JP2021039086A - 半導体試験装置、半導体試験方法および半導体装置の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】半導体素子の破壊電流による試験装置の損傷の進行を抑えることができる半導体試験装置および半導体試験方法ならびに半導体装置の製造方法を提供する。【解決手段】試験体100は、第1半導体素子1と、第1半導体素子1の正極と電気的に接続される第1主電極51と、第1半導体素子1の負極と電気的に接続される第2主電極52と、第1主電極51および第2主電極52の間に接続される第1コンデンサ22とを有する。半導体試験装置110は、第1プローブ41および第2プローブ42の間に接続される直流電源30と、制御部31とを備える。第1プローブ41が第1主電極51に接続され、かつ、第2プローブ42が第2主電極52に接続されたとき、制御部31は、直流電源30から供給される直流電圧により第1コンデンサ22を充電し、かつ、第1コンデンサ22を充電した後に、第1半導体素子1をオンするための制御信号を第1半導体素子1の制御電極に入力する。【選択図】図1
Description
本開示は、半導体試験装置、半導体試験方法および半導体装置の製造方法に関する。
半導体素子の製品性能は、製造過程における試験工程において特性試験(高電圧および/または高電流を半導体素子に与えるなどの特性検査およびスクリーニングなど)が行なわれることによって、保証されている。一方、このような特性試験の課題として、半導体素子が破壊されたときに大きな破壊電流が半導体素子および半導体試験装置間を流れることにより、半導体素子および半導体試験装置に損傷を与えてしまうという問題がある。
特開2014−175643号公報(特許文献1)には、半導体トランジスタのテスト方法として、試験電圧印加回路に内蔵されるキャパシタの一端を試験電圧に充電する工程と、充電された上記キャパシタの一端を被試験トランジスタのドレイン端子に接続することにより、ドレイン端子に試験電圧を印加する工程とを備える構成が開示されている。
特許文献1では、予め充電されたキャパシタを介して被試験トランジスタのドレイン端子に試験電圧を印加することにより、高電圧試験中に被試験トランジスタに不良が発生した場合に、試験装置側から被試験トランジスタに流れ込む電荷量を最小限に抑制することができる。これにより、不良発生箇所から破壊ダメージが拡大することを防止できるため、不良の原因となって因子および不良発生箇所の特定が容易となる。
しかしながら、特許文献1に記載される試験方法では、試験装置がコンデンサを備えているため、大きな電荷量を必要とする短絡試験などの動特性試験中に、被検体である半導体素子が破壊した場合に、少なからず試験治具などの試験装置の損傷が進行してしまうおそれがある。その結果、試験装置の修理または交換が必要になるなどの問題が生じ得る。
本開示は上記のような課題を解決するためになされたものであって、本開示の目的は、半導体素子の破壊電流による試験装置の損傷の進行を抑えることができる半導体試験装置および半導体試験方法ならびに当該半導体素子を有する半導体装置の製造方法を提供することである。
本開示のある局面では、半導体試験装置は、第1半導体素子を有する試験体の特性を試験するための半導体試験装置である。第1半導体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される第1制御信号に応じてオンまたはオフされる。試験体は、第1半導体素子の正極と電気的に接続される第1主電極と、第1半導体素子の負極と電気的に接続される第2主電極と、第1主電極および第2主電極の間に電気的に接続される第1コンデンサとをさらに有する。半導体試験装置は、第1プローブおよび第2プローブと、第1プローブおよび第2プローブの間に電気的に接続される直流電源と、第1制御信号を生成するための制御部とを備える。第1プローブが第1主電極に接続され、かつ、第2プローブが第2主電極に接続されたとき、制御部は、直流電源から供給される直流電圧により第1コンデンサを充電し、かつ、第1コンデンサを充電した後に、第1半導体素子をオンするための第1制御信号を第1半導体素子の制御電極に入力する。
本開示の別の局面では、半導体試験方法は、半導体素子を有する試験体の特性を試験するための半導体試験方法である。半導体体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される制御信号に応じてオンまたはオフされる。試験体は、半導体素子の正極と電気的に接続される第1主電極と、半導体素子の負極と電気的に接続される第2主電極と、第1主電極および第2主電極の間に電気的に接続される第1コンデンサとをさらに有する。半導体試験方法は、第1主電極および第2主電極の間に電気的に接続された直流電源から供給される直流電圧により第1コンデンサを充電するステップと、第1コンデンサを充電した後に、半導体素子をオンするための制御信号を半導体素子の制御電極に入力するステップとを備える。
本開示の別の局面では、半導体装置の製造方法は、半導体素子を筐体に実装することにより半導体装置を組み立てる工程と、半導体装置の特性を試験する工程と、試験する工程において合格した半導体装置を製品化する工程とを備える。半導体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される制御信号に応じてオンまたはオフされる。半導体装置は、半導体素子の正極と電気的に接続される第1主電極と、半導体素子の負極と電気的に接続される第2主電極と、第1主電極および第2主電極の間に電気的に接続される第1コンデンサとをさらに有する。試験する工程は、第1主電極および第2主電極の間に電気的に接続された直流電源から供給される直流電圧により前記第1コンデンサを充電するステップと、第1コンデンサを充電した後に、半導体素子をオンするための制御信号を前記半導体素子の制御電極に入力するステップとを備える。
本開示によれば、半導体素子の破壊電流による試験装置の損傷の進行を抑えることができる半導体試験装置および半導体試験方法ならびに半導体装置の製造方法を提供することができる。
以下、本開示の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下では、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その説明は原則的に繰返さないものとする。
実施の形態1.
(半導体試験装置の構成)
図1は、実施の形態1に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。実施の形態1に係る半導体試験装置110は、被検体である半導体スイッチング素子を有する試験体100の短絡試験などの動特性を試験するための装置である。以下の説明では、半導体試験装置110を単に「試験装置110」とも称する。
(半導体試験装置の構成)
図1は、実施の形態1に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。実施の形態1に係る半導体試験装置110は、被検体である半導体スイッチング素子を有する試験体100の短絡試験などの動特性を試験するための装置である。以下の説明では、半導体試験装置110を単に「試験装置110」とも称する。
図1を参照して、試験装置110は、直流電源30と、制御部31と、コンデンサ32と、スイッチ33と、プローブ41,42,43とを備える。直流電源30は、試験体100の主電極51,52間に直流電圧を印加するように構成される。直流電源30は、例えば蓄電池である。直流電源30の電源電圧は例えば650V程度である。
制御部31は、試験体100に含まれる制御部21と電気的に接続され、被検体を試験するために制御部21を制御するように構成される。
コンデンサ32およびスイッチ33は、直流電源30の正極と負極との間に電気的に直列に接続される。コンデンサ32には、例えば、電解コンデンサ、フィルムコンデンサまたはセラミックコンデンサなどを用いることができる。コンデンサ32は、直流電源30の供給能力を超える電流を試験体100に短時間に供給する場合に有用である。また、コンデンサ32により、直流電源30の直流電圧の平滑化が可能となる。コンデンサ32は「第2コンデンサ」の一実施例に対応する。
スイッチ33は、直流電源30によるコンデンサ32の充電を遮断するための遮断回路を構成する。スイッチ33には、半導体スイッチまたは機械式スイッチを適用することができる。半導体スイッチは、代表的には、IGBTまたはMOSFETなどの半導体スイッチング素子である。機械式スイッチは、例えばリレーなどの開閉器である。スイッチ33は「第1スイッチ」の一実施例に対応する。
スイッチ33は、制御部31から与えられる制御信号に従って、導通(オン)または非導通(オフ)される。スイッチ33をターンオンすることにより、直流電源30からコンデンサ32に直流電力が供給され、コンデンサ32が充電される。スイッチ33をターンオフすることにより、コンデンサ32の充電が遮断される。
プローブ41は、第1端子が直流電源30の正極と電気的に接続され、第2端子が試験体100の高圧側主電極51と電気的に接続される。プローブ42は、第1端子が直流電源30の負極と電気的に接続され、第2端子が試験体100の低圧側主電極52と電気的に接続される。プローブ43は、第1端子が制御部31と電気的に接続され、第2端子が試験体100の制御端子53と電気的に接続される。制御端子53は制御部21と電気的に接続されている。プローブ41は「第1プローブ」の一実施例に対応し、プローブ42は「第2プローブ」の一実施例に対応する。高圧側主電極51は「第1主電極」の一実施例に対応し、低圧側主電極52は「第2主電極」の一実施例に対応する。
(試験体100の第1構成例)
第1構成例に係る試験体100は、主回路として、高圧側主電極51と低圧側主電極52との間に入力される直流電力を三相交流電力に変換するフルブリッジ型の三相インバータ回路150と、三相出力電極25(U相出力電極25_1、V相出力電極25_2、W相出力電極25_3)と、三相インバータ回路150を制御するための制御部21と、コンデンサ22と、放電抵抗23とを備える。
第1構成例に係る試験体100は、主回路として、高圧側主電極51と低圧側主電極52との間に入力される直流電力を三相交流電力に変換するフルブリッジ型の三相インバータ回路150と、三相出力電極25(U相出力電極25_1、V相出力電極25_2、W相出力電極25_3)と、三相インバータ回路150を制御するための制御部21と、コンデンサ22と、放電抵抗23とを備える。
