JP3903591B2 - フッ素及びリン含有排水の処理方法 - Google Patents

フッ素及びリン含有排水の処理方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はフッ素及びリン含有排水の処理方法に係り、特に、半導体製造排水、液晶製造排水などのフッ素とリンを含む排水中のフッ素とリンを少ない薬注量で低濃度にまで処理する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、フッ素とリンとを含有する排水の処理方法としては多くの提案はなされていないが、フッ素含有排水の処理方法については種々の方法が提案されている。
【0003】
図2は、従来の一般的なフッ素含有排水の処理方法を示す系統図である。
【0004】
この方法では、第1中和槽1において、原水に消石灰(Ca(OH)2 )を添加すると共にpH調整剤(酸)を添加してpH6.5以上でフッ素をCaF2 として析出させる。次いで、第1凝集槽2において、この第1中和槽1の処理水に高分子凝集剤(ポリマー)を添加して凝集処理し、凝集処理水を第1沈殿槽3で固液分離する。次いで、第2中和槽4において、この第1沈殿槽3の分離水にアルミニウム塩(Al塩)とpH調整剤としてのCa(OH)2 を添加して、pH6.5前後の条件で、残留するフッ素を水酸化アルミニウム(Al(OH)3 )に [Al(OH)3 ]n・Fの形で吸着させて共沈させ、第2凝集槽5にて第2中和槽4の処理水にポリマーを添加して凝集処理し、凝集処理水を第2沈殿槽6で固液分離する。
【0005】
この図2に示す方法は、フッ素をCa(OH)2 とAl塩とで2段階で沈殿処理するものであり、第1段目の処理では、pH6.5以上でフッ素をCaF2 として除去するが、この場合、CaがCaF2 生成に要する当量以上存在しないとCaF2 の沈殿が生じないため、H2 SO4 ,HCl等の酸を添加し、Ca(OH)2 注入量を増やし、CaF2 生成に必要なCa量を確保している。
【0006】
生成するCaF2 の理論溶解度は8mg/L(Fとして)であるが、実際には、この一段目の沈殿処理ではなお更に15〜20mg/Lのフッ素が残留するため、一段目の処理水に更にAl塩を添加して残留フッ素を除去する2段目の処理を行う。
【0007】
しかし、図2に示す2段処理法では、得られる汚泥の沈降性が悪く、固形分濃度(汚泥濃度)は1〜5%程度と低い上に、難脱水性であり、その結果、沈殿槽が大型化し、排出汚泥量が多く、かつ、その処分も困難であるという欠点があった。
【0008】
この問題を解決するものとして、HDS(High Density Solids)法と称されるフッ素含有排水の処理方法が実用化されている。DHS法は、図1に示す如く、汚泥反応槽7を設け、この汚泥反応槽7にて、第1沈殿槽3で分離した汚泥に、図2に示す方法で原水に直接添加していたCa(OH)2 を予め添加し、その反応汚泥を原水に添加する点が、図2に示す方法と異なる。
【0009】
このHDS法によれば、原水中のフッ素は汚泥表面のCa(OH)2 化合物と反応し、汚泥表面でCaF2 が生成し、結晶が成長する。この結晶汚泥の循環により一層結晶が成長し、汚泥は重質化し、沈降性、脱水性が向上する。この結果、汚泥濃度は15〜30%と高くなり、汚泥発生量は少なくなり、その処分も容易となる。
【0010】
例えば、図2に示す通常の2段処理法で得られる脱水ケーキの含水率は75%前後であるが、HDS法の適用で50%程度の含水率の脱水ケーキが得られるようになり、発生する脱水ケーキ量は半減する。更に、HDS法の適用により1段目の処理水水質が向上するため、2段目で添加するAl塩量も少なくなり、この点からも汚泥発生量の低減が図れる。
【0011】
