JP5297795B2 - 金型設計支援プログラム及び金型設計支援装置 - Google Patents

金型設計支援プログラム及び金型設計支援装置 Download PDF

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本発明は、金型設計支援プログラム及び金型設計支援装置に関する。
従来製品として、例えば、下記特許文献1には、製品形状の変更に伴い、該製品と関連付けられた金型データを自動的に変更することにより、金型設計を容易にする技術として、金型の固定部形状および可動部形状の設計完了後に製品形状の変更が発生したとしても、簡単、確実、かつ迅速に製品形状の変更を反映させた金型の固定部形状および可動部形状を作成する金型設計装置、方法及び記憶媒体が開示されている。
この金型設計装置では、成形品の形状に基づいて金型の固定部形状および可動部形状を作成し、この金型の固定部形状および可動部形状を作成する際に、該金型の固定部形状および可動部形状と成形品の形状との位置関係を関連付けておき、成形品の形状が変更された場合に、関連付けられた形状変更前の成形品の形状と金型の固定部形状および可動部形状との位置関係の情報を用いて、形状変更後の成形品に対応する金型の固定部形状および可動部形状を作成することにより、作成済みの金型の固定部形状および可動部形状を利用して、成形品の形状の変形部分のみを反映させて成形品の形状変更が反映された金型の固定部形状および可動部形状を作成する。
特開2001−76015号公報
ところで、上記従来技術では、製品若しくは金型形状を変更すると、当然、どのくらいの圧力で注入すればよいか、ゲートの面積をどうすればよいか、充填時間をどのくらいにすればよいか、など、鋳造の仕方(以下、鋳造条件という)も変わってくる。従って、該形状変更によって、鋳造を適切に行うことが出来るように、鋳造条件が適切な値か否か判断しなければならず、従来の金型の設計手法では、別途、鋳造条件を計算しなければならなかった。具体的に、設計者は、該鋳造条件を、該製品形状データ若しくは金型データ及びその他成形条件から手計算によって計算しなければならなかった。すると、この作業によって、設計工数が増大し、設計ミスも発生しやすく、さらには、計算結果の判断基準に個人差も発生する為、設計にばらつきが生じていた。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、金型の条件を変更すると、鋳造条件を自動的に計算する為、工数及び計算ミス減少/計算結果の標準化することが出来るものを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明では、金型設計支援プログラムに係る第1の解決手段として、コンピュータに所定の演算処理を実行させることにより、所定の成形体の鋳造に供する金型の設計を支援する設計支援情報を出力する金型設計支援プログラムであって、前記演算処理は、記憶部に予め記憶された金型設計データ及び金型に溶湯を射出する成形装置の仕様データに基づいて鋳造条件を計算する鋳造条件算出処理と、
該鋳造条件算出処理によって算出された前記鋳造条件を前記記憶部に予め記憶された評価しきい値と比較することにより、前記金型設計データが示す金型の設計の妥当性を示す前記設計支援情報を出力する鋳造条件評価処理とを含むという手段を採用する。
本発明では、金型設計支援プログラムに係る第2の解決手段として、上記第1の解決手段において、前記記憶部が、複数の鋳抜きピン駆動装置の仕様データが登録されている鋳抜きピン駆動装置リストデータを予め記憶し、前記金型設計データ及び前記仕様データに基づいて鋳抜きピンの成形体からの引き抜き抵抗力を算出する抵抗力算出処理と、該抵抗力算出処理によって算出された引き抜き抵抗力に抗して鋳抜きピンを引き抜きし得る鋳抜きピン駆動装置を、前記鋳抜きピン駆動装置リストデータの中から選択し、前記設計支援情報として出力する駆動装置選定処理とを更に含むという手段を採用する。
本発明では、金型設計支援プログラムに係る第3の解決手段として、上記第1または第2の解決手段において、構造設計用CAD(Computer Aided Design)プログラムのテンプレートであるという手段を採用する。
