JP5299756B2 - 車両 - Google Patents

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Description

本発明は、車両に係り、例えば、他車両や自車両からの指令に基づいて、他の車両に追従して走行する追従走行に関する。
車両が走行する場合、先行する車両(以下、先行車両という)に追従しながらオートクルーズする車両について提案されている。
例えば、特許文献1では、先行車両に追従して予め設定された追従車間距離設定値を保ちながら定速走行を行う車間距離制御型定速走行装置を備えた車両が提案されている。
また特許文献2では、先行車両に対する追従走行を行わせるとともに、車車間通信を利用して自車両と先行車両との交錯可能性を判断し、該交錯可能性が所定値以上となったときに上記追従走行を中止する技術について提案されている。
また、特許文献3では、単独走行可能な1人乗りの車両において、先行車両がホスト車両として走行し、一方、他の車両が追従車両としてホスト車両の後方を追従走行したり、ホスト車両の横に並んで追従走行する場合について提案されている。
特開平10−67254号 特開2007−126146号 特開2006−338117号
しかし、特許文献1、特許文献2では、先行車両が通った経路を後続車(従属車両)が走行する追従走行(以下、縦追従走行という)については記載されているが、
先行車両に対して横並びの追従走行(以下、横追従走行という)については記載されていない。
また特許文献2には、縦追従における他車両との交錯回避については記載されているが、横追従走行における具体的な衝突回避については記載されていない。
一方、特許文献3では、先行車両の横に並んだ状態で追従走行することについて記載されているが、横追従走行における衝突回避については記載されていない。
横追従走行の場合、追従車両が先行車両と異なる経路を走行するため、追従車両の進行方向にだけ障害物が存在する場合がある。このような場合、追従車両の横に先行車両が存在するため、追従車両は進路が阻まれて追従走行を継続することができない。
特に、小型の車両で横方向の旋回自由度が高い車両、例えば、特許文献3で提案されている倒立振り子車両(1軸2輪車両等)では特に顕著となる。先行車両は障害物の直前でも急な方向転換によって走行の継続が可能であるが、横追従をしている追従車両では、いかに障害物を回避して追従走行を継続するかが課題となる。
そこで本発明は、横追従走行において進行方向の車両前方に存在する障害物を有効に回避することを目的とする。
(1)請求項1に記載の発明では、先行車両の横に設定した横目標点を追従目標点として横追従走行を行う横追従制御手段と、進行方向の車両前方に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、車速vを検出する車速検出センサと、前記検出した進行方向の車両前方に存在する障害物までの距離mが、前記検出した車速vで走行している状態から制動することで前記障害物の手前で停止することができる停止距離Mになったか否かを判定する回避判定手段と、前記検出した進行方向の障害物までの距離mが、停止距離Mになったと判定した場合に車両を停止する車両停止手段と、前記停止した車両から前記障害物までの距離Lが、追従車両の最小旋回半径などの車両特性により個々に定められる旋回時の必要縦距離D2以上であるか否かを判断する距離判断手段と、前記車両停止手段で車両を停止した後、前記先行車両に対して後方に設定した後方目標点を追従目標点とする縦追従走行に切り替える縦追従制御手段と、を備え、前記縦追従制御手段は、前記障害物までの距離Lが旋回時の必要縦距離D2以上である場合にはそのまま縦追従走行に切り替え、前記障害物までの距離Lが旋回時の必要縦距離未満である場合には所定距離後方の後退目標点まで後退した後に縦追従走行に切り替える、ことを特徴とする車両を提供する。
(2)請求項2記載の発明では、前記車両後退手段における所定距離は、自車両の進行方向と平行で前記先行車両を通る仮想線上まで、前記障害物に接触せずに旋回移動することが可能な距離である、ことを特徴とする請求項1に記載の車両を提供する。
