JP5309556B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の操舵状態に応じて駆動力および制動力の左右配分を制御する車両制御装置に関する。
従来、運転者は、必要とする車両の旋回半径に応じて、旋回したい方向にステアリングホイールを回すことにより、車両を旋回させている。このため、運転者は、車両を最小旋回半径で旋回させたい場合、ステアリングホイールを旋回方向に回し切らなければならない。
また、特許文献1には、走行中に前方にある障害物を避けようとする車両の挙動がアンダーステア状態である場合、車両は、左右駆動力配分制御部を制御することによって、旋回外側車輪の駆動力配分を大きくして障害物を回避することが開示されている。
特開2000−302057号公報
しかし、アッカーマン機構によって操舵される車両を小さな旋回半径で旋回させるために、運転者がステアリング操作をする場合、次のような問題がある。図16は、据え切り時のステアリングホイールの操舵角とラック軸の軸力との関係を示す図である。図16の場合、ステアリングホイールを左右方向にそれぞれ620度まで回すことができる。このとき、車輪の転舵角をギヤ比によって決まる角度まで動かすことができる。
図16からわかるように、ステアリングホイールの中立位置である操舵角が0度では、ラック軸の軸力は4.1kNである。ステアリングホイールを0度から右方向に回していくと、操舵角が+400度付近になるまでは、軸力は操舵角の増加とともに徐々に増加する。そして、操舵角が+400度付近よりも大きくなると、ラック軸の軸力は急激に増加し、ステアリングホイールを右方向に回し切ったときには6.7kNと、操舵角が0度の時の軸力に対して1.5倍以上になる。同様に、ステアリングホイールを左方向に回し切ったときの軸力も6.2kNと、操舵角が0度の時の軸力3.7kNに対して1.5倍以上になる。
このように、ステアリング操作をすることによって、小さな旋回半径で車両を旋回させようとすれば、ラック軸の軸力が急激に大きくなるので、それに応じてステアリングアクチュエータの出力も急激に増加させる必要がある。この結果、ステアリングアクチュエータが大型化するという問題がある。このことは、車両を据え切りしたり、低速走行させたりするときに特に問題となる。
また特許文献1は、車両の挙動がアンダーステア状態の場合に、左右駆動力配分制御部を制御することによってアンダステア状態を解消することを開示している。しかし、車両の転舵角が最大になったとき、さらにステアリング操作を行って旋回力を与えるために、左右の車輪に駆動力差を与えることは開示していない。このため、ステアリングアクチュエータを小型化することはできない。
それゆえ、本発明の目的は、ステアリングアクチュエータを小型化できる、車両制御装置を提供することである。
第1の発明は、操舵状態を制御して車両を旋回させる車両制御装置において、
旋回している前記車両の前記操舵状態を検出する操舵状態検出手段と
記車両の左右の車輪に駆動力を配分する駆動力配分手段と、
前記操舵状態検出手段によって検出された前記操舵状態によって前記車両が端当て状態にあるか否かを判定する端当て判定手段と、
前記車両の前記操舵状態が前記端当て状態であると判定されたとき、前記駆動力配分手段を活性化する活性化手段とを備え
前記操舵状態検出手段は、操舵トルクを検出するトルク検出手段を含み、
前記端当て判定手段が、前記トルク検出手段によって検出された前記端当て状態のときの前記操舵トルクに基づいて、前記車両は前記端当て状態にあると判定したとき、前記活性化手段は、前記操舵トルクに応じて、前記左右の車輪のうち、外側を旋回している車輪に与えられる駆動力が内側を旋回している車輪に与えられる駆動力よりも大きくなるように前記駆動力配分手段を活性化することを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明において、
前記端当て判定手段によって前記車両が前記端当て状態にあると判定されたとき、前記駆動力配分手段は、前記操舵トルクの絶対値の大きさに応じて、前記外側を旋回している車輪に与えるべき駆動力と、前記内側を旋回している車輪に与えるべき駆動力とを配分することを特徴とする。
第3の発明は、第1または第2の発明において、
ステアリング手段を回して操舵角を増加させたとき、前記端当て判定手段は、ステアリング系のバネ要素に起因して前記操舵トルクが増加し始めたときを、前記車両が前記端当て状態になったときと判定することを特徴とする。
第4の発明は、第1または第2の発明において、
ステアリング手段を回して操舵角を増加させたとき、前記端当て判定手段は、前記操舵角が予め設定された諸元と等しくなったときを、前記車両が前記端当て状態になったと判定することを特徴とする。
上記第1の発明によれば、端当て検出手段によって車両が端当て状態にあると判定されたとき、駆動力配分手段は、端当て状態のときの操舵トルクに応じて、左右の車輪のうち外側を旋回している車輪に与えられる駆動力が内側を旋回している車輪に与えられる駆動力よりも大きくなるように駆動力を配分する。このように端当てが生じた場合に、左右の車輪の駆動力差によってステアリングアクチュエータの機能を補うことができるので、ステアリングアクチュエータを小型化できる。また、運転者は違和感を感じることなくステアリング操作を行うことができる。
