JP2001249469A - 潜像担持体およびそれを搭載した画像形成装置 - Google Patents

潜像担持体およびそれを搭載した画像形成装置

Info

Publication number
JP2001249469A
JP2001249469A JP2000060095A JP2000060095A JP2001249469A JP 2001249469 A JP2001249469 A JP 2001249469A JP 2000060095 A JP2000060095 A JP 2000060095A JP 2000060095 A JP2000060095 A JP 2000060095A JP 2001249469 A JP2001249469 A JP 2001249469A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
latent image
image carrier
transfer
forming apparatus
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000060095A
Other languages
English (en)
Inventor
Atsushi Aoto
淳 青戸
Naohiro Toda
直博 戸田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ricoh Co Ltd
Original Assignee
Ricoh Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ricoh Co Ltd filed Critical Ricoh Co Ltd
Priority to JP2000060095A priority Critical patent/JP2001249469A/ja
Publication of JP2001249469A publication Critical patent/JP2001249469A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 耐摩耗性にすぐれた電子写真感光体を提供す
る。 【解決手段】 感光体の最表面層に環状オレフィン共重
合体を含有させる。ここでの環状オレフィン共重合体と
は、エチレン、プロピレン等のα−オレフィンと、シク
ロヘキセン、ノルボルネン等の二重結合を有する脂環式
化合物との共重合体である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリンタ
ー、ファクシミリ等に用いられる潜像担持体(電子写真
感光体)、及びこれを搭載した画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年において、電子写真プロセスを用い
た複写機やプリンターなどにおいては、潜像担持体とし
て有機感光体が多く使用されている。そして、この有機
感光体は、支持体としての導電性基体、下引き層、電荷
発生層、電荷輸送層を順次積層してなる機能分離型のも
のが主流となっている。また電荷輸送層としては、ポリ
カーボネートなどの樹脂に電荷輸送材料を含有させたも
のが主流である。
【0003】ところが、この系では電荷移動度を十分に
得るためには電荷輸送材料を40〜60wt%という多
量に含有する必要がある。このため、電荷輸送層の強度
が十分でなく、長期使用において摩耗し、ある一定以上
の膜厚以下になると、地汚れ発生や濃度低下などの画質
低下を招く。このため、耐摩耗性を向上させる種々の検
討がなされている。特に、近年小型化・高速化が進み、
さらには省資源・廃棄物削減ということで一層の高耐久
性が要求されている。
【0004】一方、コピーのフルカラー化が急速に進ん
でいるが、フルカラー電子写真装置においては、イエロ
ー、マゼンタ、シアンの3色もしくはこれにブラックを
加えた4色を転写体へ重ねるため、潜像担持体とトナー
の転写性が悪いと画像が虫食い状に中抜けする現象が発
生する。
【0005】これら耐摩耗性や転写性を改良する手段と
して、以下のような提案がなされている。 (1)潜像担持体における電荷輸送層で用いられるポリ
カーボネートの構造を変える、すなわち高分子型電荷輸
送材料により電荷輸送層を形成するなどといった樹脂の
機械強度を向上させることが提案されているが、満足す
べき状態には至っていない。
【0006】(2)電荷輸送層にシリコーン樹脂、又は
シリコーン含有ポリマーを含有させる方法である(特開
昭57−64243号公報、特開昭60−256146
号公報、特開昭61−95358号公報、特開昭61−
132954号公報、特開昭61−219047号公
報)。しかしながら、シリコーン樹脂やシリコーン含有
ポリマーを添加する方法では、耐摩耗性が十分でなく、
更には残留電位が上昇するという欠点を有している。
【0007】(3)フッ素樹脂粒子、ポリエチレン樹脂
粒子、ポリプロピレン樹脂粒子などの潤滑剤を含有させ
る検討もなされている。また、特定の分子量のポリカー
ボネート樹脂と上記潤滑剤との組み合わせ(特開平7−
295278号公報)、特定の電荷輸送層と上記潤滑剤
との組み合わせ(特開平8−160648号公報、特開
平8−184976号公報)の検討もなされている。こ
れらの検討において、潤滑剤は樹脂及び電荷輸送材料を
溶解させた溶液に微分散させた状態を保って膜を形成す
る。この場合、静電特性の観点から、分散粒径をできる
限り小さく、かつ分散性を均一にする必要がある。加え
て十分に効果を得るためには、潤滑剤の添加量を樹脂1
00重量部に対して10重量部以上が必要となる。そう
すると、残留電位が蓄積する傾向があり、摩耗が抑制さ
れても明部電位が上昇してしてしまうために、明部と暗
部のコントラストが低下してしまい、結局、地汚れ発生
や濃度低下の画質低下が起こってしまう。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、潜像担
持体の耐摩耗性や転写性の改善にあたって、樹脂の改良
においては、樹脂の機械特性は向上したものでも実機に
おいて十分にその機能が発揮されるものはいまだなく満
足するものはない。また、添加剤の付与においても、上
記のような添加剤では耐摩耗性が十分ではない上に、長
期使用により残留電荷が蓄積する傾向があり、摩耗が抑
制されても明部電位が上昇してしてしまうために、明部
と暗部のコントラストが低下してしまい、結局、地汚れ
発生や濃度低下の画質低下が起こってしまう。
【0009】従って、本発明の目的は、耐摩耗性を向上
させ、長期使用においても地汚れの発生・濃度低下など
の画質低下がない高安定・高品質な画像が得られる潜像
担持体を提供することをである。本発明の他の目的は、
転写時の画像中抜け現象が発生しないで高品質画像が得
