JP5312127B2 - 水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法 - Google Patents
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上記水酸化アルミニウム含有溶液の処理工程中に結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程及び/又は第二回収工程を導入し、
上記結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程では、上記水酸化アルミニウム含有溶液を析出槽に導入すると共にこの水酸化アルミニウム含有溶液中に種子として結晶性水酸化アルミニウムを添加して結晶性水酸化アルミニウムを析出せしめ、この析出した結晶性水酸化アルミニウムを含むスラリー溶液の一部を析出槽から抜き出して脱水し、結晶性水酸化アルミニウムを回収すると共に濾液を析出槽に返送させ、また、上記スラリー溶液を沈降分離して得られたアルミニウムを含むアルミニウム含有分離液を回収し、次いでこのアルミニウム含有分離液を酸で中和処理し、得られた中和処理液の一部又は全部を脱水して水酸化アルミニウムゲルと中性分離液とを回収し、回収された水酸化アルミニウムゲルを上記水酸化アルミニウム含有溶液中に溶解させると共に中性分離液を排水し、また、
上記結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程では、上記水酸化アルミニウム含有溶液又は第一工程の中和処理で得られた中和処理液の残部中に酸を添加して水酸化アルミニウムが酸性溶液中に溶解した酸性溶解液を調製し、この酸性溶解液を中和槽に導入すると共にこの酸性溶解液中にアルカリを添加して酸性溶解液を水酸化アルミニウムの酸性溶解領域側から中和し、更にこの中和時に種子として結晶性水酸化アルミニウムを添加し、次いで析出した結晶性水酸化アルミニウムを沈降分離し脱水して回収する
ことを特徴とする水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法である。
本発明において、処理対象となる水酸化アルミニウム含有溶液については、アルミニウム材の表面処理工程で発生する水酸化アルミニウムを含み、処理を必要とする溶液であれば、特にその由来については制限されるものではなく、例えば、エッチング処理の際に発生するミスト等由来の漏洩廃液や洗浄水由来の廃液、陽極酸化処理の際に発生する老化浴由来の廃液、ミスト等由来の漏洩廃液あるいは洗浄水由来の廃液等を始めとして、コンデンサー製造工場の水洗排水や、アルミニウム形材の押出加工に用いられた工具やダイスの洗浄廃液等の種々の水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム廃液や、これらの水酸化アルミニウム廃液を中和処理した際に発生する水酸化アルミニウムスラッジを下記のスラッジ溶解工程で処理して得られたスラッジ溶解液を挙げることができ、また、これら水酸化アルミニウム廃液やスラッジ溶解液についてはリン成分を含むものであってもよい。
そして、処理対象の水酸化アルミニウム含有溶液がアルミニウム材の表面処理工程で生じた水酸化アルミニウムスラッジ由来のスラッジ溶解液である場合、先ず、この水酸化アルミニウムスラッジをスラッジ溶解工程に導入し、このスラッジ溶解工程では、上記の水酸化アルミニウムスラッジをアルカリ溶液中に溶解してアルミン酸ナトリウムを含むスラッジ溶解液を調製するが、このスラッジ溶解工程で用いられるアルカリ溶液についても、特に制限されるものではなく、例えば水酸化ナトリウム水溶液からなるバージン・アルカリ溶液を用いることができるが、水酸化アルミニウムスラッジの溶解に用いる水酸化ナトリウムを可及的に再利用するという観点から、好ましくは、結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程において回収されるアルミニウム含有分離液をアルカリ溶液の一部又は全部としてスラッジ溶解工程に返送し、水酸化アルミニウムスラッジを溶解してスラッジ溶解液を調製するアルカリ溶液又はその一部として使用するのがよい。
このようにして調製されたスラッジ溶解液は、処理対象の水酸化アルミニウムスラッジがリン成分を含有するリン含有水酸化アルミニウムスラッジである場合には結果としてリン成分を含有することになるので、このスラッジ溶解液を結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程及び/又は第二回収工程に導入する前に、スラッジ溶解液中に水酸化カルシウムを添加して結晶性リン酸カルシウムを析出させ、次いで沈降分離し脱水してスラッジ溶解液中のリン成分を結晶性リン酸カルシウムとして回収するリン回収工程に導入する。
