JP5299089B2 - 半導体チップの試験装置および試験方法 - Google Patents

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Description

この発明は、例えば、被検体である半導体チップのスイッチング試験、L(インダクタンス)負荷アバランシェ試験、負荷短絡試験およびバーンイン試験等の被検体の破壊を伴うスクリーニング試験に用いられる半導体チップの試験装置および試験方法に関するものである。
図8は、従来の試験装置の構成図である。ここでは、破壊を伴うスクリーニング試験として、IGBTチップ58の誘導負荷スイッチング試験に用いられる試験装置500を例に挙げた。
試験装置500は、被検体であるIGBTチップ58を載置する試料台52とIGBTチップ58上部に押し当てるコンタクトプローブ54を有するコンタクトブロック53とコンタクトプローブ54を介してIGBTチップ58に試験電流を供給する回路部56で構成される。
コンタクトブロック53はIGBTチップ58の上部(エミッタ電極)を圧接(押し当てて電気的に接続をとること。)する多数のコンタクトプローブ54と、この多数のコンタクトプローブ54を支持する支持板55で構成される。コンタクトプローブ54でIGBTチップ58の上部を圧接して試験電流をIGBTチップ58に通電する。
回路部56は、図9に示すように、試験電源、負荷コイル、負荷コイルに並列に接続されたFWD(フリーホイーリングダイオード)、遮断用SW(スイッチ)、スナバ回路、保護用FWD、被検体であるIGBTチップ58およびIGBTチップ58を駆動するGDU(駆動回路)で構成される。
試験装置500を構成しないコントロール部57は、CPU(中央演算処理装置)で構成され、回路部56の動作を指示する信号やコンタクトブロック53の上下運動などを指示する信号を出力する。
スクリーニング試験は、試験電源により試験電圧(VDC)がIGBTチップ58に印加された状態で、IGBTチップ58のゲート電極にゲート抵抗を介して矩形波のスイッチングパルスを入力し、IGBTチップ58をスイッチング(オン/オフ)させることで行われる。
図10は、図8の試験装置を用いて行うスクリーニング試験の工程図である。図の下に記した(1)〜(5)は工程の順番である。供給部61にダイシング済ウェハ62を配置し((1)の工程)、ダイシング済ウェハ62に搬送部64を構成する吸着コレット64aを押し当てIGBTチップ58を1個つづピックアップし、試験部51を構成する試料台52上まで搬送する((2)の工程))。
試料台52上のIGBTチップ58に試験部51を構成するコンタクトブロック53(コンタクトプローブ54)を押し当て、回路部56からコンタクトプローブ54を通してIGBTチップ58に電流を供給してスクリーニング試験を行う。スクリーニング試験時の電流・電圧波形は図示しないオシロスコープで操作者が監視する。IGBTチップ58が破壊すると試験電源からの供給電流は停止する。また、破壊しない場合でも、専用の測定器で耐圧をチェックして特性不良の有無を判定する((3)の工程)。
試験を終えたIGBTチップ58は搬送部65の吸着コレット65aで排出部66まで搬送され((4)の工程)、試験結果に応じて排出部66を構成するチップ用のトレイ66aに良否を仕分けされて排出される((5)の工程))。
また、特許文献1には、電極パッドに生じた針跡をCCDカメラで検出し、針跡が電極パッドの許容範囲内にあるか否かを検査して、電極パッドに対する針ズレ発生をチェックするオートセットアップ式プローブ検査方法が開示されている。
特開平7−147304号公報
図11は誘導負荷スイッチング試験において、IGBTチップが破壊した時の状態を示す図であり、同図(a)は還流電流(破壊後に流れる電流)の経路を示す図、同図(b)はIGBTチップが破壊した時の電圧・電流波形の図である。
図11(a)に示すように、浮遊インダクタンスを含む回路を構成するインダクタンスやスナバ回路の充電電流に起因した還流電流71、72(続流)がIGBTチップ58に流れる。この還流電流71,72により、IGBTチップ58の破損が拡大するが、このときシリコンやアルミニウム等のチップ構成材が溶融・飛散する。
図11(b)に示すように、IGBTチップ58が破壊するときは、電圧波形は激しく振動し、遮断時のオフ電圧を維持できなくなり、電流(コレクタ電流)が流れ続ける。電流が徐々に低下するのは遮断用SWがオフ状態になるためである。
図12は、IGBTチップが破壊した状態を示す図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のB部の拡大図である。同図(a)において、コンタクトプローブ54の圧接痕83はエミッタ電極81に多数あり、ゲートパッド82には最低でも1箇所ある(コンタクト状態をチェックするために、通常2箇所ある)。
破壊はIGBTチップ58の製造プロセスに起因した欠陥で発生するため、図12(a)に示すように、基本的に破壊箇所(破壊痕84)はIGBTチップ58のエミッタ電極81内のランダムな位置に発生する。IGBTチップ58の破壊痕84とコンタクトプローブ54の圧接痕83との間の距離T(図12(b))がゼロ(接する)の場合や小さい(近い)場合には、図11(a)で示す還流電流71,72(破壊電流)が隣接したコンタクトプローブ54に流れ込む。
