JP5297106B2 - 乗用型田植機 - Google Patents
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Description
特許文献1では、最上位置の予備苗のせ台 (特許文献1の図1及び図5の27(u))及び最下位置の予備苗のせ台 (特許文献1の図1及び図5の27(d))を、支持フレームから取り外し、中間位置の予備苗のせ台(特許文献1の図1及び図5の27(m))の前部及び後部に取り付けて、予備苗のせ台を一列状に配置することができる (特許文献1の図3及び図4参照)。
本発明は乗用型田植機において、予備苗のせ台を上下方向に所定間隔を置いて配置した状態、及び、予備苗のせ台を一列状に配置した状態を容易に得ることができるように構成することを目的としている。
(構成)
本発明の第1特徴は、乗用型田植機において次のように構成することにある。
機体に支持された支持フレームに、リンク部材を左右方向の横軸芯周りに揺動自在に備え、リンク部材に複数の予備苗のせ台を支持する。
予備苗のせ台を上下方向に所定間隔を置いて配置した第1状態を設定する。
第1状態の最上位置の予備苗のせ台が最前位置又は最後位置に位置し、第1状態の最上位置の一つ下側の予備苗のせ台が最前位置の一つ後側又は最後位置の一つ前側に位置すると言うように、最上位置の予備苗のせ台から順番に最前位置から後側に又は最後位置から前側に位置させて、予備苗のせ台を一列状に配置した第2状態を設定する。
リンク部材を揺動操作することにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成する。
予備苗のせ台に載置される苗の長手方向の長さよりも、予備苗のせ台の長手方向の長さを長いものに設定して、予備苗のせ台に苗を載置した状態で、リンク部材を揺動操作することにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成する。
[I]−1
本発明の第1特徴によると、左右方向の横軸芯周りに揺動自在なリンク部材に複数の予備苗のせ台を支持しており、リンク部材を揺動操作することにより、予備苗のせ台をリンク部材に取り付けたり取り外したりしなくても、予備苗のせ台を上下方向に所定間隔を置いて配置した第1状態、及び、予備苗のせ台を一列状に配置した第2状態を得ることができる。
これにより、第1状態及び第2状態を得る場合、特許文献1のように、予備苗のせ台を支持フレームに取り付けたり取り外したりする作業を行う必要がない。
本発明の第1特徴のように、左右方向の横軸芯周りに揺動自在なリンク部材に複数の予備苗のせ台を支持した状態で、リンク部材を揺動操作すると、予備苗のせ台がリンク部材の揺動操作に伴って円弧軌跡を描きながら第1状態から第2状態、第2状態から第1状態に操作されることになる。これにより、隣接する予備苗のせ台において、一方の予備苗のせ台の端部の軌跡と、他方の予備苗のせ台の端部の軌跡とが互いに接近する箇所が生じてくる。
これにより、予備苗のせ台に苗を載置する場合、予備苗のせ台の端部から内方側 (予備苗のせ台の前後方向中央側)に、苗の端部を位置させることができるのであり、予備苗のせ台の端部の軌跡が互いに接近する箇所において、一方の予備苗のせ台の端部に位置する苗の上部に、他方の予備苗のせ台の端部が接触する可能性を小さくすることができる。
本発明の第1特徴によると、乗用型田植機において、予備苗のせ台をリンク部材に取り付けたり取り外したりしなくても、予備苗のせ台を上下方向に所定間隔を置いて配置した第1状態、及び、予備苗のせ台を一列状に配置した第2状態を容易に得ることができるようになって、乗用型田植機の操作性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第2特徴は、本発明の第1特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
苗に接当することにより予備苗のせ台に載置される苗の位置を決める位置決め部材を予備苗のせ台に備えて、位置決め部材により予備苗のせ台に載置される苗の位置を決めた状態で、リンク部材を揺動操作することにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成する。
予備苗のせ台に載置すべき苗の位置を表示する表示部を予備苗のせ台に備えて、表示部に基づいて予備苗のせ台に苗を載置した状態で、リンク部材を揺動操作することにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成する。
