JP5294996B2 - 毛髪化粧料組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、炭酸系のアンモニウム塩を含有し、泡状染毛剤又は泡状毛髪脱色剤として用いられる毛髪化粧料組成物に関し、さらに詳しくは、使用時の泡質を向上させた毛髪化粧料組成物に関する。
一般に、複数の薬剤を混合することにより効果を発揮する毛髪化粧料組成物が知られている。そのような毛髪化粧料組成物としては、例えば、アルカリ剤を含有する第1剤と、酸化剤、例えば過酸化水素を含有する第2剤とから構成される染毛剤及び毛髪脱色剤が知られている。アルカリ剤は、第2剤に含有される酸化剤の作用を促進するとともに、毛髪を膨潤させて毛髪への染料の浸透性を向上させることにより、染色性を向上させる。従来より、染毛剤及び毛髪脱色剤に用いられるアルカリ剤としては、アンモニア及びアルカノールアミンが知られている。しかしながら、アンモニアは配合量を多くすると刺激臭を伴うという問題があった。また、アルカノールアミンは配合量を多くすると洗髪後の残留による毛髪の感触の低下及び頭皮に刺激を与えるおそれがあった。
そこで従来、特許文献1に開示される毛髪化粧料組成物が知られている。特許文献1は、アンモニアとアルカリ金属の炭酸塩を併用することにより、アンモニアの配合量を従来よりも低下させるとともに染毛力の向上を図っている。しかしながら、特許文献1に開示される毛髪化粧料組成物は、依然としてアンモニアを使用する構成であるため、アンモニアによる刺激臭等の問題が生じるおそれがあった。
また、従来、特許文献2,3に開示される毛髪化粧料組成物が知られている。特許文献2,3は、アルカリ剤として炭酸系のアンモニウム塩を使用することにより、アンモニアを併用しない染毛剤及び毛髪脱色剤について開示する。炭酸系のアンモニウム塩は、使用時にアンモニアを徐々に発生させることにより、アンモニア臭の低減効果を発揮する。
特開2001−328926号公報 特表2006−526655号公報 特表2008−521833号公報
ところで、使用時の剤型が泡状(フォーム状)の毛髪化粧料組成物である染毛剤又は毛髪脱色剤が知られている。その毛髪化粧料組成物は、配合成分としてアルカリ剤及び酸化剤の他に、フォームを形成するための成分、例えば油性成分、界面活性剤及び水溶性高分子化合物を含有し、例えば噴射剤又は発泡剤とともにエアゾール缶に充填することにより構成される。泡状の毛髪化粧料組成物は、剤型がゲル状の組成物に比べて、液だれの心配が少なく、毛髪への塗布性及び使用感に優れるという特徴を有する。
ところが、特許文献2,3に開示される毛髪化粧料組成物について、剤型を泡状の組成物として構成した場合、泡の感触が硬くなることにより、泡質が低下するという問題があった。より具体的には、泡状組成物の消泡性及び毛髪に対するなじみが悪くなり、毛髪に対する浸透性が低下するという問題があった。また、毛髪化粧料組成物の保存形態が複数剤型である場合、泡状組成物同士の混合性が低下し、その結果、脱色ムラ又は染色ムラが生ずる(均染性等が低下する)という問題があった。そのため、アルカリ剤として炭酸系のアンモニウム塩を含有する泡状の毛髪化粧料組成物において、使用時の泡質の改善が求められていた。
本発明は、本発明者らの鋭意研究の結果、炭酸系のアンモニウム塩を含有する毛髪化粧料組成物において、リン酸塩を併用することにより上記問題が解決されることを見出したことによりなされたものである。本発明の目的とするところは、炭酸系のアンモニウム塩を使用する毛髪化粧料組成物において、泡質を向上させることができる毛髪化粧料組成物を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の発明の毛髪化粧料組成物は、(A)炭酸系のアンモニウム塩として炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びカルバミン酸アンモニウムから選ばれる少なくとも1種、並びに(B)リン酸塩を含有し、泡状染毛剤又は泡状毛髪脱色剤として用いられる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪化粧料組成物において、前記毛髪化粧料組成物中における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比が0.5〜10であることを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の毛髪化粧料組成物において、前記毛髪化粧料組成物中における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比が3〜7であることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物において、前記毛髪化粧料組成物中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量は、1〜5質量%である。
本発明によれば、炭酸系のアンモニウム塩を使用する毛髪化粧料組成物において、泡質を向上させることができる。
(第1実施形態)
以下、本発明に係る毛髪化粧料組成物を泡状毛髪脱色剤に具体化した第1実施形態について詳細に説明する。本実施形態に係る泡状毛髪脱色剤は、例えば第1剤と第2剤とから構成される2剤式の毛髪化粧料である。
<第1剤>
