JP5298988B2 - メモリバックアップ制御装置、メモリバックアップ制御方法及びプログラム - Google Patents

メモリバックアップ制御装置、メモリバックアップ制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、USBパワーと補助電源を用いたメモリバックアップ制御装置、メモリバックアップ制御方法及びプログラムに関する。
各種電子機器において、突然の停電や電源断時にメモリをバックアップする機能が必要とされている。特に、ファクシミリなどでは、送信側/受信側が離れており、確実にデータの送受信を行うために、データ送受信時のメモリをバックアップするニーズが非常に高い。また、レーザプリンタ(Laser Printer、以下LPと記述する)をベースとした多機能周辺装置(Multi Function Peripheral:MFP、以下MFPと記述する)などの小型のMFPやファクシミリ(以下、FAXと記述する)などでは、メモリの集約のためにFAXだけにメモリを有する従来の大型のMFPの構成とは異なり、コピー、プリンタ、FAXなど全ての機能のワークメモリとしてDRAM(DRAM:Dynamic Random ACCESS Memory、以下DRAMと記述する)を使用する事がある。そのような機器において、停電などの電源断時にFAXの画像データを電池でバックアップするメモリバックアップの技術が知られている。
しかし、メモリを共通化することでメモリ容量は大容量になり、電池での長時間のバックアップにはある程度の容量のものが必要となったり、DIMM(DIMM:Dual Inline Memory Module、以下DIMMと記述する)メモリなどの増設メモリをバックアップするにはバックアップするためには更に大きな電流を必要としてしまうという問題がある。
また、USB(USB:Universal Serial Bus、以下USBと記述する)経由でUSBのバスパワーを装置に給電する技術も既に知られており、省エネ状態時などにバスパワーを使用してCTLボードへ給電なども行なわれている。
しかし、今までの電池によるバックアップの構成では、電池の寿命の問題から電源断時のバックアップをFAXデータのみに制限する方式が多く取られており、その他のデータ(プリンタやコピーなどのデータ)は電源断発生時にメモリ内に有ったとしてもそのまま消えてしまうという問題があった。この問題を解決するには、大型の電池を搭載すればよいが、そのためにはコスト増や大きなレイアウトの場所を必要とするという問題もあった。
補助電源でのバックアップで発生する問題を解決するために、機器内部の補助電源から電源を供給する方式以外にも、省エネ時やバックアップ時にUSBのバスパワーを用いて電源を供給するという機器もあるが、それらの機器においては、USBバスパワーの供給状況によって電源供給の切り分けがなされており、機器自体の詳細な状況によって(例えばメモリに格納されているデータによって)電源供給を変動させる事が出来ていないという問題があった。
例えば特許文献1には、商用電源に障害が発生した場合であっても、適切に記憶手段に記憶されている画像情報の消失を防ぐ目的で、電源断時にUSBバスパワーを検知するUSBバスパワー検知部でバスパワーを検知した場合にはUSBからのバスパワーでの給電を実施する方法が開示され、2次電池とUSBのバスパワーをバスパワーの電源検知によって切り替える構成が開示されている。
また特許文献2には、PCとMFPを含めたシステム全体で省エネスタンバイ時の消費電力を削減し、MFPの電源寿命を延ばす目的で、省エネ時にUSBからのバスパワーでの給電を実施する方法が開示され、この機器はUSBバスパワーを検知するUSBバスパワー検知部、省エネ時に電源を供給する部分を選択できる電圧制御部を有し、省エネ時にUSBバスパワーを検知し、バスパワーの有無により電圧制御部で電源を供給する個所を選択できる構成が開示されている。
しかし、特許文献1及び2に記載されている方法では、機器自体の詳細な状況によって、例えばメモリに格納されているデータによって、電源供給を変動させる事が出来ていないため、電源断時などの状況では、その状況に合った電源供給が出来ていないという問題は解消できていない。
