JP5310205B2 - 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法 - Google Patents

連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5310205B2
JP5310205B2 JP2009091814A JP2009091814A JP5310205B2 JP 5310205 B2 JP5310205 B2 JP 5310205B2 JP 2009091814 A JP2009091814 A JP 2009091814A JP 2009091814 A JP2009091814 A JP 2009091814A JP 5310205 B2 JP5310205 B2 JP 5310205B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
molten steel
mold
electromagnetic
continuous casting
force
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2009091814A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2010240687A (ja
Inventor
芳章 末松
正年 宮原
利明 溝口
徳彦 内山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2009091814A priority Critical patent/JP5310205B2/ja
Publication of JP2010240687A publication Critical patent/JP2010240687A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5310205B2 publication Critical patent/JP5310205B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Continuous Casting (AREA)

Description

本発明は、電磁撹拌装置を用いた連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法に関するものである。
溶鋼の連続鋳造設備においては、浸漬ノズルから鋳型内に注湯された溶鋼を均一に撹拌し、凝固シェルへの介在物等の捕捉を防止する目的で、電磁撹拌装置が用いられている。電磁撹拌装置は鋳型の長辺に沿って電磁コイルを配置して移動する電磁場を形成し、鋳型内の溶鋼を電磁力によって一定方向に旋回させる装置である。
この電磁力の形成方法については従来から多くの検討がなされており、例えば特許文献1には溶鋼に10〜60cm/secのメニスカス流速を与えるように電磁撹拌装置を制御することが記載されている。また特許文献2には、凝固シェル界面に鋳造方向と垂直方向に溶鋼流を形成することが記載されている。
鋳型内の溶鋼流は、浸漬ノズルから吹き込んでいる不活性ガス、スラグや酸化物といった介在物の浮上分離、湯面変動、モールドパウダーの巻き込みなどの様々な現象と深く関連している。しかし従来の検討の多くは電磁撹拌装置の制御を特定の側面から検討したものであり、溶鋼に加えるべき電磁力を総合的な観点から定量的に把握したものは少ない。従って表面性状の良好な鋳片を安定して製造することができる鋳型内の溶鋼流動制御方法は、未だ完成された技術とは言えないものである。
特開平6−605号公報 特開平7−9098号公報
本発明は上記した従来の問題点を解決し、電磁撹拌装置の電磁力の形成のされ方を定量的にコントロールすることにより、より効果的に不活性ガスおよび介在物の浮上を促進し、溶鋼中へのモールドパウダーの巻き込みを回避して表面性状の良好な鋳片を安定して製造することができる鋳型内の溶鋼流動制御方法を提供することである。
上記の課題を解決するためになされた本発明は、鋳型内の溶鋼を電磁撹拌装置によって撹拌する連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法において、前記電磁撹拌装置のポールピッチを420〜460mmに設定することにより、鋳型長辺に平行な溶鋼の旋回方向をX軸、鋳型短辺に平行なセンター向き方向をY軸、鉛直下向き方向をZ軸としたときの溶鋼体積当たりの3軸方向の電磁力Fx、Fy、Fzを、Fxの平均値が3000〜12000N/m、Fyの局所値が−2000〜2000N/m、Fzの局所値が−1000〜1000N/mの範囲となるように電磁力を加えることを特徴とするものである。ここで、X軸は旋回流方向を正に、Y軸は鋳型長辺から厚みセンター方向を正に取るものとする。
また請求項2のように、Fxの局所値が2000N/m以上となる電磁力を加えることが好ましい。
本発明によれば、前記電磁撹拌装置のポールピッチを420〜460mmに設定して、3軸方向の電磁力Fx、Fy、Fzを上記のように溶鋼の単位体積当たりに作用する力(体積力)として定量的に制御することにより、アルゴン気泡の浮上を促進し、また溶鋼中へのモールドパウダーの巻き込みを回避し、表面性状の良好な鋳片を安定して製造することができる。なお各数値の意味については後述する。