第1剤は、例えば(A)炭酸系のアンモニウム塩及び(B)リン酸塩を含有し、使用時に泡状の剤型として調製される。(A)炭酸系のアンモニウム塩は、アルカリ剤として第1剤に配合され、酸化剤とともに作用することにより、毛髪脱色剤処理後の毛髪の明度を向上させる。(A)炭酸系のアンモニウム塩としては、例えば炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びカルバミン酸アンモニウムが挙げられる。これらの中で、脱色処理後の毛髪の明度向上の観点から、炭酸アンモニウム及び炭酸水素アンモニウムが好ましく、さらに炭酸アンモニウムがより好ましい。
第1剤と第2剤が混合された混合物中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量は、好ましくは1〜5質量%、より好ましくは1〜3.5質量%である。第1剤と第2剤が混合された混合物中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量が1質量%未満では、泡が水っぽくなることにより、泡質が低下する場合がある。また、脱色処理後の毛髪の明度を十分に向上できない場合がある。第1剤と第2剤が混合された混合物中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量が5質量%を超えると、泡が硬くなることにより、泡質が低下する場合がある。
第1剤中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量は、好ましくは2〜10質量%、より好ましくは2〜7質量%である。第1剤中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量が2質量%未満では、脱色処理後の毛髪の明度を十分に向上できない場合がある。この(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量が10質量%を超えると、炭酸系のアンモニウム塩が十分に溶解しないため薬液の分離により第1剤の保存安定性が低下する場合がある。特に、エアゾール式の組成物のように加圧して保存する剤型のものはより分離が生じやすくなるおそれがある。
(B)リン酸塩は、(A)炭酸系のアンモニウム塩が含有される第1剤の泡質を向上させ、泡状の第1剤と第2剤との混合性及び毛髪への浸透性の向上のために配合される。リン酸塩としては、例えばリン酸水素二アンモニウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸二水素アンモニウム、リン酸二水素カリウム、リン酸二水素ナトリウム、リン酸三アンモニウム、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、及びリン酸水素アンモニウムナトリウムが挙げられる。これらの中で、泡質向上の観点から、リン酸三ナトリウム、リン酸三カリウム、及びリン酸三アンモニウムが好ましく、さらにリン酸三ナトリウムがより好ましい。
第1剤中における(B)リン酸塩の含有量は、リン酸塩無水物に換算した場合、好ましくは0.1〜10質量%、より好ましくは0.5〜5質量%である。第1剤中における(B)リン酸塩の含有量が0.1質量%未満では、泡質を向上できない場合がある。この(B)リン酸塩の含有量が10質量%を超えると、保存安定性や溶解性が低下する場合がある。また、第1剤と第2剤が混合された混合物中における(B)リン酸塩の含有量は、リン酸塩無水物に換算した場合、好ましくは0.05〜5質量%、より好ましくは0.25〜2.5質量%である。第1剤と第2剤が混合された混合物中における(B)リン酸塩の含有量をかかる範囲内に規定することにより、泡質をより向上させることができる。
第1剤における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比(A/B)は、好ましくは0.5〜10、より好ましくは3〜7である。この質量比が0.5未満であると泡状第1剤の泡が水っぽくなることにより、泡質が低下する場合がある。一方、この質量比が10を超えると泡が硬くなることにより、泡質が低下し、泡状第1剤の毛髪に対する浸透性、及び第2剤との混合性が低下する場合がある。
第1剤と第2剤が混合された混合物中における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比(A/B)は、好ましくは0.5〜10、より好ましくは3〜7である。この質量比が0.5未満であると混合物の泡が水っぽくなることにより、泡質が低下する場合がある。また、混合物を塗布する際の操作性及び脱色処理後の脱色ムラが生ずる場合がある。一方、この質量比が10を超えると泡が硬くなることにより、泡質が低下し、混合物の毛髪に対する浸透性が低下する場合がある。
第1剤のpHは、特に限定されないが、好ましくは8.5〜9.5の範囲、より好ましくは8.8〜9.5の範囲に調整される。第1剤のpHが8.5未満では、第1剤が第2剤と混合されたときに、第2剤に含有される酸化剤として例えば過酸化水素の作用が十分に促進されない場合がある。また、第1剤の保存安定性が低下する。第1剤のpHが9.5を超えると、第1剤の保存安定性が低下するとともに、脱色処理後の毛髪の明度が低下する場合がある。第1剤のpHは、(A)炭酸系のアンモニウム塩、(B)リン酸塩、及び後述するpH調整剤の配合量を変えることにより適宜調整される。
第1剤は、必要に応じて、前述した成分以外の成分、例えば水、水溶性高分子化合物、油性成分、多価アルコール、界面活性剤、溶剤、糖、防腐剤、安定剤、pH調整剤、植物抽出物、生薬抽出物、ビタミン、香料、酸化防止剤、紫外線吸収剤、及びキレート化剤を含有してもよい。
