JP5300340B2 - プロセスカートリッジ及び電子写真装置 - Google Patents

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本発明は、プロセスカートリッジ及び電子写真装置に関する。
近年、電子写真感光体に接触配置した帯電部材(接触帯電部材)に電圧を印加し、電子写真感光体を帯電する接触帯電方式を採用した電子写真装置が広く普及している。このうち、ローラー形状の接触帯電部材を電子写真感光体の表面に接触させ、これに直流電圧に交流電圧を重畳した電圧を印加することにより電子写真感光体の帯電を行う方式がAC/DC接触帯電方式である。また、接触帯電部材に直流電圧のみの電圧を印加することにより電子写真感光体の帯電を行う方式がDC接触帯電方式である。
しかしながら、上述の接触帯電方式は、帯電の不均一性、直接電圧を印加することによる感光体の放電絶縁破壊の発生等が欠点として挙げられ、帯電の不均一性は特にDC接触帯電方式において顕著なものとなる。
この帯電の不均一性は、感光体表面の各部に均一な帯電がなされず、被帯電面の移動方向に対して直角な方向にスジ状の帯電むらを生じてしまうものであり、電子写真感光体表面と帯電部材との間の過剰な摩擦時に更に顕著になる。
例えば、プロセスカートリッジ又は電子写真装置を梱包した状態で物流を行うと、物流時の振動衝撃により、接触帯電部材が電子写真感光体に押しつけられた状態で両者が擦れ合う。
そのために、電子写真感光体表面の帯電部材との接触部分に電荷が偏在蓄積され、画像形成時に電圧を印加しても上述の電子写真感光体表面の帯電部材との摺擦部分が所望の帯電電位にならない。
その結果、該摺擦部分に対応した画像領域に黒スジ又は白スジの画像不良が発生してしまう。
より具体的には、電子写真用プロセスカートリッジ又は電子写真装置に用いる電子写真感光体にはコスト等の面から有機光導電体を用いた感光体である場合が多く、また感光体表面層を形成する一般的な材料としてポリカーボネート樹脂が多く用いられる。一方、接触帯電部材にはゴム系の弾性体、特にはウレタンゴムが多く用いられている。このような場合、電子写真感光体はウレタンゴムと擦れ合うことにより正に帯電され易い。
また、これらの有機感光体は一般的に負電荷の搬送能力を持たないために、表面が正に帯電された時、対向電荷としての負電荷が感光体中に蓄積されやすい傾向にある。その結果、上述の振動により、電子写真感光体表面層の帯電部材との接触部に正の電荷が蓄積され、振動メモリー、摺擦メモリーとなってスジ状の画像が発生する。
上述の問題を回避するために、帯電部材から電子写真感光体を離間させる機構をプロセスカートリッジに搭載して両者の接触をなくし、振動メモリーを回避する方法がある。
その他にも、特許文献1には、上述の帯電不均一性を改善するために、帯電部材と電子写真感光体との平均摩擦帯電電位の差が100V以下である帯電装置が提案されている。
特許文献2には、帯電部材が電子写真感光体よりも帯電系列のプラス側にあり、印加電圧0Vでの摩擦帯電による表面電位が−30V以上である接触帯電装置が提案されている。
特許文献3には、電子写真感光体の10点平均粗さと接触帯電部材の10点平均粗さとの和を0.1μm以上6.0μm以下とすることで、スジ状の帯電ムラの発生を抑制する技術が提案されている。
特許文献4には、接触帯電部材の静摩擦係数と動摩擦係数、静摩擦係数の動摩擦係数に対する比の値及び動摩擦係数の最大値の最小値に対する比の値をそれぞれ規定することで、スジ状の帯電ムラの発生を抑制する技術が開示されている。
特開2000−066485号公報 特開2003−066696号公報 特許第2584873号公報 特開2001−092221号公報
しかしながら、帯電部材から電子写真感光体を離間させる機構を別途設ける方法では、当該機構を設けるためのスペースがプロセスカートリッジ内に必要であり、かつ機構が複雑化するという問題点がある。
また、特許文献1及び特許文献2の発明では、帯電部材と電子写真感光体とに平均摩擦帯電電位の差が存する以上、振動メモリーの抑止が不十分であるという問題点がある。
本発明の目的は、上述の離間機構が無い場合でも、接触帯電方式における振動メモリー(摺擦メモリー)の問題を解決し、物流時の振動後においても欠陥を抑制し、優れた画像が得られるプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することにある。
本発明に従って、電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触配置され導電性弾性層と表面層とを有する帯電部材を有し該帯電部材に負の電圧を印加して前記電子写真感光体を負に帯電させる帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、
前記帯電部材の表面層は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールのいずれかを、イソシアネートで硬化させたポリウレタン樹脂で構成され、
23℃湿度50%の環境下における前記電子写真感光体の表面層の帯電系列上の位置が、ポリエチレンと等しいか、ポリエチレンより正側で、かつ、ポリフェニレンオキサイドより負側か、または、ポリフェニレンオキサイドと等しく、かつ、
23℃湿度50%の環境下で圧子最大押し込み深さ1μmの条件でのユニバーサル硬度(HU)が130≦HU≦200であり、
前記電子写真感光体の表面層が、ポリ環状オレフィン樹脂と電荷輸送材とを含む
ことを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
また、本発明に従って、電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触配置され導電性弾性層と表面層とを有する帯電部材を有し該帯電部材に負の電圧を印加して前記電子写真感光体を負に帯電させる帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、
前記帯電部材の表面層は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールのいずれかを、イソシアネートで硬化させたポリウレタン樹脂で構成され、
前記電子写真感光体の表面層が、
23℃湿度50%の環境下で圧子最大押し込み深さ1μmの条件でのユニバーサル硬度(HU)が130≦HU≦200である層であり、かつ、
ポリ環状オレフィン樹脂と電荷輸送材とを含む
ことを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
また、本発明に従って、上記プロセスカートリッジを具備する電子写真装置が提供される。
本発明によれば、接触帯電方式における振動メモリーの問題を解決し、物流時の振動後においても欠陥を抑制し、優れた画像が得られるプロセスカートリッジ及び電子写真装置を提供することができる。
図1に、本発明のプロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す。
図1において、1はドラム状の電子写真感光体であり、軸2を中心に矢印方向に所定の周速度で回転駆動される。
回転駆動される電子写真感光体1の周面は、帯電手段3により、負の所定電位に均一に帯電され、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光などの露光手段(不図示)から出力される露光光(画像露光光)4を受ける。こうして電子写真感光体1の周面に、目的の画像に対応した静電潜像が順次形成されていく。帯電手段3に印加する電圧は、直流成分に交流成分を重畳した電圧、又は直流成分のみの電圧のどちらでもよい。
