JP5312922B2 - 有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル - Google Patents

有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル Download PDF

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Description

本発明は、化粧品成分などとして利用される有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル、及びその製造方法に関する。
太陽光、人工光等の特に紫外領域(200〜400nm)の光線が皮膚を侵すことにより日焼けが起きる。日焼けは、紅班、水泡、火傷といった皮膚障害、ひいては皮膚癌の原因になっているといわれている。
詳述すれば、紫外線は、その波長領域の差により、A波紫外線(320〜400nm)、B波紫外線(280〜320nm)、及びC波紫外線(200〜280nm)に分類される。このうち、C波紫外線は地表に達するまでにオゾン層によってほとんど吸収されてしまうため、地上に届く紫外線の大部分は、A波紫外線(UV−A)とB波紫外線(UV−B)である。UV−AおよびUV−Bは、人の皮膚に対して様々な影響を及ぼすが、最も顕著に現れるのが日焼け現象である。UV−Bによる日焼けは、サンバーンと呼ばれ、主として皮膚に紅班や水泡を形成するなどの炎症症状を引き起こし、UV−Aによる日焼けは、サンタンと呼ばれ、皮膚の褐色化を生じ、皮膚の弾力性の低下およびシワの発生を促して急激な老化現象をもたらす。また、UV−Aは紅班反応の開始を促進することが知られているが、ある種の患者に対してはこの紅班反応を増強することがあり、これによって光毒性あるいは光アレルギー反応を引き起こすことがある。
このような紫外線による有害作用を防止するために、紫外線吸収剤が配合された日焼け止めクリームなどの化粧料が市販されている。紫外線による害を避けるためには、目的に応じた紫外線吸収剤を適切に選んで使用することが有効であり、従来の化粧料には、UV−A吸収剤とUV−B吸収剤とが適宜選択されて配合されている。
しかし、紫外線吸収剤のうち、有機紫外線吸収剤は、紫外線を吸収する効果においては優れているものの、それを多量に配合した化粧料を繰り返し皮膚に塗布すると炎症を起こす恐れがある。また、有機紫外線吸収剤をそのまま化粧料に配合すると、有機紫外線吸収剤による刺激感やベタツキ感が生じて、化粧料の使用感が悪くなることが多い。一方、酸化チタンや酸化亜鉛のような無機材料が紫外線散乱剤として化粧料に添加されているが、このような化粧料は透明感を出すことが困難である。
有機紫外線吸収剤の皮膚への影響を軽減し、使用感を改善するために、有機紫外線吸収剤をマイクロカプセル化したものを化粧料に配合することが従来から行われている(特許文献1〜5等)。しかし、有機紫外線吸収剤をマイクロカプセル化しても、有機紫外線吸収剤が化粧料基剤中に徐々に漏出してしまい、マイクロカプセル化しない場合と同様の問題が生じることが多い。
また、有機紫外線吸収剤の経皮吸収を回避するために、有機紫外線吸収剤を重合鎖に結合させる方法も提案されているが(特許文献6)、有機紫外線吸収剤の高分子化により通常使用される化粧料基剤に難溶となって、設計通りの紫外線吸収が得られないことが多い。
ここで、特許文献7は、分散安定剤の水溶液中に、目的成分、エチレングリコールジメタクリレート、補助ポリマー及び開始剤を含む混合物を分散させ、懸濁重合を行うことにより目的成分を内包した微粒子を製造する方法を開示している。補助ポリマーとしては、ポリ(エチレングリコールジメタクリレート)に対して相溶性が低く、かつ補助ポリマーと水との間の界面張力(γx)(mN/m)とポリマー(PA)と水との間の界面張力(γy)(mN/m)との関係において、γx≧γyの条件を満たすポリマーが用いられている。
特開平5-009107号公報 特開平6-116129号公報 特開平7-267841号公報 特開平7-303829号公報 特開2002-37713号公報 特開2005-154565号公報 特許第3785440号公報
本発明は、有機紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルであって、化粧料に配合する場合に、有機紫外線吸収剤が本来有する紫外線吸収効果を発揮できるとともに、長期に亘り有機紫外線吸収剤が化粧料基剤中に漏出しないマイクロカプセルを提供することを課題とする。また、このようなマイクロカプセルの簡単な製造方法を提供することも課題とする。
上記課題を解決するために本発明者らは研究を重ね、有機紫外線吸収剤を内包し、マイクロカプセルのシェルが実質的にポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、エチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体、又はポリ(ジビニルベンゼン)からなり、平均粒子径が0.4〜10μmであるマイクロカプセルは、化粧料に配合する場合に、有機紫外線吸収剤が本来有する紫外線吸収効果を発揮できるとともに、長期に亘り有機紫外線吸収剤が化粧料基剤中に漏出しないことを見出した。
本発明は上記知見に基づき完成されたものであり、以下の有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル、及びその製造方法を提供する。
項1. 有機紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルであり、マイクロカプセルのシェルが実質的にポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、エチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体、及びポリ(ジビニルベンゼン)からなる群より選ばれるポリマーからなり、平均粒子径が0.4〜10μmであるマイクロカプセル。
項2. マイクロカプセルのシェルが実質的にポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、及びエチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体からなる群より選ばれるポリマーである、項1に記載のマイクロカプセル。
項3. 平均粒子径が0.4〜5μmである、項1又は2に記載のマイクロカプセル。
項4. マイクロカプセルの全体容積に対するシェル容積の比率が20〜90%である項1〜3のいずれか一項に記載のマイクロカプセル。
項5. マイクロカプセル全体に対する有機紫外線吸収剤の重量比率が10〜80重量%である項1〜4のいずれか一項に記載のマイクロカプセル。
項6. 分散安定剤の水溶液中に、有機紫外線吸収剤を含む内包成分;エチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマー成分;このモノマー成分を重合又は共重合して得られるポリマー成分に対して相溶性が低く、かつ、補助ポリマーと水との間の界面張力(γx)(mN/m)とポリマー成分と水との間の界面張力(γy)(mN/m)との関係において、γx≧γyの条件を満たす補助ポリマー;及び開始剤からなる均一溶液を分散させ、懸濁重合反応を行うことにより、平均粒子径0.4〜10μmのマイクロカプセルを得る有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法。