そこで本発明は、上記問題点に鑑みてなされたもので、USBのインターフェースと内部の補助電源を有したバックアップ機能を持つ機器にて、メモリバックアップ時にメモリに格納されているデータによって、電源供給状況から最適なバックアップ電源を選択することで、電源断時により機器の状況に合ったバックアップを可能とするメモリバックアップ装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明に係るメモリバックアップ制御装置は、装置に電源を供給する主電源と、主電源がオフの時に装置に電源を供給できる補助電源と、USBバスパワーから電源供給を受けることができるUSBインターフェースと、を有し、供給される主電源がオフになったことを検知する主電源オフ検知手段と、USBバスパワーの電源供給状態を検知するUSBバスパワー検知手段と、装置に供給される電源を制御するための電源制御手段と、装置のメモリとして使用するメモリに格納されたデータのジョブの種類に基づいてメモリのデータのバックアップ方法を制御するためのバックアップ制御方法テーブルを決定するバックアップ手段と、電源制御手段による電源の供給とバックアップ手段によるメモリのバックアップと、を制御するシステム制御手段と、を備え、システム制御手段は、主電源オフ検知手段により主電源がオフになったことを検知した場合、USBバスパワー検知手段により検出されたUSBバスパワー供給情報と、バックアップ手段により決定されたバックアップ制御方法テーブルと、に基づいて、電源の供給と、メモリのバックアップと、を制御することを特徴とする。
また本発明に係るメモリバックアップ制御方法は、装置に電源を供給する主電源と、記主電源がオフの時に装置に電源を供給できる装置内部の補助電源と、USBバスパワーから電源供給を受けることができるUSBインターフェースと、を備える、メモリバックアップ制御装置のメモリバックアップ制御方法であって、供給される主電源がオフになったことを検知する主電源オフ検知工程と、USBバスパワーの電源供給状態を検知するUSBバスパワー検知工程と、装置に供給される電源を制御するための電源制御工程と、装置のメモリとして使用するメモリに格納されたデータのジョブの種類に基づいてメモリのデータのバックアップ方法を制御するためのバックアップ制御方法テーブルを決定するバックアップ工程と、主電源オフ検知工程により主電源がオフになったことを検知した場合に、USBバスパワー検知工程により検出されたUSBバスパワー供給情報と、バックアップ工程により決定されたバックアップ制御方法テーブルと、に基づいて電源制御工程による電源の供給とバックアップ工程によるメモリのバックアップと、を制御するシステム制御工程と、を有することを特徴とする。
また本発明に係るプログラムは、装置に電源を供給する主電源と、主電源がオフの時に装置に電源を供給できる前記装置内部の補助電源と、USBバスパワーから電源供給を受けることができるUSBインターフェースと、を備える、メモリバックアップ制御装置に、供給される主電源がオフになったことを検知する主電源オフ検知処理と、USBバスパワーの電源供給状態を検知するUSBバスパワー検知処理と、装置に供給される電源を制御するための電源制御処理と、装置のメモリとして使用するメモリに格納されたデータのジョブの種類に基づいてメモリのデータのバックアップ方法を制御するためのバックアップ制御方法テーブルを決定するバックアップ処理と、主電源オフ検知処理により主電源がオフになったことを検知した場合には、USBバスパワー検知処理により検出されたUSBバスパワー供給情報と、バックアップ処理により決定されたバックアップ制御方法テーブルと、に基づいて電源制御処理による電源の供給とバックアップ処理によるメモリのバックアップと、を制御するシステム制御処理と、を実行させることを特徴とする。
本発明により、USBのインターフェースと内部の補助電源を有したバックアップ機能を持つ機器にて、メモリバックアップ時にメモリに格納されているデータによって、電源供給状況(USBバスパワー、内蔵の2次電池など)から最適なバックアップ電源を選択することで、電源断時により機器の状況に合ったバックアップすることが可能になる。
従来のメモリバックアップ制御装置を説明する機能ブロック図である。 従来のメモリバックアップ制御装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャート図である。 本発明の実施形態に係るメモリバックアップ制御装置の機能ブロック図である。 本発明の実施形態に係るメモリバックアップ制御装置における制御を決定しているテーブルの例を示す図である。 本発明の実施形態に係るメモリバックアップ制御装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャート図である。 本発明の実施形態に係るメモリバックアップ制御装置における制御を決定しているテーブルの一例を示す図である。 本発明の実施形態に係るメモリバックアップ制御装置における制御を決定しているテーブルの一例を示す図である。
