JP5293828B2 - ロータ磁石、ロータ及びロータ製造方法 - Google Patents

ロータ磁石、ロータ及びロータ製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、モータに用いるロータの製造技術に関し、具体的にはロータに用いる永久磁石を、分割した永久磁石片を用いて樹脂モールドし、永久磁石片同士の間の絶縁性を確保した磁石集合体を形成する技術に関するものである。
近年、自動車の駆動力にモータを用いる需要が増加している。モータに用いられるロータには永久磁石が使用されている。しかしながら、モータを駆動力として用いるために車載する場合、モータ出力向上の目的により使用する永久磁石の大型が望まれる。しかし、永久磁石の大型化は、永久磁石内部に発生する渦電流による発熱や損失などの問題を引き起こす。このような状況から、磁石を複数に分割して用いる方式が検討されている。
特許文献1には、永久磁石の製造方法、永久磁石片、及び永久磁石に関する技術が開示されている。第1工程では電動機に用いる永久磁石を複数に分割する。第2工程では分割した永久磁石片の周囲をエポキシ塗装等の絶縁性樹脂を用いて絶縁被覆処理を施す。第3工程では永久磁石片の分割面同士を絶縁性の接着剤を用いて接合する。第4工程では永久磁石片同士が結合して出来た結合体を所定の形状寸法になるように研削等の仕上げ加工を施す。第5工程では結合体の全面に絶縁被覆膜処理を施す。このように5つの工程を経て永久磁石の結合体を形成することで、電動機に発生する渦電流を確実に抑制している。
特許文献2には、モータ用希土類永久磁石とその製造方法に関する技術が開示されている。モータに用いる矩形体の希土類永久磁石にその一面側から対向する側面側へ一定の深さのスリットを形成し、分割部とスリット端で分割された磁石が保持される連通部を設ける。その後スリット内に被導電性樹脂を充填する。さらに分割部と連通部を切断して分離する。こうすることで、複数の永久磁石が被導電性樹脂を介して積層は位置された板状の永久磁石が得られる。
特許文献3には、永久磁石の製造方法、永久磁石及びこれを用いた電動機に関する技術が開示されている。第1工程でモータに用いる永久磁石片は、母材の永久磁石を所定の形状に加工する。第2工程では加工された永久磁石母材の一方の端を残した状態で着磁方向に複数の溝加工を施し、他方端を永久磁石片に形成する。このように永久磁石片間には溝を形成することによる空間が存在するので、渦電流の影響を抑えることが可能となる。
特許文献4には、永久磁石モータ及びそれを用いたエレベータ装置に関する技術が開示されている。エレベータに用いる永久磁石は、帯状に形成された永久磁石を絶縁材によりコーティングし、磁性材のバックヨーク片にコーティングされた帯状永久磁石を積層断面が露出するように積層して構成する。こうすることで、バックヨーク片の表面に帯状永久磁石が積層されて配置され、それぞれの帯状永久磁石はコーティングされているので、渦電流の影響を抑えることが可能である。
特許文献5には、モータ用磁石とその固定方法並びにモータに関する技術が開示されている。複数の磁石片を当接設置して所要の形状に組み立てた磁石体の所要の外周面を例えばアラミド繊維などの高強度繊維帯を用い、繊維帯端に樹脂含浸しておき、外周面に巻付けこれを重ねて熱溶着にて締結して一体化する。高強度繊維帯に樹脂を含浸させておき熱溶着することで磁石片同士を強固に拘束でき、組み立て後に着磁しても磁石同士の反発力で分解することがない。分割数を増すことにより、渦電流損を低減でき、渦電流損失を低減したモータが得られる。
特許文献6には、磁石複合構造体に関する技術が開示されている。ステンレス又はプラスチック等からなるL字状に折り曲げられた基体の上に複数の永久磁石が配置され、基体と永久磁石とは接着性を有する接着シートや粘着シート或いは接着層等を用いることで接着されている。このような構成とすることで、磁石の大型化によって渦電流による発熱や損失の発生を抑制する事が可能である。
特開2003−134750号公報 特開2005−198365号公報 特開2006−320140号公報 特開平11−220847号公報 特開2001−86671号公報 特開2007−266200号公報
しかしながら、特許文献1乃至特許文献6に記載の技術を用いてモータに用いる永久磁石を形成するには以下に説明する課題があると考えられる。
特許文献1乃至特許文献6に記載の技術は、いずれも永久磁石の大型化によって永久磁石内部に発生する渦電流を、永久磁石の分割によって抑制している。しかしながら、特許文献1乃至特許文献3に記載の技術に示すような、大きな永久磁石から複数の永久磁石片を切り出す、或いはスリットを入れる方法は、永久磁石を切断し、絶縁被覆をして、形状寸法を出す為に更に研磨する必要があるため、複数の工程を必要とする。この為、モータのコストダウンをすることは難しいと考えられる。
一方で、特許文献4乃至特許文献6に記載の技術は、いずれも小さく形成した永久磁石片を積層していくという発想であるが、結局のところ小さく形成する永久磁石片は形状寸法の精度をそれなりに必要とする為、形成するにあたって所定の工程を必要とする。その結果、特許文献1乃至特許文献3と比べても製造コストを下げる方向に働かないと考えられる。また、永久磁石片は渦電流の発生を抑える為に小型化する必要があるが、小型化された永久磁石片は小型化される程、1つ1つの永久磁石片のハンドリングは困難になり、永久磁石片に絶縁性を施すなどの作業は困難になると考えられる。つまり、特許文献4乃至特許文献6に記載の技術を用い、モータの高出力化に対応すべく永久磁石片の小型化を図ると、前述のような製造上のデメリットが考えられる。
そこで出願人は、永久磁石を割断することで永久磁石片を形成し、渦電流による発熱や損失を抑える方法を提案した。この手法は永久電磁石片の割断面に研削や絶縁処理といった追加工を要しないので、歩留まりの向上が見込め、工程数を削減できるため、コストダウンに貢献することが可能である。しかしながら、出願人は実験によってこの手法で得られる分割した永久磁石片は、永久磁石片同士の割断面における界面の抵抗が、加工して得た永久磁石片よりも低く、絶縁性をより必要とするという課題があることを発見した。これは、永久磁石を割断した後、隣り合う割断面同士の関係そのままで用いる結果、割断面同士の凹凸がぴったりとあってしまう点、及び粒界などに沿って割れる、或いはすぐに面を合わせる等の事情により割断面に酸化皮膜が出来にくいなどの事情があるためだと想定される。このために、モータの高出力化に対応するために割断面に絶縁処理を追加する必要がでてくるが、そうすると前述したハンドリング等の問題が発生するので、一考の余地があるものと考えられる。
そこで、本発明はこのような課題を解決するために、分割した永久磁石片を用いて絶縁性を高めた、低コスト化を進めた磁石集合体を有するロータ、ロータ製造方法及びロータ磁石を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、本発明の一態様によるロータ製造方法は以下のような特徴を有する。
(1)永久磁石を分割して永久磁石片を形成し、前記永久磁石片を複数並べ樹脂モールドして磁石集合体を形成し、前記磁石集合体をロータに配設するロータ製造方法において、複数の前記永久磁石片を、前記樹脂モールドに用いる金型内にまとめて配置し、前記金型に備える前記永久磁石片を移動させる移動手段により、前記永久磁石片を前記金型内で移動させ、前記磁石集合体を形成することを特徴とする。
