JP5284442B2 - マスクレス粒子ビーム露光方法 - Google Patents

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Description

本発明は、荷電粒子のビームをターゲットに照射する方法に関する。特に、上記粒子を通過させる複数のアパーチャを有するパターン決定手段を用いて、上記アパーチャを通って上記パターン決定手段を横切る上記ビームを上記パターン決定手段に照射することにより、上記アパーチャと同数のビームレットからなるパターン化ビームを形成し、上記パターン化ビームによって、上記ターゲット上の位置において、第1の幅を有するとともに、上記複数のアパーチャの少なくとも一部のアパーチャイメージを備えるビームイメージを形成し、上記アパーチャイメージが形成されるイメージ面において、上記パターン決定手段に対して上記ターゲットを経路に沿って(または上記パターン化ビームの伝播方向とほぼ垂直である方向に)相対移動させる方法に関する。
これに関連のある粒子ビーム装置に関する方法は、米国特許6768125号に開示されている。この米国特許には、PML2(Projection Mask−less Lithography2の意味である)と呼ばれている荷電粒子リソグラフィー、これを用いた方法および装置が記載されている。PML2は、マルチビーム直接書込方式を実行する事が可能であり、荷電粒子源からの粒子ビームのパターンを決定するパターン決定手段(PD)としてAPS(Programmable aperture plate system)を用いている。
粒子リソグラフィーやそのプロセスは、半導体製品や微小構造製品を製造する際に用いられる。特に、イオンビームを照射し直接パターンニングすることは、高い解析能力を有するナノスケール装置(特に32nm、22nmノードやそれ以下のもの)がもたらす将来の産業の発達に貢献する。上記PD装置はプログラム可能なマルチアパーチャであるものが好ましい。プログラム可能なマルチアパーチャ基板を用いたマルチビーム照射光学系を用いることにより、シングルビームシステムだけを用いた場合と比較して、生産性を大いに向上させることが可能となる。(本明細書において「光学」とは「粒子の光学」を指すものとする。)生産性向上の理由は、第一に、複数のビームを用いる工程を並行して実行することが可能となったこと、第二に、同一の方法において基板に対する流量が増加したことである。これらは上記ビーム中のクーロン相互作用をかなり減少させることで可能となった。さらに、上記照射光学系に関して適当な電流密度にすることにより、ビームを発生させるための化学的工程に物質ガスが使われる際における、生産効率が向上した。シングルビームシステムを用いた場合と比較して、ビーム強度を大きくするため減少した加熱効果を、減退させ回避できるようになった。
米国特許6768125号や関連する先行文献において開示されたPML2の配置では、ターゲット上におけるパターン化ビームは、上記ターゲット上における1つの画素が光学系の下で移動する間だけ、その画素上に固定されている。そして、上記パターン化ビームは、上述した画素に隣接する次の画素の位置にジャンプする。この方法において、個々のビームレットは、上記ターゲット上の隣接画素をカバーする。この方法は、プロセススピードの上限を決定するパターン情報の高速なロードレートを必要とする。
図19は、レジストに覆われた半導体ウェハなどのターゲット上において露光される画素のある列の例示として、先行文献にかかる書込み方法について記載している。この列における画素は、複数のビームレット(A、B、C・・・により示されている)により照射(露光)される。個々のビームレットは、一連の時間ステップにおいて、隣接する画素の列を照射する。個々の画素に与えられる露光ドーズの量は、ハッチやクロスハッチされた領域により象徴化して示されている。クロスハッチがされた領域は、完全に露光された領域を示している。(これはプログラムされたパターンに従って行われる;連続的な露光がそれぞれの頂部に積み重なるように象徴化して記載されている。だが、実際には、露光の量はただ増加していくだけである。)一方、一方向のみにハッチがされた領域は、露光されている途中の画素を示している。上記レジストが、上記複数のビームレットを形成する上記PD装置の下で移動している間に、それぞれの画素に対するドーズは連続的に増加する(図1に関連して、後に述べるマスクレスマルチビーム書込み方法の記載を参照)。上記基板に対する部分的な露光ドーズをし、最終的に同一量のドーズをするため、隣接する個々のビームレットは、同一の距離で離間している。また、所定の列における個々のビームレットは、その列における個々の画素を露光するために用いられる。この露光方法に関する上記PD装置のアパーチャを上記ビームレットが通過する状態と、このアパーチャを上記ビームレットが通過しない状態とを切り替えるために、上記PD装置は対応するデータレートのパターン情報を要求し、所定のイメージ情報が上記APSにおける個々のアパーチャに送られる。
図19の上から1つ目と2つ目の図は、(ビームレットあたり)ある1つの画素を露光する工程の一周期における開始時点と最終時点の状態を記載しており、それぞれt=0:0およびt=0:1として示されている。図19によれば、上記ビームレットが上記ターゲットに沿って移動させられており、これらのビームレットの位置が、所定の画素露光工程の間、(移動している)上記画素の位置上に固定されていることが、明らかである。t=0:1の後に画素の露光を終えたとき、全てのビームレットは、それぞれ、隣接する画素の位置上に固定されるべく、再配置させられる;図19における上から3つ目の図t=1:0に、次の画素露光工程の開始時点の状態を示している。上記ビームレットの再配置は、ある画素露光工程の開始時から連続する次の画素露光工程の開始時までの時間Twと比較してはるかに小さい、かなり短い時間で行われる。(Twは、図19におけるt=0:0からt=1:0までの間に経過する時間に等しい。)上記ビームレット間の共通の距離は、いずれも5w、すなわち、上記ビームレット幅の5倍である;しかしながら、上記先行文献にかかる方法では、上記ビームレット間の距離は、米国特許6768125号で述べられているように、5以外の整数倍であっても、同様に非常に好ましいものとされている。
図20は、図19における先行文献にかかる書き込み方法のタイミング図を示している。最上図には、上記ビームの偏向xが時間tの関数として示されている;上記ビームの偏向は、定常的に鋸歯のような関数を示す。各ビームレットが再配置された後に上記偏向が安定するまでの過渡振動も示されている。上記ビームの偏向xの下には、上記APSにおける5つのアパーチャ(これらは概して何千もの多数のアパーチャのうちの一例である)の状態pA、・・・pEが模式的に示されている。AからEまでの各ビームレットは、後に図1を参照しつつ以下で詳述するように、それぞれの状態pA、・・・pEがロー(電圧が加えられておらず、スイッチオンである状態)であるときのみ、ターゲット上に照射される。個々の画素露光の間、上記アパーチャの状態は変化しないことがわかる。すなわち、鋸歯サイクルにおける1の周期では、一つのアパーチャにつき1ビットの情報だけしか送ることができていない。
先行技術にかかる方法では、効率的で、要求されたデータレートに変換することのできる好ましいオンチップデータストレージレイアウトとすることが困難であった。現在、シフトレジスタを用いることが、この問題を解決できる最善の方法であると考えられている(米国特許出願公開第2005/0242303(A1)号参照)。
米国特許第6768125号 米国特許出願公開第2005/0242303(A1)号
本発明の目的は、上述した欠点を克服し、容易に実行可能なPD構成を用いて、高いスループットレートをもたらす方法を提供することである。
この目的は、画素露光期間において、上記ターゲットとともに上記ビームイメージの上記位置を移動させるようにし、上記画素露光期間は、上記ターゲットにおいて測定される上記第1の幅より大きい、好ましくは上記第1の幅の少なくとも倍数以上である(すなわち、少なくとも2倍、より好ましくは3倍またはそれ以上)進行距離を、上記ターゲットが上記相対移動しているときの時間を有し、上記PD手段の位置に対する、上記画素露光期間の間における上記ビームイメージの上記位置の移動をほぼ補うために、上記画素露光期間の後に、上記ターゲットに対して上記ビームイメージの上記位置を変化(上記ターゲット上で再配置)させる、始めに詳述したターゲット照射方法により、達成される。