ところで、一般に、Ca(OH)2 とフッ素とを反応させる場合、反応pHは4〜12でCaF2 が生成するとされているが、排水性状によってはpH中性付近で反応させることもあり、逆に、Caをできるだけ多く供給した方が良いとしてpH10〜12で反応させることもある。
【0012】
図1に示す従来のHDS法では比較的純粋なCaF2 結晶が成長するためか、CaF2 の生成は、通常、pH6〜7の微酸性が最適であるとされている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
従来のHDS法によるフッ素含有排水の処理方法を、フッ素とリンとを含む排水の処理に適用した場合においても、処理効果を得ることができることが予想されるが、薬注効率等の向上の面からは、更に処理条件等を検討することが必要となる。
【0014】
本発明は上記従来の実情に鑑みてなされたものであって、HDS法をフッ素及びリン含有排水の処理に適用し、少ない薬注量にて高水質の処理水を得る方法を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明のフッ素及びリン含有排水の処理方法は、フッ素とリンを含む排水にカルシウム化合物を供給して沈殿物を形成させる第1の反応工程と、該第1の反応工程の処理水を固液分離する第1の固液分離工程と、該第1の固液分離工程で分離された分離水にアルミニウム化合物を添加して沈殿物を形成させる第2の反応工程と、該第2の反応工程の処理水を固液分離する第2の固液分離工程と、前記第1の固液分離工程で分離された汚泥に前記カルシウム化合物を添加して前記第1の反応工程に返送する返送工程と、を備えてなるフッ素及びリン含有排水の処理方法であって、前記第1の反応工程のpHを7〜8.5に調整することを特徴とする。
【0016】
本発明者らは従来のHDS法をフッ素及びリン含有排水へ適用することを検討したところ、HDS法の利点を損なうことなく、良好な処理水が得られることを確認したが、HDS法の上述のような微酸性のpH条件では、薬剤使用量の観点からは満足すべき結果が得られないことを知見した。そして、フッ素と共にリンをも含む排水の処理におけるpH条件について更に次のような検討を行った。
【0017】
フッ素とリンを含む排水をアルミニウム化合物で処理した場合、次のような反応で、フッ素及びリンが不溶化される。
【0018】
【化1】
Figure 0003903591
【0019】
上記(1),(2)のいずれの反応も、pH6.5前後が適切であるため、アルミニウム化合物による高度処理は、pH6.5前後で行われるが、上記(1),(2)の反応が併発する場合、次のようなことが考えられる。即ち、上記(1)の反応は、吸着反応であり、フッ素の処理目標値によりアルミニウム化合物の必要量は変化する。例えば、処理目標値8mg/Lの場合は、Al/F(重量比)=2〜3であり、同5mg/Lの場合はAl/F=3〜4である。一方、AlPO4 の反応は当量反応であり、Al/P(重量比)≒1である。上記(1),(2)の反応について更に検討したところ、後述の実施例及び比較例で示す如く、(2)の反応はほぼ当量反応であり、かつ、(1)の反応に優先して進行することが明らかとなった。
【0020】
従って、アルミニウム化合物をフッ素に効果的に作用させるためには、リンの共存は望ましくなく、HDS法によりフッ素及びリンを処理する場合には、1段目の処理において、リンをできるだけ除去し、2段目の処理において、アルミニウム化合物とフッ素との反応を効果的に進行させることが重要である。
【0021】
本発明者らは、上記知見に基き、1段目の処理におけるリン及びフッ素の除去効率を調べたところ、後述の実験例に示す如く、フッ素の除去効率の面からは、1段目の処理におけるpH条件は、pH6.5前後が好ましいが、リンの除去効率を優先させた場合、1段目の処理におけるpH条件はpH7.0以上で高い程望ましい。ただし、このpH値が過度に高く、pH9以上となると、リンはPO4 −P 1mg/L以下となり、2段目の処理においてアルミニウム化合物を消費しないが、アルカリ消費量が増加すると共に残留フッ素が多くなる。このようなことから、本発明では、1段目の処理におけるpH条件を7.0〜8.5、好ましくは7.5〜8.5とする。