本発明では、金型設計支援プログラムに係る第4の解決手段として、上記第1〜第3いずれかの解決手段において、前記鋳造条件は、金型への溶湯の実充填時間であるという手段を採用する。
本発明では、金型設計支援プログラムに係る第5の解決手段として、上記第1〜第4いずれかの解決手段において、前記金型設計データに基づいて成形体の最小肉厚を算出し、該最小肉厚に基づいて評価しきい値を算出するしきい値算出処理を含むという手段を採用する。
本発明では、金型設計支援プログラムに係る第6の解決手段として、上記第1〜第5いずれかの解決手段において、前記鋳抜きピン駆動装置は油圧シリンダであり、
前記駆動装置選定処理では、鋳抜きピンを引き抜きし得るシリンダ径の油圧シリンダを選択するという手段を採用する。
本発明では、金型設計支援プログラムに係る第7の解決手段として、上記第1〜第6いずれかの解決手段において、前記シリンダ径に加え、鋳抜きピンを引き抜きし得るシリンダストロークの油圧シリンダを選択するという手段を採用する。
また、本発明では、金型設計支援装置に係る第1の解決手段として、上記第1〜第7のいずれかの解決手段を採用する金型設計支援プログラムが前記コンピュータに搭載されているという手段を採用する。
本発明によれば、金型設計支援プログラムが、コンピュータに所定の演算処理を実行させることにより、所定の成形体の鋳造に供する金型の設計を支援する設計支援情報を出力する金型設計支援プログラムであって、演算処理は、記憶部に予め記憶された金型設計データ及び金型に溶湯を射出する成形装置の仕様データに基づいて鋳造条件を計算する鋳造条件算出処理と、該鋳造条件算出処理によって算出された鋳造条件を記憶部に予め記憶された評価しきい値と比較することにより、金型設計データが示す金型の設計の妥当性を示す設計支援情報を出力する鋳造条件評価処理とを含む。
上述したように、金型の設計時に、鋳造条件評価処理によって鋳造条件を自動的に計算する為、工数及び計算ミス減少/計算結果の標準化することが出来る
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態について説明する。本実施形態は、ダイカスト鋳造のダイカスト金型の設計を支援する金型設計支援装置に関する。
図1は、本実施形態に係わる金型設計支援装置Aの機能ブロック図である。
金型設計支援装置Aは、構造設計用の3次元CAD(Computer Aided Design)プログラムが搭載されたデスクトップ型またはノート型のパーソナルコンピュータであり、表示部1、操作部2、記憶部3及びCPU4を備えている。なお、3次元CADプログラムとは、構造物、または構造物を構成する部品の3次元形状設計用プログラムである。
表示部1は、CRT(Cathode Ray Tube)ディスプレイまたは液晶ディスプレイであり、CPU4の制御の下、各種画面を表示する。
操作部2は、マウス等のポインティングデバイス及びキーボードから構成され、受け付けた操作指示をCPU4に出力する。
記憶部3は、CPU4によって実行される3次元CADプログラム等の制御プログラム及びその他のデータを記憶する不揮発性メモリと、データの一時保存先となるワーキングエリアとして用いられる揮発性メモリとから構成されており、3次元CADプログラム記憶領域3aを備えている。
3次元CADプログラム記憶領域3aは、3次元CADプログラムを記憶すると共に3次元CADテンプレートを記憶する3次元CADテンプレート記憶領域3bを備えている。
3次元CADテンプレート記憶領域3bは、CPU4が3次元CADプログラム上で実行する3次元CADテンプレートを記憶する領域として、3D形状入力データ記憶領域3b‐1、補足入力データ記憶領域3b‐2、判定条件記憶領域3b‐3、鋳造条件記憶領域3b‐4、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5及び油圧シリンダ選択リスト記憶領域3b‐6を備えている。なお、油圧シリンダDは、ダイカスト鋳造において、鋳抜きの鋳抜きピンFを引き抜く鋳抜きピン駆動装置である。