本発明は、上記ターゲット上において最適な書込みスピードをもたらす書込み方法を提供し、また、実現可能であるととともに、標準的なCMOS技術を用いた電子的な構成を用いることをできるようにし、また、上記PD手段におけるブランキング回路を単純化することが可能とする。
本発明は、上記電子ビームの密度および上記APSの他動性によってのみ制限されるスピードで書き込み可能な電子ビーム書き込み方法に用いるPD装置を提供する。また、UMC0.25μmプロセスベースで、上記APSに対する電力消費やデータレートを扱うことができる。現在用いられている設計では、何桁ものオーダーで、これらの2つの側面において不足していた。
上記ビームレットによる上記ターゲット表面全体の露光を確実にするために、上記第1の幅に上記ビームレットの数を乗じたものが上記進行距離と等しく(もしくは、上記進行距離よりも大きく)なるように、異なった画素を露光するビームレットの数を決定できる。相補的なビームレットからなるグループが存在する(すなわち、上記ターゲット状の相対移動の方向において同一線上にある上記ビームレットが、上記ビームレットが、上記ターゲット上においてそれぞれ上記進行距離の整数倍離間しているグループ、「リダンダンシーグループ」、を構成している)場合、このリダンダンシーグループの数は、上記グループの数に上記第1の幅を掛けたものが上記進行距離以上であるように決定されている。
本発明の好ましい形態は、複数の画素露光期間を含む時間において、上記ターゲットの上記相対移動は連続的な直線状の移動である。通常、それは、上記PD装置や上記光学系が固定されている間に、移動させられているターゲットである。上記ターゲットの移動は、好ましくは、初期の方向においてスイープをスキャンする方向に沿ってスキャンする動作であることが好ましい。
上記画素露光期間以外においては、上記パターン化ビームが上記ターゲットに到達する前に、吸収手段によって吸収されて上記パターン化ビームが消える、というのがさらなる利点である。
上記ターゲットの上記相対移動の好ましい選択において、画素露光期間の開始時から連続する次の上記画素露光期間の開始時までの間における上記距離は、上記第1の幅の整数倍である第2の幅と等しい。この場合、同一線上に存在する2本の上記ビームレット間における上記ターゲットの上記相対移動の方向に沿って測定された距離は、上記第1の幅の整数倍数であり、上記ターゲットの上記相対移動の方向に沿って測定された距離において、上記第1の幅を整数倍した整数のうち少なくともいずれかは、上記第2の幅において上記第1の幅を整数した整数と互いに素である。これに対するある簡単な方法は、上記第1の幅の整数倍数が、1単位だけ異なるようにすることである。
好ましい形態においては、上記パターン決定手段は、複数の静電ビームレット偏向器を備えており、これら各偏向器は、上記パターン決定手段の個々のアパーチャと関連づけられるとともに、それぞれの制御信号によって制御され、これらの制御信号によって起動させられたとき、上記アパーチャを横切る上記ビームレットを通常の経路から十分な量だけそらすように構成されている。この場合、上記パターン決定手段の上記アパーチャは、複数の上記制御信号により、時間に依存して上記ターゲット上に形成されるパターンに応じて制御される。
この好ましい形態においては、上記アパーチャは、分離グループに論理的にグループ化しており、各グループの上記アパーチャについての上記制御信号が、時間的に重ならないように、共通の制御ラインを通って用いられる。好ましくは、それぞれの上記分離グループの上記アパーチャは、上記ターゲットの上記相対運動方向と交差する方向に沿って、上記パターン決定手段に配置されている。それぞれの上記分離グループの上記アパーチャは、上記ターゲットの上記相対移動方向とほぼ直交する(だが、必ずしも必要がない)方向から測定した場合、上記パターン決定手段における上記アパーチャに覆われた領域の幅の2分の1を超えて延びており、上記制御信号は、反対の2つの方向から上記アパーチャの上記領域に入力される。
この好ましい形態においては、上記パターン決定手段が、上記制御信号を処理するためのデータが上記パターン決定手段のデータ記憶手段に入力されて記憶されるデータ記憶手段を構成していてもよい;上記データが、個別に読み出されてそれに応じて上記制御信号が処理されることが可能となる。上記データ記憶手段は、2つのポートを有するデータ記憶手段を備えており、それぞれの上記画素露光期間において、上記データ記憶手段の第1のポートを通して、上記アパーチャを制御するデータが上記制御信号の処理のために読み出され、上記データ記憶手段の第2のポートを通して、連続する上記画素露光期間に関するデータが記憶される。
この好ましい形態のその他の有益な改良は、上記パターン決定手段の上記アパーチャが、相補的アパーチャのグループにグループ化され、それぞれのグループについて、上記グループの上記アパーチャと関連する上記制御信号が、共通信号から発生しており、上記共通信号は、上記制御信号に順次コピーされるものであることである。この場合、上記共通信号は、それぞれのアパーチャ間の上記ターゲットの相対移動方向に沿う空間的なオフセットに対応する時間だけずれて、上記制御信号にコピーされてもよい。グレイレベルを実現するために(米国特許出願公開第2005/0242303(A1)号明細書参照)、グループの上記共通信号は、このグループに属する上記アパーチャにより実現されるグレイレベルの情報を含み、このグレイレベルを、一連の非作動制御信号と作動制御信号に変換し、上記グレイレベルは、上記グループにおける制御信号の全体数に対する非作動の信号の数を決定するものである。上記グレイレベルの上記変換は、上記記録手段から上記データを出力した後になされていてもよいし、また、この変換方法は、上記グレイレベルの一連の制御信号への変換は、等間隔シーケンスへの変換、準ランダムシーケンスへの返還、リニアフィードバックシフトレジスタを用いた変換、個々の制御信号について異なるオフセットを用いた変換、又はこれらの組合せによる変換の少なくとも1つを含んでいても良い。
もちろん、本発明はその他の公知の書込み方法に適用可能である。たとえば、上記ブランカーフリップフロップを非同期にマスクする追加の全体ブランキング信号などが挙げられる(国際公開第2007/112465号)。
さらに、上記アパーチャは、それぞれ上記ビームに沿って所定距離だけ相互に離間している(少なくとも)2つの平行な列に配列させるため、上記アパーチャの上記列を実現するプレートが、2倍にされ、そして、並行して作動させられてもよい。
本発明にかかる第2の側面は、ここで述べたターゲット照射方法と特に組み合わせて、荷電粒子を用いてターゲットの位置決めをすることに関連するものであり、上記位置決め方法において、上記アパーチャイメージが形成されるイメージ面において、上記パターン決定手段に対して上記ターゲットが経路に沿って相対移動し、上記ビームの少なくとも一部が、第2の照射をする、上記ターゲット上に設けられたマーカに衝突する一方、測定された第2の照射が極値(最大値または最小値)を得るとき上記ターゲットの位置を調整するために、上記第2の照射が適当なハイサンプリングレートを用いた検出システムにより検出されるものである。
この方法に関連して、好ましくは、連続する露光工程の間に、上記基板面が、上記ターゲットを移動させるスピードと同じスピードで上記ターゲットを移動させる。
上記マーカのある適当な実現は、複数の層構造の一部である構成を備えており、この構成は、上述のプロセスのうちの少なくとも一つにおいて上記ターゲット上に形成されている。特に、上記マーカは、特徴的なオージェ電子放射を含む第2の放射をするのに適応している構成要素を備えており、上記検出システムは、上記オージェ電子放射を検出することに適したエネルギー選択検出器を用いていてもよい。その他の実現においては、上記マーカは、後方拡散特性収率を有する構成要素を備えている。
特に有益なことは、上記ターゲットの位置決め方法、上記ターゲット上で行われる一連の粒子露光、露光/照射プロセスが、同一の上記パターン決定手段を用いており、また、上記ターゲットを同じように上記パターン決定手段について相対移動させることである。しかしながら、上記ターゲットの位置決め方法における上記距離は、一連の粒子ビーム露光/照射プロセスの間におけるものよりも大きくてもよい。
以下に、本発明が、図を参照しつつより詳細に記載されている。