上記第2の発明によれば、端当て状態になった後も、端当て状態の操舵トルクの絶対値に応じて、外側を旋回している車輪に与えるべき駆動力と内側を旋回している車輪に与えるべき駆動力とを配分する。これにより、端当て状態になった後も、操舵トルクの絶対値が大きくなれば、それに応じて左右の車輪の駆動力差も大きくすることができるので、ステアリングアクチュエータの機能を補うことができる。このため、ステアリングアクチュエータを小型化できる。
上記第の発明によれば、ステアリング系のバネ要素に起因して操舵トルクが増加し始めたときに、車両が端当て状態になったと判定するので、端当て状態になったことを容易かつ確実に判定することができる。
上記第の発明によれば、ステアリング手段によって増加させた操舵角が予め設定された諸元と等しくなったときに、車両が端当て状態になったと判定するので、端当て状態になったことを容易かつ確実に判定することができる。
以下、本発明に係る車両制御装置の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
<1.第1の実施形態>
<1.1 全体構成>
図1は、本発明の第1の実施形態に係る車両制御装置を搭載する車両の概略構成を示すブロック図であり、図2は、図1に示す車両の操舵に係る部分の構成を示すブロック図である。図1に示すように、車両は、運転者によって操作されるステアリングホイール10と、車両の走行に伴って回転する従動輪となる一対の前輪110a、110bと、駆動輪となる一対の後輪110c、110dと、車両を駆動するエンジン130とを備えている。
ステアリングホイール10には、ステアリングホイール10を車体に回転可能に支持するステアリングシャフト20が接続されている。ステアリングシャフト20の端部には、ステアリングホイール10の回転を左右の動きに変換するラックアンドピニオンユニット70が接続されている。ラックアンドピニオンユニット70の両端にはそれぞれタイロッド100a、100bが連結されており、各タイロッド100a、100bはそれぞれナックルアーム101a、101bを介して左右の前輪110a、110bに連結されている。
また、車両には、ステアリングシャフト20に取り付けられて操舵角を検出する操舵角センサ30および操舵トルクを検出するトルクセンサ40と、左前輪110aおよび右前輪110bの転舵角を検出する転舵角センサ80と、車速を検出する車速センサ90とが取り付けられている。
これらのセンサ30、40、80、90は、それぞれ電子制御ユニット(Electronic Control Unit:以下「ECU」という)120に接続され、検出した情報をECU120に出力する。ECU120は、各センサ30、40、80、90から出力された情報に基づいて、後述する車両の制御を行っている。なお、ECU20は、その内部にCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)および入出力ポートを有し、これらが双方向性のバスによって電気的に互いに接続されている。
エンジン130の駆動力は、トランスミッション140を介してデファレンシャル部(差動機構部)150に与えられる。ECU120は、デファレンシャル部150を制御することによって、エンジン130の駆動力を、左右のアクセルシャフト151a、151bを介して、駆動輪である左右の後輪110c、110dに所定の割合でそれぞれ分配する。
各車輪110a〜110dには、ブレーキディスク170a〜170dと、液圧の供給によりブレーキディスク170a〜170dを摩擦挟持して制動力を与えるホイールシリンダ171a〜171dとがそれぞれ設けられている。ECU120は、運転者がブレーキペダルを踏み込まなくても、制動圧制御ユニット160を制御して、ホイールシリンダ171a〜171dに供給する液圧を分配し、車輪110a〜110dを個別に制動する。
図2を参照して、車両の操舵に関係する部分についてより詳細に説明する。ステアリングホイール10は、ラックアンドピニオンユニット70のピニオンギヤ71に連結され、ピニオンギヤ71にはラック軸73に形成されたラック72が噛み合っている。ラック軸73の両端は、タイロッド100a、100bおよびナックルアーム101a、101bを介して左右の前輪110a、110bにそれぞれ連結されている。
このため、運転者がステアリングホイール10を回すと、その回転はステアリングシャフト20を介してピニオンギヤ71に伝えられる。ピニオンギヤ71は、ステアリングシャフト20の回転に伴って回転し、ラック軸73を左右に移動させる。その結果、ラック軸73に連結されたタイロッド100a、100bおよびナックルアーム101a、101bを介して、前輪110a、110bを左方向または右方向に転舵させることができる。このときの前輪110a、110bの転舵角はラック軸73の移動量によって決まる。
また、ステアリングシャフト20には、電動モータからなるステアリングアクチュエータ50によって作動するウォームギヤ60が機械的に接続されている。運転者のステアリング操作に伴い発生する操舵トルクがトルクセンサ40によって検出されると、検出された操舵トルクはECU120に与えられる。ECU120は、操舵トルクに基づいてステアリングアクチュエータ50を制御し、ウォームギヤ60を作動させる。ステアリングアクチュエータ50による補助トルクは、ウォームギヤ60を介してステアリングシャフト20に与えられ、運転者によって与えられた操舵トルクとともに前輪110a、110bを転舵させる。