更に本発明においては、図2に示すように、電子写真感光体100の回転軸線qと、帯電手段3の一部であってローラー形状を有する帯電部材101の回転軸線pと、が所定の交差角θをもつようにして、帯電部材101を電子写真感光体100に当接されている。なお、帯電部材101の芯金105はその両端側が軸受け106a、106bによって回転自在に支持されている。その結果、帯電部材101の長手寸法を組立て誤差等の影響を最小限に抑えて設定することができるので、上記の交差角を設けていない場合に比べて、帯電部材の長手寸法を短くすることができ、かつ安定した帯電領域を保持することができる。ここで上記の交差角θは、0.1≦θ≦5°の範囲に設定される。
電子写真感光体1の周面に形成された静電潜像は、現像手段5のトナーにより現像されてトナー画像となる。次いで、電子写真感光体1の周面に形成担持されているトナー画像が、転写手段6からの転写バイアスによって順次転写されていく。転写材Pは、転写材供給手段(不図示)から電子写真感光体1と転写手段6との間(当接部)に電子写真感光体1の回転と同期して取り出されて給送される。
トナー画像の転写を受けた転写材Pは、電子写真感光体1の周面から分離されて定着手段8へ導入されて像定着を受けることにより画像形成物(プリント、コピー)として装置外へプリントアウトされる。
トナー像転写後の電子写真感光体1の表面は、クリーニング手段7によって転写残りの現像剤(トナー)の除去を受けて清浄面化され、さらに前露光手段(不図示)からの前露光光11により除電処理された後、繰り返し画像形成に使用される。
なお、転写手段として、例えば、ベルト状やドラム状等の中間転写体を用いた中間転写方式の転写手段を採用してもよい。
図1では、電子写真感光体1と、帯電手段3、現像手段5及びクリーニング手段7とを一体に支持してカートリッジ化して、電子写真装置本体のレール等の案内手段10を用いて電子写真装置本体に着脱自在なプロセスカートリッジ9としている。
本発明の接触式帯電部材は、電圧が印加される導電性基体である芯金、弾力性を付与する導電性弾性層、被帯電体と接触する被覆層である表面層を備える。
本発明で使用する導電性基体である芯金は、ステンレス製の円柱である。導電性基体を構成する材料として他にも、例えば鉄、アルミニウム、チタン、銅及びニッケル等の金属やこれらの金属を含むステンレス、ジュラルミン、真鍮及び青銅等の合金が挙げられる。更にカーボンブラックや炭素繊維をプラスチックで固めた複合材料等の、剛直で導電性を示す公知の材料を使用することもできる。また、形状としては円柱形状の他に、中心部分を空洞とした円筒形状とすることも出来る。本発明では、まず上記導電性基体の外周に導電性弾性層を成形する。
導電性弾性層には、アルミニウム、パラジウム、鉄、銅等の金属系の粉体や繊維、ポリアセチレン、ポリピロール、ポリチオフェン等の導電性高分子粉体、カーボンブラック、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物を用いる。又は、硫化銅、硫化亜鉛等の金属化合物粉も用いることができる。又は、適当な粒子の表面を酸化スズ、酸化アンチモン、酸化インジウム、酸化モリブテン、亜鉛、アルミニウム、金、銀、銅、クロム、コバルト、鉄、鉛、白金、ロジウムを電解処理、スプレー塗工、混合振とうにより付着させた粉体でもよい。更には、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等の導電材を分散させて導電性処理したゴムや絶縁性樹脂からなる層でもよく、又は、ゴムや絶縁性樹脂の表面を金属や他の導電性物質によってラミネート又はコートしたもの等を用いることもできる。
導電性弾性層に用いられるゴムとしては、以下のものが挙げられる。例えば、EPM(エチレン・プロピレンゴム)、EPDM(エチレン・プロピレンゴム)、ノルボーネンゴム、NBR(ニトリルゴム)、クロロプレンゴム、天然ゴムである。また、イソプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、クロロスルフォン化ポリエチレン、ヒドリンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴム等でもよい。絶縁性樹脂としては、ポリカーボネート、ポリエステル等が挙げられる。
導電性弾性層の成形方法としては、上記の導電性弾性層の原料を混合して、例えば、押し出し成形や射出成形、圧縮成形等の公知の方法が挙げられる。また、導電性弾性層は、導電性基体の上に直接導電性弾性層を成形して作製してもよいし、チューブ形状に成形したものを導電性基体に被覆させてもよい。なお、導電性弾性層の作製後に表面を研磨して形状を整えてもよい。
導電性弾性層が完成した後に、その被覆層として、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールのいずれかをイソシアネートで硬化させたポリウレタン樹脂を含有する表面層を設ける。
ポリエステルポリオールとしては、一例を挙げると、フタル酸、アジピン酸等の二塩基酸とTMP、エチレングリコール、ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール等のアルコール類を原料として用いたオイルフリーポリエステルポリオールが挙げられる。
ポリエーテルポリオールとしては、プロピレンオキサイド、エチレンオキサイド等のアルキレンオキサイドを原料として用いたポリエーテルポリオールが挙げられる。
アクリルポリオールとしては、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、ヒドロキシエチルメタクリレート(HEMA)、スチレン、アクリル酸等の共重合体であるアクリルポリオールが挙げられる。
イソシアネート化合物としては、以下のものが挙げられる。例えば、トリレンジイソシアネート、メタキシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネート等の芳香族イソシアネート化合物である。上記イソシアネートの水添加、ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族イソシアネート化合物でもよい。及びこれらのイソシアネート化合物のイソシアネート基をフェノール、ケトキシム、芳香族第2級アミン、第3級アルコール、アミド、ラクタム、複素環化合物、亜硫酸塩等でブロックしたブロックイソシアネート化合物等も挙げられる。
上記、ポリオール化合物とイソシアネート化合物は、ベンゼン、トルエン、ニトロベンゼン、ジブチルエーテル、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトニトリル等の溶剤で溶解できる。よって、成形の際に、下層である導電性弾性層をおかすことのない塗工法をとることが可能である。
表面層に含有される導電材としては、酸化チタン、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物からなる導電材、カーボンブラック、球体状炭素材料からなる導電材等があり、単独または2種類以上組み合わせて使用してもよい。
表面層の成形方法としては、上記の表面層を構成する材料を、サンドミル、ペイントシェーカー、ダイノミル、パールミル等のビーズを利用した従来公知の分散装置を用いて公知の方法により分散させる。得られた表面層形成用の樹脂塗料を、ディッピング法やスプレーコート法により、帯電部材の表面、本発明においては導電性弾性層の上に塗工する。
帯電部材の形状としてはローラー、ブラシ、ブレード、ベルト等いずれの形状をとってもよく電子写真装置の仕様、形態にあわせて選択可能である。これらの中でもローラー形状が好ましい。
本発明における電子写真感光体は、支持体上に中間層、感光層を有する。
感光層は、本発明の構成を満足するものであれば、電荷輸送物質と電荷発生物質を同一の層に含有する単層型感光層であっても、電荷発生物質を含有する電荷発生層と電荷輸送物質を含有する電荷輸送層とに分離した積層型(機能分離型)感光層であってもよい。しかし、電子写真特性の観点からは積層型感光層が好ましい。
