JP5319711B2 - 光学ガラス要素、特に自動車ヘッドライトレンズを生産するための方法 - Google Patents

光学ガラス要素、特に自動車ヘッドライトレンズを生産するための方法 Download PDF

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Description

本発明は、光学ガラス部品、構成要素又は要素、特に自動車ヘッドライトレンズ又は車両ヘッドライト用のレンズ型成形体又は要素を生産する方法に関し、ガラスを溶融し、ガラスからブランクを成形し、このブランクから、光学ガラス要素、特に自動車ヘッドライトレンズ又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素の、特に両面をブランク成形する。
自動車ヘッドライトレンズを製造する方法は、例えば国際特許公開WO 2007/095895号、ドイツ特許DE 103 23 989 B4号、ドイツ特許DE 196 33 164 C2号、ドイツ特許DE 10 2004 018 424 Al号、ドイツ特許DE 102 16 706 B4号及びドイツ特許DE 10 2004 048 500 Al号に開示されている。
ドイツ特許DE 103 23 989 B4号は、光学機器用のブランク成形ガラス体を生産する方法を開示しており、浮揚予備鋳型に液体(ガラス)原料を供給し、この中でガラス原料を予備鋳型に接触させることなくブランクに予備成形し、このブランクを規定の期間終了後に別のプレス鋳型へ送出し、ここでプレス成形ツールによりプレスして最終形状にし、ブランクのプレス鋳型への移送が、ブランクが予備鋳型からプレス鋳型内に自由落下で落下するような方法で行われ、ガラス原料の送出に関しては、予備鋳型がプレス鋳型上へ移動し、この移送位置で停止し、ガラス原料から下向き方向に旋回して遠ざかる。
ドイツ特許DE 101 40 626 B4号は、プレス成形ガラス体を生産するための方法を開示しており、溶融した液体ガラス塊を鋳型に注入し、プレスダイによって鋳型に圧入し、冷却した後プレス成形ガラス体として鋳型から取り出し、液体溶融ガラス塊が鋳型内で複数のプレス行程を受け、プレス行程の合間に冷却が行われ、このプレス行程の合間にガラス塊の外側領域の加熱を少なくとも一度行って、ガラス塊の外側領域の冷却をコアの冷却に適合させるようにする。
ドイツ特許DE 102 34 234 A1号は、上部鋳型及び下部鋳型及びリングを含むプレス鋳型を使用して光学的用途のためのガラス体をブランク成形する方法を開示しており、このプレス鋳型は、ガラス体の変形温度よりも高い温度に加熱されたガラス体を受け取る働きをし、この方法では、上部鋳型と下部鋳型との間に電位を印加して、遅くともガラス体の温度をプレス鋳型の温度に適合させた後にガラス体に圧縮圧力を加える。
ドイツ特許DE 103 48 947 A1号は、上部鋳型、下部鋳型及びガイドリングを含む成形型を加熱する手段を利用してガラスから光学要素を熱成形するためのプレス機を開示しており、この成形型がガラス材料を受け取り、加熱手段として誘導加熱が行われ、該加熱中に、成形型が熱を絶縁する本体上に配置される。
ドイツ特許DE 196 33 164 C2号は、照明目的を果たす光学構成要素を少なくとも片面ブランク成形するための方法及び装置を開示しており、少なくとも1つの機械的に分割されたガラス要素を、少なくとも1つの加熱炉から持ち出されるようにされた少なくとも1つの環状レセプタクルへグリッパによって移送し、レセプタクルにより炉内に移してレセプタクル上で加熱し、加熱ガラス要素をレセプタクルによって炉から持ち出してグリッパへ戻し、このグリッパが加熱ガラス要素をプレス機へ送出して少なくとも片面ブランク成形を行い、その後、ブランク成形ガラス要素をプレス機から取り出し、冷却路へ送出してここから運び出す。
ドイツ特許DE 103 60 259 A1号は、ガラスから光学要素をブランク成形する方法を開示しており、この方法では、鋳型ブロック内に準備されたガラス原料をその変態温度TGよりも高い温度Tに加熱し、ガラス原料をプレスしてTGよりも低い温度に冷却し、この冷却が、最初はTGよりも高い第1の温度期間に第1の冷却率で行われ、その後、TGを含む第2の温度期間に第2の冷却率で行われ、第1及び第2の冷却率を調整するために積極的な冷却が行われる。
ドイツ特許DE 44 22 053 C2号は、ガラスブランクを製造する方法を開示しており、この方法では、溶融液体ガラスがその外形を定めるプレス鋳型に圧入され、プレスステーションにおいて、ガラスブランクの内部形状を定めるプレスダイによりプレスされ、このプレスダイが、プレスステップ後にガラスブランクの表面から熱が逃げ、ガラスブランクの表面に近い領域がプレス鋳型から除去するのに十分な表面の構造的安定性を得るようになる温度に冷却されるまでの間だけプレス鋳型内でガラスブランクと接触したままにされ、その後、ガラスブランクをプレス鋳型から取り出し、部分的加熱によって変形する前に冷却ステーションへ移送し、ガラスブランクが完全に固化するまで冷却ステーションで冷却する。
