JP5293003B2 - キャッパ - Google Patents

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Description

本発明は容器にキャップを装着するキャッパに係り、特に、取っ手付き容器等のように一定の方向性を有する容器に対し、ヒンジ付きキャップ等のように方向性のあるキャップを装着するキャッパに関するものである。
例えば、取っ手付きの容器に、ヒンジ付きキャップ装着する場合には、容器の取っ手の方向に対してキャップのヒンジの方向を一致させて装着しなければならない。従来、このような場合には、搬送中の容器にブレーキをかけて回転させ、一定の方向で停止させることにより容器の位置決めを行い、この容器の方向にあわせて、一定の方向を向けたキャップを装着するようにしていた。
ところが、近年広く用いられている樹脂製の容器では、ネック部を、一対の開閉するアームによって両側から保持して搬送するネック搬送が行われており、外部からブレーキをかけて容器を回転させることが困難である。しかも、キャッピングが行われる容器はすでに液体が充填されており、回転させると容器内の液体がこぼれてしまうおそれがあった。そこで、容器を回転させて位置決めすることなく、方向性のある容器に方向性のあるキャップを装着することができるキャッパが提案されている(特許文献1参照)。
前記特許文献1に記載されたキャッパは、先ず、供給されたキャップの方向をキャップ供給方向検出器で検出するとともに、チャック部方向検出器でチャックゴムの方向を検出し、これらの検出結果を比較して、チャックゴムの方向をキャップの方向に合わせた後、チャックゴムによってキャップを把持する。続いて、容器供給方向検出器によって容器の向きを検出し、この検出結果と、キャップを保持したチャック部の向きをチャック部方向検出器によって検出した検出結果とを比較し、その比較結果に基づいてキャッピング時における容器とチャック部の方向が合致するように、方向規制機構によってチャック部の向きを規制するようにしている。
特許第3705822号公報(第3−4頁、図1)
前記特許文献1に記載された発明では、容器を回転させて位置決めをすることなく、その方向を検出して、キャップの向きをこの容器の方向にあわせることにより、方向性のある容器に方向性のあるキャップを装着することが可能である。但し、この発明では、キャップ供給方向検出器とチャック部方向検出器との検出結果に応じて、キャップとチャックとの位置決めを行った後、キャップ方向検出器と容器方向検出器との検出結果に応じて、キャップの向きを容器の向きに合わせるようにしているので、検出の行程、位置決めの行程が多く、しかも、キャッパ全体の構成が複雑であるという問題があった。
本発明は、前記課題を解決するためになされたもので、方向性のある容器に方向性のあるキャップを装着するキャッパであって、キャップを保持するキャップ保持手段と、このキャップ保持手段の外周に設けられ、キャップに形成された位置決め部に係合可能なアームと、このアームを前記キャップ保持手段に対して回転させる回転手段と、この回転手段によるアームの回転量を制御する制御手段とを備え、前記アームを回転可能なピンを介してキャップに当接する方向と離隔する方向に回動可能に取り付け、供給されたキャップを前記キャップ保持手段によって保持した状態で、前記アームを所定角度回転させることにより、キャップを所定の位置に位置決めした後に、容器にキャップを装着することを特徴とするものである。
また、請求項2に記載した発明は、前記アームを360度以上回転させた後に、所定角度回転させて位置決めすることを特徴とするものである。
さらに、請求項3に記載した発明は、キャップの向きを検出するキャップ検出手段を設け、キャップの向きを検出した後にキャップを回転させることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、容器の方向を検出する容器検出手段を設け、検出した容器の方向に応じて、キャップの位置決めを行うことを特徴とするものである。
本発明のキャッパは、キャップを保持する保持手段の外周に、キャップに形成された位置決め部に係合可能なアームを設け、このアームを回転させることによりキャップを回転させて所定の位置に位置決めするようにしたので、ランダムな状態で供給されてキャップ保持手段に保持されたキャップを、必要な角度だけ回転させて、容器に対して正確に位置決めをすることができる。