水は、各成分の可溶化剤として作用する。また、水は、水溶性高分子化合物、油性成分及び界面活性剤とともに第1剤の剤型を泡状に調製する。そのため、第1剤は、好ましくは水を含有する。水溶性高分子化合物は、水、油性成分及び界面活性剤とともに第1剤の剤型を泡状に調製する。そのため、第1剤は、好ましくは水溶性高分子化合物を含有する。水溶性高分子化合物としては、アニオン性高分子化合物、カチオン性高分子化合物、非イオン性高分子化合物、及び両性の天然又は合成高分子化合物が挙げられる。カチオン性高分子化合物としては、例えばポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム液が挙げられる。非イオン性の合成高分子化合物として、例えばポリエチレングリコール(PEG)が挙げられる。
油性成分は、毛髪にうるおい感を付与する。また、油性成分は、水、水溶性高分子化合物、及び界面活性剤とともに第1剤の剤型を泡状に調製する。そのため、第1剤は、好ましくは油性成分を含有する。油性成分としては、例えば油脂、ロウ、高級アルコール、炭化水素、高級脂肪酸、アルキルグリセリルエーテル、エステル、及びシリコーンが挙げられる。
油脂としては、例えばラノリン、オリーブ油、ツバキ油、シア脂、アーモンド油、サフラワー油、ヒマワリ油、大豆油、綿実油、ゴマ油、トウモロコシ油、ナタネ油、コメヌカ油、コメ胚芽油、ブドウ種子油、アボカド油、マカダミアナッツ油、ヒマシ油、ヤシ油、及び月見草油が挙げられる。ロウとしては、例えばミツロウ、キャンデリラロウ、カルナウバロウ、ホホバ油、及びラノリンが挙げられる。高級アルコールとしては、例えばセチルアルコール(セタノール)、2−ヘキシルデカノール、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、セトステアリルアルコール、オレイルアルコール、アラキルアルコール、ベヘニルアルコール、2−オクチルドデカノール、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、デシルテトラデカノール、及びラノリンアルコールが挙げられる。
炭化水素としては、例えばパラフィン、オレフィンオリゴマー、ポリイソブテン、水添ポリイソブテン、ミネラルオイル、スクワラン、ポリブテン、ポリエチレン、マイクロクリスタリンワックス、及びワセリンが挙げられる。高級脂肪酸としては、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、12−ヒドロキシステアリン酸、オレイン酸、及びラノリン脂肪酸が挙げられる。アルキルグリセリルエーテルとしては、例えばバチルアルコール、キミルアルコール、セラキルアルコール、及びイソステアリルグリセリルエーテルが挙げられる。
エステルとしては、例えばアジピン酸ジイソプロピル、ミリスチン酸イソプロピル、オクタン酸セチル、イソノナン酸イソノニル、ミリスチン酸オクチルドデシル、パルミチン酸イソプロピル、ステアリン酸ステアリル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸イソトリデシル、パルミチン酸2−エチルへキシル、リシノール酸オクチルドデシル、10〜30の炭素数を有する脂肪酸からなる脂肪酸コレステリル/ラノステリル、乳酸セチル、酢酸ラノリン、ジ−2−エチルヘキサン酸エチレングリコール、ペンタエリスリトール脂肪酸エステル、ジペンタエリスリトール脂肪酸エステル、カプリン酸セチル、トリカプリル酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、コハク酸ジオクチル、及び2−エチルヘキサン酸セチルが挙げられる。
シリコーンとしては、例えばジメチルポリシロキサン(ジメチコン)、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサシロキサン、末端水酸基変性ジメチルポリシロキサン、650〜10,000の平均重合度を有する高重合シリコーン、ポリエーテル変性シリコーン、アミノ変性シリコーン、ベタイン変性シリコーン、アルキル変性シリコーン、アルコキシ変性シリコーン、メルカプト変性シリコーン、カルボキシ変性シリコーン、及びフッ素変性シリコーンが挙げられる。これらの油性成分の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
多価アルコールとしては、例えばグリコール、及びグリセリンが挙げられる。グリコールとしては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリコール、及び1,3−ブチレングリコールが挙げられる。グリセリンとしては、例えばグリセリン、ジグリセリン、及びポリグリセリンが挙げられる。
界面活性剤は、乳化剤又は各成分の可溶化剤として毛髪脱色剤を乳化又は可溶化し、第1剤の保存時の粘度を調整したり粘度安定性を向上させたりする。また、界面活性剤は、水、水溶性高分子化合物、及び油性成分とともに第1剤の剤型を泡状に調製する。そのため、第1剤は、好ましくは界面活性剤を含有する。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤、及びノニオン性界面活性剤が挙げられる。