本発明の第2特徴(第3特徴)によると、本発明の第1特徴と同様に前項[I]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[I]−2に記載のように、予備苗のせ台に苗を載置する際に、予備苗のせ台の端部から内方側 (予備苗のせ台の前後方向中央側)に苗の端部を位置させる場合、位置決め部材(表示部)に従って、予備苗のせ台の適切な位置(一方の予備苗のせ台の端部に位置する苗の上部に、他方の予備苗のせ台の端部が接触する可能性が小さくなる位置)に、苗を迷うことなく位置させることができる。
本発明の第2特徴(第3特徴)によると、本発明の第1特徴と同様に、前項[I]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第2特徴(第3特徴)によると、位置決め部材(表示部)に従って、予備苗のせ台の適切な位置に苗を迷うことなく位置させることができるようになって、乗用型田植機の操作性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第4特徴は、本発明の第1〜第3特徴の乗用型田植機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作する為の移動操作部を、第1状態の最上位置の予備苗のせ台又は第1状態の最下位置の予備苗のせ台に備える。
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I][II]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[I]−1に記載のように、リンク部材を揺動操作することにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作する場合、作業者が手で持つ移動操作部(例えばハンドルや取っ手等)を備える必要があり、作業者が移動操作部を手で持ちながら予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作するように構成する必要がある。
本発明の第4特徴のように、移動操作部を第1状態の最上位置の予備苗のせ台又は第1状態の最下位置の予備苗のせ台に備えると、予備苗のせ台を第2状態に操作した場合、第2状態の最前位置の予備苗のせ台又は第2状態の最後位置の予備苗のせ台に移動操作部が備えられることになる。これにより、第2状態において乗用型田植機の作業者や畦の作業者が手を延ばして容易に移動操作部を持つことができる。
本発明の第4特徴によると、本発明の第1〜第3特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I][II]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第4特徴によると、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作する為の移動操作部を備える場合、乗用型田植機の作業者や畦の作業者が手を延ばして容易に移動操作部を持つことができるようになり、乗用型田植機の操作性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第5特徴は、本発明の第4特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持する保持状態及び解除状態に操作自在な保持操作部を、移動操作部が備えられた予備苗のせ台に備える。
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に前項[I][II][III]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[I]−1に記載のように、リンク部材を揺動操作することにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作する場合、予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持する保持状態及び解除状態に操作自在な保持操作部を備える必要がある。
本発明の第5特徴によると、本発明の第4特徴と同様に、前項[I][II][III]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第5特徴によると、予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持する為の保持操作部を備える場合、移動操作部を持った手で保持操作部を操作することができるようになって、乗用型田植機の操作性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第6特徴は、本発明の第5特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
予備苗のせ台とリンク部材との間の位置関係を固定状態とすることにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持するように、保持操作部を構成する。
