JP6146974B2 - エアゾール式泡状酸化染毛剤組成物 - Google Patents
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上記課題を解決するための本願第1発明の構成は、
複数剤を使用時に吐出して混合するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物であって、
前記複数剤の混合物の初期泡比重が0.03〜0.18であり、
混合後5分における泡比重と前記初期泡比重から求める泡比重変化率が100%〜150%であるエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物である。
上記課題を解決するための本願第2発明の構成は、
前記混合物における油性成分の配合量が10質量%以下である第1発明に記載のエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物である。
上記課題を解決するための本願第3発明の構成は、
前記混合物におけるイオン性界面活性剤の配合量が6質量%以下である第1発明又は第2発明に記載のエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物である。
上記課題を解決するための本願第4発明の構成は、
前記混合物において、イオン性界面活性剤と固形の高級アルコールの質量比が、イオン性界面活性剤/固形の高級アルコール=0〜3である第1発明〜第3発明のいずれかに記載のエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物である。
(1)複数剤をエアゾール容器から別々に吐出させた後、毛髪に適用する前に混合する、
(2)複数剤をエアゾール容器から別々に吐出させた後、毛髪に適用する際に混合する、
(3)複数剤をエアゾール容器から別々に吐出させた後、毛髪に適用後に毛髪上で混合する、
(4)エアゾール容器内やヘッド内において複数剤を混合するようにし、当該混合物をエアゾール容器から吐出させた後、毛髪に適用する、
のいずれかである。
本願は、複数剤を使用時に吐出して混合するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物であって、前記複数剤の混合物の初期泡比重が0.03〜0.18であり、混合後5分における泡比重と前記初期泡比重から求める泡比重変化率が100%〜150%であるエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物を開示する。
本願が開示するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物は、アルカリ剤を配合する第1剤を構成に含む。
本願が開示するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物は、酸化剤を配合する第2剤を構成に含む。
上記第1剤及び第2剤を含む複数剤を、本願が開示するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物は含む。複数剤は上述した成分の他、任意の成分を配合しても良い。例えば、水、ヒドロキシエチルセルロースを含む水溶性ポリマー、高級アルコール、溶剤、界面活性剤、増粘剤、塩基性アミノ酸を除くアミノ酸類、脂肪酸、油性成分、ソルビトール、マルトース等の糖類、パラベン、安息香酸ナトリウム等の防腐成分、EDTA−2Na、ジエチレントリアミン5酢酸、ヒドロキシエタンジホスホン酸等のキレート成分、フェナセチン、8−ヒドロキシキノリン、アセトアニリド、フェノキシエタノール、ピロリン酸ナトリウム、バルビツール酸、尿酸、タンニン酸等の安定成分、pH調整成分、亜硫酸Na等の酸化防止剤、植物又は生薬抽出物、アスコルビン酸類を含むビタミン類、香料、等から選ばれる1種以上を配合しても良い。また、例えば、「医薬部外品原料規格2006」(薬事日報社)に収載されるものから選ばれる少なくとも一種を配合してもよい。
本願が開示するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物は複数剤式で構成される。好ましくは、その複数剤のうちのいずれか1つが、以下の条件の1以上を満たす。複数剤の1つが以下の2以上の条件を満たすことも好ましい。複数剤の2つ以上が以下の条件のいずれか1又は2以上を満たすことも好ましい。以上、各剤と満たす条件の組み合わせは適宜選択可能である。
また、固体やペースト状の油性成分の配合量を少なくすることが好ましい。
本願が開示するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物には、周知の噴射剤を使用することができる。例えば、LPG、ジメチルエーテル等の液化ガス、炭酸ガス、窒素ガス等の圧縮ガスを例示できる。これらの中でも液化ガスが好ましい。これらの1種又は2種以上を使用できる。
前記第1剤及び第2剤を含む複数剤の混合比は適宜決定可能である。前記第1剤と第2剤の混合比は、第1剤:第2剤=1:5〜5:1が好ましい。
以上の通り、本願は混合物の初期泡比重及び泡比重変化率に着目した染毛方法をも開示する。本願が開示するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物は、目視による混合物の泡量の把握が容易であり、複数回に分けて泡を毛髪に塗布するという塗布方式に適している。また、泡の嵩が一定範囲に維持されるので泡を自由に操作して所望の染毛効果が得られる。
本願が開示するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物は、周知のエアゾール容器に収容可能である。アルカリ剤を配合する第1剤と酸化剤を配合する第2剤とを使用直前に混合する必要があるため、通常、第1剤と第2剤は別々に収容される。第1剤と第2剤は、別々のエアゾール容器に収容されても良い。噴射剤の力により吐出されると、噴射剤が膨張して泡が形成される。
〔実施例1〜46〕