アニオン性界面活性剤としては、例えばアルキルエーテル硫酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニルエーテル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、オレフィンスルホン酸塩、アルカンスルホン酸塩、飽和又は不飽和脂肪酸塩、アルキル又はアルケニルエーテルカルボン酸塩、α-スルホン脂肪酸塩、N−アシルアミノ酸型界面活性剤、リン酸モノ又はジエステル型界面活性剤、及びスルホコハク酸エステルが挙げられる。これらの界面活性剤のアニオン基の対イオンとしては、例えばナトリウムイオン、カリウムイオン、及びトリエタノールアミンが挙げられる。アルキルエーテル硫酸塩としては、例えばラウレス硫酸ナトリウムが挙げられる。
カチオン性界面活性剤としては、例えば塩化ラウリルトリメチルアンモニウム、塩化セチルトリメチルアンモニウム、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化アルキルトリメチルアンモニウム、塩化ジステアリルジメチルアンモニウム、臭化セチルトリメチルアンモニウム、臭化ステアリルトリメチルアンモニウム、エチル硫酸ラノリン脂肪酸アミノプロピルエチルジメチルアンモニウム、ステアリルトリメチルアンモニウムサッカリン、セチルトリメチルアンモニウムサッカリン、塩化メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム、及びメチル硫酸ベヘニルトリメチルアンモニウムが挙げられる。
両性界面活性剤としては、例えばココベタイン、ラウラミドプロピルベタイン、コカミドプロピルベタイン、ラウロアンホ酢酸ナトリウム、ココアンホ酢酸ナトリウム、及びラウリルベタイン(ラウリルジメチルアミノ酢酸ベタイン)が挙げられる。
非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばエーテル型非イオン性界面活性剤、及びエステル型非イオン性界面活性剤が挙げられる。エーテル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばポリオキシエチレン(以下、POEという。)セチルエーテル(セテス)、POEステアリルエーテル(ステアレス)、POEベヘニルエーテル、POEオレイルエーテル(オレス)、POEラウリルエーテル(ラウレス)、POEトリデシルエーテル、POEオクチルドデシルエーテル、POEヘキシルデシルエーテル、POEイソステアリルエーテル、POEノニルフェニルエーテル、及びPOEオクチルフェニルエーテルが挙げられる。
エステル型非イオン性界面活性剤の具体例としては、例えばモノオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEソルビタン、モノパルミチン酸POEソルビタン、モノラウリン酸POEソルビタン、トリオレイン酸POEソルビタン、モノステアリン酸POEグリセリン、モノミリスチン酸POEグリセリン、テトラオレイン酸POEソルビット、ヘキサステアリン酸POEソルビット、モノラウリン酸POEソルビット、POEソルビットミツロウ、モノオレイン酸ポリエチレングリコール、モノステアリン酸ポリエチレングリコール、モノラウリン酸ポリエチレングリコール、親油型モノオレイン酸グリセリン、親油型モノステアリン酸グリセリン、自己乳化型モノステアリン酸グリセリン、モノオレイン酸ソルビタン、セスキオレイン酸ソルビタン、トリオレイン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノラウリン酸ソルビタン、ショ糖脂肪酸エステル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、及びアルキルグルコシドが挙げられる。これらの界面活性剤の具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
溶剤の具体例としては、例えばエタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、メチルカルビトール、エチルカルビトール、ベンジルアルコール、フェネチルアルコール、γ−フェニルプロピルアルコール、ケイ皮アルコール、アニスアルコール、p−メチルベンジルアルコール、α−ジメチルフェネチルアルコール、α−フェニルエタノール、フェノキシエタノール、フェノキシイソプロパノール、2−ベンジルオキシエタノール、N−アルキルピロリドン、炭酸アルキレン、及びアルキルエーテルが挙げられる。
糖としては、例えばソルビトール、及びマルトースが挙げられる。防腐剤としては、例えばパラベンが挙げられる。安定剤としては、例えばフェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、及びタンニン酸が挙げられる。pH調整剤としては、例えば乳酸、レブリン酸、グリコール酸、酒石酸、リンゴ酸、ピロリドンカルボン酸(PCA)、コハク酸、クエン酸、グルタミン酸、及びアルギニンが挙げられる。酸化防止剤としては、例えばアスコルビン酸及び亜硫酸塩が挙げられる。キレート化剤としては、例えばエチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸及びその塩類、並びにヒドロキシエタンジホスホン酸(HEDP)及びその塩類が挙げられる。
第1剤の保存時の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。第1剤の使用時の剤型は、泡状(フォーム状)に調製される。第1剤の使用時の剤型をフォーム状に調製するためには、例えば第1剤を噴射剤及び発泡剤とともに、公知のエアゾール缶に充填する方法、第1剤を公知のプッシュタイプの泡吐出用手動式ディスペンサに充填する方法、及び第1剤を容器内で振とうする方法が挙げられる。噴射剤及び発泡剤としては、例えば液化石油ガス(LPG)、ジメチルエーテル(DME)、窒素ガス、及び炭酸ガスが挙げられる。