項7. 分散安定剤の水溶液中に、エチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマー成分;有機紫外線吸収剤を含む内包成分であって、このモノマー成分が重合又は共重合して得られるポリマー成分に対して相溶性が低く、かつ、内包成分と水との間の界面張力(γ)(mN/m)とポリマー成分と水との間の界面張力(γy)(mN/m)との関係において、γ≧γyの条件を満たす内包成分;及び開始剤からなる均一溶液を分散させ、懸濁重合反応を行うことにより、平均粒子径0.4〜10μmのマイクロカプセルを得る有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法。
本発明の有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、有機紫外線吸収剤がマイクロカプセルに包まれているため、化粧料に添加する場合に、有機紫外線吸収剤による皮膚への刺激やベタツキ感が回避される。また、有機紫外線吸収剤が長期に亘り基剤中に漏出し難いため、長期に亘り、化粧料の良好な使用感が保たれる。
また、本発明の有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルにおいて、有機紫外線吸収剤はマイクロカプセル化されているにもかかわらず、その紫外線吸収効果を十分に発揮することができる。さらに、前述したように、有機紫外線吸収剤がマイクロカプセルから漏出し難いため、有機紫外線吸収剤を多量にマイクロカプセルに内包させることができ、その結果、本発明のマイクロカプセルを含む化粧料の使用感を損なうことなく、紫外線吸収効果を一層向上させることができる。
また、本発明のマイクロカプセルは、マイクロカプセル及び内包される紫外線吸収剤が皮膚から吸収されることがなく、さらに、皮膚に塗布後は、水などで洗うことによりマイクロカプセル及び内包される紫外線吸収剤を簡単に洗い流すことができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
(I)有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル
本発明のマイクロカプセルは、有機紫外線吸収剤を内包し、マイクロカプセルのシェルが実質的にポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、エチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体、又はポリ(ジビニルベンゼン)からなるポリマー成分で構成され、平均粒子径が0.4〜10μmであるマイクロカプセルである。
本発明のマイクロカプセルにおいて、シェルは、外形が球形又は略球形であり、内部に空隙を有し、この空隙に有機紫外線吸収剤が内包されている。
マイクロカプセルの平均粒子径は、通常0.4〜10μm程度であり、中でも0.4〜5μm程度が好ましく、0.4〜3μm程度がより好ましい。上記範囲であれば、皮膚から吸収される恐れが無く、かつ化粧品成分として使用する場合にザラツキ感がない。本発明において平均粒子径は、レーザー回折散乱法により測定した値であり、具体的には実施例に記載の方法で測定した値である。
マイクロカプセルのシェルは、実質的にポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、エチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体、又はポリ(ジビニルベンゼン)からなる。シェル材料となるポリマー成分は、内包成分の漏れが少ない点で、ポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、又はエチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体が好ましく、ポリ(エチレングリコールジメタクリレート)がより好ましい。本発明の効果を損なわない範囲で、シェルに、ポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、エチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体、及びポリ(ジビニルベンゼン)以外の重合体などが少量含まれていてもよい。また、後述するように、マイクロカプセル製造時に補助ポリマーを使用する場合は、補助ポリマーがシェル内表面に付着している場合もある。
マイクロカプセルのシェルが実質的にエチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体からなる場合、その共重合比率は特に制限されないが、ジビニルベンゼンの共重合比率は、1〜99重量%程度が好ましく、1〜60重量%程度がより好ましく、1〜30重量%程度がさらにより好ましい。共重合比率は、マイクロカプセルを製造する際のエチレングリコールジメタクリレートとジビニルベンゼンとの使用量により調整することができる。
マイクロカプセル全体に対するシェルの容積比率は、20〜90%程度が好ましく、25〜80%程度がより好ましく、30〜70%程度がさらにより好ましい。シェルの容積比率が上記範囲であれば、実用上十分なシェルの機械的強度が得られ、かつ内包成分の内包量が十分になって紫外線吸収効果を充分に発揮できる。本発明において、シェルの容積比率は、マイクロカプセル全体の容積に対するシェル部分の容積の比率である。シェルの容積比率は、平均粒子径と透過型電子顕微鏡を用いて測定した5検体の平均シェル厚とから算出した値であり、具体的には実施例に記載の方法で測定した値である。
有機紫外線吸収剤の種類は特に限定されず、公知の有機紫外線吸収剤を制限無く使用できる。このような公知の有機紫外線吸収剤として、
(a)パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、メトキシケイ皮酸イソプロピル、メトキシケイ皮酸イソアミル等の桂皮酸誘導体;
(b)パラ−アミノ安息香酸(以下、「PABA」と略記する)、エチルPABA、エチル−ジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシル−ジメチルPABA、グリセリルPABA等のPABA誘導体;
(c)ホモサラート、エチルヘキシルサリチラート、ジプロピレングリコールサリチラート、TEAサリチラート等のサリチル酸誘導体;
(d)ベンゾフェノン−1、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3またはオキシベンゾン、ベンゾフェノン−4、ベンゾフェノン−5、ベンゾフェノン−6、ベンゾフェノン−8、ベンゾフェノン−9、ベンゾフェノン−12等のベンゾフェノン誘導体;
(e)3−ベンジリデンショウノウ、4−メチルベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ等のベンジリデンショウノウ誘導体;