表1〜5に示される各成分を配合することにより、実施例1〜46の第1剤用原液及び第2剤用原液を調製した。なお、表1〜5の配合量を示す数値の単位は、質量%である。また、実施例中の精製水の残量とは、各実施例の第1剤用原液及び第2剤用原液を各100質量%として、その残量を意味する。
また、表6に示される各成分を配合することにより、比較例1〜4の第1剤用原液及び第2剤用原液を調製した。なお、表6の配合量を示す数値の単位は、質量%である。また、比較例中の精製水の残量とは、各比較例の第1剤用原液及び第2剤用原液を各100質量%として、その残量を意味する。
実施例1〜46及び比較例1〜4の各組成物を上記エアゾール容器より5gずつ吐出し、手で第1剤と第2剤を混合して30mlの円筒型の計量カップにすりきり一杯に入れた後、泡の質量を測定し、これを体積で割って混合物である泡の初期泡比重とした。
実施例1〜46及び比較例1〜4の各組成物を上記エアゾール容器よりトレイ上に6gずつ吐出して混合し、当該トレイ上で毛束3gに対して手で塗布を行った。十分塗布できたと判断したところで、トレイ上から毛束を取り除き、残った混合物の質量を測定した。そして、当初吐出した6gとこの残った混合物の質量とから求めた差を適正塗布量(g)とした。
実施例1〜46及び比較例1〜4の各組成物を上記エアゾール容器より15g吐出して混合し、30cmの長さの毛束3gに、手を用いて塗布し、その毛束を恒温槽(30℃)で30分間放置した。次いで、毛束に付着した前記組成物を水洗し、その後、毛束をシャンプー及びリンス(コンディショナー)で、それぞれ1回処理した。続いて、その毛束を温風で乾燥した。このようにして、前記組成物を用いて毛束に染毛処理を施した。
実施例1〜46及び比較例1〜4の各組成物を用いた染毛処理において、塗布操作時における、泡の塊の落下抑制、泡の飛び散り抑制、及び泡の伸びの良さの観点で10名のパネラーが目視で観察し、上記3点の総合評価として塗布がしやすいか否かを評価(官能評価)した。評価基準は、以下の通りである。
5:パネラー10人中「優れる」と答えた人が7人以上
4:パネラー10人中「優れる」と答えた人が5〜6人
3:パネラー10人中「優れる」と答えた人が3〜4人
2:パネラー10人中「優れる」と答えた人が2人
1:パネラー10人中「優れる」と答えた人が1人以下
実施例1〜46及び比較例1〜4の各組成物を用いた染毛処理において、恒温槽での放置時に、泡が液化するなどした垂れ落ちや泡自体の垂れ落ちを10名のパネラーが目視で観察し、垂れ落ちの少なさを評価(官能評価)した。評価基準は、以下の通りである。
5:パネラー10人中「優れる」と答えた人が7人以上
4:パネラー10人中「優れる」と答えた人が5〜6人
3:パネラー10人中「優れる」と答えた人が3〜4人
2:パネラー10人中「優れる」と答えた人が2人
1:パネラー10人中「優れる」と答えた人が1人以下
実施例1〜46及び比較例1〜4の各組成物を上記エアゾール容器よりトレイ上に15g吐出して混合し、当該トレイ上で30cmの長さの毛束3gを置いて、先端から末端方向へ10回コーミングするように手を用いて塗布し、その毛束を恒温槽(30℃)で30分間放置した。次いで、毛束に付着した前記組成物を水洗し、その後、毛束をシャンプー及びリンス(コンディショナー)で、それぞれ1回処理した。続いて、その毛束を温風で乾燥した。
その毛束の色ムラの程度を10名のパネラーが目視で観察し、色ムラがあるか否かを評価(官能評価)した。具体的には、「ムラなく染まっている」場合を「5」、「ほぼムラなくが染まっている」場合を「4」、「あまりムラなく染まっている」場合を「3」、「ムラが多い」場合を「2」、「ムラが非常に多い」場合を「1」とした。こうして得られた各評価対象ごとの10名のパネラーの評価の平均点を算出し、平均点に少数点以下の数値がある場合には四捨五入を行って評価を決定した。
上記「適正塗布量の測定」において混合物を十分に塗布したと判断された毛束を恒温槽(30℃)で30分間放置した。次いで、毛束に付着した前記組成物を水洗し、その後、毛束をシャンプー及びリンス(コンディショナー)で、それぞれ1回処理した。続いて、その毛束を温風で乾燥した。
その毛束を10名のパネラーが目視で観察し、染毛力が良いか否かを評価(官能評価)した。具体的には、「染毛力が優れている」場合を「5」、「染毛力が幾分優れている」場合を「4」、「染毛力が普通である」場合を「3」、「染毛力がやや劣る」場合を「2」、「染毛力が劣る」場合を「1」とした。こうして得られた各評価対象ごとの10名のパネラーの評価の平均点を算出し、平均点に少数点以下の数値がある場合には四捨五入を行って評価を決定した。
実施例1〜46及び比較例1〜4の各組成物を25℃の条件下、平らな板上に上記エアゾール容器より3g吐出した。この吐出直後に泡の嵩高さ(起泡性)をパネラー10名が目視で評価(官能評価)した。
実施例1〜46はいずれも良好な起泡力を発揮した。特に、実施例15及び16は「嵩高い」と評価したパネラーが多く、より優れた起泡性を発揮した。この試験の結果の表中への記載は省略した。
〔試験写真〕
Claims (2)
- 複数剤を使用時に吐出して混合するエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物であって、
前記複数剤の混合物中に25℃、1気圧下で固形の高級アルコールを0.4〜1.5質量%含有し、更に0.01〜6質量%のイオン性界面活性剤を含有し、更にC14以下のPOEアルキルエーテルとC16以上のPOEアルキルエーテルを併せ含有すると共に、C14以下のPOEアルキルエーテルに対するC16以上のPOEアルキルエーテルの質量比が0.5〜3であり、
前記複数剤の混合物の初期泡比重が0.03〜0.18であり、
混合後5分における泡比重と前記初期泡比重から求める泡比重変化率が100%〜150%であるエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物。 - 前記混合物における油性成分の配合量が10質量%以下である請求項1に記載のエアゾール式泡状酸化染毛剤組成物。
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