JP5282671B2 - 磁界発生部材、磁性粒子担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 - Google Patents

磁界発生部材、磁性粒子担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置 Download PDF

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本発明は、複写機、ファクシミリ、プリンタなどに用いられる磁界発生部材、磁性粒子担持体、現像装置、プロセスカートリッジ、及び、画像形成装置に関する。さらに詳しくは、静電潜像担持体上に形成された静電潜像をトナー及び磁性粒子からなる現像剤にて現像してトナー像を形成するための磁界発生部材、前記磁界発生部材を有する磁性粒子担持体、前記磁性粒子担持体を有する現像装置、前記現像装置を有するプロセスカートリッジ、及び、前記プロセスカートリッジを有する画像形成装置に関する。
複写機、ファクシミリ、プリンタ等の画像形成装置には、トナーと磁性キャリアとを含んだ所謂二成分現像剤(以下「現像剤」という)を用いて画像を形成する種々の現像装置(例えば、特許文献1を参照)が用いられる。この種の現像装置は、現像剤を静電潜像担持体としての感光体ドラムに対向する現像領域に搬送し、感光体ドラム上に形成された静電潜像を現像剤により現像してトナー像を形成する磁性粒子担持体としての現像ローラを備えている。この現像ローラは、円筒状に形成された非磁性材料で構成された現像スリーブと、前記現像スリーブ内に収容され且つ当該現像スリーブの表面に現像剤の穂立ちを生じさせるように磁界を形成する磁界発生手段としてのマグネットローラと、を備えている。この現像ローラにおいては、現像剤の穂立ちの際、磁性キャリアがマグネットローラで生じる磁力線に沿うように現像スリーブ上に穂立ちすると共に、この穂立ちした磁性キャリアにトナーが付着する。
近年、電子複写機及びプリンタのカラー化が進んでおり、カラー複写機には通常4つの現像装置が必要となることから、機械の小型化のために現像装置にも小型化が望まれている。現像装置を小型化するためには、現像ローラも小型化する必要があるが、現像ローラを小型化すると、
(1)現像剤の感光体への付着を防止するために、現像主極及び隣接極には、高い磁力(通常、現像ローラ上で100mT以上)が必要となるが、小型の現像ローラでは、マグネット体積が小さいので、高磁力を得ることが難しいこと、
(2)前記小型の現像ローラにおいてマグネット体積の減少分を補うために、軸部を胴部のマグネット材料と同一材料で構成することが考えられるが、軸部を胴部のマグネット材料と同一材料で構成すると、剛性が不足して撓みやすくなり、そのために、ソリや振れ、経時での形状変化などが大きくなってしまうこと、
(3)小径の現像ローラでは、現像ローラの表面からの距離による磁力変化率が大きいので、現像ローラ上に安定して現像剤を吸引することが難しいこと、
といった問題があった。
このような問題を解決するために、従来においては、磁極を擬似的に多極配向させて、一体構造ながら多極配置の磁極形成を可能にする技術(特許文献2を参照)があったが、この技術では、現像スリーブ上で90mT程度しか主極の磁力が得られない、という問題や、擬似的に多極構成するために、金型構造が煩雑になる、という問題があった。また、等方性のフェライトプラスチックマグネットロールの一部にマグネットブロックを貼り付けた現像ローラ(特許文献3を参照)も提案されたが、この現像ローラでは、現像主極以外の極において必要な磁束密度を達成することができないので、2成分現像装置に用いることは困難であり、そのために、この現像ローラをカラー用の画像形成装置に用いることができない、という問題があった。また、マグネットを押出し成形でパイプ状に成形し、これに芯金を挿入した上で希土類マグネットブロックを埋め込んだ現像ローラ(特許文献4を参照)が提案されたが、この現像ローラでは、外径が小さくなるとマグネット体積が十分に得られなくなるので、高磁力を得ることができない、という問題点があった。また、一方向に磁気異方性を持つ軸一体構造のマグネットローラにおける円周上の少なくとも一箇所に希土類マグネットブロックを貼り付けた現像ローラ(特許文献5を参照)が提案されたが、この現像ローラでは、高磁力化の課題を解決することができたが、マグネットローラが小径で長尺であるために撓みやすい、という問題があった。
また、前記マグネットローラの撓みを抑制するために剛性のある6ナイロン系の樹脂で構成されるプラスチックマグネット材料が用いられたが、6ナイロン系の樹脂は吸湿しやすいので、6ナイロン系の樹脂で構成されるプラスチックマグネット材料を有する現像ローラは、経時/環境によって形状が大きく変化してしまう、という問題点があった。また、一体構造のマグネットローラの内部に補強部材として平板などの金属部材を一体成形することで、マグネットローラの強度アップを図り、撓みやすさの改善や経時/環境による形状変化の抑制を図る技術(特許文献6を参照)が提案されたが、マグネットローラと金属部材との線膨張係数の違いが大きいので、一体成形すると反りやすく、十分な改善には至っていないのが実情である。さらに、希土類マグネットブロックの高磁力化と強度アップに係る発明が提案されているが、小径のマグネットローラに配置できる希土類マグネットブロックの断面形状が小さく、強度的に劣るので、前記希土類マグネットブロックをマグネットローラに組付ける際に、該希土類マグネットブロックが破損してしまう、という不具合があり、また、希土類マグネットブロックは非常に高価(材料費でフェライトマグネット材料の10倍程度)であるので、破損による損失を回避するためにも、該希土類マグネットブロックの強度アップが求められている。
このような問題を解決するために、本発明者らによって、マグネットローラ溝部に、平板などの金属部材よりも構造的に剛性の高いコの字型の補強部材(溝形部材)を圧入する技術に係わる発明(特願2008−000749(出願時、未公開))が提案された。
この発明によって、(1)マグネットローラの剛性が更にアップされたので、マグネットローラの撓みが抑制され、しかも、保管、使用時における形状変化が防止され、(2)希土類マグネットブロックが補強されたので、これをマグネットローラに組付ける際に破損してしまうという不具合が解消され、それらの結果、小径長尺高磁力(φ12以下−A3長さ−現像主極120mT以上)のマグネットローラであっても、剛性を高めて小型化できるようになり、形状の経時、環境による変化を小さくでき、かつ、希土類マグネットブロックの破損を回避できた。
しかしながら、マグネットローラの本体部と溝形部材とのそれぞれの線膨張係数が異なるので、温度や湿度などの環境条件変動時に、寸法誤差などによる溝形部材の圧入状態のばらつきがあると、具体的には、溝形部材が規定より弱く(ゆるく)圧入されてマグネットローラ溝内に保持されていると、マグネットローラ溝から溝形部材が脱落してしまい、又は、溝形部材が規定より強く(きつく)圧入されてマグネットローラ溝内に保持されていると、マグネットローラ溝と溝形部材とが互いに強固に固定されて、上記線膨張係数の違いによるマグネットローラ本体部と溝形部材との長さの変化の差異によって真直度(反り)が悪化してしまう、という不具合が確認されており、この発明においても、十分な改善には至っていないのが実情である。
本発明は、上記課題に係る問題を解決することを目的としている。
即ち、本発明は、剛性を高めて小径化するとともに、溝形部材の脱落及び部材間の線膨張係数の違いによる反りを確実に防止できる磁界発生部材を安価に提供することを目的としている。そして、本発明は、前記磁界発生部材を有する磁性粒子担持体、前記磁性粒子担持体を有す現像装置、前記現像装置を有するプロセスカートリッジ、及び、前記プロセスカートリッジを有する画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1に記載された発明は、上記目的を達成するために、円柱状の本体部と、前記本体部の外周面に軸方向に沿って凹状に設けられた本体部の溝と、前記本体部の溝に沿って嵌め込まれる横断面がコの字状の溝形部材と、前記溝形部材の溝内に配置される長尺の磁石成形体と、を有する磁界発生部材において、前記本体部の溝が、底面と一対の側面とで構成され、前記一対の側面のそれぞれには、前記溝形部材の幅方向に相対する一対の縁部の先端を係止するように前記底面側に向けて形成された係止面が、前記本体部の軸方向に沿って設けられていることを特徴とする磁界発生部材である。
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記一対の側面のそれぞれには、横断面が前記底面側に先端を向けたくさび形状の係止凹部が、前記本体部の軸方向に沿って設けられ、前記係止凹部が、前記係止面と、前記係止面に連接され且つ前記側面に対して前記本体部の溝の開口側に向けて傾斜された傾斜面と、で構成され、そして、前記溝形部材には、前記係止凹部と嵌合されるように前記一対の縁部を前記傾斜面に沿って互いに離れる方向に向けて折り曲げて形成された一対の係止凸部が、前記本体部の軸方向に沿って設けられていることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明は、請求項1又は2に記載された発明において、前記溝形部材における前記底面又は前記一対の側面と相対する外面には、前記本体部の軸方向に沿う複数の凸条が設けられていることを特徴とするものである。
請求項4に記載された発明は、請求項3に記載された発明において、前記複数の凸条が、前記溝形部材の全長に亘って設けられていることを特徴とするものである。
請求項5に記載された発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載された発明において、前記溝形部材が、非磁性金属材料で構成されていることを特徴とするものである。
請求項6に記載された発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載された磁界発生部材と、前記磁界発生部材を内包して該磁界発生部材の磁力により外表面に磁性粒子を吸着する現像スリーブと、を有していることを特徴とする磁性粒子担持体である。
請求項7に記載された発明は、磁性粒子担持体、現像剤供給部材、及び、現像剤規制部材を少なくとも有する現像装置において、前記磁性粒子担持体が、請求項6に記載の磁性粒子担持体で構成されていることを特徴とする現像装置である。
請求項8に記載された発明は、現像装置、静電潜像担持体、及び、帯電手段を少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置が、請求項7に記載の現像装置で構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジである。
請求項9に記載された発明は、プロセスカートリッジ、光書き込み手段、転写手段、及び、定着手段を少なくとも有する画像形成装置において、前記プロセスカートリッジが、請求項8に記載のプロセスカートリッジで構成されていることを特徴とする画像形成装置である。