図13は、破壊痕がコンタクトプローブの下に位置した場合の図であり、同図(a)は要部断面図、同図(b)はIGBTチップのエミッタ電極からコンタクトプローブ先端を離したときの要部断面図、同図(c)は破壊後のエミッタ電極の要部平面図である。
図13(c)のように、圧接痕83と破壊痕84が重なった場合には、図13(b)のようにコンタクトプローブ54の先端部に溶融したIGBTチップ58の構成材85が溶着する。
図14に示すように、構成材85が溶着したコンタクトプローブ54で新規のIGBTチップ58を押さえると新規のIGBTチップ58に損傷を与える。
図15は、破壊痕が圧接痕から離れた場所に位置した場合の図であり、同図(a)は要部断面図、同図(b)はIGBTチップのエミッタ電極からコンタクトプローブ先端を離したときの要部断面図、同図(c)は破壊後のエミッタ電極81の要部平面図である。
図15(c)に示す距離Tが小さい場合には、15(a)に示すように、還流電流71,72は破壊箇所に近接しているコンタクトプローブ54に集中して流れて、15(b)に示すようにコンタクトプローブ54の先端に溶融した構成材85が付着する。
通常、コンタクトプローブ54は通電性能を満足し、かつIGBTチップ58にダメージを与えない接触面圧を達成できる荷重で設計・使用されるが、コンタクトプローブ54の先端が構成材58の溶着などで損傷すると、同一の荷重であっても、接触面積が小さくなる為、接触面圧が上昇し、程度によっては新規のIGBTチップ58に損傷を与える。
このため、通常、IGBTチップ58の破壊が起こる度にコンタクトブロック53を交換するか、コンタクトプローブ54の先端部の構成材85を磨いて落とす(研磨する)などのメンテナンスを行い、その後で試験を継続する。しかし設備停止によるロスや、交換に伴う人件費、交換材料の費用が発生するとの問題がある。
これは、上述した誘導負荷スイッチング試験の他に、L負荷アバランシェ試験、負荷短絡試験やバーンイン試験等のスクリーニング試験において、被検体であるチップ58の破壊を伴う試験の場合に共通している。
また、特許文献1で開示されているようなカメラを使った検査装置はいろいろあるが、これをコンタクトプローブのメンテナンスに結びつけたものは無かった。
この発明の目的は、前記の課題を解決して、チップのスクリーニング試験を行う試験装置において、試験装置を構成するコンタクトブロックのメンテナンスを短時間で行うことができる半導体チップの試験装置と試験方法を提供することである。
前記の目的を達成するために、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、半導体チップを第1試料台に載置し、前記半導体チップの上部電極をコンタクトプローブの先端部で押さえる工程と、試験回路と接続する前記第1試料台と前記コンタクトプローブを介し前記半導体チップに試験電流を通電することでスクリーニング試験を行う工程と、通電後の前記半導体チップを第2試料台に運搬し、スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を画像取得装置で捕らえる工程と、該画像取得装置からの画像情報を取得して破壊した前記半導体チップの上部電極の状態をモニタテレビに映し出す工程と、該モニタテレビの画像を目視し前記半導体チップの破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の間の距離を計測し、該距離が判定基準距離以下と判断したとき前記コンタクトプローブを人手でメンテナンスを行う工程と、を含む半導体チップの試験方法とする。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、半導体チップを載置する第1試料台と、該第1試料台に載置された半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記第1試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、通電後の前記半導体チップを第2試料台に運搬する搬送部と、前記第2試料台に載置され前記スクリーニング試験で破壊した半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕との距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを知らせる警告発生器へ信号を伝送するコンピュータシステムと、を備える構成の半導体チップの試験装置とする。