この結晶性水酸化アルミニウム〔ジブサイト:αAl(OH)3〕の第一回収工程では、先ず、上記のスラッジ溶解工程で調製され、また、必要により上記のリン回収工程でリン成分が除去されたスラッジ溶解液や、上記の水酸化アルミニウム廃液等の水酸化アルミニウム含有溶液中に、この第一回収工程で回収された水酸化アルミニウムゲルが導入されて、水酸化アルミニウム含有溶液のアルミニウム濃度(Al濃度)が高められる。
また、上記結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程では、先ず、上記の水酸化アルミニウム含有溶液又は上記第一工程の中和処理で得られた中和処理液の残部を中和槽に導入し、この中和槽において上記水酸化アルミニウム含有溶液又は中和処理液の残部中に酸を添加して水酸化アルミニウムが酸性溶液中に溶解した酸性溶解液を調製する。この際に用いる酸としては、上記第一回収工程において水酸化アルミニウム含有分離液の中和処理に用いられたものと同様の酸を用いることができ、また、調製された酸性溶解液のpH値は好ましくはpH4.2±0.2の範囲、より好ましくはpH4.2±0.1の範囲であるのがよい。酸性溶解液のpH値がこの範囲を外れると、酸性溶解液が白濁するという問題が生じる。
この実施例1においては、水酸化アルミニウムスラッジとしてコンデンサー製造工場等で発生するリン含有水酸化アルミニウムスラッジを用い、図2に示すフローに従って、次のようにして結晶性水酸化アルミニウム(ジブサイト)をその第一回収工程及び第二回収工程で回収した。
図2に示すフローにおいて、リン含有水酸化アルミニウムスラッジ1000kg(Al:28重量%、P:8重量%、含水率:79重量%、)を第一溶解槽に移し、25wt%-水酸化ナトリウム溶液303kgとアルカリ溶媒として回収槽からの回収液2.1m3とを加え、第一溶解槽にて、溶解温度80℃、溶解時間30分で水酸化アルミニウムスラッジを溶解し、全水酸化ナトリウムとアルミニウムとのモル比(T・NaOH/Al)が1.7であるスラッジ溶解液とした。
上記のスラッジ溶解工程で得られたスラッジ溶解液を第一析出・分離槽に導入し、この第一析出・分離槽内にて、スラッジ溶解液に種子としてリン酸カルシウム200グラム/リットル(g/L)を添加し、また、20wt%-水酸化カルシウム403kgを添加し、析出温度80℃、析出時間4時間でリン酸カルシウムを析出させ、析出リン酸カルシウム含有液を遠心分離機(第一脱水機)でリン酸カルシウムと濾液とに分離した。
第一析出・分離槽の清澄液(リン回収処理後のスラッジ溶解液)を第二溶解槽へ移し、この第二溶解槽でスラッジ溶解液中に後工程で回収された水酸化アルミニウムゲルを溶解し、更にこのスラッジ溶解液を第二析出・分離槽へ移してスラッジ溶解液中に種子として結晶性水酸化アルミニウム200g/Lを添加し、析出温度50℃、析出時間24時間で結晶性水酸化アルミニウムを析出させた。この第二析出・分離槽におけるアルミニウムの加水分解率は61重量%であった。
第二中和槽では、中和処理液に300g/L硫酸を徐々に添加し、pHを4.2±0.2に調整することにより酸性スラッジ溶解液とし、この酸性スラッジ溶解液を第三中和・析出槽に送った。この第三中和・析出槽では、平均粒径10μmの結晶水酸化アルミニウム49.8kgを添加すると共に、水酸化ナトリウム(NaOH)40g/Lを徐々に添加してpHを4.5±0.2に到達するまでpH調整を行って中和した。
水酸化アルミスラッジ中のアルミニウム分から結晶性水酸化アルミニウムを回収したアルミニウム分回収率は97重量%であった。
[スラッジ溶解工程]
図3に示すフローにおいて、コンデンサー製造工場等で発生したリン含有水酸化アルミニウムスラッジ1000kg(Al:28重量%、P:8重量%、含水率:79重量%、)を第一溶解槽に移し、25wt%-水酸化ナトリウム溶液353kgとアルカリ溶媒として回収槽からの回収液1.78m3とを加え、第一溶解槽にて、溶解温度80℃、溶解時間30分で水酸化アルミニウムスラッジを溶解し、全水酸化ナトリウムとアルミニウムとのモル比(T・NaOH/Al)が1.7であるスラッジ溶解液とした。