まず本発明の実施の形態を概略説明する。具体的には、USB接続可能で内蔵の電池を有するメモリバックアップ機能を有する機器の電源断時の処理に際して、以下の特徴を有する。要するに、USBバスパワーを受け取ることができるUSBインターフェース、USBバスパワーを検知するバスパワー検知部、ACから機器に電源を供給する主電源、機器内部に存在する補助電源(2次電池など)、補助電源を充電する充電回路、電源断を検知する電源断検知部、補助電源の電圧を監視する電圧監視部、供給する電源を制御する電源制御部、機器のワークメモリである揮発性メモリ、揮発性メモリへの動作電圧を生成する電源回路、揮発性メモリに対してセルフリフレッシュ信号を発行するリフレッシュ回路を有し、電源断時においてUSBバスパワーの供給が有るか無いかを検知し、揮発性メモリに格納されているデータの内容を把握することで、それらの状況からメモリをバックアップするか否か、また、どの電源供給源からメモリに動作電圧を供給するかを決定するということが特徴になっている。
上記の特徴について、以下に図面を用いて具体的に説明する。まず、従来のメモリバックアップ制御装置について説明する。
図1は従来のメモリバックアップ制御装置を説明する機能ブロック図である。
従来のメモリバックアップ制御装置は、充電回路101と主電源102と補助電源103と電圧監視回路104と電源制御回路105と電源回路106とリフレッシュ回路107と揮発性メモリ108とメモリデータ監視部109とを備える。
従来のメモリバックアップでは、電源オフや停電などでAC電源から作成されている主電源102がオフすると、揮発性メモリ108内部に格納されているデータがFAX関連のデータであった場合、メモリデータ監視部109から電源制御回路105に補助電源103からの電源供給に切替えるよう制御し、補助電源103からの電源供給が行なわれる。
揮発性メモリ108は、メモリバックアップ中はセルフリフレッシュ状態に保つように制御するため、主電源102の降下を検出し、リフレッシュ回路107は揮発性メモリ108に対してセルフリフレッシュ信号を送信する。セルフリフレッシュ状態になった揮発性メモリ108に対して、主に2次電池などが用いられる補助電源103から電源を供給し電源回路106で動作電圧を作成し供給する。
メモリバックアップ動作中は補助電源103から常に電源が供給されているため、補助電源103の容量は減少し、電圧が降下していく、電圧監視回路104は監視電圧を持ち、補助電源103が監視電圧以下になった時に、電源制御回路105に対して補助電源103からの電源供給を遮断する信号を送信する。補助電源103からの電源供給が遮断され、揮発性メモリ107に電源が供給されなくなり、メモリバックアップが終了となる。
上記のように、従来のメモリバックアップ制御装置においては、揮発性メモリ107の格納データがFAX関連データの時のみバックアップを行い、設定した補助電源103の終止電圧において補助電源103からの電源供給を遮断し、バックアップを終了することで補助電源103の寿命を保ちつつメモリバックアップ機能を達成していた。しかし従来の構成では、FAXデータ以外のデータがメモリに格納されている場合はバックアップを行わず、また補助電源103の寿命を保つためにもある一定の時間のみしかバックアップできないという問題があった。
従来のメモリバックアップ制御装置における、構成ブロックを簡単に説明する。ブロック図上の太線での接続は電源ライン、細い矢印での接続は信号ラインを示す。
充電回路101は、主電源がオンのときに、補助電源を充電する回路である。主電源102は、機器の電源オン時に使用される、AC電源から作られる電源である。補助電源103は、機器の電源オフ時に電源供給源となる電源である。電圧監視回路104は、補助電源の電圧を監視して、決められている監視電圧以下になったときに、電源制御回路へ信号を送り補助電源からの電源供給を遮断する。電源制御回路105は、メモリバックアップ制御回路において、主電源からの電源供給か補助電源からの電源供給かを主電源の電圧から自動で切替える電源供給切替部と、メモリデータ監視部/電圧監視回路からの信号に応じて補助電源からの電源供給をオン/オフする補助電源オン/オフ用SWを有する電源制御回路である。電源オン時には主電源から電源を供給し、電源オフ時(バックアップ時)には補助電源から電源を供給する。バックアップ時には、補助電源オン/オフSWがオンの状態で、補助電源オン/オフSWがオフになったときに補助電源からの電源供給が遮断される。
