和(秒)をもって難燃性のデータと
した。 (A)成分としてビニル基含有ポリメチルシロキサンI 平均式
【0020】
【化7】
【0021】で表されるビニル基を含有するポリジメチ
ルシロキサン 粘度400cP (A)成分としてビニル基含有ポリメチルシロキサンII 平均式
ルシロキサン 粘度400cP (A)成分としてビニル基含有ポリメチルシロキサンII 平均式
【0022】
【化8】
【0023】で表されるビニル基を含有するポリジメチ
ルシロキサン 粘度1000cP (B)成分として
ルシロキサン 粘度1000cP (B)成分として
【0024】
【化9】
【0025】で表されるポリジフェニルシロキサン 粘
度400cP (C)成分として
度400cP (C)成分として
【0026】
【化10】
【0027】で表されるポリメチルハイドロジェンシロ
キサン 粘度20cP (D)成分として亜リン酸トリフェニル
キサン 粘度20cP (D)成分として亜リン酸トリフェニル
【0028】
【化11】
【0029】(E)成分として塩化白金酸とテトラメチ
ルテトラビニルシクロテトラシロキサンを加熱して得ら
れたもの。白金量 1.8重量% また、一成分型の製品形態に関しては、反応抑制剤の添
加が好ましいため、反応抑制剤として1−エチニル−1
−シクロヘキサノールを加える。
ルテトラビニルシクロテトラシロキサンを加熱して得ら
れたもの。白金量 1.8重量% また、一成分型の製品形態に関しては、反応抑制剤の添
加が好ましいため、反応抑制剤として1−エチニル−1
−シクロヘキサノールを加える。
【0030】実施例1 (A)成分のポリシロキサン(I)65重量部および(I
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.07重量部、(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.00
33重量部(33ppm)、および1−エチニル−1−シクロヘ
キサノールを0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調
製物に(C)成分を針入度が80になるように 1.0重量部
添加した。この組成物の配合量および評価結果は表1に
示した。
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.07重量部、(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.00
33重量部(33ppm)、および1−エチニル−1−シクロヘ
キサノールを0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調
製物に(C)成分を針入度が80になるように 1.0重量部
添加した。この組成物の配合量および評価結果は表1に
示した。
【0031】実施例2 (A)成分のポリシロキサン(I)65重量部および(I
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.07重量部、(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.00
33重量部(33ppm)、および1−エチニル−1−シクロヘ
キサノールを0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調
製物に(C)成分を針入度が 120になるように 0.8重量
部添加した。この組成物の配合量および評価結果は表1
に示した。
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.07重量部、(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.00
33重量部(33ppm)、および1−エチニル−1−シクロヘ
キサノールを0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調
製物に(C)成分を針入度が 120になるように 0.8重量
部添加した。この組成物の配合量および評価結果は表1
に示した。
【0032】実施例3 (A)成分のポリシロキサン(I)100重量部に(B)成
分のポリジフェニルシロキサン0.07重量部、(D)成分
の亜リン酸トリフェニルを0.0033重量部(33ppm)および
1−エチニル−1−シクロヘキサノールを0.07重量部添
加後、十分攪拌した。この調製物に(C)成分を針入度
が80になるように 0.9重量部添加した。この組成物の配
合量および評価結果は表1に示した。
分のポリジフェニルシロキサン0.07重量部、(D)成分
の亜リン酸トリフェニルを0.0033重量部(33ppm)および
1−エチニル−1−シクロヘキサノールを0.07重量部添
加後、十分攪拌した。この調製物に(C)成分を針入度
が80になるように 0.9重量部添加した。この組成物の配
合量および評価結果は表1に示した。
【0033】比較例1 (A)成分のポリシロキサン(I)65重量部および(I
I) 35重量部に(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.0
033重量部(33ppm) 、(E)成分の白金触媒を0.17重量
部(30ppm) および1−エチニル−1−シクロヘキサノー
ルを0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調製物に
(C)成分を針入度が80になるように 1.0重量部添加し
た。この組成物の配合量および評価結果は表1に示し
た。
I) 35重量部に(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.0
033重量部(33ppm) 、(E)成分の白金触媒を0.17重量
部(30ppm) および1−エチニル−1−シクロヘキサノー
ルを0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調製物に
(C)成分を針入度が80になるように 1.0重量部添加し
た。この組成物の配合量および評価結果は表1に示し
た。
【0034】比較例2 (A)成分のポリシロキサン(I)65重量部および(I
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.3重量部、(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.003
3重量部(33ppm) 、(E)成分の白金触媒を0.17重量部
(30ppm) および1−エチニル−1−シクロヘキサノール
を0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調製物に
(C)成分を針入度が80になるように 1.0重量部添加し
た。この組成物の配合量および評価結果は表1に示し
た。
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.3重量部、(D)成分の亜リン酸トリフェニルを0.003
3重量部(33ppm) 、(E)成分の白金触媒を0.17重量部
(30ppm) および1−エチニル−1−シクロヘキサノール
を0.07重量部添加後、十分攪拌した。この調製物に