(f)アニソトリアジン、ジエチヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6−トリス(ジイソブチル−4’−アミノベンザルマロナート)−s−トリアジン、2,4−ビス−〔{4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル〕−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、2,4,6−トリス〔4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ〕−1,3,5−トリアジン等のトリアジン誘導体;
(g)フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム等のフェニルベンゾイミダゾール誘導体;
(h)ドロメトリゾールトリシロキサン、メチレンビス(ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)等のフェニルベンゾトリアゾール誘導体;
(i)アントラニル酸メンチル等のアントラニル誘導体;
(j)ジメトキシベンジリデンオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル等のイミダゾリン誘導体;
(k)ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン等のベンザルマロナート誘導体;
(l)1,1−ジカルボキシ(2,2’−ジメチルプロピル)−4,4−ジフェニルブタジエン等の4,4−ジアリールブタジエン誘導体;
(m)オクトクリレン、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン;
などが挙げられる。有機紫外線吸収剤は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
中でも、紫外線A波吸収剤と紫外線B波吸収剤とを併用するか、又は紫外線AB波吸収剤を使用するのが好ましい。
A波吸収剤としては、例えば、テレフタリリデンジショウノウスルホン酸、ジメトキシベンジリデンオキソイミダゾリジンプロピオン酸2−エチルヘキシル、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンなどが挙げられる。また、B波吸収剤としては、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル、メトキシケイ皮酸イソプロピル、パラ−アミノ安息香酸、エチルPABA、エチル−ジヒドロキシプロピルPABA、エチルヘキシル−ジメチルPABA、ホモサラート、エチルヘキシルサリチラート、3−ベンジリデンショウノウ、4−メチルベンジリデンショウノウ、ベンジリデンショウノウスルホン酸、メト硫酸ショウノウベンザルコニウム、ポリアクリルアミドメチルベンジリデンショウノウ、ジエチヘキシルブタミドトリアゾン、2,4,6−トリス〔4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ〕−1,3,5−トリアジン、フェニルジベンゾイミダゾールテトラスルホン酸二ナトリウム、ベンザルマロナート官能基を有するポリオルガノシロキサン、オクトクリレンなどが挙げられる。AB波吸収剤としては、ベンゾフェノン−2、ベンゾフェノン−3またはオキシベンゾン、ベンゾフェノン−4、2,4−ビス−〔{4−(2−エチルヘキシルオキシ)−2−ヒドロキシ}−フェニル〕−6−(4−メトキシフェニル)−1,3,5−トリアジン、ドロメトリゾールトリシロキサン、メチレンビス(ベンゾトリアゾリルテトラメチルブチルフェノール)などが挙げられる。
具体的には、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシルとパラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシルとの組合せ、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタンとオクトクリレンとパラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシルとの組み合わせ、2,4,6−トリス〔4−(2−エチルヘキシルオキシカルボニル)アニリノ〕−1,3,5−トリアジンとパラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシルと2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシルとの組み合わせを使用するのがより好ましい。
有機紫外線吸収剤は、マイクロカプセルシェルに内包させた状態で、それ自体の紫外線吸収能力を発揮することができる。
マイクロカプセルには、本発明の効果を損なわない範囲で、有機紫外線吸収剤以外の成分が内包されていてもよい。併用成分としては、2,6−ナフタリンジカルボン酸ジ2−エチルヘキシルのような安定化剤;ジブチルヒドロキシトルエン、酢酸トコフェロール、テトラ2−ヘキシルデカン酸アスコルビルのような抗酸化剤などが挙げられる。
マイクロカプセルの全体に対する有機紫外線吸収剤の重量比率(内包率)は、10〜80重量%程度が好ましく、20〜75重量%程度がより好ましく、30〜70重量%程度がさらにより好ましい。上記範囲であれば、化粧品成分として用いる場合に十分な紫外線吸収効果が得られる。また、上記範囲の紫外線吸収剤を内包するマイクロカプセルであれば、後述する懸濁重合反応により製造することができる。有機紫外線吸収剤の重量比率は、マイクロカプセルの全体重量に対して、マイクロカプセルから酢酸エチルを用いて抽出した紫外線吸収剤の重量の比率であり、具体的には、実施例に記載の方法で測定した値である。
マイクロカプセルの平均粒子径、シェルの容積比率、有機紫外線吸収剤の重量比率の調整方法は、後述する。
(II)有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルの製造方法
本発明のマイクロカプセルは、種々の方法により製造することができるが、例えば以下の方法により製造することができる。
即ち、分散安定剤の水溶液中に、有機紫外線吸収剤を含む内包成分;エチレングリコールジメタクリレート及びジビニルベンゼンからなる群より選ばれる少なくとも1種のモノマー成分;このモノマー成分を重合又は共重合して得られるポリマー成分に対して相溶性が低く、かつ、補助ポリマーと水との間の界面張力(γx)(mN/m)とポリマー成分と水との間の界面張力(γy)(mN/m)との関係において、γx≧γyの条件を満たす補助ポリマー;及び開始剤からなる均一溶液を分散させ、懸濁重合反応を行うことにより平均粒子径0.4〜10μmのマイクロカプセルを得る方法である。
分散安定剤
分散安定剤としては、内包成分、モノマー成分、補助ポリマーおよび開始剤からなる均一溶液を、水中に分散して形成した液滴が、合一しないようにする作用を有するものを広い範囲から使用できる。
例えば、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、エチルセルロース、ポリアクリル酸、ポリアクリルイミド、ポリエチレンオキシド、ポリ(ハイドロオキシステアリン酸−g−メタクリル酸メチル−co−メタクリル酸)共重合体等の高分子分散安定剤、ノニオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。このなかでも、ポリビニルアルコール等の高分子分散安定剤が好ましい。