また、積層型感光層には、支持体側から電荷発生層、電荷輸送層の順に積層した順層型感光層と、支持体側から電荷輸送層、電荷発生層の順に積層した逆層型感光層があるが、電子写真特性の観点からは順層型感光層が好ましい。
図3は、本発明における電子写真感光体の層構成の概略である。図3の電子写真感光体においては、支持体21上に、後述の導電層22、中間層23、電荷発生層24及び電荷輸送層25が積層されている。
また、感光層上に、保護層を設けてもよい。その際、保護層の帯電系列上の位置は、ポリエチレンを含みポリエチレンより正側、かつポリフェニレンオキサイドを含みポリフェニレンオキサイドより負側に位置する。更に、保護層の23℃湿度50%の環境下で圧子最大押し込み深さ1μmの条件でのユニバーサル硬度(HU)が130≦HU≦200である。
支持体としては、導電性を有していればよく(導電性支持体)、例えば、アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス等の金属製(合金製)の支持体を用いることができる。
また、アルミニウム、アルミニウム合金、酸化インジウム−酸化スズ合金等を真空蒸着によって被膜形成した層を有する上記金属製支持体やプラスチック製支持体を用いることもできる。
更に、カーボンブラック、酸化スズ粒子、酸化チタン粒子、銀粒子等の導電性粒子を適当な結着樹脂と共にプラスチックや紙に含浸した支持体や、導電性結着樹脂を有するプラスチック製の支持体等を用いることもできる。支持体の形状としては、円筒状、ベルト状等が挙げられるが、円筒状が好ましい。
また、支持体の表面は、レーザー光等の散乱による干渉縞の防止等を目的として、切削処理、粗面化処理、アルマイト処理等を施してもよい。
支持体と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)または後述の中間層との間には、レーザー光等の散乱による干渉縞の防止や、支持体の傷の被覆を目的とした導電層を設けてもよい。
導電層は、カーボンブラック、金属粒子、金属酸化物粒子等の導電性粒子を結着樹脂に分散させて形成することができる。
導電層の膜厚は1〜40μmであることが好ましく、特に5〜35μmであることがより好ましい。
また、支持体または導電層と感光層(電荷発生層、電荷輸送層)との間には、バリア機能や接着機能を有する中間層を設ける。中間層は、感光層の接着性改良、塗工性改良、支持体からの電荷注入性改良、感光層の電気的破壊に対する保護等のために形成される。
中間層は、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エチルセルロース樹脂、エチレン−アクリル酸コポリマー、エポキシ樹脂、カゼイン樹脂、シリコーン樹脂、ゼラチン樹脂、フェノール樹脂等の材料を用いて形成することができる。又は、ブチラール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリウレタン樹脂でもよい。更には、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ユリア樹脂等の樹脂や、酸化アルミニウム等の材料を用いてもよい。
中間層の膜厚は0.05〜10μmであることが好ましく、特には0.3〜5μmであることがより好ましい。
本発明の電子写真感光体に用いられる電荷発生物質としては、例えば、モノアゾ、ジスアゾ、トリスアゾ等のアゾ顔料や、金属フタロシアニン、非金属フタロシアニン等のフタロシアニン顔料や、インジゴ、チオインジゴ等のインジゴ顔料が挙げられる。又は、ペリレン酸無水物、ペリレン酸イミド等のペリレン顔料でもよい。アンスラキノン、ピレンキノン、ジベンズピレンキノン等の多環キノン顔料も用いることができる。又は、スクワリリウム色素や、ピリリウム塩及びチアピリリウム塩や、トリフェニルメタン色素でもよい。セレン、セレン−テルル、アモルファスシリコン等の無機物質、でもよい。更には、キナクリドン顔料、アズレニウム塩顔料、キノシアニン等のシアニン染料、アントアントロン顔料、ピラントロン顔料、キサンテン色素、キノンイミン色素、スチリル色素、硫化カドミウム、酸化亜鉛等も挙げられる。これら電荷発生物質は1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。
電荷発生層に用いられる結着樹脂としては、例えば、アクリル樹脂、アリル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ジアリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、スチレン−ブタジエンコポリマー、フェノール樹脂が挙げられる。ブチラール樹脂、ベンザール樹脂、ポリアクリレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアリルエーテル樹脂、ポリアリレート樹脂、ポリイミド樹脂でもよい。ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリプロピレン樹脂でもよい。又は、メタクリル樹脂、ユリア樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニルコポリマー、酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂等も挙げられる。特には、ブチラール樹脂等が好ましい。これらは単独、混合または共重合体として1種または2種以上用いることができる。
電荷発生層は、電荷発生物質を結着樹脂及び溶剤と共に分散して得られる電荷発生層用塗布液を塗布し、これを乾燥させることによって形成することができる。分散方法としては、ホモジナイザー、超音波分散機、ボールミル、サンドミル、ロールミル、振動ミル、アトライター、液衝突型高速分散機等を用いた方法が挙げられる。電荷発生物質と結着樹脂との割合は、1:0.3〜1:4(質量比)の範囲が好ましい。
電荷発生層用塗布液に用いられる溶剤は、使用する結着樹脂や電荷発生物質の溶解性や分散安定性から選択されるが、有機溶剤としてはアルコール、スルホキシド、ケトン、エーテル、エステル、脂肪族ハロゲン化炭化水素、芳香族化合物等が挙げられる。
電荷発生層の膜厚は5μm以下であることが好ましく、特には0.1〜2μmであることがより好ましい。
また、電荷発生層には、種々の増感剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を必要に応じて添加することもできる。
電荷輸送材料は正孔輸送材料であって、これを1種のみ用いてもよく、2種以上用いてもよい。電荷輸送材料としては、トリアリールアミン系化合物、ヒドラゾン化合物、スチルベン化合物、ピラゾリン系化合物、オキサゾール系化合物、トリアリルメタン系化合物及びチアゾール系化合物等が挙げられる。
電荷輸送材料は、炭素数6以上10以下のアルキル基を有するヒドラゾン化合物、炭素数6以上10以下のアルキル基を有するトリアリールアミン化合物が好ましい。
電荷輸送材料としては、下記構造式(3)で示される炭素数6以上10以下のアルキル基を有するヒドラゾン化合物、下記構造式(4)で示される炭素数6以上10以下のアルキル基を有するトリアリールアミン化合物が挙げられる。
Figure 0005300340

(R 〜R 10 のうち少なくとも一つは炭素数6〜10のアルキル基である。炭素数6〜10のアルキル基でないものは、それぞれ同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアルコキシ基である。また、それぞれが互いに結合して芳香環を成していてもよい。R 11 は置換基を有してもよい芳香族基であり、有してよい置換基は、メチル基、エチル基、ハロゲン基、無置換またはメチル基を有するジアルキルアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ベンジルアルキルアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ジベンジルアミノ基、アルキルアリールアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ジアリールアミノ基である。)