本発明の第6特徴によると、本発明の第5特徴と同様に前項[I]〜[IV]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
予備苗のせ台はリンク部材に支持されているので、予備苗のせ台とリンク部材とは互いに接近した状態となっている。
これにより、前項[IV]に記載のように、予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持する場合、本発明の第6特徴のように、互いに接近した予備苗のせ台とリンク部材との間の位置関係を固定状態とするように保持操作部を構成することによって、保持操作部をコンパクトに構成することが可能になる。
本発明の第6特徴によると、本発明の第5特徴と同様に前項[I]〜[IV]に記載の「発明の効果」を備えておりこれに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第6特徴によると、予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持する為の保持操作部をコンパクトに構成することが可能になって、乗用型田植機における構造の簡素化の面で有利なものとなった。
(構成)
本発明の第7特徴は、本発明の第5又は第6特徴の乗用型田植機において次のように構成することにある。
保持操作部により予備苗のせ台が第1及び第2状態に保持されていないことを表示する不保持表示部を備える。
本発明の第7特徴によると、本発明の第5又は第6特徴と同様に前項[I]〜[V]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[IV][V]に記載のように、予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持する保持操作部を備えた場合、作業者が予備苗のせ台を第1状態(第2状態)に完全に操作する前に、保持操作部を操作して、予備苗のせ台を第1状態(第2状態)に保持しようとしてしまうことが考えられる。このような状態になると、保持操作部により予備苗のせ台を第1状態(第2状態)に保持できない状態になる。
これにより、作業者は不保持表示部を目視することにより、前述のような誤った操作を行ったことを認識することができるのであり、作業者は操作のやり直しを行うことができる(再び予備苗のせ台を第1状態(第2状態)に完全に操作し、この後に保持操作部を操作して、予備苗のせ台を第1状態(第2状態)に保持する)。
本発明の第7特徴によると、本発明の第5又は第6特徴と同様に前項[I]〜[V]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第7特徴によると、作業者は不保持表示部を目視することにより、誤った操作を行ったことを認識することができるので、誤った操作の状態で放置してしまうことによる不具合を防止することができる。
(構成)
本発明の第8特徴は、本発明の第1〜第7特徴の乗用型田植機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
予備苗のせ台に載置される苗に接当することにより、予備苗のせ台から苗が前後方向に移動するのを止める阻止部材を備える。阻止部材を予備苗のせ台に載置される苗に接当する作用姿勢及び予備苗のせ台に載置される苗から離れる退避姿勢に姿勢変更自在に構成する。予備苗のせ台が第1状態に操作されると、阻止部材を作用姿勢に操作し、予備苗のせ台が第2状態に操作されると、止部材を退避姿勢に操作する操作機構を備える。
本発明の第8特徴によると、本発明の第1〜第7特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VI]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
前項[I]に記載のように、予備苗のせ台を第1状態に操作した状態で、予備苗のせ台に苗を載置した場合、予備苗のせ台から苗が前後方向に落ちないように構成する必要がある。
本発明の第8特徴によれば、予備苗のせ台に載置される苗に接当することにより、予備苗のせ台から苗が前後方向に移動するのを止める阻止部材を備えており、予備苗のせ台を第1状態に操作すると、阻止部材が自動的に作用姿勢に操作される。これにより、例えば図1に示すように、予備苗のせ台を第1状態に操作した状態で、予備苗のせ台に苗を載置した場合、苗が移動しようとしても阻止部材に接当するので、予備苗のせ台から苗が前後方向に落ちるようなことはない。
