JP5386544B2 - 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法 - Google Patents

電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5386544B2
JP5386544B2 JP2011127213A JP2011127213A JP5386544B2 JP 5386544 B2 JP5386544 B2 JP 5386544B2 JP 2011127213 A JP2011127213 A JP 2011127213A JP 2011127213 A JP2011127213 A JP 2011127213A JP 5386544 B2 JP5386544 B2 JP 5386544B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electron beam
main deflection
sub
deflection
main
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2011127213A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2012253305A (ja
Inventor
克彦 小林
達朗 大川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Advantest Corp
Original Assignee
Advantest Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Advantest Corp filed Critical Advantest Corp
Priority to JP2011127213A priority Critical patent/JP5386544B2/ja
Priority to US13/482,599 priority patent/US20120312975A1/en
Publication of JP2012253305A publication Critical patent/JP2012253305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5386544B2 publication Critical patent/JP5386544B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/02Details
    • H01J37/04Arrangements of electrodes and associated parts for generating or controlling the discharge, e.g. electron-optical arrangement or ion-optical arrangement
    • H01J37/147Arrangements for directing or deflecting the discharge along a desired path
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y10/00Nanotechnology for information processing, storage or transmission, e.g. quantum computing or single electron logic
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B82NANOTECHNOLOGY
    • B82YSPECIFIC USES OR APPLICATIONS OF NANOSTRUCTURES; MEASUREMENT OR ANALYSIS OF NANOSTRUCTURES; MANUFACTURE OR TREATMENT OF NANOSTRUCTURES
    • B82Y40/00Manufacture or treatment of nanostructures
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J37/00Discharge tubes with provision for introducing objects or material to be exposed to the discharge, e.g. for the purpose of examination or processing thereof
    • H01J37/30Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects
    • H01J37/317Electron-beam or ion-beam tubes for localised treatment of objects for changing properties of the objects or for applying thin layers thereon, e.g. for ion implantation
    • H01J37/3174Particle-beam lithography, e.g. electron beam lithography
    • H01J37/3177Multi-beam, e.g. fly's eye, comb probe
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/04Means for controlling the discharge
    • H01J2237/043Beam blanking
    • H01J2237/0435Multi-aperture
    • H01J2237/0437Semiconductor substrate
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/30Electron or ion beam tubes for processing objects
    • H01J2237/317Processing objects on a microscale
    • H01J2237/3175Lithography
    • H01J2237/31752Lithography using particular beams or near-field effects, e.g. STM-like techniques
    • H01J2237/31754Lithography using particular beams or near-field effects, e.g. STM-like techniques using electron beams
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01JELECTRIC DISCHARGE TUBES OR DISCHARGE LAMPS
    • H01J2237/00Discharge tubes exposing object to beam, e.g. for analysis treatment, etching, imaging
    • H01J2237/30Electron or ion beam tubes for processing objects
    • H01J2237/317Processing objects on a microscale
    • H01J2237/3175Lithography
    • H01J2237/31774Multi-beam

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Nanotechnology (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Condensed Matter Physics & Semiconductors (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Mathematical Physics (AREA)
  • Electron Beam Exposure (AREA)
  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)