3D形状入力データ記憶領域3b‐1は、ダイカスト金型Cの設計における基本設計において、操作部2のポインティングデバイス等の操作によってダイカスト金型Cに鋳造される製品Gの3D設計画像が加工されることよって、入力された製品Gの3D形状パラメータを記憶する。
補足入力データ記憶領域3b‐2は、基本設計において、操作部2のキーボード等の操作によって入力される上記3D設計画像によって表現しきれない製品Gの3D形状以外のパラメータ、すなわちチップ径cd、低速射出速度LS、高速射出速度HS、鋳抜き長さCR、抜き勾配SL、鋳抜き形状、ダイカスト金型Cのゲート形状、肉厚、アルミニウム比重及び合金強度を記憶する。
上述したダイカスト鋳造における製品Gの3D形状以外のパラメータについて、図2を参照して、説明する。図2は、本実施形態に係る金型設計支援装置Aによって設計されるダイカスト金型Cと、当該ダイカスト金型Cにアルミニウム溶湯ALを射出するDC(die casting)マシンの右側面側の断面模式図である。
上述したチップ径cd、低速射出速度LS及び高速射出速度HSは、図2に示すように、DCマシンBの仕様データである。チップ径cdは、アルミニウム溶湯ALを押圧するプランジャーPの先端の直径であり、低速射出速度LSは、プランジャーPの低速射出速度範囲LRにおける速度であり、高速射出速度HSは、プランジャーPの高速射出速度範囲HRにおける速度である。
そして、鋳抜き長さCR、抜き勾配SL及び鋳抜き形状は、ダイカスト鋳造における鋳抜きに関わるパラメータである。
また、ゲート形状とは、図2に示すダイカスト金型Cの製品部PDへの溶湯の入口部分の形状である。
判定条件記憶領域3b‐3は、鋳造条件が妥当な適正値であるか否か判断する評価しきい値である判定条件を算出する為の判定条件計算式と、判定条件計算式によって算出された判定条件とを記憶する。
鋳造条件記憶領域3b‐4は、鋳造条件を算出する為の鋳造条件計算式と、鋳造条件計算式によって算出された鋳造条件とを記憶する。
油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5は、ダイカスト鋳造の鋳抜きにおける離型抵抗力RS(引き抜き抵抗力)を算出する為の離型抵抗力計算式と、当該離型抵抗力計算式に基づいて算出された離型抵抗力RSと、離型抵抗力RSから離型力SPを算出する為の離型力計算式と、当該離型力計算式に基づいて算出された離型力SPと、離型力SPから鋳抜きピンFを引き抜く油圧シリンダDのシリンダ径sdを算出する為のシリンダ径計算式と、シリンダ径計算式に基づいて算出した油圧シリンダDのシリンダ径sdと、油圧シリンダDのシリンダストロークを算出する為のシリンダストローク計算式と、シリンダストローク計算式に基づいて算出されたシリンダストロークとを記憶する。
油圧シリンダ選択リスト記憶領域3b‐6は、シリンダ径sdとシリンダストロークとの組み合わせに応じた複数の油圧シリンダDの仕様データを油圧シリンダリストデータとして記憶する。
油圧シリンダDについて、図3を参照して、説明する。図3は、本実施形態に係る金型設計支援装置Aによって設計されるダイカスト金型Cによるダイカスト鋳造における鋳抜きの鋳抜きピンFを引き抜く油圧シリンダDの右側面側の断面模式図である。
油圧シリンダDは、図3に示すように、鋳抜きの鋳抜きピンFを引き抜く鋳抜きピン駆動装置であり、鋳抜きピンFに連結部Eによって連結されている。そして、油圧シリンダDが、図2に示す後退方向に動作することによって、鋳抜きピンFを製品Gから引き抜くことが出来る。
CPU4は、記憶部3に記憶されている制御プログラム、操作部2から入力される操作指示に基づいて金型設計支援装置Aの全体動作を制御する。なお、このCPU4の制御処理の詳細については、以下に金型設計支援装置Aの動作として説明する。
次に、上記構成の本実施形態に係る金型設計支援装置Aの動作について、図4及び図5を参照して詳しく説明する。図4及び図5は、本実施形態に係る金型設計支援装置Aの動作を示すフローチャートである。図4は、本実施形態に係る金型設計支援装置Aの鋳造条件評価処理を示すフローチャートであり、図5は、本実施形態に係る金型設計支援装置Aの油圧シリンダ選択処理を示すフローチャートである。