第1剤の使用時における泡比重は、25℃において好ましくは0.02〜0.3、より好ましくは0.05〜0.15である。泡比重は、使用時における泡状第1剤の質量をその体積で割ることによって求められる。この泡比重が0.02未満であると、泡の嵩が増加して泡が潰れにくくなり、第2剤との混合性及び毛髪に対する浸透性が低下する場合がある。この泡比重が0.3を超えると、泡の自重により液だれが生じ、塗布性及び使用感が低下する場合がある。
<第2剤>
第2剤は、酸化剤を含有する。酸化剤は、毛髪に含まれるメラニンを脱色する。酸化剤としては、例えば過酸化水素、過酸化尿素、過酸化メラミン、過炭酸ナトリウム、過炭酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過ホウ酸カリウム、過硫酸アンモニウム、過酸化ナトリウム、過酸化カリウム、過酸化マグネシウム、過酸化バリウム、過酸化カルシウム、過酸化ストロンチウム、硫酸塩の過酸化水素付加物、リン酸塩の過酸化水素付加物、及びピロリン酸塩の過酸化水素付加物が挙げられる。第2剤中における酸化剤の含有量は、好ましくは0.1〜15.0質量%であり、より好ましくは2.0〜9.0質量%であり、最も好ましくは3.0〜6.0質量%である。酸化剤の含有量が0.1質量%未満では、メラニンを十分に脱色することができない場合がある。酸化剤の含有量が15.0質量%を超えると、毛髪に損傷等の不具合が発生するおそれがある。
酸化剤として過酸化水素を第2剤に配合する場合、過酸化水素の安定性を向上させるために、好ましくは、第2剤は、安定化剤、例えばエチレングリコールフェニルエーテル(フェノキシエタノール)、ヒドロキシエタンジホスホン酸及びその塩を含有する。ヒドロキシエタンジホスホン酸塩としては、例えばヒドロキシエタンジホスホン酸四ナトリウム、及びヒドロキシエタンジホスホン酸二ナトリウムが挙げられる。第2剤は、毛髪脱色剤に一般的に含有され、且つ前述した各成分の作用を阻害しない各成分を含有してもよい。例えば、前述した第1剤に含有される、(A)炭酸系のアンモニウム塩以外の成分を適宜含有してもよい。
第2剤の保存時及び使用時の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。第2剤の使用時の剤型をフォーム状に調製する方法は、第1剤と同様の方法を適用することができる。第2剤の使用時の剤型が泡状の場合、第2剤の泡比重は、25℃において好ましくは0.02〜0.3、より好ましくは0.05〜0.15である。この泡比重が0.02未満であると、泡の嵩が増加して泡が潰れにくくなり、第1剤との混合性及び毛髪に対する浸透性が低下する場合がある。この泡比重が0.3を超えると、泡の自重により液だれが生じ、塗布性及び使用感が低下する場合がある。
毛髪脱色剤の使用時には、第1剤及び第2剤を混合することにより混合物が調製される。混合物の調製は、まず泡状第1剤及び泡状第2剤を混合して泡状混合物を調製した後、コーム(櫛)又は刷毛、手に付着されて毛髪に塗布してもよい。泡状第1剤及び第2剤は、それぞれコーム(櫛)、刷毛又はブラシ、手に付着されて、毛髪上で塗布しながら混合されてもよい。また、まず第1剤及び第2剤を保存時の剤型で混合して、次に該混合物をフォーム状に調製した後、それをコーム(櫛)、刷毛又はブラシ、手に付着されて毛髪に塗布してもよい。
泡状第1剤及び泡状第2剤を混合して泡状混合物を調製する場合、第2剤の泡比重に対する第1剤の泡比重の比率(泡比重比)は、0.75〜1.25の範囲が好ましい。第2剤の泡比重に対する第1剤の泡比重の比率をその範囲内に規定することにより、第1剤及び第2剤の混合性を向上させることができる。
泡状第1剤と泡状第2剤をそれぞれ吐出して毛髪上で混合しながら塗布する場合、第2剤の泡比重に対する第1剤の泡比重の比率(泡比重比)は、0.75〜1.25の範囲が好ましい。第2剤の泡比重に対する第1剤の泡比重の比率をその範囲内に規定することにより、第1剤及び第2剤の毛髪への浸透速度の差を小さくし、浸透性を向上させることができる。それにより、均染性も向上する。
泡状第1剤と泡状第2剤を混合してから吐出する場合、第2剤の泡比重に対する第1剤の泡比重の比率(泡比重比)は、0.75〜1.25の範囲が好ましい。第2剤の泡比重に対する第1剤の泡比重の比率をその範囲内に規定することにより、第1剤及び第2剤の吐出量の差を小さくし、吐出比率を向上させることができる。それにより、均染性も向上する。
第1剤及び第2剤が混合された泡状混合物の泡比重は、25℃において好ましくは0.02〜0.3、より好ましくは0.05〜0.15である。この泡比重が0.02未満であると、泡の嵩が増加して泡が潰れにくくなり、毛髪に対する浸透性が低下する場合がある。この泡比重が0.3を超えると、泡の自重により液だれが生じ、塗布性及び使用感が低下する場合がある。
本実施形態に係る毛髪脱色剤は以下の利点を有する。
(1)本実施形態に係る毛髪脱色剤は、(A)炭酸系のアンモニウム塩及び(B)リン酸塩を含有する。したがって、炭酸系のアンモニウム塩を使用する毛髪脱色剤において、優れた明度を維持しながら、泡質を向上させることができる。それにより、泡状の剤型として調製される第1剤と第2剤との混合性、及び泡状混合物の毛髪への浸透性を向上させることができる。また、第1剤と第2剤との混合性及び毛髪への浸透性が向上することにより、脱色ムラを防止することができる。