電源回路106は、主電源または補助電源から、揮発性メモリの動作電圧を作成する電源回路である。リフレッシュ回路107は、揮発性メモリに対して、リフレッシュ信号を送る回路である。揮発性メモリ108は、メモリバックアップ制御回路において、負荷となる揮発性メモリ。DRAMではバックアップ時は消費電流を抑えることができるセルフリフレッシュモードに設定する。メモリデータ監視部109は、揮発性メモリ内部のデータの内容を監視するモジュールである。
図2は従来のメモリバックアップの制御装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャート図である。従来のメモリバックアップ制御装置において、主電源オフ時におけるバックアップのデータ処理の一例を説明する。
電源オフ時(ステップS200)に、FAXデータが存在するかを判断する(ステップS201)。これは揮発性メモリにFAXデータが存在するかを判断するものである。FAXデータが存在する(ステップS201、YES)なら、補助電源出力オン(ステップS202)にする。FAXデータが存在しない(ステップS201、NO)ならバックアップ終了で電源オフ(ステップS207)となる。
次に補助電源出力をオンにしたら、供給電源切替部で補助電源を選択し、揮発性メモリに電源を供給する。セルフリフレッシュ開始信号送信(ステップS203)する。これは主電源の降下を検出し、揮発性メモリにセルフリフレッシュ信号を送信するものである。電圧監視回路において、補助電源電圧を監視(ステップS204)する。停止電圧以下かどうかを判断する(ステップS205)。これは電池電圧監視部で監視した電圧が決められている電圧以下になったかどうかを判断するものである。停止電圧以下(ステップS205、YES)なら、補助電源出力オフ(ステップS206)にする。停止電圧以上(ステップS205、NO)なら、補助電源電圧監視(ステップS204)へ戻る。そして補助電源出力オフ(ステップS2506)にする。これは補助電源からの入力を遮断し、バックアップ電源をオフ(ステップS207)にする。
従来のUSBバスパワーを用いたメモリバックアップ制御装置について説明する。従来はUSBインターフェースを有する機器において、USBバスパワーの検知を行い、バスパワーが供給されている場合は、電源断時にUSBからバスパワー電源を供給するという仕組みを持っている。ただし、この構成ではUSBバスパワーの外部検知のみで移行する条件が決まっており、機器内部の現在の状況から電源供給を検討されたものではなかった。従って省エネ時などの電源供給として考えた場合は従来同等の構成でも問題は無いかもしれないが、電源断時のメモリバックアップを考えた場合には機器の状況を踏まえ電源供給を制御する必要があった。
ここで本実施形態のメモリバックアップ制御装置について説明する。本実施形態のメモリバックアップ装置は、従来のメモリバックアップ装置にUSBのインターフェース、USBバスパワーを検知するバスパワー検知部を有し、揮発性メモリに格納されたデータの種類とUSBバスパワーの検知状況の条件から決まるテーブルに沿ってバックアップする、またはバックアップしない、及びバックアップする場合はどこに電源供給をするのかを制御することで、従来のメモリバックアップ装置と同じ補助電源で、条件によっては従来ではバックアップ出来なかった内容をバックアップ可能にしている。また従来と同等のデータをバックアップする際にも、条件に応じては従来よりも長時間バックアップすることを可能にしている。
なお、本実施形態のメモリバックアップ装置におけるメモリバックアップ方法について以下に説明する。
図3は、本実施形態のメモリバックアップ制御装置を説明する機能ブロック図です。
本実施形態のメモリバックアップ装置における、構成ブロックを簡単に説明する。ブロック図上の、太線での接続は電源ラインで、細い矢印での接続は信号ラインを示す。
本メモリバックアップ制御装置は、充電回路301と主電源302と補助電源303と電圧監視回路304と電源制御回路305と電源回路306とリフレッシュ回路307と揮発性メモリ308とメモリデータ監視部309とUSBインターフェース310とUSBバスパワー検知部311とシステム制御部312とを備える。