上記のスラッジ溶解工程で得られたスラッジ溶解液を第一析出・分離槽に導入し、この第一析出・分離槽内にて、スラッジ溶解液に種子としてリン酸カルシウム200g/Lを添加し、また、20wt%-水酸化カルシウム411kgを添加し、析出温度80℃、析出時間4時間でリン酸カルシウムを析出させ、析出リン酸カルシウム含有液を遠心分離機(第一脱水機)でリン酸カルシウムと濾液とに分離した。
第一析出・分離槽の清澄液(リン回収処理後のスラッジ溶解液)を第二溶解槽へ移し、この第二溶解槽でスラッジ溶解液中に後工程で回収された水酸化アルミニウムゲルを溶解し、更にこのスラッジ溶解液を第二析出・分離槽へ移してスラッジ溶解液中に種子として結晶性水酸化アルミニウム200g/Lを添加し、析出温度50℃、析出時間24時間で結晶性水酸化アルミニウムを析出させた。この第二析出・分離槽におけるアルミニウムの加水分解率は63重量%であった。
また、遠心分離機からの分離液は濾過槽を経由させて第二析出・分離槽内に戻した。
[スラッジ溶解工程]
図4に示すフローにおいて、アルマイト製造工場等で発生した水酸化アルミニウムスラッジ1000kg(Al:28重量%、S:6重量%、含水率:75重量%、)を第一溶解槽に移し、25wt%-水酸化ナトリウム溶液418kgとアルカリ溶媒として回収槽からの回収液3.09m3とを加え、第一溶解槽にて、溶解温度80℃、溶解時間30分で水酸化アルミニウムスラッジを溶解し、全水酸化ナトリウムとアルミニウムとのモル比(T・NaOH/Al)が1.7であるスラッジ溶解液とした。
上記のスラッジ溶解工程で得られたスラッジ溶解液を第一凝集分離槽に移送し、この第一凝集・分離槽内でスラッジ溶解液へ高分子凝集剤(ポリアクリル酸ナトリウム)水溶液10mg/Lを添加し、緩速攪拌してスラッジ溶解液中のアリカリ不溶解分をフロック形成させ、次いで清澄液と汚泥とに固液分離させた。汚泥はフィルタ−プレス(第一脱水機)によりカセイスラッジと濾液に分離され、また、濾液は第一凝集分離槽に戻され、更に、回収されたカセイスラッジ36kg(Al:18重量%、Mg:16重量%、含水率:65重量%)は産業廃棄物として処分された。
第一凝集・分離槽の清澄液(カセイスラッジ分離後のスラッジ溶解液)を第二溶解槽へ移し、この第二溶解槽でスラッジ溶解液中に後工程で回収された水酸化アルミニウムゲルを溶解し、更にこのスラッジ溶解液を第二析出・分離槽へ移してスラッジ溶解液中に種子として結晶性水酸化アルミニウム200g/Lを添加し、析出温度50℃、析出時間24時間で結晶性水酸化アルミニウムを析出させた。この第二析出・分離槽におけるアルミニウムの加水分解率は59重量%であった。
次に、この第一中和槽にて中和された中和処理液のうち1.25m3を汚泥槽へ送り、残りの0.24m3は第二中和槽(結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程)へ送った。
第二中和槽では、中和処理液に300g/L硫酸を徐々に添加し、pHを4.2±0.2に調整することにより酸性スラッジ溶解液とし、この酸性スラッジ溶解液を第三中和・析出槽に送った。この第三中和・析出槽では、平均粒径10μmの結晶水酸化アルミニウム49.8kgを添加すると共に、水酸化ナトリウム(NaOH)40g/Lを徐々に添加してpHを4.5±0.2に到達するまでpH調整を行って中和した。
水酸化アルミスラッジ中のアルミニウム分から結晶性水酸化アルミニウムを回収したアルミニウム分回収率は97重量%であった。
[スラッジ溶解工程]
図5に示すフローにおいて、アルマイト製造工場等で発生した水酸化アルミニウムスラッジ1000kg(Al:28重量%、S:6重量%、含水率:75重量%、)を第一溶解槽に移し、25wt%-水酸化ナトリウム溶液435kgとアルカリ溶媒として回収槽からの回収液3.02m3とを加え、第一溶解槽にて、溶解温度80℃、溶解時間30分で水酸化アルミニウムスラッジを溶解し、全水酸化ナトリウムとアルミニウムとのモル比(T・NaOH/Al)が1.7であるスラッジ溶解液とした。
上記のスラッジ溶解工程で得られたスラッジ溶解液を第一凝集分離槽に移送し、この第一凝集・分離槽内でスラッジ溶解液へ高分子凝集剤(ポリアクリル酸ナトリウム)水溶液10mg/Lを添加し、緩速攪拌してスラッジ溶解液中のアリカリ不溶解分をフロック形成させ、次いで清澄液と汚泥とに固液分離させた。汚泥はフィルタ−プレス(第一脱水機)によりカセイスラッジと濾液に分離され、また、濾液は第一凝集分離槽に戻され、更に、回収されたカセイスラッジ36kg(Al:18重量%、Mg:16重量%、含水率:65重量%)は産業廃棄物として処分された。