これら分散安定剤の使用量は、広い範囲から選択できるが、一般には、内包成分、モノマー成分、補助ポリマーおよび開始剤からなる均一溶液の1重量部に対して、0.005〜1重量部程度とするのが好ましく、0.007〜1重量部程度とするのがより好ましく、0.007〜0.7重量部程度とするのがさらにより好ましく、特に0.01〜0.2重量部程度とするのがより好ましい。
また、分散安定剤の水溶液において、分散安定剤の濃度は上記液滴が合一しないような濃度となるように適宜選択すればよい。一般には、分散安定剤水溶液の濃度は、0.05〜5重量%程度、特に0.1〜1重量%程度の範囲に調整するのが好ましい。
補助ポリマー
補助ポリマーとしては、次の(1)および(2)の要件を満たすポリマーを広く用いることができる。すなわち、
(1)ポリマー成分に対して低い相溶性を有する。
(2)補助ポリマーと水との間の界面張力(γx)(mN/m)とポリマー成分と水との間の界面張力(γy)(mN/m)との関係において、γx≧γyの条件を満たす。
具体的には、補助ポリマーとしては、モノマー成分に溶解することができ、ポリマー成分より極性が低いものを用いることができる。
<相溶性の測定方法>
本明細書において、補助ポリマーとポリマー成分との相溶性は、次の方法で測定したものである。すなわち、モノマー成分と補助ポリマーと必要であればトルエンとを適当な重量比率で含む溶液に、開始剤(モノマー成分全量に対して2重量%)を添加し、30℃、窒素ガス雰囲気中で、モノマー成分の重合反応を起こさせる。この反応を光路長1cmの石英ガラスセル内で行い、波長550nmの光を照射した場合の光透過率を経時的に測定する。補助ポリマーの濃度を増加させていくと、当初約100%であった透過率が、ポリマー成分が相分離することによって重合時間経過時に急激に0%近くまで低下する。この場合に、補助ポリマーとポリマー成分との相溶性が低いと0%近くまで低下するが、補助ポリマーとポリマー成分との相溶性が高いと透過率はほとんど低下しない。また、補助ポリマーとポリマー成分との相溶性が低いほど、重合開始から透過率の低下が起こるまでの時間が短くなる。
ポリマー成分に対して低い相溶性を有する補助ポリマーは、モノマー成分の重合率が0.01〜4%程度で透過率の低下が起こる補助ポリマーである。
<界面張力の測定方法>
また、本明細書において、界面張力は、ASTM-971-50において規定されるデュヌイの白金リング法で測定した値である。
なお、補助ポリマーは、モノマー成分に溶解するものであることが望ましいが、通常この条件は満たされる。
上記(1)および(2)の要件を満たす補助ポリマーは、モノマー成分とそれが重合することにより得られるポリマー成分との相分離を促進する。さらに、有機紫外線吸収剤を始めとする内包成分、モノマー成分、補助ポリマーおよび開始剤の均一溶液中で、モノマー成分が重合してポリマー成分となり、ポリマー成分が水との界面に吸着される際に、ポリマー成分の方が補助ポリマーよりも水との界面に吸着され易くなり、その結果、ポリマー成分により形成されるシェル内部に有機紫外線吸収剤などの成分が内包されたマイクロカプセルが得られる。このような補助ポリマーとしては、例えばポリスチレン、ポリメタクリル酸メチル、ポリメタクリル酸ブチルなどを用いることができる。
補助ポリマーの使用量は、モノマー成分1重量部に対して、0.01〜0.4重量部程度が好ましく、0.05〜0.4重量部程度がより好ましく、0.05〜0.2重量部程度がさらにより好ましく、0.1〜0.2重量部程度が特により好ましい。
補助ポリマーの分子量は、通常数十万程度のものを用いることができる。補助ポリマーは、溶液重合、塊状重合などの公知の方法で製造することができる。例えば、単量体としてスチレン18g、溶媒としてトルエン12g、開始剤としてAIBN54mgを用いて、60℃で、24時間反応させる溶液重合により、分子量数十万程度のポリスチレンを得ることができる。
マイクロカプセルに内包させる成分
マイクロカプセルに内包させる成分の使用量は、モノマー成分の1重量部に対して、0.1〜4重量部程度が好ましく、0.25〜3重量部程度がより好ましく、0.42〜2.3重量部程度が更により好ましい。上記範囲であれば、懸濁重合により円滑に相分離が進行し、成分を内包したマイクロカプセルを得ることができる。
前述したように、本発明のマイクロカプセルには、有機紫外線吸収剤が内包され、さらに場合により安定化剤や抗酸化剤などの成分も内包されている。従って、これら内包成分の合計使用量を上記範囲にすればよい。
さらに、このような成分の他に、ヘキサデカン、ドデカン、オクタン、キシレン、トルエン、ベンゼン、フタル酸ジブチル、フタル酸ジメチルのような水難溶性溶媒も内包成分として使用してもよい。この場合は、溶媒も含めて内包成分の使用量を上記範囲にすればよい。水難溶性の溶媒を使用する場合は、シェル形成時の反応温度を調整することにより、又はシェル形成後の系の温度を調整することにより、シェルに内包される溶媒を留去することも可能である。このような手段により、マイクロカプセルの比重を調整することができる。
内包成分のモノマー成分に対する使用量を上記範囲で適宜設定し、また溶媒を用いる場合はその使用比率を適宜設定することにより、マイクロカプセル全体に対するシェルの容積比率を20〜90%に調整することができる。
また、内包成分のモノマー成分に対する使用量を上記範囲で適宜設定し、また溶媒を用いる場合はその使用比率を適宜設定することにより、マイクロカプセルの全体に対する有機紫外線吸収剤の重量比率(内包率)を10〜80重量%程度にすることができる。
内包成分の全てが、次の(3)〜(4)の要件を満たし、かつモノマー成分に溶解することができる場合は、補助ポリマーを用いてもよいが、用いなくても成分を内包したマイクロカプセルを形成することができる。
(3) ポリマー成分に対して低い相溶性を有する。
(4) 内包成分と水との間の界面張力(γz)(mN/m)と、ポリマー成分と水との間の界面張力(γy)(mN/m)との関係において、γz≧γyの条件を満たす。
<相溶性の測定方法>
本明細書において、内包成分とポリマー成分との相溶性は、補助ポリマーについて説明した方法で測定する。ポリマー成分に対して低い相溶性を有する内包成分は、前記方法で透過率を測定した場合に、モノマーの重合率が1〜10%程度で透過率の低下が起こる内包成分である。
(3)〜(4)の要件を満たす内包成分だけを用いる場合には、補助ポリマーを使用しなくても、内包成分がモノマー成分とそれが重合することにより得られるポリマー成分との相分離を促進する。
また、補助ポリマーを使用しなくても、内包成分、モノマー成分および開始剤の均一溶液中で、モノマー成分が重合してポリマー成分となり、ポリマー成分が水との界面に吸着される際に、内包成分よりもポリマー成分の方が水との界面に吸着され易くなり、その結果、ポリマー成分からなるシェル内部に内包成分が内包されたマイクロカプセルが得られる。
モノマー成分(エチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼン)
モノマー成分の使用量は、目的とするマイクロカプセルの粒子径、シェルの厚さ等に応じて適宜選択できるが、一般には、内包成分1重量部に対して0.25〜10重量部程度が好ましく、0.3〜4重量部程度がより好ましく、0.4〜2.4重量部程度が更により好ましい。