られるフルカラー画像形成装置を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、少なくとも導電性支持体上に感光層を設けた潜像担
持体において、最表面層が環状オレフィン共重合体を含
有することを特徴とする潜像担持体が提供される。
【0011】第二に、少なくとも導電性支持体上に感光
層を設けた潜像担持体において、最表面層が環状オレフ
ィン共重合体およびポリカーボネート樹脂を含有するこ
とを特徴とする潜像担持体が提供される。
【0012】第三に、少なくとも導電性支持体上に感光
層を設けた潜像担持体において、最表面層が環状オレフ
ィン共重合体および高分子型電荷輸送材料を含有するこ
とを特徴とする潜像担持体が提供される。
【0013】第四に、環状オレフィン共重合体が溶剤可
溶性であることを特徴とする上記第一〜三のいずれかに
記載の潜像担持体が提供される。
【0014】第五に、環状オレフィン共重合体の含有量
がバインダー樹脂100重量部に対して、2〜30重量
部であることを特徴とする上記第一〜四のいずれかに記
載の潜像担持体が提供される。
【0015】第六に、少なくとも潜像担持体、この潜像
担持体を所定の電位に帯電するための帯電手段、潜像を
形成するための露光手段、潜像を顕像化するための現像
手段、および可視像を転写材に転写するための転写手段
を有する画像形成装置において、該潜像担持体として上
記第一〜五のいずれかに記載の潜像担持体を用いること
を特徴とする画像形成装置が提供される。
【0016】第七に、少なくとも潜像担持体、この潜像
担持体を所定の表面電位に帯電するための帯電手段、潜
像を形成するための露光手段、潜像を顕像化するための
複数の可視の色現像手段を有し、潜像担持体上に形成さ
れる可視の色現像画像を中間転写体に一次転写し、この
中間転写体上の一次転写画像を転写材に二次転写する中
間転写方式のフルカラー画像形成装置において、該潜像
担持体として上記第一〜五のいずれかに記載の潜像担持
体を用いることを特徴とする画像形成装置が提供され
る。
【0017】第八に、少なくとも潜像担持体、この潜像
担持体を所定の表面電位に帯電するための帯電手段、潜
像を形成するための露光手段、潜像を顕像化するための
現像手段、および可視像を転写材に転写するための転写
手段を有するユニットを複数個並べることによりフルカ
ラー画像を形成する画像形成装置において、該潜像担持
体として上記第一〜五のいずれかに記載の潜像担持体を
用いることを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0018】第九に、帯電手段及び/又は転写手段が、
接触帯電手段及び/又は接触転写手段であることを特徴
とする上記第六〜八のいずれかに記載の画像形成装置が
提供される。
【0019】第十に、現像手段に用いられるトナーが着
色剤及びポリエステル樹脂を主成分とすることを特徴と
するを特徴とする上記第六〜九のいずれかに記載の画像
形成装置が提供される。
【0020】本発明は上記構成を採用したことにより、
感光体の耐摩耗性が向上し長期に渡って、安定した高品
質な画像を提供できるものである。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、本発明をさらに詳細に説明
する。図1は、画像形成装置の概略図を示している。こ
こでは、感光体11は帯電器12により所望の電位に帯
電させられた後、露光13により潜像が形成され、現像
器14によりトナー像が形成される。トナー像は、転写
手段16により転写材(紙など)15に転写される。転
写されずに感光体上に残ったトナーは、クリーニング部
材17によりクリーニングされる。
【0022】図5は一般的な感光体の一例の層構成を示
しており、ここでは、導電性基体51上に、中間層5
2、電荷発生層53、電荷輸送層54が順次積層されて
いる。
【0023】導電性基体51としては、体積抵抗1010
Ω・cm以下の導電性を示すもの、例えば、アルミニウ
ム、ニッケル、クロム、ニクロム、銅、金、銀、白金な
どの金属、酸化スズ、酸化インジウムなどの金属酸化物
を蒸着またはスパッタリングにより、フィルム状もしく
は円筒状のプラスチック、紙などに被覆したもの、ある
いは、アルミニウム、アルミニウム合金、ニッケル、ス
テンレスなどの板、およびこれら金属を押し出し、引き
抜きなどの工法で素管化後、切削、超仕上げ、研磨など
の表面処理した管などを使用する事ができる。
【0024】また、特開昭52−36016号公報に開
示されたエンドレスニッケルベルト、エンドレスステン
レスベルトも導電性基体11として用いる事ができる。
【0025】この他、上記プラスチックフィルム、紙な
どの上に導電性粉体を適当な結着樹脂に分散して塗工し
た(導電性を形成)ものも、本発明の導電性基体51と
して用いる事ができる。
【0026】この導電性粉体としては、カーボンブラッ
ク、アセチレンブラック、またアルミニウム、ニッケ
ル、鉄、ニクロム、銅、亜鉛、銀などの金属粉、あるい
は導電性酸化チタン、導電性酸化スズ、ITOなどの金
属酸化物粉などがあげられる。
【0027】同時に用いられる結着樹脂には、ポリスチ
レン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン
−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重
合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩化ビニル−酢
酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ塩化ビニリデ
ン、ポリアリレート樹脂、フェノキシ樹脂、ポリカーボ
ネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロース樹脂、
ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマール、ポリビ
ニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾール、アクリ
ル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹
脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッド樹脂な
どの熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂が
あげられる。
【0028】このような導電性層は、これらの導電性粉
体と結着樹脂を適当な溶剤、例えば、テトラヒドロフラ
ン、ジクロロメタン、2−ブタノン、トルエンなどに分
散して塗布することにより設ける事ができる。
【0029】さらに、適当な円筒基体上にポリ塩化ビニ
ル、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリスチレン、ポ
リ塩化ビニリデン、ポリエチレン、塩化ゴム、テフロン