【0022】
なお、HDS法をフッ素とリンとを含む排水の処理に適用する場合、2段目のアルミニウム化合物による処理でフッ素とリンは同時に除去されるため、一般的には、1段目におけるリンの除去性能が取り上げられることはなく、1段目の処理においてフッ素をなるべく多く除去することが望まれていた。
【0023】
本発明は、上述の如く、1段目の処理において、フッ素を効率的に除去することよりも、リンの除去を優先させ、フッ素とリンの合計の残留量を少なくすることが、2段目の処理におけるアルミニウム化合物の消費量の低減の上で有利であるという新規知見を得、このような知見に基いて完成されたものである。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を詳細に説明する。
【0025】
本発明のフッ素及びリン含有排水の処理方法は、基本的には、図1に示すHDS法による2段処理によって実施される。
【0026】
即ち、原水(フッ素及びリン含有排水)は、まず第1中和槽1に導入され、後述の汚泥反応槽7からの反応汚泥とpH調整剤とが添加されて撹拌されることにより、フッ素及びリンが不溶化される。即ち、フッ素は反応汚泥表面のカルシウム化合物との反応でフッ化カルシウムとして不溶化され、リンはリン酸カルシウムなどの形態で不溶化される。
【0027】
本発明では、この第1中和槽1における反応で、リンをできるだけ除去すると共にフッ素含有量も低くできるようなpH条件として、pH7〜8.5、好ましくはpH7.5〜8.5に調整する。従って、pH調整剤としては、原水性状に応じて、塩酸、硫酸などの酸、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム等のアルカリが適宜添加される。この第1中和槽1においては、pH計を設け、pH計に連動したpH調整剤の添加制御を行うのが好ましい。
【0028】
この第1中和槽1における反応時間は、一般的には10〜60分程度である。
【0029】
第1中和槽1の流出液(反応液)は次いで、第1凝集槽2に導入され、ポリアクリルアミド加水分解物等のポリマーが添加され凝集処理される。この第1凝集槽2におけるポリマー添加量は1〜5mg/L程度とするのが好ましい。
【0030】
第1凝集槽2の流出液(凝集処理液)は次いで第1沈殿槽3に導入され、固液分離される。
【0031】
この第1沈殿槽3で分離された汚泥の一部は、汚泥反応槽7に送給され、第1中和槽1に返送される。
【0032】
この汚泥返送量は、原水量に対して0.1〜1倍量とするのが好ましく、余剰汚泥は系外へ排出される。
【0033】
汚泥反応槽7では、返送汚泥にカルシウム化合物を添加、混合する。このカルシウム化合物としては、消石灰、塩化カルシウム、炭酸カルシウムなどを用いることができ、消石灰を用いた場合には、pH調整剤を兼ねることができる。
【0034】
カルシウム化合物の添加量は第1中和槽1におけるフッ素とリンの反応当量の1〜3倍量とするのが好ましい。
【0035】
なお、汚泥反応槽7を設ける代りに、汚泥返送配管に直接カルシウム化合物を添加し、ラインミキサ等で配管内で混合するようにしても良い。
【0036】
第1沈殿槽3の流出液(分離液)は、次いで、第2中和槽4に導入されアルミニウム化合物及びpH調整剤が添加、混合され、前述の(1),(2)の反応でフッ素を吸着除去すると共にリンをリン酸アルミニウムとして不溶化することで、残留するフッ素及びリンを除去する。
【0037】
ここで、アルミニウム化合物としては、硫酸バンド(硫酸アルミニウム)、塩化アルミニウムなどのアルミニウム塩のほか、アルミン酸塩などを用いることができるが、アルミニウム塩が好ましい。アルミニウム化合物の添加量は、処理目標値にもよるが、通常の場合、反応当量の1〜3倍量程度とされる。