図1は、本発明に適した粒子ビーム露光装置の縦方向における概略図を示している; 図2は、ターゲット上において「トロッティング」するビームレットを用いた本発明にかかる基本的な書込方法を記載している; 図3は、「トロット法」におけるビーム偏向と時間との関係を示した図を示している; 図4は、「トロット法」の他の実施例としてリダンダントな書込方法を示している; 図5は、図3および図4の概念を組み合わせた書込み方法を示している; 図6は、「トロット法」を実行するためのPD装置におけるブランキングプレートの回路のブロック図である; 図7、図6の回路におけるRAMメモリのブロック図である; 図8は、図6の回路におけるブランキングプレートのアパーチャの半分の縦列に関するデータ供給回路のブロック図である; 図9は、制御器の作動とパターンデータのローディングシーケンスのタイミング図を示している; 図10は、リダンダントな縦列のデータについての図8の配置を変更したものを記載している; 図11は、並行して作動する2のブランカープレート装置のリダンダントな構成を有するPD装置(の縦方向の部分的な詳細)を示している; 図12は「トロット法」に組み込むためのアパーチャの幾何学的な配置についての平面図を示している; 図13は、図12の配置を2のリダンダンシーを備えるように構成した変更例を示している; 図14は、ある基本セルを強調させて、図13の拡大したものを示している; 図15、15a、16は、ターゲットの位置決めのためこのターゲット上におけるマーカの使用方法について記載しており、図15は、初期配置の第1段階を示している; 図15aは、埋没マーカを用いる変更例を示している; 図16は、ファインポジショニングの第2段階を示している; 図17は、先行技術に関連するPD装置(の縦方向の部分的な詳細)を示しており、これは、図1における装置においても同様に用いられる; 図18は、先行技術にかかるPD装置のアパーチャの幾何学的配置を示した平面を示している; 図19は、類似する図2と対比して、先行技術にかかる書込み方法を描いている; 図20は、類似する図3と対比して、先行技術にかかる書込み方法を描いている;
以下に述べる本発明に係る最良の実施形態は、米国特許6768125号において開示されたPDシステムおよびラージリダクションプロジェクティングシステムを備えた、PML2タイプの粒子ビーム露光装置を改良したものである。以下に、まず、本発明に関連のある範囲で、上記装置についての技術的背景を述べる。次に、本発明にかかる実施形態について詳細に述べる。なお、本発明は、以下で述べるPDシステムの実施形態や特定の設計に限定されない。以下で述べる実施形態や特定の設計は、本発明の実施可能なもののうちの一つを表したものに過ぎない。照射ステージとともに粒子ビームを用いたその他の工程にも、本発明を同様に適用することができる。
<PML2システム>
図1に、本発明に係るマスクレス粒子ビームプロセス装置PML2の概略図を示している。以下では、本発明を開示するために必要なものについてのみ、上記装置について詳述している;理解の便宜上、図1に示されたPML2の構成部品の大きさは実際のものと異なっている。特に、粒子ビームの横幅は実際のものと異なっており誇張されている。詳細については、読者は米国特許6768125号を参照できる。
上述したように、上記PML2システムにおいて、粒子源より発生した粒子ビームが用いられる。照射光学系は、上記ビームを広幅のビームへと変化させる。この広幅のビームは、ターゲット表面に投影されるビームパターンを決定するため規則的に配列されたアパーチャアレイを備えるPD手段を照射する。個々のアパーチャによって、微小ビームが形成される。また、ビーム粒子が個々のアパーチャを通過し、さらに、上記ターゲットに向かい進行するといった状態(「スイッチオン」)にさせるため、または、この状態にさせない(「スイッチオフ」)ため、各ビームが上記アパーチャを通過させられるか否かは制御される。上記アパーチャアレイに進行する上記ビームは、上記アパーチャの空間的な配置により現されたパターン情報を伝えるパターン化ビームを形成する。上記パターン化ビームは、粒子光学照射システムにより、上記ターゲット(たとえば半導体基板)上に照射される。上記ターゲットには上記アパーチャのイメージが投影され、この投影された部分において、上記ターゲットが加工される。上記ビームにより形成された上記イメージは、それぞれのチップ面をこえて、ある直線経路に沿って移動する;上記移動方向に垂直な方向における追加のビームスキャンは不要である(上記ターゲットステージの横方向への移動エラーを埋め合わせるために必要である場合を除く)。
装置100の主要な構成要素は−たとえば図1では下方に進行している、リソグラフィビームlb、pbの進行方向に沿ってこの順で−照射システム101、PDシステム102、投影システム103、および、ターゲットとしての基板14を含むターゲットステーション104を備えている。粒子光学系101,103は、静電レンズまたは電磁レンズを含む。装置100における電気光学部品101,102,103は、リソグラフィビームlb,pbが、装置100の光軸に沿って妨げられることなく伝播することができるように、高真空状態に保持された真空容器(図示略)に収容されている。
照射システム101は、たとえば、イオン源11と、このイオン源の位置を決定するイクストラクター11aと、粒子フィルター/ジェネラルブランカー12と、コンデンサレンズ系13により実現される照光光学系と、を備えている。用いられるイオンは、たとえば、水素イオンや重イオンである;本開示における文脈において、重イオンとは、O,Nのイオン等のCよりも重い元素のイオン、または、Ne,Ar,Kr,Xe等の不活性ガスを指す。イオンではなく、上記粒子として、(電子銃から放射された)電子を用いてもよい。もしくは、一般に、その他の荷電粒子を同様に用いることができる。
イオン源11は、比較的エネルギーの広がりが小さく、たとえばΔE=1eVの、概して数keV(たとえば上記PD装置102では5keV)といった一定の(運動)エネルギーを有するArイオンなどの、主に特定の種類の荷電イオンを放射する;しかしながら、イオン源が、他の種類の荷電粒子を同様に放射することは避けがたい。速度/エネルギーによるフィルター12は、このような意図しない粒子を取り除くために用いられる;この装置は、上記ビームレットを再配置する間、上記ビームを全体として消滅させるためにも用いられる。電子光学コンデンサレンズシステム13により、イオン源11から放射されたイオンは、広い幅をもったもの、すなわちリソグラフィビームlbとして機能する、非常にテレセントリックなビームとなる。上記ビームのテレセントリシティは、上記PD装置の位置における光軸から±25μradのデビエーションの範囲内におさまる。その結果、光軸からテレセントリシティの幅は、上記基板の位置における光軸から±5mradのデビエーションの範囲内におさまる。ここでは、PD装置および基板における200倍のリダクションシステムおよび等エネルギー粒子を想定している。そして、リソグラフィビームlbは、その位置を保つために必要な装置とともにPDシステム102を構成するPD装置を照射する。上記PD装置は、リソグラフィビームlbの経路中において特定の位置に保持されている。リソグラフィビームlbは、複数のアパーチャ21により構成されているアパーチャパターンを照射する。上述したように、それぞれの上記アパーチャは、上記ビームレットが個々のアパーチャを通り、上記ターゲットに到達するといった状態である「スイッチオン」つまり「オープン」である状態となる;このとき、上記アパーチャは、入射してくる上記ビームレットを通過させている。一方、上記アパーチャは「スイッチオフ」つまり「クローズ」された状態となる。この場合、上記ビームレットが上記ターゲットに到達する前に、上記ビーム経路に上記ビームレットが吸収されるかのように、もしくは、上記ビームレットが取り除かれるように、個々のビームレットのビーム経路が作用される;このように、上記アパーチャは、上記ビームが通過不能な状態、または、ほとんど通過できない状態になる。スイッチオンされた上記アパーチャの上記パターンは、上記基板上において露光するパターンに応じて決定される。この上記パターンの選択は、これらの上記アパーチャが上記ビームlbを通過させる事が可能であるPDデバイスの部分だけであるように行われる。そして、上記ビームlbは、上記アパーチャから現れるパターン化ビームpbになる(図1におけるPDシステム102の下部分)。上記PD装置の設計や作動方法は、特にこのPD装置のブランキングプレートに関して、以下に詳細に述べられている。図1には、(多数のビームレットのうち)5本のビームレットだけがパターン化ビームpbとして示されている。左から二つ目のビームレットは、吸収プレート17に吸収されるかのように、スイッチオフされている;一方、スイッチオンされたビームレットは、吸収プレート17の真ん中の開口部を通過し、そして、上記ターゲット上に照射されている。