充電回路301は、主電源がオンのときに、補助電源を充電する回路である。主電源302は、機器の電源オン時に使用される、AC電源から作られる電源である。補助電源303は、機器の電源オフ時に電源供給源となる電源である。補助電源には、充電可能なものとして2次電池やスーパーキャパシタなどが考えられる。電圧監視回路304は、補助電源の電圧を監視して、決められている監視電圧以下になったときに、放電制御回路へ信号を送り補助電源からの電源供給を遮断する。電源制御回路305は、メモリバックアップ制御回路において、主電源からの電源供給か補助電源からの電源供給か、USBインターフェースからのUSBバスパワーか、を切替える電源供給切替部と、USBバスパワー検知部とメモリデータ監視部からの信号からシステム制御部内にて決められたテーブルに沿って補助電源からの電源供給をオン/オフする補助電源オン/オフ用SW、USBバスパワーからの電源供給をオン/オフするSWを有する電源制御回路である。この電源制御回路305は、以下のメモリの動作電圧を作成する電源回路306を制御している。
電源回路306は、主電源、補助電源、またはUSBバスパワーから、揮発性メモリの動作電圧を作成する電源回路である。揮発性メモリ308は、メモリバックアップ制御回路において、負荷となる揮発性メモリである。DRAMではバックアップ時は消費電流を抑えることができるセルフリフレッシュモードに設定する。リフレッシュ回路307は、揮発性メモリに対して、リフレッシュ信号を送る回路である。メモリデータ監視部309は、揮発性メモリ内部のデータの内容を監視するモジュールである。USBインターフェース310は、PCなどからUSBケーブルで接続できるUSBインターフェースである。USBバスパワー検知部311は、USBインターフェースにバスパワーが供給されているかを検知する検知部である。システム制御部312は、USBバスパワー検知部およびメモリデータ監視部からの信号を受けて、テーブルに沿ってバックアップ時の電源供給をどのように行うかを決定するシステム制御部である。
図4は、本実施形態のメモリバックアップ制御装置における制御を決定しているテーブルを示す図である。具体的には図4はシステム制御部で使用されるテーブルの一例を示す。USBバスパワーが検知されている場合は、メモリ内のデータ種類がFAXデータ以外の場合であったときでも電源を供給しバックアップを実施するテーブルとなっている。また、バスパワーが存在しない場合においても従来同等にFAXデータに対しては補助電源から電源供給を実施し、バックアップを実施する。
また、図4のテーブルには明記されていないが、FAXデータありの場合にバスパワーを電源供給源にバックアップをしている場合に万が一バスパワーが遮断された時は電源供給源を補助電源に切替えるようにする。
図5は、本実施形態のメモリバックアップ制御装置におけるデータ処理手順の一例を示すフローチャート図である。本実施形態のメモリバックアップ装置において、主電源オフ時におけるバックアップのデータ処理の一例を説明する。
電源オフ(ステップS500)時に、バスパワー検知(ステップS501)をする。これはUSBインターフェースからバスパワーが来ているかをUSBバスパワー検知部で検知するものである。検知方法としては、USBコネクタの検知や、バスパワー電源の電圧の検知などで行う事ができる。次にメモリ格納データ確認(ステップS502)する。これはワークメモリである揮発性メモリに格納されているデータを確認するものである。本実施形態では主にメモリ内に格納されているものがどのJOBのデータなのかを確認する。
例えば、JOBが入った場合にはその動作が終了するまで何かのフラグを立てておくことで、常にどのJOBデータがメモリ内に格納されているかを把握することができる。そしてテーブル設定確認(ステップS503)をする。これは決められているテーブルの設定値に対して、バスパワー検知(ステップS501)とメモリ格納データ確認(ステップS502)の結果を照らし合わせるものである。
次にバックアップかどうかを判断する(ステップS504)。これはテーブル設定確認の確認結果よりバックアップが必要かどうかを判断するものである。バックアップ実施が必要(ステップS504、YES)であれば、セルフリフレッシュ開始信号送信(ステップS505)する。バックアップする必要が無ければ(ステップS504、NO)、バックアップはしないで主電源オフ(ステップS515)にする。セルフリフレッシュ開始信号送信(ステップS505)は、揮発性メモリにセルフリフレッシュ信号を送信するものである。
バスパワーでのバックアップかどうかを判断する(ステップS506)。これはテーブル設定確認の確認結果よりバスパワーでのバックアップかどうかを判断するものである。バスパワーでのバックアップであれば(ステップS506、YES)、バスパワー給電オン(ステップS507)にする。バスパワーでのバックアップでなければ(ステップS506、NO)、補助電源出力オン(ステップS511)にする。