連続鋳造用の鋳型部分の断面図である。 連続鋳造用の鋳型部分の平面図である。 座標軸の説明図である。 ポールピッチの説明図である。 ポールピッチが溶鋼撹拌に及ぼす影響を示すグラフである。
以下に本発明の実施形態を示す。
図1および図2において、1は連続鋳造用の鋳型であり、2はその中心部分に配置された浸漬ノズルである。溶鋼はこの浸漬ノズル2を通じてタンディッシュから鋳型1内に注入される。鋳型1内の溶鋼の表面には鋳型と鋳片の潤滑のために使用しているモールドパウダー3が浮いている。溶鋼は鋳型1からの抜熱によって冷却されて凝固シェル4を形成し、凝固シェル4を徐々に下方に引き抜くことによって連続鋳造が行われる。
図2に示すように、鋳型1の長辺の外側には電磁撹拌装置5が配置されている。電磁撹拌装置5は多数の電磁コイル6を一定のコイルピッチで列状に並べたものであり、リニアモータと同様の移動する電磁場移動磁界を形成し、鋳型1内の溶鋼を電磁力によって一定方向に旋回させるためのものである。
電磁撹拌装置5が溶鋼に及ぼす電磁力は電磁コイル6に印加する電圧と電流によって制御することができ、本発明では溶鋼の単位体積当たりに作用する力(体積力)として定量的に制御することとした。すなわち、図3に示すように鋳型1の長辺に平行な溶鋼の旋回方向をX軸、鋳型1の短辺に平行なセンター向き方向をY軸、鉛直下向き方向をZ軸としたときの溶鋼体積当たりの3軸方向の電磁力Fx、Fy、Fzを、特定の数値範囲に設定した。なお溶鋼に作用する電磁力は、モリブデン製の測定子を溶鋼中に挿入し、その基部に設けた歪センサによって実測することができる。
まずFxはその平均値が3000〜12000N/mの範囲となるように制御する。Fxは旋回力を直接示す値であるが、12000N/mを超えると旋回流が強くなりすぎて溶鋼表面のモールドパウダー3を溶鋼中に巻き込み、鋳造品質を低下させるおそれがあるためである。逆にFxの平均値が3000N/mを下回ると撹拌力が弱くなり部分的に淀みが発生する可能性がある。なおFxの平均値が3000N/mを超えても、局所値が2000N/mを下回ると好ましくないので、局所的にも2000N/m以上が保たれるように電磁力を加えることが望ましい。
Fyはその局所値が−2000〜2000N/mの範囲内にあるように制御する。Fyは電磁力が鋳型1の厚みの中心方向に溶湯を押し付ける力であり、2000N/mを超えると浸漬ノズル2からの吐出流との干渉が生じて吐出流中に含まれるアルゴン気泡の浮上分離が阻害され、凝固表面での介在物や気泡のトラップが不十分となる。またFyの局所値が−2000N/mよりも小さいと、溶湯が凝固シェル4の内面に向かって押し付けられる力が強くなりすぎ、溶湯中の介在物が凝固シェル4にトラップされることが助長されるので好ましくない。
Fzはその局所値が−1000〜1000N/mの範囲となるように制御する。Fzは垂直方向の電磁力であり、1000N/mを超えると浮上分離を強く阻害するとともに、湯面変動を助長する。逆に−1000N/mより小さいと上昇流が強くなりすぎてやはり湯面変動を助長する。
本発明条件を満たすには、電磁撹拌装置5のポールピッチを変更する方法がある。電磁コイル6の極性は例えば図4に示されるようであり、そのN極とS極との間隔をポールピッチと呼ぶ。図4の例ではポールピッチはコイルピッチの3倍となっている。
ポールピッチは撹拌力に影響を与えるもので、従来の電磁撹拌装置では強い撹拌力を得るために、ポールピッチは概ね485mmに設定されていた。しかし本発明者の研究によれば、ポールピッチを大きくすると撹拌力は増加する反面、旋回方向における撹拌力の均一性が低下し、図5に示すような関係となる。そこで本発明ではこれらの両方の性能を両立させるために、電磁撹拌装置5のポールピッチを従来よりも狭い420〜460mmと設定した。420mmよりも狭くすると撹拌力が低下し、460mmを超えると旋回方向における撹拌力の均一性が低下するからである。
なお、前述した電磁撹拌装置5のポールピッチはこれらの3軸方向の電磁力Fx、Fy、Fzと関連するもので、420〜460mmの範囲にあればFy、Fzが上記の数値範囲を越えないように抑制することができるが、460mmを超えるとFy、Fzが上記の数値範囲を越え易くなる。またポールピッチが420mmよりも小さくなると電磁場の溶鋼への浸透深さが浅くなって撹拌力が低下し、Fxが低下する。このように、ポールピッチとFx、Fy、Fzとは相互に関連するものであるから、両方の条件を満たすことが好ましい。
本発明は、電磁撹拌装置5が溶鋼に与える体積力を適切な範囲に制御したものであり、必要な撹拌力とその均一性を両立させるとともに、アルゴン気泡の浮上を促進し、また溶鋼中へのモールドパウダーの巻き込みを回避し、表面性状の良好な鋳片を安定して製造できるようにしたものである。
以下に本発明の実施例を示す。
この実施例では、電磁撹拌装置のポールピッチと、3軸方向の電磁力Fx、Fy、Fzとが鋳片品質に及ぼす影響を測定し、表1にまとめた。なお表中の表面欠陥指標とは、コイル1個当たりに発生する表面欠陥の個数を意味する。
Figure 0005310205
1 鋳型
2 浸漬ノズル
3 モールドパウダー
4 凝固シェル
5 電磁撹拌装置
6 電磁コイル

