JP5310255B2 - 粒度分布測定装置 - Google Patents
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Description
また、粉体プロセス等においては、製造される粉体や原料として用いた粉体等について、粒度分布の時間的変化を知る必要がある。そこで、粉体プロセス等では、粒度分布を測定時間毎に測定して、粒子径と粒子量との2軸で構成される粒度分布データを測定時間毎に記憶することができる粒度分布測定装置が実用化されている。
図8は、従来の粒度分布測定装置によって表示された粒度分布の時間的変化を示す3次元グラフの一例を示す図である。X軸は上方向に伸び、Y軸は右上斜め方向に伸び、Z軸は左上斜め方向に伸びている。そして、X軸に粒子量(μm)をとり、Y軸に粒子径(%)をとり、Z軸に測定時間をとっている。さらに、3次元グラフには、同一の測定時間における粒子量を結んだ線が設定時間毎(0、1、2、・・、13)に表示されるとともに、同一の粒子径における粒子量を結んだ線が設定粒子径毎(0.01、0.02、・・、500)に表示されている。
これにより、使用者は3次元グラフを観察することで、粒度分布の時間的変化を把握することができるようになっている。例えば、0.1μmの粒子径における測定時間3での粒子量から測定時間4での粒子量が、どのように増加するか減少するかを識別していた。
また、5μmの粒子径における測定時間3での粒子量と測定時間4での粒子量とを結んだ線の傾き等は、0.1μmの粒子径における測定時間3での粒子量と測定時間4での粒子量とを結んだ線等で隠れるため、識別することが困難であることがあった。
そこで、本発明は、粒度分布の時間的変化を正確に素早く把握することができる粒度分布測定装置を提供することを目的とする。
本発明の粒度分布測定装置によれば、粒子径と粒子量と測定時間との3軸で構成される3次元グラフを表示する。そして、3次元グラフには、同一の測定時間における粒子量を結んだ線が表示されるとともに、同一の粒子径における粒子量を結んだ線が表示される。このとき、同一の粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いに伴って、同一の粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線の色、太さ、及び/又は、輝度を変化させる。例えば、0.1μmの粒子径において測定時間0での粒子量から測定時間1での粒子量が、増加する場合には線の色を緑色に変化させ、一方、減少する場合には線の色を赤色に変化させる。また、大幅に変化する場合には線の太さを太く変化させ、一方、少し変化する場合には線の太さを細く変化させる。
また、本発明の粒度分布測定装置は、粒子径と粒子量との2軸で構成される粒度分布データを測定時間毎に記憶する記憶部と、前記記憶部に記憶されている複数の粒度分布データに基づいて、粒子径と粒子量と測定時間との3軸で構成される3次元グラフを表示する3次元グラフ表示制御部とを備える粒度分布測定装置であって、前記3次元グラフには、同一の測定時間における粒子量を結んだ線が表示されるとともに、同一の粒子径における粒子量を結んだ線が表示され、第一粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いと、第二粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いとの平均値の大きさに伴って、第一粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第二粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第一測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線と、第二測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線とで囲まれる面の色、及び/又は、輝度を変化させるようにしている。
本発明の粒度分布測定装置によれば、粒子径と粒子量と測定時間との3軸で構成される3次元グラフを表示する。そして、3次元グラフには、同一の測定時間における粒子量を結んだ線が表示されるとともに、同一の粒子径における粒子量を結んだ線が表示される。このとき、第一粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いと、第二粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いとの平均値の大きさに伴って、第一粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第二粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第一測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線と、第二測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線とで囲まれる面の色、及び/又は、輝度を変化させる。例えば、0.05μmの粒子径において測定時間3での粒子量からの測定時間4での粒子量の変化量と、0.06μmの粒子径において測定時間3での粒子量からの測定時間4での粒子量の変化量との平均値の大きさが、正で大きいときには赤色で示し、正で小さいときには橙色で示し、負で小さいときには青色で示し、負で大きいときには緑色で示す。