Figure 0005300340

(上記式(4)中、R 101 〜R 128 は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基を示す。さらに、R 101 〜R 120 の少なくとも2つは、炭素数6〜10のアルキル基である。ただし、同一ベンゼン環上には、2つ以上の炭素数6〜10のアルキル基を有さない。Xは下記群より選ばれる構造を有する。)
その理由であるが、炭素数6以上10以下のアルキル基を有するため、分子同士が集まりにくい。さらに、樹脂バインダーを含有する電荷輸送層中でも、樹脂種に関係なく均一に存在することができるため、電荷輸送材料のミクロドメイン(電荷のトラップサイト)を形成しにくくなる。その結果、電子写真感光体と帯電部材との摺擦によって発生した、電子写真感光体内の電荷の蓄積が抑制され、スジ画像といった画像不良も抑制されると考えられる。
炭素数6以上10以下のアルキル基を有するヒドラゾン化合物の具体例を表1に、炭素数6以上10以下のアルキル基を有するトリアリールアミン化合物の具体例を表2に示すが、それらに限定されるものではない。
なお、表1のヒドラゾン化合物は、芳香族基を有する。この芳香族基には炭素数6〜10のアルキル基、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアルコキシ基を置換基として有してよい。また、芳香族基のうち少なくとも一つは、メチル基、エチル基、ハロゲン基、無置換またはメチル基を有するジアルキルアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)を置換基として有してもよい。更には、ベンジルアルキルアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ジベンジルアミノ基、アルキルアリールアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ジアリールアミノ基を置換基として有してもよい。
表2のトリアリールアミン化合物は、置換基を有してもよいアルキル基、又は炭素数6〜10のアルキル基を置換基として有してもよい。ただし、同一ベンゼン環上には、2つ以上の炭素数6〜10のアルキル基を有さないものとする。
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
Figure 0005300340
本発明の電荷輸送層に用いる結着樹脂としては、例えば、ポリエチレン樹脂やポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリ環状オレフィン樹脂から構成される。
ポリ環状オレフィン樹脂とは、環状オレフィンを重合させて得られる重合体をいい、環状オレフィンのみを重合させて得られる重合体であっても、環状オレフィンとそれ以外のモノマーとを共重合させて得られる重合体であってもよい。また、環状オレフィンとは、1つ以上のC=C(炭素間の二重結合)を持つ環式炭化水素化合物をいう。
また、ポリ環状オレフィン樹脂としては、例えば、エチレンとジシクロペンタジエン類との共重合体、エチレンとノルボルネン系化合物との共重合体が挙げられる。又は、シクロペンタジエン誘導体の開環重合体、シクロへキサジエン誘導体の開環重合体、シクロペンタジエン誘導体の開環共重合体、シクロへキサジエン誘導体の開環共重合体及びそれらの水素添加物等でもよい。
以下に、ポリ環状オレフィン樹脂が有する繰り返し構造単位の具体例を挙げる。
Figure 0005300340
上記のような繰り返し構造単位を誘導することができるモノマーとしては、例えば、エチレン、スチレン、α−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、α,β−ジメチルスチレンが挙げられる。ジビニルベンゼン、ビニルナフタレン、ビニルアントラセン、1,1−ジフェニルエチレン、m−ジイソプロペニルベンゼン、ビニルピリジン、メタクリル酸メチル、アクリル酸メチル、アクリロニトリルでもよい。更にはメチルビニルケトン、α−シアノアクリル酸メチル、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、環状ラクトン、環状ラクタム及び環状シロキサン等、又は、これらから誘導されるものも挙げられる。
また、本発明で用いられるポリ環状オレフィン樹脂としては、ガラス転移温度(Tg)が100℃以上170℃以下のものが好ましい。なお、ポリ環状オレフィン樹脂が共重合体の場合、共重合比を変えることで、そのガラス転移温度(Tg)を制御することができる。
本発明において、ポリ環状オレフィン樹脂のガラス転移温度は、セイコー電子工業(株)製の熱分析装置(商品名:SSC5200H)を用いて測定した。具体的には、23℃から280℃まで5℃/minの昇温速度で測定し、得られたチャートの固体側の接線と転移温度域の急峻な位置の接線との交点をガラス転移温度とした。
本発明においては、ポリ環状オレフィン樹脂の中でも、下記一般式(1)で示される繰り返し構造単位及び下記構造式(2)で示される繰り返し構造単位を有する共重合体が特に好ましい。
Figure 0005300340
上記式(1)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、又は、置換基を有してもよいカルボニル基を示す。R21及びR22は互いに結合して環を形成してもよい。
Figure 0005300340
上記繰り返し構造単位(1)と上記繰り返し構造単位(2)との共重合比を変えることで、Tg(ガラス転移温度)を変える事ができる。
ポリ環状オレフィン樹脂の市販されているものとしては、三井化学(株)製の「アペル(登録商標)」や、チコナ社製の「トパス(登録商標)」等が挙げられる。
電荷輸送層の膜厚は5〜40μmであることが好ましく、特には10〜35μmであることがより好ましい。
また、電荷輸送層には、酸化防止剤、紫外線吸収剤、可塑剤等を必要に応じて添加することもできる。また、フッ素原子含有樹脂やシリコーン含有樹脂等を含有させても良い。また前記樹脂により構成される微粒子を含有してもよい。また、金属酸化物微粒子や無機微粒子を含有してもよい。ただし、電荷輸送層を電子写真感光体の表面層として用いる場合は、その帯電列の位置に影響を及ぼさない範囲でそれらを含有させることができる。
上記各層の塗布液を塗布する際には、例えば、浸漬塗布法(浸漬コーティング法)、スプレーコーティング法、スピンナーコーティング法、ローラーコーティング法、マイヤーバーコーティング法、ブレードコーティング法等の塗布方法を用いることができる。
本発明においては、帯電列の測定は以下のように行なう。まず、電子写真感光体の表面層と同じ組成、同じ厚みの膜をガラス板上に形成する。測定環境23℃50%RHのもとで、測定したい塗膜面が上になるようにガラス板を平らな場所に置き、一時的に接地して塗膜上の電荷を0にする。次に、各々20μm程度の、ポリエチレン樹脂のみで形成した膜、並びにポリフェニレンオキサイド樹脂単独で形成した膜を用意し、先のガラス板上塗膜に10回程度往復させて擦りつけ、引き離す。その後速やかに、ガラス板上の電荷を静電気測定装置により測定する。同一条件での測定回数は10回とする。
以上の操作を行い、電子写真感光体表面層と、ポリエチレン、並びにポリフェニレンオキサイドとの帯電系列の関係を決定する。なお、同一組み合わせの回の測定中、5回以上極性の逆転が起こった場合は、それらの帯電系列上の位置は等しいものと判断する。