本発明の第8特徴によると、本発明の第1〜第7特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VI]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第8特徴によると、予備苗のせ台に阻止部材を備える場合、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作することにより、阻止部材が自動的に作用及び退避姿勢に操作されるように構成することにより、予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作した状態での作業を適切に行うことができるようになって、乗用型田植機の作業性を向上させることができた。
(構成)
本発明の第9特徴は、本発明の第1〜第8特徴の乗用型田植機のうちのいずれか一つにおいて次のように構成することにある。
リンク部材の前後方向の横軸芯周りに、予備苗のせ台を上向きに姿勢変更自在に構成する。
本発明の第9特徴によると、本発明の第1〜第8特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VII]に記載の「作用」を備えており、これに加えて以下のような「作用」を備えている。
本発明の第9特徴によると、例えば乗用型田植機をトラックの荷台に載せて移動する場合や倉庫に保管する場合等において、予備苗のせ台を上向きに姿勢変更することにより、予備苗のせ台が邪魔になるようなことがない。
本発明の第9特徴によると、本発明の第1〜第8特徴のうちのいずれか一つと同様に前項[I]〜[VII]に記載の「発明の効果」を備えており、これに加えて以下のような「発明の効果」を備えている。
本発明の第9特徴によると、乗用型田植機をトラックの荷台に載せて移動する場合や倉庫に保管する場合等において、予備苗のせ台が邪魔にならないようにすることができて、乗用型田植機の作業性を向上させることができた。
図1に示すように、前輪1及び後輪2で支持された機体の後部に、リンク機構3を介して6条植型式の苗植付装置5が昇降自在に支持され、リンク機構3を昇降駆動する油圧シリンダ4が備えられて、乗用型田植機が構成されている。
図1及び図2に示すように、苗植付装置5は、4個の伝動ケース6、伝動ケース6の後部に回転駆動自在に支持された一対の回転ケース7、回転ケース7の両端に備えられた一対の植付アーム8、複数のフロート9、8個の苗のせ面を備えて左右方向に往復横送り駆動される苗のせ台10等を備えて構成されている。
次に、予備苗のせ台51,52,53,54の支持構造について説明する。
図1,2,5に示すように、機体の横側部の下部に固定された前支持フレーム22(支持フレームに相当)が、補助ステップ21の前端部付近の横外側から上方に延出され、機体の横側部の下部に固定された後支持フレーム23(支持フレームに相当)が、補助ステップ21の中間部付近の横外側から上方に延出されており、前及び後支持フレーム22,23の上部に亘って支持フレーム24が固定されている。
リンク部材31の下部、リンク部材32の中間部及びリンク部材33の上部に亘って、支持部材42がリンク部材31,32,33の左右方向の横軸芯P12,P22,P31周りに、揺動自在に接続されている。
次に支持部材41〜44への予備苗のせ台51〜54の取付構造について説明する。
図6,7,14に示すように、支持部材41〜44の前部及び後部に、コ字状のブラケット25が固定され、予備苗のせ台51〜54の前部に2個の受け部26が一体的に形成され、予備苗のせ台51〜54の後部に2個の受け部26が一体的に形成されている。予備苗のせ台51〜54の前部の受け部26の上部が、支持部材41〜44の前部のブラケット25の前後方向の横軸芯P1周りに揺動自在に支持されている。
前述のような、予備苗のせ台51〜54の使用及び格納姿勢への操作は、後述の[4][5]に記載の予備苗のせ台51〜54の第1状態及び第2状態の両方において行うことができる。
次に、第1状態及び第2状態、予備苗のせ台51〜54の第1状態から第2状態への操作について説明する。
図5,6,7に示すように、支持部材41の上部に、アーチ状のハンドル29(移動操作部に相当)が固定されている(第1状態の最上位置の予備苗のせ台に備えた状態に相当)。図7及び図12(a)に示すように、支持部材41の前部に支持軸30が前後方向に沿って固定され、断面コ字状の操作部材35 (保持操作部に相当)が支持軸30周りに揺動自在に支持されて、操作部材35に操作レバー36 (保持操作部に相当)が固定されており、操作レバー36がハンドル29に沿うように配置されている。
次に、予備苗のせ台51〜54の第2状態から第1状態への操作について説明する。
図3及び図4に示すように、第2状態において、例えばフロア19に立つ作業者が手でハンドル29を持ちながら操作レバー36を一緒に握り操作することにより、操作部材35が支持軸30周りに図12(a)の紙面反時計方向に操作され、連結ピン37がリンク部材31の連結孔31cから抜き操作される。この状態で作業者がハンドル29を前方に操作すると、図3及び図4から図1及び図7に示すように、リンク部材32,33が横軸芯P24,P34周りに図7の紙面反時計方向に揺動操作され、これに伴ってリンク部材31,34が横軸芯P12,P42周りに図 の紙面反時計方向に揺動操作される。