(2)好ましくは、第1剤における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比(A/B)は、0.5〜10である。したがって、第1剤の泡質をより向上させることができ、それにより泡状第1剤の第2剤との混合性をより向上させる。
(3)好ましくは、第1剤と第2剤が混合された混合物中における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比が0.5〜10、より好ましくは3〜7である。したがって、泡質をより向上させることができ、それにより泡状混合物の毛髪への浸透性をより向上させることができる。
(4)好ましくは、第1剤と第2剤が混合された混合物中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量は、1〜5質量%である。したがって、泡質をより向上させることができる。
(5)好ましくは、保存時の第1剤中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量は、2〜10質量%である。この場合、脱色処理後の毛髪の明度をより向上させることができるとともに、薬液の分離及び結晶の析出による第1剤の保存安定性の低下を抑制することができる。
(6)本実施形態に係る毛髪脱色剤は、アルカリ剤として(A)炭酸系のアンモニウム塩を配合する。したがって、アンモニア由来の刺激臭の問題、及びアルカノールアミン由来による毛髪の感触の低下及び頭皮に刺激を与えるという問題を解決することができる。
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・前記実施形態の毛髪脱色剤は、第1剤に配合した(B)リン酸塩を第2剤に配合してもよい。かかる構成においても、第1剤と第2剤とが混合された発泡混合物について、泡質を改善することができる。
・前記実施形態の毛髪脱色剤は、第1剤及び第2剤を構成する各成分が分離されることにより、毛髪脱色剤が3剤式以上に構成されてもよい。例えば、毛髪脱色剤が、(A)炭酸系のアンモニウム塩を含有する第1剤、酸化剤を含有する第2剤、及び(B)リン酸塩を含有する第3剤から構成されてもよい。
・前記実施形態の毛髪脱色剤は、第1剤において、本発明の目的及び効果を阻害しない範囲内において、アルカリ剤、例えばアンモニア、アルカノールアミン、有機アミン、無機アルカリ、塩基性アミノ酸、及びそれらの塩が含有されてもよい。
(第2実施形態)
以下、本発明に係る毛髪化粧料組成物を染毛剤に具体化した第2実施形態について説明する。本実施形態に係る染毛剤は、第1剤と第2剤とから構成される2剤式の毛髪化粧料である。
第1剤は、(A)炭酸系のアンモニウム塩及び(B)リン酸塩を含有し、使用時に泡状の剤型として調製される。第1剤は、好ましくは酸化染料を配合する。
酸化染料は、第2剤に含有される酸化剤による酸化重合に起因して発色可能な化合物であり、染料中間体及びカプラーに分類される。酸化染料は少なくとも染料中間体を含んでいる。
染料中間体としては、例えばp−フェニレンジアミン、トルエン−2,5−ジアミン(パラトルイレンジアミン)、N−フェニル−p−フェニレンジアミン、4,4'−ジアミノジフェニルアミン、p−アミノフェノール、o−アミノフェノール、p−メチルアミノフェノール、N,N−ビス(2−ヒドロキシエチル)−p−フェニレンジアミン、2−ヒドロキシエチル−p−フェニレンジアミン、o−クロル−p−フェニレンジアミン、4−アミノ−m−クレゾール、2−アミノ−4−ヒドロキシエチルアミノアニソール、2,4−ジアミノフェノール、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。
カプラーは、染料中間体と結合することにより発色する。カプラーとしては、例えばレゾルシン、5−アミノ−o−クレゾール、m−アミノフェノール、α−ナフトール、5−(2−ヒドロキシエチルアミノ)−2−メチルフェノール、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノフェノキシエタノール、トルエン−3,4−ジアミン、2,6−ジアミノピリジン、ジフェニルアミン、N,N−ジエチル−m−アミノフェノール、フェニルメチルピラゾロン、及びそれらの塩が挙げられる。これらの具体例の内、一種のみが単独で含有されてもよいし、二種以上が組み合わされて含有されてもよい。酸化染料は、毛髪の色調を様々に変化させることができることから、好ましくは、染料中間体の前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種と、カプラーの前記具体例の中から選ばれる少なくとも一種とから構成される。第1剤は、前記酸化染料以外の染料として、例えば「医薬部外品原料規格」(2006年6月発行、薬事日報社)に収載された酸化染料、及び直接染料から選ばれる少なくとも一種を適宜含有してもよい。直接染料としては、例えば黄色203号が挙げられる。
染毛剤における第2剤は、第1剤と混合された後、毛髪の染色に使用される。第2剤の具体的な構成は、第1実施形態に係る第2剤と同じである。
第1剤の保存時の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。第1剤の使用時の剤型は、泡状(フォーム状)に調製される。第2剤の剤型は特に限定されず、具体例として、例えば液状、ゲル状、フォーム状、及びクリーム状が挙げられる。液状としては、例えば水溶液、分散液、及び乳化液が挙げられる。染毛剤の使用方法は、第1実施形態に係る毛髪脱色剤と同じである。
本実施形態に係る染毛剤は第1実施形態の効果に加えて以下の利点を有する。