Description

本発明は、電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法に関し、特に複数のコラムセルで露光処理を並列して行うマルチコラム型の電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法に関する。
近年、半導体ウェハ上のパターンの描画に、マスクが不要で微細なパターンを精度よく描画できる電子ビーム露光装置が用いられている。このような電子ビーム露光装置の一つとして、電子ビームを照射するコラムセルを複数設け、露光を並列して行うことで描画速度を向上させたマルチコラム型の電子ビーム露光装置がある。
このマルチコラム型の電子ビーム露光装置は、制御部に各コラムセルを制御するためのデータ(個別露光データ)を生成するスケジューリングソフトが格納されている。このスケジューリングソフトにより、制御部は設計データに基づいてウェハ全体の露光データを生成し、その露光データを各コラムセルが担当する領域毎に切り分ける。そして、実際のコラムセルの位置に応じて、切り分けられた露光データを再編集して個別露光データを生成する。
しかし、従来の電子ビーム露光装置では露光データの再編集に時間がかかり、迅速に露光を行えないという問題がある。
特開2002−305141号公報
そこで、各コラムセルの露光データをより迅速に生成できる電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法を提供することを目的とする。
一観点によれば、試料を一定方向に往復移動させるステージと、前記試料に電子ビームを照射する複数のコラムセルと、前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて主偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する主偏向器と、前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて前記主偏向領域よりも狭い副偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する副偏向器と、前記主偏向領域に含まれる前記各副偏向領域への電子ビームの照射の順序を定めた副偏向領域データを生成するスケジューリング部とを備えた電子ビーム露光装置であって、前記スケジューリング部は、コラムセルの位置が設計値通りであるものとして配置された前記主偏向領域に隣接する主偏向領域を結合して結合主偏向領域を生成するスタティック部と、前記コラムセルの実際の位置に基づいて前記主偏向領域の位置を修正した修正主偏向領域を求め、該修正主偏向領域と前記結合主偏向領域との重複部分に含まれる前記副偏向領域のデータを集めて副偏向領域データを生成するダイナミック部と、を有する電子ビーム露光装置が提供される。
また、別の一観点によれば、試料を一定方向に往復移動させるステージと、前記試料に電子ビームを照射する複数のコラムセルと、前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて主偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する主偏向器と、前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて前記主偏向領域よりも狭い副偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する副偏向器と、前記主偏向領域に含まれる前記各副偏向領域への電子ビームの照射の順序を定めた副偏向領域データを生成するスケジューリング部とを備えた電子ビーム露光装置を用いる電子ビーム露光方法であって、各コラムセルの位置が設計通りの位置にあるものとして前記主偏向領域を配置する工程と、前記主偏向領域に隣接する他の主偏向領域と結合して結合主偏向領域を生成する工程と、前記コラムセルの実際の位置に基づいて前記主偏向領域の位置を修正した修正主偏向領域を求める工程と、前記結合主偏向領域と前記修正主偏向領域との重複部分に含まれる副偏向領域を集めて副偏向領域データを生成する工程と、を有する電子ビーム露光方法が提供される。
上記観点の電子ビーム露光装置では、スケジューリング部において、コラムセルの位置が設計上の位置にあるものとして配置された主偏向領域に、隣接する主偏向領域を結合して結合主偏向領域を生成する。そして、ダイナミック部で、実際のコラムセルの位置に基づいて主偏向領域の位置を修正した修正主偏向領域を求め、その修正主偏向領域と重なる副偏向領域を、前記結合主偏向領域から所定の順番で検出する。これにより、修正主偏向領域内で連続するように副偏向領域が並んだ副偏向領域データが得られる。
そのため、副偏向領域データ内で、副偏向領域の順番が修正主偏向領域内で連続するように並べなおす必要がなくなり、各コラムセルの個別露光データをより迅速に生成できる。
図1は、電子ビーム露光装置の構成図である。 図2は、図1の電子ビーム露光装置の各コラムセルがウェハ上で描画を行う領域を示す平面図である。 図3は、図1の電子ビーム露光装置の各コラムセルのブロック図である。 図4は、図1の電子ビーム露光装置の露光動作を説明する図である。 図5は、図1の電子ビーム露光装置の全体露光データの構造を示す図である。 図6は、ショットデータの一例を示す図である。 図7は、図1の電子ビーム露光装置のスケジューリング部のブロック図である。 図8は、本願発明者らがこれまで行なっていた個別露光データ生成方法におけるスタティック部の動作を説明するフローチャートである。 図9は、図8の処理でスタティック部によって生成されるフレームの一例を示す図である。 図10は、図8の処理で生成される副偏向領域データの一例を示す図である。 図11は、本願発明者らがこれまで行っていた個別露光データ生成方法におけるダイナミック部の動作を説明するフローチャートである。 図12は、設計データに基づいて配置された主偏向領域と、実際のコラムセルの位置に基づいて配置された修正主偏向領域とを示す図である。 図13は、修正主偏向領域に入る副偏向領域の抽出方法を説明する図である。 図14は、図13で生成した副偏向領域データの中の副偏向領域の並べかえ方法を説明する図である。 図15は、第1の実施形態に係る個別露光データ生成方法におけるスタティック部の動作を説明するフローチャートである。 図16は、第1の実施形態に係る結合主偏向領域の生成方法を説明する図である。 図17は、図16の結合副偏向領域データの中の副偏向領域の並べなおし方を説明する図である。 図18は、第1の実施形態に係る個別露光データ生成方法におけるダイナミック部の動作を説明するフローチャートである。 図19は、結合主偏向領域と修正主偏向領域とを示す図である。 図20は、第1の実施形態に係る修正主偏向領域に対応する副偏向領域データの生成方法を説明する図である。 図21は、第1の実施形態の変形例1に係る結合主偏向領域の生成方法を示す図である。 図22は、第1の実施形態の変形例2に係る結合主偏向領域の生成方法を示す図である。 図23は、第2の実施形態に係る結合フレームを示す図である。 図24は、第2の実施形態における副偏向領域データの生成方法を説明する図である。 図25は、バッファメモリのブロック図である。 図26は、各コラムセルにスケジューリング部を設けた例を示すブロック図である。
以下、本発明の実施形態の説明に先立って、本願発明者らがこれまでに行なってきた各コラムセルの露光データの生成方法について説明する。
図1は、電子ビーム露光装置のブロック図である。