バスパワー給電オン(ステップS507)は、バスパワーからバックアップするセルフリフレッシュ状態の揮発性メモリへの電源供給をオンするものである。次にバスパワー検知(ステップS508)する。これはUSBインターフェースからバスパワーが来ているかをUSBバスパワー検知部で検知するものである。バスパワー有りかどうかを判断(ステップS509)する。これはバスパワー検知(ステップS508)の検知結果が、バスパワー有りかどうかを判断するものである。バスパワー検知の結果、バスパワーが給電されていれば(ステップS509、YES)、バスパワー検知(ステップS508)に戻り再度バスパワーの検知を実施する。バスパワーの給電がなくなっていれば(ステップS509、NO)、バックアップかどうかを判断する(ステップS510)。バックアップかどうかは、テーブル設定確認の確認結果で、バスパワー無しの状況でバックアップを必要するかどうかを判断するものである。バスパワー無しの状況でのバックアップが必要であれば(ステップS510、YES)、補助電源出力オン(ステップS511)へ進む。必要で無いなら(ステップS510、NO)、バックアップの状態を終了して主電源オフ(ステップS515)にする。
次に補助電源出力オン(ステップS511)にする。これは補助電源から揮発性メモリへの電源供給をオンするものである。補助電源電圧監視(ステップS512)する。これは電圧監視回路において、補助電源電圧を監視するものである。停止電圧以下かどうかを判断(ステップS513)する。これは電池電圧監視部で監視した電圧が決められている電圧以下になったかどうか判断するものである。停止電圧以下(ステップS513、YES)なら、補助電源出力オフ(ステップS514)にする。これは補助電源からの入力を遮断し、バックアップ電源をオフするものである。そして主電源オフ(ステップS515)にする。また停止電圧以上(ステップS513、NO)なら、補助電源電圧監視(ステップS512)へ戻る。
図6は、本実施形態のメモリバックアップ制御装置における制御を決定しているテーブルの一例を示す図である。
停電時やバスパワーを供給しているPCがAC電源に接続されていない場合、メモリバックアップ装置へ電源を供給することでPCのバッテリーの残量が減ってしまう。そこで、図6は図4に記載したテーブルに補助電源の容量と補助電源を充電するか否かも踏まえたテーブルである。補助電源をバスパワーで充電するのは、バスパワー供給元のバッテリーなどの容量をより減らしてしまうため、補助電源の充電が必要で無いと思われる個所に関しては、補助電源の充電をしない設定とし、バスパワーが切れた後も補助電源でバックアップを続けたい個所に関してはバスパワーで補助電源を充電し、バスパワーが切れた後のバックアップ時間を延ばすことができる。なお、補助電源の電源容量については、補助電源の電圧や使用した電流値×時間などで算出することができる。常に補助電源の容量、電圧などの状況を監視して最適な状態を保つようにしている。
図7は、本実施形態のメモリバックアップ制御装置における制御を決定しているテーブルの一例を示す図である。
図4に記載したテーブルでは、機器内部の条件としてJOBによってのみバックアップの有無を決定していた。しかし、バックアップ対象のメモリがDIMMの複数スロット対応などの場合、機器個別にメモリの構成が異なり、DIMMスロットに沢山のメモリが挿入されている場合などではバックアップ時の負荷電流が増加するため、バスパワーでの電源供給をした場合によりPCのバッテリーに影響を及ぼしてしまう。そこで、図7は機器内部の条件として、JOB以外に機器のメモリ構成を踏まえたテーブルとなっている。
メモリ構成を表す代表例として今回はメモリチップ数をメモリ構成のパラメータとして記載している。DDR2メモリのセルフリフレッシュ状態におけるチップ1つの消費電流が約6mA程度なので、バックアップするメモリチップ数が増加するとその分だけ消費電流が増加し、最初に記載したPCのバッテリーへの影響や、大電流のバックアップの場合に補助電源からのバックアップなどでは殆どバックアップすることが出来ず、電池の劣化を早めてしまうなどの可能性もあるためメモリ構成によりバックアップの状況を変えることは、より適切なバックアップを実施するために効果がある。
本実施形態におけるテーブル設定方法について説明する。これらのテーブルは機器に最初から設定されている他に、手動にてユーザが設定を変化させる事ができるようにしている。これによって、よりユーザの使いたいようにバックアップの設定をする事が可能となる。ユーザが設定する方法は操作部からテーブルを設定する方法や、USBやEthernet(登録商標)を通してPCと接続した状態でドライバを介して設定する方法などでも良い。
