JP5306402B2 - 3−(メチルチオ)プロパナールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明の主題は、3−(メチルチオ)プロパナール及び2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリルの触媒による製造方法に関する。特に本発明は、MMP及びMMP−シアンヒドリンの、新規の付加触媒の使用下での製造のための方法を記載する。
3−(メチルチオ)プロパナール(MMP)及び2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリル(MMP−シアンヒドリン)は、D,L−メチオニン及びこのメチオニンヒドロキシ類縁体である2−ヒドロキシ−4−メチルチオ酪酸(MHA)の製造のための中間体である。メチオニンは必須アミノ酸であり、これは特に飼料において補助剤として使用される。MHAは、より少ない生物学的な使用能を有する液状のメチオニン置換材料である。
MMPは、メチルメルカプタン(Mc)のアクロレイン(Ac)への触媒的付加により製造される。通常は、液状アクロレインをメチルメルカプタンと共に反応器中で反応させ、前記反応器中には既に、液状のMMP及びこの触媒が溶解して存在する(DT2320544)。同様に、ガス状のアクロレインのメチルメルカプタンと一緒での使用が公知である(FR7520183、FR7917827、WO97/00858)。メチルメルカプタンとアクロレインとの反応はバッチ式又は連続式に実施してよい(US4,225,515、US5,352,837)。慣用の触媒として、有機塩基、例えば第三級アミン、例えばヘキサメチレンテトラミン、トリアルキルアミン、例えばトリエチルアミン又はトリエタノールアミン、ベンジルアミン、ピリジン、例えば2−フルオロピリジン及び4−ジメチルアミノピリジン、ピコリン、ピラジン、イミダゾール及びニコチンアミド、また同様に、酢酸銅(II)、水銀メチルメルカプチド及び有機過酸化物が用いられる。
イオン交換体の使用もまた言及される(FR7520183)。一方ではアクロレインの重合、即ち、不所望の副生成物の阻害のために、及び他方では一般的な収率をこの添加した塩基のコンディショニングにより高めるために、通常は、もともとの付加触媒を、助触媒、有機酸、例えば酢酸、クエン酸、又はギ酸、又は鉱酸、例えば硫酸又はリン酸と組み合わせる。この触媒は、再回収されず、かつ後処理の間に失われる。
典型的な触媒濃度は、メチルメルカプタンに対して0.001〜0.005モル%である。酸、典型的には酢酸の必要量は、0.5〜50モル%である。MMP製造方法の簡略化のために、触媒及び酸をプレミックスにおいて予備混合し、かつ溶液として計量供給してよい。触媒プレミックスの液状MMP反応媒体中でのこの濃度は、通常は、0.2〜0.75質量である。反応の終了後に、このMMPを助生成物(Hilfsprodukt)及び副生成物から蒸留により分離する。このようにして製造された付加生成物の蒸留による精製の間に、前記触媒プレミックスは失われ、かつ沸点に応じて、この蒸留塔底又はこの排出ガスを介して処理されなくてはならない。前記触媒又は添加された酸の一部は基本的に、この蒸留の間に塔頂に達し、かつこの所望の純粋なMMPを汚染する可能性がある。
MMPからは、適した触媒の使用下でのシアン化水素(青酸)との反応により、MMP−シアンヒドリン 2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリルが製造される。適した触媒は上記した塩基であり、これはメチルメルカプタンのアクロレインへの付加をも触媒し、例えばピリジン又はトリエチルアミンである。MMP−シアンヒドリンの、例えば鉱酸を用いた加水分解により、MHAを得る。メチオニンは、MMP−シアンヒドリンと炭酸水素アンモニウムとの反応により、ヒダントインの形成下で生じ、これは塩基、例えば炭酸カリウム又は水酸化ナトリウムを用いて鹸化されてよい。このメチオニンの遊離は、二酸化炭素又は硫酸により生じる。
DT2320544 FR7520183 FR7917827 WO97/00858
本発明の課題は、前記触媒又は付加的な酸を使用することなしに、メチルメルカプタンのアクロレインへの付加も、また、この反応生成物のMMP−シアンヒドリンへの更なる反応をも可能にする、触媒による方法を提供することであった。
本発明は、新規の触媒系が、メチルメルカプタンのアクロレインへの付加を可能にする、3−(メチルチオ)プロパナールの製造方法である。更に本発明は、この新規の触媒系が、MMP−シアンヒドリンの製造のためのMMPと青酸との反応を触媒する方法である。