図7は、光を生成するための光源70と、光源70により生成された光を反射するための反射体72と、遮蔽体74とを有する典型的な自動車ヘッドライト61の主要図を示している。さらに、自動車ヘッドライト61は、光源70により生成される光の(光)ビームの方向を変化させ、遮蔽体74の縁75を明暗の境界95として結像するためのヘッドライトレンズ62を備える。
ヘッドライトレンズ62は、ガラスで作られたレンズ体63を備え、このレンズ体は、光源70に面する基本的に平らな面75、及び光源70から見て外側へ向く基本的に凸状の面64を含む。ヘッドライトレンズ62は鍔66をさらに含み、これによってヘッドライトレンズ62を車両ヘッドライト61に取り付けることができる。自動車ヘッドライト用のヘッドライトレンズは、光学特性又は推奨される光技術の値に関してかなり厳しい設計基準を受ける。このことは、図10の図形90及び写真91に一例として示す明暗の境界線95に関して特に当てはまる。この点について、重要な光技術ガイドラインの値は、明暗の境界線95の勾配G及びヘッドライトレンズを挿入する車両ヘッドライトのグレア値HVであると考えられる。自動車ヘッドライト用のヘッドライトレンズをコスト効率よく大量生産すべくこれらの厳しい設計基準を満たすことが具体的な課題である。
国際特許公開WO 2007/095895号 ドイツ特許DE 103 23 989 B4号 ドイツ特許DE 196 33 164 C2号 ドイツ特許DE 10 2004 018 424 A1号 ドイツ特許DE 102 16 706 B4号 ドイツ特許DE 10 2004 048 500 A1号 ドイツ特許DE 101 40 626 B4号 ドイツ特許DE 102 34 234 A1号 ドイツ特許DE 103 48 947 A1号 ドイツ特許第DE 103 60 259 A1号 ドイツ特許DE 44 22 053 C2号 ドイツ特許DE 101 00 515 A1号
本発明の目的は、光学ガラス要素を製造するためのコストを削減することである。具体的には、本発明の目的は、自動車ヘッドライト用のヘッドライトレンズを製造するためのコストを削減することである。本発明の別の目的は、特に勾配及びグレア値に関して満たす必要がある光技術的要件を含む限された予算内で、自動車ヘッドライト用の特に高品質なヘッドライトレンズを生産することである。
上述の目的は、光学ガラス要素、特に自動車ヘッドライトレンズ又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形体を生成する方法により達成され、この方法では、容量80kg/h以下の溶融ユニット(melting aggregate)内でガラスを溶融し、このガラスは、
0.2〜2重量%のAl23
0.1〜1重量%のLi2O、
0.3(特に0.4)〜1.5重量%のSb23
0.3〜2重量%のTiO2
0.01(特に0.1)〜1重量%のEr23
を含み、ガラスからブランクを成形し、光学ガラス要素、特に自動車ヘッドライトレンズ又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素の、特に両面をブランク成形する。「容量」とは、1日に関する平均容量のことであると理解されたい。
本発明によれば、光学ガラス要素が、特に照明又は結像目的のための特定の意図的な光の配列を提供する。本発明によれば、光学ガラス要素が、技術目的のための特定の光の配列を提供し、特にこの光学ガラス要素は、純粋に美的なガラス要素と区別する必要がある。本発明によれば、特に有利な態様では、光学ガラス要素が、自動車ヘッドライトレンズ又は自動車レンズ用のレンズ型成形体である。本発明によれば、光学ガラス要素が、具体的には(基本的に)無機ガラスから成る。本発明によれば、特に光学ガラス要素が(基本的に)ケイ酸ガラスから成る。本発明によれば、特に光学ガラス要素がレンズ及び/又はプリズムである。本発明によれば、光学ガラス要素が、意図的な光の配列のための1又はいくつかの光学構造を含むことができる。本発明によれば、特に光学ガラス要素が精密レンズである。本発明によれば、特に精密レンズが、その輪郭が望ましい公称値から8μm以下、詳細には2μm以下しか異ならず、及び/又は表面粗度が結局5nm以下のレンズである。本発明によれば、特に表面粗度が、具体的にはISO4287によればRaであると定められる。本発明によれば、特に精密レンズが、その輪郭が望ましい公称輪郭から1μm以下しか異ならない(レンズ直径/10mm)レンズである。本発明によれば、光学ガラス要素が、太陽光のコンセントレータであるだけでなく、いくつかのコンセントレータを有するアレイであることができる。