図1のように、電子ビーム露光装置1は、複数のコラムセル11を備えた電子ビームコラム10と、電子ビームコラム10を制御する制御部20とに大別される。このうち、制御部20は、電子銃高圧電源21、レンズ電源22、バッファメモリ23、ステージ駆動コントローラ24及びステージ位置センサ25を有している。
電子銃高圧電源21は、電子ビームコラム10内の各コラムセル11の電子銃を駆動させるための高電圧を発生させる。レンズ電源22は、電子ビームコラム10の各コラムセル11内の電磁レンズに駆動電流を供給する。バッファメモリ23は、コラムセル11の数に対応する分だけ用意されている。バッファメモリ23は、統合制御系26から送出された各コラムセル11の制御データである個別露光データを格納する。そして、この個別露光データの順序に従って、各ショットの露光条件を読みだしてコラムセル11に転送する。ステージ駆動コントローラ24は、ステージ位置センサ25からの位置情報に基づいて、ウェハ12を移動させる。
このような、制御部20の各部21〜24は、ワークステーション等よりなる統合制御系26によって制御される。また、統合制御系26は、入力された設計データを基に各コラムセル11の露光動作を制御する個別露光データを生成する。
一方、電子ビームコラム10は、同等なコラムセル11を複数、例えば8本備えている。そして、各コラムセル11の下には、ウェハ12を搭載するウェハステージ13が配置されている。
図2は、ウェハ12上で各コラムセル11が描画を行う領域を示す平面図である。図示のように、各コラムセル11は、符号C1〜C8の位置にそれぞれ配置され、それぞれが矩形状の領域a 1 〜a 8 の露光を行う。
図3は、図1の電子ビーム露光装置1のコラムセル11のブロック図である。
図3のように、コラムセル11は露光部100と、露光部100を制御するコラムセル制御部31とに大別される。このうち、露光部100は電子ビーム生成部130と、マスク偏向部140と、基板偏向部150とを備えている。
電子ビーム生成部130では、電子銃101から放出された電子を第1電磁レンズ102で収束させて、所定の電流密度の電子ビームEBとする。この電子ビームEBは、ビーム整形用マスク103の矩形アパーチャ103aを通過することで断面形状が矩形状に整形される。
その後、電子ビームEBは、マスク偏向部140の第2電磁レンズ105の収束作用を受けた後、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106で偏向されて、露光マスク110の所定のパターンSiに結像される。露光マスク110の上下に配置された第3電磁レンズ108及び第4電磁レンズ111は、電子ビームEBをウェハ上で結像させる役割を果たす。
電子ビームEBは、露光マスク110を通過することで断面形状がパターンSiの形状に整形される。なお、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106の偏向範囲(ビーム偏向範囲)を超える部分にあるパターンSiを使用する場合には、マスクステージ123で露光マスク110を移動させる。
露光マスク110を通った電子ビームEBは、第3静電偏向器112及び第4静電偏向器113によって光軸Cに振り戻された後、第5電磁レンズ114によってそのサイズが縮小される。マスク偏向部140の静電偏向器104、106、112、113で発生する電子ビームEBの偏向収差は、第1補正コイル107及び第2補正コイル109によって補正される。
その後、電子ビームEBは、基板偏向部150の遮蔽板115の円形の開口部(アパーチャ)115aを通過し、第5静電偏向器(副偏向器)119及び電磁偏向器(主偏向器)120によってウェハ12上の所定の位置に偏向される。主偏向器120では、比較的広い範囲での電子ビームの偏向が行なわれ、副偏向器119では主偏向器120よりも狭い範囲内でより高速な電子ビームの偏向が行われる。これらの偏向器119、120で生じる電子ビームEBの偏向収差は、第3補正コイル117及び第4補正コイル118によって補正される。また、第1投影用電磁レンズ116及び第2投影用電磁レンズ121は、ウェハ12の表面に電子ビームEBを結像させる役割を果たす。
一方、コラムセル制御部31は、電子銃制御部202と、電子光学系制御部203と、マスク偏向制御部204と、マスクステージ制御部205と、ブランキング制御部206と基板偏向制御部207とを有する。これらのうち、電子銃制御部202は電子銃101を制御して、電子ビームEBの加速電圧等のビーム放射条件を制御する。また、電子光学系制御部203は、電磁レンズ102、105、108、111、114、116及び121へ供給する電流量を制御して、電子光学系の倍率や焦点位置を調整する。マスク偏向制御部204は、第1静電偏向器104及び第2静電偏向器106に印加する電圧を制御して露光マスク110上の所望のパターンSiに電子ビームEBを導く。
ブランキング制御部206は、ブランキング電極127へ印加する電圧を制御して、電子ビームEBを所定の露光時間(ショット時間)の間だけ、遮蔽板115のアパーチャ115aを通過させて、ウェハ12の表面に電子ビームEBを照射する時間を制御する。基板偏向制御部207は、第5静電偏向器(副偏向器)119に印加する電圧と、電磁偏向器(主偏向器)120に供給する電流量を制御して、ウェハ12の所望の位置に電子ビームEBを偏向させる。
上記のコラムセル制御部31の各部202〜207は、統合制御系26から送出された個別露光データに基づいて動作する。
次に、上記の電子ビーム露光装置1の露光動作について説明する。ここに、図4は、電子ビーム露光装置1の露光動作を説明する図である。
電子ビーム露光装置1は、ステージ13で図4の矢印Aに示すようにY方向へ連続的に移動させながらウェハ12の露光を行う。各コラムセル11の主偏向器120は、矢印Bに示すように、電子ビームの偏向位置を行方向(X方向)及び列方向(Y方向)に順次移動させながら、副偏向領域42に電子ビームを照射してゆく。
主偏向器120の偏向位置が所定の副偏向領域42に位置する間に、副偏向器119による電子ビームEBの偏向が行われ、その副偏向領域42内の各ショットの露光が行われる。これにより、副偏向領域42内にパターン31が描画される。1つの副偏向領域42内の全ショットが完了すると、主偏向器120は電子ビームの偏向位置を次の副偏向領域へ移動させる。
このようにして、各コラムセル11でステージ13の連続移動方向(往復移動方向)に延びる帯状の領域(フレーム)の露光を繰り返し行う。
上記の露光動作は、下記の露光データに基づいて行われる。ここに、図5は、全てのコラムセルに対する露光データを含んだ全体露光データの構造を示す図である。
図5のように、全体露光データは、チップ単位の露光データであるBEF(Block Exposure File)40と、これらのBEF40のウェハ12上での配置を規定するレイアウトデータとを含む。各BEF40には、部分拡大図に示すように複数の主偏向領域41が含まれ、それらの主偏向領域41の各々には複数の副偏向領域42が含まれている。なお、主偏向領域41は、主偏向器120で電子ビームEBを偏向可能な領域に対応し、副偏向領域42は副偏向器119で電子ビームEBを偏向可能な領域に対応している。
さらに、各副偏向領域42のショットデータは図6に示される。図6のように、ショットデータは、ビームの偏向位置(x、y)、ビームサイズ(又はビームのパターン形状)及び露光時間といった各ショットの条件がショットの順番に並べられている。
次に、各コラムセル11の露光を制御する個別露光データの生成方法について説明する。
図7は、統合制御系26に設けられたスケジューリング部27のブロック図である。