特に本発明は、不均一系触媒の使用下でのMMP及びMMP−シアンヒドリンの連続製造のための方法であって、前記触媒が反応媒体中に不溶性であり、従って消費されない方法である。助触媒、例えば有機酸、例えば酢酸の添加は必要ではない。
図1は、本発明による不均一系の固相触媒を用いた、固定層反応器中でのMMPの連続的な製造の図による構造を示す図である。 図2は、本発明による不均一系の固相触媒を用いた、固定層反応器中でのMMPの連続的な製造の図による構造を示し、MMPのMMP−シアンヒドリンへの反応のための青酸の計量供給器でもって、又は場合により、別個のシアンヒドリン反応ループに関して拡大した図である。
前記の新規な触媒は、一般式(I)
Figure 0005306402
[前記式中、
1及びR2は、水素、C1〜C12つの鎖長を有するアルキル、アリール、又はヘテロアリールである]を有する。R1は、R2とは相違してよい。Xは、0〜6の数である。Aは、天然又は合成の樹脂であり、例えばポリスチレンである。特に、ポリマー結合塩基が、同族体のジアルキルアミノアルキルポリスチレン及びジアルキルアミノ高度架橋樹脂(makroreticulaer Harz)の系列から、特にジメチルアミノエチルポリスチレン、ジエチルアミノエチルポリスチレン、ジメチルアミノメチルポリスチレン、ジエチルアミノメチル高度架橋樹脂から、とりわけ、ジエチルアミノメチルポリスチレンから選択される。言及した塩基は、部分的に既に、固相化学の適用のその他の領域において見出され(WO03/009936、US4,440,676)、かついくつかが市販されている。更に、特殊な誘導体の合成は簡単に、記載された樹脂、例えばメリフィールド樹脂(Merrifield Harz)から可能である。
前記触媒は反応生成物中にも、関与する反応対中にも溶解性でないので、この反応のための、十分な変換及び選択性を生じる任意の触媒量が使用可能である。この反応の実施の簡略化のために、即ち、この反応対の計量供給、前記触媒の活性中心(aktive Zentre)へのこのエダクトの輸送、及びこの反応熱の排出のために、前記触媒が良好に膨潤可能である反応媒体が存在することが望ましい。良好に膨潤可能であるのは溶媒中の樹脂であり、但し、これが溶媒と同じか又は5倍までの自重(Eigenmass)を吸収できる場合である。前記樹脂はこの際、前記溶媒の吸収下でその体積を増大してよい。有利には、MMP又はMMP−シアンヒドリン自体が、この反応のためのマトリックスとして用いられる。前記触媒でなく、前記反応対が少なくとも部分的に溶解性である慣用の溶媒全てをも使用可能であり、例えば炭化水素、ハロゲン化炭化水素、又はエーテルである。反応性溶媒、例えば水、アルコール、及びケトンは、このエダクト又はこの生成物と不所望の副生成物を形成する可能性があり、あまり適さず、かつ条件付きでのみ使用可能である。この活性中心に対して、MMPの製造のためのバッチ式実験において、触媒対アクロレインのモル比0.001〜0.02、有利には0.001〜0.01、特に有利には0.001〜0.005が適する。この反応対及び反応媒体が連続的に触媒に流過する連続反応において、一時間当たりのアクロレイン材料対触媒材料のこの比(LHSV値、m/m*h)は、0.1〜100、特に有利には1〜50、とりわけ有利には5〜50である。
反応媒体対アクロレインの質量比は、バッチ式実験において0.1〜2が選択される。連続方法において、反応媒体対アクロレインの材料流の質量比は、0.5〜20にあることが望ましい。この反応物の良好な反応の達成及び少ない崩壊の達成のために、この使用されるエダクトの量を、反応混合物中でメチルメルカプタンのわずかな過剰が維持されるように制御する。この過剰は、モルベースで、0.01〜1%、有利には0.05〜0.2%にあることが望ましい。アクロレインの過剰は高沸点性の残留物の増加した形成を生じ、従って望ましいものではない。
この反応の実施には、圧力は重要な因子ではない。これは幅広い範囲のうちで変動してよい。しかしながら高すぎる圧力は、前記触媒層の圧縮によりその活性を減少する可能性があるので、10バールを上回る圧力は回避することが望ましい。この反応を雰囲気圧力で実施することが有利である。
この反応温度は、圧力及び反応媒体に応じて、−20〜100℃で選択されてよい。雰囲気圧力及びマトリックスとしてMMPである場合には、0〜60℃の温度、特に30〜50℃の温度が適する。この温度の上方ではMMP形成に関する選択性は減少し、これに対して、0℃の下方では、この反応速度は、経済的な利点を生ずるためには少なすぎる。