<1.2 端当て>
車両を駐車したり、Uターンさせたりする等、車両を小さな旋回半径で回転させる場合、ステアリングホイール10を回して操舵角を大きくする必要がある。図3は、操舵角と操舵トルクの関係を示すグラフである。なお、以下の説明では、右回りの数値に符号「+」を付し、左回りの数値に符号「−」を付して表すことがある。
図3からわかるように、運転者がステアリング操作を行うことによって、操舵角は、中立位置である0度から左右にそれぞれ±690度まで変化させることができる。例えば、車両を右方向に旋回させる場合、操舵角が+360度付近までは、操舵トルクは+5Nmとほぼ一定である。
しかし、操舵角が+360度付近よりも大きくなると、それに伴って操舵トルクも次第に大きくなり、操舵角が+620度付近では+6.4Nmとなる。操舵角が+620度よりも大きくなると、操舵トルクも急激に大きくなり、操舵角が+630度付近では+7.0Nmとなり、ステアリングホイール10を回し切った場合の操舵角である+690度付近では操舵トルクは+15Nmにもなる。この場合、図3で、操舵角が+620度から+690度まで変化しているのは、主としてステアリング系のバネ要素に起因するもので、操舵角は大きくなっていないと考えられる。このため、以下の説明では操舵角が±620度で転舵角は最大となり、それ以上大きくなることはないとして説明する。なお、車両を左方向に旋回させる場合も、操舵角と操舵トルクは、右方向に旋回させる場合と同様の関係にある。
運転者が車両を右方向に旋回させようとして、ステアリングホイール10を右方向に回すと、操舵角が大きくなり、それにつれて操舵トルクも大きくなるので、運転者はステアリングホイール10が徐々に重くなると感じる。そして、操舵角が+620度になったとき、すなわち操舵トルクが6.4Nmになったとき、転舵角の大きさは最大となり、ステアリングホイール10を回しても操舵角および転舵角をこれ以上大きくすることはできなくなる。この状態を「端当て」が生じたという。
端当てが生じた状態で、運転者がさらに旋回力を与えようとしてステアリングホイール10を回すと、操舵トルクが急激に大きくなる。このため、端当てが生じた後も運転者がさらに旋回力を与えようとしているか否かは、トルクセンサ40から与えられる操舵トルクが所定値以上になったか否かによって判断することができる。
また、端当てが生じているか否かを確実に判断するためには、さらに転舵角センサ80から与えられる転舵角の大きさが最大値である30度になっていること、および操舵角センサ30から与えられた操舵角に基づいて求めた操舵速度が0度/秒になっていることのうち、少なくともいずれか一方を確認すればよい。ここで、操舵速度を0度/秒としたのは、端当てが生じたときに、運転者は、旋回力を与えたい方向にステアリングホイール10を回し切っているからである。
なお、端当ては、運転者が車両をUターンさせるなど、最小回転半径で旋回させようとしたときに生じることが多いため、低速走行時に生じることが多いが、通常走行時にも生じる場合がある。
<1.2 車両制御装置の動作>
ステアリング操作によって転舵角が最大になったときの車両の制御方法について説明する。図4(A)は操舵角と転舵角と操舵トルクとの関係を示す図であり、図4(B)は操舵トルクと駆動力差との関係を示す図であり、図4(C)は操舵トルクと制動力差との関係を示す図である。
図4(A)に示すように、ステアリングホイール10を左右いずれかの方向に回し切ることによって、左右の操舵角±620度に対応して、転舵角をそれぞれ左右に±30度まで大きくすることができる。さらに、運転者がステアリングホイール10を回して旋回力を与えようとすれば、操舵角および転舵角をこれ以上大きくすることはできないため、操舵トルクが急に大きくなる。
そこで、運転者がさらにステアリング操作を行うことによって操舵トルクの大きさが7.0Nm以上になれば、左右の後輪110c、110dに駆動力差および制動力差を与える。その結果、車両をさらに小さな旋回半径で旋回させることができる。このときの操舵トルクの大きさを、端当て時の6.4Nm以上ではなく、それよりも大きな7.0Nm以上としたのは、端当てが生じてからも、運転者がさらに車両を旋回させようとしてステアリング操作を行っている場合に、左右の後輪110c、110dに駆動力差および制動力差を与えるためである。
したがって、図4(B)に示すように、操舵トルクの大きさが7.0Nmよりも小さいときには、左右の後輪110c、110dに与えられる駆動力差はゼロである。しかし、ステアリング操作によって操舵トルクの大きさが7.0Nm以上になると、それまでゼロであった駆動力差が、操舵トルクの増加に伴って大きくなる。車両を右方向に旋回させるときは、左側の後輪110cに与えられる駆動力が右側の後輪110dに与えられる駆動力よりも大きくなるように制御し、また逆に車両を左方向に旋回させるときは、右側の後輪110dに与えられる駆動力が左側の後輪110cに与えられる駆動力よりも大きくなるように制御する。