(C)成分を針入度が80になるように 1.0重量部添加し
た。この組成物の配合量および評価結果は表1に示し
た。
【0035】比較例3 (A)成分のポリシロキサン(I)65重量部および(I
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.07重量部、(E)成分の白金触媒0.17(30ppm)および
1−エチニル−1−シクロヘキサノールを0.07重量部添
加後、十分攪拌した。この調製物に(C)成分を針入度
が80になるように 1.0重量部添加した。この組成物の配
合量および評価結果は表1に示した。
I)35重量部に(B)成分のポリジフェニルシロキサン
0.07重量部、(E)成分の白金触媒0.17(30ppm)および
1−エチニル−1−シクロヘキサノールを0.07重量部添
加後、十分攪拌した。この調製物に(C)成分を針入度
が80になるように 1.0重量部添加した。この組成物の配
合量および評価結果は表1に示した。
【0036】比較例4 実施例1において、(B)成分のポリジフェニルシロキ
サンを添加しない以外は実施例1と同様にして組成物を
得た。この組成物の配合量および評価結果は表1に示し
た。
サンを添加しない以外は実施例1と同様にして組成物を
得た。この組成物の配合量および評価結果は表1に示し
た。
【0037】
【表1】
【0038】比較例5 実施例1において、亜リン酸トリフェニルを予め白金と
錯体化させ、アルコール溶液とし、亜リン酸トリフェニ
ル及び白金としての量は実施例1と同じにした以外は実
施例1と同様にして組成物を得た。この組成物を50℃/
24h、5℃/ 168h放置後、針入度を測定したが、それ
ぞれ92、95まで上昇しており、硬化性の著しい低下が確
認された。
錯体化させ、アルコール溶液とし、亜リン酸トリフェニ
ル及び白金としての量は実施例1と同じにした以外は実
施例1と同様にして組成物を得た。この組成物を50℃/
24h、5℃/ 168h放置後、針入度を測定したが、それ
ぞれ92、95まで上昇しており、硬化性の著しい低下が確
認された。
【0039】比較例6 実施例1において、ビニル基などの不飽和を含まぬフリ
ーなオイルが25%存在するポリシロキサンを(A)成分
のポリシロキサンの代わりに用い、これに(B)成分の
ポリジフェニルシロキサン0.07重量部、(D)成分の亜
リン酸トリフェニル0.0033重量部(33ppm) 、(E)成分
の白金触媒0.17重量部(30ppm) および1−エチニル−1
−シクロヘキサノール0.07重量部添加後、十分攪拌し
た。この調製物に(C)成分を針入度が80になるように
1.2重量部添加した。この組成物の難燃性を測定したと
ころ、合計10回の総和(秒)は、70秒であり、実施例1
よりも難燃性が悪いことが確認された。
ーなオイルが25%存在するポリシロキサンを(A)成分
のポリシロキサンの代わりに用い、これに(B)成分の
ポリジフェニルシロキサン0.07重量部、(D)成分の亜
リン酸トリフェニル0.0033重量部(33ppm) 、(E)成分
の白金触媒0.17重量部(30ppm) および1−エチニル−1
−シクロヘキサノール0.07重量部添加後、十分攪拌し
た。この調製物に(C)成分を針入度が80になるように
1.2重量部添加した。この組成物の難燃性を測定したと
ころ、合計10回の総和(秒)は、70秒であり、実施例1
よりも難燃性が悪いことが確認された。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08L 83:05 83:14)
Claims (1)
- 【請求項1】(A)下記式で示され、25℃における粘度
が50〜100000cPであり、一分子中にビニル基を2個含有
するポリオルガノシロキサン; 100重量部 【化1】 〔R1:置換、非置換の飽和炭化水素基 n:50〜1100〕 (B)下記式で示され、ケイ素原子に結合しうるジフェ
ニル基が1分子中に平均して平均2〜10個存在し、ケイ
素原子に結合しうる残余の有機基が置換、非置換の一価
の炭化水素基であるポリオルガノシロキサン;0.01〜0.
20重量部 【化2】 〔R2:置換、非置換の飽和炭化水素基 l+m:5〜20〕 (C)下記式で示され、ケイ素原子に結合せる水素原子
が1分子中に平均2個を超える数存在し、ケイ素原子に
結合せる残余の有機基が置換又は非置換の1価の炭化水
素基であるポリメチルハイドロジェンシロキサン;ケイ
素原子に結合せる水素原子の数の和が(A)のケイ素原
子に結合せるビニル基1個に対して0.1〜 3.0個となる
量 【化3】 〔R3:置換、非置換の飽和炭化水素基 a+b:2〜100 〕 (D)トリフェニルホスファイト、トリラウリルホスフ
ァイト、トリラウリルトリチオホスファイト、トリスノ
ニルフェニルホスファイト、ジブチルホスファイト、ト
リメチルホスフェート、トリエチルホスフェート、トリ
ブチルホスフェート、トリオクチルホスフェート、トリ
クロロエチルホスフェート、トリフェニルホスフェート
より選ばれ、かつ一成分タイプにした場合、系中の
(C)成分からなる架橋剤の分解を促進する極性溶剤で
希釈されていない難燃性添加剤;(A)、(B)および
(C)の合計量に対して10〜100ppmとなる量 (E)一成分タイプにした場合、系中の(C)成分から
なる架橋剤の分解を促進する極性溶剤で希釈されていな
い白金系化合物;(A)、(B)、(C)及び(D)の
合計量に対して、白金原子として10〜100ppmとなる量を
含有する難燃性シリコーンゲル組成物。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9311974A JPH11140322A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 難燃性シリコーンゲル組成物 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9311974A JPH11140322A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 難燃性シリコーンゲル組成物 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11140322A true JPH11140322A (ja) | 1999-05-25 |
Family
ID=18023687
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9311974A Withdrawn JPH11140322A (ja) | 1997-11-13 | 1997-11-13 | 難燃性シリコーンゲル組成物 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11140322A (ja) |
Cited By (10)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
1997
- 1997-11-13 JP JP9311974A patent/JPH11140322A/ja not_active Withdrawn
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