MMPのバッチ式産生では、反応器中にMMP又は反応媒体の開始容量が装入される。この触媒は、前記反応媒体中に懸濁される。前記触媒をこの反応開始前に、即ち最初の使用の際に、活性中心の可能な限り最良な使用能を可能にすべく、反応媒体中で膨潤させることが必要である。引き続き、この開始材料、メチルメルカプタン及びアクロレインを同時に導入する。この反応熱は、適した内部構造体又は周囲構造体(Umbauten)により排出される。
まず約10%の前記メチルメルカプタンを装入し、その後すぐに、アクロレイン及び残留するメチルメルカプタンの導入でもって出発することが有利である。メチルメルカプタンは、熱調整によりヘミチオアセタールの形成下でMMP中に溶解する。このようにして、メチルメルカプタンの連続的な過剰は、この反応の間保証される。メチルメルカプタンの過剰は、より高い選択性、従って高沸点性の副生成物の最小化を生じる。MMPの十分な装入時には、この完全なメチルメルカプタンを装入し、かつ引き続きアクロレインを添加することが可能である。
反応終了後に、この生成物を触媒から濾別し、かつ場合により更に精製してよい。前記反応生成物MMPが反応媒体中に溶解性でない場合には、前記反応生成物は、反応媒体から相分離により分離されてよい。前記触媒及び前記反応媒体は、直接的に、かつ更なる膨潤なしに、次の反応において更に使用されてよい。反応媒体としてのMMPの使用の際には、この形成されたMMPの一部のみを搬出し、相応する運転容量を前記触媒と共に、次の装入物のために残留させることが有利である。
この粗MMPを更にMMP−シアンヒドリンへと反応させることが望ましい場合には、これは単に、等モル量の青酸の、本発明による触媒を有する前記反応媒体中への計量供給により成功して行われる。バッチ式生産においてはこのために、前記アクロレインとメチルメルカプタンとの完全な反応が完了していなくてはならない。粗MMPの精製は必要ではない。
連続生産において、この青酸の触媒層の一部への計量供給が行われてよく、この部位でMMPへの反応は終了している。可能であれば、別個の触媒層を有する、後方接続された反応ループ(Reaktionsschleife)も可能である。不必要な副生成物の回避のために、この反応を過剰な青酸と共に実施することが望ましい。MMPに対する青酸のモル過剰量は、0.01〜10%、有利には0.05〜1%にあることが望ましい。この反応温度は、0〜100℃、有利には20〜70℃にあることが望ましい。液化青酸も、ガス状青酸も使用してよい。
図の簡単な説明:
図1は、本発明による不均一系の固相触媒を用いた、固定層反応器中でのMMPの連続的な製造の図による構造を示す。
図2は、本発明による不均一系の固相触媒を用いた、固定層反応器中でのMMPの連続的な製造の図による構造を示し、MMPのMMP−シアンヒドリンへの反応のために青酸の計量供給器でもって、又は場合により、別個のシアンヒドリン反応ループに関して拡大した。
図1においては、中心的な装置は、触媒充填を有する固層反応器及び循環ポンプである。この循環系には、熱交換器も包含されているが、メチルメルカプタン及びアクロレインの導入のための計量供給装置、及びこの生じたMMP−反応混合物の除去のための搬出器が存在する。前記反応媒体がMMPとは相違する場合には、この連続式搬出器に基づいて、除去された溶媒の相応する量を、前記反応ループ中に後計量供給しなくてはならない。有利には、メチルメルカプタンの計量供給は、このアクロレイン添加の前にある。これは、この反応の開始時のメチルメルカプタンの時間的な過剰を保証する。それにもかかわらず、必要な化学量論量に反して、平均してメチルメルカプタンの少ない過剰量を添加することが有利であってよい。この過剰量は、0.01〜1%であってよい。より多い量は、アクロレイン収率の改善を生じない。
触媒での反応物の滞留時間は、この触媒容積及びこの流れを介して決定される。有利には、アクロレイン材料対触媒材料からの比は一時間当たり(LHSV値、m/m*h)、0.1〜100、有利には1〜50、特に有利には5〜50である。反応媒体対アクロレインのこの材料比は、1〜20にあることが望ましい。触媒での熱排出は、30〜50℃の温度が達成されるように制御される。この反応は無加圧で行われる。高圧は可能ではあるが、この反応に対して影響を有しない。
産生されたMMPが更にMMP−シアンヒドリンへと反応されることが望ましい場合には、この構造は、青酸計量供給器、又は場合により、別個のシアンヒドリン−反応ループに関して図2に示したように拡大される。
本発明による方法は、触媒又は触媒助剤が使用されない利点を有する。これは、対費用効果があり、かつ持続性である。更に、この反応生成物MMP又はMMP−シアンヒドリンは、触媒又は触媒助剤により汚染されない。これは、一方ではこの生成物の後処理を容易化し、かつ他方では次の工程での不所望の副生成物を最小化し、前記副生成物はこの触媒の残留物により誘起されるものである。