図7に示すように、スケジューリング部27は、入力された設計データ80に基づいて、BEF40及びその配置を示すレイアウトデータ39とを含む全体露光データ81を生成する。そして全体露光データ81を、スタティック部28及びダイナミック部29で個別露光データ82に変換する。
以下、本願発明者らがこれまでに行っていた個別露光データの生成方法とその問題点について説明する。
(本願発明者らがこれまでに行っていた個別露光データの生成方法)
図8は、本願発明者らがこれまでに行っていた個別露光データの生成方法におけるスタティック部28の動作を説明するフローチャートである。
図8のステップS11において、スタティック部28は、入力されたBEF40とレイアウトデータとに基づいて、各コラムセル11が露光を行う領域にBEF40を配置する。ここでは、スタティック部28は各コラムセル11の位置が設計上の位置にあるものとしてBEF40の位置座標を決定する。
次に、ステップS12で、スタティック部28は、複数のBEF40から、ステージ13の連続移動方向(Y方向)に並んだ複数の主偏向領域41を集めてフレームを生成する。1つのコラムセル11は、複数のフレームにわたって露光する。このようにして、全体露光データがフレームを基準にして各コラムセル11用の露光データに分割される。このステップS12により、例えば図9に示すようなフレーム44が生成される。
次に、ステップS13(図8参照)において、スタティック部28は各主偏向領域41に含まれる副偏向領域42のデータを集めた副偏向領域データを生成する。この副偏向領域データ内の副偏向領域42の順番は、各主偏向領域41内で主偏向器120が各副偏向領域42に電子ビームEBを偏向する順番を規定している。すなわち副偏向領域データは、主偏向器120の動作を制御する制御データとなっている。副偏向領域データは、各主偏向領域41に1つずつ作成される。
次に、ステップS14において、副偏向領域データに含まれる副偏向領域42の順番を主偏向領域41内での位置が連続するように並べなおす。
図10は、図8のステップS13、S14で生成された副偏向領域データの一例を示す図である。なお、図10の副偏向領域42に付された数字は、副偏向領域データの中での副偏向領域42の順番を表している。
図示のような並びとすることで、主偏向器120による電子ビームEBの照射位置の移動を効率良く行える。
その後、上記のステップS13及びS14(図8参照)を、各コラムセル11が露光を行う領域に含まれる全ての主偏向領域41に対して行なう(ループ1)。全ての主偏向領域41についてステップS13及びS14の処理が完了すると、ステップS15に移行する。
次のステップS15において、スタティック部28は、各副偏向領域42で行われる各ショットのショット条件を集めてショットデータを生成し、スタティック部28による処理を終了する。
上記のようにして、スタティック部28ではフレーム、副偏向領域データ、及びショットデータが生成される。
ただし、スタティック部28で生成された露光データは、各コラムセル11が設計上の位置にあるものと仮定して求めたものであり、そのまま利用することはできない。すなわち、電子ビーム露光装置1の筐体は、気圧や温度の変動によって変形し、各コラムセル11の位置は経時的に変化する。そのため、スタティック部28で生成された露光データをそのまま用いて各コラムセル11で露光を行うと、露光位置がずれてしまう。
そこで、スケジューリング部27のダイナミック部29により、実際のコラムセルの位置に合わせてスタティック部28で生成した露光データを再編集する。
図11は、本願発明者らがこれまでに行っていた個別露光データの生成方法におけるダイナミック部29の動作を説明するフローチャートである。
まず、図11のステップS21において、ダイナミック部29はスタティック部28で配置された全てのBEF40に含まれる主偏向領域41のテーブルTmaを生成する。
次のステップS22において、ダイナミック部29はコラムセル11の実際の位置に基づいて位置を修正した修正主偏向領域51を配置し、その修正主偏向領域51のテーブルTmbを生成する。
図12は、ダイナミック部29で配置された修正主偏向領域51とスタティック部28で配置された主偏向領域41とを示す図である。図示のように、修正主偏向領域51は、コラムセル11の位置C 2 の位置ずれ量Δuだけ、主偏向領域41からずれた位置に配置される。なお、図12では、修正主偏向領域51を1フレーム(フレーム54)分のみ示しているが、ステップS22では全ての主偏向領域41をカバーするように修正主偏向領域51を配置する。
次に、ステップS23(図11参照)においてダイナミック部29は、テーブルTmaの中の主偏向領域41で、修正主偏向領域51と重複する主偏向領域41を検出し、検出した主偏向領域41を集めたリストLmbを生成する。
図13は、修正主偏向領域51と重なる領域の抽出方法を説明する図である。図13の場合には、修正主偏向領域51と重なる主偏向領域41をテーブルTma(図12参照)の中から探索する。そして、修正主偏向領域51と重なる主偏向領域41a、41b、41c、41dからなるリストLmbが生成される。
次に、ステップS24(図12参照)に移行して、ダイナミック部29は、リストLmbに含まれる主偏向領域41の副偏向領域42が、修正主偏向領域51に入っているか否かを判断する。ステップS24において、副偏向領域42が修正主偏向領域51に入っていると判断した場合(Yes)には、ステップS25に移行して、リストLsmaに検出された副偏向領域42を追加する。一方、ステップS24で副偏向領域42が修正主偏向領域51に入っていないと判断した場合(No)には、リストLsmaにその副偏向領域42は追加しない。
その後、ステップS24、S25の処理を、主偏向領域41に含まれるすべての副偏向領域42に対して繰り返す(ループ3)。また、このループ3をリストLmbに含まれるすべての主偏向領域41に対して繰り返す(ループ2)。
以上のループ3及びループ2により、図13の修正主偏向領域51に入っている副偏向領域42のデータを集めたリストLsma(副偏向領域データ)が完成する。
図14(a)は、並び変えを行う前のリストLsmaに含まれる副偏向領域の順番を示している。図14(a)のように、リストLsmaの中では、ループ2、ループ3で検出した順番で副偏向領域42が並んでいる。そのため、リストLsmaを、そのまま修正主偏向領域51の副偏向領域データとして用いると、矢印に示すように主偏向器120による電子ビームEBの移動量(ジャンプベクトル)が大きくなり、偏向整定待ち時間が発生して電子ビームEBの移動を効率良く行えない。
そこで、ステップS26(図12参照)に移行して、ダイナミック部29はリストLsmaの中の副偏向領域42を、修正主偏向領域51の中で連続するように並べなおす。
図14(b)、(c)は、図14(a)のリストLsma内の副偏向領域42の順番の並べ直し方を説明する図である。並べ直す前のリストLsma内での副偏向領域42は、図14(b)の上段のように並ぶ。ステップS26において、リストLsmaの中の副偏向領域42の位置座標を検出してその位置座標に基づいて図14(b)の下段のように並べ直す。その結果、図14(c)のように、修正主偏向領域51の中で副偏向領域42が行方向に往復しつつ列方向に1行ずつ移動して連続するように並ぶ。これにより、修正主偏向領域51に対応する副偏向領域データが完成する。
その後、テーブルTmbに含まれるすべての修正主偏向領域51についてS23〜S26までの処理を繰り返して(ループ1)各修正主偏向領域51について副偏向領域データを生成し、ダイナミック部29の処理が完了する。
上記のようにして、実際のコラムセル11の位置に応じて設定された修正主偏向領域51及びその副偏向領域データを含む個別露光データが得られる。