【0038】
また、第2中和槽4における処理は、6〜7.5、特にpH6.5前後のpH条件で行うのが好ましく、従って、このようなpH条件となるように、各種の酸又はアルカリが添加される。第2中和槽4においても、pH計を設け、pH計に連動したpH調整剤の添加制御を行うのが好ましい。
【0039】
この第2中和槽4における反応時間は、一般的には10〜30分程度である。
【0040】
本発明では、前述の如く、第1中和槽1において、リンをなるべく多く除去すると共にフッ素をも十分に低くし、リン及びフッ素の合計の残留量が少なくなるようなpH条件を採用するために、第2中和槽4において、フッ素の吸着反応に優先するリンの不溶化反応に消費されるアルミニウム化合物の消費量を低減し、少ないアルミニウム化合物添加量でフッ素及びリンを効率的に除去し、高水質処理水を得ることができる。
【0041】
第2中和槽4の流出液(反応液)は次いで、第2凝集槽5に導入され、ポリアクリルアミド加水分解物等のポリマーが添加され凝集処理される。この第2凝集槽5におけるポリマー添加量は1〜5mg/L程度とするのが好ましい。
【0042】
第2凝集槽5の流出液(凝集処理液)は次いで第2沈殿槽6に導入され、固液分離される。
【0043】
この第2沈殿槽6で分離された汚泥は、系外へ排出され、第1沈殿槽3の余剰汚泥と共に、脱水機で脱水されて減容化され、回収、廃棄などの処分に供される。
【0044】
なお、固液分離手段としての第1,第2沈殿槽3,6としては、通常の沈殿槽を用いることができるが、スラッジブランケット型固液分離槽や膜分離槽などであっても良い。
【0045】
このような本発明の方法は、半導体製造廃水、液晶製造廃水又はリン肥料製造廃水等のフッ素とリンを含む排水の処理に極めて有用である。
【0046】
【実施例】
以下に実験例、実施例及び比較例を挙げて本発明をより具体的に説明する。
【0047】
実験例1
図1に示すフローにおいて、第1中和槽1、第1凝集槽2、第1沈殿槽3及び汚泥反応槽7のみ使用して、pH:2.1,F:60mg/L,PO4 −P:30mg/Lの廃水の1段処理を処理水量3L/hrで行った。
【0048】
第1中和槽1,第1凝集槽2の容量は各々1Lであり、汚泥反応槽7の容量は0.2Lである。第1中和槽1のpH条件はpH5〜9の範囲で種々変えた。第1凝集槽2にはポリマーとして「クリフロックPA362」(栗田工業(株)製)を2mg/L添加した。また、第1沈殿槽3からの汚泥返送量は0.5L/hrとし、汚泥反応槽7へのCa(OH)2 添加量は600mg/Lとした。
【0049】
1段目処理水(第1沈殿槽3の分離水)のF濃度及びPO4 −P濃度と、1段目の処理pH値(第1中和槽1のpH条件)との関係を図3No.1,2に示した。
【0050】
また、比較のため上記と同様の方法でpH:2.1,F:60mg/Lでリンを含まない廃水を処理した場合の1段目処理水のF濃度と1段目の処理pH値との関係を図3No.3に示した。
【0051】
また、図2に示すフローの如く、第1沈殿槽3の汚泥を返送しないこと以外は、上記No.3の場合と同様にして処理を行い、このときの1段目処理水と1段目処理pH値との関係を図3No.4に示した。
【0052】
図3より、次のことが明らかである。
【0053】
即ち、フッ素を含有する廃水を処理したNo.3,4において、汚泥を返送するHDS法を採用したNo.3の場合の方が、汚泥を返送しないNo.4の場合よりも処理水質が格段に良く、このHDS法によるNo.3の場合の1段目処理の好適pHは6.5付近である。
【0054】