以上のように、本発明の粒度分布測定装置によれば、粒度分布の時間的変化を正確に素早く把握することができる。
ここで、「設定測定時間間隔」とは、任意の測定時間間隔であり、使用者等によって予め設定されることになり、例えば、図3〜図6に示す3次元グラフでは、測定時間0〜測定時間13と設定されることにより、3次元グラフの全体で実行されることになる。
また、「設定粒子径間隔」とは、任意の粒子径間隔であり、使用者等によって予め設定されることになり、例えば、図3〜図6に示す3次元グラフでは、粒子径0.01μm〜粒子径100μmと設定されることにより、3次元グラフのほぼ全体で実行されることになる。
本発明の粒度分布測定装置によれば、3次元グラフを表示する視線方向を変化させることができるので、観察したい領域が隠れることがない。
分散槽210は、攪拌羽根等を有する攪拌機212と超音波振動子213とを備える。
そして、媒液Lが、分散槽210内に媒液供給ポンプ211から供給されるともに、粒子群Pも分散槽210内に投入される。さらに、攪拌機212と超音波振動子213とを駆動させることによって、分散槽210内で媒液L中に粒子群Pが均一に分散してなる試料Sが生成するようになっている。
このような構成において、循環ポンプ222が駆動することによって、分散槽210内の粒子群Pと媒液Lとを含む試料Sが、下側接続口230aからフローセル230内に流入し、そして、フローセル230内を下方から上方へ流れ、その後、上側接続口230bから流出することになる。
このような構成において、レーザ光源241で発生されたレーザ光は、集光レンズ242、空間フィルタ243、コリメータ244を通過して平行光とされ、前方向(左から右へ)に向かうようにフローセル230に照射される。このとき、フローセル230内には、粒度分布を測定するための試料Sが下から上へ流れるように導入されている。
これにより、レーザ光は、フローセル230内の粒子群Pで回折・散乱して、空間的に回折・散乱光の強度分布パターンが生ずることになる。
リングディテクタ252は、互いに異なる半径を持つリング状ないしは半リング状の受光面を持つ複数(例えば、64個)の光検出素子を、集光レンズ251の光軸を中心とするように同心円状に配置してあり、各光検出素子には、それぞれの位置に応じた回折・散乱角度を持つ光が入射するようにしてある。したがって、各光検出素子の出力信号は、各回折・散乱角度ごとの光の強度を表すことになる。
このような構成において、前方向に対して60°以内の回折・散乱光は、集光レンズ251を介してリングディテクタ252の受光面上に集光されて、リング状の回折・散乱像を結ぶようになる。
さらに、前方向に対して60°を越えることになる後方(後下方向)への散乱光は、複数の後方散乱光センサ254によって検出される。
後方散乱光センサ254は、複数(例えば、5個)の光検出素子を、左から右へ一直線状に並ぶように配置してあり、各光検出素子には、それぞれの位置に応じた回折・散乱角度を持つ光が入射するようにしてある。したがって、各光検出素子の出力信号は、各回折・散乱角度ごとの光の強度を表すことになる。
リングディテクタ252、側方散乱光センサ253及び後方散乱光センサ254の各光センサの出力信号は、アンプ、マルチプレクサ及びA−D変換器からなるデータサンプリング回路260によって順次デジタル化され、光強度データとしてコンピュータ270に送信される。
制御部4は、データサンプリング回路260から受信した光強度データを取得して記憶部5に記憶させる光強度データ取得部11と、光強度データから粒度分布データを作成して記憶部5に記憶させる粒度分布データ作成部12と、粒度分布データから3次元グラフを作成して、3次元グラフを表示装置2に表示する3次元グラフ表示制御部14と、ポインタ31を表示装置2に表示するポインタ表示制御部15と、操作画面30を表示装置2に表示する操作画面表示制御部16とを有する。
また、記憶部5は、光強度データ記憶領域21と、粒度分布データ記憶領域22とを有する。光強度データ記憶領域21では、例えば、データサンプリング回路260から受信した光強度データとして、測定された光強度、測定位置及び測定時間(なお、測定時間は測定時刻ともいい、さらに測定時間は測定の順番で代替することもできる)のデータが記憶される。また、粒度分布データ記憶領域22では、同一の測定時間における粒子径と粒子量との2軸で構成される粒度分布データが記憶される。