ユニバーサル硬度(HU)は、圧子に連続的に荷重をかけ、荷重下での押し込み深さを直読することにより連続的硬さが求められる微小硬さ測定装置フィシャースコープH100V(フィッシャーインスツルメンツ社製)を用いて測定することができる。圧子としては対面角136°のビッカース四角錐ダイヤモンド圧子を使用する。更に具体的には、圧子押し込み深さを1μmに設定し、押し込み深さが1μmに達するまで段階的に荷重をかけ、測定する。電子写真感光体のユニバーサル硬度(HU)は、定めた最終押し込み深さに圧子が到達したときの荷重の値から求めることができる。
電子写真感光体表面層の帯電系列上の位置がポリエチレンを含みポリエチレンより正側かつポリフェニレンオキサイドを含みポリフェニレンオキサイドより負側に位置しているとする。この状態で表面層の23℃湿度50%の環境下で圧子最大押し込み深さ1μmの条件でのユニバーサル硬度(HU)が130≦HU≦200であるとき、カートリッジ振動時の振動メモリー、摺擦メモリーが抑制される理由はまだ明確ではない。だが、以下の理由であると推測される。
帯電部材表面層が、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールのいずれかをイソシアネートで硬化させたポリウレタン樹脂で構成された帯電部材を使用した場合を考える。そして、電子写真感光体の表面層を構成する樹脂として例えばポリカーボネートを使用した場合を考える。ポリカーボネートの帯電系列位置は、帯電部材表面層の上述ウレタン樹脂の帯電系列位置の近傍には存在せず、離れたプラスの位置に存在する。
また、帯電部材と電子写真感光体各表面層の帯電系列は、各々を構成する樹脂に大きく左右されることから、両者の摺擦時、電子写真感光体がプラスに帯電し、かつ電子写真感光体にプラスのメモリーが形成されやすい。負帯電型の電子写真感光体においては、感光層はマイナス電荷の搬送性をほとんど持たないため、プラスの極性のメモリーは消失しにくく、長期にわたり画像欠陥として発生するのである。
電子写真感光体の表面層の帯電系列上の位置が、ポリエチレンを含みポリエチレンより正側、かつポリフェニレンオキサイドを含みポリフェニレンオキサイドより負側に位置していれば、帯電系列上の位置が帯電部材の表面層と近い。又は、電子写真感光体表面層がわずかに負側に位置している。よって、物流時の振動衝撃による摩擦帯電量が小さくなる。又は、すぐさま消失する程度のマイナスに電子写真感光体が帯電するだけであるので、振動メモリーが抑制されスジ状の画像も抑制されるのである。
更に、23℃湿度50%の環境下で圧子最大押し込み深さ1μmの条件でのユニバーサル硬度(HU)が130≦HU≦200である場合、電子写真感光体を電子写真装置に搭載した場合の耐久削れ量が好適で、上述の振動メモリーもすぐ消失すると考えられる。
具体的には、HU<130である場合、これとは別に、感光体表面層としての強度が不足し、上述の振動時に感光体表面にキズがつきやすくなり、不良画像となってしまう。HU>200である場合、画像耐久削れ量が減少するものの、振動・摺擦によって一旦感光体内部に蓄積したメモリーが消失しにくく、スジ画像も長期にわたって発生してしまうと推測される。
先述のとおり、本発明においては、図2に示すように、電子写真感光体100の回転軸線qとローラー形状帯電部材101の回転軸線pとが0.1≦θ≦5°の交差角θをもっている。このように交差角を持つ場合、両者の摺擦における振動メモリーはより厳しくなるものと推測できるが、本発明においては、このような場合でも振動メモリーに伴なう画像スジを抑制することができる。
以下、具体的な実施例を挙げて、本発明をより詳細に説明する。なお、実施例中の「部」は質量部を意味する。
<合成例1>
(本発明の正孔輸送材料の合成例1)
4-Hexylaniline(東京化成工業株式会社製)8.9質量部と1-Bromo-4-hexylbenzene (東京化成工業株式会社製)12.0質量部とTHF300質量部とを、窒素フローした三口フラスコ中に入れる。t-BuONa10%水溶液50質量部を滴下後、(1,1'-Bis(diphenylphosphino)ferrocene)dichloropalladium(II)(アルドリッチ社製)1質量部を加えて5時間還流した。
その後有機層をクロロホルムで抽出し、減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製しアミン体8.0質量部を得た。
このアミン体を、酢酸300ml中10%亜硝酸ナトリウム水溶液50質量部を加え、氷冷下で3時間撹拌した。その後冷水を加え炭酸水素ナトリウムで中和後、クロロホルムで抽出し、減圧濃縮し、ニトロソ体を得た。
このニトロソ体を粗体のまま酢酸中で亜鉛粉を反応させた。クロロホルムで抽出後減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ヒドラジン化合物5.4質量部を得た。
得られたヒドラジン化合物をエタノール100質量部に溶解し、4-(Di-p-tolylamino)benzaldehyde(東京化成工業株式会社製)6.1質量部をエタノール50質量部に溶解した溶液を滴下し、4時間還流を行った。クロロホルムで抽出後減圧濃縮後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製し、ヒドラゾン化合物8.2質量部を得た。
ヒドラゾン化合物の質量分析を行い、(MALDI−TOF MS:ブルカー・ダルトニクス(株)製 ultraflex)(加速電圧:20kV、モード:Reflector、分子量標準品:フラーレンC60)で、分子量を測定した。その結果、ピークトップ値として551が得られ、表1中の化合物H1と同一である事を確認した。
<合成例2>
(本発明の正孔輸送材料の合成例2)
1-ヨード-4-n-ヘキシルベンゼン10.0g(34.7mmol)、2,2-ビス(4-アミノフェニル)プロパン1.78g(7.8mmol)、o-ジクロロベンゼン10ml、銅粉6.6gと炭酸カリウム7.2gを用意。これらを冷却管のついた100mlナスフラスコに入れ、8時間加熱還流した。
放冷後、濾過を行って、触媒を除去した。得られた濾液には、トルエン100mlと水100mlを加え、分液抽出を行い、有機層を分取した。さらに、有機層を水100mlで洗浄した後、有機層に硫酸ナトリウムを加えて、水分を除いた。次に、得られた溶液からトルエン及びo-ジクロロベンゼンを留去し、粗生成物を得た。
得られた粗生成物は、シリカゲルカラムを用いて精製し、4.87g(収率72%)の例示化合物(CTM-3)の電荷輸送材料を得た。
なお、その他化合物の合成、測定も同様な手法で行った。
(実施例1)
押し出し・引き抜き工程により製造された、長さ260.5mm、直径30mmのアルミニウムシリンダー(JIS−A3003、アルミニウム合金)を支持体とした。それに、以下の材料より構成される塗料を支持体上に浸漬法で塗布し140℃、30分熱硬化して15μmの導電層を形成した。
導電性顔料:SnOコート処理酸化チタン 10部
バインダー樹脂:フェノール樹脂 4部
レベリング剤:シリコーンオイル 0.001部
表面粗し付与剤:シリコーン樹脂粒子 0.7部
溶剤:メタノール、メトキシプロパノール 0.2/0.8 10部
次に、N−メトキシメチル化ナイロン(商品名:トレジンEF−30T、帝国化学産業(株)製)4.5部及び共重合ナイロン樹脂(アミランCM8000、東レ(株)製)1.5部を、メタノール65部/n−ブタノール30部の混合溶媒に溶解した。得られた中間層用塗布液を導電層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.8μmの中間層を形成した。