(3)請求項3記載の発明では、前記追従制御手段は、前記仮想線と自車両が旋回移動により描く軌跡線との交点に到達した後、当該交点から前記後方目標点まで、追従目標点を徐々にスライドさせながら縦追従走行を行う、ことを特徴とする請求項2に記載の車両を提供する。
(4)請求項4記載の発明では、前記後方目標点に到達した後、前記障害物検出手段で前記先行車両の横目標点までの経路上に障害物を検出しない場合、前記横目標点を追従目標点とする横追従走行に切り換える横追従切換手段と、を備えることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の車両を提供する。
本発明によれば、横追従走行において進行方向の車両前方に存在する障害物を回避して、縦追従走行に切り替えるので、追従走行を継続することができる。
以下、本発明の車両における好適な実施の形態について、図1から図6を参照して詳細に説明する。
(1)実施形態の概要
横追従走行中の追従車両において、衝突検知部にて、走行を継続した場合の衝突を検知した場合、車両を一旦停止し障害物を回避できる位置まで後退する。そして、横追従から縦追従に自動的に切り替えることにより、衝突を回避し、追従走行を継続させる。
具体的には、横追従時に追従車両において、衝突検知部により衝突を検知すると追従車両はブレーキを発動し、レーザーレーダで計測した障害物との距離と比較し、横追従の車間距離分を移動するのに必要な障害物間の距離を確保するまで追従車両を進行方向と180°反対の方向へバックさせる。
横移動に必要な障害物間の距離を確保した後、処理を縦追従に切り替え、縦追従の車間距離に追従車両の最小旋回半径と追従車両のベクトルで先行車の中心から引いた直線の交点を目標点として設定する。
縦追従処理開始後は、車間距離を定義された縦車間距離になるまで徐々に車間距離を縮め縦追従に移行する。
なお、横追従、縦追従はそれぞれあらかじめ決められた車間距離D1(Q)、P3を保ち、追従走行するものとする。
(2)実施形態の詳細
本実施形態の車両は、通常の4輪車両に対しても適用が可能であるが、小型の車両で横方向の旋回自由度が高い車両に適用した場合に特に有効である。
そのため本実施形態では、特に小半径で旋回することが可能な倒立振り子車両(1軸2輪車両等)に適用した場合を例に説明することとする。なお、先行車両も倒立振り子車両を対象として説明するが、それ以外の4輪車両等であってもよい。
倒立振り子車両は、搭乗部の姿勢を感知し、その姿勢に応じて、駆動輪の駆動方向で前後方向のバランスを保持するように姿勢制御を行いながら走行するものである。その姿勢制御の方法としては、例えば、米国特許第6,302,230号明細書、特開昭63−35082号公報、特開2004−129435公報、特開2004−276727公報で開示された各種制御方法が使用可能である。
図1は、本実施形態の車両(追従車両)の構成を表したものである。
図1に示されるように、車両1は、ECU(エレクトロニック・コントロール・ユニット)10と、レーザーレーダ20、車速センサ30、ヨーレートセンサ40、駆動部60、制動部70を備えている。
なお、図示しないが、駆動部60、制動部70等に駆動用の電力を供給し、また、ECU10に制御用の低電圧の電源を供給する、バッテリも備えている。
ECU10は、図示しない各種プログラムやデータが格納されたROM、作業領域として使用されるRAM、外部記憶装置、インターフェイス部等を備えたコンピュータシステムで構成されている。
倒立振り子車両に適用されている本実施形態においては、その姿勢を保持する姿勢制御プログラム、操縦装置からの各種指示信号に基づいて走行を制御する走行制御プログラム、本実施形態における先行車両80に対する追従走行を行うための追従走行プログラム等の各種プログラムがROMに格納されており、ECU10は、これら各種プログラムを実行することで対応する処理を行う。
また、ECU10は、衝突検知部11、車両位置検出部12、指令値演算部13、車両制御部14を備えており、指令値演算部13と車両制御部14は、追従制御部15として機能するようになっている。