ところで、上記の説明では、理解を容易にするために1つのBEF(チップ)40がそれぞれ4つの主偏向領域を含むものを示したが、一般には、より多くの主偏向領域が含まれる。
例えば、主偏向領域の大きさは約100μm角程度であるのに対し、1つのチップのサイズが33mm×26mmである場合には、1つのBEFに含まれる主偏向領域41の数は85800(=330×260)程度となる。この場合、1つのコラムセル11が5行×2列=10個のBEF40の露光を行うとすると、1つのコラムセルの個別露光データの生成のために、ダイナミック部29は、858000(=10×85800)個の修正主偏向領域51及びその副偏向領域データを生成する。そのため、図11のループ1の処理が858000回繰り返し行われる。
また、図示の例では簡単のために主偏向領域41に含まれる副偏向領域42の数を16個としたが、実際にはより多く、主偏向領域41には約100個の副偏向領域42が含まれる。そのため、図14(b)のようなダイナミック部29での副偏向領域42の並べ替えもより複雑となる。
さらに、上記の処理をコラムセル11の本数分である8本分行うと、本願発明者らがこれまでに行っていた個別露光データの生成方法では、個別露光データの生成に10時間程度の時間を要し、迅速に個別露光データを生成できないという問題があった。
上記の問題に鑑み、本願発明者らは、下記に説明する本発明の第1の実施形態に係る個別露光データの生成方法を着想した。
(第1の実施形態)
図15は、第1の実施形態に係る個別露光データの生成方法におけるスタティック部28の動作を説明するフローチャートである。図16は、結合主偏向領域の生成方法を説明する図である。
本実施形態では、まず図15のステップS31において、スタティック部28がレイアウトデータに基づいてBEF40を配置する。ここでは、各コラムセル11の位置が設計値通りであるものとしてBEF40の位置座標を決定する。
次に、ステップS32に移行して、スタティック部28は、BEF40の中の各主偏向領域41a〜41dについて、隣接する主偏向領域41a〜41dを結合して結合主偏向領域61を生成する。例えば、コラムセル11の位置が設計上の位置に対して右方向にずれている場合には、図16のBEF40の左下の主偏向領域41aについては、その右側の主偏向領域41cと結合して結合主偏向領域61aを生成する。また、例えばBEF40の右下の主偏向領域41cのように、右隣に隣接する主偏向領域がない場合には、露光データを含まない空領域を作成して、その空領域を主偏向領域41cの右側から結合して結合主偏向領域61cを生成する。
一方、コラムセル11の位置が左方向にずれる場合には、左側に隣接する主偏向領域を結合すればよい。
このように、コラムセル11の位置ずれ方向に隣接する主偏向領域同士を結合することで、後のステップで実際のコラムセル11の位置に基づいて修正主偏向領域を設定した際に、修正主偏向領域が結合主偏向領域と重なり、副偏向領域42抽出が容易になる。
このステップS32の処理を、BEF40内の全ての主偏向領域41について繰り返す(ループ2)。これにより、図16のように、主偏向領域41a〜41dについて、それぞれ結合主偏向領域61a〜61dが生成される。
その後、ループ2の処理(図15参照)を、全てのBEF40に含まれる主偏向領域に対して繰り返す(ループ1)。これにより、主偏向領域41a〜41dについて、それぞれ結合主偏向領域61a〜61dが生成される。
次に、ステップS33に移行して、スタティック部28は、結合主偏向領域61に含まれる副偏向領域42のデータを集めて結合副偏向領域データを生成する。
次いで、ステップS34において、スタティック部28は、結合副偏向領域データ内の副偏向領域42の順番を、結合主偏向領域61a内で連続するように並べなおす。
図17は、第1の実施形態における結合副偏向領域データ内の副偏向領域42の並べなおし方を説明する図である。ステップS33で生成された結合副偏向領域データ内の副偏向領域42の並びは、図17(a)のように結合主偏向領域61内で不連続となっている。そこで、ステップS34で副偏向領域42を並べ直すことで、図17(b)のように、結合副偏向領域データの中の
副偏向領域42が結合主偏向領域61内で行方向に往復しつつ列方向に1行ずつ移動して連続するように並べなおす。
このステップS33及びS34を全ての結合主偏向領域に対して繰り返す(ループ3)ことにより、各結合主偏向領域について結合副偏向領域データを生成する。
その後、ステップS35に移行して、スタティック部28は、ステージ13の連続移動方向(Y方向)に並んだ複数の主偏向領域41を集めてフレーム44を生成する。
次いで、各副偏向領域42について、それぞれショット条件を集めたショットデータ46を生成し、スタティック部28の処理を終了する。
次に、ダイナミック部29による露光データの再編集を行う。ここに、図18は第1の実施形態に係る個別露光データ生成方法におけるダイナミック部29の動作を説明するフローチャートである。
まず、ステップS41において、ダイナミック部29は、スタティック部28で設定した結合主偏向領域のデータを格納したテーブルTmaを生成する。続いて、ステップS42において、実際のコラムセル11の位置に基づいて修正主偏向領域を設定し、その修正主偏向領域のデータを格納したテーブルTmbを生成する。
次に、ステップS43において、ダイナミック部29は、修正主偏向領域と重なる結合主偏向領域をリストアップするためのリストLmbと、修正主偏向領域と重なる副偏向領域42をリストアップするためのリストLsmaとを用意する。
次に、ステップS44において、テーブルTmaに含まれるいずれか1の修正主偏向領域を選び、この修正主偏向領域と重なる結合主偏向領域を検出して、検出された結合主偏向領域をリストLmbに格納する。このステップS44は、テーブルTmaに含まれる全ての主偏向領域に対して繰り返す(ループ1)。
図19は、結合主偏向領域(実線枠)と修正主偏向領域51a(破線枠)とを示している。図19の一番下の修正主偏向領域51aに対して、結合主偏向領域61e、61fが重なる。したがって、ステップS44では、修正主偏向領域51aに対応するリストLmbに結合主偏向領域61e、61fを格納する。
次に、リストLmbに含まれる全ての結合主偏向領域に含まれる副偏向領域42について下記のステップS45及びS46の処理を繰り返すループ2及びループ3を行う。
ステップS45では、ダイナミック部29は、結合主偏向領域61e内の副偏向領域42が修正主偏向領域51aと重なるか否かを判断する。副偏向領域42が修正主偏向領域51aと重なるか否かの判断は、副偏向領域42及び修正主偏向領域51aの位置座標に基づいて行う。ステップS45で副偏向領域42が修正主偏向領域51aと重なっていると判断した場合(YES)には、ステップS46に移行して、その副偏向領域42をリストLsmaに格納する。また、副偏向領域42が修正主偏向領域51aと重ならない場合(NO)には、その副偏向領域42はリストLsmaに格納しない。
図20は、上記のステップS45、S46の処理を説明する図である。まず、図20のように、結合主偏向領域61eの左下の副偏向領域42について、修正主偏向領域51aと重なるか否かの判断が行われる(ステップS45)。その副偏向領域42は修正主偏向領域51aとは重ならないため、ループ3により最初の副偏向領域42の右にある2番目の副偏向領域42について、ステップS45の処理が行われる。このループ3によって、結合主偏向領域61e内で、図20の矢印の順番で、修正主偏向領域51aと重なる副偏向領域42の検出(ステップS45、S46)が繰り返される。
その後、結合主偏向領域61e内の全ての副偏向領域42の処理が完了すると、ループ2により次の結合主偏向領域61fに移る。そして、結合主偏向領域61f内でもループ3を行うことで、図20の矢印の順番で修正主偏向領域51aと重なる副偏向領域42の検出(ステップS45、S46)が行われる。