しかしながら、予備苗のせ台51〜54を第1状態に完全に操作する前に、操作レバー36から手を離すと、図12(b)に示すように、連結ピン37がリンク部材32の連結孔32cに対向する位置に来る前に図12(b)の紙面右方に移動し、連結ピン37がリンク部材32に乗る状態となって、予備苗のせ台51〜54を第1状態に操作できない状態となる。
次に、予備苗のせ台51について説明する。
図6に示すように、予備苗のせ台51は、平面状の苗のせ面39、苗のせ面39の右及び左の横側部の前後方向に沿った横壁部40、前項[3]に記載の受け部26、苗のせ面39の前部及び後部の端部に形成された切り欠き部45、苗のせ面39に備えられた6個の自由回転自在なローラー46等を備えて構成されている。予備苗のせ台51の横壁部40の前側及び後側の端部40aが、右及び左の横外方に開く形状に構成されている。ローラー46の間隔L3が苗A(苗箱56)の長手方向の長さL1よりも短いものに設定されている。
次に、予備苗のせ台52,53について説明する。
図9(b)及び図10(b)に示すように、予備苗のせ台52,53は、予備苗のせ台51と同様に、苗のせ面39、横壁部40、受け部26、切り欠き部45、及びローラー46等を備えて構成されている。
次に、予備苗のせ台54について説明する。
図9(c)及び図10(c)に示すように、予備苗のせ台54は、予備苗のせ台51,52,53と同様に、苗のせ面39、横壁部40、受け部26、切り欠き部45、及びローラー46等を備えて構成されている。
次に、苗のせ台10及び予備苗のせ台51〜54への苗の供給について説明する。
図15(a)に示すように、一般に合成樹脂製の苗箱56において、苗Aがマット状に生育されている。先ず苗のせ台10に苗Aを供給する場合、機体の前端部が畦に接するように機体の向きを設定した後、図3及び図4に示すように、予備苗のせ台51〜54を第2状態に操作する。
この場合、図6に示すように、ローラー46の間隔L3が苗A(苗箱56)の長手方向の長さL1よりも短いものに設定されていることにより、隣接するローラー46の間に苗A(苗箱56)が入り込んでしまうようなことがなく、いずれかのローラー46が苗A(苗箱56)の底部に接触している。この状態は、予備苗のせ台54の後部のローラー46と予備苗のせ台53の前部のローラー46、予備苗のせ台53の後部のローラー46と予備苗のせ台52の前部のローラー46、予備苗のせ台52の後部のローラー46と予備苗のせ台51の前部のローラー46においても同様に生じる。
前項[9]に記載の作業を行って、苗のせ台10への苗の供給が終了すると、次に予備苗のせ台51〜54に苗A(苗箱56)を載置する。
予備苗のせ台51〜54を第2状態に操作した状態において、図15(b)に示すように、予備苗のせ台51〜54に4枚の苗A(苗箱56)を載置し、このうち前の3枚の苗A(苗箱56)を前方に詰めて移動させて、予備苗のせ台54の止め部55に接当させ、後の1枚の苗A(苗箱56)を後方に移動させて、予備苗のせ台51の止め部47に接当させる。
前項[10]に記載の作業を行って、予備苗のせ台51〜54に苗A(苗箱56)を載置した状態で、予備苗のせ台51〜54を第1状態に操作した場合、前項[10]の記載及び図15(d)に示すように、苗A(苗箱56)を予備苗のせ台52,53における阻止部材48,49の止め部48a,49aの間、予備苗のせ台51における阻止部材48の止め部48aと止め部47との間、予備苗のせ台54における阻止部材49の止め部49aと止め部55との間に位置させたとする。
前述の[発明を実施するための最良の形態]において以下の構成を追加してもよい。
前項[11]及び図15(d)に示すように、予備苗のせ台51〜54に苗A(苗箱56)を載置した状態で、予備苗のせ台51〜54を第1状態に操作した場合、苗A(苗箱56)を予備苗のせ台52,53における阻止部材48,49の止め部48a,49aの間、予備苗のせ台51における阻止部材48の止め部48aと止め部47との間、予備苗のせ台54における阻止部材49の止め部49aと止め部55との間に位置させただけでは、予備苗のせ台51〜54における苗A(苗箱56)の位置が決まり難いことが考えられる(苗A(苗箱56)の長手方向の長さL1よりも、予備苗のせ台52,53における阻止部材48,49の止め部48a,49aの間隔、予備苗のせ台51における阻止部材48の止め部48aと止め部47との間隔、予備苗のせ台54における阻止部材49の止め部49aと止め部55との間隔が長い点による)。
前述の[発明を実施するための最良の形態][発明の実施の第1別形態]に代えて、図16に示すように構成してもよい。