追従制御部15は、縦追従走行モードにおいて、従来の追従制御のように先行車両の後方を追従する縦追従する場合の、車間距離を重視した制御を行う。
一方、横追従モードでは、縦追従走行の場合に比べて横方向の移動を素速くした制御(旋回に対する反応が速い制御)を行う。具体的には、左右方向に対するフィードバック制御における比例定数と微分定数を縦走行モードの制御よりも大きくすることで実現可能である。なお、本実施形態では、更に旋回に対する反応を速くするために、先行車両の旋回指令値をフィードフォワード制御の入力としている。
レーザーレーダ20は、車両前方をスキャンすることで、車両前方に存在する先行車両や障害物等の対象物の位置と距離を検出する。
車速センサ30は、自車両1の車速を検出する。
ヨーレートセンサ40は、自車両1のヨーレートを検出する。
レーザーレーダ20、車速センサ30、及びヨーレートセンサ40の各検出値は、それぞれ衝突検知部11と車両位置検出部12に供給される。
衝突検知部11は、レーザーレーダ20からの入力信号に基づいて、進行方向に存在する障害物を検出すると共に、そのまま走行を継続した場合に該障害物に衝突するか否かを検出する。
衝突検知部11は、衝突検出において、検出した障害物までの距離が、停止距離M以下になった場合に、走行継続により衝突すると判断し、指令値演算部13に衝突検知信号を供給する。
この停止距離Mは車速センサ30から入力される車速に応じて(車速が大きいほど、停止距離Mは長くなる)、また、車両1の制動部70による制動能力に応じて予め決められており、対応する車速で走行中に制動を開始してから停止するまでの最短制動距離M0に安全率を考慮した所定距離βを加算した距離である。
車両位置検出部12は、各センサ20〜40からの入力に基づいて、先行車両に対する自車両の相対位置、及び各追従目標点までの相対的位置を検出し、指令値演算部13に供給する。
なお、先行車両80から通信で車速およびヨーレートの情報を受信しても良い。
また、先行車両80から位置座標データを受信してデッドレコニングを行う場合には、自車両1の絶対位置を検出するためにGPS等の現在位置検出装置を備える。
指令値演算部13は、フィードバック制御とフィードフォワード制御による、前後方向の制御部と左右方向の制御部(いずれも後述する)を備えている。
指令値演算部13は、衝突検知部11、車両位置検出部12からの各入力に基づいて、前後方向の制御部による前後制御指令値(目標速度、又は目標加速度)と、左右方向の制御部による左右制御指令値(目標回転角速度u)を車両制御部14に供給する。
なお、追従走行のモードについては、先行車両からの指令により、または、自車両の搭乗者による操作に基づいて取得する。
指令値演算部13は、衝突検知部11から衝突検知信号が供給されると、車両制御部14に対して直ちに車両を停止するために必用な制動指令値を供給する。
車両制御部14は、駆動部60と制動部70を制御する。
すなわち、車両制御部14は、指令値演算部13から供給される目標速度(又は目標加速度)となるように、駆動部60を制御する。具体的には、車両制御部14は、駆動部60用の速度(又は加速度)−電流マップを備えており、このトルク−電流マップに従って、指令値演算部13から供給される目標速度(又は目標加速度)に対応する電流を駆動部60に対して出力するように電流制御を行う。
また、車両制御部14は、指令値演算部13から供給される目標回転角速度u(左右制御指令値)で車両1が旋回するように、制動部70を駆動して操舵角を制御する。制動部70の駆動により、駆動部60により駆動されている駆動輪(図示しない)の角度が制御される。
なお、本実施形態の車両1では、駆動輪を操舵することで旋回するが、左右の駆動輪に対応して左右の駆動モータ60a、60bを設け、両駆動モータ60a、60bの差動により旋回を行うように、駆動部60で制御するようにしてもよい。
制動部70は、摩擦力により制動力を得るブレーキにより、指令値演算部13から供給される制動指令値に応じて制動力を発生させて、車両を停止させる。