粒度分布データ作成部12は、回折・散乱光の空間強度分布データと、予め記憶させた粒子及び媒液の屈折率とを用いて、フラウンホーファ回折理論やミーの散乱理論に基づいた公知の演算を行うことによって、粒子群の粒度分布を算出して、粒度分布データを粒度分布データ記憶領域22に記憶させる制御を行う。つまり、ある測定時間における粒子径と粒子量との2軸で構成される粒度分布データが記憶されることになる。
ここで、図3〜図6は、表示装置に表示させた3次元グラフの一例を示す図である。図3は、任意の一方向から見た3次元グラフである。また、図4は、図3と同じ方向から見た3次元グラフであり、図5は、図4に示す3次元グラフを異なる一方向から見たものである。さらに、図6は、図3〜図5に示す3次元グラフを異なる一方向から見たものである。
図3では、X軸は上方向に伸び、Y軸は右上斜め方向に伸び、Z軸は左上斜め方向に伸びている。そして、X軸に粒子量(%)をとり、Y軸に粒子径(μm)をとり、Z軸に測定時間をとっている。さらに、3次元グラフには、同一の測定時間における粒子量を結んだ線が設定時間毎(0、1、2、・・、13)に表示されるとともに、同一の粒子径における粒子量を結んだ線が設定粒子径毎(0.01、0.02、・・、500)に表示されている。
そして、本実施形態の粒度分布測定装置200では、同一の粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いに伴って、同一の粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線の色と太さとを変化させる。なお、このような線の色と太さとの変化は、3次元グラフのほぼ全体において実行させている。
また、下記式(1)に基づいて、各線の太さを変化させる。
線の太さ=(MAXw−MINw)×ABS(dy)/MAXdy・・・(1)
ここで、MAXwは、予め設定した線の太さの最大値であり、MINwは、予め設定した線の太さの最小値であり、ABS(dy)は、同一の粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量の変化量の絶対値であり、MAXdyは、3次元グラフの全体における粒子量の変化量の最大値である。
そして、第一粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いと、第二粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いとの平均値の大きさに伴って、第一粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第二粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第一測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線と、第二測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線とで囲まれる面の色と輝度とを変化させる。なお、このような面の色と輝度との変化は、3次元グラフのほぼ全体において実行させている。
また、下記式(2)に基づいて、各面の輝度を変化させる(図7参照)。
面の輝度=(MAXcol−MINcol)×ABS(E)/MAX-E・・・(2)
ここで、MAXcolは、予め設定した面の輝度の最大値であり、MINcolは、予め設定した面の輝度の最小値であり、ABS(E)は、第一粒子径(R1)において第一測定時間(T1)での粒子量(A)から第二測定時間(T2)での粒子量(B)の変化量と、第二粒子径(R2)において第一測定時間(T1)での粒子量(C)から第二測定時間(T2)での粒子量(D)の変化量との平均値の絶対値であり、MAX-Eは、3次元グラフの全体における粒子量の変化量の平均値の最大値である。
そして、図4と同様にして、式(2)に基づいて、各面の色と輝度とを変化させる。すなわち、図5は、図4に示す3次元グラフを異なる一方向(粒子量の軸方向である第一視線方向)から見たものである。
そして、図3と同様にして、式(1)に基づいて、各線の色と太さとを変化させるとともに、図4及び図5と同様にして、式(2)に基づいて、各面の色と輝度とを変化させている。
ポインタ表示制御部15は、表示装置2にポインタ31を表示するとともに、マウス等から出力された入力信号に基づいて、表示されたポインタ31を移動したり、ポインタ31で表示画面中の位置を指定したりする制御を行う。
操作画面表示制御部16は、表示装置2に操作画面30を表示するとともに、ポインタ31で操作画面30中の位置が指定されることにより、指定された位置に基づいて、3次元グラフ表示制御部14に入力信号を出力する制御を行う。