(7)本実施形態に係る染毛剤は、(A)炭酸系のアンモニウム塩及び(B)リン酸塩を含有する。したがって、炭酸系のアンモニウム塩を使用する染毛剤において、泡質を向上させることができる。それにより、泡状の剤型として調製される第1剤と第2剤との混合性、及び泡状混合物の毛髪への浸透性を向上させることができる。また、第1剤と第2剤との混合性及び毛髪への浸透性が向上することにより、染色ムラを防止し、均染性を向上することができる。
前記実施形態は以下のように変更されてもよい。
・前記実施形態の染毛剤は、第1剤に配合した(B)リン酸塩を第2剤に配合してもよい。かかる構成においても、第1剤と第2剤とが混合された発泡混合物について、泡質を改善することができる。
・前記実施形態の染毛剤は、第1剤及び第2剤を構成する各成分が分離されることにより、染毛剤が3剤式以上に構成されてもよい。例えば、染毛剤が、(A)炭酸系のアンモニウム塩及び酸化染料を含有する第1剤、酸化剤を含有する第2剤、並びに(B)リン酸塩を含有する第3剤から構成されてもよい。
次に、実施例及び比較例を挙げて前記実施形態を更に具体的に説明する。
(エアゾールタイプの染毛剤)
表1〜4に示す各成分を含有する、染毛剤の第1剤及び第2剤を調製した。表1〜4における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。表1〜4に示す染毛剤の第1剤及び第2剤は、それぞれ噴射剤としてLPGを所定の質量比(表中“LPG:原液の質量比”欄)で混合したエアゾールタイプとしてエアゾール缶に充填することにより調製した。表1,2に示す第1剤と表3に示す第2剤は、それぞれ泡状組成物として吐出させ、第1剤と第2剤を1:1の質量比で混合して泡状の染毛剤を調製した。表4に示す第1剤と第2剤は、それぞれ泡状組成物として吐出させ、第1剤と第2剤を1:1の質量比で混合して泡状の染毛剤を調製した。次に、得られた各染毛剤を、黒毛の人毛からなるウィッグ(以下、単にウィッグという。)に手で塗布し、室温(25℃)にて30分間放置した。次に、ウィッグに付着した染毛剤を水で洗い流した後、ウィッグにシャンプーを2回、及びリンスを1回施した。続いて、ウィッグを温風で乾燥した後、一日間放置することにより、染毛処理されたウィッグを得た。
表1〜3に示す染毛剤について、エアゾール缶から吐出された第1剤及び第2剤のそれぞれの泡状組成物について、下記に示す方法に従い泡比重を測定した。第1剤の泡状組成物について、下記に示す方法に従い泡質を測定した。また、第1剤及び第2剤を混合する際の混合性について、下記に示す方法に従い測定した。得られた染毛剤について、毛髪に対する浸透性を評価した。
表4に示す染毛剤について、エアゾール缶から吐出された第1剤及び第2剤のそれぞれの泡状組成物について、下記に示す方法に従い泡比重、泡質及び毛髪に対する浸透性を測定した。また、第1剤及び第2剤を混合する際の混合性について、下記に示す方法に従い測定した。得られたウィッグについて、下記に示す方法に従い均染性を評価した。
表中の配合成分欄における(A),(B)の表記は、本願請求項記載の各成分に対応する化合物を示す。一方、表中「成分」欄における(b)の表記は、本願請求項記載の各成分の対比化合物を示す。
また、表中の「(A)炭酸系のアンモニウム塩の質量比」欄は、第1剤と第2剤が混合された染毛剤中における、(B)リン酸塩の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比(A/B)を示す。
また、表中の「(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量」は、第1剤と第2剤が混合された染毛剤中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量を示す。
<泡比重>
各表中の“泡比重”欄は、各泡状組成物の質量をその体積で割ることによって求められる。
<泡比重比>
各表中の“泡比重比”欄は、第2剤の泡比重に対する第1剤の泡比重の比率を示す。
<泡質>
各表中の“泡質”欄において、“5”は、泡状組成物について水っぽさ又は強い弾力がなく、泡の硬さが非常に優れることを示し、“4”は、泡状組成物について水っぽさ又は強い弾力がほとんどなく、泡の硬さが優れることを示し、“3”は、泡状組成物について水っぽさ又は強い弾力があまりなく、泡の硬さが良好であることを示し、“2”は、泡状組成物について水っぽさ又は強い弾力がやや認められ、泡の硬さがやや悪いことを示し、“1”は、泡状組成物について水っぽさ又は強い弾力があり、泡の硬さが悪いことを示す。これらの評価は、専門のパネラーが泡状組成物を手で触れることにより行った。
<浸透性>
各表中の“浸透性”欄において、“5”は、泡状組成物を手でウィッグに塗布したときの薬液の浸透性(なじみ及び消泡性)が非常に優れることを示し、“4”は、泡状組成物を手でウィッグに塗布したときの薬液の浸透性が優れることを示し、“3”は、泡状組成物を手でウィッグに塗布したときの薬液の浸透性が良好であることを示し、“2”は、泡状組成物を手でウィッグに塗布したときの薬液の浸透性がやや悪いことを示し、“1”は、泡状組成物を手でウィッグに塗布したときの薬液の浸透性が悪いことを示す。これらの評価は、これらの評価は、専門のパネラーが泡状組成物を手で触れ、及び目視にて泡を観察することにより行った。
<混合性>