(2)(1)に記載のロータ製造方法において、前記永久磁石片は、前記永久磁石を割断して形成され、前記金型には、前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させるためのゲートが設けられ、前記ゲートが前記移動手段となることを特徴とすることが好ましい。
(3)(2)に記載のロータ製造方法において、前記ゲートは前記金型に複数設けられ、複数の前記ゲートのうち、第1ゲートは前記永久磁石片のうち第1永久磁石片の側面に対向する面に配置され、前記第1永久磁石片と隣に配置される第2永久磁石片の側面に対向する面に第2ゲートが配置され、前記第1ゲートと前記第2ゲートは前記金型の対向する面に設けられ、前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、前記第1ゲートと前記第2ゲートとから前記樹脂を前記金型内に流入させることで、前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とを逆方向に移動させ、前記永久磁石片を樹脂モールドすることで前記磁石集合体が形成されることを特徴とすることが好ましい。
(4)(2)又は(3)に記載のロータ製造方法において、前記金型内に配置される前記永久磁石片の個数に合わせて、前記永久磁石片の側面を支持するピンが前記金型に備えられ、前記ピンのうち、第1ピンは前記永久磁石片のうち第1永久磁石片の側面に対向する面に配置され、前記第1永久磁石片と隣に配置される第2永久磁石片の側面に対向する面に第2ピンが配置され、前記第1ピンと前記第2ピンは前記金型の対向する面にそれぞれ配設され、前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、前記第1ピンと前記第2ピンを、対応する前記永久磁石片の側面の手前まで移動させ、前記金型内に前記樹脂モールドのための樹脂を前記金型内に流入させることで、前記第1永久磁石片は前記第1ピンと当接させ、前記第2永久磁石片は前記第2ピンと当接させ、前記磁石集合体が形成されることを特徴とすることが好ましい。
(5)(1)に記載のロータ製造方法において、前記金型には、前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させるためのゲートが複数設けられ、前記ゲートが前記移動手段となり、複数の前記ゲートは、前記金型の一面に並べられ、隣り合う前記永久磁石片の合わせ面近傍に対応する間隔で設けられ、前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させることで、前記樹脂が隣り合う前記永久磁石片の合わせ面に流入し前記磁石集合体が形成されることを特徴とすることが好ましい。
(6)(1)に記載のロータ製造方法において、前記金型には、前記永久磁石片の積層方向端部に前記移動手段として前記永久磁石片を移動させるための可動型が設けられ、前記金型と前記可動型とで形成されるキャビティは、前記磁石集合体のできあがり寸法よりも前記永久磁石片の積層方向に大きくなるように形成され、前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、別の前記移動手段によって前記永久磁石片同士の間隔を広げ、前記金型内に前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させた後、前記可動型を前記永久磁石片が配置される側に移動させて前記キャビティを縮小させることで、所定の大きさの前記磁石集合体が形成されることを特徴とすることが好ましい。
また、前記目的を達成するために、本発明の別の態様によるロータは以下のような特徴を有する。
(7)永久磁石から分割された複数の永久磁石片が、並べられ、樹脂モールドされて、形成される磁石集合体を有するロータにおいて、前記永久磁石片が前記永久磁石を割断して形成され、前記永久磁石片のうち、隣り合う第1永久磁石片と第2永久磁石片は、前記永久磁石から割断される前と同じ配置関係にあるようにそれぞれ割断面が向かい合あわせて配置され、前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とは前記割断面に対して平行な方向にずらされて前記磁石集合体が形成されていることを特徴とする。
また、前記目的を達成するために、本発明の別の態様によるロータ磁石は以下のような特徴を有する。
(8)永久磁石から分割された複数の永久磁石片が、並べられ、樹脂モールドされて、形成されるロータ磁石において、前記永久磁石片が前記永久磁石を割断して形成され、前記永久磁石片のうち、隣り合う第1永久磁石片と第2永久磁石片は、前記永久磁石から割断される前と同じ配置関係にあるようにそれぞれ割断面が向かい合あわせて配置され、前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とは前記割断面に対して平行となる方向にずらされて形成されていることを特徴とする。
このような特徴を有する本発明の一態様によるロータ製造方法により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(1)に記載される発明の態様は、永久磁石を分割して永久磁石片を形成し、永久磁石片を複数並べ樹脂モールドして磁石集合体を形成し、磁石集合体をロータに配設するロータ製造方法において、複数の永久磁石片を、樹脂モールドに用いる金型内にまとめて配置し、金型に備える永久磁石片を移動させる移動手段により、永久磁石片を金型内で移動させ、磁石集合体を形成するものである。
永久磁石片を樹脂モールドする際に、金型内に複数の永久磁石片をまとめて配置し、移動手段によって永久磁石片を金型内で移動させている。複数の永久磁石片をまとめて配置することで、ハンドリングの困難性を解消することができる。また、永久磁石片を1つずつハンドリングする場合よりも、リードタイムを短縮することが可能であるので、結果的にモータのコスト削減に貢献することができる。
また、移動手段によって適切な位置に永久磁石片を移動させることで、永久磁石片が適切に絶縁されて磁石集合体を形成することが可能となる。隣り合う永久磁石片同士の間には適切に絶縁される必要があり、永久磁石片同士の間に絶縁性の樹脂モールドに用いる樹脂が適切な厚みに配置されるように、永久磁石片が移動手段によって移動された後に樹脂モールドするか、樹脂モールドする際に移動手段によって永久磁石片を移動させることで、望ましい絶縁性を有した磁石集合体を形成することができる。このため、周囲に絶縁層を形成していない永久磁石片を用いる場合や、永久磁石を割断して形成した永久磁石片を用いた場合にも、適切な厚みの絶縁層を有した磁石集合体を形成することができる。その結果、製造工程を削減できるので、モータのコストダウンに貢献することができる。
また、上記(2)に記載される発明の態様は、(1)に記載のロータ製造方法において、永久磁石片は、永久磁石を割断して形成され、金型には、樹脂モールドに用いる樹脂を金型内に流入させるためのゲートが設けられ、ゲートが移動手段となるものである。