方向性のある容器に方向性のあるキャップを装着するキャッパであって、このキャップには位置決め部が形成されている。キャップを保持するキャップ保持手段の外周には、前記キャップの位置決め部に係合可能なアームが設けられており、回転手段によってキャップ保持手段に対して回転される。この回転手段によるアームの回転量は制御手段によって制御されるようになっている。供給されたキャップをキャップ保持手段によって保持した状態で、回転手段によって前記アームを所定角度回転させることにより、キャップを容器に対して所定の位置に位置決めした後、容器にこのキャップを装着するという構成により、構造を簡素化した装置によって、方向性のある容器に対して方向性のあるキャップを正確に位置決めして確実に装着するという目的を達成する。
以下、図面に示す実施例により本発明を説明する。図1は本発明の一実施例に係るキャッパを備えた充填ラインの全体の配置を示す平面図である。この実施例は、樹脂製容器2(図2参照)に液体を充填する充填ラインであり、洗浄、充填、打栓等を行う各処理装置が、チャンバー4の内部に設置されている。樹脂製容器2は、エアコンベヤ6によって搬送されて、チャンバー4内に導入され、インフィードスクリュー8によって所定の間隔に切り離された後、入口ホイール10の外周に円周方向等間隔で設けられている各ネックグリッパ12に把持されて回転搬送され、リンサ14内に供給される。このリンサ14は、外周に円周方向等間隔で多数のネックグリッパ16が設けられており、これら各ネックグリッパ16に樹脂製容器2が順次引き渡される。
リンサ14に設けられた各ネックグリッパ16は、回転体の回転によって回転移動する間に上下が反転できるようになっており、入口ホイール10から樹脂製容器2を正立した状態で受け取ると、回転しつつ、回転体の内周側に反転して容器2を倒立状態にする(図1の符号Aで示す位置が倒立状態への反転位置)。このように倒立状態で回転搬送されている間に、図示しない洗浄ノズルから容器2内に洗浄液が噴射されて洗浄が行われ、続いて、倒立状態のまま回転搬送されて水切りが行われる。その後、ネックグリッパ16が再度反転して容器2を正立状態に戻した後(図1の符号Bで示す位置が正立状態への反転位置)、出口ホイール18の外周に円周方向等間隔で設けられているネックグリッパ20に引き渡される。続いて、樹脂製容器2は、中間ホイール22の外周部に円周方向等間隔で形成されているネックグリッパ24、フィラ26の入口ホイール28の外周部に円周方向等間隔で形成されているネックグリッパ30を介してフィラ26内に導入される。
フィラ26内では、回転体の外周部に円周方向等間隔で設けられているネックグリッパ32に樹脂製容器2が把持されて回転搬送される間に、各ネックグリッパ32の上方にそれぞれ設けられている充填ノズル(図示せず)から液体が充填される。フィラ26の出口側には、フィラ26の出口ホイールと次のキャッパ36の入口ホイールを兼ねる受け渡しホイール34が配置されており、この受け渡しホイール34の外周部に円周方向等間隔で設けられている各ネックグリッパ38に樹脂製容器2が引き渡される。受け渡しホイール34によって搬送される容器2の搬送経路上に容器検出手段としてのカメラ40が設置されており(図3参照)、ネックグリッパ38に保持されて搬送されている樹脂製容器2を真上から撮影する(図1中の符号Cで示す箇所がカメラ40による樹脂製容器2の撮影箇所である)。
この実施例で使用される樹脂製容器2は、図2に示すように、胴部2aの円周上の一箇所に縦方向の取っ手(方向識別箇所)2bが設けられており、一方、この樹脂製容器2に打栓されるキャップ42は、図4に示すように、ヒンジ42a付きのキャップ42であり、いずれも方向性を有しているので、これら容器2とキャップ42との回転方向の位置を一定の関係、つまり、容器2の取っ手2bとキャップ42のヒンジ42aの回転方向の位置を一致させるように位置決めをした上で打栓しなければならない。そこで、受け渡しホイール34内を搬送中に、カメラ40によって樹脂製容器2の真上から撮影を行った後、この画像を図示しない制御装置に送って、後に説明する画像処理を行い、方向認識手段によって、容器2の方向識別箇所である取っ手2bがどの方向にあるかを認識する。