本発明の有利な実施形態では、ガラスが、
60〜75重量%のSiO2
3〜12重量%のNa2O、
0.3〜2重量%のBaO、
3〜12重量%のK2O、及び/又は、
3〜12重量%のCaOを含む。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ガラスが、
0〜5重量%のMgO、
0〜2重量%のSrO、及び、
0〜3重量%のB23を含む。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ガラスが0.5〜6重量%のZnOを含む。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ガラスが、
0.3〜0.8(特に〜1.4)重量%のAl23
0.1〜0.4重量%のLi2O、
0.1(特に0.3)〜2重量%のBaO、及び/又は、
0.01〜0.3重量%のEr23を含む。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ガラスが、
0(特に0.1)〜2ppmのCoO、
0〜0.1重量%のCr23
0(特に0.1)〜0.2重量%のPr611
0(特に0.1)〜1.5重量%のMnO、
0〜0.1重量%のNiO、及び/又は、
0(特に0.1)〜0.2重量%のNd23を含む。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ガラスが、溶融ユニット内で凝塊又は(ガラス)原料から溶融される。本発明のさらなる有利な実施形態では、ガラスが、溶融ユニット内で1500℃以下の温度で溶融される。さらなる有利な実施形態では、ガラスが、溶融ユニット内で1000℃以上の温度で溶融される。本発明のさらなる有利な実施形態では、溶融ユニット内で溶融されたガラス上に厚さ2cm〜7cmの間の原料カーペットが保持される。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ブランクの温度勾配が逆転し、ブランクが冷却ランスに乗り、(ブランクを冷却及び/又は加熱するための)焼戻し装置を通って(温度勾配を逆転するために)(詳細には基本的に連続して)都合良く移動し、又は焼戻し装置内に保持される。ドイツ特許DE 101 00 515 A1号に適当な冷却ランスが開示されている。本発明のさらなる有利な実施形態では、冷却媒体が逆流の原理に従ってランスを通過する。本発明のさらなる有利な実施形態では、冷却媒体が、それぞれ付加的かつ積極的に加熱される。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ブランクの温度勾配が、ブランクのコアの温度が室温より少なくとも100℃高くなるように調整される。本発明のさらなる有利な実施形態では、ブランクが最初に、その温度勾配を逆転させるために、詳細には熱を加えることによって冷却された後に加熱され、この場合、加熱後にブランクの表面温度がガラスの変態温度TGより少なくとも100℃、詳細には少なくとも150℃高くなるようにブランクが加熱されるという利点が得られる。ガラスの変態温度TGとは、ガラスが硬化する温度のことである。本発明によれば、特に変態温度TGは、粘性対数が(1013.2Pa・sに対応する)約13.2付近の、詳細には13(1013Pa・sに対応する)〜14.5(1014.5Pa・s)の間のガラスの温度とされる。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ブランクが、300℃〜500℃の間、特に350℃〜450℃の間の温度で冷却される。本発明のさらなる有利な実施形態では、ブランクが、ブランクのガラスの変態温度TG未満の20K〜200Kの間、特に70K〜150Kの間の温度で冷却される。本発明のさらなる有利な実施形態では、ブランクが1000℃〜1250℃の間の温度で加熱される。
本発明のさらなる有利な実施形態では、プレス前のブランクの粘性の勾配が、少なくとも104Pa・s、特に少なくとも105Pa・sである。ブランクの粘性の勾配という用語は、詳細にはブランクのコアの粘性とブランクの表面の粘性との間の差異を意味すると理解されたい。
本発明のさらなる有利な実施形態では、ブランクの質量が(約)50g〜250gとなる。
本発明によれば、特に自動車が、個人的に道路交通で使用される陸上車である。本発明によれば、特に自動車が、燃焼機関を有する陸上車に限定されない。
以下の実施形態例の説明から本発明の利点及び詳細を理解することができる。