第一凝集・分離槽の清澄液(カセイスラッジ分離後のスラッジ溶解液)を第二溶解槽へ移し、この第二溶解槽でスラッジ溶解液中に後工程で回収された水酸化アルミニウムゲルを溶解し、更にこのスラッジ溶解液を第二析出・分離槽へ移してスラッジ溶解液中に種子として結晶性水酸化アルミニウム200g/Lを添加し、析出温度50℃、析出時間24時間で結晶性水酸化アルミニウムを析出させた。この第二析出・分離槽におけるアルミニウムの加水分解率は60重量%であった。
水酸化アルミニウムスラッジ中のアルミニウム分から結晶性水酸化アルミニウムを回収したアルミニウム分回収率は97重量%であった。
図6において、アルミニウム押出し形材製造工場等で発生する水酸化アルミニウム廃液(いわゆるダイス洗浄廃液、Al:100g/L)1m3を受け入れ受槽から第二中和槽へ移し、硫酸濃度200g/L及びアルミニウム濃度(Al濃度)15g/Lを含むアルマイト処理廃液を徐々に添加し、pHを4.2±0.2に調整して反応液を酸性とした。これに要したアルマイト廃液は3.68m3であった。この反応液を第三中和・析出槽へ送った。
水酸化アルミニウム廃液中のアルミニウム分から結晶性水酸化アルミニウムを回収したアルミニウム分回収率は99重量%であった。
図7において、アルミニウム押出し形材製造工場等で発生する水酸化アルミニウム廃液(いわゆるダイス洗浄廃液、Al:100g/L)1m3を受け入れ受槽から第二中和槽へ移し、硫酸濃度200g/L及びアルミニウム濃度(Al濃度)15g/Lを含むアルマイト処理廃液を徐々に添加し、pHを4.2±0.2に調整して反応液を酸性とした。これに要したアルマイト廃液は3.68m3であった。この反応液を第三中和・析出槽へ送った。
この工程で得られた結晶性水酸化アルミニウムは、ろ過性の良い結晶性水酸化アルミニウム(擬似ベーマイト)であった。また、水酸化アルミニウム廃液中のアルミニウム分から結晶性水酸化アルミニウムを回収したアルミニウム分回収率は99重量%であった。
Claims (12)
- アルミニウム又はアルミニウム合金からなるアルミニウム材の表面処理工程で生じた水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム含有溶液を処理して結晶性水酸化アルミニウムを回収するに際し、
上記水酸化アルミニウム含有溶液の処理工程中に結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程及び/又は第二回収工程を導入し、
上記結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程では、上記水酸化アルミニウム含有溶液を析出槽に導入すると共にこの水酸化アルミニウム含有溶液中に種子として結晶性水酸化アルミニウムを添加して結晶性水酸化アルミニウムを析出せしめ、この析出した結晶性水酸化アルミニウムを含むスラリー溶液の一部を析出槽から抜き出して脱水し、結晶性水酸化アルミニウムを回収すると共に濾液を析出槽に返送させ、また、上記スラリー溶液を沈降分離して得られたアルミニウムを含むアルミニウム含有分離液を回収し、次いでこのアルミニウム含有分離液を酸で中和処理し、得られた中和処理液の一部又は全部を脱水して水酸化アルミニウムゲルと中性分離液とを回収し、回収された水酸化アルミニウムゲルを上記水酸化アルミニウム含有溶液中に溶解させると共に中性分離液を排水し、また、
上記結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程では、上記水酸化アルミニウム含有溶液又は上記第一工程の中和処理で得られた中和処理液の残部中に酸を添加して水酸化アルミニウムが酸性溶液中に溶解した酸性溶解液を調製し、この酸性溶解液を中和槽に導入すると共にこの酸性溶解液中にアルカリを添加して酸性溶解液を水酸化アルミニウムの酸性溶解領域側から中和し、更にこの中和時に種子として結晶性水酸化アルミニウムを添加し、次いで析出した結晶性水酸化アルミニウムを沈降分離し脱水して回収する