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、半導体チップを第1試料台に載置し、前記半導体チップの上部電極をコンタクトプローブの先端部で押さえる工程と、試験回路と接続する前記第1試料台と前記コンタクトプローブを介して前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行う工程と、通電後の半導体チップを第2試料台に運搬し、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を画像取得装置で捕らえる工程と、該画像取得装置からの画像情報をコンピュータシステムで取得し破壊した半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を前記コンピュータシステムで計測する工程と、前記距離が判定基準距離以下であると前記コンピュータシステムが判定したとき、該コンピュータシステムから警告発生器へ信号を伝送する工程と、前記警告発生器からの警告を人的に感受し、前記コンタクトプローブを人手でメンテナンスを行う工程と、を含む半導体チップの試験方法とする。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、半導体チップを載置する第1試料台と、該第1試料台に載置された半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記第1試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、通電後の半導体チップを第2試料台に運搬する搬送部と、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを指示する信号を発信するコンピュータシステムと、該信号を受けて前記コンタクトプローブをメンテナンスするメンテナンス装置と、を備える構成の半導体チップの試験装置とする。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、請求項記載の発明において、前記メンテナンス装置が、前記コンタクトプローブを交換する交換器もしくは前記コンタクトプローブの先端部を研磨する研磨器であるとよい。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、請求項記載の発明において、前記交換器が、前記コンタクトプローブと該コンタクトプローブが固定される支持板とで構成されるコンタクトブロックを交換するコンタクトブロック交換器であるとよい。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、請求項2、3または4に記載の発明において、前記画像取得装置が、カメラであるとよい。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、半導体チップを第1試料台に載置し、前記半導体チップの上部電極をコンタクトプローブの先端部で押さえる工程と、試験回路に接続する前記第1試料台と前記コンタクトプローブを介して前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行う工程と、通電後の前記半導体チップを第2試料台に運搬し、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を画像取得装置で捕らえる工程と、該画像取得装置からの画像情報をコンピュータシステムで取得し破壊した半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を前記コンピュータシステムで計測する工程と、該距離が判定基準距離以下と前記コンピュータシステムが判定したとき、該コンピュータシステムからメンテナンス装置に信号が伝送される工程と、該信号を受けて前記メンテナンス装置が稼動しコンタクトプローブをメンテナンスする工程と、を含む半導体チップの試験方法とする。
また、特許請求の範囲の請求項記載の発明によれば、請求項1、3または8のいずれか一項に記載の発明において、前記のメンテナンスが、前記コンタクトプローブと該コンタクトプローブが固定される支持板とで構成されるコンタクトブロックを交換することで行われるとよい。
特許請求の範囲の請求項10記載の発明によれば、半導体チップまたは該半導体チップを多数含む半導体ウェハを載置する試料台と、該試料台に載置された前記半導体チップまたは前記半導体ウェハの1個の半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、前記スクリーニング試験で破壊した半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕との距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを知らせる警告発生器へ信号を伝送するコンピュータシステムと、を備える半導体チップの試験装置とする。
特許請求の範囲の請求項11記載の発明によれば、半導体チップまたは該半導体チップを多数含む半導体ウェハを載置する試料台と、該試料台に載置された前記半導体チップまたは前記半導体ウェハの1個の半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを指示する信号を発信するコンピュータシステムと、該信号を受けて前記コンタクトプローブをメンテナンスするメンテナンス装置と、を備える半導体チップの試験装置とする。