まず、図4を参照して、鋳造条件評価処理について説明する。なお、この鋳造条件評価処理は、ダイカスト金型Cの設計における基本設計において実行される処理である。
CPU4は、操作部2のポインティングデバイス等の操作によって製品Gの3D設計画像が加工されることによって、製品Gの3D形状パラメータが入力されると、3D形状パラメータを3D形状入力データ記憶領域3b‐1に記憶させ(ステップS1)、操作部2のキーボード等の操作によって3D設計画像によって表現しきれない製品Gの3D形状以外のパラメータ、すなわちチップ径cd、低速射出速度LS、高速射出速度HS、鋳抜き長さCR、抜き勾配SL、鋳抜き形状、ダイカスト金型Cのゲート形状、肉厚、アルミニウム比重及び合金強度が入力されると、当該パラメータを補足入力データ記憶領域3b‐2に記憶させる(ステップS2)。
CPU4は、ステップS2の後に、判定条件記憶領域3b‐3に記憶されている以下の充填時間計算式と、上記ステップS2において入力された肉厚における製品最小肉厚とに基づいて充填時間を算出し、当該充填時間を評価しきい値である判定条件として判定条件記憶領域3b‐3に記憶させる(ステップS3)。
<充填時間計算式>:充填時間=0.01× 製品最小肉厚2
CPU4は、ステップS3の後に、鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶されている以下のゲート速度計算式に基づいてゲート速度GSを算出し、当該ゲート速度GSを鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶させる(ステップS4)。
<ゲート速度計算式>:ゲート速度GS=チップ面積×高速射出速度÷ゲート面積GA
なお、CPU4は、上記ゲート速度計算式の上記チップ面積には、鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶されている以下のチップ面積計算式とステップS2において入力されたチップ径cdとに基づいて算出したチップ面積を代入する。そして、CPU4は、当該チップ面積を、鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶させる。
<チップ面積計算式>:チップ面積=(チップ径cd÷2)2 ×円周率
また、CPU4は、上記ゲート速度計算式の高速射出速度には、ステップS2において入力される高速射出速度を代入する。
さらに、CPU4は、上記ゲート速度計算式のゲート面積GAには、3D設計画像から算出したゲート面積GAを代入する。
CPU4は、ステップS4の後に、鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶されている以下の実充填時間計算式に基づいて実充填時間を算出し、当該実充填時間を鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶させる(ステップS5)。
<実充填時間計算式>:実充填時間=(製品部PD体積+湯溜まりHC体積)÷(ゲート面積GA× ゲート速度GS)
なお、CPU4は、上記実充填時間計算式の製品部PD体積及び湯溜まりHC体積には、上記ステップS1における製品Gの3D形状パラメータ及びステップS2における製品Gの3D形状以外のパラメータからから算出した製品部PD体積及び湯溜まりHC体積を代入する。そして、CPU4は、当該製品部PD体積及び湯溜まりHC体積を、鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶させる。製品部PDと湯溜まりHCとは、図2に示すようにダイカスト金型Cのアルミニウム溶湯ALが圧入される中空部分である。
また、CPU4は、上記実充填時間計算式のゲート面積GA及びゲート速度GSには、上記ステップS4において算出したゲート面積GA及びゲート速度GSを代入する。