以上のようにして、修正主偏向領域51aと重なる副偏向領域42のデータを集めたリストLsmb(副偏向領域データ)が得られる。この副偏向領域データの中の副偏向領域42の順番は、修正主偏向領域51a内での位置が行方向に往復移動しつつ列方向に1行ずつ移動して連続する。
上記のように、本実施形態では、隣接する主偏向領域を結合することで、コラムセル11の設計上の位置からのズレ量よりも大きな結合主偏向領域を生成する。そして、結合主偏向領域内の各副偏向領域を、行方向に往復移動しつつ列方向に1行ずつ移動して連続する順番で各副偏向領域が修正偏向領域と重なるか否かを判断する。
このように、結合主偏向領域に含まれる副偏向領域の順番が、行方向に往復移動しつつ列方向に1行ずつ移動して連続する順番に揃っている。そのため、修正主偏向領域の位置がどこであっても、結合主偏向領域から修正偏向領域に対応する部分のデータを抽出したときに、修正偏向領域内での副偏向領域は、矢印のように連続している。
そのため、本実施形態によれば、副偏向領域データ内で副偏向領域42の順番を並び変える必要がなくなり、より迅速に個別露光データを生成できる。
本願発明者らは、チップサイズが33mm×26mmであり、主偏向領域41の大きさが約100μm角であり、各主偏向領域には100個の副偏向領域が含まれている例について、個別露光データの生成を行った。ここでは、コラムセル11は8本あるものとし、各コラムセル11が5行×2列=10個のチップ(BEF)を含む場合について、個別露光データの生成時間を測定した。
その結果、スタティック部28による処理が90秒程度であり、ダイナミック部29による処理が120秒程度であり、合計210秒で個別露光データを生成できた。これに対し、本願発明者らがこれまでに行っていた個別露光データ生成方法では、同じ個別露光データの生成に10時間以上要した。
この結果から、第1の実施形態によれば迅速に個別露光データを生成できることがわかる。
(変形例1)
図21は、第1の実施形態の変形例1に係る結合主偏向領域の生成方法を示す図である。
第1の実施形態では、隣接する2つの主偏向領域同士を結合して結合主偏向領域を生成していたが、コラムセル11の位置ずれ量が十分に小さい場合には、図21のように、主偏向領域41aの右側に隣接する主偏向領域41cのうち、左側の1/2の領域を主偏向領域41aと結合して結合主偏向領域61aを生成してもよい。
この場合には、結合主偏向領域61aのデータサイズが小さくなり、より迅速に個別露光データを生成できる。
(変形例2)
図22は、第1の実施形態の変形例2に係る結合主偏向領域61の生成方法を示す図である。
変形例2では、図22のように、主偏向領域41aの右側と左側とに隣接する主偏向領域41c、41zを結合して結合主偏向領域61aを形成してもよい。
この場合には、コラムセル11が左側又は右側にずれた場合であっても、実際のコラムセル11の位置に基づいて配置した修正主偏向領域51zが結合主偏向領域61aの範囲に入る。これにより、コラムセル11の位置ずれに対する対応能力が高まる。
また、結合主偏向領域は、上記の例に限られず、例えばステージの連続移動方向(Y方向)に隣接する主偏向領域と、ステージの連続移動方向と直交する方向(X方向)に隣接する4つの主偏向領域を結合して結合主偏向領域を生成してもよい。
(第2の実施形態)
図23は、第2の実施形態で生成する結合フレームを示す図である。
第2の実施形態では、図23のように、ステージ13の連続移動方向に並んだ結合主偏向領域を集めて結合フレーム76(破線で囲まれた部分)を作成し、その結合フレーム76から修正主偏向領域と重なる副偏向領域を抽出する点で、結合主偏向領域毎に修正主偏向領域と重なる副偏向領域を抽出する第1の実施形態と相違する。
図中の枠内の数字は、結合フレーム76内の副偏向領域42の順番を表しており、この副偏向領域42の順番に従って、各副偏向領域42が修正主偏向領域に入るか否かを判断する。なお、結合フレーム76の生成は、スタティック部28によって行なう。
図24は、第2の実施形態における副偏向領域データ(リストLsma)の生成方法を示す図である。
図24のように、本実施形態では、結合フレーム76の副偏向領域42を図中の矢印の順番で調べて、修正主偏向領域51と重なる副偏向領域42のデータを集めることで副偏向領域データを生成する。
これにより、第1の実施形態と同様に、副偏向領域データ内の副偏向領域の順番が修正主偏向領域51内で連続する。これにより、本実施形態でも副偏向領域データ内で副偏向領域42の順番を並べ直す必要がない。
また、本実施形態では、修正主偏向領域51が1つの結合フレーム76内に含まれるので、第1の実施形態のように複数の結合主偏向領域にわたって修正主偏向領域と重なる副偏向領域の探索を行う必要がない。そのため、結合主偏向領域の探索回数が減り、第1の実施形態よりも更に迅速に個別露光データを生成できる。
(個別露光データを露光中に転送する方法)
図25は、制御部20のバッファメモリ23のブロック図である。
図25のように、バッファメモリ23に2つの記憶部23a、23bを設け、一方の記憶部23aが1フレーム分の露光データを順次読みだしてコラムセル11のコラムセル制御部31に転送している間に、他方の記憶部23bが統合制御系26から転送された次の1フレーム分の個別露光データの書き込みを並列して行うようにしてもよい。
この様な動作を交互に行うことで、コラムセル11に途切れることなく個別露光データを転送ができ、各コラムセル11による露光動作を迅速化できる。
(並列処理による個別露光データの生成方法)
図26は、各コラムセル11にスケジューリング部27を設けた例を示す図である。
並列処理で個別露光データを生成する場合には、図26のように、各コラムセル11のコラムセル制御部31にスケジューリング部27を設ける。
統合制御系26は、設計データを各コラムセル11が露光を行う領域毎に分割し、分割した設計データをバッファメモリ23を介して各コラムセル11のコラムセル制御部31に転送する。そして、各コラムセル11に設けられたスケジューリング部27で個別露光データの生成を並列して行う。このように、コラムセル11毎に並列した処理で個別露光データを生成することで、より迅速に個別露光データを生成できる。
1…電子ビーム露光装置、10…電子ビームコラム、11…コラムセル、12…ウェハ、13…ウェハステージ、20、31…制御部、21…電子銃高圧系、22…レンズ電源、23…バッファメモリ、23a、23b…記憶部、24…ステージ駆動コントローラ、25…ステージ位置センサ、27…スケジューリング部、28…スタティック部、29…ダイナミック部、31…パターン、39…レイアウトデータ、40…BEF(ブロック露光データ)、41…主偏向領域、42…副偏向領域、44、54…フレーム、46…ショットデータ、51…修正主偏向領域、61…結合主偏向領域、64…結合フレーム、76…結合副偏向領域データ、80…設計データ、81…全体露光データ、82…個別露光データ、100…露光部、101…電子銃、102、105、108、111、114、116、121…電磁レンズ、103…ビーム整形用マスク、104、106、112、113…偏向器、107,109,117,118…補正コイル、115…遮蔽板、119…副偏向器(第5静電偏向器)、120…主偏向器(電磁偏向器)、111…露光用マスク、130…電子ビーム生成部、140…マスク偏向部、150…基板偏向部、202…電子銃制御部、203…電子光学系制御部、204…マスク偏向制御部、205…マスクステージ制御部、206…ブランキング制御部、207…基板偏向制御部。