開始剤
本発明方法で使用する開始剤は、上記液滴中で、モノマー成分の重合を開始させるものであり、油溶性の重合開始剤が広く使用できる。例えば、ラジカル重合開始剤であるアゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)等のアゾ化合物や、クメンヒドロペルオキシド、t−ブチルヒドロペルオキシド、ジクミルペルオキシド、ジ−t−ブチルペルオキシド、過酸化ベンゾイル、過酸化ラウロイルのような過酸化物等の、単量体に可溶なものが挙げられる。また、紫外線等の光により重合開始する光重合開始剤を用いてもよい。このような光重合開始剤としては、油溶性であれば、特に制限されるものではなく、従来から使用されているものが挙げられる。
開始剤の使用量は、モノマー成分の1重量部に対して、0.0001〜0.1重量部程度、特に0.001〜0.06重量部程度とするのが好ましい。
分散工程
本発明方法では、上記分散安定剤の水溶液中に、内包成分、モノマー成分、開始剤、および必要に応じて補助ポリマーを前記使用割合で含有する混合物を分散させ、懸濁重合を行う。
内包成分、必要に応じて添加される補助ポリマーおよび開始剤は、モノマー成分に溶解して、均一溶液となっているのが好ましい。混合時の温度は特に限定されず、例えば、0〜30℃程度で混合すればよい。
こうして得られた内包成分、モノマー成分、開始剤および必要に応じて添加される補助ポリマーの均一溶液を、次いで、上記分散安定剤の水溶液中で分散させる。
この均一溶液は、分散安定剤の水溶液100重量部当たり、1〜200重量部程度、特に10〜100重量部程度となるような量で使用するのが好ましい。
分散方法としては、ホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、超音波乳化機、高圧乳化機(高圧ホモジナイザー)、クレアミックス、ダブルモーションなどの機械的せん断力による分散方法や膜乳化法、マイクロチャネル乳化法等の公知の方法を採用できる。分散の際の温度条件は、使用する内包成分および開始剤の分解に影響する温度以下であれば限定されるものではないが、0〜30℃程度であるのが好ましい。
上記分散方法では、内包成分、モノマー成分、開始剤および場合により補助ポリマーの均一混合物が分散されて形成される液滴の大きさは単分散ではなく、一般に種々の異なる粒子径の液滴が混在したものとなる。従って、最終的に得られるマイクロカプセルも異なる粒子径を有する。
一方、分散方法を選択することにより、液滴の大きさを均一にして、単分散の液滴を得ることもできる。そのような単分散液滴を得る方法としては、例えば、多孔質ガラス(SPG)を利用した膜乳化法による単分散液滴を作製する方法やシード膨潤法(特開平8-20604号公報に記載の方法)などを挙げることができる。
このような粒子径が均一に揃った単分散の液滴を調製した場合は、最終的に得られるマイクロカプセルも粒子径が均一に揃った単分散となる。
また、これらの分散液を所望により1〜100MPa程度、好ましくは2〜70MPa程度、より好ましくは約3〜50MPa程度の高圧で乳化処理することにより、液滴の粒子径をさらに小さくすることができる。
いずれの場合も、上記液滴の平均粒子径は、マイクロカプセルの所望する平均粒子径に応じて適宜決定すればよいが、一般には0.4〜10μm程度、特に0.4〜5μm程度とするのが好ましい。内包成分、モノマー成分、開始剤および必要に応じて添加される補助ポリマーからなる均一溶液の粘度、分散安定剤の使用量、分散安定剤水溶液の粘度、分散方法、分散条件などを前記範囲で適宜設定することにより、前記範囲の液滴平均粒子径が得られる。
懸濁重合
こうして得られた内包成分、モノマー成分、開始剤および必要に応じて添加される補助ポリマーの均一混合物が分散された分散安定剤の水溶液を、懸濁重合に供するには、この水溶液を撹拌しながら加熱すればよい。
加熱温度としては、内包成分、モノマー成分、開始剤および必要に応じて添加される補助ポリマーの均一混合物の液滴中で、モノマー成分が開始剤により重合開始されるに足りる温度であれば特に限定されないが、一般には、30〜90℃程度、特に40〜80℃程度が好ましい。
懸濁重合は、所望のマイクロカプセルが得られるまで行う。懸濁重合に要する時間は、使用する内包成分、モノマー成分および開始剤の種類等により変動するが、一般には3〜48時間程度である。
また、懸濁重合に際しては、窒素ガス、アルゴンガス等の不活性ガス雰囲気下で行うのが好ましい。
こうして懸濁重合を行うことにより、内包成分、モノマー成分、開始剤および必要に応じて添加される補助ポリマーの均一溶液の液滴中で、モノマー成分が重合する。
得られたモノマー成分の重合体は、内包成分または/および補助ポリマーの存在により、相分離が促進され、その結果、単層構造のシェル、即ち、ポリマー成分からなるシェルが形成される。一方、中空部分には、内包成分および場合により補助ポリマーが内包された状態となる。
室温で固体の内包成分は、反応初期の液滴中ではモノマー成分に溶解しているが、モノマー成分の重合が進行するにつれて析出する傾向がある。
このようにして得られたマイクロカプセルは、分散液(サスペンジョン)のままで使用してもよく、また、濾過し必要に応じて水洗した後、スプレードライ、自然蒸発、減圧処理、シリカゲルなどの乾燥剤の使用によって、粉体の形態にして使用してもよい。
これにより、本発明のマイクロカプセルが得られる。
実施例
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
ポリビニルアルコール1.8gを水180gに溶解させて得た溶液に、有機紫外線吸収剤として、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル0.93g、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル8.07g、モノマー成分として架橋性モノマーのエチレングリコールジメタクリレート9g、補助ポリマーとしてポリスチレン0.9g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の0.036gを均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁方法は、バイオミキサー(BM-2、(株)日本精機製作所製)を用い、攪拌速度6000rpmで2分間、超音波ホモジナイザーで2分、室温条件下で行った。
次いで、懸濁液をセパラブルフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下で、120rpmで攪拌しながら、50℃で18時間、その後80℃で6時間懸濁重合させた。
重合終了後、1500rpmで10分遠心分離して有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを集めた。集めた有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、500mLの水で3回洗浄し、精製水を加えて分散させ有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルスラリーとして使用した(約56mL)。マイクロカプセル含有濃度は32重量%であった。