三相インバータ回路150は、半導体スイッチング素子1〜6と、ダイオード11〜16とを有する。半導体スイッチング素子1〜6の各々は、正極、負極および制御電極を有する。半導体スイッチング素子1〜6は、制御部21から制御電極に入力される制御信号(電圧または電流)に応じて、正極および負極間の電流経路の形成(オン)および遮断(オフ)を制御可能に構成される。
半導体スイッチング素子1〜6には、自己消弧型の任意の半導体素子を適用することができる。例えば、半導体スイッチング素子がMOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field-Effect Transistor)である場合、正極はドレイン電極、負極はソース電極、制御電極はゲート電極を意味する。半導体スイッチング素子がIGBT(Insulated Gate Transistor)である場合には、正極はエミッタ電極、負極はコレクタ電極、制御電極はゲート電極を意味する。図1の構成例では、半導体スイッチング素子はIGBTである。以下の説明では、半導体スイッチング素子1〜6を、IGBT1〜6とも称する。
三相インバータ回路150において、IGBT1,3,5のエミッタ電極は高圧側主電極51と接続され、IGBT2,4,6のコレクタ電極は低圧側主電極52と接続される。IGBT1のコレクタ電極とIGBT2のエミッタ電極とは、U相出力電極25_1で接続される。IGBT3のコレクタ電極とIGBT4のエミッタ電極とは、V相出力電極25_2で接続される。IGBT5のコレクタ電極とIGBT6のエミッタ電極とは、W相出力電極25_3で接続される。三相出力電極25は、例えばモータなどの負荷に接続され、負荷を駆動するために用いられる。
ダイオード11〜16は、IGBT1〜6にそれぞれ逆並列に接続され、還流ダイオードを構成する。半導体スイッチング素子にMOSFETを用いた場合には、内蔵されたボディダイオードを還流ダイオードとして用いることができる。半導体スイッチング素子を構成する材料としては、シリコン(Si)の他に、ワイドバンドギャップ半導体であるシリコンカーバイド(SiC)またはガリウムナイトライド(GaN)を適用することが可能である。
なお、図示は省略するが、IGBT1〜6の各々のエミッタ電極にはセンス端子が接続されている。センス端子は制御部21と電気的に接続されている。センス端子には、対応するIGBTのコレクタ電極およびエミッタ電極間に流れる主電流(エミッタ電流)を一定比率(例えば1/10000など)で分流した電流(以下、センス電流とも称する)が流れる。
制御部21は、IGBT1〜6の各々のセンス電流に基づいて、試験体100の主電極51,52または三相出力電極25_1〜25_3に流れる電流を制御するように構成される。例えば、IGBT1のセンス電流が閾値以上(例えば1A以上)となった場合、制御部21は、IGBT1の主電流(エミッタ電流)が過電流であると判定し、IGBT1をターンオフするための制御信号を生成する。制御部21は、生成した制御信号をIGBT1のゲート電極に入力する。
IGBT1〜6の各々は、ゲート電極に入力される制御信号がL(論理ロー)レベルからH(論理ハイ)レベルに遷移したときにターンオンされ、制御信号がHレベルからLレベルに遷移したときにターンオフされる。なお、IGBT1〜6の各々を、制御信号がHレベルからLレベルに遷移したときにターンオンされ、制御信号がLレベルからHレベルに遷移したときにターンオフされる構成としてもよい。
制御部21には、ファンクションジェネレータ(任意波形発生器)を用いることができる。あるいは、制御部21が有する機能を、マイクロコンピュータによるソフトウェア処理および/またはハードウェア処理によって実現することができる。
試験装置110を用いた試験体100の試験中、制御部31は、IGBT1〜6をオンオフするための制御信号を生成する。制御部21は、プローブ43および制御端子53を介して、制御部31から制御信号を受信する。制御部21は、受信した制御信号をIGBT1〜6のゲート電極に入力する。
コンデンサ22は、高圧側主電極51と低圧側主電極52との間に電気的に接続される。コンデンサ22は、直流電圧の平滑用コンデンサである。コンデンサ22は、例えば、電解コンデンサ、フィルムコンデンサまたはセラミックコンデンサなどを用いることができる。コンデンサ22は「第1コンデンサ」の一実施例に対応する。
放電抵抗23は、コンデンサ22ならびに図示しない試験体100の配線およびIGBT1〜6の浮遊容量を放電するための抵抗である。例えば、実稼働中に断線等の発生により、試験体100と試験体100を制御する外部制御回路とが電気的に遮断された場合、試験体100に充電された電荷を放電するために、放電抵抗23が用いられる。この場合、断線が発生してから数秒間内に放電が完了することが望ましい。例えば、コンデンサ22、試験体100の配線およびIGBT1〜6の浮遊容量の総和が100μFであるとすると、放電抵抗23の抵抗値が20kΩ程度であることが望ましい。
(半導体試験装置の動作)
次に、実施の形態1に係る半導体試験装置110の動作について説明する。
次に、実施の形態1に係る半導体試験装置110の動作について説明する。
最初に、実施の形態1に係る半導体試験方法の比較例として、試験装置110を用いた一般的な半導体試験方法について説明する。
一般的な半導体試験方法では、試験装置110において、スイッチ33をオンさせることにより、直流電源30を用いてコンデンサ32を予め充電させておく。これにより、試験体100への給電は、充電されたコンデンサ32により行なわれる。なお、コスト削減のため、直流電源30には、最大出力電流が1A以下の高圧電源が用いられることが多い。
コンデンサ32から試験体100内の被検体にエネルギーを与えているときに被検体が故障した場合には、被検体の故障を検出してスイッチ33を速やかにターンオフさせることにより、被検体およびプローブ41,42の損傷の進行を抑えることができる。
しかしながら、スイッチ33に機械式スイッチを用いた場合、スイッチ33のターンオフに要する時間は数10mm秒となることが多い。例えば、主電極51,52間に対する印加電圧が650V、コンデンサ32の静電容量が10000μF、コンデンサ32および被検体の間に形成される電流経路に含まれる抵抗成分が0.2Ωであるとすると、当該電流経路には最大3250Aの電流が20m秒間にわたって流れ続けることになる。そのため、スイッチ33がターンオフされたときには、コンデンサ32に蓄積された電荷がすべて放電されているため、被検体およびプローブ41,42の損傷を進行させてしまうおそれがある。
一方、スイッチ33に半導体スイッチを用いた場合、例えばスイッチ33にIGBTを用いた場合には、スイッチ33のターンオフに要する時間が数μ秒となることが多い。したがって、コンデンサ32の電荷が完全に放電される前にスイッチ33をターンオフさせて電流経路を遮断することができる。ところが、一般的に、数千Aの電流が数μ秒にわたり流れ続けた場合、定格電流が数十Aのプローブは、継続使用ができない程度の損傷を受けることがある。
このように試験装置110のコンデンサ32に予め蓄えられたエネルギーを被検体に供給する構成では、コンデンサ32に直列接続されるスイッチ33のターンオフに要する時間に起因して、被検体およびプローブ41,42の損傷が進行することが懸念される。
次に、図2および図3を用いて、実施の形態1に係る半導体試験方法について説明する。以下の説明では、被検体となる素子をIGBT1とし、動特性試験としてIGBT1の短絡試験を行なうものとする。なお、短絡試験中、IGBT1および、IGBT1と直列接続されるIGBT2を除く他のIGBT3〜6は常時オフ状態とする。
図2は、実施の形態1に係る短絡試験における試験装置110および試験体100の動作を説明するためのタイミングチャートである。図2には上から順に、スイッチ33、IGBT1のゲート電圧、IGBT2のゲート電圧、IGBT1のエミッタ電流および、IGBT1のコレクタ−エミッタ間(CE間)電圧の波形が示されている。図2の例では、スイッチ33もIGBTと同様、Lレベルの制御信号を受けてオフされ、Hレベルの制御信号を受けてオンされるものとする。
図2を参照して、時刻t0にて、制御部31は、スイッチ33をオフに保持した状態で、制御部21を通じてIGBT2のゲート電極にHレベルの制御信号を入力する。これにより、IGBT2がターンオンされる。このとき、IGBT1のゲート電極にはLレベルの制御信号が入力されているため、IGBT1はオンされていない。そのため、高圧側主電極51および低圧側主電極52の間には電流が流れない。試験装置110では、スイッチ33がオフされているため、コンデンサ32の充電も行なわれない。したがって、時刻t0以降、試験体100のコンデンサ22のみ充電が行なわれることになる。
次に、時刻t1にて、制御部31は、制御部21を通じてIGBT1のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT1をターンオンさせる。IGBT1がオンすることによって、主電極51,52間が短絡(ショート)される。その結果、コンデンサ22に蓄えられた電荷によって主電極51,52間に短絡電流が流れ始める。短絡電流は、図1中に実線で示す電流経路61を通って、コンデンサ22の正極からIGBT1およびIGBT2を経由して、コンデンサ22の負極に流れる。また短絡電流は、図1中に破線で示す電流経路62を通って、直流電源30の正極からプローブ41、高圧側主電極51、IGBT1、IGBT2、低圧側主電極52およびプローブ42を経由して、直流電源30の負極に流れる。図2中のIGBT1のエミッタ電流の波形は、短絡電流の時間的変化を表している。
ここで、電流経路61を流れる短絡電流と、電流経路62を流れる短絡電流とを比較すると、電流経路61を流れる短絡電流の方がはるかに大きくなる。そのため、電流経路62を流れる短絡電流を無視することができる。これは、一般的な試験装置においては、直流電源30の最大出力電流が1A以下であることが多いため、時刻t2において数千Aに達する短絡電流のほとんどがコンデンサ22から供給されることによる。さらに、コンデンサ22はIGBT1と同じ試験体100に内蔵されているのに対して、直流電源30は試験体100から数メートル離れて設置されていることが多いことによる。この場合、電流経路62には、電流経路61に比べて大きな浮遊インダクタンスが含まれているため、この浮遊インダクタンスによって電流の増加が妨害される。その結果、直流電源30の最大出力電流よりも小さな電流しか電流経路62に流れない場合がある。