CPU4は、ステップS5の後に、実充填時間と判定条件である充填時間とを比較することによって実充填時間が判定条件である充填時間以下であるか否か判定し、すなわち実充填時間が妥当な適正値であるか否か判定し(ステップS6)、ステップS6において『NO』と判定した場合には、すなわち実充填時間が妥当な適正値ではない場合には、実充填時間が適正値でない旨の表示と共に「3D設計画像のゲートの厚さと角度を調整して下さい」と表示部1に表示させ(ステップS7)、ダイカスト金型Cのゲート厚Caと角度Cbが再入力されたか否か判定し(ステップS8)、ステップS8において『NO』と判定した場合には、すなわちゲート厚Caと角度Cbが再入力されていない場合には、ゲート厚Caと角度Cbが再入力されるまで待機、ステップS8において『YES』と判定した場合には、すなわちゲート厚Caと角度Cbが再入力された場合には、ステップS4に移行し、再度ゲート速度GSの算出を実行する。
また、CPU4は、ステップS8において『YES』と判定した場合には、鋳造条件記憶領域3b‐4に記憶されている以下の高速射出速度範囲計算式に基づいて高速射出速度範囲HRを算出し、実充填時間が適正値である旨の表示と共に鋳造条件結果画面を表示部1に表示させる(ステップS8)。
<高速射出速度範囲計算式>:高速射出速度範囲HR={(製品部PD体積+湯溜まりHC体積)÷アルミニウム比重÷チップ面積}×1.1〜1.2
図6は、本実施形態に係る金型設計支援装置Aの表示部1が表示する鋳造条件結果画面の一例である。図6に示すように、この鋳造条件結果画面には、低速射出速度LS、高速射出速度HS、高速射出速度範囲HR、実充填時間を表示させる。
図7は、本実施形態に係る金型設計支援装置Aによって設計された製品Gの3D設計画像のダイカスト金型Cのゲートを示す図である。
図7の製品Gの3D設計画像に示すドット模様部分にダイカスト金型Cのゲートが位置している。そして、CPU4は、上記ステップS8において、図7に示す製品Gの3D設計画像上のゲート厚Ca及び角度Cbが変更されることによって、ゲート厚Ca及び角度Cbが再入力されたと認識する。なお、図7に示すドット模様部分が、ゲート面積に相当する。
次に、図5を参照して、油圧シリンダ選択処理について説明する。なお、この油圧シリンダ選択処理とは、ダイカスト金型Cの設計における詳細設計において実行される処理である。
CPU4は、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶されている以下の離型抵抗力計算式に基づいて鋳抜きの離型抵抗力RSを算出し、当該離型抵抗力RSを油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶させる(ステップS21)。
<離型抵抗力計算式>:離型抵抗力RS=収縮による抵抗力P1+鋳抜きピン底部Faの収縮による抵抗力P2+せん断力による抵抗力P3+鋳造圧力による抵抗力P4+大気圧力による抵抗力P5+焼き付きによる抵抗力P6+金型の自重と摺動抵抗による抵抗力P7
なお、CPU4は、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶されている以下の収縮による抵抗力計算式と、3D形状入力データ記憶領域3b‐1及び補足入力データ記憶領域3b‐2が記憶するパラメータに基づいて収縮による抵抗力P1を算出する。
<収縮による抵抗力計算式>:収縮による抵抗力P1=2×円周率×製品の肉厚Gb×鋳抜き長さCR×合金の強度{静止摩擦係数cos(抜き勾配SL)−sin(抜き勾配SL)}
また、CPU4は、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶されている以下の鋳抜きピン底部Faの収縮による抵抗力計算式と、3D形状入力データ記憶領域3b‐1及び補足入力データ記憶領域3b‐2が記憶するパラメータに基づいて鋳抜きピン底部Faの収縮による抵抗力P2を算出する。
<鋳抜きピン底部Faの収縮による抵抗力計算式>:鋳抜きピン底部Faの収縮による抵抗力P2=鋳抜きピン底部Faの円周長÷2×製品底部の肉厚Ga×静止摩擦係数×cos(抜き勾配SL)×収縮抵抗
そして、せん断力による抵抗力P3、鋳造圧力による抵抗力P4、大気圧力による抵抗力P5及び焼き付きによる抵抗力P6は、ほぼ「0」kgfであり、金型の自重と摺動抵抗による抵抗力P7は、鋳抜きピンの自重から生じる抵抗力であり、3D形状入力データ記憶領域3b‐1に記憶されている鋳抜きピンの3D形状入力データから算出して、値を入力する。なお、金型の自重と摺動抵抗による抵抗力P7の算出において、摺動抵抗は、ほぼ「0」kgfと考える。