このようにして、転舵角が最大になっているため、ステアリング操作を行っても増加させることができない転舵角の不足分を、左右の後輪110c、110dに与えられる駆動力差によって補っている。このときの左右の駆動力配分は、操舵トルクの増加に応じて左右の駆動力差が大きくなるように、デファレンシャル部150を作動させることによって行われる。
また、図4(C)に示すように、操舵トルクの大きさが7.0Nmよりも小さいときには、左右の制動力差はゼロである。しかし、ステアリング操作によって操舵トルクの大きさが7.0Nm以上になると、それまでゼロであった制動力差が、操舵トルクの増加に伴って大きくなる。車両を右方向に旋回させるときは、右側の後輪110dの制動力が左側の後輪110cの制動力よりも大きくなるように制御し、また逆に車両を左方向に旋回させるときは、左側の後輪110cの制動力が右側の後輪110dの制動力よりも大きくなるように制御する。
つまり、大きな駆動力が配分された側とは反対側に大きな制動力を与えることによって、車両が旋回しやすくなるようにする。このときの制動力の左右配分は、操舵トルクの増加に応じて左右の制動力差が大きくなるように、制動圧制御ユニット160を作動させることによって行われる。
このように、転舵角が最大となり、さらに操舵トルクの大きさが7.0Nm以上になったとき、左右の後輪110c、110dに駆動力差を与えるだけでなく、さらに制動力差を与えることによって、ステアリングアクチュエータ50で大きな補助トルクを発生させる必要がなくなる。したがって、同一の旋回半径を実現する設計では転舵角を小さくすることができるので、ステアリングアクチュエータ50を小型化することができる。なお、図4(B)および図4(C)に示す、操舵角と、左右の駆動力差または制動力差との関係を示す各制御マップは、予めROMに記憶させておく。
上述の説明では、左右の後輪110c、110dに駆動力差と制動力差の両方が与えられるとしたが、いずれか一方だけが与えられた場合にも、車両を小さな旋回半径で旋回させることができる。
図5〜図7は、車両を旋回させる場合のECU120の動作の一部を示すフローチャートである。まず、ステップS1で、トルクセンサ40から与えられる操舵トルクを読み込み、ステップS2で、読み込んだ操舵トルクの大きさが、予めROMに記憶させておいた端当てが生じる操舵トルクの大きさである6.4Nm以上か否かを判定する。
判定の結果、操舵トルクの大きさが6.4Nmよりも小さいと判定した場合(S2:NO)には、転舵角の大きさが30度よりも小さいので端当ては生じていないと判断して処理を終了し、操舵トルクの大きさが6.4Nm以上と判定した場合(S2:YES)には、ステップS3に進む。
ステップS3では、転舵角センサ80から与えられる転舵角を読み込み、ステップS4では、読み込んだ転舵角の大きさが端当て時の角度である30度であるか否かを判定する。判定の結果、転舵角の大きさが30度ではないと判定した場合(S4:NO)には、端当てが生じていないと判断して処理を終了し、転舵角の大きさが30度であると判定した場合(S4:YES)には、ステップS5に進む。
ステップS5では操舵角センサ30から与えられた操舵角を読み込み、ステップS6では0.1m秒経過するまで待機した後、ステップS7で再び操舵角を読み込む。そして、ステップS5およびステップS7でそれぞれ読み込んだ操舵角に基づき、ステップS8で操舵速度を計算する。ステップS8では、求めた操舵速度が0度/秒であるか否かを判定する。
その結果、操舵速度が0度/秒ではない場合(S9:NO)には、まだ端当てが生じていないと判断して処理を終了する。一方、操舵速度が0度/秒であると判定した場合(S9:YES)には、ステップS2、ステップS4での判定結果も考慮し、端当てが生じていると判断する。
ステップS10で、トルクセンサ40から与えられる操舵トルクを読み込み、ステップS11で、読み込んだ操舵トルクの大きさが7.0Nm以上か否かを判定する。このときの操舵トルクの大きさを6.4Nm以上ではなく7.0Nm以上としたのは、転舵角が30度になっても、運転者は、さらに車両を旋回させようとしてステアリング操作を行っている場合に、後述の制御を行う必要があるからである。判定の結果、操舵トルクの大きさが7.0Nmよりも小さい場合(S11:NO)には、転舵角の大きさは30度になったが、運転者はさらに旋回力を与えようとはしていないと判断し、後述する駆動力および制動力の左右配分をしないで、処理を終了する。
一方、操舵トルクの大きさが7.0Nm以上の場合(S11:YES)には、ステップS13で、与えられた操舵トルクの符号から運転者が車両を右方向に旋回力を与えようとしているのか、それとも左方向に旋回力を与えようとしているのかを判定する。つまり、操舵トルクの符号が「+」の場合には右方向への旋回と判定して後述するステップS19に進み、操舵トルクの符号が「−」の場合には、左方向への旋回と判定してステップS14に進む。
ステップS13で、車両が左方向に旋回しようとしていると判定された場合、ステップS14で、予めROMに記憶させてある左方向への旋回の制御マップを読み込む。ステップS14で、読み込んだ制御マップに基づき、デファレンシャル部150を制御して、右側の後輪110dの駆動力を左側の後輪110cの駆動力よりも大きくする。さらに、ステップS16で、読み込んだ制御マップに基づき、制動圧制御ユニット160を制御して、左側の後輪110cにかかる制動力を右側の後輪110dにかかる制動力よりも大きくする。