図2に示すように、時刻t1以降、IGBT1のエミッタ電流(すなわち、短絡電流)が増加する。制御部21は、IGBT1およびIGBT2のセンス電流に基づいて、IGBT1のエミッタ電流を監視している。時刻t2にて、閾値以上のセンス電流が検知された場合、制御部21は、IGBT1のゲート電極に入力される制御信号をHレベルからLレベルに遷移させる。これにより、IGBT1をターンオフさせる。
時刻t2にてIGBT1をターンオフさせると、主電極51,52間のショートモードが解除されるため、波形k1に示すように、時刻t2以降、IGBT1のエミッタ電流が急峻に減少する。このエミッタ電流の減少と同時に、波形k3に示すように、IGBT1のコレクタ−エミッタ間電圧がHレベルに増加する。このとき、コンデンサ22に蓄積された電荷は放電抵抗23を介して放電されるため、IGBT1のエミッタ電流は、コンデンサ22の静電容量Cおよび放電抵抗23の抵抗値Rで決まる時定数CRに従って減少する。例えば、静電容量C=1000μF、抵抗値R=200kΩとした場合、2秒間で約63%の電荷が放電されることになる。
これに対して、ショートモード中にIGBT1が破壊した場合には、時刻t2においてIGBT1がターンオフされないため、波形k2に示すように、時刻t2以降もエミッタ電流が増加し続けることになる。一方、IGBT1のコレクタ−エミッタ間電圧は、波形k4に示すように、Lレベルに保持される。例えば、主電極51,52間の印加電圧が650V、コンデンサ22の静電容量が1000μF、電流経路61に含まれる抵抗成分が0.2Ωである場合、最大3250Aの短絡電流が2m秒間にわたって流れ続けることになる。
ここで、上述した比較例のように、試験装置110に内蔵されるコンデンサ32からIGBT1に短絡電流が供給されている場合を考える。コンデンサ22の静電容量は試験体100の仕様に応じた最適な容量に設定されているのに対し、試験装置110は様々な半導体素子を試験する必要があるため、コンデンサ32の静電容量はコンデンサ22の静電容量の10倍以上に設定されていることがある。
コンデンサ32の静電容量がコンデンサ22の静電容量の10倍である場合、主電極51,52間の印加電圧が650V、コンデンサ32の静電容量が10000μF、電流経路62に含まれる抵抗成分が0.2Ωとすると、時刻t1以降、プローブ41,42には最大3250Aの電流が20m秒間にわたって流れ続けることになる。
通常、プローブと主電極との接触面積は主電極の全体面積よりも小さいため、プローブの定格電流は数十Aであることが多い。したがって、上述したように、最大3250Aの電流が流れ続けることによって、プローブ41,42が焼損する、あるいは、プローブ41および高圧側主電極51および/またはプローブ42および低圧側主電極52が融着してしまうおそれがある。その結果、被検体のIGBTが破壊する度に、試験装置110の動作を停止させて、プローブ41,42の交換および/または試験装置110の故障確認といった作業を発生してしまうことになる。
これに対して、実施の形態1に係る半導体試験方法では、被検体であるIGBT1が破壊した場合には、試験体100内部においてコンデンサ22およびIGBT1,2間に形成される電流経路61に短絡電流が流れるため、試験装置110に大電流が流れることを防止することができる。よって、破壊した半導体素子と接触しているプローブ41,42などの試験治具の損傷の進行、ならびに試験治具の損傷に起因して発生する試験体100の損傷および、試験体100の次に試験が行なわれる試験体の搬送不良などを抑制することができる。
図3は、実施の形態1に係る半導体試験方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。図3には、IGBT1を被検体としたときの短絡試験の処理手順が例示される。
図3を参照して、ステップS01により試験装置110による短絡試験が開始されると、ステップS02により、試験装置110のプローブ41,42を、試験体100の主電極51,52にそれぞれ接続することにより、試験体100と試験装置110とが電気的に接続される。また試験装置110のプローブ43を試験体100の制御端子53に接続することにより、制御部21と制御部31とが通信可能に接続される。この状態において、ステップS03では、制御部31は、スイッチ33をオフ状態に保持することにより、コンデンサ32の充電を行なわない。
次に、ステップS04により、制御部21は、制御部31からの指令を受けてIGBT2のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT2をターンオンさせる。続いてステップS05により、制御部31は、試験装置110の直流電源30からプローブ41,42を介して主電極51,52間に直流電圧を印加する。この直流電圧の印加により、ステップS06では、試験体100内部のコンデンサ22の充電が行なわれる。
コンデンサ22が充電されると、ステップS07により、制御部21は、IGBT1のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT1をターンオンさせる。これにより、IGBT1,2がともにオンとなり、主電極51,52間が短絡される。
制御部21は、IGBT1,IGBT2のセンス電流に基づいてIGBT1のエミッタ電流を監視する。センス電流が閾値以上になった場合、制御部21は、IGBT1のエミッタ電流の過電流を検知する。この場合、制御部21は、ステップS08により、IGBT1のゲート電極に入力する制御信号をHレベルからLレベルに遷移させることにより、IGBT1をターンオフさせる。
Lレベルの制御信号を受けてもIGBT1がターンオフされないことによって、センス電流が増加し続ける場合、制御部21は、IGBT1が破壊されたものと判断し(S09にてYES)、ステップS10により、IGBT1の動特性が不合格であると判定する。一方、IGBT1が正常にターンオフされることによって、センス電流が減少した場合には、制御部21は、IGBT1が破壊されていないと判断し(S09にてNO)、ステップS11により、IGBT1の動特性が合格であると判定する。
なお、IGBT2を被検体として短絡試験を行なう場合には、上記の説明においてIGBT1をIGBT2に置き換えるとともに、IGBT2をIGBT1に置き換えればよい。また、三相インバータ回路150の他の相のIGBTについて短絡試験を行なうときには、IGBT1を当該他の相のIGBTに置き換えるとともに、IGBT2を当該他の相のIGBTと直列接続されるIGBTに置き換えればよい。このようにして、三相インバータ回路150を構成するIGBT1〜6のすべてについて短絡試験を実行することができる。
以上説明したように、実施の形態1に係る半導体試験装置および半導体試験方法によれば、試験体100内部において主電極51,52間に接続されるコンデンサ22を予め充電し、このコンデンサ22に蓄えられたエネルギーを用いて被検体の特性試験を実行する構成としたことにより、試験中に被検体が破壊した場合において、試験装置に大電流が流れることを防止することができる。この結果、半導体素子の破壊電流による試験装置の損傷の進行を抑えることができる。
実施の形態2.
(半導体試験装置の構成)
図4は、実施の形態2に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図4を参照して、実施の形態2に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、コンデンサ32およびスイッチ33の直列回路を備えていない点が異なる。
(半導体試験装置の構成)
図4は、実施の形態2に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図4を参照して、実施の形態2に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、コンデンサ32およびスイッチ33の直列回路を備えていない点が異なる。
上述した実施の形態1に係る半導体試験方法では、直流電源30から試験体100の主電極51,52間に直流電圧を印加する前に、スイッチ33をオフさせておくことで、コンデンサ32の充電を行なわない構成としている。これに対し、実施の形態2に係る半導体試験方法では、試験装置110がコンデンサ32およびスイッチ33の直列回路を有していないため、スイッチ33をオフさせるという処理が不要となる。
(半導体試験装置の動作)
次に、図5および図6を用いて、実施の形態2に係る半導体試験装置110の動作について説明する。実施の形態2においても、実施の形態1と同様、被検体となる半導体素子をIGBT1とし、IGBT1の短絡試験を行なうものとする。なお、実施の形態2に係る半導体試験装置110の動作については、図2および図3で説明した実施の形態1に係る半導体試験装置110の動作とは異なる点についてのみ説明する。
次に、図5および図6を用いて、実施の形態2に係る半導体試験装置110の動作について説明する。実施の形態2においても、実施の形態1と同様、被検体となる半導体素子をIGBT1とし、IGBT1の短絡試験を行なうものとする。なお、実施の形態2に係る半導体試験装置110の動作については、図2および図3で説明した実施の形態1に係る半導体試験装置110の動作とは異なる点についてのみ説明する。
図5は、実施の形態2に係る短絡試験における試験装置110および試験体100の動作を説明するためのタイミングチャートである。図5には上から順に、IGBT1のゲート電圧、IGBT2のゲート電圧、IGBT1のエミッタ電流および、IGBT1のコレクタ−エミッタ間電圧の波形が示されている。すなわち、図5のタイミングチャートは、図2のタイミングチャートからスイッチ33の波形を除いたものに等しい。
図6は、実施の形態2に係る試験方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。図6のフローチャートは、図3に示すフローチャートからステップS03の処理(スイッチ33をオフ状態に保持する処理)を除いたものに等しい。
実施の形態2においても、試験体100内部のコンデンサ22を充電した後にIGBT1をターンオンさせると(時刻t1)、主電極51,52間が短絡されることによってコンデンサ22に蓄積された電荷により短絡電流が流れ始める。このときの短絡電流は、その大部分が図4中に示す電流経路61を流れるため、試験装置110に大電流が流れることを防止することができる。したがって、実施の形態1に係る半導体試験装置および試験方法と同様の作用効果を得ることができる。
実施の形態3.