パターン化ビームpbのパターンは、電子光照射システム103によって、スイッチオンされたマスクアパーチャ21のイメージが形成される基板14上に投影される。電子光投影システム103は、たとえば、200分の1の縮小倍率を有する。基板14は、たとえば、フォトレジスト層により覆われたシリコンウェハである。ウェハ14は、ターゲットステーション104のウェハステージ(図示略)により、保持され、配置されている。第2の照射を検出する検出器15は、上記ビームに対する、基板14の正確な位置を検出するために用いられる;これについては、後に詳述される(「マーカ読み込み」)。
電子光照射システム103は、クロスオーバーc1を有する電子光照射ステージおよびクロスオーバーc2を有する電子光投射ステージといった、2つの連続する電子光投射ステージから構成されていることが好ましい。静電イメージングシステムの技術的な説明は先行文献においてよく知られているため、照射装置に用いられる静電レンズ30を象徴化したものだけが、図1に示されている。第1の上記電子光照射ステージは、PD装置のアパーチャ面を中間イメージとして映し出す。第2の上記電子光照射ステージは、次々とこの中間イメージを上記基板表面上に映し出す。いずれの上記電子光照射ステージも、クロスオーバーc1、c2を通して、縮小してイメージを映し出す;上記中間イメージは反転するが、上記基板上に映し出される最終イメージは正立である(反転しない)。いずれの上記電子光照射ステージにおいても、縮小倍率はともに約14倍である。その結果、両ステージ全体としての縮小倍率は200倍となる。この程度の縮小倍率はリソグラフィーの構成に特に適している。これにより、PD装置において小型化してしまうといった問題を軽減することができる。上記静電レンズは、主に静電電極から構成されている。一方、磁気レンズが用いられることもある。
上記イメージを、光学軸cxに垂直である方向に沿って、少し横に移動させる手段として、偏向手段16が上記照射ステージの一方または両方に設けられている。米国特許6768125号において記載されているように、このような偏向手段は、たとえば、複数電極システムと考えられている。さらに、上記基板面上で上記パターンを必要に応じ回転させるため、磁気コイルが用いられることもある。上記偏向はパターン化ビームbpそのものの横幅と比べて極めて小さい。本発明において要求される偏向は単一のビームレットの横幅の何倍もあるものの、単一のビームレットの横幅は、ビームレットbp全体の横幅より極めて小さいため、上記偏向の距離はパターン化ビームpbの幅より少なくとも一桁以上小さいものに過ぎない。
上記PDシステム102に形成される上記パターンを制御することで、任意のビームパターンを発生させ、さらに、このパターンを基板に対して移動させることができる。また、上記基板が上記ビームの下で移動するスキャニングストライプ露光方法が用いられることが好ましい。よって、シンブルフォーカスドビームシステムにおけるように、上記ビームの位置が常に変化し、そのため、上記ビームを(ほぼ止まっている)上記ターゲット上でうまくスキャンするような、ビームスキャニング方法は必要とされない。
図17には、2つのプレートが配置されたPDシステム102の一実施形態における縦方向の要部断面図を示している。この配置は先行文献に記載されているが、本発明にも適している。第1のプレート201は、一組のアパーチャ21を備えたアパーチャプレートである;多数のアパーチャのうちの3つだけが示されている。プレート201は、アパーチャ21を通して、ビームレットb1、b2、b3に対応する数を決定する。アパーチャ21は、上述したように、上記ターゲットに映し出される。米国特許6768125号に記載されているように、アパーチャ21は、上記ターゲット上のアパーチャのイメージの相対移動方向に並行であって互いに重ならないような列を形成し、整然と配置されている。それぞれの上記列において連続したアパーチャ間のオフセットは、上記アパーチャの幅の倍数である事が好ましい。一方、上記アパーチャが上記ターゲット上を走査中において上記ターゲットを完全にカバーするために、上記アパーチャの列は共に、すみやかに移動する。
上記PDシステム102における第2のプレート202は、ブランキングプレートと呼ばれている。第2のプレート202は一組の開口部を有している。これらの開口部の位置は、アパーチャプレート201におけるアパーチャ21の位置に対応する。しかしながら、これらの開口部の幅は、ブランキングプレートに遮られずにビームレットを通過させるため、アパーチャ21の幅より大きいものとなっている。ブランキングプレート202における上記開口部は、対応する上記ビームレットを、僅かであるが、十分に偏向させるため、電極221を備えている。個々のビームレットは、以下に詳述するように、それぞれ偏向させられる。さらに、上記ブランキングプレートは電子制御のための回路や電極の電気供給装置をも備えている。PD装置のより基本的な詳細は、米国特許6768125号や関連する先行文献に記載されている。本発明に係るブランキングプレートの回路の好ましい配置は、以下に示されている。
図18は、先行技術の上記PD装置におけるアパーチャの配置の平面図である。上記アパーチャは、クロスハッチが付された四角形として表されている。上記アパーチャは、クロスハッチがされた四角形として表されており、上記方向は、上記横方向が露光工程(図19参照)の間の基板の(相対)移動の方向に一致するように決定される。この方向に沿って、上記アパーチャは複数の横列に沿って、等間隔に配置されている。隣接する横列における上記アパーチャはオフセットされて配置されている。これにより、上記アパーチャの配置が千鳥配置となっている。上記アパーチャのオフセットの大きさは上記アパーチャの幅wの整数倍である。示された例において、オフセットは3wである。上記アパーチャの配置は3列ごとにそれ自身が繰り返されるようになっている。このように、上記アパーチャのパターンは、3×3wずつ離間して、横方向に繰り返されるように配置されている。その結果、それぞれのアパーチャは、上記アパーチャを囲む四角形で表された、9w2、すなわち3w×3wの分割されたセルスペースを有している。このPD装置に用いられる公知技術に関する書込み方法は、図19、図20を参照しつつ上述した。
図18に示す配列は、米国特許6768125号で述べられているように、アパーチャを有さない部分があることで、規則的でない場合がある。たとえば、上記パターン情報の内部処理用回路のためのスペースが必要であるためである。
<書き込み方法>
従来の書込み方法(図19参照)と比較して、上記APSにおける、そして、上記APSに入力するデータ移動を低減させる事が可能な書込み方法を、我々は提案する。我々は、この方法を「トロット法」と呼ぶ。なぜなら、個々のビームレットの動きが、小走り、すなわち、トロッティングしている馬の対角線状の脚の動きの様であるからである。
図2には、かなり単純化した例を用いて、本発明に係る「トロット法」の基本的な概念について記載されている。ターゲット40には、たとえば、露光のためレジストで覆われた、シリコンウェハが用いられる。ターゲット40は、多数のビームレット(図2では、理解の便宜上、AないしEと示された5本のビームレットのみを示している)がターゲット40に衝突する間、速度vで移動する。それぞれのビームレットは、図2の最上図から最下図までの1の画素露光サイクルT1の間に、上記レジストに、一つの画素に対する完全なドーズをする。上図において、クロスハッチがされている部分は(プログラムされたパターンに従って)完全に露光された画素を示しており、その一方、一方向のみのハッチがされている部分は露光されている途中であり、必要なドーズがなされている部分を示している。
上記ターゲットは、(図2の最上図の上の位置に固定されていることが想定されている)上記PD装置に対して移動させられる。しかしながら、上記書込み方法は、上記ターゲットの相対移動が多数の画素をカバーしているにもかかわらず、個々のビームレットが上記ターゲット上に衝突する位置が個々の画素露光サイクルの間、ある画素の位置において固定されていることを必要としている。そのため、上記ビームレットを、上記イメージ光学系の偏向手段(図1における偏向装置16)を用いて偏向させる。