なお、回生制動による回生制動力を併用又は代用するようにしてもよい。
以上のように構成された車両による横追従走行について説明する。
図2は、横追従走行の制御動作について表したフローチャートである。また、図3、図4は、横追従走行の制御における追従車両と先行車両との位置関係を表したものである。
図3(a)に示すように、横追従走行において、追従車両1は、先行車両80の横に所定の車間距離D1を維持しながら走行する。
追従車両1(自車両)の衝突検知部11は、横追従走行時において、車両前方をレーザーレーダー20により常時監視し、進行方向に存在する障害物Bを検出し、その障害物Bまでの距離から衝突判定、及び衝突検知を行っている(ステップ11)。
この衝突判定は、車両停止の必要性についての判定で、障害物Bまでの距離mが車速に基づいて求まる停止距離M以下(m≦M)になった場合に、車両の停止が必要と判断、すなわち、停止しないと衝突すると判定する。停止距離Mは、車速vで走行している状態から制動することで障害物Bの手前で停止することができる距離である。
衝突検知部11は、衝突すると判定した場合(ステップ11;Y)、衝突検知部11から衝突検知信号が指令値演算部13を介して車両制御部14(追従制御部15)に供給される。
追従制御部15の車両制御部14は、衝突検知信号に基づいて、直ちに車両制御指令として停止指令を出力し、ブレーキによる制動を行う(ステップ12)。
追従制御部15は、制動により、車速センサ30の出力から車両が停止したか否かを判断し(ステップ13)、停止していなければ(ステップ13;N)、ステップ12に戻り制動を継続する。
制動によって車両が停止すると(ステップ13;Y)、追従制御部15は、横追従の設定車間距離D1から、旋回時の必要縦距離D2を算出する(ステップ14)。
旋回時の必要縦距離D2は、追従車両の最小旋回半径などの車両特性により個々に定められる。
そして、追従制御部15は、図3(b)に示すように、車両停止後、横追従の車間距離D1分だけ横方向に移動するために必要な、障害物Bからの距離D2を確保するため、障害物Bから進行方向の180°逆方向に、距離D2だけ離れた地点に後退目標点P1(後退目標点P1は絶対位置)を定める。
そして、車両位置検出部12により、追従車両1から障害物Bまでの距離Lを計測し(ステップ15)、障害物Bまでの距離Lが算出した必要縦距離D2以上(L≧D2)であるか否かを判断する(ステップ16)。
必要縦距離D2未満である場合(ステップ16;N)、追従制御部15は、車両制御指令として後退指令を出力し、駆動部60を駆動して車両を後退させ(ステップ17)、ステップ15に戻り障害物Bまでの距離Lを測定する。
追従車両1から障害物Bまでの距離Lが必要縦距離D2以上である場合(ステップ16;Y)、追従制御部15は、回避目標点P2を設定すると共に、追従制御を横追従から縦追従に切り替える(ステップ18、ステップ19:このステップはいずれを先にしても、同時でもよい)。
なお、距離Lが必要距離D2以上である(ステップ16;Y)場合としては、ステップ12における車両停止時に既に必要縦距離D2が確保されていた場合、障害物Bが移動して必要縦距離D2以上となった場合、障害物Bの移動により追従車1の進行方向で障害物Bが検出されなくなった場合、追従車両1が後退することで必要距離D2以上はなれた場合、が該当する。
回避目標点P2は、図3(c)に示すように、障害物Bまでの距離Lが必要縦距離D2以上になった後(通常は、後退目標点P1まで後退した後)、追従車両1の進行方向と平行で先行車両80(又は追従車両1から車間距離D1だけ離れた点)を通る仮想線Iと、追従車両1が最小旋回半径で描く軌跡線Tとの交点に設定する。
仮想線Iと軌跡線Tとの交点に設定した最初の回避目標点P2は絶対位置であるが、その後に後方目標点P3に向けて更新される回避目標点P2は先行車両80に対する相対位置である。
図3(c)に示すように、通常の縦追従の場合には、先行車両80から後方に一定距離(縦車間距離)D3だけ車間を空けた位置が後方目標点P3となる。
この後方目標点P3(縦車間距離D3)として先行車両80に縦追従した場合には、追従車両1は障害物Bを回避しないまま目標位置に追従し、再度障害物Bと接触する可能性がある。