そして、使用者が水平回転コントロールバー30aをポインタ31で指定して左右に移動させることにより、3次元グラフ表示制御部14が移動量に応じて3次元グラフを水平回転させる。また、使用者が垂直回転コントロールバー30bをポインタ31で指定して左右に移動させることにより、3次元グラフ表示制御部14が移動量に応じて3次元グラフを垂直回転させる。
また、使用者が変化有無表示ボタン30cをポインタ31で指定することにより、3次元グラフ表示制御部14が図6に示すような3次元グラフを表示する。つまり、3次元グラフが、測定時間の軸方向である第二視線方向から見たものとなる。一方、使用者が全体像表示ボタン30fをポインタ31で指定することにより、3次元グラフ表示制御部14が図5に示すような3次元グラフを表示する。つまり、3次元グラフが、粒子量の軸方向である第一視線方向から見たものとなる。
また、使用者が緑色ボタン30dをポインタ31で指定することにより、3次元グラフ表示制御部14が各線の色と太さとを変化させるか否かを決定する。つまり、3次元グラフが、図3に示すような各線の色と太さとが変化させたものとなったり、従来と同様に各線の色と太さとが変化させないものとなったりすることになる。一方、使用者が塗りつぶしボタン30eをポインタ31で指定することにより、3次元グラフ表示制御部14が各面の色と太さとを変化させるか否かを決定する。つまり、3次元グラフが、図4に示すような各面の色と太さとが変化させたものとなったり、従来と同様に各面の色と太さとが変化させないものとなったりすることになる。
14: 3次元グラフ表示制御部
200: 粒度分布測定装置
Claims (5)
- 粒子径と粒子量との2軸で構成される粒度分布データを測定時間毎に記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている複数の粒度分布データに基づいて、粒子径と粒子量と測定時間との3軸で構成される3次元グラフを表示する3次元グラフ表示制御部とを備える粒度分布測定装置であって、
前記3次元グラフには、同一の測定時間における粒子量を結んだ線が表示されるとともに、同一の粒子径における粒子量を結んだ線が表示され、
同一の粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いに伴って、同一の粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線の色、太さ、及び/又は、輝度を変化させることを特徴とする粒度分布測定装置。 - 粒子径と粒子量との2軸で構成される粒度分布データを測定時間毎に記憶する記憶部と、
前記記憶部に記憶されている複数の粒度分布データに基づいて、粒子径と粒子量と測定時間との3軸で構成される3次元グラフを表示する3次元グラフ表示制御部とを備える粒度分布測定装置であって、
前記3次元グラフには、同一の測定時間における粒子量を結んだ線が表示されるとともに、同一の粒子径における粒子量を結んだ線が表示され、
第一粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いと、第二粒子径において第一測定時間での粒子量から第二測定時間での粒子量が増減する度合いとの平均値の大きさに伴って、第一粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第二粒子径における第一測定時間での粒子量と第二測定時間での粒子量とを結んだ線と、第一測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線と、第二測定時間における第一粒子径での粒子量と第二粒子径での粒子量とを結んだ線とで囲まれる面の色、及び/又は、輝度を変化させることを特徴とする粒度分布測定装置。 - 前記3次元グラフにおいて、設定測定時間間隔と設定粒子径間隔とで、線の色、線の太さ、線の輝度、面の色、及び/又は、面の輝度を変化させることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の粒度分布測定装置。
- 入力装置を備え、
前記3次元グラフ表示制御部は、前記入力装置からの入力信号に基づいて、前記3次元グラフを表示する視線方向を変化させることが可能であることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載の粒度分布測定装置。 - 前記3次元グラフ表示制御部は、前記入力装置の第一ボタンからの第一入力信号に基づいて、粒子量の軸方向である第一視線方向に変化させ、
前記入力装置の第二ボタンからの第二入力信号に基づいて、測定時間の軸方向である第二視線方向に変化させることが可能であることを特徴とする請求項4に記載の粒度分布測定装置。
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