上記ターゲット上で露光される画素の幅をwで示している。隣接するビームレット間の距離をN’wで示している。N’は、ある線上に平行に入射するビームレットの数Nより1大きい。N’がN+1であるというのは、N’とNとを互いに素とするための一例である;Nと互いに素であるその他のN’を、代わりに用いても良い。このようにNとN’とを決定すると、N’回の露光サイクルにより、隣接する画素を露光することが可能となる。図2における場合においては、N=5,N’=N+1=6である場合を示している。図2のt=0:0における最初の(最上の)図に示されているように、時間tは露光サイクルの開始時点における初期状態から始まる。そして上図において、時間tは、ターゲットの連続的な移動が画素の幅wだけなされたときの時間t=0:1、ターゲットの移動が画素の幅wの2倍である2wだけなされたときにおける時間t=0:2(図示略)、として連続的に示されている。t=0:5(t=0:N)であるとき、上記ターゲットは、画素幅の5個分の距離(5w)を進んでいる。このとき、露光工程の最終段階である。その後、図2の最下図で示されたように、上記ビームレットは、t=1:0(t=1:0はt=0:Nのすぐ後の時間である;すなわち、t=0:N+δ=1:0、δはビームレットを次に露光する画素にスイッチさせるための短い時間)において、次の画素露光サイクルを開始するために、他の画素の組を向く。
個々の露光サイクルにおいて、上記PD装置のそれぞれのブランカーをオンまたはオフにスイッチングすることは、プログラムされたパターンにより制御される。たとえば、対応するビームレットに照射されるある画素が、最大値の25%のドーズをされる場合、そのビームレットに対応する上記ブランカーが、上記露光サイクルのうちの25%の時間、開口していなければならない。
図2(図19も同様)において上記ビームレットの傾きは、かなり誇張して記載されていることに注意すべきである;ウェハプロセスのそのものの図をありのまま描いたならば、ビームレットの傾きの角度は非常に小さく、それを視認できないからである。さらに、ビームレットの進行方向に影響を与えることなくビームレットのセットを横に移動させることも、(たとえば、静電電極の連続するセットを用いることにより)可能である;このとき、ビームレットの傾きの角度は全く変化しない。そして、偏向の幅は、z軸に対称に適切に決定されてもよい。
上記ウェハにおける隣接するビームレットの間の距離N’wのある代表的な値は、180μmである。
個々の画素上の上記ビームレットの位置は、たとえば、静電電極などのイメージングシステムを備えた適切なイオン光学装置などにより、制御される。図3(最上図)は、上記ビームレットの空間的な偏向値xを時間の関数として示している。上記アパーチャは常に空いているわけではない。上記ビームレットや電極は、ビームレットの向きを変化させた後に一時的に生じる振動を安定させるための、図3においてTsで示された一定の安定時間を必要とするからである。安定時間Tsは、露光サイクルT1における僅かな時間である。上記画素露光サイクルT1のうちの残りの時間、すなわち使える時間Tu=T1−Tsは、画素露光に用いられる。時間Tuは、確実に露光するため、適切なドーズが個々の画素に与えられる露光時間である。図3には、図2の各図における時間についても示されている。図2において(t=0:0とt=0:1のような)連続する図の間における時間は、dt=Tu/N(ここではdt=Tu/5)である。一方、図2の下から2つ目の図と最下図との間の時間はTsである。
図2に示された書込み方法は、上記ブランカーの配置では、余分なものは示されていない。そのため、あるブランカーセルが機能しなくなった場合に、(上記ブランカーの故障態様に依存して)そのブランカーに対応する画素が常に露光され、または、常に露光されない、といったことが生じるおそれがある。
ある画素を露光するブランカーセルの数を2倍、3倍とすることで、リダンダンシーを簡単に増やすことができる;一般には、K倍である。上記アパーチャの3倍のリダンダントなもの(すなわちK=3)が、図4に代表的に示されている。リダンダントなブランカーの距離はNwの(整数)倍であることに注意すべきである。たとえば、(リダンダントではない)N’個の連続するアパーチャがK組ある場合が考えられる。そして、リダンダントなアパーチャのK個のブロックは、一列に書き込むことができる。これらK個のそれぞれのブロック間のオフセットは、N’Nwである。これに代わる配置は、それぞれのブロックにおいてK個の連続するリダンダントなアパーチャを備えており、N個のブロックが適切に配置されているものである(たとえば、あるブロックの最後のアパーチャと、次のブロックの最初のアパーチャとの間の距離が、N’wである);ブロック間のオフセットはKNwである。
本発明にかかる実施形態において、図2、図4を参照して上述した、リダンダントでなく、または、リダンダントなアパーチャを用いた書込み方法が、組み込まれてもよい。図5には、N=3,N’=4,K=2であるときの単純な例が記載されている。上記ビームレットは、A1、A2、B1、B2、C1、C2・・・として示されている;それぞれリダンダントなビームレットを示している数字1もしくは2と(それぞれ異なるリダンダンシーグループであることを示している)A、B・・・・とが組み合わされたものである。ビームレットA1、A2は、リダンダントであって、Nw=3wの距離だけ離間している。連続するリダンダントなグループにおける上記ビームレットの間の距離、たとえば、ビームレットA1またはA2と、ビームレットB1またはB2との距離は、(nN+N’)wである。ここで、nN+N’とNとは互いに素である。
図3では、時間Tuおよび上記ビームにおける流量は、一つの画素に対する最大ドーズの量をリダンダンシーファクターK’で割ったものが、時間Tuに間に一つのアパーチャを通過できるように、決定される。ここでは、リダンダンシーファクターをK’としたが、たいていの場合Kに等しい。しかしながら、全てのリダンダントな縦列が作動しているとはいえない場合、K’にはKより小さいものが用いられる。個々の画素についてのデータのロードがそれぞれ行われ、偏向xのリセットがそれぞれの画素に対してなされる、図20に示された先行文献に係る方法と比較して、本発明によれば、図3に示した偏向xの各鋸歯サイクルにおける使える時間Tuは、多数の画素をカバーする。さらに、画素の露光に関するデータをロードすることが、図3における画素偏向信号pAないしPEとして示されているように、上記画素のそれぞれのグレイレベル(以下のデータコーディングを参照)に応じて、サイクルTuにおいて何度も行われてもよい。
<ブランカープレートの構造>
以下に、ブランキングプレート202の電子的な構造が開示されている。本開示にかかる構造によれば、上記書込方法の規則に従い、書き込み方法を実行することが可能となる。図6には、このようなブランキングプレート60の全体のブロック図が示されている。上記ブランキングプレートは、論理回路やブランキングアパーチャを含む単一のウェハダイから、物理的に形成されていてもよい。ブランキングプレート60は、2以上のウェハを積み重ねられ、または、2以上のウェハを複合された構成のものから、形成されていてもよい。たとえば、上記論理回路を含んでいるダイが、ブランキング電極を含むダイと接合されていてもよい。上記開口部は、それぞれC個のアパーチャを備えている2R本の横列に沿って、アパーチャフィールド61に配置される。これにより、上記ブランカーセルが、2R本の上記横列の延びる方向(図6では横方向)と垂直である方向(図6では縦方向)に、C本の縦列になっているように見える。それぞれの横列における上記ブランカーエレメンツ(アパーチャ)の数Cは、N×N’またはN×N’の整数倍と等しいことが好ましい。上記ブランカーセルは、2つのAPSメモリ列62N、62S(N、Sは、それぞれ「ノース」、「サウス」を意味している)を用いて、縦方向にアドレスされる。これらの2つのAPSメモリ列62N、62Sは、たとえば、高ビット密度を可能とするデュアルポートスタティックRAMなどである。
上記メモリには、読み込みおよび書き込みモードにおいて、ブランキングプレート60の外部接続インターフェイス63からアクセスすることができる。論理制御器64は、与えられたコマンドやデータを、上記外部接続インターフェイス63を通して、インタープリタする。これにより、上記メモリ列62N、62Sのアドレス部65を作動させ、そして、制御信号66(クロック信号やイネーブル信号など)をアパーチャフィールド61における上記ブランカーセルに送る。ノースRAMデータは、図6において上側のR本のアパーチャ横列にデータや制御信号を送る。一方、サウスRAMは、下のR本のアパーチャ横列と接続されている。