(登録商標)などの素材に前記導電性粉体を含有させた
熱収縮チューブによって導電性層を設けてなるものも、
本発明の導電性基体51として良好に用いる事ができ
る。
【0030】中間層52は、結着樹脂に酸化チタンを含
有してなるが、この樹脂としては、ポリビニルアルコー
ル、カゼイン、ポリアクリル酸ナトリウム、共重合ナイ
ロン、メトキシメチル化ナイロンなどの熱可塑性樹脂、
ポリウレタン、メラミン、エポキシ、アルキッド、フェ
ノール、ブチラール、不飽和ポリエステル樹脂などの熱
硬化性樹脂が挙げられる。
【0031】この中間層に含有する酸化チタン(P)と
結着樹脂(R)との比率P/Rは体積比で0.9/1〜
2/1の範囲であることが好ましい。P/R比が0.9
/1未満であると中間層の特性が結着樹脂の特性に左右
され、特に温湿度の変化および繰り返しの使用で感光体
特性が大きく変化してしまう。また、P/R比が2/1
を越えると中間層の層中に空隙が多くなり、電荷発生層
との接着性が低下し、さらに3/1を越えると空気がた
まるようになり、これが、感光層の塗布乾燥時において
気泡発生の原因となって塗布欠陥を起してしまう。
【0032】中間層52には酸化チタンの他にモアレ防
止、残留電位の低減等のために、酸化アルミニウム、シ
リカ、酸化ジルコニウム、酸化錫、酸化インジウム等の
金属酸化物の微粉末顔料を加えても良い。
【0033】さらに本発明の中間層52として、シラン
カップリング剤、チタンカップリング剤、クロムカップ
リング剤、チタニルキレート化合物、ジルコニウムキレ
ート化合物、チタニルアルコキシド化合物、有機チタニ
ル化合物も用いることができる。
【0034】これらの中間層52は前述の導電性層のご
とく適当な溶媒、分散、塗工法を用いて形成することが
できる。
【0035】このほか、本発明の中間層52には、A1
23を陽極酸化にて設けたものや、ポリパラキシリレン
等の有機物やSiO2、SnO2、TiO2、ITO、C
eO2等の無機物を真空薄膜形成法にて設けたものも良
好に使用できる。
【0036】中間層52の膜厚は0〜20μm、好まし
くは1〜10μmが適当である。また、必要に応じてこ
の上にさらに共重合ナイロン、メトキシメチル化ナイロ
ンなどの樹脂を積層しても良い。
【0037】電荷発生層53は、電荷発生物質として、
無金属フタロシアニンやチタニルフタロシアニン顔料の
他に、モノアゾ顔料、ビスアゾ顔料、非対称ジスアゾ顔
料、トリスアゾ顔料、テトラアゾ顔料等のアゾ顔料、ピ
ロロピロール顔料、アントラキノン顔料、ペリレン顔
料、多環キノン顔料、インジゴ顔料、スクエアリウム顔
料、ピレン顔料、ジフェニルメタン系顔料、アジン顔
料、キノリン系顔料、ペリノン系顔料、その他公知の材
料を用いることができるが、本発明においてはこのうち
フタロシアニン系顔料を用いることで効果が顕著なもの
となる。上記材料はそれぞれを単独で用いてもよいし、
2種以上を混合して用いることもできる。
【0038】電荷発生層53に用いられる結着樹脂に
は、主成分(50wt%以上)としてブチラール樹脂を
用いるのが好ましく、これにポリアミド、ポリウレタ
ン、エポキシ樹脂、ポリケトン、ポリカーボネート、シ
リコーン樹脂、アクリル樹脂、ポリビニルホルマール、
ポリビニルケトン、ポリスチレン、ポリビニルカルバゾ
ール、ポリアクリルアミド、ポリビニルベンザール、ポ
リエステル、フェノキシ樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル
共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、ポリビニルピ
リジン、セルロース系樹脂、カゼイン、ポリビニルアル
コール、ポリビニルピロリドン等を必要なら併用しても
良い。結着樹脂の量は、電荷発生物質100重量部に対
し10〜500重量部、好ましくは25〜300重量部
が適当である。
【0039】ここで用いられる溶剤としては、イソプロ
パノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキ
サノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセル
ソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジ
クロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、
トルエン、キシレン、リグロイン等があげられる。
【0040】電荷発生層53はこれら成分(電荷発生物
質、結着樹脂)を適当な溶剤中にボールミル、アトライ
ター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを
中間層52上に塗布し、乾燥する事により形成される。
また、電荷発生層53の膜厚は0.01〜5μm、好ま
しくは0.1〜2μmである。
【0041】電荷輸送層54には、電荷輸送物質とし
て、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。これらは帯
電極性によって、それぞれを使い分ける。
【0042】電子輸送物質としては、例えばクロルアニ
ル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシア
ノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオ
レノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレ
ノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,
4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリ
ニトロ−4H−インデノ[1,2−b]チオフェン−4
−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−
5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の電子受
容性物質があげられる。
【0043】正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニル
カルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリ
ルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホル
ムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレ
ン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾ
ール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘
導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘
導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、
α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジ
アリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9
−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジ
ビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘
導体、ブタジエン誘導体、ピレン誘導体、ビススチルベ
ン誘導体、エナミン誘導体、その他ポリマー化された正
孔輸送物質等公知の材料があげられる。
【0044】電荷輸送層に用いられる結着樹脂として
は、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合
体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−無水マ
レイン酸共重合体、ポリエステル、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリ酢酸ビニル、ポリ
塩化ビニリデン、ポリアリレート、フェノキシ樹脂、ポ
リカーボネート、酢酸セルロース樹脂、エチルセルロー
ス樹脂、ポリビニルブチラール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルトルエン、ポリ−N−ビニルカルバゾー
ル、アクリル樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、メ
ラミン樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、アルキッ
ド樹脂などの他に、特開平5−158250号公報、特
開平6−51544号公報等に記載の各種ポリカボネー
ト共重合体等の熱可塑性または熱硬化性樹脂があげられ
る。
【0045】電荷輸送物質の量は結着樹脂100重量部
に対し、20〜300重量部、好ましくは40〜150
重量部が適当である。また、電荷輸送層の膜厚は5〜5
0μm程度とする事が好ましい。
【0046】さらに、電荷輸送層54として上記電荷輸
送材料と結着樹脂との組み合わせでなく、高分子型電荷
輸送材料を用いても良い。高分子型電荷輸送材料を用い
た場合さらに耐摩耗性に有利である。高分子電荷輸送物
質としては、次のような公知の高分子電荷輸送材料を用
いることができる。
【0047】(a)主鎖および/または側鎖にカルバゾ
ール環を有する重合体:例えば、ポリ−N−ビニルカル
バゾール、特開昭50−82056号公報、特開昭54
−9632号公報、特開昭54−11737号公報、特
開平4−183719号公報に記載の化合物等が例示さ
れる。
【0048】(b)主鎖および/または側鎖にヒドラゾ
ン構造を有する重合体:例えば、特開昭57−7840
2号公報、特開平3−50555号公報に記載の化合物
等が例示される。
【0049】(c)ポリシリレン重合体:例えば、特開
昭63−285552号公報、特開平5−19497号
公報、特開平5−70595号公報に記載の化合物等が
例示される。
【0050】(d)主鎖および/または側鎖に第3級ア
ミン構造を有する重合体:例えば、N,N−ビス(4−
メチルフェニル)−4−アミノポリスチレンの他、特開
平1−13061号公報、特開平1−19049号公
報、特開平1−1728号公報、特開平1−10526
0号公報、特開平2−167335号公報、特開平5−
66598号公報、特開平5−40350号公報に記載
の化合物等が例示される。
【0051】(e)その他の重合体:例えば、ニトロピ
レンのホルムアルデヒド縮重合体の他、特開昭51−7
3888号公報、特開昭56−150749号公報に記
載の化合物等が例示される。
【0052】上記重合体だけでなく、公知単量体の共重
合体や、ブロック重合体、グラフト重合体、スターポリ
マーや、また、例えば特開平3−109406号公報に
開示されているような電子供与性基を有する架橋重合体
等を用いることも可能である。
【0053】また本発明における高分子電荷輸送物質と
して、主鎖および/または側鎖にトリアリールアミン構
造を有するポリカーボネートが有効に使用される。更
に、下記一般式1〜10で表される高分子電荷輸送物質
を用いることにより、本発明の効果はよりいっそう顕著
なものとなる。一般式1〜10で表される高分子電荷輸
送物質を以下に示す。
【0054】(一般式1)
【化1】 式中、R1,R2,R3はそれぞれ独立して置換もしくは
無置換のアルキル基又はハロゲン原子を表し、R4は水
素原子又は置換もしくは無置換のアルキル基を表し、R
5,R6は置換もしくは無置換のアリール基を表す。o,
p,qはそれぞれ独立して0〜4の整数を表し、k,j
は組成を表し、0.1≦k≦1、0≦j≦0.9、nは
繰り返し単位数を表し5〜5000の整数である。Xは
脂肪族の2価基、環状脂肪族の2価基、または下記一般
式で表される2価基を表す。
【化2】 式中、R101,R102は各々独立して置換もしくは無置換
のアルキル基、アリール基またはハロゲン原子を表す。
l、mは0〜4の整数を表す。Yは単結合、炭素原子数
1〜12の直鎖状、分岐状もしくは環状のアルキレン
基、−O−,−S−,−SO−,−SO2−,−CO
−,−CO−O−Z−O−CO一(式中Zは脂肪族の2
価基を表す。)または、
【化3】 (式中、aは1〜20の整数、bは1〜2000の整
数、R103,R104は置換または無置換のアルキル基又は
アリール基を表す。)を表す。ここで、R101とR1 02
103とR104は、それぞれ同一でも異なってもよい。
【0055】(一般式2)
【化4】 式中、R7,R8は置換もしくは無置換のアリール基、A
1,Ar2,Ar3は同一又は異なるアリレン基を表
す。X,k,jおよびnは、一般式1の場合と同じであ
る。
【0056】(一般式3)
【化5】 式中、R9,R10は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar4,Ar5,Ar6は同一又は異なるアリレン基を表
す。X,k,jおよびnは、一般式1の場合と同じであ
る。
【0057】(一般式4)
【化6】 式中、R11,R12は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar7,Ar8,Ar9は同一又は異なるアリレン基、p
は1〜5の整数を表す。X,k,jおよびnは、一般式
1の場合と同じである。
【0058】(一般式5)