永久磁石を割断して永久磁石片を形成することで、永久磁石を切断する切断工程や、割断面にあたる部分を研磨等の機械加工の工程を必要としなくなる。この結果、モータのコスト削減に貢献することが可能となる。また、移動手段によって金型内で永久磁石片を移動して適切な隙間を形成し樹脂モールドすることで、永久磁石片同士の絶縁を確保することが可能であるので、磁石集合体内におけるモータの高出力化に伴う渦電流の発生を抑制することができ、モータ性能の向上が期待できる。
また、金型に設けた樹脂用のゲートを移動手段とすることで、ハンドリング装置のような機械的な移動手段によって永久磁石片を金型内で移動する必要がなくなるため、設備的なコストを削減することが期待できる。また、ゲートから樹脂を流入させる力を永久磁石片の移動に用いることで、工程数を削減できリードタイムの短縮を図ることができるので、結果的にモータのコストダウンに貢献することができる。
また、上記(3)に記載される発明の態様は、(2)に記載のロータ製造方法において、ゲートは金型に複数設けられ、複数のゲートのうち、第1ゲートは永久磁石片のうち第1永久磁石片の側面に対向する面に配置され、第1永久磁石片と隣に配置される第2永久磁石片の側面に対向する面に第2ゲートが配置され、第1ゲートと第2ゲートは金型の対向する面に設けられ、金型内に永久磁石片が配置された後、第1ゲートと第2ゲートとから樹脂を金型内に流入させることで、第1永久磁石片と第2永久磁石片とを逆方向に移動させ、永久磁石片を樹脂モールドすることで磁石集合体が形成されるものである。
金型に第1ゲートと第2ゲートは対向する位置に設けられ、それぞれが第1永久磁石片と第2永久磁石片とをゲートから樹脂を供給する際の樹脂の圧力によって移動させることで、隣り合う第1永久磁石片と第2永久磁石片とは積層方向に垂直にずれる。第1永久磁石片と第2永久磁石片とは永久磁石が割断されることによって形成された割断面を有しており、第1永久磁石片と第2永久磁石片との割断面がずれることで、第1永久磁石片と第2永久磁石片とが向かい合う面に隙間が形成される。
割断面には凹凸が形成されており、ずれる前は第1永久磁石片の有する凹凸と第2永久磁石片の有する凹凸は、凹部が凸部に嵌り合う形で隙間なく配置されている。しかしながら、第1永久磁石片と第2永久磁石片が逆方向にずらされることで、この凹部と凸部とが嵌り合わなくなり、結果、第1永久磁石片と第2永久磁石片との間に隙間が形成される。この隙間に樹脂が流れ込むことで適切な絶縁層を形成することが可能である。永久磁石片が第1永久磁石片と第2永久磁石片だけでなく更に多数あった場合も、同様にして隣り合う永久磁石片間に隙間が形成されることになる。このように、移動手段をゲートからの樹脂の射出圧力でまかなうことで、前述したように工程数を減らしコストダウンに貢献できる。
また、上記(4)に記載される発明の態様は、(2)又は(3)に記載のロータ製造方法において、金型内に配置される永久磁石片の個数に合わせて、永久磁石片の側面を支持するピンが金型に備えられ、ピンのうち、第1ピンは永久磁石片のうち第1永久磁石片の側面に対向する面に配置され、第1永久磁石片と隣に配置される第2永久磁石片の側面に対向する面に第2ピンが配置され、第1ピンと第2ピンは金型の対向する面にそれぞれ配設され、金型内に永久磁石片が配置された後、第1ピンと第2ピンを、対応する永久磁石片の側面の手前まで移動させ、金型内に樹脂モールドのための樹脂を金型内に流入させることで、第1永久磁石片は第1ピンと当接させ、第2永久磁石片は第2ピンと当接させ、磁石集合体が形成されるものである。
第1ピンと第2ピンとを金型内に有することで、ゲートからの樹脂の流出圧力によって移動された永久磁石片の位置を適切な位置に配置することが可能であり、磁石集合体の周囲の絶縁性を確保することが可能である。永久磁石片の移動をゲートからの樹脂の射出圧力によって行う場合、射出圧力と永久磁石片の移動量とのバランスを図る必要がある。このため、射出圧力によって永久磁石片が移動しすぎてしまうようなケースではこのようなピンを金型に設けることで、永久磁石片の移動量を規制することが可能となり、磁石集合体の絶縁性を確保することが可能となる。永久磁石片が第1永久磁石片と第2永久磁石片だけでなく更に多数あった場合は、これに対応する数のピンを金型に設けることで、同様に永久磁石片の移動量を規制することが可能である。
また、上記(5)に記載される発明の態様は、(1)に記載のロータ製造方法において、金型には、樹脂モールドに用いる樹脂を金型内に流入させるためのゲートが複数設けられ、ゲートが移動手段となり、複数のゲートは、金型の一面に並べられ、隣り合う永久磁石片の合わせ面近傍に対応する間隔で設けられ、金型内に永久磁石片が配置された後、樹脂モールドに用いる樹脂を金型内に流入させることで、樹脂が隣り合う永久磁石片の合わせ面に流入し磁石集合体が形成されるものである。
永久磁石片同士の合わせ面近傍にゲートを設けることで、ゲートからの樹脂の射出圧力により永久磁石片の移動方向を永久磁石片の積層方向と同一方向にすることができる。前述の発明同様にゲートからの樹脂の射出圧力によって、金型内の永久磁石片を移動させることで、設備や工程数の削減が可能であり、モータのコストダウンに貢献することが可能である。なお、永久磁石片同士の移動距離を大きくし絶縁層を厚くしたい場合には、ゲートの位置を永久磁石片の移動方向に若干ずらし、樹脂の流入タイミングをずらしてやることで対応することが可能である。
また、上記(6)に記載される発明の態様は、(1)に記載のロータ製造方法において、金型には、永久磁石片の積層方向端部に移動手段として永久磁石片を移動させるための可動型が設けられ、金型と可動型とで形成されるキャビティは、磁石集合体のできあがり寸法よりも永久磁石片の積層方向に大きくなるように形成され、金型内に永久磁石片が配置された後、別の移動手段によって永久磁石片同士の間隔を広げ、金型内に樹脂モールドに用いる樹脂を金型内に流入させた後、可動型を永久磁石片が配置される側に移動させてキャビティを縮小させることで、所定の大きさの磁石集合体が形成されるものである。
磁石集合体の出来上がり寸法よりもキャビティが永久磁石片の積層方向に大きくなるように可動型の位置を設定しておき、永久磁石片同士の間隔を別の移動手段によって広げ、金型内に永久磁石片が配置され樹脂が金型内に流入した後に、可動型によって永久磁石片が配置される側に移動させることで、より確実に永久磁石片同士の絶縁層を形成することが可能である。永久磁石片が第1永久磁石片と第2永久磁石片だけでなく更に多数あった場合も、同様にして隣り合う永久磁石片間に隙間が形成され、絶縁層が形成されることになる。なお、別の移動手段に関しては(2)や(5)に記載のゲートによるものでも良いし、機械的な移動手段であっても良い。金型内での永久磁石片の移動であるため、永久磁石片をハンドリングして永久磁石片が脱落するという虞がなく、簡易な移動手段を用いれば良いので、コストダウンの妨げになりにくい。
また、このような特徴を有する本発明の別の態様によるロータにより、以下のような作用、効果が得られる。
上記(7)に記載される発明の態様は、永久磁石から分割された複数の永久磁石片が、並べられ、樹脂モールドされて、形成される磁石集合体を有するロータにおいて、永久磁石片が永久磁石を割断して形成され、永久磁石片のうち、隣り合う第1永久磁石片と第2永久磁石片は、永久磁石から割断される前と同じ配置関係にあるようにそれぞれ割断面が向かい合あわせて配置され、第1永久磁石片と第2永久磁石片とは割断面に対して平行な方向にずらされて磁石集合体が形成されているものである。