本発明は以下において実施例に基づきより詳細に説明される。これは、本発明の具体化のためにのみ用いられるものであり、いかなる場合においても本発明の種類及び範囲を制限するものとしてみなしてはならない。
例1
1.1 ジメチルアミノメチルポリスチレン樹脂の製造
市販の実験室オートクレーブ中に、メリフィールド樹脂[CAS 55844−94−5](0.9ミリモル Cl/g)5g(4.5ミリモル)、トリエチルアミン6.9g(50ミリモル)及びジメチルアミン溶液200ml(400ミリモル、テトラヒドロフラン、THF中で2M)を添加した。この混合物を5時間85℃に加熱した。冷却及び放圧後に、ガラスフリットを介して吸引濾過し、この濾過ケークをまず水で塩化物不含に洗浄し、引き続き更にTHF200mlで後洗浄した。60℃で乾燥された樹脂は、膨潤後に直接的に以下の試験において使用されてよい。NMRによれば>90%がジメチルベンジルアミン−官能化された樹脂からなる生成物4.8gが得られた。反応していない塩化ベンジルの他にベンジルアルコールが副官能性である。
1.2 3−(メチルチオ)プロパナールのバッチ式製造
滴加漏斗及びガスの導通を有する反応フラスコ中で、ジメチルアミノメチルポリスチレン樹脂0.5g(反応性、約18ミリモル/l MMP)を蒸留した純粋なMMP25ml中に装入物として懸濁した。1時間この樹脂を膨潤させた。0℃で、引き続き10分間のうちにメチルメルカプタン10g(208ミリモル)を導入し、これはすぐさまMMP−半メルカプタール(Halbemercaptals)の形成下で溶解した。終了した導入後に、アクロレイン11.5g(205ミリモル)を滴加し、更に0℃で撹拌した。2時間後、この触媒を濾別し、かつMMPを分析した。アクロレイン変換率98%及び収率95%を得た。この残留物は、塔底で、粗MMPsの蒸留の際に0.19%であった。
この濾別した触媒を直接的に、更なる膨潤なしに以下の試験に使用してよい。10回の使用は活性損失を示さなかった。
1.3 2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリルのバッチ式製造
青酸を用いた更なる反応のために、触媒を濾別せず、MMP反応混合物へと約35℃での冷却下で30分間のうちに青酸(12.6g、466ミリモル、1.05当量)を滴加した。反応終了後、触媒を濾別した。MMP−シアンヒドリン62gを>98%の純度で得た。前記触媒の複数回の再使用は、活性損失を生じなかった。
1.4 3−(メチルチオ)プロパナールの連続製造
反応管中に4ミリモルの前もってMMP中で膨潤させたジメチルアミノメチルポリスチレン樹脂(4.4g乾燥物に相応)を充填した。この管型反応器は、純粋なMMPで装填された、ポンプ付きの循環ループ中に組み込まれている。このループ中での収容能力は約5mlであった。更なるポンプは、前記反応管の前でのアクロレインの導入を可能にする。更に、弁は、液状又はガス状のメチルメルカプタンのこの流中への導入を可能にする。付随する熱交換器は、この反応ループの50℃へのコンディショニングのために用いたれる。開始時に、この反応に、アクロレイン0.25g/分及びメチルメルカプタン0.21g/分を計量供給した。この反応ループ中に供給される容積量は、無加圧で搬出部位から取り出された。供給対循環の体積比は、1/5であった。この反応は約30分間後に定常状態にあった。代表的な粗MMP試料の分析はアクロレイン変換率>99%及びMMP純度約93%を生じた。
前記反応ループから取り出されたMMP量を、2つ目の反応ループ中でMMP−シアンヒドリンへと反応させた。構造及び運転様式は、アクロレインとメチルメルカプタンとの反応のための上述の製造に相当する。この触媒量は4ミリモルであり、HCNの供給量は0.12g/分であった。この反応ループに供給される体積量は、無加圧で搬出部位から取り出された。供給対循環の体積量は1/5であり、この温度を40℃に維持した。この反応は約30分間後に定常状態にあった。代表的なMMP−シアンヒドリン試料の分析は、MMP−変換率>99%及び純度約92%を生じた。
例2
2.1 ジエチルアミノメチルポリスチレン樹脂の製造