自動車ヘッドライトレンズ又は自動車ヘッドライトのレンズ型成形要素を生産するための装置の概略図である。 自動車ヘッドライトレンズ又は自動車ヘッドライトのレンズ型成形要素を生産するための方法の例示的な経路を示す図である。 概略図によって示す溶融ユニットの実施形態例である。 焼戻し装置に入る前の例示的なブランクを示す図である。 焼戻し装置から出た後の逆転した温度勾配を有する例示的なブランクを示す図である。 ヘッドライトレンズをプレスするための装置を示す図である。 典型的な自動車ヘッドライトレンズの概略図である。 自動車ヘッドライトのレンズ型成形要素の実施形態例を示す図である。 自動車ヘッドライトのレンズ型成形要素のさらなる実施形態例を示す図である。 ヘッドライトによる照明分布を示す図である。
図1は、図7に示すような自動車ヘッドライトレンズ62などの自動車ヘッドライトレンズ、又は例えば図8及び図9に示すような自動車ヘッドライトのレンズ型成形要素250及び260などの自動車ヘッドライトのレンズ型成形要素を生産するための図2に示すような方法の実施のための装置1を(原理図によって)示している。装置1は、図3に詳細に示す容量80kg/h以下の溶融ユニット2を含み、手順ステップ20においてこの装置内でガラスが溶融される。このガラスは、
60〜75重量%のSiO2
3〜12重量%のNa2 O、
3〜12重量%のK2 O、
3〜12重量%のCaO、
0.2〜2重量%のAl2 3 、有利には0.3〜1.4重量%のAl2 3
0〜1重量%のLi2 O、特に0〜0.5重量%のLi2 O、
0〜5重量%のMgO、
0〜2重量%のSrO、
0.5〜6重量%のZnO、
0〜3重量%のB2 3 、有利には0〜2重量%のB2 3
0〜2重量%のTiO2 、有利には0.3〜2重量%のTiO2
0.3〜2重量%のBaO、
0.3〜1.5重量%のS 2 3 、有利には0.4〜1.2重量%のS 2 3
0〜1重量%のEr2 3 、有利には0〜0.3重量%のEr2 3 、特に0〜0.2重量%のEr2 3
0〜2ppmのCoO、
0〜0.1重量%のCr2 3
0〜0.2重量%のPr6 11
0〜0.2重量%のNiO、
0〜0.2重量%のNd2 3 を含む。
ガラスは、0.3重量%以下、特に0.2%以下のEr23を含むことが有利である。
さらに、ガラスは、Fe2 3 、ZrO2 、Nb2 5 、Ta2 5 、及びFを含まない(すなわち、特に0.1重量%以下しか含まない)。さらに、ガラスは、NiOを含まず、特に0.2重量%以下のNiOしか含まないことが好ましい。さらに、ガラスは、Seを含まず、特に0.05重量%のSeしか含まないことが好ましい。さらに、ガラスは、Mn02を含まず、特に2重量%以下のMn 2 しか含まないことが好ましい。
表1は、特に適したガラス組成物を示している。
Figure 0005319711
詳細には、ガラスのFe23含有量は0.015重量%未満とされ、ガラスを脱色するために微量の(<0.01重量%)Er23及び/又はその他の希土類金属酸化物及び/又は遷移金属酸化物を加えるものとする。
概略図によって図3に詳細に示す溶融ユニット2は、支持構造31及び耐火性ライニング32を有する溶融バット30を含む。溶融バット30を使用して、原料供給機38によって送出される原料からガラス35が溶融され、エネルギーを印加するための図示しない電極が設けられる。原料供給機38は、溶融ガラス35上に厚さ2cm〜7cmの間の原料カーペット36が形成されるように制御、調整及び/又は変更される。さらに、溶融ユニット2は、例えば制御/変更できる出口33を含む。
手順ステップ21において、液体ガラスが、溶融ユニット2から、詳細には質量が50gから250gまでの、例えば最終形状に近い形状のガラス塊のようなブランクを生産するための予備成形装置3に渡される(最終形状に近い形状のブランクは、自動車ヘッドライトレンズ又はプレスされる自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素の輪郭と同様の輪郭を有する)。このような予備成形装置は、例えば、規定量のガラスを注入する鋳型を含むことができる。ブランクは、手順ステップ22において予備成形装置3により生産される。
手順ステップ22の次に手順ステップ23が続き、ここでは、ブランクが、移送ステーション4によって冷却装置5A、5B、又は5Cのうちの1つに渡され、冷却装置5A、5B、又は5Cにより300℃〜500℃の間の温度で冷却される。次の手順ステップ24では、ブランクが、加熱装置6A、6B、又は6Cのうちの1つによって1000℃〜1250℃の間の温度で加熱されるが、この場合ブランクは、ブランクの表面温度がTcより少なくとも100℃、特に少なくとも150℃高くなるように加熱されることが有利である。特許請求という意味において温度勾配を設定するための焼戻し装置の例は、冷却装置5A及び加熱装置6Aを組み合わせることにより、冷却装置5B及び加熱装置6Bを組み合わせることにより、及び冷却装置5C及び加熱装置6Cを組み合わせることによりそれぞれ反映される。