また水洗した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを大量の精製水に分散させ、スプレードライ(SPRAY DRYER SD-1000、EYELA製)することにより、乾燥した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル18gを得た。
実施例2
ポリビニルアルコール1.8gを水180gに溶解させて得た溶液に、有機紫外線吸収剤として、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル0.93g、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル8.07g、モノマー成分として架橋性モノマーのジビニルベンゼン9g、補助ポリマーとしてポリスチレン0.9g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の0.036gを均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁方法は、バイオミキサー(BM-2、(株)日本精機製作所製)を用い、攪拌速度6000rpmで2分間、超音波ホモジナイザーで2分、室温条件下で行った。
次いで、懸濁液をセパラブルフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下で、120rpmで攪拌しながら、50℃で18時間、その後80℃で6時間懸濁重合させた。
重合終了後、1500rpmで10分遠心分離して有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを集めた。集めた有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、500mLの水で3回洗浄し、精製水を加えて分散させ有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルスラリーとして使用した(約56mL)。マイクロカプセル含有濃度は32重量%であった。
また水洗した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを大量の精製水に分散させ、スプレードライ(SPRAY DRYER SD-1000、EYELA製)することにより、乾燥した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル18gを得た。
実施例3
ポリビニルアルコール1.8gを水180gに溶解させて得た溶液に、有機紫外線吸収剤として、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル0.93g、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル8.07g、モノマー成分として架橋性モノマーのエチレングリコールジメタクリレート9g、補助ポリマーとしてポリスチレン0.9g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の0.036gを均一混合してなる溶液を懸濁させた。バイオミキサー(BM-2、(株)日本精機製作所製)を用い、攪拌速度4000rpmで2分間、更に超音波分散器(US-1200TCVP、(株)日本精機製作所製)で、室温下約20分間分散処理を行なった。
次いで、懸濁液をセパラブルフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下で、120rpmで攪拌しながら、50℃で18時間、その後80℃で6時間懸濁重合させた。
重合終了後、1500rpmで10分遠心分離して有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを集めた。集めた有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、500mLの水で3回洗浄し、精製水を加えて分散させ有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルスラリーとして使用した(約56mL)。マイクロカプセル含有濃度は32重量%であった。
また水洗した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを大量の精製水に分散させ、スプレードライ(SPRAY DRYER SD-1000、EYELA製)することにより、乾燥した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル18gを得た。
実施例4
ポリビニルアルコール1.8gを水180gに溶解させて得た溶液に、有機紫外線吸収剤として、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル0.93g、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル8.07g、モノマー成分として架橋性モノマーのエチレングリコールジメタクリレート6.75gおよびジビニルベンゼン2.25g、補助ポリマーとしてポリスチレン0.9g、重合開始剤として2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)の0.036gを均一混合してなる溶液を懸濁させた。バイオミキサー(BM-2、(株)日本精機製作所製)を用い、攪拌速度4000rpmで2分間、更に超音波分散器(US-1200TCVP、(株)日本精機製作所製)で、室温下約20分間分散処理を行なった。次いで、懸濁液をセパラブルフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下で、120rpmで攪拌しながら、50℃で18時間、その後80℃で6時間懸濁重合させた。
重合終了後、1500rpmで10分遠心分離して有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを集めた。集めた有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、500mLの水で3回洗浄し、精製水を加えて分散させ有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルスラリーとして使用した(約56mL)。なお、マイクロカプセル含有濃度は32重量%であった。
また水洗した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを大量の精製水に分散させ、スプレードライ(SPRAY DRYER SD-1000、EYELA製)することにより、乾燥した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル18gを得た。
実施例5
有機紫外線吸収剤として、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル3.15g、パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル5.85gを使用した以外は、実施例1と同様にして、有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルスラリー(約56mL)を得た。マイクロカプセル含有濃度は32重量%であった。