課題に記載した通り、永久磁石を割断して永久磁石片を形成することでコストダウンを図ることが可能であり、割断面の特性を生かして第1永久磁石片と第2永久磁石片とを割断面に対して平行な方向にずらされることで、第1永久磁石片と第2永久磁石片との間に隙間を生じさせることが可能である。永久磁石片が第1永久磁石片と第2永久磁石片だけでなく更に多数あった場合も、同様にして隣り合う永久磁石片間に隙間が形成されることになる。よって、例えばゲートからの樹脂の射出圧力などを用いた簡易な移動方法によって、永久磁石片同士の隙間を形成させることが可能であり、結果的にロータのコストダウン、ひいてはモータのコストダウンに貢献することが可能となる。
また、このような特徴を有する本発明の別の態様によるロータ磁石により、以下のような作用、効果が得られる。
上記(8)に記載される発明の態様は、永久磁石から分割された複数の永久磁石片が、並べられ、樹脂モールドされて、形成されるロータ磁石において、永久磁石片が永久磁石を割断して形成され、永久磁石片のうち、隣り合う第1永久磁石片と第2永久磁石片は、永久磁石から割断される前と同じ配置関係にあるようにそれぞれ割断面が向かい合あわせて配置され、第1永久磁石片と第2永久磁石片とは割断面に対して平行となる方向にずらされて形成されているものである。
上述した通り、永久磁石を割断して永久磁石片を形成することでコストダウンを図ることが可能であり、割断面の特性を生かして第1永久磁石片と第2永久磁石片とを割断面に対して平行な方向にずらされることで、第1永久磁石片と第2永久磁石片との間に隙間を生じさせることが可能である。永久磁石片が第1永久磁石片と第2永久磁石片だけでなく更に多数あった場合も、同様にして隣り合う永久磁石片間に隙間が形成さることになる。よって、例えばゲートからの樹脂の射出圧力などを用いた簡易な移動方法によって、永久磁石片同士の隙間を形成させることが可能であり、結果的にロータ磁石のコストダウン、引いてはモータのコストダウンに貢献することが可能となる。
第1実施形態の、ロータの軸方向における平面図である。 第1実施形態の、ロータの軸方向に切断した断面図である。 第1実施形態の、分割した永久磁石の平面図である。 第1実施形態の、分割機の側面図である。 第1実施形態の、磁石挿入スロットに磁石集合体を挿入する様子を表す断面図である。 第1実施形態の、永久磁石片を樹脂モールドする前の様子を表した概略断面図である。 第1実施形態の、永久磁石片を樹脂モールドした様子を表した概略断面図である。 第2実施形態の、永久磁石片を樹脂モールドする前の様子を表した概略断面図である。 第2実施形態の、永久磁石片を樹脂モールドした様子を表した概略断面図である。 第3実施形態の、永久磁石片を樹脂モールドする前の様子を表した概略断面図である。 第3実施形態の、永久磁石片を樹脂モールドした様子を表した概略断面図である。 第4実施形態の、キャビティに永久磁石片を配置し、樹脂を充填した状態の様子を表した概略断面図である。 第4実施形態の、可動型を移動した様子を表した概略断面図である。
まず、本発明の第1の実施形態について図面を用いて説明を行う。
図1に、第1実施形態のロータ10の軸方向における平面図を示す。なお、説明のためにエンドプレート30を省略した図となっている。図2に、ロータ10の軸方向に切断した断面図を示す。図1に示すII−O−II断面である。
ロータ10には、図2に示すように電磁鋼板20が積層され、第1エンドプレート30a及び第2エンドプレート30bにより積層された電磁鋼板20を挟み込んで形成されたロータコア12が備えられている。電磁鋼板20は、プレス加工などによってドーナツ形状に加工され、内周側には複数の肉抜孔23が設けられている。ロータコア12は、複数の磁石挿入スロット21を有する。磁石挿入スロット21には磁石集合体40が挿入されている。ロータコア12には凸部22が形成され、シャフト11に形成された嵌合溝14によって係合する。よって、凸部22と嵌合溝14とが係合することでロータ10はシャフト11に保持されることとなる。
図3に、分割した永久磁石50の平面図を示す。図4に、分割機100の側面図を示す。図5に、磁石挿入スロット21に磁石集合体40を挿入する様子を表す断面図を示す。磁石集合体40に用いる永久磁石片60は説明の都合上4つとしているが、実際にはロータ10を用いるモータの性能や設計仕様によって個数は増減させて良い。
磁石集合体40は、永久磁石50を割断して第1永久磁石片51、第2永久磁石片52、第3永久磁石片53、第4永久磁石片54の4つの永久磁石片60を得て、これを樹脂モールドすることで形成されている。なお、永久磁石片60と称する場合は、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54のいずれか、或いは全てのことを指すものとする。
永久磁石50は、分割機100によって複数の永久磁石片60に割断される。図4に示す分割機100は概念的な構成を示したに過ぎないが、固定部101と回転軸103によって回動可能に支持される回転部102を備え、ノックピン105が前進することで、回転部102は回転軸103を中心に回転する構成となっている。この際に固定部101と回転軸103にそれぞれ保持された永久磁石50は割断され図3に示した状態となる。なお、永久磁石50を割断する際には、割断凹部56のような窪みが永久磁石50に設けられていることが望ましい。割断凹部56を設けておくことで分割部55の割断の起点となり、均等に割れ易くなるからである。また、分割機100の構成は図4に例示した構成とは異なる構成であっても良い。
図6に、永久磁石片60を樹脂モールドする前の様子を表した概略断面図を示す。図7に、永久磁石片60を樹脂モールドした様子を表した概略断面図を示す。金型200は、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を配置しインサート成形するためのキャビティ201と、キャビティ201に向けて開口し樹脂を供給する複数のゲート202を備えている。ゲート202の個数は永久磁石50の分割数と同じとしているので、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の4つの永久磁石片60を用いている第1実施形態ではゲート202も4つ用意される。それぞれを第1ゲート202a、第2ゲート202b、第3ゲート202c、第4ゲート202dとする。
この第1ゲート202a、第2ゲート202b、第3ゲート202c、第4ゲート202dの位置は、それぞれ第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54が隣り合う永久磁石片60同士が永久磁石片60の積層方向に直交する方向にずれるように配置されている。すなわち、図6及び図7に示すように、第1ゲート202aと第3ゲート202cは金型200の同じ面に配置され、第2ゲート202bと第4ゲート202dは、第1ゲート202a及び第3ゲート202cが配置される面とは対向する面に配置されている。また、第1ゲート202a乃至第4ゲート202dは千鳥に配置されている。図には示していないが、ゲート202が4つ以上設けられる場合にも、第1ゲート202a乃至第4ゲート202dに倣って千鳥に配置される。