以下に示す実施形態において、メモリ列62N、62Sは、個々の特性を有するメモリユニットにより実現される多数のメモリブロック67から構成されている。各メモリブロック67には、デュアルポートRAM(DPRAM)が用いられている。このようなDPRAMは、ASICベンダーライブラリーのうち標準的なライブラリーエレメントである。他の実施形態において、ブランキングプレート60のメモリは、たとえば、2つのメモリバンク(メモリ列62N、62Sに対応する)や、1つのメモリやから構成されていてもよいことは明らかである。メモリユニットのメモリサイズにもよるが、多数のメモリブロック67が個々のメモリユニットにより構成されている場合も考えられる。
図7によると、各メモリブロック67のRAMは、ASICにおいて高記録密度を可能とする静的記憶装置から構成されている。それぞれのRAMブロックの全体のコンテンツには、ポートA,Bにより示された2つのポートを通して、アドレス可能である。以下で説明するように、ポートA,Bにはそれぞれ、アドレスバス、データバス、および、追加の制御信号、から構成されるそれぞれのアクセス手段によりアクセスすることができる。これらの2つのポートにより、2つの異なる位置からの情報が同時にアクセスすることが可能となる。データ幅やアドレス幅は必ずしも同じ幅である必要はないことに留意すべきである。たとえば、メモリを、ポートAにおいては8ビット、ポートBにおいては32ビットとして構成することも可能である。
図8は、ある半分の縦列HC1を描いたものである。これは、本発明に係る好ましい実施形態における、上記ブランカーの縦列のうち、上半分(ノース)に対応する部分である。ブランカーセルは、小さな方形(アパーチャ)を含む四角形として、ブランカー0、ブランカー1・・・ブランカー(R−1)として象徴的に示されている。上記縦列の下半分の部分は、縦列HCの上半分の部分に対称(アパーチャフィールド61の横方向の中間軸に対称)である。さらに、縦列HCと同一のその他の縦列が、左右方向に何列も配列されている。上記ブランカーの情報は、ポートAを通り、DPRAM82に記憶される。その後、制御ライン84を通る制御信号データとして、ポートBを通り各ブランカーに伝達される。各ブランカーは、上記DPRAMから入力されたデータを記憶するための1ビットメモリ(フリップフロップ)を備えている。
図8における配置において、制御ラインデータの幅bwは2ビット(bw=2)である。bwは他のビットであってもよい。また、bwの整数倍となるように上記ブランカーの数Rを決定するのがよい。bwの値を大きくすれば、全ての縦列をリローディングする時間をより小さくできる。bw個のセルからなるグループを作動させるイネーブルロー信号er0、er2・・・er(R−2)によって、個々の上記ブランカーセルは、適確な時間に上記DPRAMからのデータを記録することができるようになっている。ある時点においては、1つのイネーブルロー信号だけがアクティブであるので、制御ライン84における上記データは、適確なブランカーセルグループにロードされる;それから、次のブランカーセルグループにデータがロードされる。たとえば、R=128、bw=8であるとき、縦列は、128/8=16クロック周期でリロードされる。このとき、70MHzの設計であったなら、230nsでリロードされる。
上記ブランカーセルのインターリーブなリローディングができるように、十分なメモリがあることが好ましい:ポートAを通して一方のアドレス領域A0をリロードし、同時に、他方のアドレス領域A1に記憶されたデータを、上記ブランカーセルにロードするために、上記DPRAMのメモリは、2つのアドレス領域A0、A1に分割されている。上記バンクが切り替えられる次の画素露光工程において、ポートAを通して、ある一方のアドレス領域A1がリロードされる。これは、他方のアドレス領域A0に記憶されたデータが、上記ブランカーセルにロードされる間に行われる。
効率的な書込みアルゴリズムのためには、制御ライン84をセットする静的データを用いることが有益である。この静的データは、同時に、全てのブランカーセルをブランキングモード(アパーチャがスイッチオフされた状態)にすることができる。これは、マスクアウト信号により作動する「マスク」ブロック83を用いて行われる。通常作動時にはマスクブロック83は、ポートBからのデータを通過させているが、上記マスクアウト信号がセットされた場合、図8に示された上記半分の縦列におけるあらゆるブランカーセルのデータは1にセットされる。
さらに、全体ブランカーイネーブル信号を実現することも可能となる。この信号を用いると、上記アパーチャフィールドにおける全てのアパーチャを、同時に切り替えることができる。この信号は、たとえば、あらゆる(半分の)縦列のマスクアウト信号やイネーブルロー信号を処理するものである。
本実施形態では、全く露光されていない状態(最小ドーズ、すなわち0%)と、完全に露光された状態(画素において最大ドーズ、すなわち100%、公開特許2005/0242303 A1参照)との間の露光ドーズがされた状態、つまり「グレイレベル」の露光をすることができる。gが100%の段階を表すとき、上記グレイレベルは0からg−1の離散的ステップとして実現される。実現可能なグレイレベルにおける数gについて、以下に述べる実施形態において述べる。
図9は、8のグレイレベルを有する制御装置の作動の(g=8、3ビット)タイミング図を示している。時間は横方向に沿って進む。時間Tuは、gのタイムスロット(期間)に分かれている。このタイムスロットのいずれかにおいて、所望のグレイレベルに応じて画素が露光される。たとえば、8のうち5のグレイレベルとする場合、それぞれの時間Tuにおいて8度のタイムスロットがあり、それらのうちの5回において、スイッチオンすればよい。時間Tuにおいて、ある画素に対するドーズをgグレイレベルとしたい場合、時間Tu内に、上記ブランキングセルをg回リロードすればよい。上記ブランカーセルグループは、イネーブルローにより順に示されている。タイムスロットは、g0〜g7として示されている。ブランカーセルの完全なロードは、「使える」時間Tuの間においてなされるものである。データは、g度連続で(タイムスロットに相当する)ブランカーセルにロードされる。そしてそのデータは、図9に示された個々のタイムスロットの開始時点で処理される;同様に、次に続く露光サイクルのための次のデータがロードされる。ロードする時間は、図9において示されたブランカーセルグループによって互いに異なっていることに注意しなければならない。時間Tuの終了時には、最終のグレイレベル期間g7が終了した後、それぞれのブランカーセルグループがスイッチオフされる;これは、図8に示されたマスクアウト信号を通して制御されるマスクブロック83により行われる。次の露光サイクルの第1のグレイレベル期間g0がロードされ、実行されるまで、スイッチオフ状態は保持される。示されたタイミング図によれば、上記APSが最適なドーズの準備をしている。
図3において、時間に対する偏向xを示した図の下に、時間Tuにおける5つの異なるアパーチャのデータストリームの一例を記載している。これらのデータストリームは、上記グレイレベルのデータからAPSにおいて直接発生している。この方法について以下に詳述する。
<データエンコーディング>
実施例では、発生するパターンはグレイレベルを含んでいる。このパターンは、画素が全く露光されない状態つまり0%から、画素が完全に露光される状態つまり100%までの幅を有する、gのグレイレベルの露光をすることができる。gのグレイレベルに対して、gビットが上記SRAMに記憶されるため、これはデータのオーバーヘッドを招く。上記外部接続インターフェイスを通るデータのレートを小さくすれば、グレイレベルG(G=ld(g)bit)だけを上記APSに送り、上記APS内部でグレイレベル(G―bit)からgアパーチャビットに変換することが可能である。これは、DPRAMにデータが記憶される前や、上記DPRAMからのデータを読み込み、そのデータを上記ブランカーセルに送っているときに、行われる。
上記データが最初に変換され、そのデータが上記DPRAMに記憶された場合において、それぞれのグレイレベルはビットのベクトルに変換されていなければならない。連続するベクトル(すなわち、隣接するアパーチャのベクトル)は、行列へと変換される。ある特定の数を選択した後、便宜上、グレイレベルとして同じ数はg×g行列を得るために用いられる。この行列は転置(行および列を替える)され、上記DPRAMに書き込まれる。
一方、上記DPRAMにおける記憶の後における変換(「遅延変換」)は、メモリ領域をセーブする。上記制御器は、上記外部接続インターフェイスを通して与えられたデータのデータフォーマットを変換する必要がない。