【化7】 式中、R13,R14は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar10,Ar11,Ar12は同一又は異なるアリレン基、
1,X2は置換もしくは無置換のエチレン基、又は置換
もしくは無置換のビニレン基を表す。X,k,jおよび
nは、一般式1の場合と同じである。
【0059】(一般式6)
【化8】 式中、R15,R16,R17,R18は置換もしくは無置換の
アリール基、Ar13,Ar14,Ar15,Ar16は同一又
は異なるアリレン基、Y1,Y2,Y3は単結合、置換も
しくは無置換のアルキレン基、置換もしくは無置換のシ
クロアルキレン基、置換もしくは無置換のアルキレンエ
ーテル基、酸素原子、硫黄原子、ビニレン基を表し同一
であっても異なってもよい。X,k,jおよびnは、一
般式1の場合と同じである。
【0060】(一般式7)
【化9】 式中、R19,R20は水素原子、置換もしくは無置換のア
リール基を表し,R19とR20は環を形成していてもよ
い。Ar17,Ar18,Ar19は同一又は異なるアリレン
基を表す。X,k,jおよびnは、一般式1の場合と同
じである。
【0061】(一般式8)
【化10】 式中、R21は置換もしくは無置換のアリール基、A
20,Ar21,Ar22,Ar 23は同一又は異なるアリレ
ン基を表す。X,k,jおよびnは、一般式1の場合と
同じである。
【0062】(一般式9)
【化11】 式中、R22,R23,R24,R25は置換もしくは無置換の
アリール基、Ar24,Ar25,Ar26,Ar27,Ar28
は同一又は異なるアリレン基を表す。X,k,jおよび
nは、一般式1の場合と同じである。
【0063】(一般式10)
【化12】 式中、R26,R27は置換もしくは無置換のアリール基、
Ar29,Ar30,Ar31は同一又は異なるアリレン基を
表す。X,k,jおよびnは、一般式1の場合と同じで
ある。
【0064】本発明においては、電荷輸送層54に環状
オレフィン共重合体を含有させる。ここで言う「環状オ
レフイン共重合体」は、例えばエチレン、プロピレン等
のα−オレフィンと、シクロヘキセン、ノルボルネン等
の二重結合を持った脂環式化合物との共重合体である。
この環状オレフィン共重合体は、透明性に優れ、低誘電
率であるために感光体の特性に悪影響を与えることなく
耐摩耗性を付与することができる。
【0065】環状オレフィン共重合体を含有させたこと
によって耐摩耗性が向上する要因としては、膜の機械強
度が向上するわけではないが、環状オレフィン共重合体
が含有されたことにより、その長鎖アルキル部分が持つ
低表面エネルギー性のためにトナーとの付着性が低下す
る。このために、紙への転写時の転写効率95%以上と
格段に向上する。通常は転写残トナーが次工程のクリー
ニング工程でクリーニングされるわけであるが、この時
に感光体表面は削り取られる。ところが、本発明の感光
体によれば、転写率が高まるためクリーニング時での負
荷が格段に低減する。さらに残トナーが存在していた場
合でも弱い力でクリーニングすることが可能であるので
感光体への負荷が軽減される。
【0066】環状オレフィン共重合体は、構造・分子量
を選択することによって有機溶剤に可溶となるために、
ボールミルやビーズミルなどの複雑な分散工程を必要と
せず、膜中で均一に含有させることが可能である。ま
た、ポリカーボネート樹脂と混合すると、環状オレフィ
ン共重合体はポリカーボネート樹脂と相溶しないため、
ミクロ相分離状態を形成する。このため、環状オレフィ
ン共重合体のドメインが形成された膜となる。完全に相
溶し均一なブレンド状態よりも環状オレフィン共重合体
の特性がより発揮される。
【0067】環状オレフィン共重合体の含有量として
は、結着樹脂100重量部に対して2〜30重量部が好
ましい。2重量部以下では機能が発揮されず、30重量
部以上では膜の強度が低下し、さらに感度が低下するた
めに画像濃度が低下し好ましくない。
【0068】また該電荷輸送層には、必要に応じて、シ
リコーンオイルなどの平滑剤や、テフロン微粒子などの
滑剤、酸化防止剤などを添加しても良い。
【0069】上記は感光体の最表面層が電荷輸送層とな
っている例であるが、電荷輸送層上に保護層が設けられ
ている感光体ではこの保護層が最表面層となり、従っ
て、表面保護層に環状オレフィン共重合体が含有されて
いる。その場合、電荷輸送層に環状オレフィン共重合体
を含有させておく必要はない。
【0070】表面保護層は結着樹脂及び環状オレフィン
共重合体を主成分として構成されるが、ここで用いられ
る結着樹脂には先に電荷発生層および電荷輸送層の説明
においてあげた樹脂がそのまま用いられ、特にポリカー
ボネート樹脂が好ましく用いられる。表面保護層におい
ても環状オレフィン共重合体の含有量は、結着樹脂10
0重量部に対し2〜30重量部が好ましい。
【0071】近年では環境にやさしい製造物が望まれて
おり、電子写真装置(画像形成装置)においても、オゾ
ン発生の少ない接触帯電手段、接触転写手段を用いるの
が主流となっている。図2には、接触帯電及び接触転写
手段を用いた画像形成装置を示した。接触帯電手段とし
て帯電ローラ22、接触転写手段として転写ローラ26
が配置されている。接触帯電ローラを用いたプロセスに
おいては、感光体と帯電ローラとが接触しているため
に、クリーニング手段でもクリーニングできなかったト
ナーが感光体に存在していると帯電ローラを汚染すると
いう問題がある。従って、クリーニングを確実に行うた
めにより強い負荷を感光体にかける場合が多いため、摩
耗量も増加する。また逆に帯電ローラに含まれる物質が
感光体表面を汚染する問題もある。しかし、本発明の構
成にすることにより、すなわち感光体の最表面層に環状
オレフィン共重合体を含有させることにより、これら問
題も防ぐことができる。
【0072】また、トナーに関しても省エネルギー化と
して低温定着を実施するために、従来のスチレン−アク
リル共重合体からポリエステル樹脂が主流となりつつあ
る。低温定着用ポリエステル樹脂は融点が低く、さらに
感光体のポリカーボネートと親和性が高いため、より感
光体との付着性が強い。しかしながらこのような場合で
も、本発明の構成にすることにより、すなわち環状オレ
フィン共重合体を含有させることにより、問題なく使用
できるものである。
【0073】図3には、クリーニング手段を用いない電
子写真装置を示す。この装置の場合、感光体に転写残ト
ナーが存在する場合、一般に接触帯電部材及び現像装置
において電気的にクリーニングする機構を兼用する場合
が多い。ところが、トナーと感光体とは電気的のみでは
除去できない場合が多く、長期使用で感光体にフィルミ
ングする。しかしながら、本発明の構成にすることによ
り、すなわち環状オレフィン共重合体を感光体の最表面
層に含有させることにより、このような問題を改善でき
る。
【0074】図4は、中間転写方式を用いたフルカラー
電子写真装置を示す。感光体41上に形成された潜像
は、まず1色目の現像部44−1にて顕像化され、次に