実施例6
ポリビニルアルコール28.3gを水2.86kgに溶解させて得た溶液に、有機紫外線吸収剤として、2-〔4-(ジエチルアミノ)-2-ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル79.1g、パラメトキシ桂皮酸2-エチルヘキシル686.0g、モノマー成分として架橋モノマーのエチレングリコ−ルジメタクリレート765.0g、補助ポリマーとしてポリスチレン76.5g、重合開始剤として2,2’-アゾビス(2,4-ジメチルバレロニトリル)の9gを均一混合してなる溶液を懸濁させた。懸濁方法は、ホモミキサー(AGIホモミキサー、プライミクス株式会社製)を用い、ホモミキサー5000rpm、パドルミキサー50rpmで15分、その後、超高圧式ホモジナイザー(LAB-2000、SMT社製)を用いて高圧乳化処理を10MPa、2パスで行った。液温は30℃以下に保った。
続いて、懸濁液をセパラブルフラスコに入れ、窒素ガス雰囲気下で、120rpmで攪拌しながら、50℃で5時間、60℃で3時間、その後80℃で2時間重合させた。
重合後2日間静置し、デカンテーションして上清液をマイクロカプセルスラリーとして使用した。マイクロカプセルの含有濃度は35重量%であった。
本実施例は、実施例1〜5に比べて、分散安定剤のポリビニルアルコールの使用量が少ない。また、高圧乳化を行っている。
化粧料の調製例1〜4
実施例1で作製した有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル30g、濃グリセリン10g、1,3−ブチレングリコール10g、無水エタノール2g、流動パラフィン26g、モノステアリン酸POE(20)ソルビタン6g、ヒアルロン酸ナトリウム0.02g、キサンタンガム0.2g、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体0.2g、トリエタノールアミン0.1g、パラオキシ安息香酸メチル0.1g、精製水117.38gを用い、ホモミキサー(T.K.ROBOMICS、PRIMIX製)で、2000〜4000rpmで乳化し、化粧料1を調製した。
実施例2〜4で作製した各有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルを使用して、同様にして化粧料2〜4を調製した。
物性試験
<試験1>平均粒子径
レーザー回折散乱法により、レーザーの後方散乱を指標に粒子径を測定した。具体的には、濃厚系粒径アナライザー(FPAR-1000、大塚電子社製)を用い、上記実施例1〜4で作製した各スラリーを専用セル(6mL)に入れ、高濃度用プローブを用いて測定し、キュムラント解析によって粒子径を算出した。
<試験2>平均シェル厚
上記実施例1〜4で作製した乾燥マイクロカプセルを2%四酸化オスミウム水溶液で固定後、エタノールで脱水し、エポキシ樹脂に包埋後、ウルトラミクロトーム(t=80〜90nm)で超切片を作製し、四酸化ルテニウムで蒸気染色(室温:4時間)した後、透過型電子顕微鏡(JEOL JEM2000EX、日本電子社製)で作製した電顕写真を解析することによって求めた。解析方法は、カプセル5検体を任意に選択し、各検体について電顕写真の直径及びシェル厚を測定し、直径に対するシェル厚の比率(シェル厚/直径)の平均値を試験例1で得た平均粒子径に乗じて各シェル厚を得、5検体の平均シェル厚を算出した。
<試験3>平均内容積比率
試験1で求めた平均粒子径(r)と試験2で求めた平均シェル厚(s)とから、以下の式に従い、平均内容積比率を算出した。
平均内容積比率=( (r−2s)/r)×100
<試験4>平均シェル容積比率
100−(平均内容積比率)により平均シェル容積比率を算出した。
<試験5>有機紫外線吸収剤の重量比率(内包率)
実施例1〜4で得た各有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルのスラリー500mg(マイクロカプセル含有率:32重量%)を9.5mLの水に加え、10mL酢酸エチルで抽出した。酢酸エチル抽出液の200μLを2500倍濃度に希釈し、吸光度(310nm)を測定した。
別途、用いた有機紫外線吸収剤(混合物)を精密(それぞれ、50mg、100mgおよび200mg)に測り、それぞれを酢酸エチルに溶かして10mLとし、その200μLを2500倍濃度に希釈し、310nmの吸光度を測定し、検量線を作成した。
作成した検量線の吸収(310nm)より、内包した有機紫外線吸収剤の量を算出した。吸光度計は、Shimadzu社製UV-1700を用いた。
有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルのスラリー(500mg)の粒子重量は、スラリーのマイクロカプセル含有濃度(32重量%)より、500mg×0.32=160mgとした。
物性試験の結果を以下の表1及び表2に示す。
Figure 0005312922
Figure 0005312922
性能試験
<試験6>有機紫外線吸収剤の漏れ試験
実施例1〜実施例4、及び実施例6で作製した各有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセル、市販品A(シェル:シリコーンレジン化加水分解シルク;有機紫外線吸収剤:メトキシ桂皮酸エチルヘキシル;平均粒子径2〜3μm)、及び市販品B(シェル:架橋ポリメチルメタクリレート;有機紫外線吸収剤:パラメトキシ桂皮酸オクチル及び4−t−ブチル4’−メトキシジベンゾイルメタン;平均粒子径2〜3μm)をそれぞれ10%EtOH水溶液、10%1,3−ブチレングリコール水溶液、又は0.1%モノステアリン酸POE(20)ソルビタン含有10%1,3−ブチレングリコール水溶液に分散させ(マイクロカプセル濃度:15重量%)、内容物の漏れを評価した。
評価は、40℃で3ヶ月、及び50℃で1ヶ月保管後、それぞれ15000rpmで10分遠心分離し、上層を孔径0.2μmのフィルターおよび孔径0.1μmのフィルターで順に濾過し、通過液の吸光度(310nmおよび350nm)より漏れ評価を行った。吸光度の測定は、吸光度計(Shimadzu社製UV-2450)を用い、有機紫外線吸収剤の漏れ評価を行なった。
20%EtOH水溶液での結果を表3に示し、10%1,3−ブチレングリコール水溶液での結果を表4に、0.1%モノステアリン酸POE(20)ソルビタン含有10%1,3−ブチレングリコール水溶液での結果を表5に示す。表3〜表5中、×は吸光度が10以上、○は吸光度が0.5以上10未満、◎は吸光度が0.5未満であることを示す。
Figure 0005312922
Figure 0005312922
Figure 0005312922
実施例1〜4、及び6で作製した各有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルは、20%EtOH水溶液、又は10%1,3−ブチレングリコール水溶液中において、40℃3ヶ月後、及び50℃1ヶ月後でも有機紫外線吸収剤の漏れが認められなかったが、市販品A及びBは、40℃及び50℃の何れの場合も1週間保管後に有機紫外線吸収剤の漏れが認められた。