次に、CuKα特性X線回折におけるブラッグ角(2θ±0.2°)の7.5°、9.9°、16.3°、18.6°、25.1°、28.3°に強いピークを有する結晶形のヒドロキシガリウムフタロシアニン10部を用意。これとポリビニルブチラール(商品名:エスレックBX−1、積水化学工業(株)製)5部及びシクロヘキサノン250部を、直径1mmのガラスビーズを用いたサンドミル装置で1時間分散した。次に、酢酸エチル250部を分散液に加えて電荷発生層用塗布液を調製した。
この電荷発生層用塗布液を、中間層上に浸漬塗布し、これを10分間100℃で乾燥させることによって、膜厚が0.16μmの電荷発生層を形成した。
次に、下記の式(5)で示される構造を有するアミン化合物8部、
Figure 0005300340
及び下記の式(6)で示される構造を有するアミン化合物1部
Figure 0005300340
及びポリ環状オレフィン(商品名:TOPAS−5013、チコナ社製、Tg:130℃)10部を、モノクロロベンゼン50部及びテトラヒドロフラン(THF)30部の混合溶媒で溶解させることによって、電荷輸送層用塗布液を調製した。
なお、ポリ環状オレフィン(商品名:TOPAS−5013、チコナ社製、Tg:130℃)は、上記一般式(1)で示される繰り返し構造単位(R21:水素原子、R22:水素原子)及び上記構造式(2)で示される繰り返し構造単位を有する共重合体である。
この電荷輸送層用塗布液を電荷発生層上に浸漬塗布し、これを1時間120℃で乾燥させることによって、膜厚が18μmの電荷輸送層を形成した。
このようにして電荷輸送層が表面層である電子写真感光体1を作製した。
別途、縦100mm×横50mm、厚さ5mmのガラス板上に、膜厚が18μmの電荷輸送層を同様に形成し、ガラスサンプルとした。
そして、電子写真感光体1を用いてユニバーサル硬度を、またガラスサンプルを用いて帯電系列の関係を調べた。
次に、以下の手順で帯電部材を作製した。
(1)導電性弾性層の作製
シリコーンゴム100質量部、酸化亜鉛5質量部、導電性カーボンブラック7質量部及び工業用パラフィン20質量部を密閉型ミキサーを用いて充分混合、混練した。その後、オープンロールにてジクミルパーオキサイド2質量部を添加し、導電性弾性層用コンパウンドを調製した。この導電性弾性層用コンパウンドを、直径6mmのステンレス製芯金上に150℃で15分間加熱加硫させ、厚さ3mmの導電性弾性層を有するシリコーンゴムローラーを作製した。
(2)表面層の作製
アクリルポリオール(OH価50KOHmg/g)71質量部、メチルエチルケトン129質量部、導電性酸化錫50質量部を小型のビーズミルを用いて分散させた後、ヘキサメチレンジイソシアネート14.3質量部を添加。溶解し表面層形成用樹脂塗料を調製した。
上記表面層形成用樹脂塗料を前記シリコーンゴムローラーの上に浸漬塗布し、150℃で1時間乾燥することにより厚さ20μmの表面層を有する帯電部材を得た。
次に、ヒューレットパッカード製LaserJet4700のシアン色用プロセスカートリッジに、上述のように作製した電子写真感光体1及び帯電部材を組み込んだ。その際、帯電部材と電子写真感光体が、画像形成時と同様に接触するようにした。このプロセスカートリッジを梱包箱に入れ、それぞれ振動・落下試験を行った。
振動試験はJIS−0232に基づき、10Hz〜100Hzの周波数、スイープ時間5分間(1往復)、9.8m/s2の加速度でx、y、z方向に各1時間(12往復)の振動を与えた。落下試験は高さ1mの位置から梱包箱の6面4角(底面の角)で落下させた。
次に、15℃、10%RHの環境下に振動・落下試験済みのプロセスカートリッジを投入し、約24時間後にプロセスカートリッジをヒューレットパッカード製LaserJet4700に装着して画像を出力し、不良画像の有無を確認した。
画像の評価は、上述のプロセスカートリッジをシアンのプロセスカートリッジのステーションに装着して行った。通紙時は各色の印字率2%の文字画像をレター紙にて20秒毎に1枚出力する間欠モードでフルカラープリント操作を行い、5000枚の画像出力を行った。
評価開始時と5000枚終了時に、5枚(1ドット桂馬パターンのハーフトーン画像)の画像評価用のサンプルを出力し、振動・落下試験時に帯電部材と電子写真感光体の摺擦によって生じた振動・摺擦メモリー、すなわちスジ画像のランク分けを行った。
Aは画像スジが全く無く、B、Cと順次画像スジが悪化し、Eは著しい画像スジが発生している画像である。実用上、ランクCまでは問題無いレベルである。評価結果を表4に示す。
表4の帯電系列の試験結果において、ポリエチレンと比較してプラスということは、ポリエチレンとの摺擦試験において電子写真感光体表面層がプラスに帯電する、つまり電子写真感光体表面層の帯電系列位置がポリエチレンより+側にあることを示している。同様に、ポリフェニレンオキサイドと比較してマイナスということは、ポリフェニレンオキサイドとの摺擦試験において電子写真感光体表面層がマイナスに帯電し、電子写真感光体表面層の帯電系列位置がポリフェニレンオキサイドより−側にあることを示す。ほぼ同等とは、帯電系列関係調査の10回の測定中、5回以上極性の逆転が起こった場合で、それら両者は帯電系列上で同じ位置にいると判断したことを示している。つまり、電子写真感光体表面層の帯電系列位置が、ポリフェニレンオキサイドと同じ位置にあることを示している。
(実施例2)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H1を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体2を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例3)
実施例2において、帯電部材の表面層を形成するアクリルポリオールの代わりに、ポリエステルポリオール(OH価49KOHmg/g)を用いた以外は、実施例2と同様に帯電部材を作製し、評価を行った。
(実施例4)
実施例2において、帯電部材の表面層を形成するアクリルポリオールの代わりに、ポリエーテルポリオール(OH価37KOHmg/g)を用いた以外は、実施例2と同様に帯電部材を作製し、評価を行った。
(実施例5)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H3を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体3を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例6)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H18を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体4を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例7)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H29を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体5を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例8)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−3を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体6を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例9)
実施例8において、帯電部材の表面層を形成するアクリルポリオールの代わりに、ポリエステルポリオール(OH価49KOHmg/g)を用いた以外は、実施例8と同様に帯電部材を作製し、評価を行った。
(実施例10)