中間転写体45との当接部にて中間転写体へ転写され
る。ここでの転写を一次転写と言う。一次転写後、感光
体はクリーニング部材49にて未転写トナーがクリーニ
ングされ、除電ランプ50による除電工程を経て続いて
2色目の作像工程に入る。フルカラーの場合、この行程
を3色あるいは4色繰り返し中間転写体45にフルカラ
ー画像を形成する。中間転写体に形成された像は、次に
転写紙46上に一括転写される。ここでの転写を二次転
写と言う。ここで転写バイアスは転写ローラ47により
印加される。転写紙は、その後定着工程を経てフルカラ
ー画像として出力される。
【0075】この装置においては、感光体は転写紙では
なくて中間転写体にトナー像を転写する。中間転写体
は、受け取ったトナー像を次工程の二次転写で転写紙へ
転写するために比較的離型性の良い材料からなってい
る。このため、感光体の表面特性が悪いと一次転写時
に、画像に一部が転写されずに感光体上に残ってしま
う、いわゆる中抜け画像(虫食い画像)を発生する。し
かし本発明では、感光体の最表面層に環状オレフィン共
重合体を含有することによりこのような問題を防止する
ことができる。
【0076】図6には4連タンデム型のフルカラー電子
写真装置を示す。ユニット1〜4までのそれぞれの色
(マゼンタ、シアン、イエロー、ブラック)で作像され
た画像が搬送ベルト67上に搬送されている転写紙66
上に順次転写されていくことによりフルカラー画像が形
成される。このとき、1色目より2色目、3色目では色
が重なる部分があるため、感光体の表面特性が悪いと画
像に一部が転写されずに感光体上に残ってしまう、いわ
ゆる中抜け画像(虫食い画像)を発生する。しかし本発
明では、感光体の最表面層に環状オレフィン共重合体を
含有することによりこのような問題を防止することがで
きる。
【0077】
【実施例】次に、実施例をあげて本発明をさらに具体的
に説明する。
【0078】(実施例1)酸化チタン(CREL:石原
産業社製)70重量部、アルキッド樹脂(ベッコライト
M6401−50−S(固形分50%):大日本インキ
化学工業社製)15重量部、メラミン樹脂(スーパーベ
ッカミンL−121−60(固形分60%):大日本イ
ンキ化学工業社製)10重量部、メチルエチルケトン1
00重量部からなる混合物をボールミルで72時間分散
して中間層用塗工液を調製し、これを直径30mm、長
さ340mmのアルミニウムドラム上に塗布し、130
℃で20分乾燥して、膜厚3μmの中間層を作製した。
【0079】次にY型オキシチタニウムフタロシアニン
とボリビニルブチラール樹脂(XYHL;ユニオンカー
バイド杜製)、メチルエチルケトンの混合物をビーズミ
ルにて分散し、電荷発生層用塗工液を調製した。これを
前記中間層上に塗布し、65℃で20分間乾燥して膜厚
0.2μmの電荷発生層を作製した。
【0080】次に下記構造式(1)で示される電荷輸送
物質7重量部、ポリカーボネート(Zタイプ:粘度平均
分子量5万)10重量部、環状オレフィン共重合体とし
てエチレンにノルボルネンを共重合したもの(分子量8
000)1重量部、シリコーンオイル(KF50:信越
化学工業社製)0.002重量部をテトラヒドロフラン
80重量部に溶解し、電荷輸送層用塗工液を調製した。
これを前記電荷発生層上に塗布し、130℃で20分間
乾燥して膜厚25μmの電荷輸送層を形成し、本発明の
電子写真感光体を作製した。(構造式1)
【化13】
【0081】この感光体を図1の装置に装着して画像評
価を行った。また、テスト画像5万枚出力後の画像評価
及びそのときの感光体摩耗膜厚を算出した。なお、図1
で使用したトナーはスチレン−アクリル共重合体樹脂、
電荷制御剤、カーボンブラックを溶融混練し粉砕、分級
工程を経て、最後にシリカを混合してなる体積平均粒径
8μmの負帯電性トナーを用いた。
【0082】(実施例2)実施例1における電荷輸送層
を形成するポリカーボネート樹脂として、ポリカーボネ
ート樹脂(タイプA:粘度平均分子量5万)を使用する
他は、実施例1と同じとした。
【0083】(実施例3)実施例1における電荷輸送層
を形成するポリカーボネート樹脂と電荷輸送物質の代わ
りに、下記の構造式(2)で示される高分子型電子輸送
物質10重童部を用いる他は実施例1と同じとした。
(構造式2)
【化14】
【0084】(実施例4)実施例1における電荷輸送層
を形成するポリカーボネート樹脂と電荷輸送物質の代わ
りに、下記の構造の高分子型電子輸送物質10重量部を
用いる他は実施例1と同じとした。
【化15】
【0085】(実施例5)実施例1における電荷輸送層
に含有する環状オレフィン共重合体の含有量を0.1重
量部とした他は実施例1と同じとした。
【0086】(実施例6)実施例1における電荷輸送層
に含有する環状オレフィン共重合体の含有量を0.2重
量部とした他は実施例1と同じとした。
【0087】(実施例7)実施例1における電荷輸送層
に含有する環状オレフィン共重合体の含有量を0.4重
量部とした他は実施例1と同じとした。
【0088】(実施例8)実施例1における電荷輸送層
に含有する環状オレフィン共重合体の含有量を3.0重
量部とした他は実施例1と同じとした。
【0089】(実施例9)実施例1における電荷輸送層
に含有する環状オレフィン共重合体の含有量を5.0重
量部とした他は実施例1と同じとした。
【0090】(実施例10)実施例1におけるトナー樹
脂をスチレン−アクリル共重合体からポリエステル樹脂
に代える他は実施例1と同じとした。
【0091】(比較例1)実施例1における電荷輸送層
から環状オレフィン共重合体を除いた他は実施例1と同
じとした。
【0092】(比較例2)比較例1におけるトナー樹脂
をスチレン−アクリル共重合体からポリエステル樹脂に
代える他は比較例1と同じとした。
【0093】(実施例11)実施例1において作製した
感光体を図2の装置に装着して、実施例1と同様の評価
を行った。
【0094】(比較例3)比較例1において作製した感
光体を図2の装置に装着して、実施例1と同様の評価を
行った。
【0095】(実施例12)実施例1において作製した
感光体を図3の装置に装着して、実施例1と同様の評価
を行った。
【0096】(比較例4)比較例1において作製した感
光体を図3の装置に装着して、実施例1と同様の評価を
行った。
【0097】結果を以下の表1に示した。
【表1】
【0098】(実施例11)直径80mm、長さ358
mmのアルミドラムに実施例1と同じ方法で作製した感
光体を図4の装置に搭載し、フルカラーテスト画像を出
力し、中間転写体上にフルカラー画像が転写されたとき
に強制停止し、中間転写体上でのフルカラー画像を評価
した。このとき、画像中抜けのない高品質な画像が得ら
れた。
【0099】(比較例7)実施例11の感光体の電荷輸
送層に環状オレフィン共重合体を含有しないものを使用
する他は実施例11と同じとした。このとき、中間転写
体上に形成されたフルカラー画像において、カラー文字
部及びカラーライン部において中抜け現象が見られた。