また、0.1%モノステアリン酸POE(20)ソルビタンを含有する10%1,3−ブチレングリコール水溶液中において、40℃で1ヶ月保管後に、実施例2及び市販品Bは有機紫外線吸収剤の漏れが認められ、また実施例1で作製したマイクロカプセルも少量の有機紫外線吸収剤の漏れが認められたが、実施例3、4、及び6で作製した各マイクロカプセルでは有機紫外線吸収剤の漏れが認められなかった。
<試験7>UVBおよびUVA防御能の評価
トランスポアテープ(3M社製)に化粧料の調製例1〜4で調製した各化粧料を2μl/cm2となるよう塗布し、SPFアナライザー(SPF 290S plus;Optometrics USA, Inc.)を使用して、Sunscreen Protection Factorおよび Erythemal UVA Protection Factorを求めた。Sunscreen Protection Factorは紫外線B波の吸収レベルを示す指標であり、Erythemal UVA Protection Factorは紫外線A波の吸収レベルを示す指標である。結果を以下の表6に示す。
Figure 0005312922
<試験8>マイクロカプセル及び有機紫外吸収剤の経皮吸収性の評価
試験手順
試験手順は以下の通りである。即ち、モルモット背部皮膚2箇所(正中線対称に左右)に被験物質500mgを閉塞塗布し、24時間後に被験物質を蒸留水を染み込ませた脱脂綿を用いて除去した。塗布部分の一方は、そのままの皮膚を摘出し、他方は角層除去(テープストリッピング)後摘出した。摘出した皮膚を、生理食塩液(5mL)中でホモジナイズし、酢酸エチル(1mL)を加え十分に攪拌後、遠心分離した。遠心分離後、酢酸エチル層(上清)を採取し、吸光度を測定した。
被験物質
被験物質として、実施例5で得たマイクロカプセルのスラリー500mg、及びこのスラリー500mg中に含まれる量の有機紫外線吸収剤93mgを用いた。
実施例5で得たスラリー中のカプセル濃度は32重量%であり、カプセルの有機紫外線吸収剤の内包率は58重量%であり、紫外線吸収剤の比率は、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル:パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル=65:35(重量比)である。このスラリーのカプセル濃度、及び有機紫外線吸収剤の内包率より、このスラリー500mgには、有機紫外線吸収剤93mgが含まれていると推定される。従って、有機紫外線吸収剤としては、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシルとパラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシルとを、2−〔4−(ジエチルアミノ)−2−ヒドロキシベンゾイル〕安息香酸ヘキシル:パラメトキシ桂皮酸2−エチルヘキシル=65:35の重量比で含む有機紫外線吸収剤93mgを用いた。
群設定
I:無塗布群(無処置)
II:無塗布群(角層除去)
III:有機紫外線吸収剤塗布群(無処置)
IV:有機紫外線吸収剤塗布群(角層除去)
V:マイクロカプセル塗布群(無処置)
VI:マイクロカプセル塗布群(角層除去)
結果
吸光度測定結果を図1に示す。また、測定した吸光度からバックグラウンドを差し引き、あらかじめ作製した検量線から皮膚に吸収された有機紫外線吸収剤量を求めた結果を図2に示す。
図1に示されるように、無塗布群と有機紫外線吸収剤塗布群とを比較すると、吸光度は、無塗布群(I及びII)に比べて有機紫外線吸収剤塗布群(III及びIV)では高値を示した。有機紫外線吸収剤塗布群の中では、吸光度は、無処置群(III)に比べて角層除去群(IV)の方が低い値であった(IV<III)。無塗布群とマイクロカプセル塗布群とを比較すると、吸光度は、無塗布・無処置群(I)に比べて、マイクロカプセル塗布・無処置群(V)の方がやや高値を示したが、無塗布・角層除去群(II)とマイクロカプセル塗布・角層除去群(VI)とは同レベルであった。
また図2に示されるように、有機紫外線吸収剤塗布群については、無処置群(III)では塗布した有機紫外線吸収剤93mgのうち、3.7mgが皮膚中に検出され、角層除去群(IV)でも有機紫外線吸収剤1.1mgが検出された。一方、マイクロカプセル塗布群については、無処置群(V)では有機紫外線吸収剤0.2mgが皮膚中に検出されたが、角層除去群(VI)では有機紫外線吸収剤は検出されなかった。
以上より、有機紫外線吸収剤塗布群と比較してマイクロカプセル塗布群では有機紫外線吸収剤、すなわちマイクロカプセルの経皮吸収が抑制されていることが分かる。また、マイクロカプセル塗布群では、無処置群(V)において、有機紫外線吸収剤が皮膚からわずかに検出されたが、角層除去群(VI)では検出されておらず、マイクロカプセルは角層より深くは吸収されないことが示された。
<試験9>有機紫外線吸収剤の水洗による除去の評価
K.Yamauchi, A.Yamauchi, T.Kusunoki, A.Kohda,Y.Konishi., J.Biomed.Mater.Res., 31, 439 (1996)に従ってケラチン膜を作製した。
ケラチン膜に実施例3で得た有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルスラリー(マイクロカプセル濃度:32重量%)を500mg塗布した。塗布後のケラチン膜を1.5時間室温で放置し、水洗後、60℃で30分ケラチン膜を乾燥した。乾燥後のケラチン膜を、酢酸エチル(10mL)で抽出した。抽出液を1mL取り、EtOHで100mLにメスアップして、UV250〜350nmの吸収を測定し、310nmの吸収を評価した。
有機紫外線吸収剤内包マイクロカプセルスラリーを塗布後水洗したケラチン膜から紫外線吸収剤の吸収(260nm以上の吸収)は認められなかった。
本発明のマイクロカプセル中の有機紫外線吸収剤の経皮吸収性を評価したグラフである。 本発明のマイクロカプセル中の有機紫外線吸収剤の経皮吸収性を評価したグラフである。

Claims (5)

  1. 有機紫外線吸収剤を内包したマイクロカプセルであり、マイクロカプセルのシェルが実質的にポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、エチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体、及びポリ(ジビニルベンゼン)からなる群より選ばれるポリマーからなり、平均粒子径が0.4〜10μmであるマイクロカプセルを含有する化粧料
  2. マイクロカプセルのシェルが実質的にポリ(エチレングリコールジメタクリレート)、及びエチレングリコールジメタクリレート/ジビニルベンゼン共重合体からなる群より選ばれるポリマーである、請求項1に記載の化粧料
  3. マイクロカプセルの平均粒子径が0.4〜5μmである、請求項1又は2に記載の化粧料
  4. マイクロカプセルの全体容積に対するシェル容積の比率が20〜90%である請求項1〜3のいずれか一項に記載の化粧料
  5. マイクロカプセル全体に対する有機紫外線吸収剤の重量比率が10〜80重量%である請求項1〜4のいずれか一項に記載の化粧料
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