実施例8において、帯電部材の表面層を形成するアクリルポリオールの代わりに、ポリエーテルポリオール(OH価37KOHmg/g)を用いた以外は、実施例8と同様に帯電部材を作製し、評価を行った。
(実施例11)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−13を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体7を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例12)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−23を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体8を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例13)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−30を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体9を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例14)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−33を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体10を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例15)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−40を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体11を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例16)
実施例1において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、以下の構造式で示される化合物を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体12を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
Figure 0005300340
(実施例17)
実施例1において、ポリ環状オレフィンの代わりに、下記式で示される繰り返し構成単位を有するポリフェニレンオキサイド樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体13を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
Figure 0005300340
(実施例18)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H1を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体14を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例19)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H3を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体15を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例20)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H18を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体16を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例21)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表1の化合物H29を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体17を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例22)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−3を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体18を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例23)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−13を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体19を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例24)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−23を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体20を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例25)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−30を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体21を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例26)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−33を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体22を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例27)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、表2の化合物CTM−40を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体23を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例28)
実施例17において、式(5)又は(6)のアミン化合物の代わりに、以下の構造式で示される化合物を用いた以外は実施例17と同様にして、電子写真感光体24を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
Figure 0005300340
(実施例29)
実施例2において、ポリ環状オレフィンの代わりに、ポリプロピレンを用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体25を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(実施例30)
実施例29において、表1の化合物H1の代わりに、表2の化合物CTM−3を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体26を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