このような金型200に、分割された永久磁石50を配置する。永久磁石50は前述した分割機100で事前に分割されており、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の4つの破片を一度にハンドリングしてキャビティ201内に移載することが好ましい。そして、ゲート202よりキャビティ201の内部に樹脂を供給してインサート成形を行う。この際に、供給する樹脂の圧力を利用して、分割部55に樹脂を供給し、図7に示すような状態に第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を動かす。第1ゲート202a乃至第4ゲート202dは金型200に千鳥に配置されているので、結果的に第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54も千鳥にずれることになる。
第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54は永久磁石50を割断して形成しているので、隣り合う永久磁石片60の間には分割部55が存在し、割断面は凹凸が出来ている。この凹凸は、例えば第1永久磁石片51と第2永久磁石片52の位置が、永久磁石片60の積層方向に対して直交する方向にずれることで、噛み合わなくなる。したがって、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54が千鳥に配置されることになると、永久磁石片60同士の間には隙間ができる。その隙間に樹脂が入り込むことで、第1永久磁石片51と第2永久磁石片52の間には第1樹脂壁41aが、第2永久磁石片52と第3永久磁石片53の間には第2樹脂壁41bが、第3永久磁石片53と第4永久磁石片54の間には第3樹脂壁41cが形成される。なお、この隙間は図6及び図7に示すほど開く必要は無く、したがって、第1樹脂壁41a乃至第3樹脂壁41cの厚みも、永久磁石片60同士に必要な絶縁が確保できる程度で良い。
また、図示はしていないが、金型200内部には永久磁石片60の側面を支持する為のガイドピンが設けられている。このガイドピンは図6及び図7の紙面に対して垂直方向の手前側と奥側それぞれ設けられており、1つの永久磁石片60に対して複数のガイドピンで側面を支持している。そして、このガイドピンによって、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54が千鳥にずれた状態でもガイドが可能である。このため、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54が所定の位置に配置されることが期待出来る。そして、それぞれのガイドピンは十分に細いため、樹脂モールド部41の形成された後に樹脂モールド部41のガイドピン部分が配置された部分に形成される穴によって、絶縁性が阻害されることない。もちろん、必要であれば樹脂モールド部41に形成された穴を型抜き後に樹脂で埋めることを妨げない。
こうして第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54がインサート成形されて、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の周囲には樹脂モールド部41が形成され、その後、金型200から取り出され、磁石集合体40は形成される。磁石集合体40が形成された後に、図5に示したようにロータコア12に組み付けられてロータ10が形成される。
第1実施形態のロータ10の製造方法は上記構成であるので、以下に説明する作用、効果を奏する。
まず、磁石集合体40を形成するコストを下げることが可能になる点が挙げられる。第1実施形態のロータ10の製造方法は、永久磁石50を分割して第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を形成し、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を並べ樹脂モールドして磁石集合体40を形成し、磁石集合体40をロータ10に配設するロータ製造方法において、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を、樹脂モールドに用いる金型200内にまとめて配置し、金型200に備える第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させる移動手段により、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を金型200内で移動させ、磁石集合体40を形成するものである。
また、その移動手段は、ゲート202は金型200に複数設けられ、複数のゲート202のうち、第1ゲート202aは永久磁石片60のうち第1永久磁石片51の側面に対向する配置され、第1永久磁石片51と隣に配置される第2永久磁石片52の側面に対向する位置に第2ゲート202bが配置され、第1ゲート202aと第2ゲート202bは金型200の対向する面に設けられ、金型200内に永久磁石片60が配置された後、第1ゲート202aと第2ゲート202bとから樹脂を金型200内に流入させることで、第1永久磁石片51と第2永久磁石片52とを逆方向に移動させ、磁石集合体40が形成されるものである。
したがって、磁石集合体40の樹脂モールド時に、金型200に設けられた第1ゲート202a乃至第4ゲート202dからの樹脂の流入圧力によって第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させることができるので、割断した永久磁石片60の移動工程を省略することができる。機械的な移動手段を用いて第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させる必要がないため、設備コストを削減でき、リードタイムの短縮にもつながる。結果、磁石集合体40のコストダウンに貢献し、ロータ10のコストダウンに繋がる。
課題でも指摘したが、ロータ10を用いたモータの高出力化を図ると、永久磁石片60内での渦電流の発生が問題となる。渦電流の発生によって発熱や損失が考えられる。これはモータの高出力化にともない、ステータ側のコイルに大電流を流すことで出力を上げる必要があるためで、永久磁石片60を小型化する(永久磁石50の分割数を増やす)ことでこの渦電流の発生を抑える手法が考えられている。しかしながら、永久磁石片60を小型化することで、永久磁石片60をハンドリングしての搬送は困難になる。したがって、永久磁石片60に個別に絶縁処理を行ったり、永久磁石片60の寸法精度を高めるために研削加工などの機械加工を施したりすることも困難である。