次に、ステップS17で、トルクセンサ40から操舵トルクを読み込み、ステップS18で、読み込んだ操舵トルクの大きさが7.0Nm以上か否かを判定する。その結果、操舵トルクの大きさが、7.0Nm以上の場合(S18:YES)には、運転者が旋回力を与えようとしてステアリング操作を継続していると判断し、ステップS14に戻る。一方、操舵トルクの大きさが7.0Nmよりも小さい場合(S18:NO)には、運転者は旋回力を与えるためのステアリング操作をしていないと判断し、処理を終了する。
また、ステップS13で、車両が右方向に旋回しようとしていると判定された場合には、ステップS19で、予めROMに記憶させてある右方向への旋回の制御マップを読み込む。ステップS20で、読み込んだ制御マップに基づき、デファレンシャル部150を制御して、左側の後輪110cの駆動力を右側の後輪110dの駆動力よりも大きくする。さらに、ステップS21で、読み込んだ制御マップに基づき、制動圧制御ユニット160を制御して、右側の後輪110dにかかる制動力を左側の後輪110cにかかる制動力よりも大きくする。
次に、ステップS22で、トルクセンサ40から操舵トルクを読み込み、ステップS23で、読み込んだ操舵トルクの大きさが7.0Nm以上か否かを判定する。その結果、操舵トルクの大きさが、7.0Nm以上の場合(S23:YES)には、運転者が旋回力を与えようとしてステアリング操作を継続していると判断し、ステップS19に戻る。一方、操舵トルクの大きさが7.0Nmよりも小さい場合(S23:NO)には、運転者はさらに旋回力を与えるためのステアリング操作をしていないと判断し、処理を終了する。
この実施の形態において、活性化手段はECU120、図6のステップS15、S16および図7のステップS20、S21を含む。
<1.4 効果>
車両を旋回させているときに、端当てが生じ、さらに運転者が旋回力を与えようとステアリング操作を行っているとき、駆動力および制動力の左右配分を調整しながら車両を小さな旋回半径で回転させることができるので、同一の旋回半径を実現する設計では転舵角を小さくできる。このため、ステアリングアクチュエータ50を小型化することができる。また、運転者は、端当てが生じた場合でも、違和感を感じることなくステアリングホイール10を操作することができる。
<2. 第2の実施形態>
<2.1 全体構成>
図8は、本発明の第2の実施形態に係る車両制御装置を搭載する車両の概略構成を示すブロック図であり、図9は、図8に示す車両の操舵に係る部分の構成を示すブロック図である。図8および図9からわかるように、第2の実施形態に係る車両および車両制御装置は、第1の実施形態に係る車両に、ギヤ比可変機構200が追加されている。このため、図8および図9に示す車両および操舵に係る部分の構成要素のうち、図1および図2に示す車両および操舵に係る部分の構成要素と同一の構成要素については同一の参照符号を付して、その説明を省略する。
ギヤ比可変機構200は、操舵角に対する転舵角の比(転舵角/操舵角)であるギヤ比を可変にするための機構であり、ステアリングシャフト20に取り付けられていて、ECU120により制御される。このギヤ比可変機構200は、公知であり、例えば特開2005−344757号公報に開示されているギヤ比可変機構を使用することができる。なお、以下の説明では、右回りの数値に符号「+」を付し、左回りの数値に符号「−」を付して表すことがある。
この実施形態では、右方向に旋回しながら通常走行するときにはギヤ比を+0.060に、左方向に旋回しながら通常走行するときにはギヤ比を−0.060に固定するとともに、低速走行時または据え切り時(以下の説明では両者をまとめて「低速走行時」という場合がある)には、操舵角の大きさによってギヤ比を2段階に切り換えている。この実施形態では、低速の場合の一例として、時速20km以下としたが、運転者がステアリングホイール10を大きく回して車両を操舵することができるほど低速であればよく、時速20kmには限定されない。
図10は、低速走行時の操舵角とギヤ比の関係を示すグラフである。図10に示すように、車両を右方向に旋回させる場合、操舵角が+400度までは、ギヤ比は、通常走行時のギヤ比と同じ+0.060である。しかし、さらに右方向に旋回させようとして、操舵角が+400度以上になると、ギヤ比は+0.060から+0.005に切り換えられる。車両を左方向に旋回させる場合も同様に、操舵角が−400度以下になると、ギヤ比は−0.060から−0.005に切り換えられる。この切換えは、車速センサ90から与えられる車速に基づき、ECU120がギヤ比可変機構200を制御することにより行われる。ここで、切換え後のギヤ比は操舵角が+400度以上、または−400度以下になったとき、運転者がステアリングホイール10をさらに回しても転舵角がほとんど変化しないようなギヤ比であればよく、ギヤ比±0.005は、そのような場合の一例であって、これに限定されない。なお、ギヤ比は、転舵角が±400度になったとき、±0.060からそれぞれ±0.0050に急激に切り換わるのではなく、滑らかに切り換わるようにしてもよい。
<2.2 車両制御装置の動作>