(試験体の第2構成例)
図7は、実施の形態3に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図7を参照して、実施の形態3に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、試験体100の構成が異なる。
(試験体の第2構成例)
図7は、実施の形態3に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図7を参照して、実施の形態3に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、試験体100の構成が異なる。
図7に示す第2構成例に係る試験体100は、IGBT1と、ダイオード11と、コンデンサ22とを備える。IGBT1のエミッタ電極は高圧側主電極51と接続され、IGBT1のコレクタ電極は低圧側主電極52と接続される。ダイオード11は、IGBT1に逆並列に接続される。IGBT1のセンス端子(図示せず)は制御部21と電気的に接続される。コンデンサ22は、高圧側主電極51および低圧側主電極52の間に、IGBT1と電気的に並列に接続される。
(半導体試験装置の動作)
実施の形態3に係る半導体試験装置110においても、被検体であるIGBT1の短絡試験は、図3に示したフローチャートに従って実行することができる。ただし、試験体100にはIGBT2が存在しないため、ステップS04の処理を省略することができる。すなわち、試験装置110を試験体100の主電極51,52間に接続し(図3のS01)、スイッチ33をオフ状態に保持しながら(図3のS03)、主電極51,52間に直流電圧を印加する(図3のS05)。この直流電圧を受けてコンデンサ22が充電されると(図3のS06)、制御部21はIGBT1をターンオンさせ(図3のS07)、IGBT1のセンス電流に基づいて短絡電流を検出する。IGBT1のセンス電流が閾値以上となると、制御部21はIGBT1をターンオフさせるとともに(図3のS08)、ターンオフさせた後のセンス電流に基づいて、IGBT1が破壊されたか否かを判定する(図3のS09)。
実施の形態3に係る半導体試験装置110においても、被検体であるIGBT1の短絡試験は、図3に示したフローチャートに従って実行することができる。ただし、試験体100にはIGBT2が存在しないため、ステップS04の処理を省略することができる。すなわち、試験装置110を試験体100の主電極51,52間に接続し(図3のS01)、スイッチ33をオフ状態に保持しながら(図3のS03)、主電極51,52間に直流電圧を印加する(図3のS05)。この直流電圧を受けてコンデンサ22が充電されると(図3のS06)、制御部21はIGBT1をターンオンさせ(図3のS07)、IGBT1のセンス電流に基づいて短絡電流を検出する。IGBT1のセンス電流が閾値以上となると、制御部21はIGBT1をターンオフさせるとともに(図3のS08)、ターンオフさせた後のセンス電流に基づいて、IGBT1が破壊されたか否かを判定する(図3のS09)。
実施の形態3においても、実施の形態1と同様に、IGBT1をターンオンさせると、短絡電流はその大部分が図7中に示す電流経路61を流れるため、試験装置110に大電流が流れることを防止することができる。したがって、実施の形態1に係る半導体試験装置および試験方法と同様の作用効果を得ることができる。
実施の形態4.
(試験体の第3構成例)
図8は、実施の形態4に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図8を参照して、実施の形態4に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、試験体の構成が異なる。
(試験体の第3構成例)
図8は、実施の形態4に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図8を参照して、実施の形態4に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、試験体の構成が異なる。
第3構成例に係る試験体200は、図1に示した第1構成例に係る試験体100における三相インバータ回路150の直流側に昇圧コンバータ回路210を追加したものである。昇圧コンバータ回路210は、半導体スイッチング素子7,8と、ダイオード17,18と、リアクトル81と、入力電極91,92とを有する。半導体スイッチング素子7,8の各々は、半導体スイッチング素子1〜6と同様に、正極、負極および制御電極を有しており、制御部21から制御電極に印加される制御信号に応じてオンオフを制御可能に構成される。図8の構成例では、半導体スイッチング素子7,8はIGBTである。以下の説明では、半導体スイッチング素子7,8を、IGBT7,8とも称する。入力電極91,92は「第1入力電極」および「第2入力電極」の一実施例に対応する。
昇圧コンバータ回路210において、IGBT7のエミッタ電極は高圧側主電極51と接続され、IGBT8のエミッタ電極は低圧側主電極52および低圧側入力電極92と接続される。IGBT7のエミッタ電極とIGBT8のコレクタ電極とは、リアクトル81の第1端子と接続される。リアクトル81の第2端子は高圧側入力電極91と接続される。
試験体200は、入力電極91,92間に印加される直流電圧を、昇圧コンバータ回路210によって、三相出力電極25に接続される負荷(例えばモータ)を駆動可能な電圧にまで昇圧し、この昇圧した電圧を三相インバータ回路150によって三相交流電圧に変換して負荷に供給するように構成される。具体的には、制御部21は、昇圧コンバータ回路210の出力電圧を目標電圧に設定するためのデューティ比を演算し、その演算したデューティ比に基づいて昇圧コンバータ回路210のIGBT7,8のオンオフを制御するための制御信号を生成する。制御部21はさらに、三相インバータ回路150のIGBT1〜6のオンオフを制御するための制御信号を生成する。制御部21は、生成した制御信号を、IGBT1〜8の制御電極に入力する。
第3構成例に係る試験体200においても、試験装置110は、実施の形態1に係る半導体試験方法を用いて、三相インバータ回路150を構成するIGBT1〜6の短絡試験を行なうことができる。
実施の形態5.