しかし、第1実施形態のロータ10の製造工程においては、永久磁石50を割断した後に第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を金型200のキャビティ201に一度に搬送し、キャビティ201の内部にてゲート202からの樹脂の射出圧力にて第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させ、永久磁石片60同士の間隔を確保する手法を用いる為、小型化した永久磁石片60を個別にハンドリングする必要がなくなり、製造装置の簡易化を図ることが可能となる。この結果、加工コストの削減や製造工程の短縮を実現でき、リードタイムの短縮にも貢献することが可能である。
また、永久磁石50を割断して第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54として用いることで、ロータ10のコストダウンに貢献することができる。永久磁石片60は割断して形成されているので、永久磁石50の歩留まりの向上が見込める。この結果が、ロータ10のコストダウンを期待できる。また、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を永久磁石片60の積層方向に対して直交する方向にずらすことで、永久磁石片60同士の間隔を広げることが可能となる。その結果、永久磁石片60同士の絶縁を確保することができる。また、一方向に永久磁石片60を移動させることで、永久磁石片60同士の間隔を広げることができるので、移動手段を簡易化することが可能である。この点も、ロータ10のコストダウンに貢献できる。
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。第2実施形態は第1実施形態とほぼ同じ構成であるが、金型200に設けられたゲート202の配置などが異なる他、永久磁石片60の移動量規制のために可動ピン205が設けられている。以下に、異なる構成について図面を用いて説明を行う。
図8に、第2実施形態の永久磁石片60を樹脂モールドする前の様子を表した概略断面図を示す。図9に、永久磁石片60を樹脂モールドした様子を表した概略断面図を示す。第2実施形態の永久磁石50を形成する為の金型200には、第1実施形態の金型200とは異なり、ゲート202が1つと、複数の可動ピン205が設けられている。永久磁石50が割断された個数、すなわち金型200のキャビティ201に配置される永久磁石片60の個数に対応して可動ピン205が設けられる。便宜上、第1永久磁石片51に対応する可動ピン205を第1可動ピン205aとし、第2永久磁石片52には第2可動ピン205bが、第3永久磁石片53には第3可動ピン205cが、第4永久磁石片54には第4可動ピン205dが対応する。
可動ピン205は金型200に対して前進後退するように動作し、キャビティ201の内部に前進した後所定の位置に保持される。図8では、可動ピン205が前進端にある状態であり、金型200のキャビティ201に割断された永久磁石片60が配置された後、可動ピン205を前進させて図8の状態とする。そして、ゲート202より樹脂を供給する。なお、ゲート202の位置は図8及び図9では第1可動ピン205a及び第3可動ピン205cと同じ面に開口するように描かれているが、例えば金型200の他の5面の何れかにゲート202が設けられていても良い。
このゲート202からキャビティ201に樹脂を充填することで、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54がキャビティ201内で移動する。ただし可動ピン205が待機しているので、図9に示すような位置に第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54が移動する。第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の移動は、図9に示すような位置に移動するようにキャビティ201内の樹脂のフローを制御することが好ましい。必要であれば、第1実施形態に示す第1ゲート202a乃至第4ゲート202dを第1可動ピン205a乃至第4可動ピン205dの対向する面に配置することで、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の移動を実現させる構成であっても良い。
このようにゲート202からの樹脂の充填によって、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させ、可動ピン205にて位置決めした後、可動ピン205を後退させる。可動ピン205を後退させるタイミングは、図9に示すような状態に樹脂モールド部41が形成された後が望ましいが、この可動ピン205のあった部分は樹脂モールド部41に空洞ができる。この空洞を埋めるために更に樹脂を供給しても良い。その後、金型200から取り出され、磁石集合体40は形成される。その後、図5に示したようにロータコア12に組み付けられてロータ10が形成される。
第2実施形態のロータ10の製造方法は上記構成であるので、以下に説明する作用、効果を奏する。
第2実施形態のロータ10の製造方法は、第1実施形態のロータ10の製造方法の効果と同じく、磁石集合体40を形成するコストを下げることが可能になる点が挙げられる。移動手段としてゲート202から樹脂を供給する圧力を用いて居るのに加え、可動ピン205を用意することで磁石集合体40内での永久磁石片60の位置をコントロールできるようになる。可動ピン205を配置することで、永久磁石片60が樹脂モールド部41の外表面側に近づきすぎることを抑えることができる。
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。第3実施形態は第1実施形態とほぼ同じ構成であるが、金型200に設けられたゲート202の配置などが異なる。以下に、異なる構成について図面を用いて説明を行う。
図10に、第3実施形態の永久磁石片60を樹脂モールドする前の様子を表した概略断面図を示す。図11に、永久磁石片60を樹脂モールドした様子を表した概略断面図を示す。金型200は、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を配置しインサート成形するためのキャビティ201と、キャビティ201に向けて開口し樹脂を供給する複数のゲート202を備えている。ゲート202の個数は永久磁石50の分割部55の数と同じとしている。なお永久磁石50の分割数は他の実施例同様に4としているので、金型200に設けられたゲート202の数は3つである。それぞれを第1ゲート202a、第2ゲート202b、第3ゲート202cとする。
この第1ゲート202a、第2ゲート202b、第3ゲート202cの位置は、キャビティ201内に配置される永久磁石50の分割部55及び割断凹部56の位置に合わせて設けられている。すなわち、図10に示すように、柱状の永久磁石50の一面に割断凹部56が設けられており、この割断凹部56に対応する一面にゲート202が並べられて設けられていることになる。
このような金型200に、分割された永久磁石50を配置する。永久磁石50は前述した分割機100で事前に分割されており、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の4つの破片を一度にハンドリングしてキャビティ201内に移載することが好ましい。そして、ゲート202よりキャビティ201の内部に樹脂を供給してインサート成形を行う。この際に、供給する樹脂の圧力を利用して、分割部55に樹脂を供給し、図11に示すような状態に第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を動かす。