図11(A)は通常走行時の操舵角と転舵角の関係を示す図であり、図11(B)は低速走行時の操舵角と転舵角の関係を示す図である。ECU120は、車速センサ90から与えられる車速に基づいて、通常走行時と低速走行時とでギヤ比を切り換える。また、この実施形態において低速走行とは、時速20km以下の場合をいうものとする。
通常走行時には、図11(A)に示すように、この車両のステアリングホイール10を、0度から左右にそれぞれ±620度まで回すことができるものとする。
通常走行時には、ギヤ比をそれぞれ±0.060とした場合、操舵角を0度から右方向に+620度、または左方向に−620度まで回すことにより、転舵角を0度から左右にそれぞれ±37度まで変化させることができる。
しかし、低速走行時には、操舵角の大きさが400度以上になると、上述のように、ラック軸73の軸力が急激に大きくなるため、ステアリングアクチュエータ50の出力を急激に増加させなければならない。このため、ECU120は、車速センサ90から与えられた車速に基づいて、車両が低速走行していると判断すると、操舵角センサ30から与えられる操舵角に基づき、転舵角を図11(B)に示すように制御する。
すなわち、車両が右方向に旋回する場合、操舵角が0度から増加するに伴って、転舵角も0度からギヤ比+0.060に応じて増加する。そして、操舵角が+400度になると、転舵角も+24度になる。さらに、ステアリング操作により操舵角が+400度よりも大きくなると、ギヤ比が+0.060から+0.005に切り換えられる。その結果、操舵角が+400度から+620度になっても、転舵角は+24度から+25.1度になるだけである。車両が左方向に旋回する場合も同様に、操舵角が−400度から−620度になっても、転舵角は−24度から−25.1度になるだけである。このように、操舵角が±400度から±620度の間ではステアリングホイール10を回しても、転舵角はほとんど変化しないので、前輪110a、110bを転舵させるために必要な補助トルクは小さくてもよい。この場合、転舵角はほとんど増加しないので、ステアリングホイール10を回し切っても車両の旋回半径を小さくすることはできない。このため、転舵角の不足分を左右の後輪110c、110dに与えられる駆動力差および制動力差によって補う必要がある。
図11(C)は操舵角と左右の後輪に与える駆動力差との関係を示す図であり、図11(D)は操舵角と左右の後輪に与える制動力差との関係を示す図である。図11(C)に示すように、操舵角の大きさが400度よりも小さいときには、左右の後輪110c、110dに与えられる駆動力差はゼロである。このため、運転者は、通常走行時のステアリング操作と同じ操作を行うことができ、違和感なく車両を運転することができる。
しかし、操舵角の大きさが400度以上になると、それまでゼロであった左右の後輪110c、110dに与えられる駆動力差が、操舵角の増加に伴って大きくなる。すなわち、車両を右方向に旋回させるときは、左側の後輪110cの駆動力が右側の後輪110dの駆動力よりも大きくなるように、また逆に車両を左方向に旋回させるときは、右側の後輪110dの駆動力が左側の後輪110cの駆動力よりも大きくなるようにする。
このようにして、操舵角の大きさが400度以上になったときに制限される転舵角の不足分を、左右の後輪110c、110dに与える駆動力差によって補っている。このときの左右の駆動力配分を、操舵角の大きさが大きくなるにつれて駆動力差も大きくなるように、デファレンシャル部150によって調整する。
また、図11(D)に示すように、操舵角の大きさが400度よりも小さいときには、左右の制動力差はゼロである。しかし、操舵角の大きさが400度以上になると、それまでゼロであった左右の後輪110c、110dにかかる制動力差が、操舵角の増加に伴って大きくなる。すなわち、車両を右方向に旋回させるときは、右側の後輪110dにかかる制動力が左側の後輪110cにかかる制動力よりも大きくなるようにし、また車両を左方向に旋回させるときは、左側の後輪110cにかかる制動力が右側の後輪110dにかかる制動力よりも大きくなるようにする。つまり、大きな駆動力が配分された側とは反対側の後輪に大きな制動力を与えることによって、車両が旋回しやすくなるようにする。このときの左右の制動力配分を、操舵角の大きさが大きくなるにつれて制動力差も大きくなるように、制動制御ユニット160によって調整される。
この結果、操舵角の大きさが400度から620度までの範囲で変わるようにステアリング操作を行ったときでも、転舵角は、その大きさが24度から25.1度までの狭い範囲でしか動けないにもかかわらず、後輪110c、110dに与える駆動力と制動力の左右配分を調整することによって、小さな旋回半径で車両を旋回させることができる。
なお、図11(C)および図11(D)に示す、操舵角と、左右の駆動力差または制動力差との関係を示す制御マップは、予めROMに記憶させてある。また、上述の説明では、左右の後輪に駆動力差と制動力差の両方が与えられるとしたが、いずれか一方だけが与えられた場合にも、車両を小さな旋回半径で旋回させることができる。