請求項1に記載された発明によれば、円柱状の本体部と、前記本体部の外周面に軸方向に沿って凹状に設けられた本体部の溝と、前記本体部の溝に沿って嵌め込まれる横断面がコの字状の溝形部材と、前記溝形部材の溝内に配置される長尺の磁石成形体と、を有する磁界発生部材において、前記本体部の溝が、底面と一対の側面とで構成され、前記一対の側面のそれぞれには、前記溝形部材の幅方向に相対する一対の縁部の先端を係止するように前記底面側に向けて形成された係止面が、前記本体部の軸方向に沿って設けられているので、(1)溝形部材が本体部の溝に嵌め込まれることにより、磁界発生部材の剛性向上を図ることができ、(2)そして、係止面と溝形部材の幅方向に相対する一対の縁部の先端とが互いに係止することにより、溝形部材における本体部の溝の底面から離れる方向の移動が規制され、そのため、溝形部材の本体部の溝からの脱落を防止でき、(3)さらに、溝形部材が本体部の溝に単に嵌め込まれている(即ち、接合や圧入などによって本体部の溝内に固定されていない)ことにより、環境条件の変化に伴う各部材の膨張又は収縮によって、溝形部材の長さが本体部の溝の長さに対して相対的に変化した場合においても、溝形部材と本体部の溝とが互いに摺動して該溝形部材の長さの変化を本体部の溝の長手方向(即ち、本体部の軸方向)に沿って逃がすことができ、そのため、部材間の線膨張係数の違いによる反りを防止できる。また、本体部の溝の形状によって溝形部材を本体部の溝内に嵌め込んで保持することができるので、接着剤などの接合部材や溝形部材を本体部の溝内に押しつける付勢部材などが不要となり、そのため、磁界発生部材を安価に提供できる。
請求項2に記載された発明によれば、前記一対の側面のそれぞれには、横断面が前記底面側に先端を向けたくさび形状の係止凹部が、前記本体部の軸方向に沿って設けられ、前記係止凹部が、前記係止面と、前記係止面に連接され且つ前記側面に対して前記本体部の溝の開口側に向けて傾斜された傾斜面と、で構成され、そして、前記溝形部材には、前記係止凹部と嵌合されるように前記一対の縁部を前記傾斜面に沿って互いに離れる方向に向けて折り曲げて形成された一対の係止凸部が、前記本体部の軸方向に沿って設けられているので、係止凸部を備えた溝形部材を容易に形成することができるとともに、溝形部材を本体部の溝に嵌め込む過程において、一対の係止凸部のそれぞれが、一対の側面に当接されて互いに近づく方向に弾性変形されたのち、一対の係止凹部の位置に到達すると、それぞれが復元して一対の係止凹部に嵌合され、そのため、溝形部材を本体部の溝に容易に嵌め込むことができるとともに、本体部の破損を防止できる。
請求項3に記載された発明によれば、前記溝形部材における前記底面又は前記一対の側面と相対する外面には、前記本体部の軸方向に沿う複数の凸条が設けられているので、溝形部材が本体部の溝の長手方向(即ち、本体部の軸方向)に沿って移動する際の摩擦抵抗が減少し、そのため、該溝形部材の長さの変化を本体部の溝の長手方向に沿って効率的に逃がすことができ、部材間の線膨張係数の違いによる反りをさらに防止できる。
請求項4に記載された発明によれば、前記複数の凸条が、前記溝形部材の全長に亘って設けられているので、溝形部材の剛性を高めることができ、そのため、マグネットローラの剛性を高めることができる。
請求項5に記載された発明によれば、前記溝形部材が、非磁性金属材料で構成されているので、溝形部材に磁性材料を用いた場合に比べて、該溝形部材の位置に対応する磁性粒子担持体の外表面法線方向の磁気力を高めることができる。
請求項6に記載された発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項に記載された磁界発生部材と、前記磁界発生部材を内包して該磁界発生部材の磁力により外表面に磁性粒子を吸着する現像スリーブと、を有している磁性粒子担持体とするので、経時に安定した現像能力を有する小型の磁性粒子担持体を安価に提供することができる。
請求項7に記載された発明によれば、磁性粒子担持体、現像剤供給部材、及び、現像剤規制部材を少なくとも有する現像装置において、前記磁性粒子担持体が、請求項6に記載の磁性粒子担持体で構成されているので、経時に安定した現像能力を有する小型の現像装置を安価に提供することができる。
請求項8に記載された発明によれば、現像装置、静電潜像担持体、及び、帯電手段を少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置が、請求項7に記載の現像装置で構成されているので、経時に安定した現像能力を有する小型のプロセスカートリッジを安価に提供することができる。
請求項9に記載された発明によれば、プロセスカートリッジ、光書き込み手段、転写手段、及び、定着手段を少なくとも有する画像形成装置において、前記プロセスカートリッジが、請求項8に記載のプロセスカートリッジで構成されているので、経時に安定した現像能力を有する小型の画像形成装置を安価に提供することができる。
本発明の一実施形態を示す磁界発生部材(マグネットローラ)及び磁性粒子担持体(現像ローラ)の軸方向の断面図である。 図1の磁界発生部材の周方向の断面図である。 図1の磁界発生部材が備える本体部の本体溝付近の拡大断面図である。 図3の本体溝の係止凹部付近の拡大断面図である。 図1の磁界発生部材の本体部を成形する金型の概略構造を示す断面図である。 図5の金型における離型時の概略動作(1)を示す断面図である。 図5の金型における離型時の概略動作(2)を示す断面図である。 図1の磁界発生部材における磁場配向の説明図である。 (a)は、図1の磁界発生部材の一方の端部を示す軸方向の断面図であり、(b)は、(a)の点線枠内を拡大した、本体溝の一方の端部近傍の拡大断面図である。 (a)は、図1の磁界発生部材が備える溝形部材の斜視図であり、(b)は、(a)の溝形部材の横方向の断面図である。 図10の溝形部材の係止凸部付近の拡大断面図である。 図3の本体溝に、図10の溝形部材が嵌め込まれた状態を示す説明図である。 図12の係止凸部と係止凹部との嵌合状態を示す説明図である。 図1の磁界発生部材の磁気力の強さを模式的に示す説明図である。 図1の磁界発生部材が備える溝形部材の変形例の構成の斜視図である。 図15の溝形部材を備えた、本発明の他の実施形態を示す磁界発生部材の周方向の拡大断面図である。 本発明のさらに他の実施形態を示す磁界発生部材の周方向の拡大断面図である。 本発明の一実施形態を示す現像装置及びプロセスカートリッジの断面図である。 現像剤に含まれる磁性粒子(磁性キャリア)の断面図である。 本発明の一実施形態を示す画像形成装置の断面図である。 実施例1で用いた磁界発生部材の周方向の拡大断面図である。 実施例2で用いた磁界発生部材の周方向の拡大断面図である。 実施例3で用いた磁界発生部材の周方向の拡大断面図である。 実施例4で用いた磁界発生部材の周方向の拡大断面図である。
(磁界発生部材の実施形態)
以下に、本発明に係る磁界発生部材の一実施形態としてのマグネットローラについて、図1〜図14を参照して説明する。
マグネットローラ133は、図1に示すように、それを内包するように成形された円筒形状の現像スリーブ132とともに、磁性粒子担持体としての現像ローラ115を構成する。そして、マグネットローラ133は、該現像ローラ115の外表面上に、トナーと磁性キャリア135(図19に示す)とを含んだいわゆる二成分現像剤(以下、現像剤という)を担持するための磁気力を生じさせる。本実施形態において、従来あった芯金は図示していないが、勿論芯金を備えた構成であってもよい。
マグネットローラ133は、各図に示すように、円柱状の本体部140と、本体部の溝としての本体溝144と、補強部材としての溝形部材142と、磁石成形体としての希土類マグネットブロック141と、を備えている。
本体部140は、磁性材料を用いて円柱状に成形されている。本体部140に用いられる磁性材料としては、磁性粉に高分子化合物を混合したいわゆるプラスチックマグネット若しくはゴムマグネットを用いることができる。磁性粉としては、Srフェライト又はBaフェライトを用い、高分子化合物としては6PA又は12PA等のPA(ポリアミド)系材料、EEA(エチレン・エチル共重合体)又はEVA(エチレン・ビニル共重合体)などのエチレン系化合物、CPE(塩素化ポリエチレン)等の塩素系材料、NBR等のゴム材料を使用することができる。また、前記プラスチックマグネットに芳香族骨格を有する繊維状ポリマーを混合分散してもよい。その含有率が低いとソリ改善効果が認められないが、逆に、その含有率が高すぎると射出成形できなくなる。前記繊維状ポリマー含有率は、好ましくは、0.01wt〜7.5wt%であるが、この配合率に限定されるものではない。
芳香族骨格を有する繊維状ポリマーとしては、全芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)、全芳香族ポリエステル繊維(ポリアリレート繊維)、PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維が挙げられる。これらの繊維状ポリマーはスーパー繊維と呼ばれており、高強力、高弾性率、高耐熱性とあらゆる面で優れた特性を示す。
全芳香族ポリアミド繊維(アラミド繊維)は、通常のナイロンと違ってベンゼン環を含み、これをアミド結合で結んだ固い構造の高分子を原料としている。普通のナイロンを脂肪族ナイロン、アラミドを芳香族ナイロンと呼ぶこともある。アラミド繊維には分子骨格が全体に直線状のパラ型タイプと、ジグザグ状のメタ型タイプに大別される。パラ型タイプは非常に強く、引張り強さはナイロンの約2.5倍ある。ポリエステル並みの繊維性能(強伸度、弾性率、比重など)を持ち、空気中で溶融せず、400℃で始めて分解、炭化を開始する。パラ型タイプは、ポリパラフェニレンテレフタラミド(PPTA)(ケブラー、東レ社製)、ポリパラフェニレンテレフタラミド(PPTA)(トワロン、帝人社製)、コポリパラフェニレン・3.4‘オキシジフェニレン・テレフタラミド)等が知られている。メタ型タイプとしては、ポリメタフェニレンイソフタラミド(MPIA)(コーネックス、帝人社製)が知られている。全芳香族ポリエステル繊維(ポリアリレート繊維)は、ベンゼン環などで構成され、その結合部分がエステル結合からなる高分子を溶融紡糸法により繊維にしたものである。原料の高分子は液晶高分子であり、繊維形状にしたものは熱処理して強度を向上させている。この繊維は、強度が普通のポリエステルの約4倍あり、伸びなどの変形が非常に小さく、更に吸湿性が低い、摩耗に強い、切断しにくい、衝撃吸収性に優れるなどの特徴がある。ポリアリレート繊維は、「クラレのベクトラン」が世界で唯一生産されている。PBO(ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール)繊維(ザイロン、東洋紡社製)は、引っ張り強さはナイロンの約5倍、弾性率も炭素繊維に匹敵する高い性能を持つ。
本体部140は、その外周面上に、長手方向(即ち、軸方向)に沿う直線状の本体溝144が設けられており、また、本体部140の両端面から同軸に突出する軸部145、145が一体に成形されている。また、本体部140は、円柱の一部が軸方向に沿ってカットされて、その外周面の一部が平面状に形成されていてもよい。
本体溝144は、図1〜図3に示すように、本体部140の外周面に軸方向に沿って且つ本体部140の全長に亘って直線状に設けられた凹状溝である。本体溝144は、マグネットローラ133が後述する現像装置113(図18に示す)に組み込まれたときに、後述する感光体ドラム108と相対するように(即ち、現像磁極の位置に)配置されている。
本体溝144は、軸方向と直交する断面(即ち、横断面)が全長に亘って同一の略矩形状に形成されている。即ち、本体溝144は、底面1441と、該底面1441の幅方向(図2における左右方向)に相対する縁部に略垂直に連なる一対の側面1442、1442と、で構成されている。一対の側面1442、1442は、底面1441に対して垂直に、又は、底面1441から本体部140の外周面に向かうにしたがって互いの間隔が徐々に広がるように、即ち、テーパ状に形成されている(図3のθ1≧90度)。本体溝144をテーパ状に形成することにより、溝形部材142が嵌め込みやすくなる。一対の側面1442、1442における本体溝144の開口近傍には、一対の係止凹部1443、1443が設けられている。
一対の係止凹部1443、1443は、互いに相対するように配置された窪み部であり、つまり、係止凹部1443は、本体溝144の開口から見てアンダーカット形状となる。係止凹部1443は、図4に示すように、横断面が、先端を底面1441側に向けたくさび形状に形成されている。係止凹部1443は、本体部140の軸方向に沿い、側面1442の全長に亘って設けられている。係止凹部1443は、係止面1443aと、傾斜面1443bと、で構成されている。なお、図4は、一方の係止凹部1443のみを示すものであるが、他方の係止凹部1443についても、一方の係止凹部1443と同様の構成である。