これに対して本実施形態では、横追従から縦追従に切り替えた後の最初の追従目標点を、後方目標点P3よりも後方の回避目標点P2に設定し、縦追従の車間距離を縦車間距離D3よりも長い距離D4に伸ばすことで先行車両80の軌跡にすばやく追従し、障害物Bを早いタイミングで回避することができる。
回避目標点P2(車間距離D4)の設定と縦追従の切り替えの後、追従制御部15は、回避目標点P2を縦追従の追従目標点として、車両制御指令を出力する(ステップ20)。
すなわち、追従制御部15は、車両制御指令となる目標加速度、目標回転角速度を指令値演算部13で算出し、車両制御部14で当該指令値となるように駆動部60による駆動モータの電流制御を行う。
そして、追従制御部15は、回避目標点P2に到達し、その後方目標点P3に到達するまで、追従目標点を変更しながら縦追従を継続する(移行処理)。
すなわち、追従制御部15は、追従車両1が、後方目標点P3(先行車両80に対する相対位置)に到達したか否かを判断し(ステップ21)、到達していなければ(ステップ21;N)、回避目標点P2に到達しているか否か判断する(ステップ22)。
回避目標点P2にも到達していなければ(ステップ22;N)、追従制御部15は、ステップ20に戻り、追従目標点(回避目標点P2)を変更せずに縦追従を継続する。
一方、回避目標点P2に到達した場合(ステップ22;Y)、追従制御部15は、回避目標点P2を更新し(ステップ23)、その後ステップ20に戻り、更新後の回避目標点P2を追従目標点とする縦追従を継続する。
図4(a)は、回避目標点P2の更新について表したものである。
図4(a)に示されるように、回避目標点P2の更新では、縦追従の車間距離で定義された縦車間距離D3となるまで、先行車両80から回避目標点P2までの距離D4を徐々に縮めた点に更新する。そして、追従車両1が縦車間距離D3の後方目標点P3に到達するまで移行処理(回避目標点P2を追従目標とする縦追従)を完了する。
ここで、回避目標点P2に対する2つの更新方法について説明する。
図5は、距離D2を減算する場合の、回避目標点P2更新処理を表したフローチャートである。
追従制御部15は、更新前の回避目標点P2までの距離D4と、後方目標点P3間での縦車間距離D3とを比較する(ステップ231)。
距離D4>縦車間距離D3である場合(ステップ231;Y)、追従制御部15は、先行車両80からの距離D4を、D4−α(固定距離)に更新し、回避目標点Pも先行車両80から更新後の距離D4の点に更新し(ステップ232)、メインルーチンにリターンする。
なお、D4−αが縦車間距離D3よりも小さくなった場合には、距離D3に更新する。
そして、距離D4=D3である場合(ステップ231;N)、更新せずにメインルーチン(図5)にリターンする。
図6は、フィルタ利用による場合の、回避目標点P2更新処理を表したフローチャートである。
追従制御部15は、初期値をD4とした任意のフィルタに縦車間距離D3を入力し(ステップ235)、フィルタの出力値を更新後の距離D4として回避目標点P2に更新して(ステップ236)、メインルーチンにリターンする。
この場合のフィルタとしては、1次遅れのフィルタを使用する。
図2に戻り、最初に設定した回避目標点P2に到達した後、回避目標点P2を変更しながら縦追従を継続する(移行処理)ことで、後方目標点P3に到達すると(ステップ21;Y)、図4(b)に示すように、衝突検知部11において、現在位置から横追従目標点Qまでの経路に障害物Bが存在するか否かを確認する(ステップ24)。
障害物が存在する場合(ステップ24;Y)、追従制御部15は、後方目標点P3を追従目標とする縦追従を継続する。
一方、横追従目標点Qまでの経路に障害物が存在しない場合(ステップ24;N)、追従制御部15は、縦追従処理から横追従処理に移行し(ステップ25)、メインルーチンにリターンする。
以上説明したように、本実施形態では、進行方向に障害物を検出した場合に、現時点での車速から停止可能な最短制動距離M0に安全を考慮した所定距離βを加算した距離を停止距離Mとし、障害物までの距離mが停止距離M以下となった時点制動動作に入り、ブレーキを掛けて車両を停止させるので、障害物の手前で安全に停止することができる。