Claims (12)

  1. 試料を一定方向に往復移動させるステージと、
    前記試料に電子ビームを照射する複数のコラムセルと、
    前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて主偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する主偏向器と、
    前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて前記主偏向領域よりも狭い副偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する副偏向器と、
    前記主偏向領域に含まれる前記各副偏向領域への電子ビームの照射の順序を定めた副偏向領域データを生成するスケジューリング部と
    を備えた電子ビーム露光装置であって、
    前記スケジューリング部は、コラムセルの位置が設計値通りであるものとして配置された前記主偏向領域に隣接する主偏向領域を結合して結合主偏向領域を生成するスタティック部と、
    前記コラムセルの実際の位置に基づいて前記主偏向領域の位置を修正した修正主偏向領域を求め、該修正主偏向領域と前記結合主偏向領域との重複部分に含まれる前記副偏向領域のデータを集めて副偏向領域データを生成するダイナミック部と、
    を有することを特徴とする電子ビーム露光装置。
  2. 前記ダイナミック部は、前記結合主偏向領域内で行方向に往復しつつ列方向に1行ずつ移動する並びで連続する順番で前記各副偏向領域が前記修正主偏向領域と重なるか否かを検出し、検出した順番に前記各副偏向領域を並べて前記副偏向領域データを生成することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム露光装置。
  3. 前記スタティック部は、前記ステージの往復移動の方向と直交する方向に隣接する主偏向領域を結合させて前記結合主偏向領域を形成することを特徴とする請求項1又は2に記載の電子ビーム露光装置。
  4. 前記主偏向領域に結合させる隣接する他の主偏向領域の大きさは、前記コラムセルの設計上の位置と実際の位置との間のズレ量よりも大きいことを特徴とする請求項3に記載の電子ビーム露光装置。
  5. 前記スタティック部は、前記ステージの往復移動の方向及びこれに直交する方向の2方向に隣接する主偏向領域を結合して前記結合主偏向領域を生成することを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の電子ビーム露光装置。
  6. 前記スタティック部は、前記ステージの往復移動の方向に並んだ複数の前記結合主偏向領域を集めて結合フレームを生成し、前記ダイナミック部は前記結合フレームと前記修正主偏向領域の重複部分に含まれる前記副偏向領域のデータを集めて、副偏向領域データを生成することを特徴とする請求項1乃至5の何れか1項に記載の電子ビーム露光装置。
  7. 前記ステージの往復移動方向に並んだ複数の主偏向領域からなるフレームに含まれる露光データを記憶するバッファメモリを各コラムセル毎に有し、
    前記バッファメモリは、前記コラムセルに露光データを転送すると同時に次のフレームの露光データを記憶することを特徴とする請求項1乃至6の何れか1項に記載の電子ビーム露光装置。
  8. 前記スケジューリング部が各コラムセル毎に設けられ、前記各コラムセルの露光データを、前記スケジューリング部が並列して生成することを特徴とする請求項1乃至7の何れか1項に記載の電子ビーム露光装置。
  9. 試料を一定方向に往復移動させるステージと、前記試料に電子ビームを照射する複数のコラムセルと、前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて主偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する主偏向器と、前記コラムセル内に設けられ、前記電子ビームを偏向させて前記主偏向領域よりも狭い副偏向領域内で前記電子ビームの照射位置を制御する副偏向器と、前記主偏向領域に含まれる前記各副偏向領域への電子ビームの照射の順序を定めた副偏向領域データを生成するスケジューリング部とを備えた電子ビーム露光装置を用いる電子ビーム露光方法であって、
    各コラムセルの位置が設計通りの位置にあるものとして前記主偏向領域を配置する工程と、
    前記主偏向領域に隣接する他の主偏向領域と結合して結合主偏向領域を生成する工程と、
    前記コラムセルの実際の位置に基づいて前記主偏向領域の位置を修正した修正主偏向領域を求める工程と、
    前記結合主偏向領域と前記修正主偏向領域との重複部分に含まれる副偏向領域を集めて副偏向領域データを生成する工程と、
    を有することを特徴とする電子ビーム露光方法。
  10. 前記結合主偏向領域内で行方向に往復しつつ列方向に1行ずつ移動する並びで連続する順番で前記各副偏向領域が前記修正主偏向領域と重なるか否かを検出し、検出した順番に前記各副偏向領域を並べて前記副偏向領域データを生成することを特徴とする請求項9に記載の電子ビーム露光方法。
  11. 前記ステージの往復移動の方向と直交する方向に隣接する主偏向領域を結合させて前記結合主偏向領域を形成することを特徴とする請求項9又は10に記載の電子ビーム露光方法。
  12. 前記主偏向領域に結合させる隣接する他の主偏向領域の大きさは、前記コラムセルの設計上の位置と実際の位置との間のズレ量よりも大きいことを特徴とする請求項11に記載の電子ビーム露光方法
JP2011127213A 2011-06-07 2011-06-07 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法 Active JP5386544B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011127213A JP5386544B2 (ja) 2011-06-07 2011-06-07 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法
US13/482,599 US20120312975A1 (en) 2011-06-07 2012-05-29 Electron beam exposure apparatus and electron beam exposure method