係止面1443aは、狭幅の平面であり、底面1441と略平行に向かい合うよう形成されている。即ち、係止面1443aは、底面1441側に向けられている。係止面1443aの幅方向(図4の左右方向)に相対する両縁部のうち一方の縁部は、側面1442に連接され、また、係止面1443aの他方の縁部は、一方の縁部より側面1442の内側に奥まって配置されている。係止面1443aの幅が小さすぎると、後述する溝形部材142の係止凸部1424との係止が弱くなって、溝形部材142の脱落防止効果が低下し、幅が大きすぎると、該幅に見合う大きな係止凸部1424が必要になって、溝形部材142を本体溝144に嵌め込むときに、本体溝144を幅方向に広げる強い応力が加わって、本体部140の破損の恐れがある。そのため、係止面1443aの幅は、マグネットローラ133の構成(材質や形状等)によって適切な値に設定する必要がある。本実施形態においては、係止面1443aの幅を0.05mmとしている。
傾斜面1443bは、本体溝144の開口側に向けて、側面1442に対して所定の傾斜角度α1に傾斜された平面である。傾斜面1443bの幅方向(図4の上下方向)に相対する両縁部のうち一方の縁部は、上述した係止面1443aの他方の縁部に連接され、また、傾斜面1443bの他方の縁部は、側面1442に連接されている。即ち、傾斜面1443bは、係止面1443aから底面1441に向かうにしたがって徐々に側面1442の内側(即ち、奥まった位置)から側面1442に近づくように形成されている。
本体部140は、図5〜図7に示す構造の成形金型を用い、射出磁場成形によって製造されている。本体溝144の形状は、金型の該当位置にスライド駒159A、159B、159Cを配置して形成している。スライド駒159A、159Bと、スライド駒159Cと、は図示しないT溝構造で互いに移動可能に構成されている。この成形金型は、図5に示す状態において射出成形が完了すると、図6に示すように、スライド駒159Cが上方向に移動したのち、スライド駒159A、159Bはそれぞれ本体溝144内側のアンダーカットが回避できる所定の位置まで移動する。それから、図7に示すように、スライド駒159A、159B、159Cの全体が上方向に移動して、本体溝144が形成される。次に、固定側の入子160A、160Bは固定されたまま移動せずに、可動側の入子161C、161Dと、スライド駒159A、159B、159Cと、エジェクタピン160と、本体部140と、が図7の右方向に移動する(型開き)。そして、エジェクタピン160が本体部140を押し出して取り外す(エジェクト)ことで、本体部140を得ることができる。スライド駒159A、159Bには、いわゆる抜き勾配(テーパ角度)を3〜10度程度付けていてもよい。この抜き勾配により一対の側面1442、1442がテーパ状に形成される。スライド駒159A、159B、159Cの形状によって所望の本体溝144の形状を得ることができる。
本体部140の磁場配向(磁気異方性)の向き143は、図8に示すように、一方向の場合には、本体溝144の底面1441と略平行且つ軸方向と略直交にされている。等分4極の場合にも、ある一方向が本体溝144の底面1441と平行且つ軸方向と直交にされていることが望ましいが、それに限定されるものではない。
溝形部材142は、一般的なプラスチック材料を成形して得られ、又は、金属材料を曲げ加工して得られる。溝形部材142は、後述する希土類マグネットブロック141にその全長に亘って取り付けられる。また、溝形部材142は、本体溝144に沿って嵌め込まれる。溝形部材142は、プラスチック材料または金属材料いずれにおいても非磁性材質を用いた方が、それに内包する希土類マグネットブロック141の磁極において、本体溝144に固定されたときの本体部140の外表面におけるピーク磁束密度(即ち、外表面法線方向の磁気力)が高くなるので、現像剤に含まれる磁性キャリア135の付着に有利となるが、磁性材質でも何ら問題ない。
溝形部材142によるマグネットローラ133の剛性向上には、金属材料の方が有利である。非磁性金属材料のうち更に、SUS301やSUS304のバネ材が特性とコストの面から有利である。更にSUS301バネ材の中でも、1/2H(310HV以上)や3/4H(370HV以上)やH(430HV以上)やEH(490HV以上)が望ましいが、硬度が高くなるに連れて曲げ加工時に曲げ部分等にクラックが入りやすくなるので注意が必要になる。SUS304バネ材では、1/2H(250HV以上)や3/4H(310HV以上)、H(370HV以上)のいずれも問題なく使用できる。磁性金属材料ではSUS420J2(247HV以下)が使用される。
溝形部材142の肉厚は、溝形部材142の材質や本体部140の形状などによって適正値が異なる。薄すぎると、補強効果が得られない。補強効果を高めるには厚くする方が有利であるが、厚すぎると希土類マグネットブロック141による所望の磁気力を得にくくなる。本実施形態においては、0.3mm厚のSUS301−3/4Hを用いている。
溝形部材142の長さは、図9に示すように、本体溝144に嵌め込まれたときに該本体溝144の端部144aとの間に、少なくとも所定の間隔W1が設けられるように、本体溝144より若干短く形成されている。なお、図9は、本体溝144の一方の端部のみを示すものであるが、他方の端部についても同様の構成である。溝形部材142は、図10に示すように、床部1421と一対の壁部1422、1422とを備えており、横断面が全長に亘って同一のコの字状に形成されている。また、床部1421と一対の壁部1422、1422とによって、溝形部材溝1423が形成されており、該溝形部材溝1423内に希土類マグネットブロック141が圧入又は接着されて固定される。
床部1421は、その幅が、本体溝144の底面1441の幅とほぼ同一に形成された長方形の平板である。床部1421の長さは、底面1441の長さより、所定の長さ(即ち、間隔W1の2倍以上)短く形成されている。この所定の長さは、環境条件の変化などにより本体部140又は溝形部材142の長さが変化(膨張又は収縮)した場合に、床部1421の長さが、底面1441の長さを超えないように、つまり、溝形部材142が本体溝144からはみ出さないように、適宜定められる。本実施形態において、所定の間隔W1は1.0mmとしている。
一対の壁部1422、1422は、床部1421の幅方向に相対する両長辺から略垂直に立設された長方形の平板である。床部1421と一対の壁部1422、1422とがなす角度θ2は、本体溝144の底面1441と一対の側面1442、1442とがなす角度θ1と同じにされている。また、壁部1422の高さは、本体溝144の底面1441から係止凹部1443の他方の縁部(底面1441寄りの縁部)までの長さと同じに形成されている。また、一対の壁部1422の長さは、床部1421の長さと同じに形成されている。
溝形部材142の幅方向に相対する一対の縁部(即ち、一対の壁部1422、1422それぞれにおける床部1421に連接された端部(基端部)とは反対側の端部(先端部))には、一対の係止凸部1424、1424が、溝形部材142の長手方向(即ち、本体部140の軸方向)に沿い全長に亘って設けられている。
一対の係止凸部1424、1424は、図11に示すように、溝形部材142の幅方向に相対する一対の縁部を、それぞれ互いに離れる方向に向けて折り曲げられて形成されている。この折り曲げ角度α2は、上述した側面1442に対する傾斜面1443bの傾斜角度α1と同一にされている。また、一対の係止凸部1424、1424における傾斜面1443bと相対する外面1424bの幅が、傾斜面1443bの幅と同じにされている。即ち、一対の係止凸部1424、1424は、それぞれ傾斜面1443bに沿うように折り曲げられて形成されている。また、上記外面1424bとは反対側の内面1424c(即ち、溝形部材溝1423側の面)は、後述する希土類マグネットブロック141との間に間隔が設けられている。一対の係止凸部1424、1424は、折り曲げ箇所が真直に延びることで、互いに近づく方向に弾性変形可能に形成されている。なお、図11は、一方の係止凸部1424のみを示すものであるが、他方の係止凸部1424についても同様の構成である。
係止凸部1424の先端には、係止受面1424aが設けられている。係止受面1424aは、幅が溝形部材142の厚みと同じで且つ長さが溝形部材142の壁部1422の長さと同じに形成されている。係止受面1424aは、本体溝144の開口側を向けられている。一対の係止凸部1424、1424は、溝形部材142が本体溝144に嵌め込まれたとき、一対の係止凹部1443、1443と嵌合される。そして、これらが嵌合されると、係止受面1424aと係止面1443aとが当接して互いに係止する。
溝形部材142は、図12、図13に示すように、本体溝144に嵌め込まれている。つまり、床部1421の外面(即ち、溝形部材溝1423とは反対側の面)が、該底面1441に強く押しつけられることなく当接するように配置され、一対の壁部1422の外面が、一対の側面1442に強く押しつけられることなく当接するように配置され、また、一対の係止凸部1424、1424と一対の係止凹部1443、1443との嵌合においても、係止受面1424aと係止面1443aとが互いに強く押しつけあうことがない程度に当接されており、溝形部材142は、がたつきが生じない程度に本体溝144に収容されている。
換言すると、(1)溝形部材142における床部1421の外面、一対の壁部1422、1422の外面、並びに、一対の係止凸部1424、1424の係止受面1424a及び外面1424b、を横断面方向に結ぶ外形と、(2)本体溝144における底面1441、一対の側面1442、1442の底面1441から係止凹部1443までの部分、及び、一対の係止凹部1443、1443、を横断面方向に結ぶ外形と、が同一になるように、溝形部材142及び本体溝144が形成されている。
そして、このような構造により、溝形部材142が本体溝144内に固定されずに嵌め込まれて保持されているので、環境条件の変化などにより本体部140又は溝形部材142が膨張又は収縮したときに、互いに当接しあう上記各面が摺動して、溝形部材142における本体溝144内での長手方向の相対的移動が可能となる。なお、説明の便宜上、図13において、本体溝144と溝形部材142との間には隙間が設けられているが、実際には、互いに当接されている。
希土類マグネットブロック141は、溝形部材142とほぼ同じ長さで、図2に示すように、その横断面が溝形部材溝1423の横断面に沿う矩形状となる長尺の棒状に成形されている。希土類マグネットブロック141は、該溝形部材溝1423内に圧入あるいは接着されて固定される。即ち、希土類マグネットブロック141の全長に亘って溝形部材142が取り付けられる。そして、希土類マグネットブロック141は、溝形部材142とともに本体溝144に収容されて、希土類マグネットブロック141が感光体ドラム108と相対するように本体部140(即ち、現像ローラ115)が配置される。この希土類マグネットブロック141は、現像磁極をなすものであり、現像スリーブ132即ち現像ローラ115の外表面上に磁気力を生じて、現像スリーブ132と感光体ドラム108との間に磁界を形成する。この希土類マグネットブロック141は、該磁界によって磁気ブラシ(即ち、現像剤の穂立ち)を形成することで、現像スリーブ132の外表面に吸着された現像剤のトナーを感光体ドラム108に受け渡すようになっている。このように、希土類マグネットブロック141は、現像スリーブ132の外表面に付着した現像剤のトナーを感光体ドラム108に受け渡す現像領域131(図18)を前述した現像スリーブ132の外表面に形成する。