図12〜図15は、転舵角の動きが制限される場合のECU120の動作の一部を示すフローチャートである。まずステップS51で、車速センサ90から与えられる車速を読み込み、ステップS52では読み込んだ車速が時速20km以下であるか否かを判定する。判定の結果、車速が時速20kmよりも大きい場合(S52:NO)には、ステアリングホイール10を回して操舵角を大きくしても、ラック軸73の軸力は大きくならないので、処理を終了し、時速20km以下の場合(S52:YES)には、次のステップS53に進む。
ステップS53では、操舵角センサ30から与えられる操舵角を読み込み、ステップS54では、読み込んだ操舵角の符号に基づき、車両が右方向に旋回しているか否かを判定する。すなわち、操舵角の符号が「+」なら右方向に旋回していると判定する。その結果、右方向に旋回していないと判定した場合(S54:NO)には、後述するステップS66に進み、右方向に旋回していると判定した場合(S54:YES)には、次のステップS55に進む。
ステップS55では、読み込んだ操舵角の大きさが400度以上か否かを判定する。その結果、操舵角の大きさが400度以上と判定した場合(S55:YES)には、ステップS59に進む。
一方、操舵角の大きさが400度よりも小さいと判定した場合(S55:NO)には、ステップS56で0.1秒経過するまで待つ。そして、ステップS57で再び操舵角を読み込み、ステップS58で読み込んだ操舵角の大きさが400度以上か否かを判定する。ここで、0.1秒経過後、再び操舵角の大きさを判定しているのは、車両が低速で旋回しているため、操舵速度も遅い場合があり、ステップS55で操舵角の大きさを判定したときには、操舵角の大きさがまだ400度以上になっていなかった可能性があるからである。
なお、0.1秒は一例であり、ステップS55で操舵角の大きさが400度よりも小さいと判定されても、運転者がその間に継続してステアリングホイール10を操作し、後述のステップS58で操舵角の大きさが400度以上になっていると判定される時間であればよく、0.1秒に限定されない。ステップS58で操舵角の大きさが400度よりも小さい場合(S58:NO)には処理を終了し、操舵角の大きさが400度以上の場合(S58:YES)にはステップS59に進む。
ステップS59で、ギヤ比可変機構200によってギヤ比を+0.060から+0.005に切り換え、ステップS60で、予めROMに記憶させてある右方向への旋回の制御マップを読み込む。ステップS61で、読み込んだ制御マップに基づき、デファレンシャル部150を制御して、左側の後輪110cに与える駆動力を右側の後輪110dに与える駆動力よりも大きくする。さらに、ステップS62で、読み込んだ制御マップに基づき、制動圧制御ユニット160を制御して、右側の後輪110dにかかる制動力を左側の後輪110cにかかる制動力よりも大きくする。
次に、ステップS63で、操舵角センサ30から操舵角を読み込み、ステップS64で、読み込んだ操舵角の大きさが400度以上かを判定する。その結果、操舵角の大きさが400度以上の場合(S64:YES)には、右方向への旋回が継続していると判断し、ステップS60に戻る。一方、操舵角の大きさが400度よりも小さい場合(S64:NO)には、ステップS65でギヤ比を+0.005から、右方向に旋回しながら通常走行するときのギヤ比+0.060に戻した後、処理を終了する。
ステップS54で、右方向には旋回していないと判定された場合(S54:NO)には、ステップS66に進み、操舵角センサ30から与えられる操舵角の符号に基づき、車両が左方向に旋回しているか否かを判定する。すなわち、操舵角の符号が「−」であるか否かを判定する。その結果、車両は左方向にも旋回していないと判定された場合(S66:NO)、車両は直進していると考えられる。このため、ステアリング操作により、操舵角の大きさが400度以上になることはないと判断して、処理を終了する。一方、左方向に旋回していると判定された場合(S66:YES)には、ステップS67に進む。
ステップS67では、操舵角センサ30から与えられた操舵角の大きさが400度以上か否かを判定する。その結果、操舵角の大きさが400度以上と判定した場合(S67:YES)には、ステップS71に進む。
一方、操舵角の大きさが400度よりも小さいと判定した場合(S67:NO)には、ステップS68に進み、0.1秒経過するまで待つ。そして、ステップS69で再び操舵角を読み込み、ステップS70で、読み込んだ操舵角の大きさが400度以上か否かを判定する。ここで、0.1秒経過後に、再び操舵角の大きさを判定しているのは、ステップS56の場合と同様の理由によるためである。ステップS70で、操舵角の大きさが400度よりも小さい場合(S70:NO)には処理を終了し、操舵角の大きさが400度以上の場合(S70:YES)には、ステップS71に進む。
ステップS71では、ギヤ比を−0.060から−0.005に変更し、ステップS72で、予めROMに記憶させてある左方向への旋回の制御マップを読み込む。ステップS73で、読み込んだ制御マップに基づき、デファレンシャル部150を制御して、右側の後輪110dに与える駆動力を左側の後輪110cに与える駆動力よりも大きくする。さらに、ステップS74で、読み込んだ制御マップに基づき、制動圧制御ユニット160を制御して、左側の後輪110cにかかる制動力を右側の後輪110dにかかる制動力よりも大きくする。