また、この制動中に障害物が追従車両1の前方から距離m外に移動した場合には、そのまま横追従を継続するので、障害物特に移動する障害物や、前方を横切る障害物に対して、頻繁に停車することなく、横追従走行を継続することができる。
なお、本実施形態では、障害物までの距離mが停止距離M以下となった時点で制動動作を行う場合について説明したが、障害物から距離(D2+M0)、又は距離(D2+M)の地点で制動を開始するようにしてもよい。
これにより、先行車両からあまり離れることなく追従を継続することができる。
但し、この場合の制動により追従車両は図3(c)における地点P1で停止するが、その後縦追従に切り換えて走行開始する場合に、先行車両80が地点P2よりも進んだ位置まで移動しているか判断し、先行車両80がP2より先に進んでいれば追従車両1による縦追従(図5のステップ18以降の動作)を行う。
本実施形態の車両(追従車両1)の追従制御に関連する構成図である。 横追従走行の制御動作について表したフローチャートである。 横追従走行の制御における追従車両と先行車両との位置関係を表した説明図である。 横追従走行の制御における追従車両と先行車両との他の位置関係を表した説明図である。 距離D2を減算する場合の、回避目標点P2更新処理を表したフローチャートである。 フィルタ利用による場合の、回避目標点P2更新処理を表したフローチャートである。
符号の説明
1 追従車両
10 ECU
11 衝突検知部
12 車両位置検出部
13 指令値演算部
14 車両制御部
15 追従制御部
20 レーザーレーダ
30 車速センサ
40 ヨーレートセンサ
60 駆動部
70 制動部
80 先行車両

Claims (4)

  1. 先行車両の横に設定した横目標点を追従目標点として横追従走行を行う横追従制御手段と、
    進行方向の車両前方に存在する障害物を検出する障害物検出手段と、
    車速vを検出する車速検出センサと、
    前記検出した進行方向の車両前方に存在する障害物までの距離mが、前記検出した車速vで走行している状態から制動することで前記障害物の手前で停止することができる停止距離Mになったか否かを判定する回避判定手段と、
    前記検出した進行方向の障害物までの距離mが、停止距離Mになったと判定した場合に車両を停止する車両停止手段と、
    前記停止した車両から前記障害物までの距離Lが、追従車両の最小旋回半径などの車両特性により個々に定められる旋回時の必要縦距離D2以上であるか否かを判断する距離判断手段と、
    前記車両停止手段で車両を停止した後、前記先行車両に対して後方に設定した後方目標点を追従目標点とする縦追従走行に切り替える縦追従制御手段と、を備え
    前記縦追従制御手段は、前記障害物までの距離Lが旋回時の必要縦距離D2以上である場合にはそのまま縦追従走行に切り替え、前記障害物までの距離Lが旋回時の必要縦距離未満である場合には所定距離後方の後退目標点まで後退した後に縦追従走行に切り替える、
    ことを特徴とする車両。
  2. 前記車両後退手段における所定距離は、自車両の進行方向と平行で前記先行車両を通る仮想線上まで、前記障害物に接触せずに旋回移動することが可能な距離である、
    ことを特徴とする請求項1に記載の車両。
  3. 前記追従制御手段は、前記仮想線と自車両が旋回移動により描く軌跡線との交点に到達した後、当該交点から前記後方目標点まで、追従目標点を徐々にスライドさせながら縦追従走行を行う、
    ことを特徴とする請求項2に記載の車両。
  4. 前記後方目標点に到達した後、前記障害物検出手段で前記先行車両の横目標点までの経路上に障害物を検出しない場合、前記横目標点を追従目標点とする横追従走行に切り換える横追従切換手段と、
    を備えることを特徴とする請求項1、請求項2又は請求項3に記載の車両。
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