特許請求の範囲の請求項12記載の発明によれば、請求項2,4,5,6,7,10,11のいずれか1項に記載の発明において、前記判定基準距離が0〜0.5mmであるとよい。
特許請求の範囲の請求項13記載の発明によれば、請求項1,3,8,9のいずれか1項に記載の発明において、前記判定基準距離が0〜0.5mmであるとよい。
この発明によれば、チップが破壊した場合に、チップの上部電極に付いたコンタクトプローブの圧接痕とチップの破壊痕の距離を測定し、この距離が判定基準距離以下のときにコンタクトプローブをメンテナンスすることで、従来のようにチップの破壊が発生する都度、コンタクトプローブをメンテナンスしていた場合と比べて、試験装置停止時間及びメンテナンスコストの低減により半導体チップの製造コストの低減を図ることができる。
また、試験装置に、距離を計測し判定基準距離以下の場合メンテナンスを指令する機能を有するコンピュータシステムを付加することで、試験装置停止時間及びメンテナンスコストの低減が一層できる。
さらに、試験装置に、コンタクトプローブのメンテナンス装置を付加することで、試験装置停止時間及びメンテナンスコストのさらなる低減が可能となる。
前記の試験装置を用いることで、試験装置停止時間削減の効果については、例えば、従来破壊発生時に2分の停止が発生していたものが、0.1分〜0.3分程度に停止時間を短縮できる。
この発明の第1実施例の試験装置の構成図である。 図1の試験装置を用いた試験工程図である。 IGBTチップ20の破壊状況を示す図であり、(a)は要部平面図、(b)は(a)のA部拡大図である。 この発明の第2実施例の試験装置の構成図である。 図4の試験装置を用いた試験工程図である。 この発明の第3実施例の試験装置の構成図である。 図6の試験装置を用いた試験工程図である。 従来の試験装置の構成図である。 回路部56の構成を示す回路図である。 図8の試験装置を用いて行うスクリーニング試験の工程図である。 誘導負荷スイッチング試験において、IGBTチップが破壊した時の状態を示す図であり、(a)は還流電流(破壊後に流れる電流)の経路を示す図、(b)はIGBTチップが破壊する時の電圧・電流波形の図である。 IGBTチップが破壊した状態を示す図であり、(a)は要部平面図、(b)は(a)のB部の拡大図である 破壊痕がコンタクトプローブの下に位置した場合の図であり、(a)は要部断面図、(b)はIGBTチップのエミッタ電極からコンタクトプローブ先端を離したときの要部断面図、(c)は破壊後のエミッタ電極の要部平面図である。 構成材が溶着したコンタクトプローブで新規のIGBTチップを加圧する様子を示した要部断面図である。 破壊痕が圧接痕から離れた場所に位置した場合の図であり、(a)は要部断面図、(b)はIGBTチップのエミッタ電極からコンタクトプローブ先端を離したときの要部断面図、(c)は破壊後のエミッタ電極81の要部平面図である。
実施の形態を以下の実施例で説明する。従来構造の部位と同じ部位には同じ符号を付した。
図1は、この発明の第1実施例の半導体チップの試験装置の構成図である。ここでは、破壊を伴うスクリーニング試験として、パワー半導体チップの誘導負荷スイッチング試験の試験装置を例に挙げた。本装置には従来装置と同様に静特性をチェックする回路も付加されているが、ここでは省略されている。
試験装置は、試験部1と搬送部7および画像認識部9で構成される。搬送部7は、試験部1でスクリーニング試験した後のIGBTチップ20を画像認識部9の試料台10に搬送する。
試験部1は、IGBTチップ20を載置する試料台2とIGBTチップ20上部(エミッタ電極)に押し当てる複数のコンタクトプローブ4を有するコンタクトブロック3とコンタクトプローブ4を介してIGBTチップ20に試験電流を供給する回路部6で構成される。コンタクトプローブ4の直径は0.5mm程度(これは流す電流の大きさで異なる)あり、IGBTチップ20の上部電極であるエミッタ電極との圧接痕の直径は50μm程度である。
コンタクトブロック5はIGBTチップ20のエミッタ電極を圧接する多数のコンタクトプローブ4とこの多数のコンタクトプローブ4を支持する支持板5で構成される。コンタクトプローブ4がIGBTチップ20のエミッタ電極を圧接して試験電流をIGBTチップ20に通電する。
回路部6は、図9に示す回路部56と同じであるので説明を省略する。但し、IGBTチップ58はIGBTチップ20に代える。
画像認識部9は、試料台10と画像取得装置であるカメラ11とカメラ11からの画像情報を映像化するモニタテレビ12で構成される。
試験装置100に入らないコントロール部13はCPUで構成され、回路部6の駆動回路の動作を指示する信号やコンタクトブロック3の上下運動などを指示する信号や搬送部7の動作を指示する信号などを出力する。
図2は、図1の試験装置を用いた半導体チップの試験工程図である。図の下に記した(1)〜(7)は工程の順番である。以下に示す試験工程の内、(5)の工程がメンテナンスに関係する工程である。