図9は、実施の形態5に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図9を参照して、実施の形態5に係る半導体試験装置110は、図8に示した実施の形態5に係る半導体試験装置110と比較して、試験体200に対する試験装置110の接続関係が異なる。
図9は、実施の形態5に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図9を参照して、実施の形態5に係る半導体試験装置110は、図8に示した実施の形態5に係る半導体試験装置110と比較して、試験体200に対する試験装置110の接続関係が異なる。
実施の形態5に係る半導体試験装置110は、試験体200の入力電極91,92間に接続される。具体的には、プローブ41は高圧側入力電極91に接続され、プローブ42は低圧側入力電極92に接続される。
(半導体試験装置の動作)
次に、実施の形態5に係る半導体試験装置110の動作について説明する。
次に、実施の形態5に係る半導体試験装置110の動作について説明する。
図10は、実施の形態5に係る半導体試験方法の処理手順を説明するためのフローチャートである。図10には、IGBT1を被検体としたときの短絡試験の処理手順が例示される。
図10に示すフローチャートは、図3に示したフローチャートにおけるステップS05をステップS051に置き換えたものである。ステップS051では、制御部21は、昇圧コンバータ回路210を構成するIGBT7,8のオンオフを制御することにより、入力電極91,92間に印加される直流電圧を目標電圧(例えば650V)に昇圧する。これにより、主電極51,52間に試験用の直流電圧(例えば650V)を発生させる。
ステップS06では、主電極51,52間に生成された直流電圧を受けて、試験体200内部のコンデンサ22の充電が行なわれる。直流電圧を受けてコンデンサ22が充電されると(S06)、制御部21はIGBT1をターンオンさせ(S07)、IGBT1のセンス電流に基づいて短絡電流を検出する。IGBT1のセンス電流が閾値以上となると、制御部21はIGBT1をターンオフさせるとともに(S08)、ターンオフさせた後のセンス電流に基づいて、IGBT1が破壊されたか否かを判定する(S09)。
実施の形態5においても、IGBT1をターンオンさせると、短絡電流はその大部分が図9中に示す電流経路61を流れるため、試験装置110に大電流が流れることを防止することができる。したがって、実施の形態1に係る半導体試験装置および試験方法と同様の作用効果を得ることができる。
さらに実施の形態5に係る試験装置110によれば、試験体200のアバランシェ試験を行なうことができる。アバランシェ試験とは、半導体スイッチング素子の制御電極に入力される制御信号をHレベルからLレベルに遷移させた瞬間に、リアクトルに蓄積されたエネルギーが正電極および負電極間に一気に流れ込むことによるアバランシェ破壊に対する耐性を評価するための試験である。
図11には、IGBT1を被検体としたときのアバランシェ試験の処理手順が例示される。
図11を参照して、図3と同じステップS01〜S03により、試験装置110によるアバランシェ試験が開始されると、試験装置110のプローブ41,42を、試験体100の主電極51,52にそれぞれ接続することにより、試験体100と試験装置110とが電気的に接続される。この状態において、ステップS03ではスイッチ33をオフ状態に保持することにより、コンデンサ32の充電を行なわない。
次に、ステップS041により、制御部21は、IGBT1およびIGBT2の各々のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT1およびIGBT2をターンオンさせる。
制御部21は、ステップS051により、昇圧コンバータ回路210を構成するIGBT7,8のオンオフを制御することにより、入力電極91,92間に印加される直流電圧を昇圧し、主電極51,52間に試験用の電圧(例えば650V)を発生させる。
ステップS06では、主電極51,52間に生成された直流電圧を受けて、試験体200内部のコンデンサ22の充電が行なわれる。またステップS061では、リアクトル81にエネルギーが蓄積される。
次に、制御部21は、ステップS071により、IGBT1のゲート電極にLレベルの制御信号を入力することにより、IGBT1をターンオフさせる。IGBT1がターンオフすると、リアクトル81に蓄積されたエネルギーによってIGBT1のコレクタ−エミッタ間電圧はIGBTのアバランシェ電圧まで上昇する。これによりIGBT1はアバランシェモードに入る。アバランシェモード中はリアクトル81に蓄えられたエネルギーがIGBT1によって消費されるため、IGBT1のエミッタ電流が減少する。IGBT1においてアバランシェ破壊が発生しない場合には、リアクトル81に蓄えられたエネルギーがすべて放出されるまでアバランシェモードが継続し、エミッタ電流が0となったタイミングでアバランシェモードが終了する。
一方、リアクトル81に蓄えられたエネルギーがすべて放出される前にIGBT1においてアバランシェ破壊が発生した場合には、IGBT1のコレクタ−エミッタ間電圧が0V近くまで減少する。このため、リアクトル81が再び磁気エネルギーを蓄え始め、IGBT1のエミッタ電流が上昇し始める。
制御部21は、ステップS09により、IGBT1のセンス電流に基づいて、IGBT1のエミッタ電流を基準時間監視する。基準時間は、リアクトル81のインダクタンス値を、IGBT1のアバランシェ電圧と電源電圧との差で除算した結果に基づいて設定することができる。制御部21は、エミッタ電流の上昇により、IGBT1をターンオフさせてから基準時間内にアバランシェ破壊が検出された場合(S09にてYES)、ステップS10により、IGBT1の動特性が不合格であると判定する。一方、エミッタ電流が0になった場合には、制御部21は、IGBT1のアバランシェ破壊が発生していない判断し(S09にてNO)、ステップS11により、IGBT1の動特性が合格であると判定する。
以上説明したように、実施の形態5に係る半導体試験装置および試験方法によれば、試験体200内部において主電極51,52間に接続されるコンデンサ22を充電し、コンデンサ22に蓄えられたエネルギーを用いて被検体の試験を実行する構成としたことにより、被検体の短絡破壊が発生した場合に、試験装置に大電流が流れることを防止することができる。
実施の形態6.
(試験体の第4構成例)
図12は、実施の形態6に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図12を参照して、実施の形態6に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、試験体の構成が異なる。
(試験体の第4構成例)
図12は、実施の形態6に係る半導体試験装置の構成を示す回路図である。図12を参照して、実施の形態6に係る半導体試験装置110は、図1に示した実施の形態1に係る半導体試験装置110と比較して、試験体の構成が異なる。
第4構成例に係る試験体200は、昇圧コンバータ回路210、スイッチ160,161、放電抵抗163および入力電極91,92を備える。入力電極91,92間には試験装置110が接続される。試験装置110が有する直流電源30の電源電圧VDは、例えば500V程度である。
昇圧コンバータ回路210は、マルチレベルチョッパ(Multi−Level Chopper)と呼ばれる。昇圧コンバータ回路210は、半導体スイッチング素子7〜10と、ダイオード17〜20と、リアクトル81と、コンデンサ24,25とを有する。
半導体スイッチング素子7〜10の各々は、半導体スイッチング素子1〜6と同様に、正極、負極および制御電極を有しており、制御部21から制御電極に印加される制御信号に応じてオンオフを制御可能に構成される。図12の構成例では、半導体スイッチング素子7〜10はIGBTである。以下の説明では、半導体スイッチング素子7〜10を、IGBT7〜10とも称する。
昇圧コンバータ回路210において、IGBT7〜10は高圧側主電極51と低圧側主電極52との間に直列に接続される。IGBT7のコレクタ電極は高圧側主電極51と接続される。IGBT8のエミッタ電極とIGBT9のコレクタ電極とは、リアクトル81の第1端子と接続される。リアクトル81の第2端子は高圧側入力電極91と接続される。IGBT10のエミッタ電極は低圧側主電極52および低圧側入力電極92と接続される。IGBT7〜10はそれぞれ、「第1半導体素子」、「第2半導体素子」、「第3半導体素子」および「第4半導体素子」の一実施例に対応する。
コンデンサ24の第1端子はリアクトル81の第2端子および高圧側入力電極91と接続され、第2端子は低圧側入力電極92と接続される。コンデンサ24は、入力電極91,92間の電圧変動を低減するための平滑コンデンサである。
コンデンサ25の第1端子はIGBT7のエミッタ電極およびIGBT8のコレクタ電極と接続され、第2端子はIGBT9のエミッタ電極およびIGBT10のコレクタ電極と接続される。コンデンサ25は、蓄えられた電荷を遷移させることによって入力電圧に電圧を重畳させて昇圧するように構成されたチャージポンプである。コンデンサ25は「第3コンデンサ」の一実施例に対応する。
スイッチ161の第1端子は高圧側入力電極91と接続され、第2端子はリアクトル81の第2端子と接続される。スイッチ161は「第2スイッチ」の一実施例に対応する。スイッチ160および放電抵抗163は、スイッチ161の第2端子および低圧側入力電極92の間に直列に接続される。
第4構成例に係る試験体200は、入力電極91,92間に印加される直流電圧を、昇圧コンバータ回路210によって、主電極51,52間に接続される負荷を駆動可能な電圧にまで昇圧して負荷に供給するように構成される。具体的には、制御部21は、昇圧コンバータ回路210の出力電圧を目標電圧に設定するためのデューティ比を演算し、その演算したデューティ比に基づいて昇圧コンバータ回路210のIGBT7〜10のオンオフを制御するための制御信号を生成する。制御部21は、生成した制御信号をIGBT7〜10の制御電極に入力する。
(半導体試験装置の動作)
次に、実施の形態6に係る半導体試験装置110の動作について説明する。
次に、実施の形態6に係る半導体試験装置110の動作について説明する。
最初に、IGBT7を被検体とし、動特性試験としてIGBT7の短絡試験を行なうときの処理手順について説明する。なお、短絡試験中、IGBT8,9は常時オフ状態とする。
図13は、実施の形態6に係る短絡試験における試験装置110および試験体200の動作を説明するためのタイミングチャートである。図13には上から順に、スイッチ161、スイッチ160、IGBT10のゲート電圧、IGBT7のゲート電圧、コンデンサ25の端子間電圧V0、コンデンサ24の端子間電圧V1、コンデンサ22の端子間電圧V2、IGBT10のコレクタ−エミッタ間(CE間)電圧、IGBT7のCE間電圧および、IGBT7のエミッタ電流の波形が示されている。図13の例では、スイッチ161,160もIGBTと同様、Lレベルの制御信号を受けてオフされ、Hレベルの制御信号を受けてオンされるものとする。
図14は、IGBT7を被検体としたときの短絡試験の処理手順を説明するためのフローチャートである。図13および図14を用いて、実施の形態6に係る半導体試験方法について説明する。
図14を参照して、ステップS21により試験装置110による短絡試験が開始されると、ステップS22により、試験装置110のプローブ41,42を、試験体200の入力電極91,92にそれぞれ接続することにより、試験体200と試験装置110とが電気的に接続される。また試験装置110のプローブ43を試験体200の制御端子53に接続することにより、制御部21と制御部31とが通信可能に接続される。この状態において、ステップS23では、制御部31は、スイッチ33をオフ状態に保持することにより、コンデンサ32の充電を行なわない。
次に、ステップS24により、制御部21は、制御部31からの指令を受けてスイッチ161にHレベルの制御信号を入力することにより、スイッチ161をターンオンさせる(図13の時刻t0)。スイッチ161がオン状態となると、入力電極91,92間に印加される直流電圧VDを受けて試験体200内部のコンデンサ24,22が充電される。これにより、コンデンサ24,22の端子間電圧V1,V2がそれぞれ上昇し、V1=V2=直流電圧VDとなる。