図10は、リダンダントな縦列を用いて遅延変換を実施するための論理図の一例を示している。2つの同一の半分の縦列HC1.0、HC2.0が、図10に示されている。(理解の便宜上、図4を参照して説明したリダンダントであるもののうち2つの縦列だけ、図10には示されている;第2の縦列HC2.0は、その他のリダンダントな縦列を代表して記載されている。残りの縦列、特に、他のリダンダントでない画素を露光するための縦列は、記載されていない)。全ての縦列に共通して用いられるものであり、それぞれのグレイレベル期間の後にアップデートされる、追加の時間信号840が用いられる。第1の縦列HC1.0に対するDPRAM論理871は、受け取ったデータを、リダンダントな半分の縦列のセットに、幅G・bwのフルデータとして送る。イクストラクター841は、グレイレベル情報を変換し、これを、以下でさらに述べる時間信号に基づいて第1の半分の縦列HC1.0のためのシングルビットデータ(bw ビット)のデータに復元する。G・bwの幅のフルデータは、次の縦列HC2.0の上記DPRAMに送られる。従って、縦列HC2.0のDPRAM論理872は、次の露光工程においてコピーされたデータを用いることができる;上記アドレス情報だけは、制御論理から供給される。この工程は、縦列HC2.0と同様に、その他のリダンダントな半分の縦列(図示略)においても、行われる。
縦列HC1.0、HC2.0はリダンダントな書込みをするために設けられているから、それらは必然的に同一のグレイレベルデータで作動することに、注意しなければならない;グレイレベルデータを、個々のオン、オフデータに変換することは、個々のイクストラクター841、842においてなされる。図10に示された図では、縦列HC1.0のDPRAMが、上記論理制御から入力されたデータをバッファする役割を果たしている。
上記データの変換に際して、異なるアルゴリズムが用いられる。たとえば、擬似確率法によりリダンダントアパーチャのオンの時間を均一に分散させる、擬似乱数パターン発生アルゴリズムである。
時間情報840は、所望のグレイレベルと一致し、さらに、このグレイレベルに適応するビットシーケンスを得るための実質的な時間とも一致する露光ビットを発生させるため、イクストラクター841、842に用いられる。グレイレベル期間に対応するそれぞれのステップにおいて、上記イクストラクターは、個々のbwの列のために、イクストラクター関数fを用い、または、これをエミュレートするbwビットを発生させる。この関数fは、個々の列に関連する時間情報840(Gビット)およびグレイレベル(Gビット)を引数とし、ビット信号(ブーリアン関数)を戻り値とする。f=f(Time,Graylevel)と表せる。この関数の演算の結果は、対応するアパーチャに制御信号として伝えられる。単純な実施例として、時間情報840は、それぞれの時間ステップにおいて、インクリメントされるリニアカウンタ(図示略)により発生する。そして、イクストラクション関数fは、比較関数f=compare(Time<Graylevel)である。
好ましい実施形態では、時間信号840は、Gビットの乱数発生器(たとえばLFSR(linear feed back shift register))により出力されたものである。この乱数発生器は、ランダムに、露光制御データストリームのそれぞれのビットgを計算するために0からgまでの数字を、gのグレイレベル期間の間において、それぞれ一度だけ発生させる。関数fとして、比較関数f=compare(Time<Graylevel)を用いてよい。これは、上記アパーチャに送られる上記制御信号に直接関連する。このような乱数発生器を用いることで、やがてアパーチャのビットストリームの相関がなくなる。
その他のパラメータが、個々の画素の間のデータストリームと相関をなくすため、上記比較関数に組み込まれてもよい。たとえば、それぞれの画素が、そのグレイレベルデータのほかに、指定されたグレイレベルのために発生する実際のビットシーケンスを決定するシーケンス鍵として働く個々の数を、得ることができる。上記シーケンス鍵は、上記露光工程サイクル全体において不変のまま保持される。上記シーケンス鍵は、上記グレイレベルを用いた比較が行われる前に、乱数発生器により与えられた値に(modulo gとして)足したり引いたりする数であるオフセット値として用いられる;すなわち、f=compare([(Time−Sequencekey)(mod g)]<Graylevel)、として表される。
<リダンダントなブランキングプレートの構成>
ここで示すAPSシステムにおいて起こりうる(おそらく最もその可能性の高い)故障の一例は、機械的な、または、電子的な損傷によるブランキングセルの故障である。そのため、それに対応するビームレットをブランクさせることができなくなる(常にオープンとなるエラーである)。一方を他方の上の位置させるように2つのアパーチャプレートを積み重ね、並行して電子的に作動させることで、常に開口しているというエラーの起こる確率は、かなり減少すると思われる。並行して作動するこの2つのブランカープレート装置202a、202bを有する、このリダンダントな構成は、図11に記載されている。図11に示された2つの外部アパーチャは、故障部分を全く有さない。一方、2つの内部のアパーチャは、第1または第2のブランカープレートそれぞれにおいて、故障部分を有する。だが、ブランカープレートをリダンダントに積み重ねたため、上記2つのアパーチャが適正に作動することが可能となる。
<アパーチャの配置>
図12は、本発明に係るアパーチャの配置の一例を示した図である。この図を、上述した図18における公知の配置と比較して見ることができる。図12における平面図における縦方向および横方向は、図18、図6および図8に示したものと同じである;上記アパーチャはクロスハッチがされた四角形で表されている。図18に示したように、それぞれのアパーチャは、両辺3w×3wのセルスペースに割当てられている。公知技術と対比すると、追加のスペースが、アパーチャのそれぞれのブロックの間に配置されている。これにより、横方向における基本距離(ここでは9w)においてセルスペースの幅(w)に乗算している整数と、N’w(ここでは10w)においてセルスペースの幅(w)に乗算している整数とが、互いに素となっている。
図13は、K=2である場合のリダンダンシーなアパーチャを含む他の実施形態を示している。ここでは、それぞれのアパーチャブロックは2つになっている。図14は、図13に示した配置の拡大図であり、この配置における基本セルを示している。図14に示されているように、あるブロックにおけるアパーチャから隣接するブロックにおけるアパーチャまでの距離のうち最も小さいものは、追加のオフセットを含む一方、リダンダンシーであるアパーチャ間の幅は、上記基本距離(ここでは9w)の整数倍となっている;本実施形態では、このオフセットは1wであり、N’wは(1+9)wとなる。このように、このセル内において、上記アパーチャはリダンダンシーを提供するためのスペーシングを有しており、上記APSは、この基本セルを複数連結することで構成されていてもよい。
<マーカ読み込み>
上述した構成は、ターゲット40上のマーカ41、42を読み取るためにも用いられる。このようなマーカは、上記ビームカレントを高い割合で反射し、さらに第2の照射をさせることができる材料により構成されている。これらの反射は、上記ビームの横に位置する検出器44により検出される。第2の照射としては、たとえば第2の電子ビームやオージェ電子照射が好ましい。特にオージェ電子放射は、線の幅が非常に小さく、ある特定のエネルギーにおいて特徴的な電子照射をするといった利点を有する。そのため、オージェ電子放射を検出器44で検出することが可能である。
図15や16において参照する例においては、テーブルとビーム位置との間におけるラフな位置合わせと、正確な位置合わせをするため、2段階のマーカ読み込みが行われてもよい。第1段階目では(図15参照)、上記レジスト上の大まかな位置を検出するために、たとえば、バーコード状に配置され、もしくは、素数のマーカが離間するように配置された線などの、ハイオートコリレーションを有するマーカ符号が用いられる。上記PD装置は、上記レジスト上にマーカパターン41を照射するために構成されており、プログラムされたパターンが上記ターゲット上のパターンと一致するとき、相関のピークが、上記第2の照射の中で検出される。あらゆるマーカが幅w、すなわちビームレットの幅と同一であるとき、最適に作動する。粗いマーカパターン41における上記相関ピークは、精度±wで、ファインマーカ42の位置を決定するために用いられる。ファインマーカ42は、検出データの実時間プロセスを実行させるためにコースマーカ41と離間している。