【0100】(実施例12)実施例1と同じ感光体を図
6の装置に搭載し、フルカラーテスト画像を出力したと
きの中抜け画像を評価した。このとき中抜け画像のない
高品質な画像が得られた。
【0101】(比較例8)実施例12の感光体の電荷輸
送層に環状オレフィン共重合体を含有しないものを使用
する他は実施例12と同じとした。このときカラー文字
部及びカラーライン部において中抜け現象が見られた。
【0102】
【発明の効果】以上の結果から明らかなように、少なく
とも潜像担持体を所定の表面電位に帯電する帯電手段、
潜像を形成する露光手段、潜像を顕像化する現像手段、
トナー像を転写材に転写する転写手段、潜像担持体をク
リーニングするクリーニング手段を有する画像形成装置
において、該潜像担持体の少なくとも最表面層に環状オ
レフィン共重合体を含有することにより、耐摩耗性に優
れ、長期に渡って、安定して高品質な画像を提供するこ
とができる。これは、潜像担持体クリーニング機構がな
い画像形成装置においても使用できる。また、接触帯電
手段および/または接触転写手段を用いる画像形成装置
にも有効に使用できる。さらには、フルカラー画像形成
装置においても中抜け画像のない高品質画像を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の概略を示した図。
【図2】接触帯電手段および接触手段を設けた画像形成
装置の概略を示した図。
【図3】クリーニング手段を省略した画像形成装置の概
略を示した図。
【図4】中間転写方式を採用したフルカラー画像形成装
置の概略を示した図。
【図5】電子写真感光体の層構成を示した図。
【図6】4連タンデム型のフルカラー画像形成装置の概
略を示した図。
【符号の説明】
11 電子写真感光体(潜像担持体) 12 帯電器 13 露光 14 現像器 15 転写材 16 転写手段 17 クリーニング部材 21 電子写真感光体 22 帯電ローラ 23 露光 24 現像器 25 転写材 26 転写ローラ 27 クリーニング部材 31 電子写真感光体 32 帯電器 33 露光 34 現像器 35 転写材 36 転写手段 41 電子写真感光体 42 帯電器 43 露光 44−1 1色目の現像部 44−2 2色目の現像部 44−3 3色目の現像部 44−4 4色目の現像部 45 中間転写体 46 転写材 47 転写ローラ 48 クリーニング部材 49 クリーニング部材 50 除電ランプ 51 導電性基体 52 中間層 53 電荷発生層 54 電荷輸送層 61−1 1色目の電子写真感光体 61−2 2色目の電子写真感光体 61−3 3色目の電子写真感光体 61−4 4色目の電子写真感光体 62−1 1色目の帯電ローラ 62−2 2色目の帯電ローラ 62−3 3色目の帯電ローラ 62−4 4色目の帯電ローラ 63−1 1色目の露光 63−2 2色目の露光 63−3 3色目の露光 63−4 4色目の露光 65−1 1色目のクリーニング部材 65−2 2色目のクリーニング部材 65−3 3色目のクリーニング部材 65−4 4色目のクリーニング部材 66 転写材 67 搬送ベルト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H003 BB11 BB16 CC05 2H005 AA01 AA21 CA08 2H030 AD01 BB23 BB24 BB42 2H068 AA13 AA20 BA12 BB03 BB25 BB26 BB44

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも導電性支持体上に感光層を設
    けた潜像担持体において、最表面層が環状オレフィン共
    重合体を含有することを特徴とする潜像担持体。
  2. 【請求項2】 少なくとも導電性支持体上に感光層を設
    けた潜像担持体において、最表面層が環状オレフィン共
    重合体およびポリカーボネート樹脂を含有することを特
    徴とする潜像担持体。
  3. 【請求項3】 少なくとも導電性支持体上に感光層を設
    けた潜像担持体において、最表面層が環状オレフィン共
    重合体および高分子型電荷輸送材料を含有することを特
    徴とする潜像担持体。
  4. 【請求項4】 環状オレフィン共重合体が溶剤可溶性で
    あることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の
    潜像担持体。
  5. 【請求項5】 環状オレフィン共重合体の含有量がバイ
    ンダー樹脂100重量部に対して、2〜30重量部であ
    ることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の潜
    像担持体。
  6. 【請求項6】 少なくとも潜像担持体、この潜像担持体
    を所定の電位に帯電するための帯電手段、潜像を形成す
    るための露光手段、潜像を顕像化するための現像手段、
    および可視像を転写材に転写するための転写手段を有す
    る画像形成装置において、該潜像担持体として請求項1
    〜5のいずれかに記載の潜像担持体を用いることを特徴
    とする画像形成装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも潜像担持体、この潜像担持体
    を所定の表面電位に帯電するための帯電手段、潜像を形
    成するための露光手段、潜像を顕像化するための複数の
    可視の色現像手段を有し、潜像担持体上に形成される可
    視の色現像画像を中間転写体に一次転写し、この中間転
    写体上の一次転写画像を転写材に二次転写する中間転写
    方式のフルカラー画像形成装置において、該潜像担持体
    として請求項1〜5のいずれかに記載の潜像担持体を用
    いることを特徴とする画像形成装置。
  8. 【請求項8】 少なくとも潜像担持体、この潜像担持体
    を所定の表面電位に帯電するための帯電手段、潜像を形
    成するための露光手段、潜像を顕像化するための現像手
    段、および可視像を転写材に転写するための転写手段を
    有するユニットを複数個並べることによりフルカラー画
    像を形成する画像形成装置において、該潜像担持体とし
    て請求項1〜5のいずれかに記載の潜像担持体を用いる
    ことを特徴とする画像形成装置。
  9. 【請求項9】 帯電手段及び/又は転写手段が、接触帯
    電手段及び/又は接触転写手段であることを特徴とする
    請求項6〜8のいずれかに記載の画像形成装置。
  10. 【請求項10】 現像手段に用いられるトナーが着色剤
    及びポリエステル樹脂を主成分とすることを特徴とする
    請求項6〜9のいずれかに記載の画像形成装置。