キャッパ36には、外周部に円周方向等間隔で、複数のネックグリッパ44が設けられており、各樹脂製容器2はこのネックグリッパ44に首部2cを保持されて回転搬送される。なお、樹脂製容器2には、首部2cにフランジ2dが形成されており、通常、ネック搬送によって連続するホイール間で受け渡しを行う場合には、このフランジ2dの上方と下方を交互にグリップするようにしている。この実施例では、フィラ26とキャッパ36との間の樹脂製容器2の受け渡しを行う受け渡しホイール34のネックグリッパ38は、フランジ2dの上方をグリップし(図3参照)、キャッパ36のネックグリッパ44はフランジ2dの下側をグリップする(図4参照)。
キャッパ36の各ネックグリッパ44に保持されている樹脂製容器2の上方に、それぞれキャッピングヘッド46が配置されている(図4参照)。これら各キャッピングヘッド46がキャップ供給ホイール48からキャップ42を1個ずつ受け取って、その下方の樹脂製容器2とともに回転搬送される間に、後に説明するように下方の樹脂製容器2の取っ手2bの方向に対応するように、キャップ42の回転方向の位置決めが行われ、その後、樹脂製容器2の口部2eにキャップ42が打ち込まれる(図1のDで示す箇所が打栓位置である)。
キャッピングヘッド46は、キャップ42の天面42bを吸着して保持するチャック(キャップ保持手段)52と、このチャック52の上部に設けられている軸状部52aの外周に回転可能に嵌合された筒状体54と、この筒状体54を回転させるサーボモータ56と、筒状体54の下端に形成された円盤部54aの下方に取り付けられたキャップ位置決め用アーム58(図4および図5参照)とを備えている。チャック52の上方に設けられた軸状部52aの中心には、図示しないバキューム源に接続される吸引通路52bが形成されている。この吸引通路52bから吸引することにより、チャック52がキャップ42を吸着して水平な状態で保持することができる。チャック52およびその上部の軸状部52aの軸線が、ネックグリッパ44に保持されている下方の樹脂製容器2の軸線と一致しており、そのまま下降することによりキャップ42を容器2の口部2eに打ち込むことができる。チャック52の軸状部52aの上端は、キャッパ36の回転体に固定されており(図示を省略)、回転体の回転に伴って回転(公転)するが、自転はしないようになっている。
位置決め用アーム58は、図4および図5に示すように、筒状体54の下端に形成された円盤部54aに、垂直方向を向いた回転可能なピン60を介して取り付けられており、このピン60の回転によって、キャップ42に当接する方向と離隔する方向に回動可能である。前記垂直なピン60の外周にスプリング62が装着されており、このスプリング62のばね力によって位置決め用アーム58の先端がキャップ42の中心方向に付勢されるとともに、チャック52によるキャップ42の吸着時に、キャップ42の外面に形成されているヒンジ42aやツバ42c等に位置決め用アーム58が干渉した際に逃げられるようになっている。
なお、この実施例のキャップ42は、円筒部42dの上方にヒンジ42aによって連結された開閉蓋42eが設けられており、ヒンジ42aと対称の位置に開閉蓋42eの開閉操作をするためのつば42cが形成されている。また、ヒンジ42aの中央部の下方に係合用の縦方向の突起42fが設けられており、この突起42fに前記位置決め用アーム58が係合する。位置決め用アーム58が突起42fに係合した状態で位置決め用アーム58を回転させると、チャック52に吸着保持されているキャップ42を、チャック52に吸着された状態のままチャック52を回転させずにキャップ42だけを回転させることができる。なお、本実施例ではチャック52を一体的な構造として吸着面とキャップ42とを相対的に回転させているが、チャック52の吸着面をチャック52の本体に対して回転可能に取り付けることにより吸着面とキャップ42とを一体的に回転させることも可能である。このキャッピングヘッド46は昇降できるようになっており、容器2の取っ手2bの方向を確認した後、チャック52が保持しているキャップ42を回転させて、取っ手2bの位置と対応する位置に突起42fおよびヒンジ42aを位置決めした後、キャッピングヘッド46を下降させることにより、このキャップ42を容器2に装着する(この実施例では、キャップ42をそのまま下方へ押し込んで樹脂製容器2の口部2eに装着する打栓を行う)。