(比較例1)
実施例1において、ポリ環状オレフィンの代わりに、下記式で示される繰り返し構成単位を有するポリカーボネート樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体27を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
Figure 0005300340
(比較例2)
実施例1において、ポリ環状オレフィンの代わりに、下記式で示される繰り返し構造単位を有するポリカーボネート樹脂10部と、ポリテトラフルオロエチレン樹脂微粒子6部を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体28を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
Figure 0005300340
(比較例3)
実施例1において、ポリ環状オレフィンの代わりに、メラミン樹脂を用い、電荷輸送層用塗布液を塗布後1時間140℃で乾燥させた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体29を作製した。メラミン樹脂は、メラミンを過剰のホルムアルデヒドと共に多量のブタノール中で、アルカリ触媒の下でメチロール化及びメチレン縮合を行い、引き続き酸触媒の下で、ブチルエーテル化を行うことにより合成した。評価は、実施例1と同様に行った。
(比較例4)
実施例1において、ポリ環状オレフィンの代わりに、下記式で示される繰り返し構成単位を有するポリカーボネート樹脂を用いた以外は実施例1と同様にして、電子写真感光体30を作製した。評価は、実施例1と同様に行った。
Figure 0005300340
以上の評価結果を表4に示す。
Figure 0005300340
本発明の電子写真感光体を搭載したプロセスカートリッジ、及び該プロセスカートリッジを備えた電子写真装置の概略構成の一例を示す図である。 交差角を有する電子写真感光体と帯電部材との概略構成を示す図である。 本発明における感光体の層構成の一例を示す概略図である。
符号の説明
1 電子写真感光体
2 軸
3 帯電手段(一次帯電手段)
4 露光光(画像露光光)
5 現像手段
6 転写手段(転写ローラー)
7 クリーニング手段(クリーニングブレード)
8 定着手段
9 プロセスカートリッジ
10 案内手段
11 前露光光
P 転写材(紙等)
100 電子写真感光体
101 帯電部材
105 帯電部材芯金
106a、106b 帯電部材軸受け
21 支持体
22 導電層
23 中間層
24 電荷発生層
25 電荷輸送層

Claims (6)

  1. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触配置され導電性弾性層と表面層とを有する帯電部材を有し該帯電部材に負の電圧を印加して前記電子写真感光体を負に帯電させる帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、
    前記帯電部材の表面層は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールのいずれかを、イソシアネートで硬化させたポリウレタン樹脂で構成され、
    23℃湿度50%の環境下における前記電子写真感光体の表面層の帯電系列上の位置が、
    ポリエチレンと等しいか、
    ポリエチレンより正側で、かつ、ポリフェニレンオキサイドより負側か、または、
    ポリフェニレンオキサイドと等しく、かつ、
    23℃湿度50%の環境下で圧子最大押し込み深さ1μmの条件でのユニバーサル硬度(HU)が130≦HU≦200であり、
    前記電子写真感光体の表面層が、電荷輸送材と、結着樹脂としてポリ環状オレフィン樹脂とを含む
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
  2. 前記ポリ環状オレフィン樹脂は、下記一般式(1)で示される繰り返し構造単位及び下記一般式(2)で示される繰り返し構造単位を有する共重合体であることを特徴とする請求項に記載のプロセスカートリッジ。
    Figure 0005300340

    (式(1)中、R21及びR22は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、水酸基、置換基を有してもよいアルキル基、置換基を有してもよいアルコキシ基、又は、置換基を有してもよいカルボニル基を示す。R21及びR22は互いに結合して環を形成してもよい。)
    Figure 0005300340
  3. 前記電荷輸送材は、下記構造式(3)で示される炭素数6以上10以下のアルキル基を有するヒドラゾン化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
    Figure 0005300340

    (R〜R10のうち少なくとも一つは炭素数6〜10のアルキル基である。炭素数6〜10のアルキル基でないものは、それぞれ同一又は異なって、水素原子、置換基を有してもよいアルキル基、又は置換基を有してもよいアルコキシ基である。また、それぞれが互いに結合して芳香環を成していてもよい。R11は置換基を有してもよい芳香族基であり、有してよい置換基は、メチル基、エチル基、ハロゲン基、無置換またはメチル基を有するジアルキルアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ベンジルアルキルアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ジベンジルアミノ基、アルキルアリールアミノ基(アルキル基の炭素数は2以下)、ジアリールアミノ基である。)
  4. 前記電荷輸送材が、下記構造式(4)で示される炭素数6以上10以下のアルキル基を有するトリアリールアミン化合物であることを特徴とする請求項1または2に記載のプロセスカートリッジ。
    Figure 0005300340

    (上記式(4)中、R101〜R128は水素原子、置換基を有してもよいアルキル基を示す。さらに、R101〜R120の少なくとも2つは、炭素数6〜10のアルキル基である。ただし、同一ベンゼン環上には、2つ以上の炭素数6〜10のアルキル基を有さない。Xは下記群より選ばれる構造を有する。)
    Figure 0005300340
  5. 請求項1乃至のいずれか1項に記載のプロセスカートリッジ、静電潜像の形成された電子写真感光体をトナーで現像する現像手段及び電子写真感光体上のトナー像を転写材上に転写する転写手段を備えることを特徴とする電子写真装置。
  6. 電子写真感光体と、前記電子写真感光体に接触配置され導電性弾性層と表面層とを有する帯電部材を有し該帯電部材に負の電圧を印加して前記電子写真感光体を負に帯電させる帯電手段と、を一体に支持し、電子写真装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジであって、
    前記帯電部材の表面層は、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、アクリルポリオールのいずれかを、イソシアネートで硬化させたポリウレタン樹脂で構成され、
    前記電子写真感光体の表面層が、
    23℃湿度50%の環境下で圧子最大押し込み深さ1μmの条件でのユニバーサル硬度(HU)が130≦HU≦200である層であり、かつ、
    電荷輸送材と、結着樹脂としてポリ環状オレフィン樹脂とを含む
    ことを特徴とするプロセスカートリッジ。
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