希土類マグネットブロック141は、希土類磁性体よりなる磁性粒子で構成された磁性粉を含む磁石コンパウンドを、磁場中でプレス金型内に充填し、圧縮成形して得られる。圧縮成形は、結合樹脂が少量で成形可能であるため、磁性粉の配合比率を高めることができる。また、圧縮成形によって、希土類マグネットブロック141の成形密度を高めることができるため、高磁力化には優れた工法である。しかし結合樹脂の量が少ないため、強度は不足する傾向がある。
圧縮成形に用いられる磁石コンパウンドは、角のとれた平均粒径80〜150μmであって、嵩密度が、3.3g/cm3〜4.0g/cm3の磁性粉と熱可塑性樹脂微粒子から構成されている。圧縮成形された磁石コンパウンドはその後加熱されて、熱可塑性樹脂微粒子が溶融することで磁性粉との結合力が増大する。
磁石コンパウンドにおける磁性粉の配合比率は、好ましくは、90〜99wt%であり、さらに好ましくは、92〜97wt%である。磁性粉の含有量が少なすぎると、磁気特性の向上が図れず、また、磁性粉の含有量が多すぎると、結合樹脂の含有量が少なくなり、マグネットブロックの成形性が低下(割れなどの発生)する。
あるいは希土類マグネットブロック141は、磁石コンパウンドを磁場中で射出成形して得られる。射出成形は、圧縮成形よりも結合樹脂の量が多く必要となり、磁性粉の配合比率を高めにくい。また結合樹脂を高温で溶融させるため、希土類元素を含んだ磁性粉は熱減磁する。このため高磁力の点からは圧縮成形に劣る。しかし結合樹脂の量が多く、溶融固化させているため結合力は強く、強度アップには優れた工法である。
射出成形される磁石コンパウンドは、角のとれた平均粒径80〜150μmであって、嵩密度が、3.3g/cm3〜4.0g/cm3の磁性粉と熱可塑性樹脂から構成されている。射出成形では溶融した熱可塑性樹脂内に、希土類元素を含んだ磁性粉が分散した状態で成形され、冷却固化される。圧縮成形よりも高強度な希土類マグネットブロックを得ることができる。
磁石コンパウンドにおける磁性粉の配合比率は、好ましくは、80〜95wt%であり、さらに好ましくは、87〜93wt%である。磁性粉の含有量が少なすぎると、磁気特性の向上が図れず、また、磁性粉の含有量が多すぎると流動性が低下して射出成形されにくくなる。
磁性粉は、高磁力化(13MGOe以上)が可能な希土類磁性体よりなる磁性粒子で構成されている。希土類磁性体は、好ましくは、希土類元素と遷移金属とを含む合金よりなる次の(i)〜(iii)のものであるが、特に、(i)が好ましい。
(i)R(ただし、RはYを含む希土類元素のうち少なくとも1種である)と、Feを主とする遷移金属と、Bとを基本成分とするもの(R−Fe−B系合金といわれているもの)。代表的なものとしては、Nd−Fe−B系合金、Pr−Fe−B系合金、Nd−Pr−Fe−B系合金、Ce−Nd−Fe−B系合金、Ce−Pr−Nd−Fe−B系合金、及び、これらにおけるFeの一部をCo、Niなどのほかの遷移金属で置換したものがあげられる。
(ii)Smを主とする希土類元素と、Coを主とする遷移金属と、を基本成分とするもの(Sm−Co系合金といわれているもの)。代表的なものとしては、SmCo5、及び、Sm2TM17(TMは遷移金属)があげられる。
(iii)Smを主とする希土類元素と、Feを主とする遷移金属と、Nを主とする格子間元素と、を基本成分とするもの(Sm−Fe−N系合金といわれているもの)。代表的なものとしては、Sm2TM17合金を窒化して作製したSm2Fe173があげられる。
前記希土類元素としては、Y、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Lu、ミッシュメタルなどがあげられ、そして、これらを1種または2種以上含むことができる。また、遷移金属としては、Fe、Co、Niなどがあげられ、そして、これらを1種または2種以上含むことができる。また、磁気特性を向上させるために、磁性粉には、必要に応じ、B、Al、Mo、Cu、Ga、Si、Ti、Ta、Zr、Hf、Ag、Zn等を含有させることもできる。
磁性粉を構成する磁性粒子の体積平均粒径は、好ましくは、80〜150μmであり、さらに好ましくは、90〜140μmである。前記平均粒径の測定は、シスメックス株式会社製のMastersizer2000のDRYユニットで測定される。
熱可塑性樹脂微粒子の平均粒径は、好ましくは、前記磁性粉の磁性粒子の平均粒径の1/10以下である。このように、平均粒径が、前記磁性粉の磁性粒子の1/10以下であると、磁石成形体の成形密度を高くすることが可能になり、そのために、磁気特性を向上させることができる。
熱可塑性樹脂微粒子は、好ましくは、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子である。このように、熱可塑性樹脂微粒子が乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子であると、圧縮成形物の高密度化が可能になり、そのために、磁気特性をさらに向上させることができる。また、このように、球状の微粒子とすると、磁性粉への被覆面積が向上するので、磁石成形体表面への磁性粉の露出面積が低減でき、そのために、防錆効果が生じる。
前記熱可塑性樹脂微粒子を構成する熱可塑性樹脂は、例えば、ポリスチレン、ポリクロロエチレン、ポリビニルトルエン等のスチレン系化合物及びその置換体よりなる単重合体、並びに、スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタレン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル重合体、スチレン−ビニルメチルエーテル重合体、スチレン−ビニルメチルケトン重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン-イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体等のスチレン系共重合体があげられる。また、前記「熱可塑性樹脂」は、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリビニルブチルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、フェノール樹脂、エポキシポリオール系樹脂等の樹脂であってもかまわない。これらの樹脂は、1種又は2種以上混合して使用することができる。
前記熱可塑性樹脂微粒子は、前述したように、結合樹脂(バインダー)として用いられるものであるが、例えば、ポリエステル、ポリオ−ル等の熱可塑性樹脂に帯電制御剤(CCA)、顔料、低軟化点物質(ワックス)を分散混合し、その周囲にシリカ、酸化チタン等の物質を外添して、流動性を高めたものである。顔料の添加量は、1〜20wt%、好ましくは、5〜10wt%である。帯電制御剤は、磁石粒子と熱可塑性樹脂微粒子の分散性を向上するために添加される。帯電制御剤の添加量は、1〜20wt%、好ましくは、0.5〜10wt%である。離型剤は、成形後の型離れ性を良くするために添加される。離型剤の添加量は、1〜20wt%、好ましくは、2〜10wt%である。この熱可塑性樹脂微粒子153は、マイナスに帯電しやすく、かつ流動性に優れるので、磁性粉との静電気的付着力に優れ、磁石粒子間の隙間を埋めることが十分可能になる。
前記熱可塑性樹脂微粒子には、外添剤としては、例えば、酸化アルミニウム、酸化チタン、チタン酸ストロンチウム、酸化セルウム、酸化マグネシウム、酸化クロム、酸化スズ、酸化亜鉛等の金属酸化物、窒化ケイ素等の窒化物、炭化ケイ素等の炭化物、硫酸カルシウム、硫酸バリウム、炭酸カルシウム等の金属塩、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム等の脂肪酸金属塩、カーボンブラック、及び、シリカを挙げることができる。外添剤の粒径は、通常0.1〜1.5μmの範囲であり、添加量としては、外添前100重量部に対し、好ましくは、0.01〜10重量部、さらに好ましくは、0.05〜5重量部である。これらの外添剤は、単独で用いてもよいが、複数を併用しても構わない。また、これらの外添剤は、好ましくは、疎水化処理されたものである。
前記顔料は、例えば、カ−ボンブラック、ランプブラック、マグネタイト、チタンブラック、クロムイエロー、群青、アニリンブルー、フタロシアニンブル−、フタロシアニングリーン、ハンザイエローG、ローダミン6G、カルコオイルブルー、キナクリドン、ベンジジンイエロー、ローズベンガル、マラカイトグリーンレーキ、キノリンイエロー、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・ブルー5:1、C.I.ピグメント・ブルー15:3、カ−ミン等を挙げることができる。
また、前記熱可塑性樹脂微粒子には、その内部に低軟化物質を内添することも可能である。かかる低軟化物質としては、パラフィンワックス、ポリオレフィンワックス、フィッシャートロピッシュワックス、アミドワックス、高級脂肪酸、エステルワックス及びこれらの誘導体又はこれらのグラフト/ブロック化合物等をあげることができる。この様な低軟化物質を添加する場合は、5〜30質量%程度添加することが好ましい。
希土類マグネットブロック141は、最高磁束密度が100〜130mTとなり、従来のプラスチックマグネット(最高磁束密度が80〜120mT程度)よりも高磁力化(13〜16MGOe)されている。希土類マグネットブロック141は、着磁された後に溝形部材溝1423に圧入或いは接着されてもよく、または、溝形部材溝1423に圧入或いは接着された後に着磁されてもよい。また、本実施形態においては、マグネットブロックとして、希土類元素を含むものを用いているが、これに限定されるものではなく、必要な磁気力が得られるものであれば、その材料は任意である。
溝形部材142と希土類マグネットブロック141とはそれぞれ異なる材料によって形成されているため、互いに異なる線膨張係数を有する。しかしながら、溝形部材142は、希土類マグネットブロック141に比べてはるかに剛性が高いため、これら部材間の線膨張係数の違いによる溝形部材142の反りは発生しない、又は、無視できる程度に小さい。
マグネットローラ133には、図14に模式的に示す磁気力を発生させる複数の固定磁極(現像磁極として希土類マグネットブロック141を含み、他は不図示)が設けられている。図14に示す線Bは、各磁極が生じるマグネットローラ133の外周面における法線方向に向かう磁気力(磁束密度)の大きさを模式的に表したものであり、線Bがマグネットローラ133の外表面から離れているほど、磁気力が大きいことを示している。特に、線Baは、希土類マグネットブロック141の生じる磁気力(磁束密度)の大きさを示している。
マグネットローラ133に設けられた現像磁極を除く固定磁極は、本体部140の一部がN極又はS極に直されて形成されている。固定磁極は、マグネットローラ133の長手方向に沿って延在しているとともに、該マグネットローラ133の全長に亘って設けられている。
一つの固定磁極は、現像装置113が備える攪拌スクリュー118と相対するように配置される。この一つの固定磁極は、汲み上げ磁極をなしており、現像スリーブ132即ち現像ローラ115の外表面上に磁気力を生じて、現像剤を現像スリーブ132の外表面に吸着する。
前述した汲み上げ磁極と本体溝144との間には、少なくとも一つの固定磁極が設けられている。この少なくとも一つの固定磁極は、現像スリーブ132即ち現像ローラ115の外表面上に磁気力を生じて、現像前の現像剤を感光体ドラム108に向けて搬送する。
これら固定磁極は、現像スリーブ132の外表面に磁気力を生じさせる。すると、現像剤に含まれる磁性キャリア135が該固定磁極で生じる磁力線に沿って互いに重なり合い、現像スリーブ132の外表面上に立設(穂立ち)する。このように、磁性キャリア135が磁力線に沿って複数重なって現像スリーブ132の外表面上に立設する状態を、磁性キャリア135が現像スリーブ132の外表面上に穂立ちするという。そして、この穂立ちした磁性キャリア135に前述したトナーが吸着する。則ち、現像スリーブ132は、マグネットローラ133の磁力により外表面に現像剤を吸着する。