図16に示すように、側面視において、リンク部材31〜34を逆向きに配置してもよい。このように構成した場合、ハンドル29、操作レバー36及び連結ピン37を支持部材44に備える。
前述の[発明を実施するための最良の形態]において、ハンドル29、操作レバー36及び連結ピン37を支持部材41ではなく、予備苗のせ台51に備えてもよい。ハンドル29、操作レバー36及び連結ピン37を支持部材44や予備苗のせ台54に備えてもよい。
前述の[発明の実施の第2別形態]において、ハンドル29、操作レバー36及び連結ピン37を支持部材44ではなく、予備苗のせ台54に備えてもよい。ハンドル29、操作レバー36及び連結ピン37を支持部材41や予備苗のせ台51に備えてもよい。
本発明は4個の予備苗のせ台51〜54に対してばかりではなく、3個の予備苗のせ台51,52,53に対しても適用できる。
29 移動操作部
31,32,33,34 リンク部材
31b,32b,33b,34b 操作機構
37 保持操作部、不保持表示部
47,48a,49a,55 位置決め部材、表示部
48,49 阻止部材
51,52,53,54 予備苗のせ台
A 苗
L1 苗の長手方向の長さ
L2 予備苗のせ台の長手方向の長さ
Claims (9)
- 機体に支持された支持フレームに、リンク部材を左右方向の横軸芯周りに揺動自在に備え、前記リンク部材に複数の予備苗のせ台を支持して、
前記予備苗のせ台を上下方向に所定間隔を置いて配置した第1状態を設定し、
前記第1状態の最上位置の予備苗のせ台が最前位置又は最後位置に位置し、前記第1状態の最上位置の一つ下側の予備苗のせ台が最前位置の一つ後側又は最後位置の一つ前側に位置すると言うように、前記最上位置の予備苗のせ台から順番に最前位置から後側に又は最後位置から前側に位置させて、前記予備苗のせ台を一列状に配置した第2状態を設定して、
前記リンク部材を揺動操作することにより、前記予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成し、
前記予備苗のせ台に載置される苗の長手方向の長さよりも、前記予備苗のせ台の長手方向の長さを長いものに設定して、前記予備苗のせ台に苗を載置した状態で、前記リンク部材を揺動操作することにより、前記予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成してある乗用型田植機。 - 苗に接当することにより前記予備苗のせ台に載置される苗の位置を決める位置決め部材を、前記予備苗のせ台に備えて、
前記位置決め部材により予備苗のせ台に載置される苗の位置を決めた状態で、前記リンク部材を揺動操作することにより、前記予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成してある請求項1に記載の乗用型田植機。 - 前記予備苗のせ台に載置すべき苗の位置を表示する表示部を、前記予備苗のせ台に備えて、
前記表示部に基づいて予備苗のせ台に苗を載置した状態で、前記リンク部材を揺動操作することにより、前記予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作自在に構成してある請求項1に記載の乗用型田植機。 - 前記予備苗のせ台を第1及び第2状態に操作する為の移動操作部を、前記第1状態の最上位置の予備苗のせ台又は第1状態の最下位置の予備苗のせ台に備えてある請求項1〜3のうちのいずれか一つに記載の乗用型田植機。
- 前記予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持する保持状態及び解除状態に操作自在な保持操作部を、前記移動操作部が備えられた予備苗のせ台に備えてある請求項4に記載の乗用型田植機。
- 前記予備苗のせ台とリンク部材との間の位置関係を固定状態とすることにより、前記予備苗のせ台を第1及び第2状態に保持するように、前記保持操作部を構成してある請求項5に記載の乗用型田植機。
- 前記保持操作部により予備苗のせ台が第1及び第2状態に保持されていないことを表示する不保持表示部を備えてある請求項5又は6に記載の乗用型田植機。
- 前記予備苗のせ台に載置される苗に接当することにより、前記予備苗のせ台から苗が前後方向に移動するのを止める阻止部材を備え、
前記阻止部材を予備苗のせ台に載置される苗に接当する作用姿勢及び予備苗のせ台に載置される苗から離れる退避姿勢に姿勢変更自在に構成し、
前記予備苗のせ台が第1状態に操作されると、前記阻止部材を作用姿勢に操作し、前記予備苗のせ台が第2状態に操作されると、前記阻止部材を退避姿勢に操作する操作機構を備えてある請求項1〜7のうちのいずれか一つに記載の乗用型田植機。 - 前記リンク部材の前後方向の横軸芯周りに、前記予備苗のせ台を上向きに姿勢変更自在に構成してある請求項1〜8のうちのいずれか一つに記載の乗用型田植機。
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