図4及び図5を参照しながら以下で説明するように、手順ステップ23及び24は、温度勾配の逆転を実現するように互いに適合される。これに関連して、図4は、冷却装置5A、5B、又は5Cの1つに入る前の例示的なブランク40を示しており、図5は、加熱装置6A、6B、又は6Cの1つから出た後の逆転した温度勾配を有するブランク40を示している。ブランクは、(連続温度プロファイルを行うとした場合)連続温度プロファイルの場合にも、手順ステップ23の前には外側よりも内側の方が温かく、手順ステップ24の後には内側よりも外側の方が温かくなる。参照番号41及び42で示すくさび形は温度勾配を表しており、個々のくさび形41及び42の幅がそれぞれ温度を表している。
温度勾配を逆転させるために、有利な実施形態では、ブランクを図示していない冷却ランス(詳細には本質的に連続的な様式で)に載せて、冷却装置5A、5B、又は5Cの1つ及び加熱装置6A、6B、又は6Cの1つを含む焼戻し装置を通過させ、或いは冷却装置5A、5B、又は5C及び/又は加熱装置6A、6B、又は6Cの1つに保持する。ドイツ特許DE 10 101 00 515 A1号に適当な冷却ランスが開示されている。冷却媒体は、都合よく逆流の原理に従ってランスを貫流する。これとは別に、或いはこれに加えて、冷却媒体をそれぞれ付加的かつ積極的に加熱することができる。
次に手順ステップ25では、第1の部分鋳型51及び第1の部分鋳型51を取り囲む環状形の第2の部分鋳型52を含む第1の鋳型50と第2の鋳型との間のプレス機8の一部を形成する図6に示す装置によって、ブランク40が自動車ヘッドライトレンズ62、又は一体成形したレンズ境界又は鍔66を有する自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素にブランク成形され、この場合、第1の部分鋳型51と第2の部分鋳型52との間に設けられたオフセット53により、及びブランク40の容量に応じて、自動車ヘッドライトレンズ62内又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素内に段差がプレスされる。この場合、特に、プレスは真空下でも著しい低圧下でも行われない。特に、プレスは大気圧で行われる。第1の部分鋳型51及び第2の部分鋳型52は、バネ55及び56によって互いに非積極的に結合される。これに関連して、プレスは、第1の部分鋳型51と第1の鋳型50との間の距離が、それぞれブランク40の容量、或いはブランクからプレスされるヘッドライトレンズ62又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素の容量に依存し、第2の部分鋳型52と第1の鋳型50との間の距離が、ブランク40の容量、及びブランクからプレスされるヘッドライトレンズ62又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素の容量に依存しないようにして行われる。
その後、自動車ヘッドライトレンズ62又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素が、移送ステーション9によって冷却路10へ移送される。自動車ヘッドライトレンズ又は自動車ヘッドライト用のレンズ型成形要素は、手順ステップ26において冷却路10により冷却される。さらに、図1に示す装置10は、図1に示す装置1を制御又は変更するためのコンピュータ装置15を含む。コンピュータ装置15は、個々の手順ステップを持続的に連結するという利点を有する。
図1、図3、図4、図5、図6、及び図7に示す要素は、簡潔性及び明瞭性を考慮して必ずしも縮尺通りには描いていない。従って、本発明の実施形態例をより良く理解するために、例えばいくつかの要素の寸法の度合いを他の要素に対して誇張している。
また、図1、図3、図4、図5、及び図6を参照しながら説明した自動車ヘッドライトレンズを生産する方法を、他の光学ガラス要素の生産に類似した態様で応用することもできる。しかしながら、特別な方法においては、この方法が高級自動車ヘッドライトレンズのコスト効率の良い経済的な生産に適していることに留意されたい。
1 装置; 2 溶融ユニット; 3 予備成形装置;
4、7、9 移送ステーション; 5A、5B、5C 冷却ステーション;
6A、6B、6C 加熱ステーション; 8 プレス; 10 冷却路;
15 コンピュータ装置;
20、21、22、23、24、25、26 手順ステップ;
30 溶融バット; 31 支持構造; 32 耐火性ライニング; 33 引出口;
35 ガラス; 36 原料カーペット; 38 原料供給機; 40 ブランク;
41、42 くさび形; 50 鋳型; 51、52 部分鋳型;
53 オフセット; 55、56 バネ; 61 自動車ヘッドライト;
62 ヘッドライトレンズ; 63 レンズ体; 64 凸状の面;
65 平らな面; 66 鍔、境界; 70 光源; 72 反射体;
74 遮蔽体; 75 縁; 90 線図; 91 写真; 95 明暗の境界;