また、マグネットローラ133には、現像ローラ115の外表面に生じる磁気力を弱めて、現像剤を現像ローラ115外表面から落下させるための剤切れ極(不図示)が、上述の現像磁極と略対向する位置に設けられている。この剤切れ極は、マグネットローラ133の長手方向に沿って延在しているとともに、該マグネットローラ133の全長に亘って設けられている。
本実施形態において、本体部140は、外径が8.5mm、全長が313mm、そして、本体溝144は、長さが313mm、底面1441の幅が2.70mm、底面1441と一対の側面1442、1442とがなす角度が90度、に成形されている。一対の係止凹部1443、1443は、係止面1443aの幅が0.05mm、傾斜面1443bの幅が0.3mm、傾斜面1443bの側面1442に対する傾斜角度が10度、に形成され、且つ、傾斜面1443bの他方の端部が、底面1441から1.6mmの箇所に配置されている。また、溝形部材142は、0.3mm厚のSUS301−3/4Hを用いて、床部1421の長さが311mmで幅が2.70mm、一対の壁部1422の長さが311mmで高さが1.9mm、に成形されている。一対の係止凸部1424、1424は、溝形部材142の幅方向に相対する一対の端部の先端から0.3mmの箇所を、互いに離れる方向に向けて折り曲げ角度10度となるように折り曲げて形成されている。上記一対の端部の先端には、幅が0.3mm、長さが311mm、の係止受面1424aが形成されている。溝形部材142は、その両端部と本体溝144の両端部との間に1.0mmの間隔をあけるようにして、本体溝144に嵌め込まれている。また、希土類マグネットブロック141は、幅が2.1mm、高さが2.15mm、長さが311mm、に成形されている。これら各寸法は一例であり、構成等に応じて適宜定められる。
次に、上述したマグネットローラ133の組立方法の一例について説明する。
まず、本体部140を上述した金型を用いて射出磁場成形する。また、これと平行して、溝形部材142の溝形部材溝1423に、希土類マグネットブロック141を圧入して固定する。
そして、上記希土類マグネットブロック141が圧入された溝形部材142を、床部1421の外面と本体溝144の底面1441とを向き合わせた状態で、本体溝144の開口に挿入する。溝形部材142の挿入が進むと、溝形部材142の一対の係止凸部1424、1424が、本体溝144の一対の側面1442、1442に当接して、互いに近づく方向に弾性変形する。そして、さらに挿入が進んで、床部1421の外面と本体溝144の底面1441とが当接すると、それと同時に、一対の係止凸部1424、1424が一対の係止凹部1443、1443に到達してそれらの弾性変形が元に戻り、一対の係止凸部1424、1424と一対の係止凹部1443、1443とが嵌合されるとともに、係止受面1424aと係止面1443aとが当接される。このようにして、溝形部材142が本体溝144に嵌め込まれる。
最後に、現像ローラ115として必要な固定磁極を電磁石タイプの着磁ヨークで着磁して、マグネットローラ133が完成する。
このようにして組み立てられたマグネットローラ133は、溝形部材142が本体溝144に嵌め込まれており、即ち、溝形部材142が本体溝144内にがたつき無く且つ固定されずに保持されており、また、一対の係止凸部1424、1424と係止凹部1443、1443とが互いに嵌合されて、係止受面1424aと係止面1443aとが当接されており、これによって、溝形部材142は、床部1421と本体溝144の底面1441とが離れる方向の移動が規制されるとともに、本体溝144の長手方向への移動(摺動)が可能となる。また、溝形部材142を本体溝144に嵌め込む際に、一対の係止凸部1424、1424が弾性変形することにより、本体部140の変形を防ぐことができる。
以上より、本発明によれば、円柱状の本体部140と、前記本体部140の外周面に軸方向に沿って凹状に設けられた本体溝144と、前記本体溝144に沿って嵌め込まれる横断面がコの字状の溝形部材142と、前記溝形部材142の溝1423内に配置される長尺の希土類マグネットブロック141と、を有するマグネットローラ133において、前記本体溝144が、底面1441と一対の側面1442、1442とで構成され、前記一対の側面1442、1442のそれぞれには、前記溝形部材142の幅方向に相対する一対の縁部の先端である係止受面1424aを係止するように前記底面1441側に向けて形成された係止面1443aが、前記本体部140の軸方向に沿って設けられているので、(1)溝形部材142が本体溝144に嵌め込まれることにより、マグネットローラ133の剛性向上を図ることができ、(2)そして、係止面1443aと係止受面1424aとが互いに係止することにより、溝形部材142における本体溝144の底面1441から離れる方向の移動が規制され、そのため、溝形部材142の本体溝144からの脱落を防止でき、(3)さらに、溝形部材142が本体部140の溝に単に嵌め込まれている(即ち、接合や圧入などによって本体部の溝内に固定されていない)ことにより、環境条件の変化に伴う各部材の膨張又は収縮によって、溝形部材142の長さが本体部の溝の長さに対して相対的に変化した場合においても、溝形部材142と本体溝144とが互いに摺動して該溝形部材142の長さの変化を本体溝144の長手方向(即ち、本体部140の軸方向)に沿って逃がすことができ、そのため、部材間の線膨張係数の違いによる反りを防止できる。また、本体溝144の形状によって溝形部材142を本体溝144内に嵌め込むこと、即ち、保持することができるので、接着剤などの接合部材や溝形部材を本体部の溝内に押しつける付勢部材などが不要となり、これら接合部材や付勢部材に係る材料及び工数を削減でき、そのため、マグネットローラ133を安価に提供できる。
また、前記一対の側面1442、1442のそれぞれには、横断面が前記底面1441側に先端を向けたくさび形状の係止凹部1443が、前記本体部140の軸方向に沿って設けられ、前記係止凹部1443が、前記係止面1443aと、前記係止面1443aに連接され且つ前記側面1442に対して本体溝144の開口側に向けて傾斜された傾斜面1443bと、で構成され、そして、前記溝形部材142には、前記係止凹部1443と嵌合されるように溝形部材142の幅方向に相対する一対の縁部を前記傾斜面1443bに沿って互いに離れる方向に向けて折り曲げて形成された一対の係止凸部1424、1424が、前記本体部140の軸方向に沿って設けられているので、係止凸部1424を備えた溝形部材142を容易に形成することができるとともに、溝形部材142を本体溝144に嵌め込む過程において、一対の係止凸部1424、1424のそれぞれが、一対の側面1442、1442に当接されて互いに近づく方向に弾性変形されたのち、一対の係止凹部1443、1443の位置に到達すると、それぞれが復元して一対の係止凹部1443、1443に嵌合され、そのため、溝形部材142を本体溝144に容易に嵌め込むことができるとともに、本体部140の破損を防止できる。
また、溝形部材142は、本体溝144に嵌め込まれているだけなので、本体部140から磁石ユニット145を容易に取り外すことができ、溝形部材142及び希土類マグネットブロック141のリサイクル性を向上できる。
本実施形態において用いた溝形部材142は、床部1421及び一対の壁部1422、1422の外面がそれぞれ平面状に形成されていたが、これに限定されるものではない。例えば、図15に示す溝形部材142Aは、床部1421A及び一対の壁部1422Aの外面に、それぞれの長手方向に沿い全長に亘って複数の凸条147が設けられている。なお、図中、上述した本実施形態と同一の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
このように、溝形部材142Aの外面に長手方向に沿う複数の凸条147を設けることにより、図16に示すように、マグネットローラ133Aにおいて、溝形部材142Aと本体溝144の底面1441及び一対の側面1442、1442との接触面積を少なくして、溝形部材142Aが本体溝144の長手方向(即ち、本体部140の軸方向)に沿って移動する際の摩擦抵抗を減少させることができ、そのため、該溝形部材142Aの長さの変化を本体溝144の長手方向に沿って効率的に逃がすことができ、部材間の線膨張係数の違いによる反りをより防止できる。
さらに、溝形部材142Aでは、複数の凸条147が、溝形部材142Aの全長に亘って設けられているので、溝形部材142Aの剛性を高めることができ、そのため、マグネットローラ133Aの剛性を高めることができる。
また、本実施形態では、本体溝144の一対の側面1442、1442に一対の係止凹部1443、1443を設けるとともに、溝形部材142の両端部を折り曲げて一対の係止凸部1424、1424を設けて、これらを互いに嵌合させるものであったが、これに限定されるものではない。
例えば、図17に示すマグネットローラ133Bは、本体溝144Bの一対の側面1442B,1442Bが、開口側寄りの上部側面1442aと、上部側面1442aより内側に奥まって形成された底面1441側寄りの下部側面1442bと、底面1441と略平行に向かい合うよう形成され且つ上部側面1442aと下部側面1442bとを連接する係止面1442cと、で構成されている。そして、溝形部材142Bの一対の壁部1422B、1422Bが、下部側面1442bと同一高さの平板で構成されている。そして、溝形部材142Bが本体溝144Bに嵌め込まれると、一対の壁部1422B、1422Bのそれぞれの外面が、下部側面1442bに当接され、そして、溝形部材142Bの幅方向に相対する両端部の先端(即ち、係止受面)1424aが、係止面1442cと当接して互いに係止する。なお、図中、上述した本実施形態と同一の箇所には同一の符号を付して説明を省略する。
このような構成にすることで、溝形部材142Bは、床部1421と本体溝144Bの底面1441とが離れる方向の移動が規制されるとともに、本体溝144Bの長手方向への移動(摺動)が可能となることに加え、係止凸部1424や係止凹部1443を不要として、溝形部材142B及び本体溝144Bを簡易な形状にすることができ、そのため、マグネットローラ133Bを安価に提供できる。なお、上記構成においては、本体溝144Bの上部側面1442a、1442aの間隔が、溝形部材142Bの幅(即ち、壁部1422B、1422Bそれぞれの外面の間隔)より小さく形成されており、溝形部材142Bは、本体溝144Bに圧入されるものであるが、この圧入に際して、本体溝144B及び溝形部材142Bが損傷しないように各部材の寸法が定められている。上記構成においては、上部側面1442a、1442aの間隔が、溝形部材142Bの幅より、0.02mm小さくされている。
また、上述したマグネットローラ133Bにおいて、底面1441の幅を上部側面1442a、1442aの間隔と同じにして、下部側面1442b、1442bを底面1441から本体部140の外周面に向かうにしたがって互いの間隔が徐々に広がるテーパ状に形成した構成としても良い。又は、マグネットローラ133Bにおいて、上部側面1442aを本体溝144Bの全長に亘って設けずに、一対の下部側面1442bを底面1441から外周面まで延伸して一対の側面にするとともに、横断面が上部側面1442a及び係止面1442cと同じ形状に形成された複数の突部を、上記一対の側面の外周面寄りの端部に本体溝144Bの長手方向(即ち、本体部140の軸方向)に沿って間隔をあけて設けた構成としても良い。これにより、複数の突部における係止面1442cに相当する面によって、溝形部材142Bの係止受け面1424aが係止されて、上記実施形態と同様に、溝形部材142Bの脱落を防止できるとともに、マグネットローラ133Bの反りを防止できる。このように、磁界発生部材(マグネットローラ)は、一対の側面のそれぞれに、溝形部材の幅方向に相対する一対の縁部の先端を係止するように底面側に向けて形成された係止面が、本体部の軸方向に沿って設けられているものであれば、本発明の目的に反しない限り、その構成は任意である。