コンデンサ24,22が充電されると、ステップS25により、制御部21は、スイッチ161をターンオフさせるとともに、スイッチ160をターンオンさせる(図13の時刻t1)。スイッチ161をオフしたことにより、試験体200と試験装置110とは電気的に遮断される。この状態でスイッチ160をオンすると、コンデンサ24の放電が開始される。一方、ダイオード17によりコンデンサ22の放電は行なわれない。
次に、ステップS26により、制御部21は、制御部31からの指令を受けてIGBT10のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT10をターンオンさせる(図13の時刻t2)。IGBT10がオンすることにより、IGBT7のCE間電圧=直流電圧VDとなる。IGBT10がオン状態において、さらにステップS27により、制御部21は、制御部31からの指令を受けてIGBT7のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT7をターンオンさせる(図13の時刻t3)。
IGBT7,10がともにオンすることにより、主電極51,52間が短絡(ショート)されると、ステップS28により、コンデンサ22の放電が開始される。コンデンサ22に蓄えられた電荷によって主電極51,52間に短絡電流が流れ始める。短絡電流は、図12中に実線で示す電流経路160を通って、コンデンサ22の正極からIGBT7、コンデンサ25およびIGBT10を経由してコンデンサ22の負極に流れる。
制御部21は、IGBT7のセンス電流に基づいてIGBT7のエミッタ電流を監視する。センス電流が閾値以上になった場合、制御部21は、IGBT7の過電流を検知する。この場合、制御部21は、ステップS29により、IGBT7のゲート電極に入力する制御信号をHレベルからLレベルに遷移させることにより、IGBT7をターンオフさせる(図13の時刻t4)。
Lレベルの制御信号を受けてもIGBT7がターンオフされないことによって、センス電流が増加し続ける場合、制御部21は、IGBT7が破壊されたものと判断し(S30にてYES)、ステップS31により、IGBT7の動特性が不合格であると判定する。一方、IGBT7が正常にターンオフされることによって、センス電流が減少した場合には、制御部21は、IGBT7が破壊されていないと判断し(S30にてNO)、ステップS32により、IGBT7の動特性が合格であると判定する。
なお、IGBT10を被検体として短絡試験を行なう場合には、上記の説明においてIGBT7をIGBT10に置き換えるとともに、IGBT10をIGBT7に置き換えればよい。ただし、図13の時刻t1においてコンデンサ24を放電しない場合、時刻t2においてコンデンサ25が充電されてしまうため、短絡試験を行なうことができない。
次に、IGBT8を被検体とし、動特性試験としてIGBT8の短絡試験を行なうときの処理手順について説明する。
図15は、実施の形態6に係る短絡試験における試験装置110および試験体200の動作を説明するためのタイミングチャートである。図15には上から順に、スイッチ161、スイッチ160、IGBT10のゲート電圧、IGBT9のゲート電圧、IGBT8のゲート電圧、IGBT7のゲート電圧、コンデンサ25の端子間電圧V0、コンデンサ24の端子間電圧V1、コンデンサ22の端子間電圧V2、IGBT9のCE間電圧、IGBT8のCE間電圧および、IGBT8のエミッタ電流の波形が示されている。図15の例では、スイッチ161,160もIGBTと同様、Lレベルの制御信号を受けてオフされ、Hレベルの制御信号を受けてオンされるものとする。
図16は、IGBT8を被検体としたときの短絡試験の処理手順を説明するためのフローチャートである。図15および図16を用いて、実施の形態6に係る半導体試験方法について説明する。
図16を参照して、ステップS21により試験装置110による短絡試験が開始されると、ステップS22により、試験装置110のプローブ41,42を、試験体200の入力電極91,92にそれぞれ接続することにより、試験体200と試験装置110とが電気的に接続される。また試験装置110のプローブ43を試験体200の制御端子53に接続することにより、制御部21と制御部31とが通信可能に接続される。この状態において、ステップS23では、制御部31は、スイッチ33をオフ状態に保持することにより、コンデンサ32の充電を行なわない。
次に、ステップS240により、制御部21は、制御部31からの指令を受けてスイッチ161にHレベルの制御信号を入力することにより、スイッチ161をターンオンさせる。さらに制御部21は、制御部31からの指令を受けてIGBT10のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT10をターンオンさせる(図15の時刻t0)。スイッチ161およびIGBT10がオン状態となると、入力電極91,92間に印加される直流電圧VDを受けて試験体200内部のコンデンサ25,24,22が充電される。これにより、コンデンサ25,24,22の端子間電圧V0,V1,V2が上昇し、V0=V1=V2=直流電圧VDとなる。
コンデンサ25,24,22が充電されると、ステップS25により、制御部21は、スイッチ161をターンオフさせるとともに、スイッチ160をターンオンさせる(図15の時刻t1)。スイッチ161に代えてスイッチ160がオン状態になると、コンデンサ24の放電が開始される。一方、ダイオード17によりコンデンサ22の放電は行なわれない。またダイオード18によりコンデンサ25の放電は行なわれない。
次に、ステップS260により、制御部21は、制御部31からの指令を受けてIGBT9のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT9をターンオンさせる(図15の時刻t2)。IGBT9がオンすることにより、IGBT8のCE間電圧=直流電圧VDとなる。IGBT9がオン状態において、さらにステップS270により、制御部21は、制御部31からの指令を受けてIGBT8のゲート電極にHレベルの制御信号を入力することにより、IGBT8をターンオンさせる(図15の時刻t3)。
IGBT8,9がともにオンすることにより、コンデンサ25の端子間が短絡(ショート)されると、ステップS28により、コンデンサ25の放電が開始される。コンデンサ25に蓄えられた電荷によってIGBT8,9に短絡電流が流れ始める。短絡電流は、図15中に破線で示す電流経路161を通って、コンデンサ25の正極からIGBT8およびIGBT9を経由してコンデンサ25の負極に流れる。
制御部21は、IGBT8のセンス電流に基づいてIGBT8のエミッタ電流を監視する。センス電流が閾値以上になった場合、制御部21は、IGBT8の過電流を検知する。この場合、制御部21は、ステップS290により、IGBT8のゲート電極に入力する制御信号をHレベルからLレベルに遷移させることにより、IGBT8をターンオフさせる(図15の時刻t4)。
Lレベルの制御信号を受けてもIGBT8がターンオフされないことによって、センス電流が増加し続ける場合、制御部21は、IGBT8が破壊されたものと判断し(S300にてYES)、ステップS31により、IGBT8の動特性が不合格であると判定する。一方、IGBT8が正常にターンオフされることによって、センス電流が減少した場合には、制御部21は、IGBT8が破壊されていないと判断し(S300にてNO)、ステップS32により、IGBT8の動特性が合格であると判定する。
なお、IGBT9を被検体として短絡試験を行なう場合には、上記の説明においてIGBT8をIGBT9に置き換えるとともに、IGBT9をIGBT8に置き換えればよい。ただし、図15の時刻t1においてコンデンサ24を放電しない場合、時刻t2においてIGBT9をオンすると、V1+V0=V2となるようにコンデンサ24の電荷が移動する。コンデンサ22,23,24の容量が同一である場合、V0=VD/2となってしまう。この場合、短絡電流が本来の短絡電流の1/2の大きさとなってしまうため、精度良い短絡試験を行なうことができない。
以上説明したように、実施の形態6に係る半導体試験装置および試験方法によれば、主電極51,52間に直列接続されたIGBT7〜10と、チャージポンプ用のコンデンサ25とを含むマルチレベルチョッパを有する試験体200内部において主電極51,52間に接続されるコンデンサ22を充電し、コンデンサ22に蓄えられたエネルギーを用いてIGBT7またはIGBT10の試験を実行する構成としたことにより、被検体の短絡破壊が発生した場合に、試験装置に大電流が流れることを防止することができる。
また上記構成において、試験体200内部のコンデンサ25を充電し、コンデンサ25に蓄えられたエネルギーを用いてIGBT8またはIGBT9の試験を実行する構成としたことにより、被検体の短絡破壊が発生した場合に、試験装置に大電流がなれることを防止することができる。
(その他の構成例)
上述した実施の形態1〜6に係る半導体試験装置110において、制御部31は、図17に示すように、ファンクションジェネレータ310およびパルスジェネレータ312を用いて構成することができる。図17に示す第1構成例では、ファンクションジェネレータ310は、所望の波形および/または所望の周波数を有する信号電圧を発生させる。パルスジェネレータ312は、ファンクションジェネレータ310により生成された信号電圧に基づいて、試験体100(または200)の三相インバータ回路150(昇圧コンバータ回路210を含む)を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を制御部21へ送信する。
上述した実施の形態1〜6に係る半導体試験装置110において、制御部31は、図17に示すように、ファンクションジェネレータ310およびパルスジェネレータ312を用いて構成することができる。図17に示す第1構成例では、ファンクションジェネレータ310は、所望の波形および/または所望の周波数を有する信号電圧を発生させる。パルスジェネレータ312は、ファンクションジェネレータ310により生成された信号電圧に基づいて、試験体100(または200)の三相インバータ回路150(昇圧コンバータ回路210を含む)を制御するための制御信号を生成し、生成した制御信号を制御部21へ送信する。
あるいは、図18に示す第2構成例のように、制御部31は、プロセッサ314、メモリ316、入出力インターフェイス(I/F)318および通信I/F320を有する構成とすることができる。これらの各部は、図示しないバスを介して互いに通信可能に接続される。
プロセッサ314は、典型的には、CPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro Processing Unit)などの演算処理部である。プロセッサ314は、メモリ316に記憶されたプログラムを読み出して実行することで、試験装置110の各部の動作を制御する。
メモリ316、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)およびフラッシュメモリなどの不揮発性メモリによって実現される。メモリ316は、プロセッサ314によって実行されるプログラム、またはプロセッサ314によって用いられるデータなどを記憶する。
入出力I/F318は、プロセッサ314と、表示部324および入力部322との間で各種データをやり取りするためのインターフェイスである。表示部324は、画像を表示可能な液晶パネルなどで構成される。入力部322は、試験装置110に対するユーザの操作入力を受け付ける。入力部322は、典型的には、タッチパネル、キーボード、マウスなどで構成される。
通信I/F320は、試験装置110と試験体100,200を含む他の装置との間で各種データをやり取りするための通信インターフェイスであり、アダプタまたはコネクタなどによって実現される。なお、通信方式は、無線LAN(Local Area Network)などによる無線通信方式であってもよいし、USB(Universal Serial Bus)などを利用した有線通信方式であってもよい。
実施の形態7.