こうして、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54は適切な位置に移動し、第1永久磁石片51と第2永久磁石片52の間には、第1樹脂壁41aが、第2永久磁石片52と第3永久磁石片53の間には第2樹脂壁41bが、第3永久磁石片53と第4永久磁石片54の間には第3樹脂壁41cが形成される。また第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の周囲には樹脂モールド部41が形成される。その後、金型200から取り出され、磁石集合体40は形成される。その後、図5に示したようにロータコア12に組み付けられてロータ10が形成される。
第3実施形態のロータ10の製造方法は上記構成であるので、以下に説明する作用、効果を奏する。
まず、磁石集合体を形成するコストを下げることが可能になる点が挙げられる。第3実施形態のロータ10の製造方法は、永久磁石50を分割して第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を形成し、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を並べ樹脂モールドして磁石集合体40を形成し、磁石集合体40をロータ10に配設するロータ製造方法において、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を、樹脂モールドに用いる金型200内にまとめて配置し、金型200に備える第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させる移動手段により、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を金型200内で移動させ、磁石集合体40を形成するものである。
また、その移動手段は、金型200には、樹脂モールドに用いる樹脂を金型200内に流入させるためのゲート202が複数設けられ、ゲート202が移動手段となり、複数のゲート202は、金型200の一面に並べられ、隣り合う永久磁石片の分割部55近傍となる間隔で設けられ、金型200内に第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54が配置された後、樹脂モールドに用いる樹脂を金型200内に流入させることで、樹脂が隣り合う永久磁石片の合わせ面で形成される分割部55に流入し磁石集合体40が形成されるものである。
したがって、磁石集合体40の樹脂モールド時に、金型200に設けられたゲート202からの樹脂の射出圧力によって第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させることができるので、割断した永久磁石片60の移動工程を省略することができる。機械的な移動手段を用いて第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を移動させる必要がないため、設備コストを削減でき、リードタイムの短縮にもつながる。結果、磁石集合体40のコストダウンに貢献し、ロータ10のコストダウンに繋がる。
なお、永久磁石50に割断凹部56が設けられていることで、永久磁石50を割断する際の助けになるほか、金型200のキャビティ201内での移動にも貢献することが期待出来る。これは、第1ゲート202a乃至第3ゲート202cが割断凹部56に対応した位置に配置されており、ゲート202から射出された樹脂が割断凹部56に入り込むことで、永久磁石片60が左右に移動し易くなる為である。したがって、割断凹部56の形状は、この点をも考慮することが望ましい。
また、第3実施形態において、永久磁石50を割断して第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を形成しているが、永久磁石50を切断して分割した永久磁石片を用いても、第1実施形態のロータ10の製造方法は適用が可能である。
次に、本発明の第4の実施形態について説明する。第4実施形態は第1実施形態とほぼ同じ構成であるが、金型200に設けられたゲート202の配置や可動型210を備える点などが異なる。以下に、異なる構成について図面を用いて説明を行う。
図12に、第4実施形態のキャビティ201に永久磁石片60を配置し、樹脂を充填した状態の様子を表した概略断面図を示す。図13に、可動型210を移動した様子を表した概略断面図を示す。金型200は、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を配置しインサート成形するためのキャビティ201と、キャビティ201に向けて開口し樹脂を供給する複数のゲート202を備えている。また、永久磁石片60の積層方向に移動可能な可動型210を備えている。可動型210の後退端は、図12に示すように、キャビティ201の大きさが磁石集合体40の完成長さL2よりも長い移動前長さL1となる位置にある。可動型210の前進端は図13に示すように、磁石集合体40の大きさとほぼ同じ完成長さL2となる位置となる。
このような金型200を用いて、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54のインサート成形を行い、磁石集合体40を形成する。手順としては、まず、金型200のキャビティ201に、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を配置する。この際に、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54の間隔は図12に示すように広めに開くように配置することが望ましい。具体的には、第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54を配置した後に、機械的手段などを用いて永久磁石片60を移動させる。この際、永久磁石片60をハンドリングする必要は無く、金型200の内部でスライドさせて移動させれば足りる。
そして、図12に示すような状態に第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54がキャビティ201内に配置されてから、ゲート202より樹脂を充填する。その後、磁石集合体40の長さが図13に示すような移動前長さL1となるように可動型210を移動させる。図示しないが、ゲート202と別途樹脂排出用のゲートを設けておくことが好ましい。図13の状態で樹脂を凝固させることで、磁石集合体40が形成される。その後、ロータ10に組み付けられる。
第4実施形態のロータ10の製造方法は上記構成であるので、以下に説明する作用、効果を奏する。
第4実施形態のロータ10の製造方法は、第1実施形態のロータ10の製造方法の効果と同じく、磁石集合体40を形成するコストを下げることが可能になる点が挙げられる。ただし、可動型210を用いることで、第1樹脂壁41a乃至第3樹脂壁41cを形成する際に内部に気泡が入りにくくなり、より確実に隣り合う永久磁石片60同士の絶縁を確保することが可能となる。より絶縁性を必要とする場合には有効であると思われる。