CPU4は、ステップS21の後に、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶されている以下の離型力計算式と、上記ステップS21において算出した離型抵抗力とに基づいて離型力SPを算出し、当該離型力SPと、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶されている以下のシリンダ径計算式に基づいて油圧シリンダDのシリンダ径sdを算出し、当該シリンダ径sdを油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶させる(ステップS22)。
<離型力計算式>:離型力SP=離型抵抗力RS×安全率
<シリンダ径計算式>:シリンダ径sd=2×√{(離型力SP×鋳抜きピンFの本数)÷円周率÷油圧シリンダ駆動圧力}
CPU4は、ステップS22の後に、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶されているシリンダストローク計算式に基づいて、鋳抜き長さCRと、クリアランスCLとを合算することによって油圧シリンダDのシリンダストロークを算出し、当該シリンダストロークを油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5に記憶させ(ステップS23)、油圧シリンダ選択リスト記憶領域3b‐6が記憶する油圧シリンダリストデータに登録されている複数の油圧シリンダDの中から、油圧シリンダ条件記憶領域3b‐5が記憶するシリンダ径sd以上かつシリンダストローク以上の油圧シリンダDを選択し、表示部1に表示させる(ステップS24)。
以上のように、本実施形態に係る金型設計支援装置Aでは、CPU4が、ダイカスト金型Cの基本設計時に、3次元CADプログラム上で3次元CADテンプレートが備える鋳造条件評価処理を実行する。そして、CPU4は、この鋳造条件評価処理を実行することによって、鋳造条件として実充填時間を算出し、この実充填時間と、判定条件である充填時間との比較によって、実充填時間が妥当な適正値であるか否か表示部1に表示させ、実充填時間が適正値である場合に、最終的な鋳造条件を鋳造条件結果画面に表示させる。
上述したように、ダイカスト金型Cの設計時に、鋳造条件評価処理によって鋳造条件を自動的に計算する為、工数及び計算ミス減少/計算結果の標準化することが出来る
また、本実施形態に係る金型設計支援装置Aでは、CPU4が、ダイカスト金型Cの詳細設計時に、3次元CADプログラム上で3次元CADテンプレートが有する油圧シリンダ選択処理を実行する。そして、CPU4は、この油圧シリンダ選択処理を実行することによって、鋳抜きにおける油圧シリンダDの適切なシリンダ径sdとシリンダストロークを算出し、当該シリンダ径sd及びシリンダストロークを有する油圧シリンダDを選択して表示部1に表示する。これにより、ダイカスト金型Cの設計時の工数及び計算ミス減少/計算結果の標準化をさらに促進することが出来る。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることなく、例えば以下のような変形が考えられる。
(1)上記実施形態では、CPU4が、油圧シリンダ選択処理を実行することによって、油圧シリンダDを自動的に選択したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、鋳抜きにおいて、鋳抜きピンFをモータを駆動源とする鋳抜きピン駆動装置によって引き抜く場合には、上記離型抵抗力RSに基づいて、鋳抜きピンFの引き抜きに適したモータ駆動力を算出し、当該モータ駆動力を有する鋳抜きピン駆動装置を自動的に選択し、当該鋳抜きピン駆動装置を表示部1に表示するようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、CPU4が、判定条件である充填時間を、充填時間計算式に基づいて算出したが、本発明はこれに限定されない。