各表中の“混合性”欄は、泡状第1剤と泡状第2剤を50mLビーカーに5gずつ量り取り、攪拌棒で混ぜた時の混合性を専門のパネラーが目視にて観察することにより評価した。“5”は、泡状第1剤と泡状第2剤の混合性が非常に優れることを示し、“4”は、泡状第1剤と泡状第2剤の混合性が優れることを示し、“3”は、泡状第1剤と泡状第2剤の混合性が良好であることを示し、“2”は、泡状第1剤と泡状第2剤の混合性がやや悪いことを示し、“1”は、泡状第1剤と泡状第2剤の混合性が悪いことを示す。
<均染性>
表4中の“均染性”欄において、“5”は、染色ムラが全くないことを示し、“4”は、染色ムラがほとんどないことを示し、“3”は、染色ムラがあまりないことを示し、“2”は、染色ムラが目立つことを示し、“1”は、染色ムラが非常に目立つことを示す。これらの評価は、専門のパネラーが標準光源下で目視にて染毛処理されたウィッグを観察して行った。
Figure 0005294996
Figure 0005294996
Figure 0005294996
Figure 0005294996
表1,2に示されるように、各実施例に係る染毛剤においては、各比較例に対し泡質、浸透性及び混合性の評価が高いことが分かった。表4に示されるように、各実施例に係る染毛剤においては、各比較例に対し、泡質、浸透性、及び混合性の評価が高いことが分かった。また、表4に示されるように、泡比重比が0.75〜1.25の範囲の実施例15,17は、泡比重比が0.75〜1.25の範囲を外れる実施例16,18に対し、特に均染性の評価がより高いことが分かった。表4に示されるように、泡比重が0.05〜0.15の範囲の実施例15の第1剤及び第2剤は、泡比重が0.05〜0.15の範囲を外れる実施例17,19の第1剤及び第2剤に対し、泡質又は浸透性の評価がより高いことが分かった。
表1に示されるように、(B)リン酸塩を含有しない比較例1,3及び(B)成分の代わりに炭酸ナトリウムを含有する比較例2は、各実施例に対し、泡質、浸透性及び混合性の評価が低いことが分かった。
(泡吐出用手動式ディスペンサに充填した染毛剤)
表5〜7に示す各成分を含有する、染毛剤の第1剤及び第2剤を調製した。表5〜7における各成分を示す欄中の数値は当該欄の成分の含有量を示し、その単位は質量%である。表5〜7に示す染毛剤の第1剤及び第2剤は、泡吐出用手動式ディスペンサにそれぞれ充填することにより調製した。表5,6に示す第1剤と表7に示す第2剤は、それぞれ泡状組成物として吐出させ、第1剤と第2剤を2:3の質量比で混合して泡状の染毛剤を調製した。次に、得られた各染毛剤を、黒毛の人毛からなるウィッグに手で塗布した。
表5〜7に示す染毛剤について、泡吐出用手動式ディスペンサから吐出された第1剤及び第2剤のそれぞれの泡状組成物について、上記に示す方法に従い泡比重を測定した。第1剤の泡状組成物について、上記に示す方法に従い泡質を測定した。また、第1剤及び第2剤を混合する際の混合性について、上記に示す方法に従い測定した。得られた染毛剤について、下記に示す方法に従い毛髪に対する浸透性を評価した。
Figure 0005294996
Figure 0005294996
Figure 0005294996
表5,6に示されるように、各実施例に係る染毛剤においては、各比較例に対し泡質、浸透性及び混合性の評価が高いことが分かった。表5に示されるように、(B)リン酸塩を含有しない比較例4,6及び(B)成分の代わりに炭酸ナトリウムを含有する比較例5は、各実施例に対し、泡質、浸透性及び混合性の評価が低いことが分かった。
尚、試験結果は示さないが、表5,6に示される第1剤と表7に示される第2剤を保存時における剤型で予め1:1の質量比で混合して混合物を調製し、次に該混合物を泡吐出用手動式ディスペンサを用いて泡状の染毛剤を得た場合にも泡質、浸透性及び混合性の評価は各比較例に対し優れていた。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について、以下に追記する。
(a)炭酸系のアンモニウム塩を含有する泡状染毛剤又は泡状毛髪脱色剤において、リン酸塩を配合することを特徴とする泡質改善方法。(b)前記毛髪化粧料組成物を泡状の剤型で毛髪に塗布する前記毛髪化粧料組成物の使用方法。したがって、染毛又は脱色処理後の毛髪において、染色ムラ又は脱色ムラを防止し、均染性又は均一な脱色性を向上させることができる。

Claims (4)

  1. 界面活性剤を含有し、かつ、(A)炭酸系のアンモニウム塩として炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、及びカルバミン酸アンモニウムから選ばれる少なくとも1種、並びに(B)リン酸塩を含有し、泡状染毛剤又は泡状毛髪脱色剤(エアゾールヘアカラーを除く)として用いられる毛髪化粧料組成物。
  2. 前記毛髪化粧料組成物中における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比が0.5〜10であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
  3. 前記毛髪化粧料組成物中における(B)リン酸塩のリン酸塩無水物に換算した場合の含有量に対する(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量の質量比が3〜7であることを特徴とする請求項1に記載の毛髪化粧料組成物。
  4. 前記毛髪化粧料組成物中における(A)炭酸系のアンモニウム塩の含有量は、1〜5質量%であることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の毛髪化粧料組成物。
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