Claims (2)

  1. 鋳型内の溶鋼を電磁撹拌装置によって撹拌する連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法において、前記電磁撹拌装置のポールピッチを420〜460mmに設定することにより、鋳型長辺に平行な溶鋼の旋回方向をX軸、鋳型短辺に平行なセンター向き方向をY軸、鉛直下向き方向をZ軸としたときの溶鋼体積当たりの3軸方向の電磁力Fx、Fy、Fzを、Fxの平均値が3000〜12000N/m、Fyの局所値が−2000〜2000N/m、Fzの局所値が−1000〜1000N/mの範囲となるように電磁力を加えることを特徴とする連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法。
  2. Fxの局所値が2000N/m以上となる電磁力を加えることを特徴とする請求項1記載の連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法。
JP2009091814A 2009-04-06 2009-04-06 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法 Active JP5310205B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009091814A JP5310205B2 (ja) 2009-04-06 2009-04-06 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009091814A JP5310205B2 (ja) 2009-04-06 2009-04-06 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2010240687A JP2010240687A (ja) 2010-10-28
JP5310205B2 true JP5310205B2 (ja) 2013-10-09

Family

ID=43094346

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009091814A Active JP5310205B2 (ja) 2009-04-06 2009-04-06 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5310205B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3112051A4 (en) * 2014-02-25 2017-10-18 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Continuous steel casting method

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6107436B2 (ja) * 2013-06-04 2017-04-05 新日鐵住金株式会社 鋼の連続鋳造方法
EP3363560A1 (en) 2017-02-20 2018-08-22 ABB Schweiz AG A method and stirring system for controlling an electromagnetic stirrer

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0390257A (ja) * 1989-06-27 1991-04-16 Kobe Steel Ltd スラブの連続鋳造における鋳型内電磁撹拌方法
JP2607334B2 (ja) * 1992-06-18 1997-05-07 新日本製鐵株式会社 連続鋳造鋳型内溶鋼の流動制御装置
JP3099157B2 (ja) * 1993-06-24 2000-10-16 新日本製鐵株式会社 連続鋳造方法
JPH09206896A (ja) * 1996-02-02 1997-08-12 Nippon Steel Corp 鋳型内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法
JPH10166119A (ja) * 1996-12-12 1998-06-23 Nippon Steel Corp 連続鋳造における鋳型内電磁攪拌方法
JP4539024B2 (ja) * 2003-04-22 2010-09-08 Jfeスチール株式会社 鋼の連続鋳造方法
JP4254576B2 (ja) * 2004-02-27 2009-04-15 Jfeスチール株式会社 鋼の連続鋳造装置および連続鋳造方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP3112051A4 (en) * 2014-02-25 2017-10-18 Nippon Steel & Sumitomo Metal Corporation Continuous steel casting method

Also Published As

Publication number Publication date
JP2010240687A (ja) 2010-10-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5807719B2 (ja) 高清浄度鋼鋳片の製造方法及びタンディッシュ
JP5321528B2 (ja) 鋼の連続鋳造用装置
JP5014934B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP5310205B2 (ja) 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法
JP2007105745A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP6164040B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP5082700B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
WO2019235613A1 (ja) 薄スラブ鋳造における鋳型内流動制御装置および鋳型内流動制御方法
JP4725244B2 (ja) 連続鋳造用取鍋及び鋳片の製造方法
JP4728724B2 (ja) 連続鋳造鋳片およびその製造方法
JP5556465B2 (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP7332885B2 (ja) 溶融金属の連続鋳造方法及び連続鋳造装置
JP5716440B2 (ja) 鋳片の製造方法及び表面品質の優れた鋳片
JP4912945B2 (ja) 連続鋳造鋳片の製造方法
JP2013086147A (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP4553639B2 (ja) 連続鋳造方法
JP4998705B2 (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP4444034B2 (ja) 連続鋳造用浸漬ノズルおよびこの連続鋳造用浸漬ノズルを用いる連続鋳造用モールドへの注湯方法
JP5510061B2 (ja) 連続鋳造方法
JP2011212716A (ja) 鋼鋳片の連続鋳造方法
JP5831138B2 (ja) 連続鋳造による高清浄度鋼鋳片の製造方法
JP2009136876A (ja) 浸漬ノズル
JP2008173644A (ja) 連続鋳造鋳型用電磁コイル
JP2006255759A (ja) 鋼の連続鋳造方法
JP2006192441A (ja) 鋼の連続鋳造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20110816

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20121221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121228

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130222

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130604

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130617

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5310205

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350