なお、本実施形態のメモリバックアップ制御装置に対して、画像形成手段を備えた画像形成装置や画像処理手段を備えた画像処理装置、あるいはそれに順ずる各種制御装置に適用できることはいうまでもない。
また上記の実施形態によれば、具体的には、メモリに格納されているデータによってバックアップを判断することで、従来のFAXデータのバックアップは勿論(FAXデータに対しても従来の電池だけのバックアップのときに比べバックアップ時間を長くすることができる)、USBバスパワーが接続されている時には、その他のデータ(例えばプリンタやコピーのデータなど)もバックアップすることができる。
また上記の実施形態によれば、電源断時に、外部からの電源供給があるか(USBバスパワーを検知しているか)、メモリに格納されているデータの種類が何かのパラメータによって電源断時に電源供給するかどうかと、何処に電源供給するのかを決定するようにしても良い。
また本発明のバックアップ制御方法テーブルは、メモリに格納されているデータのジョブの種類によって決定されるようにしても良い。
また本発明のバックアップ制御方法テーブルは、メモリのバックアップ時に補助電源の容量により、補助電源の充電を実施するかを決定するパラメータを有するようにしても良い。
また本発明のバックアップ制御方法テーブルは、メモリのメモリ構成からバックアップを実施するか否かを決定するパラメータを有するようにしても良い。
また本発明は、バックアップ制御方法テーブルの設定変更をユーザが個別に設定できるようにしても良い。
また本発明は、メモリに対してセルフリフレッシュ信号を発生するリフレッシュ信号回路を有するようにしても良い。
また本発明は、上記に記載のメモリバックアップ制御装置を備える画像形成装置であっても良い。
本発明によれば、メモリバックアップ制御装置、画像処理装置、画像形成装置、情報処理装置及び各種制御装置などの用途に適用できる。
101 充電回路
102 主電源
103 補助電源
104 電圧監視回路
105 電源制御回路
106 電源回路
107 リフレッシュ回路
108 揮発性メモリ
109 メモリデータ監視部
301 充電回路
302 主電源
303 補助電源
304 電圧監視回路
305 電源制御回路
306 電源回路
307 リフレッシュ回路
308 揮発性メモリ
309 メモリデータ監視部
310 USBインターフェース
311 USBバスパワー検知部
312 システム制御部
特開2006−166044号公報 特開2005−278110号公報

Claims (8)

  1. 装置に電源を供給する主電源と、
    前記主電源がオフの時に前記装置に電源を供給できる補助電源と、
    USBバスパワーから電源供給を受けることができるUSBインターフェースと、
    を有し、
    供給される前記主電源がオフになったことを検知する主電源オフ検知手段と、
    前記USBバスパワーの電源供給状態を検知するUSBバスパワー検知手段と、
    前記装置に供給される電源を制御するための電源制御手段と、
    前記装置のメモリとして使用する前記メモリに格納されたデータのジョブの種類に基づいて前記メモリのデータのバックアップ方法を制御するためのバックアップ制御方法テーブルを決定するバックアップ手段と、
    前記電源制御手段による前記電源の供給と前記バックアップ手段による前記メモリのバックアップと、を制御するシステム制御手段と、
    を備え、
    前記システム制御手段は、
    前記主電源オフ検知手段により前記主電源がオフになったことを検知した場合、
    前記USBバスパワー検知手段により検出された前記USBバスパワー供給情報と、
    前記バックアップ手段により決定された前記バックアップ制御方法テーブルと、
    に基づいて、
    前記電源の供給と、前記メモリのバックアップと、を制御することを特徴とするメモリバックアップ制御装置。
  2. 装置に電源を供給する主電源と、
    前記主電源がオフの時に前記装置に電源を供給できる補助電源と、
    USBバスパワーから電源供給を受けることができるUSBインターフェースと、
    を有し、
    供給される前記主電源がオフになったことを検知する主電源オフ検知手段と、
    前記USBバスパワーの電源供給状態を検知するUSBバスパワー検知手段と、
    前記装置に供給される電源を制御するための電源制御手段と、