(磁性粒子担持体の一実施形態)
以下に、本発明に係る磁性粒子担持体の一実施形態としての現像ローラについて、図1を参照して説明する。
本実施形態の磁性粒子担持体(現像ローラ)115は、後述する画像形成装置101(図20に示す)が備える現像装置113(図18に示す)に組み込まれており、その外表面に、現像剤を担持して、表面に静電像が形成された感光体ドラム108と相対する現像領域131に搬送するためのものである。
現像ローラ115は、図1に示すように、磁界発生部材としての上述の実施形態で示したマグネットローラ133と、このマグネットローラ133を内包する円筒形状の現像スリーブ132と、マグネットローラ133に対して現像スリーブ132を相対的に回転可能に軸支する一対の軸受け155、155、駆動フランジ156及び従動フランジ157と、を備えている。また、現像ローラ115は、従来あった芯金は図示していないが、あっても問題ない。また、マグネットローラ133に代えて、上述のマグネットローラ133A、133Bを備えていても良い。
現像スリーブ132は、マグネットローラ133を内包(収容)して、軸芯回りに回転自在に設けられている。現像スリーブ132は、その内周面がマグネットローラ133の複数の固定磁極に順に相対するように回転される。現像スリーブ132は外表面に粗面化処理(SWB)が施されており、平面形状が楕円形状の凹みが多数設けられている。凹みは、現像スリーブ132の外表面にランダムに多数(複数)配置されている。勿論、凹みは、長手方向が現像スリーブ132の軸方向に沿う凹みと、長手方向が現像スリーブ132の周方向に沿う凹みと、を含んでいる。長手方向が現像スリーブ132の軸方向に沿う凹みが、長手方向が現像スリーブ132の周方向に沿う凹みより多い。さらに、凹みの長手方向の長さ(長径)は、0.05mm以上でかつ0.3mm以下となっており、幅方向の幅(端径)は、0.02mm以上でかつ0.1mm以下となっている。
現像スリーブ132は、例えばアルミニウム、SUS(ステンレス)などを用いて構成されている。加工性、軽さの面でアルミが用いられることが多い。アルミの場合、A6063、A5056、A3003等、SUSの場合、303、304、316などが用いられる。
以上より、本発明によれば、上述した実施形態の磁界発生部材(マグネットローラ)133と、磁界発生部材133を内包して該磁界発生部材133の磁力により外表面に磁性粒子としての現像剤を吸着する現像スリーブ132と、を有する磁性粒子担持体(現像ローラ)115とするので、経時に安定した現像能力を有する小型の磁性粒子担持体(現像ローラ)115を安価に提供することができる。
(現像装置の一実施形態)
以下に、本発明に係る現像装置の一実施形態について、図18を参照して説明する。
本実施形態の現像装置113は、図18に示すように、磁性粒子担持体として上述した実施形態の現像ローラ115と、現像剤供給部材としての現像剤供給部114と、ケース125と、現像剤規制部材としての現像剤規制ブレード116とを備えている。このため、現像装置113は、磁性粒子担持体115、現像剤供給部材114、及び、現像剤規制部材116を少なくとも有している。
現像剤供給部114は、収容槽117と、攪拌部材としての一対の攪拌スクリュー118と、を備えている。収容槽117は、感光体ドラム108と長さが略等しい箱状に成形されている。また、収容槽117内には、該収容槽117の長手方向に沿って延びた仕切壁119が設けられている。仕切壁119は、収容槽117内を第1空間120と、第2空間121とに区画している。また、第1空間120と第2空間121とは、両端部が互いに連通している。
収容槽117は、第1空間120と第2空間121との双方に現像剤を収容する。現像剤は、トナーと、磁性キャリア135とを含んでいる。トナーは、第1空間120と、第2空間121とのうち現像ローラ115から離れた側の第1空間120の一端部に、適宜供給される。トナーは、乳化重合法又は懸濁重合法により製造された球状の微粒子である。なお、トナーは、種々の染料又は顔料を混入・分散した合成樹脂で構成される塊を粉砕して得られても良い。トナーの平均粒径は、3μm以上でかつ7μm以下である。また、トナーは、粉砕加工などにより成形されても良い。
磁性キャリア135は、第1空間120と第2空間121との双方に収容されている。磁性キャリア135の平均粒径は、20μm以上でかつ50μm以下である。磁性キャリア135は、図19に示すように、芯材136と、該芯材136の外表面を被覆した樹脂コート膜137と、樹脂コート膜137に分散されたアルミナ粒子138と、を備えている。
芯材136は、磁性材料としてのフェライトで構成されているとともに、球形に成形されている。樹脂コート膜137は、芯材136の外表面全体を被覆している。樹脂コート膜137は、アクリルなどの熱可塑性樹脂とメラミン樹脂とを架橋させた樹脂成分と、帯電調整剤とを含有している。この樹脂コート膜137は、弾力性と強い接着力を有している。アルミナ粒子138は、外径が樹脂コート膜137の厚みより大きな球形に成形されている。アルミナ粒子138は、樹脂コート膜137の強い接着力で保持されている。アルミナ粒子138は、樹脂コート膜137より磁性キャリア135の外周側に突出している。
攪拌スクリュー118は、第1空間120と第2空間121それぞれに収容されている。攪拌スクリュー118の長手方向は、収容槽117、現像ローラ115及び感光体ドラム108の長手方向と平行である。攪拌スクリュー118は、軸芯周りに回転自在に設けられており、軸芯周りに回転することで、トナーと磁性キャリア135とを攪拌するとともに、該軸芯に沿って現像剤を搬送する。
図示例では、第1空間120内の攪拌スクリュー118は、現像剤を前述した一端部から他端部に向けて搬送する。第2空間121内の攪拌スクリュー118は、現像剤を他端部から一端部に向けて搬送する。
前述した構成によれば、現像剤供給部114は、第1空間120の一端部に供給されたトナーを、磁性キャリア135と攪拌しながら、他端部に搬送し、この他端部から第2空間121の他端部に搬送する。そして、現像剤供給部114は、第2空間121内でトナーと磁性キャリア135とを攪拌し、軸芯方向に搬送しながら、現像ローラ115の外表面に供給する。
ケース125は、箱状に成形され、前述した現像剤供給部114の収容槽117に取り付けられて、該収容槽117とともに、現像ローラ115などを覆う。また、ケース125の感光体ドラム108と相対する部分には、開口部125aが設けられている。
上述した実施形態の現像ローラ115は、第2空間121と、感光体ドラム108との間でかつ前述した開口部125aの近傍に設けられている。現像ローラ115は、感光体ドラム108と収容槽117との双方と平行である。現像ローラ115は、感光体ドラム108と間隔をあけて配されている。
現像剤規制ブレード116は、現像装置113の感光体ドラム108寄りの端部に設けられている。現像剤規制ブレード116は、現像スリーブ132の外表面と間隔をあけた状態で、前述したケース125に取り付けられている。現像剤規制ブレード116は、所望の厚さを越える現像スリーブ132の外表面上の現像剤を収容槽117内にそぎ落として、現像領域131に搬送される現像スリーブ132の外表面上の現像剤を所望の厚さにする。
現像装置113は、現像剤供給部114でトナーと磁性キャリア135とを十分に攪拌し、この攪拌した現像剤を固定磁極により現像スリーブ132の外表面に吸着する。そして、現像装置113は、現像スリーブ132が回転して、複数の固定磁極により吸着した現像剤を現像領域131に向かって搬送する。現像装置113は、現像剤規制ブレード116で所望の厚さになった現像剤を感光体ドラム108に吸着させる。こうして、現像装置113は、現像剤を現像ローラ115に担持し、現像領域131に搬送して、感光体ドラム108上の静電潜像を現像して、トナー像を形成する。
そして、現像装置113は、現像済みの現像剤を、収容槽117に向かって離脱させる。そして、収容槽117内に収容された現像済みの現像剤は、再度、第2空間121内で他の現像剤と十分に攪拌されて、感光体ドラム108の静電潜像の現像に用いられる。
以上より、本発明によれば、磁性粒子担持体(現像ローラ)115、現像剤供給部114、及び、現像剤規制ブレード116を少なくとも有する現像装置113において、前記磁性粒子担持体115が、上述した実施形態の磁性粒子担持体(現像ローラ)115で構成されているので、経時に安定した現像能力を有する小型の現像装置を安価に提供することができる。
(プロセスカートリッジの一実施形態)
以下に、本発明に係るプロセスカートリッジの一実施形態について、図18を参照して説明する。
本実施形態のプロセスカートリッジ106は、図18に示すように、カートリッジケース111と、帯電手段としての帯電ローラ109と、静電潜像担持体としての感光体ドラム108と、クリーニング装置としてのクリーニングブレード112と、上述した実施形態の現像装置113と、を備えている。このため、プロセスカートリッジ106は、現像装置113、静電潜像担持体108、及び、帯電手段109を少なくとも有している。
カートリッジケース111は、装置本体102に着脱自在で、かつ帯電ローラ109と、感光体ドラム108と、クリーニングブレード112と、現像装置113と、を収容している。帯電ローラ109は、感光体ドラム108の外表面を一様に帯電する。感光体ドラム108は、現像装置113が備える上述した現像ローラ115と間隔をあけて配されている。感光体ドラム108は、軸芯を中心として回転自在な円柱状又は円筒状に成形されている。感光体ドラム108は、対応するレーザ書き込みユニット122により、外表面上に静電潜像が形成される。感光体ドラム108は、外表面上に形成されかつ担持する静電潜像にトナーが吸着して現像し、こうして得られたトナー像を搬送ベルト129との間に位置付けられた記録紙107に転写する。クリーニングブレード112は、記録紙107にトナー像を転写した後に、感光体ドラム108の外表面に残留した転写残トナーを除去する。
以上より、本発明によれば、現像装置113、静電潜像担持体108、及び、帯電手段109を少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置113が、上述した実施形態の現像装置で構成されているので、経時に安定した現像能力を有する小型のプロセスカートリッジ106を安価に提供することができる。
(画像形成装置の一実施形態)
以下に、本発明に係る画像形成装置の一実施形態について、図20を参照して説明する。
画像形成装置101は、イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、黒(K)の各色の画像則ちカラー画像を、一枚の転写材としての記録紙107に形成する。なお、本明細書において、イエロー、マゼンダ、シアン、黒の各色に対応するユニットなどを、符号の末尾に各々Y、M、C、Kを付けて示す。
画像形成装置101は、図20に示すように、装置本体102と、給紙ユニット103と、レジストローラ対110と、転写手段としての転写ユニット104と、定着手段としての定着ユニット105と、光書き込み手段としての複数のレーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kと、上述した実施形態の複数のプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kとを備えている。このため、画像形成装置101は、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kと、光書き込み手段122Y、122M、122C、122Kと、転写手段104と、定着手段105と、を少なくとも有している。