一方、HDS法によりフッ素とリンを含有する廃水を処理した場合のF濃度及びPO4 −P濃度を示すNo.1,2をみると、F濃度の低減の点からは、1段目処理の好適pHはフッ素のみを含む廃水を処理したNo.3の場合と同様6.5付近であるが(No.1)、このpH条件では、リンの除去性能が悪い(No.2)。リンの除去性能をみた場合、1段目処理のpH値はpH7以上、特に7.5以上であることが好ましい。なお、pHが8.5を超えると、フッ素の除去性能が悪くなるため、フッ素の除去性能を維持した上でリンの除去性能を十分に低減し、これらの合計の残留濃度を低減し得る1段目処理のpH条件は、7〜8.5、好ましくは7.5〜8.5であることがわかる。
【0055】
実施例1,比較例1
実験例1において、フッ素及びリンを含む廃水をHDS法により1段目処理pH8.0で処理して得られた1段目処理水(第1沈殿槽3の分離水)(実施例1)と、フッ素及びリンを含む廃水をHDS法により1段目処理pH6.5で処理して得られた1段目処理水(第1沈殿槽3の分離水)(比較例1)とを原水として、2段目処理における硫酸バンドの必要添加量を調べた。即ち、各々の原水に、pH6.5において、硫酸バンドを、その添加量を表1に示すように種々変えて添加し、その後、ポリマーとしてクリフロックPA362(栗田工業株式会社登録商標)を2mg/L添加し、固液分離して処理水(2段目処理水)を得た。
【0056】
得られた処理水のF濃度とPO4 −P濃度を調べ結果を表1に示した。
【0057】
【表1】
Figure 0003903591
【0058】
表1より次のことが明らかである。
【0059】
即ち、処理目標値をF<8mg/Lとするための硫酸バンド添加量は、1段目処理pHを8.0とした実施例1の本発明法では400mg/Lであるが、1段目処理pHを6.5とした比較例1の従来法では800mg/Lであり、本発明法によれば、硫酸バンドの必要添加量を従来法に比べて半減できる。
【0060】
なお、この処理目標値において、実施例1で発生した汚泥量は70mg/L−廃水であるのに対して、比較例1で発生した汚泥量は130mg/L−廃水であり、本発明によれば、硫酸バンドの添加量の低減で汚泥発生量も大幅に低減できることが確認された。
【0061】
【発明の効果】
以上詳述した通り、本発明のフッ素及びリン含有排水の処理方法によれば、HDS法によるフッ素及びリン含有排水の処理に当り、2段目の処理におけるアルミニウム化合物の必要添加量を大幅に低減することができ、処理コストの低減が図れる。また、薬注量の低減で汚泥発生量も低減することができ、汚泥処分コストも削減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフッ素及びリン含有排水の処理方法の実施の形態を示す系統図である。
【図2】従来のフッ素含有排水の処理方法を示す系統図である。
【図3】1段目の処理pH値と1段目処理水のF,PO4 −P濃度との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 第1中和槽
2 第1凝集槽
3 第1沈殿槽
4 第2中和槽
5 第2凝集槽
6 第2沈殿槽
7 汚泥反応槽

Claims (1)

  1. フッ素とリンを含む排水にカルシウム化合物を供給して沈殿物を形成させる第1の反応工程と、
    該第1の反応工程の処理水を固液分離する第1の固液分離工程と、
    該第1の固液分離工程で分離された分離水にアルミニウム化合物を添加して沈殿物を形成させる第2の反応工程と、
    該第2の反応工程の処理水を固液分離する第2の固液分離工程と、
    前記第1の固液分離工程で分離された汚泥に前記カルシウム化合物を添加して前記第1の反応工程に返送する返送工程と、
    を備えてなるフッ素及びリン含有排水の処理方法であって、
    前記第1の反応工程のpHを7〜8.5に調整することを特徴とするフッ素及びリン含有排水の処理方法。
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