JP2000060095A 2000-03-06 2000-03-06 潜像担持体およびそれを搭載した画像形成装置 Pending JP2001249469A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000060095A JP2001249469A (ja) 2000-03-06 2000-03-06 潜像担持体およびそれを搭載した画像形成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000060095A JP2001249469A (ja) 2000-03-06 2000-03-06 潜像担持体およびそれを搭載した画像形成装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001249469A true JP2001249469A (ja) 2001-09-14

Family

ID=18580458

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000060095A Pending JP2001249469A (ja) 2000-03-06 2000-03-06 潜像担持体およびそれを搭載した画像形成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001249469A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003255604A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd トナー及び画像形成装置
JP2009037255A (ja) * 2008-10-10 2009-02-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用トナーの製造方法
JP2010002699A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2010002695A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Canon Inc プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2012013749A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 有機感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003255604A (ja) * 2002-02-28 2003-09-10 Matsushita Electric Ind Co Ltd トナー及び画像形成装置
JP2010002699A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Canon Inc 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2010002695A (ja) * 2008-06-20 2010-01-07 Canon Inc プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2009037255A (ja) * 2008-10-10 2009-02-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 静電潜像現像用トナー、静電潜像現像用トナーの製造方法
JP2012013749A (ja) * 2010-06-29 2012-01-19 Konica Minolta Business Technologies Inc 有機感光体、画像形成装置及びプロセスカートリッジ

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5339138A (en) Electrophotographic image formation method
US4835079A (en) Electrophotographic photosensitive member and electrophotographic process using the same
JPH09281728A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JPH0453424B2 (ja)
JPH09281729A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を有するプロセスカ−トリッジ及び電子写真装置
JP2001249469A (ja) 潜像担持体およびそれを搭載した画像形成装置
JPH09236938A (ja) 電子写真感光体およびそれを用いた画像形成装置
JPH1165139A (ja) 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成方法
JPH07199488A (ja) 電子写真感光体
JP3797033B2 (ja) 電子写真感光体、電子写真プロセスカートリッジ、及び電子写真装置
JP2002287388A (ja) 電子写真感光体及び画像形成装置
JPH05165244A (ja) 電子写真感光体
JP4187637B2 (ja) 電子写真感光体、それを用いた電子写真方法、電子写真装置、及び電子写真用プロセスカートリッジ
JPH07128872A (ja) 電子写真感光体とその製造法
JPH09265194A (ja) 電子写真感光体及びそれを用いた画像形成方法
JP2001175010A (ja) 電子写真感光体及びそれを用いた電子写真装置
JPH04368953A (ja) 電子写真感光体、該電子写真感光体を備えた電子写真装置並びにファクシミリ
JPH1138648A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジ及び電子写真装置
JP2920315B2 (ja) 電子写真感光体
JPH05158248A (ja) 電子写真用感光体
JP2007192904A (ja) 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置
JPH086452A (ja) 画像形成方法
JP2002278109A (ja) 電子写真感光体及び電子写真装置
JPH06273948A (ja) 単層型電子写真感光体
JPH07281458A (ja) 電子写真感光体及びそれを用いた電子写真装置

Legal Events

Date Code Title Description
RD01 Notification of change of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7421

Effective date: 20050225