装置本体102は、例えば、箱状に成形され、フロア上などに設置される。装置本体102は、給紙ユニット103と、レジストローラ対110と、転写ユニット104と、定着ユニット105と、複数のレーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kと、複数のプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kを収容している。
上述した実施形態のプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kは、それぞれ各色に対応して、転写ユニット104と、レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kとの間に設けられている。プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kは、装置本体102に着脱自在である。プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kは、記録紙107の搬送方向に沿って、互いに並設されている。
給紙ユニット103は、装置本体102の下部に複数設けられている。給紙ユニット103は、前述した記録紙107を重ねて収容するとともに装置本体102に出し入れ自在な給紙カセット123と、給紙ローラ124とを備えている。給紙ローラ124は、給紙カセット123内の一番上の記録紙107に押し当てられている。給紙ローラ124は、前述した一番上の記録紙107を、転写ユニット104が備える後述の搬送ベルト129と、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kが備える感光体ドラム108と、の間に送り出す。
レジストローラ対110は、給紙ユニット103から転写ユニット104に搬送される記録紙107の搬送経路に設けられており、一対のローラ110a、110bを備えている。レジストローラ対110は、一対のローラ110a、110b間に記録紙107を挟み込み、該挟み込んだ記録紙107を、トナー像を重ね合わせ得るタイミングで、転写ユニット104とプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kとの間に送り出す。
転写ユニット104は、給紙ユニット103の上方に設けられている。転写ユニット104は、駆動ローラ127と、従動ローラ128と、搬送ベルト129と、転写ローラ130Y、130M、130C、130Kとを備えている。駆動ローラ127は、記録紙107の搬送方向の下流側に配置されており、駆動源としてのモータなどによって回転駆動される。従動ローラ128は、装置本体102に回転自在に支持されており、記録紙107の搬送方向の上流側に配置されている。搬送ベルト129は、無端環状に成形されており、前述した駆動ローラ127と従動ローラ128との双方に掛け渡されている。搬送ベルト129は、駆動ローラ127が回転駆動されることで、前述した駆動ローラ127と従動ローラ128との回りを図中半時計回りに循環(無端走行)する。
転写ローラ130Y、130M、130C、130Kは、それぞれ、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの感光体ドラム108との間に搬送ベルト129と該搬送ベルト129上の記録紙107とを挟む。転写ユニット104は、転写ローラ130Y、130M、130C、130Kが、給紙ユニット103から送り出された記録紙107を各プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの感光体ドラム108の外表面に押し付けて、感光体ドラム108上のトナー像を記録紙107に転写する。転写ユニット104は、トナー像を転写した記録紙107を定着ユニット105に向けて送り出す。
定着ユニット105は、転写ユニット104の記録紙107の搬送方向下流に設けられ、互いの間に記録紙107を挟む一対のローラ105a、105bを備えている。定着ユニット105は、一対のローラ105a、105b間に転写ユニット104から送り出されてきた記録紙107を押圧加熱することで、感光体ドラム108から記録紙107上に転写されたトナー像を、該記録紙107に定着させる。
レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kは、それぞれ、装置本体102の上部に取り付けられている。レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kは、それぞれ一つのプロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kに対応している。レーザ書き込みユニット122Y、122M、122C、122Kは、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kが備える帯電ローラ109により一様に帯電された感光体ドラム108の外表面にレーザ光を照射して、静電潜像を形成する。
画像形成装置101は、以下に示すように、記録紙107に画像を形成する。まず、画像形成装置101は、感光体ドラム108を回転して、この感光体ドラム108の外表面を一様に帯電ローラ109により帯電する。感光体ドラム108の外表面にレーザ光を照射して、該感光体ドラム108の外表面に静電潜像を形成する。そして、静電潜像が現像領域131に位置付けられると、現像装置113の現像スリーブ132の外表面に吸着した現像剤が感光体ドラム108の外表面に吸着して、静電潜像を現像し、トナー像を感光体ドラム108の外表面に形成する。
そして、画像形成装置101は、給紙ユニット103の給紙ローラ124などにより搬送されてきた記録紙107が、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kの感光体ドラム108と転写ユニット104の搬送ベルト129との間に位置して、感光体ドラム108の外表面上に形成されたトナー像を記録紙107に転写する。画像形成装置101は、定着ユニット105で、記録紙107にトナー像を定着する。こうして、画像形成装置101は、記録紙107にカラー画像を形成する。
以上より、本発明によれば、プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106K、光書き込み手段122Y、122M、122C、122K、転写手段104、及び、定着手段105を少なくとも有する画像形成装置101において、前記プロセスカートリッジ106Y、106M、106C、106Kが、上述した実施形態のプロセスカートリッジ106で構成されているので、経時に安定した現像能力を有する小型の画像形成装置101を安価に提供することができる。
(実施例1)
異方性SrフェライトとPA12(12ナイロン)を含むコンパウンド(戸田工業製)を、成形金型において成形される磁界発生部材(マグネットローラ)の本体部の溝の底面と略平行な一方向に0.6Tの磁場を印加しながら、樹脂温度300℃で射出成形した後、0.1Tの磁場を射出時とは逆方向に印加して脱磁して、外径が8.5mm、全長が313mmの円柱形状で、その外周面に、全長が313mm、底面の幅が2.70mm、本体部の軸から底面までの距離が1.8mm、一対の側面における底面から係止凹部までの部分の長さが1.6mm、係止凹部の係止面の幅が0.05mm、傾斜面の幅が0.3mm、底面と一対の側面との角度が90度、底面に対する傾斜面の角度が100度(即ち、一対の側面に対する傾斜面の傾斜角度が10度)、の溝が設けられた、軸一体型の磁界発生部材の本体部を得た。
また、0.3mm厚の非磁性金属のばね材であるSUS301−3/4Hの平板を、所定の形状に型抜きして折り曲げ、長さが312mmで外形幅が2.70mmの床部と、長さが312mmで高さ(幅)が1.6mmの一対の壁部と、外面の幅が0.3mmの係止凸部と、で構成されるとともに、床部と一対の壁部との角度が90度、床部に対する係止凸部の角度が100度(即ち、一対の壁部に対する係止凸部の折り曲げ角度が10度)、に形成された溝形部材を得た。
また、異方性Nd−Fe−B磁性粉(愛知製鋼性マグファインMF―P13)950gと、熱可塑性樹脂微粒子(ポリエステル樹脂100重量部に対して、四級アンモニウム塩(帯電制御剤)1.5重量部、スチレンアクリル樹脂(低軟化点物質)1.5重量部、カーボンブラック2.0重量部が内添され、シリカ(H2000)1.5重量部が外添されている)50gと、をターブラーミキサで混練した後、金型内に充填し、100Aの配向電流をプレス方向と直交する方向に流しながら、400kNのプレス圧力で磁場中圧縮成型した後、3500Vのパルス電圧で金型及びマグネットブロックを脱磁して、金型から外し、100℃で60分間焼成して、下面の幅が2.1mm、高さが2.15mm、長さが313mm、下面と両側面との角度が90度で、上記溝形部材から露出される上面が幅方向に湾曲された希土類マグネットブロックを得た。
そして、上記希土類マグネットブロックを着磁して、上記溝形部材の溝に圧入し、次いで、溝形部材の両端部と本体部の溝の両端部とがそれぞれ0.5mmの間隔をあけるようにして、溝形部材を上記本体部の溝に嵌め込んで、磁界発生部材(マグネットローラ)を得た(図21に示す)。
(実施例2)
実施例1の構成において、本体部の溝における底面と一対の側面との角度を93度、底面に対する傾斜面の角度を103度(即ち、一対の側面に対する傾斜面の傾斜角度が10度)、溝形部材における床部と一対の壁部との角度を93度、床部に対する係止凸部の角度を103度(即ち、一対の壁部に対する係止凸部の折り曲げ角度が10度)、希土類マグネットブロックにおける下面と両側面との角度を93度且つ該下面の幅を2.13mm、に変更し、それ以外は実施例1と同一構成の磁界発生部材(マグネットローラ)を得た(図22に示す)。即ち、本体部の溝における一対の側面がテーパ状に形成された構成である。
(実施例3)
実施例1の構成において、横断面が曲率半径0.4mmの円弧状に形成され、突出量が0.05mmで長さが312mmの凸条が、溝形部材の床部の外面に3つ、一対の壁部のそれぞれの外面に2つずつ長手方向に沿って新たに設けられ、そして、それぞれの凸条の先端を結ぶ仮想の横断面の外形が、底面に相対する部分(以下、底面外形部という)の長さを2.7mm、一対の側面における底面から係止凹部までの部分に相対する部分(以下、側面外形部という)の長さを1.6mm、底面外形部と側面外形部との角度を90度、となるように形成され、それ以外は実施例1と同一構成の磁界発生部材(マグネットローラ)を得た(図23に示す)。即ち、複数の凸条が、溝形部材の外面に長手方向に沿って全長に亘って設けられた構成である。
(実施例4)
実施例2の構成において、横断面が曲率半径0.4mmの円弧状に形成され、突出量が0.05mmで長さが312mmの凸条が、溝形部材の床部の外面に3つ、一対の壁部のそれぞれの外面に2つずつ、長手方向に沿って新たに設けられ、そして、それぞれの凸条の先端を結ぶ仮想の横断面の外形が、底面外形部の長さを2.7mm、側面外形部の長さを1.6mm、底面外形部と側面外形部との角度を93度、として形成され、それ以外は実施例2と同一の構成の磁界発生部材(マグネットローラ)を得た(図24に示す)。即ち、本体部の溝における一対の側面がテーパ状に形成され、複数の凸条が、溝形部材の外面に長手方向に沿って全長に亘って設けられた構成である。
(実施例5)
実施例1の構成において、溝形部材の材質を磁性金属であるSUS420J2に変更し、それ以外は実施例1と同一構成の磁界発生部材(マグネットローラ)を得た。
(比較例1)
実施例1と同一材料を用い、同一工程を経て、外径が8.5mm、全長が313mmの円柱形状で、その外周面に、全長が313mm、底面の幅が2.1mm、本体部の軸から底面までの距離が2.1mm、底面と一対の側面との角度が90度、の溝が設けられた、軸一体型の磁界発生部材の本体部を得た。