還流冷却器を備えた撹拌フラスコ中に、メリフィールド樹脂[CAS 55844−94−5](0.9ミリモル Cl/g)30g(27ミリモル)、トリエチルアミン30.4g(300ミリモル)及びジエチルアミン87.8g(1.20モル)をメチルイソブチルケトン420ml中に懸濁した。この混合物を6時間還流に維持した。室温への冷却後、ガラスフリットを介して吸引濾過し、この濾過ケークを水で塩化物不含に洗浄した。60℃で乾燥された樹脂は、膨潤後に直接的に以下の試験において使用されてよい。NMRによれば>90%がジエチルベンジルアミン−官能化された樹脂からなる生成物32gが得られた。反応していない塩化ベンジルの他にベンジルアルコールが副官能性である。
2.2 3−(メチルチオ)プロパナールのバッチ式製造
例1からの実施形態に相応して、ジエチルアミノメチルポリスチレン樹脂0.5gをアクロレイン及びメチルメルカプタンと反応させた。
2時間後、>99%のアクロレイン変換率及び>96%の収率を得た。この残留物は、塔底で、粗−MMPsの蒸留の際に0.15%であった。
MMP−シアンヒドリンへの更なる反応は、これを純度>95%において変換率>99%で提供した。
この濾別した触媒を直接的に、更なる膨潤なしに以下の試験に使用してよい。10回の使用は活性損失を示さなかった。
2.3 3−(メチルチオ)プロパナールの連続製造
実施例1からの実施形態に相応して、ジエチルアミノメチルポリスチレン樹脂4.4g(約4ミリモル)をアクロレイン及びメチルメルカプタンと反応させた。
代表的な粗−MMP−試料の分析は、アクロレイン変換率>99%及びMMP純度約94%を生じ、その一方で代表的なMMP−シアンヒドリン試料の分析は青酸の添加後に、MMP−変換率>99%及び純度約93%を生じた。
(1)アクロレインの導入、 (2) 触媒、 (3) 熱交換器、 (4) 循環ポンプ、 (5) MMPの搬出、 (6) メチルメルカプタンの導入、 (7) 青酸の導入、 (8) MMP−シアンヒドリンの搬出

Claims (12)

  1. a)不均一系触媒及びb)反応媒体の存在下での青酸の3−(メチルチオ)プロパナールへの付加による2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリルの製造方法であって、前記不均一系触媒が前記反応媒体中で溶解性でなく、かつ、一般式
    Figure 0005306402
    [前記式中、
    1 及びR 2 は、水素、C 1 〜C 12 の鎖長を有するアルキル、アリール、又はヘテロアリールであり、
    1 は、R 2 とは相違してよく、
    Xは、0〜6の数であり、かつ
    Aは、天然又は合成の樹脂である]
    を有することを特徴とする、2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリルの製造方法。
  2. 前記式I中のAが、ポリスチレンであることを特徴とする、請求項記載の方法。
  3. 式Iの前記触媒が、同族体のジアルキルアミノアルキルポリスチレン又はジアルキルアミノ高度架橋樹脂のグループから選択されるポリマー結合塩基であることを特徴とする、請求項記載の方法。
  4. 式Iの前記触媒が、ジエチルアミノエチルポリスチレン、ジエチルアミノメチルポリスチレン、ジメチルアミノメチルポリスチレン、ジエチルアミノメチル高度架橋樹脂、又はジメチルアミノエチルポリスチレンであることを特徴とする、請求項記載の方法。
  5. 前記反応媒体が、炭化水素、ハロゲン化炭化水素、エーテル、又は2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリルであることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  6. 前記反応媒体が、2−ヒドロキシ−4−(メチルチオ)ブタンニトリルであることを特徴とする、請求項記載の方法。
  7. この方法を、0℃〜100℃の温度で実施することを特徴とする、請求項1記載の方法。
  8. 前記温度が、20℃〜70℃であることを特徴とする、請求項記載の方法。
  9. 触媒対3−(メチルチオ)プロパナールのモル比が0.001〜0.02であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  10. 3−(メチルチオ)プロパナールに対する青酸のモル過剰量が、0.01〜10%、有利には0.05〜1%であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  11. この方法が、バッチ式方法であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
  12. この方法が、連続式であることを特徴とする、請求項1記載の方法。
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