実施の形態7では、上述した実施の形態1〜6において試験体100,200となる半導体装置の製造方法について説明する。言い換えれば、実施の形態7では、実施の形態1〜5に係る半導体試験方法を製造工程に含む、半導体装置の製造方法を説明する。
実施の形態7では、上述した実施の形態1〜6において試験体100,200となる半導体装置の製造方法について説明する。言い換えれば、実施の形態7では、実施の形態1〜5に係る半導体試験方法を製造工程に含む、半導体装置の製造方法を説明する。
本製造方法により製造される半導体装置は、半導体スイッチング素子を有しており、第1構成例(図1参照)、第2構成例(図7参照)、第3構成例(図8参照)および第4構成例(図12参照)の試験体100,200が適用され得る。以下の説明では、半導体装置は、第1構成例の試験体100(図1参照)であるとする。すなわち、半導体装置は、フルブリッジ型の三相インバータ回路150、制御部21、コンデンサ22および放電抵抗23を有している。
図19は、実施の形態6に係る半導体装置の製造方法を説明するためのフローチャートである。
図19参照して、半導体装置の製造方法は、半導体装置を組み立てる工程(S100)と、組み立てた半導体装置の動特性を試験する工程(S200)と、試験に合格した半導体装置を製品化する工程(S300)とを備える。
半導体装置を組み立てる工程(S100)では、三相インバータ回路150を作製する工程(S110)、制御部21を作製する工程(S120)、作製した三相インバータ回路150、制御部21、放電抵抗23およびコンデンサ22を実装する工程(S130)および、実装した三相インバータ回路150、制御部21、放電抵抗23およびコンデンサ22間を配線する工程(S140)とを有する。
三相インバータ回路150を作製する工程(S110)では、基板上に半導体スイッチング素子(IGBT)1〜6およびダイオード11〜16が実装される。
制御部21を作製する工程(S120)では、基板上に、制御部21を構成するファンクションジェネレータ(またはマイクロコンピュータ)および、半導体スイッチング素子のゲートドライブ回路などが実装される。
実装する工程(S130)では、半導体装置の筐体に、三相インバータ回路150が作製された基板、および制御部21が作製された基板が実装される。筐体にはさらに、放電抵抗23およびコンデンサ22が実装される。
配線する工程(S140)では、筐体に実装された基板上の電極、放電抵抗23およびコンデンサ22間を配線で接続することにより、三相インバータ回路150、制御部21、放電抵抗23およびコンデンサ22が互いに電気的に接続される。これにより、図1に示す半導体装置(試験体100)が組み立てられる。
なお、半導体装置を組み立てる工程(S100)では、個別に作製した三相インバータ回路150、制御部21などの機能を確認する試験を実施し、当該試験に合格したものを半導体装置の筐体に実装する構成とする。あるいは、三相インバータ回路150および制御部21を個別に作製せずに、半導体装置の筐体にこれらの部品を直接的に作製する構成としてもよい。後者の構成では、前者の構成に比べて、各部品を試験する作業を省略できるため、工数を減らすことができる一方、不良率が悪化する可能性がある。したがって、工数増加による原価率の上昇と、不良率の悪化による原価率の上昇とを比較し、上昇分が少ない構成を採用すればよい。
次に、試験する工程(S200)では、組み立てられた半導体装置を試験体として、特性試験が実行される。本工程(S200)では、図3で説明した処理手順に従って、半導体装置の特性試験が行なわれる。すなわち、半導体装置に対して半導体試験装置110(図1参照)が電気的に接続されると、被検体となる半導体スイッチング素子の動特性の試験(短絡試験など)が実行される。
次に、製品化する工程(S300)では、最初に、試験する工程(S200)での試験結果が合格であるか、不合格であるかが判定される(S310)。次に、試験結果が合格(S310にてYES)であった半導体装置について、筐体に上蓋を取り付ける工程(S320)が行なわれる。これにより、半導体装置の筐体が封止されて、製品となる。このとき、試験結果が不合格(S310にてNO)であった半導体装置は除外される。製品化された半導体装置は、出荷する工程(S330)によって出荷される。
図19に示される半導体装置の製造方法のうち、半導体装置を試験する工程(S200)においては、実施の形態1で説明したように、半導体装置内部において主電極51,52間に接続されるコンデンサ22を予め充電し、このコンデンサ22に蓄えられたエネルギーを用いて被検体の特性試験が実行される。これにより、試験中に被検体が破壊した場合において、半導体試験装置に大電流が流れることを防止することができる。この結果、半導体素子の破壊電流による半導体試験装置の損傷の進行を抑えることができる。
なお、本開示は、その開示の範囲内において、各実施の形態を組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略したりすることが可能である。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本開示の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1〜10 半導体スイッチング素子、11〜18 ダイオード、25 三相出力電極、21,31 制御部、22,32 コンデンサ、23,163 放電抵抗、30 直流電源、33,160,161 スイッチ、41〜43 プローブ、51,52 主電極、53 制御端子、61,62 電流経路、81 リアクトル、91,92 入力電極、100,200 試験体、110 半導体試験装置(試験装置)、150 三相インバータ回路、210 昇圧コンバータ回路、310 ファンクションジェネレータ、312 パルスジェネレータ、314 プロセッサ、316 メモリ、318 入出力I/F、320 通信I/F、322 入力部、324 表示部。
Claims (16)
- 第1半導体素子を有する試験体の特性を試験するための半導体試験装置であって、
前記第1半導体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される第1制御信号に応じてオンまたはオフされ、
前記試験体は、
前記第1半導体素子の正極と電気的に接続される第1主電極と、
前記第1半導体素子の負極と電気的に接続される第2主電極と、
前記第1主電極および前記第2主電極の間に電気的に接続される第1コンデンサとをさらに有し、
前記半導体試験装置は、
第1プローブおよび第2プローブと、
前記第1プローブおよび前記第2プローブの間に電気的に接続される直流電源と、
前記第1制御信号を生成するための制御部とを備え、
前記第1プローブが前記第1主電極に接続され、かつ、前記第2プローブが前記第2主電極に接続されたとき、前記制御部は、
前記直流電源から供給される直流電圧により前記第1コンデンサを充電し、かつ、
前記第1コンデンサを充電した後に、前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力する、半導体試験装置。 - 前記第1プローブおよび前記第2プローブの間に電気的に直列に接続される第1スイッチおよび第2コンデンサをさらに備え、
前記第1プローブが前記第1主電極に接続され、かつ、前記第2プローブが前記第2主電極に接続されたとき、前記制御部は、前記第1スイッチをオフ状態に保持しながら前記第1コンデンサを充電する、請求項1に記載の半導体試験装置。 - 前記第2コンデンサの静電容量は、前記第1コンデンサの静電容量よりも大きい、請求項2に記載の半導体試験装置。
- 前記試験体は、前記第1主電極および前記第2主電極の間に、前記第1半導体素子と電気的に直列に接続される第2半導体素子をさらに有しており、
前記第2半導体素子は、正極、負極および制御電極を有し、制御電極に入力される第2制御信号に応じてオンまたはオフされ、
前記第1プローブが前記第1主電極に接続され、かつ、前記第2プローブが前記第2主電極に接続されたとき、前記制御部は、
前記第2半導体素子をオンするための前記第2制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力し、
前記第1コンデンサを充電した後であり、かつ、前記第2半導体素子がターンオンした後に、前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力する、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体試験装置。 - 前記試験体は、
第1入力電極と、
第2入力電極と、
前記第1入力電極および前記第2入力電極間に入力される直流電圧を昇圧して前記第1主電極および前記第2主電極間に出力する昇圧コンバータ回路とをさらに含み、
前記第1プローブが前記第1主電極に接続され、かつ、前記第2プローブが前記第2主電極に接続されたとき、前記制御部は、
前記直流電源から供給される直流電圧を昇圧した電圧により前記第1コンデンサを充電するように前記昇圧コンバータ回路を制御し、かつ、
前記第1コンデンサを充電した後に、前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力する、請求項1から4のいずれか1項に記載の半導体試験装置。 - 前記試験体は、
第1入力電極と、
第2入力電極と、
リアクトルに蓄えられるエネルギーを用いて前記第1入力電極および前記第2入力電極間に入力される直流電圧を昇圧し、前記第1主電極および前記第2主電極間に出力する昇圧コンバータ回路とをさらに含み、
前記第1プローブが前記第1入力電極に接続され、かつ、前記第2プローブが前記第2入力電極に接続されたとき、前記制御部は、
前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力するとともに、前記第2半導体素子をオンするための前記第2制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力し、
前記直流電源から供給される直流電圧を昇圧した電圧により前記第1コンデンサを充電するように前記昇圧コンバータ回路を制御し、かつ、