(1)供給部21において、ダイシング済のウェハ22を貼り付けたダイシングテープ23aを保持するウェハリング23が図示しない支持台に載置されている。ウェハ22はダイシングされた多数のチップ20により構成され、各チップはダイシングテープ23aに貼り付けられている。
(2)供給部21にあるダイシング済のウェハ22からチップ20を搬送部24の吸着コレット24aでピックアップし、試験部1の試料台2まで搬送する。
(3)チップ20の上部にコンタクトブロック3を配置しチップ20上部にコンタクトプローブ4を押し当てる。つぎに、回路部6からチップ20に電流を流し、誘導負荷スイッチング試験を実施する。試験が終わった段階で回路部6を停止させコンタクトブロック3を上昇させる。
(4)誘導負荷スイッチング試験が終わったチップ20を搬送部7の吸着コレット8で画像認識部9の試料台10まで搬送する。
(5)画像認識部9のカメラ11でチップ20表面の画像情報を取得し、その画像情報をモニタテレビ12に映し出す。操作者がモニタテレビ12の画像を目視し、チップ20の破壊痕とコンタクトプローブ4の圧接痕との位置関係(図3の距離L)を測定する。ここで、同一画面に距離を容易に測定出来る様、スケール等の基準を同時に表示すると短時間で的確に距離Lの測定が可能である。
測定した距離Lが判定基準距離(例えば0.5mm)以下の場合、コンタクトプローブ4に構成材が溶着することが多いので、コンタクトプローブ4の先端部は損傷したと判断し、コンタクトブロック3をメンテナンスする(これはコンタクトプローブ4をメンテナンスすることになる)。メンテナンスとしてはコンタクトブロック3の交換が一般的であるがコンタクトプローブ4の先端部を研磨することもある。この距離Lが判定基準距離を超える場合は、コンタクトプローブ4は損傷しないと判断して、コンタクトブロック3はメンテナンスせずに試験を継続する。
(6)画像認識部9の一連の作業が終了したチップ20を搬送部25の吸着コレット25aで排出部26のトレイ26aに運搬する。
(7)運搬されたチップ20を吸着コレット25aから離し、トレイ26aに入れる。このとき良品チップは良品トレイに、不良チップは不良トレイに入れて仕分けする。
図3は、IGBTチップ20の破壊状況を示す図であり、同図(a)は要部平面図、同図(b)は同図(a)のA部拡大図である。この平面図はエミッタ電極31とゲートパッド32を表し、エミッタ電極31には数十μm程度の直径のコンタクトプローブ4の圧接痕33と誘導負荷スイッチング試験で破壊したときのIGBTチップ20の破壊痕34が示されている。ゲートパッド32には圧接痕33が最低でも1箇所ある(コンタクト状態をチェックするために、通常2箇所ある)。Lは圧接痕33の外周端と破壊痕34の外周端の間の最小距離を示す。以下、この最小距離のことを単に圧接痕33と破壊痕34の距離Lと称す。
多数の実験から、大容量(電流容量が10A以上)のIGBTチップについては、圧接痕33と破壊痕34の距離Lが0.5mm以下ではコンタクトプローブ4の先端部にIGBTチップ20の構成材が溶着する頻度が高い。なお、チップ構成材のプローブ4の先端部への溶着頻度は、試験温度や試験時間(電流通電時間)、チップ破壊後の電流遮断条件、プローブ配置及び本数に依存する。そのため、距離Lの判定値(判定基準距離)はこれらの試験の条件に応じて、0と0.5mmの間の値(0.5mmを含む)に設定すればよい。
また、小容量(電流容量が10A未満)のIGBTチップについては、圧接痕33と破壊痕34が接している場合にコンタクトブロック3をメンテナンスすればよいという知見を得ている。この場合、距離Lの判定値(判定基準距離)は0とすればよい。

このように、IGBTチップ20の破壊痕34とコンタクトプローブ4の圧接痕33の位置をモニタテレビ12を見ながら操作者が判断し(距離Lを計測し)、距離Lが判定基準距離を超える場合は、コンタクトブロック3を交換せずに誘導負荷スイッチング試験を継続することができる。そのため、IGBTチップ20が破壊する度にコンタクトブロック3を交換していた従来の場合に比べて、設備停止の割合やコンタクトブロック3のメンテナンスコストを低減することができる。
図4は、この発明の第2実施例の半導体チップの試験装置の構成図である。図1の試験装置100との違いは、この試験装置200の画像認識部9aには画像検査機能を有するコンピュータシステム27が付加されていることである。また、このコンピュータシステム27にカメラ11からの信号27aを入力して、IGBTチップ20の破壊痕34とコンタクトプローブ4の圧接痕33のそれぞれの位置を認識させる機能を付加したことである。また、コンピュータシステム27にコンタクトブロック3のメンテナンスの要否を判断させる機能を付加したことである。さらに、コンピュータシステム27の信号27bをコントロール部13に送り、メンテナンス有の場合にはこのコントロール部13から図示しないアラーム(警報)発信器へ信号を送り、アラーム音を出して操作者に知らせるようにしたことである。操作者へ知らせる手段はアラーム音に限らずパテライトなど光によるものでも構わない。
操作者は、アラーム音を聞いて、コンタクトブロックをメンテナンスする。