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2011127213A JP5386544B2 (ja) 2011-06-07 2011-06-07 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2012253305A JP2012253305A (ja) 2012-12-20
JP5386544B2 true JP5386544B2 (ja) 2014-01-15

Family

ID=47292339

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2011127213A Active JP5386544B2 (ja) 2011-06-07 2011-06-07 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法

Country Status (2)

Country Link
US (1) US20120312975A1 (ja)
JP (1) JP5386544B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6316052B2 (ja) * 2014-03-26 2018-04-25 株式会社ニューフレアテクノロジー 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法

Family Cites Families (15)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4430571A (en) * 1981-04-16 1984-02-07 Control Data Corporation Method and apparatus for exposing multi-level registered patterns interchangeably between stations of a multi-station electron-beam array lithography (EBAL) system
JP2889285B2 (ja) * 1989-09-07 1999-05-10 富士通株式会社 露光データ転送方法および転送装置
US6005247A (en) * 1997-10-01 1999-12-21 Intevac, Inc. Electron beam microscope using electron beam patterns
JP3462074B2 (ja) * 1998-03-19 2003-11-05 株式会社東芝 描画データ作成方法
JPH11329322A (ja) * 1998-05-11 1999-11-30 Advantest Corp 電子ビーム露光方法及び電子ビーム露光装置
JP2003037045A (ja) * 2001-07-24 2003-02-07 Hitachi Ltd 電子ビーム描画方法及び装置
ATE453205T1 (de) * 2001-10-10 2010-01-15 Applied Materials Israel Ltd Verfahren und vorrichtung zur automatischen bilderzeugung geeignet zur ausrichtung einer geladenen teilchen strahlsäule
US7462848B2 (en) * 2003-10-07 2008-12-09 Multibeam Systems, Inc. Optics for generation of high current density patterned charged particle beams
JP4520426B2 (ja) * 2005-07-04 2010-08-04 株式会社ニューフレアテクノロジー 電子ビームのビームドリフト補正方法及び電子ビームの描画方法
NL2001369C2 (nl) * 2007-03-29 2010-06-14 Ims Nanofabrication Ag Werkwijze voor maskerloze deeltjesbundelbelichting.
US8384048B2 (en) * 2007-06-25 2013-02-26 Multibeam Corporation Charged particle beam deflection method with separate stage tracking and stage positional error signals
EP2284864A4 (en) * 2008-05-09 2011-09-21 Advantest Corp SYSTEM AND METHOD FOR ELECTRON BEAM LITHOGRAPHY
JP2010009294A (ja) * 2008-06-26 2010-01-14 Sharp Corp 電子機器および電子機器の表示方法
JP5484808B2 (ja) * 2008-09-19 2014-05-07 株式会社ニューフレアテクノロジー 描画装置及び描画方法
EP2385542B1 (en) * 2010-05-07 2013-01-02 ICT Integrated Circuit Testing Gesellschaft für Halbleiterprüftechnik mbH Electron beam device with dispersion compensation, and method of operating same

Also Published As

Publication number Publication date
JP2012253305A (ja) 2012-12-20
US20120312975A1 (en) 2012-12-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR102217582B1 (ko) 멀티 전자 빔 화상 취득 장치 및 멀티 전자 빔 광학계의 위치 결정 방법
KR102008669B1 (ko) 전자빔 검사 장치 및 전자빔 검사 방법
JP5977941B2 (ja) マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法
JP6684179B2 (ja) 荷電粒子ビーム検査装置及び荷電粒子ビーム検査方法
JP5284442B2 (ja) マスクレス粒子ビーム露光方法
US8492732B2 (en) Multi charged particle beam writing apparatus and multi charged particle beam writing method
JP7198092B2 (ja) マルチ電子ビーム照射装置、マルチ電子ビーム検査装置及びマルチ電子ビーム照射方法
JP5053514B2 (ja) 電子ビーム露光システム
US7863586B2 (en) Writing data creation method and charged particle beam writing apparatus
TWI721423B (zh) 多帶電粒子束檢查裝置以及多帶電粒子束檢查方法
US8188449B2 (en) Charged particle beam drawing method and apparatus
JP2017198588A (ja) パターン検査装置
KR20200063982A (ko) 전자 빔 화상 취득 장치 및 전자 빔 화상 취득 방법
JP2013128031A (ja) マルチ荷電粒子ビーム描画装置及びマルチ荷電粒子ビーム描画方法
JP2006278492A (ja) 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法
JP2017090063A (ja) パターン検査装置
JPH0437114A (ja) 露光データ作成方法,パターン露光装置及びパターン露光方法
JP5386544B2 (ja) 電子ビーム露光装置及び電子ビーム露光方法
US20130344443A1 (en) Lithography apparatus, and method of manufacture of product
US6352802B1 (en) Mask for electron beam exposure and method of manufacturing semiconductor device using the same
JP5709465B2 (ja) 描画装置、および、物品の製造方法
KR20220140818A (ko) 멀티 전자 빔 화상 취득 장치 및 멀티 전자 빔 화상 취득 방법
JP7234052B2 (ja) マルチ電子ビーム画像取得装置及びマルチ電子ビーム画像取得方法
JP2016207925A (ja) 素子、製造方法、および露光装置
JP5529069B2 (ja) 電子ビーム露光装置及び露光マスク

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20120910

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20130605

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20130806

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130830

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20131001

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20131007

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5386544

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250