前記第1コンデンサを充電した後に、前記第1半導体素子をオフするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力する、請求項4に記載の半導体試験装置。 - 前記試験体は、
高圧側の第1入力電極と、
前記第2主電極に接続される、低圧側の第2入力電極と、
前記第1主電極および前記第2主電極の間に、前記第1半導体素子と電気的に直列に接続される第2半導体素子、第3半導体素子および第4半導体素子と、
前記第1半導体素子、前記第2半導体素子、前記第3半導体素子および前記第4半導体素子にそれぞれ逆並列に接続される第1から第4のダイオードをさらに有しており、
前記第2半導体素子、前記第3半導体素子および前記第4半導体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される第2制御信号、第3制御信号および第4制御信号に応じてそれぞれオンまたはオフされ、
前記試験体は、
前記第1半導体素子の負極および前記第2半導体素子の正極と、前記第3半導体素子の負極および前記第4半導体素子の正極との間に接続される第3コンデンサと、
前記第2半導体素子の負極および前記第3半導体素子の正極と前記第1入力電極との間に電気的に直列に接続されるリアクトルおよび第2スイッチとをさらに有しており、
前記第1プローブが前記第1入力電極に接続され、かつ、前記第2プローブが前記第2入力電極に接続されたとき、前記制御部は、
前記第2スイッチをオンすることにより前記第1コンデンサを充電し、
前記第1コンデンサを充電した後に前記第2スイッチをオフするとともに、前記第2半導体素子をオンするための前記第4制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力し、
前記第4半導体素子がターンオンした後に、前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力する、請求項1から3のいずれか1項に記載の半導体試験装置。 - 前記第1プローブが前記第1入力電極に接続され、かつ、前記第2プローブが前記第2入力電極に接続されたとき、前記制御部は、
前記第2スイッチをオンするとともに、前記第4半導体素子をオンするための前記第4制御信号を前記第4半導体素子の制御電極に入力し、
前記第1コンデンサおよび前記第3コンデンサを充電した後に前記第2スイッチをオフするとともに、前記第3半導体素子をオンするための前記第3制御信号を前記第3半導体素子の制御電極に入力し、
前記第3半導体素子がターンオンした後に、前記第2半導体素子をオンするための前記第2制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力する、請求項7に記載の半導体試験装置。 - 第1半導体素子を有する試験体の特性を試験するための半導体試験方法であって、
前記第1半導体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される第1制御信号に応じてオンまたはオフされ、
前記試験体は、
前記第1半導体素子の正極と電気的に接続される第1主電極と、
前記第1半導体素子の負極と電気的に接続される第2主電極と、
前記第1主電極および前記第2主電極の間に電気的に接続される第1コンデンサとをさらに有し、
前記半導体試験方法は、
前記第1主電極および前記第2主電極の間に電気的に接続された直流電源から供給される直流電圧により前記第1コンデンサを充電するステップと、
前記第1コンデンサを充電した後に、前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力するステップとを備える、半導体試験方法。 - 前記直流電源の正極および負極の間には、第2コンデンサおよび第1スイッチの直列回路が電気的に接続されており、
前記第1コンデンサを充電するステップは、前記第1スイッチをオフ状態に保持しながら前記第1コンデンサを充電するステップを含む、請求項9に記載の半導体試験方法。 - 前記試験体は、前記第1主電極および前記第2主電極の間に、前記第1半導体素子と電気的に直列に接続される第2半導体素子をさらに有しており、前記第2半導体素子は、正極、負極および制御電極を有し、制御電極に入力される第2制御信号に応じてオンまたはオフされ、
前記半導体試験方法は、前記第2半導体素子をオンするための前記第2制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力するステップをさらに備え、
前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力するステップは、前記第1コンデンサを充電した後であり、かつ、前記第2半導体素子がターンオンした後に、前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力するステップを含む、請求項9または10に記載の半導体試験方法。 - 前記試験体は、
第1入力電極と、
第2入力電極と、
前記第1入力電極および前記第2入力電極間に入力される直流電圧を昇圧して前記第1主電極および前記第2主電極間に出力する昇圧コンバータ回路とをさらに含み、
前記第1コンデンサを充電するステップは、前記直流電源から供給される直流電圧を昇圧した電圧により前記第1コンデンサを充電するように前記昇圧コンバータ回路を制御するステップを含む、請求項9から11のいずれか1項に記載の半導体試験方法。 - 前記試験体は、
第1入力電極と、
第2入力電極と、
リアクトルに蓄えられるエネルギーを用いて前記第1入力電極および前記第2入力電極間に入力される直流電圧を昇圧し、前記第1主電極および前記第2主電極間に出力する昇圧コンバータ回路とをさらに含み、
前記半導体試験方法は、
前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力するとともに、前記第2半導体素子をオンするための前記第2制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力するステップと、
前記直流電源から供給される直流電圧を昇圧した電圧により前記第1コンデンサを充電するように前記昇圧コンバータ回路を制御するステップと、
前記第1コンデンサを充電した後に、前記第1半導体素子をオフするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力するステップとをさらに備える、請求項11に記載の半導体試験方法。 - 前記試験体は、
高圧側の第1入力電極と、
前記第2主電極に接続される、低圧側の第2入力電極と、
前記第1主電極および前記第2主電極の間に、前記第1半導体素子と電気的に直列に接続される第2半導体素子、第3半導体素子および第4半導体素子とをさらに有しており、前記第1半導体素子、前記第2半導体素子、前記第3半導体素子および前記第4半導体素子の各々は、逆並列接続されるダイオードを含み、
前記第2半導体素子、前記第3半導体素子および前記第4半導体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される第2制御信号、第3制御信号および第4制御信号に応じてそれぞれオンまたはオフされ、
前記試験体は、
第1端子が前記第1半導体素子の負極および前記第2半導体素子の正極に接続され、第2端子が前記第3半導体素子の負極および前記第4半導体素子の正極に接続される第3コンデンサと、
前記第2半導体素子の負極および前記第3半導体素子の正極と前記第1入力電極との間に電気的に直列に接続されるリアクトルおよび第2スイッチとをさらに有しており、
前記第1入力電極および前記第2入力電極の間に直流電源が電気的に接続されたときに、前記第2スイッチをオンすることにより前記第1コンデンサを充電するステップと、
前記第1コンデンサを充電した後に前記第2スイッチをオフするとともに、前記第2半導体素子をオンするための前記第4制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力するステップと、
前記第4半導体素子がターンオンした後に、前記第1半導体素子をオンするための前記第1制御信号を前記第1半導体素子の制御電極に入力するステップとをさらに備える、請求項9または10に記載の半導体試験方法。 - 前記第2スイッチをオンするとともに、前記第4半導体素子をオンするための前記第4制御信号を前記第4半導体素子の制御電極に入力することにより前記第1コンデンサおよび前記第3コンデンサを充電するステップと、
前記第1コンデンサおよび前記第3コンデンサを充電した後に前記第2スイッチをオフするとともに、前記第3半導体素子をオンするための前記第3制御信号を前記第3半導体素子の制御電極に入力するステップと、
前記第3半導体素子がターンオンした後に、前記第2半導体素子をオンするための前記第2制御信号を前記第2半導体素子の制御電極に入力するステップとをさらに備える、請求項14に記載の半導体試験方法。 - 半導体素子を有する半導体装置の製造方法であって、
前記半導体素子を筐体に実装することにより前記半導体装置を組み立てる工程と、
前記半導体装置の特性を試験する工程と、
前記試験する工程において合格した前記半導体装置を製品化する工程とを備え、
前記半導体素子は、正極、負極および制御電極を有しており、制御電極に入力される制御信号に応じてオンまたはオフされ、
前記半導体装置は、
前記半導体素子の正極と電気的に接続される第1主電極と、
前記半導体素子の負極と電気的に接続される第2主電極と、
前記第1主電極および前記第2主電極の間に電気的に接続される第1コンデンサとをさらに有し、
前記試験する工程は、
前記第1主電極および前記第2主電極の間に電気的に接続された直流電源から供給される直流電圧により前記第1コンデンサを充電するステップと、
前記第1コンデンサを充電した後に、前記半導体素子をオンするための前記制御信号を前記半導体素子の制御電極に入力するステップとを備える、半導体装置の製造方法。
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