このように、圧接痕33と破壊痕34の距離Lをコンピュータシステム27で計測し、距離が判定基準距離(例えば0.5mm)以下が否かにより、コンタクトプローブ4のメンテナンスの有無を自動的に判断するので、第1実施例の場合より、設備停止の割合やコンタクトブロックのメンテナンスコストを低減することができる。
尚、圧接痕33と破壊痕34の状態は、コンピュータシステム27を介してモニタテレビ12で操作者が監視できるようになっている。
また、圧接痕33の直径が数十μmと小さいため、コンタクトプローブ4の中心軸(圧接痕33の中心)と破壊痕34の外周端との最小距離をLとしてその判定値(判定基準距離)を前記の0.5mmにする場合もある。
図5は、図4の試験装置を用いた半導体チップの試験工程図である。コンピュータシステム27はカメラ筐体に収容されることが多い。
図2で説明した試験方法と違う点は、前記の(5)の工程(メンテナンス方法)において、カメラ11で取得した画像情報を、コンピュータシステム27に送信し、コンピュータシステム27で自動認識・判定する点である。コンピュータシステム27がコンタクトブロック3の交換を判定した場合は、コンピュータシステム27からコントロール部13へ信号が送られ、回路部6の動作を停止させ、前記したようにアラーム音を出させる。このアラーム音により、操作者がコンタクトブロック3のメンテナンスを行う。メンテナンスとしてはコンタクトブロック3の交換が一般的であるが、コンタクトプローブ4の先端部を研磨することもある。
圧接痕33は通常、0.2〜数μm程度の深さに凹んでおり、光の反射量や色合いが圧接痕のない平坦部と異なり、平坦部との判別が比較的容易である。
また、チップ20の破壊痕34は表面が凹み光の反射条件が正常部と異なり、また黒色化するため、カメラ11の画像情報から破壊痕34と正常部との判別が比較的容易である。
この破壊痕34の位置情報と、前記のコンタクトプローブ4の圧接痕33の位置情報を照合し、チップ20の破壊痕34とコンタクトプローブ4の圧接痕33のそれぞれ位置の関係(距離L)を自動測定・判定する。この方法により、前記したように実施例1の場合より停止時間やメンテナンスに発生する費用をさらに削減することができる。
また、前記したように、コンタクトプローブ4の中心軸と破壊痕34の外周端との最小距離をLとして判定することとし、圧接痕33に関するデータの代わりにコンタクトプローブ4の中心軸の位置をコンピュータシステム27に記憶させ、このプローブ4の中心軸の位置から距離Lの判定基準距離(0.5mm)以内に破壊痕34が存在する場合、コンピュータシステム27にメンテナンス有と判定させても構わない。
図6は、この発明の第3実施例の半導体チップの試験装置の構成図である。図4の試験装置との違いは、この試験装置300の試験部1aにはコンタクトブロック交換器28が付加されていることである。また、コントロール部13からアラーム発信器へ送る信号と同様の信号13aをこのコンタクトブロック交換器28へ送り、自動でコンタクトブロック3のメンテナンスを実施できるようにしたことである。図示しないが、複数個の新規のコンタクトブロックを予めコンタクトブロック交換器28にセットしておき、メンテナンスの判定が出た段階で、不良のコンタクトブロックを新規のコンタクトブロックと交換する。新規のコンタクトブロックがなくなった段階で試験装置300を停止させて、新規コンタクトブロックを補充する。
この新規のコンタクトブロックと交換する方法について具体的に説明をする。コンタクトブロック交換器28が図示しない円盤で形成されている場合である。
円盤の周囲に多数のコンタクタブロックを設置しておく。そのひとつのコンタクトブロック3を用いて試験を行う。IGBTチップ20が破壊してコンタクトプローブ4が損傷したことを知らせるコンタクトブロック3のメンテナンス判定が出たときには、この円盤を回転させて、試料台2上に新規のコンタクトブロックが位置するようにする。この円盤の回転により不良となったコンタクトブロック3は試験する次のIGBTチップ20の上には位置しなくなる。新規のコンタクトプローブを次のIGBTチップ20上に接触させて試験を継続する。
損傷を受けたコンタクトプローブのあるコンタクトブロックは外され、新規のコンタクトブロックと交換される。
別の方法として、損傷を受けたコンタクトプローブ4の先端を研磨して、再度用いて試験を継続する方法もある。この場合は試験部1aにはコンタクトブロック交換器28の代わりにコンタクトプローブ4を研磨する研磨装置が付加される。さらに、損傷受けたコンタクトプローブ4のあるコンタクトブロック3を研磨装置まで運ぶ移動装置と、研磨が終了したコンタクトプローブ4が付いているコンタクトブロック3を元の位置に戻す移動装置が付加される。
このように、コンタクトブロック3のメンテナンスを自動で行うことで、実施例2の場合よりさらに設備停止の割合やコンタクトブロックのメンテナンスコストを低減することができる。
図7は、図6の試験装置を用いた半導体チップの試験工程図である。実施例2で説明した方法との違いは、アラーム音は出さずに、アラーム信号を試験部が受けて、試験部1aに付加したメンテナンス機能を有する前記の各装置を動作させコンタクトブロック3のメンテナンスを自動で実施する点である。コンタクトブロックのメンテナンスを自動化することにより、実施例2の場合より停止時間やメンテナンスに発生する費用をさらに削減することができる。