250、260:(レンズ型形状)要素;
G 勾配; HV グレア値。

Claims (18)

  1. 光学ガラス要素、自動車ヘッドライトレンズ(62)又は自動車ヘッドライト(61)用のレンズ型成形要素(250、260)を生産するための方法であって、ガラス(35)を溶融し、前記ガラス(35)からブランク(40)を成形し、前記ブランク (40)から、前記光学ガラス要素又は前記自動車ヘッドライトレンズ(62)又は自動車ヘッドライト(61)用の前記レンズ型成形体(250、260)の特に両面をブランク成形し、前記ガラス(35)が容量80kg/h以下の溶融ユニット(2)内で溶融され、前記ガラス(35)が、
    60〜75重量%のSiO 2
    3〜12重量%のNa 2 O、
    3〜12重量%のK 2 O、
    3〜12重量%のCaO
    0.2〜2重量%のAl2 3
    〜1重量%のLi2 O、
    0.3〜1.5重量%のSb2 3
    〜2重量%のTiO2 及び
    〜1重量%のEr2 3
    を含むことを特徴とする方法。
  2. 前記ガラス(35)が、
    0〜5重量%のMgO、
    0〜2重量%のSrO、及び、
    0〜3重量%のB2 3
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記ガラス(35)が、0.5〜6重量%のZnOを含む、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の方法。
  4. 前記ガラス(35)が、0.3〜0.8重量%のAl2 3 を含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記ガラス(35)が、0.3〜1.4重量%のAl2 3 を含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ガラス(35)が、0.3〜2重量%のBaOを含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ガラス(35)が、
    〜0.4重量%のLi2 O、又は、
    〜0.3重量%のEr2 3
    を含むことを特徴とする請求項1から請求項のいずれか1項に記載の方法。
  8. 前記ガラス(35)が、0.5〜5重量%のMgOを含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 前記ガラス(35)が、0.3〜3重量%のB 2 3 を含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記ガラス(35)が、0.015重量%未満のFe 2 3 を含む、
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記ガラス(35)が、前記溶融ユニット(2)内で原料から溶融される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記ガラス(35)が、前記溶融ユニット(2)内で1500℃以下の温度で溶融される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記ガラス(35)が、前記溶融ユニット(2)内で1000℃以下の温度で溶融される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記溶融ユニット(2)内で前記溶融ガラス(35)上に厚さ2cm〜7cmの間の原料カーペット(36)が保持される、
    ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記ブランク(40)の前記温度勾配が逆転する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記ブランク(40)の温度勾配を逆転させるために、前記ブランク(40)を冷却ランスに載せて焼戻し装置(5A、6A)を通過させ、或いは焼戻し装置(5A、6A)内に保持する、
    ことを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の方法。
  17. プレス前の前記ブランク(40)の粘性の勾配が、104 Pa・s〜105 Pa・sである、
    ことを特徴とする請求項1から請求項16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記ブランク(40)の質量が50g〜250gになる、
    ことを特徴とする請求項1から請求項17のいずれか1項に記載の方法。
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