フィラ26で液体が充填された後、キャッパ36においてキャップ42が打ち込まれた樹脂製容器2は、キャッパ36の出口側に配置された受け渡しスターホイール64に引き渡される。受け渡しスターホイール64は、外周面に円周方向等間隔で複数のポケット64aが形成されており、これら各ポケット64a内に樹脂製容器2を一本ずつ保持して回転搬送する。受け渡しスターホイール64の回転によって搬送される樹脂製容器2の外周側を円弧状ガイド66によって支持するようになっている。搬送された樹脂製容器2は、外周部に円周方向等間隔でネックグリッパ68が設けられた排出ホイール70に引き渡される。排出ホイール70は、正常な容器2と不良容器2とを選別して排出するようになっており、不良品である樹脂製容器2は、不良品排出コンベヤ72上に排出され、正常な容器2は、排出スターホイール74を介して良品排出コンベヤ76上に排出されて次の工程に送られる。
この樹脂製容器2は、前述のように、胴部2aの外周面上の1箇所に縦方向の取っ手2bが設けられている(図2参照)。この実施例では、先ず、容器2の方向(取っ手2bの方向)を認識した後、キャップ42の方向をこの容器2の方向に対応して位置決めを行った後、容器2に打栓するようになっており、前記取っ手2bを、容器2の方向を認識する方向識別箇所として利用している。容器2の方向を認識するために、前記受け渡しホイール34のネックグリッパ38に保持されて搬送されている樹脂製容器2を、上方のカメラ40で撮影して、その取っ手2bの位置を確認する。ところが、ネックグリッパ38は、開閉する一対のアーム38a、38bによって、樹脂製容器2の首部2cに形成されているフランジ2dの上方または下方をグリップするようになっており、従来一般に用いられているネックグリッパの構成では、ネックグリッパによって樹脂製容器2を把持したときに、前記取っ手2bがネックグリッパのいずれか一方のアームの下方に位置している場合には、死角に入ってしまい、取っ手2bの位置が確認できないという問題が発生する。そこでこの実施例では、図6に示すように、ネックグリッパ38を構成する一対のアーム38a、38bのそれぞれに、樹脂製容器2の取っ手2bがこれらアーム38a、38bの下方に位置していても視認できるように、長方形に切り抜いた窓38aa、38baを形成している。ネックグリッパ38の両アーム38a、38bをこのような形状にしておくと、図6(a)に示すように、取っ手2bが両アーム38a、38bから完全に外れた箇所に位置している場合や、同図(c)に示すように、両アーム38a、38bの中間に位置している場合はもちろんのこと、いずれかのアーム38a、38bの真下に位置している場合でも、同図(b)に示すように、前記長方形の窓38aa,38baを介してカメラ40によって取っ手2bを撮影することができる。
前記キャッパ36によって、方向性のある容器(この実施例では取っ手2bを有する樹脂製容器2)に方向性のあるキャップ(ヒンジ42aによって開閉できる開閉蓋42eを有するキャップ42)を装着する場合の、容器2とキャップ42との位置決めを行う過程について説明する。フィラ26において液体が充填された樹脂製容器2は、フィラ26のネックグリッパ32から受け渡しホイール34のネックグリッパ38に引き渡される。ネックグリッパ38に保持された容器2は、回転搬送され、その搬送経路上に設置されたカメラ40の下方を通過する際に、このカメラ40によって上方から撮影される。
受け渡しホイール34の容器搬送経路上に設けられたカメラ40によって撮影した画像は、図示しない制御装置に送られ、画像処理を行った後、方向認識手段によって容器2の方向、つまり、取っ手2bがどの方向を向いているかを認識される。容器2の方向を認識するための画像処理工程について説明する。先ず、カメラ40で撮影され、制御装置に送られた樹脂製容器2の画像は2値化処理される。樹脂製容器2の口部2eの回りおよび取っ手2bの部分は、光を反射して明るいので白くなる。この処理結果に基づいて容器口部2eの中心位置を求める。さらに、取っ手2bの位置を求める。取っ手2bは、容器2の口部2eの中心からどのくらい間隔が離れた位置にあるか予め判っており、また、取っ手2bの面積も判っているので、取っ手2bの面積に近似した白い部分を見つけだし、取っ手2bの両側面2ba、2bb(図6参照)のいずれか一方を認識して取っ手2bの中心を算出する。