また、実施例2で説明したように、圧接痕33に関するデータの代わりにコンタクトプローブ4の中心軸の位置をコンピュータシステム27に記憶させ、このプローブの中心位置から判定基準距離(0.5mm)以内に破壊痕が存在する場合、コンピュータシステム27にコンタクトブロック3のメンテナンス有と判定させても構わない。
前記の実施例1〜実施例3では被検体はチップ20単体であったが、ダイシング前のウェハでも本発明の試験装置を用いて前記のスクリーニング試験を行うことができる。図示しないが、チップが集合したウェハの場合は、当該ウェハの全チップの試験が終わった後で次のウェハの各チップの試験が開始される。また、不良チップが発生した場合は不良チップにマーキングし、さらにコンタクトブロック3のメンテナンス判定が出たときにはコンタクトブロック3をメンテナンスして、つぎのチップの試験を開始する。ウェハ内の全チップの試験が終了した後、ウェハをダイシングしてチップ化し、各チップを吸着コレットで吸着してトレイ26aまで運搬し、良品チップと不良チップに仕分けされる。
このチップが集合したウェハの試験装置では、不良チップが発生した場合にウェハを載置した試料台をカメラ11の下に移動させるか、カメラ11をウェハが載置された試料台上に移動させることで、メンテナンスの判定を行う。また、スクリーニング試験前にチップが集合したウェハを載置した試料台上に予めカメラ11をセットし、その状態でスクリーニング試験とコンタクトブロックのメンテナンスの判定を行っても構わない。これらの方法はチップが集合したウェハの他に、チップ単体の場合にも勿論、適用できる。
このチップが集合したウェハのスクリーニング試験は当然試験を受けるのはウェハに集合した個々のチップであるので、このチップが集合したウェハでの試験装置もまた半導体チップの試験装置と言うことができるので、本発明の名称を半導体チップの試験装置とした。
1、1a 試験部
2、10 試料台
3 コンタクトブロック
4 コンタクトプローブ
5 支持板
6 回路部
7、24、25 搬送部
8、24a、25a 吸着コレット
9、9a 画像認識部
11 カメラ
12 モニタテレビ
13 コントロール部
13a、14、27a、27b 信号
20 IGBTチップ
21 供給部
22 ウェハ
23 ウェハリング
23a ダイシングテープ
26 排出部
26a トレイ
27 コンピュータシステム
28 コンタクトブロック交換器
31 エミッタ電極
32 ゲートパッド
33 圧接痕
34 破壊痕
100、200、300 試験装置
L 距離

Claims (13)

  1. 半導体チップを第1試料台に載置し、前記半導体チップの上部電極をコンタクトプローブの先端部で押さえる工程と、試験回路と接続する前記第1試料台と前記コンタクトプローブを介し前記半導体チップに試験電流を通電することでスクリーニング試験を行う工程と、通電後の前記半導体チップを第2試料台に運搬し、スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を画像取得装置で捕らえる工程と、該画像取得装置からの画像情報を取得して破壊した前記半導体チップの上部電極の状態をモニタテレビに映し出す工程と、該モニタテレビの画像を目視し前記半導体チップの破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の間の距離を計測し、該距離が判定基準距離以下と判断したとき前記コンタクトプローブを人手でメンテナンスを行う工程と、を含むことを特徴とする半導体チップの試験方法。
  2. 半導体チップを載置する第1試料台と、該第1試料台に載置された半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記第1試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、通電後の前記半導体チップを第2試料台に運搬する搬送部と、前記第2試料台に載置され前記スクリーニング試験で破壊した半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕との距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを知らせる警告発生器へ信号を伝送するコンピュータシステムと、を備えることを特徴とする半導体チップの試験装置。
  3. 半導体チップを第1試料台に載置し、前記半導体チップの上部電極をコンタクトプローブの先端部で押さえる工程と、試験回路と接続する前記第1試料台と前記コンタクトプローブを介して前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行う工程と、通電後の半導体チップを第2試料台に運搬し、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を画像取得装置で捕らえる工程と、該画像取得装置からの画像情報をコンピュータシステムで取得し破壊した半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を前記コンピュータシステムで計測する工程と、前記距離が判定基準距離以下であると前記コンピュータシステムが判定したとき、該コンピュータシステムから警告発生器へ信号を伝送する工程と、前記警告発生器からの警告を人的に感受し、前記コンタクトプローブを人手でメンテナンスを行う工程と、を含むことを特徴とする半導体チップの試験方法。