ことを特徴とする水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。 - 水酸化アルミニウム含有溶液が、アルミニウム材の表面処理工程で生じた水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウムスラッジをスラッジ溶解工程に導入し、このスラッジ溶解工程で水酸化アルミニウムスラッジをアルカリ溶液中に溶解して調製されたスラッジ溶解液であり、また、酸性溶解液が上記水酸化アルミニウムスラッジ由来の水酸化アルミニウム含有溶液又は第一工程の中和処理液の残部中に酸を添加して得られた酸性スラッジ溶解液である請求項1に記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 上記結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程では、酸性スラッジ溶解液中にアルカリを添加してpH4.5±0.2まで中和する請求項2に記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 水酸化アルミニウムスラッジがリン成分を含有するリン含有水酸化アルミニウムスラッジである場合、スラッジ溶解液を結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程及び/又は第二回収工程に導入する前にリン回収工程に導入し、このリン回収工程では、上記スラッジ溶解液中に水酸化カルシウムを添加して結晶性リン酸カルシウムを析出させ、次いで脱水してスラッジ溶解液中のリン成分を結晶性リン酸カルシウムとして回収する請求項2又は3に記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程において、スラリー溶液を沈降分離して回収されるアルミニウム含有分離液が、スラリー溶液の沈降分離で得られた清澄液及び/又は結晶性水酸化アルミニウムの脱水時に得られた濾液である請求項2〜4のいずれかに記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程において回収されたアルミニウム含有分離液の一部をスラッジ溶解工程に返送し、水酸化アルミニウムスラッジを溶解してスラッジ溶解液を調製するアルカリ溶液又はその一部として使用する請求項2〜5のいずれかのいずれかに記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程において、酸性スラッジ溶解液のpH値がpH4.2±0.2である請求項2〜6のいずれかに記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程において、酸性スラッジ溶解液中に種子として添加される結晶性水酸化アルミニウムが、結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程で得られた結晶性水酸化アルミニウムである請求項2〜7のいずれかに記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程で回収されたアルミニウム含有分離液の一部を抜き出して系内液量を調整する請求項2〜8のいずれかに記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 結晶性水酸化アルミニウムの第一回収工程においてジブサイト又はジブサイトと擬似ベーマイトの混合物、及び/又は、第二回収工程において擬似ベーマイト又はジブサイトと擬似ベーマイトの混合物を任意に回収する請求項2〜9のいずれかに記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 水酸化アルミニウム含有溶液が、アルミニウム材の表面処理工程で生じた水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム廃液であり、この水酸化アルミニウム廃液を結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程に導入し、この結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程では、調製された酸性溶解液中にアルカリを添加してpH4.5±0.2まで中和する請求項1に記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
- 水酸化アルミニウム含有溶液が、アルミニウム材の表面処理工程で生じた水酸化アルミニウムを含む水酸化アルミニウム廃液であり、この水酸化アルミニウム廃液を結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程に導入し、この結晶性水酸化アルミニウムの第二回収工程では、酸性溶解液中にアルカリを添加してpH7±0.5まで中和する請求項1に記載の水酸化アルミニウム含有溶液の処理方法。
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