また、実施例1と同一材料を用い、同一工程を経て、下面の幅が2.1mm、高さが2.15mm、長さが313mm、下面と両側面との角度が90度で、上記本体部の溝から露出される面が幅方向に湾曲された希土類マグネットブロックを得た。
そして、この希土類マグネットブロックを着磁したのち、該希土類マグネットブロックを、上記本体部の溝に接着剤を用いて固定して、磁界発生部材(マグネットローラ)を得た。
(比較例2)
実施例1と同一材料を用い、同一工程を経て、外径が8.5mm、全長が313mmの円柱形状で、その外周面に、全長が313mm、底面の幅が2.70mm、本体部の軸から底面までの距離が1.8mm、底面と一対の側面との角度が90度、の溝が設けられた、軸一体型の磁界発生部材の本体部を得た。
また、実施例1と同一材料を用い、同一工程を経て、長さが313mm、外形幅が2.72mmの床部と、長さが313mm、高さ(幅)が1.9mmの一対の壁部と、で構成されるとともに、床部と一対の壁部との角度が90度に形成された溝形部材を得た。
また、実施例1と同一材料を用い、同一工程を経て、底面の幅が2.1mm、高さが2.15mm、長さが313mm、底面と両側面との角度が90度で、上記溝形部材から露出される面が幅方向に湾曲された希土類マグネットブロックを得た。
そして、上記希土類マグネットブロックを着磁して、上記溝形部材の溝に圧入し、次いで、この溝形部材を上記本体部の溝に圧入して、磁界発生部材(マグネットローラ)を得た。
(比較例3)
比較例2の構成において、溝形部材の床部の外形幅を2.70mmにするとともに、溝形部材を本体部の溝に圧入することに代えて、溝形部材を本体部の溝に接着剤を用いて固定し、それ以外は比較例2と同一構成の磁界発生部材(マグネットローラ)を得た。
(比較例4)
比較例3の構成において、本体部の溝における底面と一対の側面との角度を93度、溝形部材における床部と一対の壁部との角度を93度、希土類マグネットブロックにおける下面と両側面との角度を93度且つ該下面の幅を2.13mm、に変更し、それ以外は比較例3と同一構成の磁界発生部材(マグネットローラ)を得た。
(比較例5)
比較例4の構成において、希土類マグネットブロックを溝形部材に圧入することに代えて、希土類マグネットブロックを溝形部材に接着剤を用いて固定し、それ以外は比較例4と同一構成の磁界発生部材(マグネットローラ)を得た。
(剛性試験)
実施例1〜4及び比較例1〜6の磁界発生部材を、300mmの間隔をあけて相対する一対の支点で支持しながら、本体部の軸方向中央部に該軸方向と垂直方向に0N〜3Nまでの荷重を徐々に加え、そのときの本体部の軸方向中央部の変位量(撓み量)をてこ式ダイヤルゲージを用いて測定した。そして単位荷重に対する撓み量(即ち、荷重に対する撓み量の傾き(単位:μm/N))を剛性の指標として算出して、以下の評価基準に基づいて評価した。この指標の値が小さいほど、剛性が高い(荷重に対して撓みにくい)ことを示している。
◎・・・80μm/N未満
○・・・80μm/N以上で且つ100μm/N未満
△・・・100μm/N以上で且つ120μm/N未満
×・・・120μm/N以上
評価結果を表1に示す。
(環境試験)
実施例1〜4及び比較例1〜6の磁界発生部材を、常温常湿(温度23℃、湿度50%RH)の環境で24hr以上調湿した後、本体部の両端部における軸位置を結ぶ直線を基準位置として、該基準位置と本体部の溝側とは反対側のナイフエッジ(稜線)との距離を、軸方向全長に渡り透過型レーザを用いて測定して、真直度を算出した。測定数はn=10とし、最も悪い値を各実施例および比較例の真直度とした。また、高温高湿(温度30℃、湿度90%RH)の環境、及び、低温低湿(温度10℃、湿度15%RH)の環境、においても同様に真直度を算出し、常温常湿時と高温高湿時との真直度の差、及び、常温常湿時と低温低湿時との真直度の差、を算出して、これら真直度の差のうちいずれか大きい方の値を、環境条件の変化に対する磁界発生部材の変形量として、以下の評価基準に基づいて評価した。
◎・・・75μm未満
○・・・75μm以上で且つ100μm未満
△・・・100μm以上で且つ150μm未満
×・・・150μm以上
評価結果を表1に示す。
(溝形部材の抜け試験)
実施例1〜4及び比較例1〜6の磁界発生部材を各100本製造し、これらを恒温恒湿槽内に設置して、(1)常温(23℃)から高温(60℃)に1時間かけて切り替え、(2)高温を3時間維持し、(3)高温から低温(−30℃)に2時間かけて切り替え、(4)低温を3時間維持し、(5)低温から常温に1時間かけて切り替える、これら一連の動作を1サイクルとして、5サイクル繰り返したのち、溝形部材が本体部の溝から脱落したものの有無を確認して評価した。
○・・・溝形部材の抜けなし
×・・・溝形部材の抜けあり
評価結果を表1に示す。
(剤切れ性試験)
実施例1〜4及び比較例1〜6の磁界発生部材に着磁を行い、外周面が粗面化処理(SWB)されたアルミニウム製の現像スリーブに組み付けて現像ローラを得、そして、該現像ローラを現像装置に組み込んで現像剤を担持させて、現像ローラ表面の現像剤の連れまわりの有無を目視により確認し、以下の評価基準に基づいて剤切れ性を評価した。
◎・・・現像剤の連れまわりが皆無、剤切れ性優良
○・・・現像剤の連れまわりが僅かに確認されるが画質に影響なし、剤切れ性良
×・・・現像剤の連れまわりが確認され、剤切れ性に問題あり
評価結果を表1に示す。
Figure 0005282671
剛性試験の結果から、溝形部材を備えた構成(実施例1〜5、比較例2〜5)においては、十分な剛性を得ることができ、一方、溝形部材を備えない構成(比較例1)においては、剛性が不足して撓みやすい結果となった。また、特に、溝形部材に複数の凸条を設けた構成(実施例3〜4)は、より高い剛性を得ることができた。
また、環境試験の結果から、溝形部材を本体部の溝に嵌め込む構成(実施例1〜5)においては、環境条件の変化に対する磁界発生部材の変形が少なく、一方、溝形部材(若しくは、希土類マグネットブロック)を本体部の溝に固定する構成(比較例1〜5)においては、環境条件の変化に対する磁界発生部材の変形が著しい。これは、実施例1〜5においては、溝形部材と本体部の溝とが固定されていないので、溝形部材の膨張又は収縮に伴う長さ変化を、本体部の溝の長手方向に逃がすことができるためと考えられる。
また、溝形部材の抜け試験の結果から、溝形部材を本体部の溝に嵌め込み、溝形部材を係止面で掛止する構成(実施例1〜5)においては、溝形部材を本体部の溝に固定していないにもかかわらず溝形部材の抜けが発生せず、その一方で、溝形部材を本体部の溝に圧入した構成(比較例2)や、本体部の溝をテーパ状に形成して溝形部材を接着した構成(比較例4)では、溝形部材の抜けが発生した。このことから、係止面によって溝形部材を係止する構成では、溝形部材の脱落を防止できることが判り、また、溝形部材を本体溝に圧入又は接着した構成では、環境条件の変化を繰り返すことによって、溝形部材及び本体部が膨張/収縮を繰り返して、溝形部材と本体部の溝との結合が外れてしまう場合があることが判った。
また、剤切れ性試験の結果から、溝形部材に非磁性金属材料を用いた構成若しくは溝形部材を備えない構成(実施例1〜4、比較例1〜5)においては、現像剤の連れまわりがなく、良好な剤切れ性を確認することができた。また、溝形部材に磁性金属を用いた構成(実施例5)においては、僅かに現像剤の連れまわりが確認されるものの、画像品質に影響がない程度であることが確認された。
以上の試験結果からも、本発明の効果を確認することができた。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。即ち、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
101 画像形成装置
104 転写ユニット(転写手段)
105 定着ユニット(定着手段)
106Y、106M、106C、106K プロセスカートリッジ
108 感光体ドラム(静電潜像担持体)
109 帯電ローラ(帯電手段)
113 現像装置
114 現像剤供給部(現像剤供給部材)
115 現像ローラ(磁性粒子担持体)
116 現像剤規制ブレード(現像剤規制部材)
122Y、122M、122C、122K レーザ書き込みユニット(光書き込み手段)
132 現像スリーブ
133、133A、133B マグネットローラ(磁界発生部材)
135 磁性キャリア(磁性粒子)
140 マグネットローラの本体部
141 希土類マグネットブロック(磁石成形体)
142、142A 溝形部材(補強部材)
1421 床部
1422 壁部
1423 溝形部材溝
1424 係止凸部
1424a 係止受面(溝形部材の幅方向に相対する一対の縁部の先端)
144 本体溝(本体部の溝)
1441 底面
1442 側面
1443 係止凹部
1443a 係止面
1443b 傾斜面
147 凸条
特開2000−347506号公報 特公平5−33802号公報 特開2000−68120号公報 特開2002−251072号公報 特開2008−197444号公報 特開2008−216443号公報

Claims (9)

  1. 円柱状の本体部と、前記本体部の外周面に軸方向に沿って凹状に設けられた本体部の溝と、前記本体部の溝に沿って嵌め込まれる横断面がコの字状の溝形部材と、前記溝形部材の溝内に配置される長尺の磁石成形体と、を有する磁界発生部材において、
    前記本体部の溝が、底面と一対の側面とで構成され、
    前記一対の側面のそれぞれには、前記溝形部材の幅方向に相対する一対の縁部の先端を係止するように前記底面側に向けて形成された係止面が、前記本体部の軸方向に沿って設けられている
    ことを特徴とする磁界発生部材。
  2. 前記一対の側面のそれぞれには、横断面が前記底面側に先端を向けたくさび形状の係止凹部が、前記本体部の軸方向に沿って設けられ、
    前記係止凹部が、前記係止面と、前記係止面に連接され且つ前記側面に対して前記本体部の溝の開口側に向けて傾斜された傾斜面と、で構成され、そして、
    前記溝形部材には、前記係止凹部と嵌合されるように前記一対の縁部を前記傾斜面に沿って互いに離れる方向に向けて折り曲げて形成された一対の係止凸部が、前記本体部の軸方向に沿って設けられている
    ことを特徴とする請求項1に記載の磁界発生部材。
  3. 前記溝形部材における前記底面又は前記一対の側面と相対する外面には、前記本体部の軸方向に沿う複数の凸条が設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の磁界発生部材。
  4. 前記複数の凸条が、前記溝形部材の全長に亘って設けられていることを特徴とする請求項3に記載の磁界発生部材。
  5. 前記溝形部材が、非磁性金属材料で構成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の磁界発生部材。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載された磁界発生部材と、前記磁界発生部材を内包して該磁界発生部材の磁力により外表面に磁性粒子を吸着する現像スリーブと、を有していることを特徴とする磁性粒子担持体。
  7. 磁性粒子担持体、現像剤供給部材、及び、現像剤規制部材を少なくとも有する現像装置において、前記磁性粒子担持体が、請求項6に記載の磁性粒子担持体で構成されていることを特徴とする現像装置。
  8. 現像装置、静電潜像担持体、及び、帯電手段を少なくとも有するプロセスカートリッジにおいて、前記現像装置が、請求項7に記載の現像装置で構成されていることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  9. プロセスカートリッジ、光書き込み手段、転写手段、及び、定着手段を少なくとも有する画像形成装置において、前記プロセスカートリッジが、請求項8に記載のプロセスカートリッジで構成されていることを特徴とする画像形成装置。
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