  4. 半導体チップを載置する第1試料台と、該第1試料台に載置された半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記第1試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、通電後の半導体チップを第2試料台に運搬する搬送部と、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを指示する信号を発信するコンピュータシステムと、該信号を受けて前記コンタクトプローブをメンテナンスするメンテナンス装置と、を備えることを特徴とする半導体チップの試験装置。
  5. 前記メンテナンス装置が、前記コンタクトプローブを交換する交換器もしくは前記コンタクトプローブの先端部を研磨する研磨器であることを特徴とする請求項に記載の試験装置。
  6. 前記交換器が、前記コンタクトプローブと該コンタクトプローブが固定される支持板とで構成されるコンタクトブロックを交換するコンタクトブロック交換器であることを特徴とする請求項に記載の半導体チップの試験装置。
  7. 前記画像取得装置が、カメラであることを特徴とする請求項2または4に記載の半導体チップの試験装置。
  8. 半導体チップを第1試料台に載置し、前記半導体チップの上部電極をコンタクトプローブの先端部で押さえる工程と、試験回路に接続する前記第1試料台と前記コンタクトプローブを介して前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行う工程と、通電後の前記半導体チップを第2試料台に運搬し、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を画像取得装置で捕らえる工程と、該画像取得装置からの画像情報をコンピュータシステムで取得し破壊した半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を前記コンピュータシステムで計測する工程と、該距離が判定基準距離以下と前記コンピュータシステムが判定したとき、該コンピュータシステムからメンテナンス装置に信号が伝送される工程と、該信号を受けて前記メンテナンス装置が稼動しコンタクトプローブをメンテナンスする工程と、を含むことを特徴とする半導体チップの試験方法。
  9. 前記のメンテナンスが、前記コンタクトプローブと該コンタクトプローブが固定される支持板とで構成されるコンタクトブロックを交換することで行われることを特徴とする請求項1、3または8のいずれか一項に記載の半導体チップの試験方法。
  10. 半導体チップまたは該半導体チップを多数含む半導体ウェハを載置する試料台と、該試料台に載置された前記半導体チップまたは前記半導体ウェハの1個の半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、前記スクリーニング試験で破壊した半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕との距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを知らせる警告発生器へ信号を伝送するコンピュータシステムと、を備えることを特徴とする半導体チップの試験装置。
  11. 半導体チップまたは該半導体チップを多数含む半導体ウェハを載置する試料台と、該試料台に載置された前記半導体チップまたは前記半導体ウェハの1個の半導体チップの上部電極を先端部で押さえるコンタクトプローブと、前記試料台と前記コンタクトプローブと接続し前記半導体チップに試験電流を通電してスクリーニング試験を行うための試験回路と、前記スクリーニング試験で破壊した前記半導体チップの上部電極の表面状態を捕らえる画像取得装置と、該画像取得装置からの画像情報を取得し破壊した前記半導体チップの上部電極に形成された破壊痕と前記コンタクトプローブの圧接痕の距離を計測し、該距離が判定基準距離以下のとき、前記コンタクトプローブのメンテナンスを指示する信号を発信するコンピュータシステムと、該信号を受けて前記コンタクトプローブをメンテナンスするメンテナンス装置と、を備えることを特徴とする半導体チップの試験装置。
  12. 前記判定基準距離が0〜0.5mmであることを特徴とする請求項2,4,5,6,7,10,11のいずれか1項に記載の半導体チップの試験装置。
  13. 前記判定基準距離が0〜0.5mmであることを特徴とする請求項1,3,8,9のいずれか1項に記載の半導体チップの試験方法。
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