上記第2段階において(図15)、ファインマーカ42が、マーカ検出の解析能力増加のために用いられる。上記ファインマーカの位置は2wの幅であるフィールドにあると認識されているため、上記ターゲットの上記相対移動が、上述した画素露光サイクルの間において同じような動きおよびスピードで進むようにうまく維持されている。上記PD装置や上記偏向器は、ステップ幅がdで、このフィールドを通したステップをするように構成されている。上記インターバルの最後の地点に到達するまで、第1のビームレット1は2wのインターバル(x=0)の最初の地点に、第2のビームレット2はx=dの地点に、といったように配置されている。このように、上記ビームレットはオーバーラップする。そして、このビームレットにより、図16において示されたように、最大値まで段階的に増加しその後減少するといった強度分布となる。最高の高反射カレントが測定されるときはいつでも、ビームレットとマーカの間における上記最大値が一致する。この工程は上記レジストの動きに全く関係なく起こる。
位置合わせに用いられる検出器44は十分に高い時間解析能力を備えていなければならない。この時間解析能力とは、上記ターゲットの相対移動の速度vにより割られる、要求される空間解析能力(すなわちwやd)に対応するものである。従って、検出器44のサンプリングレートが1/Tuより小さいことが好ましい。シグナルインテグレートのための時間を増加させるため、上記ビームが上記ターゲット上に固定されている時間は、上記ターゲットをスキャンするスピードを変化させたり減速させたりすることなく、それが上記マーカの位置している領域をパスしている時に一つの画素を露光する時間(たとえば10Tu)より大きいものであるように決定される。すなわち、位置合わせに用いられる進行距離は、次の(もしくは前の)露光工程における特徴的な画素露光期間Tuにおいてターゲットの相対移動がなされる距離の倍である。このアプローチでは、スキャン方向に沿ってマーカ領域のすぐ後に続く領域いくつかの画素が、完全に露光されないといったことが起こるとも思われる。しかしながら、実際にはこのようなことは起こらない。形成されるリソグラフィーパターン(つまり微細構造パターン)の周囲からマーカが十分に離間しているためである。
図15aには、上記マーカを変更したものの、すなわち埋没マーカ411の、使用方法を示している。マーカ411は、上記ターゲットの製造中に形成されており、追加の製造工程において生産されたコーティング材により覆われていてもよい。マーカ411の構造は、イオンがコーティング層を通り、実質的にある(上記マーカとなる)埋没層に作用する、深度のあるイオン照射などの適当な方法により、形成されていてもよい。上記マーカの好ましい実施形態の一例は、上記ターゲット表面の真下に位置し、上記ターゲット表面に近接している金属層である。この金属層は複数層構造の内部に形成されていることがより好ましい。図15aでは、図15を参照し上述した第1段階について示している。しかしながら、埋没マーカ411は、図16で示した場合と同様に、ファインマーカ(リゾリューションポジショニング)検出工程にも用いられてもよいことは、明らかであろう。
本発明によれば、1クロックのみを用いた同期設計方法を用いた設計を実現できる。上記アパーチャは同時に切換えがなされないが(これはチップにおける電力消費特性において有利な点である)、個々のアパーチャがオープンしたりクローズしたりする時間は、上記クロックの正確性(これは通常、数PPMの範囲内にある)にのみ依存するため、非常に正確である。本発明にかかるブランキングプレートのさらなる利点は:
・従来のPML2に比べて、フリップフロップの数を大幅に減少させることができる。
・フリップフロップスイッチングの回数を数桁小さくできる。
・電力消費を(同じ作動モードにおいて)かなり減少させることができる。
・所定回数のフリップフロップのスイッチングが、より長時間にわたって行われる。
・所定回数の上記アパーチャのスイッチングが、より長時間にわたって行われる。
・本発明にかかる構成によれば、1クロックだけで、十分に同期をとることができる。
・本発明にかかる書き込み方法によれば、所定のデータストリームで、上記光学系の修正をすることができる。
100 装置
101 照射システム(粒子光学系、電気光学系)
102 PDシステム(電気光学系)
103 粒子光学系(電気光学系、電子光投影装置)
104 ターゲットステーション
11 イオン源
11a イクストラクター
12 粒子フィルター/ジェネラルブランカー
13 コンデンサレンズ系
14 基板(ウェハ)
16 偏向手段
17 吸収プレート
c1、c2 クロスオーバー
201、202 プレート
202a、202b ブランカープレート装置
21 アパーチャ
221 電極
40 ターゲット
41 マーカ(マーカパターン)
411 埋没マーカ
42 マーカ(ファインマーカ)
44 検出器
60 ブランキングプレート
61 アパーチャフィールド
62N、62S メモリ列
65 アドレス部
66 制御信号
67 メモリブロック
HC 縦列
82 DPRAM
83 マスクブロック
84 制御ライン
840 時間信号(時間情報)
841、842 イクストラクター
871、872 DPRAM論理
A、B ポート
A0、A1 アドレス領域、
T1 画素露光サイクル
Ts 安定時間
Tu、dt 時間
lb、pb リソグラフィビーム(パターン化ビーム)
b1、b2、b3 ビームレット

Claims (7)

  1. 連続した画素露光期間(Tu)において荷電粒子のビームを用いてターゲットを照射する方法であって、
    上記粒子が通過可能な複数のアパーチャを備えたパターン決定手段(102)を用意し、
    上記アパーチャを通って上記パターン決定手段を横切る上記ビームを上記パターン決定手段に照射することにより、上記アパーチャと同数のビームレットからなるパターン化ビーム(pb)を形成し、
    上記パターン化ビームから、上記ターゲット(14、40)上の位置においてビームイメージを形成し上記ビームイメージは上記複数のアパーチャの少なくとも一部のアパーチャイメージを含み、前記アパーチャイメージは第1の幅(w)を有し、各連続した画素露光期間(Tu)の後に前記ビームイメージは再度位置調整され、
    上記ビームのうちの少なくとも一部を上記ターゲット上に設けられたマーカ(41、42)に衝突させることにより、上記ターゲットに第2の照射をさせ、
    上記アパーチャイメージが形成されるイメージ面内にある経路に沿って、上記パターン決定手段に対して上記ターゲットを相対移動させ、1つの連続した画素露光期間(Tu)から次の連続した画素露光期間(Tu)までに行われる上記ターゲットの上記相対移動は、上記ターゲット上で計測される第1の幅よりも大きな進行距離の分行われ、
    適当なハイサンプリングレートを用いた検出システムにより上記第2の照射を測定し、
    測定された上記第2の照射が最大値または最小値といった極値を得るとき、上記ターゲットの位置を調整する方法。
  2. 連続する露光工程の間に、上記基板面が、上記ターゲットを移動させるスピードと同じスピードで上記ターゲットを移動させる、請求項1に記載の方法。
  3. 上記マーカは、複数の層構造の一部である構成を備えており、
    この構成は、上述のプロセスのうちの少なくとも一つにおいて上記ターゲット上に形成された、請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記マーカは、特徴的なオージェ電子放射を含む第2の放射をするのに適応している構成要素を備えており、
    上記検出システムは、上記オージェ電子放射を検出することに適したエネルギー選択検出器を用いている、請求項1ないし3のいずれかに記載の方法。
  5. 上記マーカは、後方拡散特性収率を有する構成要素を備えている、請求項1ないし4のいずれかに記載の方法。
  6. 上記ターゲット上において実行される連続した粒子ビーム露光工程を備えており、
    これらの粒子ビーム露光工程においては、同一の上記パターン決定手段を用いており、また、上記ターゲットを同じように上記パターン決定手段について相対移動させている、請求項1ないし5のいずれかに記載の方法。
  7. 上記進行距離は、一連の露光工程における特徴的な画素露光期間において上記ターゲットが相対移動する距離の倍数である、請求項1ないし6のいずれかに記載の方法。
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