    前記装置のメモリとして使用する前記メモリに格納されたデータに基づいて前記メモリのデータのバックアップ方法を制御するためのバックアップ制御方法テーブルを決定するバックアップ手段と、
    前記電源制御手段による前記電源の供給と前記バックアップ手段による前記メモリのバックアップと、を制御するシステム制御手段と、
    を備え、
    前記システム制御手段は、
    前記主電源オフ検知手段により前記主電源がオフになったことを検知した場合、
    前記USBバスパワー検知手段により検出された前記USBバスパワー供給情報と、
    前記バックアップ手段により決定された前記バックアップ制御方法テーブルと、
    に基づいて、
    前記電源の供給と、前記メモリのバックアップと、を制御し、
    前記バックアップ制御方法テーブルは、前記メモリのメモリ構成に基づいてバックアップを実施するか否かを決定するパラメータを有することを特徴とするメモリバックアップ制御装置。
  3. 前記バックアップ制御方法テーブルは、前記メモリのバックアップ時に前記補助電源の容量に基づいて前記補助電源の充電を実施するか否かを決定するパラメータを有することを特徴とする請求項1又は2記載のメモリバックアップ制御装置。
  4. 前記バックアップ制御方法テーブルの設定変更をユーザが個別に設定できることを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のメモリバックアップ制御装置。
  5. 前記メモリに対してセルフリフレッシュ信号を発生するリフレッシュ信号回路を有することを特徴とする請求項1からのいずれか1項に記載のメモリバックアップ制御装置。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載のメモリバックアップ制御装置を備えることを特徴とする画像形成装置。
  7. 装置に電源を供給する主電源と、
    前記主電源がオフの時に前記装置に電源を供給できる補助電源と、
    USBバスパワーから電源供給を受けることができるUSBインターフェースと、
    を備える、メモリバックアップ制御装置のメモリバックアップ制御方法であって、
    供給される前記主電源がオフになったことを検知する主電源オフ検知工程と、
    前記USBバスパワーの電源供給状態を検知するUSBバスパワー検知工程と、
    前記装置に供給される電源を制御するための電源制御工程と、
    前記装置のメモリとして使用する前記メモリに格納されたデータのジョブの種類に基づいて前記メモリのデータのバックアップ方法を制御するためのバックアップ制御方法テーブルを決定するバックアップ工程と、
    前記主電源オフ検知工程により前記主電源がオフになったことを検知した場合に、
    前記USBバスパワー検知工程により検出された前記USBバスパワー供給情報と、
    前記バックアップ工程により決定された前記バックアップ制御方法テーブルと、
    に基づいて前記電源制御工程による前記電源の供給と前記バックアップ工程による前記メモリのバックアップと、を制御するシステム制御工程と、
    を有することを特徴とするメモリバックアップ制御方法。
  8. 装置に電源を供給する主電源と、
    前記主電源がオフの時に前記装置に電源を供給できる補助電源と、
    USBバスパワーから電源供給を受けることができるUSBインターフェースと、
    を備える、メモリバックアップ制御装置に、
    供給される前記主電源がオフになったことを検知する主電源オフ検知処理と、
    前記USBバスパワーの電源供給状態を検知するUSBバスパワー検知処理と、
    前記装置に供給される電源を制御するための電源制御処理と、
    前記装置のメモリとして使用する前記メモリに格納されたデータのジョブの種類に基づいて前記メモリのデータのバックアップ方法を制御するためのバックアップ制御方法テーブルを決定するバックアップ処理と、
    前記主電源オフ検知処理により前記主電源がオフになったことを検知した場合に、
    前記USBバスパワー検知処理により検出された前記USBバスパワー供給情報と、
    前記バックアップ処理により決定された前記バックアップ制御方法テーブルと、
    に基づいて前記電源制御処理による前記電源の供給と前記バックアップ処理による前記メモリのバックアップと、を制御するシステム制御処理と、を実行させるためのプログラム。
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