取っ手2bの中心を算出した後、樹脂製容器2の中心から受け渡しホイール34の中心へ向かう線(受け渡しホイール34の半径方向の線)に対して、取っ手2bの中心が何度傾斜しているかを算出する。樹脂製容器2を保持しているネックグリッパ38の両アーム38a、38bには、長方形に切り抜いた窓38aa、38baを設けてあるので、樹脂製容器2の取っ手2bがこれらアーム38a、38bの下方に位置している場合でも、カメラ40によって画像をとらえることができる。また、取っ手2bの一部が窓38aa、38baの両側の部分に隠れている場合も、取っ手2bの両側面2ba、2bbのいずれか一方を撮影できれば取っ手2bの中心を認識できるので、樹脂製容器2の方向の認識は可能である。なお、前記実施例では、ネックグリッパ38の両アーム38a、38bに長方形の窓38aa、38baを形成したが、必ずしもこのような形状に限るものではなく、一方の側面から他方の側面に向けて切り欠いた開口等、カメラ40で撮影する際に取っ手2bの両側面2ba、2bbのいずれか一方が確認できるような位置、形状、サイズを有する上下に貫通する開口があればよい。
次に、前記樹脂製容器2の取っ手2bの位置を認識した後、この取っ手2bの位置に対応させてキャップ42のヒンジ42aの位置を位置決めする行程について図7により説明する。なお、図7のキャップ42の中心から右上方へ延びる直線Tは、前記カメラ40によって検出された樹脂製容器2の取っ手2bの回転方向の位置であり、キャップ42が回転されて前記突起42fがこの位置に停止するように制御装置から指令された目標位置である。
キャップ42は、前記キャップ供給ホイール48からランダムな状態で供給され、キャッピングヘッド46のチャック52に引き渡される。つまり、チャック52に吸着保持されたキャップ42の方向はバラバラである(図7(a)に示すようにヒンジ42aおよび突起42fがどの方向を向いているか一定ではない)。チャック52がキャップ42を保持した後、サーボモータ56の駆動によりチャック52の外周側に嵌合している筒状体54を回転させて、位置決めアーム58を回転させる。位置決めアーム58を360回転させれば、その間に必ずこの位置決めアーム58がキャップ42のヒンジ42aの下方に設けられている突起42fに係合し、キャップ42を回転させることができる(図7(b)参照)。位置決めアーム58の回転によってキャップ42を回転させて原点で停止する。原点をどこに設定するかは自由であるが、例えば、キャップ42を保持しているチャック52の中心(対応する樹脂製容器2の口部2eの中心)とキャッパ36の回転中心を結ぶ線を原点としてこの線上にキャップ42の突起42fが位置したときにキャップ42の回転を停止させる。
次いで、位置決めアーム58を原点から前記画像処理によって認識した樹脂製容器2の取っ手2bの方向に応じた角度だけ回転させて突起42fを目標位置Tに停止させて位置決めする(図7(c)参照)。キャップ42の突起42fは、ヒンジ42aの中央部の下方に形成されており、突起42fを前記目標位置Tに停止させると、キャップ42のヒンジ42aの位置と樹脂製容器2の取っ手2bの位置とが上下に一致する。この状態でチャック52を下降させて、樹脂製容器2の口部2eにキャップ42を打栓する。なお、前記工程では、突起42fが原点に到達した時に一旦キャップ42を停止させた後、目標位置Tに向かって回転させるようにしたが、必ずしも一旦原点に停止させる必要はなく、カメラ40が検出した樹脂製容器2の位置指令に応じて、キャップ42を360度以上回転させた後に、直接目標位置Tに位置決めするようにしても良い。このようにランダムな状態でチャック52に吸着保持されたキャップ42を、位置決めアーム58の回転によって回転させることにより、キャップ42のヒンジ42fを樹脂製容器2の取っ手2bの位置に正確に一致させることができるので、簡単な行程により、方向性のあるキャップ42を方向性のある樹脂製容器2に確実に装着することができる。