次に、ステップS75で、操舵角センサ30から操舵角を読み込み、ステップS76で、読み込んだ操舵角の大きさが400度以上か否かを判定する。その結果、操舵角の大きさが400度以上の場合(S76:YES)には、左への旋回が継続していると判断し、ステップS72に戻る。一方、操舵角の大きさが400度よりも小さい場合(S76:NO)には、ステップS77でギヤ比を−0.005から、左方向に旋回しながら通常走行するときのギヤ比−0.060に戻した後、処理を終了する。
この実施の形態において、活性化手段はECU120、図13のステップS61、S62および図15のステップS73、S74を含む。
<2.3 効果>
車両が低速走行している時に、操舵角の大きさが400度以上になるように操舵されると、駆動力および制動力の左右配分を調整しながら車両を小さい旋回半径で回転させることができるので、ラック軸73の軸力が大きくなることはない。このため、ステアリングアクチュエータ50を小型化することができる。
本発明の第1の実施形態に係る車両制御装置を搭載する車両の概略構成を示すブロック図である。 上記実施形態において、車両の操舵に係る部分の構成を示すブロック図である。 上記実施形態において、操舵角と操舵トルクの関係を示すグラフである。 上記実施形態において、(A)は操舵角と転舵角と操舵トルクとの関係を示す図であり、(B)は操舵トルクと駆動力差との関係を示す図であり、(C)は操舵トルクと制動力差との関係を示す図である。 上記実施形態において、車両を旋回させる場合のECUの動作の一部を示すフローチャートである。 上記実施形態において、車両を旋回させる場合のECUの動作の一部を示すフローチャートである。 上記実施形態において、車両を旋回させる場合のECUの動作の一部を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施形態に係る車両制御装置を搭載する車両の概略構成を示すブロック図である。 上記実施形態において、車両の操舵に係る部分の構成を示すブロック図である。 本発明の第2の実施形態に係る車両制御装置を搭載する車両における、低速走行時の操舵角とギヤ比の関係を示すグラフである。 上記実施形態において、(A)は通常走行時の操舵角と転舵角の関係を示す図であり、(B)は低速走行時の操舵角と転舵角の関係を示す図であり、(C)は操舵角と左右の後輪に与える駆動力差との関係を示す図であり、(D)は操舵角と左右の後輪に与える制動力差との関係を示す図である。 上記実施形態において、車両を旋回させる場合のECUの動作の一部を示すフローチャートである。 上記実施形態において、車両を旋回させる場合のECUの動作の一部を示すフローチャートである。 上記実施形態において、車両を旋回させる場合のECUの動作の一部を示すフローチャートである。 上記実施形態において、車両を旋回させる場合のECUの動作の一部を示すフローチャートである。 従来の車両制御装置における据え切り時のステアリングホイールの操舵角とラック軸の軸力との関係を示す図である。
30…操舵角センサ(操舵状態検出手段)、40…トルクセンサ(操舵状態検出手段)、80…転舵角センサ(操舵状態検出手段)、90…車速センサ(操舵状態検出手段)、110a〜110d…車輪、150…デファレンシャル部(駆動力配分手段)、200…ギヤ比可変機構

Claims (4)

  1. 操舵状態を制御して車両を旋回させる車両制御装置において、
    旋回している前記車両の前記操舵状態を検出する操舵状態検出手段と
    記車両の左右の車輪に駆動力を配分する駆動力配分手段と、
    前記操舵状態検出手段によって検出された前記操舵状態によって前記車両が端当て状態にあるか否かを判定する端当て判定手段と、
    前記車両の前記操舵状態が前記端当て状態であると判定されたとき、前記駆動力配分手段を活性化する活性化手段とを備え
    前記操舵状態検出手段は、操舵トルクを検出するトルク検出手段を含み、
    前記端当て判定手段が、前記トルク検出手段によって検出された前記端当て状態のときの前記操舵トルクに基づいて、前記車両は前記端当て状態にあると判定したとき、前記活性化手段は、前記操舵トルクに応じて、前記左右の車輪のうち、外側を旋回している車輪に与えられる駆動力が内側を旋回している車輪に与えられる駆動力よりも大きくなるように前記駆動力配分手段を活性化することを特徴とする、車両制御装置。
  2. 前記端当て判定手段によって前記車両が前記端当て状態にあると判定されたとき、前記駆動力配分手段は、前記操舵トルクの絶対値の大きさに応じて、前記外側を旋回している車輪に与えるべき駆動力と、前記内側を旋回している車輪に与えるべき駆動力とを配分することを特徴とする、請求項1に記載の車両装置。
  3. ステアリング手段を回して操舵角を増加させたとき、前記端当て判定手段は、ステアリング系のバネ要素に起因して前記操舵トルクが増加し始めたときを、前記車両が前記端当て状態になったときと判定することを特徴とする、請求項1または2に記載の車両制御装置。
  4. ステアリング手段を回して操舵角を増加させたとき、前記端当て判定手段は、前記操舵角が予め設定された諸元と等しくなったときを、前記車両が前記端当て状態になったと判定することを特徴とする、請求項1または2に記載の車両制御装置。
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