例えば、設計者が、操作部2を操作することによって、充填時間を直接入力するようにしてもよい。
本発明の一実施形態に係る金型設計支援装置Aの機能ブロック図である。 本発明の一実施形態に係る金型設計支援装置Aによって設計されるダイカスト金型Cと、当該ダイカスト金型Cにアルミニウム溶湯ALを射出するDCマシンBの右側面側の断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る金型設計支援装置Aによって設計されるダイカスト金型Cによるダイカスト鋳造における鋳抜きの鋳抜きピンFを引き抜く油圧シリンダDの右側面側の断面模式図である。 本発明の一実施形態に係る金型設計支援装置Aの鋳造条件評価処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る金型設計支援装置Aの油圧シリンダ選択処理を示すフローチャートである。 本発明の一実施形態に係る金型設計支援装置Aの表示部1が表示する鋳造条件結果画面の一例である。 本発明の一実施形態に係る本実施形態に係る金型設計支援装置Aによって設計された製品Gの3D設計画像のダイカスト金型Cのゲートを示す図である。
符号の説明
A…金型設計支援装置、B…DCマシン、C…ダイカスト金型、D…油圧シリンダ、E…連結部、F…鋳抜きピン、G…製品、1…表示部、2…操作部、3…記憶部、3a…3次元CADプログラム記憶領域、3b…3次元CADテンプレート記憶領域、3b‐1…3D形状入力データ記憶領域、3b‐2…補足入力データ記憶領域、3b‐3…判定条件記憶領域、3b‐4…鋳造条件記憶領域、3b‐5…油圧シリンダ条件記憶領域、3b‐6…油圧シリンダ選択リスト記憶領域、4…CPU

Claims (6)

  1. コンピュータに所定の演算処理を実行させることにより、所定の成形体の鋳造に供する金型の設計を支援する設計支援情報を出力する金型設計支援プログラムであって、
    記憶部が、金型設計データ及び金型に溶湯を射出する成形装置の仕様データと、評価しきい値と、複数の鋳抜きピン駆動装置の仕様データが登録されている鋳抜きピン駆動装置リストデータと、を予め記憶し、
    前記演算処理は、
    前記記憶部に予め記憶された金型設計データ及び金型に溶湯を射出する成形装置の仕様データに基づいて鋳造条件を計算する鋳造条件算出処理と、
    該鋳造条件算出処理によって算出された前記鋳造条件を前記記憶部に予め記憶された評価しきい値と比較することにより、前記金型設計データが示す金型の設計の妥当性を示す前記設計支援情報を出力する鋳造条件評価処理と
    前記金型設計データ及び前記仕様データに基づいて鋳抜きピンの成形体からの引き抜き抵抗力を算出する抵抗力算出処理と、
    該抵抗力算出処理によって算出された引き抜き抵抗力に抗して鋳抜きピンを引き抜きし得る鋳抜きピン駆動装置を、前記鋳抜きピン駆動装置リストデータの中から選択し、前記設計支援情報として出力する駆動装置選定処理と
    を含むことを特徴とする金型設計支援プログラム。
  2. 前記鋳造条件は、金型への溶湯の実充填時間であることを特徴とする請求項1に記載の金型設計支援プログラム。
  3. 前記金型設計データに基づいて成形体の最小肉厚を算出し、該最小肉厚に基づいて評価しきい値を算出するしきい値算出処理を含むことを特徴とする請求項2記載の金型設計支援プログラム。
  4. 前記鋳抜きピン駆動装置は油圧シリンダであり、
    前記駆動装置選定処理では、鋳抜きピンを引き抜きし得るシリンダ径の油圧シリンダを選択することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の金型設計支援プログラム。
  5. 前記シリンダ径に加え、鋳抜きピンを引き抜きし得るシリンダストロークの油圧シリンダを選択することを特徴とする請求項4記載の金型設計支援プログラム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の金型設計支援プログラムが前記コンピュータに搭載されてなることを特徴とする金型設計支援装置。




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