前記実施例では、サーボモータ56の駆動によって、位置決めアーム58を回転させてキャップ42の突起42fに係合させた後、目標位置Tに向かって回転させるようにしたが、容器検出手段(カメラ40)によって樹脂製容器2の取っ手2bの位置を確認するのと同様に、キャップ42の向きをカメラ等のキャップ検出手段によって検出した後、前記樹脂製容器2の取っ手2bの位置とキャップ42のヒンジ42aの位置とを一致させるようにキャップ42を回転させるようにしても良い。図8は、このようなキャップ検出手段を備えた第2の実施例に係るキャッパを含む充填ラインの全体の配置を示す平面図である。この実施例では、キャッパ36のキャッピングヘッド46にキャップ42を供給するキャップ供給ホイール48に、キャップ方向検出用カメラ(図示を省略)を設けてある。なお、カメラの図示は省略してあるが、図8中の符号Eで示す箇所がカメラによるキャップ42の撮影箇所である。この実施例の構成では、受け渡しホイール34に設けた容器検出手段としてのカメラ40によって、樹脂製容器2を撮影し、この画像を図示しない制御装置に送って、容器2の方向識別箇所である取っ手2bがどの方向にあるかを認識するとともに、受け渡しホイール34に設けられたキャップ検出手段としてのカメラによってキャップ42を撮影し、同様にこの画像を制御装置に送って、キャップ42の方向識別箇所であるヒンジ42aの位置がどの方向にあるかを認識する。なお、この実施例は、キャップ42の向きを検出するキャップ検出手段を備えた以外は、前記第1実施例と同一なので、同一の部分には同一の符号を付してその説明を省略する。
その後、方向を認識されたキャップ42を受け取ったキャッピングヘッド46が樹脂製容器2への打栓位置Dに到達する前に、サーボモータ56によって前記位置決めアーム58を回転させて、キャップ42の突起42fに係合させた後、樹脂製容器2の取っ手2bの位置とキャップ42のヒンジ42aおよび突起42fとの位置とが一致するために必要な角度だけキャップ42を回転させる。この実施例でも、前記第1実施例と同様の効果を奏することができる。
本発明の一実施例に係るキャッパを備えた充填ラインの全体の配置を示す平面図である。(実施例1) 受け渡しホイールのネックグリッパに保持された樹脂製容器を示す側面図である。 ネックグリッパに保持されている樹脂製容器をカメラによって撮影する状態を示す側面図である。 キャッパのネックグリッパに保持された容器とキャッピングヘッドに保持されたキャップを示す側面図であり、キャッピングヘッドは縦断面を示す。 キャップとこのキャップを位置決めする位置決め用アームを示す図である。 図(a)〜(c)は、それぞれ樹脂製容器の取っ手とネックグリッパとの位置関係を示す図である。 図(a)〜(c)は、樹脂製容器の位置に応じてキャップの位置決めを行う行程を順次示す図である。 キャップ検出手段を備えた他の実施例を示す平面図である。(実施例2)
符号の説明
2 容器(樹脂製容器)
40 容器検出手段(カメラ)
42 キャップ
42f 位置決め部(突起)
52 キャップ保持手段(チャック)
56 回転手段(サーボモータ)
58 アーム

Claims (4)

  1. 方向性のある容器に方向性のあるキャップを装着するキャッパであって、
    キャップを保持するキャップ保持手段と、このキャップ保持手段の外周に設けられ、キャップに形成された位置決め部に係合可能なアームと、このアームを前記キャップ保持手段に対して回転させる回転手段と、この回転手段によるアームの回転量を制御する制御手段とを備え、
    前記アームを回転可能なピンを介してキャップに当接する方向と離隔する方向に回動可能に取り付け、供給されたキャップを前記キャップ保持手段によって保持した状態で、前記アームを所定角度回転させることにより、キャップを所定の位置に位置決めした後に、容器にキャップを装着することを特徴とするキャッパ。
  2. 前記アームを360度以上回転させた後に、所定角度回転させて位置決めすることを特徴とする請求項1に記載のキャッパ。
  3. キャップの向きを検出するキャップ検出手段を設け、キャップの向きを検出した後にキャップを回転させることを特徴とする請求項1に記載のキャッパ。
  4. 容器の方向を検出する容器検出手段を設け、検出した容器の方向に応じて、キャップの位置決めを行うことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のキャッパ。
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