なお、第4実施形態の永久磁石50は割断によって第1永久磁石片51乃至第4永久磁石片54に分割されるが、第4実施形態の発明においては、必ずしも割断された永久磁石片60を用いる必要は無く、切断などによって分割された永久磁石片60を用いても良い。
以上、本実施形態に即して発明を説明したが、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で構成の一部を適宜変更することにより実施することもできる。
例えば、第1実施形態乃至第4実施形態の発明を適宜組み合わせることを妨げないので、第4実施形態の可動型210を第1実施形態の金型200に用いても良い。この場合は、キャビティ201の内部に配置された永久磁石片60のそれぞれの間隔を空ける移動手段に、ゲート202からの樹脂の射出圧力を用いることになる。
また、ロータ10の構成や磁石集合体40に用いる永久磁石50の分割数等のロータ10を用いるモータの仕様によって変更する要因についても適宜変更することを妨げない。また、金型の形状やガイドピンの設置方法についても、永久磁石片60の形状、仕様にあわせて適宜変更することを妨げない。
11 シャフト
12 ロータコア
14 嵌合溝
20 電磁鋼板
21 磁石挿入スロット
40 磁石集合体
41 樹脂モールド部
41a 第1樹脂壁
41b 第2樹脂壁
41c 第3樹脂壁
50 永久磁石
55 分割部
56 割断凹部
60 永久磁石片
100 分割機
101 固定部
102 回転部
103 回転軸
105 ノックピン
200 金型
201 キャビティ
202 ゲート
205 可動ピン
210 可動型

Claims (8)

  1. 永久磁石を分割して永久磁石片を形成し、前記永久磁石片を複数並べ樹脂モールドして磁石集合体を形成し、前記磁石集合体をロータに配設するロータ製造方法において、
    複数の前記永久磁石片を、前記樹脂モールドに用いる金型内にまとめて配置し、
    前記金型に備える前記永久磁石片を移動させる移動手段により、前記永久磁石片を前記金型内で移動させ、前記磁石集合体を形成することを特徴とするロータ製造方法。
  2. 請求項1に記載のロータ製造方法において、
    前記永久磁石片は、前記永久磁石を割断して形成され、
    前記金型には、前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させるためのゲートが設けられ、
    前記ゲートが前記移動手段となることを特徴とするロータ製造方法。
  3. 請求項2に記載のロータ製造方法において、
    前記ゲートは前記金型に複数設けられ、
    複数の前記ゲートのうち、第1ゲートは前記永久磁石片のうち第1永久磁石片の側面に対向する面に配置され、前記第1永久磁石片と隣に配置される第2永久磁石片の側面に対向する面に第2ゲートが配置され、
    前記第1ゲートと前記第2ゲートは前記金型の対向する面に設けられ、
    前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、前記第1ゲートと前記第2ゲートとから前記樹脂を前記金型内に流入させることで、前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とを逆方向に移動させ、前記永久磁石片を樹脂モールドすることで前記磁石集合体が形成されることを特徴とするロータ製造方法。
  4. 請求項2又は請求項3に記載のロータ製造方法において、
    前記金型内に配置される前記永久磁石片の個数に合わせて、前記永久磁石片の側面を支持するピンが前記金型に備えられ、
    前記ピンのうち、第1ピンは前記永久磁石片のうち第1永久磁石片の側面に対向する面に配置され、前記第1永久磁石片と隣に配置される第2永久磁石片の側面に対向する面に第2ピンが配置され、
    前記第1ピンと前記第2ピンは前記金型の対向する面にそれぞれ配設され、
    前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、前記第1ピンと前記第2ピンを、対応する前記永久磁石片の側面の手前まで移動させ、
    前記金型内に前記樹脂モールドのための樹脂を前記金型内に流入させることで、前記第1永久磁石片は前記第1ピンと当接させ、前記第2永久磁石片は前記第2ピンと当接させ、前記磁石集合体が形成されることを特徴とするロータ製造方法。
  5. 請求項1に記載のロータ製造方法において、
    前記金型には、前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させるためのゲートが複数設けられ、前記ゲートが前記移動手段となり、
    複数の前記ゲートは、前記金型の一面に並べられ、隣り合う前記永久磁石片の合わせ面近傍に対応する間隔で設けられ、
    前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させることで、前記樹脂が隣り合う前記永久磁石片の合わせ面に流入し前記磁石集合体が形成されることを特徴とするロータ製造方法。
  6. 請求項1に記載のロータ製造方法において、
    前記金型には、前記永久磁石片の積層方向端部に前記移動手段として前記永久磁石片を移動させるための可動型が設けられ、
    前記金型と前記可動型とで形成されるキャビティは、前記磁石集合体のできあがり寸法よりも前記永久磁石片の積層方向に大きくなるように形成され、
    前記金型内に前記永久磁石片が配置された後、別の前記移動手段によって前記永久磁石片同士の間隔を広げ、
    前記金型内に前記樹脂モールドに用いる樹脂を前記金型内に流入させた後、
    前記可動型を前記永久磁石片が配置される側に移動させて前記キャビティを縮小させることで、所定の大きさの前記磁石集合体が形成されることを特徴とするロータ製造方法。
  7. 永久磁石から分割された複数の永久磁石片が、並べられ、樹脂モールドされて、形成される磁石集合体を有するロータにおいて、
    前記永久磁石片が前記永久磁石を割断して形成され、
    前記永久磁石片のうち、隣り合う第1永久磁石片と第2永久磁石片は、前記永久磁石から割断される前と同じ配置関係にあるようにそれぞれ割断面が向かい合あわせて配置され、
    前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とは前記割断面に対して平行な方向にずらされて前記磁石集合体が形成されていることを特徴とするロータ。
  8. 永久磁石から分割された複数の永久磁石片が、並べられ、樹脂モールドされて、形成されるロータ磁石において、
    前記永久磁石片が前記永久磁石を割断して形成され、
    前記永久磁石片のうち、隣り合う第1永久磁石片と第2永久磁石片は、前記永久磁石から割断される前と同じ配置関係にあるようにそれぞれ割断面が向かい合あわせて配置され、
    前記第1永久磁石片と前記第2永久磁石片とは前記割断面に対して平行となる方向にずらされて形成されていることを特徴とするロータ磁石。
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